最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「文豪ストレイドッグス(第3期)」 * え? 何期目? ってもう訳わからなくなってます。確認したら過去シリーズは分割で2クール。今回はそこから2年以上もの間が空いているので、正式な「第2期」というのが正しいような気もする。とにかくとても久しぶりの作品。何の因果か、日本のアニメ業界は森鴎外がメインで暴れ回る作品が2期連続で放送されているのである。 あまり熱心に見ていたわけでもないので、すでに前のシリーズで何をやっていたかは1ミリも覚えておらず、シナリオ面に関して正当な評価はできないと判断して評点は避ける。いきなりモノローグで「〜年前」とか言われてもわからんし。ただ、普通の作品ならそんな状態ならもう観なくてええやんけ、という結論になるはずのところなのだが、今作はやっぱりボンズ×五十嵐卓哉のタッグが強力すぎて、今回の1話目もやっぱりどこか画面が気になる作品になっているのである。基本的に五十嵐さんの作る画面のテイストが好きなんだよなぁ。テンポがいいというか、雰囲気がいいというか。1話目なんていきなり対話のシーンが多くて、ほぼ止め絵の社長室(ボス部屋?)での交渉ごとが続くだけなのに、不思議と画面に緊張感があって見入ってしまう。まぁ、個人的には宮本充のイケてる声の効果も大きいとは思ってるけども。つい最近まで日曜の朝にギャングのボスやってましたねぇ。 多分、なんだかんだ言って今期も最後まで観続けることになるとは思う。どこかでシナリオを総ざらいする機会があればいいんだけど、原作漫画は受け付けなくて読むのやめちゃったやつだしなぁ。
○「さらざんまい」 6 もう……マヂむり……ギブアップしょ……。 「イクニ新作、絶対に半端な状態で視聴したら受け止めきれない」と思って週末までキープしておいたんだけど、関係なかった。週末だろうがなんだろうがこんなもん受け止めきれるわけないやろ。久しぶりのこの絶望的な感覚。これこれ、これだよ。いや、誰か助けて。 本当に、普段自分が書いているお為ごかしのやっつけ感想なんかが全て無に帰すような、あまりに容赦ない1話目である。1話目での情報提示? 構成の妙? しらん。分からんものをただひたすら30分流し続けるだけでも、こんなにも気になる映像が出てくるのだ。流石にこれまでのイクニ作品でも、ここまで野放図で、取りつく島もない作品があっただろうか? ……いや、普通にあったかもしれん。ユリ熊もピングドラムも1話目からこんな調子だったかもしれん。クマショックの代わりのさらざんまいだ。 正直、30分笑いっぱなしではあった。もう訳が分からないから笑うしかないやん。そして、普通だったら「こんなわけのわからないもん、来週以降も観てたら頭がおかしくなるわ」ってんで切り捨ててしまいそうなものだが、もう、我々はこれが本当に単なる一歩目でしかないことを経験で知っている。この1話目のイカレた映像が、ちゃんと「何か描くものがあって」描いているものだと信じられる。だからこその、この1話目だ。ただ、毎回本当に感心してしまうのは、本当に意味不明なのに、モーションにしろデザインにしろ、悔しいくらいにキャッチーなんだよなぁ。生存戦略にしろ断絶のコートにしろ、「なんだか分からないけど、とにかくすげぇことが起こってるし、何だか楽しそうだ」ということが滲み出てくる。今回は特に「可愛い女の子が出てくる」という売り出し方が一切なく、全裸の野郎どもがわけのわからないダンスを披露しながらアナルを掘る話だというのに、どこかエレガント、どこまでもダンサブル。なんだこれ。自分でも何書いてるかわからなくなってくるわ。これ、1クールでどうにかなるんか? 大丈夫、最終的に40%くらいは分かるようになる(かもしれない)から! こんなことユリ熊の1話目でも書いてた気がするな。 このただひたすら感覚にのみ訴えかける30分のMVというか、PVというか、「今後何が起こるかは教えられないけど楽しいことは保証するよ」という映像。もう、それを見せてもらえただけでも満足です。今回はMAPPAが製作についているのだが、実写背景を取り込んだますます情報量の増えた映像部分が、なぜか作画のキャラとマッチしてるという何とも不思議な世界観になっている。1枚絵としての映像の妙、そこにモーションが入り、演出が入った壊れた世界の像。ダメだ、単なる電子ドラッグだ。もうどうにも止まらないやつだ。個人的に「えっ?」ってなったのは、今回コンテは監督や武内宣之氏なのでいつも通りといえばいつも通りなのだが、なんと初回演出が神保昌登氏だったことである。これまでイクニワールドとの接点は無かったと思うのだが……やべぇ2人が手を組んだ形である。圧倒的なテンポで切り出される綱渡りのようなジェットコースタームービーは彼の独擅場。もう、どうにでもしてくれ。 そのほかにも音響面やら配役やらと話題には事欠かない。何回も書いてるけど、僕は高音域の男性声優の中では村瀬歩の声がダントツで好きなんです。まぁ、こんなとんでもない役だとどうなっちゃうかわからないけど……。さて問題、私はこの文中で、何回「わからない」と書いたでしょうか? (答え:わからない) <多色> 苦悶の侍祭 Acolyte of Affliction (2)(B)(G) U クリーチャー・人間、クレリック 2/3 〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上から2枚墓地に置き、その後、あなたは自分の墓地にあるパーマネント・カードを1枚手札に戻しても良い。 黒と緑が手を組んだらどうなるかって?! こうなるのさ。……まぁ、いつも通りだよな……最近だと「ゴルガリの拾売人」が一番近いデザインで、あっちはさらにワンサイズでかいという売りがあったが、こちらにも墓地を2枚肥やせる(そしてマナシンボルが軽い)という売りがある。「拾売人」はせっかくのいい筋肉なのに「まだ墓地に何も落ちてないし……少し出さずに待とうか……」というもどかしい瞬間も時にはあったわけで、このように自作自演で墓地を作ってくれるギミックは願ったり叶ったり。最悪でも2枚分の燃料を墓地に貯めることができるので、もし「インスタント2枚がめくれた」とかいう地獄の運勢を持っている人でも涙を拭きなさい。