忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[523] [524] [525] [526] [527] [528] [529] [530] [531] [532] [533]

 愛がつなぎ、たえが引っ張り出したさくらとのきずな、ビンタ一つで食うはゆうぎり、最終話。ゆうぎりビンタ、ここでの秘密兵器になるとは。今回は攻撃対象のセリフリピート無かったですけどね。

 綺麗に締めましたねぇ。いや、全然締まってないんだけど、おそらく大半のファンが熱望しているのは「続きはよぅ」なので、スパッと終わらせるような展開にならなかったことはむしろ歓迎されているだろう。そう、まだまだ佐賀を救っていない。フランシュシュの冒険は始まったばかりなのである。いや、どこがゴールになるかはさっぱり分からないけども。

 2週に渡りうじうじし続けていたさくらさん。どうしてもこういう展開になると視聴者側の気分もダウナーにならざるを得ないのだが、そうして落ちて落ちて落ちたからこその復活劇もある。暴言を承知で書くが、さくらさんの今回の立ち回りは、今まで見たどのアイドルアニメの主人公よりも「主人公」していたと思う。アイドルグループのセンターに「持ってない」人間を置くという設定はこれまでのアイドルアニメとは違ったアプローチであり、異なるジャンルのドラマづくりとの架け橋となる面白い組み合わせだった。

 もちろん、本当に単なるアンラッキーガールを真ん中に置いても意味はない。キャラ特性に「幸運」「不運」を与えて締まった場合、最終的にそれを覆す展開になると「なんや、不運って言っても結局うわべだけやん」とか、「ラッキーって言ってもピンチになってる時点でダメやん」みたいな根源的な問題が付きまとうのだが、さくらの場合、自身の「持っていない」属性を幸太郎が埋め合わせているという設定が前回提示され、さらに思い返せば「とんでもない火事場の馬鹿力を持っている」という非常に大切な設定があるのだ。本人が万全だと思っていてはダメだ。もう何もできない、どうしようもないと思った時にこそ、さくらの魂には火がつくのである。それこそが、今作をここまで至らせる最初のきざはしとなる1話、2話を作り上げたものだったではないか。突然のゾンビ化、意識すらない仲間とのステージ、いきなり巻き込まれたラップバトル。そんなものの延長線上に、今回の「大災害崩落ステージ」があったのだ。そして何より、今は周りに素晴らしい仲間たちもいるのである。

 こうしてさくらの持つ属性が「最強クラスに持ってない」「でもピンチになれば凄まじい才能を爆発させる」「普段は頑張り屋で、周りを引きつけるだけの人徳を持っている」という要素のまとめられると、なるほど綺麗に主人公である。他のアイドルアニメの場合、どうしたって中心には「華がある」「パワーがある」という部分を優先してしまいがちだが、さくらさんの持つ負のオーラはドラマをかき回す時に非常に効果的で、これがまた「どん底まで落ちて這い上がる」というゾンビの存在感を際立たせることにもなる。「這い上がれ」「復活しろ」と叫ぶゾンビアイドル集団。乱立するアイドルアニメ戦国時代の中で、こんなにも突飛な思いつきが突き抜けることになるとは。

 先週までの時点ではたえちゃんとゆうぎりさんにお当番回がなかったことが不満だったわけだが、今回さくらを表に引きずり出したのがこの2人であったことでキャラ間の格差もいくらか解消された。ゆうぎりさんはやっぱりずるいと思うが、たえちゃんはこれまでマスコット的存在だったところを、きちんと一人の「アイドル」としてどんな成長を遂げたのかが描かれ、来るべき2期での展開に期待が高まることになった。いや、あるかどうかわからないけど、さすがにこの展開で2期を作らなかったら暴動が起こるだろう。いや、最悪誰かの頭を甘噛みしているたえちゃんが見続けられればそれはそれでいい気もするんだけどさ。

 ちょっとだけ明かされた幸太郎の過去、彼の師匠筋に当たる謎の老人、そしてメンバー3人の過去に触れて訝しむマスコミ関係者。まだまだドラマは続いていくはずだ。とりあえず今は、無事に幕を閉じたこの「1幕目」の完成を祝おうではないか。

