最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「重神機パンドーラ」 5→5 本作と「BANANA FISH」が石塚運昇の遺作という位置付けになる。ずっと本人の声で放送が続いていたのでアフレコは全部終わっているのかと思っていたが、最後の最後だけもたなかったのはいささか残念ではあったが。改めて、ご冥福をお祈りします。 さておき、そんなこんなでキャスト陣は実に贅沢な作品だし、サテライトクオリティはいつも通りのもの。居並ぶ数多のアニメ作品の中でもそれなりに高品質な製作体制なのは間違いない。ただ……やっぱり「いつも通り」でしかないのが勿体ないんだよな。第一印象の「マクロスかな? それともアクエリオンかな?」というイメージはそのままずっと続いていくことになる。というか、最近はもうマクロスとアクエリオンの差も曖昧になりつつある気もする。 結局、メカ作画のテイストが全く同じで、初代の「アクエリオン」の頃からあまり大きな変化を見せなくなってしまったのが1つ目の問題である。そりゃま、クライマックスのデカボスの存在感なんかは少しずつアップグレードされているはずだし、今作はメカの中にも「生物の進化」というテーマがあるので多少フォルムに工夫はあると思うのだが、それでも作品全体に通底する雰囲気の中では微差にしか感じられない。 また、新しい世界を創造して展開するストーリーラインにしても、正直あまり新奇性はない。惑星レベルでの大仰な話作りはそれこそマクロスレベルだし、アクエリオンでは全銀河にまで拡大していたアホな世界観を経た後では、今作の「惑星と人類」の設計はミニマムですらある。最大の見どころである「中国的世界観」についても、実は河森さんって結構そういうところから発想を引っ張ってきた作品は多かったんだよね。アクエリオンも中国拳法のアイディアとか太極図のモチーフは使われていたものだし。キャラの名前が中国っぽく、食い物が中華料理になったところで、ロボに中華要素がなければやっぱり「いつも通り」よね。強いて差異を見出すならこれまでの二作では「外からの異物」に対する物語が主だったのに対し、本作は「星の中での進化」がテーマになっており、内部から変わろうとする急進的な存在との対話を必要とするものになっていることくらいか。うーむ、でもそんなに書き味は変わらないよなぁ。「家族」っていうテーマにしても、別に目新しいものではないだろうし……やっぱり、河森作品はもう一段階、我々の度肝を抜くようなとんでもない「進化」を求められている気がする。そういう意味では、思い切って勝負をかけた「アクエリオンロゴス」は方向性としては間違ってなかったのかもしれない(結果はどうあれ)。 とりあえず、女の子たちはそれなりに可愛かったです。花澤・茅野・能登の大沢トライアングルの中心に東山奈央を据えるという極悪魔法陣みたいな配置は、それこそ魔のものでも召喚できそうである。あと、「石田彰をいっぱい集めると中村悠一になった」っていうのもちょっと面白い。相変わらず、石田彰を放っておくと世界にとってろくなことがない。 PR 「はたらく細胞」 6→6 今期作品の中では安定して人気を誇った作品のようである。実際、最後までストレスフリーで楽しむことができたので何も不満はないが、まぁ、原作の良さがそのままという感じなのかな。 「白血球さんが怪我をして赤い血が流れ出すのはどう解釈したらいいのだろう……」とか、このままファンの願いが叶って赤血球と白血球が結ばれたら、一体どんな子供が生まれるんだろう……」とかしょうもないことを考えるのが楽しい作品。原作読んでた時はそんなことも気にならなかったけどアニメでそういう見方ができるようになったのは、声がついて、動きがついて、よりキャラクターたちが「個」を手に入れた証拠なのかな、という気もする。花澤赤血球と前野白血球だからこそ、そこに不思議と人間ドラマが感じられるようになったのかもしれないし、あんな血小板だからこそ、よく分からない最大瞬間風速で人気も出たのだろう。やはり、設計からしてなかなか美味しい作品であった。 結局「原作が楽しかったからね」という以上の結論を持ち出しにくい作品ではあるが、ともすればぐちゃぐちゃと見辛くなりそうな設計をアニメでもスッキリ見せてくれていたので、映像化時点で余計な要素を足すよりもこちらの方向での構築の方が良かったということだろう。できれば映像面でもう一つ現代アニメらしい「見せ場」があればうれしかったのだが、余計な装飾で飾り立ててしまうと本作の良さである素朴な味わいがなくなってしまうか。とりあえず、子供が成長したら観せたいアニメである。 9月29日 ドラフト模様(M19×3) ピック順 【Tanaka】→【Alessi】→【Thraxi】→【Serra】→【Chrolony】→ (【Sangriter】)
