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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 次回放送が114日ってどういうことやねん、第11話。いや、そりゃ年末進行だからしょうがないんだろうけど……まるまる1ヶ月空くってのは凄まじいな……。

 というわけで、事実上の1クール目最終回ということになるだろうか。残念ながらあんまり切れ目としてはふさわしくない回になってしまい、ラストのおっさんが何を言っていたかを気にしたままで1ヶ月間待たなきゃいけないことになった。なんてことしやがる。嫌な奴もゼロではない作品だが、目つきだけ見てヤバそうな奴ってのは流石に初めて。あのおっさんがうっかりカケルを殺したりしなきゃいいんだが……誰なんだよ、一体。

 さておき今回は神童がメインのエピソード。どさくさに紛れてCVがM・A・Oの恋人と別れてしまったりしているので一切救われてないはずなのだが、彼の「出来てる」感は本当に神のごとき素晴らしいものであり、周りの人間に自分の辛さがなるべく出ないように振る舞い、その上で様々な結果まで出しちゃうというスーパーマンの如き活躍なのである。こういうタイプの人が本当は一番助けを必要としているんだろうけど……どこまで気づいてもらえているのだろうか。幸い、アオタケの人間は割とそういうところも考えてくれる人間が多く、一番純粋に彼のことを心配している盟友はムサだ。もともと穏やかな性格の2人は馬があったのだろうが、ずっと一緒にいたムサはきちんと神童の苦労を察しており、何くれとなく心配している。まぁ、残念ながら彼自身も割と不器用なので、なかなか望むようなフォローもできていないようだが。

 そして、意外なことにここで結果を出し始めたのはユキであった。彼もまた、「成績優秀な人間」という部分で神童とはどこか通じるものがあったのかもしれない。何もかも抱え込んで潰れかねない神童をそれとなく心配し、その上でムサとか違って的確に「役に立つ」フォローを考えている。1つは遅々として進まぬ自分たちの成長への不安をはっきりと口に出すこと。お利口さんの神童はそのあたりの「空気を悪くしそうなこと」は全て飲み込んでしまうが、もともと反対派だったユキは「こんなんしんどいやん」という文句もはっきりと言える。もちろん、ユキにしたって文句を言ったところで解決しないことは重々承知しているだろうが、そうして声に出すことで、神童が抱えている不安を肩代わりしようという意識があるのだろう。さらに大きな働きとしては、なんと実際のランニングフォームを見て、ハイジすら指摘しなかった神童の「癖」をピックアップするという仕事をこなした。まぁ、現時点でそれが「欠点」なのか「個性」なのかはわからないが、今回何度か話に出ていた「走り方にも個性がある」という話を神童が理解するためのきっかけにはなっただろう。そして、この発見は、いつの間にやらユキが「走る側」として積極的にチームのブレインを引き受けて牽引し始めていることも表しているのだ。生真面目な神童をサポートするという形で、着実にチームがまとまり始めているのがわかる。

 そして、この「個性」の話を聞いて一層見えやすくなるのが、チームの面々のフォームの違いであろう。これまで王子の独特すぎるフォームにばかり目がいっていたが、よく見ればキングの猫背もかなりひどい。あれは多分、個性とかじゃなくて今後修正が必要な類のやつだ。ちなみに王子の方は相変わらず個性的すぎるが、日々のトレーニングのおかげなのか、腕のフォームが前よりも多少様になってきている。いよいよ記録会に出場するようだが、さて、王子のタイムはどれほどのものか……。

 あ、ちなみに今回最大の見どころは、「人語を解する犬が可愛い」です。犬って、なんであんなに「こいつ困ってるな」っていうのが顔に出るんだろね。

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「あかねさす少女」 5→5

 作中で死にすぎると言われた桑島法子が、「そんなに死んでしまうなら、いっそ作品が始まる前に死んでおけば良いのでは?」というコペルニクス的な発想の転換を実現した作品。なるほど、これなら作中では死なないな。まぁ、回想で死んでたけども。

 さぁ、今期もいつの間にやら最終回シーズン。口火を切るのは、当然放映開始も早かったこの作品である。点数のつけ方は割と悩んだのだが、あえて最初に伝えておきたいのは、「色々と持ってる気はするけど惜しい作品」だということだ。

 パーツだけをみると、興味を惹かれる部分は多いのである。新番チェックの時にも書いたが、基本構造は色々と掘り下げられるポテンシャルがあり、多層世界における主人公チームの「ありうべき可能性」が個別に描かれていくという構造は、シンプルながらもいじりようがあって面白い部分。5人のメインキャラはそれぞれに個性が出ていたし、1人1人が主役級の活躍をしてもおかしくないだけの下地が用意されている。いくつもの世界を巡り、「もしかしたらこんな関係になっていたのかも」という部分からキャラを、ひいては関係性を掘り下げるプロットは、やり方次第では新しい作品づくりにつながった可能性がある。

