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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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6月29日 ドラフト模様(MH1×3)

ピック順 【Chrolony】→【Alessi】→【Thraxi】→【Serra】→【Newcomer】→【Tanaka】→

 

 モダホラ3回戦。先週の予告通りに今回は灯争大戦との2択で各プレイヤーに選んでもらったわけですが、「希望がある人は選択して、どっちでもいい人は反応せず」という投票を行なった結果、「灯争大戦0:モダホラ1」という最小得票でモダホラに決定した。みんな自分の意思なさすぎでワロタ。

 

 ちなみに、一応次回も選択可能ですので意見は募ります。多分大事なのは次回よりもそれ以降の話で、プレリに出る予定はないので、今回は普通に一般発売日、つまり2週間後からM20が使用可能になります。ただまぁ、例によって基本セットですので、そこまでドラフトが盛り上がるかと言われたら責任は持てません。とりあえず箱で買うのは1つにとどめようと思うので、2週間後は確定でM20、その後は残ったパックで随時選択制ってことになると思う。まぁ、流石にモダホラについては(経済的に)これ以上買い足すのは厳しいと思うので、現状モダホラについてはあと1回分。次のセットの発売が10月(or9月末)になるので、ぶっちゃけあと3ヶ月もの間何をするかは結構悩ましいのよね。多分「余ってる」って言ってる灯争大戦は自然にそこで焼却できそうだからあんまり心配してないんだ。M20が面白い環境になってくれるならそれに越したことはないのだが……。まぁ、灯争大戦が面白いかって言われたら、それはそれで意見は分かれるやろ?

 次回も特に意見がなければ土曜14時開始。強い意志を持ったプレイヤーが来たらその人の意見に引っ張られるかもしれないよ。

 

 


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「この音とまれ!」 5→6

 最後「えっ?」って終わってしまったけど、分割2クールなのね。まぁ、だとしてももうちょい「終わった」感を出して欲しかったのだけど……。そこが完璧だったらもう1点加点してもよかった。それくらいに最終回は感動した。

 最初は「まー、よくあるジャンプ漫画(部活漫画)のフォーマットだよな」くらいの認識で見始めた作品だったが、回を増すごとに面白くなっていき、気づけば当たり作品が少なかった今期の1クール作品の中では(「さらざんまい」を別次元だとして)一番好きになった作品かもしれない。なんでだろ、部活ものに弱い部分はあるかもしれないけど、もしかしたら音響に直接影響される作品に弱いのかもしれない。「これとユーフォだけやんけ」って思ったけど、考えてみたらキャロチューもそうだし、「四月は君の嘘」とか「坂道のアポロン」とかもそうだな。「ピアノの森」も終わってみれば嫌いじゃなかったし。

 まっすぐな部活もの、そしてわかりやすいキャラ造形で、焦点が絞りやすいお話。奇抜なストーリーなんてものは出てこないが、奇抜なのは「箏」というテーマ設定だけでも充分である。その「箏」を中心にしてチカを置いて、武蔵・さとわちゃんなどを配置しおえた時点で1つの形は出来上がっていた。たとえば最終回の展開は本当にグッときたんだけど、先週時点でチカが怪我しちゃったところで「え〜、せっかくクライマックスの演奏なのに怪我要素入れちゃうの〜、フルスペックでみたかったよ〜」とがっかりしたのだが、この怪我要素が各方面に様々な影響を与え、最後の舞台はチカの物語のクライマックスであるのはもちろん、光太に大活躍の舞台を与えるきっかけになり、さとわちゃんには「自分なりのリーダー論」を再認識させる機会となり、武蔵には信じたものを貫くことの大切さを教える場となり、顧問には冷笑的な世界観を吹き飛ばす劇的な出会いとなった。様々な物語がチカの怪我というただ一点で交差する筋立ては、「安易な部活もの」と斬って捨てるには勿体無い完成度だ。

 そして、こうした卒のない「青春ストーリー」を鮮やかに彩る箏の音色。事あるごとに繰り返してきたが、本当に今作は「箏」という道具立てがアニメーション媒体と見事に融合し、素晴らしい音響面、そしてそれに見合った演奏シーンを引き立てあっている。箏の演奏の細かな技術なんてものはわからないが、虚実を織り交ぜた幻想的な演奏風景で、誰がうまくて誰が下手なのか、曲が目指しているイメージはなんなのか、そしてそれが周りの観客にどんな影響を与えうるのか、「アニメだからこそ」伝えられる要素が取りこぼしなく詰め込まれている。一見すると地味な部分ではあるのだが、私みたいな人間がこれまで一切触れたことのない「箏曲」に心奪われた時点で、今作はもう大成功と言っていいだろう。

 あとはまぁ、キャラがみんな良いしね。今回の一件でようやく顧問との壁も乗り越えられそうだし、次クールでは箏曲部が本格始動といったところじゃなかろうか。周りの高校には様々な因縁を抱えたライバルも配置できたし、1期目が「序章」だとしたら次からが「本章」であろう。まぁ、その序章がこんだけ面白かったことが次へのプレッシャーになる可能性はあるけれども。

 機会があったら原作も手に取ってみたいところだが、いかんせん分割では続きを知りたくない部分もあるので悩ましい。おとなしく次を待つしかないかなぁ。

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「新幹線変形ロボ シンカリオン」 5→7

 1年半の付き合いに幕。これ、絶対にロスが辛いやつや……来週からは土曜の朝にガンガンズダダン出来ないかと思うと、ぽっかりと何かが失われたような気持ちだ。

 気づけば本当に良い作品になったものである。スタート時は「完全に思いつきやろこんなもん」と思いながら見始めたし、実際、シリーズ序盤は惰性で観ているような部分も多かった気がするのだが、気づけばズブズブとその世界観にハマりこんでいった。「子供向け作品」っていうレッテルって、馬鹿にする意味で使う場合もあるんだけど、こうしてとても素直に、まっすぐなヒューマンドラマを見せつけられる媒体でもあるんだよね。特撮ならライダーやら戦隊やらである程度満たされる部分ではあるものの、そうしたお約束以外の新しい作品で、胸のすく物語が見られるというのはまた格別だった。

 「子供向け」ではあるんだけど「子供だまし」ではないっていうのも大事なポイント。まずもって「新幹線」がテーマになっている時点で無茶な作劇はできないはずなのだが、今作は「現実の新幹線」との地続きの作劇のバランスが絶妙で、本当に「線路がないからいけない」とか、「門司と大宮がベース」とか、「もしかしたら本当にJRはシンカリオンを開発・管理してるんじゃ……」なんて思わせるようなラインがニクい。そして「新幹線」だからテーマが「進化」って単なるダジャレやんけ、って思ってたら、少しずつこのテーマ設定が掘り下げられていき、最終的には「ヒトの進化とは何か」という遠大な問題にも肉薄していく。「人と人のつながり」が進化を支え、「人類が互いを想いあって繋がるための道具」が新幹線であるっていう接続、「いやいや何言うてんねん」という気持ちもありつつ、「確かに言われてみれば」という納得もある。単なる勧善懲悪の物語にならず、異種間交流を通じて人類の在り方を模索する展開は、子供さん達にもきちんと考える余地を与える教育的なテーマだし、湿っぽくならずに「ロボットアニメ」としての見せ方を維持しながら描き切ったのは本当にお見事である。

 そして、そんな王道シナリオに加えて、本作は大人と子供の両方に向けた細かいくすぐり要素も大きな魅力。何よりも鉄オタのハヤトのキャラが秀逸で、彼が何よりも新幹線を愛しているという大前提があるおかげで、多少の無茶なら誤魔化せてしまえるし、毎回「鉄オタギミック」を仕込むことで新幹線アニメとしての独自性を維持しながら、「新幹線ってすごいなぁ、楽しそうだなぁ」ということを見せびらかすことができる。唐突に初音ミクやエヴァとコラボするフットワークの軽さも長期シリーズの中ではいいアクセントになっており、今となってはエヴァ回とかほんと意味わからんのに、「まぁ、面白いからいいやん」と丸め込める懐の深さがある。

