最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「ラディアン」 5 番宣見たときに絶対にキャラデザが真島ヒロだろうと勝手に思い込んでたんだけど全然関係なかった。フランス人作家の漫画原作らしいんだけど、わざわざ日本テイストに寄せて描かれているらしいので、ワンピースとかレイヴとか、その辺がモデルになったりしているのかしら。 タイトルは「ラジアン」なのかと思ってたら「RADIANT」って書かれてたわね。Magicで言えば天使の名前なんだが、こちらでは何の名前なんだろう。とりあえず、「真島ヒロっぽくね?」って思った第一印象はそこまで間違ったものではなく、すごく真っ当な、懐かしいくらいの印象の少年漫画の第1話である。ジャンプでも新連載漫画の1話目は大体こんなんだし、読み切りでこれの雛形を作って連載に持っていく形が多いよね。本当にそんな「今まで何度も見た1話目」なので特に入り込む余地もなかったのだが、まぁ、別に悪いこともないというくらいの印象。 制作がラルケ、監督が岸誠二といういわゆる岸ラルケ体制の作品。これがNHKで放送されるのはなんだか意外な気がするが、原作ありの作品の場合、割と手堅い作品作りをしてくるスタッフなのでNTVの5時枠には案外ちょうど良いのかもしれない。全体的なデザイン性も見やすさが優先されており、「魔法の世界」とはいっても特別ファンタジーな要素を強く押し出すわけでもなく、「ファンタジー冒険ものの入門編」としてはちょうどいい具合。まぁ、それだけに退屈な展開になってしまう恐れもあるが……この時間帯はこれでいい、とポジティブに受け止めていこう。ちゃんと毎週追いかけられればいいのだが。 キャストに関しては、「お前どう考えても魔法使いじゃなくて錬金術師じゃん」っていうババアがいたこと以外で気になる点は、正直いうと、メインのゆみりがちょっと高音すぎるのが気になる。「ハッピーシュガーライフ」でもあさひ役を難なくこなし、「少年役もできるんだぜ」と器用なところを見せつけたゆみりだったが、今作の主人公・セトはもうちょっとやんちゃで多少年齢が上がってるような印象があるため、さすがに女声そのままだと違和感がある。もう少し低めの音域でださればいいんだろうが、快活な少年キャラだろうからあんまり抑えめにもできず、あの辺りの高さに落ち着いたんだろう。そのうち慣れるとは思うのだが、原作のキャラ設定はこんなもんでよかったのかしらね。 PR ○「逆転裁判 Season2」 4 2年半のブランクを空けての2期目ということで、一応新番チェックの対象にカウント。土曜の読売枠も本当にタイトルが安定してるんだけど、どの作品が数字を出しているのかよくわからんな。個人的にはずっと「タイムボカン」やっててほしい枠。 1期は特に作画がガタガタだったことであまり印象がなかった本作。2期目になって制作がCloverWroksになり、一瞬スタジオが変わったのかと思ったがCoverWorksってA-1の分派だから事実上同じスタッフだと思って良いんでしょうかね。だとしたらまたあの作画なのかなぁ、という不安が先に立ってしまう。幸いにして1話目はそこまで気になるもんでもなかったが、もともと動きが少ない話だったというのもあるし、だからと言って見たい作画かと言われればそうでもないし。 前作を見ていてしみじみ思ったのは、やはり今作は徹底してアニメ向きじゃないんだ。ゲームなら捜査パートをじっくりやって、手がかりを揃えた状態でアクションゲームの要素がある法廷パートに移るという展開はメリハリが効いているのだが、アニメの場合、特に法廷パートは完全にオートで流れるだけになるわけで、単なる辻褄合わせの展開でしかなくなってしまう。ギャグのテイストを多めに入れるのでネタ部分もなんだかなぁ、という印象が強く、マジにしてもネタにしても振り切れない印象。「ダンガンロンパ」なんかもそうだけど、やっぱり自分で整合性を考えながらロジックを積み重ねていく部分に面白みがあるわけで、そこをただ説明文で流されるだけでは存在意義の多くが失われてしまうんじゃなかろうか。 