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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ちょっと空いたけど劇場アニメ。また最近は観たいものが溜まってきているが、とりあえず仕事帰りに劇場に寄ったらたまたま一番時間がよかったのがコレだったのでここからの視聴。他のやつは本数が減ってたり、微妙な状況になってるからなくならないうちに観ておかないといけないんだよな……。

 

<以下、一応ネタバレ云々だけど、ネタとか無いし、そもそも俺があんまりわかってないから問題ない気もする>

 


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 問題のある家庭の見本市や〜〜〜第5話。なんでこんな連中ばっかり選りすぐりでテニス部に集まってんだよ。

 なんか予想の斜め上に尖ってきた作品。テニス部の部分だけを切り取れば本当に「普通に練習して、普通に青春して、普通に練習試合だ!」っていう展開のはずなのに、出てくる中学生が全部どっかおかしい家庭にいるっていう。今の中学生ってそんな過酷な家庭環境に選抜されて生き残ってる世代なの? だとしたら少子化傾向に歯止めなんてかかるはずがないよな……。

 まぁ、冗談(?)はさておき、次々とディティールが描かれていく部員たち。雨野の虐待エピソードだけでも「こいつ、なんでこんなしれっと不真面目な部員として登場してたんだろう……」と疑問に思っていたわけだが、そこに主人公の「クズ親父家庭」が堂々と名乗りを上げる。どうやら1話目以降ずっと影を落としていたのは主人公・眞己のこの状況だったようだね。お母さんはすごくいい人だし、母子家庭としてみたらやたら朗らかな家庭だったのだが、そこに問題をぶん投げるのは典型的なクズ大人。しかも単なるニート臭いのに、不思議な凄みというか、「相手が怖がることをやるのに手馴れている」感が出てるのが微妙に気になるところだ。

 そんな親父を相手にした翌日、眞己は割と素直に自分の置かれている状況を柊真に話して聞かせた。こいつの性格からしてみっともない家庭事情についてはもうちょい隠したりするかと思ったのだが、すでにここまでの展開で2人の間の信頼関係は随分成長していたようだ。まー、柊真が裏表のない単純なやつだってことがわかりやすいのは二人の関係にとってプラスに働いているのかもしれない。余計なことを考えず、付き合って間もない友達だってのにあんだけ依存できるってのは大したもんだよ。ただ、多少関係性がホモ臭くはあるのだが……そこは作品の性質上(?!)しょうがない。いくら安心したからって、すぐに抱き合うのはやめていただきたい。

 そうして眞己の家庭の深刻さが浮き彫りになる中、なぜかそこは「まだ何かあるかもわからんぜ……」と脅しを効かせておき、他の家庭にも色々とカメラがスイッチしていくのがこの作品の重篤なところで。まず、同様に両親の問題をかかていたのは副部長の布津(ふつ)。まぁ、彼の場合は後で柊真に注意された通りにちょっと贅沢な話ではあって、「実は俺、養子だったんだよ」ってのは定番のショックではあるのだが、そこから「でもまぁ、両親は俺のことを本当に愛してくれてるんだけど」が続くならそこでファイナルアンサーである。他のご家庭に比べたらなんとも平穏である。いや、そりゃ養子関係の親子ってのも複雑には違いないし、思春期のお子さんがそれで悩むのももっともな話なのだが、それでもやっぱり、「幸せやんけ!」ってなっちゃうのは話の並びのせいだよな、虐待・DVと続いて「今は平和」がくると、どうしても「ちょっと黙ってて」ってなるよな。それでも相談された柊真からしたら「いや、なんて反応したらええねん」って状態だし、よそのご家庭のことになかなか口出しできねぇよ。「お前に俺の辛さが分かるか?!」って言われたら「そりゃ分かんないけど」って言うしかないもん。布津も突然キレないでもうちょい柊真のことを信用してほしい。

 そして、なぜかもう1つご家庭の様子が描かれたのが謎の生徒会長、「ダンシング・デブ」春日絹代さんである。この子、カット次第ではデブ具合がさらに増し増しになってて完全にアゴが消えてしまったりするのが昨今の女の子キャラではあり得ない造形で面白い(お着物のせいでデブに見えただけだろうか?)。しかもデブなのは間違い無いのに、本人はなんの迷いもなくまっすぐに「良家のお嬢様」キャラであり、踊れるし、クールだし、聡明である。母親と姑の問題に辟易しながらも、醜い争いをお茶受けにしながらケロリとしている胆力の持ち主でもある。とにかく強くて、弱点がないし、よくよく見れば実際にかなり「いい女」な気もしてくる。本当に異彩を放つ珍妙なキャラ。なんで彼女の家庭事情に急にスポットが当たったのかも謎だし、ソウルネームも含めて3つの名前を使い分けているというおっそろしい設定も謎すぎる。どんだけこの子に盛り込んでいくんだ。盛った分だけペイがあるのか? そもそもこっから廃部宣告以上の食い込み方でテニス部に関わってくるのか? ほんと、よくわからんところが気になるアニメである。

