最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「ゆらぎ荘の幽奈さん」 4→5 毒にも薬にもならぬ。良くも悪くも。この「そうだよな、こういう作品だろうな」という予想も期待もミリ単位で外さない作品作りは、むしろ好感が持てます。強いて難をあげるなら、なんでAT-Xでも謎の光がそのまんまなんだよってところなんですが、ジャンプアニメの限界はこの辺でしょうかね(でも製品版だと外れるって情報も聞いたんだが)。 いや、別に見えなくてもいいんだけどさぁ……せっかく出してくれるなら、ありのままでいて欲しいじゃない。それだけの話なんですよ。別にハナから見えないと言われれば求めないわけで。というか、多分今作の場合見えるとか見えないとかいう部分はあんまり問題じゃないくらい周りの部分がストレートにエロなので、本当に「最後の一線」レベルでしかないし。アニメの商業スタイルが変遷していると言われている昨今、この商法だけは安定しているのかしらねぇ(このアニメが売れるかどうかは知らん)。 最後の最後まで作画部分は安定しており、いつものハプニングエロへの勢いの出し方なんかは、類似作品と比べてもよく出来ている類。原作絵の時点で随分かわいいおかげで、アニメにしても充分その可愛らしさは維持されている。本当に「毒」になる部分が一切ないのでストレスフリー。これこそが日常アニメと言ってしまってもいいくらい。まぁ、そこそこバトルが混ざってくるあたりはいかにもジャンプ作品ではあるのだが。このごった煮なのに統制がとれている感じは、多分長年ジャンプに調教されてきた私の身体が覚えているリズムなのだろうなぁ。「UQホルダー」もこれくらいでよかったのに。 続編があっても良いし、無くても良い。多分あったら次も一応見るだろう。そのくらいの付き合いが、一番健康に良い。 PR 「はねバド!」 6→7 とにかく真っ直ぐの速度だけで勝負する作品。もちろん今作を評する時に最大のポイントとなるのは「画」である。 性格として一番近いのは、同じスポ根ものだと「ハイキュー!」になるだろう。あちらも壮絶な動画の仕上げによって作品の盛り上がりを2倍も3倍も引き立てることに成功した傑作であり、今作は、そんなProdcution I.G.の渾身の作品に勝るとも劣らないクオリティを見せつけてくれた。それだけで、文句のない一品ものである。 スポーツを描く作品といえばこれまで星の数ほど作られてきたわけだが、その中でのドラマと競技のバランスは作品ごとに千差万別。ぶっちゃけ競技自体はおまけ程度のもので、キャラの心理を描くためのツールと割り切ってる作劇だってかなりの比率で存在しており、熱気をあえて排除したかのようなあだち充作品なんかはそちら側に含まれるだろう。逆に、本作はリソースの全てを競技シーンに注いんでるんじゃねぇか、と思えるくらいに研ぎ澄まされた試合描写でとにかく引き込み続ける。1話目の超絶動画で度肝を抜かれた視聴者も多かっただろうが、この試合のクオリティが最後まで維持され、しかも、1度作ったモーションで満足するのではなく、それらの細やかな作画をあらゆるシーンで抜け目なく掘り下げ、徹底して臨場感を追い求めたのである。 こうして作られた映像は、当然「単にすげぇ動く」というだけではない。どういったカメラワークで見せるか、キャラの心情がどこから透けて見えるか。「競技」だけでなく「ドラマ」に還元させるための方策にも抜け目なく、綾乃やなぎさたちの試合を通じて「人生」までが透けて見えるかのようである。とにかく真に迫るということが重要で、そこに肉体的な美しさまでが付随すれば、あとはキャラの魅力だろうがエロさだろうが、何でもかんでも武器にすることができる。今作はそうした貪欲で偏執的な作り込みに関しては、文句なしでナンバーワンと言えるだろう。 一部漏れ聞こえるところによると、今作の筋立ては随分原作から改変がなされており、原作ファンであればあるほどに困惑する要素が多かったらしいのだが、ぶっちゃけ原作を知らない人間には全く関係ない。