 ただ、やはりどうしても色んなところが雑だった。今作は「アニマックス開局20周年記念作品」と銘打たれているのだが、記念にするにはなんだか作品規模が小さい。毎度のことながら1クールで描ける内容なんてものは高が知れているわけで、どうしても小さくまとめようとして要素が荒削りになってしまっている部分は多い。おそらく同時展開したソシャゲの方にもリソースが費やされているのだろうから、もしかしたら同時摂取することで広がりを見せたのかもしれないが……純正のアニメファンとしては、やはりアニメ単体で「見られるもの」としてグレードを上げて欲しかった。

 難点をあげればきりがない。端的なところでは作画パートで画が相当ぞんざいになっていたし、CGベースで起こしたキャラデザの馴染み方も、ほかのスタジオが繰り出すCGワークに比べるとどうしてもショボい。戦闘パートのスーツのデザインは完全におふざけになっており、ネタとしては悪くないかもしれないが、「少女たちの成長物語」の一部として組み込まれると浮いている印象がある。クライマックスに用意された明日架の物語にしても伝えたいことは分かるのだが、今日平を絡めた彼女の根っこの部分の描写はもう少し欲しかったところだし、いわゆる「大ボス」不在の状況でこれまでのようにタソガレとの戦闘という見せ場もなくなる。明日架のキャラ設定にしても、やっぱりちくわ業界との癒着が疑われるレベルのちくわ推しとか、取ってつけたような設定はもうちょっと練り込めた気がする。全体的に「素材の準備ができたので、それを並べて設計図を作りましたよ」という段階でものづくりが止まっているような印象があるのだ。

 「いい設定を思いついたけど、磨き上げる部分が間に合わなかった」という本作全体の結果を見ればはっきり言って「だめな」アニメではあるのだが、ただ、それを補えるくらいに可能性があったのは、「ただひたすら同じキャラだけで物語が進む」というその構造の突飛さであった。まぁ、ぶっちゃけ「メインキャストが一人で何役もやるのが楽しい」っていう話ではあるのだが、どの世界のアスカもアスカであり、多重世界の彼女たちを見ていくと少しずつ本当の意味での土宮明日架が掘り下げられていくように見えるのは興味深いところ。個人的な願望としては、今作から全部バトル要素なんかを取っ払い、ただひたすら多元世界を巡って自己やその仲間たちとの対話を続けるだけのデザインにしたら、もうちょっとテーマ性がはっきり見えたのではないか、ということだ。どうしても「アニメにする」という要請の下では変身ヒーローやバトルシーンで見せたくなるのはわかるし、ストーリーの緩急をつける上でも効果的なのは間違いないのだが、本作で見るべきは少女たちの内省であり、対話なのだ。それなら、余計な尺を使うバトル部分はいっそ無しにできなかったものだろうか。まぁ、そうするとますますシナリオ部分のウェイトが大きくなるので、生半可な脚本では視聴者を引っ張れなくなってしまうのだが。正直、黒沢ともよトリプルやエロ&エロくない優の対話なんかを見ていると、もっとキャストに無茶させる作劇が見たかった、と思ってしまうのである。

 そんなわけで、はっきり良いポイントもあるはずなのだが、「残念」というのが今作についての結論である。ソシャゲの方は……やらんなぁ。アニメ業界はなんとかしてソシャゲ方向以外へのセールスモデルを考えて欲しいもんである。

 

