最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
ゆるキャン! 第7話。こっちのしまりんはだいぶテンション高いな。しまりん風味はかけらもないけどな。 せっかくいろんなキャラクターがいるんだからサイドストーリーもちゃんと描きましょう、ということで今回はくるみん回。これまでなんとなく「3組目のバカップル」みたいなふわふわした状態で横にいた胡桃&千草のお気楽カップルだが、一応、今回はそれらしいエピソードが用意されている。でもまぁ、ぶっちゃけ最後の最後まで千草はあの通りの軽薄なノリを貫いているので、そこまで重苦しい雰囲気もなく、「お気楽そうに見えてもちょっとくらいは悩んだりもするんだよ」程度の印象で止まっている。これまでのP.A.作品と違って、今作はあんまりキャラクターを追い詰める方向での作劇がないのは気楽でもあり、なんか物足りなくもあり。まぁ、人生が変わるくらい大変な経験をしているのは瞳美だけで充分ですかね。高校生の日常なんてそんなもんさ。 進路に悩むというのは非常に高校生らしくて真っ当な問題設定。ただでさえしっかりした人間が多い写真部の中で、胡桃は「目標らしい目標もないなぁ」という小さなお悩みを抱えている。たまたまこのタイミングで意識することになってしまった「バリバリ夢を追いかけている姉」なんてものを見てしまったら、特に人生の目標も見当たらない自分が恥ずかしくなってしまう。いや、でも普通の高校生ってそんなもんだよね。なかなか人生を費やすレベルの目標なんて見つかるもんじゃないぞ。 ただ、芸術系の部活に所属しているせいで、周りの人間の創作意欲みたいなものが眩しく映ってしまうのも事実であり、部長はもちろん、最近溌剌としてきたあさぎも、そして新加入の琥珀にしても、自分には見えない世界が見えているようでちょっと羨ましい。背伸びがしたいわけではないが、何か目標がないといけないんじゃないかとやり場のない不安に苛まれてしまう。そうしてクサクサした胡桃の心中を確実に把握してくれているのはやっぱり千草なわけで、二人の関係性がよくわかるお話ではある。憎らしいのは、千草は胡桃のことを恐ろしくよく見ているんだけど、別にそれを表に出さずに、あくまでもおちゃらけの一環としてさりげなくサポートしてあげているというところ。くそっ、このなんとなくイケメン風のムーヴ、間違ってないだけになんか腹たつわ。そして、胡桃の方はそんな千草のサポートを受けながら、あくまでも日常的なコミュニケーションの一環として処理してしまっているため、未だに彼女の中で千草は「特別な存在」にはなっていないというのももどかしい。まぁ、ちょっと意識して内省してしまうと「あれ? もしかしてこれって」ってすぐに行き当たるような感情だとは思うのだが、胡桃の場合はそういう思考が苦手そうだし、今回はたまたま進路のことで頭がいっぱいになっちゃったのでそこまで考えていなかったのだろう。落ち着いてきたら、ふと隣を見る余裕も出てきそう。そうなった時に二人の関係性がどう変わっていくかは見ものではあるな。 そして、そんな付かず離れずのカップルの隣で確実に近づく瞳美と唯翔。無事に(毎度サイケデリックな)絵も完成し、その絵に背中を押されるようにして瞳美は色のことをカミングアウトするに至る。どちらも確実に前に進んでおり、どうやらこの時代、この世界での関係性にもゴールが見え始めたようだ。後ろで本当のおばあちゃんであるかのように暖かく見守る琥珀さんがなんとも美味しいポジションである。結局琥珀は恋愛ごとには関わってこない立場なんですかねぇ。
PR ネクストステージ・佐伯沙弥香、第7話。さぁ、いよいよ物語は新たな段階へ。正統派モンスター、佐伯沙弥香の登場である。いや、前から出てたけど。 まず、手前勝手な思考修正をしておかねばならないことをここでお断りしておく。もともと原作を読んだ時点で沙弥香のポジショニングというか、キャラクター設定はかなりお気に入りだった。というのも、アレな言い方にはなってしまうが、沙弥香の立ち位置は非常にわかりやすい「百合漫画のヒロイン」のそれなのである。秘めたる想いをうちに抱えながらも、「同性同士での恋愛なんていけないわ」と自戒して封じ込めたるその感情。いわゆる「ささめきこと」としての百合スピリットである真っ当な精神性を持ったヒロイン。別な意味でモンスターである侑や、最終的な攻略対象と言える燈子の超然とした立ち位置に比べ、沙弥香の感情は分かりやすく摂取できる「望ましい百合成分」だと思っていたのである。 