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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<青>
 
認識否定 Anticognition (1)(U) C
インスタント
対象のクリーチャー呪文かPW呪文を、そのコントローラーが(2)を支払わない限り打ち消す。いずれかの対戦相手の墓地にカードが8枚以上あるなら、代わりにその呪文を打ち消し、その後占術2を行う。
 色々と変則的な「本質の散乱」。同じ2マナのカウンターとしては、環境を去る「火消し」との比較になるが、「2マナ追加要求」の部分が同じで、対象はこちらの方が圧倒的に狭い。ただ、「本質の散乱」と違ってPWも視野に入れているのは存外大きく、今時の試合なら、この2面体制だけでもかなり対応範囲は広いはず。そして、「火消し」はゲーム中盤以降に使いづらい局面が増えてくるが、こちらの呪文は相手の墓地さえ用意できればむしろ威力が増す。2マナの完全カウンターが占術まで提供してくれるってんだから、「悪意ある妨害」に満足していた我々にさらなる発展を見せてくれている。今後の世界ではそれなりに見かける呪文になるんじゃなかろうか。墓地のケアまで考えると、マジで「盗賊ギルドの処罰者」あたりのニーズが高まる気もするな。
 
ベイーンのヴェール Beyeen Veil (1)(U) U
インスタント
対戦相手のコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで−2/−0の修正を受ける。

ベイーンの沿岸 Beyeen Coast 
土地
〜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(C)を加える。
 青におなじみのパワーだけ下げるよ系トリック。ベースになっているのは「形勢一変」で、効果は全く一緒だが土地モードの追加でアンコモンに格上げされている。もともとメインデッキには入れづらいタイプの呪文であったが、さて、土地にもなると言われたら入れる……かなぁ……。一応イゼット系では土地を圧縮しながらスペルカウントを水増しできるので、そういうニーズはあるかも。
 
泡の罠 Bubble Snare (U) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
キッカー(2)(U)
〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、エンチャントされたクリーチャーをタップする。
エンチャントされたクリーチャーは、そのコントローラーのアンタップステップにアンタップしない。
 キッカーを使って分業に成功した青除去オーラ。キッカーを払えば「金縛り」とだいたい同じ。最近は「捕獲球」に慣れてしまっているので瞬速が無い分だけ物足りなくはあるが、代わりにこちらは1マナで唱えられるという非常に大きなアドバンテージがある。「捕獲球」などのカードの最大の難点は、どうしてもアクションとして重たいのでリミテッドだと1ターン丸々そのマナのために犠牲にする必要があり、テンポでの優位を築きにくいところだった。こちらのカードなら、相手に1回殴らせる覚悟さえあれば、簡単に他のアクションと複合させながら除去を展開できる。いわばマナコストをライフで賄っているようなものだ。そして、単なる代替コストではなく「選択可能」というところに意味がある。殴られるのが嫌なら普通に4マナで唱えればいいだけで、そこに不便はほとんどない。このセットを象徴する青の必須カードになるのは間違いないだろう。
 
滝の予見者 Cascade Seer (3)(U) C
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
3/3
〜が戦場に出た時、占術Xを行う。Xは、あなたのパーティーの人数に等しい。
 このセットの「予言ダコ」。叡智を求めるウィザードさんがタコと比較されるのも屈辱かもしれないが、実際にやれることはほとんど同じである。タコは占術が2で固定だが、こちらの御仁はパーティー規模による変動制。まぁ、一応期待値的には2.5なのでタコよりは有利と言えなくはない(期待値とは?)。「予言ダコ」は他に際立ったシナジーもないくせにリミテッドでは割と活躍した印象があり、青が持て余す4マナあたりの地上戦力として無難な数字を保持しつつ、未来への可能性をつなぐ良い1枚であった。こちらはパーティー構成のサポートもこなしつつのお仕事なのでタコ以上にやることが多い。マナカーブに注意しつつ、必要な枚数を見極めたいところ。

 


怒り狂う島嶼、キャリクス Charix, the Raging Isle (2)(U)(U) R
伝説のクリーチャー・リバイアサン、カニ
0/17
対戦相手の唱える〜を対象とする呪文のコストは(2)多くなる。
(3):〜はターン終了時まで+X/-Xの修正を受ける。Xは、あなたのコントロールする島の数である。
 カニカニカニカニ! Fly Away! いや、全然フライアウェイしないだろうけど。びっくりするぐらい海の底深くに沈んどるやろうけど。突然の記録更新クリーチャー。なんの記録かは言わずもがなだろうが、もちろんタフネスの最大値である。銀枠の「B.F.M.」を除けば、タフネスの過去最高値は「動じない大ワーム」の16。1点ではあるが、2年ぶりの記録更新となった。加えて、当然「パワーとタフネスの差の最大値」も「解放の樹」の13点をぶち抜いてのトップ。これ、当分は抜かれない大記録だ。そんな記録尽くしのカニは、4マナであることを考えればネタキャラでは終わらない危険性を孕んでいる。「パワーとタフネスの合計値が17」という見方ができて、これを均等に分けて8/9のクリーチャーだったとしたら、どうあがいても7マナ以上はかかるところ。それをこいつは4マナでクリアしているのだ。あとはたっぷりの島を用意して道筋をつないでやれば……ゲーム中盤なら1回の起動で6/11くらいにはなるかもしれない。常に3マナかかるのは確かに鬱陶しいが、どうせどんだけ殴ったって相手は戦闘でこれを殺すのはほぼ不可能なのだ。いつかは突破できるチャンスだってくるんじゃなかろうか。面倒に感じる人はタフネスで殴る系のカードと併用しよう。ただ、今回のローテで「太陽の義士、ファートリ」と「厳戒態勢」がいなくなるので、その手のカードはほとんどなくなっちゃうんだけどね。そして、その手のデッキでも別に無理して17点狙う必要はないんだけどね。夢はドリームじゃないか。さぁ、デッキを作ってみよう。愛情を込めて「キャリさん」って呼ぶと、自動的にCVが決定してすげぇかわいくなる。
 
