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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
来週はフルスポイラ後にお会いしましょう。 障害の幻霊 Eidolon of Obstruction (1)(W) R エンチャント クリーチャー・スピリット 2/1 先制攻撃 対戦相手のコントロールするPWの忠誠能力は、起動するためのコストが(1)多くなる。 新たなヘイトベアのお友達だ! ヘイトベアと言いつつ、最近は2マナくらいならなんでもいいので熊ステータスなんて守ってないことも多いが、こちらはヘイトベアの代表的成功例である「スレイベンの守護者、サリア」と同じステータスをもらってきた。戦力としてもそこそこ機能するし、ヘイト能力は当然刺さるところにはよく刺さる。PWが誕生して早10年以上が経つが、こんな形で彼らの活動を邪魔するカードが出てくるのは史上初。まだまだカードのデザインってのは残っているものだ。これまで当たり前のように使ってきた能力にありえない邪魔が入るので起動する側は四苦八苦。たかが1マナだがされど1マナだ。しかもサリアと違って複数枚展開することも可能なので、本当にPWに頼りきりのデッキはかなり抑制されるだろう。まぁ、「PWだらけのデッキ」って、大抵はクリーチャー対策もてんこ盛りになってるわけだが……。 エルズペス、死に打ち勝つ Elspeth Conquers Death (3)(W)(W) R エンチャント・英雄譚 Ⅰ - 対象の、対戦相手のコントロールする点数で見たマナコストが3以上であるパーマネントを追放する。 Ⅱ - 次のあなたのターンまで、対戦相手の唱えるクリーチャーでない呪文は、そのコストが(2)多くなる。 Ⅲ - 対象の、あなたの墓地にあるクリーチャーかPWカードを戦場に戻す。その上に+1/+1カウンターか忠誠カウンターを1つ置く。 なんやこのサザエさんのサブタイトルみたいなカード名は……。まぁ、あくまで「物語」なのだからそれでもおかしくないが……もうちょい気の利いた書名をつけてあげればいいのに。とにかく今回のメインストーリーと言えるであろう、死の国からエルズペスさんが帰ってきた様子を描いたものらしい。画面下にエレボスが描かれている理由は何となくわかるけど、アショクさんは何したんやろな。さておき、エルズペスがどうやって地上に舞い戻ってきたかをなんとなく想像できる効果。まずは怪物退治だ。コスト3以上というかなり幅広い範囲で対応できるし、これ自体が5マナなことを考えれば、その時点で対象がないってことはほぼ無いだろう。単体除去として使ったってそこまで悪い効果ではない。そして2章はきっと誰かの何かを邪魔したのだろう(すげぇ漠然としてるな)。自ターンにはカウンターされにくくなるし、返す相手のターンにもかなり動きは取りにくくなりそう。つなぎの2章を待たずにさっさと3章を読ませろ、とは思うがこれだけの効果で場に残るならわがまま言うもんでもない。そしていよいよ3章でペスの復活である。しかも前よりちょっと強い状態になって。めでたしめでたし。ちなみに3章の効果は、このテキストだとクリーチャーに忠誠度カウンターを置いたりPWに+1/+1カウンターを置くこともできる。まぁ、ほとんど意味がないだろうから素直なカウンターを選んだ方がいいとは思うけど。クリーチャー化できるPWがいるときはちょっと意味があるかも。
イロアスの寵児 Fovored of Iroas (2)(W) U クリーチャー・人間、兵士 2/2 星座 - 〜はターン終了時まで二段攻撃を得る。 まぁ、ありがちな星座クリーチャー。3マナ2/2で潜在的二段攻撃だけでアンコモンってのはややお高い感もあるが、それだけパワーの高い二段攻撃ってのが警戒される存在だってことだ。1/1の「剣術の名手」ですら、2ターン目に出た時のプレッシャーがかなりのものだったわけで、3マナ2/2なら脅威の度合いもさらに増す。まぁ、レアなら素で二段攻撃になるのだが(「威名の英雄」)……この環境なら獲得条件は比較的ゆるい。何か回避能力を与えるオーラがあればこいつにつけることで手軽に特大ダメージを狙うことも可能だろう。こういうのが多いと、瞬速持ちの「お告げ」サイクルあたりの価値はさらに高まるな。 ヘリオッドの介入 Heliod’s Intervention (X)(W)(W) R インスタント 次のうちから1つを選ぶ。 「X個の対象の、アーティファクトやエンチャントを破壊する」 「対象のプレイヤーは、Xの2倍の値のライフを得る」 介入サイクルのヘリオッドバージョン。もしかしたらここにラスゴが来るんじゃないかとちょっと期待してたが、微妙にねじれの位置のカードがやってきた。何しろラスゴどころじゃなく、一方的な虐殺も可能といえば可能なのだ。ただし、エンチャントとアーティファクト限定で。まぁ、この環境のリミテッドならかなり簡単にアドが稼げる畜生呪文なのは間違いないだろうが、構築でどれくらいニーズがあるものか。一気にテーロスデッキが蔓延するようならばエンチャント対策としては悪くないのだろうが……本当に環境次第としか言いようがない。もっと広いカードプールを持つ下の環境ならより使いやすいように見えるが、その場合、大体は「すべてのエンチャントを破壊する」っていう呪文があるのでこれにニーズはない。そしてここまで下のモードの話は特にしていないのはお察しである。「アケノヒカリの注入」よりも効率悪いしなぁ。あ、でもイラストはめっちゃ迫力ある。どんな雑魚相手にも全力でドーンするヘリカス乙。
(ヘリオッドの罰)Heliod’s Punishment (1)(W) U エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) 〜はtaskカウンターが4つ置かれた状態で戦場に出る。 エンチャントされたクリーチャーでは攻撃もブロックもできない。それは全ての能力を失い、「(T):〜の上からtaskカウンターを1つ取り除く。その後、その上にtaskカウンターが置かれていないなら、〜を破壊する」を持つ。 ヘリオッドさんに「廊下に立っとれ!」って怒られる除去オーラ。ただ、普段は苛烈なヘリオッドさんに似合わず、何故か時間制限が設けられており、ちゃんと服役したら後から釈放される謎ルールが採用されている。その分、2マナで「拘引」+αと強めには設定されているが、正直「拘引」と「平和な心」の差ってそこまで大きなもんじゃない。2マナだということを考えても、この制限は余計なお世話だろう。まー、これをクリアするまでの4ターンってのはかなり長い時間ではあるのだが……いっそエンチャント戻し系のカードを駆使して何度も何度も罰を押し付けるのがいいかもしれん。