 あとはもう、ハヤトも含めたキャラの魅力ね。個人的にはどうしても肩入れしてしまうのが初代のエージェント4人組。こういう苦悩を抱えた敵勢力の葛藤ってのは本当に好きなネタなんだけど、セイリュウはもちろん、個人的にはスザク姐さんのことが好きすぎてね。最終回での突然のビャッコとゲンブの登場で号泣してしまった。姐さん、是非幸せな人生を歩んで欲しい。他にもアキタ・ツラヌキのマブダチ連中が一切ぶれることなくギャグにシリアスにハヤトをサポートしてくれたし、フタバさんとアズサのヒロイン勢も毎回キュート。特にアズサは「現代アニメだから小学生Youtuberって発想が安易すぎやろ」と思ってたのに、その設定と性格がみるみる本編に影響を与え、最後には地球人類を救った英雄の1人にすらなっていたのは驚きである。男の子が元気、女の子も可愛い。なんとありがたい話ではないか。是非とも健全な少年少女たちは、このアニメから入って命に関わるアニメ道にはまり込んで欲しい(中の人達も豪華だし、ここから声優道に目覚めるちびっこもいるかもしれないな!)。

 本当に、最終回を観てその興奮冷めやらぬ状況で書いているのでとっ散らかった内容になってる気がするが、まぁ、1年半のシリーズを簡単にまとめられるわけもないし、今はこれでいいや。是非とも冬の映画は観に行かせてもらいますね。

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「文豪ストレイドッグス(第3期)」 *→6

 我ながら腰が定まらず申し訳ない話だが、じわじわ好きになってるアニメシリーズ。放送開始時には「どんなんだっけなぁ、そんなに好きじゃなかったしなぁ」と思って見始めたやつだったのだが、今期は割と素直に楽しむことができました。

 もともと印象がよくなかった理由は主に2つで、「流石に時代が近い実在の人物の扱いが酷くない?」という嫌悪感と、「能力バトルを謳ってるくせに能力の説明や処理が面白くない」という不満。このうち後者については根本的に解決されてないはずなのだが、シリーズを続けることでレギュラーキャラの能力については「当然そこにあるもの」として処理されるようになっており、むしろ大上段から「能力バトル!」を謳わずとも自然なバトル漫画になってきていたので受け入れやすくなった。まぁ、「割と処理が適当なんだ」って理解しているからこそ楽しめる部分も増えたということ。そして、前者の問題についてはすでに問題にすらならない。過去の偉人をどうこうする流れって、もう現代のコンテンツ消費の中では当たり前のことになってるしね。そしてシリーズを重ねることで、「こっちの芥川とあっちの芥川は全然違うものなのだ」っていうことがちゃんと理解できるようになったことも大きい。いや、最初からそのぐらいの区別はつくだろ、って話ではあるんだが、普通は「そういう名前」をつけることに意味があるって思うじゃない。「あ、別に意味ないんだな」ってわかればこそ、「たまたま偉人と同姓同名の連中のバトル漫画」っていう処理が可能になるんですわ。

 そうして減点要素を取り除いていくと、あとは「五十嵐&榎戸作品」という素直な魅力が発揮されることになる。やっぱり、根源的に五十嵐さんの作るテンポが好きなのよね。ヘナヘナな作画も多かった今期、この作品は文句なしのボンズ作画でバトルにしろ萌え(?)絵にしろフル回転で見せてくれていたし、バラエティ豊かなバトル要素が違和感なく画面に躍動するデザインは流石のもの。また、キャラの数は増える一方なのにむしろ物語は焦点が絞られてみやすくなっているのもありがたいポイント。前シリーズで何やってたかなんてほとんど覚えてなかったのに、意外と支障なく今回の事件は追うことができたし、やっぱり石田彰が悪いことしてる様子を見るのって楽しいんですよ。三つ巴で絡む組織の総当たり戦っていう設定自体も盛り上がる要素だしねぇ。

 次のシリーズがあるなら、もう素直にファン目線で観て良いと思います。まぁ、欲を言えば五十嵐さんたちにはまた頭の悪いオリジナル作品で見せて欲しいとは思ってるんだけどさ。

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「からくりサーカス」 5→5

 兎にも角にも、3クールの長丁場をお疲れ様でした。「うしおととら」は微妙な回もあったけど、こちらはそこまで作画崩れもなく、印象的な1枚絵を多用した作劇は富士鷹作品の魅せ方として正しい方向性だったと思いますよ。

 ぶっちゃけ、やっぱりシナリオの端折り方には賛否両論というか、否の方がいっぱい出てくるのはしょうがないと思う。つじつま合わせにあくせくしてしまっているために要所で見たらかなり無理やりな展開だし、例えば仲町サーカスの扱いなんてのは相当適当。ヴィルマもリーゼも「いっそ存在自体を消してしまった方が取り回しが良かったんじゃ」と思うような部分がかなり多かった。序盤はずっと原作との比較ばっかり気にしてしまったので、そうした「足りない」部分が目について素直に楽しめない部分も多かった。

 ただまぁ、3クールに強引にまとめて「名場面をとにかく切り取るダイジェスト作品」だと考えると、なるほど作者が構成を再編集したというのもうなづける気がする。どこがなくなって、どこが残ったのか、それを見ていると「からくりサーカス・真」みたいな作品はもしかしたらこれで良かったのかな、という気もする。原作一気読みしてる時に途中で「ちょっとダレてるな……」と思ったのは事実だし、よりスマートに、コアの部分だけを描いたアナザーバージョンとして、これはこれでありなんじゃないかと思えるようになってきた。それもこれも、「実際にオートマータが動いて、濃い顔のキャラも動いてくれてる」というアニメーションの楽しみそのものが純粋にプラスで受け止めるられるから。キャスティングはかなり好みだったし、限られた時間とはいえ、キャラが真剣にしゃべり、動けば、作品の持つ熱量というのは素直に魅力になってくるものだ。

 まー、作品そのものにそこまで大きな執着がないから「まぁ、これでもいいんじゃない?」くらいの受け止め方ができただけで、やっぱり熱心なファンには「物足りない」作品になってた可能性はあるんだけどさ。「なんでアニメにはシルベストリがいないんだ!」ってキレる人だって世の中にはいるだろうし、もっともな意見だ。そこはもう、求めるものの違いとしか。私の場合「アニメで見てみたいなぁ」と思っていた要素は割と見せてもらった気がするんですよ。まぁ、主にコロンビーヌのところなんですけどね。

 やっぱりキャストが好きだったってのが僕としては加点要素が多い部分で、ぶっちゃけ原作ではあんまり好きじゃない列車編、むしろアニメでは盛り上がったんですよ。多分最古の4人と最後の4人のキャストがお気に入りだったことが大きいと思う。特にハーレクインに三宅健太をキャスティングしたのは本当にナイスセンスだと思うわ。もう、あそこはあの声しかない。そして最後まで世界を引っ張り回した古川登志夫ボイスのジン。老いも若きも変幻自在のあの芸は、「これこそ声優だ」というお見事なもの。そして、勝役で見事な大役を果たした植田千尋。初主演とは思えない堂々たる仕事ぶりで今後が楽しみな人材である。これだけの作品でメインを任されたのは、今後の役者人生を考えると本当に良い経験になったんじゃなかろうか。今後もこの作品の名前を思い出せるような存在になれば良いね。

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「叛逆性ミリオンアーサー(第2期)」 5→5

 面白かったっていうと魂レベルが下がりそうだけど面白かったよ。これ、メインストーリーもクソもないのでだらだらやってくれたら、どんどんキャラが馴染んできてみやすくなっていくタイプの奴だ。

 別に映像もどうってことない。というかショボい部類。でも、可愛いキャラはたまにギュッと可愛い。特に今期は妖精チームが頑張ってるシーンが多くて、妖精がアーサーとの友情を確認する時の健気さは割と高得点。それが錬金だったり山猫だったりするとなお良い。アーサー+妖精で12人もキャラがいるので1期だけでは消化しきれなかった部分があったが、キャストも豪華なので少しずつ馴染むようになり、アホな話でフル回転してくれればそれだけで割と楽しかった。一応本編中ではシリアスな展開もあるにはあるのだが、団長があの通りの性格なのでシリアスになりきらずにどこかユルい雰囲気を残してくれているのもありがたい。もう、難しい話はいいから毎回適当な時代に飛んで、アホみたいなエクスカリバーをへし折りながらドタバタする話を繰り返しやってシーズンを伸ばしてくれればいいと思う。やっぱり、前もどっかで書いたけど「ギャラクシーエンジェル」の後継みたいな印象があるんだよな。やってることは全然違うんだけど、キャラのトンチキ具合とか、舞台設定を一切気にしないクソみたいな展開はGAのコワレ具合に似てる気がするんだよな。まぁ、多少壊れておかないと、最後の「弱酸性」につなぐ時に問題があるからね(まぁ、現状でも大問題だったが……)。流石に「弱酸性」だけを立て続けに流されても耐えられないので、カクテルについてる塩みたいに、ちびちびやりながら本編を見るのが一番良いバランスなのです。全力でぶっ壊れたゆかちがほぼ毎週聞けるのがほんと楽しかった。