凍える罠 Chilling Trap (U) C
インスタント
対象のクリーチャーは、ターン終了時まで−4/−0の修整を受ける。あなたがウィザードをコントロールしているなら、カードを1枚引く。
 青的コンバットトリックの基本形。パワーを下げるだけでは一時しのぎにしかならないことが多く、単体ではあまり歓迎されないタイプの呪文。過去にコンスタントな使用実績があるのは諜報シナジーがあった「眩惑の光」くらい。しかし今回はついに期待のアップグレードに成功。なんとウィザードさえいれば1マナキャントリップ。絶対損しない設計。これまたたまに使われることがあった「混迷」が2マナも軽くなった形である。手札を減らさずにインスタントを唱える回数が増えるのはウィザードデッキの目指すシナジー方向に合致するのでデザインそのものが種族に噛み合っているのも大きい。ウィザードデッキなら必須レベルに格上げされたんじゃなかろうか。
 
冷たき深淵の僧侶 Cleric of Chill Depths (1)(U) C
クリーチャー・マーフォーク、クレリック
1/3
〜がクリーチャーをブロックするたび、そのクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。
 最近は類例があまり無いタイプの能力だが、過去を遡れば一応「眩暈の落とし子」というかなり似たようなクリーチャーが見つかる。「落とし子」は2マナ0/3の壁でこの能力、こちらは2マナ1/3で一応殴れてこの能力。しかも先輩はアンコモンだったがこっちはコモンだ。色んなところでクリーチャーの進化というのは確認できるもんである(一応、「落とし子」はブロックしたクリーチャーをタップする能力も持っているが、警戒持ち以外には意味のない部分である)。どこをどう見ても防御要員。そしてタフネスは3しかないので、この能力で長時間にわたって2体のクリーチャーを止め続けるなんてのも難しい。あくまで時間稼ぎと割り切って、序盤に自信のないデッキがなんとか場をつなぐために採用する程度だろうか。一応青のクレリックなので、白や黒に触らずにパーティーを集めたい時にはニーズがあるかもしれないが。ちなみに「青単色のクレリック」というのもなかなか珍しい設定で、考えてみても私はさっぱり前例が出てこなかったのだが、調べてみたら過去には14体もいた。そのうち実に8体がアモンケット出身で、なるほどあの次元の特徴が分かるというものだ。
 
一枚岩の防衛 Concerted Defense (U) U
インスタント
対象のクリーチャーでない呪文1つを、そのプレイヤーが(1)に加えて、あなたのコントロールするパーティー1体につき(1)を支払わない限り打ち消す。
 基本は非クリーチャー限定の「魔力の乱れ」。1マナに対して1マナを要求する青の伝統的な小技で、実はこれだけでもちゃんと採用実績のある良い呪文だ。今回はそれがグッと強化されており、パーティーが増えればわずか1マナで「火消し」になり、「マナ漏出」になり、「巻き込み」になる。1マナカウンターとしては最上級のスペックである。最低1体でもクリーチャーが用意できれば「呪文貫き」になるわけで、今後の青がこうした妨害手段とクリーチャーのベースをどのように調整していくのかが注目される。クリーチャー呪文がメインメタなら……まぁ、「本質の散乱」使えばいいじゃん。
 
当惑させる難題 Confounding Conundrum (1)(U) R
エンチャント
〜が戦場に出た時、カードを1枚引く。
あなたの対戦相手のコントロール下で土地が戦場に出るたび、そのプレイヤーがこのターンに他の土地を自分のコントロール下で戦場に出していたなら、そのプレイヤーは自分のコントロールする土地を1つ、そのオーナーの手札に戻す。
 なんとも妙な効果を持った青の限定的対策エンチャント。こういうヒネたデザインの青カード、なんだか久しぶり。「ついえし希望」とか「重荷」みたいな懐かしのカードを思い出すわね。これがあると、相手の場には絶対1ターン1枚ずつしか土地が増えない。つまりはくたばれウーロだしくたばれ「樹上の草食獣」ってことになるが、だいたい1ターン目に置かれるあれの対策にはならねぇな(そもそもスタン落ちするやん)。最近は「耕作」の使用頻度も上がっているので、そのあたりを対策するカードとしてはそれなりに面白い。面白いが……かなり仮想敵が限定的なので、実際に使われるかどうかは微妙。サイドボードに仕込んでおくと面白いかもしれない。ちなみに、「出した土地を戻せ」とは書かれていないので、相手は戻したい土地を積極的に戻すことも可能になる。スタン環境では問題なさそうだが、何が起こるかわからない下の環境では要注意。みんなで一緒に土地を並べる「未踏の開拓地」みたいなカードを使うとちょっとズルくて楽しいかも。
 
