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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「嫉妬」って言われて「あ、私ですかね」みたいに顔あげるまひるさんがツボ、第9話。去年の時点で嫉妬の女神に選ばれてるあたり、配役センスあるやんけ。

 バナナ編完全決着。前回の対ひかり戦で決着がついたものだと思っていたが、1度の敗北で脱落はしないのがオーディションのルール。訳のわからない新参者に負けただけではバナナも納得いっておらず、完全に心をへし折られるまでにはもう1戦を必要とした。そして、そもそもひかりというイレギュラーが現れて全てが変わってしまった原因が華恋であると読み解き、全てを賭けて自分のレヴューを取り戻すために挑んだ一戦だった。結果完敗してしまった訳だが、ここで彼女が敗れる理由はやはり「停滞」を選択したことだったのだろうか。これまでのループでは天堂さんを楽々屠ってきたバナナが劣等生だった華恋にこうもあっさり敗れてしまうというのは釈然としない部分もあるのだが、華恋・ひかりの相乗効果というのはそれだけ影響力が大きいということなのだろう。

 そして、こうした新たな変化を導き出していたのが、結局はバナナ本人の意思によるものであったのだろう、という結論が何かしら救いを感じさせてくれるものになっている。停滞を望み、殻に閉じこもっているかのような印象のバナナだったが、その実、「99回」というレヴューの思い出に拘ってこそいたものの、ちゃんと毎度の舞台で少しずつ脚本を改良したり、決して進歩的な面がないわけではない。むしろ、99回というただ1つのレヴューをとにかく磨き上げて良いものにしていこうという貪欲さは、純那が言っていた通りに誰よりも舞台少女らしいものである。それこそ、100回公演を目指して切磋琢磨する周りの仲間たちと同じ志だ。そんなバナナの向上心は、無限とも思われるループの中でも微細な変化を生み出し続け、最終的にはひかりと華恋という特大のイレギュラーを生み出し、皮肉にもそれがループ脱出の引き金になってしまったということなのだろう。もしかしたら心のどこかでは自分の停滞を後ろめたく思ったり、その行為の正しさに疑念を抱く心もあったのかもしれない。そうした己が内面を純那に諭され、無事にバナナも浄化されたのである。彼女が大切に持っていた99回の脚本、なぜか表紙にカエルが描かれていたのは、彼女の特性である「帰る」「還る」を表している……かどうかは定かでない。最終的に、彼女も自分自身を「変える」ことになったわけだが(うまいこと言うた)。

 そして、今回はこれまで何となく描かれるだけだった「スタァライト」という舞台の具体的な中身も明かされることになった。まぁ、今回のお話だけでは大枠しかわからないが、おそらくアニメを見る上では今回のあらすじだけを理解していれば充分なのだろう。キーワードになるのはやはり「2人の少女」という部分で、ゴールするのはたった1人のトップスタァではなく、互いを信じ合う「舞台少女たち」であるべきということだ。そんなスタァライトを夢見ているからこそ、華恋は迷わずに「ひかりと2人で舞台に立つ」ことを夢見ることができるのだろう。そして物語に登場する「大小2つの星」というのもなかなか意味深であり、どちらを掴むのか、はたまたどちらも掴むのか。そのあたりの結末に華恋とひかりの運命も変わってきそうである。ただ、二人のヘアピンを見る限り、ひかり1人で「2つの星」を担っていて、華恋の象徴は王冠なんだよね。あの王冠、毎回オーディションのたびに鋳つぶされてるけど……どういう意味があるんだろう。

 あと個人的に気に入った小ネタとしては、「塔」を象徴するスタァライトのアイコン(台本の表紙に書かれたデザイン)がオーディション中にバナナを示すものとして舞台上に投射されているが、この図式から華恋が一歩脇に避けることで「私は99回へは戻らない」と示すところがお気に入り。上に登るための塔のデザインなんだけど、あのシーンだけは「99th」という文字へ至るバナナの道程を示し、そこから華恋が脇に避けたように見えるんだよね。高みへ登る図式か、はたまた先細りの道行きか。どちらとも解釈できる面白い描かれ方。

 あと、冒頭で衣装の変更をクロちゃんに褒められた時の香子のドヤ顔がすごい好き。香子にはこのままブレずに調子に乗り続けて欲しい。

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 そうなってしまうのか……第9話。久野ちゃんの朗読を聞いて、泣いていいのか笑っていいのかよく分からない精神状態になってしまう……。

 最悪の展開になってしまった。いや、しょうこがさとうとのコネクションに失敗してしまった時点でこの可能性も想定されてはいたのだが……結局、さとうが警告した通りに、中途半端な「友情」がしょうこに取り返しのつかない結末をもたらしてしまった。さとうに袖にされた時点で完全に関係性を諦めてそのままノータッチでいればここまでの悲劇にはならなかったはずだが、どうやらあさひとのやりとりでしょうこは最後の勇気を振り絞ってしまったらしい。そのせいでわざわざ1208号室へと赴き、決定的なシーンを目撃してしまったわけだ。

 よくよく考えれば、まるで玉突きのように事態が影響を与え続けている。今回の一件だって、さとうが太陽に指示を出したからこそあさひに動きがあり、そのあさひの動きに呼応するようにしょうこが立ち回ってしまった。もしさとうが余計な気を起こさずにあさひの対処に出ていなければ、もしかしたらしょうこはあそこを覗きに来なかったかもしれない。先手を打ったが故に、巡り巡ってしおの写真があさひの手に渡ってしまった。なんとも因果なものである。まぁ、あの写真をしょうこがいつ送信したのかは定かでないのだが……「警察には言わない」と約束した上で、すでに写真を送っていたのだとしたら、彼女の複雑な胸中も色々と考える必要がある。しょうこの中でさとうはどんな存在意義があったのか。そして、あさひをどんな風に見ていたのか。結果だけを見れば「余計なことしたクソビッチの死」でしかないのだが、彼女のこれまでの葛藤を考えれば、なんとも遣る瀬無いものである。