拍手

PR

「ソラとウミのアイダ」 5→4

 これさ、いっそ夕方に放送して「爆釣バーハンター」の続きっていう扱いにするのはどうだろう。お魚を探してるっていう部分は共通するし、ノリと対象年齢もだいたいコロコロコミックの読者層であってると思うし……(なお、バーハンターは最近まで見ていたんですが、レコーダーの容量が厳しくなったのでいい加減断念しました)。

 1話で食らった「世界に説得力を持たせる気が欠片もないな」という印象は12話を駆け抜けた後も全く変わっていない。「そういう世界、そういうネタやで。理解できんやつは置いてくから観ない方がええんちゃうか?」と。そう考えると、残念ながら私は観ない方が良かったタイプの視聴者である。世界がどこまでも理不尽で、理屈も何もあったもんじゃない状態で「この世界をわざわざ作ったんだからそういう話になるやろ」みたいな勢いで宇宙で魚を捕り、宇宙で漂流し、宇宙で友情を確かめる。うん、まぁ、いい話だよな。話の流れとしては「宇宙を駆ける少女」とそんなに違わない(適当)。元々ソシャゲアニメなのだから構成に期待する要素も乏しく、結局あの守り神連中はなんだったんだとか、無駄にキャラが多い展開に辟易しながらも「いつものこと」と諦める部分である。幸い映像部分は割と安定しており、キャラも可愛いと言えば可愛い。これで設定さえ凡庸であれば、本当に掃いて捨てて忘れ去って構わない「典型的に失敗するソシャゲアニメ」の類型以外の何物でもないのである。

 まぁ、実際にそういう処理でいいと思うのだが……なんかこう、ここまで悪びれる様子もなく我が道を貫かれると、「もしかして俺の方が悪いんじゃねぇかな」って気がしてくるのが怖いよね。例えるなら、よその学校の文化祭を見に行ったら内輪ネタとかで大爆笑をさらってるけど、自分はよく分からないから愛想笑いするしかない感じ。「もしかして、僕が場違いでしたか?」ってなる。面白い人には面白いものが、何か隠れていたのかもしれない。ま、実際私もルビーのキャラなんかは嫌いじゃないんだよな。本当に「何かやるための外側」はしっかり整った作品なんだよ。単にその中身がないだけで。そういう意味では前クールの「音楽少女」よりも見やすかったかなぁ。

 というわけで、わざわざ「音楽少女」と絡めたのは当然メインキャスト・高橋花林の話をするためですね。今作はごんぶとの棒声優がいたためにキャスト部分でのマイナス点が大きかったのだが、それを補ってあまりあるのがハル役の高橋花林だった。「音楽少女」で「なんだこいつ?」ってなったそのヘンテコボイスは、きっちり今作では突き抜け系のKYヒロインとしてフル回転。ここにさらにルビー役の井上ほの花も加わり、引っ掻き回す役割はカロリーオーバーである。井上(娘)は、親御さんがあまりやってなかったような役の方向性で声が伸びてきて、親の七光り以上のものが感じられるようになってますね。やっぱりサラブレッドやなぁ。

 この2人のおかげでなんとなくヒロイン勢も気にしながら、結局最後まで観てしまったのがなんだか悔しい。世が世なら本当に瞬殺されるような中身だったと思うのだが……まぁ、頭がおかしいというのは良いことですよ。今後、ソシャゲ文化の爛熟、迷走期が極まれば、まさにどこぞのネタで出てきたうんこの育成ゲームとかがアニメ化する時がくるのかもしれません。それまでは大人しく、宇宙で魚を釣るんだぞー。

 

