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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 まさかの展開に?! 第2話。いや、最終的にはそうならずにホッとしたようながっかりしたような……まぁ、京アニっぽい展開ではないからね。そっちに行っちゃうとね。

 というわけで一瞬のサプライズはあったが、順当な進行を見せているシナリオ。やっぱり展開は地味地味&地味なのだが、さぁ、一般視聴者はどれくらいついてきているのだろうか。おっちゃんは弓道的ノスタルジーに浸りながら、なんとなく観てしまっていますよ。いちいち「あるあるwww」ってなってしまうのが小憎らしい。唯一「あれ?」って思ったのは、今のところ弓から弦が外されている描写がほとんどないこと。普通、使わないタイミングでは弓は弦を外した状態で保管するものだが、少なくとも高校の道場にある弓は全て弦が張られた状態で置かれていた。まぁ、練習中の風景ばかりなので、すでに張り終わった状態で置かれているのだろうが……どこかで弓張りのシーンは出てきますかね。

 逆に、今回のお話で一番「ウワァ、あるわぁ」って思ったのは、主人公・湊の中学校時代の回想シーンで、的前に立った湊が競技開始時に「なんか、当たる気がする」って思っていたこと。そうなのよ、調子のいい時って、よく分かんないけど「今なら適当に引いても多分当たるわー」っていうよくわからないゾーンみたいな状態になる時がある(ほんとはいかんのだけどね)。本当にメンタル勝負の競技なので、こればかりは説明がつかないのだが……ちなみに、高校時代の私の最大連続的中は二十射皆中。結構立派な記録ですよ、これ(21本目で外した時に響いた道場全体のため息が忘れられない)。

 逆に、本作で問題になっているのは当たらない側のメンタルゾーン・早気である。こればかりは作中でも言われた通りに「なったことがないとわからない」やつなのでどうにも困ってしまうが、湊が責任を感じているのも、そうした「よくわからないもの」が他人に迷惑をかけてしまったという意識によるものなのだろう。チーム内に早気の人間が混ざったりすると、単に延々外れ続ける(点数が下がる)というだけでなく、全体での射のリズムが崩れるという問題もある。弓道は基本的に団体戦。三人立ちと五人立ちがあるが、大体、「前の人間がこの動作に入ったら俺はこうする」っていうリズムがある。チーム内でこの統制を徹底し、どんな時でも同じような状態で引けるようにするのが理想なわけだが、目の前のやつの離れが早ければ、それだけでも後ろに与える影響はあるだろう。そのあたりも鑑みて、湊は自責の念に駆られているのである。

 まぁ、本当に精神的な問題になるので、どうやってかかるのかも分からなければ、どうやって治るのかも分からない。そんなもんでよくドラマを作ろうと考えたな、とは思うが、京アニらしい執拗な描写からの精神的な葛藤の描きかたがあるのかもしれない。細かいカット割にも色々と面白い要素が紛れ込んでいるのは注目してほしい部分で、例えば、滝川が最後の1射のために湊に弓を手渡すシーン、まっすぐに伸びた弓の向こうに的がちらりと見えるこの構図は、専門用語で「的付け」と言い、実際に狙いを定める時の視界である。的付けの正確さ、そして手の内の作り方、引き・離れの正確さが的中率に大きく影響する部分。まずは湊が「狙いを定める」ところからのスタートである。

 ところで、この作品の女の子は顔が薄い割に案外キャラが濃そうなので気になる。あんな喋り方のやつが高校にいたら怖いな。そこだけやたらラノベっぽいんだ。

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10月27日 ドラフト模様(GRN×3)

ピック順 【Serra】→【Alessi】→【Chrolony】→【Tanaka】→【Thraxi

 

 ラヴニカ環境第3戦。さぁ、「環境がつまらない」と言われてしまった我々は一体どうしたら良いものか。この閉塞したドラフト環境に風穴をあけることはできるのか。っつうか、そもそも閉塞してるのか。まだ分からない。誰にも分からない。ディミーアの天下はまだ続く? どうなる!?