「ヘリオッドの巡礼者/Heliod’s Pilgrim(M15)」 C まぁ、そうなるやろ、という再録。こちらのカードは初代テーロスで作られたカードではなく、そのあとにいろんな次元の様子をつまみ食いしたM15で作られたカードである、効果もそれっぽくてわかりやすく、当時の基本セット環境で狙いすましたデッキを作るときには活躍したり、そうでもなかったり。この度、無事に純正エンチャント環境であるテーロスへと里帰り。新規イラストに書き直されて、改めてリミテッドでの活躍を誓う。そこまでステータスはすぐれないが、ピンキリのピンの方のオーラがあるデッキなら価値は上がる。まずはオーラの方を回収してからのピックで間に合うんじゃなかろうか。
群れの英雄 Hero of the Pride (1)(W) C クリーチャー・猫、兵士 2/2 英雄的 - あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。 このセットの白クマと言っていいだろうか。2/2にちょっとしたボーナスがつくのが白と緑のお約束だが、今回は英雄的による全体増強という中盤以降にも使えそうな能力が手に入ったのは悪くない。英雄的をフィーチャーしているのは赤白のウィニーデッキであり、赤にはサテュロストークンを出すカードなんかも豊富なので全軍のパワー増強はしっかり戦術に組み込めるだろうし、なによりこいつ自身がウィニーのパーツとしてハマってるのは偉い。まー、環境がこういうカードを肯定してくれるかどうかは分からんけど。「ギャレンブリグの従者」みたいに「悪くないはずなんだけど、特色が活かしにくい……」ってならないことを祈る。 ラゴンナ団の語り部 Lagonna-Band Storyteller (3)(W) U クリーチャー・ケンタウルス、アドバイザー 3/4 〜が戦場に出た時、対象の、あなたの墓地にあるエンチャント・カードをライブラリのトップに置いても良い。そうしたなら、あなたはそれの点数で見たナマコストに等しい値のライフを得る。 微妙にアドではないけどアドっぽいそぶりだけ見せるケンタウルス。これで「全知」をトップに戻せばそれだけで10ライフゲインだか、その後何をするかは誰にもわからない。この環境ならばある程度は能動的に墓地を肥やすことが可能で、その際に「あのカード欲しかったのに落ちちゃった!」と言うことも多い。そんなときにこいつがいればエンチャントだけはリカバリーが可能。そのついでに幾らかのライフもくれるし、ステータスも最低限なので損はしないカード。まぁ、地味だけど。この環境は相手もライブラリを削れるので、せっかく積んだカードがすぐに墓地に戻される可能性もそれなり。因果は巡る。 (空の粉砕)Shatter the Sky (2)(W)(W) R ソーサリー パワー4以上のクリーチャーをコントロールしている各プレイヤーはカードを1枚引く。その後、全てのクリーチャーを破壊する。 こっちがこのセットのラスゴでしたね。初代ラスゴと完全に同じコストで提供され、そのテキストには紛れもなく「すべてのクリーチャーを破壊する」と書いてある。では、今と昔の違いは何かと言うと……何故か獰猛条件を満たしたプレイヤーだけプレゼントがもらえる。正直、何を意図したデザインなのかはよくわからんのだが……せめて自分だけのボーナスにならなかったもんですかね? それだと強すぎる? 可能性としては「お互い引く」「自分だけ引く」「相手だけ引く」の3種類があるわけだが、ラスゴが欲しいデッキ=クリーチャーが少ないデッキな訳で、そのままじゃ相手が引く可能性の方が高い。もちろん、これ用にチューンナップしたデッキなら事前に該当クリーチャーを出せるように構えておけばいいわけだが、それでも相手のドローを妨げることはできない。うーむ、得なんだろうか……。まぁ、ラスゴだからね。1枚2枚程度のアド差を気にしたらダメよ。引かれるより多くのクリーチャーを薙ぎ払えば誤差の範囲だろ(Magicに勝てない人の考え方っぽい)。 勝利への躍進 Triumphant Surge (3)(W) C インスタント 対象のパワー4以上のクリーチャーを破壊する。あなたは3点のライフを得る。 白にはおなじみの「復仇」系除去の最新作。そこそこ重いが、そこは3ライフで我慢してくれ、というのがコモンなりの精一杯の譲歩らしい。「公判への移送」が3マナでかつ追放だったことを考えるとだいぶ物足りない気もするが……まぁ、こっちはインスタントだし。脱出後にサイズが大きくなってくるクリーチャーも割と多いので、そういう奴をさっさと送り返して相手をもやもやさせよう。ちなみにこのカード、「注目のストーリー」に選定されている。ペスさんが「影槍」を使ってバケモンをぶっ殺している図だが、これが脱出の際のバトルってことなんでしょうかね。ちなみにこの「影槍」はエルズペスの悪夢の中から具現化したもので、元はヘリオッドの象徴たる太陽の槍クルソー。解説によると、ペスさんは「あたいのが本物であのおっさんの槍こそがフェイクさ!」と言っているとかなんとか。どうしたエルズペス。いや、ヘリオッド嫌いなのはわかるけども。
タッサの介入 Thassa’s Intervention (X)(U)(U) R インスタント 次のうちから1つを選ぶ。 「あなたのライブラリを上からX枚見る。その中から、最大2枚のカードをあなたの手札に加え、残りを無作為にライブラリの下に置く」 「対象の呪文を、そのコントローラーが(X)の2倍を支払わない限り打ち消す」 「介入」サイクルの青。タッサさんが担当するのはインスタントでのドローとカウンターという、青ユーザーが永遠に抱えてエンドを宣言し続けたくなる2択である。こいつぁありがたいと飛びつきたいところだが、当然選択肢がある呪文なのである程度個々の効果は制限されている。まずはカウンターの方、「3マナ払うと2マナ要求」からスタートするのであまり効率はよくない。というかX呪文の旨味である「Xが増えればどんどん強くなる」の要素がなく、大抵の場合はX=3以上は要求されないだろう。4マナ、5マナで使って確定カウンターになるなら、すごく普通の呪文。そしてアドエンジンとしての上の能力は、X=7になってようやく「抽象からの抽出」に並ぶ。「Xにマナが使い放題ならファイアーズに入れれば!」って一瞬思ったけど、この呪文が「抽出」より強くなるタイミングは無いな。もちろんインスタントとソーサリーという違いがあるし、何よりもこの2つのモードが選べることが最大の強さなのだから、個々の効果だけを見てガッカリするのはお門違い。大体の場合は4マナで構えて単なる2ドローの「霊感」とカウンターの両天秤で抱え、相手が何もしなかったときにはさっさと次のカードに交換してしまうのが良いだろう。「カウンターもドローも」とデッキに詰め込むとすぐにスロットが埋まってしまうが、1枚で2役のカードあればある程度はスロットに融通が効くようになる。あとはどれくらいのバランスで採用するかを考えるだけ。こういうバランスを確かめるのが、コントロールデッキの一番楽しい部分なのかもしれない。 タッサの神託者 Thassa’s Oracle (U)(U) R クリーチャー・マーフォーク、ウィザード 1/3 〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上からX枚見る。Xは、あなたの青への信心である。