 気になるといえば、そんなデブにメインヒロインっぽいポジションを持っていかれそうな、これまた珍妙なメイン(?)ヒロインの御杖さん。作中で「ミツエさん」って呼ばれてたから名前かと思ったら苗字がミツエなのね。この子もよくわからんスタンスで、ツンデレといえばツンデレだが、幼馴染ポジと言われればそんな気もする。いや、実際には幼馴染でもなんでもないだろうけど。よくわからんテンションでうだうだとクダ巻いてるだけのくせに、気づいたらそばにいてなんか可愛い顔する時もある。なんやねん、この作品のヒロインは「訳わからんけどどっか可愛い」縛りでもあるんか。まともに恋愛させてくれそうもないのだよなぁ。いや、別に中坊の恋愛とか無くてもいいんだけどさぁ……。御杖さんの薄い本プリーズ。

 

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 「最悪」だ、第6話。

 今回はひたすら地味なお話なので大して書くこともないんですよ。テレビショーとしてデザインされた斎の計略を本当にテレビで流すとこんな風になるのは面白いなぁ、とか、流石に討論番組としてはお行儀が良すぎるけどそこにリアリティ求めてもしょうがないだろうなぁ、とか、何は無くとも置鮎龍太郎ボイスは無駄に腹の立つ説得力だよなぁ、とか。でもまぁ、本当にただ延々討論番組を進行するっていうお話である。今作は本当にこういうパートが必須なので溜め回があるのは構わない(まぁ、それでもラストは一応どんでん返しか)。

 ただね、最後にね、次回予告がね。そこで曲世かよ……。よりによってそこで「最悪」って言わせんのかよ……。次回、最悪。まじで最悪だよ、次回。

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 さとわちゃんに強引に大好きのハグに持ち込まれた晶が、振り絞るように「さとわのお箏が好き」って漏らす未来が見えた、第19話。いや、そんなわけないんだけどね。そんな関係じゃないんだけどね。才能と努力のあまりに残酷な「対峙」。その全てが青い鳥の童話に収まっているかのようで。

 今回は圧倒的晶回。これまでその内面がなかなか見えてこなかった曲者、堂島晶。しかし今回、改めて彼女の回想シーンが描かれることで、そこに沈んでいた暗く深い澱のような感情が詳らかにされた。もう、これを見てしまうと……そりゃさとわちゃんが悪いわ……。いや、別に彼女に悪気はないし、あの時の大会はむしろさとわちゃんが被害者みたいなところもあったんだから不幸な事故以外の何物でもないのだが、世間を巻き込んでしまうようなどでかい才能が暴走すれば、本人の意図せぬところでも甚大な影響を及ぼしてしまうというのは考えうる事態なわけで。中学生さとわちゃんの想いは一番届けたかった母親には届かず、あげく大会をむちゃくちゃにしてしまってせいで一人の奏者の人生にも取り返しのつかない傷をつけてしまった。誰も悪くないというのにこれだけの不幸。仕方がない、乗り越えていくしかない。

 正直、椿会の顛末を見るにもうちょっとやりようはあったんじゃねぇかという気もするんだ。堂島兄が本当の本当に輝かしい才能を持つ人物だったのだとしたら、財政云々よりも前に業界全体が彼の才能を守る方向で動くべきだっただろう。単にリーマンになって働くためだけに足を洗ってしまい、まだ余裕がある晶さんに全てを押し付けてしまったのだとしたら、それは兄の怠慢でもあり、家族や業界の怠慢でもある。特に偉そうにしてるあのババアはどう見ても金銭的に余裕がありそうだったし、あれだけの非常事態で手をこまねいて見ているだけじゃなく、なんとかお兄ちゃんに箏を続けさせる方向に話を持っていけばよかったのに。

 まぁ、終わってしまったことはしょうがないのだろう。結局「才能の欠落」という見たくもない現実だけを叩きつけて去っていった兄を追いかけるため、晶さんは暗い暗いお琴地獄でもがき苦しむことになる。「努力は報われる」「努力に勝る天才なし」。そんな聞こえの良い言葉もあるが、自分にできるベストを尽くし、それこそ物語の主人公のような見事な働きを見せた晶を待っていたのは、鳳月さとわという理不尽な才能の大渦。兄に打ち勝つための2年間が成就したと思ったその瞬間に、突然横から殴りかかってきた別な台風からの貰い事故みたいな展開。そりゃ立ち直れないし、徹底して闇落ちするのも避けられない。やっぱり、こればっかりはさとわちゃんのせい。

 しかしまぁ、そこからなんとかして乗り越えていくからこその人生ドラマなわけで。晶のどうしようもなく沈んだ内面を前に、時瀬箏曲部も総当たりの体制で応えようと奮戦する。そして、彼女が磨き上げた「水の変態」のおかげで気持ちは届いたはずだった。おそらくチカも、来栖も、三馬鹿だって、今日からはこれまでと違った目線で晶のことを見ることになったであろう。あいつらは本当に、素直でまっすぐな連中なんだよ。そして、当然その音を一番受け止めなきゃいけなかったのはさとわちゃんなわけで。

 しかし、その先陣を切ったさとわちゃんの攻撃は、今一歩のところで晶の心の最奥には届かなかった。忌憚のない気持ちをぶつけ、自分の恥ずかしかった過去まで晒し、ありのままの自分で、最大限の評価と陳謝、そして請願を行うさとわちゃん。このムーブがすぐに実行に移せるようになっているのが現在のさとわちゃんの強みだし、彼女の成長の表れだ。もうひと押しで晶の闇を払うこともできたかもしれない。しかし残念、もう一歩。多分、来週が対晶の最終戦争。箏曲部の力を一つにしての総力戦になることだろう。大丈夫、ここまでくれば、チカも武蔵も強いはずだから。