作中での綾乃の揺れ動きは充分に理解できるものだったし、過激なまでのキャラ描写は余計な要素を廃して筋立てをわかりやすくする方策であろう。うわべだけで「変なキャラ」を作られたら辟易するかもしれないが、上述の通り、腕っぷしで納得させるだけの映像が用意されているのだから不満はない。そういう意味では、私みたいなスタンスが一番幸せな視聴者だったのかもしれない。アニメなんだからそういうターゲット層があってもいいよね。 それにしても……良いエロさであった。「はるかなレシーブ」と比較すると色々楽しそうだが、今作の場合、前面に押し出さずとも自然ににじみ出る躍動感と肉感が鮮烈である。例によって試合中にそういうとこを意識しちゃうとどうしても野暮になってしまうのだけど、本作だと格好よさとエロさが自然に結びついているのであまり後ろめたくもないのだよね。ビバ筋肉である。 あとは中の人の話だが……さて、大和田仁美は次にどんな役を食らっていくのだろう。なんだか濃い役ばかりを任されているので、今後の展開が気になってしょうがない。あと個人的にチェックしておきたいのは理子役の三村ゆうな。この人、ピカちんのパティ役なのよね。なんか……おいしいぞ。 ○「爆釣バーハンター」 ー 夕方放送、清く正しく礼節に則ったコロコロの玩具販促アニメ。普段ならあんまりチェックしない枠なんだけど、ビルドダイバーズの後番組っていうついで感覚と、あとちょっと確認したら主人公役が涼さんでマスコットがゆーみんとかいう良すぎるキャスティングだったもんだから1話目だけでもと思ってチェック。 うむ、これだな。本当に様式美に則った販促アニメの1話目であった。コロコロ風の変顔とか、うんこネタ(メインはおならネタ?)なども適宜挟み、テンポよく玩具の導入からタスクの提示、そして冒険の目的の設定まで。さぁお母さん、子供さんにバーハンターを買ってあげましょう。それにしてもバーコード関係の玩具ってのも息が長いよなぁ。ちょうど私なんかは初代「バーコードバトラー」には憧れた世代なので特別な感覚があるが、その後もちょこちょここういうコンセプトの商品って出てるんだろうか? やっぱり手っ取り早くバリエーションを見せられるし子供にも理解しやすいから、発想は秀逸な商品よな。そして、今回はなぜか「釣り」というテイストも絡めている。釣りゲーも昔から脈々と受け継がれ続けているジャンルだし、この2つを組み合わせるのも半ば必然だったのかも。まぁ、とにかくそういう玩具だ。 あとはこのテンションでどこまで引っ張れるか。個人的には、もう涼さんの主演作品が久しぶりすぎるのでそれだけでも追いかけたい気がする。ヒロアカの峰田だけでも楽しいけど、もうちょい欲しかったところなのよ。さらに追加でゆーみんのへんてこキャラでしょ。語尾がついてるのでヘボットとかポチローのお友達として仲良くやってもらいたい。ちなみに検索したけどこの2人の共演作品って過去になかった様子。涼さん、ゆーみんに心労かけないようにだけよろしくお願いします(2人で飲みに行くとすごいことになると思う)。 さらにさらに、なぜかエンディングをみかこしが担当しているなんて謎要素もあり、もしかしたら彼女もそのうち出てくるのかもしれない。なんか、「渋いバイプレイヤー総出演」みたいな作品になりつつあるな。 キャストの話しかしてないけど、いいじゃない。僕ですもの。 ○「あかねさす少女」 5 夏番組が終われば、すぐに秋作品がやってくる……このサイクルに隙間は無い。我々に、休みはない。 というわけで今期一発目の作品はこちらです。関西だとMANPA枠なので録画整備とか色々と面倒な枠なんですが、なんか、MANPAっぽくない雰囲気の作品である。放送中のCMにソシャゲの広告が入ったのでソシャゲ原作なのかと思ったが、事前登録受付中ってことは同時展開のメディアミックス。「刀使ノ巫女」ともちょっと違うスタンスで勝負をかけにきた作品ってところだろうか。製作スタジオもあんまり聞き慣れないところだし、なんだか今までの経験知が通用しにくい作品。 第一印象は決して悪くない。女子学生集団と並行世界、それをつなぐラジオやカセットテープといったガジェットの配置。