最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「悪偶-天才人形-」 5 なんかしゅごい。最近のアニメ制作は本当にあの手のこの手で作品を我々視聴者にお届けしてくれるが、すそ野が広がり、色んな作品が目に触れるようになっているなぁ、ということを感じさせる作品である。 「なんやねんこれ」と思ってWikiを見てみると、原作は中国人作家によるウェブコミック。それを日本のスタジオが連携してアニメ化にこぎつけるデザインはあの「霊剣山」シリーズと同じ構成であるという。いや、「あの」って言った割にもう覚えてないけどさ。結局何だったんだろうね、霊剣山。一応、日本の製作担当はディーンなのだが、これがどういう制作体制をとっていて、日本と中国の仕事の分かれ方がどうなっているのかもよく分からない。スタッフはほとんど日本人なので、やっぱりアニメ制作は日本主体なんだと思うけどね。 ただ、それでもやっぱりどこか異質になっているのは「霊剣山」と同じ。ただ、全体的にチープな感じが痛々しかった「霊剣山」に比べると、今作は「これもデザイン性の1つかな?」と思える程度には処理できている気がする。あえてレトロ風味にするデザインは昨年なら「刻刻」という傑作があったし、少し遡れば「コンクリート・レボルティオ」なんかも近い理念じゃなかろうか。今作の場合、最大の狙いは原作絵の保持だろう。ちらっと見ただけでもなかなかクセが強くてどこかオリエンタルな匂いを漂わせる画風。あっちの人の感性でどう見えるかはわからないが、もしかしたら日本における伊藤潤二みたいな、そういう雰囲気を持たせた絵なのかもしれない。これをアニメにするときに無理やり現代風にするよりは、いっそ開き直って昭和アニメみたいなベタッとした塗りと動きを作った方が良いという判断だろう。 実際、おそらく原作ファンが見た時にはこれくらいのデザインなら我慢できる範疇だと思う。原作と全く同じというわけにはいかないが、アニメ用にリファインされたデザインは動きやすさを主眼に、一応雰囲気が残っているギリギリのライン。この辺りがアニメーションになる上での無難な落としどころなのだろう(それこそ「刻刻」も似たような変化があった気がする)。正直言って魅力は感じないのだが、最初から「こういうものだ」と認識した上で見るぶんには別に傷にもならない。気持ちとしては「闇芝居」とか「世界の闇図鑑」みたいなショートアニメの延長線上にあると思えばいいんじゃなかろうか。 絵については良し悪しを論じるのは難しいが、ひとまず「視聴時に気にならない」くらいを維持してもらえば、あとはシナリオ部分を吟味していくだけである。1話目ではさっさと「悪偶」と呼ばれる中心コンセプトが説明され、これがなかなかエグくて興味を引く。これからどんな展開になるのかさっぱりわからないが、わざわざアニメ化にこぎつけた作品なのだ。地味にダラダラと展開するつもりもないだろう。決して国内の発想だけでは出てこないような、頓狂なものが飛び出してくることを期待したい。 PR 最後なんか変なの出てきた、第2話。それまでの雰囲気をぶっ飛ばす突然のツインテピンク。ちょっと待て、あれをバドミントン作画で動かしたら髪の毛がカオスにならないか? 相変わらず凄絶な2話目。これ、やっぱり作画クオリティはこのままで突っ走るのかな? 人手不足・時間不足でヒーヒー言ってるアニメ業界の中で、ここまでのクオリティを維持できるのは尋常ではない。それだけ期待され、愛されている作品ということなのだろうか。ほんと、こういうレベルの作品だけでいいので、せめて今の本数の半分にすればいいのに。まぁ、そうなると今度は仕事にあぶれる業界人がたくさん出てしまうのだろうが……。 さておき、2話目もバドミントン作画は相変わらず。しかし、本作における作画演出のこだわりはそれだけではないため、単に「リアルで格好いい試合シーン」というだけで満足するのは勿体無い。