 そういやソシャゲアニメだったはずなのにかやのんボイスのキャラに「ガチャ回せ」っていわれなかったな……。

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<白>
 
共同突撃 Allied Assault (2)(W) U
インスタント
最大2体までの対象のクリーチャーは、それぞれターン終了時まで+X/+Xの修整を受ける。Xは、あなたのパーティーの数である。
 今回の記念すべきコレクターナンバー001のカードはこちら。パーティー数を指標に使っているために場合によっては白にあるまじき修正値を叩き出すコンバットトリックだ。こうしてみると、「白はあまり数字のでかい修整はしないっていう設定はどこ行ったんや?」って言ってたけど、「仲間と団結して力を増幅させる」ってのは白の昔からのカラーなので、そっちで解釈すれば問題ない効果なんだな。最小では3マナ払って何もせず、最大ならなんと+8という極端な呪文。わざわざこれを入れるくらいならだいたい+2(×2)くらいは期待していいだろうから、「同期した一撃」くらいの効果にはなりそう。リミテッドでは、こうして2体以上に影響を及ぼすトリックだとアドバンテージが取りやすいのでかなり強力。ちなみに対応してパーティーメンバーを除去られると踏んだり蹴ったりという意味でも影響は大きい。タイミングを間違えないように。
 
運命の天使 Angel of Desitny (3)(W)(W) M
クリーチャー・天使、クレリック
2/6 飛行 二段攻撃
あなたがコントロールするクリーチャー1体がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたとそのプレイヤーは、それぞれその点数に等しい値のライフを得る。
あなたの終了ステップの開始時に、あなたのライフが初期ライフよりも15点以上多かった場合、〜がこのターンに攻撃したプレイヤーはこのゲームに敗北する。
 なんやこいつ(困惑)。自軍クリーチャーが対戦相手にダメージを与えるたびに、「その分だけみんな回復」するという謎シチュエーション。つまりこれがいる限り、戦闘ダメージは全部チャラ。相手を殴り倒すことはできなくなる(一応、絆魂と違って誘発型能力なので、解決前に相手のライフが0になったら死ぬが)。何が楽しくてそんなことをするかというと、与えたダメージが「相手の傷」じゃなくて「自分の利益」に転化される。相手のライフはゼロにならないが、自分のライフが35点になれば、「この天使に殴られたプレイヤー」は敗北。つまり2人プレイなら、「この天使が殴ったターンに、自分のライフが35点に到達すれば、終了ステップに勝ち」である。感覚的には、「相手のライフを20点削る」を「自分のライフを15点回復する」に置換するデザイン。かつて存在した謎カード「卓絶」の解釈違いみたいなカード。この転換は「相手のライフを20点削るより、自分のライフを15点回復した方が楽じゃね?」という部分を売り出すもの。確かに、ダメージソースよりも回復ソースの方がチェックが緩いのは事実であり、現在もヴィトさんがその穴を突こうと奮戦しているところ。この天使はヴィトさんのような特別な工夫をせずとも、出すだけで全てのクリーチャーが回復方向に回れ右をするのでコンセプトが統一しやすい……のかなぁ。でも、クリーチャーが並んでるなら、そのクリーチャーは前のターンまでは相手のライフを削ろうとしてたと思うのだが……。いや、まぁ、回復デッキなら別にその辺はいいのか。最大の懸念点は、やはり勝利条件に「こいつが殴ったターンの終了ステップ」という文言が盛り込まれている点。どれだけライフの回復準備を整えたとしても、最終的にこいつが着地して、召喚酔いを超えて、攻撃して、生き残る必要がある。こいつが茨の道なんよ。そこのハードルを超えるくらいなら、やっぱりヴィトさんの方が素直で簡単な気がするんだよなぁ。まぁ、特殊勝利条件マニアの人は頑張ってみよう。一応タフネス6で二段攻撃持ちの天使はそれなりに強いは強いしな。リミテで出されたらやっぱりきついよ。
 
天使心の守護者 Angelheart Protector (2)(W) C
クリーチャー・人間、クレリック
3/2
〜が戦場に出た時、対象のあなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで破壊不能を得る。
 天使心とか言っちゃいるが、やってることは「ほれ、お前死なねぇから突っ込んでこい」という特攻製造マシーン。まぁ、死なないなら別にいいんだけどさ。ちなみに「天使心/Angelheart」という名称はかつて「天使心の薬瓶」で使われたことがあるので、単に「天使様の御心」というだけでなく、ゼンディカー次元特有の名称なのだと考えられる。3マナコモンとしてはそれなりのお仕事で、うまく先陣が配置できていれば、本来殴れなかったところが殴れてダメージを稼げるかもしれない。逆に言うと、そうして他人の力を借りることが必須なので、状況が用意されてないと単なるバニラ。瞬速が付いてればかなりのやり手だったのだが、多分そこまでいくとアンコモンになっちゃうからなぁ。
 
エメリアのアルコン Archon of Emeria (2)(W) R
クリーチャー・執政官
2/3 飛行
各プレイヤーは、各ターンに呪文を1つしか唱えられない。
あなたの対戦相手のコントロールする基本でない土地はタップ状態で戦場に出る。
 出た、どこの次元でも節操なく顔を出す割に、結局なんなのかよく分からない存在、アルコン。せっかく「猟犬」が「犬」になったこの令和の時代にも、残念ながらアルコンの日本語は執政官から変わらずである。しかしこのアルコン、実はこれまた歴史を塗り替えた1枚だったりする。どの部分が新しいかというと、そのコストだ。レアなどに配置されることが多いアルコンはどうしても重量級フライヤーになることが多く、5〜8マナあたりが基本なのだが、これが更新されたのがエルドレインで登場した「赦免のアルコン」の4マナ。すぐにこれに「太陽の恵みの執政官」が続き、この度さらに1マナ軽くなって、3マナ2/3というありえない軽さの執政官となった。まぁ、デザインとしては白がよくやる諸々の制限付与クリーチャーなので、あんまり新鮮味もないけども。「法の定め」効果は3マナなので割と普通だが、アタッカーとして優秀なボディにくっついている分だけ効率的。そして下についているのはさらに相手を締め上げる能力なので、なるほど総じて見れば確かにレアか。せっかくのゼンディカー、今回も変な土地は多くなりそうだが、一番見かけるのは元からタップインの両面カードなので、今んところそこまで大きな影響はなさそうかな?
 
イオナの大司祭 Archpriest of Iona (W) R
クリーチャー・人間、クレリック
*/2
〜のパワーは、あなたのパーティーの人数に等しい。
あなたのターンの戦闘開始時に、あなたのパーティーが全員揃っているなら、対象のクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに飛行を得る。
 クレリックというタイプに大々的にスポットが当たるのは随分久しぶりのことで、セットギミックとしてはマジでオンスロート以来、つまり20年ぶりくらいのこと。オンスロートにおけるクレリックは白黒の部族で、とにかく軽減や回復に特化した鬱陶しい部族だった。黒のクレリックは相手のライフを蝕む方法も持っていたが、メインアタッカーの「不快な助祭」や「腐敗を導く者」、キーとなる土地である「星明かりの聖域」が引けないとなかなか相手を削れなかったり。それに比べて、ゼンディカーのクレリックはパワフルである。このおじいちゃんも、パーティーをパワーに参照するので最大で1マナ4/2。もう白クリーチャーのステータスではない。さらにフルメンバーなら戦闘時ボーナスも稼げて、自身も5/3フライヤーという決定打になりうるサイズ。まぁ、本当に周りの人と助け合ってのカードであり、単体での性能はレアとしてはキツいところだが……こういうカードを頼みにしたパーティービートは成立するんだろうか。全体除去へのケアがきつすぎる気はするんが……。

 


従者つきの癒し手 Attended Healer (3)(W) U
クリーチャー・コー、クレリック
2/3
あなたが各ターンで最初にライフを得るたび、1/1で白の、猫・クリーチャー・トークンを1体生成する。
(2)(W):対象の、他のクレリックはターン終了時まで絆魂を得る。
 従者っつっても、ネコなのよ。山岳救助隊が犬を連れてるのは理解できるけど、癒し手が猫を連れてるのはどういうことなのか……しかも、誰かを癒さないと猫出てこないし。おかしくない? 猫がいて初めて癒されるんじゃない? まぁ、とにかくM21で勃発した犬猫大戦争を支援する1枚だ。ライフゲインがトークンにつながる構造は「グリフィンの高楼」と同じだが、こちらは1点のライフでも誘発するし、相手ターンでも誘発する。両方使えばグリフィンと猫の両面体制で癒しにいけるが、ぶっちゃけ猫は1/1バニラなのでそこまで求めるもんでもないか。これで猫もちゃんとクレリックだったら再生産が見込めたんだけどなぁ。まぁ、今回のクレリックデッキはライフゲインに絡めたシナジーは多いみたいなので、その中に自然に混ぜ込んでおくとライフゲインの方策も報酬も増量できるので各方面に連携しやすいんじゃなかろうか。猫トークンが増えればそれだけで勝ちみたいなもんやろ?