 そうして晶さんがさとわちゃんと必死の攻防を繰り広げていたわけだが、その片手間でちゃんと箏曲部の指導もできてたのはやっぱり偉いよな。個人的に気になったのは晶さんのサネを評して哀れんでいた部分。確かに先週あたりから「サネはチカと同じパートで比べられるのは大変だよな」と思っていたわけだが、ここで晶さんが「才能と努力」の写し鏡としてこの二人の関係性を拾ってくるとは。もしかしたら、晶さんの復帰劇でキーパーソンになるのってサネなのかしら? だとしたらこれ以上ないくらい格好いいな。ほんと、箏曲部は無駄な部員が1人もいないのが素敵である。

 

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 弥生ちゃんキターーーーー!!! 第3話! こうして旧作キャラが満を辞して登場するだけで盛り上がっちゃうのがチョロいファンってやつでね。いや、でもまさか狡噛・ギノさんを先に出しておいて貯めてからの六合塚さんだとは思わんやんけ。ちゃんと弥生ちゃんのカムバックをなんともいえない笑顔で迎えてる唐之杜さんが映し出されるのもポイントよね。ねぇ、今どんな気持ち? 具体的にいうと昨晩はどんな気持ち?!

 さておき、そんなCパートだけで盛り上がってしまったが、もうとにかく大変である。これ、1時間ぶっ続けで垂れ流していい情報量じゃねぇんだよ。しかも全くユーザーフレンドリーじゃなくて、まさか今回の都知事選の事件が1週間で終わらないとは思ってなかったよ。今週展開された伏線やら設定やら、ちゃんと1週間後まで覚えてて対処しなきゃいけないのは大変だ。いや、それくらいは流石に視聴者サイドがなんとかせぇやって話だろうけど、いろんなところに不確定のままぶら下がってる情報が多すぎて、どれをどの袋にしまったらいいかわからない状態での1週間待機って結構キツいよ。特に今作を面倒臭いものにしているのが宮野たちが率いている謎の賭け事集団「ビフロスト」と呼ばれる連中で、こいつらが何してるのかはまだまだ全然明らかになっていないのである。一応、シビュラのお株を奪うようにして別に巨大な人工知能(なんちゃらロビン)を用意してシビュラの裏をかくようにこの街を好き放題してやろう、みたいな企みは見て取れるのだが、女性と老人の方は権力や遊興目的での暗躍だと納得できるとして、宮野ボイスの若者はもう1つ何かに絡んでるのが間違い無いんだよね。そして、そんなお偉方連中の手駒となって動く「インスペクター」と呼ばれる実働部隊もそれぞれに思惑があるみたいだし。今回の廃棄区画でのゴタゴタは、どうやらそうした「インスペクター」たちの勝手な思惑が関係しているみたいなんだよね……そりゃ公安が全容を理解できるわけがないし、どこから辿ればゴールにたどり着けるか見当もつかない。一応、今回の事件では廃棄区画のオトコオンナを打倒すればクリアになるのかもしれないが……都知事選はそれで処理できたと言っていいものかどうか。

 もう、謎は何重にも積み重なっている状態なので黙って見守るしかないが、過去のシビュラの奮闘を見守る側としては、「どうやって街頭スキャンをかわし切って暗殺チームを送り込んだのか」はやはり気になる部分。そりゃね、かつての某事件を彷彿させるわけでね。そのあたりがザルになっちゃうとシビュラの信頼も地に落ちてしまうので、なんとかその謎だけでもきちんと解明してほしいもんである。そりゃ、そのほかの部分も解決できれば言うことなしなんだけど。どうやらアイドル議員の方は単なる悪党ではなくてシビュラのメンタルスキャンに関わる特異性を持ってるやつっぽいんだよなぁ。今回対立候補の猪木(仮)の方ばっかりでてきて彼女が出てこなかったのは、次回が彼女を中心に回るっていう前フリなんだろうし。

 3期に入っていろんなところが混迷を極めるシビュラ統治圏だが、やはりキーワードになるのは「開国と移民」。それを認めるか認めないかで市民感情が分かれているというのが都知事選では端的な火種になっているし、シビュラという法の網をわざわざ解放してまで行った開国であるために、どうしたってそこにはシビュラの弱点が透けて見える。悪い奴らからしたらこれ以上ないくらいに「付け入る隙」である。果たしてどんな手段でこの国の中枢に悪い虫が入り込んでいるのか。シビュラさんもそのあたりの処理には躍起になっているはず。まさかの成り代わりなんてことは勘弁してくれよ。

 そうしてこの世界を取り巻く大きな物語も展開しつつ、今回はチンピラ執行官2人の掘り下げもぼちぼち進んできた。慎導と行動を共にする入江の方は純粋に「スラム育ちのちょい悪にーちゃん」くらいのキャラっぽい奴で、「尖ってるぜぇ」っていう割に今のところ肉弾戦は敗戦の方が多い。「あなたは今暴行を受けている可能性が高いです」って言われるのも不憫である。それにしても、今期はやたらとスラム街っぽいところで諏訪部順一が生活してるよな(歌舞伎町シャーロック・ノーガンズライフ)。あと、中村悠一は今期めっちゃ事件の捜査ばっかりやってる(歌舞伎町シャーロック・バビロン)。

