忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[541] [542] [543] [544] [545] [546] [547] [548] [549] [550] [551]

○「ソラとウミのアイダ」 5

 今日も冷たい雨が降りそうなタイトル。僕は悪にでもなるよ。

 すげぇ作品である。開いた口が30分開きっぱなしという稀有な体験をさせてくれた。もし今作が好きだ、という人は、今作でなければ満足感を得られない身体になってしまう危険性すらある。そんな劇物にも似た、人類には早すぎる系のアニメだ。

 とにかく視聴者に一切の理解を求めてこないという潔すぎる姿勢がまずすごい。本作はソシャゲが発端であり、これまでも他のアニメの間のCMが流れていたのでちょこちょこ耳には入っていた作品なのだが、CMで観た「宇宙漁師? なんじゃそりゃ」という疑問が、第1話で一切解決しないままで話が突き進む。いや、解決はしているのか。そういうものがいる世界なのだ。もう、そう言われたら納得するしかない。だって、納得しないと続きが見られないじゃないか。冒頭部分からいきなり全力で視聴者にハードルを投げつけてくるような展開で、開始10秒でその剛腕が唸る。「世界の海から魚がいなくなったよ!→ほーん、なんかよく分からんけどそういう世界なんやな、斬新やんけ」「どうしても魚が食べたい人類は宇宙に生簀を作ったよ!→ファッ?! なんで突然宇宙に行くねん、時代はいつやねん、その魚はどこから持ってきてんねん」「尾道の漁師さんが頑張って……→急なご当地感!」「男女雇用機会均等法が強化されて……→そういう法律じゃないな! 運用間違ってるな!」「漁師を目指す6人の少女たちの物語!→漁師を目指す6人の少女たち物語やな!」。

 その後の展開も「今までの話は全て前提として理解してもらったと思いますが」みたいな勢いで進み続けるので、一切ツッコミを入れるタイミングがない。もう、どう考えても制作側だって確実に確信犯(誤用)的にやってるやつや。多分、元のコンセプトを想像するに「新しいソシャゲが作りたいけど、もうあらゆるネタはやり尽くされてるからガチャでユーザーの金を搾り取るのも難しいンゴ……→よっしゃ、とにかく誰も思いつかなかった斬新な設定の話作ったろ!」という、手段が目的をも凌駕した恐ろしい作品なのだと思われる。このなりふり構わない迷走っぷり、例えていうなら、こち亀で両さんが新しい商売を初めてお金を稼ぐんだけど、同業他社がいっぱい出てきて差別化を図るために狙いが走りすぎておかしくなってきたくらいの作品。ページにして大体18ページ目くらいで作られるタイプの奴だ。あとは業界全体が迷走してなかったことにされる奴だ。また北の果て支所に流されるタイプの奴だ。両津のバカは何をしているんだ。

 さぁ、本作は本当にバカなんでしょうか。それとも紙一重の方でしょうか。実際には映像部分は最低限のクオリティを維持していて「なんかそれっぽいアニメの外側」だけはきちんと形作られているため、これで斜め上方向に突き抜けたら絶対不可侵の神ネタアニメになる可能性もゼロではない。神とまではいかないが、最近でも捻り方の妙でちょっとしたブレイクを手に入れた「ラストピリオド」という事例もあるし、ネタの振り方次第ではわけのわからない世界でも1クールくらいなら視聴者を騙せる可能性はあるのだ。ワイズマンがいればなんとかなるのだ。本作は、そんな強烈な誘致要因を作ることができるだろうか。まぁ、初期配点を見て分かる通り、私はそんな「勝ちパターン」には懐疑的だが……ただ、1話目で戦慄したのは事実なので、ここからミラクルを起こしても驚きはしないぞ。ちなみに、原作のところに広井王子の名前がクレジットされているなんて事実にたった今気づいたところなのだが、これ……いい情報か?