しかし、ここまでのアニメを視聴して来て、この安易な受容には大きな齟齬があることを痛感させられた。ここまで再三書いて来たことだが、漫画版で受容していた時点では侑と燈子の関係性がここまで面倒で、ここまでけったいなものだとは理解できていなかったのである。2人の関係性の中には青春だとか禁忌だとか、そうした言葉でひとくくりに出来ないような複雑怪奇なものが入り乱れている。それを理解した上でなければ、本作の人間関係を読み解いていくのは難しい。おかげで、「単にメインの2人に向けて放り込まれた分かりやすい爆弾が沙弥香なんやろ?」という安易な理解については、(別に間違っていないとは言え)幾らかの修正が必要になってくると思われる。幸か不幸か、原作はそこまで読み込んでいないので、このままアニメを見続けることで新しい認識を構築していくことができるのではなかろうか。何やら最近沙弥香メインのスピンオフ小説も出たらしいので、アニメ視聴後はそちらもありがたくいただこう(その前に、まず原作揃えるところから始めないといけないけども)。 これは純粋にありがたいことだが、このアニメはそうして原作で取りこぼした要素を(もしくは原作では描かれていなかった要素なのかもしれないが)余計なまでに描ききり、感情を押し固めた鈍器でぶん殴ってくるような作品になっている。原作の持つ要素をじっくり煮詰めて、アニメの持つ強みを存分に活かした作劇だ。今回も沙弥香というキャラクターの入門編みたいな内容のくせして、容赦無く生の感情を叩きつける呼吸困難必至の30分。やっぱり原作の時以上に沙弥香さんのパワーが上がっている感がある。個人的にかやのんボイスはノンケ要素の方が強いと思っていたのだが、結局一流の声優ってのは「感情が乗せたいだけ乗せられる」っていうだけの話なのでなぁ……。曲に入る第一声からの流れでオープニング映像を見ると、今までと同じ映像のくせに「沙弥香さん!」ってなってしまうのほんと辛い。 Aパート「秘密のたくさん」。これ、サブタイトルが「たくさんの秘密」じゃないあたりが、作者の日本語センスよね。「たくさんの秘密」だと存在名詞だから確実に「ある」んだけど、「秘密のたくさん」だと副詞終わりだからその存在が確定しない。ふわふわと浮ついている現時点での侑・燈子・沙耶香の形容としてはこちらの方がしっくりくる。単純に考えるなら、ここでいう「秘密」は侑と燈子の関係性、沙弥香の秘めたる想い、そして新たに登場した先生と喫茶店店長の関係性などのこと。侑たちの関係性については前回山ほどしんどい話が出たので今回はちょっとしたサービスショットみたいなご褒美要素が多めで、名前呼びで簡単にぶっ壊れる燈子のお花畑脳は素直にニヤニヤするべきところ。まぁ、その裏側にある燈子の自虐とも取れる踏み込みチキンレースっぷりは前回垣間みえてしまった地獄みたいな感情なので、軽々しく切り込んじゃう燈子の業の深さも嫌という程見えてしまうわけだが。ゴーサイン出しちゃう燈子さんのカットに「止まれ」って停止線が出てるあたりが嫌らしいよね。ちなみに停止線はカーブミラーに映ったものが見えるように描かれているが、今作は「反射」というモチーフも効果的に使われており、Bパートでもコーヒーに反射する沙耶香の顔が印象的に描かれている。「秘密」が増えてしまった現在の状況下で、直接見せることができないものたくさんあり、今回はキャラクターの目の部分が隠された演出も多いが、どれだけ隠してもそこかしこに映ってしまっているのも色々と示唆的である。 そして語られてしまった沙弥香の想い。まぁ、今までの様子を見てれば初見の人間でもわかるようなヤツではあるのだが、そのシンプルさ故、破壊力も格別である。好きなところは? と聞かれて「顔?」とダイレクトに答えているあたりに沙弥香さんの取り返しのつかない感情がよく現れており、中学時代に先輩に唾つけられたせいで生み出された百合の萌芽が、燈子という劇物に触れたせいで完全覚醒してしまった沙耶香さん。もし過去に下地が作られていなければ何も起こらなかったのかもしれないし、先輩があんな下衆でなかったらわざわざ燈子と同じ今の学校にも来なかったわけで、実に因果な巡り合わせである。 そして、2人の関係性のねじれっぷりも実に心苦しい悲鳴ポイント。沙耶香の方は、過去のトラウマもあって燈子に踏み込めない。