今回1話目で展開された話は、捜査パート無しでその場の手がかりから答えを探っていくというちょっと特殊な設定になっており(ゲームでは「2」の1本目のシナリオにあたり、チュートリアルの役割を兼ねた軽めの問題なので)、リアルタイムで考えるという意味では一番アニメとゲームがシームレスで接続しやすいお話だった気がするのだが、チュートリアルなので難度が低く、結局見ててもあまり満足感がないのが残念なところ。でもまぁ、「タイムボカン」と同じくらいの年齢層が対象だと考えれば案外ちょうどいい難度設定なんだろうか。でもさ、この番組の直後にやってるのが「コナン」なんだよね……コナンで推理に慣れてしまっている少年少女(そんなのおるんか?)に見せたら「なめるな」って怒られそう。バランス配分が難しいなぁ。 過去の実績があるのであまり期待せずに流していくことになると思うが、まぁ、土曜のこの枠はおおよそ「ピック表書きながら見るアニメ」なので、あんまり負担にならないくらいでちょうどいいです(前期はヒロアカとメジャーという最高のラインナップでした)。 ○「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」 6 イタリア人は胸筋を見せつけるような服を着なきゃいけない法律でもあるんだろうか。原作通りのデザインなのは間違いないんだが、やっぱりこうしてアニメになると相変わらず凄まじいセンスで笑ってしまうな。 さぁ5部だ。いつだって議論の的になる「何部が一番好き?」っていう質問に対し、一応4部が好きって答えるのだが、負けないくらいに5部だって大好きだ(3部も好きだ)。個人的には3、4、5部のあまりにも自由すぎる作劇と少年漫画的バランスが一番脂の乗った荒木節だったんじゃないかと思っている。もちろんその後だって凄まじいけど、趣味に寄りすぎてブレーキ効かない部分が出てくるからな。まぁ、そっちの方が好きっていう意見も分かる(どの部もみんな違ってみんな良いっていう穏健派)。 しかし、そんな5部だけど「アニメにしたらどうなるか」っていうのはやっぱりハラハラするもんでね。荒木先生が自由になればなるほどデザイン性が研ぎ澄まされていき、どんどん凡人ではついていけない領域に入っていく。漫画としての表現の最大値を狙っているおかげで、それがアニメになるなんてことは欠片も考えてない。そんな無茶苦茶なものをアニメにしろって言われても無理ってもんでね。ジョジョシリーズが長年アニメ化されなかった理由も、そうした孤高の存在感に到達できなかったためではないだろうか。しかし、数年前から始まったアニメ化の波は、賛否こそあれ、一定の品質で4部までのアニメ化に成功。そして2年のブランクを経て、ついにこのイタリアの地にたどり着いた。さぁ、このアニメはどこまで荒木ワールドに近づけるだろうか。 正直、全部が全部原作通りになる必要もないとは思っている。ぶっちゃけそんなの無理だろうし、アニメ的にプラスできる要素があるならチャレンジするのも良いだろう。そうしてローカライズされた新作が今回のアニメなのだ、とある程度割り切って見た方が楽しめる。熱心な原作ファンなればこそ、旧作でもそんなことをよく感じたものである。今作が「GIOGIO」表記でなくて「JOJO」表記になっているのも、もしかしたらそんな意識の表明なのかもしれない(まぁ、単に前シリーズとの整合性を取っているだけだと思うけど)。1話目を見ると、冒頭部分にそれなりの量のオリジナル展開を加えており、ジョルノが康一との出会いの日まで、どんな生活を送っていたのかを垣間見ることができる。ジョルノの持つ「黄金の心」と「ギャングの魂」の絶妙な配分をアニメスタッフなりに解釈したパートである。こういう要素を入れて、そこまで熱心でないファンでも手軽に見られるような作品作りという方向性は、おそらくニーズに合致したものなのではなかろうか。まぁ、5部になると原作を何度読んでも分からんような話も出てくることだし……(世間ではそれを矛盾点という)。 まぁ、とにかく始まったんだから盛り上がればいいじゃない! 1話目での評価のポイントは、相変わらずイラストレーションがちゃんと描き込まれているという安心感、「康一くんちっさ!」っていう原作と同じ衝撃。そしてスティッキーフィンガーズのジッパー空間演出などだろうか。