珊瑚兜の年代記編者 Coralhelm Chronicler (2)(U) R
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
2/2
あなたがキッカーされた呪文を唱えるたび、カードを1枚引き、その後手札を1枚捨てる。
〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリを上から5枚見る。あなたはその中からキッカー能力を持つカードを1枚公開し、手札に加えても良い。残りをライブラリの下に無作為に置く。
 どうやら今回のキッカー応援団は青のようだ。戦場に出た時点で1枚分のアドの可能性をちらつかせ、さらにその後も恒常的なルーターで後押し。なるほど便利には違いないが……キッカーってそんなに応援したくなるようなギミックだっただろうか……。やっぱり「そんなに連打するもんか?」っていうのが現時点では引っかかる部分なのよね。正直、レアかと言われると微妙な気がする。

 


狡猾な泉魔道士 Cunning Geysermage (2)(U) C
クリーチャー・人間、ウィザード
3/2 キッカー(2)(U)
〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、最大1体までの対象の他のクリーチャーをそのオーナーの手札に戻す。
 いわゆるクラゲ系クリーチャーの新作だが、ギミックにキッカーを加えたら何故かやたら重くなってしまった。この系譜の最近の傾向は、3マナ2/2が最上級で、4マナだとそれにちょいステータスのボーナスがついたりして強化されるイメージだったのだが、こちらはパワー1点の代償として、6マナもかかるようになっている。残念ながらキッカーの方は本当におまけ程度で、単なるバニラとしての運用が多くなってしまうだろう。おかしい、基本セットでは5マナ3/2で空まで飛んでたのだが……。一応青緑のキッカー系シナジーが増えたなら多少は改善されるか?

 


熟考 Deliberate (1)(U) C
インスタント
占術2を行い、その後カードを1枚引く。
 なるほどそうきたか。あの名作呪文「定業」が、2マナインスタントになって帰ってきた。1マナソーサリーだと強すぎるレガシークラスの呪文になってしまうが、2マナなら適正という判断だ。実際、こうしてみると「選択」の豪華版だとみることもできるし、「予期」の微調整版とみることもできる。まだまだ呪文開発の可能性ってのは残されているもんである。「予期」よりも見られる枚数は1枚減ったが、2枚ともいらないと判断すれば3枚目が引けるのでそこまで大きな差でもなかろうし、2枚とも必要な場合にトップに置く選択肢がある。さらに正式にドローになったのでエルドレインやM21の「2枚ドローしたら」系のシナジー、テーロスの「相手ターンにドローしたら」ギミック、「テフェリーの後見」の誘発など、細かい部分で噛み合うカードが増えた(ドローを咎めるナーセットは環境を退場するのである)。今後のコントロールデッキでは常に検討されるべき1枚になるだろうし、リミテッドでも程よい調整カード。相変わらずこういうカードは人気だわ。
 
探検隊の占者 Expedition Diviner (3)(U) C
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
3/2 飛行
あなたが他のウィザードをコントロールしている限り、〜は「このクリーチャーが死亡した時、カードを1枚引く」を持つ。
 ウィザード部族推しカード。これだけを見ると普通の部族環境だったオンスロートにあってもおかしくないくらいのデザインだ。もちろん、時代が経過しているので4マナ3/2フライヤーという普通に使えるステータス+ボーナスという強さは保証されてるけども。あの時代だと、4マナ2/2で死んだ時1ドローの「エイヴンの魚捕り」が割と英雄でしたからね。面白いのは「他にウィザードがいればお前が死んでもいいや」ってんで、パーティー狙いの時はこいつが死んでも問題ない時に恩恵が生まれるっていう部分。「このパーティーに魔法使いは2人も必要ないんだ……追放しよう」って、まるで現代なろう小説のメインストリームのごとき。
 
実地研究 Field Research (2)(U) C
ソーサリー
キッカー(2)(U)
カードを2枚引く。この呪文がキッカーされているなら、代わりにカードを3枚引く。
 「まぁ、そんなもんやろな」というシンプルなコモン。普通に使えば「予言」と全く一緒だし、中盤以降に余裕があるときのためのオプションが加えられた完全上位互換。キッカーモードだとマナ効率はあまり良くないが、コモンでこの選択肢があるのは悪い話じゃない。青のウィザード系デッキのソーサリー水増しの選択肢としては至極真っ当だ。ちなみに意外なことに、この手の「キッカーしたら枚数が増える青のドロー呪文」というのはこれまで歴史上存在しておらず、「前のゼンディカーはどうなってたっけ?」と思ったら上陸でドローが増える「深遠の謎」があった。まだ未開発の部分ってあるもんなんやね。
 
氷河の掌握 Glacial Grasp (2)(U) C
インスタント
対象のクリーチャーをタップする。そのコントローラーはカードを2枚切削する。そのクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。
カードを1枚引く。
 切削ボーナスがついた「悪寒」。「悪寒」自体はリミテッドだと大体2324枚目くらいのカードで採用されるかどうかはデッキタイプによってまちまちだったが、形はどうあれ、そこにボーナスが付与されたことで採用率は高まった。ならず者戦略が目指す「墓地8枚ライン」は、なんの準備もしていない状態ではやはり達成しづらい。サポートのための切削カードは割と多いが、どれもせいぜい2〜3枚を削るもの。かっちり運用させるならばその手のカードを2、3枚は使っていく必要があり、デッキにはかなりの枚数が求められるはず。そうしたギミックに、こうして負担の少ないキャントリップが加担しているというのは存外ありがたいものである。インスタント・ソーサリー推しのギミックにも組み込めるし、上陸によって一時的にだけサイズアップするクリーチャーが多いのも追い風。意外にニーズが多い1枚になりそうな予感。
 
