最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
<黒> 錬金術師の贈り物 Alchemist’s Gift (B) C インスタント 対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに、接死か絆魂のうちあなたが選んだ1つを得る。 毒なのか薬なのかよくわからないものをくれる錬金術師怖い。1マナで接死を付与する「毒塗り」の亜種とみるといいだろうか。保証は最低限なので相打ちになる可能性も高く、その場合にアドバンテージを失ってしまうわけだが、いざという時に大量のライフを稼いで引き離す役割もまかなえる可能性でそこを補っている。そして今回の黒はクリーチャーの死を感じ取る能力が多いので、相打ちでもなんでも死ねばOKという考え方もできるだろう。そこそこの順目で、お守りがわりに1枚くらいなら。 魔王の器 Archdemon’s Vessel (B) U クリーチャー・人間、クレリック 1/1 絆魂 〜が戦場に出た時、あなたの墓地から出たか、墓地から唱えられていたなら、これを追放する。そうしたなら、5/5で飛行を持つ、黒のデーモン・クリーチャー・トークンを1体生成する 「器/Vessel」というカード名を見て「ん? また有色アーティファクトかな」と思ったら実際はクリーチャーの名前。まだまだ出てくる異次元の発想。なんと、普通に使うとどこをどうひっくり返しても1/1準バニラ。今のご時世、そんなクリーチャーはなかなか印刷されないだろう。1/1を脱却するための方法はただ1つ、文字通りに「地獄を見る」こと、そして地獄から生還すること。一度墓地に行って「何か」を手に入れることで、こいつは現世に戻ったときに脱皮することが可能になるという。うまく超進化を遂げれば1マナ5/5フライヤー。そりゃ何が何でも地獄を体験してもらいたい。現在安価での爆誕を狙うなら、噂の問題児ルールスさんにお願いするのが一番手っ取り早いし、他にも「屍豹」の変容で釣る、「死住まいの呼び声」で戻して「威迫と接死が勿体無いやんけ!」と叫ぶなど。特に「死住まいの呼び声」なら最大3体までのこいつをまとめて釣り上げて特大デーモン祭りが開催される可能性もある。いっそ「死の頂点、ネスロイ」でこいつ4体+「炎の騎兵」とか釣って一発20点(24点)パンチを叩き込むなんてコンボもありかも。手間がかかるだけに、デッキメイク欲を刺激してくれるのは間違いない。 悪い取引 Bad Deal (4)(B)(B) U ソーサリー あなたはカードを2枚引き、各対戦相手は手札を2枚捨てる。各プレイヤーは2点のライフを失う。 自分が2枚引いて、相手は2枚捨てる。その差分なのでアドバンテージは3枚。コストも「心理共生体」なんかと比較したら妥当なところではある。あるのだが……2枚引いて2ライフルーズの基本形が3マナなので、そこに「精神腐敗」がくっついて6マナだと「そんなもんか」という印象は拭えない(一応相手の2ライフルーズを考えれば「精神的苦悶」なので4マナ相当ではあるが)。重たい手札破壊は、「そのタイミングなら致命的なカードを捨てられる」というプラスの側面と「すでに手札がない可能性」というマイナスの側面があり、試合も煮詰まっている中盤戦以降に盤面に影響しない6マナアクションを取るのはなかなか勇気のいる選択である。これ、いっそこっちは2ライフゲインでも良かったデザインな気がするんだけどね。 血の暴食 Blood Glutton (4)(B) C クリーチャー・吸血鬼 4/3 絆魂 確実に和訳ミスってるだろ、と思ってしまう日本語名が気になるクリーチャー。確かにGluttonはこれまでも「暴食」という訳をつけているが(「暴食する」の場合は形容詞のGluttonousになる)、このカードはどうみてもGluttonの方が特定のクリーチャーを指しているのだから、「血の暴食者」「血の大食者」などとすべきだったんじゃなかろうか。最近はこういう訳は減ってきてたのだが……なんか突然で違和感。とりあえず、殴ったらほぼ4ライフが入るので白黒ライフのトリガーとしては合格。こんなもんを生かしといたらろくなことがないので相手は絶対に最初のアタックで殺しに来るだろうが、1対1交換+4ライフ+なんらかの能力誘発なら悪くない取引きになるだろう。もしくは白で「叙爵」のようなオーラを貼りまくるデッキとか。素材はいいので、色々と調理してみたいクリーチャーではある。 檻の中のゾンビ Caged Zombie (2)(B) C クリーチャー・ゾンビ 2/3 (1)(B)(T):各対戦相手は2点のライフを失う。この能力は、このターンにクリーチャーが死亡した場合にのみ起動できる。 檻の中にいる割には普通にアタックもブロックもできるという不思議なゾンビ。そもそもなんでゾンビが収監されてるんだ、って思ったけど、フレーバーを見て納得。さておき、3マナ2/3は平均以下の数字だろうし、能力も起動マナを考えればそこまで強力なものではない。ついでに陰鬱条件で制限もかかっているし、積極的に採用したい理由は見つけにくいクリーチャー。一応、毎ターントークンを継続的に出せる、とかなら、そのトークンでチャンプブロックしつつこいつで削っていく、みたいなプランもなくはないが、普通に攻撃した方が早いだろう。 屍肉地虫 Carrion Grub (3)(B) U クリーチャー・昆虫 0/5 〜は+X/+0の修正を受ける。Xは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードの中のパワーの最大値である。 〜が戦場に出た時、カードを4枚切削する。 墓地のカードからパワーだけ借りてくるというヘンテコギミックのクリーチャー。他の墓地利用と異なり、1枚でもでかいクリーチャーが落ちていればパワーが振り切れるので、手っ取り早い方法としては「タイタノス・レックス」をサイクリングすればあっという間に11/5である。普通に考えると、そういう使い方をしなさい、って書いてあるカード。まぁ、トランプルがないので構築クラスでは使えないとは思うけども。そんならリミテッドではどうかというと、自前で墓地を増やすので、デッキ次第だがパワー0ってことはなさそう。コストを考えれば3/5でも我慢はできるので、普通に使っても平均値は超えそうなスペック。もちろん、緑黒などで墓地を活用するギミックがあるデッキで使うのがベストである。「クロクサ」さんとはいろんな意味で相性がいいので、何かひとネタ仕込めないもんかな。 墓所に潜むもの Crypt Lurker (3)(B) C クリーチャー・ホラー 3/4 〜が戦場に出た時、あなたはクリーチャーを1体生贄に捧げるか、手札からクリーチャーカードを1枚捨てても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。 決してアドバンテージではないが手堅い選択肢を提供してくれる気遣い屋さん。4マナ3/4のバニラでも黒ならば最低限の仕事だが、ついでにリソースを一つ循環させる権利がもらえる。トークンなどのいらないクリーチャーをドローにできるのも悪くないし、墓地にクリーチャーカードを仕込みながらのルーターも使いどころは多いはず。特にリアニ系の呪文との絡み、もしくは陰鬱条件の達成でシナジーが見込める場合は価値が高まることになるだろう。ちゃんと捨てるカードがクリーチャーに限定されることで、「べっ、別にルーターは黒の仕事じゃないんだからねッ」っていうカラーパイを維持しているところは強調するあたり、今日も色の役割委員会はちゃんとお仕事しているのである。 「死花のサリッド/Deathbloom Thallid(DOM)」 C 「ドミナリア」で活躍した名脇役が堂々の再録。素体もそこそこの戦闘力を持ち、死亡時に手厚い保証がもらえる気配りはスライムフット君も大喜びだった。残念ながら今回は苗木支援がないので純粋に戦闘力で勝負だが、陰鬱条件が確保しやすいのでやっぱり緑黒用のクリーチャーといえるだろう。 悪魔の抱擁 Demonic Embrace (1)(B)(B) R エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは+3/+1の修正を受けるとともに飛行を持ち、本来のタイプに加えてデーモンでもある。 あなたは他のコストに加えて3点のライフを支払い、手札を1枚捨てることで、〜をあなたの墓地から唱えても良い。 お手軽に悪魔と契約! 3マナでパワーが3上がり飛行までつくオーラというのはかなり強烈で、2ターン目に2/2程度のクリーチャーを出しておくだけでもすぐにゲームが決まりかねない危険性を持つ。っていうかリミテッドだとマジでそれで良さそう。さらに、もしその2/2が除去されたとしてもお手軽におかわりできる悪魔的大サービス。なんや親切すぎか。一応アドが取れないようにはデザインされているものの、ダイレクトに盤面に影響を与えるカードが事実上使い放題ってのはやっぱり怖いんじゃなかろうか。地味に星座能力との相性もいいので、テーロスのカード群と組み合わせて一花咲かせられないもんかね。 「強迫/Duress(M20)」 C 毎度おなじみ。やっぱり基本セットにはこれですよね。エルフさんのすげぇ嫌そうな顔もすっかりおなじみだなぁ。ちなみに再録のたびにちょいちょいフレーバーが変わったりはしていたのだが、今回はM20と完全に同じである。 取り除き Eliminate (1)(B) U インスタント 対象の、点数で見たマナコストが3以下のクリーチャーかPWを破壊する。 これも「なるほどな」と思わせるうまいデザイン。「マナコスト3以下」は「燻し」で作られたデザインで、2マナで3マナまで除去できるという安定感と、明確な指向性のおかげで常に一定のニーズがある効果。そして今回は、その矛先をそのままPWにまで拡張した。かつては「3マナ以下のPW」自体がそこまで多くなかったのでわざわざ作る意味が薄かったが、今の世の中、これで殺したい憎らしいカードは山と溢れている。特にどこぞのハゲとかね。もしかしたら開発スタッフはこれの登場でどこぞの鹿アニキを抑制する効果も狙っていたのかもしれないけども……。今後の環境では常に検討される黒の武器の1つ。