ちなみに、この手の「肥やしてから回収する」カードの常として、回収先のカードを対象指定する必要がない(対象をとる書式だと、新たな2枚が選べないため)。おかげで、「回収しようとしたら相手の「自然への回帰」で妨害された」みたいな不幸な事故も起こらないので超安心。やはり多色アンコは良いカード。 未知なるものの魅惑 Allure of the Unknown (3)(B)(R) R ソーサリー あなたのライブラリを上から6枚公開する。いずれかの対戦相手は、その中から土地でないカードを1枚追放し、その後、あなたは残りのカードを手札に加える。その対戦相手は、追放されたカードをマナコストを支払うことなく唱えても良い。 赤黒とは思えない、未だかつてない特大アドバンテージを弾き出す驚異のレア。確定で5枚以上の手札が増える5マナソーサリーってだけで化け物だが、問題はその代償である。まぁ、それを差し引いても純正アド枚数は3枚分なのだから、ランプ戦術でも採ってない限りは大怪我にはならないと思うが、当然重たいカードはあまりないに越したことはない。低コストカードを固めた金太郎飴のような赤バーンやビートのための特大アド狙いが現実的な路線か。まぁ、これをマナカーブのラストに数枚仕込むと、めくった中にこのカードが混ざってて相手に使われるのは悩ましいところだが……。一応、世間ではすでに相手がファイアーズだったら無敵だとか、テフェリー置いてからなら安心とかいう話も出ているが、流石にテフェリーとの4色シナジーは現実的ではなさそう。自分がファイアーズなら「抽象からの抽出」の方が安全だろうし……、赤黒サクリファイスや赤黒騎士デッキなら面白いかも。 悪夢の詩神、アショク Ashiok, Nightmare Muse (3)(U)(B) M 伝説のPW・アショク <+1>: 2/3で「このクリーチャーが攻撃するかブロックするたび、各対戦相手は自分のライブラリを上から2枚追放する」を持つ青黒のナイトメア・クリーチャー・トークンを1体生成する。 <-3>: 対象の、土地でないパーマネントをそのオーナーの手札に戻す。その後、そのプレイヤーは手札を1枚追放する。 <-7>: あなたは最大3枚までの、表向きに追放されている対戦相手がオーナーであるカードを、そのマナコストを支払うことなく唱えても良い。 【5】 さぁてアショク君だ。「悪夢」という言葉が能力を象徴しているアショク。夢の力が強いテーロス次元はお気に入りのようで(彼は別にテーロス出身ではない)、灯争大戦で疲れた体を癒すためか、はたまた何か良からぬことを考えてか、改めてこの次元に姿を見せている。アショクの初登場は前回のテーロスだったのだが、その時には大して物語に絡んでなかったので、彼がどんな人物なのかはいまだによく分かってなかったりする。今回はちゃんと活躍してくれるといいんだけどね。 さておき、そんなアショクさんのお仕事は毎度のことながら相手のライブラリを侵食しつつ、相手のリソースをかっさらうことにある。プラス能力の時点で一癖あるが、初期忠誠度が高く、その上で平均値以上の防壁を築けるのは文句なしに優秀。PWの活躍条件を満たしている。盤面への介入方法も持っており、これがきっちりアドに絡んでいるのも魅力。どこぞの3マナハゲに慣れてしまっている身には多少重たくも感じるが、あっちのハゲが節操なしなだけで、過去のジェイスなんかと比べても悪くないバウンス性能。相手の手札がゼロなら完全除去になるってのも見逃せないポイントで、いっそダブリエルと組んだ手札破壊デッキでも面白そうだ。最終奥義はアショクの性癖がダイレクトに出ているので直接勝ちに繋がるものかどうかは微妙だが、それまでの仕込み次第ってところだろうか。多分プラス能力を連打してればそのうちゲームエンド級には育っていることだろう。とりあえず使ってみればいいじゃない。もちろん、灯争大戦アショクと併用することで奥義の質を爆発的に高めるところまでは計算づくだろう。追放追放&追放。これでケシスコンボも安心だネ。 半真実の神託者、アトリス Atris, Oracle of Half-Truths (2)(U)(B) R 伝説のクリーチャー・人間、アドバイザー 3/2 威迫 〜が戦場に出た時、対象の対戦相手はあなたのライブラリを上から3枚みて、それらを表向きの山と裏向きの山に分ける。片方の山を手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。 なんともマニアックな助言をくれる思わせぶりアドバイザー。何しろ「半分の真理」である。人間ごときが完璧な未来など予知できるわけもないか。「相手が半分に分けるけど、片方が公開情報、片方が秘匿情報」というデザインは、一連の「嘘か誠か」の後継カードの中でも直近の「偏った幸運」で採用されていたデザイン。あちらは4枚だったので悩ましさが大きかったが、今回は3枚だけなので取れる行動はそこまで多くない。基本的に一番強くて渡したくないカードを裏向き、残り2枚が表向きだろう。もちろん、そう動くことを前提にして思わせぶりに土地を裏向きにしても良いが、表向きの2枚が納得いくものだったら相手は確実にそれをとるはずだ(表向き1枚と裏向き2枚も悩ましくていいかもしれない)。色々と楽しい駆け引きが楽しめるが、とりあえずアドが取れる上に少しは墓地も肥えるわけで、4マナのレアとしてはそこそこの効果。脱出カードが多いデッキなら、相手は墓地に送るカードのことまで考えなきゃいけないはずなので頭を抱えることになるだろう。ちなみに、このカードを見て私が真っ先に考えたことは当然「アドバイザーが増えたな?!」である。 青銅皮ライオン Bronzehide Lion (G)(W) R クリーチャー・猫 3/3 (G)(W):〜はターン終了時まで破壊不能を得る。 〜が死亡した時、これを戦場に戻す。これは「エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)」を持つオーラ・エンチャントであり、「(G)(W):エンチャントされたクリーチャーはターン終了時まで破壊不能を得る」を持ち、そのほかの全ての能力を失う。 突然の授与!!!! いや、正確には授与でも何でもないが、それでも「クリーチャーがオーラになってくっつく」というギミックは完全になくなったわけではないということだ。「それって授与じゃなくてリシドじゃね?」