拍手

「俺が好きなのは妹だけど妹じゃない」 4→1

 今更ワシが何かいう必要もないじゃろ。製作者、視聴者、全ての関係者が誰ひとり得をしないという稀有な作品である。

 最近の「そっち関係」の話題をさらった作品には「DYNAMIC CHORD」があった。ぶっちゃけレベルで言えばいい勝負ではあるのだが、あちらはCG作画でも地獄が待ち構えているのだという絶望感をプラスしてくれたこと、そして「もしかしたら、何百周も回ってこれはこれで演出だったのでは?」という末期思想が頭をよぎるまでになった特異さを評価しての「2点」にした。「一周回って」という評価をしてはいけないというのが私の持論ではあるが、それくらいに異次元の世界を見せてくれたのがダイナミックワールドだったのだ。

 しかし、本作の場合は異次元ではない。単なる底辺である。何がどうなったらこんな悲しい結末を迎えるのか、我々視聴者からでも容易に想像できる。挙句に一回万策尽きてなおのこのクオリティというおまけ付きで、とにかく全方位に言い訳する余地を与えない、純度100%の完全敗北なのだ。これに何らかの手段で肯定的な評価を与えたら、さすがに業界全体が立ちいかなくなるだろう。一応「あっひー役の赤﨑千夏は面白かったやん……」って一瞬考えたけど、そんなことで覆しようがないんだよ。何がすごいって、今作は多分普通の作画で展開できても評点が下がってた可能性があるところだ。本当に、虚無だ。

 繰り返しになるが、今作のような結果を受けて、面白がるようなことをしてはいけない。日本のアニメ業界が危機的状況だという話はもう何年も前から叫ばれ続けており、それがあまりに続いているおかげで「実は案外保ってるよな」みたいな空気もあるわけだが、実際にこれが出てくるということが、アニメ業界がいかに焦眉であるかを端的に示しているのである。我々視聴者は、「こんなものを見せるな」ということを強く業界に訴えていかねばならない。さもなくば、この作品の犠牲になった数多の関係者たちも浮かばれないだろう。

拍手

RErideD-刻越えのデリダ-」 4→ー

 ぶっちゃけリタイア作品です。一応最終話まで観てたはずなんだけど、途中から完全に興味を失い、およそ「ながら見」で処理していたのでディティールを拾えている自信がありません。もしかしたらそれすら「無い」作品だったかもしれませんが、ちゃんと観ていたらもしかしたらびっくりするようなギミックが仕込まれていたのかもしれないので、一応採点は自粛します。最近はそういう処置の作品が増えて来ているのはなんとも不甲斐ないのであるが。

 ただ、内心では「多分そういう見落としはなかったんじゃないかなぁ」とは思っている。ベースになる設定の時点であまり期待の持てるデザインではなかった。骨子はおそらく「どうせアニメ見てるお前らみたいな人間はタイムリープやらタイムパラドクスやらリーディングシュタイナーやら大好きやろ!」っていう分かりやすい発想だったのだと思う。「何度も過去に戻って歴史改変を行う物語」と言ってしまえばミラクルテンプレになるわけだが、本作はそれをマンネリから外すために「一度戻った時間には戻れないんですよ」とか「記憶がしっかりしてないと戻れないし、戻っても制御力がないんですよ」とか、とってつけたようなルールを(突然わけもなく)追加してオリジナリティを出そうとしている。独自の発想でアレンジしようという努力はもちろん正しい方向性なのだが、ただでさえ面倒な時間跳躍もの。脚本に新しいものを混ぜ込むなら、責任感を持って、細部まで整合性を与えながら構成を行うべきだろう。因果が巡っていることがきちんと分かればこそ、繰り返し行われる時間跳躍に意味があり、人間の努力では到底かなわないような「運命の力」に必死に抗う姿が、この手の作品の見どころなのである。

 残念ながら、本作の時間跳躍は本当に行き当たりばったりで、「よく分からんけどとりあえず試してみよう」と跳び、その先でやった行為の結果が突然デリダに降りかかり、さて何がどう働いた結果のバタフライなエフェクトなのかがよくわからない。というか、そもそもスタート時点での世界設定も何がどうなってたのかよくわからない。この無茶なノリ、考えてみれば「斎木楠雄」がネタとしてやってた奴じゃねぇか。過去に戻ってちょっと何かいじったらよく分からんけど世界がガンガン変わっていくやつ。斎木の場合はギャグ漫画なのでそれで問題なく成立していたのだが、今作が最終的に狙っている路線は「シュタインズゲート」の方であり、デリダは鳳凰院凶真の後釜を狙っていたはずなのである。それがこんなドミノだおしギャグと同じことをやっていてはダメだろう。