 なお、ネガティブな要素を付け加えておくと「キャストがダメくさい」というのもありますね。いや、主人公の子は非常に良いです。高橋花林という名前の子ですが、どこかで聞いたと思ったら「音楽少女」で唯一インパクトを残した壊れメガネの子。主人公のテンション芸は一級品になる可能性がある。ただ、それを埋めて余りあるくらいに緑髪の棒っぷりが輝いている。新興のソシャゲだからキャストも思い切って新しい声を引っ張ってきたのだろうが……まぁ、むしろ「伸び代がある」と考えるとこちらも可能性は無限大なのか?!

 もう、何が正しくて何が間違っているのかもよく分かりません。古き良きクソアニメの流れと言われればそんな気もしてきた。とりあえず、宇宙に行くだけでも色々頑張ってた「キャプテン・アース」とかに謝れ(よりによってそこかよ)。

拍手

PR

○「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」 6

 相変わらずひでぇタイトル。なんでこういう人様にお見せするときに憚られるようなタイトルを平気でつけてしまうのだろう。こっちの方が売れるのか。マジか。

 タイトルから中身もお察しだろう、と舐めきった状態で視聴をスタートしたのだが、冒頭部分でいきなり意表をつかれた。よくあるクソラノベアニメのような訳のわからない変なノリがあまり無い。最初の掴みは図書館に突如現れるバニーガール先輩で、映像としての異質さ、そしてシチュエーションの不可解さでちょっと引き込まれてしまった。主人公がことさらに騒ぎ立てるわけでもなく、画で「なんか変なことになったぞ?」というインパクトを見せてくれる演出なのでかえって印象的に見える。今時第1話からヒロインがバニーガールなんて作品なかなかお目にかからない。ハルヒくらいじゃねぇかな。考えてみればバニーガールってのも変なコスチュームで、実生活の中で見かけることはまず無いし、今時見たいと思ってもどこに行ったら見られるのかよくわからない。そのくせコスプレの一大ジャンルとしてなんとなく認識されている風であり、見れば見たでしっかりとそのエロさは記憶にも残る。よりによって衣装を変える段になってバニーガールを選んだあたりで、すでに先輩のキャラクター性が現れているようだ。

 その後も、熱を持たない不可思議なテンションで物語は粛々と進んでいく。主人公がイキった時の物言いがちょっとイラっとするラノベテイストだが、それ以外の部分ではそこまで鼻につく要素もなく、謎が示され、それに従ってキャラが掘り下げられる。「思春期」という言葉が重要な意味を持つことからも分かる通り、この作品世界で引き起こされている超常現象は、どうやら青少年たちの心理状態に密接に関わっているようだ。これまたやっぱり、ハルヒの内的世界の現出に近いものが感じられる。見れば原作を担当している鴨志田一という人はあの「Just Because!」の脚本担当の人だという。ああしたジリジリとした青春芝居を描いた人間がそこにラノベ的な超常現象をちょいと混ぜ込んだら、いったいどんな物語が紡がれるものか、なんだかとても気になる1話目だった。

 冒頭の「図書館に突然バニーガール」の引きがとても強いことに加え、その後もそうしたエロ要素を押し出すでもなく、適宜「エロいことは間違いないよね」と性欲部分はしっかりフォローしながら話を進めるバランス感覚がとても見やすい。どうしても最近のなろう系やらなんやらの「草食系を超えた地蔵系男子」のエロスに対する接し方が本当に釈然としない勢なので、「エロいものはちゃんとエロいと認めつつ、それを踏まえた上で常識的に女性と接する」という対応ができる主人公はそれだけで加点要素だったりする。シナリオの要請上、先輩が自然に近づいてくることにもなんら違和感はないし、その他の要素も謎の成分をそこかしこに配置しながら、特に不整合も違和感も残さずに粛々と舞台装置が配置されていく。ことさらに派手な情動も起こさぬが、なんだか最近あまり感じなかった「1話目らしさ」が味わえる作品である。幸いにしてCloverWorksの映像部分は比較的良くできているし、今後同様の刺激を提供してくれるならば、それなりに楽しめる作品になるかもしれない。あと、瀬戸ちゃんやら種さんやら、がっつりはまり込んでくれるキャスト陣が魅力的である。良いお仕事を期待しています。