まぁ、当面は「残忍な騎士」で足りてるかもしれんけど。 「異臭のインプ/Fetid Imp(ORI)」 C こちらは「マジック・オリジン」からの再録。確実な相打ち要員として守備的なデッキでは除去と同じ活躍をすることから、一部のライブラリを削りたい私に人気であった。今回は一応、白か青と組んだ時に飛行シナジーも支援できるという加点要素があるし、レアにいる接死の親玉の配下としても出番が。 とどめの一撃 Finishing Blow (4)(B) C インスンタント 対象のクリーチャーかPWを破壊する。 このセットの基本除去。しかし基本という割には新しい分野に踏み込んでおり、ついにPW対策がコモンまで降りてきたのである。PWを対象にとれる黒除去はこれまでその全てがアンコモン以上であり、赤の火力との差別化が一応は保たれていたのだが、ついにこの効果にもメスが入れられ、めでたくコモン除去でも対応可能になったのである。そりゃ「英雄の破滅」と比べたらたいそう重いが、レアリティの差を考えればリーズナブルなくらいだ。まぁ、使用機会の9割はクリーチャー除去だろうが、一応基本セットのリミテッドはPWが6種類もいるので、ラッキーパンチはそれなりに起こりうるよ。 憂鬱蒔き Gloom Sower (5)(B)(B) C クリーチャー・ホラー 8/6 〜がクリーチャー1体によってブロックされるたび、そのコントローラーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。 黒にあるまじきでかさを誇る新世代クリーチャー。まぁ、7マナもかかるんだからでかくて当然だとは思うが、実は黒はコモンでこうしたサイズ自慢を打ち出すこと自体があまり多くない。調べてみたら過去に「黒の」「コモンで」「パワー6以上」というクリーチャーはほとんど存在しない。近年の事例で一番近いのは6マナ6/5の「沼踏み」だろうが、そこから1マナ増加しただけでサイズが2段階あがり、能力まで付与されたのはかなりの大盤振る舞いだ。まぁ、問題は結局このマナ域に到達するかどうかだが。出せてしまえばパワー8は冗談じゃないし、相手がなんとか押しとどめようとすれば能力が効いてダイレクトにライフを奪う。8ダメージを嫌がって2体以上のクリーチャーでブロックして殺そうとすれば、結局ライフ差が8点以上広がるのである。これ、世が世ならアンコモンでもおかしくなかったスペックだよなぁ。コモンからでも狙える手軽なリアニメイト候補として。
大殺漢 Goremand (4)(B)(B) U クリーチャー・デーモン 5/5 飛行 トランプル 〜を唱えるための追加コストとして、クリーチャーを1体生贄に捧げる。 〜が戦場に出た時、各対戦相手はクリーチャーを1体生贄に捧げる。 結果だけをみれば5/5フライヤーに「無垢の血」がくっついてるクリーチャー。「無垢の血」が1マナなので、差っ引いて5マナ5/5フライヤーなら割と優秀だ。なんで「場に出た時に各プレイヤーが生贄」でなくてコストの方に生贄があてがわれているかというと、クリーチャーをコントロールしていない状態でこいつを出して、こいつ自身をサクるというムーブができないようにするためだろう。単なる「布告」が6マナソーサリーっていうのはアホっぽいが、まぁ、そういうプレイもあるかもしれないし、そうなるとこの悪魔の持っているテイストにそぐわないだろうし。一応、「クリーチャー1体だけの状態で出そうとしたら、対応して相手が除去っちゃったので結果的にこの悪魔がサクられた」なんて事態を防ぐ意味もあるだろう。サクるのがコストなのでカウンターされると涙目ではあるが、それ以外の状況なら概ね望まれただけの仕事はしてくれる。今回黒は「陰鬱」条件を持つカードも多いし、試合終盤で他のカードのサポートもやりつつ追加できるファッティならマナカーブを埋めるのにちょうどいい。それにしてもなんやねんこの日本語名は。 「闇の掌握/Grasp of Darkness(OGW)」 C ミラディン生まれの高性能単体除去が2度目の再録。生まれた時はコモン、再録された際にアンコモンに昇格したが、この度またコモンに戻ってきた。拡張セットでアンコだったのにコモン落ちってどういうことやねん、とは思うが、まぁ、そういうことさ。これで黒の2マナ域は「無情な行動」との2択、いや、今回3マナ以下ならPWも除去れる「取り除き」も作られたので3択かな。なんとも悩ましい選択肢だ。 「不気味な教示者/Grim Tutor(S99)」 M 初めて見るカードだと思ったら、なんとこれ、初期も初期の特殊セット、「スターター」に収録されていたカードだそうな。まだまだ知らんカードってあるもんやなぁ。一応調べてみたらエターナル環境では現役だとかで、カード価格は1万5000円前後。うへぇ。まさかそんなカードが基本セットに殴り込みをかけるなんて誰も想像しないだろうよ。スタンダードという環境を考えれば、これもかなり踏み込んだ1枚。黒のお家芸であるチューターは「魔性の教示者」のバランスが程よかったおかげで、基本的には4マナ以上というのが(少なくともスタンダードでは)基準になっていた。これより軽くすると、どんなカードでも手に入れられるという利便性が限界を超えてしまうリスクがあるわけだ。そして、今回は3マナに踏み込むチャレンジ。面白いのは、チューターを使うデッキってのは常にそのマナ域で「盤面に影響を与えないアクション」を挟むためにどうしてもある程度遅いデッキになってしまうという部分。遅いデッキの天敵は当然「速いデッキ」なわけで、このカードはそうした苦手部分をさらに刺激して「使って大丈夫なの? 死ぬよ?」と脅しをかけている。こちらの方がまさに「魔性の」教示者といえるかもしれない。ライフゲインに優れたデッキや、全体除去マシマシでクリーチャーデッキを捌き切れる自信があるデッキなんかで候補に上がることがあるだろうか。 頭巾様の荒廃牙 Hooded Blightfang (2)(B) R クリーチャー・蛇 1/4 接死 あなたのコントロールする接死を持つクリーチャー1体が攻撃するたび、各対戦相手は1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。 あなたのコントロールする接死を持つクリーチャー1体がPWにダメージを与えるたび、それを破壊する。 「イコリア」では各種キーワード能力にフィーチャーしたサイクルが登場していたが、その中で漏れてしまっていたのが敵対色をベースに作られた接死と絆魂。そんな中で、接死担当の親玉が遅れてやってきた。何かするたびに1点ドレインってのは瞬速の親玉である「滑りかすれ」に近い設定で、守備的な接死という能力に直接的な勝ちパターンを提供する新しいものだ。殴ってきた接死をブロックしづらいので恒常的に使えそう、というデザインも面白い。2ターン目「チェビル」から繋いでの接死ビートは案外面白いタイプになるかも……って思ったけど、残念ながら接死は徒党を組んで戦うほどの陣容もコンセプトもないなぁ。実は現環境には1マナ接死が5種類もいるので、それらを全部ぶち込んだミラクル接死デッキとかはどうだろう。 「冥府の傷跡/Infernal Scarring(M19)」 C 基本セットらしい手軽なオーラ。かつて収録されていたM19では白黒のアーキタイプがオーラ支援だったためにそちらのニーズがあったが、今回は残念ながらそうして積極的に採用する理由はない。純粋にパワー増強目当てで押しきりたいデッキ向けか。 悪意に満ちた者、ケアヴェク Kaervek, the Spiteful (2)(B)(B) R 伝説のクリーチャー・人間、邪術師 3/2 他のクリーチャーは−1/-1の修正を受ける。 ケアヴェクさんもおる〜! まぁ、テフェリーの物語を追ってたら出てくるのは当然なのか。私の中でのケアヴェクといえば当然「時のらせん」で登場した「無慈悲なる者ケアヴェク」なので、「クソ重いけど能力楽しいおじさん」くらいのイメージしかなかったのだが、今回はコストを大胆にシェイプアップし、世界が大っ嫌いというヘイト感を分け隔てない殺意で表現している。体内に「魂の裏切りの夜」を内蔵しているクリーチャーってのは史上初で、奇しくも「夜」とコストが同じ、レアリティも同じ、伝説であるところも同じ。かつて「夜」は構築クラスで使われた実績があるのだが、さて、このおっさんはどうだろう。あらゆる手段で対処されてしまう虚弱体質になっちゃったので、あんまり有効活用できるデッキはない気もするが、出した時点で赤単が壊滅したりもするし、何か面白い運用方法があるかもしれない。伝説なので2体目をおいたら状況起因効果で死んでしまうが、その際にタフネス2までは巻き込めるのは面白いかも。 「帆凧の掠め取り/Kitesail Freebooter(XLN)」 U イクサラン環境で猛威を振るったやり手の飛行海賊が堂々の帰還。同型の「催眠の悪鬼」と比較すると掠め盗れる範囲が制限された分、戦闘性能が向上し、カードを抱えたままでも殴りに行ける積極性がポイント。コントロール系を打破する先陣に最適だし、ウィニーに対してもブロッカーとして使っていける、無駄のないデザイン。 死者を目覚めさせる者、リリアナ Liliana, Waker of the Dead (2)(B)(B) M 伝説のPW・リリアナ <+1>: 各プレイヤーは手札を1枚捨てる。そう出来ない対戦相手は3点のライフを失う。 <-3>: 対象のクリーチャーは、-X/-Xの修正を受ける。Xは、あなたの墓地のカードの総数である。 <-7>: あなたは「あなたのターンの戦闘開始時に、対象の、墓地にあるクリーチャー・カードをあなたのコントロール下で戦場に戻す。それは速攻を得る」という紋章を得る。 【4】 今回のリリアナさん。「灯争大戦」ではボーラスを討ち取る大金星を得たリリアナさんだが、残念ながら裏切り者の汚名を濯ぐには至らず、現在は逃亡の身、ケイヤさんたちなんかに行方を追われているとか。そんな彼女がどこで何をしているかは分からないが、今回のカードは原点に戻ったようなあっさりした仕上がり。プラス能力はあの「ヴェールのリリアナ」を彷彿とさせるが、3マナという軽さが強みだったヴェリアナさんに比べるとおとなしい能力。マイナス能力での除去も制限付きで、そこまで無茶なものでもない。