 それにしても、さとうの手は早かった。すでに「お兄さん」に手を下しているので実行に躊躇いがないのはわかるが、あの状況からすぐさましょうこを処分する方向に舵を切れるのは本当にやばい。しかも、すぐ隣にはしおちゃんが寝ているという状況下で。基本的に、こういう行動に出る時のさとうは実はあんまり後のこと考えてないんだよな。先生に「処理」を依頼した件なんかもそうだけど、最悪を考えたら色々とマズいはずの状況でも、その時点でのベストだと思えばまず動く。その後に処理を考えて、その処理がたまたまうまくいっているという状況でしかない。ことここに至って、しょうこの行動は完全に制御不能な状態にあり、さとうも全てを処理しきることはできなかった。

 そろそろこの生活も終わりを告げることになるのか、はたまた、あさひの追撃を完全にしのぎきることになるのか。……普通に考えたら因果は応報するものだが……。

 

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 女の子はだいたい可愛い、第9話。お嬢さんが空気を読まずに元気可愛いのは当然として、ロリ吸血鬼姉妹も満遍なく可愛い。時たまガチで怖い顔を見せるのもチャームポイントだよな。

 ぶっちゃけ、今週はほとんど話が進んでない。特にユーリィ周りでは謎のジジイ登場でまた一悶着あるかと思ったが、単純に親父さんの時代と現代を接続するための橋渡し役にすぎず、情報出し渋ってまごまごしてたのも時間稼ぎっぽい印象になってしまっている。じいさんの心情として、ユーリィたちの父親・アレクセイとの友情を大事にしたいという気持ちは分かるのだが、その大切な男の息子がやってきた時に、あれだけ無下に扱うのはどうなんだろう。まぁ、どうやらドッグヴィルの壊滅すら知らなかったようだし、世間の流れから完全に隔絶した隠遁状態で墓守みたいな気分になっていたのだろうけども。ドッグヴィルが今も現存していると思っていたなら、ユーリィは「今更親父さんの様子を見にきた親不孝息子」にしか見えなかったのかね。

 とりあえずなんの偶然やらお嬢と伊庭さんも合流して、樺太組はいよいよ箱の洞窟目指して進軍開始。お嬢がここにたどり着けたの100%偶然でしかないのだが、ほんとにこの娘さんは行動に躊躇いがない鉄砲娘だな。普通、「ヤベェ、親父に見つかる!」って勢いで大して親しくもない人間を信じて船に飛び込むもんかね。まぁ、以前富士に行こうとした時の電車も行き当たりばったりだったしなぁ。少佐が面倒見のいい人でよかったな。お嬢がいてくれると重苦しい空気が緩和されるので助かりますね。しかし、ロンドンに行くと思って娘を追跡した親父さんが本当に不憫だな……。当時のロンドン行きって船旅でどれくらいなんだろう。値段も、時間も。

 先にロンドンに入った教授たちのチームは何かを求めてドッグヴィルの跡地へ。まだ古文書に情報が残ってるのかよ。万能すぎないか? そしてミハイルを含むエフグラフさん御一行は、あからさまなミハイルの反抗も生暖かい目で見守りつつユーリィの歓迎準備。その間にも「吸血鬼の終わり」が近づいているとかで、実はこちらサイドも結構残念な状況にいるのである。いつかロリっ子達も正気を失ってしまう時が来るのかもしれない。怖い。

 そして最後に出撃しますは、捲土重来を目論む変態博士クラルヴァイン。もう、こんなとこで雑に出てきても壊滅フラグ以外の何物でもないし、壊滅しなかったとしてこんなことでエフグラフ様が振り向いてくれるとはとても思えないのだが、こんなところで研究成果を全部吐き出しちゃっていいんだろうか。もう、使い道ないんだろうなー。

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 堕ちモノ系、第9話。私、「堕ちモノ」が好きだという話は折に触れて書いてきたんですが、なるほど、それが野郎であってもなんかグッとくるな。

 もう、「嗚呼、白石よぉ……」と思いながら見るしかないお話。本人も言っていた通り、裏切りというのは一度では終わらない。その道を進み始めたら、どれだけ悔いたところで止まることなど出来はしないのだ。何度も何度も「自分は正しかったのか」と自問することになり、その度に自分のせいで失った命のことを考えなければいけない。当然の報いとはいえ、あまりにも重たい業を背負ってしまったものである。

 結果だけ言えば、白石の裏切りは結実しなかった。間諜さえいれば簡単に攻め落とせると思われていた金田城。しかし長年この地に住み続ける刀伊祓の防衛戦術は蒙古軍から見ても、そして迅三郎から見てもなかなかのもので、女子供から老人に至るまで、その全ての知恵を使って外敵を排除しようとする。大掛かりな投石機による援護射撃、広大な敷地を利用した焼き討ち戦術。そうしたものを使って、蒙古軍の企みは1つずつ潰されていった。敵方も再三言っていたように、全ての兵を突っ込んで強攻策に出てしまえば多勢に無勢で叩き潰せる程度の戦力差があるはずなのだが、それをやってしまったら蒙古軍も無事では済まず、少なからず被害が出てしまう。そして、城の中の様子がわからない以上、それだけのコストをかけて叩き潰す意味があるかどうかもはっきりしないのである(白石の言を全て信じるわけにもいかないだろう)。

 更に、結局この城攻めは蒙古軍にとってはサブイベントでしかなく、最終的な狙いは日本の本土攻略であること、そして蒙古も一枚岩ではなく、本土侵攻の際の活躍度合いによって内部での評価を稼ごうという「競合相手」が多いことなども、攻勢の手を緩める大きな要因になっている。多くの武器を持ち、余裕のある敵であればあるほど、なるべく無駄を出したくないという意識は働くものだ。そして、迅三郎は相変わらずの特攻気質で敵前線に奇襲をかけ、敵大将・ウリヤンエデイに対して直接矢を射かけるという蛮勇に躍り出ている。結局いつの時代、どんな部隊であっても、後陣に控えている指揮官というのは戦場の生の息遣いを理解していない者が多いのだ。たった一本の矢を受けることで自分の命が無くなるかもしれないというギリギリの戦場を見せつけることによって、見事にその意気を挫くことにも成功した。「この城を攻めても得がない」。そう思わせることにより、見事迅三郎たちは勝利をものにしたのである。