その中から最大1枚までのカードをライブラリのトップにおいても良い。残りをライブラリの下に無作為に置く。Xの値があなたのライブラリの枚数以上であるなら、あなたはゲームに勝利する。 斜め上から飛び出した勝利条件カード。おそらく初見でこのカードのテキストを読み、最後に至るまでまさかこいつが勝利条件をもたらすなんて思った人間はないだろう。それくらい突飛なところから突然投げつけられる勝利である。勝利条件の筋としては「研究室の偏執狂」の延長線上。あちらはライブラリが完全消滅すれば勝利だが、こちらは信心分だけ近道ができる。ただし常在型の能力ではないので、出した時のチェックに成功しなければあとはバニラだ。現在も「偏執狂」の生まれ変わった姿であるジェイスさんが必死に自分のライブラリを削ったりしているので、その辺のデッキに入れておくと勝利が数ターン早まることもあるかもしれない。御誂え向きにジェイスがトリプルシンボルなので2枚が組み合わさるだけでも5枚分はショートカットできる。まぁ、多分本気でそういう勝ちを目指すデッキからすると誤差みたいなもんだが……それでも、ジェイスだけを勝ち筋にするよりも保険がわりに第2第3の勝ちの目があるのは案外安心かも。そして、勝ちが確定していないときでも最低限「前兆語り」くらいの活躍ができるというのも注目ポイント。厳密にはトップに残せるのが1枚なので占術2より都合が悪いこともあるが、信心次第で掘削が深くなるので中盤以降での精度は上がっていく。これでキーパーツを探しながらライブラリの奥を目指すデッキは意外に面白い選択肢かもしれない。さぁ、デッキを作ってみよう。っていうか、作ってみるわ。 苦悶の悔恨 Agonizing Remorse (1)(B) U ソーサリー 対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選ぶか、そのプレイヤーの墓地のカードを1枚選ぶ。そのカードを追放する。あなたは1点のライフを失う。 ちょっと何言ってるかわからない手札破壊。2マナで、土地以外が潰せる。しかも墓地追放モードまで搭載している。現在この2マナのスロットで君臨し続けているのが「思考消去」だが、今後はほぼ同じムーブを青無しで実現可能になった。もちろん諜報が抜けた部分と1ライフを失う部分は弱体化しているかもしれないが、墓地追放モードはそれを補うだけのポテンシャルがある。手札破壊の最大の難点に「相手の手札が無くなった後半で腐る」というのがあるが、このカードなら最低でも墓地のお掃除ができるのである。それが2マナのシングルシンボル? ダメじゃね? 俺、2ターン目に思考消去打たれるのが一番嫌いで、それだけで投了したくなるんだけど……投了ボタンの活躍が増えそうだ……。マジでこれ強いって。ちなみに手札からは土地を落とせないが、墓地の土地を追放するのは可能である。ちょい注意。
エルズペスの悪夢 Elspeth’s Nightmare (2)(B) U エンチャント・英雄譚 Ⅰ - 対象の、対戦相手のコントロールするパワー2以下のクリーチャーを破壊する。 Ⅱ - 対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはそこ中からクリーチャーでも土地でもないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる。 Ⅲ - 対象の対戦相手の墓地を追放する。 エルズペスさんのトラウマを描いた英雄譚。彼女はどこの次元で生まれたのかは未だはっきりしていないのだが、1つわかっているのは、そこが「ファイレクシアによって無茶苦茶にされた」ということである。幼い日にそんな次元で襲われたことでPWとして覚醒したペスはその後故郷に戻ったことは無いという。彼女にとってファイレクシアの化け物は人生を変えた最大の悪夢であり、「ミラディンの傷跡」の時に必死に戦っていたのもそうした理由があるためだ。そして、その時に襲ってきた「ファイレクシアの抹消者」はいまだに彼女の中では最大級の悪夢として息づいているというわけだ。そんな彼女のトラウマは、「クリーチャー破壊」「手札破壊」「墓地掃除」という黒い3点セットで表現されている。それぞれの効果は大したことないのだが、1枚のカードで3つ重なるならそれなりという、アンコ英雄譚に共通するデザイン。まぁ、基本的には1章の除去でクリーチャーを殺したい時に単体除去として使って、あとの2章はおまけとして適当に経過してくれればそれで充分だろう。「クリーチャー殺す→手札減らす」までの流れは「最古再誕」と同じだし、充分強い。ちなみに3章の内容が「ファイレクシア教典」とだいたい一緒っていうのは……狙ってデザインしてるんやろなぁ。
Hateful Eidolon (B) U エンチャント クリーチャー・スピリット 1/2 絆魂 エンチャントされたクリーチャーが死亡するたび、それにつけられたあなたのコントロールするオーラ1つにつき,カードを1枚引く。 あんまりカード名と効果が噛み合ってない感があるシステムクリーチャー。まぁ、確かに相手からしたらムカつく存在なのかもしれんが。ステータスは最低限のように見えるが、実は1マナ1/2絆魂は案外悪くない。相手が1ターン目に1/1を展開した場合にも殴れて、ライフ差を広げることができるからだ。そしてそんな最低限のボディには、オーラ頑張れの文字が刻まれている。今回はこうしてオーラという「リスクの高い」カード領域をなんとかプラスに転じようというカードが何枚か登場しており、統率者を中心とした様々な環境でのエンチャントデッキの強化を促進している。こちらのクリーチャーも、場にいるだけでオーラのデメリットが大きく低減され、さらに墓地から戻す手段などを併用して手軽にアドが狙えるようにもなっている。リミテッドではそこまで狙いすましたデッキを組むのは難しいかもしれないが、1枚でも2枚でも引けるチャンスがあるなら元は取れている。あとは、このか細いボディでどれだけ戦場を生きながらえるかだな。
悪夢の番人 Nightmare Shepherd (2)(B)(B) R エンチャント クリーチャー・デーモン 4/4 飛行 あなたのコントロールする他のトークンでないクリーチャーが死亡するたび、それを追放しても良い。そうしたなら、1/1で本来のタイプに加えてナイトメアであることを除き、そのクリーチャーのコピーであるトークンを1体生成する。 面白能力を持つ小粋なデーモン。4マナ4/4とサイズは常識をわきまえているが、自軍クリーチャーが死んでもトークンの形で蘇るという悪魔とは思えない心温まるサポートを施してくれる。そして、このトークンのサイズは1/1だ。似たような現象は「魂分離機」でも発生していたが、こういうカードを通して、「クリーチャーってのはサイズだけじゃないんだな……」ということ学ぶことができる。手っ取り早いのは元から1/1のクリーチャーをたくさん用意して「死んでも変わりませんが?」とドヤ顔することだが、それ以外にも187能力がメインのクリーチャーなら単にセカンドステージが味わえるだけだし、接死持ちなんかも手頃なお友達だ。