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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 狂瀾怒涛の最終話。「そうなれば、そうなるやろ」という気持ちと、「そこで終わってしまうのか」という気持ちと。

 前話からの展開はある意味必然。金田城が落ちてしまっては、もう対馬の民に拠り所は残されていない。逃げるにしても四方の海。あとは嵐のごとく蒙古軍が過ぎ去ってくれるのを頭を伏せて待つばかりだが、相手はまさかの「腕慣らし」としてこの島で暴れているというとんでもない状況。どこへ逃げようが敵にぶつかり、次々と猛者たちが打ち倒されていく。普通に考えたら(つまり史実を考えたら)全滅エンドしかないはずだが、さてどうしたものかと見てみれば、なるほどこういう終わり方。

 考えてみりゃ、これってハリウッド映画なんかではよく見るエンディングよね。パニックもの、ハザードのもののお約束として、最終回は美男美女の主人公カップルだけが生き残りエンド。なんでそうなるのかっていう過程はいろいろあるが、今回迅三郎は主人公補正というか、圧倒的なオレツエーっぷりを遺憾無く発揮し、最後は子安をねじ伏せて、堂々と敵軍の中をまかり歩いてみせた。さすがにどないやねんと思うような絵面だったが、迅三郎がこの逆境の中で生き残り、その生存をなんとなくでも「ありそうなもの」にするためには、こうして「有りえないような凄み」を出すしかないだろう。ここまで有無を言わさぬ状態なら、今後「幾ら何でもうまくいきすぎじゃね?」なんて文句も出ない。何しろ、本当に「さすがにやりすぎ」な展開を乗り越えてきたのだから。ちなみにもう一方の輝日姫の方は「味方がなんだかんだで助けてくれた」パターン。最後の最後まで「お前、足引っ張ってるやんけ」みたいな残念ポジションだったが、ラストはなんと忠臣の鹿乃が文字どおりに我が身を犠牲にして守り切ってしまった。どう考えてもあの後の鹿乃さんの展開の方が気になるのだが……まぁ、もし運が良ければ(?)どこかで薄い本が作られることもあるかもしれませんね。

 とりあえず生き残った、というエンディングはなんとか出来上がった。それもこれも「史実だと大して記述がないから」という理由で成立している(?)ものだが、さて、迅三郎の生き様として、ここで終わってしまっていいものか。今回サブタイトルが「一所懸命」であり、回想シーンで娘さんが必死で主張していたのも武士の大義である「一所」の精神。迅三郎もこれまで幾度となくこの心構えを口にしてきたわけだが、今回生き残った迅三郎にとって、結局「一所」とは何だったのか。彼は対馬に特に縁もゆかりもなく、取り立てて愛着を抱く要素もないのだが、例えば宗助国の最期を看取ったことで対馬を自分の守るべきものとして受け入れたと解釈することもできる。しかしまぁ、おそらく彼が守り抜いたものは、どちらかというと「場所」ではなく「矜持」なのであろう。島流しに会い、流人の身に果てようとも最後には戦場で戦いながら死にたい。そうして戦場に生き続けた男は、戦いに身をおき続けることを「一所」と定めた。彼はこれから先も戦うことになるのだろうか。

 確認すれば、原作はまだ続いているという。はてさてここからどんな風に続けたらいいものかは見当もつかないが、単なる虐殺エンドだけで終わってしまうのもそれはそれで寂しいものだ。できることならば、この一風変わった絵巻のごとき軍記作品、「元寇」の終局までを見届けてほしいものだ。

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 はいここでこのアニメのタイトルドン! 最終回! なるほどなぁ、確かにこの作品は「人を救う物語」ではなかったのだね、星を救い、星と共に生きてこそ。ちゃんと最後まで救われる、良き幕引きになったのではなかろうか。

 取り立てて驚くような展開があるわけではない、まっとうな最終回ではある。龍が打倒されることは分かっていただろうし、「多分最終決戦で宗矢が捨て身の行動に出るだろうなー」くらいも想像していた部分である。むしろそこからの脱出方法については「ズルくね?」と不満が出てもいいレベルで御都合主義ではあるのだが、それはしれっと「縁」で片付けてしまっても文句が出ないだけの土壌を整えて来た作品なのだ。「縁」と言ってもそんな簡単なものではなく、そこには閣下が助けに来てくれるという確定的な友情、そして実際に発見してくれる委員長との絆が不可欠。それを結びつけて来た宗矢のこれまでの頑張りが身を結んでこその結末なのである。