せっかく用意された作画リソースは、他のシーンにも余すことなく活用されている。個人的に「うわっ、すごい!」って思った部分を1つだけ抜き出すと、試合とは全然関係ない、予備校トリオがデコ娘のフランクフルトを勝手にとって食べちゃうシーンである。別におかしなことは何も描かれていないのだが、最後の3人目に注目してほしい。この子、食べる前にちょっとだけフランクフルトに噛み付いて、串の上の方に「クイッ」って持ち上げているのである。この動き、フランクフルトなどの「串もの」を食べているときのことを想像すればすごくよくわかる部分で、確かにこれをやっていかないと串が邪魔で最後の方まで食べられない。どんな人間でも当たり前のようにやっている動きなのだが……普通、アニメでそこまで描かないでしょう? いや、描いてもいいけど、面倒だし、普通はわざわざやらない。やらなくても誰も文句は言わないんだもの。でも、今作はそれをわざわざ描く。実際の作画の手間を考えたら、いちいち気づかない方がずっと楽なのに。そういうところに、今作のこだわりがいちいち感じられるのが嬉しい。 また、全体的な演出方向で見入ったのは、ずっとなぎさ達が活動している体育館のじっとりとした薄暗さである。季節は春から初夏にかけて。まさに現実の今と同じような汗ばむ陽気で、外でのランニングなどでは盛大に汗が吹き出る季節。眩しい陽光が照りつけているのはいかにも青春アニメらしい。しかし、それでも体育館の中は薄暗い。これまた経験したことがある人なら知っているかもしれないが、バドミントンをやっている体育館は、風の影響が出るので基本的に窓が開けられないのである。中学生時代、私は某部活をやっていた隣にバド部がおり、「あいつらさえいなければもうちょっと涼しいのに!」と思ったもんだ。今作でもそうした「閉め切った」体育館の雰囲気が薄暗さで演出されている。一応、試合に影響の出ない場所の出入り口は開放されているようでそこから日光はさしているのだが、コートのあたりは全面薄闇。「黒子のバスケ」や「ハイキュー!」といった同じ室内競技アニメと比較すればその差は一目瞭然である。 実際のことを考えるなら、実はこの薄暗がりはおかしい。いくら閉め切ってるとはいえ、競技ルール上、普通は一定以上の光量は保証されているのだから。それでもあえて「暗い」状況が続く中で、この「暗」が一気に「明」に転じるシーンがある。それが、なぎさとコーチの対決後の和解シーン。ここでコーチに励まされたなぎさが初めて笑顔を見せ、表情に輝きが戻ったことで、西日のさす体育館は突如明るさを取り戻す。ここにきて、これまでずっと薄暗かった体育館の光景が全てなぎさの心象風景であったことが確認できるわけだ。目の曇りが晴れた彼女の視界で見る来週以降の体育館は、これまでよりもずっと明るいものになることだろう。 なぎさの問題については一応の解決を見た今回、次週以降、いよいよ綾乃の方にもスポットが当たっていくのかな? 果たしてどちらが主人公にふさわしいのか、いよいよ本当のスタートである。 ○「あそびあそばせ」 5 「それからどしたの」が好き。「キルミーベイベー」における新井里美成分を感じる。 今期はやたら多いが、これも原作ちょっとだけ既読。「ちおちゃんの通学路」と同じようにして1巻だけ触れたが、こちらも「そこまで追いかけんでもいいよな」という印象しかなかったので続刊は手に取らなかった。オフビート系のコミックと聞いていて「苺ましまろ」を期待してしまうのだが、「三ツ星カラーズ」の時と同様、なかなかあそこまでの萌えとギャグの複合技は難しい。 本作の場合、萌えという成分は基本的に放棄している。放送中に入ったCMでわざわざ喧伝しているように、「表紙詐欺」を売り物にして何となくそれっぽい美少女絵と中身のギャップで売ろうとしているわけで、そうなると中身は萌え要素ゼロで攻めた内容にするしかない。ただ、原作ではその「攻め方」があんまり刺さらなかったんだよな。