出来れば無難にプラス能力を使い続けて紋章獲得を早期に実現させたいところだが……構築進出はちょい厳しいか。 リリアナの信奉者 Liliana’s Devotee (2)(B) U クリーチャー・人間、邪術師 2/3 あなたのコントロールするゾンビは+1/+0の修正を受ける。 あなたのターンの終了ステップの開始時に、このターンにクリーチャー1体が死亡していたなら、あなたは(1)(B)を支払っても良い。そうしたなら、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。 リリアナの垂直サイクル、アンコ枠。今回の黒はクリーチャーの死亡をギミックとして推しており、こうして終了ステップでの陰鬱条件がいくつか用意されている。リリアナの配下たるゾンビのちょっとしたロードとして機能した上で、死亡手当にゾンビを獲得することができる。継続的に3/2が出続けるムーブは、機能すれば強いのは間違いない。ただ、毎ターン狙って自軍クリーチャーを殺し続けた上で2マナをキープしておくのは割と面倒臭いだろうし、3/2以上のクリーチャーならわざわざ殺す意味も薄い。あくまでも「保証」みたいなもので、被害を軽減するためのギミックだと思った方が運用はしやすいだろう。 PR <青> トレイリアの大魔導士、バリン Barrin, Tolarian Archmage (1)(U)(U) R 伝説のクリーチャー・人間、ウィザード 2/2 〜が戦場に出た時、最大1体までの対象の、他のクリーチャーかPWをそのオーナーの手札に戻す。 あなたの終了ステップの開始時に、このターンにパーマネントが戦場からあなたの手札に置かれていたなら、カードを1枚引く。 なんとまぁ、バリンさんも改めてカード化されるのか。他の有名人カードと違って、流石にバリンについては当時の物語でも活躍(?)していたのでなんとなくは知っている。まぁ、最終的には「抹消」で全てを消しとばしたジジイ、っていうイメージしかないのだけども……。さておき、バリンの特徴は初代のカードの時からバウンスを得意とするウィザードという部分。「バリンのやり戻し」なんて微妙なバウンスもあったりするが、今回はちゃんと平均値以上のバウンス性能を持って登場した。基本デザインは「霊気の達人」だが、レアで伝説なのでPWも戻せるように調整されている。そして注目はその下に書かれた珍妙なサポート。「自軍パーマネントを戻せば1ドロー」である。なかなか意識しなければ「自軍パーマネントを戻す」というアクションを積極的に取り入れることは難しいが、それだけに世間からの警戒も薄い。今回注目なのは、「尊敬される語り部、ニアンビ」との謎のレジェンドシナジーだろうか。まぁ、何を戻したいかはいろいろ考える必要はあるけども、ニアンビはインスタントで出せるので、例えば「ウーロのサクる能力スタックで戻す」なんてことをやると、(5マナかかるけど)いろんなリソースががっぽがっぽで面白い。また、秋までの期間は「聖域の門」との共闘も可能なので、何か変なシナジーが組めるかもしれない。まぁ、リミテッドだと普通にバウンス。 「取り消し/Cancel(M19)」 C 最後に収録されてたのがM19ってことは、実は今のスタンにはいなかった呪文。上位互換がごまんとあるので全然気づいてなかった。とりあえず帰ってくるらしいです。入れ替わりで落ちるカウンターが「火消し」「本質の把捉」あたりの2マナ枠なので、できればそっちを埋めてほしかった気がするが……。あれ、そういえば今回「否認」が再録されてないのね。ゼンディカーで収録されなかったらスタン落ちの可能性が出てきたぞ。 「捕獲球/Capture Sphere(IKO)」 C 着実に青の定番を狙おうとしているらしく、立て続けの再録。イラストはイコリアの「恐竜と人間の友情物語」版じゃなくてラヴニカ版。 不連続性 Discountinuity (3)(U)(U)(U) M インスタント あなたのターンである限り、この呪文を唱えるためのコストは(2)(U)(U)少なくなる。 ターンを終了する。 今回のセットはテフェリーが主役なので「時間」に関するカードがちょいちょい入っていて、当然こんなカードだって新たに生み出される。なんと「時間停止」の(ほぼ)上位互換である。実にややこしいルールを持っているカードだが、基本的な使い方は「追加ターンorカウンター」である。ほとんどの場合は相手ターンに使い、アップキープに打てば相手はドローすらできず、アンタップのみでターンを終える。追加ターンよりもちょっとだけ弱いが、そこはしょうがない。もしくは相手のメインフェイズまで待って、何か呪文を唱えたところで使えば、カウンターしつつターンが終わる。これならカードアドバンテージの部分でも安心である。「時間停止」は自ターンに使うことは稀だったが、一応、相手の除去などを打ち消す目的で使うことはできる。そして、今回の呪文はそうした「自ターンに使うカウンター」パターンの時に2マナという圧倒的な軽さで使えるようにパワーアップしたのである。さて、どんな使われ方になるだろうか。 心酔させる掌握 Enthralling Hold (3)(U)(U) U エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) この呪文を唱えるに際し、〜はアンタップ状態のクリーチャーを対象に取れない。 あなたはエンチャントされたクリーチャーのコントロールを得る。 毎度おなじみパクり呪文が、今回はオーラ。そして「タップ状態のクリーチャーしか盗めない」という余計な制約がかかってしまった。元になっているのはもう20年近くも前に作られた「夢のつなぎ紐」というオーラで、制限はこれと全く同じ。ただ、あちらはレアだったのであらゆるパーマネントを対象に取ることができたが、今回はアンコモンなのでクリーチャー限定である。パクり呪文はどんな形でも強いのでこれくらいの制限は大した問題ではないが、警戒持ちなどの「絶対に張れない」連中もたまにいるのがちょっと怖い。まぁ、リミテッドなら全く問題にはならないだろう。ちなみに、あくまでも唱える時の制限なので、キャスト後に対象がアンタップしても何の問題もない。 大慌ての棚卸し Frantic Inventory (1)(U) C インスタント カードを1枚引き、その後、あなたの墓地にある〜という名前のカードの枚数に等しい数のカードを引く。 過去の名作「蓄積した知識」の後継となるカード。「蓄積した知識」はその圧倒的ドロー枚数で人気を博したカードだが、相手墓地もカウントするというギミックのために同型対戦で運ゲー要素を強めてしまうのが問題で、のちに自分の墓地だけをカウントするソーサリーの「棚卸し」としてリメイクされた(ちなみに今回のカード名は「棚卸し/Take Inventory」に合わせてある)。結局そちらは弱体化が激しすぎてあまり人気がなくなってしまったため、今回は改めてインスタントに戻しての挑戦だ。素体の強いカードなのは間違い無いので、スペルカウントが重要なイゼット系やシミックフラッシュ系、それに純正のコントロールデッキなんかで声がかかるかもしれない。不安をあげるとするなら、「エルズペス、死に打ち勝つ」なんかの関係で最近はちょいちょい墓地対策も積まれているので、そのとばっちりを受けると効率が大幅に低下することだろう。いっそ自分でガリガリライブラリを削るデッキのエンジンに良いかもしれない。 「霜のブレス/Frost Breath(M14)」 C 基本形だと思ってたけど、M14以来とかなり久しぶりのカード。過去にも再録は1回だけなのね。実は同型の中でもコストと効果のバランスがよくて使いやすい方だったりする。イラストに描かれている「霜のタイタン」は再録されないんですかねぇ。 幽体のこそ泥 Ghostly Pilferer (1)(U) R クリーチャー・スピリット、ならず者 2/1 〜がアンタップ状態になるたび、あなたは(2)を支払っても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。 いずれかの対戦相手が自分の手札以外の領域から呪文を唱えるたび、カードを1枚引く。 手札を1枚捨てる:〜はこのターンブロックされない。 今回ちょっとだけいるスピリット応援団。親玉に加えてこの2マナスピリットという陣容を考えると、どうやらリミテッドでどうこうするよりも、下の環境のスピリットデッキに選択肢を増やすのが目的のようである。手札を捨てて殴り、おきた時に回収するというのは「街の鍵」と全く同じムーブなので、幽体の割にはちゃんと鍵を使って出入りしてんじゃないか疑惑。ドローに費やすマナが重いので、こいつはあんまり構築向けではない気がする。真ん中の能力がピンポイントのメタなのは案外役に立つかもしれないが、現状一番叩きたい「舞台照らし」が間も無くお別れだからなぁ。 「ジェスカイの長老/Jeskai Elder(KTK)」 U 今回のセットでは果敢が久しぶりに復活。一応常盤木能力に認定されてたはずなのに、今やせいぜい落葉樹レベルになっているため、たまにこうして青と赤が思い出してあげないと。そんな記憶の発掘のためにわざわざタルキールから出てきてくれたご老人だが、正直、当時の環境でもそこまで活躍してなかったので改めて帰ってきても「おうちでゆっくりしてたら?」くらいの印象。「ジェスカイの賢者」の方でも良かったんだけどな。 厳しい滑空指導員 Keen Glidemaster (1)(U) C クリーチャー・人間、兵士 2/1 (2)(U):対象のクリーチャーは、ターン終了時まで飛行を得る。 フレーバーを見る限り、指導法はかなりの脳筋。あんまりお願いしたくないタイプの教官だ。指導してる割にお前は飛ばんのかい、と思ったけど、まぁ、飛びながら指導するのは難しいか。M20にも再録されて使ってほしそうにこちらを見ているカードに「西風の突撃」があったが、結局仕事がニッチすぎてわざわざ1枚のカードを費やしたいと思う人は少なかった。今回は似たような仕事を、2マナ2/1というクリーチャーに搭載しての再チャレンジ。これならとりあえず入れておいても無駄になることはないし、たまに起動して勝ちに貢献することもありそう。