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 早いよ! もう次のセットの情報が出ちゃう世界だよ! やっぱりおっさんの身には一年に4セット全部ラージで出されるサイクルは忙しないのぉ。いや、毎回フルスポイラを書かなければいい気もするんだけど。それも含めての人生だからね?(ひどい人生だ)
 さて、一応これまでの認識だと「第2セット」になるが、もはやこの世界に接続はなく、新たなセットは単体でドラフトされる。リミテッドで前のセットとの絡みを考える必要がないというのは、負荷は無くなったけどちょっと寂しくもあるわね。まぁ、おかげで主な興味の対象はギミック云々よりもむしろストーリーの部分だったり。少し前にイラストが公開されて「えっ、ケイヤさんおるやん?!」というサプライズがあったわけだが、何と、残る1つの枠を埋めたのはドビン・バーンその人であった。幾ら何でもボーラスさんの人材登用は節操なさすぎでは……ボーラスさんはカラデシュまで出張って直接勧誘したんだろうか。少なくともかつての関係性を考えたらドビンさんがテゼレットに勧誘されて乗ってくるとは思えないんだよなぁ……まぁ、この人自分の仕事や利益以外には本当に興味ないからな……何かたまたま彼の興味を引くようなご褒美をボーラスが用意できたんだろうなぁ。
 これにより、今回登場するギルドはラクドスとシミックの2つが「ボーラスの手に落ちてない側」という珍妙な図式になった。ねぼすけラクドスさんがギルドパクトに助力してくれるとはとても思えないんだけども。ゼガーナさんは元気してるんでしょうかね……。残りのギルドについては、まずアゾリウスのトップがドビンにすげ変わっている。確か「ギルド会談」を招集したのはイスペリアさんだったはずなのだが、あの会談以降にイスペリアさんは始末されてしまったのだろうか。堅物ギルドのアゾリウスとドビンさんはかなり相性は良いのだが、この人、とてもじゃないけどトップに立たせていい人には見えないんだよなぁ。
 グルールはドムリ・ラーデがトップに立った。こちらは大方の予想通りか。腹音鳴らしさんは圧倒的な力を誇っていたようにも見えるが、基本的に弱肉強食のグルールの場合、実力が上回れば上に立つのは難しくないんだよな。腹音鳴らしさんが生きてるかどうかは微妙なところか。そしてオルゾフは「幽霊暗殺者」のケイヤさんによって長きに渡る因習を断ち切られた……のかもしれない。上層部が死んでも幽霊になってずっと居座り続けるというとんでもないシステムのオルゾフにはテイサさんも辟易していたわけだが、霊をメインターゲットに暗殺業を営んでいたケイヤさんならむしろカモだったわけだ。彼女もフィオーラでの権力闘争にしばらく忙しいのかと思ったが、マルチェッサの即位でとりあえずは一仕事終えたということなのだろう。今度は幽霊王国でもあるラヴニカで一稼ぎというわけだ。まぁ、それにしても荷が勝ちすぎる仕事を請け負った気もするが……。
 改めて並べると、ギルドパクト側につける人員はアゾリウスからラヴィニア。ディミーアからラザーヴ。ラクドスからラクドス御大(?)。グルールは……わかんない、腹音鳴らしさんが生きてることを願う。セレズニアはトロスターニ&イマーラだけどトロスターニさんはなんか不破。オルゾフは多分テイサが正気だと思う。イゼットはニヴ様がまだ生きてらっしゃるかどうか、ゴルガリは今後のヴラスカさんの記憶取り戻しイベント待ち。ボロスのオレリアは元気で、シミックは今後の情報待ちだ。対するボーラス陣営は、まだテゼレットがどこかに隠れてるし、この調子だとまだまだ隠し球は持ってそうなんだよな。
 ねぇ、そういえば世界にはすごくラクドス向けのPWがいるって話なんだけど、誰か噂を聞いたことがないかな? 確かデビルで、しかもすごくやんちゃな性格らしいんだけど……。
 
 
○「Spectacle/絢爛」
 「このターンに対戦相手がライフを失っていたなら、あなたはこの呪文を、マナコストではなく絢爛コストで唱えても良い」
 ラクドスに与えられた新キーワードで、過去の例でいうなら一番近いのは「徘徊」だろうか。もしくは同じラヴニカ出身の「狂喜」も手がかりになっているのかもしれない。「徘徊」の制限を緩くして普遍性を増したもので、大きく分けて「軽いコストで唱えられるようになるもの」と「軽くはならないが、オリジナルの追加効果を持つもの」の2種類がある。基本的に戦闘ダメージを与えることが前提になるので、毎度のことながらラクドスの積極性を後押しする能力になっている。ちなみにスペクタクルという言葉は「(良くも悪くも)なんかすごいシーン」を表す言葉だが、面白サーカス集団のラクドスがこれを「絢爛」と訳したのはなかなか面白い翻訳である。
 


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12月15日 ドラフト模様(GRN×3)

ピック順 【Alessi】→【Serra】→【Tanaka】→【Chrolony】→【Thraxi

 

 実は結構久しぶりの5人戦。一応、毎週集まれるこのメンツが「通常回」という認識なんですが、最近はこの5人の中でもGP静岡に行ってて集まれない奴がいたり、他所からの追加人員が来て6人以上になったり、結構ブレがある。確認したら5人戦は一ヶ月半ぶり。人が来てくださるのはありがたいですけどね。今週末も1人追加がありそうなので、改めてJRへの貢献に感謝しつつ。

 さておき、ラヴニカ環境が始まって既に二ヶ月以上が経過しているわけだが、今回のドラフト、ついに、ようやく、やっと、いよいよ我々の中で実現したことが2つある。1つは、「5人が全員5つのギルドで棲み分けた!!!」という事件。なんと今回はタッチカラーすらなく、全員が綺麗に2色のデッキ構成でギルド5つ分。その割にはピック中も特に「強いカードが引けてるぜ! ヒュー!」みたいな印象もなかったのだが、少ないカードプールの中でやりくりした結果の共生関係だったのだろう。まぁ、もちろん得なギルド、損なギルドはあるのだろうけども。そしてもう1つの事件は……記事参照。

 次回は変則日程で17時開始予定です。個人的には色々と大変な1日になりそうなんですが、お手柔らかにお願いします。

 

 


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 マジでアカネちゃんは六花エンドっぽいな、第11話。以前拍手コメで「これ、百合終わりがあり得るよ」って情報もらったことがあるんですが、裕太が向こうの世界に行ってしまうとしたら、そりゃ六花はそこに落ち着くしかないもんな。いや、アカネも消滅する可能性はあるけども。

