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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「ISLAND」 5

 なんか潔すぎるタイトルだな。青マナめっちゃ出そう。ちょうど同じタイミングで「ヤマノススメ」があるので赤マナの確保にも成功。1期前には「ピアノの森」で緑マナも出せる。あとは沼と平地を待つだけだが……「平地」っていうアニメが世の中に存在するだろうか(なんちゃらプレインズだったらもしかしたら)。

 さておき、なんとも判断しにくい1話目。原作はゲームらしいが、とにかく「それっぽい断片」が大量に出てきて何も分からないというスタートなので「様子を見る」という選択しかないのである。主人公が記憶喪失、なおかつ本人の言を信じるなら(そして展開からしてほぼ間違いなく)未来からのタイムトラベラーであるという。もう、何が起こってもおかしくない世界設定なので、あとはこの脚本をいかにアニメとして料理するかである。

 正直いうと、スタッフの名前の並びだけを見れば割と期待できる陣容である。一番の肝になるシリーズ構成は荒川稔久が担当。監督は「萌え」を描かせたら失敗なしの川口敬一郎、なんと助監督として池端隆史までクレジットされている。制作のfeel.もここ最近は萌え系のアニメを中心に安定した作画体制を維持しており、1話目を見る限りでもキャラの見せ方、描き方は一定の品質を維持してくれそうである。外側を包むリソース部分に不安はないので、あとは本当に脚本部分での勝負ということになるんじゃなかろうか。個人的にこの手のノベルゲーの映像化はあまり相性が良くないのだが……なんとかうまい落としどころを期待したい。

 キャストは、なんだか最近本当に大忙し、出演すれば必ず歌うよ、田村ゆかり大先生がトップにクレジットされている。前クールはプリキュアになったりジジイになったりデブになったり世界を滅ぼしたりと大活躍だったが、今期もまだまだその勢いは止まりそうもない。そして二番目にクレジットされているのが阿澄佳奈である。こちらもいつも通りに力のある仕事ぶり。この2人の共演ってあんまりパッと浮かばないんだけど、個性の強い2つの声をぶつけ合って、一体どんな結末を迎えるものか。とりあえず、島2つでカウンターマナ立ててエンドです。

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○「はねバド!」 6

 まだ最終回の処理も終わっていないというのに、新番組はどんどんやってくる……マジで業界は一週間くらい休憩する週を作ればいいと思うの。

 そんなわけで今期一発目の新番組はこちらのスポ根である。奇しくも「ウマ娘」の後番組で登場した今作が同様のスポ根な空気を纏っているのは何かの縁だろうか。しかし、不思議な華やかさを持っていた「明るい熱血」ウマ娘に対し、こちらのスポ根はしょっぱなからドロドロとしたマグマのような熱気を滾らせる不穏なスポ根。少なくとも萌え萌えウィニングライブには縁がなさそう。

 1話目の幕開け、アバンパートから一気に引き込まれる素晴らしい動画。バドミントンの動きってスポーツの中でも独特で、特に手首の返しなんてテニスとも野球ともどれとも違うもの。手癖だけでこれを描いたら、下手したら「それっぽい別物」になってしまう恐れもあるのだが、今作は「バドミントンの動き」を何とかアニメに落とし込もうというところを徹底的に描き込んでいる。目の覚めるようなシャトルの動き、躍動感あふれる筋肉のしなり(そして存分にエロい乳)。1話目とはいえ、これだけの動画が出てくるなら大したもんだ……と思ったら制作はライデンフィルム? マジか。これが前シーズンに「LOST SONG」作ってたところと同じスタジオとは思えないが……まぁ、「キリングバイツ」と同じとこです、って言われればちょっと納得するかな。これだけの動画演出が今後の試合シーンでずっと維持されるなら、それだけでもかなりハイクオリティな作品といえそうだ。奇しくも、シリーズ構成を担当している岸本氏はあの「ハイキュー!」シリーズも務めていた人。動画とシリーズ構成になんの因果関係もないが、なんだか不思議な縁を感じる部分である。

 1話目は導入なので人間関係をなぞるところから始まるが、特に言葉を費やさずとも嫌という程伝わってくる重たい青春のドロドロぐちゃぐちゃ。「たかがスポーツ」という身もふたもない台詞も聞こえてくるわけだが、いっぺん落としておいてからが青春の幕開けでもある。「才能はあるけどプレイしたくない天才」と、「天才に打ち負かされて競技にしがみついた努力家」という、1つのパターンといえばそうかもしれないが、無条件でハラハラさせられるマッチアップだ。メインの巨乳ちゃんのイノシシっぷりも悪くないが、それを脇で支えるメガネの献身も個人的には大好物の要素。女同士の友情パワーを高め合いながら、存分にスポ根していただきたい。