飛行シナジーのサポートになるかとも思ったが、飛行シナジーが使いたいデッキは最初から飛んでるクリーチャーを使うよな。 書庫泥棒 Library Larcenist (2)(U) C クリーチャー・マーフォーク、ならず者 1/2 〜が攻撃するたび、カードを1枚引く。 今回青が押すドローギミックのサポーター。カードが引けるカードはおしなべて強いはずだが、このステータスでは3マナで出して、生き残って、1回殴って、死亡して終わりというのがほとんど。キャントリップ呪文だと考えてもそこまで効率はよくない。とはいえ、これと似た設定の「大胆な盗人」は「ちょっとでも隙があればそこからアドを繋いでいく」という役割で見事にリミテッドで存在感を見せつけたし、「結局カード引ければなんだって強い」を証明してみせた。こちらのクリーチャーはパワーが低下してますます戦闘での活躍が望めなくなったが、その分青という色を考えれば飛ばしたりなんだりで活用する手段も多く用意されているだろう。新たな時代の「巻物泥棒」として活躍できるかどうか。 高尚な否定 Lofty Denial (1)(U) C インスタント 対象の呪文を、そのコントローラーが(1)を支払わない限り打ち消す。あなたが飛行を持つクリーチャーをコントロールしているなら、代わりにそのコントローラーが(4)を支払わない限り、その呪文を打ち消す。 元になっているのは1マナで1マナ要求する「魔力の乱れ」、2マナで2マナ要求する「火消し」、そして3マナで4マナ要求する「巻き込み」ということになるだろうか。見ての通り、条件を満たさないと効率が悪く、条件を満たせば平均以上という割り振りになっている。一応2マナで1マナを要求する「目くらまし」でも普通に使えるのだから悪い呪文でもなさそうだが、よほどフライヤーの布陣に自信があるのでなければ、他のカウンターを押しのけてまで採用する意味はあんまりないだろう。これまで活躍してきた「火消し」が間も無く環境を去るわけだが……ゼンディカーで新しい2マナ枠が来るかどうか。 唱え損ね Miscast (U) U インスタント 対象のインスタントかソーサリー呪文を、そのコントローラーが(3)を支払わない限り打ち消す。 カード名はMagic世界的には「唱える/cast」のミスなわけだが、普通の英語ならミスキャストは「配役の間違い」という意味であり、描かれたシーンもトレイリアアカデミーの先生であるバリンさんが「身の丈にあった挑戦をしなさいよ」と、学生の「役者不足」をたしなめるコメントを残しているのが面白い。さておき、対象を絞ってコスト軽減を図るタイプのカウンター呪文。インスタントだけを1マナで打ち消せるのが「払拭」、そしてソーサリーだけを1マナで打ち消せるのが「被覆」だ。その2つを合体させてコストを維持するため、一応「マナ漏出」系の条件がつけられたわけだ。わずか1マナから3マナを要求できるなら文句なしで強力。全体除去や火力など、多くの呪文をこれで弾くことができると考えれば、環境次第ではメインから投入する勝負に出てもいいだろう。ただ、現在はコントロール系のデッキでもエンチャントやPWを介したビッグアクションが多く、この呪文ではすり抜けてしまう可能性が割と高い。こうした選択肢の中から、メタを読み切ってどの対策法を搭載するかを考えるのがコントロールの醍醐味だ。 北風の歌姫 Mistral Singer (2)(U) C クリーチャー・セイレーン 2/2 飛行 果敢 これも地味に有能な1枚。果敢が初めて作られたタルキール次元において、リミテッドで活躍したのが「ジェスカイの風物見」である。これと同じコスト、同じ能力だが、タフネスが1低かった。その後同型の「薄暮のニブリス」もそれなりに活躍し、リミテッドでの存在感を示していたわけで、同じコモンから純正上位互換が生まれたのは驚くべきことだ。まぁ、たかが1点だが、されど1点。相手は果敢の存在を考えると、何点火力で落とせるかを悩むことになるだろう。文句なしでリミテッドの花形だ。ちなみに歌姫は自称しているが、フレーバーは寂しい。原文だと綺麗に韻を踏んでるのだけど、日本語だとそれがわからないな。 「選択/Opt(ELD)」 C まだまだ現役。まぁ、エルドレインに収録されてるから落ちるのは同じタイミングなんだけど。今回はテフェリーセットってことで、ドミナリア版のイラストで再録されている。 Pursued Whale (5)(U)(U) R クリーチャー・鯨 8/8 〜が戦場に出た時、各対戦相手は1/1で「このクリーチャーではブロックできない」と「あなたのコントロールするクリーチャーは、可能なら各戦闘で攻撃する」を持つ1/1で赤の海賊・クリーチャー・トークンを1体生成する。 あなたの対戦相手の唱える〜を対象とする呪文のコストは(3)多くなる。 今回の青、コモンにサメ、アンコにクジラ、そしてレアにもクジラでなかなかのマリンワールド。そしてそんな中でもレア鯨はかなり気合が入ってフレーバー優先の愉快なデザインになっている。素体はなんと8/8のバニラ。除去に対して若干の耐性はあるものの、7マナのファッティを出した時点で、相手のマナ事情だってそこまでタイトではないだろうし、2マナくらいの除去なら割と簡単に殺されてしまうだろう。そこまでして何を表現したかったかというと、男たちのロマン、白鯨である。こいつが登場すると、相手陣営には命知らずの海賊が煽動役として登場、鯨に向かって一直線に駆け出す指揮を取ってくれる。あとは鯨に誘われた愚かな冒険者を返り討ちにするだけ……なんだけど、果たして返り討ちにするだけの陣容が揃ってるかどうかはあんまり鯨の関与するところではない。相手が接死持ちだったりすると鯨自身すら及び腰になったり。まぁ、相手にブロッカーがいなくなるので返しのクジラパンチで勝てるかもしれんけども……このヘンテコギミックに7マナ払う価値があるかどうかを判断するのはあなたです。出てきた海賊を使って「骨の粉砕」みたいなことされたらちょっとやるせない。 「啓示の雨/Rain of Revelation(MH1)」 U これもちょっと驚き。なんと「モダンホライゾン」から初の再録である。流石にそのままの流用はまずいのでレアリティはコモンからアンコモンに格上げされているが、性能を考えたら当然の処置か。モダホラ環境でも渋い活躍を見せた1枚だが、今回のリミテッドは墓地を肥やすことにそこまで意味はなさそうなので純粋にアドバンテージ要員としての任務を任されることになるだろう。同じ環境にいることになる「闇の取り引き」がちょっとかわいそう。 潮読み Read the Tide (5)(U) C ソーサリー 次のうちから1つを選ぶ。 「カードを3枚引く」 「最大2体までの対象のクリーチャーを、そのオーナーの手札に戻す」 「潮目を読む」という言葉には2つの捉え方があり、1つは当然海流を読んで航海や漁の役に立てるという意味。そしてもう1つはもっと抽象的で、物事の時勢や傾向を計るという意味。この呪文はそのどちらにも対応できるようにモード選択になっており、「物事の行方を予測する」という意味の方なら、未来のことを考えたのでカードが引ける。そして実際の海面を見ていたのなら、海の神の力を借りて相手クリーチャーをバウンスできるわけだ。青は何故かバウンス呪文に「海の力」を使うことが多いのでこのようなデザインになっているわけだね。どちらのモードにしてもコスパはそこそこ。専門呪文に敵うものではないが、コモンであることを考えれば決して法外なコストでもない。クリーチャーが展開されていないならドローで問題ないが、問題は対象が2体あったとしても、それをソーサリーでバウンスするのが良いのか、ドローしてもっと直接的な対処法を得るのかの二択の場合だ。ただしく潮目を読めるだろうか? 「巻き直し/Rewind(M13)」 U 基本セットでも定番化したイメージがあったが、実はM13以来と随分久しぶりの再録。知らないプレイヤーには「荒野の再生がついたカウンターだよ」と適当な嘘を教えてみよう。強さの表現としては大体それであってる。 「謎変化/Riddleform(HOU)」 U アモンケット生まれのイゼット応援団。これが収録されていた「破滅の刻」はキーワード能力「加虐」の存在もあり、果敢を絡めたイゼットの果敢ビートがやたら強かった環境。青のくせに「呪文織りの永遠衆」のようなビートクリーチャーが活躍している様子はなんとも珍妙であった。そんな環境でのスペル戦術を後押ししていた渋い1枚がこちら。インスタントなんかを攻撃前に使わなきゃいけないのは痛し痒しだが、周りに果敢クリーチャーをはべらせれば気にならない。今後も新たなビートの形を生み出せるだろうか。 うろつく光霊 Roaming Ghostlight (3)(U)(U) C クリーチャー・スピリット 3/2 飛行 〜が戦場に出た時、最大1体までの対象のスピリットでないクリーチャーを、そのオーナーの手札に戻す。 意外なことに、今回青には「軽量のバウンス呪文」が存在していない。あるのは上述の6マナソーサリーだけで、「引く・戻す・打ち消す」の青の三種の神器はやや偏った配置になってしまったといえる。ただ、そうして軽量バウンスが無いのもこいつのせいだと思えばうなづけるだろうか。3/2フライヤーという文句なしの戦力がバウンスを提げてコモンにいるのである。一番近い例は4マナ2/2の「霧鴉」だろう。リミテッドでは文句なしの活躍を見せたボムとなるコモンであり、今回のスピリットはさらにパワーが上がって脅威度がアップしている。青をやるなら、とりあえず高マナ域は全部これで埋めてしまっても構わないくらいである。ちなみにイラストはなんとなくクラゲじみている。これが元祖バウンスクリーチャーである「大クラゲ」リスペクトなのは言うまでもない。知らんけど。