 サァ、いよいよ世界の核心に踏み込んだ……んだけど、やっぱりよく分からないままだった。とりあえずアカネは打ちひしがれて神としての全ての業務を停止。怪獣も作りたくないし、怪獣が復旧しないから街もリセットされず、住民たちはてんてこ舞いの中でも記憶を維持したまま。まさに「怪獣アニメ」の住民としてのアイデンティティを手に入れたことになる。そんなアカネは自分の世界を台無しにしてしまったグリッドマンへのやり場のない思いを解消するためにカッターナイフを持ち出し、まさかの裕太へダイレクトアタック。どこまで考えての行動かは定かでないが(多分ほとんど衝動的なものだが)、結果的には今回「裕太がグリッドマンだった」というよく分からない真相が明かされたため、ダイレクトアタックは唯一にして最大の解答であったことが分かる。これで「ちゃんと刺して」いればパーフェクトだったのだが、普通に考えて女の子の細腕で得物がカッターナイフではなかなか致命傷まで持って行くのは大変である。ある程度の深さまで刺さっただけでもよくやった方だ。打ち所が良かったのか(もしくは悪かったのか)出血だけは大層なものだったが、ほんの半日寝てたくらいですぐに起き上がれる程度の傷にしかならなかったのである。まー、アカネ側の心情を考えれば、本気で裕太を殺したいとも思ってないわけだしなー。

 とにかくそんなドタバタですっかりぶっ壊れてしまったアカネ・ワールド。アカネの意思が途切れてしまったとはいえ、そこで生活する住民たちの意識は何も変わらずに続いていくのだ。そして、この世界の窮状に対して積極的に動けるのは事情を知っているグリッドマン同盟だけなのである。なんとかしてアカネを取り戻そうと奮起する六花さんだったが、諸々の処理でなかなかかけ出せず、いざアカネに出会ったら煙吐いてるおっさんから妨害を受けるなどなかなかうまくいかない。内海に至っては何をしていいのかも分からず、せいぜいアンチにいちゃもんをつけるくらいである。さすがに今回の内海の不甲斐なさは可哀想すぎるので、最終話で何か大きな活躍があることに期待したい。

 そして、神のくびきから逃れて自分のやりたいことが好きにできるのはわずかに2名。1人は当然アレクシスさん。結局何がやりたいのかは未だに分かっていないのだが、「ありもの」の怪獣でもまとめて出したら街がやばい。というか、以前もちゃんと苦戦してた怪獣を一気に復活させちゃうのは怪獣作品としてはタブーとも言える暴挙である。まぁ、ちゃんと「前よりは楽に勝てる」ようになってるのもセオリー通りではあるのだが……。そしてそんなアレクシスに唯一対抗できたのは、神の創造物の中でも最新バージョンを更新したアンチくんである。正式にグリッドナイトの名を拝命して一人ぼっちの最終戦争。怪獣軍団相手に一歩も引かない戦闘力はさすがだが、いくらなんでも多勢に無勢。ピンチヒッターにも限界はある。ここで打ちのめされてピンチを演出するのも、「2号ヒーロー」のお約束といえばお約束か。

 立花ママに見守られながら、再びの復活を遂げたグリッドマンが真の姿を取り戻し、あとは勧善懲悪の大団円へまっしぐら……のはずなのだが、最後の怪獣は……うーむ、だから本当にアレクシスさんは何がやりたい人なんだよ……最後の最後まで明かされずにここまできたなぁ。他にも空の上の街なんかもまだ回収されてない話なんだが、最後に「アカネの世界」はちゃんと落とし前をつけられるのだろうか。アノシラスの再登場はもうないのだろうか。そして、ここにきて「実は一番強かったのって立花ママじゃね?」っていう説も上がっている気がする。やっぱりあの存在感は伊達じゃない。

 

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 鳴子VS小野田戦決着、第11話。考えてみりゃミスタもアバッキオもブチャラティもみんなして総北高校関係者やんけ。五部は事実上の弱虫ペダルだった?!

 まぁ、実際には自転車じゃなくて自動車が大変なことになるアニメです。前回圧倒的テンションでお送りしたオリジナルパートのおかげでナランチャの激闘もちょっと影が薄くなってしまったが、今回はまるまる1話分の時間をとってその激戦を描いている。この尺でちゃんと最後まで収まるんやな。どこぞのサーカスアニメに爪の垢煎じて飲ませたいゆとりである。

 とは言え、個人的に虫の類が本当に苦手なので、今回のお話は(原作当初から)結構見ててキツい話だったりする。「足が5本以上あるものは苦手」というのが私が常々言っていることなので、虫はもちろんダメだし、いわんや蜘蛛をや。まぁ、今作の蜘蛛は若干デフォルメが施されて「実際の蜘蛛」というよりもいくらかクリーチャー寄りに描かれてはいるのだけども。4部では露伴に食われてるし、どうにも荒木先生は蜘蛛というモチーフも割と思い入れがあるような気がする。ちなみに今回は「猫」も登場して相変わらずひどい目に遭っているし、本当に生き物に対して容赦ないな荒木先生。猫が何をしたっていうんだ。

