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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 父子の邂逅、第10話。なんか、息子をタイに売り飛ばして性転換手術させた上でアイドルにしそうな父親だな……。ケージくん・恒ちゃまのご両親から櫻井・戸松って兄弟が生まれる謎の遺伝子配列な。

 完全にシナリオが収束に向かっているのが分かる。思いの外あっさり箱の封印は解けてしまったみたいですね。まぁ、残りの話数を考えりゃ当然の展開ではあるんだけど。結局、エフグラフさんが放っておいてもユーリィが勝手に封印解いてくれた形なんだよな。一応こっそり陰で糸引いて誘導したということに……なるのかな? 直接的に手ェ出してきたのは双子に爺さん襲わせたことくらいなんだけどね。あとは勝手にユーリィが調査して訪問してくれただけだしなぁ。吸血鬼もハンターも、日本で暴れた意味はあんまり無かったんだよな。

 さて、そんなユーリィのゴールインを阻もうとするのはクラルヴァインさん。もう、今回は彼のドヤ顔でのご高説シーンが一番の見どころだったと言っていいだろう。飛田さんのテンションが高いこと高いこと。あんなナリなのにいちいち声が可愛いクラルヴァインさん。今作でナンバーワンの愛されキャラになったのは間違い無いだろう。しかもご丁寧に退場方法が「崖下への落下」という、業界屈指の「死んだように見えて絶対死んでない形」なのが素敵。多分、最後の最後に決着がついたと思ったところで乱入してくる空気読めない役回りになるんじゃなかろうか。理想としては、僅差でユーリィがエフグラフに負けそうになったタイミングで、「エフグラフ様ぁ〜! 私をミテェ〜!」って足を引っ張って2人して地獄に落ちるパターンがいいな。エフグラフ様を助けようとして余計なことする展開でもいいし、憎さ百倍で道連れにする展開でもいい。何やってもハズレは無さそうなのがクラルヴァイン・クオリティである。

 無事に封印に到着したユーリィは、便利な力で父親の過去を追想し、さらに直接の会話にも成功する。箱があまりにもヤバいものだったので我が身を賭してまで封印した親父さんだったが、ユーリィは「それだと親父一人だけ損してない?」ってんで封印に反対。うーむ、視聴者目線だと「いや、余計なことせんでねむらせておいたら、そのうち吸血鬼たちが勝手に自滅するんだからそれまで待っててもよくない?」って思っちゃうんだけど、ユーリィは心情的にそんなこと考えられないんだろうなぁ。当座の案件として「自分のために今も苦しんでるお兄ちゃん」っていう問題もあるし、もし箱が解決策を示してくれる存在なのだったら、少しでも早くすがりたいところだろう。親父さんの口ぶりからすると、封印を解いたとしてもすでに本人は死んでる扱いみたいだし、ユーリィが現時点でこだわるとしたらミハイルの存在、そして一族の誇りの問題くらいしかないだろう。

 一応、ユーリィとエフグラフの直接対決を前にして、教授たち御一行がよその聖域(2号機)みたいなところで別アイテムを確保するイベントも発生している。それがあればちゃんと箱の制御ができるってことかな。相変わらず古文書有能すぎる。教授が見つけたアレがどこの遺跡なのか分からないんだけど、間も無く樺太で巻き起こる対決に間に合うような場所にいるんでしょうかね。ほんと、世界を股にかけるから移動距離がとんでもないことになっているアニメである。この当時って、そんなにホイホイ世界旅行できるもんなんだろうか……。

 あれ、そういえば今回お嬢が1回も出てこなかったな。お嬢、どこにおんねん。

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 とおかみえみため! とおかみえみためじゃないか!! 第10話! いやー、まさかこんなところでたほいやワードに出会えるなんて……そうか、ああいうワードって広辞苑に載ってるだけの嘘じゃなくて本当にあるんだな……。

 なんかもう、そこが聞けただけでも満足してしまったお話ですが、本編とは一切関係ないな。いや、一応サブタイトルが「凶兆」なので、トオカミエミタメも割と大事な要素ではあるのだが。ざっくりまとめると「ろくなことないし、やっぱり対馬勢絶望的じゃね?」というお話。いや、1話からこっち、一度たりとも優勢になったことなんてないけども。やっぱり「進撃の巨人」以上の無理ゲー作品なんだよなぁ。

 そんなマゾい状況になってしまったので、冒頭部分の白石の始末なんてのは本当に些事である。確かに彼は国を売り、味方を捨ててしまったわけだが、今となっては前回の戦で負けておいた方がさっさと死ねてよかったんじゃないかっていう印象すらある。有能な武士である白石を断罪しなきゃいけないってのもしんどいところだしなぁ。結局、単身迅三郎に挑みかかった白石もあっさりと打ち負けてしまい、彼の首も簡単にコロリと落ちた。裏切り者らしいあっさりとした最後ではあるが、夕日をバックにまるで舞台の緞帳ようにして落ちていった彼の命は、なんだか馬鹿にするのは憚られるような寂寥感がある。

 こうして一時の安寧を得たかに思われた金田城だが、残念ながらウリヤンエデイの撤退はあくまで一指揮官の判断にすぎない。蒙古は最終的には本土を襲うことが目的なわけで、対馬ごときで止まっているわけにはいかない。本気を出したらそりゃもう圧倒的な人数で攻められるわけで。ささやかな戦勝ムードなどぶち壊すかのような圧倒的「凶兆」。もう、兆しっていうか答え。さしもの迅三郎も今回ばかりは正面突破するわけにもいかず、輝日の提案もあって最終的な結論は「一旦隠れましょうか」で落ち着く。判官はもう少しゴネるかと思ったが、やはり長老の下した神託は結構効いているらしく、やばいもんはやばいと認識して渋々ながら城を明け渡すことに同意もした。

 でもまぁ、そんなわずかな希望を丁寧に潰していく作品なわけでね。絶妙なタイミングで逃げを打った鬼剛丸たちが海上で出会った大船団、それはもちろんネクスト蒙古。鬼剛丸たちもあの状態から逃げ戻ることができるかどうかは心配だが、島に残った人間たちもたまったもんじゃないだろう。時を同じくして博多では援軍の中止が言い渡されたりもしてるし、踏んだり蹴ったりで助かる見込みはゼロである。

 ねぇ、この作品ってどうやって終わったらいいの? 単なる全滅エンド?

 

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 そんなややこしい名前だったんか、第10話。何か元ネタがあるのかと思って調べたら、どうやら「幼年期の終わり」(SF小説)のキャラ名らしい。読んだことないからどんな繋がりがあるのかは分からんけど。ってことは次の龍の名前も何か関係あるのかもね。

 穏健派VS封印派の最終決戦。基本的に今作は理屈ぬきの殴り合い勝負しかしない作品なので、どっちが勝つかは気合だけで決まる。というか、シナリオ上宗矢が負けることはあり得ない。とにかくパンチパンチで激戦を展開し、最終的には二度目となる鉄下駄パンチでフィニッシュ。これ以上ない様式美である。バトルの規模が少しずつ遷移していくのも特撮畑では定番のもので、最初は普通に装甲戦、そこから母船に乗り込んで巨大ロボ戦になり、最終的には再び母船をパージ、さらに装甲をパージして生身の先生が勝負を決めた。龍造寺戦と重なるので天丼ということになるが、やはり最後は拳骨で決めないとダメ、というこだわりが感じられる構成である。

 ワンパターンなので退屈な展開になるかというと案外そうでもなくて、装甲戦でのいかにも現代アニメらしいCGバリバリの高速戦闘から、一転してロボ戦になると重厚感を押し出した大振りなバトルへ。1手1手のモーションが大きいため、わずかな判断ミスが敗北につながる緊張感は古式ゆかしい艦隊戦をイメージさせるものだ。実のところこの戦闘で宗矢は負けているはずなのだが、まさかの爺さん急襲というイレギュラーがあり、そこからの大逆転へと繋がった。この時、爺さんが何を思って閣下の方を襲撃したのかは色々と考える余地がある。まぁ、シンプルに考えるならば、直接息子をこの戦いに引き込んでしまった封印派の方が仇としての存在感が大きいということなのだろう。また、息子が持っていた「力」に対し、忌むべきものとして排除しようと試みる封印派が許せないという認識もあるのかもしれないし、まだ年若い宗矢に未来を託したいという思いも強いのかもしれない(あと、白石さんは顔見知りなのでぶん殴りやすかったってのもあるかも)。

 こうして無事に(?)拳骨で決着した一大決戦。先生と閣下も別にいがみ合うような仲ではないので、ルールに則った試合で白黒ついたらあとはノーサイド。来るべき龍の脅威に備えるための共同戦線ということになる。これでようやく、宗矢たち穏健派がパラディンたちと手を取り合える展開になったか。結局それぞれの装甲がどういう戦い方をするか、みたいなディティールはよくわかってないので、最終決戦ではみんなに活躍の舞台があるといいな。