とか細かいことを気にする人間は間違いなく単なるおっさんなので、自分が老害であることを認識すべきだ。僕もそうだ。さておき、「セレズニアカラーで破壊不能がつく3/3のライオン」ってことで、おそらく元ネタになっているのはテーロス出身の「羊毛鬣のライオン」。レアだからって何のためらいもなく2マナ3/3で出てきやがるし、その後マナが確保できれば破壊不能になってどうしようもないところも一緒。先輩は「怪物化」というよりわかりやすい形で無敵感を演出していたが、こちらは自分の毛皮を他人にかぶせることで力を分け与えるという献身的な機能で勝負。毛色が違いすぎるので比較は難しいが、甲乙付け難い名勝負である。ただ、残念なのはそんなツワモノ感溢れる先輩レアも、当時の環境でそこまで活躍してなかったという事実。出た直後はかなり注目されていたのだが……目的が合致するデッキがなかったのよなぁ。こちらのライオンも、前提として「ウィニー寄りの白緑デッキ」が必要になるのだが、さて、今の環境でそれが出てくるかどうか……能動的にエンチャントとしてふるまえないので、単体でシナジー構築がやりにくそうなのがなぁ。 運命の手、ケイリクス Calix, Destiniy’s Hand (2)(G)(W) 伝説のPW・ケイリクス <+1>: あなたのライブラリを上から4枚みる。その中からエンチャント・カードを1枚公開し、手札に加えても良い。残りをライブラリの下に無作為に置く。 <-3>: 対象の、あなたのコントロールしていないクリーチャーかエンチャントを、対象の、あなたのコントロールするエンチャントが戦場を離れるまで追放する。 <-7>: あなたの墓地にある全てのエンチャント・カードを戦場に戻す。 【4】 なんの前触れもなく突然現れた新手のPW。いや、確か公開されたブースターのパッケージ映像に顔だけは写ってたかな。こりゃまた渋いおっさんだが、こんだけエンチャント推しってことはやっぱりテーロスの現地民なんでしょうかね? ギデオンが抜けた穴を埋める新たな白のPWなのだが、緑含みの2色ってのは現在はアジャニと被る部分。アジャニさんは「癒やし手」としての能力ともっふもふの獣パワーで、「回復」「増員」「PWのお手当」などを担当するが、こちらは白緑を中心としたエンチャント推しをメインギミックに据えて差別化を図る形か。 そして、最近は色々とトリッキーな能力の多くなったPWの中で、原点回帰したかのような非常にオーソドックスな構成である。4マナ忠誠度4で起動すれば5はそこそこの耐久性だが、プラス能力に自分を守る要素がないのでプラスとマイナスのどちらから入るかが悩ましい。普通だ。プラス能力ではライブラリを検索してアドバンテージを1枚獲得できる。普通だ。マイナス能力はちょっと変則気味だが、なんと自軍のエンチャント1枚を「払拭の光」へと変貌させる。マイナスでの単体除去は普通だ。そして奥義は一気に墓地からエンチャントを戻してゲームを決めにいく。やっぱり普通だ。全部なんとなく見たことがある気がする能力にエンチャントを絡めているので狙っている方向は非常に見やすい。エンチャントてんこ盛りデッキで使うことは大前提だが、勝負はマイナス能力の除去がどの程度の安定感を持つかだろう。ここに脆弱性が見つかると一気に不安要素が多くなる。今後の世界でついでにエンチャントが割れるカードってどれくらいあるかなぁ。 驚異の造り手、ダラコス Dalakos, Crafter of Wonders (1)(U)(R) R 伝説のクリーチャー・マーフォーク、工匠 2/4 (T):(C)(C)を加える。このマナはアーティファクト呪文を唱えるか、アーティファクトの能力を起動するためにのみ支払える。 あなたのコントロールする装備したクリーチャーは飛行と速攻を持つ。 誰やねんお前なレジェンドマーフォーク。2色のレアってことはそのカラーリングの特性を表すクリーチャーになってそうなもんだが、これが「アーティファクトと装備品の応援」というよく分からないコンセプト。青がアーティファクトと仲がいいのはわかるのだが、赤い仕事なのかしら? そしてテーロスに装備品のイメージあんまり無いんだけど……謎である。まぁ、ぽっと出の有名人で、統率者戦用に作られただけって可能性もあるが……いや、だから言うほどイゼットの領分か? よく分からんが、アーティファクトにマナを与える仕事は「名高い武器職人」と同じものなので、コンセプトデッキを組むなら1マナ軽い「武器職人」でいいと思う。装備品デッキはリミテッドでも難しそうなんだよなぁ。 記憶を飲み込むもの Devourer of Memory (U)(B) U クリーチャー・ナイトメア 2/1 あなたのライブラリから1枚以上のカードが墓地に置かれるたび、〜はターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともにこのターンブロックされない。 (1)(U)(B):あなたのライブラリのトップを墓地に置く。 各環境で「2色のデッキデザインを定義する」ことで有名な2色アンコモン枠の青黒。今回はそこまで凝ったギミックを推しているわけではなく、この感じだと単に脱出がらみの墓地肥やしのサポーターといった感じか。他のカードでもガンガン墓地に落とせればこいつ自身が3マナを使う必要もなく、安定したクロックとして活躍してくれるはず。逆に言うと、そういうギミックがない場合にはアンブロッカブルで攻撃するのに毎ターン3マナかかってしまい、旧作のコモンである「彼方の工作員」と同じスペックになる。まぁ、それでも悪くはないんだけども。墓地に落とす枚数はチェックせず、一度に何枚落ちても+1止まりであることには注意。パンプしたいならなんらかの方法で細かく1枚ずつライブラリを削らないとダメだ。 ○「なむあみだ仏っ!-蓮台UTENA-」 5 悔しいけど笑ってしまったわ。なんかもう、概念が色々ずるい。「俺様とイケてる仏たち」とかいうワードが連発する世界は、流石に耐えらえれない。「おい、釈迦!」っていう時点でちょっと面白い。まぁ、俺たちもたほいややってる時はよく「おい釈迦ぁ!」っていうけどね。今作は仏しか出てこないから釈尊の弟子シリーズは出てこないよなぁ。央掘摩羅(おうくつまら)さんの活躍とか見たかったのに。 いわゆる擬人化物ゲームの成れの果て。刀剣乱舞に艦これ、色々と擬人化ゲームのヒット作はあるが、確か神社の擬人化はその筋からクレームが入ってぽしゃったんだっけ? これは問題なくリリースできるんやな。