 中の人はほとんどが若手で構成され、初めて見る名前も結構いる。そんな中で気になるのは、メインの巨乳(なぎさっていう名前だ、ちゃんと覚えよう)を担当している島袋美由利という名前。初めて見る名前だがそれを感じさせない落ち着いた仕事ぶり。経歴を確認したら、どうやらほぼ実績なしの状態から、今期一気にメインキャストとして第一線に躍り出た様子。そして注目すべきは、この子の所属が大沢事務所だという部分だ。とんでもない新人を、いきなり第一線にぶち込んでスターダムへと引っ張り上げる展開は、能登・花澤・茅野・種田などなどの爆弾声優を生み出した大沢の定番ムーブである。この子、もしかして天下を狙う人材なのでは……(夢想)。

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「ピアノの森」 5→5

 分割2クールなので現時点で何か結論を出すようなものでもないのだが……とりあえず、見ていくうちになんとなくやろうとしていることは分かる作品だった。

 新番チェックの時に「ピアノ演奏アニメっていうと『四月は君の嘘』っていうどうしようもないライバルがいるから見劣りしてしまう」みたいなことを書いたのだが、当たり前の話だが、作品が違うのだから描こうとしているものが違う。その部分で向こうの作品の良さを再認識する分には構わないが、だからと言って今作を貶める理由にはならない。ふわっとした言い方になってしまうが、「君嘘」で描こうとしているのは徹底して青春ドラマだったのに対し、こちらの作品はタイトルの通り、まさにピアノの音を聴いて欲しい作品だったんじゃないかと思う。演奏シーンがCGづくりでいくらか無味乾燥になってしまうのも、別にそこで画面が何を表示するかはそこまで重要ではないからかもしれない。「今ピアノを弾いているのが誰で、どんな会場で、何を伝えているのか」という状況設定さえできれば、あとは音を聞けばいいという。

 まぁ、偉そうなこと言っても、わたしゃピアノの良し悪しなんてよく分からないんですけどね。グルメアニメなんかに近い部分かもしれないけど、「音楽アニメ」での音楽の良さを個人の感性に任せず「認定」させるのって結構難しい。どうしたって私のような「アニメを見る人間」は映像との複合技として音を受け取ってしまい、それがいいか悪いかという判断にノイズが混じる。今作で徹底的に描いている「コンクール」では音だけで勝負しなければいけないというのに。そこで、苦肉の策ではあるが作中の人物(主に審査員など)に「今奏でているピアノは作中でどういう意義を持った、どの程度のクオリティのものなのか」を説明してもらう。グルメアニメの試食役と同じポジションをやってもらう。その辺りはどうしてもクドくなってしまい、「言葉以外で説明できる方法があればいいんだけど……」と思ってしまう。いや、こればっかりはいい解決方法なんてなかなか無いんだけどね。やっぱり画の方に意味を持たせられた方が手っ取り早いんだけどなぁ。「君嘘」にしろ「ユーフォ」にしろ、画が先行して「音の意味」を埋めてくれる作品の方がやっぱりわかりやすいなぁ。

 繰り返しになるが、だからってこの作品が下に位置するかと言われればそうでもないと思う。画の部分に物足りなさは感じるが、まだまだお話が続き、もしかしたらさらに上の「音」の世界が待っているのかもしれない。現時点ではその下準備として、受け入れられる「音」の土台を固めておこう。ちゃんとこういうのを楽しめる素養があればいいんだけどなぁ。

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「銀河英雄伝説Die Neue These」 5→4

 何とも驚きの結果ではあるんですが、端的に言って面白くなかったです。おそらく「旧作ファンが過去作と比較して」っていう感想は割と多いと思うんですが、私みたいに作品の予備知識がゼロの状態から見ての感想では、そういう人と変わってくるのか、それともやっぱり同じなのか。多分、放送中で一番面白かったのは途中の実写特番で田中芳樹本人が降臨してわんこそば勧めて帰っていくくだり。