<白> 高山の番犬 Alpine Watchdog (1)(W) C クリーチャー・犬 2/2 警戒 とても、普通の、犬。もふもふしてて可愛いし、名前やフレーバーからしていわゆる高山救助のためのセントバーナードとかサモエドとかいうやつ。見た感じはセントバーナードかな。もふもふしてて大変可愛いのだが、実物に会うと思ったよりでかくてびびったりもする。そんな人の役に立つわんこは警戒を持ったごくごく普通の犬であり、リミテッドでも「まぁ、2マナ域が足りないなら」くらいのクリーチャーではあるのだが、今回は犬好きを応援するギミックが搭載されている。それが多色アンコモンに収録された「高山の犬師」の存在。イラストを見てもわかる通りに、なんと飼い主の方にわんこ招集能力がついているのである。これと赤の「炎血の野犬」を入れておくと、飼い主を出した時に手札に加えることができる。まぁ、大したクリーチャーではないが、間違いなくアドバンテージになるのだ。先に犬を引いちゃうと手札で得できないことを考えると、できればこの犬は2枚以上採用しておきたいところだが、問題はそんなに大量の2マナ2/2が必要かってこと。まぁ、犬好きならマストで狙わなきゃね? 天使への昇天 Angelic Ascension (1)(W) U インスタント 対象のクリーチャーかPWを追放する。そのコントローラーは4/4で飛行を持つ、白の天使・クリーチャー・トークンを1体生成する。 白らしい新たな除去の形。「剣を鍬に」の昔から、白は「相手に恩恵を与える代わりに容赦ない除去」という理不尽な交渉を持ちかける色。ライフを送るソープロは「ライフゲイン」がいかにも白だったし、土地を送る「流刑への道」は「土地税」のイメージ。クリーチャートークンを送るってのはどっちかっていうと緑のイメージだったので「内にいる獣」が作られたが、この「ご褒美除去」の文脈は白にこそふさわしいってんで、「過大な贈り物」という形でカラーシフトが行われた。そして新たな時代のこれ。2マナインスタントという激軽い設定の代わりに、送る塩のサイズが桁違い。厄介なPWを除去するにしても、この天使が許容できるかどうかは考える必要があるだろう。そして当然、自軍クリーチャーを天使に生まれ変わらせる手段としても検討することができる。1ターン目に適当な1/1、そして2ターン目にインスタントタイミングで天使爆誕。これだけでもゲームが終わりかねないスペックである。はてさて、どんな使われ方になるものか。 選定された聖歌員 Anointed Chorister (W) C クリーチャー・人間、クレリック 1/1 絆魂 (4)(W):〜はターン終了時まで+3/+3の修正を受ける。 急に歌うよ! 1マナ1/1絆魂の時点で最低限の仕事はしてくれるが、声出しが終わっていよいよ本番を迎える頃に彼の本領は発揮される。高らかに5マナを歌い上げれば4/4絆魂パンチ。めでたく白黒ライフゲインの目指す「3ライフ以上ゲイン」が達成される。いくらなんでも毎ターン5マナは払っていられないのであくまで他のプランが叶わなかった時の保険程度ではあるが、こうした何気ないコモンからでもデッキの軸を支えることができる選択肢は悪くない。ただ、どうしてもリミテッドの場合は1マナクリーチャーって評価が下がるので、よっぽどゲインに寄せたデッキでない限りは、わざわざ採用する必要はないかもしれない。 エイヴンの鳥群使い Aven Gagglemaster (3)(W)(W) U クリーチャー・鳥、戦士 4/3 飛行 〜が戦場に出た時、あなたのコントロールする飛行を持つクリーチャー1体につき2点のライフを得る。 白青飛行応援団の分かりやすい1枚。「指定のもの1枚につき2ライフ」というのは、例えば門デッキにおける「アーチ道の天使」を思い出すと近いかも。門と違って「飛行クリーチャー」は戦闘だの除去だのと世知辛い荒波に揉まれて数が減ってしまうので並べるのは難しいが、その分こいつ自身のステータスが5マナ4/3と優れているのがポイント。最低でも自身をカウントして2ライフが保証されているので、先輩格の「慈悲の天使」と比べても優れたクリーチャーだと考えていいだろう。地上クリーチャーとのすれ違いにおけるダメージ格差をどのように解消するかが飛行デッキの永遠の課題だが、地上を気にせずフライヤーをガンガン並べて殴り続け、最終的にこれでちゃぶ台をひっくり返すというプランは理にかなっている。高めの配点で問題なさそう。 「悪斬の天使/Baneslayer Angel(M11)」 M 空を駆るその姿は、時代が変わってもなお美しい。そんな謳い文句はこれまで「セラの天使」を形容するのに使われていたが、さて、この御仁はどうだろう。久しぶりの復帰で世界のカードパワーも随分変わっているだろうが、今の基準でもやっぱりおばけはおばけ。活躍のチャンスは訪れるだろうか。同じ世界に超強いドラゴンか超強いデーモンがいると輝くチャンスが増えるんだけどなー。 バスリ・ケト Basri Ket (1)(W)(W) M 伝説のPW・バスリ <+1>: 最大1体までの対象のクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。そのクリーチャーはターン終了時まで破壊不能を得る。 <-2>: このターン、1体以上のトークンでないクリーチャーが攻撃するたび、その数に等しいだけの、1/1で白の兵士・クリーチャー・トークンを、タップして攻撃した状態で戦場に出す。 <-6>: あなたは「あなたのターンの戦闘開始時に、1/1で白の兵士・クリーチャー・トークンを1体生成し、その後、あなたのコントロールする各クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く」という紋章を得る。 【3】 やぁやぁやぁ。鳴り物入りで参戦する新たなPWである。バスリについての導入は公式記事で大きく扱われているので未読の方はそちらを参照。個人的に注目したいのは、オケチラ様との関係性の深いアモンケットの希望の残り火という設定だろうか。思い返せば、初めてアモンケットを訪れたギデオンさんがオケチラの姿を見て恐ろしいテンションになり、まるで子供のように彼女の試練に参加して楽しげにしていたものである。オケチラの教義ってのは、生来的に「白」の人間には深く沁むものなのだろう。ギデオンはそんなオケチラと共に去ってしまったが、新たな戦士としてのバスリが、彼女の遺志を継ぎ、新たな白の物語を刻み始めるのである。 で、そんなバスリの能力を見ると、「防御を意識しながらの集団戦闘」がテーマになっていることがわかる。白のPWを並べると、ギデオンは「自身が戦場に行く現場型」、アジャニは「回復も絡めたコントロール型」であり、一番近いエルズペスとの差別化については、エルズベスが「攻撃的な聖騎士」であるのに対し、バスリは「保護も視野に入れた聖騎士」であるらしい。さらに守備一辺倒のテヨ君が次にいつ出てくるかはわからんが、まぁ、それなりに差別化は図れているだろうか。先んじての兵備は必要だが、3マナと軽く、かなりアグレッシブな動きが可能なデザインは白系ビートが上がってくれば当然検討に値する能力。特にマイナス能力による大規模な人員配備は過去のPWにも類を見ない能力で、中盤以降に登場しても一気に盤面を作れる可能性がある。新たな伝説の1ページ目、とくとごろうじろ。 バスリの侍祭 Basri’s Acolyte (2)(W)(W) C クリーチャー・猫、クレリック 2/3 絆魂 〜が戦場に出た時、最大2体までの対象の、あなたのコントロールする他のクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。 バスリさんの垂直デザイン(各レアリティに配置されたサイクル)のコモン枠。「集団での支え合いと保護」をモットーにするバスリさんの支援者は、その身に「支援2」(ゲートウォッチで登場したキーワード能力)を内包している。同型のカードと比較すると、4マナで支援2を持つのは「鞍背ラガーク」。あっちは緑だが、4マナ3/1バニラとあまりステータスに魅力がなかったことを考えると、絆魂を持ち独自の仕事がこなせるこの猫は充分魅力的だ。3ターン目までにちゃんと2体以上の対象が準備できるデッキなら、コモンとは思えない働きを見せるだろう。ちなみに「Acolyte」という単語はこれまで「見習い」という訳と「侍祭」という訳が併用されているが、ここで「侍祭」の訳が使われているあたりにバスリの出身次元であるアモンケットのニュアンスがあるのは良い配慮である。 バスリの副官 Basri’s Lieutenant (3)(W) R クリーチャー・人間、騎士 3/4 警戒 プロテクション(多色) 〜が戦場に出た時、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。 〜かあなたのコントロールするクリーチャー1体が死亡するたび、その上に+1/+1カウンターが置かれていたなら、2/2で警戒を持つ、白の騎士・クリーチャー・トークンを1体生成する。 バスリの垂直サイクルのレア枠。レアなのでさらっとむちゃくちゃしても怒られない。今回バスリが推している+1/+1カウンターがらみの「支援」は1つ止まりだが、自身がプロテクションを含む悪くない素体を持っているので、サポートとしてはこれくらいでも充分だろう。このカウンターによってさらなる騎士を引き込む下準備も行えるわけで、1枚のカードから出てくるリソースとしては充分すぎる。問題は、出てすぐに除去されると自身から代理騎士を呼び出しにくいという部分か。せっかくなので「石とぐろの海蛇」と一緒にプロテクション(多色)ブラザーズを結成するのも面白い。あいつはカウンターを乗せて出てくるので丁度良さそうだし。あと、エルドレイン以来久しぶりに登場した騎士であるという点も一応気にしてもいい部分か。騎士デッキの新たな選択肢ではあるが、4マナと重いので構築クラスでの戦力になりにくいのは残念。 バスリの結束 Basri’s Solidarity (1)(W) U ソーサリー あなたのコントロールする各クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。 シンプルにして豪胆。効果としては灯争大戦にあった「団結の誓約」とだいたい同じ。あちらは3マナインスタント、こっちは2マナのソーサリー。単色で使えることも考えれば悪くないコスト調整である。一応灯争大戦には増殖という露骨なサポートがあったことは割り引いて考える必要があるが、今回だってバスリ関係のカードが色々とカウンターをいじってくれそうなので、白が濃いデッキなら重要度は高いと考えていいだろう。ちなみにこの手のカードが出てくるといつも比較してしまうのが「生育」である。