拍手

○「RErideD-刻越えのデリダ-」 4

 「それはひょっとしてギャグでやっているのか?」を地で行くような作品だった気がする。CVも櫻井だからちょうどいい(何が?)。

 アニメオリジナル作品ということで応援したい気持ちもあるし、冒頭で表示されたのは「キャラクター原案が安倍吉俊」という事実。我が心のうんこ仙人・安倍吉俊の参加したアニメといえば傑作の印象があり、立て続けに放送された「灰羽連盟」と「NieA_7」はテイストのギャップも相まって私の中ではかなり印象の良い作品である。久しぶりにそんな作品が来ちゃうかー、と思ったんだけど、ぶっちゃけ作画が……1話目から作画が……。

 最初の間は「安倍吉俊の絵だけど、アニメにすることでちょっと持ち味が失われてるかなぁ」程度の印象だったんだけど、1話を見終わる頃にはそんなキャラデザの第一印象などすっかり忘れてしまっていた。もう、単なる量産型の絵にしか見えなくなったからだ。背景担当がKUSANAGIなので周りの雰囲気は決して悪くないと思うのだが、中心となるキャラ作画にかなり怪しい部分が散見され、シリアスな雰囲気が大きく削がれてしまっている。個人的に注目してほしいパートは野郎2人が夜中に酒を飲んでるシーンのグラス握ってる手。すげぇ不安になるから。しかもその後で「ブランデーが効きすぎたな?」みたいなセリフが出てくるんだけど、ちょっと待て、お前らそんな普通のグラスにビールか酎ハイみたいに並々注いでブランデー飲むの?! そりゃおかしくなるに決まってるわ。幾ら何でも雰囲気ぶち壊しだ。他にも親父さんと喧嘩して走り去る主人公のランニングフォームがやたらとコミカルだったり、どうにも「動き」を描く人手が足りてないんじゃないかと不安になる幕開け。どうやら制作担当のGEEKTOYSというスタジオは新興の会社のようで……ねぇ、これ大丈夫?

 しょうがないので映像部分に目をつぶってストーリー展開だけ追いかけようと努力はしたのだが、1話目の展開もなかなかぶっ飛んでいて、特にあれよあれよと主人公が冷凍睡眠にぶち込まれるまでのピタゴラっぷりは圧巻。まぁ、さすがに後から「誰かが仕組んでいました」っていうネタばらしがあるとは思うんだけど、それにしても勢い任せで雑すぎる展開に笑ってしまう。他にも光線だか実弾だかよくわからない銃を乱射してた集団がご丁寧に人体じゃなくて車だけを集中して狙う様子とか、「なんでそんなことするの?」と首をひねるシーンが多い。脚本ちゃんと組めてるのかなぁ。一応、人型ロボットが支配する世界+タイムトラベル(冷凍睡眠)とネタになりそうな要素はてんこ盛りだし、今後の展開次第で何か面白いものが出てくる可能性はあるのだが……まさかに2クール続けて冷凍睡眠する主人公を見せられるとは思わなかったし、ついこないだ「BEATLESS」の完結編やってたばっかりだから色んなところとイメージがかぶるな。「BEATLESS」を見た後だと、主人公たちが「いちいちロボット回収してパッチ当てたいんやけど」とか言ってるところに「いや、普通ネットで接続できるんじゃないの? まさかそんだけ科学が進んだご時世の商品が全部スタンドアローンなの?」と色々余計なことを考えてしまう。手塚治虫先生が何十年も前に書いてたロビタですら機種間をネットワークでつないでたんだから、製造会社がパッチ当てるのにリコールなんて必要ないって発想はすぐ出てくると思うのだが……なんか通信制限みたいなルールでもある世界なんでしょうかね? でも電話繋がるしな。よくわからん。

 というわけで、主な原因は絵の不安定さながら、色々なところに不安を抱えた1話目になってしまった。せっかくのオリジナルアニメならもうちょっと頑張ってほしい。

拍手

○「転生したらスライムだった件」 5

 異世界転生業界で大活躍のトラック先輩に無理をさせない良心的な作品である。まぁ、別にどっちでも大して変わらんが……ちなみに、刺して逃げていった通り魔のCVは手塚ヒロミチ。私がここ最近密かに「実はここ数年で日本一たくさんのアニメに出てんじゃねぇかな……」って過労死を心配しているハイパー脇役声優さん。この人、本当に器用なんだけど何故かほとんどメインで起用されないんだよなぁ。