 今作に対する疑問は色々とあるのだが、大雑把にまとめて一番適切な疑問を投げかけるなら、「結局、どこを見せたいの?」ということになるのかな。1クールのドラマを通して見ていて、制作側が今作をどんな作品だと捉えて、何を視聴者にアピールしたいのかがよく分からんままに終わってしまった。見せたいものが「戦争」なのか「戦略」なのか「人」なのか。そりゃまぁ、「全部」って答えるかもしれないけど、そんなワガママが通じるほど、1クールアニメの構成演出は甘くないでしょうよ。

 「戦争」「戦略」については、1話目で危惧していた「やっぱり宇宙戦争って描くのが難しいよね」問題がそのまま解決されずに残っていた状態。改めて書くけど、やっぱり宇宙戦争って「画的に面白くない」題材なんだ。真っ暗な中でビームビュンビュン撃つしかないんだもん。もちろん、アニメという媒体はこの「宇宙戦争」が一大ジャンルになっているわけだが、それってガンダムに代表されるような人型ロボットの(嘘がいっぱい盛り込まれた)ドンパチで見せる方向がメインなわけで、せめてマクロスみたいに個対個の画がはっきり見えないと盛り上げにくい。艦隊戦って、やんわりボタンを押してオート戦闘を見守るだけのソシャゲみたいな状態が関の山。今作の「戦争」はほとんどそれ。「戦略」についても、イゼルローン攻略の時みたいな芸当を小さなスコープで見せるなら筋立てとしては成立するけど、それ以外の「挟まれた!」とか「超早い戦艦きた!」なんて言われても、画面だけ見てそれが分からないんじゃ意味がない。全てモニタの中での戦争である。

 この「宇宙って基本的につまらない空間だよね」を突き詰めたのが、以前も書いたかもしれないけど「無限のリヴァイアス」で、戦艦の軌道変えるのにも旋回するにも一苦労。敵艦とすれ違ったらもう一回スイングバイで戻ってきて交錯するまでめっちゃ暇、っていう壮絶な「宇宙感」があって、そこまで行けばむしろ面白い。でも、今作の場合は中途半端にウソとホントが混じっているので、何だかテンプレのビームビュンビュンだけで戦闘が終わる。そりゃ面白くないよ。

 そうなると、やはりメインで見せるべきは「人」のドラマということになるのだが、これもまた、本当に淡々とお話が進む。何話だったか忘れたけど、キルヒアイスだか誰かが延々正面からのバストアップの映像だけで会話を続けるっていう地獄のようなシーンがあって、喋ってる二人の真顔が交互に(完全に同じ構図だけで)映し出され、ただただセリフを垂れ流すだけっていう。もう、ラジオドラマでいいじゃん。そんな地味な画面で必死に説明するくらいなら、原作小説渡した方が早いじゃん。何でアニメにしたの。

 全体的に「画面が綺麗に」作ってあるのは事実だと思う。戦闘シーンだってCGで作った戦艦をぐいぐい動かそうとしてるし、最終話でようやく個人が搭乗するタイプの戦闘機にスポットが当たって、「それらしい」ことができるようになった。でも、その映像がドラマ部分に必要かと言われれば多分違うんだ。「画を見せるパート」と「話を進めるパート」が乖離してしまっては、やっぱりアニメにする意味がない。先週放送分ではセリフ一切なしで延々2分3分も大仰な出撃シーンを長回しでみせられたわけだが、いきなりそんな「画を見てくれ!」っていう構成を打ち込まれても、それまでのシーンとの温度差がありすぎて完全に浮くんだ。ちゃんと最初の制作会議の段階で「どういう見せ方をするか」っていうコンセンサスを製作陣一同で調整したんだろうか。みんなして「俺が格好いいと思う銀英伝」を好きに垂れ流しているだけになっていないか。

 一応、「ドラマ」が演出しやすいヤンがメインの日常パートなんかは見やすい部分もあったので、そういう話の進め方がやりたかったんだろうな、っていう気はするのだが、やはりそれだけでは全てが片付かない。ちょっと荷が勝ちすぎる作品だったのではなかろうか。多分、劇場で続編が放送されるって言われても、僕は観にはいかないと思います。今にして思えば「ヤマト」はもうちょっとちゃんと観ておけばよかったな(あっちは「戦争」をちゃんと見せてくれたんだよな)。

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「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」 6→6