「なんだか分からない」タイプの1話目ではあるが特に不安になる要素もないし、キャラが伸び伸びとしゃべっているので「この後色々と楽しいことができそう」という期待感はある。ただまぁ、さすがにチクワはねぇんじゃねぇかとか、若干鼻につきすぎる要素もあるのでこのままのめり込んでいいものかどうかと警戒する気持ちがあるのも事実。1話目でキャラを魅力的に見せるのって本当に難しいよね。 そして映像部分についてもわりかしクセが強いタイプ。CGベースのデザインになっているので特有の「硬さ」はありつつも、一昔前に比べればぐっと親しみやすくなっており、バトルシーンでのフルCGとシームレスにつながる技術力は大したものだ。この部分だけを見れば「刀使ノ巫女」よりもレベルが高いといってしまってもいいかもしれない。こうしたCGモデルの場合、作画崩壊というのは起こりにくい、否、起こり得ない、否、起こっちゃうとマジやばいので、今後も作画部分については1話目と同等のクオリティが維持されることが保証されている。この部分を良しと見ることもできるし、どうしても特有の「硬い部分」に馴染めない場合にはややマイナスになることもある。現時点では「慣れれば親しみやすそう」という期待が強いので一応プラスに解釈しておいて良いのではなかろうか。馴染まない場合は……まぁ、諦めるしかないな。今後戦闘シーンがどれくらい出てくるかでモデルの動かし方の重要性も変わってくるだろう。 トータルで見ると、1話目として筋の置き方は悪くないし、映像もそれなりに楽しめそう。ただしキャラ立てに不安が残り、ソシャゲがらみだと成功した前例がほとんどないのがネック、というくらいの総評。プラスありマイナスありで、結局様子見の配点にしているのだった。まぁ、1本目から目の覚めるような体験はなかなか出来ないよ。 ただ、一つ注目すべき点があるとするなら、毎度のことで申し訳ないがキャストのことである。主要な5キャラのキャスト……おっそろしく重いな。全員がメインを張れる看板声優。しかも上二人(あみっけ・麻里奈)は歴戦の猛者でありながら、わざわざサブキャラに置いてさりげないサポート役に回っている。この2人って割と声質が近いこともあるのであんまり共演の印象がないのだが、1世代下の面々との絡みでどんな仕事を見せてくれるか。そして圧巻なのは(これまたいつもの話で申し訳ないが)主演の黒沢ともよ。1話目で最も注目すべき要素は「異なる世界線の主人公との対話」という部分だろうが、この一人二役の置き方がべらぼうに上手い。普通、こうしたアニメで「二役」と言われると声質を変えることで演じわけようとするのが常だが、ともよちゃんの場合、そうした上っ面の声質で勝負せず、本当に「声の表情」だけで差別化を図る。もともと同じキャラだから、という縛りの中で、声質を変えず、それでいてどちらがしゃべっているのかがはっきりわかるレベルでの差分を作る。言うだけなら簡単だが、実際にやれと言われたら相当のスキルを求められる仕事だろう。これができるからこその座長よなぁ。あ、もしかしてサブキャラたちもこういう「2役展開」が待ってるんだろうか。そのための配役なのだとしたら、今から楽しみの多い作品である。 「少女歌劇レヴュースタァライト」 6→7 さぁて、終わったぞ。さて、一体なにから書いていけばいいものやら……。とにかく難しい作品である。どういう切り口で寸評したらいいか、っていうのもあるんだけど、なんか周りで盛り上がってる連中が尋常じゃないので、自分のテンションを見失わないようにするのが大変だ。 しかし、そんな連中に気遣うつもりはさらさら無いが、私も楽しんでしまったのは間違いない事実だ。なんでちょっと悔しそうなのかというと、どうも最近いいようにバンドリ関係のコンテンツに転がされているので、「こ、これ以上ブシロードの思い通りにはならないんだからねッ!」という反感が先にあったからだ。こんなコンテンツに釣られクマーなのである。「舞台とアニメの融合なんて、これまでみたいな生っちょろい覚悟で作品作りしても絶対に成立するわけないやん。