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<多色>
 
 
忌まわしきツリーフォーク Abominable Treefolk (2)(G)(U) U
氷雪クリーチャー・ツリーフォーク
*/* トランプル
〜のパワーとタフネスは、それぞれあなたのコントロールする氷雪パーマネントの数に等しい。
〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーをタップする。それは、そのコントローラーの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。
 現時点でのカードの並びを見ると、どうやら今回(リミテッドを意識した)氷雪関係のギミックはシミックカラーに与えられているようだ。思い返せば雪の大地を根城にしたティムール氏族もこの2色を含んでおり、案外そうした寒冷を表現するカードとの相性はいいのかもしれない(確かにマナシンボルが並んでるのを見ると寒色揃えなのでちょっと涼しそうではある)。さておき、そんな氷雪関係に徹底フィーチャーした時にだけご褒美がもらえるツリーフォーク。一応自身が氷雪なので1/1は保証されるが、同じ187能力を持った「水罠織り」が3マナ2/2だったことを考えると、4マナアンコモンなら最低でも4/4は欲しい。となると他に氷雪が最低3つ。もちろん全ての基本土地を氷雪で揃えたデッキなら何も問題はないのだが……。リミテッドはどうなるんでしょうかね。さすがにモダンではでてこないよなぁ。
 
 
斬雲スリヴァー Cloudshredder Sliver (R)(W) R
クリーチャー・スリヴァー
1/1
あなたのコントロールするスリヴァーは飛行と速攻を持つ。
 なぜか2種類もの能力をもらえるスリヴァー。速攻を与えるのは赤の「ハートのスリヴァー」の役目(2マナ1/1)で、飛行は青の「有翼スリヴァー」の役目(2マナ1/1)。ただし後になって1マナで飛行を提供する「風乗りスリヴァー」も現れたので、この辺りの能力の定価がいくらくらいなのかは測りにくい。測りにくいんだけど、やっぱりカード1枚でそれってひどくない? というのが正直な感想。これ1枚でスリヴァーの打撃力は格段に上昇し、「ダメージを与えた時」の能力なんかもかなり誘発しやすくなる。うっかりするとリミテッドでここからスリヴァーに行ってしまいたくなるが、このスリヴァーだけではまだまだ打撃は足りない。うまいことスリヴァーの波に乗れるかどうか。それにしてもこのデザイン、やっぱりイメージは「空騎士の軍団兵」なのかしら。イラストのテイストもほぼトレスだしな。
 
 
集合妖術 Collected Conjuring (2)(U)(R)
ソーサリー
あなたのライブラリを上から6枚追放する。あなたはその中から、点数でみたマナコストが3以下であるソーサリーカードを最大2枚まで、マナコストを支払うことなく唱えても良い。この方法で唱えられなかった追放されたカードを、無作為にライブラリの下に置く。
 不思議な形でアドバンテージを稼ごうとするイゼット的新呪文。「へぇ、そんな効果なのね」と読み飛ばしそうになるが、よく見ればこの呪文も過去の作品のオマージュである。名前を見て気づいた人もいるだろうか、そう、これはカードタイプを変更した「集合した中隊」なのである。4マナで6枚見て、コスト3以下を2枚選ぶという設定は完全にそのままなのだが、流石にソーサリーとクリーチャーでは色々と扱いが異なるため、最初の部分が「見る」ではなく「追放」になっているし、この呪文自体もインスタントは認めてもらえなかったようだ。「中隊」は言わずと知れたモダンレベルの最強呪文の1枚だが、さて、このモデルチェンジはどのように働くだろうか。ソーサリーになってしまった影響は存外大きそうなのだが……。
 
 
エラダムリーの呼び声/Eladamri’s Call(PLS)」 R
 「25thマスターズ」にも再録された過去の名作カードが今回ついにモダンに参戦。シンプルな構造ながら、カードプールの広いレギュレーションの方が活躍の可能性が高いため、今後はなんらかのコンボデッキなどで検討されることもあるだろう。イラストは当時のままなので、なんかちょっと古風な感じもあるのが趣深い。
 
 
選ばれしものの食刻 Etchings of the Chosen (1)(W)(B) U
エンチャント
〜が戦場に出た時、クリーチャータイプを1つ選ぶ。
あなたがコントロールする、選ばれたタイプのクリーチャーは+1/+1の修正を受ける。
(1)、選ばれたタイプのクリーチャー1体を生贄に捧げる:対象の、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで破壊不能を得る。
 不勉強なもので「食刻」ってなんのことなのかよくわからなかったのだが、調べてみたらまさに「エッチング」のことなんですね。壁面とかの彫刻加工のこととか。まぁ、それがあるとなんで特定タイプが元気になるのかはよくわからないけど。能力全体にあまり白黒っぽいテイストは感じられないのだが、最近では「天上の赦免」があったように、オルゾフカラーは信徒たち全体の馬力を底上げするのが割と得意だったりする。全体増強だけなら白単でも足りるが、さらにクリーチャーを貪る能力を加えることで黒い風味もトッピング。印象としては「共同の功績」に「無慈悲な司教」のテイストを混ぜた感じか。仲間にパワーを分け与えるのはイメージとしてわかるんだけど、破壊不能を得られるのは味方なら誰でもいいのが謎。白黒だとスピリットトークンなんかで戦うデッキが候補になるのかな。今のスピリットって、エスパーカラーで大丈夫?
 
 
堕ちた忍び Fallen Shinobi (3)(U)(B) R
クリーチャー・ゾンビ、忍者
5/4 忍術(2)(U)(B)
〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーのライブラリを上から2枚追放する。ターン終了時まで、あなたはそれらのカードをマナコストを支払うことなくプレイしても良い。
 ニンジャ、ニンジャナンデ? ゾンビ、ゾンビなんで。堕ちすぎた忍者である。どうも忍者には一定以上のコアなファンがいるようで、先ごろの「虎の影、百合子」の例もある通り、思い出したように公式がネタを供給してくれる。今回も「大同窓会的なセットなら忍者必須やろ!」ってんで新たな爆弾が作成され、モダン需要という雑な免罪符を活用して無節操な強キャラとして作られた。ステータスもでかいし、忍術を介した誘発能力もズルい。まぁ、こうして相手のワザマエを盗みとるアクションはいかにも忍者っぽいといえばそうかもしれないけど。パワー5はやりすぎじゃないっすかね? ちなみに、ゾンビなので地味にゾンビデッキでも活躍できたりする。っていうか、忍者デッキよりもゾンビデッキの方が現実味はあるんだよな。ゾンビ+忍者って、いかにもB級のパニック映画でありそうなんだけど、どっかにあるのかしら(あったとしても見せなくていいです)。
 
 
初祖スリヴァー The First Sliver (W)(U)(B)(R)(G) M
伝説のクリーチャー・スリヴァー
7/7 続唱
あなたの唱えるスリヴァー呪文は続唱を持つ。
 毎度おなじみ、5色の親玉スリヴァーの登場だ。現時点で作られている5色スリヴァーは全4種。初代の「スリヴァーの女王」は環境を席巻した名作として名高いが、その後作られた奴は割とスルーされるやつらが多かった。そういや昔「巣主スリヴァー」で統率者デッキを作ったことがあった気がするんだが、あのデッキ、どうしたっけな(解体したんやろな)。今回の親玉スリヴァーは、あんまり指導者としての威厳は感じられない。その代わりに狙ったのはおっそろしい勢いで膨れ上がるスリヴァー的地獄絵図。何しろスリヴァーデッキに入っているものと言ったらスリヴァーとスリヴァーとスリヴァーなのだ。ということは、最初に唱えたスリヴァーのコストが4マナだったら、次に3マナのスリヴァーがヒットし、その続唱から2マナがヒットし、1マナが……というヒエラルキー連鎖が実現可能なのだ。まぁ、もちろん4→1で終わる可能性だって高いが、下手したらとんでもない量の呪文を一瞬にして唱え尽くす可能性があるのはドキドキもんである。ちなみにこいつを唱えた段階での続唱でスリヴァーがヒットしても、こいつがまだ戦場に出ていないために続唱は持たないので注意。着地した次のターンからが本番だ。それまで生きててくれよな。
 