さぁ、いよいよ環境最終戦。なんだけど、パックの関係で最終戦はドミナリア。そしてずっとM19やってたせいでドミナリアが恐ろしく久しぶり。なんと2ヶ月以上のブランクを経ての試合なので、みんな思い出すのに四苦八苦で全然総決算っぽくないのである。かてて加えて、今回は史上初の珍事が起こってしまった。実は当日私は5人戦だと思っており、開始時刻前の1時55分くらいには全員が集まっているのでそのままドラフトを開始。パックが余っていたので「今日はみんなに4パック目があるよ」なんて嬉しい(?)告知のおまけ付き。そしてピックすること30分弱。2パック目が終わりかけたあたりで、なんと「6人目」が登場したのである。当人曰く、先々週の時点で言ってたし集合時間に遅れるってメールもしたとのことなのだが……。やはり自分の名誉にかけて言う。俺は絶対そんな話聞いてない。そしてメールは運悪くすでにピックが始まった後に送られてきたので意味をなさなかった。なんとまぁ、せっかく6人戦ができる人員が揃っていたのに、5人のドラフトになってしまったのである。 当然納得いかないのは遅れてきた方で、さすがに「そこで黙って見とけ」と言うのも酷い話なので、「じゃぁ、余ってるパックがあるからシールドデッキでも組むか?」と提案。これがすんなり通り、なんと今回はドラフトデッキ5人とシールドデッキ1人という、わけのわからないフォーマットでの対戦になったのである。今回6人の参戦者がいるのにピック表が5人分しかないのはそんな理由だ。なんだこの最終戦は……。さぁ、ドラフトデッキはセオリー通りにシールドデッキよりも強くなっているのか??
来週は待ちに待ったラヴニカお披露目試合です。例によって追加人員も引き続き募集中ですよ。みんなでレッツ・ジョイン・ギルド。
「PERSONA5 the Animation」 4→5 あっれ〜〜〜? 終わった? うーむ、何で最近こういうアニメが増えてしまったのか……まぁ、年末年始特番ならそこまで待ち時間が長いわけではないけどさぁ……それでもやっぱりブランクが空くと辛いぞ。せっかく盛り上がってる状態なのに、エンディングだけバラ売りにされてしまっては、どうしたって印象は薄くなるだろうに……アニメの放送形態の問題も、枠のしがらみからはなかなか抜け出せないのか……。 いや、でもこのラストのぶつ切り感を除けば割と嫌いじゃない作品だったんですよ。多分、過去に何本か作られたペルソナシリーズのアニメ作品の中では、一番ちゃんと見られた作品だった。多分ゲーム的な部分の設定が飲み込みやすかったからんだろうね。「こっからここまでがゲームの設定で、多分こういうタスクをクリアしていく作品なんだろう」っていうのが見えるようになったおかげで、余計な負担なしに本筋が見られるようになったのだ。ちょっとゲームとしての骨組みが露骨に見えすぎた気もするんだけど、ペルソナシリーズのゲームなんて何一つやったことがない人間からすると、「この敵は強いのかなぁ、どうやって攻略するのかなぁ」なんてのを適当に考えるだけでもあまり退屈しなかった。そういう意味では、知らない人間に伝える形としては悪くない構造だったと思うんだ。まぁ、1話目の冒頭でゴール地点を見せた意味はやっぱりよく分からないんだけど、とにかく「怪盗っぽさ」を見せるために一番派手なステージを最初に印象付けたかったんだろうね。 どうしても「ゲームシナリオのダイジェスト」になってしまうのでどこか荒っぽい印象もあるんだけど、画面は割と綺麗な回が多かったし、どうせ戦闘シーンなんかを長引かせてもあまり旨味はないだろうから、これくらいの尺でも不満はない。というか、多分短くなって辛いのは中心となる会話パートの方だったんだろう。原作ファンからはどう見えてたんでしょうね。色々と大事な要素が削られてる可能性はあるんだろうな。僕としては沖縄での水着があっという間に終わってしまったのが不満でしたけどね。 というわけで、結局なんで楽しく見られたかって言われたら、そりゃ女の子のおかげなんだ。どっかで書いた気もするけど、今作のマコトさんも私の理想のサトリナキャラのどストライクでね。今期はサトリナヒロインの充実ぶりが尋常じゃなかったですよね。