そうか、アニメだとああいう処理になるのね。ちょっと目立ちすぎるのでかなり印象が変わってしまうが……確かにあの部分って漫画だとごまかせるけど、アニメだと黒塗りで終わらせるだけじゃまずいもんなぁ。 ちなみに、原作でも思った最大のネタ要素としては、「DIO様って写真撮られる時いっつもあのポーズとるけど、女性声優みたいに映る時の角度にめっちゃこだわる人だったんかな」っていうこと。ジョセフに盗撮されてもあのポーズだもん。徹底してるよ。 ○「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」 ー 基本的に森雪の声を聞いてればいいと思っている作品。 一応劇場公開後の作品なので「新番」としてはイレギュラーなので、記事立ても控えめに。そもそもヤマトシリーズは前作「2199」もろくにフォローできなかったので、結局ヤマトについてはよくわかっていないままの情けない状態なのである。今回も当然劇場では観ておらず、せっかくテレビ放送が始まったのだから観てみよう、と思ったものの、なんかもう、展開が知らんことばかりでぽかんとしてしまった。そうなのか、ガミラスとは和平条約を結んでいたのか。他にもガトランティスっていうよくわからない敵対勢力が幅を利かせていたり、やはりちゃんと見ていないのとよく分からないことが多くて、今作も「なんとなく」で追いかけるにとどまりそうである。 でもまぁ、やっぱりシンプルな「宇宙戦争もの」なので、メカニカルデザインや戦争演出がまとまっていれば話の筋を置いといてもそれなりに見られてしまうもの。そういう意味ではやはり小説原作で四苦八苦していた「銀英伝」なんかよりもとっつきやすい媒体ではあるな。どうせ毎回やることはそんなに変わらんのだし、とりあえず森雪の声さえ聞いていれば(略 ○「色づく世界の明日から」 6 ヤァみんな! 今期もしゃかりき元気、P.A.WORKS大好きおじさんだよ! やっぱり作品が安定供給されるというのはありがたいことだよね! さぁ、泣く子も黙るP.A.作品の新作である。毎度のことながら私は全力で贔屓していくわけだが、今作もまた、P.A.の良さを出しながら、新しい方向性を探る野心的な作品である。監督の篠原さんといえばP.A.作品なら「凪のあすから」という大傑作を世に送り出している。タイトルに類似があるのは、もしかしたら「凪あす」の完成度にあやかってのものなのかもしれない。舞台設定も片田舎の風景をベースにして日本人の原体験に訴えるものに仕上げつつ、さらにそこにちょっとした(それでいて決定的な)ファンタジー要素を混ぜ込むというデザインが「凪あす」に通じるものがある。あちらは「海に住む人々」という人魚姫などをモチーフにしたファンタジーだったが、今回はシンプルに「魔法」というワードでそれが示されている。タイムトラベルものといえば昨今のアニメでも定番だし、言ってしまえば「凪あす」だって一種のタイムトラベルものではあったが、改めて、この題材をP.A.の製作陣がどのような物語に仕上げてくれるのか、期待が高まるばかりである。 1話目の出だしはいつも通りに穏やかなものだが、そこかしこで注目に値する「らしさ」が確認できる。何と言っても見るべきはそのグラフィックの美麗さであり、「色づく」というテーマが与えられた今作では特に重要な色彩の妙、鮮やかなコントラストの作り方が実に見事。「凪あす」で見られた海の持つ神秘性、「グラスリップ」で見せた光の神秘性、そんなものを取り込んでさらに多方面に渡っての「色」の演出が冴え渡り、全て自社生産で回すという独自のスタジオ戦略の面目躍如である。ここ最近は「ウマ娘」や「サクラクエスト」など、割とスタンダードな方向性での「アニメらしい絵柄」の作品が続いていたので、こうして全力で美麗な方向性に降ったP.A.作画でどんな幻想を築き上げてくれるのか、今から楽しみである。 脚本担当は柿原優子。こちらも安定した実績を誇る作家であり、「凪あす」で余すことなく持ち味を見せつけた岡田麿里と同様、どんな作劇になるかが気になるところ。1話目ではタイムトラベルというややこしくなりがちな設定を扱いながら、そうした設定部分でほとんどストレスを与えない筋運びがありがたい。