最後に喫茶店店長が説明してくれていた言葉を借りるなら「相手を傷つけたくないための優しさ」であり、沙弥香が踏み込まないのは自己防衛と怯えの入り混じった後ろ向きとも言える感情。そして、そんな沙耶香の接し方に感謝しつつも、完全な理解を示しているわけではない燈子。燈子は「立ち入らないからありがたい」と言っているが、それは優しさでもなんでもなく、沙耶香サイドの事情である。そのうわべに見える「優しさ」に寄りかかってしまうあたりが燈子さんのモンスターたる所以で、どうにも侑という異物に出会ってしまったせいで、沙弥香の捧げている自己犠牲がますますお気楽に摂取されていくようで容赦ない。このナチュラルボーンな残虐性こそが、燈子を燈子たらしめている部分なのだろう。彼女の無警戒な「秘密」との接し方で、いちいち沙弥香が心をざわめかせているとも知らずに。 そんな沙弥香の救われない感情が少しずつ前に進み始める気配を見せるのがBパートの「種火」。こちらはまたシンプルなサブタイトルである。まさかの身近に現れた「公然たるレズカップル」。この街はなんて素晴らしい街なのだと慄いてしまうが、でもまぁ、CV森なな子のキャラなら誰だって納得できるから良しとしよう(いいのか)。お相手は中原麻衣なんだぞコンチクショウ。俺らからしたら、ビジネス百合営業の元祖とも言える唯一存在やぞ。声優業界初の公然たる同性キスシーン声優だぞ。ストロベリーにパニックやぞ。そこに宝塚のパワーを組み合わせてしまったら、もう文句を言えるわけがなかろうが。 そんな「百合の先輩」に人生相談に行く沙弥香さん。あのわずかな2人のやり取りだけからあっという間に「その気」を察知して確認しにく洞察力と行動力を見ていると、「やっぱりこいつ、才能を与えられたらまずいやつなのでは?」っていう心配が先に立ってしまうが、とにかくその直感は的確なものであり、先輩もそんな沙弥香の覚悟を見てとり、実直に応えてくれる優しい人だった。ただ沙弥香の悩みを聞き、受け入れてくれる先輩。そしてそんな先輩の人生に、自分の悩みはもしかしたら別な解決方法があるのではないかと考え始める沙弥香。踏んでも良いアクセルなのかどうかはまだ分からない。しかし、たかだか高校生が判断できる人生の機微などたかが知れたもの。これまでの自分では思いもよらない生き方が、世界にはあるのかもしれない。その端緒となる感情が、今ここで芽生えるのである。先輩の方は別に他意あってのアドバイスではなかろうが、間違いなくそれは「種火」となる。ご丁寧にサイフォンでコーヒーを淹れてくれる先輩。ふつふつと湧き上がり、上へ上へと昇っていく流れの中に、確実に沙弥香の感情がリンクしていく。 さぁ、侑さんもあまりのんびりしていられないかもしれないぞ。生徒会室では、目に見えぬ嵐が巻き起こっているのだ。 普通にええライブやないかい! 第7話。ちくしょう、こんな作品でいいライブを見せつけられることになろうとは……ちなみに、ライブ中はたえちゃんの動向に注目していると2度美味しいのでオススメ。純子が説得されるよりもずっと前から「矜持を貫き通した自由なアイドル」がメンバー内におるやんけ。いや、単なる機能不全だけども。 純子&愛編決着にして、フランシュシュの転機となるサガロックフェス。結局「アイドルとは何か」っていう根本的な問題に答えなんか出るわけがない。一応今回は幸太郎が純子を諭す形で表面上の決着はつけているが、もともとチェキ会で足並みを揃えなかったことから始まった揉め事なのに、「別にチェキ会なんかでなくてもええんやで」というのが答えだったっていうのは「お前がもうちょっと早く監督しとけよ」というだけの話なので無責任にもほどがある。でもまぁ、そんな無責任な様子もオールオッケーにしてしまうのが幸太郎という謎の人物なわけで。これがアイマスのPだったら袋叩きにあっていたことだろう。幸太郎、適当なところで出てきて適当にシリアスな説得するせいで視聴者サイドもけむに巻かれて騙されちゃうんだよな。足でドーンだしな。 でもまぁ、結局彼が施した治療が一番わかりやすかったということなのだろう。純子ちゃんにしても、別にアイドル論での対立から意固地になっていたというわけではなく、ゾンビ化しての時間転移というとんでもない状況に身の置き所がわかっていなかっただけなのである。改めてゆっくりと現代のアイドル事情を説明し、その上で自分なりの考えを出していけと諭すのは間違った判断ではないはず。他のメンバーとの対話ではなかなかそうしたデリケートな部分にまでは踏み込めないが、相手が幸太郎なればこそ、純子のガードも下がってなんとなく説得されてしまうもんだ。