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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「胡蝶綺〜若き信長〜」 5→5

 大河ドラマだった。ただ、想像以上にちゃんと「若き信長」のところだけやってたのは意外だった。いや、タイトルで言ってんだから当たり前なんだろうけど。桶狭間で終わるのは尻切れ感があるのだが、まぁ、これ以上やると「若くもない信長」になっちゃうから。人生五十年いうてる奴の「若い」ってどれくらいなんだろうか。

 どっちかっていうと信長よりも信勝さんの方に感情移入しちゃうっていうデザインはどうなんやろうと思ったが、あれだけ信勝が徹底フィーチャーされてこそ信長の人格が形成されたのだって考えると、若き信長を決定づけた魔の遺伝子として信勝が永遠に語り継がれるシナリオラインは理念に基づいたものなのか。他にも帰蝶の扱いが若干ブレたとことか、戦国時代の割に合戦描写は割とおとなしかったところとか、なんか期待してたのと違う部分はあったのだが、その辺は描きたいもののズレってことだろう。これはこれできちんとヒューマンドラマとして成立していたのだから文句を言うのもお門違いってやつである。

 あとはまぁ、不満があるとすれば「全員単なるイケメンだから顔の区別がつけにくい」ってのがあって、これは毎度毎度のディーン製作そっち方面向けアニメなので致し方なし。露骨なラブ要素とかがなかっただけ助かったと思おう。考えてみりゃ、戦国時代の武将云々なんて衆道上等なんだし、よりダイレクトにBLを描いてもおかしくないジャンルなんだけどな。割と女の子もきちんと描かれてる作品だったのよね(織田家のCVは東山奈央)。

 さて、これが無事に終わって、何かここからさらなるプロジェクトの進展はあるもんだろうか……。

 

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「ナカノヒトゲノム【実況中】」 3→3

 「俺は何を見せられているんだろう……」って思い続けて1クール。気づけば終わっていた1クール。うん、まぁ、求めていた方向性が僕の考えるものとズレてただけなんだろうね……。

 デスゲーム設定は嫌いじゃないと再三言っている。何かしらルールを設定した中に突然放り込まれて、智謀知略で戦っていくお話というのは好みだし、それこそ「バトルロワイヤル」みたいな友情や愛情、策謀と裏切りに満ちたドラマだって好きですよ。最初に設定を説明された時点では、きっとそういう作品の1つなのだろうと思って見始めたのに、1話目の時点ですでにそれが裏切られていたっていう。まぁ、その時点で視聴姿勢の方向転換すれば受容体制も整えられたと思うんですが、問題は、「じゃ、これって何を目指したアニメなの?」っていうのが分からなかったことである。

 いや、マジでこれ何がしたかったんだろう。タイトルからすると「ナカノヒト」であるから、いわゆるゲーム実況の面白さやつまらなさがテーマになっているはずだ。しかし残念ながら、今作においてプレイヤーたちが「実況している」と感じる瞬間は1秒たりともない。みんなして単に訳のわからない事態に巻き込まれ、その場その場で生き残るための方策を考えているだけ。外に「視聴者」の存在があることなど考えている様子はない。「いや、でもビュアー数が伸びることが目標って言われてるし」と設定を思い出してみるも。ここが一番の謎。もし我々視聴者と異なったメタレベルで、今作のドタバタを「見ている」ビュアーがいるとして、どう考えてもこのコンテンツは面白くなさそうである。だって俺が見て面白くないんだもの。何してるかわからんもの。なんで視聴数が伸びるんだよ。その視聴者数だって、毎週最後にカウンターが回るところでちょっと意識されるぐらいで、そのカウンターが何を基準に回っているのかも一切説明がない。ゲームの内容が何であれカウンターは回るし、出場者の行動に左右されるとは思えない。「人気ゲーム実況者」という設定がここでは1ミリも関係しない。

 それじゃ、もう開き直ってゲームそのものを楽しむ頭脳戦バトルアニメとして楽しめばいい。しかし残念ながら、ゲームで何をやりたいのかがさっぱりわからない。ルールもわからないし、目的も楽しみ方も分からない。「どう考えてもこんなん実況して面白くなるわけないやん」という取ってつけたようなルールのイベントが散逸的に展開されるのみで、そこに頭脳を使う余地もないし、そもそもルールがよくわかってないので見てる方も何が起こっているのかよく分からない。ありとあらゆる事象が「よく分からない」なのである。想定される全ての面白みが抜き取られたような、虚無のアニメである。