 気持ちのいいアニメでしたよ。ドンパチやってから百合をやる。サウナに入って水風呂、みたいな温度差が気持ちいいのです。

 ちなみに、何とも情けない話だが、実はまだ1話見てない話数がある。ワールドカップがらみの放送時間変更を把握してなくて、12話だけ見てないんだ(おかげで感想書けてない)。週末に録画した分を何も知らずに再生したらいきなり知らないシーンから最終話が始まってしまい、「ヤベェ、飛ばした」って気がついた(「重神機パンドーラ」も同じ理由で飛ばした)。「しまった!」って思ったけど時すでに遅しだし、とりあえず気にせずラストを見てこの記事をしたためている。幸い、CSで放送がまだの局があったので、12話は今週末にフォローします。適当で申し訳ない。

 まぁ、1話飛ばしても何がどうなったかは何となくわかるし、いい最終回だったので無問題だ。ピトの正体は予想通りだったし、最終決戦のシーンはギャグかと思えるくらいにぶっ飛んでたのでそこから見ても笑える内容だった。考えてみれば、今作はどの試合も「よし、せっかくバーチャル空間でのドンパチなんだし、女の子に散々酷いことさせても倫理的に問題ないなっ!」っていうのをフル活用していた。何ともゆがんだ性癖の表れであるが、「銃が出てくる作品ばかり書いている小説家」のこじらせ具合はこんなもんだろう。そうして「書きたい」「やりたい」を隠さずに楽しく書いているからこそ、面白さが付いて来るんだと思いますよ。この人の容赦ない振り切れ方とキャラの見せ方は何ともケレン味溢れていて好きですね。最終話の車内でのコントなんかはそれがよくわかる。フカ次郎は登場シーンがそこまで多くないのに一発でキャラが固まったのはそうした描写力の高さの現れである。

 映像部分については時たまちょっと怪しいところもあったが、全般的に頑張ってくれていたし、クライマックスとなるシーンの演出は文句なし。アクションアニメとしても一定の水準以上の代物だった。あとはどれだけ「カワイイ」に寄せるかっていうさじ加減だが、もう、ピンクの化身であるレンちゃんは画面に映ってるだけでなんとなくかわいいからね。周りにゴツいのとかイカれたのばっかりなのでギャップで際立つ部分も大きかったけど。そんなカワイイの化身であるレンちゃんも内面を掘り下げるとやっぱりイカれ連中の仲間入りしてる、っていう描き方が秀逸なのよ。可愛いなんちゃらにもトゲがあるってね。まぁ、トゲじゃなくて最後はマジで「ウサギにだって牙はある」だったけども……。

 欠点らしい欠点もなく、わかりやすい「楽しい」をたくさん提供してくれた模範的な佳作だと思います。そして、個人的に最大の評価ポイントはピトフーイ、そしてレンちゃんという2人の素敵な萌えキャラ(?)を生み出してくれたこと。ピトさんについては、「なんか日笠におかしなことやらせて楽しもうぜ」みたいな勢いが素晴らしい。今の業界で、これを十全にできるキャストって実は案外少ないんじゃないかって気がするんですよね。1世代前なら中原麻衣のポジションなんだけどさ。そして、対極にあるようで実は同類でもあるレンちゃんを演じた楠木ともり。クライマックスでの怒声の作り方なんかは見事なものでした。デビューしてまだ間もないのに、これだけ幅のある役を預けられ、その大任を果たしたことは本当に良い経験になったんじゃないでしょうか。今後が楽しみですわ。シンクの面々も同様に面白い仕事ぶりで、こうしてみると本当にいいキャラばっかりだなぁ。

 2期があるのかどうかは分からないけど、「SAO」本編よりもよっぽど好きな作品なので、是非ともこちらで突き抜けちゃって欲しいですね。

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「ひそねとまそたん」 6→7

 良いアニメでしたね。オリジナルでここまで振り切れたものが作れるあたり、各方面のクリエイターに自信がなければできない作品作りですよ。

 毎週感想書いてたから特に書くことがない系の作品ではあるのだが、こういうイロモノ系の切り込み方で面白い作品が作られると、本当はもっと色んな視点から多角的に評価していかなきゃダメなんだろうなぁ、という反省が出てくる。こちとら因果な生まれ育ちのせいでどうしても中の人要素ばかりを優先して観てしまうが……本作の場合、こんな奇想天外な作品だというのに、レコーディングがプレスコで行われてたってのは驚きだよね。キャストの面々は一体何をもって、どれだけ想像力を膨らませて収録に挑んだというのだろう。まぁ、画の縛りがないからこそできた仕事もあるのだろうけど。久野ちゃんの「ギャーーーーー!」とか、あんなもん、単なる野生の久野ちゃんでしかないからな。あれが出て来ることを信じてキャスティングしたスタッフはどれだけ見る目があったってんだ。