さすが仏教、懐が深い。神道もそういうところはフリー素材なのかと思っていたが、考えてみりゃ仏は概念だけど神社は単なる法人だもんな。そりゃ違うわな。そして、この適当な擬人化が割と出オチっぽいのがなんとも。 いや、わからんよ。正直仏教知識なんてこれっぽっちもないから、それぞれの仏がどんなキャラでどんなエピソードがあるかなんてさっぱり分からん。もしかしたら実はすげぇ細かいところで史実(??)を踏襲したりしてるかもしれない。何しろ、こいつらはどうやら「本人(本仏?)」らしいのだ。せめて「天空戦記シュラト」みたいにさらにもう一段階落とした「人の身」であれば「まぁ、ガワだけ借りたヒーローものだから」で処理できるのだが、この作品は容赦無く本物の釈迦やら阿弥陀やらがイケメンになって神社でゴロゴロしている。成城石井で生クリームも買う。……ダメだ、やっぱりわかんねぇや。ちょっとインド人に怒られてほしい。完全にジャパナイズされた仏教の方がテーマだろうから、多分国外からお叱りはこない……いや、頑張れよ仏教。あいつら下手したら「知名度が上がるチャンスだからガンガン宣伝していいですよ」とか言い出しかねないからな。基本的に仏教って「民草に流布されるならどんどんリーズナブルな宗派になっていくよ」っていう寛容の精神の塊みたいな宗教だからな。いや、偏見だけど。たまたまうちの実家の宗派が真宗だからそう思うだけだろうけど。困った時に念仏唱えれば助けてくれるありがたい存在、仏。 出オチなので、ぶっちゃけ「自分が釈迦だと思い込んだイカれたイケメンたちがただ遊んでいるだけ」でも通用する作品。「らしさ」なんてほとんど発揮されていないのだから有象無象の擬人化作品の中でもひどい方だと思うのだが、もう、これを仏だと言い張るその根性が面白すぎるのでどうでもよくなってきた。元のモチーフが大雑把すぎるおかげで、「刀剣乱舞」の時みたいな疎外感がないんだよな。さすがに仏像の名前だったら何となく聞いたことはあるからな。まぁ、おかげで一切名前とキャラが一致しないんだけどさ。これ、この後1クールの間ずっと何をしてるの? 仏教コントでもやるの? かてて加えて、確認したら制作スタジオは長編アニメの元請け初挑戦やんけ。「オレん家のフロ事情」のスタジオだって言われて妙に納得してしまったわ。もうこの手のジャンルは好きにしてくれ。ここから先「とうらぶ」になったらリタイアするし、「明治東京恋伽」くらいだったら追いかけられるし。 ○「賢者の孫」 3 えっとね、エンディングで使われてたi☆Risの曲は割と好きだな。うん。 実は原作がやや既読。例によって漫画喫茶でちょろっと読んだパターンなのだが、なんだかんだで4〜5巻読んでた「転スラ」と違って、多分こいつは1巻だけか、もしかしたら2巻くらいまで読んだんだったかしら。もうあんまり覚えていない。そしてそれがどういう経緯で手に取ったものなのかも覚えていない。すでにネットミームとして有名になった「何かやっちゃいました?」で知られるこの作品。そういう噂を知る前に読んだんだったか、知った後に確認したんだったか……それすらおぼろである。ただ、少なくとも特別な悪感情を抱くこともなく、「まぁ、どうせなろう系だからこんな感じだろ?」というくらいで読むのをやめたわけだが……。 忘れていた、私は本を読むのが下手だったんだ。以前は「だからすごい作品でも気づけない」という意味で「下手」という言葉を使ったが、アニメになって改めて思う、読むのが下手なら、気づかない方がいいキツい部分もスルーできるってことを。いやー……キツい。なんかもう、その言葉しか出てこない。いやね、やってることは「転スラ」と一緒といえば一緒だよ。結局超強い能力持って無双するだけなんだから。よく言われる例えとして「日本人は昔から水戸黄門を愛好していたんだから、オレツエー文化は昔から変わっていない」なんて話がある。実際、言われてみればその通りなんだが、水戸黄門にしろ、そして転スラにしろ、一応印籠を出すまでの動機付けとか、印籠の得られ方でドラマを作るわけなんですよ。「ここで印籠を出すなら盛り上がるだろうな」っていう筋立てがあるんですよ。今作の場合、もう、いたるところに印籠。すきあらば印籠。空いてるスペースには隠し印籠。いや、隠してもいないな。ストラップがわりにスマホよりでかい印籠をジャラジャラさせながら歩いている。何も聞いてないのに「ところでさぁ、印籠あるんだけど」である。この勢いはむしろ清々しい。 これまでのなろう系の「転生」は割と定義が適当で「単に転移やんけ」というものも多かったりする中、今作はちゃんと転生しているらしい。トラックじゃなくてワゴン車だったが、名誉転生職といえるIT関連のブラック社員が異世界への切符を手に入れるためのイニシエーションとして信号無視し、結果的に「賢者の孫」に。丁寧に要素を踏襲しているのは良いのだが、あらゆる要素を拾っても、「で、なんでこいつ強いの?」という部分に何一つ説明がない。たまたま才能があり、たまたま拾い主が有名人で、どんどんコネがつながっていくだけの世界。いわばこち亀で両さんじゃなくて中川が主人公になり、しかも特に社長モードで働かずに延々派出所で「僕金持ちだから常識ないんですけどね」って言ってるだけだ。すげぇコンセプト。よく成立させたな。 才能と無能のアンバランスさも不自然で、あえてイラっとさせるようなキャラ設定を好んで選んでいるかのようにも見える。キチガ○に刃物を持たせるのは愚行の象徴であるが、本作ではそれを英雄譚に書き換えている。凄まじい錯誤だ。我々は、この理不尽と傲慢の波状攻撃にどこまで耐えられるだろうか。なんだろ、書いてたらだんだん楽しみになってきた。 ちなみに製作はSILVER LINKだが、全体的にキャラデザがのっぺりしていて安っぽい。肝心な部分のモーションにキレを持たせるように描いており、「テンプレすぎるチンピラ」を投げ飛ばすシーンなんかは格好良く見せようとしているのがわかるが、その前後があまりにも容赦ないので完全に「そういうギャグ」である。個人的には靴の裏のブースターで飛翔するシーンの「なんかいけてるパースの止め絵」で笑ってしまった。もう、どこまでも羽ばたいて欲しい。できれば、私に鱗粉がかからないところで。