 まぁ、そんな中で一応眼目としては「個性的な若者たちが次第に打ち解け、友情を育んでいく」というドラマ部分が一番みるべき点になっているだろう。キャラのどこかを好きになれれば、もしかしたらそういう方向性だけは楽しむことができるようになるかもしれない。まぁ、残念ながら私はそうなれなかっただけで。一応ナカノヒト補正もあってユズさんは割と好きなキャラではあるんだけどね。

 SILVER LINK+大沼さんというお約束の座組みなので画面に馴染みはあるのだが、今回は作画力も並だし、演出もパッとせず。面白みは感じられなかったのだが、単にエネルギー不足だったのか、こちらの受け取り方が変わってしまったのかはよくわかりません。結論:アルパカよりキリンの方が強そう。

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 色ほとんどついてない麦茶……第11話。よそのご家庭で出されたくない飲み物のかなり上位に食い込むんじゃなかろうか……まぁ、氷がたくさん入ってるから多少はね?(冷蔵庫、ちゃんと搬入できたんやな)

 なんと、こんな作品でも(こんな作品だからこそ)クライマックスにはちゃんとシリアスめのシナリオが入ってくる。しかし、そんな大切なシリアス展開であっても、いつも通りのユルさを忘れないのも本作の素晴らしさ。それまで完全なギャグだったのに突然どんな反応したらいいかわからないシリアスになって微妙な印象になっちゃうアニメってのは結構な数があったと思うのだが、今作はそうした状況でもテイストをいじることなく、あくまでもシャミ子とモモの友情と、魔族と魔法少女の争いの歴史の延長線上にシリアス要素を置いている。互いを思い合う気持ちはこれまでいくらでも掘り下げてきたテーマであるし、「取ってつけたようなシリアス」ではなく、「いよいよ待ち望んでいた核心に入り込んだ」という印象である。シャミ子の行動原理が矛盾してるってのはこれまでも散々言われてきたことだからね。魔法少女を倒さなきゃいけないのにどんどん仲良くなっていく過程を、「シャミ子ならしょうがない」「シャミ子が悪いんだよ」だけで説明できてしまう現在のシチュエーションが何の抵抗もなく受け入れられるのは、培ってきたキャラの人徳ゆえであろう。

 そういう意味では「夢への侵入」っていう悪逆非道な方法も、すでに伏線が張ってあったのはやっぱり周到だな。前回は「モモの調子も悪いみたいだし」という理由で大ごとにならないように説明がなされ、今回は大ごとにしようとして飛び込んだけどモモが元気だったせいで返り討ちにあうっていう。でも、強引にお互いの胸の内を知るための方法としてこんなにダイレクトでわかりやすい手段もないよな。普通だったらエロ漫画の一手法っていうイメージなので、モモさんが非人道的なあれこれを思いついちゃうのもしょうがない。単にシャミ子がピュアすぎるだけである。

 そして、そんなピュアすぎるシャミ子の背後で糸を引いていたのは、なんと清子っ!! まじか、ここでシャミ子ママが重要人物として浮かび上がるのか。まさかそんなキャラだったとは思いもよらず……。いや、別に今までと何一つ変わってないんだけども。少しずつ町の歴史と吉田家の因縁が語られ、「まぁ、そういうこともあるのかもしれんな」と納得しかけたところに落ちてくるみかん箱という特大のサプライズ。なんやそれ。すげぇ設定だなヲイ。確かにけろっとした顔で隠してた清子さんは見た目以上の曲者ではあったわけだが……別に悪気があったわけでもないんだよなぁ。お母さんが娘を思えばこその話だし、そのことで一番苦労して戦ってきたのは清子さん本人だしなぁ。貧乏魔族の貧乏生活、シャミ子にとっては確かに重い事実の積み重ねであったが、結局シャミ子は良い子なのでそこまで気にしてないっていう。むしろ事実を知ってしまったモモが必要以上にそのことを抱え込んでしまったのがシリアスの原因。さて、特に命の危機とかがあるわけでもないシリアスクライマックスだが、一体どんな結末を迎えることになるのだろうか。そして、吉田家の家計はどうなってしまうのか!?