玻璃池のミミック Glasspool Mimic (2)(U) R
クリーチャー・多相の戦士、ならず者
0/0
あなたは、〜のクリーチャータイプが他のタイプに加えて多相の戦士・ならず者であることを除き、あなたのコントロールするクリーチャーのコピーとして戦場に出ることを選んでも良い。

玻璃池の岸 Glasspool Shore 
土地
〜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(U)
 このセットの「クローン」。レジェンドルールの変更以来、相手クリーチャーの除去に使えなくなったクローン系カードは価値が低下し、様々なボーナスで復権を狙っているが、3マナというコスト軽減もその1つ。このクリーチャーも、3マナクローンである「鏡像」とだいたい一緒。そこにレアリティが追加されたおかげで、「ならず者はキープできるのでパーティーとして使いやすい」というサポートと、土地としても置けるサポートの二段階強化が施された。なるほどここまでしてくれるのなら、「とりあえず入れとこか」の精神で使えるカードにはなっているだろう。これ、パーティーを狙うよりも率先してならず者デッキに入れた方が使いやすい気もするんだけど、ならず者デッキだとどうせコピーするのもならず者だから旨味が少なくなるっていう。
 
洞察の碑文 Inscription of Insight (3)(U) R
ソーサリー
キッカー(2)(U)(U)
次のうちから1つを選ぶ。この呪文がキッカーされていたなら、好きな数を選ぶ。
「最大2体までの対象のクリーチャーを、そのオーナーの手札に戻す」
「占術2を行い、その後、カードを2枚引く」
「対象のプレイヤーはX/Xで青のイリュージョン・クリーチャー・トークンを1体生成する。Xは、あなたの手札の枚数である」
 「碑文」サイクルの青は意外なことにソーサリー。青なんだからそこはインスタントにせぇよ、とは思うが、居並ぶ先輩たちと正面から戦う勇気がなかったのかもしれない。「ソーサリーにしたから多少効果が強くてもいいよね」ってんで、割と単発での威力は高めに設定されている。上からまずは2体バウンス。一応「虚空への突入」と同じなのでアンコモンレベルではあるが、それが選択肢の1つってのはありがたい。そして次はプチ「予感」。単体での性能がコモンに劣るのは残念だが、まぁ、カードが引きたい場合はこれくらいでも文句はでないところだろう。最後は青には珍しくそれなりのサイズのトークンを生成する。まぁ、このモードだけで使うのはよっぽど状況が切羽詰まった時だけだろう。そして、8マナという特大コストからのキッカーモードはフィニッシュブローになりうる威力。相手を2体戻し、手札が差し引き1枚増えた状態から、それなりのサイズのトークンにつなぐ。一応、戻すクリーチャーは自軍のやつでもいいので、トークンのサイズを水増しするために自軍クリーチャーを手札に戻す選択もあるかもしれない。まぁ、なんにせよ戻して引いて産んだら強いには違いない。そりゃま、このコストだしな。……やっぱりインスタントが欲しかったなぁ。
 
乱動への突入/Into the Roil(ZEN)」 C
 初代ゼンディカーから再録されるキッカーバウンス。普通に使っても「分散」と同じスペックで、さらにボーナスが付いている純正強化版である。当時も重宝したし、今回だってお世話になるさ。ちなみに「4マナで戻した上でカードまで引けるんだから、これって実質クリコマだぜ」っていう褒め方があるのだが、大体嘘なので騙されないように。
 
鏡映魔道士、ジェイス Jace, Mirror Mage (1)(U)(U) M
伝説のPW・ジェイス
キッカー(2)
〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、これが伝説でなく、初期忠誠度が1であることを除き、〜のコピーであるトークンを1つ生成する。
<+1>: 占術2を行う。
<0>: カードを1枚引き、それを公開する。〜の上から、そのカードの点数で見たマナコストに等しい数の忠誠カウンターを取り除く。
【4】
 しばらくおやすみしていたジェイス君。その鬱陶しさもしばらくいなくなると恋しいもので、「もう時間を操るハゲはたくさんなので元祖青PWに帰ってきてほしい!」というファンも多かったことだろう(俺調べ/てない)。しかし、そんなクソハゲのせいで、せっかく灯争大戦の時に開発された「PWに常在型能力」という新形式も、「これ、想像以上に鬱陶しいのでは……」と最近はみんな眉間にシワ。その流れを一旦断ち切るためか、なんと、今度は常在型じゃなくて誘発型能力だよ! いや、だからなんやねん! そしてゼンディカーといえばやっぱりキッカー。ジェイス君はめでたく史上初のキッカー持ちPWとなった。そしてキッカーを払うと……分裂する。イクサランの時の頑張ってサバイバろうとしてたときのやつに似てるな。3マナだし。まず、3マナの性能だけで考えると至極普通。コストの割に忠誠度が高いので場持ちは良さそうだが、それは場にいてもそこまで迷惑じゃないから。自動で占術2ができる置物は鬱陶しいに違いないので相手もやはり処理はしたいだろうが、これがナーセットの代わりになるかというと……微妙なところだ。
 そして5マナだとどうなるか。2体目の「幻ジェイス」の方は初期忠誠度が1なので流石に0能力は起動しにくい。つまり、コピーの方でまずライブラリの上をいじって、その後で本体がドローしてやれ、というデザインなわけだ。まぁ、その場合にも安全に引きたいなら土地だけになっちゃうけども……。うーむ、ギミックがクソめんどい割に見返りがそこまで大きくないのが……。一応、これまでのPWと異なり、2枚目以降を引いた時に相乗効果が見込めるという謎性能があるのは気になるところ(本体は伝説ルールで死ぬけど、キッカーしておけばコピーは残せる)。まぁ、5マナかけてやるようなこととも思えないが……ジェイスさん、扱いがアリリオス並みでいいのだろうか。
 