 さてこうなると進退きわまるのが白石である。逆転の一手を狙い、全てをなげうって企てた裏切りだったが、彼1人の人生など知ったこっちゃない蒙古サイドはさっさとケツをまくって逃げた。残されたのは、もう味方に戻ることなどできない孤独な流人1人。今更仲間に入れてくれというのは今まで失った命を思えば許すことができなかったのであろう。突き進んだその道を全うせんと、最後の戦いに挑む。その全てを理解しているかのような迅三郎。武士の務めというのも、なんとも無情なものである。

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 何がニャーだ! 第9話! 全くだよな。しかし今回は色々と名言揃い。なんだろね、この王道ながらもブレない不思議な魅力は。

 いよいよパラディンズ最後の1人、羊谷にスポットが当たったお話。彼は紅華さんが憧れていた先輩の弟にあたり、紅華さんのトラウマはそのまま羊谷にも引き継がれていた。正確には、殉職した刑事が紅華の憧れの人。彼を失ったことで紅華は「力への恐れ」を抱えて封印派に回ったが、羊谷はそんな紅華と兄にただただ憧れていた。兄を失い、大切な紅華にただ従うだけの「腰巾着」になっていたが、そんな紅華をも失い、彼はこの地球に意味を見出せなくなっていた。これまでのパラディンズは高潔な意思を持った人物が多かった中、言い方は悪いかもしれないが羊谷の望みは非常にエゴイスティックである。自分と紅華の世界、それが失われたことで世界が無価値に見え、その結果、全人類を巻き込んでの封印に及んでしまっている。「紅華の夢の中で、僕には居場所がない」と匙を投げていたが、実際にはその紅華さんの夢の中で羊谷もちゃんと居場所があったというのもなんとも皮肉なものである。

 しかし、こうして絶望した羊谷がとにかく強い。これまで戦ったどの装甲も太刀打ちできないほどのパワーを持っており、その意思の力で封印装置を吸収、装甲と同様に扱うことで絶大な戦闘能力と高速の封印能力が行使できる。立ち向かった虎居は一蹴され、せっかく復帰した美羽&熊代組も相手にならない。結局、なすすべもなく地球は封印され、封印派からは事実上の「勝利宣言」が下された。

 しかしそこは主人公補正。宗矢だけは楽園の民の力によって封印が及ばず、さらに「意識の拡大」という謎現象から、封印の安寧を良しとしない地球人と意識を結ぶことが可能になった。最終的にあの場面でどれくらいの地球人が手をあげたのかはよく分からないし、賛同してくれた人たちも何をもって封印に抗う気が起こったのかもよくわからないのだが、まぁ、普通に考えたらやっぱり「部外者が突然そこそこ良い移住案を提案してくれたからそっちで過ごしましょう」と言われても釈然としないよな。「良い夢見せてやるから一生寝てろ」って誘いは、普通に考えたら悪夢なのである。まぁ、実際に「封印」っていう行程が物理的にどのような結果をもたらしていたのかはよくわからないけども(睡眠ではなく時間停止って解釈でよかったのかしら)。

 とにかく地球人の支持を得て宗矢は復活。さらに銀子・先生と力を合わせ、「宇宙船・バトルモード」とかいう理不尽極まりない巨大ロボも覚醒させた。なんでそれ龍造寺戦で使わなかったんだよ、って気もするが、まぁ、この大一番のためにとっておいたのかね(もしくは二日酔いがすごい)。とにかくすごいメカで最強の羊谷を迎え撃った。宗矢のモチベーションをあげてくれたのはやはり委員長で、彼女がいたおかげで、宗矢は「地球人」として新たに立ち上がる道を選ぶことができた。これまでの戦いはシリウスとしての仇討ち、そしてこれからの戦いは「地球人」黒井宗矢として愛する者を守るための戦いだ。過去にすがりついてただ沈み込むだけの羊谷に対し、新たな一歩を踏み出すことを決意した宗矢の意思がシンプルながらもグッとくるコントラストを成している。「自分の故郷を失ってしまったという事実こそが、今の俺の居場所だ」って、なかなか言えるセリフじゃないですよ。

 さぁ、いよいよ封印派との全面対決。閣下はやはりこがねさんが搭乗してあのフォルムで降臨されるのでしょうか。封印装置は全部使い切ったはずなので、やっぱり宇宙船同士の巨大メカ戦闘になるんだろうな。そして、その後には竜との一戦も残ってるんだよね。分かりやすくて良いプロットです。

 それにしても、穏やかな表情の紅華さんも美しかった。

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Back Street Girls -ゴクドルズ-」 5→5

 もう終わるんかい。今期1本目の終了作品は、意外なところで10話完結(完結してるか?)を迎えたこの作品。まぁ、アニメ業界も1クール1213本っていう制限に縛られずに作品が作れるようになればシリーズ構成の自由度が増すのでこういう展開も良いとは思いますけどね。この作品に構成もクソもあるかよ、っていうのはおいといて。

 今期様々なジャンルからしのぎを削った純正ギャグ作品の一本。個人的にはあんまり好みのタイプではなかったので点数はあげないけど、多分作品のコスパはめっちゃいいはず(作画的に)。

 ヤンマガ連載作品ということで、かなり攻めた際どいネタ、っつうかアウトなネタも色々と挟み込まれたえげつない作品。昨今は「魔法少女俺」のようにアイドルという存在をネタに振り切った作品も珍しくないが、今作は実は「アイドル」という要素は割とおまけみたいなもんで、作中でのアイドル活動自体はそこまで克明に描写されているわけではなく、まさにタイトル通りに「裏側」を描くシーンがほとんど。そんな中で「性転換」「ヤクザ」という2つのテイストが絡まり、どんどん汚い方向へと走り去ることで「アイドル」成分とのギャップが笑いにつながる。いや、もう途中から性転換っていうか魔法レベルの存在になってた気がするけども……タイってすげぇ国だなー。