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」 6→7

 大好きな15ページだった。特別枠のシンフォギアを分けると、個人的に今期はこれがベスト(の中の1つ)です。本当はもう1点加点するつもりだったのだが、さすがにあの5話近辺の作画は褒められたものではないので減点している。これで制作状態が完璧だったら、もう、ピンズドで私の中へ。

 結局ね、好きなんですよ、岡田麿里の作風が。芸風が。彼女の脚本の妙味は「絶妙に使いこなしているおっさんが中にいる」感じなんです。男だから女だからとかいうとセンシティブな時代になってしまっているが、それでも「男にしかできないこと」「女にしか作れないもの」が世の中に存在しているのは間違いない事実。そして、彼女のセンスは、どうあがいても男には届き得ないものになっている。質感というか、肉感というか、やはり経験するというのは最大の武器になるもので、彼女が実際にどんな青春時代を送ったかは(再現ドラマでしか)知らないが、それでも我々男連中よりは、和紗たちに近い思考を辿ったこともあるだろう。そうした「女子高生の生の中」が見え隠れするような、どこか犯罪的な匂いがまずもって上手い。そして、それだけだと男というのはドン引きしてしまう可能性もあるのがわがままなところなのだが、彼女はそこでうまく手綱を握る。自分の中のおっさんを覗かせてくれる。そこで「男が見たい図」へとくるりと翻して、「生っぽさ」と「萌え」を接続させるのである。秘密を盗み見ているようであり、それでもどこか「オタクアニメ」の極致であり。そういうバランス感っていうのは、本当に岡田麿里オリジナルなんじゃなかろうか。

 そして今作の場合、そうしたテーマ設定が「This is Mary」だったことに加えて、おそらく原作漫画の時点で生み出されている絵の良さもあるんじゃなかろうか。どのキャラも余すことなく個性を出し尽くしているキワモノ揃いなのに、みんなしてちゃんと可愛いという。主人公の和紗がふと眉ぱっつんのくせにめちゃくちゃ可愛いのは反則クラスだが(残念ながら、よりもいのキマリに一足先にこの魅力はさらわれてしまったが)、初見では「どないやねんこいつ」と思っていたひと葉にしろ部長にしろ、これが最終話では見事に可愛い女子高生に成り上がっている。最初から輝いていた菅原氏に至っては、むしろ転げることで人の身に墜ちて可愛くなるという神業である。1人1人の心情を舐め回すように追いかけたからこそ得られる圧倒的な「萌え」の成分は、おそらくキャラデザや各シーンの構図の取り方など、視覚的な要素が大きく効果を発揮した部分である。いちいちスカートの翻し方とか、太ももの覗かせ方がズルいのよ。そりゃ「性」がテーマの作品なんだからそういうところで手を抜かないのは当然の心構えではあるのだが、言うは易く行うに難い。キャラの心情がしっかり見えて、あけすけな表情の全てが「可愛い」につながるというのは、並々ならぬ苦心の果てに得られる成果であろう。

 こうしたあけすけな可愛らしさが得られる理由は色々と挙げられるだろうが、今作で注目したいのはどこか妄想とも言い切れない近しさじゃなかろうか。結局、男女の悩み、性の悩みってのは誰しも一度は抱えたことがある人類普遍のテーマであって、それをどこまで自分の身に近づけて考えられるかってのも熱量の差が出てくる部分だと思う。今作は岡田麿里作品にしては珍しく、作中に一切ファンタジー要素がない。幽霊もいないし不老不死もない。あくまでも「普通の女子高生」を描いており、普段以上に「あぁ、そういう気持ちって……なぁ……」みたいな身をよじるようなもどかしさが肉薄してくる。その中で最終回の「色鬼」みたいに「なんじゃそら」っていう突飛なものも出てくるし、「ヤろうと思ったら三枝の鼻毛が気になってしょうがなかった」みたいなどうしようもなく身近な要素も出てくる。そうして右に左に揺さぶられることで、我々は「フィクショナル女子高生」に埋没していけるのである。

 そうして作り上げられた偏執的な岡田麿里の世界を、しっかりと構築してくれた安藤監督には改めて賛辞を送りたい。よかった、信じていて本当によかった。そして、当然のことながら大役を果たしたのは制作スタッフだけでなく、キャストの皆々様も。本当に無駄弾が1つも無い布陣なんだよなぁ。むしろ割とキャラが読みやすかった菅原氏あたりの方が演技プランとしては楽だったんじゃないかと思えるようなヘヴィな役どころばかりで、みんなしてどれだけ入り込んでいたかは想像するだけでも恐ろしい。とりえあず、MVPは素直に和紗役の河野ひよりで良いと思います。だって和紗可愛かったもの。こんなにキュンキュンさせられるラブコメもなかなか無いわよ(コメでいいのか?)。そして重篤なところを任される北宇治コンビとか、実は影の立役者だったかもしれない三枝役の咲野さんとか、本当に刺激が多い素敵ワールドでございました。