 
吉兆の一角獣 God-Fortune Unicorn (1)(G)(W) U
クリーチャー・ユニコーン
2/2
他のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、その上に+1/+1カウンターを1つ置く。
 謝罪会見の会場でこっそり息子にささやく一角獣、ではないので注意(エラく古いネタだな)。「柏槙教団のレインジャー」の焼き直しのようなユニコーン。シンプルなボディにシンプルな増強を備え、リミテッドレベルでも充分実用に耐えるデザインになっている。特に破壊力が増すのは大量のクリーチャーを同時展開できるトークン系のデッキの場合で、こいつ自身が除去られてもカウンターの形で増強が残るのは純粋に強みだし、なんならはやりの増殖と絡めてみてもいいだろう。まぁ、なんかどっかでみたことがあるようなデザインなのでわざわざこのクリーチャーがモダンで欲しくなるタイミングは無いような気もするけど。
 
 
蘇る死滅都市、ホガーク Hogaak, Arisen Necropolis (5)(B/G)(B/G) R
伝説のクリーチャー・アバター
8/8 トランプル 召集 発掘
あなたは、この呪文を唱えるためにマナを支払えない。
あなたは〜をあなたの墓地から唱えても良い。
 こらまた思い切ったカードである。なんと、7マナもかかるのに「唱えるためにマナを払っちゃダメ」という。とんでもねぇ話だが、そのために「キーワード能力の組み合わせの妙」をたっぷり詰め込み、コスト削減能力2つが夢の共演を果たした。探査を使えば大元のコストが減り、召集を使えばマナが賄える。探査で減らせるのは不特定マナの部分のみなので、最低でも黒か緑のクリーチャー2体は必須である。そして、そんだけ頑張って唱えても単なるフレンチバニラでは物足りないわけで、こいつの場合は「墓地から出すよ」というおまけが用意されているわけだ。どこまで頑張れるかはわからない手のかかる子ではあるがやはり狙うとしたらドレッジ系になるんだろうか。こいつも含めて片っ端からカードを墓地に落とし、「恐血鬼」や「秘蔵の縫合体」を召集コストに充ててご登場願う。全て既存のドレッジのアクションで済む部分に、突然8/8トランプラーを紛れ込ませることができるわけだ。なるほど面白い。もしくは普通にトークンデッキに放り込むって手もなくは無いが、多分トークンが7体維持できる状態ならこいつがいなくても勝てるからあんまり意味はない。今後も墓地対策は怠れませんな。
 
 
氷牙のコアトル Ice-Fang Coatl (G)(U) R
氷雪クリーチャー・蛇
1/1 飛行 瞬速
〜が戦場に出た時、カードを1枚引く。
あなたが他に3つ以上の氷雪パーマネントをコントロールしている限り、〜は接死を持つ。
 青緑氷雪軍団の筆頭。サイズこそ最小限だが、2マナキャントリップという分かりやすいサービス構造に加え、条件付きだがキーワード能力3つはかなりの大盤振る舞い。雑にレアリティ相応である。このカードを見て元ネタをすぐに思い出せた人はそこそこの通だと思われるが、正解となる元ネタは「翼のコアトル」。あちらはコモンで、純粋に3マナ1/1飛行接死瞬速の「青と緑が頑張って生み出した単体除去」カードであった。今回はそれが1マナ軽くなって、さらにドローまで着いちゃったという「アドが取れちゃう最軽量除去」。こうなりゃもう、氷雪をかき集めるのは必須であろう。これを機に「占術の岩床」がますます値上がりしたりするのかしらね。
 
 
巧妙な潜入者 Ingenious Infiltrator (2)(U)(B) U
クリーチャー・ヴィダルケン、忍者
2/3 忍術(U)(B)
あなたのコントロールする忍者がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引く。
 ヴィダルケンで、かつ忍者。ヴィダルケンは次元によってちょこちょこデザインが変わる種族で、指の本数が違ったり、下手したら腕の本数が違ったりもするのだが、このヴィダルケンは……どこの誰だよ。背景をみても次元がわからんなぁ……ラヴニカではないっぽいが……。さておき、そんな出自も不明の忍者だが、多色になったことであらゆる部分がアップグレードされた「深き刻の忍者」みたいな存在。点数でみればマナコストも忍術コストも一緒だが、タフネスにボーナスがつき、さらにいわゆるカササギ能力が自身だけでなく自軍忍者全員にまで広がる。これによって他の忍術が全て「深き刻の忍者」風に美味しくなり、さらに通常通り殴りに行った多相クリーチャーも忍法が使えるようになる。複数のクリーチャーで殴り、通った多相以外で忍術を行えば、1回目のアタックだけでも複数のアドバンテージが狙えるだろう。リミテッドはもちろんだが、何か構築でも愉快なデッキが組めそうなスペックだ。2ターン目から活動できる「知恵の蛇」は流石にやばいて。
 
 

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<緑>
 
熊の女王、アイユーラ Ayula, Queen Among Bears (1)(G) R
伝説のクリーチャー・熊
2/2
他の熊があなたのコントロール下で戦場に出るたび、次のうちから1つを選ぶ。
「対象の熊の上に+1/+1カウンターを2つ置く」
「対象のあなたのコントロールする熊は、対象のあなたのコントロールしていないクリーチャーと格闘する」
 くまさん! お母さん!! 何その角!!! ついに現れた、完全なる熊のロードである。いや、熊という種族に関しては、つい最近初の伝説である「カル・シスマの恐怖、殺し爪」が登場して話題にはなっていたわけだが、奴はあくまで「パワー4以上を応援するティムールのロード」であって、単にクリーチャータイプに熊の名を借りただけの半端もの。何よりも、熊のくせに4マナ4/3とかいう日和ったステータスだったのがいただけない。その点、こちらはどこをどう見ても熊以外の何物でもない。2マナだ、2/2だ、そして熊だ。完璧だ。これで「Magic史上最強のクマってなに?」という永遠の命題にも終止符が打たれることになるのだ……。いや、別に強くはないのだが……。もちろん熊デッキを組んだなら強いだろう。2マナ2/2のステータスを守ったふりをしながら、次のターンにはさっさと4/4になり「義理は果たした」とばかりのずっこいサイズアップ。その後も登場する熊を利用してパワーアップしたり、パワーアップさせたり、除去したり。八面六臂の大活躍である。一応過去には熊トークンを出すカードも存在しているのだが、多くは「熊の谷」などオデッセイ・オンスロートのカードだからモダンで使えないのは残念。気にするな、とにかく緑の2マナはここからスタートだ、君ぃ! そのルアゴイフは熊じゃないよぉ!
 
 
アイユーラの影響 Ayula’s Influence (G)(G)(G) R
エンチャント
土地カードを1枚捨てる:2/2で緑の、熊・クリーチャー・トークンを1体生成する。
 というわけで、恥も外聞もなく、ダイレクトに熊支援カードだ。これであらゆる土地がアイユーラお母さんの手によってみるみる成長して熊になる。素敵だ。マナを必要としないので効率もよく、「壌土からの生命」みたいな土地を無節操に活用する呪文はハイパー熊エンジンに早変わり。実際、ロームは毎ターン2マナで熊3体出せるカードになるわけで、アイユーラ様がいればゲームエンドのコンセプトではある。ちなみに余談だが、見ての通り、このカードは「突撃の地鳴り」のコンセプト変更カードという側面も持っている。赤ならトリプルシンボルから全てのカードはショックになり、緑なら全てのカードは「灰色熊」になる。いや、違うな、瞬速で出られるなら「灰毛皮の熊」の方やな。赤はたかだか1マナインスタントなのに緑は2マナのクリーチャーですよ! 優秀!
 
 
吠える大鹿 Bellowing Elk (3)(G) C
クリーチャー・大鹿
4/2
あなたがこのターンに他のクリーチャーを自分のコントロール下で戦場に出していた限り、〜はトランプルと破壊不能を持つ。
 今回緑に何枚か配属された「このターン他のクリーチャーを出していたら」という条件を持つクリーチャーの1体。こうした能力が緑に与えられているのは当然クリーチャー本舗であるためで、できる限りクリーチャー戦闘にウェイトを置いたリミテッド環境を作ろうという工夫の1つだろう。お世辞にもステータスが高いとはいえないが、これにトランプルと破壊不能が加われば話は別。対策不能の重戦車として相手陣営を薙ぎ払えるようになる。対策は容易いので信頼性は落ちるが、そのためにインスタントタイミングでクリーチャーを出せるようにしておくと防御面での活躍も期待できるようになる。トークンなどの一工夫が欲しいが、今回の緑のカードプールを探しても、インスタントタイミングでクリーチャーが出せそうなのは「リスの巣」のみとかなり微妙。青と組んだ場合はちょっと瞬速クリーチャーが増えるので、そのあたりのシナジーに期待か。ちなみに、能力の表記は「〜していた限り/as long as」の表記であり、「戦場に出した時」ではないことに注意。他のクリーチャーが出たのに対応しても、すでに破壊不能がついているので除去できないことに気をつけよう。
 