20年の間に、どんどんカードが強くなるなぁ、と思う。いや、そもそもプロフェシーのカードと比較するのがおかしいのだが……当時は「おっ、これ強いやん!」って思ったものだけど。 天界の処罰者 Celestial Enforcer (2)(W) C クリーチャー・人間、クレリック 2/3 (1)(W)(T):対象のクリーチャーをタップする。この能力は、あなたが飛行を持つクリーチャーをコントロールしている時にのみ起動できる。 なんか変な方向に気を使ってるタッパー。起動コストはイコリアで活躍する「検問官」と同じ。1マナ重くなってステータスが+1/+1されており、「タッパーなんて別にステータスどうでもよくない?」という評価を考えれば、むしろ「検問官」の方が強い可能性が高い。しかし、その上でさらにタップのための条件が必要という制約があるため、全体的には弱体化していると見た方がいいだろう。まぁ、タッパーなんてリミテッドでは何しても強いのだから、多少制限強めでも構わないとは思うけども。一応、空から殴って地上は固めるっていう戦術は一貫しているのでデッキインを躊躇う必要はなさそうだ。 「協約のペガサス/Concordia Pegasus(M20)」 C 続投決定。今回は(今回も)白青のギミックに「飛行ビート」が推奨されているため、飛行を持っているというだけで人権(馬権)が発生している。意外にやり手。 「封じ込める僧侶/Containment Priest(C14)」 R なんとまぁ、この人が基本セットに再録とは。これまでの収録先は「統率者2014」と「アルティメットマスターズ」だけなので、リーガルセットでの登場は今回が初。こいつが登場したことで、アンフェアなデッキにどんな影響が及ぶだろうか。パッと思いつくところでは「ジャイルーダ」「ヨーリオン」の相棒コンビが涙目になるかと思ったけど、すでに別な要因で涙目になってるので……。「エルズペス、死に打ち勝つ」あたりの(多少の)対策にはなるか? なお、ウィノータさんから毎晩届く恨みつらみは見て見ぬふり。 夜明けの突撃獣 Daybreak Charger (1)(W) C クリーチャー・ユニコーン 3/1 〜が戦場に出た時、対象のクリーチャーは+2/+0の修正を受ける。 2マナ3/1バニラはここ最近メキメキ数を増やしてきた「もっとも同型カードが多いデザイン」の一角。かつては緑の2/2が最多だったらしいのだが、白3/1がものすごい勢いで追い上げて肩を並べたのは、ひとえに「もう緑で2/2バニラなんて刷られないから」という理由も大きな部分。そしていよいよ、その現象が3/1にも訪れる。もう、コモンであってもバニラじゃ満足できない。「失われた群れのレオニン」の時点でその傾向は確認できたわけだが、いよいよバニラにも改革の時。場に出しただけで味方を+2は2マナなら文句なしの能力だが、こいつ自身の軽さもフル活用するならばなんとか1マナクリーチャーを用意したいので、デッキの方向性は自ずと制限される。ブン回った時のダメージ量は2マナの基準値を超えており、リミテッドでのうのうと序盤に土地を置くだけの対戦相手なら踏み潰すことも不可能ではないだろう。先手なら3ターン目に2枚目のこれを出して5/1の馬が突撃するプランだって現実的なレベルだ。さぁ、ボロスでビートだ。「栄光の頌歌」の活躍が見られないかなー。 「果敢な一撃/Defiant Strike(WAR)」 C お手軽スペル&お手軽ドロー。先制攻撃もつかないのでこれで戦闘結果がひっくり返ることはほとんどないが、うまく相打ちまで持っていければ儲けもの。果敢と合わせればそれなりのトリックになるのだが、今回白はあんまり果敢と噛んでいないのでそういう用法はちょい厳しいか。緑か青と組んだときに「ドロー時誘発」を加速させるのに使おう。 「叙爵/Dub(DOM)」 C 「使うと割と強い」という不思議な評価軸にあった増強オーラ。実際、増強と先制攻撃の組み合わせは純正クリーチャー戦闘だけで対策しようとすると案外難しい。今回はオーラを応援したり騎士を応援したりするギミックはないため、純粋にカードパワーでの勝負。ちなみに今回のセット内でのエンチャントの壊れやすさは、だいたい並。 「信仰の足枷/Faith’s Fetters(RAV)」 U みんな大好き! フェターがいよいよ基本セット入り。「ラヴニカ」で初登場し、リミテッドでは絶大な人気を誇った超がつくほどの便利カード。あらゆるパーマネントに対処できるという汎用性と、4点というおまけにしてはデカすぎるライフゲインが除去の枠を飛び越えた心遣いをみせ、いつのまにやらスタンレベルでも活躍していた。その歴史を鑑みて、各種サプライセットでもなんども再録されてきた名脇役である。そしていよいよ、ついに基本セットにて初再録。リミテッドで初手級の強さを誇るのはもちろんのこと、PWにまで対処可能なので構築だって充分に活躍の可能性があるだろう。なお、当然のようにアンコモンに格上げされているが、改めて見るに、これがコモンなわけないよな。 隼使いの達人 Falconer Adept (3)(W) U クリーチャー・人間、兵士 2/3 〜が攻撃するたび、1/1で飛行を持つ、白の鳥・クリーチャー・トークンを1体、タップした攻撃状態で生成する。 描かれているのはタルキール、アブザンの鷹匠。こういう役職はアブザンがなくなってドロモカになってもちゃんと活動できてるのだろうか。とりあえず、攻撃したときに仲間の鳥さんが駆けつけてくれるという鳥の愛情を一心に感じられる1枚。ただ、4マナ2/3だと高確率でこいつ自身は討ち死にするし、下手したら一緒に殴ってる鳥も討ち死にする。殴って得するタイミング、実はあんまりないんじゃないか説。一番確実なのは、こいつ自身に飛行などの回避能力を与えるパターンだろう。相手の空が手薄なら、そこから毎ターン群れをなして襲いかかる鳥葬モードに入ることが可能だ。最悪でも全軍増強などを握って「数が増える」ことに意味を持たせてから殴りに行きたい。 「抵抗の妙技/Feat of Resistance(KTK)」 C タルキールはアブザン原産の高性能支援呪文が初めての再録。今回はアブザンの風味をそのままに、緑白がカウンターギミックを支援しているので利用できる幅はかなり広い。入れ替わりで秋に落ちる「神々の思し召し」とは役割が微妙に違うので完璧な代用とはいかないかもしれないが、候補たりうる1枚だろう。 強風の襲撃者 Gale Swooper (3)(W) C クリーチャー・グリフィン 3/2 飛行 〜が戦場に出た時、対象のクリーチャーはターン終了時まで飛行を得る。 「突撃するグリフィン」に能力を上乗せした完全上位互換クリーチャー。4マナパワー3のフライヤーという攻め手に加えて、登場時にさらにダメージを稼ぐ有用な飛行支援。コモンにしては出来過ぎの理想的なパッケージである。今回はこうして「既存のベースクリーチャーに能力ちょい足し」みたいなデザインが多く、いやでもクリーチャースペックの向上が見えるようになっている。これが「インフレ」でなければいいのだが……まぁ、今更かぁ。 「栄光の頌歌/Glorious Anthem(10E)」 R 「十字軍」が永久に存在をbanされたのに、自軍だけ増強のこっちは再録されるっていう。こっちの方がよっぽどわがままなカードなのにな! 実はかなり久しぶりの再録。ウィニー構成で押し込めるデッキが組めるなら、常に投入は検討されるべきカードだし、現在はそこまでライバルとなる同型カードがないので活躍のチャンスではある。ところで、このイラストの天使は誰だろう。この特徴的な多重羽はイオナさんっぽいか(単にゼンディカー天使っていうだけかもしれないけど)。 劇場作品ラッシュ。今週も重たいぞ、と思ってたんだけど、観るかどうか迷ってた「プリズマイリヤ」が思いの外評判が悪いみたいなので、どうせそっちはOVA扱いだしスルーでいいかな、と思ってる。とりあえず今週の残りの目標はガルパンだけど、例によって1日に2本の映画は観られないので、とりあえずこちらを観て帰宅。いつも思うんだけど、1日に何本も映画観られる人って、精神のキャパがすごくない?
<以下、本作に関してはそこそこネタバレ注意>
6月15日 ドラフト模様(MH1×3) ピック順 【Chrolony】→【Thraxi】→【Mei】→【Tanaka】→【Newcomer】→【Serra】→
モダンな! ホライゾンだーーーーーーッッッッ! スポイラでも何回も書いたけど、もう、ほんとコンセプトからして大好きなセットなの。いや、リミテッド環境のバランスとか知らんけど、もう、カード見てるだけで楽しくなるからそれでいいセットなの。そんなわけで、この手のサプライセットにしては珍しく、2箱買いましたので……しばらくはこのモダホラを続けたい……けど、どうなんでしょう。とりあえずもう1週はモダホラで確定させたいんだけど、そのあとについては民意に従います。というのもですね……試合後に「いやー、でもあっという間にM20になっちゃうし、灯争大戦ももっとやりたいんだよなー」みたいな話が出てて、「まぁ、あと4、5週くらいはあるから」って適当に言ってたんだけど、確認したらM20の発売日が7/12だったわ……。つまり、あと3週しかないな。もし俺がプレリに出て先行購入特典を行使したらさらに一週早まる可能性すらあるな。……まぁ、基本セットドラフトはそんなに回数重ねなくてもいいので、さすがにプレリは出ないと思うけども……。 というわけで、来週(今週か)はとりあえずモダホラの予定です。ただ、現時点で「土曜日は無理」という人間が複数名いたので、(中止にならなければ)日曜開催になると思われます。過去の例を参考にするなら「日曜朝10時開催」になると思うのだけど……今のところ参加予定はレギュラーメンツだけなので(Newcomerは日曜無理だそうで)、例によって飛び入り歓迎。レギュラーメンツでダメになった人は早めの報告をお願いします。もし駄目だったら……どうしよう……もう、シールドするしか……(いくらかかるんだ)。 ちなみに、「パックを消費したいから無理やりモダホラな!」という強権は発動しないので安心してください。なぜかというと、まだ灯争大戦の箱も普通に残ってるから! どっちにしろ余る!!!!