 そんなわけで、逼迫した状況での人間VS蜘蛛の戦い。バトルシーン自体はそこまで大した映像ではないはずなのだが、ガラス瓶の外からチャチャを入れるでっかいホルマジオとの対比など、充分「ミニマムスケールでの戦い」の緊迫感は出ている。もちろん、「微妙にサイズ比が合わないけどどうやって瓶の中に入れたの?」とかいう疑問は20年前になかったことにされているので無視しよう。一応どこかで見た推理だと「リトルフィートは小さくするのには時間がかかるけど戻すのは一瞬。つまり、ナランチャは本当は瓶の口から入るくらい充分小さくなっていたが、その後ホルマジオは蜘蛛とそこそこ戦えるサイズにまでナランチャのサイズを戻したんだ」っていう説があるので、それを採用しておけばいいじゃない。他にも「ホルマジオさんはなんで常にピンセット携帯してるの?」とか細かい謎はあるものの、多分、彼は今回みたいな「小さいものをいたぶりまくる状況」というのをしょっちゅう経験しているわけで、おそらく小さいもののための拷問道具や、小さいものを相手にするときに使えそうな小道具はいろいろ持っているのだろう。蜘蛛を入れてた瓶もその辺から拾ってきた可能性はあるが、もしかしたら自分の持ち物なのかもしれない。何しろどんなものでもリトル・フィートで米粒大にして携帯可能なのだ。何を持っててもおかしくない(便利なやつだなヲイ)。

 で、そんな「能力を使いこなせるやつ」であるホルマジオ相手に、基本的に脳筋一本槍のナランチャがどのように戦うか。アホのはずのナランチャでもバトルの時はなんとなくお利口に見えてしまうのが五部マジックである。ちゃんと学校に通ってたから、最低限の化学の知識くらいはもってるんだよ。自分のスタンド能力がなぜか「二酸化炭素の探知」なんてカテゴリになっちゃったし、習得後に最低限の使い方はブチャラティあたりから指導を受けているんだろう。二酸化炭素についての最低限の知識はあるけど掛け算ができないのは、多分「ブチャラティのための勉強(つまりスタンドの強化)」なら頑張って続けられるっていうナランチャの忠誠心の表れなんだと思ってるよ。

 もちろん、それに対するホルマジオも負けてはいない。狙ったように爆発の直撃を受けてしまったせいで大火傷を負った瞬間に「自分の血液を体外に噴出させ、リトル・フィートの影響外に出してから速やかに小さくなることで消火する」という複雑なプロセスを一瞬で実行できたあたり、やはりホルマジオは自分のスタンドを使いこなす特訓を欠かしていない。ふざけたやつに見えるが、やはり組織でも一番の重たい仕事を任されている連中なのだから、そのくらいの覚悟と気合いはあるのだ。ただ、残念ながらあまりのことにびっくりしてナランチャへのスタンド能力を解除してしまったのは油断してしまったためか。あとあと登場するプロシュート兄貴がペッシに見せつけた「覚悟」と比べると、ホルマジオは残念ながら一歩及ばなかったということだ。この辺りはスタンドアローンのホルマジオとバディで動いていた兄貴のメンタリティの差もあるのかもしれない。

 ナランチャがホルマジオを出しぬき、その機転をさらに覚悟で返すホルマジオ。すでにどんでん返しが二度も三度も起こっており、普通のバトル漫画ならお腹いっぱいになるはずのところ。最後の一手はホルマジオの勝ちかと思われたのに、さらにもう一手、ナランチャは「任務のためなら街一つぶっ壊しても構わねーぜ」というぶっ壊れた考え方でもう一歩上を行った。この辺りは、登場シーンでいきなりフーゴにナイフを突きつけていたナランチャの「短慮なキレキャラ」という設定が残っていた部分だろうか。五部の根底を流れるテーマの1つに「ヒーローだけどダーティ」というものがあり、ナランチャの決死の戦いは、そうした五部に独特なギャングの戦いをこれ以上ない形で見せつけるものになっている。もちろんラストは「抜きな、どっちが早いか」という定番の決着シーン。うーむ、どこまでいっても絵になる戦いである。

 本当に今更なんだけど、エアロスミスを回収するあの手のモーションって飛行機と滑走路をイメージしたものなんだね。漫画だとピンとこなかったけど、アニメになってそのあたりがよくわかるようになったのも嬉しいところだった。さて、次回はいよいよフーゴが……どうだろ、ヤツが暴れまわるパートまではまだしばらくかかるか? ぶっちゃけ、フーゴって「スタンド使いの味方キャラ」じゃなくて「凶悪すぎるステージトラップ」みたいな存在だからな……。頑張れイルーゾォ。

 

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 そんなクソ重い設定いきなり言われても……第11話。絵の中の世界にもほいほい入っていくような無敵の魔法エネルギーが蔓延している状態で、「時の間」とやらがどれだけ危険な存在なのかもよく分からんがな。