 そして、今作のチャームポイントはやっぱり「真面目なことやってるのにどこか抜けている」という部分だろう。広大な宇宙で最大最強の敵と戦っているというのに、決め技になるのは「落とし穴」。そしてその落とし穴に落とす方法は「強引に押す」。さらに「押しているのは全員着ぐるみ」。挙句に「最後の一撃はやっぱり鉄下駄」と、どこまでいっても「どないやねん」という絵面が続く作品である。そしてこれこそが最大のセールスポイントなのだろう。悲壮なシーンでも不思議と苦しさがないのは全体を包み込むどこかユルい雰囲気のおかげだし、本来なら龍と宗矢の関係はこんな短期間で語ったり、融和したりするものではないはずなのに、それがいつのまにか丸め込まれているのも「この宗矢だったら大丈夫なんだろう」という信頼感のなせる技。なるほど、ここまでゆっくり積み重ねてきたものが活きている。まぁ、一番嬉しい積み重ねはやっぱり「委員長との絆」なんですけどね。

 そして最大の敵となった龍に対しても、しっかりと救いのエピソードが与えられているあたりもこの作品の温かみと言えるだろう。本体となっているアズラバラクラに対し、まずは銀子から涙ながらの感謝の意。そうなんだよな、これをやらないと彼女が命がけで宗矢たちについて来た意味がないんだもんな。その辺りの処理は抜かりない。そして、それを聞いたところでなかなか自分の存在を処理しきれなかったであろうアズラバラクラの脳裏に最後によぎったのはなんとジジイたちとのささやかな家族生活の思い出。彼の波乱の人生を考えれば、ほんの数十年程度の地球生活の思い出でいくらも苦痛が埋め合わせられるとも思えないが、それでもほんの少し、宗矢が守り切った地球という星の上で、彼にも幸せな時があったのだということは、何よりも視聴者にとっての救いとなるのである。

 最後に見せてくれた先生の破顔一笑も素敵。なんかこう、ちょっと疲れた時に見直したくなるような、変なロボットアニメ(?)でした。

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「ガンダムビルドダイバーズ」 5→4

 これ、最終回だけ見たら結局「フレームアームズガールが最強」ってことになりませんかね? ガンプラとは?(哲学)

 どうしても「ビルドファイターズ」と比べてしまうせいで評価が下がり気味になるが、冷静に考えると「BF」の盛り上がりも色々と例外的な部分があり、今作のクオリティも決して低いわけではない。というか、バトルシーンだけを見ればサンライズクオリティを惜しみなくつぎ込んでいるためにかなり高い。ただ、それを盛り上げるための筋立ての揃え方、見せ場の作り方がどうしても「BF」と比べて足りなかったのは事実であろう。

 結局「だってネトゲでしょ?」がどこまでも拭えない作品で、最初に感じた「これ、別にガンプラでなくても良くない?」感が(一応作中でフォローはされていたが)拭えぬままだった。結局、ヴァーチャルでやるならあらゆる感情がヴァーチャルになってしまうんだよな。途中からは「GBNが無くなるかもしれんのだぞ!」って運営がずっと言ってたけど、世の中のネトゲがどれだけサービス終了してると思ってんねん。ネトゲ必死民の中だけの壮絶バトルだからなぁ、っていう。あと、「バグって言えばなんでも説明した感じになる」問題ってのもある。運営の手を離れて人知を超えすぎやろ。いや、少年アニメにマジレスしてもしょうがないのは分かってるんだけどさ。なまじ「それも不可能ではないネトゲ」っていう設定なので弾けきれないんだよな。いっそガンプラ粒子が飛んでる世界の方がわかりやすいんだよ。

 そして、旧作と比べるとどうしても弱かったのが主人公の存在感。リクって真っ当な少年漫画的主人公ではあるんだけど、すごく真面目なもんだから押しが弱いのよね。セイは真面目キャラだったけどガンプラ愛は壊れてたし、何よりレイジとのコンビネーションでいい舵取りができていた。今作はリク&ユッキーがコンビで大人しいせいであんまりワクワクしないのですよ。他のキャラも濃いかと思ったら割と「いい人」補正で大人しくなっちゃったしなぁ。