こうしてみるとやっぱり美味しい立ち位置だよなぁ。 こうして純子ちゃんの禊は無事に終わり(まぁ、思い切り車に轢かれたが)、残りは愛ちゃんの方。こちらもこちらで自分の果たせなかった夢の実現に向けて躍起になっているところで、さらに目の前で元いたチームの華々しいパフォーマンスを見せつけられては、黙ってもいられない。なんとかしなければと焦るばかりだが、文字通り命に関わったトラウマはそう簡単に払拭できるはずもなく、本番が迫れば降ってもいない雨の幻影に怯えたりもする。しょうがねぇよな、あんな壮絶な死に方はなぁ。しかも死後に改めてネットの評判とか見てどれだけ凄惨だったかをなんども再確認してるわけでなぁ。本人の固い決意とは裏腹に、いざステージが始まった時に醜態を晒してしまうのも致し方なし。 そしてここで紡がれる美しい友情物語。アイドルの持つ意味は違えど、お互いに全人生を費やしてアイドルを目指したのは同じこと。純子の手助けによって愛もなんとか復活し、あとはただ、賭したものを見せつけるだけのライブだ。気づけばゆうぎりさんやリリィはもちろん、さくらのパフォーマンスも達者になったよなぁ。ちゃんと練習してた成果なんだろうなぁ(たえちゃんはどうか知らんが)。 しかしびっくり、人生で2度も出演中のステージにカミナリが落ちるなんて、そんなヤツあるかなぁ。「2度とテメーとは一緒にステージに立たねぇ」って承太郎に言われても文句を言えない愛ちゃんの豪運。しかし、この逆境の雷をも武器にするのがゾンビ。落雷で死なないという耐性設定以外にも、なんと特大電力がどこにどう作用したのか、「身体が発光し」「指からビームが出るようになり」「声もやたらテクノっぽく電子音になる」っていうわけのわからないボーナスが発生(ボーナスか?)。幸太郎がその場で用意したのか、もともとやる予定だったのか、曲もしっかりそれにはまるようなものがセッティングされているのが謎である。でもまぁ、とにかく奇跡は奇跡。フリースタイルラップバトルからドライブイン鳥までなんでもこなすアイドルは、さらに新たな地平へと活動範囲を広げる。ほんと、ピンポイントでゾンビ要素がネタとして絡むのが秀逸だ。 こうして無事に革命を起こしたフランシュシュ。アイドルとしてのスタイルにもう不安要素はない。あとは周りの人間がどれだけ彼女たちの正体に肉薄するかというのが1つ、そして、結局幸太郎は一体何者で、何を狙っているのかわからないというのが1つ。どうも、彼は彼なりにアイドル観みたいなものは持ってるし、プロデュースする能力も低くないんだよな。そんな彼が、なぜ時代を超えた数々のタレントをゾンビとして現代に蘇らせることができたのか……。その辺の設定が回収されるのかどうかは微妙なところだが、今回のお話で少しずつ可能性は高くなってきた気がしますね。あとはさくらがどのタイミングで記憶を取り戻すか。まぁ、彼女の記憶って戻っても別に意味がない気もするんだがね。所詮単なる女子高生だし。時代設定に何かトリックがある……か? とりあえずたえちゃんのターンが来たらその辺りもまた変わってくるだろう。 この街の住民大体犯罪者だな、第7話。下手したら米花町に迫るんじゃないかってレベル。まぁ、警察官が捜査中に会った人間ばかりなんだからしょうがないと言えばしょうがないんだけどさ。グッドルッキングミキシンとか、世が世ならラスボスやりそうなキャラなのに瞬殺されてかわいそう。 なんかもう、恐ろしい脚本だな。普通に考えたら2話に分けても余裕で尺が埋まるくらいの内容を1話の枠内でジェットコースター展開させている。ほとんど息継ぎする間がなく、一体誰がどこで何を考えているのかなんて油断したらすぐに置いていかれそうな密度なのに、ギリギリのところで理解が及ぶよう、そして話の筋がわかるように構成されているのが恐ろしい。カットの切り替えのタイミングとか、相当に切り詰めているので綱渡りみたいなコンテワークになっているのだが……成立させてるのは例によって神保昌登氏である。サンライズ作品で名前を見た記憶がなかったのでかなり驚いたのだが、もしかしたらこれだけ無茶な脚本を成立させる手腕を買われ、わざわざ出張ってきたのかもしれないな。ご苦労様です。 作品のテイストを考えたら、思い切りくだらないギャグを詰め込んで2話に分けても良かったはずなのだが、それを1話に詰め込んだというのはそれなりに意味があるのだろう。