どうせおかしなものが出てくるで」と、ちょっと期待(?)していた部分もある。しかし、今作を任された古川知宏監督は「大したもの」を持ち出してきた。まさか、こんな形で「舞台アニメ」が迫ってくることになろうとは。 色々ややこしいことになりそうなので、なるべく視点を絞って2つのポイントについて書こう。1つ目は、とにかくアニメ以外の要素をシャットアウトして「12話の単品として見た場合」の今作のあり方。毎回の評価でも書いている通り、やはり9人の舞台少女を描く上で1クールというのは話数が足りない。このことはすでに「ラブライブ」などの先駆的な作品が証明していることであり、実際私が「ラブライブ」の評価を大きく上げたのは2期目になってから。1期で下地を作り、キャラの物語を乗せていくのは2期目からが本番。それくらいの長い目で見てこそコンテンツは育つものだ。しかし、今作はそうした先駆者達の培った経験をしたたかに活用し、1クール目で「乗せて」きた。具体的にどのようなテクニックがあるかを考えるとこれまたキリがないのだろうが、例えば「ラブライブ」のような作品を参考にすれば「ペアリング」というのが手っ取り早い方策だろう。1人ずつ掘り下げると大変なので、いわゆる「カップル」として処理することで話数を削減し、「個性の物語」ではなく「関係性の物語」を打ち出す。個人的には現時点でも一番のお気に入りは香子・双葉コンビなのだが、あの2人の物語は本当に単体で完結しているし、阿漕なほどのわかりやすく、そして興味を引く物語なのである。2×3+3(まひるをどこにカウントすべきか悩む)という構成は、1クールの構成から自然に導き出される最適解だ。 そして、そんな構成を可能にしたのが、「レヴューシステム」という今作最大の見せ場である。そう、ラブライブと違って、今作は「9人が集う」だけではない。「9人の中で1対1のバトルが繰り返される」のである。毎回毎回つがいがイチャイチャする話ばかり出されてはマンネリに陥ってしまうが、これが「バトルアニメの戦闘」なら話は別。さすがにスポーツアニメやバトルアニメを見て「また戦ってるのかよ! 先週も見たよ!」と文句を言う人間はいない。それは、すでに「戦うこと」が前提として組み込まれているからだ。本作は、本来ならありえない「舞台女優達のトップ争い」をレヴューという(訳のわからない)形式でバトルとして固定化してしまった。これにより、恋愛も、嫉妬も、信頼も何もかも、丁々発止の肉弾戦の映像に落とし込むことが可能になった。 いや、大仰に書き出しているが、実はこのシステムは別に革新的なものでもなんでもない。例えば料理アニメでなぜか料理がバトル空間になる演出なんかはよくあることだし、最近だとカードバトルでも超次元サッカーでも、とにかく「なんかすげぇバトル」の形を借りて本来的な関係性を代用するという作劇はアニメではおなじみのものだ。ただ、それが「舞台女優」というシステムと噛み合うとおかしなことになるという、ほんのちょっとの「一歩」がこの作品を大きく異次元へ飛び出させたのである。舞台で輝くスタァの姿もみたいが、僕らは「でかい武器を持って戦う少女たち」も見たいのである。それを同時にいただきます。なんだその欲張りセット。 こうした「作品内部でのやらかし」に加え、本作は「作品を飛び出しての興行」という、まさにブシロードが狙っている「外側」の世界も存在している。これが2点目のポイントになる。私はそちら側は(かなり意図的に)目を背けるようにしているが(沼怖い沼怖い)、本作は上述のような「レヴューというわけのわからないシステム」がこの作品の「うち」と「外」を接続しているのが白眉である。作中でわけのわからない空間として現れたオーディション会場は、アニメを切り出して2.5次元に飛び出した「現実の舞台」との接続を容易にする。アニメの中の世界を現実で描き切るのは不可能かもしれないが、「アニメの中のわけのわからない空間」だったらどうなるか。「無理なんだったらアニメの方から寄ってこい」というとんでもないロジックで、今作は現実の舞台とアニメの少女たちを接続させた。