 全然関係ない話題から入ってみたが、まだまだ元気な「なろう」作品。そしてこれはなんと原作(コミックは)既読である。例によって漫画喫茶で何となくパターンだが、漫画版のイラストが割と綺麗だったので、本当に何となく手にとって、一応新刊は出るたびに読んでるというか、眺めてるというか。ぶっちゃけ、そこまで好きな作品ではない。いまいちピンとこない理由は明白で、「スライムである必要性が欠片もない」というお約束のもの。最初に村を支配したあたりから、本当にスライム設定がどうでもよくなっていつも通りの無双になるだけだからな。どんどん話が傍に広がってサブキャラメインとかになると、もうこの作品を読む必要もなくなっちまうんだよな。

 ただ、私のミニマムな知識で言えば、この手の「クソみたいなオブジェクト転生」ものって多分このあたりの作品がパイオニアになるんじゃなかろうか。他にも杖やら温泉やら訳のわからないものに転生してる作品もあるらしいが、普通の人間じゃなくて「より使えない(気がする)もの」になるっていう流れは一応新鮮な設定だったはずだ。そして、アニメ1話目を見ると確かに何となく面白そうには見えるんだよ。何もないプレーンなスライムからの成り上がりを本当に一から描いた作品だったら豊臣秀吉もびっくりの立身出世絵巻としてそれなりに見応えがあるだろうが……まぁ、開始時点でチート予告されてるしなぁ……スライム設定を活かせよ。何ですぐに万能の才を与えちゃうんだろうね。面白くならないじゃんね。

 というわけで、この先の展開も割と知っちゃってるので今ひとつアニメに食指が動かない作品である。でもまぁ、どうやら業界的には期待されている作品らしく、1話目を見る限りでは映像部分によくわからない方向性の気合が入っている。特に大賢者の演出は独特のもので、「異世界スマホ」だとノイズレベルの演出になっていたステータス処理が全て大仰なインターフェイスで描かれる。途中から鬱陶しくなりそうだが、全部文字で書いてしまうという潔い判断は、説明としては分かりやすくなるので一長一短だろうか。今作は大賢者との語らいが重要な役割を果たすので、多少クドいくらいでもその存在が前面に出ていた方がいいだろう。他にも登場シーンでのスライムの無駄な質感のこだわりとか、退屈になりがちな説明パートをいろんなイラストレーションを挟み込むことでごまかす画面構成とか、割と「アニメとして面白く」しようとしている意図は感じ取れる。監督は菊池さんだし、まぁ、大外れにはならないんじゃなかろうか。

 中の人は、スライムを担当するキャストが若手の岡咲美保が担当。来歴確認したら「音楽少女」でもメインを張っていたようだが……全く覚えてないなッ!! あかん、最近はこういう若手声優のチェックに割く労力まで減衰してる……もうちょっと頑張んないとなぁ。でもなぁ、あの作品で個人を認識するのは無理だったよなぁ……今回は頑張ります。まぁ、他にもまだまだたくさん(ほんとたくさん)キャラが出てくるはずだし、賑やかになることを期待しましょう。ぶっちゃけ、前野がやってるドラゴンが一番可愛い疑惑もあるので、このまま洞窟で一生を終える展開でも構わない気がするんだけどな。

拍手

「オーバーロードⅢ」 ー→6

 オレツエー業界の金字塔。全てのなろう系小説は俺を見習え、でお馴染みのオーバーロードさん。いや、勝手な印象だけど。さすがに3期目までが無事に制作され、どう考えてもこの続きもありそうなのは偉いよね。私の中ではやっぱり代表選手はここ。

 2期は正直さっぱり食指が動かないお話ばかりでガッカリだったのだが、3期はまた1期と同じような勢いが戻ってきた感がある。何が違うんだろうと思って振り返ると、やっぱりモモンガ様がどれだけむちゃくちゃできるかっていう部分が楽しさの最大要因なのだろう。相手は誰でもいいのだ。内心でうじうじと悩みながら、いつの間にかラッキーマンみたいにトントン拍子で都合のいいように周りの人間に解釈され、いつの間にやら結果を出している最強アンデッド。そんなギャップのある姿がなんとも愛らしい。