エンチャントクリーチャーを殺せば星座誘発だってお手軽に実現できる。唯一の悩みは、カード本体を追放してしまうために「もしかしたら別な機会に墓地から戻せるかも……」という可能性がある場合にどっちがいいかが悩ましい点と、脱出用の燃料が減ってしまう点。いらんクリーチャーは無駄に蘇らせず、墓地に寝かせておく方がいい場合もあるな。あ、ちなみにナイトメアになるので「狂気を操る者チェイナー」とはシナジー。いや、チェイナーの能力使えよ。 PR ○「プランダラ」 4 なんだろ、このよく分からない「刺さらなさ」は……見れば見るほどにどんどん冷めていくような不思議な感覚はあまり感じたことのないものだ。自分でも言語化しにくいので点数は最低限のものにしておくが、第一印象はかなり難ありです。 あの「そらのおとしもの」の作者の作品。クレジットでそれを確認して「おっ、懐かしいな」と思い、キャラ絵を見て「確かに面影あるな」と認識。さらに監督に神戸洋行の名前を確認してこちらも「おっ、懐かしいな」となり、なんだか良さそうな要素が多いんじゃないかと期待した。そして、その期待の落とし所が見つからない。この作品は……ここから面白くなるんだろうか? 自分でも何が刺さらないのかは判然としていないが、個性を発揮するための設定がいちいち釈然としない。数字の設定と世界観がかみ合っているように見えない。第1話なのだから何も分からないのは当然のことで、今期だって「ID」のようにさっぱり分からないけどあまり気にせず見られるアニメもあるというのに、今作の場合、「説明すればするほど分からなくなる」という奇妙な現象が起こっている。まぁ、その説明すらも作中のキャラがしゃべっているわけで、もしかしたらどこかに大きな嘘が混ざっており、それが齟齬を生じさせている(つまり意図的に作者が作り出している違和感である)可能性はあるのだが……どうかなぁ……。 手っ取り早く例を挙げるなら、最初にヒロインがカウントのことを説明されるくだりに強烈な違和感があった。酒場の主人から数字の話が出た時に「カウント?」みたいな反応をして「あんたそんなことも知らないのかい?!」と驚かれていたのに、話が進んで「あんたは何をカウントしているんだい?」と聞かれた時にはすらっと「歩数だと聞きました」と答えが出てくる。他にも数字の大小関係を知らないとか、肝心の尋ね人の情報をこれまでの長い長い旅で一向に集めていないとか、この子の持っている知識状態が全然イメージできない。 また、世界設計自体も釈然としない部分が多い。一番の問題は「数字の小さいものは大きなものに逆らえない」という謎設定で、こんなとんでもないルールがまかり通る世界なら、もっとずっと殺伐とした世の中になるに決まっている。人は、自分に逆らえない人間がいると知っているならそこに上下関係を生み出さないはずがないのだ。にも関わらず、女主人は77なんて大したことなさそうな数字をおおっぴらにひけらかして歩いている。しかもでかいおっぱいに貼り付けて。あんなもん、78以上の人間が出てきたらエロ漫画展開待った無しである。普通の感覚を持つ人間なら、自分の数字は極力見えないように隠して生きるはずだ。まぁ、そんなことをしても、出会った人間全てに片っ端から「数字を見せろ」「従え」と言えば従えられることになるので、無意味ではあるのだが……。「逆らえない」がどの程度の条項なのかがよく分からんのよね。 てっきりあの不良騎士がヒロインに命令された時に「そんなとんでもないルールがあるわけないだろ!」と開き直ると思って期待していたのだが、結果は「まぁ、そのルールは基本的に守るんだけどね!」というお利口さんの対応。その上で公式試合を挑むことだけが数字のルールの抜け道だとか言い出す。そんなもん、この世界で受ける人間がいるわけがないのに。つまり、彼はたまたま出会った女の子が数字のルールを全く知らない奇跡的な情弱田舎娘だったからたまたま助かったが、よそで数字の大きなちょっと賢い子に出会っていたらアウトだったのである。そんな奴が、大手を振って詐欺を働こうとするだろうか? まぁ、これらの疑問は全て今後出てくる情報で正当化される可能性はあるのだが……少なくとも1話目ではそうしたフォローの気配は匂わせておらず、「すげぇ適当に設定を繋いでるだけ」という印象が拭えない。うん、だいぶ言語化できたわ。胡散臭すぎて何を見どころに定めればいいのか分からないのよね。やたらと開脚シーンが出てきてパンツパンツ叫ぶことでごまかそうとしてるけど、すでに我々は大量のパンツが空を飛ぶシーンをたっぷり見ているわけで、今更そんなごまかしが通用するわけもない。うーむ、大丈夫なんだろうか……。
○「Number24」 4 オープニングのクレジットに出てきた「堂紫社大学」っていう表記を見て「これ、どうししゃって読むのかしら……」って思ったら冒頭で映った校門が2億%同志社で笑った。わぁい、京都にありがちな、聖地巡礼が超簡単に出来るタイプのアニメだ……。いや、別に巡礼しようとも思わんが。 狙いすましたようなラグビーアニメ。いや、もっと狙い澄ますならもう1クール早く放送すべきだった気もするが、それよりさらに1クール早く始めたラグビーアニメがおっそろしいクオリティで爆死したなんてことも風の噂で聞いたので、別に時期は関係ないのかもしれない。まぁ、このタイミングでラグビーが題材のオリジナルアニメが出来上がってきたのだから、どっかの誰かが手を回しているのは間違い無いのだろうが。ちなみに私はこれっぽっちもラグビーに興味がありません。最近はバラエティでもCMでもやたらラグビー選手が映るようになって「さすが日本」と腰の軽さに感心することしきりだが、だからと言ってラグビーに興味はわかない。 そんな状態で見るラグビーアニメ……かと思ったら、そんなにラグビーしてない。さらに次回予告では主人公自ら「次回もラグビーしないよ」と言い切った。その潔さは良いな。そして、なんと「怪我して一線を退いてマネージャーになった選手が主人公」という割と新鮮な設定。スポ根ものとしての取り扱いではなく、あくまで部員同士の心の交流を中心としたドラマを描こうという方向性の表れと見ていいだろう。これはこれで気になる設定である。しかも、わずか1話でマネージャーが増殖しやがった。なんやこれ、最終的に全員をマネージャーに落とし込むことが目標のアニメなんじゃなかろうか(どんな状況だ)。 色々興味を惹かれる部分は多いのだが、そうした部分から、「今作は男と男の間の行き過ぎた関係性をお楽しみいただくアニメです」(オブラートに包んだ表現)というニュアンスが見え隠れするので、現時点ですでに「俺は楽しめない奴やろなぁ」という気がしているので期待はしないでおく。これまで挫折した経験からして、あんまり興味が長続きしない設定だと思うんだ。スポーツの試合中心だったら見るべき部分も増えるんだろうけども……なんか1話目から面倒臭そうな野郎が大挙してるしな……。これで可愛い女子マネが出てくればもうちょい興味も湧くんだけど。そして制作スタジオはこれが初の制作元請という状態らしい。幸い1話は悪くない画面だったが、ここから飛び抜けたアニメーションが出てくるという期待もあまりなさそう。