もともと美少女絵っつってもそんなに絵が上手くないのでギャップが引き立たないし、個人的な好みとして、絵の勢いだけで押そうとする姿勢はあんまり好きじゃないんだ。まぁ、ギャグが合う合わないってかなり感覚的な部分があるのだろうけど……私の場合、今作のネタ的な部分はあまり琴線に触れなかった。 ただ、「ちおちゃんの通学路」はアニメ視聴後に「原作と同じくらいだな……」という印象だったのに対し、こちらの作品は「おっ、アニメだと割と面白い」というプラスの要素があった。勝手に自分の好みを分析するに、多分、原作が気に入らなかったのは「絵のベースが定まっていない」からじゃないだろうか。「変顔」を売りにしている作品みたいだが、あまりに「変顔」のコマ数が多すぎて、どれがベースなのか分からなくなるのである。変顔でバリエーションが見せられるというのは技術的には頑張っているのかもしれないが、毎回違う顔をされたら、それが何を意味したいのか、平常時からどれくらいの距離があるのかも測りにくい。緩急で攻めるのが主線なら、「急」を活かす「緩」をもうちょっと見せてくれよ、ということ。 それに対し、アニメは常に絵が動き続けるのでベースとなるデザインは観測しやすい。また、どんな変顔でもある程度間を「画」で埋めてくれるので、ギャップを狙った演出の意図が伝わりやすいのもプラスだ。音響、音声、さらに背景などのギミックでもギャグをデコレーションできるため、1枚絵で勝負する原作漫画より、作風が「アニメ向き」なのだと思う。そう考えると、この作品を見つけてきてアニメ化にこぎつけたスタッフはやはり優秀なのだろう。監督の岸さんもこういう勢い任せのギャグ演出は得意分野だしね。しれっと映像にしてはいるが、若干かすれ気味で主線すら危ういこの原作の儚いデザイン性がアニメで違和感なく動いているのも結構すごいことだと思う。1話目は色眼鏡で見ていたし色々慣れない部分もあったが、馴染んできた2話目以降はもっと見やすくなってくるかもしれない。 そして、ギャグ作品の命運を大きく左右するキャストのお話。個人的には先生役に増谷さんを置いてくれてるのがプチヒットなんだけど、まぁ、普通はメインの3人を見るよな。正直、最初は木野日菜ちゃんに勢い任せのギャグ要員(しかも突っ込み要素多め)ってきつくね? って思った。やっぱり声が細いのでちょっと圧に乏しい。ただ、1話聞いてるだけで割と馴染んでしまっており、「これもこれで新境地と言えるか……」と納得している部分もあるので、新たな扉を開ける契機となるかもしれない。小原ちゃんは既に安心して見てられるレベルなのだが、こういう路線からの攻めも面白い。1人どっかで見たことある名前だけど誰だっけ、って思った長江里加だが、「フレームアームズガール」のバーゼの人か。なるほど、こちらは声質からしてこういうテンション芸で攻めやすいところなので、もしかしたら3人の中で一番あっているかもしれない。3人して訳のわからないオープニング・エンディングを歌わされたりしているし、これも「苺ましまろ」のように、キャストの中で後々まで残っていく作品になれば良いな。 7月7日 ドラフト模様(DOM×3) ピック順 【Chrolony】→【Thraxi】→【Alessi】→【Serra】→【Tanaka】→
個人的には忙しい日でした。諸事情により開始時刻が通常の昼から夜に移されたことで、私はプレリリースに出ることができるようになった。そこで、パックの先行購入特典もあるということで勇んでプレリに参加。即2敗してドロップという悲しい結果を迎え、その足でさらに今回のドラフト。こちらは開始時刻になってもメンバーが揃わず、必死に連絡を取るも音信不通。面子が足りずにもう不成立かと思われたギリギリのタイミングで連絡が繋がり、予定より1時間遅れでの開始(夜開始だが、当然のように遅刻の理由は寝坊である)。その後、来週は予定が入ったためにドラフトが不成立、という連絡を受け、せっかくのM19までしばらくお預けということになった。しかしそれじゃ残念だ、という有志(バカともいう)が試合後も残り、3人だけで謎のウィンストン・ドラフトを開催するに至った。1つ1つは大したことないが、1日に3イベントってのはなかなかない経験である。そんな様子だったので、日が経ってこの通信を書き始めている現時点で記憶が曖昧なのはしょうがないよね。プレリの結果記事は特に書くことないからパスね。