 

 なお、すでに欠席者が1名報告されているので、追加人員が発生しない場合は今週はお休み、次回は1110です。誰か来てくれる場合は早めの連絡をお願いします。

 

 


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 公式が率先して薄い本支援する姿勢なんなの、第4話。別にいいんだよ、そこまでお膳立てしてもらわなくっても。僕らは冒頭のアカネちゃんの足の裏とか、脱ぎたての臭そうなタイツだけでも生きていけるんだよ。守りたい、あの笑顔。

 毎度毎度刺激の絶えない作品。今回のポイントは原作から引き続きの「怪獣ものなのに何故かご町内」というシチュエーションの合理化。ウルトラマンのシリーズの場合、基本的に主役は科特隊に代表される防衛チームなので、日本全国どこで怪獣騒ぎが起きても対応可能。しかし戦隊モノの場合はその限りではないし、少年少女が主人公のグリッドマンの場合も、そんな広域に出撃できるわけがない。その割に、敵勢力が襲ってくるのは何故か主人公の周りばかりで、戦隊モノの場合は「なんでよ?」という素朴な疑問が生じてしまうわけだ(まぁ、ウルトラマンの場合も「なんで怪獣って日本にしか来ないの?」という疑問はあるわけだが)。グリッドマンは、そうした疑問についてはそもそも電脳世界へ飛んでしまうのであまり問題にならなかったのだが、さらに「実は敵がめっちゃ身近にいるだけやぞ」というネタを仕込むことによって自然に解決していた。今作の場合もその部分が全く同じなので、どれだけ巨大な怪獣であろうとも、同じご町内にひたすら登場することになんの問題もないわけだ。

 そして、独自の展開として「主人公サイドがその不自然さに気づく」というギミックが盛り込まれた。そりゃそうだ。あれだけの怪獣が毎度同じ街の中にしか現れないのだから疑問に思うのは当然のこと。しかし、意外とそうした部分に突っ込む特撮もの・ロボットものってのは多くはなかったんじゃなかろうか。六花さん、エポックメイキング。もっとも、霧の設定とか「街と外界に接続している印象が全く無い」とかいう怪しげな伏線というか違和感も存在しているので、もしかしたら「ゼーガペイン」における舞浜みたいな可能性もあるんじゃないか、という更なる追加攻撃も想定する必要はあるのだけど。

 そんなご町内怪獣バトルの立役者であるアカネちゃんの次なるモチベーションは、明確な敵対者であるグリッドマンの背景を確定させること。キャリバーさんのおかげで割とバレバレになっている裕太たちグリッドマン同盟だが、だからといって確証にまでは至らない。さすがにその辺の高校生が正義のヒーローというのは、冷静になれば荒唐無稽なのである。でもまぁ、アカネちゃんは「その辺の高校生が悪の枢軸」なわけで、「裕太=グリッドマン」説にもそこまで抵抗はない様子。ことの真偽を探るために幼馴染の六花へ近づくことになる。そうかぁ、ご近所だから幼馴染なんやなぁ。どうやら六花さんは昔のようにアカネと仲良くやりたいと思っているようだが、性格の不一致からなのだろうか、そこそこリア充気質の六花はぼっち気質のアカネからは敬遠されてる様子。幼馴染なので悪感情にまでは至っていないのかもしれないが、下手したら敵対心を持たれても不思議じゃないくらいのソリの合わなさだろう。目的のために近づくアカネは、その実裕太のことが知りたい。接近された六花はもっとアカネの現状を知りたい。そして気づかぬうちにキーパーソンになってしまった裕太は六花の動向が気になってしょうがない。なんか、変な形の三角関係になってる(アカネちゃんを気にしているもう1人は無視することにする)。