 もう1人のチンピラ、廿六木(とどろき)に関しては、回想シーンも挟んで毎度のことながらヘヴィーな過去が明らかになった。まぁ、ヘヴィーじゃなきゃ執行官にはならないんだから当たり前だけど、若干ギノさんちとかぶるような部分もあるかもしれないな。「血統と犯罪係数の因果関係は証明されていない」だそうですよ。ギノさんが聞いたらなんていうでしょうかね。廿六木は思い切り猪木の闘魂注入を食らうなど、今のところ噛ませっぽい情けない挙動が多いのだが今後活躍するチャンスはくるんだろうか。

 そして主人公コンビ・慎導とミハイルの二人の闇の深さもまだまだ気になるところ。過去に肉親を殺された事件を追ってわざわざ公安にまでやってきたというが、なんとその後援者になっているのはあの常守朱と「首が飛ぶゲームで遊びたい」でおなじみ霜月美佳ちゃんであった。さらに今回入江たちの口から「朱ちゃんはおかしくなっちゃったかわいそうな監察官だろ?」みたいなことを言われていたわけだが、さて、結局朱ちゃんは今どういう立場で、どこで何をしているのだろうか……狡噛さんがあれだけシャキシャキ動いているし、彼女のサポーター(?)である美佳ちゃんがバリバリ働いてるんだから、きっと朱さんも今まで以上にこの国の治安のために動いているはずなのだが……来週、六合塚さんが何か教えてくれないかなぁ。

 

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 リークは続くよどこまでも……。どうなんやろな。わたしゃあくまで末端なので情報の大元がどういうものなのかはよくわからんのだが(写真を見る限りではどこかのショップがパックを剥いた様子)、こういうのって続けざまに流れてくるようなもんなんだろうか……。まぁ、きてしまったものはしょうがない。繰り返しになるが、リークが嫌だって人はここで回れ右やで。

 

 


○ギミックまとめ
 前回の情報で新キーワード「escape」と再録要素の「信心」「英雄譚」について触れたが、今回はさらに「ニクスへの旅」から「星座」能力の再録も確認され、無事にエンチャントであることに意味が追加された。ちなみに「星座」はそれ自体に意味のある能力語ではなく、単に「あなたのコントロール下でエンチャントが戦場に出た時」という条件を1つにまとめただけのシンプルなものである。ただ、前回と違っているのは、前回の星座持ちが全て自身もエンチャントだった(つまり、自分が場に出た時も能力が誘発した)のに対し、今回は今のところどの星座持ちもエンチャントではない。旧作では単にアホみたいにエンチャントをかき集めていれば自然にシナジーが構築されていたが、今回は「供給する側」と「される側」が分かれているので、バランスを考えなければいけないということだ。
 あと、これは完全に個人的な話なので「分かってたわ」といわれるかもしれないが、個人的に「なんか微妙やなぁ」と思っていたescape能力だが、フラッシュバックと違って「使っても追放されない」という特徴があることに気がついてちょっと評価が変わった。フラッシュバックは「2回使う」ことが前提の能力で、escapeは「何度も繰り返し使える能力」なのだ、そりゃおとなしめに調整されるに決まってるわな。そうして「繰り返し」になることを防ぐ安全弁として設定された「墓地のカードを規定の数だけ取り除く」という追加コストだが、こちらは前回の情報で出ていた「4枚追放」以外にも当然バリエーションがあった。とにかく自分の墓地を貯めることが長生きするコツである。また、パーマネントだけの効果かと思ってたが今回ソーサリー版のescapeも確認された。フラッシュバックと違い、墓地から唱えてもそのまま墓地に戻る点に注意が必要。かつての「回顧」能力みたいなもんやな。
 
 
(恐ろしい無気力)Dreadful Apathy (2)(W) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは攻撃もブロックもできない。
(2)(W):エンチャントされたクリーチャーを追放する。
 今回の「平和な心」枠。デザインとしては「絞首束縛」の完全アップグレードで、起動コストが低減し、舞台から退場させるのもかなり簡単になっている。「絞首束縛」の存在したイニ影環境は昂揚条件があったためにエンチャントを墓地に送ること(そしてクリーチャーを追放すること)に意味があったが、今回は信心能力なので、相手クリーチャーを場に残さないことが重要になってくる。一応これ自体が白の信心を1持つわけだが、相手の方が信心深そうだったらさっさと起動して盤面から消し去ってしまった方が安心ということだろう。何はともあれ必須除去だし、星座誘発の役割もこなせるオールラウンダー。普段以上に優先度は高いはず。
 
 
(運命のちらつき)Flicker of Fate (1)(W) C
インスタント
対象のクリーチャーかエンチャントを追放し、その後、それをそのオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
 そのものズバリ「ちらつき/Flicker」の名を持つ明滅呪文。最大の特徴は過去にあまりタッチしていなかったエンチャントにも触れるようになった部分(現役の「テフェリーの時間改変」も触れるが、あれは自軍パーマネントのみである)。例えば強化オーラを貼ったクリーチャーが殺されそうな時にクリーチャーとオーラのどちらを守るかという選択肢が生まれたし、先に除去系のオーラを使っておいて、もっと面倒なカードが出てきた時に張り替える使い方も可能。また、今回は「場に出た時に普通の呪文みたいな効果がある」オーラも多数登場しており、そうした呪文の使い回しにも運用できる。相手クリーチャーのオーラを剥がすのも思いのままである(ちゃんと貼られてるクリーチャーを追放しようね。相手のオーラを追放した場合、戻ってきた時にエンチャント先を選べるのは多分相手の方だ)。なかなかいやらしい戦術が狙えそうな1枚。
 