 
溜め込み屋のアウフ Collector Ouphe (1)(G) R
クリーチャー・アウフ
2/2
アーティファクトの起動型能力は起動できない。
 アウフはMagicの中でも比較的マイナーな種族で、確認したらこれまで11体しか印刷されていない。ローウィン(シャドウムーア)にもその姿が確認できて、おそらく史上もっとも有名なアウフはその中でも「台所の嫌がらせ屋」だと思われるが、実は大半がミラディンに生息しており、緑の「アーティファクト嫌い」を体現する能力を持っている者も多い。今回のアウフはそんな能力を引き継いだものであり、なんと「大いなる創造主、カーン」が持っているものと同様のアーティファクトいじめ能力を持っている。より正確にいうなら「石のような静寂」を内蔵したクリーチャーだ。「石のような静寂」とは同じ2マナなのでどちらを採用するかは色によって異なるが、こちらは2マナ2/2のクリーチャー、いわゆる「ヘイトベア」なのでメインから数枚刺しておくプランも採用できるのが強み。いわゆるデスタク系のデッキでも面白そうだが、唯一の難点はこいつを出そうとすると自分も「霊気の薬瓶」が使えなくなることか。緑は直接クリーチャーをサーチする方法も多いので、1枚刺しから始めてサイドに何枚か入れておくことで特定デッキに対してかなりの制限をかけられる。また新しいせめぎ合いの始まりだ。
 
 
針葉樹ワーム Conifer Wurm (4)(G) U
氷雪クリーチャー・ワーム
4/4 トランプル
(3)(G):〜はターン終了時まで+X/+Xの修正を受ける。Xは、あなたのコントロールする氷雪パーマネントの数である。
 氷雪パワーオン。一瞬「どこがワームなん?」と思ったが、体は雪の中に隠れてるのね。とりあえず自身が氷雪なので起動すれば+1は確定。5マナのクリーチャーを出した時点なら土地も含めてそこそこの枚数が期待できるだろう。トランプルがあるので+3を超えれば充分ゲームエンドクリーチャーである。別に氷雪がなくても最低限の仕事はこなせる安心感があるので、氷雪デッキを狙う起点の1つとして確保しておきたい。
 
 
衝撃の足音 Crashing Footfalls (コスト無し) R
ソーサリー
(この呪文は緑である)
待機4ー(G)
4/4でトランプルを持つ、緑のサイ/クリーチャー・トークンを2体生成する。
 ノーコスト待機! こんなもんまで出てくんのかよ……。こうした「コストが存在しない」呪文は「時のらせん」で各色1枚のサイクルとして作られ、「過去のぶっ壊れ呪文と同じ効果だけど、解決までに時間がかかるからいいよね?」というデザインからいくつもの頭のおかしい呪文を生み出した。当然のように後世では続唱というコワレギミックや「予言により」と合体してヤバいデッキを生み出すことになる。そうしたテクニックがあることは周知なので流石に新作でそこまでヤバい呪文は作られなかったみたいだが、フェアに唱えることを考えればこれも存分にやりすぎている。なんで1マナから8/8が出てくるのか。5/5バニラの「ダークウッドのベイロス」は待機5だったってのに。まぁ、レアとコモンで比較しても意味ないが……。リミテッドなら流石に使いたいカードではあるが、やはり初手になかった時のモヤモヤは如何ともしがたい。さぁ、マリガンを!
 
 
深き森の隠遁者 Deep Horest Hermit (3)(G)(G) R
クリーチャー・エルフ、ドルイド
1/1 消失3
〜が戦場に出た時、1/1で緑のリス・クリーチャー・トークンを4体生成する。
あなたのコントロールするリスは+1/+1の修正を受ける。
 懐古趣味をバシバシ刺激してくれるさらなるカード。こちらは往年の名作「錯乱した隠遁者」のオマージュ。すでに過去には「セロン教の隠遁者」という本歌取りが存在していたが、あちらは苗木トークンだったのでやはり風味が違った。今回は間違いなく本家と同じ、リストークン応援クリーチャーである。元祖隠遁者が持っていた能力とほぼ同じだが、あちらはエコーを支払わねば次のターンにいなくなってしまうので行動が制限されたのに対し、こちらは消失持ちに変更されているので、次のターンからマナはフル回転可能。どうあがいても3ターン後に消えてしまう宿命にあるが、そもそもこのカードが3ターン生き残っている時点で勝ちは決まっているだろう。細かく比較せずとも歴代最強を名乗って問題無いはずだ(まぁ、モダン向けデザインなのだから当たり前だが)。次のターンのマナが自由に使えるということは、このクリーチャーを2連、3連と叩きつけることも可能ということ。質・量ともに膨れ上がるリスの軍団に相手もメロメロである。唯一の問題はモダンでそんなことやってる暇あるんか、ということくらい。

 


 
エルフの憤激/Elvish Fury(TMP)」 C
 こちらはなんとバイバック呪文のカムバック。バイバックの中でも比較的バランスが取れているカードだったので私がMagicを始めた当時、カジュアルではまだこれを入れたストンピィを使っている友人がいたものである。バイバック呪文は1枚でゲームを決めかねないのでバランス調整が難しいのだが、このカードのポイントはほぼ必ず自軍クリーチャーを対象にとるため、対戦相手も対処しやすい(対応してそのクリーチャーを除去ればフィズって墓地に落ちる)という部分。このおかげで大したコワレにもならず、本当に「それなりの増強」という水準を満たしていたわけだ。これが相手パーマネントを攻める「転覆」だと相手はフィズらせるために自軍パーマネントをサクらねばならず、イライラがつのるのである。テンペストで登場して二十年以上、今回が初の再録であり、モダンに加入するのは当然初めてなわけだが、何かこれを使えそうなデッキは……流石にないかな。
 
 
掘削するアヌーリッド Excavating Anurid (4)(G) C
クリーチャー・カエル、ビースト
4/4
〜が戦場に出た時、土地を1つ生贄に捧げても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。
スレッショルド〜は+1/+1の修正を受けるとともに警戒を持つ。
 アヌーリッドはオタリア(オデッセイ・オンスロートブロック)に生息していた生物で、もともとは「ビースト」だったものが、見た目のイメージからかいつの間にやらオラクルで「カエル」のクリーチャータイプも獲得していた(過去に登場したアヌーリッドの名を持つクリーチャーは全て変更されている)。あんまり種族間に共通する特性はなく、緑と黒にいることから、おそらくゴルガリ的なスカベンジャー要素の強い両生類なのだと思われる。今回はそんな出身地のオデッセイを思い出してか、懐かしのスレッショルドを持つ唯一のクリーチャーになっている。出た時に土地を墓地に送れる貴重なコモン。これで1枚でも送っておけば赤緑のデッキはだいぶ運用感が変わってくる。できればもう1〜2マナ軽いコストでやって欲しかったところだが……まぁ、しょうがない。一応土地をサクればスレッショルドの足しにもなるので自分の強化も狙えるはずだ。だいぶ地味ではあるが、適材適所で。
 
 
活性の力 Force of Vigor (2)(G)(G) R
インスタント
あなたのターンでないならば、あなたはこの呪文のマナコストを支払う代わりに緑のカードを1枚手札から追放してもよい。
最大2つまでの対象のアーティファクトやエンチャントを破壊する。
 「Force」サイクルの緑は2倍「帰化」。エンチャント・アーティファクトといえばモダンではやはり対策必須の面倒の塊で、なかなかメインからそれ専用のカードは入れにくいかもしれないが、サイドからの対策カードとしてなら文句なしで検討に値する。2つまで壊せるのでアーティファクトの濃いデッキ相手ならピッチで撃ってもアドを失わないってのはありがたい設計。マナを縛ったり、コストをいじったりして呪文を唱えにくくするような妨害系のカードを無視しながら前進できる選択肢は、今までのうのうと構えていた相手に嫌な緊張感を与えることだろう。
 
 
フロストワラ Frostwalla (2)(G) C
氷雪クリーチャー・トカゲ
2/2
(S):〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。この能力は各ターンに1度だけ起動できる。
 氷雪のワラ。その性能は元祖「ルートワラ」とほとんど一緒だが、一応氷雪マナの出しにくさを鑑みて起動コストが1マナ安くなっている。どうせ1度しか起動できない能力なので大差ない気もするが、それでも1マナと2マナでは序盤の運用感はだいぶ変わってくるはず。4ターン目に殴ってパンプしてから他の動きができるかどうかはリミテッドなら重要だ。っていうか、流石にどう見てもリミテ限定キャラだ。そもそもルートワラ族は基本的にリミテキャラだ。マッドネスが全部悪いんだ。
 