というわけで今週のドラフトはお休みです。来週(7/21)は現在の予定ではM19を予定しています。嫌な人間はドミナリアのパックを用意してください。
「ダーリン・イン・ザ・フランキス」 5→5 新番組もガシガシ始まるこの時期に、ようやく終わった今期最後の終了作品。今期感想が書けた作品総数は36本。春クールの新番チェックが48本だったことを考えると、2クール作品との絡みなんかもあるが、かなり数を減らしたことになる。これは、今期意図的に切る作品を増やしたことによるもので、例えば一応最後まで視聴・録画していた「カリギュラ」「されど罪人は竜と踊る」あたりは、もう途中から頑張ってみる気も無くしていたので評価する権利がない為に放棄した。他には「実験品家族」「東京喰種:re」など純粋に切った作品もあるし、最大の問題としては「BEATLESS」「フルメタル・パニック!」など、こちらの都合と関係なく感想が書けないものも……いろいろ複雑化していますね……まぁ、今作は感想が書けるだけでも感謝すべきだろう。 しかし、そんな最後の1作は、これがなかなか難しい作品である。誤解を恐れず一言で言えば、今作は期待されたゴールにたどり着けなかった作品だからだ。本当に評価するのが難しく、例えば同じ2クール作品の「刀使ノ巫女」と比較してみると、あちらはスタート時点で4点から始まったけど、回を増すごとに5点、6点と点数を加算する展開で、最終的には良作と言える位置に落ち着いた。それに対し、こちらの作品はスタート時に平均点やや上くらいの印象を与え、途中中だるみするも、1クール目終了のタイミングくらいで見事な盛り上がりを見せ、心踊るメカニック描写や驚きを伴うスリリングな展開から「いやぁ、さすがにトリガーのオリジナル作品は気合が入っているな」と感心させられた。途中で毎話感想を書くくらいにちゃんと読み込んでいなかったことを後悔したものである。 しかし、その雲行きが怪しくなったのはいつからだっただろうか。叫竜の姫がその正体を現し、「パパ」たちもその真の目的が露見する。パラサイト達の苦闘は何がゴールなのかわからなくなり、まさかの展開で最終決戦は宇宙へ。そのまま、作品の中心にあるべきヒロとゼロツーだけが独立部隊として明後日の方向に消え、残りの面々でアグリコラを始めるというよくわからない結末に落ち着いた。意外な展開が「オォ! そういうことか!」から「えっ、何でそっちに行くの?!」に変わってしまった明確なポイントは定かでないが、個人的にはココロとミツルの結婚式後に、2人が記憶を消されてケロッとした顔で帰ってきたあたりで「あれ、これ作中の齟齬を解消する気は無いのでは……」ということにようやく気付かされた。幾ら何でも、要素を盛り込みすぎて畳むことを考えていないのは明らかである。 繰り返しになるが、個々の要素に優れた部分は多いのだ。脚本にしても、例えば最初期から与えられた「繁殖を目的としない時に男女という器の違いは何のために存在するのか」というテーゼは興味深いものであり、ジェンダー論の試論としては面白そうな設定。もちろん、それだけでは何も進まないだろうということで間をつなぐ為にフランクスという「理由」が置かれている。その上で形成されて行くゼロツーとヒロの関係性は人間ドラマ、ラブロマンスとして文句なしに見応えのあるもので、絵本の記憶を通じてゼロツーが「ダーリン」に出会うまでの展開は素直に素晴らしかったと思う。