まぁ、興味が維持できる間は追いかけたいと思うけども。一応「オールアウト」は最後まで見られたはずなので、そのくらいの水準で収まってくれれば。 「神田川JET GIRLS」 4→3 秋クールの番組感想はまだまだおわらねぇよ。何しろ放送延期の嵐だったからネ! 今確認しただけでもまだ4本待機してる作品がありますよ。3月に放送予定のやつなんて、それまで覚えてられる自信ねぇけどな! さておきこちら。総集編を挟んでの必死の放送。完結したといえば完結したが、正直、何が「終わった」のかはよくわからない。「何もかもが中途半端な作品」というのが正直な感想だ。新番チェック時点で既にその懸念はあったのだが、まずメインになる「謎スポーツアニメ」として中途半端。適当なルールを作って適当な試合描写をすることになるんだろうな、とは思っていたが、本当に最後の最後まで「何が強さを定義するのか」がわからずじまいで、どの辺りに注目してレースを追えばいいのかがさっぱり分からない。謎スポーツだとしても演出次第でいくらでも手に汗握る展開は作れると思うのだが、今作では「面白いレースを描こう」という意識が感じられず、なんとなくボートに乗って、なんとなく銃を撃っている。そもそもどう考えても1クール作品で出てくるチーム数としては多すぎるんだよな。「つうかあ」で何も学んでいないのか。 まぁ、制作側もスポーツものとしてはある程度見切りをつけていた部分はあったかもしれないのでそこはしょうがないとしても、次に「エロアニメ」として中途半端。百戦錬磨の監督・金子ひらくのお仕事、アホかと思うようなエグい構図の取り方とか、昭和のバラエティみたいなダイレクトなエロネタ、笑いに変える手管は健在ではあるのだが、残念ながらそうした面白みを発揮するだけの体力がない。エロも萌えもアニメなら画力の勝負。作画リソースが追いつかない状態では、乳も尻も絵に描いた餅だ(上手いこと言えてない)。振り切ったエロ要素は既に「ヴァルキリードライブ」で通過した場所のはずなので、ネタを振り切るにしても、もうちょっと気概を見せて欲しかったものだ。 エロい要素は飾りで、本当はそこに芽生える女の子同士の関係性を書きたかったという見方もあるだろうが、残念ながら「百合アニメ」としても基盤が弱い。最初から最後までずっとそうだったのだが、最も重要なはずの凛とミサの関係性において、なぜ二人がここまでお互いにこだわっているのかが分からない。愛することに理由はいらないとはいうが、出会ってからミサがデレはじめるまでのタメが一切ないので、2人の関係性は単なる百合ボットが醸成したAI的な関係性にしか見えてこない。お互いに「ジェットレースで名をあげたい」というモチベーションは確固としてあるはずなのだから、もっと「レースのありようと、パートナーとの関係性」という2つのファクターを結びつけたドラマづくりは可能だったはずなのだが。あらゆる要素がそれぞれにぶつ切りで、相乗効果を生み出せなかったのが最大の難点だ。 多分、絶対にありえない話だけどもいっそ2クールあれば話は違ったんだよね。それぞれのペアについて2話ずつくらい使って掘り下げて、ラストレースもたっぷり見せ場を増やして展開する形。それが出来ないなら、せめてチームの数を減らす勇気は必要だった。最終レース観て思ったけど、「川」っていう狭いロケーションでひしめくジェットの描き方が全然定まってないのがもったいないんだよ。 よかったところを挙げるとするなら……ちかぺのギャルキャラかな……。「クオリディアコード」の時もそうだったけど、気だるげなちかぺボイス好きよ。
○「魔術士オーフェンはぐれ旅」 5 今期もあります、リバイバルの流れ。だいたい90年代がホットスポットな感じはあるんだが、これ、ちょっとずれたらもうゼロ年代アニメのリバイバルも始まるんですかね? 「宇宙のステルヴィア」のリメイクとか、観たくない?(俺は観たい) こちらの作品だが、「封神演義」なんかと同じパターンで基本的にノータッチの作品。繰り返すが、私はそんな時代にはまだアニメをさっぱり観ない人間だったのだ。ただ、実はノータッチってのは嘘で、旧作アニメは見たことがある。これがどういう流れだったかというと、ちょうど私がアニメを観はじめてこの取り返しのつかない人生のルートを選んだ時期、世はまだまだ「レンタルビデオ」っちゅうんが全盛期だったわけですよ。そこで私は時に自分で、時に親の金でレンタルビデオで安くなったアニメを適当に借りて観まくっていた時期があったのです。今みたいに地上波放送している深夜アニメがそこまで多くなかった時期だし、若かりし私は探究心に満ち溢れていたので、そういう余力もあったんですな。当時借りたタイトルでなんとなく覚えているところだと、例えば「NOIR」がそうだし、「宇宙戦艦ヤマモトヨーコ」「エルフを狩るモノたち」「宇宙海賊ミトの大冒険」etc.……前2つは傑作タイトルですな。そうして色々と消化した中に、間違いなくこの「オーフェン」も含まれていた。含まれてはいたんだが、十把一絡げでまとめて観ていた中に入っていた上に特に印象にも残らなかったために、内容は完全に記憶からフェードアウトしてしまっている(どこまで観たのかも定かでない)。今回久しぶりにその世界を見直したらなんとなく聞き覚えのある名前なんかもたくさん出てきたし、「あぁ、こういう話……だったっけ?」ってなったけど、変なところの記憶だけは残っているのだ。私にとっての森久保祥太郎は間違いなくオーフェンの人だし、飯塚雅弓はクリーオウの人なのである。あと、オープニングはねっとりしたつんくのイメージ。そういうところは覚えてるんだ。やたら声優を認識してるってことは、当時からそういう見方してたってことなんだろうけど。 まぁ、自分語りはそんなもんだけど、とにかく「あんまり接点はないけどなんとなく知ってるような、知らないような」という作品である。そういう意味では「うしおととら」が一番近いかな。ただ、アニメとしての評価は「うしおととら」よりも上にしてもいいかも。何もかもがとにかくレトロ感に溢れており、ネタ回しも設定も構成も全部が懐かしさに満ちている。そして、そんなレトロな世界観を特に華美に飾り立てることなく、素材のままでお届けしようというのがスタッフの狙いだろう。スタジオがディーン、そして監督は浜名孝行氏。絶対に目の覚めるような傑作は出てこないが、手堅く、外しにくい配置だ。1話目は作画もしっかりしており、焦ったような設定羅列もなければ極度のわかりにくさもない。脚本構成も本当に無難な滑り出し。欠点が見つからないというのは、現代アニメでは美点である。 それじゃ、本当に安牌安牌で刺激がないかというとそうでもなく、例えば日本語の文章として成り立っている呪文の詠唱なんてのは当時は割と斬新な設定だった気がするが、実は今聞いても案外追随した作品もないので新鮮だったりする。コミカルな展開を主軸にしながらもしっかりとヒューマンドラマを入れ込むという作劇も卒がなく、そりゃまぁ人気作品になってもおかしくはないんだろうな、というくらいの期待感はあるのだ。多分、私からしたらこれって「ロードス島戦記」と同じなんだと思う。