 


峡谷のトビネズミ Canyon Jerboa (2)(W) U
クリーチャー・ハツカネズミ
1/2
上陸 - あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。
 可愛い……のか? なんか、小動物特有の目のデカさがグロさに繋がってる気がするな。エルドレインで新しく作られた「ハツカネズミ」というクリーチャータイプを持つ、初のカードである。そう、エルドレインの時は馬車が引き連れるトークンだけが存在したので、カードとしてのハツカネズミはこれが初。いや、英語の「jerboa」は「トビネズミ」ってなってるので生物学的な分類はよくわからんけども……。とりあえず、そんな貴重なネズミである。ネズミなので戦力としてはほぼカウントできないが、こいつがいるだけで謎の癒しパワーが炸裂し、土地をおいただけで全軍発奮。ヤバい薬でもやってるんじゃなかろうか。全軍が恒常的に+1するとなればそれってつまり「栄光の頌歌」なわけで、レアクラスの能力だ。もちろん、毎回必ず発動する保証はないし、防御時にはほぼ使えないというデメリットもあるだろうが、その分、なんとかして土地を2枚3枚と置ければそれだけでゲームに勝てるプランもあるのだ。リミテッドではたまに事件を巻き起こす大きな存在になるんじゃなかろうか。あとは、これを採用すべきかどうかをデッキ構築の時にたっぷり悩むがいい。
 
岸壁安息所の売剣 Cliffhaven Sell-Sword (1)(W) C
クリーチャー・コー、戦士
3/1
 まだまだ更新を続ける、白の2マナ3/1バニラ軍団の新作。前回はM21で「夜明けの突撃獣」が登場し、「いよいよボーナス付きが標準になってきたので、そろそろバニラの更新も伸び悩むか」と書いたわけだが、早速追加されたのはこの世界が部族環境だから。額面上はバニラだが、欲しいクリーチャータイプを持っているというだけで純粋に能力がプラスされたようなものだからだ。白は戦士の第2種色なので、集めやすい戦士がいるというだけでパーティー結成のプランは組みやすくなる。まぁ、「こいつが死ぬと戦士がいなくなっちゃうし……」とかで戦闘に二の足を踏むようになっちゃうと、せっかくのステータスが活かしにくくなるので悩ましいところではあるのだが。
 
不屈の結束 Dauntless Unity (1)(W) C
インスタント
キッカー(1)(W)
あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。この呪文がキッカーされていたなら、代わりに+2/+1の修整を受ける。
 全体増強の基本のキ。現在の基準だと既に+1なら「突撃」の1マナだが、おまけがついていることを考えれば2マナ(つまり「栄光の突撃」)でも文句なく実用レベル。これにさらにキッカーモードもついていて決め技になってもいるのだから至れり尽くせり。まぁ、そうは言っても結局はある程度数が並ぶデッキでないとデッキインはためらわれる気もするけど。アンコモンの方には土地にもなる全体+2呪文もあるが、そちらはソーサリーなので一長一短。まぁ、持っているカードでなんとかするしかないってどこぞの犬も言ってますからね(Magicの解説でその例えを使うのはむしろどうなんだろう)。
 
解呪/Disenchant(M20)」 C
 お世話になります。一応これでスタン落ち回避ではあるが、ぶっちゃけ今のスタンで見かけたことあんまり無いな。
 
エメリアの隊長 Emeria Captain (3)(W) U
クリーチャー・天使、戦士
1/1 飛行 警戒
〜が戦場に出たとき、あなたのパーティーのクリーチャーにそれぞれ+1/+1カウンターを1つ置く。
 さすがはアンコモン。かなり運用効率の高い、リミテッドでのボム候補と言えるんじゃなかろうか。ステータスだけを見れば大した事はないが、登場時に最大4つまでのカウンターがバラ撒けるとなると結構な事件。最低でも自身が2/2警戒だし、3ターン目までに出したクリーチャーを増強しながらさらに空の戦力を追加する動きはビートなら願ってもないものだ。問題は、攻めっ気が強いとどうしても戦士クリーチャーばっかり集まっちゃって、結局置けるカウンターが少なくなるパターンがありそうなことだが……。そこはリクルート力が試されるところだ。ところで、戦士と天使で韻が踏めるな?
 
エメリアの呼び声 Emeria’s Call (4)(W)(W)(W) M
ソーサリー
4/4で飛行を持つ、白の天使・戦士・クリーチャー・トークンを2体生成する。あなたのコントロールする天使でない各クリーチャーは、次のあなたのターンまで破壊不能を得る。

砕け散ったスカイクレイブ、エメリア Emeria, Shattered Skyclave
土地
〜が戦場に出るに際し、あなたは3点のライフを支払っても良い。そうしないなら、〜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(W)を加える。
 天使様のハイパーご支援呪文。2体の天使が駆けつけ、しばらくの間は民を庇護してくれる。安全安心だし、次のターンに天使が殴れば勝ちは固い。強いのは間違い無いのだが、まぁ、7マナ神話だと考えるとそこまで驚くようなもんでも無いかな……。ちなみに天使さん自身は破壊不能じゃないので除去られるという部分が無駄にフレーバーに忠実。そして7マナのソーサリーなんてそうそうデッキに入れられるか! というニーズにお応えして土地としてもプレイ可能。さらに神話なのでアンタップインの選択肢ももらっている。至れり尽くせりだが、そのための3ライフはそれなりの代償。まぁ、初手にあったら1ターン目タップインとかでごまかしておけばいいんじゃないかな。リミテッドで初手にあったら死ぬほど悩みそう。どこかに土地も戻せるバウンスはないもんですかね?
 
探検隊の癒し手 Expedition Healer (1)(W) C
クリーチャー・コー、クレリック
2/2 警戒
あなたが他のクレリックをコントロールしている限り、〜は絆魂を持つ。
 クレリックらしさなんてとりあえず絆魂つけとけばええやろ、という割と適当なコモン。すでに2マナ2/2絆魂持ちでデメリット無しの「司教の兵士」や「メサ・ユニコーン」が存在しているので絆魂だけじゃ存在感をアピールするには物足りないってことで、今回は条件付き絆魂+警戒のパッケージだ。攻守に活躍できる絆魂持ちってはリミテッドでは存外でかい。まぁ、だいたいは「どうせスルーしても立ってるから意味ないんだよな」ってんで相打ちを誘発する効果になるわけだが。ただ、「もう1体クレリックがいる」という条件を序盤に安定して維持するのは案外面倒くさい。クレリックデッキならいいんだけど、パーティー狙いで職業が散った場合には、割と一般兵。
 
遠見の達人 Farsight Adept (2)(W) C
クリーチャー・コー、ウィザード
3/3
〜が戦場に出たとき、あなたと対象の対戦相手はそれぞれカードを1枚引く。
 こっそり新しい歴史に挑戦しようとしているクリーチャー。3マナ3/3というナイスバディは白ならバニラでも文句は出ないところだが、これにメリットともデメリットとも言えない能力を加えることでオリジナル色を出そうとしている。そして、これがあまり白っぽくない。場に出たときにカードが引けるクリーチャーってのは、歴史的に青・緑・黒の仕事だ(黒ならライフルーズが必須だが)。白は直接的にドローする手段を与えられないというのが基本理念だが、そこに「じゃぁ、相手も引くことにして公共の福祉みたいにしたら白っぽくなるのでは?」というギミックを加えての試験。開発チームは統率者戦のためになんとか白にもカードを引く能力を与えようと試行錯誤しており、その試験の一環だと思われる。多人数戦ならこれだけの能力でも充分強いし、駆け引きにも使えるのでね。まぁ、主な活躍の場はリミテッドになるだろうし、能力自体があまり問題になることはなさそうだが、白のウィザードは3種色なので数が少ない。青を使わない構成になった時の貴重な頭数として、色を見ながらのキープを目指そう。
 