また、彼女の生い立ちに絡めて「人間」と「性差」という問題を他のメンバーにパスし、そこから情愛を語る手管も間違ったものではないだろう。 しかし、本作はそうしたヒューマンドラマのみを売りにするつもりはなかったらしい。何とかしてそこにドッカンドッカン暴れるアクションは入れたいし、大見得を切るメカ作画、とんでもないスケールの兵器決戦も盛り込みたい。確実に、スタッフの頭の中には「グレンラガン」の存在があったのだろう(そして多分「キルラキル」も)。そうした部分に「トリガーらしさ」を見せるのがお客さんへのサービスだと認識し、地味に土いじりや子育てをする若者達の姿だっけで終わらせず、とんでも宇宙戦争や大パニック恐竜決戦も盛り込む。うむ、盛り込んでもいいだろう。確かにトリガー作画は素晴らしいのだ。ただ、それを物語にちゃんと絡める努力をしないなら、それは空中分解して別な作品になってしまう。 後半になるにつれて色々なところで「まぁ、ストーリーの都合上そこは割愛します」と言って飛ばす部分が増え始めた。大いに首をひねったココロたちの記憶の件もそうだし、最終回だけを見ても、突然地球の連中がお手手繋いで空に祈り出すことに一切の理由がない。意味がわからない。「何となくそうしないと少年漫画的にヒロ達が輝けないから」というそれだけの理由であのシーンが挟まれるし、それだけを根拠にゼロツー達が最後の輝きを放つ。普通に考えたら、ああいう「仲間達の最後の一押し」は同じ戦場で、最後まで戦い抜いた仲間達が背中を押すからこそ輝くのであって、遠く何光年も離れたような宇宙空間で異形の2人が求めるものではないだろう。もっと早い時点でどういう幕引きにするかが分かっているはずなのだから、そこに整合性を与える脚本は考えられたはずなのに、スタッフはそれをしなかった。「色んな面白そうな要素のごった煮」に単品の材料だけをぶちこんで、味を整える気がないような、そんな作品だった。 最終的な印象だけを考えれば、やはり本作は失敗だと思う。しかし、そうして最後の局面だけを見て「失敗だ」と点数を下げるのも何だかもったいない気がするのも事実だ。「あんなに面白かった部分があるのに」という口惜しさみたいなものがあるのだろう、何とか中盤の盛り上がりや、個々のアイディアの秀逸さを取り上げる方法があれば良いのだが。今のところ、残念ながらそうした評価軸は設定しづらく、ひとまず点数を動かさないことでこの「口惜しさ」みたいなものを残しておきたいと思う。「早見沙織に妊娠・出産させた作品」っていう価値の置き方でどうでしょう(誰に聞いているんだろう)。 ○「はたらく細胞」 6 花澤ボイスの赤血球も前野ボイスの白血球も自分の体内にいたらちょっと嬉しい気がするけど、自分の体内に一番いて欲しいのは能登ボイスのナレーション。 こちらの作品は原作既読。なんとまぁ、これも「漫画喫茶つまみ食い作品」の1つだったのだが、これは割と面白かったので一通り既刊コミックは読ませてもらった(少し前のことなので現在何巻まで出てるかは知らない)。いや、「面白い」ってのはいろんなタイプがあるので今作の評価として適切な表現にするのは難しいんだけど、なんとなく為になるようでちょっと愉快という意味では「鬼灯の冷徹」に似ているかもしれません。 冷静に考えると、この擬人化って別に新しいことじゃないんだよ。というか、設計自体は私が幼い頃に読んでいた学研のひみつシリーズ「病気のひみつ」と全く同じ。体組織の擬人化とその働きの戯画的説明。今はもう手元にないので思い出の中の本だが、あのシリーズは本当に子供の興味関心を引く最初のツールとしては最適で、おっさんになった今でも、私の中の「細菌」や「ウィルス」のイメージはあの時の漫画の中の姿のままである。病気になった時も、あの時学んだ対応策、「細菌は冷やせば殺せる、ウィルスはあっためれば殺せる」みたいなものは病床では心の支えになっているんです。