ラノベ的な世界設定を比較的早い時期で切り出して責任を持って成立させたファンタジー作品で、タイミングがピタリと合えば楽しんでいた可能性もあるのだろう。今「ロードス島」を一作目からアニメ化されたらすごく熱心に観ちゃうだろうなぁ(まずディードのキャストが気になる)。 まぁ、そんなわけで「ろくに知りもしないけどノスタルジー」という妙な立ち位置で生暖かく見守っていければ良いかと思います。飯塚雅弓の後釜に大久保瑠美っていう配役、考えた人はセンスあるよね。良いよね。 ○「ダーウィンズゲーム」 6 今期2本目の「1話目から1時間やるよ」作品。現代アニメは色んな工夫を凝らして客引きに精を出しているが、とりあえず観てもらうっていう意味では初回1時間って案外有効なのかも。観ている方も得られる情報が多いから、確かにこれで「切る/切らない」っていう判断をする人は多そう。まぁ、そういう人らは30分見ただけでも切るもんは切るんだろうけども……切るっていう選択肢がほぼ無い人間からすると、「ちょっと新番チェックが書きやすい」っていう利点が。世界中でこの利点を享受できる人間が何人いるんだ。 さておき、原作は既読……多分、読んだことある……気がする……いや、序盤のパンダ戦のところは間違いなく見覚えがあるんだ。でも、それも見るまで全然気づいてなかったし、「あれ? 見たことある?」くらいな印象で細部は何も覚えてないし、この後どういう展開になるのかなんてわかるわけもない。多分あれだ、いつもの漫画喫茶の奴だ。ここ2年くらいは漫画喫茶で読んだ漫画のログを残すようにしているのだが、そのログに残ってないので、おそらく3年以上前にコミックの1巻を読んだことがあるはず。だってほら、デスゲームものだから。「王様ゲーム」しかり「奴隷区」しかり、なんとなく手に取ったのは間違いないと思うのよ。ただ、その後読んだ記憶が消えているってことは続きを読んでないのは間違いないのだが、その理由が「①つまんなかった」「②まだ続刊が出ていなかった」のどちらかなんだよな……。確認したら1巻の発売が2013年だってさ。その当時は……どうだったかなぁ……。7年前……。多分、2、3巻出てるくらいで手に取って、特に興味を惹かれずにそのままゲダウェイってのが真相ではなかろうか。いや、誰も答えはわかんないけど。 そんな微妙な接点の作品なので、開始直後は「あれ、ダメなやつかな……」という不安からスタート。だって上にあげた例の作品もそうだけど、ろくなもんないじゃん。これもダメだと思ったよね。多分最初の30分で終わったら評価としては平均かそれ以下だったと思う。ただ、全体的に作画の質は良いのよね。調べてみると、制作のNexusってスタジオはなんとあの「グランベルム」の制作。あれ、だったら割と品質は良いのでは? さらに監督は「こみっくがーるず」で初監督を務めた人物であり、それまでの経験も豊富な職人さんの様子。これね、結構良い条件ですよ。「意外と面白い……」と思えたのは後半の廃工場戦のところで、ヒロインの使うチェーンアクションがアニメとしてきちんと際立っていて格好良い。演出のメリハリも効いていて、粗製乱造になりがちなデスゲームバトルのどこか間の抜けた設定もちゃんと緊張感を維持しながら展開できている。また、話の筋も最低限のラインはクリアしており、デスゲームにありがちな「とにかく設定だけずらずら出してきて頭でっかち」みたいな状態になっていないのが抵抗感を減らしているんだと思う。主人公が少ない情報から試行錯誤している状態に視聴者もついていきやすいし、バトルにはラッキーもあり、実力の部分もあり、緩急がはっきりしているので1時間枠でもダレることがなかった。こういう「ありがちな導入」でも無理なく動き出せるってのは、案外ありがたいことなのである。 まぁ、この後どうなるか全然わからないし、情報を見たら原作が19巻で以下続刊(!)とあるので、とてもこのアニメだけでどうこうなるもんでもなかろうが、是非ともこのままの勢いでひさしぶりのデスゲームアニメを盛り上げて欲しい。え? ナカノヒトゲノム? 知らない子ですね。 あと、多分これは書かなくてもなんとなく伝わる部分だが、「人を人とも思わない上田麗奈」が好きすぎるので楽しいっていうのは大きな加点要素ですよね。うえしゃまだけで加点しますよね。前クールも「ノーガンズライフ」がそれで繋がった感ありますしね。あ、グリッドマンの続編おめでとうございます(何一つ関係ない締め)。 (生命の恵みのアルセイド)(Alseid of Life’s Gift) (W) U エンチャント クリーチャー・ニンフ 1/1 絆魂 (1)、〜を生贄に捧げる:対象のあなたのコントロールするクリーチャーかエンチャントは、ターン終了時まであなたの選んだ色1色に対するプロテクションを得る。 昔懐かし、「心優しきボディガード」と同等の力を持つエンチャントクリーチャー。「ボディガード」と違い起動にマナがかかるようになってしまったが、代わりに本人が絆魂を得てちょっとだけクリーチャーとしての質が上がった。まぁ、生贄装置として立っている間は絆魂は全く役に立たないのであんまり意味はないが、リミテッドでたまたま1ターン目に出したときなんかは、運良く2点4点くらいのライフアドを稼いでくれるかも。構えておくだけでほぼ完璧なディフェンスになるので保険としてはかなり強め。ただ、結局見えてしまう防御術なので構築で使いたくなるほどのものかは微妙なところ。こうしてみるとコモンで拾えてた「ボディガード」って結構すごいクリーチャーだったんだな。 太陽の恵みの執政官 Archon of Sun’s Grace (2)(W)(W) R クリーチャー・執政官 3/4 飛行 絆魂 あなたのコントロールするペガサスクリーチャーは絆魂を持つ。 星座 - 2/2で飛行を持つ、白のペガサス・クリーチャー・トークンを1体生成する。 なんなのかよく分からない存在として有名な執政官だが、ついに今回はペガサスに媚を売り始めた。テーロス次元で騎乗してるのはキマイラやろ! と思ったらこいつはちゃっかりペガサスに乗っとる……もうなんでもええんやな。とにかく、史上初のペガサスサポーター。これまでどの次元でもちょいちょい登場していたペガサスだが、流石にマイナー種族なのでいわゆるロードなんてものは存在していなかったが、こいつはそこそこロードっぽい働きである。ただ、残念ながら現在スタンダードで使用できるペガサスは「協約のペガサス」「忠実なペガサス」「信頼あるペガサス」の3体のみ。そして過去を遡っても、実は印刷されたペガサスクリーチャーはわずか14体。その全てが1〜3マナの軽量クリーチャーってんだから統率はとれているが、ペガサスデッキを組むにはまだまだ時間が必要なようだ。まぁ、こいつはそんなん全然気にせず、単にエンチャントデッキをサポートするだけなのだが……。シンプルに勝ちに繋がる星座能力。リミテッドで生き残ったら反則級。下手したら構築でも面白いレベルなのだが、流石に構築では星座の安定運用を狙うデッキは無理かな。