 
不退転の意志/Indomitable Will(CHK)」 C
 パッとこのカードの情報を観た時に「あぁ、再録のオーラだね」と一発で気づける俺って結構偉くない? これ、神河物語で一回登場しただけの雑魚コモンやで。一応瞬速オーラってことで今回およびがかかったようで、瞬間的な星座条件の達成や信心の水増しに一役買ってくれる1枚。ただ、素の能力が地味なのでそこまでニーズがあるかと言われると……。せっかく帰ってきたのにあんまり扱いはよくなさそう。ボロスで速攻を狙う英雄的デッキが組めた時のカードかな。
 
 
(ケイラメトラの祝福)Karametra’s Blessing (W) C
インスタント
対象のクリーチャーはターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。それがエンチャントされているか、エンチャント・クリーチャーであるなら、追加でターン終了時まで呪禁と破壊不能を得る。
 テーロスを知らない人のために簡単に確認しておくと、テーロスはギリシャ・ローマ神話をベースにした次元で、そこには圧倒的な力を持つ神たちが存在している。中心的な力を持つ単色の「主神」5柱と、サブの役割を果たす2色の「小神」が10体の計15体がおり、その中で白緑を担当する「収穫の神」がケイラメトラである。ちなみに緑単色のナイレアが「狩猟の神」であり、同じ色を持ってるくせに肉食とヴィーガンみたいに対立してるなんて小話もある。まぁ、そんなケイラメトラの力が白い増強呪文になった、って言うだけの話なんだけども。1マナで+2はごく普通の性能だが、ニクス生物(エンチャント)ならなんと破壊不能と呪禁という圧倒的防御性能を見せる。この2つを同時に付与されたら、あとはサクらせるくらいしか対処法が無い。ついでに「オーラを貼ったクリーチャー」の面倒を見てくれるあたりは随分優しくなってるところで、「オーラを貼ったクリーチャー」=「除去されるとアドを失う重要なクリーチャー」なわけで、守る手段が絶対的なのは文句なしでありがたい。いつも通りの増強と侮るなかれ、これは結構な爆弾かもしれんぞ。
 
 
(失われし部族のレオニン)Leonin of the Lost Pride (1)(W) C
クリーチャー・猫、戦士
3/1
〜が死亡した時、対象の、対戦相手の墓地にあるカードを追放する。
 テーロスのレオニンは、「オレスコスの王、ブリマーズ」という圧倒的君主に統治されていて治安も良いし義理にも篤い。アジャニとは盟友関係にあり、かつての物語でも色々と手を貸してくれた良いやつら。そしてデザインがまとまっていることの多いレオニンの中でもテーロス・レオニンは割といろんなネコ科生物の外見を持っているのでバリエーションも豊富である。さておき、そんなレオニンの一角を務めるウィニーは「第六隊の刃」とだいたい一緒だが、死んだ時に墓地を1枚潰せるというちょっとしたスパイスが効いている。今回のセットならとりあえずescape持ちを潰しておけば潜在的に1枚分の利益を得られるような気がするし、そうした対象がいなくても将来的にescapeの燃料になりかねないカードを消せるのは意味がある。ウィニーの流れをキープしつつの保険としては悪くない。

 


 
(敬虔な旅人)Pious Wayfarer (W) C
クリーチャー・人間、スカウト
1/2
星座・対象のクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。
 堅実に星座能力を運用する小兵。1マナ1/2と最低限の能力だが、一応毎ターンエンチャントが展開できるなら2/3相当だ。能力は自分に使う必要もないので、自軍で一番強いカードを補強する一種の「賛美」持ちと考えてもいいかもしれない。1マナコモンなのだからそこまで大それた仕事を求めるわけでもないだろうし、細かい戦闘を左右できるというだけでも相手からしたらそれなりのプレッシャーだ。瞬速持ちのエンチャントを多めに用意しておくとトリックにもなるのでかなり良い感じ。エンチャントパワーに自信があるなら2枚3枚と固めどりしてしまうのもありかもしれない。まぁ、こいつ自身がエンチャントじゃないので、入れすぎると純度が下がっちゃうのが難点だが。
 
 
(哲学の幻霊)Eidolon of Philosophy (U) C
エンチャント クリーチャー・スピリット
1/2
(6)(U)、〜を生贄に捧げる:カードを3枚引く。
 「幻霊/Eidolon」はラヴニカで初登場したスピリットの一種。特に決まった個性は持ち合わせていないのだが、テーロス世界においては全てエンチャント生物。前回のセットではオーラも兼用する「授与」能力の持ち主が多かったが、今回は授与が無いので割と普通の生物。エンチャントカウントを水増しする役割に加え、一応終盤の大技を兼ね備えている。ただ、流石に能力が使えない1マナ1/2はあんまりおよびでないので、この7マナの効果をどうしても確保したいという遅いデッキのみが登用可能になると思われる。そう考えるとスタメンはちょっと厳しいかもしれない。「エンチャントの起動型能力のコストがやすくなる」みたいなエンチャントが登場すれば可能性は広がるのだが……(実際作られてそう)。
 