普通、単身で過去に飛ばされた人見知りの女子高生なんて途方に暮れて絶望的な状況になりそうなものだが、「おばあちゃんが全部分かった上で過去に飛ばしてるから、なんとなく周りが助けてくれることはわかっている」という保証があるので安心して見ていられる。まぁ、あのタイミングで狙って男の部屋に飛ばしたのだとしたら、ばあちゃんもなかなか人が悪いが。結局、シュタゲのように「未来を変える」タイプの物語ではなく、あくまでばあちゃんが見てきた過去の出来事を成立させ、追体験させるためだけの時間旅行でしかないので、あんまり時間的な要素は気にする必要がないんだよな。どっちかっていうと「orange」みたいな性格の作品になりそう。あとはメインヒロインの持つ「色褪せた世界」という特性がどのようにお話に関わってくるか。「色のない世界」と「色づいた世界」の差異が物語の中心要素になることは明らかなので、その辺りを印象付けるストーリー展開、画面演出が楽しめる作品になれば良いな。 最後は当然中の人の話。今回のメインは石原夏織が務める。「凪あす」でも実に良い仕事をして暮れたきゃりさん。久しぶりの主役だが、いつも通りの仕事を見せてもらえれば不満はないです。脇を固めるのが東山奈央と、期待の若手・市ノ瀬加那。今期も元気な奈央坊が見られて一安心だが、葵しゃんがどこぞの男子のことを「葵の奴がー」って言ってるのでちょっと笑ってしまう。そして「魔法使い」という職業のために与えられた「全日本、良い魔法使いっぽい声をしている声優大集合」みたいな贅沢な共演。島本須美、潘恵子とならびたつ存在になってきたぞ。まぁ、割と「悪い魔女」の役も多いのだけどね。 ○「寄宿学校のジュリエット」 5 このタイトルだと確定で悲劇エンドになってしまうはずなんだけど、それは別に構わんのかな。あんまりそういうテイストの作品にも見えないんだけど。 原作未読。なんかよく見る名前だなぁ、と思ったけど、多分講談社系のコミックはJOYTV(ジョイサウンドのカラオケで流れてる画面)でCMを打っているので、そこで聞くことが多かったのだろう。まぁ、何にせよ最近はマガジンを手に取ることも無くなってしまったので特に出会う機会もなかった。そういえば少年誌のコミックってあんまり漫画喫茶でも手に取ることがないなぁ。マガジンだと別な某漫画は割と面白くて既刊をいっき読みしたんだけど、その作品がアニメ化することはあるかなぁ(何となくここには書かないでおく)。 さておき、個人的には「山田くんと7人の魔女」あたりからのイメージだと思うのだが、マガジンのアニメというと非常に手堅い印象があり、直近だと「七つの大罪」シリーズがそうだし、「DAYS」あたりも「まぁ、こんな作品やろな」というところからほとんど逸脱せずに、可もなく不可もなくで進んでいく印象がある。本作もまさにそんな感じで、タイトルやCMの文言から予想される通りの内容をがっつり踏襲。世界観は突然放り投げられて「何でそんな変な学校があるんだよ」という気持ちが先に立つが、前提条件にツッコミを入れてもしょうがないので特に悪い部分ではない。ただ、やはりそうした「なんかよく分からない世界」を作っている割には「ロミジュリ」と言われてそのままの発想で展開されるような筋立てになるような気がするので、これが何か付加価値を持つ作品になるかと言われると疑問ではある。 幸い、1話目を見る限り全体的なクオリティは悪くない。1話目のクライマックスは決闘シーンだったと思われるが、アクションとしても見栄えがするものになっているし、その他の部分もライデンフィルムの最近の良い仕事ぶりがそのまま出ている。これでシナリオラインが興味を引くものになれば「可もなく」の部分が「可」になり「良」になる可能性もあるだろう。メインヒロインは(キャストの力もあり)充分可愛いし、脇から出てきたテンション高めの佐倉さんキャラの阿漕さも決して悪くない。全体的にかなりシリアスなことをやっているはずで、婦女暴行、拉致から衣服ひん剥き行為なんて相当悪どくて胸糞悪いシーンのはずなのだが、実行犯の杉田・細谷・下野トリオのテンションがギャグからはみ出ないので、どこかシリアスになり切らずに微笑ましさを残すような演出になっているのも面白い。