 個人的にはそんなミラクルな世界を支えていた組長役の藤原啓治がやりたい放題やってた部分が一番好きな作品で、どうしても下ネタ方向に振り切っちゃうメインのネタの方はあまり得手ではなかった。「まだ若い主演の女性声優たちに何言わせてんねんwww」みたいな部分も狙ってた気もするが、それができるのが声優って存在だしなぁ。これでイメージが固まっちゃったらマズいのかもしれないけど、本作の場合はメインの男性キャストと二人三脚なのでそこまで表に出てくるイメージでもないし。でもまぁ、楽しそうで何よりでした。

 それにしても、今作における謎の今千秋への信頼感は一体なんだったんだろう。俺の中ではむしろ手堅いイメージの監督だったんだけどね。

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<黒>
 
 
アズラの煙纏い Azra Smokeshaper (3)(B) C
クリーチャー・アズラ、忍者
3/3 忍術(1)(B)
〜が戦場に出た時、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで破壊不能を得る。
 アズラまでおるんかい……。ぶっちゃけ私もよく知らないので付け焼き刃の知識だけ書き写しておくと、アズラは数年前に発売された「バトルボンド」の中に登場した新たな種族。ちょっと鬼っぽいツノが生えた人間と悪魔の中間みたいな見た目の種族で、どうやら先祖がデーモンらしい。赤と黒に位置したこの種族は割と享楽主義らしく、唯一彼らの存在が確認されている次元「ケイレム」ではラヴニカにおけるラクドス教団みたいな立ち位置でお客さんたちに迷惑をかけている様子。で、そんなアズラが今回はなぜか忍者にジョブチェンジ。背景が見えにくいのでわかんないけど、これもケイレムの風景なんだろうか。そして、これまでにない忍術の使い方になっているのがこのクリーチャーの面白ポイント。なんと「プレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび」の能力ではなく、単に「場に出た時」の能力を持っているのだ。忍術で出た場合、どうせこいつはブロックされていないのだから破壊不能は必要ない。つまりこいつは周りの誰かが戦闘で死にそうな時に駆けつけてくれるナイス助っ人役なのだ。忍術コストの割にサイズもそこそこだし、これでコンバットの結果を書き換えつつ、後詰を次々に送っていく展開はまさに忍者の真骨頂。
 
 
陰謀団の療法士 Cabal Therapist (B) R
クリーチャー・ホラー
1/1 威迫
あなたの戦闘前メインフェイズの開始時に、クリーチャーを1体を生贄に捧げても良い。そうした時、土地でないカード名を1つ選ぶ。その後、対象のプレイヤーは自分の手札を公開し、その名前を持つカードを全て捨てる。
 セラと同様、セット発表時に公開されて話題を呼んだ1枚。あの「陰謀団式療法」がクリーチャーの姿を借りてモダンに殴り込みをかけてきたってんだから話題にならない方がおかしいだろう。しかも1マナ1/1威迫って最低限のステータスは守った上でだ。もちろん、本家「療法」に比べればセーブされている部分も多く、例えば起動タイミングが「最初のメインフェイズの開始時」に限定されているので出したターンに起動することができず次のターンまで生き残る必要がある。そしてコストはクリーチャー1体と安くはないので、そう簡単に連打できるようなものでもない。まぁ、このクリーチャーをサクることが「療法」のオマージュになっているのだろうが。おかげでハンデスとしてはそこまで信頼性が高くないのだが、逆に1マナ1/1クリーチャーになったことで考えられる悪巧みも色々とある。1マナソーサリーを墓地から戻すのは大変だが、1マナクリーチャーなら墓地から戻す方法も数多く存在している。ライブラリからのサーチだってクリーチャーの方が簡単だろう。新たなセラピーが、新たなモダンの風を起こすことがあるのかどうか、要注目である。それにしても、メンタルヘルスっておっかねぇんだなぁ。
 
 
屍肉喰らい/Carrion Feeder(SCG)」 U
 オウオウヲウ、なんだてめぇ、アンコモンとか随分エラくなったもんじゃねぇか。俺らが知ってるちっちゃい頃のお前はコモンでなぁ、そりゃ親しみやすい性格だったもんだよ。いや、小さい頃って言ってもすぐおっきくなってたけどな。ただでさえゾンビ強い環境だったせいでリミテッドではシャレにならなかったけどな。貴重な0マナサクり台として突然のモダン乱入。新しい職場でも元気にモリモリ食べられるかどうか。
 
 
変わり身ののけ者 Changeling Outcast (B) C
クリーチャー・多相の戦士
1/1 多相
〜ではブロックできず、〜はブロックされない。
 公式記事で説明がある通り、「苛まれし魂」に多相がついたクリーチャー。単にそれだけなので一応メリットともデメリットとも解釈出来るが、色々と面白いシナジーを生み出せるのは多相という特質ならではのものだ。似たようなクリーチャーとしてリミテッドで活躍した記憶があるのは「トゲだらけのボガート」。1マナでブロックされにくいだけの1/1という性質が同じで、当時の環境では「ならず者でダメージを与えたら使える」という非常に限定的な「徘徊」というキーワード能力が存在していたため、シンプルなシナジーが形成出来たのだ。このクリーチャーは「徘徊」はもちろんのこと、最近なら「絢爛」、ちょっと古ければ「狂喜」、そして記事にもある「忍術」などなど、様々なシナジーを見込みつつ、更に部族ボーナスまでカウント出来るという。まぁ、なかなかこれだけの性能ではモダンの荒波を渡りにくいかもしれないが、この使いやすさは地味さとトレードオフしても余りある。追加のマーフォークとして使えたりしないもんですかね?(黒ははいらんやろ)
 