他にも戸松・おいちゃんの同世代コンビが次々に怪盗団に加入してくれたのは嬉しい誤算で、特に双葉の方はキャラもガンガンに立っててそのオタクトークが中の人のパーソナリティにがっつりハマっているのが実に美味しい。これは薄い本が捗る作品やなぁ! って思ったけど、ゲームの方は数年前なんだから多分一通り市場に流通し終わった後だな。 結論・人類にはサトリナが必要である。Q.E.D. 「天狼Sirius the jaeger」 6→5 やぁみんな! いつでも元気、P.A.WORKS大好きおじさんだよ! 今作も無事に最後まで見守ることができて感無量だ。P.A.作品はいつだって不滅だよ。 ただ、残念ながら今作はそこまで大きなヒット作にはならなかった。印象として近いのは同社の作品だと「クロムクロ」あたりになるのかな。とても観やすいし、映像部分はいつも通りのクオリティでよく出来ていると思うんだけど、それ以上の押しが乏しくてあんまり「これが観たい!」という特別な気持ちにならないという。「クロムクロ」の場合は2クール作品だったので丁寧さが売りになっていたのだけど、今作は1クールで色々とあっさり目に幕を引いてしまったので、どうにも物足りない印象になってしまっている。 「丁寧さ」がなかったというわけではない。改めて考えてみれば最終回が終わって説明が足りていない部分はそこまで多くないのだし、一本のストーリーとして、やりたい部分は多分全部やっているのだろう。興味深いのは、最終話でもぽかんとしてしまったシリウスの箱の能力設定で、何とこれ、結局「何がすごいのか」が1度たりとも説明されないままに終わったのである。「なんかすごい力があることをシリウスの連中が見つけた」「でも凄すぎて今の地球には早すぎるから封印しちゃった」という。一体どうやって、何を見つけたというのだろう。普通、そんな大事な部分がさっぱり分からない状態では物語なんて成立するはずがないのだが、今作は徹頭徹尾そこを曖昧なままにし、「何となく」で渡りきってしまった。そりゃま、エフグラフさんが単なるアホに見えてしまうのはいただけなかったが、「箱の力でユーリィがすごいことになったで」と言われて、何がすごいのか分からないのにハッピーエンドなのである。うーむ、1クールにする際には色々とディティールをそぎ落とす必要があるだろうが、まさかその部分をそぎ落としてしまうとは……。この思い切ったシナリオ構成については、賛否あるだろうが個人的には興味深いものだと感じた。 そして、本作はこんな「何となく」の設定をずらっと並べて、いわば丁寧に素材の紹介を終えた段階なのである。箱の力が何だか分からないし、ユーリィが最終的にどうなったか分からない。今後の日本の行く末も分からなければ、吸血鬼の末路なんて分かるわけもない。とりあえずはこの所在が落ち着いた現段階から、改めて物語を始めるべきなのである。そう、アルティメット・ユーリィの物語はここから幕をあける……はずなのだ。考えてみりゃ、V海運の連中なんかも教授以外のキャラの掘り下げは一切行われておらず、まだまだアニメ的な見せ場はいくらでも用意できるはずなのだ。これ、マジでプロローグだったんじゃないかと未だに疑っている私がいる。この後「天狼」シリーズ本章がスタートし、そこではユーリィが各国の諜報機関を相手に死闘を繰り広げることに……ならんやろなぁ。多分P.A.も続編作る気はないだろうしなぁ。 というわけで、何だか気になるとこで終わってしまったので評価としてはそこまで上げるわけにはいかんのです。もうちょい、視聴者に優しい作品プリーズ。 「百錬の覇王と聖約の戦乙女」 4→3 これも評点やめとこ……って思ったところで気づいたんだけど、この調子でろくに観てない作品の点数をなかったことにしたら、結局平均点以上しか必要なくなるのでは? ……じゃぁ、3で……。 だって興味が惹かれないんだもん……いっそ各方面の酷さを武器にした(?)スマホ太郎だったら「もう、次はどんなものが出てくるんだろう」って楽しみながら見ることも不可能ではないんだが、今作の場合、筋立てでそこまでイカれたことをやろうとしてるわけでもないし、本当にテンプレ的な異世界戦闘+チート戦術を魅力なく見せることに徹していたおかげでアクションやらバトルやらに本当に引っ掛かりがないし……あぁ、プチミレの2人の掛け合いはちょっと好きだったかもしれない。……別にこのアニメを経由する必要が欠片もないコンテンツだ。 作画のクオリティとか筋立てへの興味のわかない感じで近いところを探すと、近いのは「ゼロから始める魔法の書」あたりかな。