 ゴールに向かって強引の拍車をかけ始めた展開。まぁ、なんとかして瞳美を送り返す大義名分が必要になるわけで、これまで構築してきた様々な人間関係を放り出してまで元の時代に戻る動機としては「命が危ない!」というのが手っ取り早いとは思うのだが、もうちょい前の段階で確認できても良かった気がするのだが。一応、琥珀の対応を見るとなんとなく知識としてはしってたのかなぁ。

 まぁ、そうして急を要するトラブルが起こったこと自体はドラマの要請として矛盾があるわけでなし、そこまで大きな問題ではないのだが、最大の難点は、元々の問題が琥珀自身の手によって生み出されたものであるということだ。琥珀ばあちゃんスパルタすぎるやろ、という要素もあるが、視聴者目線で言えば、「まぁ、琥珀がわざわざ送り出してきたんだからバッドエンドになるわけないんだけどね」ということがわかりきった状態で見ていて、さらに、舞台設定を考えればこのことはキャラクターたちにも容易に想像できる部分なのである。タイムパラドクスやパラレルワールドの問題を考えないとするなら、六十年後の琥珀は間違いなく「孫のためになる」と思って瞳美を過去に送り出している。この時代に何があったかを全て知っている、「終わった後」の琥珀が。それなら、どこをどういじっても、彼女の望まぬ結果になるはずがないのである。まぁ、若い方の琥珀さんが精一杯努力をしてギリギリで条件を達成するというノルマは必要なのだろうが、それでも最終的には成功するはずなのである。それが分かっているなら、少なくともそんなに慌てるような深刻な事態ではないのだ。まぁ、一応最悪の事態として「実は六十年後の琥珀が瞳美を殺すつもりで送り込んでいた」っていう超絶バッドエンドなら万が一もあり得るのだが、この作品でそんな展開があるわけないしなぁ。

 「琥珀が良かれと思ってやったことである」という事実に覆しようがないので、緊迫の時間転移もそこまでの大問題に見えない。おかげで、残念ながら視聴者目線だと今ひとつ緊迫感に欠け、キャラクターの心情に寄り添いにくいのである。そして何より、やっぱり急な展開なので「もうちょっと上手いこと帰るための動機を作れなかったものか」と首を傾げてしまうことになる。まぁ、「自信がない」と言っている琥珀がわざわざ時間魔法を使うためには、これくらいの勢いで尻を叩く必要があったということなのか。

 そして、そんな一分一秒を争う深刻な事態の中、当の瞳美さんは何を考えているかというと、お別れしてしまうこの時代でやり残したことの処理である。唯翔との関係は、今や瞳美をこの世界に留めおくほどのパワーを持ってしまっている。それを強引に断ち切らなければいけない事態というのだから、彼への感謝の意を示し、ついでにその一段階上の感情についても、ここで完全燃焼させておく必要があるだろう。間も無く離れ離れになることが確定している辛い展開ではあろうが、流石にこれを残したままの別れはあり得ない。勇気を出した瞳美さんの謎魔法にほだされて、思わず唯翔さんも駆け出してしまいました。うむ、一種の吊り橋効果みたいなもんかもしれんな。2人の今後の人生に、この度の経験はどんな影響を及ぼすことになるのやら。

 そして最大の問題は、わざわざここまでして追い求めた瞳美の「色」がどうなるのか。先週、色を失った心因性の何かの正体には触れていたが、すっかり憑き物が落ちた状態で未来へ帰ることができるのかどうか。今のところ、そこにゴールの設定はされていないのだが……。まぁ、魔法があるんだからなんとかなるんかな?(適当)

 

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 意外とある……第11話。意外って失礼だなヲイ。まぁ、視聴者の大半は同じこと思ってるけど。3人並んでると大中小の品評会みたいになるかと思ったのに。

 ABパートで質量に随分差があるので片腕だけ持っていかれそうになるお話。Aパートは「絶対に笑ってはいけない生徒会合宿」みたいな趣きの「三角形の重心」。重心なので、3つの頂点があってそのおかげでバランスが取れ、どこにも傾かないということが凄くわかりやすいのだが、この3点の距離感がとんでもない上に、侑←→沙弥香っていうインタラクションがほとんど存在しないため、どっちかっていうと三角形っていうよりもヤジロベエなのではないかという気もする。間にいるはずの橙子さんが全く悪びれもせずに脳内ピンク色なのは本当に業が深いですけども。ただ、やはり合宿という非日常は女子高生にとっても興奮度の高いイベントになっているらしく、今回ばかりは沙弥香さんの脳内もかなりお馬鹿だし、侑さんも傾き始めた自分の気持ちにギリギリで制御をつけているような状態。どこか1点でも崩れてしまったらそこからガラガラと行ってしまいそうな危うさがある。それに比べて男子部屋のなんと心安らぐことか。……この2人に事件が起こる方がむしろ刺激は強い気もするが、残念ながら片方が槙だからなぁ……。