 何が飛び抜けて悪いということもないのだが、やっぱりガンダムの看板を背負って、ビルドシリーズの看板を背負っているならもうちょい頑張って欲しかった、ということで。あ、サラは可愛かったよ。彼女が困ってるとどうしても「また神樹様が何かやってるんだろ!」って思うよね(そうでもないわ)。

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「ルパン三世 PART5」 5→6

 わぁいレベッカさん。あかりレベッカさん大好き。いいっすね、このエンディングのおかげでなんだかシリーズ全体の印象もぐっと良くなった感じがします。

 普通に面白いシーズンだった。なんだろね、私は個人的に旧作ルパンって全然知らないし、そこまで興味もないのだが、本作は2クールの間もあまり退屈せずにきっちりまとまったシリーズとして楽しませてもらった。多分、シリーズ構成がうまかったんじゃなかろうか。まぁ、天才金庫だけは未だに意味がわからんが……。

 今回のテーマは「ネット社会」。Part4の段階で既にこうした技術革新とルパンの戦いは繰り返し描かれていたが、今回はスタート時点でアミの存在があり、「ネットの情報共有という犯罪抑止力がルパンをどのように制していくのか」が描かれている。まぁ、最終的には力技でまかり通るのでそこに明確な解答が与えられているわけではないのだが、シリーズを通して一貫したテーマ性があるおかげで随分見やすくなったのは事実だ。ざっくり確認しておくと、冒頭のアミ編でアンダーワールドとの対峙、その後ルパンゲームという大衆との対決姿勢を明示した展開があり、最後にはその純正進化形であるヒトログとの戦いになる。同じような「ネット情報との戦い」であっても、アプローチが異なることでマンネリにはならず、さらにネット社会の抱える問題を皮肉った社会派的な側面も醸し出される。一昔前なら絵空事と笑われるようなアイディア・問題意識も、急速に進化し続ける情報技術を考えればファンタジーではなくなっているこの世界。今の時代だからこそ描ける貴重なルパンの姿として、存在意義のあるストーリーである。

 さらに、そうした対決の要素に加え、今回はもう1つのテーマとして「人々にとって、ルパン三世とはなんなのか」という問いもテーマとして設定されている。Part4の時に「ルパン×銭形」の関係性が深掘りされていたが、今作はそれを膨らませる形で様々なキャラにとっての「ルパンとは何か」が描かれている。次元はもちろん、改めて銭形との関係性も描かれているし、最終幕では五右衛門、そして不二子にとってのルパンが掘り下げられる。終盤、完全に五右衛門がメインヒロインやんけ、っていう展開になっていたのに、最後の最後で一番美味しところを持っていく不二子は流石である。しかし、あのネタをラストに使うのは反則級じゃねぇか……。さらに今回はアルベールという「もう1人のルパン」を登場させることで「ルパン自身にとってのルパン」を問う展開があるのも興味深い。これまで長い歴史を紡いできたシリーズだけに、こうしてまだまだ描ける余地が残っていることが示されると作り手側の愛情が感じられて良いものである。

 その他にもショートエピソードで色々と愉快な話も見せてくれたし(ドルマ編は単に心がぴょんぴょんしただけだが)、まだまだ息の長いコンテンツであることを見せつける2クールであった。あとの展開は小林清志の頑張り次第だが……まだ数年後に新シリーズが作られたりするのかしら……。

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「ヤマノススメ サードシーズン」 5→5

 もこ歌元気! この世の真理に理由はいらぬ。

 いやー、でも今期は本当に疲れましたなー。世間でも散々言われてるみたいなんだけど、どうにもあおいとひなたのギスギス展開が長くて長くて……まぁ、15分アニメなので普通のアニメに換算したら1〜2話程度なんだろうけどさ、それでもさ、辛かったよね。「お前ら、もうちょっと精神的に大人になってくれ〜」という部分だけが切なる願いになってしまい、今作では常に感じ続けてた「女子高生にしちゃぁこいつら幼いよな」という部分が、あまり良くない方向に出てしまった感じ。

 まぁ、ギスギスしてるからってそれだけで忌み嫌うのも良くないですけどね。本作はできれば山の厳しさを教えて欲しい作品であって、人間関係の厳しさは別な作品でいくらでも補えますのでね。でもまぁ、終わりよければ(?)全てよしとしておきましょう。いつになるやら富士登山。きゅん! ふぁん! 