 結局、「大学生Youtuberと女子高生の合コンイベント」とかいうエロ漫画の定番シチュエーションはアカネちゃんの堪忍袋がミニマムサイズだったためにあっさり終了。ストレスの種にしかならず、結果この世からウェーイが3人消えるだけで終わった。これ、別に誰も悲しくないハッピーエンドだな……。いや、人命に貴賎無し。ウェーイだから殺していい道理はない(一応)。「合コンで近すぎだし肩が当たったのがムカついた」という前代未聞の理由で殺されたYoutuberの無念を晴らすために出撃するグリッドマン(ストーカー支援者)。孤軍奮闘のアンチが出撃したおかげで2対1の変則マッチになったような、ならなかったような妙な展開だったが、さらに「味方ウェポンが全員出撃したら容量オーバーでフリーズする」とかいう前代未聞すぎる理由でピンチを迎える。すげぇな。こんなところで「オールド作品のリメイク」っぽさが加速するとは。確かにジャンクはその名の通りのジャンク品。原作時点でも色々と不具合の多い機体だったが……そうか、CPUがしょぼすぎて新しいダウンロードコンテンツが入れられないのか……うちのスマホみてぇだ……。復旧方法ですら「電源引っこ抜き+物理攻撃」というやっちゃいけない案件目白押しで突き進み、ヒーローとしてはむしろ新しすぎるグリッドマン。ほんと、スタッフは思いついたネタを全部ぶっ込んで来てる感があるよな。まとめて登場したウェポン軍団もいちいちキャラが濃くて、特に導入説明もされてないくせにすでにめっちゃ馴染んでいる上に笑えるし。マスクの人、どうやってトースト食ってたのかよくわからんな。ゴブリンスレイヤーさんかよ。そしてお茶目ナンバーワンのキャリバーさんのナチュラルな可愛さ。パン屋で大量にパンをトレイに積んでるのが可愛い。

 なんかもう、いろんなところに見どころがあって視点が定まらぬのが悩ましい作品。他にもグリッドマンの「円谷ヒーロー的ジャンプからのチョップ」とか、特撮としても文句なしの見せ方になっているし、画面に退屈がないのは本当に素晴らしい。あとはもう、いちいちアカネちゃんの可愛いところをひたすら見せ続けてくれればそれでいいです。六花派とはわかり合う気は無いです。

 そういえばバスに乗るときのICカードにうーさーがいて笑ってしまったのだが、今作ってCGパートがウルトラスーパーピクチャーズに製作協力してもらってるのね。こないだの「働くお兄さん」でグリッドマンとカーンデジファー様が出て来たのはそういう繋がりだったのか。

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 ピザという概念が揺らぐ、第4話。やっぱりどう考えてもポルポ空間はデッサンの時点で色々おかしい……。漫画だと(ハナから色々おかしいせいで)目がいかないディティールもアニメになると際立って現れるから目がいってしまいますねポルポの着てる服(寝巻き?)の「POL」「PO」っていう意匠がちょっと可愛い。デザイナーズブランドとかで商標化したらいいと思う。

 ブラックサバス戦。影の中を移動するスタンドということで、当然アニメのでも注目すべきは光と影の演出である。相変わらず色彩感覚がぶっ飛んだ表現は荒木ワールド全開でたまらない画面になっており、単に黒と白だけでは分けられない世界の玄妙さを表出しているかのようである。黄金色をベースにした日向日陰の演出、なんか見覚えがあると思ったら、どことなくPS版「黄金の風」のゲーム画面に似てるのかもしれない。あれのポルポ戦も結構苦労させられた記憶があるなぁ……なんかね、このゲーム全体的に敵が硬いんじゃよ……。

 実際にブラックサバスは強い。さらにゴールドエクスペリエンスが弱い。何しろこの時点では「ものに生命を与える」能力しかなく、もう1つの武器である「感覚を暴走させる」は、強い弱い以前に「よくわからない」という難点がある。前の試合でブチャラティがどこをどういじられて負けたのかもぶっちゃけよく分からないし、実はこの時点でジョルノが自分の能力を把握して相手に叩き込んでいることもおかしいのである(ブチャラティ戦で「今まで人を殴ったことなどない」って言ってる)。考えられるとしたら、ブチャラティと和解した後に「ねぇねぇ、G.Eで人殴ったの初めてだったんだけど、あん時どうなったん?」って(ぶん殴られた直後の)ブチャラティに直接聞いたっていう可能性しかないんだけど、そこで親切に「いやぁ、感覚が暴走してさぁ、めっちゃゆっくり殴られたし、痛みがゆっくりやってきて大変だったのよ〜」ってブチャラティが教えてくれたのかと想像するとちょっと可愛い。まぁ、その説明で自分の能力が把握できたとしたらジョルノの理解力もすごいが。

 とにかく、スタンドを直で殴った時の能力がイマイチ使いこなせないG.E。5部ではよくあることだが、ここで路線変更が決まったようで、もう「感覚暴走」能力はなかったことにして(ついでにダメージ反射能力もなかったことにして)、しばらくは純粋に「ものを生物に変える」力だけで戦っていくことになる。まぁ、今後はチーム戦がメインになるからジョルノの能力がぼんやりしてても次々に新しい能力が出てきてなんとかなるからな。こうして振り返ると、最初からあまりブレずに1つの能力でバトルのバリエーションを作ってたクレイジーダイヤモンドって偉いよな。