恐れなき雛 Fearless Fledgling (1)(W) U
クリーチャー・グリフィン
1/1
上陸 - 〜の上に+1/+1カウンターを1つ置き、〜はターン終了時まで飛行を得る。
 これはなかなか育てがいのある子供。2マナで出てくるので上陸の恩恵を受けやすく、うまくいけば3ターン目には2/2飛行。その後も毎ターン土地を置ければ常に最前線で戦えるステータスのままで成長を続けるので、1枚でゲームに勝ててしまうレベルである。土地が置きにくくなる中盤以降までくれば地上でもそれなりに戦えるサイズにはなってるだろうし、飛行の付け外しもそこまで大きな問題にはならない。まぁ、グリフィンのくせにサポート無しで飛べないのはどうかと思うが。ただ、問題はそうしていつも2ターン目に出せるわけではないという部分。2マナクリーチャーに高望みしてもしょうがないが、中盤以降のドローで出会った時のガッカリ感はちょい寂しい。そう考えるとやっぱり飛行はデフォで欲しかったところだが……それだと強すぎたのかしらねぇ。

 


フェリダーの撤退 Felidar Retreat (3)(W) R
エンチャント
上陸 - 次のうちから1つを選ぶ。
「2/2で白の、猫・ビースト・クリーチャー・トークンを1体生成する」
「あなたのコントロールする各クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。これらのクリーチャーはターン終了時まで警戒を得る」
 古いプレイヤーをニヤリとさせる1枚。元になっているのは「戦乱のゼンディカー」で作られた「撤退」サイクル。これは各色に1枚ずつ与えられたエンチャントのサイクルで、それぞれ「〜への撤退/Retreat to 〜」という名前になっている。そして共通するのは、上陸によって選べる2つのモード選択型能力だったということ。たとえばこれと同じ白なら「エメリアへの撤退」で、上陸することでトークンを1体出すか、全軍に+1修整を与えていた。今回はエルドラージがいなくなったのでゼンディカー民が撤退する必要もないはずなのだが、そこはフェリダーさんが隠れ住む場所として再解釈されているわけだ。レアになったので上陸1回の効果は大きめ。トークンが2/2とでかくなったし、+1モードも永続するカウンターになり、さらに警戒までつく。ぶっちゃけ、5ターン目に出して1回上陸するだけでもそこそこ元が取れてしまうレベル。2回以上の上陸ができれば、なるほどレアクラスだろう。リミテッドなら当然キラーカードになりうるが、4マナのカードを置いたあとの上陸回数ってのはかなり限られてくる。そこんところをちゃんと考えた上でのデッキ構築が求められるだろう。

 


忘却の旅 Journey to Oblivion (4)(W) U
エンチャント
この呪文を唱えるためのコストは、あなたのパーティー1体につき(1)少なくなる。
〜が戦場に出た時、対象の対戦相手のコントロールする土地でないパーマネントを、〜が戦場を離れるまで追放する。
 このイラスト、完全に「AWOL」じゃんね。いよいよ銀枠世界がここまでゲームを侵食するようになったか……いや、多分「AWOL」じゃなくて「未達への旅」が元ネタでしょうけどね。そういや「未達への旅」もゼンディカー産なんやね。カード名からもオマージュがわかりやすく、「未達への旅」に「忘却の輪/Oblivion Ring」を足したようなストレートな名付け。これこそまさに「リング系除去」の最新作と言える。効果は最近のリング系のスタンダードな仕上がりで、トッピングとしてパーティーによるコスト軽減を導入。この手のカードのコストは3マナなら強くて4マナで普通くらいなので、だいたいパーティー1人でも採算が合うようになっている。少なくともリミテッドなら必須カード間違いなし。構築では「払拭の光」が現役なので、さすがに出番はないかなぁ。

 


カビーラの先導 Kabira Outrider (3)(W) C
クリーチャー・人間、戦士
3/3
〜が戦場に出た時、対象のクリーチャーは、あなたのパーティーを構成しているクリーチャー1体につき+1/+1の修整を受ける。
 実は結構変なクリーチャー。「場に出た時に自軍クリーチャーを増強」というのは白クリーチャーでもよくあるギミックではあるのだが、色の役割委員会によれば、同じ増強でも、緑なら上限は無いが、白は「狭い範囲での増強か、全体増強」を担当しており、インスタントによるコンバットトリックなども基本的には+2までの範囲で抑えられている。クリーチャーにつける場合も、全軍+1の「アンプリンの戦術家」のようなデザインが一般的だ。こちらの戦士は、最大で+4の修整を単体に付与する動きが可能となり、イメージはかなり緑寄り。色の「折れ」ではないが、場合によってはかなり「曲がった」クリーチャーといえる。まぁ、そんだけパーティーを3人も4人も集めるのは大変ってことなんだろうけど。こいつ自身が戦士なので、他の職業をサポートできれば+2は保証される。そう考えると、やっぱり白の範囲内なのかな。リミテッドでは程よい穴埋めだが、環境の速度が加速するとフィニッシャーになったりもする。

 


カビーラの叩き伏せ Kabira Takedown (1)(W) U
インスタント
〜は対象のクリーチャーかPWに、あなたのコントロールするクリーチャーの数に等しい値のダメージを与える。

カビーラの高原 Kabira Plateau
土地
〜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(W)を加える。
 土地兼用の除去。除去呪文なんていつだって必須なんだし、流石に土地として置くことはないやろ! と思われそうなところだが、そこはちゃんと2択問題を作ってある。何しろ自軍にクリーチャーがいなければ全く役に立たないのだから。これなら確かに除去ではあるがいらんタイミングは分かりやすい。ただ、このカードをわざわざ入れてるのにいらんタイミングって、割と手詰まりになってる気もするけども……。

 


帆凧の僧侶 Kitesail Cleric (W) U
クリーチャー・コー、クレリック
1/1 飛行 キッカー(2)(W)
〜が戦場に出た時、これがキッカーされているなら、最大2体までの対象のクリーチャーをタップする。
 突然空から降ってきて閃光弾で目潰していく迷惑なやつ。普段は1マナ1/1飛行クリーチャーとしてそれなりのクロック役を全うするが、1マナクリーチャーが役に立ちにくいような中盤以降に引いてきても相手ブロッカーをどかす役割が担えるという。なんや、わざわざ両面カードなんて使わんでもこうして2つの役割を1枚のカードに持たせることは簡単やないか(身も蓋もない)。「アーデンベイルの戦術家」ってこれがインスタントでできたんだよな。あいつやべぇな。

 


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<青>
 
認識否定 Anticognition (1)(U) C
インスタント
対象のクリーチャー呪文かPW呪文を、そのコントローラーが(2)を支払わない限り打ち消す。いずれかの対戦相手の墓地にカードが8枚以上あるなら、代わりにその呪文を打ち消し、その後占術2を行う。
 色々と変則的な「本質の散乱」。同じ2マナのカウンターとしては、環境を去る「火消し」との比較になるが、「2マナ追加要求」の部分が同じで、対象はこちらの方が圧倒的に狭い。ただ、「本質の散乱」と違ってPWも視野に入れているのは存外大きく、今時の試合なら、この2面体制だけでもかなり対応範囲は広いはず。そして、「火消し」はゲーム中盤以降に使いづらい局面が増えてくるが、こちらの呪文は相手の墓地さえ用意できればむしろ威力が増す。2マナの完全カウンターが占術まで提供してくれるってんだから、「悪意ある妨害」に満足していた我々にさらなる発展を見せてくれている。今後の世界ではそれなりに見かける呪文になるんじゃなかろうか。墓地のケアまで考えると、マジで「盗賊ギルドの処罰者」あたりのニーズが高まる気もするな。
 
ベイーンのヴェール Beyeen Veil (1)(U) U
インスタント
対戦相手のコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで−2/−0の修正を受ける。

ベイーンの沿岸 Beyeen Coast 
土地
〜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(C)を加える。
 青におなじみのパワーだけ下げるよ系トリック。ベースになっているのは「形勢一変」で、効果は全く一緒だが土地モードの追加でアンコモンに格上げされている。もともとメインデッキには入れづらいタイプの呪文であったが、さて、土地にもなると言われたら入れる……かなぁ……。一応イゼット系では土地を圧縮しながらスペルカウントを水増しできるので、そういうニーズはあるかも。
 