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「京都寺町三条のホームズ」 4→3

 逆に面白くなっていった作品。アニメ世界における京都って2つの意味で特権的なんですよ。1つは、実際に持つ特殊性のおかげで、修学旅行先としてよく登場したり、「青の祓魔師」や「ぬらりひょんの孫」みたいな世界で魔の者が狙って来て決戦場になったり。そしてもう1つは言わずもがな、京都アニメーションというたった1つのスタジオがあるおかげで「京都っぽさ」がなくても京都はアニメの中では聖地になるのです。そうして多くの作品で描かれて来た「聖地」京都は、ただそこにあるだけでアドバンテージになるような存在なんですが(身内びいき)、この作品はそうしたアドバンテージを一切活かそうとしないという意味で、むしろ潔い作品でしたね。

 この作品で感じる京都って何だったんだろう。いや、そりゃ舞台は京都だし、登場人物の多くは京都っぽい方言(京都弁とは書かないよ)を話しているのだが……なんだろ、見てて全然綺麗じゃない……もともとショートアニメ専門のスタジオ・セブンが担当している時点で訝しんではいたが、割と早い段階で作画が限界を迎え、マジでショートアニメだったら傷も浅くて済んだのに、みたいなやる気のない映像が続く。「すごいよマサルさん」のギャグみたいになってたからな。このクオリティで「ホームズさんはイケメン」とか言われてもなぁ。

 そして、当然描かれている内容にも興味は湧かない。ホームズってんだから推理しろよ、って思うんだけど、毎回真贋鑑定でも特に理由やうんちくを述べるのでなく、単にじっとみて「こっちがニセモン」って言っておしまい。この作品に骨董設定いる? 「ギャラリーフェイク」は本当にためになる良い漫画・アニメなので、そっちを見たほうがいいと思うよ。当然「推理」も同じクオリティで行われており、大体の理由は「探偵役がそう思ったから」である。こんだけガバガバの推理で探偵を気取られると、「いや、別に京都人がアホなわけじゃないんで。この世界が特殊なだけなんで!」ってせんでいい言い訳をしてしまいそうになる。こうしてみると、まだ「推理」のフォーマットに則っていた「氷菓」はまともだったんじゃないかって気もしてくる。雰囲気を出せるか否かっていう時点で、だいぶ印象は変わるものだ。

 ミステリとしては元から期待してなかったので別に良かったのだが、京都作品としても失笑もの(誤用)だったのは残念至極。ちなみに、「寺町三条ってかに道楽やんけ!」って言ってたわけですが、アニメ内の描写を見てるともしかしたら新京極通寄りなのかもしれません。その場合は……「天下一品」の可能性があります。「京都天一のホームズ」。こってりしてて面白そうやんけ。推理の味がさねを見せてくれ!

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「悪偶-天才人形-」 5→5

 お、おわ、おわ、終わってもうたー!! え? なんだこれ? 何一つ事態は片付いていないし、むしろ最終話で設定が増えたんだが……。

 新番チェックの時、私は「決して国内の発想だけでは出てこないような、頓狂なものが飛び出してくることを期待したい」というコメントを残している。「霊剣山」に続く中国資本アニメの第2弾として、大陸の風が吹き込むことを期待した。そして本作は、ある意味においてはこの期待にばっちり応えてくれたのである。多分、この作品は日本のクリエイターからは出てこない。良くも悪くも。

 映像部分については今更どうこういうつもりもない。そりゃもうチープ極まりないし、最初に「デザインとして受け入れれば、まぁ」とか思ったけど、やっぱり最後まで苦笑い混じりで見守るだけだった。でもまぁ、正直本作でそんな部分は些事である。視聴している人間は割と序盤でそんなこたぁどうでもよくなっているだろう。