 一応「サービス回」と言ってもいいお話で、3人の下着のディティールなんかもこだわって描かれているあたりは流石なのだが、基本的に本作はいわゆる「男性向け」の消費を主目的とした作品ではないので、過度に扇情的な描写にはなっていない。あくまで「同性から見る女性の裸」のはずなのだが……なんなの、やっぱりそれだけでアウトなの? ムラムラして止まらなくなっちゃうの? 僕は常々「百合は良いものだ。女性のことを好きになる気持ちはとてもよく理解できるからだ」と思っているわけだが、さすがにフィジカルな欲求というものがどの程度同性間で発生するかまでは共感することはできない。沙弥香さんが持っていた「もう我慢できない!」というお気持ちは、我々野郎が女性に対して抱く劣情と同じものなのだろうか、どうなのだろうか。まぁ、なんとなく「燈子が侑に対して持ってるのは完全に男目線でのソレ」だという気はしてるんだけど。侑さんもチラッと見た燈子の下着姿でフリーズしとるしなぁ……燈子さんは沙弥香さんと一緒に更衣室使うのも考えた方がいいかもしれませんね。なお、男目線から見るとお風呂上がりのメガネ沙弥香さんは非常にポイントが高いです。風呂入る前はきちんとした格好で座布団に正座して読書してるのに、風呂上がりはちょっとラフな格好になるので足崩して本読んでる沙弥香さんが非常に「らしい」状態でとてもよろしい。やっぱり普段から色々と完璧な娘なのよなぁ。

 そんなボーナスステージのようなAパートを終え、いよいよ核心に迫るBパート「導火」。このサブタイトルもいつもながらに悩まされるネーミングになっており、なかなか日常生活で「導火」という言葉を単体で取り出して用いることはない。「導火線」の形で使われることがほとんどだろう。「導火」とはそれが主体となるものではなく、そのあとに待ち構えている「着火」の前段階である。いわゆる「口火」と呼ばれるものと同義だが、今回の出来事が、何か次の段階の爆発に至るきっかけになりましたよ、ということだけが触れられている非常に不穏な響きを持つフレーズなのだ。

 何が起こったのかは自明である。姉の旧友という新たな存在に出会い、燈子の心はいとも簡単に揺れる。これまで疑いようもなく、ひたすらに盲信し、追従し続けた姉の背中。その実像が確認できる絶好の機会が訪れるのと同時に、これまでの自分の人生が思った通りの結果を伴っているかが分かる裁定のタイミングでもある。周りの期待に応えようと、ただひたすら姉の模倣を続けてきた人生。そこに久しぶりに出会った「知り合い」が現れ、彼は一体どんな答えを吐き出すのか。

 しかし残酷なことに、姉の旧友・市ヶ谷はそんな燈子を見て「あんまり似ていない」という衝撃的な裁定を下した。もちろん彼に悪意などあるわけもないし、一般的には「似ている」も「似ていない」もどちらもほめ言葉になりうるのだから、素直に彼女なりの頑張りを評しての言葉でもあったのだろう。しかし、それは燈子が望んでいた言葉とは真逆のものだ。彼女の姉の幻影に対する感情は、すでに致命的な域に達しつつある。市ヶ谷との挨拶のシーンでは、姉の知り合いだとわかった途端に「裁定」の瞬間を悟り緊張した面持ちになっていたし、練習終了後にわざわざ市ヶ谷を追いかけてまでことの成否を尋ねてしまうあたり、「成すか成さざるか」はまさに死活問題なのである。そのことを十全に理解しているのは、おそらく沙弥香だけだったのだろう。燈子にとって、この度の一件は相当な負担になってしまった。

 打ちひしがれる燈子、そしてそんな燈子の様子を見てどうしていいかと煩悶する侑。しかし彼女はまだ燈子と姉の関係性にそこまで深く突っ込んでいるわけではない。みんなが見ている合宿という状況もあり、なかなか声をかけるには至らない。そこに攻め込んできたのが、やはり我らが佐伯沙弥香さん。もちろん、今回のことは彼女にとっても賭けだった。前日までの様相を見れば、侑もいる状況なのでこれまで以上に自分自身にブレーキをかける必要があり、チャンスというより、むしろ自制心を試される試練のような場。しかし、いざ燈子の様子がおかしいとなれば、そこで放っておくこともできない。これまでは「必要以上に踏み込まない」というスタンスが故に燈子との関係性が成立していた沙弥香にとって、あまりにリスキーで、大きな一歩。

 姉の話を持ち出し、ただ神に祈るのみの沙弥香。しかし、そんな沙弥香に対する燈子の返答は意外なものだった。なんと、一歩踏み込んだ沙弥香に対し、後ろに引かずに応えてくれたのである。少しだけ開いた燈子の扉。その一瞬が信じられず、沙弥香は呆けたような表情になっていたのがなんだか滑稽ですらあった。「沙弥香だから許せる」という殺し文句とともに、一歩詰まった距離感を確認し合う2人。もちろん燈子は沙弥香と「同じような」心算でこそないだろうが、これまでだったらガードをあげていたかもしれない状況で、素直に対応したことは、彼女の中で大きなものが崩れ、パラダイムシフトが起こり始めている証左なのだろう。

 チリチリと焦がれる線香花火。その火種は燃え尽きて落ちるしかない。燈子に灯った小さな「導火」は、この先、一体誰と、どんなものを弾けさせることになるのだろうか。

 

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 もしかして、たえちゃんって最後までたえちゃんのままなの? 第11話。この話数で全く触れられずにあの状態ってことは……やっぱり伝説の山田たえは伝説の山田たえのまま……。ぶっちゃけ、最終回のオープニングはたえちゃん加入バージョンを期待してるんですけどなんとかなりませんかね?