 さらに、前回も少し触れたがブラックサバスは「新しい遠隔自動操縦の定義」という役割も果たしており、康一くんの口を借りて設定を確認(または上書き)している。「能力者の意思がほぼ介在せずに自動で動く」はまぁいいんだけど、「破壊されても本体にダメージがいかない」って、実は全く新しい設定なんだよね。シアーハートアタックは割とダイレクトに「キラークイーンの左手に接続している」っていう描写があるわけで。さらに吉良にどんな影響があったかは本人の口から直接聞いたわけでもなく、あくまで康一&承太郎が見た吉良の様子から判断したものであるはず。だとすると、得ている情報は「真剣にジムで体を鍛えなきゃいけないと思ったよ。でも、ガチムチがちんぽいじった手で触ったバーベルを使うのは嫌だな」っていう吉良の感想だけである。やっぱり、ダメージあるよ。いろんな意味で。

 幸い、ブラックサバスはこの「新ルール」第1号なので実際に一切のダメージがない。もし彼の能力がシアーハートアタック同様のもので、エコーズの影響で「手が重くなる」ダメージを本体にも及ぼしていたなら、さすがのポルポも「ジョルノがなんかしてるな?」ってことぐらいは気づくはずで、そうでなかったのは全くのラッキーである。あと、2回目の入室の時にライターがチェックされなかったのもラッキーである(また花に変えて持ち込んだんだろうか。さすがにチェックゆるすぎるやろ)。まぁ、このあたりのお話は本当に勢い任せで、まだまだ行き当たりばったりのところが多いからね……。アニメ版は康一くんの後日談など、そのあたりの「勢い任せ」の部分をちゃんとフォローする作劇になっているのでとても好感が持てるわ。

 さて、次回はそんな行き当たりばったりの化身とも言えるフーゴを含むギャング団の登場である。お茶が……お茶が飲める回だよ……。

 

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 耳フェチ、わかります、第4話。耳ってさ、女性の場合は普段露出してない場合が多い、体内に直接つながる受容器官で、高感度の性感帯なので実にエロいんですよ。間近で見せられるとドキドキするのも全然おかしくないと思いますね。まぁ、ぶっちゃけどこの部位だろうが間近で見せられたらドキドキするんですけどね。

 真打ち登場、すべての発端であり元凶、諸悪の根源のばあちゃん、月白琥珀さんの登場だ。本渡ちゃんが成長すると島本須美ボイスになるというのも驚きだが、この性格のばあちゃんの血を継ぐ孫があんな性格というのも何だかびっくりだ。まぁ、60年で2世代繋げば性格なんて全然違うものになるだろうけども。それにしても、こうして時代を超えて親族が同じくらいの年齢で出会い、「おばあちゃん」「おばあちゃんはやめて!」みたいなやりとりをする作品ってどっかで見たことがある気がするんだが、何だっただろう。直近だと「刀使ノ巫女」の衛藤・十条親子の設定なんだけど、その記憶でいいのかしら。たまたま本渡ちゃんボイスだからそれを思い出しただけな気がする。

 シナリオ部分の進展を確認しておくと、ばあちゃんが出てきたことにより、いよいよ瞳美がこの時代に送られた真の目的の探索が始まったことになる。当然この時代の琥珀は理由なんて全然知らないわけだが、パラドキシカルのはこの時2人が築き上げた経験が、60年後の琥珀に「瞳美を過去に送らねばならない」と思わせるだけのものになっているということであり、彼女の人生に欠かせないほどの重大事になることは間違いない。ばあちゃん目線から「絶対に有益な経験だ」と判断されてのことなので、ハッピーな結末を迎えることが確定しているというのはそれだけで少し安心できる。まぁ、実は琥珀がすげぇ利己的な人間で、「瞳美を送り込むことで自分の人生がすごくいい方向に転がるんだ」っていう目的があったとしたらちょっと変わってくるけども。セワシがのび太にドラえもん送りつけるみたいな感覚で。まぁ、現時点では琥珀がそんな人間だとは思われないので大丈夫だと思うけどね。