 本作で我々視聴者の心を釘付けにするのは、そのあまりに突飛なシナリオラインだ。当初予定していた展開からは、完全に逸脱した圧倒的ビーンボールが次々に放られていく。これがあまりに突飛すぎる支離滅裂な展開というだけならさっさと見限るだけなのだが、本作の場合、「え? そっち行くの? そこにも筋があるの? 主線だと思ってたラインはなんだったの?!」という、脇道寄り道の圧倒的存在感が、マンネリズムに飼いならされたアニメ視聴者の脳を絶え間無く揺さぶるのである。

 ネタバレになってしまうが、思い返せば4〜5話目くらいまでは割と普通だったと思う。主人公サイドは救済者、敵となるのは裁縫師。最初の爬虫類型裁縫師との戦いは、真っ当な(?)ヒーローアクションとしての要件を一応満たしていたし、「このまま世界を旅して次々に裁縫師を退治していく話なのだな」と思うわけだ。しかし、その後登場する裁縫師は、なんと次のヒルソンロック編でおしまいである。え? そんなもんなん? 教育ママとその子供をめぐる謎は人間関係が二転三転。最初は単純な悪偶奪還作戦なのだとおもってたら、なんか過去の恋バナを巡って2人の女がいがみ合う謎の愛憎劇に突入。さらに単なるモブだと思ってたメガネのガキが実は重要人物であり、問題の解決を提示、師匠に入門して救済者入り。さらに敵ラスボスとは足し算合戦でしのぎを削る。その間に悪さをしちゃった「真っ当な少年漫画風の少年」は師匠に破門を言い渡されて退場、「そのうち強くなって帰ってくるんやろなぁ」と思ったら、マジでその後最終回まで一度も姿を見せず、「お前、なんで最初の方でレギュラー面してたんや」という方が不思議になる始末。他にもおばはんの正体が二転三転した結果「実は裁縫師」になり、それに対抗するかのようにして師匠の方も「じゃぁ俺も裁縫師」とか言い出す。その傍らで、愛が留置所であった存在感の塊みたいなブスは本当にただのブス。一番の肝になると思われた愛とマチの友情物語は、あれだけ溜めてたのにわずか数分の語らいだけであっさり処理されてしまい、マチさんはそのままどこかへ消えてしまった。なんだこれ。

 もう、どこから何が出てくるかわからないし、真っ当に考えようとすると馬鹿を見る超展開のラッシュ。起承転結とかいう因果にとらわれては、このシナリオは絶対出てこないだろう。まぁ、出てきてほしくない気もするが……。せめて1クールで何か終わった風の雰囲気だけでも見せてくれよ……。

 いやぁ凄まじかった。僕はこういうキワモノも割と楽しんでしまう人間なので終始ぽかんと口を開けっぱなしで観ていたが、確実に「クソアニメ」の認定を受けてしまうタイプの作品だ。あとは各自が考えるよりも感じてもらえれば幸いである。とりあえず「フィボナッチ数列足し算対決」っていう前代未聞のバトルを真剣に描いているので(?)、今後のアニメは天才の描写の参考にすればいいと思うよ! ねぇ、天才ってなんなのかな!

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「あそびあそばせ」 5→5

 今期充実していた「変な方向に吹っ切れたギャグアニメ」最後の一本。個人的には邪神ちゃんが一歩抜けてたんだけど、そのあとは大体横並びのイメージ。手放しで褒める気もないけど決して嫌いじゃない(ちなみにラインナップでいうと「ゴクドルズ」と「ちおちゃんの通学路」をこのカテゴリに入れてる)。

 新番チェックの時にも触れたけど、もともと原作の絵のタッチが好みではなかったので映像部分ではあんまり惹かれるものがなかった。「萌え作品と見せかけて変顔だらけの表紙詐欺作品」って完全に出オチだし、ノーマル状態での描写がはっきりと綺麗に寄せられていないと「崩す」ときのインパクトが薄い。アニメだとシャキシャキ動かすことによってその辺りのインパクトを増すことが可能だが、やはり「美少女」と「ギャグ」の間をシームレスに繋ぐのは難しく、どちらかというと細切れになって散漫な印象になりがちだった。あと、単純に「素直な下ネタ」っていうのにそこまで惹かれないタチなのでネタの基本部分が好みじゃないというのもある。