 あとはまぁ、やっぱり作画が……サイバーな世界でパンキッシュなアクションをやろうとしているのに、人間もロボットもネタみたいな作画で描かれている時点でやっぱりギャグなのである。1話時点で随分怪しかったが、そこから急上昇するでもなく、急下降するでもなく、「安倍吉俊の無駄遣いやんけ……」という感情のままで最終回まで低空飛行を続けた。せめて、どこかで一度でも魂のこもった表情や戦闘シーンを見せてくれれば多少なりとも印象も変わったのかもしれないのだが。まぁ、ロリっ子は可愛かったかね……。

 オリジナルアニメを作ろうという気概はなんとか評価したいところではあるのだが、やっぱり一から脚本づくりをして挑まなきゃいけないオリジナルの場合、つまづくと立て直すのがほぼ不可能になるのは苦しいところ。もうちょっと脚本部分に時間をかけて検討するプロセスが欲しいなぁ、とは思うのだが、脚本家ってたくさん集まっても「K」みたいになって「みんながぼんやり考えている面白そうなものの平均値」的なものを選んでしまいがちだし……難しいなぁ。

拍手

 なんだこれ、第11話。とてもじゃないがあんなクソ適当すぎる総集編挟んだ後の展開とは思えない話だが……いや、総集編挟んだからこその展開なのか?

 今作の場合、何がどこまで本当なのか一切信用できない側面があり、実際、今回も最後の最後で大どんでん返しが待ち構えており、キリルさんの今後が心底心配になる展開だった。その虚実入り混じった「何をぬけぬけと」という印象が今作独自のつかみどころのない変な笑いを提供してくれていたわけだが……今回の展開は……うーん。

 一番気になるのは、やっぱりユリの死をどのように扱っていいのかよく分からない事である。残念なことにこれまでほとんど活躍らしい活躍がなかったユリ。以前のお当番回もマックスが主人公になっただけでユリにはほとんどスポットが当たらず、今のところ彼女のパーソナリティが分かるような話は皆無であった。そんな状態で、まだよく分からないユリが突然死んだと言われても……素直に受け取っても「えっ、こんなにあっさり?」とびっくりするばかりでそれ以上の意味を受け取りづらい。そして、当然今作のことであるから、「まぁ、死んだっていっても来週何事もなく帰ってくるけどね」って言われてもなんの不思議もない。ロボ設定とかバックアップ云々なんてものはそのための仕込みでしかないだろう。ただ、これまではそうした「どないやねん」要素は出して即回収だったので笑いにつながったのだが、今回は何故か週またぎで宙ぶらりんのまま終わってしまった。もちろん、このままユリが帰ってこない可能性も(わずかだが)残っているだろう。さらに、帰って来たとしてもおそらくそれは「実はバックアップ取ってたから別なボディに換装したよ」というユリになるはずで、今回悲壮感を出しつつ「同じ彼女は戻ってこないんだ」と涙していたマックスの気持ちは置いてけぼりになってしまう。ロボとはいえ、生き死にをネタにしてしまうのは、なかなか笑えないのである。ただ、だからと言って本当に死なれるとそれはそれで困る。うーむ、すげぇモヤモヤする。

 そして、そんなユリの問題を引き起こしたのはエスペランサでの内紛が発端だった。あっという間にアップルを拉致って望んでいた機密に肉薄したザベル。トントン拍子でことが進むが、またもやダグたちの行動によってギリギリ阻止され、そこにバンブーマンの企みが絡んで色々と大変なことに。うん、やっぱりこうなってくると「結局ザベルってすごかったの? ただのうっかりさんだったの?」っていうのが分からんようになってしまうのよね。登場時点で警察に捕まってた理由も結局わかってないし、その後わざわざ姿をくらましたわりにはあっさりとダグたちの前に顔を出した理由も謎。今回の行動だって大物ぶって鷹揚に構えていた割にアラが目立ったし、どうにも行動が行き当たりばったりだ。