多分、もっとちゃんと観てればもしかしたら今作独自のセールスポイントとか、逆に叩きたくなるポイントもあったのかもしれないけど、持続できなかったのでそれもチャラだ。序盤の興味が引っ張れるかどうかを考えると、個人的に今作が辛かったのは本当にヒロインの配置が真っ平らというか、差別化が図れないのが辛かった。序盤から割とまとめて出てきちゃうし、誰がどう強いのかも分からないし、「個性的なヒロイン勢揃い」なんて感じは全くしないし、挙句に顔のデザインまで似てる気がするし、なんともクローンハーレムである。「異世界魔王」ではきちんとヒロインを人間としてみて、それなりにドラマを展開させるトリガーになっていたのに対し、今作は単に主人公をageるための音響装置程度の扱いしかなかったせいで、それぞれに対する主人公の接し方に差が出ず、ただひたすら同じ展開を繰り返しているように見えてしまう。まぁ、最終回を見る限りでは「あくまで地元に残してきた幼馴染が本命だから異世界のメスには興味がわかないよ」っていうことを表したスタンスだったのかもしれないが、だとしたらこんなに不愉快な設定もないよな。 おそらくすぐに記憶から消えてしまう作品になるだろうからこれ以上の記述は無意味だろう。とりあえず、「スマホの力を過信したな」は不覚にも笑ってしまったのがちょっと悔しかったので、人生のどこかで使うチャンスがあったら使っていこうと思います。 「ロードオブヴァーミリオン 紅蓮の王」 4→ー 評価を差し控えさせていただきます作品ノ2。今期はひとまず2本です。「観てないから評価を控えるのは分かるけど、ろくすっぽ観てもいないなら記事立てるなよ」と思われる方もいるかもしれませんが、全くもってその通りです。たださ、ほら、せっかく1クール録画してさ、まがりなりにも再生はしてるんだしさ、その「何となく流していた時間」の見返りが欲しいって思っちゃう欲しがりな俺がいるんだよ。そのまま眠らせるのはどうかと思ってしまうんだよ。まぁ、実は前クールの「カリギュラ」とかはそのまま眠らせたんだけどさ。 今作は……なんだろねぇ、やっぱりゲーム原作で一気にどれがメインだかも分からない濃い(と思われる)キャラが大挙しちゃう作品はハードル高いよねぇ。過去にも同じような感想を抱いて沈んで行った作品はたくさんあったはずなのに、この業界はなかなかその辺りを改善してくれないよねぇ。「何でもいいからアニメにしろよ」みたいな指令を出す部署でもあるんかな。これを作ることでどこがどうなってお金が発生する仕組みなのかはマジで分からん。 「何となく流していた」のは当然キャスト陣が贅沢なので環境音楽として非常に優れていたからであり、特に中盤以降はおいちゃんがかなり良く喋るようになっていたし、久しぶりに濃度の高い福圓成分を摂取できたのも嬉しいところ。野郎のキャストは濃いのが多すぎて何がなんだかよく分からない。もちろん、ろくに見てないのでそれぞれのキャラがどういう関係で何が起こったのかもよく分からない。でも、何となく見てる分には「こいつら、感情の振れ幅が大きくてすぐに感極まるな」っていう印象が強かった。画に力がないのでキャラがどんな状況で、どんな感情を抱いているのかはよく分からないのに、キャストたちは頑張るもんだから声の演技が先に立ち、詰め込もうとしたおかげで感情のスプラッシュマウンテンみたいな乱高下が起こる。そうすると状況にふさわしくない感情の爆発ばかりが目につくようになり、「もうラジオドラマでいいんじゃないかな」っていう気になってくる。こんだけ人が死んでると、何が事件で何が日常なのか訳わからなくなるよな。 まぁ、以上はろくに観ていない人間の雑感なので、適当に流してください。そう、気づいたと思うけど、「評点しないよ」っていう措置は「評価する気がないって言い訳しておくから好き勝手に愚痴らせて」っていう免罪符を用意しているだけである。私のアニメ視聴姿勢は一体どこへ行きたいのだろう。 キリンこっち見んなwwwww最終話!!! もう、腹抱えて笑った。そんな目で見るな! 視聴者の方に向き直り、滔々と胸の内を語って聞かせるキリンさん。もう、愛おしくてしょうがないわ。テンション爆上げで盛り上がっちゃうキリンさんを誰が憎めようか! 分っかりまぁす! いやぁ笑った。このテンション芸はやっぱりスタドラに通じるものがあるな……そして脚本もさることながら、前回の「画が強い!」に引き続いて画面構成考えてる人もいちいちすげぇわ。なんやねん約束タワーブリッジって。未だかつてこんな東京タワーの使い方した人間おらんやろ。先週のラストでは絶望の象徴になっていたはずの「倒れた東京タワー」が、絵としてはそのままのはずなのに全く真逆の希望をつなぐ橋となる。