<緑> 終わりなき巣網のアラスタ Arasta of the Endless Nest (2)(G)(G) R 伝説のエンチャント クリーチャー・蜘蛛 3/5 到達 いずれかの対戦相手がインスタントかソーサリー呪文を唱えるたび、1/2で到達を持つ、緑の蜘蛛・クリーチャー・トークンを1体生成する。 「墓後家蜘蛛、イシュカナ」に続く史上2体目の伝説蜘蛛。……って言おうと思ったら、いつの間にか統率者レアで「戦争織り、タンティス」っていう2体目の伝説蜘蛛が生まれてたわ。つまりナンバー3だ。そして、正直いうとあんまり伝説っぽさは……あるか? 4マナ3/5はもちろん悪くないステータスだし、除去される場合にもだいたい1匹は子蜘蛛を産んで死んでいくのでアドが取れるといえばとれる。そして、相手がインスタント・ソーサリーてんこ盛りのコントロールやコンボデッキなら子育て大忙しのママさん蜘蛛に大出世だ。ただ、そうしたデザインのデッキをどの程度メインメタに想定できるかってのは大きな問題で、そもそもコントロール系のデッキの場合には場に出る前に対処される可能性の方が高いのである。メタがはまらないなら、あとは単なる「ちょいでかい蜘蛛」だし……。サイドボード要員のように見えて、サイドインしたいほどはっきりした仮想敵がいるように見えない。何とも地味なレアである。とりあえず「夏の帳」と一緒に使えば……。 タイタンたちの軛 The Binding of the Titans (1)(G) U エンチャント・英雄譚 Ⅰ− 各プレイヤーは、自分のライブラリを上から3枚墓地に置く。 Ⅱ− 最大2枚までの、いずれかの墓地にある対象のカードを追放する。この方法で追放されたクリーチャー・カード1枚につき、あなたは1点のライフを得る。 Ⅲ− 対象の、あなたの墓地にあるクリーチャーカードか土地カードを手札に戻す。 もともと、テーロスには巨人どもが跋扈し、それを神々が捕らえて封印していたという歴史があったらしく、その顛末を描いた英雄譚。その割に随分地味ではあるが、今回のアンコモンはストーリー性の再現が優先されている感があるので効果自体は割と地味なものが多い気がする。最終的には2マナで「墓地が3枚肥え、2枚のカードを追放し、2点までのライフを得て、墓地のカードが1枚手札」という効果。1つ1つの効果は小さいが、2マナで全部できるというなら効率は悪くない。特に「墓地を肥やす」の部分がデッキにとって重要であれば価値は高まるだろう。相手の墓地も肥やしてしまうが、2章の効果でキツいカードは対処できるし、多少のラグはあっても相手の脱出シナジーを阻害できる効果はバカにできない。総じて見ると必須というほどではないが、少なくともリミテッドではどんなデッキでも最低限の仕事をしてくれるナイス潤滑油といったところか。エンチャントカウントを増しつつこれだけやれるなら御の字だろう。 鎖巣網のアラクニル Chainweb Aracnir (G) U クリーチャー・蜘蛛 1/2 到達 〜が戦場に出た時、〜は対象の、対戦相手のコントロールする飛行を持つクリーチャーに自身のパワーに等しい値のダメージを与える。 脱出・(3)(G)(G)、あなたの墓地にある他のカードを4枚追放する。 〜は+1/+1カウンターが3つ置かれた状態で脱出する。 序盤はタフネス1の細かいフライヤーを潰しながら1回はフライヤーをブロックして死に、その後墓地から帰ってくる時には4/5という立派な特大蜘蛛になって、ついでにフライヤーに4点の砲撃を叩き込める。きちんと脱出が運用できるデッキなら、1枚だけでかなりの仕事がこなせる八面六臂のクリーチャーである。まぁ、蜘蛛だから一面八臂ではあるんだが。あとは墓地がどれくらいたまる環境なのかだが……緑や黒ならなんとかなりそうっていうゴルガリに対する不思議な信頼感はあるな。
運命を紡ぐ者 Destiny Spinner (1)(G) U エンチャント クリーチャー・人間 2/3 あなたのコントロールするクリーチャー呪文やエンチャント呪文は打ち消されない。 (3)(G):対象の、あなたのコントロールする土地は、ターン終了時までX/Xでトランプルと速攻を持つエレメンタル・クリーチャーとなる。Xは、あなたのコントロールするエンチャントの数である。それは引き続き土地でもある。 その昔、「ガイアの伝令」というクリーチャーがいた。2マナ1/1のエルフで、「クリーチャー呪文は打ち消されない」という能力を持っている。そしてこのエルフ、レアだったのである。当時はそれくらいに「カウンターされない」ってのはすごい能力だと認識されていたわけだ(まぁ、別に使われなかったのだが……)。そんな歴史を確認しながら改めてこのカードをみる。同じ2マナで、ステータスは段違い、エンチャント呪文も打ち消されないようになり、さらに能力までおまけでつけられてアンコモン。これが時代ということか。そして、現代の基準からすると「こんなもんじゃね?」で終わってしまうのが恐ろしいところ。何故かはよくわからないが、起動型能力が大したシナジーも形成せずにそれぞれの能力がちぐはぐなのであまり強い要素が見えないのである。別に弱いことも書いていないはずなのだが……。まぁ、よっぽどカウンターが横行してサイドに積む意味があると感じられるような時代も来るかもしれないしね。
イリーシア木立のドライアド Dryad of Ilysian Grove (2)(G) R エンチャント クリーチャー・ニンフ 2/4 あなたは各ターンに追加の土地を1枚プレイして良い。 あなたのコントロールする土地は、本来のタイプに加えて、全ての基本土地タイプでもある。 2方向からあなたの土地を応援してあげる系クリーチャー。レアだからって割と雑に大盤振る舞いしちゃってるタイプのカード。3マナ・2/4・追加土地プレイまでの能力は、かつて構築環境でも暴れまわった「クルフィックスの狩猟者」と同じ。マナ加速のお供として、こいつも新たな時代に大活躍を……と行きたいところだが、残念ながら一番肝心な「ライブラリのトップから土地」(とライフゲイン)が抜けており、こいつだけではあっという間に手札の土地がなくなってしまうのでそこまで強力な能力ではない。せいぜい出たターンに土地を置いて4ターン目に5マナに到達するのを手助けする程度だろう。それでもいいと割り切ってしまっても良いが、せっかくもう1つの能力が色マナサポートなのだから、振り切っていろんなカードでその旨味を味わい尽くしてみるのもいいかもしれない。