 シナリオの要請を考えるなら、こうしたザベルの行動は全ては「より大きな存在」であるバンブーマンを引き立たせるためのことであろう。ザベルの得体の知れない存在感を見せるようなセリフだった「ご飯ちゃんと食べなさい」発言をそのままバンブーマンが踏襲する流れなんかも、「お前、強いふりしてたけど全部手のひらの上だぞ」ということを表すためのもの。これがさらに二転三転するようなアツい権力闘争の幕開けというなら面白いのだが、残念ながら最後の絵面を見る限りではザベルの退場はほぼ事実のようである。最強だと思わせていた敵キャラが特に何もせずに「別に強くなかったんやで」と言われてさっさと退場されてしまうと、まさに「どないやねん」としか言いようがない。そりゃね、バンブーマンの超越した身体能力は以前の戦闘シーンで嫌という程見せつけられていたわけで、じかに殴り合ったらザベルが勝てるわけないのは当然なんだろうけどさ。それだと本当に「今までの話は誰向けの茶番だったんだよ」ってことになるじゃない。

 なんだか随分危うい構造だな、ということを今更ながら確認させられたので、今後のシナリオ運びは相当慎重にやらないと台無しになってしまう可能性がある。今回の「どないやねん」も、全てが最大級のもっととんでもない「どないやねん」のための仕込みであることを信じたいところだが、さて、どうなるものやら……。

 

拍手

 次回放送が114日ってどういうことやねん、第11話。いや、そりゃ年末進行だからしょうがないんだろうけど……まるまる1ヶ月空くってのは凄まじいな……。

 というわけで、事実上の1クール目最終回ということになるだろうか。残念ながらあんまり切れ目としてはふさわしくない回になってしまい、ラストのおっさんが何を言っていたかを気にしたままで1ヶ月間待たなきゃいけないことになった。なんてことしやがる。嫌な奴もゼロではない作品だが、目つきだけ見てヤバそうな奴ってのは流石に初めて。あのおっさんがうっかりカケルを殺したりしなきゃいいんだが……誰なんだよ、一体。

 さておき今回は神童がメインのエピソード。どさくさに紛れてCVがM・A・Oの恋人と別れてしまったりしているので一切救われてないはずなのだが、彼の「出来てる」感は本当に神のごとき素晴らしいものであり、周りの人間に自分の辛さがなるべく出ないように振る舞い、その上で様々な結果まで出しちゃうというスーパーマンの如き活躍なのである。こういうタイプの人が本当は一番助けを必要としているんだろうけど……どこまで気づいてもらえているのだろうか。幸い、アオタケの人間は割とそういうところも考えてくれる人間が多く、一番純粋に彼のことを心配している盟友はムサだ。もともと穏やかな性格の2人は馬があったのだろうが、ずっと一緒にいたムサはきちんと神童の苦労を察しており、何くれとなく心配している。まぁ、残念ながら彼自身も割と不器用なので、なかなか望むようなフォローもできていないようだが。

 そして、意外なことにここで結果を出し始めたのはユキであった。彼もまた、「成績優秀な人間」という部分で神童とはどこか通じるものがあったのかもしれない。何もかも抱え込んで潰れかねない神童をそれとなく心配し、その上でムサとか違って的確に「役に立つ」フォローを考えている。1つは遅々として進まぬ自分たちの成長への不安をはっきりと口に出すこと。お利口さんの神童はそのあたりの「空気を悪くしそうなこと」は全て飲み込んでしまうが、もともと反対派だったユキは「こんなんしんどいやん」という文句もはっきりと言える。もちろん、ユキにしたって文句を言ったところで解決しないことは重々承知しているだろうが、そうして声に出すことで、神童が抱えている不安を肩代わりしようという意識があるのだろう。さらに大きな働きとしては、なんと実際のランニングフォームを見て、ハイジすら指摘しなかった神童の「癖」をピックアップするという仕事をこなした。まぁ、現時点でそれが「欠点」なのか「個性」なのかはわからないが、今回何度か話に出ていた「走り方にも個性がある」という話を神童が理解するためのきっかけにはなっただろう。そして、この発見は、いつの間にやらユキが「走る側」として積極的にチームのブレインを引き受けて牽引し始めていることも表しているのだ。生真面目な神童をサポートするという形で、着実にチームがまとまり始めているのがわかる。