この「舞台風のギミック」が本当に出色の出来で、最終話の感想で「こけおどし」と称したオブジェクトが大体そういうカテゴリに入るものだ。振り返ると、私は1話目の視聴時点でも「こけおどし」という言葉を使っていたのだが、とにかく「なんかすごいように見える」という見た目のインパクトは、まさに舞台という大仰な場所に映えるものである。横倒しの東京タワーでもいい、巨大な鎖で振り下ろされる星でもいい。それがアニメの作中に出てくることに強烈な違和感があれば、現実の舞台の上での違和感も「アニメと同じ必然」に生まれ変わる。アニメの中で書き割りが活躍するなら、現実の舞台の書き割りだって立派な世界演出になる。なんなんだ、そのロジックは。誰だよ、こんな突き抜けたこと考えたのは。とにかく異質なオブジェクトで、時にはシュルレアリスムにすらなりそうなオブジェクトをたたみこむのは確かに幾原邦彦的な演出でよく見かけるものだが、本作における古川監督の「舞台の現出」は、イクニ作品とは全く目的が異なる新しい使い方。まさに師匠とは「守破離」の関係性である。 アニメ作品の「うち」と「外」の接続。まるで夢物語のようなお話だが、本作はこれだけ短い作中でそれを可能にする萌芽を見せつけた。おそらく、ここから舞台へ自然に接続して観劇すれば、それはまた特別な経験となることだろう。ちくしょう、ブシロードめ……。勢いのある企業ってこういうところで見せつけてくれるんだろうな……。 一応、私としては「キャストの中にちらほら声優の発声じゃない連中がいるからなー」っていうのを理由にして一応目を背けておく(まぁ、そうすると友希那さんの中の人も入っちゃうんだが)。でもまぁ、本当に些細な問題だな。多分、舞台の上では彼女たちもきらめきを持っていることでしょう。当然、この記事もこの言葉で締めくくることになるだろう。 えぇ、分かります。 まさに大団円! 最終話! エンディングで流れてた薫子さんのアレは何か意味があるんですかね!? 綺麗に想定通りのエンディングを迎えることができた。最後の最後までどちらが勝つか分からない試合だったが、今回はひとまず年功序列。バドミントンに注ぎ込んだ年月の差がものをいった形だろうか。とはいえ純粋な努力VS努力の構図。まさにどちらが勝ってもおかしくない好勝負。これで県大会の決勝レベルだというのだから、インターハイ本戦まで進んだらどんな強豪が待ち受けているのかと今から背筋が寒くなる思いだ。まぁ、この続きがアニメで作られるのが何年後かは分からないけど……。 憑き物が落ちた綾乃は「奥の手」もフルに使って全力でなぎさに挑んだ。それまで持っていた自尊心をかなぐり捨て、「勝たなきゃ捨てられる」「勝って母親を捨てる」といった後ろ向きな動機も今となっては過去のもの。「なぜ自分はこんなに苦しいのにバドミントンをやっているのか」コートの中で自問するうち、余計な雑念は全て消え去り、残ったのはただ目の前に立つ対戦相手のみ。どれだけひねくれ、どれだけ堕ちてしまった自分を前にしても、ただ真摯にバドミントンの選手としてだけ見続けてくれた部長の姿。今となっては、母親でもなく、ましてや過去の自分でもなく、ただ目の前の対戦相手に勝ちたい。それが綾乃の純粋な望みとなった。 ただ相手だけを見て全霊でぶつかる試合。これ以上ない対話の構図を経て、二人はおそらくこれまでの全てを忘れて、純粋にぶつかり合った。懸念すべきはなぎさの膝のことだけだったが、どうやらなんとか持ちこたえてくれたらしい。結果なんて些細なことだ。ただ、2人がこうして語らったという事実が、今後の北小町バド部にとっては大切なことなのだろう。部員の全てがそのことを理解しているはずだ。 激戦を終えて、2人の下にはふさわしい仲間たちがやってくる。綾乃はまず、試合中に応援してくれた二人に感謝の意を述べた。今までだったら絶対にできなかったことだろう。そして、全てを支えてくれたエレナには涙ながらの謝罪。これまでの自分の不遜な行動を省みてのものでもあろうが、最後に出てきた言葉は「バドミントンに誘ってくれてありがとう」というものだった、試合前にはエレナの方が「あの時誘ってしまってすまなかった」と謝っていたのが逆転した形。