 
(魚形化)Ichthyomorphosis (2)(U) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーはすべての能力を失い、基本のパワーとタフネスが0/1で青の魚になる。
 見たこともない英単語の名前に度肝を抜かれたが、調べてみると「ichthyo-」というのは「魚の」を表す接頭語らしい。「ichthyology」で魚類学、「ichthyophobia」なら「魚恐怖症」だそうです。発音は「イクシオ」なのでカード名は「イクシオモーフォジア」になるか。まぁ、どうでも良い話題から触れたけど「蛙化」などの亜種のオーラである。「蛙化」より1マナ重いが、その分パワーが0になってほぼ完璧な無力化が可能になる。さらにこの世界では「オーラが残る」というのも一応自分のメリットだが、貼ってある相手クリーチャーも残るのでそこはトントンか。今回はセット全体を見ても+1/+1カウンターをいじる能力はそこまでフィーチャーされていないので、青除去としての優先度はかなり高い。たまにescapeでカウンター乗せて戻ってくる奴はいるけど、そういう奴には貼らなきゃ良いだけの話である。しかし、なんで魚なんだろう。

 


 
(隠された洞窟のナイアード)Naiad of Hidden Coves (2)(U) C
エンチャント クリーチャー・ニンフ
2/3
あなたのターンでない限り、あなたが呪文を唱えるコストは(1)少なくなる。
 「ナイアード」は青のニンフに与えられた名。この世界のニンフ(授与能力をもつクリーチャーサイクル)は色によって種族名が異なっており、白から順番に「アルセイド」「ナイアード」「ランパード」「オリアード」、そして「ドライアド」となっている。旧作の「雨雲のナイアード」は青の筆頭コモンとして恐れられ、集められればそれだけで押し切れるヤベェ奴だったっけ。今回はそんな授与能力がなくなってしまったが、イゼットが推す「相手ターンに呪文を唱える」の応援団に任命された。呪文タイプの制限はないのでテフェリーがいればソーサリー、ビビアンがいればクリーチャーのコストだって安くなる。相手ターンにまとめて動こうという完全に受けのデッキならなかなか危険な存在と言える。現在もインスタントタイミングを売りにしているシミック系のフラッシュデッキが流行っているが、そうしたデッキに何かセンセーションを起こせないだろうか。こいつ自身が単なる3マナ生物だから流石に構築は無理かなぁ。
 
 
(ニクス生まれの海護衛)Nixborn Seaguard (2)(U)(U) C
エンチャント クリーチャー・マーフォーク、兵士
2/5
 圧倒的バニラ。一応エンチャント族だし、さらに信心が2つある上に場持ちも良いので、青の信心をコンセプトにしたデッキなら案外バカにできないお仕事をこなしてくれる。ちなみに4マナ2/5は「アーデンベイルの聖騎士」など、そのほとんどが白に与えられていたが、青もイクサランの「源流の歩哨」を皮切りに「賽銭ガニ」が続き、着実に実績を伸ばしている。過去の先輩たちを思い出せば、その厄介さはイメージしやすいはず。相手が嫌がることは積極的にやっていこうよ(青なりの生き方)。
 
 
(厳格な放逐)Stern Dismissal (U) C
インスタント
対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーかエンチャントをそのオーナーの手札に戻す。
 今回の基本バウンス。「送還」がエンチャントも戻せるようになった上位種かと思いきや、そう簡単にあのベテラン選手が自分より強いカードを許してはくれない。自軍パーマネントを戻して救済したり、再利用する道は封じられている。リミテッドに限れば、バウンスの対象なんてもんはだいたい相手陣営なのでほとんど問題ない気もするが、今回はオーラに187能力が付いているデザインも多く、それらが戻せないのはやっぱり残念。まぁ、そうやっていたずらに複雑な選択を増やさないための措置なのだろうけど。ちなみに、過去のテーロス環境でもエンチャントに絡めたバウンスが開発されており、それがクリーチャーと一緒にオーラを全部戻す「傲慢」だった。どっちがいいかは悩ましいところだが、やっぱり手軽なのはこっちですかね。いや、多分ベストアンサーは同じくテーロスの「航海の終わり」なんだろうけども。

 


 
(トリトンの波乗り)Triton Waverider (3)(U) C
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
3/3
星座・〜はターン終了時まで飛行を得る。
 「ウェイブライダー」といえばZガンダムが変形する飛行形態のことだが、このクリーチャーはその変形機構をカードとして取りこんだもの。ではない。いかにもコモンらしい星座戦力であり、「4マナ3/3なら物足りないけど、これが3/3フライヤーなら強いよね」という間をとった形。「短剣帆の飛空士」が3/2だったことからもそのギミックはわかりやすい。愚直なアタック戦力なので、エンチャントギミックを極めたいという人は無理して集める必要もないかもしれないが、結局リミテだとこういうストレートなラインが一番安定するのよね。
 