泡の罠 Bubble Snare (U) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
キッカー(2)(U)
〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、エンチャントされたクリーチャーをタップする。
エンチャントされたクリーチャーは、そのコントローラーのアンタップステップにアンタップしない。
 キッカーを使って分業に成功した青除去オーラ。キッカーを払えば「金縛り」とだいたい同じ。最近は「捕獲球」に慣れてしまっているので瞬速が無い分だけ物足りなくはあるが、代わりにこちらは1マナで唱えられるという非常に大きなアドバンテージがある。「捕獲球」などのカードの最大の難点は、どうしてもアクションとして重たいのでリミテッドだと1ターン丸々そのマナのために犠牲にする必要があり、テンポでの優位を築きにくいところだった。こちらのカードなら、相手に1回殴らせる覚悟さえあれば、簡単に他のアクションと複合させながら除去を展開できる。いわばマナコストをライフで賄っているようなものだ。そして、単なる代替コストではなく「選択可能」というところに意味がある。殴られるのが嫌なら普通に4マナで唱えればいいだけで、そこに不便はほとんどない。このセットを象徴する青の必須カードになるのは間違いないだろう。
 
滝の予見者 Cascade Seer (3)(U) C
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
3/3
〜が戦場に出た時、占術Xを行う。Xは、あなたのパーティーの人数に等しい。
 このセットの「予言ダコ」。叡智を求めるウィザードさんがタコと比較されるのも屈辱かもしれないが、実際にやれることはほとんど同じである。タコは占術が2で固定だが、こちらの御仁はパーティー規模による変動制。まぁ、一応期待値的には2.5なのでタコよりは有利と言えなくはない(期待値とは?)。「予言ダコ」は他に際立ったシナジーもないくせにリミテッドでは割と活躍した印象があり、青が持て余す4マナあたりの地上戦力として無難な数字を保持しつつ、未来への可能性をつなぐ良い1枚であった。こちらはパーティー構成のサポートもこなしつつのお仕事なのでタコ以上にやることが多い。マナカーブに注意しつつ、必要な枚数を見極めたいところ。

 


怒り狂う島嶼、キャリクス Charix, the Raging Isle (2)(U)(U) R
伝説のクリーチャー・リバイアサン、カニ
0/17
対戦相手の唱える〜を対象とする呪文のコストは(2)多くなる。
(3):〜はターン終了時まで+X/-Xの修正を受ける。Xは、あなたのコントロールする島の数である。
 カニカニカニカニ! Fly Away! いや、全然フライアウェイしないだろうけど。びっくりするぐらい海の底深くに沈んどるやろうけど。突然の記録更新クリーチャー。なんの記録かは言わずもがなだろうが、もちろんタフネスの最大値である。銀枠の「B.F.M.」を除けば、タフネスの過去最高値は「動じない大ワーム」の16。1点ではあるが、2年ぶりの記録更新となった。加えて、当然「パワーとタフネスの差の最大値」も「解放の樹」の13点をぶち抜いてのトップ。これ、当分は抜かれない大記録だ。そんな記録尽くしのカニは、4マナであることを考えればネタキャラでは終わらない危険性を孕んでいる。「パワーとタフネスの合計値が17」という見方ができて、これを均等に分けて8/9のクリーチャーだったとしたら、どうあがいても7マナ以上はかかるところ。それをこいつは4マナでクリアしているのだ。あとはたっぷりの島を用意して道筋をつないでやれば……ゲーム中盤なら1回の起動で6/11くらいにはなるかもしれない。常に3マナかかるのは確かに鬱陶しいが、どうせどんだけ殴ったって相手は戦闘でこれを殺すのはほぼ不可能なのだ。いつかは突破できるチャンスだってくるんじゃなかろうか。面倒に感じる人はタフネスで殴る系のカードと併用しよう。ただ、今回のローテで「太陽の義士、ファートリ」と「厳戒態勢」がいなくなるので、その手のカードはほとんどなくなっちゃうんだけどね。そして、その手のデッキでも別に無理して17点狙う必要はないんだけどね。夢はドリームじゃないか。さぁ、デッキを作ってみよう。愛情を込めて「キャリさん」って呼ぶと、自動的にCVが決定してすげぇかわいくなる。
 
凍える罠 Chilling Trap (U) C
インスタント
対象のクリーチャーは、ターン終了時まで−4/−0の修整を受ける。あなたがウィザードをコントロールしているなら、カードを1枚引く。
 青的コンバットトリックの基本形。パワーを下げるだけでは一時しのぎにしかならないことが多く、単体ではあまり歓迎されないタイプの呪文。過去にコンスタントな使用実績があるのは諜報シナジーがあった「眩惑の光」くらい。しかし今回はついに期待のアップグレードに成功。なんとウィザードさえいれば1マナキャントリップ。絶対損しない設計。これまたたまに使われることがあった「混迷」が2マナも軽くなった形である。手札を減らさずにインスタントを唱える回数が増えるのはウィザードデッキの目指すシナジー方向に合致するのでデザインそのものが種族に噛み合っているのも大きい。ウィザードデッキなら必須レベルに格上げされたんじゃなかろうか。
 
冷たき深淵の僧侶 Cleric of Chill Depths (1)(U) C
クリーチャー・マーフォーク、クレリック
1/3
〜がクリーチャーをブロックするたび、そのクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。
 最近は類例があまり無いタイプの能力だが、過去を遡れば一応「眩暈の落とし子」というかなり似たようなクリーチャーが見つかる。「落とし子」は2マナ0/3の壁でこの能力、こちらは2マナ1/3で一応殴れてこの能力。しかも先輩はアンコモンだったがこっちはコモンだ。色んなところでクリーチャーの進化というのは確認できるもんである(一応、「落とし子」はブロックしたクリーチャーをタップする能力も持っているが、警戒持ち以外には意味のない部分である)。どこをどう見ても防御要員。そしてタフネスは3しかないので、この能力で長時間にわたって2体のクリーチャーを止め続けるなんてのも難しい。あくまで時間稼ぎと割り切って、序盤に自信のないデッキがなんとか場をつなぐために採用する程度だろうか。一応青のクレリックなので、白や黒に触らずにパーティーを集めたい時にはニーズがあるかもしれないが。ちなみに「青単色のクレリック」というのもなかなか珍しい設定で、考えてみても私はさっぱり前例が出てこなかったのだが、調べてみたら過去には14体もいた。そのうち実に8体がアモンケット出身で、なるほどあの次元の特徴が分かるというものだ。
 
一枚岩の防衛 Concerted Defense (U) U
インスタント
対象のクリーチャーでない呪文1つを、そのプレイヤーが(1)に加えて、あなたのコントロールするパーティー1体につき(1)を支払わない限り打ち消す。
 基本は非クリーチャー限定の「魔力の乱れ」。1マナに対して1マナを要求する青の伝統的な小技で、実はこれだけでもちゃんと採用実績のある良い呪文だ。今回はそれがグッと強化されており、パーティーが増えればわずか1マナで「火消し」になり、「マナ漏出」になり、「巻き込み」になる。1マナカウンターとしては最上級のスペックである。最低1体でもクリーチャーが用意できれば「呪文貫き」になるわけで、今後の青がこうした妨害手段とクリーチャーのベースをどのように調整していくのかが注目される。クリーチャー呪文がメインメタなら……まぁ、「本質の散乱」使えばいいじゃん。
 
当惑させる難題 Confounding Conundrum (1)(U) R
エンチャント
〜が戦場に出た時、カードを1枚引く。
あなたの対戦相手のコントロール下で土地が戦場に出るたび、そのプレイヤーがこのターンに他の土地を自分のコントロール下で戦場に出していたなら、そのプレイヤーは自分のコントロールする土地を1つ、そのオーナーの手札に戻す。
 なんとも妙な効果を持った青の限定的対策エンチャント。こういうヒネたデザインの青カード、なんだか久しぶり。「ついえし希望」とか「重荷」みたいな懐かしのカードを思い出すわね。これがあると、相手の場には絶対1ターン1枚ずつしか土地が増えない。つまりはくたばれウーロだしくたばれ「樹上の草食獣」ってことになるが、だいたい1ターン目に置かれるあれの対策にはならねぇな(そもそもスタン落ちするやん)。最近は「耕作」の使用頻度も上がっているので、そのあたりを対策するカードとしてはそれなりに面白い。面白いが……かなり仮想敵が限定的なので、実際に使われるかどうかは微妙。サイドボードに仕込んでおくと面白いかもしれない。ちなみに、「出した土地を戻せ」とは書かれていないので、相手は戻したい土地を積極的に戻すことも可能になる。スタン環境では問題なさそうだが、何が起こるかわからない下の環境では要注意。みんなで一緒に土地を並べる「未踏の開拓地」みたいなカードを使うとちょっとズルくて楽しいかも。
 