 でもまぁ、吹っ切れたネタ回しを全力でやっているというだけで好感は持てるもので、間断なく押し寄せるボケのラッシュに退屈することなくシリーズを見切ることができた。追加キャラに濃いのが多くて、予想外にネタが多方面に広がっていたのは嬉しい部分。さすがに前多の存在は「どないやねん……」と処理に困ってしまったが、つぐみさんの存在感などは割と好みのジャンルである(単に中の人のファンという意見もある)。ああいうテンションで作ってる声好きなのよねぇ。

 声のついでにメインキャストのことにも触れておくが、正直、今作が今ひとつ振り切れなかった理由の一つに、音響仕事に不満が残った、というものがある。端的に言えば、掛け合いの音域調整がうまくいておらず、何言ってるか分からない箇所が散見されたことだ。今作はプレスコらしいのでキャストの影響というよりもそれを通した音響側の判断の問題だとは思うのだが……木野ちゃんってあの通りの音域だから声を張ろうとすると人間の可聴域を超えてんじゃねぇかみたいな声になっちゃって、キーキーいう部分が際立って聞きづらくなるのよね。吹っ切れたギャグテンションってのは声優仕事の中でも難しい部類だし、なかなか万人にOKをもらう仕事ってのも無いとは思うのだが、今作の場合、「暴れまわったほうがいい」っていう部分を履き違えたような仕事になっていた気がする。まぁ、これも1つのサンプルですわな。小原好美の仕事は着実に安定してきているのでそちらは良いと思います。

 それからどしたの。

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「七星のスバル」 5→ー

 評価を差し控えさせていただきます作品ノ1。途中で切った作品との違いは「一応最後までテレビ画面上で再生してるし、録画も保存できるからしとくけど、途中から流し見になってしまったせいで中身を全く把握してない状態だからこんなんで点数つけたら怒られる」という状態です。ただ、「途中で適当を通り越して流し見ならぬ流し聞きレベルになった」ということで、察していただければ幸いです。

 本作は「あの花」+「SAO」という謎和算で話題を呼んだ(?)わけだが、誰も思いつかなかった設定というのは、単に思いつく必要がなかったからだということがよく分かる内容だった気がする。「2つのものを合わせればどちらの良さも手に入れられる!」というのが安易な発想なわけだが、当然「どちらのダメさも手に入れてしまう……」というデメリットがあることも考えなければいけない。というか、食い合わせの悪さは単なる足し算のミス以上のものだ。SAOに代表されるバーチャルゲーム系の作品の最大の難点は、「なにゲームに熱くなっちゃってるの?」という根本的な目的意識の問題。「命をかけたゲーム」であるSAOでも「いや、これ別にバーチャル設定でなくて単なるファンタジーで良いのでは……」と思ってしまうし、最近では「「ビルドダイバーズ」が「なんで大の大人がこんなにゲームでムキになってんだ……っつうか運営仕事しろ……」という冷めた視点が払拭できずに盛り上がりに欠けた。本作はそうした「冷める」要素については「この世界のゲームは異能と結びついているから単なる娯楽で割り切れるもんじゃないよ!」というフォローを入れているわけだが、それでもやっぱり、「ムキになってる大の大人」の存在は完全に払拭されるわけではないので……。「直接リアルで話せ」みたいなツッコミはどこまで行ってもなくなるものではない。

 こうして「元来遊びであるはずのネットゲーム」が絡んでしまうと、あの花要素も霞んでしまうことになる。これは世代によって受け取り方も変わってくるのかもしれないが、少なくともこのゲームの場合は幼少期の「本当の友達」が結成したチームのお話。それなら「ネト充のススメ」のようにネット内だけの関わりを前提にする話と違うのだから、もっとリアルの方の比重が重くなってしかるべきなのだ。しかし、リアルのウェイトを増せば今度はヴァーチャルの方の白々しさが際立つことになってしまい、全てを現実に落とし込んでは設定が死んでしまう。その辺りの食い合わせの悪さは、最後まで「百害あって」な状態だった気がするのだ。

 まぁ、良くも悪くも要素の組み合わせが新奇ではあるので、もしかしたら私のように片手間で処理した人間には分からない良さがあったのかもしれない。その辺りのことに遠慮しての採点放棄である。是非とも「この作品はこの部分がエポックメイキングであったのだ」ということが分かる人はなんらかの御指導をお願いしたい。いや、でも、やっぱり見直すのは面倒クセェな……。

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