思い切りシリアスにしたほうがいい作品もあるだろうが、本作はそっち方面に振り切ってもあまりうまみはないはず。「やばいことやってるし、ロミジュリを模倣するなら生き死にに関わる悲劇だけど、この作品ではそこまでやりたいわけじゃないから気楽に見てね」というメッセージが届けば、こちらとしても受け入れやすくなるのである。まぁ、今後どの程度のシリアスが持ち込まれるのかは分からんけども。 あとは紋切り型で不可解な「学園」とか「戦争」設定をどの程度掘り下げ、信憑性を持たせるかでシナリオの深みも変わってくるだろう。アニメで見せる部分を取捨選択するスタッフの手腕の問われる作品になりそうである。 ○「うちのメイドがウザすぎる!」 6 こんなにも「知らんがな!」って思ったタイトルもなかなか無いのだが、アニメを見てみると、なるほどこのタイトルの通りだった。 まごうことなき太田雅彦作品。よくもまぁ、毎回こんだけぴったり作風のあうものを見つけてくるものだと感心させられるが、もしかしたら「作風が合う」のではなく「絶妙な取り込み方をしている」のかもしれない。実際、これまでの監督作品にはアニメで超絶面白いと思っても原作は「あ、ふーん」くらいで終わってしまう作品もあったしな。今作は、原作のテンションはどれくらいのもんでしょうね。 本当に1ネタでゴリ押しするタイプのコメディ作品で、1話目時点での話のとっかかりは過去の太田作品の中でもトップクラスの少なさ。何しろ登場人物がお父さん含みでも3人だけだからな……もう、コントとかそのレベルまで要素が凝縮されている。舞台設定としては一応「メイド」という大前提の要素を押さえながらも、どちらかというと「本当にいたんだ! 女のロリコン!」と作中でミーシャが言っていた通りの部分が最大の毒として機能している。幼女好きのキャラが無茶する流れは色んなところで見るやつではあるのだが、あの要望、そしてあの声で「初潮前の女の子が云々」と熱弁を振るわれると流石にドン引きするしかない。 そして、そんな骨太(??)な設定を徹底的にドタバタ劇として賑わせるのが、太田雅彦&動画工房の真骨頂、圧倒的な物量のコミカル動画である。もう、1話目でどれだけの労力を注ぎ込んでいるか分からない、クドいくらいの演出量。細かいカットでも隙あらばデザインをいじって変顔をぶっこんでくる。どうでもいいシーンのはずなのにカメラワークにふんだんに動きをつける。とにかく「画で笑わせる」というアニメーションの真髄とも言える要素を貪欲に狙いにいく作品。ほんと、毎度毎度よくもこれだけの熱量を提供してくれるものだ。 みつどもえ、さばげぶ、うまる、そしてガヴリール、それらの無節操ギャグの次の席次はこのメイドに託された。さぁ、その沼倉ボイスで救いのない姿を存分に見せてくれ。 ○「やがて君になる」 5 同性間の強い感情製造装置・寿美菜子。あぁ美菜子、またしてもお前はこんな世界に降り立つというのか。 原作はだいたい既読。例によって漫画喫茶で読んでるパターン。初めて手に取ったのは数年前だったと思うが、それからは一応新刊が漫画喫茶に置かれたら読むようにはしている。まぁ、その程度の付き合いだからあんまりディティールまで覚えている作品ではないのだが。 百合作品ということで色々と自分の内面と相談しつつ読む作品なのだが、なんとも現金な思い出が1つあり、確か1〜2巻くらいまではあんまり思い入れもなく、「まぁ、こういう作品だよな」くらいでなんとなく読んでいたのだが、2巻だか3巻だかの巻末漫画で「ドラマCMができたよ、CVは侑ちゃんが金元寿子、燈子が寿美菜子だよ」という情報がもたらされ、そこから劇的に没入度が上がったのである。我が脳内の声オタエンジンがどれほどの影響力でもって回っているかがよくわかるエピソード。そんなわけでアニメ化と聞いた時には素直に祝福したものだが、折悪しくひーちゃんがよく分からない留学云々で休業中であるため、侑の方だけは高田憂希に変更になってしまった。でもまぁ、きちんと求められてるものはこなしているから問題ないと思いますよ。あとはどれくらいがっぷり四つで寿美菜子という感情モンスターと対峙するかというお話である。 