 強いて気になる部分があるとすれば、どう考えてもこのお話はラヴでロマンスな部分があるということ。すでに半分くっついてるレベルの耳フェチカップル、密かに部長を見つめるあさぎの片思いなんかですでに部内の恋愛感情は固まっている部分があるが、そこにメインとなる瞳美・唯翔の関係が生まれ、さらに琥珀が突っ込まれたことですったもんだが生まれることが想定されている。琥珀はすでに「将来的に結婚して幸せな家庭を築く」ことが約束された人間なわけだが、それがこの高校時代の思い出と関係するのかどうか。まぁ、さすがに唯翔が祖父だったら瞳美が気づくからそんな展開はないだろうけど。最終的には瞳美は元の時代に帰らなきゃいけないので、今の時代で恋愛感情を得てもどうしようもないというのも難しいところ。最終的には色覚と自分に対する自信を手に入れてエンド、なのかなぁ。

 シナリオ部分はさておき、今回も本作最大の売りである色彩の妙がたっぷり堪能できる仕上がりになっている。常に挑戦的な画作りを続けるP.A.作品らしい展開は、何とナイトショットへの挑戦である。今回の画面は、夜の校舎を舞台にした極端に明度が低い画面が続く。アニメでも暗いシーンというのは珍しいものではないのだが、長時間にわたってここまで暗いシーンを続けて、最終的に夜景へつなげる色と光の展開は、今作の持つ問題意識がはっきり表れた構成になっている。特撮なんかでは常識だが、ナイトショット(夜景撮影)は明度が落ち、当然それに伴って彩度が落ちる。画面映えに欠けるのでカメラ技術としては難しい部類に入り、あえて続けるメリットは少ない。しかし、「彩度の低下」というのは本作においては瞳美の持つ欠損と直接的に結びついてテーマを補強する役割を果たしており、夜の世界になることで我々の視界も自然に瞳美のそれに近づく。そう、「色を失った世界」などというと何だか大仰なイメージがあるが、我々は「夜」というごく当たり前の日常の中で、これに近い世界をいつも見ているのである。そうして作り上げた「瞳美の世界」から、カメラ技術などを解説しながら夜景の見え方(彩度の高い美しい景色の見方)をレクチャーすることで、「瞳美が色を取り戻すための行程」を自然に視聴者にも体験させている。こうしてわざわざ難度の高い画面演出に挑むあたりが、本作最大の魅力と言えるだろう。

 そして、こうした「色褪せた世界」と「色づく世界」の対比が瞳美と琥珀という2人の月白の性格の対比ともそのまま重なり合っていることは自明だ。鮮烈な存在感を放つ「ラスボス」琥珀の魔法は、まるでそこにあるかのように写真の情景を映し出すフルカラーの世界。そこに現れた蒸気機関車は、黒一色の中に不安定な歪みを抱えながらも、どこかに抗いがたいエネルギーを感じさせる瞳美の魔法の一端を見せる。そんなモノクロの象徴たるSLが、ラストシーンでは夜空に浮かんだ光の集合となって再び現れるのである。琥珀と唯翔という2人の「色」を持つ人物に触れて、瞳美の世界は、どのように変化していくのだろうか。

 

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 観測すれども関与せず。第4話。この世界、人間関係について超然とした連中が多すぎる気がするんですが、さらに外側から見ている人間からするととても助かる配置になっていますね。挟まれるんじゃない、ただ、見るのだ。

 インモラルな生徒会室。誰もいなくなった夕暮れの中、素直に気持ちを吐露する燈子に対し、まんざらでもない形で答える侑。「キスしていい?」「別にいいですよ」「どうして?!」っていう流れは笑ってしまうが、結局、後で言われていたように侑の中にも、確実に燈子に向かう感情は育ちつつある。「自分はそういうことが分からないのだ」という認識を持つ侑はそれを自覚できないし、仮に感じたとしても否定するだろうが、その気持ちに向き合えば向き合うほどに、具体的な形を成していくことになるのだろう。

 そうして実現してしまった再びのキス。直球で勝負してくる燈子のおかげで、スキンシップは思いの外ダイレクト。こうして考えると、祥子様と祐巳の関係性とかって、すげぇプラトニックだったんだな。恋愛関係と明示されるかどうかの違いはあるが、同じ女性同士の想いにしても、時代を経てその描かれ方も少しずつ変化しているのかもしれない。