現時点で考えてもわからないが、「どうしてもシリアスが強めになるので今作では2話も引っ張りたくない」という制作側の意図があるんじゃないかと勝手に想像している。ダグの過去話としては欠かせない要素で、彼の現在の行動原理の全てを表すエピソードである。これを削るわけにはいかないのでもちろん十全に描いているのだが、それでも、ダグが「今の相棒」をほったらかしにして過去に囚われているような描写を2話も続けるのは確かに印象が悪いし、望まれる展開でもないだろう。もう、それなら今作の勢い任せ展開のノリに紛れ込ませて、ジェットコースターで一気にまくし立てて逃げ切ろうという算段だ。「渋く悩むダグがじっくり見たかったのに」というニーズに対しては応えられないのが残念ではあるが、昨今はシリアスアレルギーみたいな症状を持つ視聴者も多いと聞くし、案外こういう逃げ方もありなのかもしれない。もちろん、1話でやりきるだけの馬力を持つ作品でないと成立しないが。今作の場合、これまでの「謎が出たよ!→解決したよ!」というどないやねん展開で視聴者に耐性をつけさせておき、その辺りの速度を「あり得るもの」にしているのがしたたかである。これまでの話と見比べてみれば、今回は別に話の飛躍は一切なく、あくまで「要素だけを切り取ったダイジェスト」を早回しで見せているだけという違いが分かるはずである。 ある程度テンプレの設計に乗せているおかげで成立するこの無理やり感。成立してるんだから余計な欲を出さんでもええやんけ、とは思うのだが、ちゃんと「ならでは」を狙うためにちょっとした誤認トリックを仕込んであるあたりにこだわりを感じる。毎度毎度「信じてた人が裏切りました」というお約束のパターンは盛り込んでいるのだが、今回はさらにダグの過去話から性別誤認・さらに年齢まで勘違いさせるネタを盛り込んで、最後にちょっとした山場を作っている。まぁ、パットの正体がどんな人物だろうと成立する話なので別にトリックではないのだが、なんとなく「あ、騙された!」みたいな気分が出るならそれはそれで儲けもの。すでにダグのパートナーについてはデリックという特大の出オチキャラが存在しているので、その奥にいる「本当の相棒」がただ出てくるだけではつまらない、ということだったのだろう。一応、今後のキリルとの付き合い方にも変化があるだろうし、パットの設定も意外な方向で活用されるのかもしれない。 それにしても、12歳の少女の墓前に酒を傾けるのは警察官としてさすがにどうなんだろうな……叙述トリックが絡んでたら確実にアンフェアのレベルやぞ(だからトリックではないんだ)。すでに1週前にミラっていう特大の爆弾を用意して「ミラがOKなら他もええやろ」みたいな免罪符を用意してるあたり、やっぱりしたたかな脚本である。
さすがにその四索切りはどうかと思う、第6話。どう考えても勝負に行く手じゃないのだが……まぁ、それだけキングがクサクサしてたっていう心理描写の一環なんでしょうね(どうだろう)。 今期MANPA枠の不思議な安定感はありがたい。ゴールデンカムイはいつも通りに見てて楽しいパートだし、実は「あかねさす」も案外悪くないのよね。CG作画のクセはちょっとあるけど。声優ファンはマストチェックな作品なのは間違いないのですよ。そしてこちらの作品は純粋に脚本の続きが気になるおかげでモチベーションが高いまま。最近、なかなか侮れない枠になってる、いいぞ読売。 てな訳で毎回どんな展開が待っているのか気になる今作だが、今回は当然のようにキングがオチるお話。まぁ、前回のフリを考えれば「いいか、走らない! 走らないからな!」って押すなよ展開でしたからね。そりゃ走りますよね。どうやって頑なだった彼の心を解きほぐすものかと注目していたが、なるほど、キーパーソンになったのは神童だった。彼の場合、メンバーの中でも一番純粋で、悪意も打算もないので汚れちまったキングの心に一番刺さる。(やったことないから想像でしかないが)やっぱり就活とか続けてると、色んなもののの裏側が見えるというか、世間のあれやこれやに嫌気がさすことも多いだろう。竹青荘のメンバーの中でそうした腹芸ができそうなのはユキとニコチャン先輩くらいなものだが、この二人は真っ当に「企んでる」ことが分かりやすそうなのでまだいい。問題は、どんな企業でも推し量れない気がするハイジの腹の底である。何を考えているか分からず、理解が及ばないとなると、どうしたって抵抗はあるもの。「自分の人生」に面倒を起こしそうな計画の話ともなればなおさらである。