 そして、この「個性」の話を聞いて一層見えやすくなるのが、チームの面々のフォームの違いであろう。これまで王子の独特すぎるフォームにばかり目がいっていたが、よく見ればキングの猫背もかなりひどい。あれは多分、個性とかじゃなくて今後修正が必要な類のやつだ。ちなみに王子の方は相変わらず個性的すぎるが、日々のトレーニングのおかげなのか、腕のフォームが前よりも多少様になってきている。いよいよ記録会に出場するようだが、さて、王子のタイムはどれほどのものか……。

 あ、ちなみに今回最大の見どころは、「人語を解する犬が可愛い」です。犬って、なんであんなに「こいつ困ってるな」っていうのが顔に出るんだろね。

拍手

「あかねさす少女」 5→5

 作中で死にすぎると言われた桑島法子が、「そんなに死んでしまうなら、いっそ作品が始まる前に死んでおけば良いのでは?」というコペルニクス的な発想の転換を実現した作品。なるほど、これなら作中では死なないな。まぁ、回想で死んでたけども。

 さぁ、今期もいつの間にやら最終回シーズン。口火を切るのは、当然放映開始も早かったこの作品である。点数のつけ方は割と悩んだのだが、あえて最初に伝えておきたいのは、「色々と持ってる気はするけど惜しい作品」だということだ。

 パーツだけをみると、興味を惹かれる部分は多いのである。新番チェックの時にも書いたが、基本構造は色々と掘り下げられるポテンシャルがあり、多層世界における主人公チームの「ありうべき可能性」が個別に描かれていくという構造は、シンプルながらもいじりようがあって面白い部分。5人のメインキャラはそれぞれに個性が出ていたし、1人1人が主役級の活躍をしてもおかしくないだけの下地が用意されている。いくつもの世界を巡り、「もしかしたらこんな関係になっていたのかも」という部分からキャラを、ひいては関係性を掘り下げるプロットは、やり方次第では新しい作品づくりにつながった可能性がある。

 ただ、やはりどうしても色んなところが雑だった。今作は「アニマックス開局20周年記念作品」と銘打たれているのだが、記念にするにはなんだか作品規模が小さい。毎度のことながら1クールで描ける内容なんてものは高が知れているわけで、どうしても小さくまとめようとして要素が荒削りになってしまっている部分は多い。おそらく同時展開したソシャゲの方にもリソースが費やされているのだろうから、もしかしたら同時摂取することで広がりを見せたのかもしれないが……純正のアニメファンとしては、やはりアニメ単体で「見られるもの」としてグレードを上げて欲しかった。

 難点をあげればきりがない。端的なところでは作画パートで画が相当ぞんざいになっていたし、CGベースで起こしたキャラデザの馴染み方も、ほかのスタジオが繰り出すCGワークに比べるとどうしてもショボい。戦闘パートのスーツのデザインは完全におふざけになっており、ネタとしては悪くないかもしれないが、「少女たちの成長物語」の一部として組み込まれると浮いている印象がある。クライマックスに用意された明日架の物語にしても伝えたいことは分かるのだが、今日平を絡めた彼女の根っこの部分の描写はもう少し欲しかったところだし、いわゆる「大ボス」不在の状況でこれまでのようにタソガレとの戦闘という見せ場もなくなる。明日架のキャラ設定にしても、やっぱりちくわ業界との癒着が疑われるレベルのちくわ推しとか、取ってつけたような設定はもうちょっと練り込めた気がする。全体的に「素材の準備ができたので、それを並べて設計図を作りましたよ」という段階でものづくりが止まっているような印象があるのだ。