 
親切な吸血鬼 Cordial Vampire (B)(B) R
クリーチャー・吸血鬼
1/1
〜か他のクリーチャーが死亡するたび、あなたのコントロールする各吸血鬼・クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。
 吸血鬼ギミックなんてのもあるのかよ。まぁ、今回多相が白黒に多く配置されているらしいので、頑張ってそこを集めろってことなんだろうが……。吸血鬼といえばファンタジー生物の定番でもあり、今となってはMagicでもすっかり一枚看板だが、実は部族として取り上げられ始めたのは割と近年になってから。具体的には基本セットが「M○○」表記になり、再録カード以外にも「なるべく初心者が直感的にわかりやすいカードを」ってんで基本らしいカードが新たに作られた際に、ゾンビに代わる黒のクリーチャー枠として登場したのがきっかけ。吸血鬼が栄えるゼンディカー次元と手を組んだ時にはバカにならない破壊力を持ち、「吸血鬼の夜侯」率いる軍団が環境を席巻したこともある。そうした時代背景を考えれば、この子も一族の使命を背負って出てきた新たな時代のホープなのかもしれない。書いてあることが強いのは間違いないが、並べて突っ込む吸血鬼がモダンで通用するかどうか。イクサラン吸血鬼からなんとかモダンレベルの連中を2つ3つつまめないもんですかね。
 
 
墓所のネズミ/Crypt Rats(7ED)」 U
 破滅的ネズミ。こちらも最後に再録されたのが第7版だったためにモダンでは使用できなかったが、この度めでたくエントリーされたことに。まぁ、このカードがどんな風に使われてるのかは全然知らないのだが……どうやらpauper需要があるみたいね。なるほど、確かにコモンでX火力は貴重だもんな。ちなみに、今回イラストは既存のもので再録されているが、フレーバーは「グール呼びのギサ」さんによる新作である。死体屋さんにとってはネズミは天敵だよなぁ。
 
 
真冬 Dead of Winter (2)(B) R
ソーサリー
全ての氷雪でないクリーチャーはーX/ーXの修正を受ける。Xは、あなたのコントロールする氷雪パーマネントの数である。
 氷雪じゃない奴絶対殺すマン。こうしたカードがあることで、また氷雪ファンデッキが大きくトーナメントレベルに前進することになる。まぁ、今回のリミテッドだけを考えると青緑がメインらしいのでここにタッチするのかどうかは悩ましいところだが、労せずしてワンサイド除去が手に入るのだから拾わない手はないだろう。これまでの先例を考えても、無制限の全体除去が3マナのシングルシンボルなんてのはとんでもないコスト設定なのだ。それくらい、「氷雪やってみ? 頑張ってみ?」という挑発が公式から投げかけられているということなのである。そりゃもう、チャレンジしないと。まぁ、やっぱりカードプールがほぼ今回のセットとコールドスナップだけってのは相当なハンデになってしまうのだろうが……。「何か好きなように氷雪パーマネントを増やせるカードなかったっけかなー」と考えたけど、「霧氷羽の梟」くらいしか思いつかない。お前じゃねぇなぁ。
 
 
汚涜 Defile (B) C
インスタント
対象のクリーチャーは、あなたのコントロールする沼1つにつき、ターン終了時までー1/ー1の修正を受ける。
 公式記事では「単体向けの『もぎとり』」としてデザインされたと紹介されている。実際そうなのだが、そもそも「もぎとり」が参照する沼の数って要素は黒にとって「もぎとり」以前から馴染み深いもので、「夢魔」や「堕落」のようなカードで使われてきた定番のパラメータである(あと「因果応報」もね……)。このカードはどっちかっていうと簡易版の「堕落」、つまり「堕落の触手」に近いイメージである。軽いのはありがたいが、やはり相応に制限は多いので、あくまでリミテッドが主戦場の除去になるのかしらね。
 
 
悪魔の布告/Diabolic Edict(TMP)」 C
 つい最近ほぼ上位種と呼べる「リリアナの勝利」が登場してしまったので今更感があるのは残念だが、これも実はリーガルセット再録は初である。様々な亜種が作られた黒除去の一系譜の祖とも言える名作呪文。一応、「リリアナの勝利」とは「自分にサクらせる」ことを選べる部分が違うので、もしかしたらそのあたりの差が意味を持つことが……ないだろうな。まぁ、リミテッドでどうぞ。ちなみに、カード名にちなんでか今回のフレーバーはニク様に寄せてもらっている。効果を考えるとなかなか心憎い一言である。
 
 
屑肉スリヴァー Dregscape Sliver (1)(B) U
クリーチャー・スリヴァー
2/2
あなたの墓地にあるスリヴァー・クリーチャー・カードは蘇生(2)を持つ。
 その名前から分かる通り、元ネタは「屑肉の地のゾンビ」。蘇生能力を持ち、リミテッドでは一番シンプルに蘇生能力を味わえたクリーチャーである。蘇生能力はアラーラのグリクシスを象徴する能力として開発されたもので、墓地利用の一形態として非常にまとまったものだった。よく言えば素直だが悪く言えば地味。クリーチャーが1回だけ戻ってくるというわかりやすい作用は、あまりコワレにもならず、主にリミテッドを中心にしてその生涯を終えた。そしてこの度、新たにこれがスリヴァーの能力として復活。蘇生をフル活用するポイントは、何と言っても187能力持ちに搭載すること。どんな能力でも後乗せでマシマシにできるスリヴァーにはうってつけのものだ。つかの間の生ではあるが、何か凶悪な誘発能力との合わせ技でスリヴァーのしぶとさを2倍3倍に水増しする方法があるかもしれない。蘇生コストが固定で安いのもポイントで、いっそのこと大量のスリヴァーを墓地に送り、まとめて呼び戻す瞬殺コンボなんかも面白いかも。ディティールは各自考えておいてください。
 