キングが不信感と面倒さから練習に匙を投げて離脱するのは当然の結果と言えただろう。 っていうかさ、本当にこの世界の人間は走ることに抵抗が無さすぎるんだよな。観てて「あれ? もしかして俺の方がおかしいのか?」って気分になってくる。世の成人男性って、キロ単位で走れって言われても割とあっさり走れちゃうものなの? 毎日朝夕走りまくれって言われて、二つ返事で同意できちゃうものなの? 俺からするとその部分のハードルが高すぎるせいで、イヤイヤ言いながらもいつのまにか走っているユキとか、毎日死にそうな顔しながらもなんとか食らいついてる王子のメンタリティがなかなか理解できないんだ。そして、そんな人間からしたらキングの反応は至極真っ当なものだったんだ。 それでも、その「常識」が歪み始めるからこそ箱根まで行けてしまうのかもしれない。詭弁にもなっていない「きれいごと」を並べる面々を相手に、濁ってしまったキングの私生活はなんだか間違ったものであるかのように思えてくる。実際、就活を理由に忙しいふりをして、ちょいちょいどうでもいい暇つぶしに逃げているのだから生産性がないのは間違い無いのだが、まぁ、普通の大学生の生活ってあんなもんでしょ。それなのに、そうした「普通の」ことをしている方が間違っていて、「とにかく走れば分かる」とか言われる。その意見に賛同してしまったものが1ダース近くも固まって自分を見ている。そんな状況に追い込まれたら、そりゃ、キングじゃなくてもおかしくなるよなぁ。 やはり恐るべきはハイジの搦め手。神童や双子のような落としやすい面子から確実に攻略し、いつしか数の原理で常識が塗り替えられるようにお膳立てを整えてしまった。これまでずっと「どうやって最後の面子を説得するんだろう」と思っていたが、もう、説得とかいう段階ではなかったのだ。洗脳、そして、改革。もう、ハイジの企みは完了してしまっている。恐ろしい。嗚呼恐ろしい。しかし、王子はとてもじゃ無いけど記録会は無理っぽいですね。次回は「現実はそんなに甘くない」が叩きつけられる回になるだろうが、そもそもみんなして分かりきってる話だからショックも少なそうなんだよなぁ。 やっぱり懐かしさで見入ってしまう、第4話。もう思い出語りで記事書くのはやめた方がいいんだけど、どうしてもなぁ。ちなみにタイトルの「筈(はず)」は矢のお尻、弦をつがえる部分の名称。普通の競技矢の場合はプラスチック製で、欠けたらペンチで引っこ抜いて新しいやつを木槌でガンガン押し込む。 今回の懐かしMAXポイントは七緒の腕打ち! いやぁ、いたな、腕真っ赤にしてたやつ……これも例によって私はそういう症状に一切悩まされなかったので実感は全然わかないのだが……ひどいやつだとドクターストップがかかってしばらく弓引かせてもらえなくなってたからな。腕打ちが起こってしまう理由は、主に手の内の不首尾にある。「手の内」については弓道の中でも一二を争うくらいに重要な要素なのでそのうち作中でも解説が出てくると思うが、ざっくりいうと左手(弓手)で弓を握り込む形式のことで、しっかりと模範的な手の内を作れば離れの際に弓がくるりと回転し、弦が直接腕を叩くことはまず無い。この回転こそが弓道の肝なので、手の内を安定させ、体に覚え込ませることが、数少ない(とか言ったら失礼だが)「技術的な」側面と言える。七緒の場合、この手の内が不完全なので何度も弦が腕の内側の同じ部分に当たってしまうのが問題。腕打ちも直すまでは色々大変みたいだけど、七緒も小野木もあんまり気にしてなかったな。 あとは試合の五人立ちでのポジション決定なんてのも注目すべき要素である。うちの高校での呼び名は前から「大前」「中前」「中」「落ち前」「落ち」と称していたけど、もしかしたら地方によって呼び名が変わるのかしら。作中で言われていた通り、一応ポジションで重要度が異なっている。まぁ、どこまでいっても精神的なものなので、サッカーや野球のポジション、それに柔道剣道の登録順のような戦略性は無いのだが、それでも五人でつくる流れをどう形成していくかは一応大事な要素。大前はとにかく最初の一射がチームの士気を左右するので、これが重要なのは間違い無いだろう。あとは基本的に奇数番目(3、5)が重要と言われており、2、4番目は相対的に「つなぎ」のイメージになる。ちなみに私は現役時代、高校二年生でレギュラーに昇格した時から引退までずっと落ちを維持し続けていた(自慢)。良くも悪くも成績が安定していたので、安定感を求められる落ちは向いていたとは思う。