 しかし、ダイレクトな行動もTPOをわきまえなければならない。あんだけ大っぴらな場所にある生徒会室だ。いかに人が少ないとはいえ、偶然覗かれてしまうことは一応考えなければいけなかったはず。見られた相手次第ではマジで薄い本みたいな悲惨な展開になっていた可能性もあるわけだが、幸か不幸か、偶然目撃したのはハイパー客観視大好き人間の槙くんだった。「マネージャー体質」というだけならば何となく分かるのだが、さらにそこに「活躍するのはお前らなんだから観客の俺に関与しようとするな」という斜め上の感情が混ざるという難物である。いわゆる「百合を見ていたいだけで、そこに挟まれる気は一切ない我々」と同じスタンスのようにも見えるが、よく言われるその理念は、「男が挟まったら百合が百合で無くなる」という事実に起因しているものであり、根元的な動機が「観客と主役の分化」ではないだろう。人間関係の機微にはすごく興味があるが、その舞台には絶対に立ちたくないという槙の心理は、考え始めると結構な泥沼である。

 しかもこいつが面倒なのは、本当に客観視を決め込むのであれば一切の不干渉を決め込むべきなのに、あえて侑に対しては「見てたんだよ」と突っ込んでいくところ。おそらく、「関与することによって歪みが生じる」というリスクよりも、「現時点で主演女優が何を思っているのかを把握しておきたい」という好奇心が勝ったのだろう。もしくは、自身の関与で揺れ動くならばそれもまたドラマだと受け入れる度量があるのかもしれない。邪魔するつもりはかけらもないし、もっと続きを見たいから極力応援するつもりだが、自分という観客があることは告げておき、そのカメラの前で振る舞えと侑に迫っているわけだ。悪意がない分だけ、余計に面倒な反応である。侑もそんなモンスターを前にして最初は怯むわけだが、案外「自分は舞台に立たない」とずっと思っていた自分との共通項も感じたのかもしれない、すぐに槙の思考と反応に対応し、改めて自分の立ち位置を定めるに至るのである。うーむ、まだ若いくせに、そういうところでやたら老練してる感がある高校一年生だよなぁ……。

 もう、こうなったら燈子は侑や観客の前で理想の「可愛いあの子」を演じるしかないわけだよな。大丈夫かな、また別の覗き穴から本妻(仮)が憎々しげに見ているけれど……。

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 足湯の後にみんなして足突っ込んでたあれって何なの? 第4話。当然、疑問に思った時は調べられるのが現代ネットの便利なところ。……足蒸し湯、そういうのもあるのか……。聖地がわかりやすいアニメですが、さて、巡礼者はどれくらい現れるもんなんでしょうか。

 4話にして温泉回。しっかりとセオリーを押さえた模範的な萌えアニメの構成だな! まぁ、ゾンビだけど……。メインでサービスシーンを披露するのが製薬会社のおばちゃん広報っていうのが斜め上すぎるわ。おばちゃん、微妙に乳あるのがかえってムカつくわ。まぁなぁ、さくらちゃんたちに欲情しちゃったらそれってネクロフィリアの領域なわけだしなぁ……。ゾンビをタイトルにしてるくせに彼女たちが「どの程度ゾンビなのか」っていうのは全然触れてくれないのでさっぱりわからない状態で、果たしてお湯につかってもいいのか、本当に腐乱臭はあるのかなどなどの情報は曖昧なまま。腐乱臭があるような状態だったら、温泉に入ったら確実に悪影響が出るでしょ。腐乱死体が入った湯なんて言われたら、嬉野温泉も営業妨害で訴えていいところだ。幸い足湯で実験したときにはお湯に影響もなかったようなので、全身浸かった時にも何もなかったと思いたいものだが、どうやら湿布+温泉の相乗効果で代謝(腐敗?)が進行し、うっかり首がもげてしまった様子。……やっぱりダメだったのでは……。ちなみに「久中製薬」は実在の企業なのかどうかはもちろん確認したが、残念ながらこれは架空。というか久光製薬に正規で許諾を取れなかったってことらしいな。久光製薬は佐賀が本社。こんなにもどうでもいい知識もなかなかないな。