 ただ、今期はその様子にも随分変化が起こっており、本人も肌で感じている通り、少しずつ「魔王プレイ」が本物の「魔王」へと変異しつつある。それはプレイヤー・モモンガの内面の問題でもあり、実際に彼を取り巻く世界の問題でもある。いつの間にか穴ぐらの主ではすまぬような立場に立たされ、そして成り行きの殺戮行為も平然と受け入れられる自分の精神性を理解することで、これまで躊躇していた行動にも迷いがなくなっている。本当に、しっかりと「魔王が形作られて」いるのである。さらに最終話に象徴的なように、そんなモモンガ様をなんとか打倒しようとする人間側の「勇者」の方がも生まれる可能性がわずかながらも感じられるようになってきた。本当に遠大な話になるが、いつの日か、彼がこの世界から駆逐される日が来るものだろうか。その時、この作品はどんな姿を残すのだろうか。アニメになるかどうかもよく分からないが、そんな未来のことも気になる作品である。

 なお、今期一番可愛かったのはマーレである。油断するなよアルベド、伏兵はどこにいるか分からんのだから。

 

拍手

○「DOUBLE DECKER! ダグ&キリル」 6

 全国のおかっぱに喧嘩を売っていくアニメ。ほぼ悪口かどうかはしらねぇけど、あだ名がそうなるのは確かに嫌だな。

 あの「TIGER & BUNNY」に続く「バディもの」としてサンライズが世に送る完全新作! という鳴り物入りでスタートする作品。ただ、監督はさとうさんじゃなくなってるし、「なんとなくヒットしたものの美味しいとこをとって作る作品」という以外にそこまで共通点はなさそう(あとはキャラデザが桂正和っていうことくらいだろうか)。ただ、さすがにタイバニの放送&大ヒットからはそれなりに時間が経っているし、今更純正の2世シリーズを作っても旬を過ぎてしまっているのは事実。そこまでダイレクトに似せたものを作るよりも「同じようなコンセプトで作っていくで」っていう姿勢だけを見せた新作の方が手応えはありそうだ。どっちかっていうと、個人的にはお笑い中心のバディ刑事ものというと「アクティヴレイド」の方が近いんじゃねーかって気がする。やっぱりタイバニといえば燦然と輝く太麺堂々のイメージだからね。

 というわけでタイバニとの比較はあまり意味がないだろう。意図的に「ずらし」が行われており、映像部分はかなり似せているものの、シナリオコンセプトは大きく「刑事ギャグもの」に寄せている。ワイルドに吠えるおじさんは三枚目キャラの中にも哀愁と貫禄をにじませていたが、今回は完全に青二才だし、単なるわがまま小僧なのでシリアスするにしても熱血要素が中心になって来るだろう。まぁ、何をするにしても耀司さんのナレーションでぶっ壊してくれそうではあるが。

 さすがのサンライズ作品で、タイバニの血を引くだけあって映像は一級品。当時シュテルンビルドの町並みを見たときにもその描き込みに感心したものだが、完全にフィクションの町並みとしてこの規模の作り込みがあると、今の時代でもやはりすごいとは思う。ヒーローがどったんばったん大騒ぎしていたあの街よりも被害規模は小さそうだが、さてさて、どんな騒動が巻き起こるだろうか。1話目の時点でメイン2人のキャラはしっかり固まったので非常に見やすい。突然鳴り響くけたたましいナレーションには賛否ありそうだが、これが制作側のスタンスであると見ればわかりやすくはあるだろう。あとはネタ部分で滑らないことを祈るばかり。まぁ、その辺りこそサンライズのこれまでの実績の積み重ねでいくらでも作り込める部分だし、おそらく大きな失敗にはならないんじゃないかと期待してますよ。