まぁ、うちの部ではだいたい「安定感」にかこつけて身体のでかいやつ(デブの婉曲表現)が落ちを務めることが多かっただけという話もあるが……。ちなみに大前が部長、中が副部長でした。高校最後のIH予選、この中を務めていた副部長が乱調を起こしてしまって……(遠い目)。 あとは通し矢のあの一連の動きが懐かしいなぁ、とか、的付けの時にやいやいウルセェやつ必ずいるよなぁ、とか、そんなところがもう懐かしい。「爺さんがプルプルしながら引くから中たらんやろと思ってたら何故か中たる」っていうのも弓道場あるあるだ。あとは団体戦の時に「どのタイミングでどの動作を行うか」なんていうのも、試合が近づいてくると覚えなきゃいけないのでドキドキするのよね。ちなみに、これも本当にどうでもいい思い出話だが、上述のようにずっと落ちを担当していた私は、前の人間の動作を見て動けばよかったので楽だったのだが、ある時、大会で半端に成績が良く、チームの中で個人戦の決勝に勝ち上がってしまったことがあった。個人戦は他の高校の生徒と一緒に立ちに入るのだが、何の因果か、その時は大前に入ってしまい、前に誰もいないせいでいつどういう風に動いたらいいかわからなくてテンパってしまったという苦い記憶がある(当然、負けた)。あの時、ポジションがもっと後ろだったらもしかしたら上の大会も狙えたかもしれないのに……。試合後にコーチに確認したら「お前、あれ遅すぎ」って蹴られたのである(よく蹴るコーチだった)。 思い出話ばかりが加速するので、弓道経験者だけが「アァ、あるある」って思いながら観たり読んだりすればいいと思うよ。一応アニメとしての見どころもフォローしておくと、今回の試合シーン、見えていないところで射った人間の弦音が全て違う音で表現されていたことにお気づきだっただろうか。そりゃま、アニメのタイトルになってるんだから気を使うのは当然だが、それぞれの射の奏でる音響で性格が表現されるのは面白い。未だ早気の治らない湊の音がやたら軽くて情けないのは、多分経験者以外が聞いてもわかるんじゃないかな。あのペコンっていう頼りない音は、確かに周りの人間も気が抜けちゃうんだよね……。高校時代に1つ上の先輩にやたら重い弓を好んで使う人がいて、この人の射が凄まじい音を放ちながらゴォッと飛んでいくのは後輩達の憧れの的だった。まぁ、的中率はそこまでよくなかったんだけど、なんかね、男の子は憧れちゃうのよね。 あ、シナリオの本筋には特に触れないけど……え〜〜と……猫かわいい。 「夢のヒーロー」のインストバージョン!! 第6話! もう、その音楽だけでブチ上がってしまいますわ。できれば本物の方を作中で流して欲しいんだけど……今後のクライマックスでそうなることは充分期待できそうですね。 一気に踏み込んだエピソード、アカネちゃんの言葉を借りるなら邪道の極みである「怪獣出てこない回」なのだが、まぁ、実質怪獣が2名登場してるからセフセフ。片方は怪獣なのかどころかその正体もよく分かってないけどね。この世界における「怪獣」ってのはどんな概念なのかなぁ。少なくとも内海みたいな人間がいるのだから我々同様に「創作物の中のファンタジー」っていう認識で間違ってないはずなんだけど……今回の怪獣少女の言を信じるなら、この世界は円谷作品の「内部」世界になっているため、普通に怪獣の存在が認識されてもおかしくなさそう。あくまで「今回の少女の話を信じるなら」という前提が付きまとうので色々と面倒ではあるのだが、話の流れからして、彼女の言ってることは全部本当っぽいんだよな……だとすると、少なくとも我々は「現実」/「作品内の本当の世界」/「アカネが作った世界」と3層に分けて判断しなきゃいけない。うーむ、面倒臭い。 元々、すでに色々と伏線が張られていたおかげで「この世界=(某作における)舞浜サーバ」という図式は特に驚くべきことではなかったのだが、そのことを「内部」の人間である裕太に知らせに来たのが「怪獣」だったことが悩ましいのである。だとすると、やっぱりアカネの力を借りずとも怪獣はいるんだよね。そして、そんな世界に悪の親玉がやって来て、アカネに世界創造の力を与えたためにその中で裕太たちがもがくようになった。裕太のような「世界内」の人間たちがゼロからアカネによって作られたものであるのか、それとも「本当の世界」から取り込まれてしまった部外者なのかは定かでないが、現時点では「アカネの気に入らないものは排除する」というルールがあり、それに従って確実に「減らされる」人員が存在しているのだから、1からアカネが作ったというわけではないのだろう(自分の求めていないものを作る必要がない)。