 「いい設定を思いついたけど、磨き上げる部分が間に合わなかった」という本作全体の結果を見ればはっきり言って「だめな」アニメではあるのだが、ただ、それを補えるくらいに可能性があったのは、「ただひたすら同じキャラだけで物語が進む」というその構造の突飛さであった。まぁ、ぶっちゃけ「メインキャストが一人で何役もやるのが楽しい」っていう話ではあるのだが、どの世界のアスカもアスカであり、多重世界の彼女たちを見ていくと少しずつ本当の意味での土宮明日架が掘り下げられていくように見えるのは興味深いところ。個人的な願望としては、今作から全部バトル要素なんかを取っ払い、ただひたすら多元世界を巡って自己やその仲間たちとの対話を続けるだけのデザインにしたら、もうちょっとテーマ性がはっきり見えたのではないか、ということだ。どうしても「アニメにする」という要請の下では変身ヒーローやバトルシーンで見せたくなるのはわかるし、ストーリーの緩急をつける上でも効果的なのは間違いないのだが、本作で見るべきは少女たちの内省であり、対話なのだ。それなら、余計な尺を使うバトル部分はいっそ無しにできなかったものだろうか。まぁ、そうするとますますシナリオ部分のウェイトが大きくなるので、生半可な脚本では視聴者を引っ張れなくなってしまうのだが。正直、黒沢ともよトリプルやエロ&エロくない優の対話なんかを見ていると、もっとキャストに無茶させる作劇が見たかった、と思ってしまうのである。

 そんなわけで、はっきり良いポイントもあるはずなのだが、「残念」というのが今作についての結論である。ソシャゲの方は……やらんなぁ。アニメ業界はなんとかしてソシャゲ方向以外へのセールスモデルを考えて欲しいもんである。

 

拍手


  
 早いよ! もう次のセットの情報が出ちゃう世界だよ! やっぱりおっさんの身には一年に4セット全部ラージで出されるサイクルは忙しないのぉ。いや、毎回フルスポイラを書かなければいい気もするんだけど。それも含めての人生だからね?(ひどい人生だ)
 さて、一応これまでの認識だと「第2セット」になるが、もはやこの世界に接続はなく、新たなセットは単体でドラフトされる。リミテッドで前のセットとの絡みを考える必要がないというのは、負荷は無くなったけどちょっと寂しくもあるわね。まぁ、おかげで主な興味の対象はギミック云々よりもむしろストーリーの部分だったり。少し前にイラストが公開されて「えっ、ケイヤさんおるやん?!」というサプライズがあったわけだが、何と、残る1つの枠を埋めたのはドビン・バーンその人であった。幾ら何でもボーラスさんの人材登用は節操なさすぎでは……ボーラスさんはカラデシュまで出張って直接勧誘したんだろうか。少なくともかつての関係性を考えたらドビンさんがテゼレットに勧誘されて乗ってくるとは思えないんだよなぁ……まぁ、この人自分の仕事や利益以外には本当に興味ないからな……何かたまたま彼の興味を引くようなご褒美をボーラスが用意できたんだろうなぁ。
 これにより、今回登場するギルドはラクドスとシミックの2つが「ボーラスの手に落ちてない側」という珍妙な図式になった。ねぼすけラクドスさんがギルドパクトに助力してくれるとはとても思えないんだけども。ゼガーナさんは元気してるんでしょうかね……。残りのギルドについては、まずアゾリウスのトップがドビンにすげ変わっている。確か「ギルド会談」を招集したのはイスペリアさんだったはずなのだが、あの会談以降にイスペリアさんは始末されてしまったのだろうか。堅物ギルドのアゾリウスとドビンさんはかなり相性は良いのだが、この人、とてもじゃないけどトップに立たせていい人には見えないんだよなぁ。
 グルールはドムリ・ラーデがトップに立った。こちらは大方の予想通りか。腹音鳴らしさんは圧倒的な力を誇っていたようにも見えるが、基本的に弱肉強食のグルールの場合、実力が上回れば上に立つのは難しくないんだよな。腹音鳴らしさんが生きてるかどうかは微妙なところか。そしてオルゾフは「幽霊暗殺者」のケイヤさんによって長きに渡る因習を断ち切られた……のかもしれない。上層部が死んでも幽霊になってずっと居座り続けるというとんでもないシステムのオルゾフにはテイサさんも辟易していたわけだが、霊をメインターゲットに暗殺業を営んでいたケイヤさんならむしろカモだったわけだ。彼女もフィオーラでの権力闘争にしばらく忙しいのかと思ったが、マルチェッサの即位でとりあえずは一仕事終えたということなのだろう。今度は幽霊王国でもあるラヴニカで一稼ぎというわけだ。まぁ、それにしても荷が勝ちすぎる仕事を請け負った気もするが……。
 改めて並べると、ギルドパクト側につける人員はアゾリウスからラヴィニア。ディミーアからラザーヴ。ラクドスからラクドス御大(?)。グルールは……わかんない、腹音鳴らしさんが生きてることを願う。セレズニアはトロスターニ&イマーラだけどトロスターニさんはなんか不破。オルゾフは多分テイサが正気だと思う。イゼットはニヴ様がまだ生きてらっしゃるかどうか、ゴルガリは今後のヴラスカさんの記憶取り戻しイベント待ち。ボロスのオレリアは元気で、シミックは今後の情報待ちだ。対するボーラス陣営は、まだテゼレットがどこかに隠れてるし、この調子だとまだまだ隠し球は持ってそうなんだよな。
 ねぇ、そういえば世界にはすごくラクドス向けのPWがいるって話なんだけど、誰か噂を聞いたことがないかな? 確かデビルで、しかもすごくやんちゃな性格らしいんだけど……。
 