 結論:エロい女子高生を大切にしていこう。

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9月21日 ドラフト模様(M20×3)

ピック順 【Serra】→【Thraxi】→【Chrolony】→【Alessi】→【Mei】→【Tanaka】→【Logical】→

 

 環境最終戦ッ! と言っても、前回まで灯争大戦やっといて今回久しぶりにM20なのであんまり説得力もないのだが……なんか随分ごちゃついてしまいましたなぁ。来年の基本セットはもう少しまとまったプレイ環境を整えたいところですね。どうにもモダホラのせいでリズムが狂ってしまってな。ん? 来年もドラフトやってんのかって? ………………神の味噌汁。

 

 さておき、来週の日程についての確認です。予告の通り、来週は「私が土曜日にプレリに出る」→「先行販売のBOXを買う」→「エルドレインを剥く」の流れになる予定ですので、土曜の17時開始と設定しておきます。プレリの進行具合や私のスタミナなどでもしかしたら開始時刻が多少前後するかもしませんがご容赦ください。っつうか、プレリでスタミナ使い果たしてその後ドラフトとかできるのかって話なんだけどな……。もう、ドラフトせんでプレリで組んだデッキそのまま持ち込もうかな……(そっちの方が弱いので辛い)。現時点ですでに1人追加参加表明してるやつがいたので、残りの枠はあと1名です。参加希望の方はお早めのご連絡ください。なお、不測の事態でパックが手に入らなかったり、開催に到らなかったら……ごめんね。

 

 


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 緒川ブラザーズ、だとッ!? 第12話!!! こんな土壇場でそんなサービスせんでも……。捨犬は一応ゲーム内で顔が出てきたけど、長兄の頭領に至っては顔すら初登場やんけ。

 さぁ、たたむのだよ、風呂敷を。ぶっちゃけ、「おかげでクリスちゃんのアマルガムが完全におまけ扱いだったやんけ!!」という不満が非常に大きいのである。何しろアマルガムで相手を撃破すらしてない。単に人命救助するためだけのアマルガム。今期はほんとにクリスちゃんの見せ場が無くてやきもきしているのだが、ここにきてそのしわ寄せの最大級のやつである。まぁなー、こんだけド派手な展開を毎回繰り返して、6人の奏者+αの全員にスポット当ててるとそれだけでグダグダになるからしょうがないんだけどなー。今回は一応風鳴の家と、ちょこっとマリアさんがメインのシリーズだったということでクリスちゃんについては諦めよう。一応4期がメインといえばメインだったからな。

 そしてなおざりといえばどっかなおざりに終わってしまったノーブルレッド。前回ミラアルクが最大限の見せ場を作ってくれたが、同様に活動しようとしたお姉ちゃんは見事に大破。ひびクリのツープラトンを相手にしてるっていうだけで損な役回りなのは間違い無いんだけどさ。ヴァネッサはギミックを派手にできるんだからもう一つ上のレベルの馬鹿馬鹿しいギミックを見せてくれてもよかったのに。そして、最終的にはここで正式退場。結局この3人は歌唱要員じゃなかったということか……なんか、勿体無いよなぁ……。いや、オートスコアラーだって歌わずに退場したんだからそういうパターンもあるんだろうけどさ。どうもサンジェルマンさんが恵まれていたのでその辺は期待しすぎたわね。

 そんな感じで、風呂敷を畳んでいく過程なので「もう終わっちゃうのかぁ」という残念感が強い展開が多いが、まぁ、その辺りの「あ、終わるの?」という感じも諸々含めてのシンフォギアである。今回ももちろんクッソアツい展開は色々と用意されており、特に「マジで絶叫するタイプの聖句」のところは今までアンタッチャブルだと思ってた要素に無遠慮に突っ込むギミックだったので驚いた。今期は変身バンクを割と丁寧に使っていたが、ここでぶっ壊すための伏線だったともいえるかもしれない。