だとすると、やっぱりどこか外部から取り込まれた存在であり、グリッドマンはそんなアカネの世界に投入されたワクチンみたいなものだと考えれば辻褄が合うだろうか。考えてみりゃ、その構図ってまんま原作のグリッドマンのコンピュータ世界と一緒なんだよな。 世界の一端が見えたことで、人々の記憶が消えること、街が修復されることなどの謎はおよそ解明された。残る問題は「結局裕太は何者なのか」という部分。グリッドマンに関わった内海や六花も記憶を保持できるようになったのはシステム側から管理者側に回ったことの表れだろうか。グリッドマンたちとの接触により、何らかの特権が与えられるようになっているのかもしれない。現時点でその特権を持つのは、グリッドマンと接触した者、それに神であるアカネと、アカネの創造物たち。アンチがずっと記憶を保持したままなのは、まぁ、当たり前といえば当たり前か。だとすると、やはり問題は怪獣少女の方だろう。「アカネ製ではない」というのは本当のようなので、彼女もワクチンの一部として外部から投入されたのか、それとも「怪獣」という概念にもう一つ何らかの含みがあるのか。先代が何ちゃらとも言ってし、もう少し様子を見る他なさそうだ。 謎は少しずつ紐解かれていくが、そんなダイナミックな謎解きを何とも珍妙な構図で綴っていくのが本作の面白みであろう。今回は裕太たちが3人でバラバラに行動し、それに怪獣サイドも合わせてくるという3局の戦い。六花VSアンチは程よいおねショタっぷりでポイントを稼ぎつつ、アンチくんが少しずつ好感度を上げていくことを誰も止められない。まぁ、好感度っつうか憐憫な気もするけど。六花の方は単なるお人好しで世話をしているだけのようだが、今後「あの子の正体が怪獣だったなんて!」みたいな展開はあるんだろうか。なんか、アンチは最後まで死なない気がするんだよな。 何故かアカネと直接コンタクトを取ったのは内海(+ボラーさん)だった。なかなか美味しいポジションで、それぞれの「怪獣観」に肉薄しているので実は無駄話に見える部分も案外大事な気がするのだが、アカネの目的はあくまで裕太。内海としてはせっかく怪獣仲間という繋がりができて今後の進展にチャンスを見出したはずなのだが、やっぱり所詮は前座なのである。改めてオープニング見てて思ったんだけど、やっぱり本作はアカネちゃんエンドが正しいと思うんだよね。まぁ、「神様エンド」ということになってしまうが……。 そして、今回最大のキーとなった裕太VS怪獣少女。まだ謎が多すぎるので語るべき内容は限られてしまうが、個人的に注目したいのは……ここで登場したキャストが高橋花林だったということである。前クールから続けて、何と一気にメイン役が3つ目。その変な声質のおかげもあり、かなり印象的な役で爪痕を残せている。声質の類似もあり、ガイナ・トリガーお抱えの新谷真弓の後釜をいただけそうな雰囲気もある(まぁ、本人がバリバリ現役だが)。また1人癖の強そうなキャラが登場し、物語もますます混沌として来たぞ。今回一切出番がなかったグリッドマン、次回は頑張れよ。次回は出番あるよね?! そこになかったらないですねー。
11月10日 ドラフト模様(GRN×3) ピック順 【Chrolony】→【Metallica】→【Alessi】→【Serra】→【Thraxi】→【Tanaka】
一週間のごぶさたでした。ラヴニカ環境4回戦。これまでの優勝ギルドはディミーア→(ディミーア)→ディミーア→イゼット。さて、今回はこれがどうなることやら。突然の乱入者によって6人戦になったのはいいんですが、これが普段のピックと違うノイズになるのかどうか……。 そして、この乱入者が基本的にクレイジーゴナクレイジー。ふらりと我々の前に現れて、たった1度のドラフトで満足して帰るとも思えない。そこで優しい先輩である私は、色々と接待の方法を考えてあげたのです。一体どんな顛末を迎えるのか、その結果は記事の後半部分をご覧ください。 次回ドラフトは、現状では通常通りの予定です。誰か、アルティメットマスターズを予約する権利(と購入費用)をください。 |
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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