ここでエレナに感謝できるというのは、最も端的に綾乃が浄化されたことを表すものだろう。このセリフが聞けただけでも、エレナはこれまでの全てが報われたのではなかろうか。そして母親との対話も忘れずに。お母さん、一安心だとは思うんだけど、まだまだ娘さんはじゃじゃ馬ですよ。多分今後も国内外に離れての生活になるんだろうけど、次に会うときはどんな娘さんになっていることやら。 そして、なぎさのところへやってくるのは当然理子である。二人して頬を染めながらのイチャイチャシーン。あぁ、これですね。もう、これだけでOKですね。理子さんも不器用ななぎさのありがとうで感無量でしょう。「うちの子やっぱり可愛いなぁ!」って思ってるでしょう。もう、何の心配もいらないわね。 全てが終わったようにも見えるが、まだまだ2人の選手人生は始まったばかり。綾乃は浄化されているけど初期状態に戻るのではなく「本当の姿」に戻ったという。おそらくこれが、幼少期に薫子との騒動で壊されてしまう前の本当の綾乃なのだろう。まだちょっと幼いのは、これまで止まっていた時間を考えれば致し方ないところ。良い仲間たちに囲まれ、改めて健全な成長が始まるのである。スポーツとは、これ対話である。目の前に仲間がいて、見つめるべき自分がいて。そんな青春が、これからの未来に待っている。 「重神機パンドーラ」 5→5 本作と「BANANA FISH」が石塚運昇の遺作という位置付けになる。ずっと本人の声で放送が続いていたのでアフレコは全部終わっているのかと思っていたが、最後の最後だけもたなかったのはいささか残念ではあったが。改めて、ご冥福をお祈りします。 さておき、そんなこんなでキャスト陣は実に贅沢な作品だし、サテライトクオリティはいつも通りのもの。居並ぶ数多のアニメ作品の中でもそれなりに高品質な製作体制なのは間違いない。ただ……やっぱり「いつも通り」でしかないのが勿体ないんだよな。第一印象の「マクロスかな? それともアクエリオンかな?」というイメージはそのままずっと続いていくことになる。というか、最近はもうマクロスとアクエリオンの差も曖昧になりつつある気もする。 結局、メカ作画のテイストが全く同じで、初代の「アクエリオン」の頃からあまり大きな変化を見せなくなってしまったのが1つ目の問題である。そりゃま、クライマックスのデカボスの存在感なんかは少しずつアップグレードされているはずだし、今作はメカの中にも「生物の進化」というテーマがあるので多少フォルムに工夫はあると思うのだが、それでも作品全体に通底する雰囲気の中では微差にしか感じられない。 また、新しい世界を創造して展開するストーリーラインにしても、正直あまり新奇性はない。惑星レベルでの大仰な話作りはそれこそマクロスレベルだし、アクエリオンでは全銀河にまで拡大していたアホな世界観を経た後では、今作の「惑星と人類」の設計はミニマムですらある。最大の見どころである「中国的世界観」についても、実は河森さんって結構そういうところから発想を引っ張ってきた作品は多かったんだよね。アクエリオンも中国拳法のアイディアとか太極図のモチーフは使われていたものだし。キャラの名前が中国っぽく、食い物が中華料理になったところで、ロボに中華要素がなければやっぱり「いつも通り」よね。強いて差異を見出すならこれまでの二作では「外からの異物」に対する物語が主だったのに対し、本作は「星の中での進化」がテーマになっており、内部から変わろうとする急進的な存在との対話を必要とするものになっていることくらいか。うーむ、でもそんなに書き味は変わらないよなぁ。「家族」っていうテーマにしても、別に目新しいものではないだろうし……やっぱり、河森作品はもう一段階、我々の度肝を抜くようなとんでもない「進化」を求められている気がする。そういう意味では、思い切って勝負をかけた「アクエリオンロゴス」は方向性としては間違ってなかったのかもしれない(結果はどうあれ)。 とりあえず、女の子たちはそれなりに可愛かったです。