いや、絶対なってないけども! おかしいけども! その説得力の塊みたいな画面に、もう納得するしかないじゃない。 やっぱり今作はこうした「こけおどし」が本当にうまい。まぁ、大したことない要素でも大仰に見せる、っていうのはまさに舞台の真骨頂だと思うのだが、1つ1つのファクターにいちいち壮大に見える意味を重ね合わせ、ここまで積み上げてきたものを全て使って鈍器のごとく殴りかかってくるもんだから、いちいちダメージがでかくなるのである。クライマックスで改めて提示される「アタシ再生産」の文字ね。冷静に考えてみりゃ、冒頭から何度となく繰り返されてきたこのフレーズも、意味はよくわからんのだ。最初に華恋が使った時には「舞台少女として、改めて夢を抱いて戦っていく」という意思表示に見えたものだが、最終回となる今回では、ひかりの夢を知り、その妄念に打ちのめされてなお戦い続けるための「コンテニューの方便」として使われている。レヴューでは上掛け落とされたら負けって言ってんじゃん! って思うのに、そこで「でも、再生産だから」って言われたら「じゃぁしょうがねぇよ……」って納得するしかないじゃない。今になって思えば、キリンが連呼する「分かります」だってこけおどしの一環なんだよな。視聴者側から「ん? 分からんぞ」っていう印象が沸き起こったとしても、キリンが分かってるんだから多分わかるんだろう、って納得させられるっていう。「もしそれでも分からないならお前はキリン以下やぞ」っていわれたら、そら「じゃ、じゃぁ分かります……」っていうしかないやん。 もちろん、こけおどしだけの作品だなんて噛みつく気は欠片も無くて、例えば今回たどり着いた「ひかりの想い」について、今回の1クールは実に周到に構えを作っている。今にして思えば、実はひかりの思いってのはバナナのエゴと似たり寄ったりの感情なのだよね。バナナは「99回が大好きだから」という理由でレヴューを私物化し、ひたすら繰り返すことで自己満足を極めていた。誰の迷惑にならずとも、それは明らかにバナナのエゴだった。そしてひかりの場合、「華恋が大好きだから」という理由で舞台(とオーディションそのもの)を私物化し、全てをうちに取り込んで自己満足に浸っていた。もちろんそこで抱える自己犠牲の精神は真似できるものではないし、尊い犠牲と見ることもできようが、最大の問題は、その行動に出るに際し華恋本人の意思を一切確認していないということである。実際、そんなひかりの歪んだ信念を知った華恋は単身で彼女の世界に殴り込んでストップをかけているわけで、極論すれば今回の彼女の行動もエゴの極みなのである。こうして舞台少女全てを一括りに抱え込み、変質させる(もしくは永遠に変質させない)ことを願う構図を繰り返すことで、ひかりの精神性が理解しやすいようになっており、最後のカタルシスへの接続が容易になっている。バナナの一件がなければ、突然レヴューがわけのわからない展開になってしまい、今回の顛末を笑って見守ることは出来なかっただろう。 いや、もちろんだからと言って今回のレヴューが全て説明されたというわけでもないのだが……いいじゃないの。「私もスタァライトしたくなっちゃう」んだから。ほんと、「スタァライトする」ってなんなんだろな。分かります。えぇ、分かりますとも! クロディーヌさん、僕にもカニください! 「僕のヒーローアカデミア(第3期)」 ー→ー 今期も無事終了。まぁ、全然終わった気もしないんだけど、すでに4期の報せも来ているし、「また小休止」くらいの気持ちで問題ないよね。 いつも通りのクオリティで本当に安定感のある作品。今期は同時に劇場版も封切られ、そちらも評判は上々だったという(観てないのは申し訳ないんだけどね)。ここまでの3クール、特に褒めそやすこともなくダラダラと観続けてきたけど、冷静に考えてみれば、ここまでのクオリティを当然のように維持しながら放送が続くアニメシリーズって結構すごいことなのかもしれない。ことに昨今のアニメ産業の実情を考えればね。同じジャンプアニメでも「ブラッククローバー」なんてのはどんどんクオリティが下がってしまったし(だから切ったし)、ジャンプ作品だからといって聖域でもなんでもないはず。今作の力の入り具合は、もしかしたらもうちょっと評価すべきものなのかもしれませんな。 |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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