 さておき、そんなエピソードでアイドル成分についてはだいぶ固まってきた。さくら・サキ・リリィの騒がし3人組のポジションがはっきりし、そこに愛と純子が歩み寄る形(ゆうぎりさんとたえちゃんは相変わらずフリーダム)。今回言われて初めて気づいたんだけど、純子ちゃんは「昭和のアイドル」ということで、グループではなくてソロ活動してた子だったのね。昭和の常識で考えればそれが当然なのだが、すっかり現代のアイドル事情に思考が染まってしまっていたため、てっきり彼女もグループ活動してるもんだと思ってた。山口百恵とか、そういうタイプのアイドルだったのね。とりあえず、昭和と平成、どちらのアイドルも一応活動に理解を示し、今後は本格的にフランシュシュの活動が見られるようになるのだろう。まぁ、パフォーマンスが安定しちゃうと例のCGになるからあんまり面白くないのだが……CGモデリングの純子ちゃんのなんか違う感じが気になるよぅ。

 そして、端々に残された「なぜ彼女たちはゾンビになったのか」という謎。折に触れてその話題になってるし、おそらくその部分のネタは今後回収されることになるんだろうな。「だって日本って火葬でしょ」って、今更そんなところを掘り返すのかよ、ってちょっとびっくりした。確かに、トラックアタックをくらったさくらがどうやって幸太郎に回収されたのかはわかってないんだよな。幸太郎のグラサンの下の顔がなぜか描かれなかったり、一応その辺りにも謎は残っているような、そうでもないような。たえちゃんがその鍵を握って……いるかなぁ。どうかなぁ。

 

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○「叛逆性ミリオンアーサー」 5

 だいぶ時間はかかったが、ようやく今期最後の新番チェックにたどり着いた。今期執筆記事は43本。ヘヴィーな秋新番の割には数は抑えた方だろうか……と思って確認したら去年の秋は本数が39本って書いてあった。……ダメじゃん。

 さておき、こうして時間が空いた理由はよくわからないが、他の番組からは約一ヶ月遅れでスタートしたタイトル。「ミリオンアーサー」という名前はどこかで聞いたことがあるけど全然知らない、というレベルで、持っている知識は「なんか、どっかで実写が盛り上がってる話を聞いた」「ちょぼらうにょぽみが漫画描いてた」の2つだけ。その情報だけではアニメを観るときに何の役にも立たんやろなぁ、と思ってたら……まさかの最重要ポイントは押さえてたことになるな! これはあれだろ、ラスト2分を観るための壮大なネタふりを残り20分でやってるアニメだと思えばいいわけだろ?

 ソシャゲアニメ的なやつだと割り切っていたのでぶっちゃけ一切期待はしていなかったし、現時点でもあまり期待はしてない。「ソシャゲ原作アニメあるある」はほぼコンプする勢いで網羅しており、「1話目でとにかくキャラが乱立する」「金があるのか、やたらと作画がパリッとしてて見やすい」「キャラ付けが嘘みたいに適当」「声優が無駄に豪華」などなどの要素が確認できる。本当に雑なネーミングとどこかテンプレ臭が抜けないキャラ設計にあまり愛を感じないし、テイストはだいぶ違うが、前クールで言ったら「ロードオブヴァーミリオン」とかと同じ末路を辿る作品なんじゃねぇかな、というのが普通に導かれる結論である。幸い、あれよりはギャグに振り切っているので空気作品になることはないだろうが、ネタにするにしてもすでに「ラストピリオド」というこれまたおかしな前例があり、なかなかそっち方面でブレイクするのも難しいだろう。「まぁ、作画がそこそこ見やすいからややマイナスくらいか……」で落ち着けようと思ったら、最後の2分だった。うん、こういうときに「無駄に声優が豪華」は純粋に武器になるよね。いや、これが楽しみたいなら、わざわざ30分アニメを見ずに「あいまいみー」を見てればいい気もするが……。悔しいけど初回は爆笑してしまったのでご祝儀がわりに加点しておいた。来週以降もそんな精神的余裕があるかどうかは分かりません。

 それにしても、「ミリオンアーサー」って雰囲気でつけてる名前なのかと思ったらまさかダイレクトに意味があったのかよ……こんだけひどい扱いを受けて、草葉の陰でアーサー王も泣いておられるわ(多分、随分前からしとどに泣き濡れてるから涙も枯れ果ててると思うわ)。