花澤・茅野・能登の大沢トライアングルの中心に東山奈央を据えるという極悪魔法陣みたいな配置は、それこそ魔のものでも召喚できそうである。あと、「石田彰をいっぱい集めると中村悠一になった」っていうのもちょっと面白い。相変わらず、石田彰を放っておくと世界にとってろくなことがない。 「はたらく細胞」 6→6 今期作品の中では安定して人気を誇った作品のようである。実際、最後までストレスフリーで楽しむことができたので何も不満はないが、まぁ、原作の良さがそのままという感じなのかな。 「白血球さんが怪我をして赤い血が流れ出すのはどう解釈したらいいのだろう……」とか、このままファンの願いが叶って赤血球と白血球が結ばれたら、一体どんな子供が生まれるんだろう……」とかしょうもないことを考えるのが楽しい作品。原作読んでた時はそんなことも気にならなかったけどアニメでそういう見方ができるようになったのは、声がついて、動きがついて、よりキャラクターたちが「個」を手に入れた証拠なのかな、という気もする。花澤赤血球と前野白血球だからこそ、そこに不思議と人間ドラマが感じられるようになったのかもしれないし、あんな血小板だからこそ、よく分からない最大瞬間風速で人気も出たのだろう。やはり、設計からしてなかなか美味しい作品であった。 結局「原作が楽しかったからね」という以上の結論を持ち出しにくい作品ではあるが、ともすればぐちゃぐちゃと見辛くなりそうな設計をアニメでもスッキリ見せてくれていたので、映像化時点で余計な要素を足すよりもこちらの方向での構築の方が良かったということだろう。できれば映像面でもう一つ現代アニメらしい「見せ場」があればうれしかったのだが、余計な装飾で飾り立ててしまうと本作の良さである素朴な味わいがなくなってしまうか。とりあえず、子供が成長したら観せたいアニメである。 9月29日 ドラフト模様(M19×3) ピック順 【Tanaka】→【Alessi】→【Thraxi】→【Serra】→【Chrolony】→ (【Sangriter】)
さぁ、いよいよ環境最終戦。なんだけど、パックの関係で最終戦はドミナリア。そしてずっとM19やってたせいでドミナリアが恐ろしく久しぶり。なんと2ヶ月以上のブランクを経ての試合なので、みんな思い出すのに四苦八苦で全然総決算っぽくないのである。かてて加えて、今回は史上初の珍事が起こってしまった。実は当日私は5人戦だと思っており、開始時刻前の1時55分くらいには全員が集まっているのでそのままドラフトを開始。パックが余っていたので「今日はみんなに4パック目があるよ」なんて嬉しい(?)告知のおまけ付き。そしてピックすること30分弱。2パック目が終わりかけたあたりで、なんと「6人目」が登場したのである。当人曰く、先々週の時点で言ってたし集合時間に遅れるってメールもしたとのことなのだが……。やはり自分の名誉にかけて言う。俺は絶対そんな話聞いてない。そしてメールは運悪くすでにピックが始まった後に送られてきたので意味をなさなかった。なんとまぁ、せっかく6人戦ができる人員が揃っていたのに、5人のドラフトになってしまったのである。 当然納得いかないのは遅れてきた方で、さすがに「そこで黙って見とけ」と言うのも酷い話なので、「じゃぁ、余ってるパックがあるからシールドデッキでも組むか?」と提案。これがすんなり通り、なんと今回はドラフトデッキ5人とシールドデッキ1人という、わけのわからないフォーマットでの対戦になったのである。今回6人の参戦者がいるのにピック表が5人分しかないのはそんな理由だ。なんだこの最終戦は……。さぁ、ドラフトデッキはセオリー通りにシールドデッキよりも強くなっているのか??
来週は待ちに待ったラヴニカお披露目試合です。例によって追加人員も引き続き募集中ですよ。みんなでレッツ・ジョイン・ギルド。
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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