例えば出した次のターンに「不可解な幻視」を一徹モードで唱えられるようになるのですぐにでも手札に土地が補充できるし、自分だけマナを伸ばす速度が上がれば大ぶりのアクションを他の色から採用するなんてこともできるかもしれない。また、単に色マナが出せるようになるだけではなく「すべての土地タイプを持つ」というのが特徴なので、「戦慄の存在」なんかとコンビを組んでみるのもいいかも。まぁ、どれもこれも「どの環境でやるんや」って話ではあるが。「虹色の前兆」と組み合わせて「8オーメン」とかどうです? 第1回イロアス競技会 The First Iroan Games (2)(G) R エンチャント・英雄譚 Ⅰ− 1/1で白の人間・兵士・クリーチャー・トークンを1体生成する。 Ⅱ− 対象の、あなたのコントロールするクリーチャーに+1/+1カウンターを3つ置く。 Ⅲ− あなたがパワー4以上のクリーチャーをコントロールしているなら、カードを2枚引く。 Ⅳ− 金・アーティファクト・トークンを1つ生成する。 都市国家イロアスは、いわゆるオリンピック的な競技大会で有名。軍事国家なので血の気も多く、この大会での勝利はこの上ない名誉なのだ。そして、そんなオリンピックの模様を描いたのがこちらの英雄譚。誰だかわかんないけども1章で生まれた選手が2章で筋トレし、3章でアドを得て4章で金メダルだ。金トークンについての説明は省いているが、過去には「金箔付け」と「黄金の呪いのマカール王」で登場したテーロス原産のアーティファクトトークン。いわゆる宝物トークンと同じくタップでマナが出るやつである。カード1枚で最終的に4/4クリーチャーとカード2枚と金が得られるので効率だけを考えれば素晴らしい。ただ、合間には色々と隙もあるので全ての恩恵を得られるように頑張ってマッチメイクしていこう。Magicの中にミニゲームが入ってるようなデザインなので、なんだかエルドレインの時にデザインしてボツになったという出来事の元デザインっぽいな。さて、東京五輪も近いですし、会場でこのカードが配られたりしないもんですかね。 「活力の贈り物/Gift of Strength(RNA)」 C 生まれたのは割と最近の「破滅の刻」なのだが、そこから「ラヴニカの献身」で再録され、さらに今回早くも2度目の再録。実はカード名が表す「活力」ってのはアモンケットの緑の神・ロナスを司る「活力の試練」からの命名なのだが、一応一般名詞なので再録しても違和感がないのが再録しやすい理由。普通のジャイグロだけど、防御的にフライヤー撃墜に使える。ただ、その場合にはブロッカー役が露骨に不自然に攻撃せずに立ってたりする。悪くないコスパのはずなのだが、そこまで重きは置かれないので毎度ピック順は割と遅めで間に合う。緑は英雄的ギミックにも「相手ターンに呪文」も絡んでないのでなおさらか。グルールで獰猛条件を強引に達成したい場合はやや加点くらいかと思ったのだが、今回緑がコモンで使えるコンバットトリックはこれだけだった。ってことは今回こそそれなりの人気になる? ハイドラの成長 Hydra’s Growth (2)(G) U エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) 〜が戦場に出た時、エンチャントされたクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。 あなたのアップキープの開始時に、エンチャントされたクリーチャーの上に置かれた+1/+1カウンターを2倍にする。 大雑把成長物語。毎ターンカウンターがバイバインするのは「始源のハイドラ」が持っていたお馬鹿ギミック。あれはテーロスのハイドラじゃなかった気がするのだが、どこの次元でも「成長と貪食」の化身たるハイドラがやることは同じってことだろう。このオーラを使えばあなたも気軽にハイドラ気分。多少時間はかかるが貼った次のターンにはすでにカウンターが2つ。それだけでも随分殺しにくいスタータスになっているはずだ。試しに2ターン目に出した2/2に適当に貼るだけでも、先手なら3ターン目には3/3でパンチ、4ターン目に4/4でパンチ、5ターン目に6/6でパンチ……あれ? ゲーム終わらない? かつてのテーロスにあった「試練」サイクルのイメージなのかもしれないが、あのサイクルも大概ゲームブレイカーだったんだよなぁ……。 ハイラックス塔の斥候 Hyrax Tower Scout (2)(G) C クリーチャー・人間、スカウト 3/3 〜が戦場に出た時、対象のクリーチャーをアンタップする。 3マナ3/3のナイスバディに、なんかよくわからんけどちょっとしたおまけ。「ケンタウルスの狩猟者」同様、最大のお仕事が3ターン目に着地することなのだから、能力を有効利用するタイミングはあんまりなさそうである。「イリーシアの女像樹」のようなマナクリーチャーを経由すれば1マナ浮かせることができるが……今回はよりによって青に「寝かせて起こさない」系のオーラもないし、あんまりリミテッドでは能力を有効利用できないと思う。一応、終盤に引いて3/3が微妙な時でも、アタッカーを起こして擬似警戒みたいな使い方にすれば細かいダメージレースの計算を狂わせることはできるか。まぁ、あんまり細かいことを考える必要もないクリーチャー。 イリーシアの女像樹 Ilysian Caryatid (1)(G) C クリーチャー・植物 1/1 (T):任意の色のマナ1点を加える。あなたがパワー4以上のクリーチャーをコントロールしているなら、代わりに任意の色1色のマナを2点加える。 この世界のマナクリ部門。デザインのベースは同じ植物の「ユートピアの木」で、2マナで出てきて好きな色マナが出せるのはそれなりにありがたい。そして「枝葉族のドルイド」同様、中盤以降にはさらにマナ生産率が向上して一気に天井へ。3〜4マナでパワー4以上が出せればその後のステップアップも狙いやすい。「ラノワールのエルフ」亡き後のマナ加速は「楽園のドルイド」「培養ドルイド」「枝葉族のドルイド」と圧倒的ドルイドトリオで鉄板だが、こちらの特性がその戦列に食い込むことはできるだろうか。リミテなら文句無しの優良コモンなのだが。 沸き起こる畏怖 Inspire Awe (3)(G) C インスタント このターン、エンチャントされたクリーチャーかエンチャントクリーチャー以外の与える戦闘ダメージを全て軽減する。