 そして、改めて本当に悪役顔が似合う未来さん。シェンショウジンのギア特性を活用するなど、力の使い方がやりたい放題で、エネルギー不足のキャロルも何するものぞ。こうして復活した過去の強敵が雑魚化するのが寂しい部分はあるのだが、キャロルはもともとエネルギー源に問題を抱えていたわけで、あそこでめっちゃ強かったらそれはそれで怖いのである。ここが最後の見せ場だったということで、おとなしく地に伏していてもらおう。大丈夫、登場回で5億点分くらい盛り上がってたから。

そして最後は、宇宙空間から帰還する奏者たちのエクスドライブで締め。もう、カットがいちいちイケメンすぎて困りますね。シェムハが唱えていた「流れ星、墜ちて燃えて尽きて」は1期最終話のサブタイトル。「そしてー」。 

 

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「ビジネスフィッシュ」 4→4

 いや、もうだいぶ前に事実上終わってたんだけどさ。まさか6話構成だったとはね。折り返してからずっと番組名が「話数+」の表記になってて、単にエンディングが変更になっただけの再放送だった。「どっかからまた新作やるんかなぁ」と思って最後までチェックしてたらそんなこともなく終了。まぁ、もともとそういうコンセプトだったのね。

 ぶっちゃけ、当初の印象よりも割と好きになった作品ではある。「これ、単に主人公が魚っていうだけでネタが続くの?」って思ってたけど、思ったよりも「社会人ストレスあるある」みたいな展開でサラリーマンの日常アニメとしての広がりを見せ、その上できちんと「主人公が魚」要素は話の本筋にも関わっていたので、このアニメならではの楽しみがあったのは間違いない。タイの鬱陶しさもどこか憎めないところがあるし、一応真面目なタイプの人間ではあるのでたまに応援したくなるような場面もあったり。結局最後まで見てると「もしかしてこの中で一番の常識人って海野なのでは……」ってなってくるのがちょっと面白いところだった。

 とはいえ、やっぱり普段見てるアニメとは色々とカテゴリがずれてしまうのでうまく評するのは難しい。やっぱり、この手のCGのやつってアニメーションとしての面白みじゃなくなっちゃうんだよね。構成演出の影響力が小さくなっちゃうので、どっちかっていうと実写ドラマと同じ軸で評価する方があってるはず。それだとやっぱり「別に無かったら無いでいいかな……」くらいが落とし所。まぁ、もし続編が作られたら、その時にはまた見ようと思うけども。

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 良い、最終回だった……最終話! 見事に完結。これってきちんと原作のラストまで走りきったってことなんでしょうかね。とりあえず、これから原作買います。

 それぞれの決着。もちろんそれは青春の途上で、彼女たちの人生の終わりではない。それでもこの青春の季節に、きちんとけじめをつけ、答えを得られた一片の物語。まさに「さぁ次のページへ」である。

 全員の思惑が千々に乱れ絡まり合った一夜。そんな中でも、立役者となった代表選手を3人ピックアップしたい。1人はもーちん。これまで全てを抱え続けてきた「モブ」の一念発起の大爆発。自分があまりに脇役すぎて、主人公のための舞台装置にすぎなくて。そんなことをまざまざと見せつけられたもーちんがいよいよブチ切れ、和紗や菅原氏に対してこれまでの鬱憤を叩きつける。すでに和紗と菅原氏の間では形式上の和解は成立していたわけだが、それを「納得づくの」和解へと導けたのは、間に挟まったもーちんがブチ切れてくれたおかげだろう。人間ってのは自分よりも冷静じゃない人間を見れば途端に冷静になるものだしね。和紗を思う友情なのか、単に自分の恋情を優先してのものなのか、おそらくもーちんは自分でもわからずに喚き散らしていた。これまで我慢してきたモブが主人公たちに精一杯の反逆を見せた。そして、頑張ったからにはそれなりの見返りってのはあるもんでね。憑き物が落ちた菅原氏は、また一から「恋愛」について考える。「性欲」と向き合うことになる。その項目の中には、「相手は男の必要があるの?」ってテーマも含まれているはずだ。

 そんなもーちんのキレ芸のおかげでとんでもない現場に鉢合わせてしまった二人目の立役者、それが泉である。ことここに及んで、泉の童貞力はフル回転。目の前に和紗をおきながら、あのカミングアウトができるのは男としてどうかと思うし、一人の人間としても恐ろしくすらある。しかし、それしかできないのが泉であり、それができるからこその泉だったのだ。あんなんやられたら、そりゃ部長やひと葉はキレるかもしれないが、菅原氏にはまっすぐに何かが届いたんじゃなかろうか。気づけば何一つ知らなかった「男」という存在。その手がかりの一片を、泉がその身を賭して菅原氏に伝えてくれた。そして和紗にとっても、どうしようもないほどに正直なその告白が救いとなった。泉くん、ほんとどうしようもない奴だけどファインプレイ。