 ちなみに、エンディングを聞いてると何となく「ウィッチ☆アクティビティ」を思い出しません? 歌ってるユニットも当然豪華だが、なんか「改訂版iRis」って感じもするな。これ、全メンバー集めて歌唱できたら相当なもんだぞ。そしてオープニングがへご。やっぱソシャゲキャスティングってやりたい放題だな。

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 いきなり劇場版のCMが入ってビビる、第4話。リアルタイムで放送開始時にすでに劇場放送も決まってる作品ってすげぇな。そんだけヒットする自信があったってことなのかなぁ。まぁ、今のところ確かに好きな作品ではあるのだが、これを劇場に観に行くのかどうか……。

 「エンドレスいくつだよ」っていうツッコミはおそらく世界中で叫ばれているだろうから置いとくとして、すっかり定番となったループものに突入した。今作は結局「思春期症候群」という便利な名前を使って青春物語にちょっとしたSF的設定を絡めて行く作品になるわけね。それこそハルヒ的な構造と言えるし、ふと「ココロコネクト」あたりを思い出しもした。世間的には「物語シリーズ」と似たようなもんだ、なんて話もあるし、考えてみりゃ案外定番の構成なのかもしれない。

 でもまぁ、そこまでマンネリになっているという気もしないな。作者だってエンドレスエイトがあれだけ話題になったことは承知の上で作劇しているわけで、似たようなもの、下位互換を作ろうとは思わないだろう。今作の場合、「ラプラスの魔」と認定された奈央坊ボイスの後輩ちゃんの気分次第で日付を進行させることが可能になっており、決してエンドレスなシックスではなかった。わざわざ月替わりの週を選んで舞台に設定したのはそのあたりを見せつける狙いもあったのかもしれない。まぁ、最終的に「思春期の少女の問題を解決すれば時間が動き出すよ」っていうのはまんまハルヒなわけだけども。

 そうして後輩ちゃん(名前は古賀朋絵というからちゃんと覚えよう)との関係性を深めて行くことになるわけだが、ラッキースケベならぬラッキープロポーズみたいな流れで自然に付き合ってるふりをする展開。そんなアプローチあるかよ、とは思うのだが、朋絵の面倒臭い精神性が提示されると、こんなアホみたいな展開でも何だか丸め込まれそうなのが不思議だ。「一人でいるのは辛い・悲しいじゃない。恥ずかしい」というメンタリティ。私のような永年おひとり様体質には絶対に理解できない心理だが、現代女子高生がそうしたコンプレックスを抱くのは何となく理解できる精神性だ。そして、それを避けるために必要以上のコストを支払ってしまうのも女子高生らしいアホらしさの表れであり、ただ自己欺瞞のためだけに変な先輩を犠牲にし、より面倒臭い関係性の構築へと転がり落ちて行くのである。こんな無茶苦茶な言い分に付き合ってあげる咲太は本当に優しいんだな……。

 もちろん、咲太には先輩というド本命がいるので心が揺らぐ心配も無いだろう。その辺りも戦場ヶ原一本の「物語」シリーズと被るところがあるが、こうして「すでに本命がいるから有象無象の女の子たちともフラットに、友達以上ナニカ未満でコミュニケーションをとるよ」っていう関係性が作れるのも、ある意味でオレツエー的なオタクの憧れなのかもしれない。難聴になっていちいち告白を断る必要もないからな。やっぱり、そう考えると西尾維新の作る設定は先駆的である。まぁ、この世界に千石撫子が現れるかどうかはわからんが……。白衣ちゃんはどういう立場なんだろね。あの子も文句なしで可愛いので、やっぱりこのナチュラルハーレム設定はずるいとしか言いようがないな……。

 そして、こんな様々なヒロイン勢に立ち向かわねばならぬ桜島先輩も色々大変。幸いにしてこれまでの3話で充分アドバンテージは稼いでいるのでしばらくは適当に咲太を転がしておけば筆頭からは陥落しないだろうが、どこに伏兵が隠れているかわかったもんではない。週一くらいでバニーコスで誘惑するくらいの手心を加えてもらったほうがいいかもしれない。主に俺のメンタルに。デレ成分の配置が阿漕な先輩は可愛いなぁ。

 

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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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