ジュワー島の撹乱 Jwar Isle Disturbance (1)(U)
インスタント
対象の呪文を、そのコントローラーが(1)を支払わない限り打ち消す。

ジュワー島の遺跡 Jwar Isle Ruins 
土地
〜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(U)を加える。
 こちらもアンコモンのカウンターで、これこそ「魔力の乱れ」なんだけど2マナかかるから厳密にいえば「目くらまし」。相手に要求するマナよりも自分が払うマナの方が多いのでやや効率は悪いが、刺さる刺さらないでいえば使える状況は「魔力の乱れ」とそこまで大きな差はない。問題は、こうした呪文が効果を発揮するのはゲームの最序盤が多いという部分で、これが活躍するピークを終えた後にタップインランドとして使えるというボーナスが大きいのかどうなのかよくわからないということ。初手にあった時に「土地が引けない」方の事故を解消する役割としては微妙である。でもまぁ、土地だと思って入れといてカウンターの枚数が増えるのはやっぱり強いか……。
 
生ける嵐 Living Tempest (4)(U) C
クリーチャー・エレメンタル
3/3 飛行 瞬速
 「フェアリーの侵略者」、「風を跨ぐ者」などの多数の同型を持つフレンチバニラクリーチャーの最新版。5マナでキーワード2つというそれなりに特徴的なデザインではあるのだが、やたらとタイプ変更版が多いクリーチャーで、過去には「フェアリー(ならず者)」「マーフォーク(ウィザード)」「スピリット」「ドレイク」などのタイプを持っている。今回はクリーチャータイプが重要な環境でどんな種族になるかと思われたが、これがなんと職業なしのエレメンタルだった。なんでやねん。そこはせめてウィザードでええやろが。なんでパーティーに入れてもらえなかったのかは謎だが、このステータスにさらにボーナスだと強すぎるってことなんだろうか。孤軍奮闘で頑張れ。決して「嵐翼の精体」の方を見てはいけないよ。目が潰れてしまうからね。
 
凪魔道士の威圧 Lullmage’s Domination (X)(U)(U)(U) U
ソーサリー
この呪文を唱えるためのコストは、墓地にカードが8枚以上あるプレイヤーがコントロールするクリーチャーを対象にとるなら、(3)少なくなる。
対象の、点数で見たマナコストがXであるクリーチャーのコントロールを得る。
 今セットの誘拐呪文。今回はオーラの形ではなくソーサリーになり、さらに相手コストによる変動相場制が採用された。この手の呪文で個人的に印象深いのは、おそらくこれのベースとなっているであろう「威圧」。どうしても強いクリーチャーをパクろうとするとコストがネックになっていたわけだが、今回はその部分をならず者ギミックで解消してやろうというデザインだ。これで、条件さえ満たせば「相手クリーチャーと同じ分だけマナを払えばパクれる」ということになる。さらに、コピーじゃないトークンなら3マナでいつでもパクれたりもするので、変なところからの活躍が可能。環境が環境なら相手が出した「ハイドロイド混成体」が3マナでもらえたりもしたが、残念ながら(?)同じ環境にいることはない。まぁ、相手が特大でハイドロイド出すのを通したらパクったところで勝てない気はするが……。
 

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「なんでここに先生が!?」 5→5

 文句があるとすれば、「もっとたゆたゆver」でも別に規制が外れるわけじゃなかったところです。雰囲気と全然関係ない目隠しは本当にやめてほしい。いえ、エロい目的とかじゃなく、画面に雑味が入るのが嫌なだけですよ。ほんとですよ。毎回言ってますからね。鬼印の時代からね。

 金子ひらくがお届けするいつも通りのジャンル。きっちりふさわしい原作を見つけて、求められるフルスペックのアニメをお届けする職人気質の作品。もう、これは日本の伝統芸能と言ってもいいレベルなのではなかろうか。世界に誇れるかどうかは別として。今作は15分アニメで、なおかつヒロイン4人をサクサク展開させていくという、非常に身の丈にあったサイズがスナック感覚で良い。こういうオムニバスの場合はヒロインの属性をガラッと変えて4人のバリーエションを広げるわけだが、今作の場合はタイトルのおかげで全員が「教師と生徒」という関係性だけは共通なので、ヒロインのキャラ次第でその関係性も微妙に変わっていくという味わいがある。どのペアにしても「まぁ、さっさと卒業後に幸せになればいいんじゃない?」って思える関係性だし、存外我々の深い部分に「教師と生徒のイケナイ関係」というものへの憧れがあるのかもしれない。まぁ、人生において一度たりとも「ときめくような女教師」に出会ったことはないですけど。中学以降で記憶にある女性の教員って渡辺直美みたいな家庭科教師だけで、「お前に栄養管理がどうこうとか言われたくねぇよ」って思ってた。

 あと個人的にはのじょさんが普段とはちょっと違うスタンスの役やってるのが印象的でよかったね。男主人公も含めて、結構好きなキャスティングでした。

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「賢者の孫」 3→3

 なんかもう、これはこれでいいんじゃないかな。点は下げないよ。正直、スマホ太郎よりは黙々と観てたし。まぁ、人はそれを慣れというのかもしれないけれど。

 「盾の勇者」と違って、こちらは本当に清々しいまでに「なろう系の系譜」をお届けしてくれる。いや、知った口を聞いてる割にはなろう小説なんて1冊も読んだことないから何がメインストリームでどんなムーブメントがあるかなんてのは本当に耳学問でしか知らないのだが、まぁ、そんな朧な知識から得られる「なろうの血脈」みたいなものがたっぷりと感じられる作品。でもさ、これって世に出て、出版されて、アニメ化されてるからバカにされるけど、思い返せば、男の子の脳内には、少なからずある世界なんじゃないのかな、って思うんだよね。