(アクロスの古参兵、タラニカ)Taranika, Akroan Veteran (1)(W)(W) R 伝説のクリーチャー・人間、兵士 3/3 警戒 〜が攻撃するたび、対象の、あなたのコントロールする他のクリーチャーをアンタップする。ターン終了時まで、それは基本のパワーとタフネスが4/4になり、破壊不能を得る。 自分のことはいいから他の奴には生き延びて欲しい! という奉仕の精神に溢れるレジェンド。4/4で破壊不能のクリーチャーっていうと、どうしてもアイツのことを思い出すなぁ……って思ってよくみると、このカードの背景とフレーバーが……おォん! そんなことってあるんかい。そうか、キテオンの墓碑はしっかりとこの地に刻まれておるのだなぁ……R.I.P. ……ということで、味方1体を我らが英雄ギデオンに仕立て上げる能力。まぁ、まず間違いなくこいつ自身は返り討ちにあうだろうが、その1ターンで相手が無傷なわけがない。4点素通しして、こいつが他のクリーチャーと相打ちなら御の字。こちらが先手なら3/3警戒が簡単に止まらない可能性だって高いわけで、そうなったら在りし日の「聖トラフトの霊」みたいな活躍だって。まぁ、トラフトは嘘だとしても、こいつをオーラなんかで守ってやるプレイングはそれなりに現実的。あの人の思いを胸に、戦え何処かの誰か。
Kiora Bests the Sea God (5)(U)(U) M エンチャント・英雄譚 Ⅰ - 8/8で呪禁を持つ、クラーケン・クリーチャー・トークンを1体生成する。 Ⅱ - 対象の対戦相手のコントロールする、すべての土地でないパーマネントをタップする。それらはそのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。 Ⅲ - 対象の、対戦相手のコントロールするパーマネントのコントロールを得る。それをアンタップする。 キオーラさんがタッサから二又槍を強奪した事件がなんと英雄譚に! 一応、当日の状況としてはタッサの名を語って詐欺を働いたキオーラに対してご本人登場、海獣大戦争の果てにキオーラが押し負けて二又槍で取り押さえられるが、キオーラはそのまま槍を掴んでプレインズウォークして逃走という流れ。流石のタッサさんもPWの存在までは考慮していなかったのでまんまと逃げられてしまったようだ。そう考えるとまったくもってキオーラはタッサを「倒して」はいないのだが……まぁ、歴史認識ってそういうもんよね。史上最も重い英雄譚になっており、その内容は1章からいきなりヘヴィー級。8/8呪禁のバケモノが出てくるだけでも7マナなら充分なお仕事だが、このカードはなんと神話レア。それだけでは終わらず、2章では大きな波が押し寄せて敵軍が全軍おやすみ。さらに最終章はキオーラの借りパク事件になぞらえて相手のものを一個ギッてしまっていいって。もう、何が何やら。通って維持すりゃ勝つカードには違いないが、3つの章の方向性があまり定まっていないのでわざわざこのカードを使わなくても、という気持ちもあるな。2章のクラーケンパンチの時点でだいたい物語が終わってるはずだしなぁ。今までにないタイプの英雄譚なので、何かコストをごまかして運用する手段があると面白いかも。
(海神の嘲笑)Sea God’s Scorn (4)(U)(U) U ソーサリー 最大3つまでの、対象のクリーチャーやエンチャントをそのオーナーの手札に戻す。 タッサさんに気に入られなかった結果。元ネタ(?)になっているのは名前もよく似た「海神の復讐」だろう。同じ6マナで、3枚戻せるところも同じ。違うのはおまけの付け方で、先輩カードは占術、こちらは効果範囲の拡大。エンチャントも戻せるようになった他、一応自軍クリーチャーにも対応可能になった。「海神の復讐」もそうだったが、リミテッドにおいて「3体戻す」はだいたい「勝つ」とか「ふざけんな」と同義。アンコモンなのでそこそここれに遭遇することはあるわけで、調子に乗ってバリバリオーラを展開したりトークンを育てまくったりすると終盤でこれに泣かされることもあるかもしれない。オーラが強い環境は総じてバウンスの価値があがるのでね。まぁ、今回は授与がないだけまだマシかも知れんが。 Shoal Kraken (4)(U) U クリーチャー・クラーケン 3/5 星座 - あなたはカードを1枚引いても良い。そうしたなら、手札を1枚捨てる。 この次元における「滝の賢者」ポジション。おそらく「滝の賢者」よりも起動回数が減るだろうから、その分パワーが1追加されている。このくらいのマナ域で登場してもルーター業務は普通に活躍できることは「賢者」が既に証明済み。特に今回は脱出ギミックのおかげで「捨てる」方でのニーズが強く、手札が無い状態からでもルーターを起動する意味がある。特に星座に強く推せずとも、これくらいのステータスならとりあえずデッキインして問題ないだろう。それにしても、なんでイカ族はドローがらみの能力が多いんだろうか……。 急嵐のトリクス Thryx, the Sudden Storm (3)(U)(U) R 伝説のクリーチャー・エレメンタル、巨人 4/5 飛行 瞬速 あなたの唱える点数で見たマナコストが5以上の呪文は、そのコストが(1)少なくなり、打ち消されない。 レアリティに任せて割とあり得ないことをてんこ盛りにしてくれる謎のレジェンド。まず5マナ4/5飛行瞬速の時点で大概強い。カウンター構えながらでもいいし、相手のアタックに対応してでもいい。「探索する獣」すら止められる(相討ちだけど)瞬速ブロッカーってなかなかないでしょ。さらにそこからはマナ加速の役割も果たし、後続の運用がかなり楽になる。5マナ以上のカードが1マナ軽くなっても、という話もあるが、1マナ2マナ浮かせられるようになるだけでもアクションの数ってのは変わってくるものだ。そして何よりカウンターされなくなるのでビッグアクションに抵抗がなくなるのもでかい。なんで最近のインスタントタイミングはこうも悪そうなカードばっかりなんだ。「エリマキ神秘家」を警戒してとりあえずエンド宣言したら返しにこいつが殴ってくる世界(まぁ、そうでなくても「夜群れの伏兵」が殴ってくるけど)。理不尽シミックの展開に今後もご期待ください。 (厄介なカモメ)Vexing Gull (2)(U) C クリーチャー・鳥 2/2 瞬速 飛行 突如現れた、次元の印象などかけらも気にしない汎用型の鳥。どんな次元にいても不自然じゃないし、むしろテーロスにいるとなんか浮いてる印象すらあるな(一応、普通の海がないラヴニカにいるとちょっと違和感あるか?)。飛行と瞬速のパッケージというと4マナ以上の印象が強く、代表的なところでは4マナ2/3「エレンドラ谷の衛兵」から「ネファリアの海鳶」のライン、5マナになると「尖塔の監視者」「嵐乗りの精霊」の3/3になる。3マナ以下の場合は「やっかい児」や「フェアリーの決闘者」のように純粋な戦闘能力以外の部分を見込まれる印象が強いので、こうして単なる瞬速フライヤーが3マナってのはコモンでは珍しい気がする。常にカウンターを構えているようなデッキならばカウンターの起点となる3ターン目にも選択肢が生まれるのでありがたいといえばありがたい。