まぁ、もしかしたら当時学んだ原則も今の医学ではひっくり返ってるかもしれないけどさ。 そんな思い出を想起させる作品であり、すでに出来上がった「システム」を再構築する漫画という意味では題材さえ間違わなければ長いこと楽しめるコンテンツである。擬人化のデザインも程よく、アホみたいな設計も「擬人化した小宇宙・人体の中ならなんでもあり」と解釈すればオーバーとも言えない絶妙な配置なのだ。これ、しっかり作品として企画立案して、少年誌で連載、人気作に仕上げたのは作者や編集をはじめとした製作陣の頑張りの勝利だと思う。思いつくところまでは行ったとしても、ちゃんと作品として立脚するまでにはそれなりの苦労もあっただろうし。そういう意味ではこうして立派にアニメにまでなったのは本当にお見事だ。作中のCMで大量のスピンオフまで進行していると知ってちょっと笑ってしまったけども。 アニメの制作はdavid pro。監督の名前は記憶になかったが、調べてみたら同じくdavid proではジョジョの制作に関わっていた人のようだ(ドリフターズの監督もやってる)。そんなに気合いれて作るようなデザイン性でもないのだが、原作由来のごちゃっとした世界観がうまくアニメに落とし込まれており、「お仕事もの」としても雑多な雰囲気がいい感じ。白血球の色彩設定は指定ミスじゃねぇかと思うような絵面になるので愉快である。今後も色々と賑やかなキャラが登場するので、今後も何気ない中で展開していく(ある意味で究極の)日常系アニメとしてゆるゆる楽しませてもらおう。 ちなみに、血小板のキャスティング、長縄まりあ、春野杏、赤尾ひかるという見事なキャスティングにも惚れ惚れしましたよ。他の部署もそうだけど、いいキャスト揃えてるなぁ。 ○「七星のスバル」 5 珍しく、視聴前にどこかでちょっとだけ情報を見聞きしていたんだけど、そこで書かれていた言葉が「あの花アートオンライン」。「なんじゃそりゃ?! そんな概念あるわけないやんけ!」と思ってたら、……確かにあの花アートオンラインだった……。 「まーたこういうネトゲ的な異世界的なアレかよ」という印象でスタートする本作。まぁ、ネトゲ的で異世界的なソレであるのはまぎれも無い事実なのだが、最後の捻り方で「うん?」というなんとも言えない不思議な後味になっている。なるほど、そういう組み合わせ方もあるのか……思いつきそうで思いつかなかった展開だけど、冷静に考えるとヒロインの立ち位置って今期「ビルドダイバーズ」のサラに近いのかもしれないな。いや、ぜんぜんちがうかもしれんけど。どっちも正体不明っていうだけ。まー、この世界の電脳技術がどんなもんかもさっぱり分からないのだから、いかにもSFでありがちな「電脳に故人のデータを記録」みたいなことが出来る気もするけどさ。 そんな「なるほど」というちょっと気になる引きは良いとして、それ以外の部分では……まぁ、やっぱりラノベ的な要素は安易なのでちょいと入りにくくはあるな……オレツエーはオレツエーで別に構わないんだけど、やっぱり強さの表現って難しいよね。どれだけ強さのバックグラウンドを描き込もうにも、「どうせゲームじゃん」って言われて終わりではあるしなぁ。今作の場合、ギフト……じゃない、「センス」だっけ? とにかくそれの有無がどうやらゲーム内設定だけでなく生身の身体の方にも原因があるようなので「ネトゲで人死にとかwww」みたいなトンデモな要素も後から設定に絡んできそうでツッコミにくい。さすがに「本当に人を殺すゲームです」って言うどこぞのナーヴギアと同じ設定ではないんだろうが、これって最終的にリアルの世界にオンラインの要素がどんどん影響していくような展開になるんでしょうかね。それだったら気になる要素は多いんだけど……是非とも「結局ゲームじゃん」っていう結論にならないだけの謎と解決を用意して欲しいところですね。 映像部分は、悪くないけど要所で安っぽさあり。冒頭で出てきたドラゴンのカクカクCGなんかは、むしろ「ゲームっぽさ」を狙ってショボくしたのかもしれない。