 黒歴史でもなんでもなくて、私が初めて「創作小説」を書いたのは忘れもしない小学6年生の時である。おとぎ話とファンタジーのコンパチみたいな世界観で、設定も何も考えずに「よくあるRPG的なおつかい」をつないでいくだけのシナリオ。当時は原稿用紙に鉛筆書きだったが、確か主人公パーティを小学校のクラスメイトの名前にして、敵キャラとか、村の名前とか、武器の名前とか、そういうのも全部クラスの人間とか先生とかのパロディにして書いたんですよ(覚えてるのは、「ケンタ」っていう名前の奴を○○ケンっていう剣の名前にしたことくらい)。流石に日本中の男子がそうして謎ファンタジー小説を書いたとは思わないけど、ゲームなんかでそういう世界を知ったら、「自分ならどんなお話を作るかな」って考えたことがある人は多いと思う。人間、誰もがファンタジー作家の可能性を秘めているんですよ。

 でも、メディアってのはそんな妄想を垂れ流す場ではなかった。面白くもなんともない妄想と行き当たりばったりの「どっかで見た設定」のパッチワークなんて、わざわざ金を払って読みたい人間はいない。みんなそれがわかってるから、仮に妄想があったとしても、脳内で収まってきたんだ。しかし時代は進み、そんな脳内がネットという形で外界に垂れ流されるようになる。検閲機構を持たない生の「子供脳」。それがじわじわと染み出して、最終的にこのアニメが出来上がったんだ。だから余計な設定なんて考えないし、とにかくその場で「格好いい」と思ったこと、「気持ちいい」と思ったこと、「読者がやってほしいんじゃないか」と思ったことをつなげていくのだ。やはり、このライブ感というか、「男の子が生きてる」感じってのは他の媒体では絶対出てこないものですよ。まぁ、出さない方が良いからだけど。

 誰がこれをアニメにしようと言い出したのかはわからない。そりゃアニメ作ってる方だって、なんで作らなきゃいけないかもわからないだろう。でも、こうして「子供脳」の共有を行うことで快楽を得る層が一定数いることは間違い無いようなのだ(売れてなきゃアニメ化しないもんね)。今や、小説やゲームを飛び越えて、「脳内ファンタジー」は新たな時代を迎えているのかもしれない。そんな無限の可能性を見せてくれる、素晴らしい作品だった。

 一言でまとめると、「最後まで見届けた俺ってえらくない?」

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「世話やきキツネの仙狐さん」 5→5

 モーフモフ(ハイ!)モーフモフ!

 ここまでステータス極振りしてる作品って案外久しぶりな気もする。中身はない。ほんとにない。こう言うこと書くと「中身があるってどういうことですか?!」みたいなことを突っ込まれることがあるけど、今作の場合、ただひたすらに社畜が癒しを求めるという作品の性質上、「無い」というのはむしろ褒め言葉である。浮世の雑事を忘れて、ただひたすらに虚無に浸る物語、それが今作の目指すべき姿であり、ぶっちゃけかなり成功していた気がする。似たような「押しかけ異種女房作品」としては「メイドラゴン」がそこそこ被る気がしていたのだが、あちらにあった指向性のエネルギーはこちらの求めているものではなく、当然エロスなんてものも必要ない。ただひたすら内に内に。全ては仙狐さんの尻尾の中へ。

 あまりにも「癒し」の方向性を強く出しすぎたせいで、本来の顧客層であるはずの社畜連中が現実との差を処理しきれなくなりかえって今作でダメージを負ったなんて噂も耳にしたが、幸か不幸か、こちとらそんな不幸な社畜ではないので、そこまで強烈に仙狐を求めてもいないし、今作を見続けてリストカットしたいと思うようなことはなかった。もっと殺伐とした感情を抱えて観た時に今作がどんな風に映るのかは気になるところだが、そんな状態には絶対なりたくないので、今の自分の境遇に感謝することにしよう。とりあえず、そんなぬるま湯の人生をあゆむ人間からすると、「まぁ、普通に萌えアニメだったよね」で終わる作品である。ただ、やはり一点特化型なので打撃力が高いのは事実であり、「うちにも仙狐さんがいてくれればいいのに」とは素直に思った。僕は和食より洋食派なんですが、グラタンみたいなものもちゃんと練習してレパートリーを増やしてくれるんでしょうかね。仙狐さんにカロリーコントロールされるダイエットとかもやってみたい気がする。俺は何を言ってるんだ。

 こうしてみると、やっぱり俺もいくらかは蝕まれていたのかもしれません。だって、もふもふは正義だもの。まぁ、僕はケモ娘よりも純正の獣でいいと思うタイプなので、今期もふクイーンの座は仙狐さんではなくフィーロちゃんに差し上げたいと思います。あ、でも「今期和氣ちゃんクイーン」はあげてもいい。いい具合に感染度合いが増してる気がします。

拍手

Fairy gone フェアリーゴーン」 6→5

 くじけちゃダメだ! やぁみんな! P.A.WORKS大好きおじさんだよ! 好きなものは好きだけどしょうがない。だって、なんかこう……ねぇ……。いや、終わってないからまだ判断を下すのは時期尚早なのはわかってんだけど。