 そうして集まってしまった手に余るほどの情欲と妄念。収集がつかない修羅場と化したカオスをまとめあげたのが、今回最大の立役者であるミロ先生である。ここでの色鬼。「色情」からの色鬼。なんやそれ。そんなアホな発想があるか。説明されても意味わからんし。それでも、彼はそれを思いつき実践した。そして、実践したら存外うまくいくのである。さすが現代文の教師、よくわからんものを説明させたらプロなのだろう。こうして「色鬼」なんて誰もがやったことのあるなんてことない道具立てを大事な大事なシーンのガジェットに盛り込んでしまうあたりが、岡田麿里脚本の図々しいところである。考えてみりゃ「あの花」だってかくれんぼがキーになっていたわけで、こうして共感と郷愁が入り混じった道具立てが思いもよらぬ意味を持ってキャラクターの心情を解題していく様子を見ていると、文学表現なんてのは本当に些細なところから編み込まれていくものなのだと思い知らされる。ミロ先生は、その豊かな文学経験から、意味不明な「色鬼セラピー」を思いついたのだろうが、岡田麿里がこれを見出したのはどんなきっかけだったのだろうか。是非ともその脳ミソの中を除いてみたいもんである。

 「色鬼」を通じて、それぞれの色を見つけ、自分と違う色を見ている他人を知った。そしてまさに「色を知る」経験をした若者たち。色とりどりのマーカーにまみれたその姿はあまりにも露骨な表現で笑ってしまうが、この節操のない「雑味」こそが、女子高生という人生の1ページを表す最良の彩りなのかもしれない。まだまだ知らない世界が待っている彼女たちサブタイトルの「いろは」が表す通りに、人生の初歩の初歩をようやく学んだばかりなのだから、未来は可能性に満ちているのだ。その人生に、幸多からんことを。

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「フルーツバスケット」 5→5

 ひとまず前半戦終了。ここまでお疲れ様です。その頑張りを評すればもう1点あげてもいいんだけど、どうしてもそれって原作えこひいきになる気がするので、とりあえず現状維持の姿勢で。

 良いアニメになっているのは間違いないこと。取り立てて派手な部分も無いし、毎週ドキドキしながら見守るような話題の作品でもないのだが、そりゃぁ20年前の作品を今更アニメにしてそんな展開が待っているはずもない(「どろろ」がおかしかっただけだ)。大切なのは、そこに「なんで掘り返したんや」という悪感情が生まれないということ。すごく申し訳ない言い方だが、マイナスの感情が芽生えないというそれだけで、本作は立派にその任を果たしている。

 旧作も本作も、どちらも非常に原作愛に満ちた作品である。旧作はその愛情をドラマティックに彩り、限られた時間の中で最大限のものになることを目指した。放送時点で原作はまだまだ未完だったことを考えれば、当時のアニメ化としては満点の答えだった。そして今作は、分割4クールの尺を与えられ、「完全新作」として改めて原作をアニメにしていくことを求められた作品。余計なリビルドなど無しに、原作の持つメッセージをできる限り生のままでアニメに乗せる。巧拙の差ではなく、制作理念の差が出た結果の2作品である。原作が好きな人間だったら、どちらも「ちゃんとフルバがアニメになってる!」と喜ぶべきところだろう。そう考えると、やっぱり加点したいところだな。

 そして後編に向けて、またキャストの配置が気になってくるわけで。今回は放送前に散々キャストがどーのこーのと盛り上がってた部分があり、さらに「杞紗たんのキャストが誰になろうが文句を言ってやる」と手ぐすね引いていたのに、よりによって「対俺用兵器」みたいなキャスティングにされたせいですごすごと尻尾を巻いて退散することになった。ありがとう。本当にありがとう。あと、個人的に律のキャスティングに笑ってしまったのでさらに一敗。依鈴が誰になるか気にしてたらさらに叩き込んできて2敗。繭ちゃんで3敗、真知で4敗。勝ち目無し。なんやこのスタッフ。残りのコマは紅野と公くらいかな……特に紅野はねぇ……魚ちゃんとの関係性があるから大事なところだよねぇ……。

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