 
起源/Genesis(JUD)」 R
 ジャッジメントに存在した「インカネーション」サイクルの1体。インカネーションといえば、墓地に置いとくだけで全てが飛んじゃった「不可思議」、即死コンボのお供としてちょいちょいサプライセットに再録されていた「憤怒」の2枚が有名だが、こちらは当時レアだったカードで、上の2枚ほどお手軽ではなかったので多少凝ったコンボデッキなどで使われる程度だった。改めてモダンに登場して、何か新しいコンボデッキなんかが成立するもんだろうか。じわじわアドを広げるタイプのカードなのであんまりモダンの速度には合致しない気もするよな。
 
 
氷河の啓示 Glacial Revelation (2)(G) U
ソーサリー
あなたのライブラリを上から6枚公開する。その中から、好きな数の氷雪パーマネント・カードを選び、手札に加えても良い。残りをあなたの墓地に置く。
 毎度おなじみ、緑のめくって加える系サーチ呪文。今回は3マナとやたら重たくなってしまったが、その分めくる枚数が6枚と多いことに加え、ヒットしたカードは全てガメられるというとんでもない設定になっている。つまり土地を含めたデッキ全部を氷雪にしておけば、なんと3マナ6ドロー。ちょっとどうかしている。そこまでせんでもいいが、土地を冠雪土地にするだけなら大した手間ではないわけで、今回一気に氷雪ギミックが数を増やしたことで案外現実的な路線も見え始めている気がする。
 
 
呪詛飲み Hexdrinker (G) M
クリーチャー・蛇
2/1 レベルアップ(1)
<レベル3-7>
4/4 プロテクション(インスタント)
<レベル8-
6/6 プロテクション(すべて)
 レベルアップまであるんかい。ほんとに節操がなさすぎるセット。僕はそういう遠慮のない雰囲気が好きですよ。まぁ、デザインの見栄えからレベルアップの体裁はとっているものの、別にレベルアップである必要はそこまで大きくない。必要なコストも最低限の1マナだけだし、手軽にサイズアップできる「後からキッカー」みたいな感覚で使っていける優良ファッティだ。こんなシンプルでもきちんと神話らしく、レベル8までいっちゃうと流石にまずいクリーチャーなので早めの対処が求められるが、「出したターンにレベル3」くらいなら割と簡単なので出し方を多少コントロールするだけで割と厄介。レベルアップはソーサリータイミングのみなので、できることなら最序盤に効くうちにインスタントで処理してしまいたい。今回のリミテは+1/+1カウンターもー1/ー1カウンターもあるのでレベルカウンターの管理が面倒臭そう。

 

 


クローサの大牙獣/Krosan Tusker (ONS)」 C
 あぁ〜オンスロートのカード〜。今回やたらオデッセイとかオンスロートからの再録が多いような気がしてたけど、「モダンから漏れるけど再録の価値があるくらいの強さ」って言ったら、確かにギリギリ含まれなかったこのあたりの時代に注目が集まるのか。こちらのカードはリミテッドでは文句なく大人気のカード。何しろ緑単色のくせに3マナインスタントでアドが稼げるという、当時の基準ではチートみたいな性能だったのだ。モダンまでいくと流石に地味な強さではあるが、こいつが活躍の場を広げることには素直に喜びを感じるよ(どこから目線だ)。ちなみに、いつのまにやらクリーチャータイプに「猪」が追加されるというよくわからない変更点も。こいつ、猪だったのか……。付き合い始めて20年目で知る真実。

 

 


ラノワールの部族 Llanowar Tribe (G)(G)(G) U
クリーチャー・エルフ、ドルイド
3/3
(T)(G)(G)(G)を加える。
 3倍ラノエル。コストが3倍、ステータスが3倍、そして当然出てくるマナも3倍だ。顔のゴツさに関しては一応2割り増しくらいで。スペックだけを見たら尋常じゃないのは間違いない。3マナ加速できるカードなんてのはそんなに簡単に登場していいものではなく、例えば同じマナが出せる「エルフの逸脱者」は6マナである。「3マナアンコモン」だったら最近は「水流織り」や「円環技師」など、2マナ出せたら「すげぇ」と思われるレベル。でもまぁ、これはモダン志向なのだからしょうがない。緑単色デッキでないと採用は難しいが、1ターン目ラノエルからなら3ターン目に7マナコース。下手したらトロンに迫る勢いで一気にマナが跳ね上がる。このエンジンがエルフデッキで仕込めるのだとしたら案外シャレにならない速度を発揮するかも。「遺産のドルイド」と違ってクリーチャーとしてそこそこ使えるのがポイントだ。コンボとフェアの間くらいのデッキを狙うことになるのかしらね。

 


 
母熊 Mother Bear (1)(G) C
クリーチャー・熊
2/2
(3)(G)(G)、〜をあなたの墓地から追放する:2/2で緑の熊・クリーチャー・トークンを2体生成する。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。
 ママ! ……いいなぁ、今回は熊セットやなぁ……。ほんとにね、イラストがいいんですよ。後ろの子グマ二頭がめちゃめちゃキュートじゃないですか。必死に子供を守ろうとしているおかぁさんの表情も胸を打つし……まぁ、これで2/2なんですけど……。子グマ2頭が立派な2/2になって帰ってくるにはお母さんが犠牲にならなきゃいけないけど……うぅ……。単なる熊にプラスアルファで未来を与える。これこそが母たるクリーチャーの役目。母は強し。熊は強し。母熊は強し。

 

 


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<赤>
 
 
高山の案内人 Alpine Guide (2)(R) U
氷雪クリーチャー・人間、スカウト
3/3
〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリから山・カードを1枚探し、それをタップ状態で戦場に出しても良い。その後、あなたのライブラリを切り直す。
〜は可能ならば各戦闘で攻撃する。
〜が戦場を離れたとき、山を1つ生け贄に捧げる。
 「険しい雪山を行く時に先導してくれる山男の案内人」ってテイストはわかりやすい。彼がいれば山の攻略が容易になり、めでたく「制覇した山」が1枚手に入る。しかし、彼が死んでしまうと途端に寄る辺がなくなり、山中で遭難しそうになるので山は失われてしまう。やはり登山にガイドってのは大事なのだ。それはわかるんだが……だったらもうちょっと冷静な人物をガイドにしたかった。何でこんな荒くれ者なんだよ。まぁ、3マナ3/3の時点でそこそこ強いから突撃体質になるのもしょうがないかもしれないが……。そのまま死ぬと特に損得無しのようにも見えるが、一応持ってくる山とサクる山は別なカードで構わないので、ギルドランドなどを絡めて土地の質を更新することが可能。また、一時的とはいえマナ加速してくれるのは事実だし、実はこれって赤がたまにチャレンジする「永続性のないマナ加速」ギミックの一環なのか。ライブラリ圧縮できてるのも事実だし、さらに仕事を終えれば今回の独自ギミックである「墓地の土地」も1枚追加。そうしてみると、デメリットはほとんど無いのだから案外有能なツアコンだったのかもしれない。雪解け後に発見されることを祈る。
 
 
炎のアリア Aria of Flame (2)(R) R
エンチャント
〜が戦場に出た時、各対戦相手は10点のライフを得る。
あなたがインスタントかソーサリー呪文を唱えるたび、〜の上に詩句カウンターを1つ置き、その後、〜は対象のプレイヤーかPWに、〜の上に置かれた詩句カウンターの数に等しい値のダメージを与える。
 詩句(verse)カウンターというのは、かつてウルザズサーガに存在した「歌」をモチーフにした一連のエンチャントサイクルで登場したレアなカウンター。まぁ、別にカウンターの種類は何だってよかったんだろうが、「郷愁」を感じさせるためにわざわざこうして懐かしのサイクルを思わせるデザインになっているのだろう。最初のライフゲインの部分も「凡人の錯覚」のパロディみたいな印象があるが、こんな変な制限が設けられたということは、それだけこのカードの瞬殺力が高いことの表れでもある。相手のライフが特に動かないと仮定するなら、このカードを出した後に減らすべきは30点。このカードで与えられるダメージは1点、2点、3点と増えていくので、7つ目の呪文を唱えた時点で大体30点を迎えることになるだろう(どうせ唱える呪文自体に火力も含まれるだろうし)。過去にストームデッキが稼いできたスペルカウントを思えば、7つなんて大したハードルではなさそう。ただ、このカード独自の制限として「出した直後に割られたり戻されるとちょい辛い」という部分がある。専門のデッキなら1020点回復されても取り戻せる可能性はあるが、やはりいくらか負担にはなるはずだ。まぁ、ストームデッキと違ってこのカードなら無理に1ターンの間に連打する必要もないのだし、カウンターなどで適宜守りつつ、ゆっくり育てて相手をじっくり焼き殺すデッキデザインでも問題ない。一応、PW対策に使える部分は注目してもいいのかもしれない。
 