 
終異種 Endling (2)(B)(B) R
クリーチャー・ゾンビ、多相の戦士
3/3
(B):〜はターン終了時まで威迫を得る。
(B):〜はターン終了時まで接死を得る。
(B):〜はターン終了時まで不死を得る。
(1):〜はターン終了時まで+1/ー1か1/+1の修正を受ける。
 ついに出揃った、「異種」サイクル最後の1体。「変異種」に端を発する謎の文明は、時にコストを変え、時に収録形態を変え、少しずつその数を増やし、青、赤、緑、白と流れて最後に黒へ。これで無事にサイクルが閉じたことに……ところで「霊異種」、結局お前は何だったんだ。さておき、黒い「変異種」を作るにあたり、開発スタッフの間では相当喧々囂々の議論がなされたことだろう。コストが4マナになったくだりは公式記事を参照してもらうとして、ステータスは3/3。あとの能力は、黒というカラーパイからはみ出さない範囲で決定されることになるだろう。おそらく最も難航したのは不死の部分ではなかろうか。過去の「異種」サイクルは、何らかの方法で「生き残る」能力を持っていた。元祖は被覆、「炎異種」は呪文を曲げ、「茨異種」は破壊不能、「光異種」は手札に帰る。黒も破壊不能はつけられただろうが、他と同じじゃぁ面白みがない。そこで選ばれたのが「死ぬことは死ぬけど、ワンモアチャンス」という不死能力である。そのほかの能力がかなり攻撃的にチューンされており、威迫&接死で殴れば最低でも2体のクリーチャーを道連れにできる。そして死んだらちょっと大きくなっておかわりもう一杯。この組み合わせはかなりエグい。4/4になったら伝統芸のパワータフネス増減能力の幅も増えるのでより優位に立ち回りやすくなるはずだ。これまでのサイクルはタフネスをあげた時に脅威度が下がる部分が物足りなかったが、こいつは接死があるのでいつでもクリーチャー戦闘でアドバンテージを稼げる。なるほどこりゃ強いや。しかも何故かクリーチャータイプにゾンビのおまけ付き。ゾンビデッキの新たなフィニッシャーを任されるかもしれない。
 
 
愚者の饗宴者 Fester of Fools (4)(B)(B) U
クリーチャー・デーモン
3/3 飛行 召集 貪食2
 こういうのを見せられると、カードデザインに美を見出す人間(メルとかヴォーソスとか呼ばれる概念を持つ人たち)は本当にたまらない。「とか」と書いたのはこのカードがどちらの概念上も良いデザインだと思うからで、まずメル的には、「召集」と「貪食」というクリーチャーの数がモノを言う能力2つが組み合わされたことに美しさを感じる。召集があればこのクリーチャーを素早く召喚できて、さらにそのクリーチャーがサイズにも直結する。異なる次元の、異なるコンセプトの能力が実に端正にまとまった事例である。そして、このクリーチャーを「召喚の儀式で呼び出された悪魔」というフレーバーで彩ったことがヴォーソス的な美しさを導く。普通に考えたら白や緑が発祥で「協力することでより大きな力を得る」という召集能力と、「周りの弱者を貪り食うことで強くなる」というジャンド発祥の貪食は相容れないフレーバーを持つコンセプトのはずなのだが、この2つを併せ持つクリーチャーが、「アホな狂信者たちがなんとなく呼び出しちゃった悪魔」という背景を得ることでとたんに存在感を持つ。そりゃみんなで力を合わせて呼び出すだろうし、呼び出した端から犠牲になっていく凄惨なシーンだって当たり前に想像できる。普通のセットではなかなか収録できない、「モダンホライゾンらしい」良いデザインといえるだろう。実際に使っても、例えば3ターン目に3マナで出して9/9とかいうイカれた展開も実現可能。だれか、愚者の頂点を目指してみては?

 

 


第一球層のガルガンチュア First-Sphere Gargantua (4)(B)(B) C
クリーチャー・ホラー
5/4 蘇生(2)(B)
〜が戦場に出た時、あなたはカードを1枚引き、1点のライフを失う。
 まず気になるのは「球層/Sphere」ってなんやねん、って話だが、どうやら旧ファイレクシアの場所を表す名称らしい。ファイレクシアは第1〜第9までの層がマトリョーシカのように入れ子構造になっており、一番外から1〜9と番号がついている。つまり、このガルガンチュアはファイレクシアの表層部分にいるそこそこ雑魚ってことである。まぁ、それでもガルガンチュアを名乗っているだけあってサイズはでかい。そしてこいつの元ネタはそのものズバリ「ファイレクシアのガルガンチュア」だってのもわかりやすいところだ。元のカードは、サイクルで作られた「ファイレクシアの憤怒鬼」の方が有名になってしまったが、「憤怒鬼」が3マナ2/2で1枚カードを引いたのに対し、ガルガンチュアは全てがその倍、6マナ4/4で2枚引くクリーチャーだった。当然、リミテッドではこの2ドローは圧倒的に強く大活躍した記憶も鮮明である。今回のガルガンチュアは残念ながら1回出ただけでは1枚どまりだが、続いて蘇生で登場した時に残りの1枚が引けるように調整された。つまり、蘇生する前提なら「復活能力が付きパワーまで上がったガルガンチュア」なのだから強いに決まっている。もちろん、面倒ならば直接墓地に送ってちょっとしたドローをくれる役割だけでも文句はないだろう。できればどこかでディスカードできるようなギミックも用意しておきたい。

 

 


絶望の力 Force of Despair (1)(B)(B) R
インスタント
あなたのターンでないなら、あなたはこの呪文のマナコストを支払うかわっりに、手札から黒のカードを1枚追放しても良い。
このターンに戦場に出た全てのクリーチャーを破壊する。
 「Force」サイクルの黒は全クリーチャーに「揺り籠から墓場まで」を叩き込む。なるほど、この設定ならピッチでも何でもとにかく唱えたいという強引なタイミング補正にも意味が出てくるだろうか。そもそもこのカードを自ターンに唱えるタイミングなんてほとんど無いとは思うが。トークン戦術や「双子」デッキのような瞬殺無限コンボを封殺できるので、実は案外間口は広い。最悪でも3マナインスタントの除去として運用できる上でこの設定なのだから、メタ次第ではサイド以上の扱いもあり得る話。