 数週間前に想定していた、「ゆっくり全員の個別回やって最後は盛大にライブやって終わるんやろな」という方向性からはだいぶズレた展開になっている。いや、「最後に盛大なライブ」はやるんだろうけど、そこに至るまでの段階で想像以上にさくらさんが主人公だった。まぁ、あんまり良い方向に目立ってないのがなにだけども。尺を取られたゆうぎりさんとたえさんは……うん、だからやっぱり第2期をやるしかないな。

 ゆうぎりさんに関しては、今回突如現れた芳忠さんが謎の伏線を張ってくれたのでもしかしたらもうひとネタあるかもしれない。幸太郎の先輩(?)なのかなんなのかよくわからないバーのマスターは、どうやらゾンビのことを全部ご承知のようで、もしかしたらネクロマンシーの師匠にあたる人なんじゃないかと勝手に想像できる。いや、幸太郎って本当に多芸だからネクロマンシーの師匠じゃなくて超絶メイク術の師匠だったり、伝説のアイドルプロデューサー

だったりするかもしれないけど。少なくともフランシュシュの現在の活躍が幸太郎の手によるものであることは知っていたご様子。今更これ以上の設定の回収なんて別にいらない気もするが、今後、幸太郎のバックグラウンドがどこまで明かされるのかは気になるところだ。

 それに対し、かなりオープンになったのはさくらのバックグラウンド、というか過去エピソード。うーむ、「持ってない」の意味がそこまで重たいものだったとは……。ゾンビ化前のさくらって、我々は1話目冒頭の情報しか知らなかったわけで、あの謎テンションがさくらの全てなのかと思ってたら随分ヘヴィーだったっていうサプライズ。どこぞの学園都市で不幸だーと言ってる人よりもよっぽど不幸体質のさくらさんは、因果応報なのか、本当に純粋なバッドラックなのか、とにかく夢をへし折られまくりの挫折人生。ある意味で志半ばだった愛ちゃんや純子ちゃんよりもひどい末期である。何しろ成功体験が1つもない状態で死んでいたのだから。普通なら、そんなどん底状態の人間を復活させても意味がないし、もしさくらが万全の状態で復活していたら1話目の段階でこれだけのダウナーテンションを繰り広げていただろうから、もしかしたらフランシュシュは存在していなかったかもしれない。あの時点で彼女が記憶を失っていたのは偶然なのか、それとも何者かの意図が介在していたものか。まぁ、うまいこと記憶だけぶっ飛ばして才能の塊だけ残すなんて器用な轢き方は難しいだろうから、おそらくさくらの記憶の変遷は偶然の産物だろう。となると、やっぱり奇跡みたいな展開だったんだろうな。

 しかし夢は覚め、取っ替え引っ替え説得に回る他のメンバーの頑張りも全てから回り。純子ちゃんの昭和すぎる言い訳とか、何もできずに凹んじゃう様子がなんとも可愛らしくて阿漕である。ゆうぎりさんについては……相変わらずどこまで本気なのかよくわからない御仁だが……この人は一切ふざけてるつもりはないんだよな。ナチュラルにあれをやってしまう人だからこその面倒くささである。そして愛ちゃんについては、何しろさくらの人生をひっくり返した張本人。当人にその意識はなくとも因果は深い。かつての輝いていた愛ちゃんが戻ってきたことを見せてやれば、もしかしたらさくら復活のきっかけになるのかも。

 そしてトドメをぶちかましたのはやっぱり幸太郎。「私は持ってないから」に対して「俺が持ってるから」という返答はなんとも不遜だし、冷静に考えりゃ意味もわからんのだが、そのパワーこそが巽幸太郎である。いや、別に格好良くは聞こえないんだけど、多分別な人が言ったらもっともっと素敵なシーンになっていたのではなかろうか。いわばカミナの「俺が信じるお前を信じろ」みたいなもんですからね。やっぱり有能なやつなんだとは思うんですよ。なんでピンポイントでずっこけることをやるんだろうね。そういう生まれ持った何かがあるんでしょうね。

 さて、あとはさくらさんの復活劇を待つばかりだが……最終的に「持っていない」方が勝つのか、それとも「持っている」方が勝つのか。結果は見えているが、それを納得いく形で見せるのは案外難しそう。最後の一山、いかに超えるか。

 

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