 
刃背スリヴァー Bladeback Sliver (1)(R) C
クリーチャー・スリヴァー
2/2
暴勇あなたのコントロールするスリヴァーは「(T):このクリーチャーは対象のプレイヤーかPWに1点のダメージを与える」を持つ。
 本体限定のティム能力を与えるスリヴァー。ただ、それだとどこかに問題があったようで、何故かこの能力を流布させるためには暴勇条件を満たす、つまりは手札を空にする必要があるという。まぁ、スリヴァーは放っておいても数が並ぶし、アンタップする手段もあるので、無条件でつけてしまうと危険だと判断されたのだろう。おかげで大体の状況においては、こいつは2マナ2/2で無味無臭のスリヴァーとして人生(スリヴァー生)を過ごすことになる。時折目覚めて大ダメージをばら撒き出す姿も観察されるだろうが、できればそうなる前に対処しておこう。
 
 
ボガーダンの龍心 Bogardan Dragonheart (2)(R) C
クリーチャー・人間、シャーマン
2/2
他のクリーチャーを1体生贄に捧げる:ターン終了時まで、〜は基本のパワーとタフネスが4/4で飛行と速攻を持つドラゴンになる。
 最速で3マナ4/4飛行速攻という、ドラゴン業界の常識をぶち破る存在。そのための代償は仲間一人の命だが、さて、トレードとしてどの程度のものか。普通に考えれば、これは充分にペイする対価だ。何しろこれさえ守りきって5回殴れば勝てるわけで、早ければ早いほどその成功率は高くなる。無論相手だって完全にノーガードで終わりはしないだろうが、4/4フライヤーを打ち倒すためにはそれ相応のコストも必要になるだろう。ブン回りを想定するなら、3ターン目からの攻めは充分見返りがある選択肢と言える。どっちかっていうと、問題はそうして4/4になるまでの一瞬。場に出た時はどうみもて2/2。そして味方をサクったとしても能力の解決までは2/2だ。そのタイミングでの除去に対してはすこぶる弱い。一応複数のクリーチャーがサクれるならそれなりに安定するかもしれないが……この絶妙な交換条件、のるかそるか。一応、「クリーチャーが死んだら」系の能力とはシナジーなので、その手のカードがある場合のサクリ台としても利用価値はあるか。
 
 
肉裂きスリヴァーCleaving Sliver (3)(R) C
クリーチャー・スリヴァー
2/2
あなたのコントロールするスリヴァー・クリーチャーは+2/+0の修正を受ける。
 「断骨スリヴァー」の現代風アレンジ。ほぼ能力は一緒だが、現代スリヴァーは相手クリーチャーにまで能力が伝播しないように設計されているので上位互換になっている。「断骨スリヴァー」は「時のらせん」当時スリヴァーに行きたくなる最有力のコモンスリヴァーだった。何しろこれ1枚でダメージ効率は激変するわけで、2ターン目、3ターン目と順調にスリヴァーを置いていった時の4ターン目のアクションとしては最上級。3ターン目に置くのが先制攻撃を付与する「長槍スリヴァー」だったりしたら目も当てられない。それだけでゲームが終わってしまうスリヴァーストリームである。今回のスリヴァーはボロスカラーらしいので、開けたパックからこいつが出てきたかどうかを1つの判断基準にするといいだろう。一応、赤黒の場合は黒の多相と絡められるのでそちらの評価基準も頭にとどめておこう。
 
 
炎の稲妻/Firebolt(ODY)」 U
 フラッシュバック呪文の代表格であり、エターナルマスターズにすら再録された実績を誇る往年の名作火力。今回も地味ながらその存在感は健在。まぁ、初代からの付き合いであるおっさん達から見ると「お前、アンコモンとか偉そうだな」という印象になってしまうんだけど(当時はコモンでザクザク引けた)。これもモダンには初参戦ってことになるわけだが……使うデッキは出てくるかな? 1マナ火力枠も本当に競争が熾烈だな。
 
 
炎の拳 Fists of Flame (1)(R) C
インスタント
カードを1枚引く。ターン終了時まで、対象のクリーチャーはトランプルを得るとともに、このターンにあなたが引いたカード1枚につき+1/+0の修正を受ける。
 なんだか面白い書式の呪文。なんの下準備もなしだと、+1とトランプルがつくキャントリップ呪文。キャントリップなのでそれだけでも最低限という感じだが、まぁ、地味である。しかし、そのターンに引いたカードの枚数によって効果は激変。もし10枚引いてれば+10トランプルのワンパンマンが完成するわけだ、「そんなに引けるわけないやろ」とは思うかもしれないが、「軽いキャントリップインスタントやソーサリーを連打する」というデッキデザインは実はかなりメジャーなもの。赤に限定しても「昇天」のようなデッキなら結構な枚数の呪文が稼げるし、「若き紅蓮術師」を擁するデッキならコンセプトが上下(パワー)左右(クリーチャーの数)に広がりを見せる。「魔力変」が使える環境ならば、2マナとは思えないキラー呪文に化ける可能性があるわけだ。新たな勝ち手段の1つとして、デッキ研究に挑む価値はあるんじゃなかろうか。
 
 
憤怒の力 Force of Rage (1)(R)(R) R
インスタント
あなたのターンでないなら、あなたはこの呪文のマナコストを支払うのではなく、手札から赤のカードを1枚追放しても良い。
3/1でトランプルと速攻を持つ、赤のエレメンタル・クリーチャー・トークンを2体生成する。次のあなたのアップキープの開始時に、それらを生贄に捧げる。
 「Force」サイクルの赤はなんとエレメンタルトークンという予想外の形で登場。3/1トランプルは「火花の精霊」で採用された赤のエレメンタルの代表的な形態で、その後もちょいちょいいろんなカードから飛び出してくるようになったが、3マナで2体ってのは流石に破格。相手がノーガードなら3マナ6点火力となり、一応大先輩である「ボール・ライトニング」と同じ。おそらくこの設計ならボーライより劣っている部分はほとんどないと言っていいんじゃなかろうか。それにしても謎なのはピッチの設定だ。確かに相手ターンに突然ブロッカーを出す選択肢があるのはありがたいが、トークンがいなくなるのが自ターンのアップキープなので相手ターンに出してしまうと攻撃には使えない。つまり防御専用呪文になる。普通に使った時が攻め寄りのカードなのにこうしたデザインになったのは、このピッチサイクルが全て「受け」のデザインだということを強調した結果だろうか。ちなみに、自ターンに使った場合も次のアップキープまで生き残るってのが他のカードにはない特徴なので、何らかの方法でサクったりする場合には多少美味しい場合もあるかもしれない。

 


 
地操術士の計略 Geomancer’s Gambit (2)(R) C
ソーサリー
対象の土地を破壊する。そのコントローラーは自分のライブラリから基本土地・カードを1枚探し、それを戦場に出しても良い。その後、そのプレイヤーはライブラリを切り直す。
カードを1枚引く。
 あの「幽霊街」をソーサリーにしてしまったカード。なるほど、その発想も無かった。確かに「幽霊街」は「土地破壊」ギミックとして活躍しているわけで、それが土地破壊本家の赤のソーサリーになっても何の不思議もない。流石にあの効果だけだとアド損が切なすぎるため、キャントリップにすることで「幽霊街」の持つデメリットも払拭している。まぁ、土地とソーサリーでは比べるべくもないのだろうが、これはこれで使えそうなギミックである。一応、自分の土地を破壊して別な色に入れ替えるという細かい技に使えたりもする。やはりアド損がないので、赤い「砕土」と言えないこともない。ごめん、ちょっと言えない。
 
 
山羊盗り Goatnap (2)(R) C
ソーサリー
ターン終了時まで、対象のクリーチャーのコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それはターン終了時まで速攻を得る。それがヤギであるなら、ターン終了時まで+3/+0の修正を受ける。
 個人的にはこれも大好きなデザインだ。3マナソーサリー、いわゆる「反逆の行動」の亜種だが、そこに込められているオマージュは「山羊さらい」である。「山羊さらい」はヤギしかパクれないけどヤギをさらった時には2/2ゴブリンも付いてくるというお得なパクり呪文。しかし「山羊さらい」が生息していたローウィンにはヤギクリーチャーなど1体もいないし、そもそもMagicの長い歴史の中でもヤギなんて数えるほどしか存在していない。それでも彼がヤギをさらい続けたのは、ひとえにローウィンが「多相」クリーチャーの生まれ故郷だったため。多相を持っているクリーチャーは、エルフであり、天使であり、ヤギなのだ。多相が何にも勝る価値を持っていたローウィンだったからこそ、「山羊さらい」は活躍することができた。今回のカードはそんな山羊さらいの熟練の技をソーサリーにしたもので、流石にローウィンほど多相にフィーチャーしすぎるわけにもいかないので汎用性はあげてあるが、たまたまリミテッドで相手が多相を使っていたらプチラッキーである。「今はヤギだ!」と高らかに宣言し、美味しくいただこう。
 