 映像部分には別に文句はない。「妖精のCG描写が微妙じゃね?」みたいな意見も聞いたことがあるが、積極的に狙いに行った異物感はむしろ好みのデザインで、むしろなんで妖精バトルをもっと中心にもってこなかったんだろう、と思ったくらいだ。他にもクッソキモい多脚の自動車機構とか、ちゃんと「どっか普通のファンタジーとはずれてる変な世界観」はソリッドで、それこそ制作スタジオの面目躍如である。同じタイミングで放送している「賢者の孫」と比べて欲しい。今作が映像部分でどれだけ多くを語ることが出来ていたかを。

 ただ、そうして用意した世界をたっぷりと広げてお送りするのかと思ったら……あんまりいじりようがなかった……今作は何が描きたくて企画が持ち上がったんだろう。その中心となる要素が未だ見えてこない。最初はマーリヤとフリーのバディものになるんだろうと思ってたんだけど、2人が関係性を深めながら共闘していくシーンはそこまで多くなかったし、「親父さんの家に乗り込んで娘さんをもらっていくイベント」以外で二人の関係性が予想外の方向に広がることはなかった(まぁ、そのイベントだけでも充分って話はあるけどさ)。上述の通り、「いろんなタイプの妖精を駆使してバトるキワモノアクション」だったら面白いと思ったけど、むしろ妖精兵器はもっさりした動きの方が多かったし、オーソドックスなチャンチャンバラバラが主体であんまり個性は出てなかった。最終的に国家転覆を図る敵との壮大な戦争ムービーになるのかと思ったけど、上層部の人間に単細胞が多く、策謀を巡らせてる感が出てる割には実際に起こった事件はそこまで複雑にもつれ合わなかった。どこに今作「ならでは」が出てくるのかをずっと見守っていたのに、いろんな要素が「まぁ、そうなるやろ」くらいの尺度で収まっていく。次のクールでどう展開するかを待つしかない身だが、1クール目で見せてくれる要素はもうちょい期待感が多い方がいいんだけどなぁ……。

 いや、大好きおじさんだから文句なしに2クール目も観るけどね。ちゃんとこの1期を復習して、「あぁ、続けて観ててよかった!」と言える作品になることを祈る。

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「盾の勇者の成り上がり」 5→5

 フィーロはずっと可愛い。それは偽りのない事実。個人的にはロリ形態よりトリ形態の方が好きです。日高里菜ボイスのもふもふ、無限にモフれる概念だと思う。

 「なろう系にしては頑張ったよね」というのが正直な感想。頑張ったってのは主に映像部分で、2クールの長丁場ながら、あまり作画崩れもなく、ちゃんと最後まで責任を持ったアニメ化になっていたのは制作側の気合の入り方が伝わってくる作品だった。まぁ、盾関係のよくわからない概念の攻防は映像にしてもやっぱりよくわからないのでふわっとした表現になりがちだし、尚文はしゃきしゃき動くタイプのキャラじゃないので結局作画で得するのはラフタリアとフィーロの2人になるんだけど。うん、ありがたい話だ。この2人の活躍さえ見てればある程度満足できるしな。

 お話については、最初期は「いろいろぶっこんで来たな」と思ったものの、割とすぐに「なろう系だな……」という諦観につながるようなものだったので早々に諦めた。いや、多分なろうだからって貶める必要もなくて、ラノベ時代にもこれくらいの作品はいくらでもあったはずなのだが、やっぱり媒体の違いから、「行き当たりばったり感」みたいなものは強く感じるんだよなぁ。ラノベだったら一応一本の小説の体を整えながら物語を作っていくと思うのだが、この手の作品は本当に直近の目標のみを見据えてシナリオラインを転がしていくので、後になって「なんか変だな?」と思ってもどんどん後付けで建て増ししていくので説得力に乏しくなってしまう。まぁ、そういうライブ感を楽しむというのも新しい創作技法なのかもしれないけど。

 結局、そうして「次に進むべき抜け道」を探していると、どんどん安易な方向に作品が転がってしまうのは止められないんだよね。「オレツエーばっかりで飽き飽きだから、いっそ序盤はとにかく主人公が酷い目にあうようにしよう」っていうスタートだったんだけど、当然どこかで「成り上がる」必要があるわけで、そのためのルートを本来ならスタート時点で残しておかなきゃいけない。絶望的な状況でも、「こうして尚文はてっぺんを取ったのだ!」と納得できるように道筋をたてなきゃいけない。でも、絶対にこの作品でそれは出来ないわけで、最終的には「他人の謀略で貶められたけど、実はそいつらは全員馬鹿でした」という「周りを落とす」方向での解決しか無くなってしまうのだ。おそらく、作者だって当初の予定では四聖勇者をここまでどうしようもない人間にするつもりもなかったんだろう。描写を見る限り、少なくとも弓・剣あたりはまだ「なんか出来そう」な雰囲気を出していた気がする。しかし、周りに出来るやつがいると、どうしたって協力関係を結ばなきゃいけない尚文が助かってしまう。尚文の力で「成り上がる」のが大前提なのだから、周りの人間はとにかく愚鈍でいてもらわないと「尚文が問題を解決する機会」が奪われてしまうのだ。だから、どんどんあいつらがアホになっていく。そして、そんなアホがいても問題解決出来るようにするため、敵サイドはさらにアホになっていく。アホの無限スパイラルである。やっぱり上に上にキャラクターを伸ばすのって難しい。