 
○「Spectacle/絢爛」
 「このターンに対戦相手がライフを失っていたなら、あなたはこの呪文を、マナコストではなく絢爛コストで唱えても良い」
 ラクドスに与えられた新キーワードで、過去の例でいうなら一番近いのは「徘徊」だろうか。もしくは同じラヴニカ出身の「狂喜」も手がかりになっているのかもしれない。「徘徊」の制限を緩くして普遍性を増したもので、大きく分けて「軽いコストで唱えられるようになるもの」と「軽くはならないが、オリジナルの追加効果を持つもの」の2種類がある。基本的に戦闘ダメージを与えることが前提になるので、毎度のことながらラクドスの積極性を後押しする能力になっている。ちなみにスペクタクルという言葉は「(良くも悪くも)なんかすごいシーン」を表す言葉だが、面白サーカス集団のラクドスがこれを「絢爛」と訳したのはなかなか面白い翻訳である。
 


拍手

12月15日 ドラフト模様(GRN×3)

ピック順 【Alessi】→【Serra】→【Tanaka】→【Chrolony】→【Thraxi

 

 実は結構久しぶりの5人戦。一応、毎週集まれるこのメンツが「通常回」という認識なんですが、最近はこの5人の中でもGP静岡に行ってて集まれない奴がいたり、他所からの追加人員が来て6人以上になったり、結構ブレがある。確認したら5人戦は一ヶ月半ぶり。人が来てくださるのはありがたいですけどね。今週末も1人追加がありそうなので、改めてJRへの貢献に感謝しつつ。

 さておき、ラヴニカ環境が始まって既に二ヶ月以上が経過しているわけだが、今回のドラフト、ついに、ようやく、やっと、いよいよ我々の中で実現したことが2つある。1つは、「5人が全員5つのギルドで棲み分けた!!!」という事件。なんと今回はタッチカラーすらなく、全員が綺麗に2色のデッキ構成でギルド5つ分。その割にはピック中も特に「強いカードが引けてるぜ! ヒュー!」みたいな印象もなかったのだが、少ないカードプールの中でやりくりした結果の共生関係だったのだろう。まぁ、もちろん得なギルド、損なギルドはあるのだろうけども。そしてもう1つの事件は……記事参照。

 次回は変則日程で17時開始予定です。個人的には色々と大変な1日になりそうなんですが、お手柔らかにお願いします。

 

 


拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
15
21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[05/21 Hito-oni]
[05/07 とみしの]
[05/02 とみしの]
[04/25 とみしの]
[04/23 NONAME]
バーコード