 
ゴブリンの勇者 Goblin Champion (R) C
クリーチャー・ゴブリン
0/1 速攻 賛美
 これまた面白いデザインである。これまで1マナで賛美を持つクリーチャーは3枚印刷されており、初代アラーラでは1/1で賛美だけの「アクラサの従者」、続く「コンフラックス」では今なお最強の賛美生物と名高い「貴族の教主」が作られた。その数年後、基本セットに賛美が戻ってきたときに作られたのが黒の0/2再生持ち「任務に縛られた死者」だ。こうしてみると、賛美持ち生物の特色である「立ってるだけで一仕事」を活かすための方策が次々と考えだされていることがわかる他、非常に興味深いのは、今回のゴブリンも並べると、全て色が異なっているということである。初代賛美は白青緑のバントカラーに与えられていたが、それが基本セットでは白黒に転用。さらに今回はまさかのゴブリンである。色々と解釈があるもので、今回のクリーチャーはどうみても裏方なのに自称「勇者/Champion」ってのが笑いどころ。どうやら単なるこけおどしマスターのよう。基本デザインは1マナ1/1速攻の「怒り狂うゴブリン」。そりゃまぁ、1ターン目に速攻で殴るなら一緒に攻撃する仲間なんていないだろうし。「怒り狂うゴブリン」はその後のターンはすぐにお払い箱になるために構築で見かけることなんてほとんどないが、こちらのゴブリンならその後のターンも支援目的でボーッと突っ立ってる仕事ができる。そういう意味ではうまいことアップグレードしたクリーチャーと言える。いや、多分こっちでもあんまり出番はないんだろうけども。賛美されたくて慌てて飛び出していくゴブリンのせっかちさが見え隠れするようで面白いカードだ。
 
 
ゴブリンの技師 Goblin Engineer (1)(R) R
クリーチャー・ゴブリン、工匠
1/2
〜が戦場に出た時、あなたは自分のライブラリからアーティファクト・カードを1枚探し、それを墓地においても良い。その後、あなたのライブラリを切り直す。
(R)(T):アーティファクトを1つ生贄に捧げる:対象の、あなたの墓地にある点数で見たマナコストが3以下のアーティファクト・カードを戦場に戻す。
 これまた往年の名カードである、「ゴブリンの溶接工」を焼き直したようなカード。流石に同じにしちゃうとまずいので戻せるアーティファクトが3マナ以下と大きく制限されてしまったが、代わりに登場時に好きなアーティファクトを「設置」しておけるようになった。でかいアーティファクトを墓地からドーン! みたいな単純な戦略は採れなくなったものの、特定の仕事に限れば安定度が大きく増したことになるので、こちらの方がなんらかのコンボデッキで活躍できる可能性は高いかもしれない。墓地に置くアーティファクトには制限もないため、アーティファクトを対象にした「納墓」みたいな仕事だけでも案外ニーズがあるのかも。単に「胆液の水源」2枚をぐるぐる回すだけでも1マナ2ドローだったりするし。
 
 
ゴブリンの女看守/Goblin Matron(7ED)」 U
 こういう再録もこのセットの狙いの1つ。ゴブリンデッキの代名詞と言ってもいい存在であり、下の環境でもゴブリンデッキには数多く採用された実績を持つ僕らのママ。現時点ではモダンでの使用は不可能だったが、ここに再録されることでめでたくモダンのゴブリンにも一石を投じる存在となった。かくいう私も1枚も持ってないカードなのでちょっと欲しい気もする。確認したら7thのアンコモンだったんだなー。基本セット買ってなかったからなー。
 
 
ゴブリンの軍旗 Goblin Oriflamme (1)(R) U
エンチャント
あなたのコントロールする攻撃クリーチャーは+1/+0の修正を受ける。
 これも元ネタがわかる人はそれなりに古い人だろう。一応最近「エターナルマスターズ」に再録されたこともある「オークの軍旗」の焼き直し。「オーク」の方はなんと設置コストが4マナで効果は全く同じ。正直お話にならないスペックだったのだが、これがなんと、かつて制限カードに指定されたことがあるという。何故そんなことが起こったのかというと、実は、最初に印刷された「アルファ」の時代には、コストが(1)(R)と書かれており、そのコストでプレイされていたのだという。つまり、今回ゴブリンが立て直したこの軍旗は、その当時の「間違った方の軍旗」を改めて印刷するというとんでもないネタなのである。まぁ、正直今更2マナで出てきてもそこまで脅威には感じないのだが、それでも横並びのゴブリンデッキなら確かに面白い選択肢かもしれない。一応アタック時にパワーが上がるために「罠の橋」対策に使えるなんてちょっとした利点もあったりするので、何か時代が噛み合わないもんだろうか。
 
 
ゴブリンの戦闘隊 Goblin War Party (3)(R) C
ソーサリー
次のうちから1つを選ぶ。
「1/1で赤の、ゴブリン・クリーチャー・トークンを3体生成する」
「あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに速攻を得る」
双呪(2)(R)
 どんな3人が出てくるかはイラスト参照。普通パーティといったら「戦士・盗賊・魔法使い」みたいに役割分担した連中が組むものだが、所詮ゴブリンなので「戦士・戦士・戦士」みたいな3人組になってるのが笑える。基本的には1マナ重い「軍族童の突発」なので出番はなさそうだが、一応4マナで下のモードを使うという選択肢があるのはメリットといえばメリット。まぁ、4マナとは思えない効果なのでその使い方でデッキインしてる時点で負けだとは思うが。となるとやはり7マナ貯めての双呪がメインか。これなら2/2速攻が3体出せるので6点火力。……それでも6点か……まぁ、リミテッドのゴブリンデッキ用だろう。
 
 
頭空スリヴァー Hollowhead Sliver (2)(R) U
クリーチャー・スリヴァー
2/2
あなたのコントロールするスリヴァーは「(T)、手札を1枚捨てる:カードを1枚引く」を持つ。
 これは多分元ネタは無い……はず。いわゆる赤ルーターを与える能力で、赤ルーターが能力として定着したのは割と最近のことなので、多分それ以降にこのクリーチャーの元になるようなカードは開発されてないと思う。いわば「新しい赤スリヴァーの顔」といえる。まぁ、使えるといえば使えるし、微妙といえば微妙。スリヴァーがたくさん並んでいれば目的のカードまで一気に掘りすすめるわけだが、スリヴァーがたくさん並んでるならその時点で勝てよ、って話。特定のスリヴァーが欲しいならスリヴァーサイクリングを持つ「誘導スリヴァー」を使おう。
 
 
炎血の精霊 Igneous Elemental (4)(R)(R) C
クリーチャー・エレメンタル
4/3
あなたの墓地に土地・カードがあるなら、〜を唱えるためのコストは(2)少なくなる。
〜が戦場に出た時、あなたはこれが対象のクリーチャーに2点のダメージを与えることを選んでも良い。
 6マナ4/3とかいう信じられないポンコツだが、グルール的「墓地に土地」条件を満たせば4マナ4/3。コモンとしては普通レベルに落ち着く。これに187能力の除去が加わるわけで、感覚としては「砲塔のオーガ」のもっとお利口になったバージョンだと思えばいいだろうか。アド取りながらの戦力追加なら攻め手を緩めないよい選択肢といえる。あとは3ターン目まででどうやって墓地に土地を貯めておくか。改めて確認してちょっと驚いたのだが、赤緑をやっていた場合、3マナ以下で能動的に墓地に土地を置ける手段はそこまで多くない。評価する際には、コスト軽減はそこまで安定していないことを肝に銘じるべきだろう。
 

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 「嫉妬」って言われて「あ、私ですかね」みたいに顔あげるまひるさんがツボ、第9話。去年の時点で嫉妬の女神に選ばれてるあたり、配役センスあるやんけ。

 バナナ編完全決着。前回の対ひかり戦で決着がついたものだと思っていたが、1度の敗北で脱落はしないのがオーディションのルール。訳のわからない新参者に負けただけではバナナも納得いっておらず、完全に心をへし折られるまでにはもう1戦を必要とした。そして、そもそもひかりというイレギュラーが現れて全てが変わってしまった原因が華恋であると読み解き、全てを賭けて自分のレヴューを取り戻すために挑んだ一戦だった。結果完敗してしまった訳だが、ここで彼女が敗れる理由はやはり「停滞」を選択したことだったのだろうか。これまでのループでは天堂さんを楽々屠ってきたバナナが劣等生だった華恋にこうもあっさり敗れてしまうというのは釈然としない部分もあるのだが、華恋・ひかりの相乗効果というのはそれだけ影響力が大きいということなのだろう。