 

 


暴食するナメクジ Gluttonous Slug (1)(B) C
クリーチャー・ナメクジ、ホラー
0/3 威迫 進化
 進化ですってよ。進化は2回目に訪れたラヴニカでシミックが駆使していた能力で、「これよりもパワーかタフネスがでかいクリーチャーが出たら+1/+1カウンターをおいてもええで」という成長能力。後の世になって似たようなギミックがゴルガリの「生皮収集家」でリメイクされている。パワーとタフネスのどっちでもいいってのがポイントで、このナメクジのように偏ったステータスのクリーチャーは仲間が出てきたらすぐに成長できる。2マナというコストを考えれば次のターンに1体でもクリーチャーを出せば1/4になるってのはかなり頼りになる数字だ。さらに2/5まで育ってしまえば除去は難しくなるだろうし、3/6になればついに先輩の「地下墓地のナメクジ」を超えられる。特にメインとなるシナジーがあるわけではないが、雑に使ってもその攻防に優れる巨体は堪能できるはず。クソザコとはもう呼ばせない。

 


 
墓変わり Graveshifter (3)(B) U
クリーチャー・多相の戦士
2/2 多相
〜が戦場に出た時、あなたの墓地にある対象のクリーチャー・カードを手札に戻しても良い。
 もう、イラストを見ただけでその下を読まずとも全部能力まで当てられるデザインが秀逸。誰がどう見てもイラストは「グレイブディガー」のパロディ。本当は名前も寄せてあるのだが、日本語チームはそのまま「グレイブシフター」にするのは抵抗があったのだろうか。残念である。余談だが、「グレイブディガー」がもし同じようにちゃんと日本語訳されていたら「墓掘り」とかになっていたと思うのだが、「墓荒らし」や「墓暴き」なんて似たような名前のカードが多いので、むしろ良い判断だった気もする(なお、現時点ではまだ「墓掘り」という名前のカードは存在しない)。というわけで、多相を持ったグレイブディガー。確実なアドが稼げるので現代の基準ならアンコモンもやむなしか。様々な種族デッキで潤滑油兼アドソースとして幅広く活躍できる(リミテッド限定でね)。

 

 


首無し死霊 Headless Specter (1)(B)(B) C
クリーチャー・スペクター
2/2 飛行
暴勇〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーは手札を1枚無作為に捨てる。
 そこそこ「惑乱の死霊」。残念ながらヒッピーがモダンリーガルなので下位種であるこいつがモダンに登場する可能性はほぼゼロだが、あまりにもスペクターが好きすぎるとか、ヒッピー4枚では足りないとか、そういうニーズがあればもしかしたら使われるのかもしれない。構築で出番が無いということは、主戦場は当然リミテッド。暴勇というマニアックな制限がついているが、3マナ2/2の普通の肉として運用しつつ、ラクドスビートみたいなデザインになれば唸るほどのアドバンテージを叩き出すこともあるかもしれない。今回様々なキーワードが1つのセットに押し込められているみたいだが、暴勇なんてマローが「失敗した」って言ってた能力でも収録されるもんなんやな。ちなみにフレーバーがちょっと面白くて、「唱えるための舌もないが、打ち捨てられた賛歌は未だその体から発せられている」とある。もちろん、ここで漏れ聞こえてくる「賛歌/hymn」ってのは効果を考えれば「トーラックへの賛歌」なんだろう。

 

 


精神の掻き寄せ Mind Rake (2)(B) C
ソーサリー
対象のプレイヤーは手札を2枚捨てる。
超過(1)(B)
 これも座布団1枚! といった感じの発想の勝利(敗北?)。一応説明しておくと、「超過」は呪文の効果を一気に拡大させるという、イゼットが編み出した大雑把な技なのだが、具体的にどういう効果かというと、文章欄にある「Target」を「each」に書き換えるというもの。そのため、普通の超過呪文のテキストは「target creature you don’t control」と書いてあることが多い。しかしこの呪文の場合は……うわぁ。3マナ払えば完全に「精神腐敗」。超普通のハンデス。そして超過すると、お互い手札をボッシュート。史上唯一の「元コストより軽い超過」はとんでもないデメリットになっているわけだ。とはいえ、2マナで手札を2枚落とせるのは紛れも無い事実。自分の2枚が痛くないデザインにしておけば何の問題もないわけで、毎度のことながらドレッジに入れてしまえばこれって別にデメリット無しになる可能性も。ただ、かつて同型の呪文に3マナで3枚捨てる「狂乱病のもつれ」があったがこちらは使われた実績がない。コストの軽さで、新たな地平を切り拓けるか。

 

 


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 顔パックしようとして眼帯外してたゆりねって貴重じゃない? 第9話。今までゆりねが眼帯外したことってあったっけ?(あったかもしれん) あの眼帯に特に意味はないんですかね。邪王真眼かな……。

 いつにも増して雑多でカオスなお話。これだけ前後の脈絡なく、下手したらオチすらない話をつないで悪びれもしないのが今作の良いところ(?)である。だって冒頭でいきなり前回のタイムリープ設定引き継ぎからスタートだからな。そんな適当な設定で何すんねん、って思ったら、マジで何もしなかった。単に邪神ちゃんが2万回近くパチンコでスるだけである。さすがに同じパチンコ屋で1万7000回スるのって難しくない?? どんだけ渋い店なのよ。邪神ちゃんもいい加減店変えろよ。そして、そのままATMと銀行に行って謎の銀行コント。最終的にメデューサが幸せそうならいいお話だったんじゃないでしょうか。