占術2を行う。 この世界の「濃霧」枠。だいたい、セットオリジナルのフォグは何か「軽減されないダメージ」を設定してアドを狙いやすいようにデザインするものだが、今回はテーロスらしさを優先してエンチャントを除外する設定になっている。おかげで、おそらく彼我共にエンチャントが飛び交うであろうリミテッドの場合にはあんまりこれで美味しい戦闘を狙えるタイミングはないかもしれない。構築レベルで使うなら当然自分がエンチャントオンリーのデッキで使うべきだが、それでもこの効果で4マナは微妙。つまり、総じて微妙。 クローティスの企図 Klothys’s Design (5)(G) U ソーサリー あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+X/+Xの修正を受ける。Xは、あなたの緑への信心である。 クローティスってのは初めて聞く名前だ。フレーバーからするとどうやら「運命の神」らしいのだが、基本の15柱以外の神さまもまだまだいるってことなんですかね。こちらのカードはいわゆる「このセットのオーバーラン」枠。トランプルがつかないので決定力という意味では先輩カードたちに見劣りするが、その分修正値は青(緑)天井なので突き抜ける時には「枝葉族のドルイド」1体の攻撃が通っただけでも勝てたりする。緑は基本的にパーマネントを並べて勝つ色なので、信心の活躍チャンスが多いのは前作で証明された通りだ。ちなみにこれの単体版が「ハイドラの血」であり、なんだか随分コストに差ができてしまったが、「並んだら強い」呪文と「並んだらやばい」信心が組み合わさるのだからいくらか入念な調整がなされるのはしょうがないところだろう。 毒々しいキマイラ Loathsome Chimera (2)(G) C クリーチャー・キマイラ 4/1 脱出・(4)(G)、あなたの墓地の他のカードを3枚追放する。 〜は+1/+1カウンターが1つ置かれた状態で脱出する。 シンプルに脱出。軽量でパワー4を保持しているため、今回ちょこちょこ採用されている獰猛条件を満たすのに最適。殴ったら多分死ぬけど、コンバットは脱出のための一里塚と申しますので。まぁ、脱出してきてもすぐ死ぬけども。脱出に必要なカードもそこそこだし、まずは入門編として使用感を覚えるのに最適のコモンだ。オーラを活用して先制攻撃とか飛行とか付けられれば化けるしね。それにしても顔が怖い。歯がたくさんある! 狼のまとい身 Mantle of the Wolf (3)(G) R エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは+4/+4の修正を受ける。 〜が戦場から墓地に置かれた時、2/2で緑の、狼・クリーチャー・トークンを2体生成する。 テーロス次元は、特に狼クリーチャーは多くなく、旧作でも「ニクス生まれの狼」1体しかいなかったのだが、なぜか「狼育ち」のようにエンチャントのおまけで出てくることがある。こちらのオーラはその「狼育ち」をダイレクトにパワーアップさせたようなデザインで、+4という無視できないサイズアップに、死亡時誘発の狼が2頭ついてくる。生かしても地獄だし、殺したらそれはそれで良いという不自由な2択が相手を苦しめる。実にいやらしいのは、この手のオーラには珍しく「貼ったクリーチャーの死亡」ではなく「このオーラ自体が墓地に行くこと」をチェックするという部分。このため、例えばバウンスでクリーチャーを戻したり、直接エンチャント破壊で壊された場合にもしっかり狼が出るので、一度場に出てしまえばトークン製造を防ぐのはほぼ不可能だ。シンプルに欲しいだけの余分なまでのサービスがもらえる使いやすいオーラ。ここまでやればオーラのデメリットも埋め合わせられるので、構築レベルで追加するエンチャントの候補としてカウントされるかも。今後登場する呪禁持ちをチェックだ。 苔のバイパー Moss Viper (G) C クリーチャー・蛇 1/1 接死 今回の軽量接死枠。いつも通りに安心安全のお仕事ぶりだ。同じ緑から「菅草の蠍」の種族変更クリーチャーだが、なんで蛇になったのかはよくわからない。「菅草の蠍」自体の初出がテーロスだったので、戻ってきたならもう一回同じでも良かった気もするが。ちなみに、さらにテーロスにはこれの色違いとなる黒蛇「ファリカに選ばれしもの」も存在しており、このクリーチャーは同じ次元で「色違い」「種族違い」の両方の合流点というなんとも珍妙な立ち位置にあるクリーチャーだ。ぶっちゃけどうでもいい話ではあるのだが、デベロップメントの時点でどんな調整があったのかは気になるところである。「チフス鼠」「毒のイグアナール」などを並べれば、そろそろ1マナ1/1接死だけでもデッキになりそうだな……蛇、サソリ、ネズミ……ごきぶりポーカーかな? 神秘の撤回 Mystic Revocation (G) U インスタント 対象のエンチャントを、そのオーナーのライブラリの下に置く。 対象を絞ったことでコストの軽減に成功した「霊気のほころび」みたいなカード。ライブラリの下かシャッフルかの違いはあるが、大体帰ってこなくなるから似たようなものだ。追放と同レベルの対策手段が、わずか1マナで使えるのはかなり高性能。アーティファクトの対処を別なカードに任せる必要はあるが、この環境ならこれをメインで突っ込んでおいてアーティファクトなんてものは後から考えればいいだろう。テーロスのカードの活躍次第では当然構築環境にも出動できる優れもの。1マナでデメリット無しのエンチャント対策って、緑だともしかして初? まぁ、今回はコモンに「自然への回帰」もあるので、緑の対エンチャント軍が充実しすぎてる感があるが……。 ネシアンの猪 Nessian Boar (3)(G)(G) R クリーチャー・猪 10/6 すべてのクリーチャーは、可能ならば〜をブロックする。 〜がクリーチャー1体にブロックされるたび、そのコントローラーはカードを1枚引く。 Magic界隈において、イノシシは「豚」と同じカテゴリに入れられており、「美味しい」という特徴がピックアップされることがある。典型的には、食べるとライフが回復する「斑の猪」「軟骨背獣」あたりの流れだ。こちらの猪も、そりゃもう美味しそうに見える。おかげで攻撃したらみんなして狩りにいくし、狩りにきた相手にはホックホクの手札をプレゼント。