 でもまぁ、そうして尚文様格好いいをエンドレスで繋げていけば、そうした思考を臆面もなく展開できるラフタリア&フィーロの活躍の場も増えるわけでね。やっぱり女の子って大事だよね。奴隷女子・兼・生涯の伴侶候補とか、単なる妄想ダダ漏れキャラでしかないんだけどね。それでいいんですよ。CVが瀬戸ちゃんのキャラに死ぬまで介護されるんだから、そりゃ幸せにもなるさ。世話焼き狸のラフタリアさんと世話焼き鳥のフィーロちゃんをアニメ化すればいいと思うの。もふもふに癒されてよいのじゃよ。

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BAKUMATSUクライシス」 5→5

 幕末とは(哲学)。もういいよ、近藤さんがエヴァみたいな巨大生物に取り込まれたってもう驚かないよ。いや、やっぱ笑うよ。

 幕末キャラの名を借りた何かが様々な時間を駆け回りながら互いのわがままをぶつけ合う痛快時代劇エンターテイメント。本当にキャラ属性が一切無いので、「なんかそれっぽい名前の連中」がタイムパラドクスを相手にドタバタしているだけのアニメになっているのだが、時たま思い出したように「こいつら幕末の志士っていう設定なんだよな……」ってことを思い出させる展開が出てきて、その度にいちいち面白いっていう。実にファニー、そして実にフーリッシュ。一応、傑物ばっかりの世界なのでそれぞれが勝手に行動しててもそれなりに説得力があり(?)、中盤からメインの流れになった高杉VS龍馬のどこか白々しいばかしあいみたいな部分にも丸め込まれてしまった。龍馬も高杉もあんなんだから桂の心労がとんでもない状態になってたのも割と面白かった。松蔭先生、こんな世界を望んでたんでしょうか。

 そして何と言っても個人的にツボったのはラストの「スサノオ十二神将大復活」シーンだよね。もう、強いんだか弱いんだか。いや、弱いんだけど。噛ませでしかなかった芭蕉とか五右衛門が復活してきて何が面白いんだよ、っていうね(いや、面白いんだけどね)。

 「偉人たちがくんずほぐれつの歴史超越バトルもの」っていうジャンルでいえば今をときめく(らしい)FGOみたいな作品とも同じ方向性のはずなのに、なんでこんな作品になったんだろうな。まぁ、もともと「幕末カレシ」っていう本当に頭の悪そうなタイトルなわけでな……。よし、次は幕末彼女だな(すでにありそうな予感)。

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「ストライクウィッチーズ501部隊発進しますっ!」 4→5

 実家のような安心感だった……。なんかもう、懐かしの面々の話を見ているだけで満足できる身体だった。……これって、わかりやすく老化しているだけなのでは……。

 いや、別に面白くはねぇんだよ。ギャグのバリエーションが大して多くないので同じネタで何回も話を回すし、活躍するキャラが割と偏ってるからそこまでバリエーションが多いわけでもないし。でもさ、そういうお約束芸だけでも満足しちゃう世界ってあるやん。僕は宮藤さんがおっぱいに埋もれている様子を見るだけでちょっと幸せになれるんだ。

 あと、意外だったのはまさかのハルトマン大活躍な。中の人の状態を考えたら「出演するのかな」くらいの事前予測だったのに、下手したら一番活躍してたのはハルトマンなんだよな(あとトゥルーデ)。やっぱり中の人要素っていうのはこの作品の大きなところで、もうここでしか聞くことができないだろう、千和のルッキーニ声なんかは流れてくるだけでもタイムスリップしたような多幸感。ルキ声がしんどいのかどうなのかよくわからんが、今回ルッキーニの出番少なかったしな。

 僕らはもっともっと501の活躍が見たいのです。この映像じゃなくて、ちゃんとしたやつで再開しましょうよ、高村さん。えっ、こっちの作品が劇場化? いや、そうでなくてだな……。

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「異世界かるてっと」 5→5

 まぁ、そうなるやろ。2期って言われても……この設定であと何するんだろ。完全に出落ち作品だからなぁ……。

 とはいえ、たとえば中盤に参加したエリスをいじる流れみたいに、各作品からまだまだ追加できる要素はあるだろうから、そういう掘り下げ方で2期をやるつもりなのかもしれない。転校生の謎も解明されてないし。

 「想像通りの作品」ではあるんだが、思いの外「異世界に来ちゃったからなんとかして帰らないと」っていうタスクは重くのしかかってきたね。完全におちゃらけギャグに振り切れるかと思ったけど、一応各キャラがそれぞれの世界観を守りながら回そうとするので、いまひとつ振り切れずにもやっとする部分もちょこちょこ。特に最シリアスのくせにそこまで持ち味が活かせない幼女チームがあんまり個性を出せずに損してる部分が大きかったのが残念。まー、そりゃ一作だけ毛色(ファンタジー度)も違うし、元々混ぜるのが無理な話だったんだけど。レルゲン少佐だけが必死に頑張ってたな。そのほかの作品は無茶な部分はきっちり無茶で活かせてる部分があって、意外だったのは「そもそもお前なんにもなくない?」と思ってたスバルがそれなりに個性を持ってほかの主人公と渡り合えてたこと。いや、やっぱりこうして並べると役立たず感というか、ムカつく感じが残るんだけどさ。汚れ役は最終的にカズマさんが全部引き受けてくれるっていう安心感があるよな。

 というわけで、2期もアクア様頑張れ。ダクネスはもっと頑張れ。

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