もしくはキャラデザとの噛み合わせを考えてあんまりスタイリッシュにするのも問題ありと判断されたのかも。全体的に世界観に齟齬はないので決して悪いもんではないだろうけど。あんまりバトルの格好よさとかで見せる作品じゃない……といいな。「あの花」要素が強くなって「アートオンライン」要素が弱くなる方が僕は嬉しいです。あーとおんらいん要素ってなんだ。 ○「ちおちゃんの通学路」 5 新たな大空直美キャラが降臨した。とりあえずそのことは喜んでいいだろう。サターニャ様や桐葉さんが復活する見込みがあるかどうかは知らない。 これも実は原作ちょい既読。「殺戮の天使」同様に漫画喫茶つまみ食いコースの時の1冊で、確かこれは2巻くらいまで読んだ気がする。ただ、そこで終わった上で大して記憶に残っていないのは、確か「つまらなくはないけど、これ、延々何巻も読まなくてもいいよなぁ」と思ってフェードアウトしたからだと思う。ギャグ漫画はギャグ漫画で結構読むのに体力いるのよね。 アニメの方も、やっぱりそんな原作漫画初読時の印象に近い気がする。悪くはない。こうして「本当に限定された日常のワンシーンを切り取る」という技法の日常ギャグは案外ヒット作が多く、学生という身分に限定しても「となりの関くん」とか「からかい上手の高木さん」、それに「踏切時間」なんかは一応近い発想の作品と考えていいんじゃなかろうか。ただ、今作は高木さんのような阿漕な萌えポイントで攻める作品ではないし、かといって「となりの関くん」なんかのようにショートアニメで収めているわけでもない。かっちり30分やりつつ、本当にネタだけで引っ張り続けなければいけないのは時間的な拘束力を持つアニメ媒体だと結構大変なのである。 政策はディオメディア。監督はギャグ作品なら手馴れている稲垣隆行という配置で、ディオメディアの作画リソースがどこまで維持できるかの勝負になると思われる。そんなにご大層な作画が必要な作品でもなかろうが、どれだけ些細な不条理ギャグだとしても、例えば「日常」のように作り込めばそれだけで存在意義は生まれるものだ。今作は一応萌え方向(エロ方向?)での展開も可能な設計になっているのだから、今後の映像部分での見せ場にも期待したいのである。 ○「おしえて魔法のペンデュラム〜リルリルフェアリル〜」 ー フェアリルたちが帰ってきたぞ! ただ、何故か地上波放送がなくなり、枠も15分に縮小されてしまっている。一体リトルフェアリルに何があったというのだ……。 まぁ、別にそこまで熱心に観ていたわけでもないので、なんとなく帰ってきてもらう分には15分枠でも問題ない。というか、おつまみ感覚で扱えるこの尺の方がありがたい可能性すらあるな。今期は前作までの設定がなくなっているのか、りっぷはいつも通りに元気なのに望の姿はどこにもない。ヒューマルとの接続は新しい女の子との接点から構築されており、今期はメインがりっぷなのかどうかも微妙なところ。その代わりにスピカという名前のトィンクルフェアリルが中心におり、これまでとはちょっと違う人とフェアリルの関わり方が描かれるようである。スピカさんはどことなく氷川日菜さんを彷彿させますね(声だけだ)。 お手軽になったのは良いのだが、全体的にアニメーションも省エネ傾向。なんだかフラッシュアニメみたいな露骨な作画リソースの削減を図っているのは良いのか悪いのか……とりあえずシリーズの放送が続いているというだけでも喜ぶべきなのかしら。個人的にはりんさんがしれっとレギュラーとしてテーブルについているので、それだけで満足です。ほんと、カロリーの高いキャスト陣が埋めてくれるまさに妖精の国のような作品である。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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