 2本目、唐突にミノスの1日。こいつ、なんで今作にいるのかよくわからないくらいシンプルで引っかかりのないキャラなのだが、改めてメインのエピソードやっても、やっぱり何もない。この適当さが良い緩衝材になってるということなのだろうか。実は単純なパワー型悪魔ってミノスしかいないからな。こんなミノスでもお風呂シーンが挟まると案外サービスになるのは意外である(人による)。なお、ちょっと出てきたぺこらが相変わらず可哀想なのは触れないことにする。最近、悪魔の世話になることにも大して抵抗がなくなってるんじゃなかろうか。そして何故かガキどもとのデュエルに挑もうとする邪神ちゃん。邪神ちゃんだってそれなりにおっぱいあると思うんだけど(何より丸出しなんだけど)、少年たちには一切響かないか。

 3本目、堕天使ぽぽろんのバイト繁盛記。ゆりねさんはなんだかんだで邪神ちゃんの食事の世話はちゃんとしてくれてるんだから優しいよね。結構食べるものが偏ってるけど。あと、指はへし折るけど。邪神ちゃんって再生能力高いくせに痛覚は人間並なのは明らかに欠点だよな。

 インターミッション、文房具。なんだこれ。ものは大事にしろよ。

 4本目、プリンと透明人間。冷蔵庫に入れるときに名前が書かれてる面を前にして置いとけよ、とは思う。邪神ちゃんも炊事は割とやるから冷蔵庫の中身の管理は2人でやってるんだろうしなぁ。アイアンメイデンって通販で買えるんですね。

 謎の5本目。夢オチだけど、そこに至るまでの迫真のバイオハザードっぷりは一体なんなんだろう。「カメラを止めるな!」が大ヒットしてるが、なんとなくつながる部分がありますね。全力で走ったり泣いたり、表情豊かなメデューサが見られる貴重なお話。ゾンビ映画ならとりあえず適当なところに斧が置いてあるのはお約束。しかし、ゾンビに怯えたり銀行強盗に従順だったり、邪神ちゃんって本当にモンスターとしてのレベルが低そう。

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 人それぞれのバドミントン、第10話。今回は各方面にいい話が多かったですね。多分、綾乃が登場してないシーンは総じて心温まるシーン。

 ごめんね、モブっぽいから今まであんまり気にしてこなかったサブ部員たちの物語、ちゃんと色々あった。メインになるのは恋する少女・海老名ちゃんなのだが、彼女が一体何に惚れ込んで、何と戦っているのかも自分で分かっていなかったあたりがむしろ青春要素である。あんなエクストリームな告白されたら男の方はどう対応したらいいんだろうな。葉山の反応はあれで正解……なんでしょうなぁ。

 すでに「努力したけど相手が強けりゃやっぱり負けてしまう」という展開は理子をめぐる一件で済ませているシナリオ。今回の葉山の物語はうわべだけを浚うと理子ちゃんと同じ展開というだけで終わりなのだが、今回は彼の努力を海老名ちゃんという他者目線から描いているのがポイント。葉山の頑張りが成就せずに散って行く姿を見るのが苦しい海老名ちゃんをメインに据えることで、理子ちゃんの時とは別視点から「努力の理不尽」を見せつけられているかのようである。

 また、理子は「才能に溢れる相方」であるなぎさが決勝進出を決める活躍をしているのに対し、葉山の相方に当たる伊勢原(兄)も、惜しいところまでいったものの結局負けている。努力しようが才能があろうが、それが足りなければ負けるだけのエンディングだ。しかし、別に本作は「才能がなけりゃ何やっても無駄」という綾乃理論を売りにしたい作品ではないだろう。葉山は確かに敗れはしたが、彼の敗戦後の表情は決して暗いものではなかった。彼の熱気に当てられたのか、それともバドミントンの魔力に当てられたのか、大学進学後はバドミントンを退めるといっていた伊勢原も改めてバドを続けると宣言した。葉山にしてみれば、自分が教えたバドミントンを親友が続けてくれるといったのだから、こんなに嬉しいことはないだろう。そして、隣にはずっと見守ってくれる海老名ちゃんもいたのだ。別に女の子に褒められることが目的ではないが、これだって立派な「頑張ってきた結果」である。大会で優勝することだけが全てではない。そんな慰めにも似た新しい切り口を見せてくれる一幕であった。

 一方その頃、綾乃の魔神モードはますます磨きがかかる。帰ってきたお母ちゃんの影響下にあるので一層クサクサしている部分もあるのかもしれない。他人に興味がないだけならいいのだが、何かと言うとなぎさにちょっかいを出して「どうせ勝てねぇだろこの雑魚」と主人公とは思えない悪行の数々。もう、彼女の心はケアされることはないんじゃないかっていう絶望的な状況。ほんとにおかんが綾乃の実力以外の部分に興味がないのがまた……。

 しかし、そんな羽咲親子の独善ワールドに風穴をあけてくれそうな人間がただ一人。我らがエース・なぎささんに期待するしかないだろう。意外だったのは、そんななぎさを引き止めるコーチの過去が、ありがちな「無理して足を壊したせいで夢を打ち砕かれた先人」ではなく、「大事をとったら夢を掴み損ねた先人」というなんとも絶妙なポジションだったこと。あんまりこういうスポ根展開でそんな人間見たことない。そしてなんという奇遇であろうか、そんなコーチの過去は現在のなぎさと被るような、そうでもないような。なぎさの場合、別に決勝に出ずとも全国には行けるのだから全く無理する必要はないのだが、その上で過去に失敗したコーチの説得は考えさせられるものだろう。考えに考え抜いて、なぎさはやっぱり逃げないことを決めた。どちらの選択もギリギリまであり得たのだろうが、やはり、ここで前を向いてこそのなぎさなのだろう。彼女は「過去の自分との戦い」と表現していたが、あの時の自分を打ち破るには、どうしたって目の前の綾乃を倒さなければしょうがない。改めて正面からぶつかって、そのはるか高くまで伸びきった鼻っ柱をへし折ることができるのだろうか。頑張れなぎさ。

 それにしても、あのお母ちゃんって今いくつなんだろう。アラフォーだとしてあのリボンは無いよな……。

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