 キャストも何が起こるか想像できなかっただろう作品の根幹はもちろん岡田麿里の作る突拍子もない脚本部分だが、「いつも通りの岡田麿里」に収まりそうな「人の心の物語」を、これだけ異色の作品に仕立て上げたのは、やはり画面づくりを行った映像制作部門の働きが大きいだろう。ふわふわしてゆるキャラという形容の方が近いまそたんたちドラゴンの造形に、生々しい問題を抱えながらもどこか浮世離れしてあっけらかんとしたデザインのDパイたち。これらのゆるふわなデザインを、ガッツリ硬派なメカニックで締め上げ、最終的にはゴジラやエヴァもかくやという超スケールのスペクタクルにまで仕立て上げる縦横無尽の作画リソース。本当にちょっとでもずれれば全てがちぐはぐになって空中分解してしまいそうなごった煮画面が、一つのゴールを希求してまとめ上げられていく様子は、見ていて本当に気持ちがいい。これこそが集団で作り上げるアニメーションという媒体の妙だろう。これだけの大仕事をまとめ上げた樋口真嗣の自由な創造力に素直に賞賛の声を送りたい。その上で、ちゃんと岡田麿里のエグみなんかも残してあるのが心憎いよね。最終話見てて「楔女は犠牲になるけど、ミタツ様と一緒になるのはSEX以上の快楽だって言われてるよ」っていうのをみて「これ、絶対無くてもいい設定だろ……」って思ってた。そうして、棗の行動に漫画的な理想だけじゃない「変な後ろめたさ」とか「生臭さ」を入れ込んでくるんだ。そういうやつなんだ、この脚本家は(だから好きさ)。

 総監督の樋口真嗣、そして脚本の岡田麿里と癖がすごい首脳陣ばかりが目立ってしまうが、インタビューなんかをみているとそうした無茶な仕事をまとめ上げて最終的な形を作った監督の小林寛の仕事ぶりが素晴らしかったとのこと。やはり一筋縄ではいかないクリエイターなのは間違いなさそうだ。さて、次は一体どんなとんでもないものを繰り出してくれるのだろうか。

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 7月、すでに今年も半分が終わってしまった。そんな寂しさを紛らわすためか、東から、そして西からもいつも通りに奴らがやってきた。うだるような暑さの中で、さぁ、辞書を開こう。しかし、神経性の病で会社休んだ人間がこんなところで何をしているというのだろう。たほいやには精神病理学的な効能があると言われています(当社研究機関によるもので、特定の治癒効能などを謳うものではありません)。

 


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「メガロボクス」 6→6

 「あしたのジョー」、面白かったです。いや、実はこれを機会に原作再読したんですよ。「再読」っつっても、実はだいぶ前に初めて読んだときは、本当に筋を追うだけでいいや、ってんでスゲェ適当に読んでたもんで、さっぱり頭に入ってなかったんですね。「どうせ過去の遺物だろ」みたいな舐めた態度があったのかもしれません。今回、この作品との兼ね合いもあったのでゆっくりしっかり読ませてもらったんだけど、やっぱり語り継がれるものには理由があるな、って、この歳になって、今更(本当に今更)感心しました。まぁ、もしかしたら歳とったせいで面白さが変わった可能性もあるんだけどさ。

 そんな「あしたのジョー」オマージュの作品として作られたこの「メガロボクス」。「あしたのジョー」と比べると色々と問題はあるのだが、「過去の名作を何となく踏襲しつつ、リスペクト作品として作り直す」という絶妙な隙間を抜く作品づくりのサンプルとしてはなかなか面白い実例を見せてくれたと思う。ポイントになるのは、「どこを残して」「どこを変えるか」という取捨選択の部分。1話目を見たときに「ギアでボクシングって何やねんwww」と思ったわけだが、そうした斬新(かつ意味不明)なリビルドが、何を目指したものだったのかがわかれば評価も変わってくる。