 
(ヤツメウナギの血)Aspect of Lamprey (3)(B) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)
〜が戦場に出た時、対象の対戦相手は手札を2枚捨てる。
エンチャントされたクリーチャーは絆魂を持つ。
 なんでウナギにこんな能力があるんだろうな。各色に満遍なく配置された「普通の呪文を適当なオーラに込めました」シリーズ。過去の先輩でいうと何故か初代ラヴニカに各色1枚ずつ配置されていた同型オーラが源流となっており、黒はその中の「不死の断片」と同様、4マナで「精神腐敗」が使える。オーラ自体の効果は時代を鑑みて再生付与から絆魂へとスイッチしているが、まぁ、どちらも鬼強い効果でもないので使用感はそこまで変わらないだろう。アド1枚の「精神腐敗」が場に残って一応の効果を発揮するのだから額面上はアド2枚分。「不死の断片」同様に「ちょい重いけど出せれば仕事するよな」という枠。ただ、これらのオーラに共通する難点として、対応してクリーチャーを除去られるとメイン(?)の効果の方も活かせないというリスクがある。とりあえず環境のインスタント除去については真っ先に頭に叩き込む必要がありそうだ。

 


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 どんなタイトルやねん、第5話。しかしこのタイトルがやたらしっくりくるお話ってのがまた面白い。自分の感情をしっぽに託すこの感じがいかにも人外の理。この世界の住人は耳やらしっぽやら、おそらく不随意と思われる身体の部位に感情が迸りすぎて大変そうだが、こうしてみると人間よりも感情の表れが多いってのはむしろ良いことなのかもしれませんな。

 前回のひりつくような空気からは一転、ある意味「日常パート」に戻ってきたとも言えるお話。あれだけの大立ち回りを演じておきながらレゴシとビルの関係性が不問ってのはどうなんだろうという気もするが、世間的には「大成功の公演」だったのだから表立って事を荒立てるわけにもいかないか。あとは本人たちの間での問題だが、レゴシは「怒りに任せて自分を解放した」という事実については悪びれる様子もなく、単に「大それたことしちゃったなぁ」という面倒臭さというか、身の丈に合わないおおごとにばかり困っているようだ。ビルの方はイデオロギーの時点でレゴシとソリが合わないのだから揉めるのは当然だが、自分の方が「不法」なのはわかっているわけで、今から改めてレゴシとやりあうという気もないようだ。何より、ルイが(渋々ながら)ことをおさめてくれたのが大きいのだろう。結局、ひとしきり話題になりはしたものの、あの夜の公演のことはそれぞれの胸に秘めたままで時間はすぎていくことになる。

 こうなると、あとはレゴシの内面の問題。自分は何故あれだけ荒れてしまったのかは、おそらく一月の間ぼんやりとは考え続けたのだろう。その結果導かれた結論は、やはり「ウサギの血」の特別さ。確かに肉食については「不法」であり、品行方正なレゴシはそんなことをやろうとも思わずに生きてきたのだろうが、だからと言ってあそこでビルにブチギレる理由もなかったはず。だとしたら、「血を持つこと」、つまり「肉食願望」が怒りの対象なのではなく、「ウサギを捕食対象と認識してしまうこと」に怒りが収まらなかったということ。それを理解したレゴシは、自分と「ウサギ」について改めて考える必要が出てしまったわけだ。周りの連中が割といいやつばっかりなので救われてる部分はあるけど、これ、状況次第ではアイデンティティクライシスにつながりかねない問題だよね。気立ての良いジャックには感謝しないと。

 そうして、再び巡り合ってしまうレゴシとハル。二人はそれぞれに見え方が違っているのが当たり前で、再会した時にもハルの方は「あの時の狼」と思い出すのが精一杯で、「一度寝た男」なんて勘違いしていたくらいに適当な印象。対してレゴシの方は、下手したら1ヶ月延々ハルのことを考えていたのだ。そりゃ熱量に差があって当然のこと。童貞臭を隠そうともしないレゴシと見ての通りのミラクルビッチであるハルのコミュニケーションはいわゆるビッチもの(?)の一幕のようでもあるが、決定的に他の世界と異なるのは、そうした「上下関係」以外にも、持って生まれた生き物としての性質が加味されているということ。ハルの方は、これまでオオカミときちんと関係を持ったことはなかったのだろう(そりゃそうだ)、改めてレゴシと対面し、自分の中に眠っていた「被捕食者」としての本能を嫌という程に感じてしまった。面白いのは、そうして「被害者」側が有無を言わさず丸め込まれているというのに、レゴシの思考はあくまでも単なる童貞思考なのである。どれだけウサギを見てもあの日の夜のような激情が呼び起こされることもないし、当然ハルの内心での葛藤なんて想像できるはずもない。そのなんともちぐはぐなやりとりが、滑稽でもあり、哀れでもあり。ある程度全体像が見えているハルの方が先んじて「身を引こう」という判断を下したところで、レゴシはそれに気づかずもう一歩を踏み出す。残念ながら、こうなってしまうとなかなかウサギが狼から逃げ出すのは難しそうだ。さて、どっちが「食べられる」側になることやら。

 今回のコンテはなんと京極尚彦が担当していた。考えてみりゃ「宝石の国」の監督なんだからつながりがあるに決まってるんだけど、なんだか贅沢に人員を使わせてもらってる感じがたまりませんな。あと、エンディングテーマも色々種類があって贅沢。「Le Zoo」って、どういう意味なんだろ。

 

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 冒頭の新幹線のシーンの座席の向きおかしくなかった? 第5話。いや、どうでもいいんだけどさ、東京から京都に向かってる最中なら二人席(D/E席)は進行方向右手になるはずなんだよね。一応「いっぺん関空まで行ってから新大阪→京都のルートをとった」なら成立するんだけども。