どこまでも滋味に溢れる獣である。しかしてその実態は、久しぶりに緑が叩きつけた純正の「寄せ餌」効果。どうせ全軍ゴーでブロッカーを惹きつけられたらその時点でゲームは終わる(はずな)のだ。それなら相手が何枚引こうが知ったこっちゃない。ルアー系クリーチャーで怖いのは「全軍ゴーしたけど、ブロック前に処理されるとやばい」っていう部分なのだが、タフネス6ならそう簡単に潰されないし、仮に対処されたとしても、その場合はドローされないから良しとも言える。存外デメリットは気にならないはずだ。どうしても嫌なら「投げ飛ばし」とかで直接焼肉にして叩きつけてあげればいい。リミテッドで見かけたらちょい悩んでしまいそうだが、やっぱり飼い主にとっても美味しい奴ですよ。 ○「世話やきキツネの仙狐さん」 5 ケモでロリで世話やきとか、人類のカルマが凝縮したような概念だよな。これと「盾の勇者」を続けて視聴するというスーパーケモタイムが発生しているという業の深さよ。 まーたこの手の設定かよ、とは思うものの、実は純正品は最近減少傾向にあった(かもしれない)オチもの系。突然空から何かがふってくる設定はすでに過去のもので、最近はとりあえず主人公が自らトラックにあたりに行く展開の方が増えているのでね。そういう意味でもさらに懐かしさを感じさせる作品。そして、意外とこういう「癒し」が狙いとして設計された作品でも、臆面もなく「癒しを提供するやで」とキャラ本人に言わせてしまうパターンというのは珍しい。癒しというのは「そういう雰囲気」であると解されることが多く、自ら率先して「今から癒すから」と言われたら身構えてしまうし押し付けがましくもなる。癒してほしい現代人も、そのあたりのディティールにうるさかったりして何かと面倒なのである。 そんな中、今作の癒しはまずまず成功していると言っていいだろう。興味のない人にはかすりもしないような毒にも薬にもならぬ内容ではあるが、属性の何か一つでも掠るものがあれば、それなりに観る動機にすることは可能。かくいう私はもふもふのキツネ尻尾というのはなかなかに魅力的だと考える人間なので、その部分にいくらかでもリソースが割かれているなら価値は見出せそう。まぁ、それにしたって尻尾でかすぎやろ、とは思うが。巨乳とか巨尻に魅力を感じるのはわかるが、巨尻尾ってのは……どうなんでしょうかね。まぁ、ぶっちゃけもふもふに癒されたいならそれこそ猫でも飼えばいいじゃねぇかと思うが、それはしょうがない。あくまでも代償行為のためのフィクションなのであるから。猫もモフる、ケモ娘もモフる。それでいいのだ。 もちろん、最低限この設計を魅力的に見せるような努力はなされており、仙狐さんも可愛いといえば可愛い。ただ、基本的に中身は無いアニメであり、1話目もとにかくゆったりまったりの雰囲気を優先するためか、非常にテンポが悪くてじれったくなる。よく言えばのんびりだが、流石に間延びしすぎな気もするので、このリズムが合わないとちょっと物足りない感はあるか。ここまで全力で方向性を絞りきった作品なのだから、むしろこの「遅さ」を武器にする演出になれば、もしかしたら今後はこれが独自のセールスポイントになっていくのかもしれない。 中の人については、「また和氣ちゃんに尻尾が生えているのか」というのが最初の感想だが、やっぱりこの子は色々と器用である。嫌味なところがないし、このまますんなり聞けるようになれば仙狐さんの魅力はいや増すだろう。どっちかっていうと主人公の諏訪部ボイスの方が「この声なのにパンピーかよ」という違和感があるレベル。考えてみりゃ、なんだかんだで諏訪部ボイスって「お世話する」側のキャラの方が圧倒的に多いよな。
○「Fairy gone フェアリーゴーン」 6 やぁみんな! 元気してたかな! 1クールぶりのP.A.WORKS大好きおじさんだ! 今回も遠慮なく大胆にえこひいきしていくぞ! まぁ、最近おじさんも割と冷静になりつつあるんですがね。いや、好きなのは間違いないし、この作品も期待爆裂テンションアゲアゲではあるのだが、ほら、「天狼」が正直そこまでブレイクできなかったじゃない。なかなかこういうファンタジーメインの作品ってでかいやつを狙いにくいイメージがあるのよね……。まぁ、未知数ってことは何が出てきてもおかしくないってことだからな、今作は今作で期待しながら見ていこうじゃないか。 実際、今作もP.A.の持ち味である繊細で怜悧な映像美は健在だ。世界設定のせいか若干「MAPPAっぽいな」(というか戦バハっぽいな)という部分はあったが、謎のスタンドバトルの疾走感とか、細かい部分の立ち回りの説得力はスタジオの地力がよく見える部分。ufoの「鬼滅」が見事だったのと同様、こちらも充分にスタジオの持ち味を発揮してくれそうではないか。ちなみに今作のシリーズ構成・脚本を担当している人、どこかでみたことのある名前だと思ったら「グリムガル」の原作者なのね。その兼ね合いなのかなんなのか、放送中にグリムガルのCMが入ってて「うわっ、懐かしっ」ってなったわ。あれもまぁ、下地のしっかりした作品だったのは事実だし、一応は期待できる部分もあるんじゃなかろうか。まだ何もわからないのでふわっとしたことしか書けないが、わからないなりに退屈せずに「大体そういう設定なんだろうな」っていうのを飲み込みながら観られる1話目っていうのはやっぱり大事よ。どこぞの都市が消滅したやつとは違う安心感があるわ。いや、今後どっちが上にいくかは未知数ではあるのだが。 そしてもうひと押ししておきたいのは「グランプリ」でも名前を挙げたメインヒロイン役の市ノ瀬加那。やっぱりなんか気になる声を持ってる気がするのよね。これでP.A.作品は「いろあす」に続けての連投である。こういうコネクションの作り方で作品続けられるのは大事よ。そして何故か出てくるだけでちょっと面白い子安も「天狼」からの続投、次回予告で聞こえてきた細谷の声で「グリムガル」を思い出したりも。色々と連想させてはいるけど、とりあえずオリジナルならオリジナルで突っ走ってくれていいんやで。
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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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