珊瑚兜の年代記編者 Coralhelm Chronicler (2)(U) R
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
2/2
あなたがキッカーされた呪文を唱えるたび、カードを1枚引き、その後手札を1枚捨てる。
〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリを上から5枚見る。あなたはその中からキッカー能力を持つカードを1枚公開し、手札に加えても良い。残りをライブラリの下に無作為に置く。
 どうやら今回のキッカー応援団は青のようだ。戦場に出た時点で1枚分のアドの可能性をちらつかせ、さらにその後も恒常的なルーターで後押し。なるほど便利には違いないが……キッカーってそんなに応援したくなるようなギミックだっただろうか……。やっぱり「そんなに連打するもんか?」っていうのが現時点では引っかかる部分なのよね。正直、レアかと言われると微妙な気がする。

 


狡猾な泉魔道士 Cunning Geysermage (2)(U) C
クリーチャー・人間、ウィザード
3/2 キッカー(2)(U)
〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、最大1体までの対象の他のクリーチャーをそのオーナーの手札に戻す。
 いわゆるクラゲ系クリーチャーの新作だが、ギミックにキッカーを加えたら何故かやたら重くなってしまった。この系譜の最近の傾向は、3マナ2/2が最上級で、4マナだとそれにちょいステータスのボーナスがついたりして強化されるイメージだったのだが、こちらはパワー1点の代償として、6マナもかかるようになっている。残念ながらキッカーの方は本当におまけ程度で、単なるバニラとしての運用が多くなってしまうだろう。おかしい、基本セットでは5マナ3/2で空まで飛んでたのだが……。一応青緑のキッカー系シナジーが増えたなら多少は改善されるか?

 


熟考 Deliberate (1)(U) C
インスタント
占術2を行い、その後カードを1枚引く。
 なるほどそうきたか。あの名作呪文「定業」が、2マナインスタントになって帰ってきた。1マナソーサリーだと強すぎるレガシークラスの呪文になってしまうが、2マナなら適正という判断だ。実際、こうしてみると「選択」の豪華版だとみることもできるし、「予期」の微調整版とみることもできる。まだまだ呪文開発の可能性ってのは残されているもんである。「予期」よりも見られる枚数は1枚減ったが、2枚ともいらないと判断すれば3枚目が引けるのでそこまで大きな差でもなかろうし、2枚とも必要な場合にトップに置く選択肢がある。さらに正式にドローになったのでエルドレインやM21の「2枚ドローしたら」系のシナジー、テーロスの「相手ターンにドローしたら」ギミック、「テフェリーの後見」の誘発など、細かい部分で噛み合うカードが増えた(ドローを咎めるナーセットは環境を退場するのである)。今後のコントロールデッキでは常に検討されるべき1枚になるだろうし、リミテッドでも程よい調整カード。相変わらずこういうカードは人気だわ。
 
探検隊の占者 Expedition Diviner (3)(U) C
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
3/2 飛行
あなたが他のウィザードをコントロールしている限り、〜は「このクリーチャーが死亡した時、カードを1枚引く」を持つ。
 ウィザード部族推しカード。これだけを見ると普通の部族環境だったオンスロートにあってもおかしくないくらいのデザインだ。もちろん、時代が経過しているので4マナ3/2フライヤーという普通に使えるステータス+ボーナスという強さは保証されてるけども。あの時代だと、4マナ2/2で死んだ時1ドローの「エイヴンの魚捕り」が割と英雄でしたからね。面白いのは「他にウィザードがいればお前が死んでもいいや」ってんで、パーティー狙いの時はこいつが死んでも問題ない時に恩恵が生まれるっていう部分。「このパーティーに魔法使いは2人も必要ないんだ……追放しよう」って、まるで現代なろう小説のメインストリームのごとき。
 
実地研究 Field Research (2)(U) C
ソーサリー
キッカー(2)(U)
カードを2枚引く。この呪文がキッカーされているなら、代わりにカードを3枚引く。
 「まぁ、そんなもんやろな」というシンプルなコモン。普通に使えば「予言」と全く一緒だし、中盤以降に余裕があるときのためのオプションが加えられた完全上位互換。キッカーモードだとマナ効率はあまり良くないが、コモンでこの選択肢があるのは悪い話じゃない。青のウィザード系デッキのソーサリー水増しの選択肢としては至極真っ当だ。ちなみに意外なことに、この手の「キッカーしたら枚数が増える青のドロー呪文」というのはこれまで歴史上存在しておらず、「前のゼンディカーはどうなってたっけ?」と思ったら上陸でドローが増える「深遠の謎」があった。まだ未開発の部分ってあるもんなんやね。
 
氷河の掌握 Glacial Grasp (2)(U) C
インスタント
対象のクリーチャーをタップする。そのコントローラーはカードを2枚切削する。そのクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。
カードを1枚引く。
 切削ボーナスがついた「悪寒」。「悪寒」自体はリミテッドだと大体2324枚目くらいのカードで採用されるかどうかはデッキタイプによってまちまちだったが、形はどうあれ、そこにボーナスが付与されたことで採用率は高まった。ならず者戦略が目指す「墓地8枚ライン」は、なんの準備もしていない状態ではやはり達成しづらい。サポートのための切削カードは割と多いが、どれもせいぜい2〜3枚を削るもの。かっちり運用させるならばその手のカードを2、3枚は使っていく必要があり、デッキにはかなりの枚数が求められるはず。そうしたギミックに、こうして負担の少ないキャントリップが加担しているというのは存外ありがたいものである。インスタント・ソーサリー推しのギミックにも組み込めるし、上陸によって一時的にだけサイズアップするクリーチャーが多いのも追い風。意外にニーズが多い1枚になりそうな予感。
 
玻璃池のミミック Glasspool Mimic (2)(U) R
クリーチャー・多相の戦士、ならず者
0/0
あなたは、〜のクリーチャータイプが他のタイプに加えて多相の戦士・ならず者であることを除き、あなたのコントロールするクリーチャーのコピーとして戦場に出ることを選んでも良い。

玻璃池の岸 Glasspool Shore 
土地
〜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(U)
 このセットの「クローン」。レジェンドルールの変更以来、相手クリーチャーの除去に使えなくなったクローン系カードは価値が低下し、様々なボーナスで復権を狙っているが、3マナというコスト軽減もその1つ。このクリーチャーも、3マナクローンである「鏡像」とだいたい一緒。そこにレアリティが追加されたおかげで、「ならず者はキープできるのでパーティーとして使いやすい」というサポートと、土地としても置けるサポートの二段階強化が施された。なるほどここまでしてくれるのなら、「とりあえず入れとこか」の精神で使えるカードにはなっているだろう。これ、パーティーを狙うよりも率先してならず者デッキに入れた方が使いやすい気もするんだけど、ならず者デッキだとどうせコピーするのもならず者だから旨味が少なくなるっていう。
 
洞察の碑文 Inscription of Insight (3)(U) R
ソーサリー
キッカー(2)(U)(U)
次のうちから1つを選ぶ。この呪文がキッカーされていたなら、好きな数を選ぶ。
「最大2体までの対象のクリーチャーを、そのオーナーの手札に戻す」
「占術2を行い、その後、カードを2枚引く」
「対象のプレイヤーはX/Xで青のイリュージョン・クリーチャー・トークンを1体生成する。Xは、あなたの手札の枚数である」
 「碑文」サイクルの青は意外なことにソーサリー。青なんだからそこはインスタントにせぇよ、とは思うが、居並ぶ先輩たちと正面から戦う勇気がなかったのかもしれない。「ソーサリーにしたから多少効果が強くてもいいよね」ってんで、割と単発での威力は高めに設定されている。上からまずは2体バウンス。一応「虚空への突入」と同じなのでアンコモンレベルではあるが、それが選択肢の1つってのはありがたい。そして次はプチ「予感」。単体での性能がコモンに劣るのは残念だが、まぁ、カードが引きたい場合はこれくらいでも文句はでないところだろう。最後は青には珍しくそれなりのサイズのトークンを生成する。まぁ、このモードだけで使うのはよっぽど状況が切羽詰まった時だけだろう。そして、8マナという特大コストからのキッカーモードはフィニッシュブローになりうる威力。相手を2体戻し、手札が差し引き1枚増えた状態から、それなりのサイズのトークンにつなぐ。一応、戻すクリーチャーは自軍のやつでもいいので、トークンのサイズを水増しするために自軍クリーチャーを手札に戻す選択もあるかもしれない。まぁ、なんにせよ戻して引いて産んだら強いには違いない。そりゃま、このコストだしな。……やっぱりインスタントが欲しかったなぁ。
 