 ほんとどうでもいい話からはじめてみたが、基本的に原作通りの進行なのでいじる部分がそこまで多くないからである。ただ、毎回毎回「これ、初見だったらどう反応したらいいんだろうな」という展開ばかりで本当にドキドキしているのは間違いない。自分が初見だったら「ものすげぇアニメにぶつかっちまったなぁ」と食い入るように観ていたはずだ。それだけ、きちんと原作の持つ毒気というか、どうしようもない絶望感みたいなものはアニメにも載せられている。当然カットも多いので口惜しい部分はあるのだが、それでもこれだけスパッと展開しているとその目まぐるしさに気を取られて「削られた部分」にまで気を回す余裕もないや。

 そして、やっぱり曲世が登場する回のインパクトはたまらない。原作でもそうなんだよ。実際に登場するシーンはそこまで多くないし、当然正崎と面と向かって会話なんかできないので、出てきたとしても電話越し、モニタ越しで直接の対話なんてもう今後は無い。そのために登場シーンはかなり限られてくるのだが、いわば「一番おいしいところを持っていく」メインヒロインなわけでね。いや、「一番まずいところで出てくる」が正しいんだけども。今回もラストシーンでの登場は文句なしでインパクト絶大でしたしね。きっちり異様さが引き立つ絵面が作れているのはお見事だ。

 そして、今回は何と言っても「中学生・曲世愛」の登場である。作中でも「インモラル」という言葉が出ていたが、倫理的にも色々問題のあるキャラクター展開。そりゃ画面には何一つ問題のある映像なんて映らないのだが、青山穰の熱演も相まって、そのどうしようもない魔性がふらりひらりと見えかけては消える。セーラー服ってのがまた憎らしいね。脇できちっとスーツを着こなす瀬黒がこの話を聞いてるっていうシチュエーションもなんとも言えないものがある。それにしても、青山穰は最近こういうインパクトのでかい役でよく声を聞く気がするな。昔からアニメにはちょいちょい出ている人だったはずなのだが、個人的には「ヘボット」での出演以降、やたらその声が耳につくようになった。その辺りの時期からアニメの出演も増えてるし、なんか業界的な流れがあったのかもしれない。

 閑話休題、次で2巻は終わらなそうなのであと2話かな? 個人的なお願いとしては、「これ以上瀬黒を可愛らしく描かないでほしい」ってことなんですが……ねぇ……。

 

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 桜井役の櫻井でちょっと笑った、第4話。「桜井隆幸」がフルネームらしい。もう、大体本人じゃないかな。櫻井が顧問やってる部活って大体いい仕事するイメージがある。吹奏楽部しかり、将棋部しかり。

 さておき、今期のオリジナルアニメで気になる作品があるとするなら、これになるのかもしれない。非常に地味な作品ではあるのだが、かなり丁寧に作られているし、素直な中にも時にピリッと刺激になる要素も混ざっていて意外と飽きない。まぁ、刺激を混ぜすぎたせいでエンディング映像が問題になったりもしたが、解決したらしいのでそこは見なかったことにしよう。実際、あのエンディングダンスはかなり目を引くしいい出来には違いないんだよな。元ネタがあったというのは確かに(著作権的な意識が)いただけない部分はあったが、そこからちゃんとキャラごとのアレンジを加え、見せ場にすると同時にキャラの造形にも一役買っているのだからやっただけの意味はあるのだ。「シャキシャキ踊れるデブ」という見応えのある映像も素敵で、実は今作の女性キャラの中では彼女が一番魅力あるんじゃないか疑惑もある。今回も生徒会のシーンで不思議なインテリジェンスを感じさせてたし。意外と万能キャラ? その他にも、今作はなぜか中学生男子のママンにやたら力を入れているという一面もあり、登場するおかーさん方がなんだか可愛らしいというのも推せる点。まぁ、その分親父は……。

 テニスの描写についても実写撮りこみか何かの技術を使っているようで自然かつダイナミックな動きが実現している。ヘタクソ中学生のテニスなので目を見張るようなプレイなんかは出てこないが、1つ1つの動作に「地に足がついている」印象があり、細かい部分からも真摯な姿勢が伺える。あとはそうした技術を駆使してどんな作劇をおこなっていくかっていう話。そしてまぁ、これは地味なんだけども……。でも、分かりやすい部活ものの展開だから見やすいし今後に期待も持てるじゃない。超次元テニヌと違って「初心者でもちゃんと練習すれば上手くなるかも」と「頭を使って、効率よく練習して勝てるテニスを目指そう」という2つの目標はそれなりに理解が及ぶし応援もしたくなる部分。今回のチーム分けのくだりは「まだそんなにピンとくるほどキャラの印象ないよ?」とか「そもそも今までなんでそんな適当な組成でやってたんだ」といった疑問もないではないが、主人公の力で少しずつ変わっていくテニス部の情景としては一番分かりやすい伝え方だったのだろう。あとはこないだの虐待の子みたいに、1人1人の部員のバックグラウンドを掘り下げ、それをプレイにフィードバックしていくだけだ。上手くその辺りで個性が出せればよいのだけど。

 そして、このまま晴れやかに青春が謳歌できればよかったのだが、どうやらそう簡単にはいかないようで……。今回のくだりのおかげで、見逃した1話目の要素は大体補完できた気がしますね。

 

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