 あとは中の人。野郎のメインキャストは特に問題なさそうなのでこのまま見られそう。「ハイスコアガール」のハルオがすぐにまたこんなところで出て来るあたり、やっぱり男性声優って選ばれしものだけが出てくる世界なんだろうな。そして女性陣は……わぁい、メインでクレジットされてる面子がどストライクだぁ。完全やさぐれで放送禁止用語を連発する早見沙織って、単に願望の中の存在でしょ、誰だよ、キャスティングしたスキモノは。そしてちかぺがおり、種さんがおり。ちょっと待て、ここって北宇治高校吹奏楽部じゃん。

拍手

「ゆらぎ荘の幽奈さん」 4→5

 毒にも薬にもならぬ。良くも悪くも。この「そうだよな、こういう作品だろうな」という予想も期待もミリ単位で外さない作品作りは、むしろ好感が持てます。強いて難をあげるなら、なんでAT-Xでも謎の光がそのまんまなんだよってところなんですが、ジャンプアニメの限界はこの辺でしょうかね(でも製品版だと外れるって情報も聞いたんだが)。

 いや、別に見えなくてもいいんだけどさぁ……せっかく出してくれるなら、ありのままでいて欲しいじゃない。それだけの話なんですよ。別にハナから見えないと言われれば求めないわけで。というか、多分今作の場合見えるとか見えないとかいう部分はあんまり問題じゃないくらい周りの部分がストレートにエロなので、本当に「最後の一線」レベルでしかないし。アニメの商業スタイルが変遷していると言われている昨今、この商法だけは安定しているのかしらねぇ(このアニメが売れるかどうかは知らん)。

 最後の最後まで作画部分は安定しており、いつものハプニングエロへの勢いの出し方なんかは、類似作品と比べてもよく出来ている類。原作絵の時点で随分かわいいおかげで、アニメにしても充分その可愛らしさは維持されている。本当に「毒」になる部分が一切ないのでストレスフリー。これこそが日常アニメと言ってしまってもいいくらい。まぁ、そこそこバトルが混ざってくるあたりはいかにもジャンプ作品ではあるのだが。このごった煮なのに統制がとれている感じは、多分長年ジャンプに調教されてきた私の身体が覚えているリズムなのだろうなぁ。「UQホルダー」もこれくらいでよかったのに。

 続編があっても良いし、無くても良い。多分あったら次も一応見るだろう。そのくらいの付き合いが、一番健康に良い。

拍手

「はねバド!」 6→7

 とにかく真っ直ぐの速度だけで勝負する作品。もちろん今作を評する時に最大のポイントとなるのは「画」である。

 性格として一番近いのは、同じスポ根ものだと「ハイキュー!」になるだろう。あちらも壮絶な動画の仕上げによって作品の盛り上がりを2倍も3倍も引き立てることに成功した傑作であり、今作は、そんなProdcution I.G.の渾身の作品に勝るとも劣らないクオリティを見せつけてくれた。それだけで、文句のない一品ものである。

 スポーツを描く作品といえばこれまで星の数ほど作られてきたわけだが、その中でのドラマと競技のバランスは作品ごとに千差万別。ぶっちゃけ競技自体はおまけ程度のもので、キャラの心理を描くためのツールと割り切ってる作劇だってかなりの比率で存在しており、熱気をあえて排除したかのようなあだち充作品なんかはそちら側に含まれるだろう。逆に、本作はリソースの全てを競技シーンに注いんでるんじゃねぇか、と思えるくらいに研ぎ澄まされた試合描写でとにかく引き込み続ける。1話目の超絶動画で度肝を抜かれた視聴者も多かっただろうが、この試合のクオリティが最後まで維持され、しかも、1度作ったモーションで満足するのではなく、それらの細やかな作画をあらゆるシーンで抜け目なく掘り下げ、徹底して臨場感を追い求めたのである。

 こうして作られた映像は、当然「単にすげぇ動く」というだけではない。どういったカメラワークで見せるか、キャラの心情がどこから透けて見えるか。「競技」だけでなく「ドラマ」に還元させるための方策にも抜け目なく、綾乃やなぎさたちの試合を通じて「人生」までが透けて見えるかのようである。とにかく真に迫るということが重要で、そこに肉体的な美しさまでが付随すれば、あとはキャラの魅力だろうがエロさだろうが、何でもかんでも武器にすることができる。今作はそうした貪欲で偏執的な作り込みに関しては、文句なしでナンバーワンと言えるだろう。