ただ、リミテッドの場合にカウンターってのはそこまで重要な戦術にはならないため、それをメインにしたデッキがメジャーではなく、そこまでありがたいわけでもない。もちろん構築レベルのカードでもないのは自明。一番のニーズはイゼット系の「相手のターンに呪文」のサポートか。「インスタントタイミングをテーマにしたリミテッド戦術」ってローウィンのフェアリーを思い出すので嫌な予感しかしないんですが大丈夫ですかね? ○「群れなせ!シートン学園」 5 とりあえず群馬サファリパークにはちょっと行きたくなったわ。世の中にはいろんなプロモーションの仕方があるもんやね……。今サイト見に行ったら年パスでも5400円ですってよ?! まぁ、素敵な施設! ……で、どこにあるんや(群馬だろうよ)。 それにしても、前クールから続くこの熱いケモナーの流れは一体なんなんでしょうか。これだけのアニメが作られているとはいえ、まさか2クール続けて「オオカミ」が主人公のアニメが放送されるなんて、ちょっとした奇跡である。まぁ、どっちかっていうと「けものフレンズ」の方が作品の流れとしては近いわけだが……間にBEASTARSを挟んだせいで、なんか色々どうでもいいことが気になってしまうことになった。 ここから書くことは全部「そんなこと気にしてもしょうがないやん」な奴なのだが、やはり「獣の学園」という設定がBEASTARSと同じなのでどうしても気になること。最大の違和感は「なんでメスばっかり擬人化されてんの?」という部分だが、他にも「この世界における人間と動物の関係とは?」とか、「登校初日にクマに襲われるような学園に娘を入学させる家庭ってどうなの?」とか、「なんで獣どもは自分たちのオリジンをしらねぇんだよ」とかとか。おそらくBEASTARSならなんの問題もない部分が、なんだか引っかかってしまう。けものフレンズならサンドスターという要因があったし、全体像が統一されていたので気にならなかったが……これ、単体のギャグ漫画としてはすごく普通なのに、それが先んじて「異質な」作品を見てしまったせいで逆にこっちが珍妙に見えるという、なんだかすごく稀有な現象が起こってるのよ。 まぁ、繰り返しになるが、そんなこたぁどうでもいいのである。そういうギャグだからそういう世界になったのはしょうがない。今後はこの設定でお付き合いしていこう。割り切ってしまえば「ふつーのギャグアニメ」以外の何物でもなく、ネタ回しも凡庸だし、映像部分も割と普通。特に肩肘張る必要もなさそうなので、ようやく今期ホッとする作品に巡り合った気がしますね。いい意味か悪い意味かはさておくとして。とりあえずオープニングの出だしが高知県室戸市名物シットロト踊りから始まるところがファニー。いや、シットロト踊りではないが。 そして、そんなファニーさを一気に加速させるのがキャスト、というか木野ちゃんなわけだが、木野ちゃんもだいぶ戻れないところまで極まってきてるな……(当初からそうだったのでは?)。そして次週から本格始動するのが、なんと木野&久野という禁断の加算。いや乗算。脳がおかしくなるで。大丈夫か? エンディングテーマ、初見では「ひでぇwww」ってなるのに3話目くらいでクセになるタイプのやつだよな……。
○「pet」 5 まだまだ続くよ、今期の一筋縄ではいかなそうな作品群。またまたよくわからんもんが出てきたぞ。「ID」と続けてみたせいで、ほんと何が何だか。 調べてみると、原作は2000年代に発表された漫画作品で、連載はスピリッツ。申し訳ないがさっぱり知らない作品なのだが、これをアニメ化しようとしたのがツインエンジンってのはわかりやすい。「いかにもツインエンジンがやりそうな仕事だな」という印象を受けたので、ぼちぼちこの人らのプロモーションの傾向が定まった気がする。近い作品としては「刻刻」なんかがあり、あちらも2000年代のメジャーじゃない漫画原作だ。さらに近いところでは「バビロン」だって「少し前の、誰もアニメ化しようと思ってなかった作品」の1つだろう。原作が枯れたと言われ続けるアニメ業界で、こうして予想もしないところから「価値ある作品」を掘り出してくるのが、ツインエンジンの制作理念なのだろう。 こうした「マイナー路線」は非常に良い側面があり、それは「尺が短い」ということである。たとえばリメイクアニメの流れはもう1つ大きな動向があり、それが「封神演義」「からくりサーカス」「真・中華一番」などの過去の人気作品、すでにアニメ化された作品の再活用。これはこれで意味があるのだが、どうしてもこうしたメジャータイトルというのは長大化する傾向にあり、改めてアニメ化しようとすると製作側にとって大きな負担となる(実際の製作行程でも、経済的な面でも)。「フルーツバスケット」のようにしっかりと時間と労力をかけたプロジェクトならファンにもありがたいが、なかなかそこまでのリスクを背負えないというのが現代アニメ業界の正直なところだろう。それに対し、ツインエンジンの取るプロモーション方式は、「アニメ化しやすい作品」を拾ってくることが可能である。「刻刻」は本当に良いサンプルになるのだが、何よりもまず、尺がちょうどいいのである。無理せず1クール脚本に書き出せるし、多少好き勝手やっても、前例がない上にコアなファン層が暴れるリスクも低い。その上で中身がちゃんと「面白い」のだから、いいことづくめであろう(まぁ、知名度が低いのでアニメが話題にならないという最大の問題はあるのだが……)。そうして次に白羽の矢が立ったのが、この全5巻というちょうど良い長さを持った作品だったのだろう。 まぁ、ぶっちゃけ原作知らんからここから面白くなるかどうかは全く分からないのだが……一応、そうした理由があるので今後の展開には期待したい。ぶっちゃけ、1話目では何も分からなかったのでね。「人の記憶をどうこうできちゃう奴がいる」という情報だけが提示され、それがどれほど恐ろしいものなのかがまるまる1話を使って意味深に伝えられている。個人的に興味があるのは「タバコ」というツールの使い方で、今回はメインの被害者が禁煙をしていたということもあり、様々な方向からタバコというツールが印象的に使われている。「その辺りでくわえタバコしてる」という絵面だけで、その人物が極悪人に見えるように印象が変わったのは、まさに時代の変化である。 映像面はあまり特筆すべき部分がないのは残念だが、それこそ「刻刻」を製作していたのがジェノスタジオなので、最低限のラインは保持できるように祈ろう。監督が大森さんの作品なので、それだけで応援したくはあるんだけどね。唯一気になるのは、メインキャラと思しき金髪の中の人が下手なことである。調べてみると「王室教師ハイネ」でハイネやってた人、つまり舞台中心のキャストであった。舞台俳優ってそのまま声優業に移ってきても案外うまいことが多いのだが、この人はまだちょっと……。
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Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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