乱動への突入/Into the Roil(ZEN)」 C
 初代ゼンディカーから再録されるキッカーバウンス。普通に使っても「分散」と同じスペックで、さらにボーナスが付いている純正強化版である。当時も重宝したし、今回だってお世話になるさ。ちなみに「4マナで戻した上でカードまで引けるんだから、これって実質クリコマだぜ」っていう褒め方があるのだが、大体嘘なので騙されないように。
 
鏡映魔道士、ジェイス Jace, Mirror Mage (1)(U)(U) M
伝説のPW・ジェイス
キッカー(2)
〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、これが伝説でなく、初期忠誠度が1であることを除き、〜のコピーであるトークンを1つ生成する。
<+1>: 占術2を行う。
<0>: カードを1枚引き、それを公開する。〜の上から、そのカードの点数で見たマナコストに等しい数の忠誠カウンターを取り除く。
【4】
 しばらくおやすみしていたジェイス君。その鬱陶しさもしばらくいなくなると恋しいもので、「もう時間を操るハゲはたくさんなので元祖青PWに帰ってきてほしい!」というファンも多かったことだろう(俺調べ/てない)。しかし、そんなクソハゲのせいで、せっかく灯争大戦の時に開発された「PWに常在型能力」という新形式も、「これ、想像以上に鬱陶しいのでは……」と最近はみんな眉間にシワ。その流れを一旦断ち切るためか、なんと、今度は常在型じゃなくて誘発型能力だよ! いや、だからなんやねん! そしてゼンディカーといえばやっぱりキッカー。ジェイス君はめでたく史上初のキッカー持ちPWとなった。そしてキッカーを払うと……分裂する。イクサランの時の頑張ってサバイバろうとしてたときのやつに似てるな。3マナだし。まず、3マナの性能だけで考えると至極普通。コストの割に忠誠度が高いので場持ちは良さそうだが、それは場にいてもそこまで迷惑じゃないから。自動で占術2ができる置物は鬱陶しいに違いないので相手もやはり処理はしたいだろうが、これがナーセットの代わりになるかというと……微妙なところだ。
 そして5マナだとどうなるか。2体目の「幻ジェイス」の方は初期忠誠度が1なので流石に0能力は起動しにくい。つまり、コピーの方でまずライブラリの上をいじって、その後で本体がドローしてやれ、というデザインなわけだ。まぁ、その場合にも安全に引きたいなら土地だけになっちゃうけども……。うーむ、ギミックがクソめんどい割に見返りがそこまで大きくないのが……。一応、これまでのPWと異なり、2枚目以降を引いた時に相乗効果が見込めるという謎性能があるのは気になるところ(本体は伝説ルールで死ぬけど、キッカーしておけばコピーは残せる)。まぁ、5マナかけてやるようなこととも思えないが……ジェイスさん、扱いがアリリオス並みでいいのだろうか。
 
ジュワー島の撹乱 Jwar Isle Disturbance (1)(U)
インスタント
対象の呪文を、そのコントローラーが(1)を支払わない限り打ち消す。

ジュワー島の遺跡 Jwar Isle Ruins 
土地
〜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(U)を加える。
 こちらもアンコモンのカウンターで、これこそ「魔力の乱れ」なんだけど2マナかかるから厳密にいえば「目くらまし」。相手に要求するマナよりも自分が払うマナの方が多いのでやや効率は悪いが、刺さる刺さらないでいえば使える状況は「魔力の乱れ」とそこまで大きな差はない。問題は、こうした呪文が効果を発揮するのはゲームの最序盤が多いという部分で、これが活躍するピークを終えた後にタップインランドとして使えるというボーナスが大きいのかどうなのかよくわからないということ。初手にあった時に「土地が引けない」方の事故を解消する役割としては微妙である。でもまぁ、土地だと思って入れといてカウンターの枚数が増えるのはやっぱり強いか……。
 
生ける嵐 Living Tempest (4)(U) C
クリーチャー・エレメンタル
3/3 飛行 瞬速
 「フェアリーの侵略者」、「風を跨ぐ者」などの多数の同型を持つフレンチバニラクリーチャーの最新版。5マナでキーワード2つというそれなりに特徴的なデザインではあるのだが、やたらとタイプ変更版が多いクリーチャーで、過去には「フェアリー(ならず者)」「マーフォーク(ウィザード)」「スピリット」「ドレイク」などのタイプを持っている。今回はクリーチャータイプが重要な環境でどんな種族になるかと思われたが、これがなんと職業なしのエレメンタルだった。なんでやねん。そこはせめてウィザードでええやろが。なんでパーティーに入れてもらえなかったのかは謎だが、このステータスにさらにボーナスだと強すぎるってことなんだろうか。孤軍奮闘で頑張れ。決して「嵐翼の精体」の方を見てはいけないよ。目が潰れてしまうからね。
 
凪魔道士の威圧 Lullmage’s Domination (X)(U)(U)(U) U
ソーサリー
この呪文を唱えるためのコストは、墓地にカードが8枚以上あるプレイヤーがコントロールするクリーチャーを対象にとるなら、(3)少なくなる。
対象の、点数で見たマナコストがXであるクリーチャーのコントロールを得る。
 今セットの誘拐呪文。今回はオーラの形ではなくソーサリーになり、さらに相手コストによる変動相場制が採用された。この手の呪文で個人的に印象深いのは、おそらくこれのベースとなっているであろう「威圧」。どうしても強いクリーチャーをパクろうとするとコストがネックになっていたわけだが、今回はその部分をならず者ギミックで解消してやろうというデザインだ。これで、条件さえ満たせば「相手クリーチャーと同じ分だけマナを払えばパクれる」ということになる。さらに、コピーじゃないトークンなら3マナでいつでもパクれたりもするので、変なところからの活躍が可能。環境が環境なら相手が出した「ハイドロイド混成体」が3マナでもらえたりもしたが、残念ながら(?)同じ環境にいることはない。まぁ、相手が特大でハイドロイド出すのを通したらパクったところで勝てない気はするが……。
 

拍手

「なんでここに先生が!?」 5→5

 文句があるとすれば、「もっとたゆたゆver」でも別に規制が外れるわけじゃなかったところです。雰囲気と全然関係ない目隠しは本当にやめてほしい。いえ、エロい目的とかじゃなく、画面に雑味が入るのが嫌なだけですよ。ほんとですよ。毎回言ってますからね。鬼印の時代からね。

 金子ひらくがお届けするいつも通りのジャンル。きっちりふさわしい原作を見つけて、求められるフルスペックのアニメをお届けする職人気質の作品。もう、これは日本の伝統芸能と言ってもいいレベルなのではなかろうか。世界に誇れるかどうかは別として。今作は15分アニメで、なおかつヒロイン4人をサクサク展開させていくという、非常に身の丈にあったサイズがスナック感覚で良い。こういうオムニバスの場合はヒロインの属性をガラッと変えて4人のバリーエションを広げるわけだが、今作の場合はタイトルのおかげで全員が「教師と生徒」という関係性だけは共通なので、ヒロインのキャラ次第でその関係性も微妙に変わっていくという味わいがある。どのペアにしても「まぁ、さっさと卒業後に幸せになればいいんじゃない?」って思える関係性だし、存外我々の深い部分に「教師と生徒のイケナイ関係」というものへの憧れがあるのかもしれない。まぁ、人生において一度たりとも「ときめくような女教師」に出会ったことはないですけど。中学以降で記憶にある女性の教員って渡辺直美みたいな家庭科教師だけで、「お前に栄養管理がどうこうとか言われたくねぇよ」って思ってた。

 あと個人的にはのじょさんが普段とはちょっと違うスタンスの役やってるのが印象的でよかったね。男主人公も含めて、結構好きなキャスティングでした。

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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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↑越えられない壁
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