 一部漏れ聞こえるところによると、今作の筋立ては随分原作から改変がなされており、原作ファンであればあるほどに困惑する要素が多かったらしいのだが、ぶっちゃけ原作を知らない人間には全く関係ない。作中での綾乃の揺れ動きは充分に理解できるものだったし、過激なまでのキャラ描写は余計な要素を廃して筋立てをわかりやすくする方策であろう。うわべだけで「変なキャラ」を作られたら辟易するかもしれないが、上述の通り、腕っぷしで納得させるだけの映像が用意されているのだから不満はない。そういう意味では、私みたいなスタンスが一番幸せな視聴者だったのかもしれない。アニメなんだからそういうターゲット層があってもいいよね。

 それにしても……良いエロさであった。「はるかなレシーブ」と比較すると色々楽しそうだが、今作の場合、前面に押し出さずとも自然ににじみ出る躍動感と肉感が鮮烈である。例によって試合中にそういうとこを意識しちゃうとどうしても野暮になってしまうのだけど、本作だと格好よさとエロさが自然に結びついているのであまり後ろめたくもないのだよね。ビバ筋肉である。

 あとは中の人の話だが……さて、大和田仁美は次にどんな役を食らっていくのだろう。なんだか濃い役ばかりを任されているので、今後の展開が気になってしょうがない。あと個人的にチェックしておきたいのは理子役の三村ゆうな。この人、ピカちんのパティ役なのよね。なんか……おいしいぞ。

拍手

○「爆釣バーハンター」 ー

 夕方放送、清く正しく礼節に則ったコロコロの玩具販促アニメ。普段ならあんまりチェックしない枠なんだけど、ビルドダイバーズの後番組っていうついで感覚と、あとちょっと確認したら主人公役が涼さんでマスコットがゆーみんとかいう良すぎるキャスティングだったもんだから1話目だけでもと思ってチェック。

 うむ、これだな。本当に様式美に則った販促アニメの1話目であった。コロコロ風の変顔とか、うんこネタ(メインはおならネタ?)なども適宜挟み、テンポよく玩具の導入からタスクの提示、そして冒険の目的の設定まで。さぁお母さん、子供さんにバーハンターを買ってあげましょう。それにしてもバーコード関係の玩具ってのも息が長いよなぁ。ちょうど私なんかは初代「バーコードバトラー」には憧れた世代なので特別な感覚があるが、その後もちょこちょここういうコンセプトの商品って出てるんだろうか? やっぱり手っ取り早くバリエーションを見せられるし子供にも理解しやすいから、発想は秀逸な商品よな。そして、今回はなぜか「釣り」というテイストも絡めている。釣りゲーも昔から脈々と受け継がれ続けているジャンルだし、この2つを組み合わせるのも半ば必然だったのかも。まぁ、とにかくそういう玩具だ。

 あとはこのテンションでどこまで引っ張れるか。個人的には、もう涼さんの主演作品が久しぶりすぎるのでそれだけでも追いかけたい気がする。ヒロアカの峰田だけでも楽しいけど、もうちょい欲しかったところなのよ。さらに追加でゆーみんのへんてこキャラでしょ。語尾がついてるのでヘボットとかポチローのお友達として仲良くやってもらいたい。ちなみに検索したけどこの2人の共演作品って過去になかった様子。涼さん、ゆーみんに心労かけないようにだけよろしくお願いします(2人で飲みに行くとすごいことになると思う)。

 さらにさらに、なぜかエンディングをみかこしが担当しているなんて謎要素もあり、もしかしたら彼女もそのうち出てくるのかもしれない。なんか、「渋いバイプレイヤー総出演」みたいな作品になりつつあるな。

 キャストの話しかしてないけど、いいじゃない。僕ですもの。

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[06/04 とみしの]
[06/01 NONAME]
[05/31 DRAKE]
[05/29 NONAME]
[05/28 とみしの]
バーコード