幸い、今作における美奈子(燈子)は実はそこまでお化けではない。というか、むしろお化けは侑の方なので、また新しい美奈子劇場を味わうことができる作品としても楽しみではある。私が「百合作品」を評する時、最も重要視しているのは「同性間の感情であることにどれくらい意味があるか」という部分。自分の中でも考えがまとまっていないのでその定義を明確にすることは出来ないのだが、この道を意識したバイブルが「ささめきこと」だったといえば伝わる人には何となく伝わるだろう。「ただ女の子同士がイチャイチャするだけ」では足りず(まぁ、それだけで嬉しい場合もあるが)、やはりそこには男女間の恋愛では得られないような物語性をふくんでいてほしい。そして幸いにも、今作にはそれがたっぷりと詰まっている。 やはり最も注目すべきは侑のキャラクター設定だろう。彼女が1話目でも打ち明けていた「分からない」という感情は男女という性別以前の問題として「恋愛とは何か」「好意とは何か」という部分が今作において妥協を許さない最大の問題提起であり、人を好きになるという感情を突き詰めたいという設定の表れである。彼女が見て、聞いて、考えたことをそのまま追いかけられれば「百合とは何であるか」という永久の命題の答えも垣間見ることが出来そうであり、本作独自のドラマ展開をしっかりと味わうことができる。「百合である意味」が確立している、理想的な作品なのだ。問題に対して真摯である反面、その展開は非常にゆっくりでもどかしい印象もあるのだが、まぁ、そんなところで焦っても仕方がない。アニメの尺ではおそらくそこまで踏み込んだ展開まで行けない可能性が高いが、日々の生活から様々な「ヒント」が手に入るというだけでも、今作が衆目に触れる意味はあるだろう。 制作はTROYCA。初めて発表を聞いた時には「なるほど」と思わず納得してしまったが、独特の白味を帯びた画面の傾向は、淡白な絵柄の本作を彩るのにマッチしていると思う。ともすると物寂しくなりそうなものだが、多少強引に1人称視点を入れてカメラを振ってみるなど、何だか色々と映像的な努力も見て取れる。成功しているかどうかはまだ分からないが、素材の持ち味をなるべく殺さないよう、それでいてアニメとして存在感も増すよう、というなかなか無茶な注文に応えようと頑張っている感じはするのだ。今後の展開でも妥協を許さず、しっかりと本作独自の味わいが出せるようになれば喜ばしい。 しかし、このキャスティングだと恐ろしいのはどっちかっていうと沙弥香×燈子の方なんだよなぁ……物語が沙弥香のターンに入ったあとで、立っていられるかどうか。 ○「イナズマイレブン オリオンの刻印」 ー 事実上新番組じゃないから書かなくてもいいんだけど、「アレスの天秤」でうっかり「終わり」って記録しちゃったので、一応記事立て(新番チェック・番組感想は後々のデータベースとしても必要なので)。まぁ、特に書くこともないんだけど。 いよいよ新旧雷門イレブンも出揃い、ドリームチームでの世界戦というお約束の展開。まぁ、選ばれたイレブンの中には覚えのない連中もちらほらいるが、元々の雷門イレブンだって全然知らない中からのスタートだったのだから大きな問題にはならないだろう。今作で困りがちなのは、兼ね役が多いのでキャストで誰が誰やらよく分からなくなることくらいである。ちなみに私は個人的には激戦だったキーパーの枠で雷門のキーパー子ちゃん(かやのん)がいなくなってしまったのが一番寂しい。彼女がなんとなく頑張ってる風なのに最終的に吹っ飛ばされちゃうのが好きだったのに。剛陣ですらメンバー入りしてるのになぁ(彼の場合は決勝での活躍が効いてるんだろうか)。 そして登場する世界レベルの選手。幾ら何でも強すぎるんじゃねぇかとか、なんで円堂がそんなに余裕でいられるんだとか、色々と謎も多いんだけどこれくらいの設定にしとかないとベストイレブンがこれから発奮できないだろうから仕方ないか。せいぜい国際問題にならない程度のキャラ付けで頑張って欲しい。 |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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