刺さる音、第11話。ほんと、今作は「音の説得力」でしっかりと物語を支えてくれているのが嬉しい。箏って、あんなにいろんな音の表情を見せることが出来る楽器なんやなぁ。 AパートBパートにそれぞれ良い表情がある。まずはAパート、さとわちゃんのツンデレっぷりに極振りした素直に心温まるエピソード。前回の光太の騒動も「雨降って」みたいなところがあり、なかなか恥ずかしくて口では言えなくても、みんなして部活に対しては真面目に全力で取り組んでるんだ、というのが確認できたのは大きい。もう練習したり、努力したりすることに一切の恥ずかしさはなく、切磋琢磨という言葉が一番似合う、本当に理想の部活動になった。顧問は結局正体を明かさずじまいであったが、それでも奴を突っついて有効な成分を引き出せただけでも意義は大きい。 部員全員が一丸となって練習に励むことで、合奏も次第に整い、目に見えて(耳に聞こえて)演奏が上手くなっていく。部活ものの場合にはこうして「努力して上達する」というのが最も基盤となる部分なわけだが、そんな中でちゃんと「上達する喜び」が(部員たちにも、そして視聴者にも)目に見える形で現れているのは実に良いものだ。音が「噛み合った」時の快感、とちらずにみんなについていけた達成感。楽器を習ったり、新しい種目に挑戦したりするのって、やっぱり「出来た時の快感」が何ものにも代えがたいからこそのものなのだ。チカも武蔵も光太も、そしてさとわちゃんだって、今の箏曲部は心底楽しいものに違いない。 そしてさとわちゃんの場合、それに加えてチカとの関係性っていうプラスαもあるからね。もう、(さとわちゃんの方は)完全に意識しちゃってるんだよなぁ。しょうがねぇよなぁ、チカがいちいちイケメンムーブだからなぁ。こんなに素直に「お互いにいいとこを認めて付き合っちゃえよ」と思ったのは「会長はメイド様!」以来かもしれません。多分、さとわちゃんにとっても、チカって「自分よりも箏が上手くなって追いかけるべき対象になりうる」存在なんだよね。今の彼女が求めているものってそこなんだよな。そしてそんな2人の陰で武蔵と来栖も着実にフラグを重ねているという。まぁ、来栖はもともとそのつもりで箏曲部に来たみたいなところがあるしな。武蔵もいい奴には違いないよ。チカの上達にちゃんとついていけてるのも結構すごいしな。 そうして時瀬が盛り上がっている様子から一気に時間が進み、本番の大会に進んだBパート。こちらはガラリと雰囲気を変えて、こないだちょろっと出てきた「他所の高校の貴重な男子部員」である桐生桜介(おうすけ)のエピソードになっている。ここでいきなりぽっと出の奴の回想まで挟むのはテンポ悪いなぁ、とも思ったのだが、彼の生い立ちから人格形成を総覧し、そこに現在の彼が生み出す演奏を重ねることで問答無用の説得力を出している。箏という楽器を「合奏の時の呼吸が本当に難しい」楽器として散々時瀬の部活が見せてくれていたおかげで、我々素人の耳で聞いても、桜介の生み出す「他人を引っ張り上げる」演奏の凄みは理解出来る。それがいかに箏曲部の演奏に必要かということも。ついでに「理屈抜きで引っ張ってくれるおねーちゃん系幼馴染」というさらなる萌えポイントまで追加されており、なんかもう、今回はいろんなカップルのせいで胸焼け起こしそうだ。桜介の感情はなんだかどす黒いものも溜まっている気もするのだが、現時点ではその結果として生み出される演奏が素晴らしいものなのだから問題はないだろう。 さて、こんな演奏を見せつけられて、時瀬の面々はどんな反応を見せるか……でもまぁ、今のみんななら、これで臆して縮こまるなんてこともないかな。さとわちゃんが新しい次元に進める手助けになればいいのだけれど。 エンドクレジットわかりにくすぎィ! 第34話。 そこはもう、どっちか片方でええやろが。メインキャストは入れ替わってても意味わかるけど、「母親(赤ん坊)」とか、どっちがどっちだかわからんわ。 なんちゃらの名は、状態。チャリオツの能力がなんでこんなはた迷惑になったのかは誰にも分からないのだが、もしかしたら「発動時にみんな眠る」っていう効果が、ポルナレフ初登場時に「寝ながら飛び上がっているぞ!」に関係が…………あるわけない。ちなみにレクイエムといえば何と言っても、ドリームキャスト版格ゲー「ジョジョの奇妙な冒険」でポルナレフに追加されたスパコンであろう。いや、どの辺が「何と言っても」なのかは分からないけど、俺の中ではそうなの。使うと相手キャラが眠ってしまうので好きに攻撃できるようになるという必殺技だったのだが、発動までそこそこ時間がかかり、隙もでかいから余裕で潰されるわりに、承太郎やDIOの時止めと違ってどうあがいても寝ている相手には一撃しか入れられず、「それなら発動する分のゲージ使って別なスパコン叩き込んだ方が早いやろ」という、完全にネタ優先の技だった(Youtubeに動画あったわ)。一応「スースー」という寝息の部分だけは新規グラフィックだったはずだが、他の部分は基本的にやられモーションと同じなので新規絵は特になし。さらに、キャラによっては寝ている状態の当たり判定が低くなりすぎるために追撃でスパコンを当てようと思ってもスカるなど、色々と楽しい思い出のある技なのである。まぁ、本当にネタ優先のゲームだったから楽しけりゃいいんだけどね。 閑話休題、そんなレクイエムが発動したというお話なのだが、これまでの緊迫感満載の流れを完全にぶった切っての「君の名は」展開。何が起こっているか分からずに必死にキャラクターが思考を巡らせるというのはジョジョの真骨頂とも言える展開のはずなのだが、ここに至った経緯に理屈も何もあったもんじゃないため、ジョルノですら状況を持て余し気味。しょうがないので亀に憑依したポルナレフが片田舎のタンスの裏と格闘する回想を交えつつ大まかな流れを説明してくれるという親切設計。ジョルノたちはここでポルナレフと初対面なので、彼らの中でポルナレフといったら「ホウキみてーな髪型」ではなく、完全に亀である(一応、最終回間際でポルナレフの魂の形が亀の中から出てくる描写があるはずだが、あれが実際に見えていた映像なのかどうかは不明だ)。今回もAパート終わりの映像が亀のキメ顔というわけのわからない展開になっており、ここにきて荒木先生の「やりたいネタがあるとどうにも止まらない病」が加速している。荒木先生が当時この5部をどんな風に締めるつもりだったのかはわからないのだが、……流石に最初っからこの人格入れ替わりを導入してバトる展開になるとは想定してなかっただろうよ。おそらく、それこそ連載中に「君の名は」的な何かを見て「面白いからこれやりたい」って見切り発車したんじゃなかろうか。おかげでナランチャがとんでもないとばっちりを食うことになってしまうわけだが……。まぁ、きちんとボスの人格問題にまで決着をつけてくれているのだからうまいことまとまったもんだとは思うんだけどさ(そうか?)。 コメディリリーフとして今回大活躍してくれたのは何と言ってもミスタ&トリッシュ。お約束の男女入れ替わりネタを一通りやるにしても、いちいち荒木節が冴え渡っているのがどうにもこうにも。非常事態とはいえ、ミスタはあんまりおっぱいに喜んでないのが意外だよな。それどころか冷静に「ブラが矯正ブラだから痒いゾ」とかコメントしてるし。トリッシュのブラジャーがどういう形状で、どんな役割を果たしているのかはもう誰にもわからないが、あれだけのサイズあるなら別に寄せてあげる必要も無いと思うんですけどね。尻の方は……知らん。ミスタが冷静にあれだけトリッシュの状態を分析したのは、多分潜在的に彼がちゃんとしたフェミニストだからなんだよ、きっと。そりゃね、これから身近に扱う女性の身体なんだから、ちゃんと現状を把握しておかないと困るからね(まじでこのまま一生戻らなかったらどんな人生を送ってたんだろうなぁ)。 今回の入れ替わりに際してキャストはそのまんまで演技してくれているために色々と「変なお仕事」を楽しむことができるのだが、でもまぁ、みんなして達者なもんだからイメージがガラッと変わるのもいつも通りって感じか。山下大輝とか、むしろジョルノの方がしっくりくるまである。頑張ってるのはミスタを演じた千本木だろうが、はすっぱな演技になるとどこぞのヤサグレ声優キャラの影がちらつくのはちょっと面白い。意外と真面目系の役が多いのよね。しかし、これで来週からブチャラティが喋ると全部小西ボイスになるわけだが……なんか、最期のお別れをするのにそれでいいのかよ、ってのは気になるところだな。 さて、人格転換をめぐるゴタゴタも次回あたりでクライマックスだろうか。「魂」とかいうよくわからない概念で強引に引っ張り上げてここまで荒唐無稽なシチュエーションでもそれなりに「ジョジョらしい」展開になるのが見どころと言える。そしてドッピオはぼちぼちお別れですね。