 そして、こうした新たな変化を導き出していたのが、結局はバナナ本人の意思によるものであったのだろう、という結論が何かしら救いを感じさせてくれるものになっている。停滞を望み、殻に閉じこもっているかのような印象のバナナだったが、その実、「99回」というレヴューの思い出に拘ってこそいたものの、ちゃんと毎度の舞台で少しずつ脚本を改良したり、決して進歩的な面がないわけではない。むしろ、99回というただ1つのレヴューをとにかく磨き上げて良いものにしていこうという貪欲さは、純那が言っていた通りに誰よりも舞台少女らしいものである。それこそ、100回公演を目指して切磋琢磨する周りの仲間たちと同じ志だ。そんなバナナの向上心は、無限とも思われるループの中でも微細な変化を生み出し続け、最終的にはひかりと華恋という特大のイレギュラーを生み出し、皮肉にもそれがループ脱出の引き金になってしまったということなのだろう。もしかしたら心のどこかでは自分の停滞を後ろめたく思ったり、その行為の正しさに疑念を抱く心もあったのかもしれない。そうした己が内面を純那に諭され、無事にバナナも浄化されたのである。彼女が大切に持っていた99回の脚本、なぜか表紙にカエルが描かれていたのは、彼女の特性である「帰る」「還る」を表している……かどうかは定かでない。最終的に、彼女も自分自身を「変える」ことになったわけだが(うまいこと言うた)。

 そして、今回はこれまで何となく描かれるだけだった「スタァライト」という舞台の具体的な中身も明かされることになった。まぁ、今回のお話だけでは大枠しかわからないが、おそらくアニメを見る上では今回のあらすじだけを理解していれば充分なのだろう。キーワードになるのはやはり「2人の少女」という部分で、ゴールするのはたった1人のトップスタァではなく、互いを信じ合う「舞台少女たち」であるべきということだ。そんなスタァライトを夢見ているからこそ、華恋は迷わずに「ひかりと2人で舞台に立つ」ことを夢見ることができるのだろう。そして物語に登場する「大小2つの星」というのもなかなか意味深であり、どちらを掴むのか、はたまたどちらも掴むのか。そのあたりの結末に華恋とひかりの運命も変わってきそうである。ただ、二人のヘアピンを見る限り、ひかり1人で「2つの星」を担っていて、華恋の象徴は王冠なんだよね。あの王冠、毎回オーディションのたびに鋳つぶされてるけど……どういう意味があるんだろう。

 あと個人的に気に入った小ネタとしては、「塔」を象徴するスタァライトのアイコン(台本の表紙に書かれたデザイン)がオーディション中にバナナを示すものとして舞台上に投射されているが、この図式から華恋が一歩脇に避けることで「私は99回へは戻らない」と示すところがお気に入り。上に登るための塔のデザインなんだけど、あのシーンだけは「99th」という文字へ至るバナナの道程を示し、そこから華恋が脇に避けたように見えるんだよね。高みへ登る図式か、はたまた先細りの道行きか。どちらとも解釈できる面白い描かれ方。

 あと、冒頭で衣装の変更をクロちゃんに褒められた時の香子のドヤ顔がすごい好き。香子にはこのままブレずに調子に乗り続けて欲しい。

拍手

 そうなってしまうのか……第9話。久野ちゃんの朗読を聞いて、泣いていいのか笑っていいのかよく分からない精神状態になってしまう……。

 最悪の展開になってしまった。いや、しょうこがさとうとのコネクションに失敗してしまった時点でこの可能性も想定されてはいたのだが……結局、さとうが警告した通りに、中途半端な「友情」がしょうこに取り返しのつかない結末をもたらしてしまった。さとうに袖にされた時点で完全に関係性を諦めてそのままノータッチでいればここまでの悲劇にはならなかったはずだが、どうやらあさひとのやりとりでしょうこは最後の勇気を振り絞ってしまったらしい。そのせいでわざわざ1208号室へと赴き、決定的なシーンを目撃してしまったわけだ。

 よくよく考えれば、まるで玉突きのように事態が影響を与え続けている。今回の一件だって、さとうが太陽に指示を出したからこそあさひに動きがあり、そのあさひの動きに呼応するようにしょうこが立ち回ってしまった。もしさとうが余計な気を起こさずにあさひの対処に出ていなければ、もしかしたらしょうこはあそこを覗きに来なかったかもしれない。先手を打ったが故に、巡り巡ってしおの写真があさひの手に渡ってしまった。なんとも因果なものである。まぁ、あの写真をしょうこがいつ送信したのかは定かでないのだが……「警察には言わない」と約束した上で、すでに写真を送っていたのだとしたら、彼女の複雑な胸中も色々と考える必要がある。しょうこの中でさとうはどんな存在意義があったのか。そして、あさひをどんな風に見ていたのか。結果だけを見れば「余計なことしたクソビッチの死」でしかないのだが、彼女のこれまでの葛藤を考えれば、なんとも遣る瀬無いものである。

 それにしても、さとうの手は早かった。すでに「お兄さん」に手を下しているので実行に躊躇いがないのはわかるが、あの状況からすぐさましょうこを処分する方向に舵を切れるのは本当にやばい。しかも、すぐ隣にはしおちゃんが寝ているという状況下で。基本的に、こういう行動に出る時のさとうは実はあんまり後のこと考えてないんだよな。先生に「処理」を依頼した件なんかもそうだけど、最悪を考えたら色々とマズいはずの状況でも、その時点でのベストだと思えばまず動く。その後に処理を考えて、その処理がたまたまうまくいっているという状況でしかない。ことここに至って、しょうこの行動は完全に制御不能な状態にあり、さとうも全てを処理しきることはできなかった。

 そろそろこの生活も終わりを告げることになるのか、はたまた、あさひの追撃を完全にしのぎきることになるのか。……普通に考えたら因果は応報するものだが……。

 

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 女の子はだいたい可愛い、第9話。お嬢さんが空気を読まずに元気可愛いのは当然として、ロリ吸血鬼姉妹も満遍なく可愛い。時たまガチで怖い顔を見せるのもチャームポイントだよな。

 ぶっちゃけ、今週はほとんど話が進んでない。特にユーリィ周りでは謎のジジイ登場でまた一悶着あるかと思ったが、単純に親父さんの時代と現代を接続するための橋渡し役にすぎず、情報出し渋ってまごまごしてたのも時間稼ぎっぽい印象になってしまっている。じいさんの心情として、ユーリィたちの父親・アレクセイとの友情を大事にしたいという気持ちは分かるのだが、その大切な男の息子がやってきた時に、あれだけ無下に扱うのはどうなんだろう。まぁ、どうやらドッグヴィルの壊滅すら知らなかったようだし、世間の流れから完全に隔絶した隠遁状態で墓守みたいな気分になっていたのだろうけども。ドッグヴィルが今も現存していると思っていたなら、ユーリィは「今更親父さんの様子を見にきた親不孝息子」にしか見えなかったのかね。

 とりあえずなんの偶然やらお嬢と伊庭さんも合流して、樺太組はいよいよ箱の洞窟目指して進軍開始。お嬢がここにたどり着けたの100%偶然でしかないのだが、ほんとにこの娘さんは行動に躊躇いがない鉄砲娘だな。普通、「ヤベェ、親父に見つかる!」って勢いで大して親しくもない人間を信じて船に飛び込むもんかね。まぁ、以前富士に行こうとした時の電車も行き当たりばったりだったしなぁ。少佐が面倒見のいい人でよかったな。お嬢がいてくれると重苦しい空気が緩和されるので助かりますね。しかし、ロンドンに行くと思って娘を追跡した親父さんが本当に不憫だな……。当時のロンドン行きって船旅でどれくらいなんだろう。値段も、時間も。

 先にロンドンに入った教授たちのチームは何かを求めてドッグヴィルの跡地へ。まだ古文書に情報が残ってるのかよ。万能すぎないか? そしてミハイルを含むエフグラフさん御一行は、あからさまなミハイルの反抗も生暖かい目で見守りつつユーリィの歓迎準備。その間にも「吸血鬼の終わり」が近づいているとかで、実はこちらサイドも結構残念な状況にいるのである。いつかロリっ子達も正気を失ってしまう時が来るのかもしれない。怖い。

 そして最後に出撃しますは、捲土重来を目論む変態博士クラルヴァイン。もう、こんなとこで雑に出てきても壊滅フラグ以外の何物でもないし、壊滅しなかったとしてこんなことでエフグラフ様が振り向いてくれるとはとても思えないのだが、こんなところで研究成果を全部吐き出しちゃっていいんだろうか。もう、使い道ないんだろうなー。

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