なんなんだよ、ほんともうなんなんだよ、第10話。たった1つの事実をくるっとひっくり返すだけで、こんなにもどうしようもない画面をたっぷり楽しむことが出来てしまうのか……その発想は無かった……ほんと無かった……。 いや、もしかしたら伏線は張ってあったのかしら。今作はあまり分析的な見方が出来てないので本当に「見たまんま」を楽しむことしかしてないのだが、過去の事実を遡っていくと、きちんとレオマブがカッパだったことが示されていた……のかもしれん。いや、でもやっぱりその発想は無かった。 結局「カワウソ」は予想以上に概念オンリーの存在だった。カッパとカワウソの国をかけた争いが続いていたわけではなく、単にカッパの欲望が分裂して生み出されたのがカワウソ。カワウソはどこにでもいるし、何にでもなる。今回燕太にスルリと潜り込んで操ってたのは「もうなんでもありやんけ」ってレベルの所業だが、とにかくカッパが困ることなら何をやってもいいらしい。おかげで、元カッパ族の従者だったレオマブは騒動のどさくさではた迷惑な運命を押し付けられていたという。でも、レオマブは間違いなくケッピの皿のことを知っていたわけで、欲望の搾取なんかに頼らずにケッピに頼みに行けば最初から問題が解決していた気もするのだが……あー、でもそもそもカワウソ自体がダークなケッピから現れてるのか。だとしたら存命さえ危ういケッピを探すっていう発想が無かったのかな。 とにかく、「カワウソだと思っていた中心となる二人が、実はカッパだった」というこのたった1つのどんでん返しだけで、物語の全てがひっくり返り、出てくるバンクシーンまで全てひっくり返る。ケッピが「また元のようにあの歌を歌おうケロ」とか言ってるのを聞いて「お、ソイヤァに続くまだ見ぬ新曲が隠されているのかい?」と思ったけど、単にさらざんまいの歌のことだったな。いや、でも本当にその2人が歌うっていう発想自体が無かったんだよ。ソイヤァとさらざんまいの歌は完全に排反事象で、そこが融和するなんてことは微塵も考えてなかったんだよ。過去最長となる長尺で流されたさらざんまいの歌がまさかのレオマブバージョンっていう……いやぁ、毎週歌って踊ってたせいで突然の新曲にもなんの違和感もないな……。もう、これが見られれば充分なんじゃないかと思える、意味のわからない充足感である。こうしてみるとさらざんまいの振り付けもソイヤァのモーションも、共通の部分が多かったんだなぁ。 今回はレオもマブも率先して尻子玉を抜かれるためにいちいちケツをプリッとしてるのが本当に間抜けなんだけど、二人して決死の覚悟でその行為に及んでいるのだと思うと笑っていいやら悲しんでいいやら。特にマブの場合、「尻子玉を抜かれたカパゾンビは存在自体が消えてしまう」というルールを理解した上での行動なわけで、2人の自己犠牲の精神はどこまでいっても救われないものだ。折しも燕太が「自己犠牲なんてみっともねぇ真似すんな」と一稀を叱咤した直後であり、未来を捨てなかった少年たちと、絶望に打ちひしがれた戦士の対比が痛々しい。いや、画面は全部間抜けなんだけども。まさかこんなに悲しい漏洩があるとはなぁ……。 結局全ての元凶はカワウソのやりたい放題である。レオは完全にその被害者であり、最終的には最愛の人の記憶すら失い、非業の死を遂げた。そして文字通りにその引き金を引いた人物こそが久慈である。なるほどね、ここにきて、ラスボスポジションが久慈になるのな……今更、本当に今更、久慈の名前がなんで「トオイ」なのかってことが理解できた。どこまで近づいたと思っても届かない思想、掛け違えたボタンのように、決して触れ合わない、決して繋がらない一稀と久慈の最後の関係性。「トオイ」は「遠い」につながり、「チカイ」とは相反する位置どりなのであるな。ちなみに、毎回マブが焼いてたカワウソのアレが「人形焼き」っていう皮肉にも今更気づいたりもした。いや、「カワウソ焼きかなんかか?」としか考えてなかったせいで、あの食べ物が「人形」の揶揄だってことに全く思い至って無かったんだよ。今回は「マブゾンビ」だったが、ある意味で「人形ゾンビ」でもあり、カワウソに踊らされた悲嘆の人形たちの末路を描くお話でもあった。残された一稀たちは「人間」であってほしいものだ。 ハルカ曰く、「綺麗な円が歪んでしまう」という現在の不安定な絆。皿は円に通じ、円は縁に繫がる。ラストミッションは、やはり久慈とのつながりとなった。一稀は、大切な過去を、そして現在を取り戻すことができるのだろうか。
ネタが豊富すぎる! 第9話! すげぇ、これだけの尺にツッコミどころをいくつ用意しているというのだ。もう、出てくるキャラの全てが一発屋のくせに余計なくらいにキャラを叩き込んでくれるのほんと好き。 先週が予選Aグループ。そして今週はまるまる1話使ってBグループ。昨今のアニメじゃ考えられないような贅沢な尺の使い方だが、「全然知らんアーティストが続々登場しても盛り上がらんやろ」なんて心配はすでに先週時点でなくなっている。まぁ、「なんでこんなイロモンばっかり本戦に残ってんだよ」っていうツッコミは相変わらずだけど。今週は前回に比べればまだイロモノ枠は少ないから多少はね?(でも2枠がイロモノだよな) 1人ずつ見ていくと、まずは1戦目勝者のGGK。冷静に見れば割と普通……なのかな。コズミックなスピリットにインスパイアされたシンガー。火星時代のこの世界ならそこまでおかしなものでもないのか……と思いきや、オーディエンスの反応を見るとやっぱりちょっと触れたくない系らしい。こういうのは厨二病とは言わないだろうが……「スピリチュアル系」でしょうかね。でも歌うと意外に普通、ってのも前回からのお約束。宇宙の意思を示すための歌、この世界ではどんな風に響いてるんでしょうね。それにしても……一番驚いたのはこのキャラのCVが久野ちゃんだったということである。悔しいのだが、初見段階で気づくことができなかった。おそらく人生初の「久野ちゃんがしゃべってるのに久野ちゃんを認識できなかった案件」である。ショックだ。やっぱりどれだけフラットな気持ちでいようとも、「久野ちゃんならこういうキャラでこういう喋り方」っていう先入観があるのだろう。少し軸をずらされただけでこんなにも意外性が演出できるってんだから恐ろしい話だ。そして、こんなところに久野ちゃんをぶっ込むことを思いついたスタッフは大したもんだ。まぁ、歌キャスは別にいるから、わずかなトークパートだけを埋めるくらいなら多少の挑戦はできるということか。 そしてその対戦相手となったマーメイドシスターズ。……これさ、彼ら(彼女ら?)が歌った曲はちゃんとサントラとかに収録されるんでしょうかね? なんでこの曲だけ字幕で歌詞が表示されないかなぁ!! いやぁ、爆笑したわ。これ、日本語でやったらどんな曲になるんだろう。まぁ、単にマキシマムザホルモンみたいな内容になりそうな気もするけど。もしきちんと音源として配信されてカラオケに入ったら、きっちり練習しようと思います。ちなみにシスターズのCVは浅沼晋太郎(1人3役? 4役?)。あさぬママも相変わらず妙なところに配置されるのは楽しい。 続く2回戦は、多分ここまでの試合の中で一番ガチのカード。先行は「うざい佐倉さんの真骨頂暴走レズ」ことシベールさん。完全にキャロチューの関係性をぶっ壊しに来てるとんでもねぇキャラで、やるに事欠いて思いっきりチューズデイに歯型をつけていくという盗人の所業。キスマークでもなかなか消えないだろうに、歯型ってのは本当にタチが悪い。あれ、キャロルが気づいた時にどんな反応を示すんだろうな。曲の方は割と普通だったし、「若いうちの方が残すべき価値があるメッセージを生み出せる」という独自の感性も危険ではあるが思想としては糾弾されるべきものではない。かなりサイコパスな要素もありそうなので、NTRに失敗した今後の展開、包丁でも担いで二人の家に乗り込んでくる可能性もあるな。クレイジーレズに不用意に髪の毛触らせるのは危ないわよ。 そしてそんなシベールを正面から殴り倒した我らがアンジェラ。正式なパフォーマンスを披露するのは初めてだが、曲は以前も歌った「Move Mountains」。タオが作った楽曲がこれ一曲ってことはないだろうが、新曲は決勝戦での披露かな。わかりやすくアッパーな部分を作ることで「アンジェラの歌唱力はすごいんやで」ということを伝えるデザイン。おそらく単なる歌唱という意味なら(少なくとも現実的には)シベールもアンジェラもそんなに変わらないと思うのだが、観客の反応なんかで「アンジェラさんすごい」をはっきりと見せつけている(そのための当て馬としてシベールはいい仕事をしたんだろうな)。しかし、こうして「新生アンジェラ」が爆誕したその会場で、早速タオさんがキャロチューに粉かけてるという事実もなんだか気になる。おそらくタオが反応したってことは「AI音楽で天下が取れると思ってたけど、なんかイレギュラーな奴が出てきたからちょっと不安だぞ」というタオの焦りの表れなのだろう。彼のことだからこれでアンジェラを見限ってキャロチューになびくなんてことはないだろうが……。全幅の信頼をおいてタオに仕事を任せているアンジェラからしたら、厄介な話である。 さて、次回が決勝になるのかな? これ、流石にこのタイミングでアンジェラに勝つわけにもいかないから負ける展開になるんだろうけど、どうやって「負け」の説得力を出すのかは難しいところだなぁ。
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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