 今作は、ぶっちゃけ原作から残した要素がかなり少ない。ジョーの性格も違うし、ユーリと力石も全然違う。残しているのは2人の男の中に通じ合った不可思議な友情くらいのものだろうか。今作は「ジョーの成り上がり物語」という部分に重きを置き、それを彩る舞台装置として、力石を改題したユーリを置いた。それはあくまで「理屈を超えた魂の部分で通じ合い、全力で実力を発揮できる素晴らしいライバル」としての体現である。無理やり力石っぽさを出すためにラストの「ギア剥がし」イベントがあったわけだが、いっそそこもこだわらずに無視しても良かったんじゃないかなぁ、とも思う。ジョーと力石は少年院の中で少しずつ因縁を深めていくくだりがあったので偏執的なあの空気を共有するに至ったが、ユーリの場合、そこまでどっぷりとジョーの魔力にハマったわけではないのだから。ギア剥がしのイベントを描く時間で、何かもう1つジョーとぶつかるイベントを描いた方が、シナリオ全体の整合性は取れたと思う。

 しかし、本作は最低限の「らしさ」としてあのイベントを採用し、力石のストイックさ、一種の狂気じみた執念をユーリに残した。これはこれで、原作リスペクトの1つの方法論として成立しているだろう。最後に「力石の死」を与えなかったことも、原作と違って「メガロボクス」は一旦ここで幕引きになることを考えれば妥当な判断。原作の場合、力石の亡霊はその後のジョーの人生を大きく狂わせる巨大すぎる存在になるわけだが、今作のジョーはここで歩みを止めているので、わざわざそんな「亡霊」の脅威を描く必要もない。それなら、現代風にさっぱりと、2人の友情を確かめ合って終わるのが、「現代版」らしい簡潔な幕引きだろう。もちろん、もっとドロドロとした怨念じみたものが見たかったという原作ファンにとっては腰砕けにも見えるのだろうが、何度もいうように今作は「リメイク」ではなく「オマージュ」である。そこのところの違いさえ心得ておけば、今作で作ろうとした物語は充分に独り立ちしているのだ。

 あとは「らしさ」として残っている部分は昭和テイストを印象付けた画面の埃っぽさ、雑味を残したデザインだろう。正直、シナリオ部分は「まぁ、こんなもんかな」という妥協案に落ち着いたので、今作を評価するときに大きなウェイトを占めているのはこの映像面での際立ちである。「ウマ娘」も非常にシンプルな「スポ根」ながら見入ってしまうだけの魅力を持っていたが、今作の作劇も、泥くさい演出、捻らないアクションを素直に見せることで魅力に仕上げていたと思う。まぁ、突然のサチオラップとかよく分からんところで振り切れることはあったけど、まぁ、その辺はご愛嬌ということで。「昭和レトロ」と「何となくサイバー」の融和点には、突発ラップ小僧がいても不思議じゃないんですよ(そうか?)。

 個人的にはすごくスッキリ見られた作品だし、何よりも「あしたのジョー」との接点を改めて設けてくれた作品として感謝していますよ。「封神演義」もいっそこういう方向に振り切れてくれたらファンも余計な心労を抱えずに済んだのに……って思ったけど、こういうリビルドってものすごくデリケートな作業だろうし、なかなか成功例を作るのは難しいんだろうなぁ。思い返せば「暴れん坊力士松太郎」なんかも、リメイクの中では面白い構造の作品だったのかもしれない。今季は「キャプテン翼」というほぼそのままを貫いている作品もあるし、色々な「懐古作品」を見つけてその違いを比べてみると、現代アニメの類型論的には面白いものが出てくるのかもしれません。

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6月29日 ドラフト模様(DOM×3)

ピック順 【Chrolony】→【Alessi】→【Tanaka】→【Serra】→【Thraxi】→

 

 今週は久しぶりに金曜深夜に開催のドラフト。会場確保が難しかったのですが、某氏の好意により、過去にドミナリアフライング4人ドラフトで使用した謎の部屋、通称○○○部屋(コンプラ)が確保できていて助かりました。それにしても不思議な場所だが……。

 場所が変われば雰囲気も変わるかどうかは定かでないが、とりあえず久しぶりの5人戦なのでピックのグダグダ感はいつも以上。なんか、今まで気づいてなかったけど新規メンバーを加えたことでピックのカオス度合いが前よりも増している気がする。五者五様に自分流の信念持ちすぎだと思うの。まぁ、その方が楽しいからいいんだけどさ。

 確認してなかったけど、次回は普通開催で大丈夫ですかね。なお、来週のドラフトでひとまずドミナリアは一旦終了。再来週からは基本セットドラフトがスタートします。某氏がブーブー文句言う姿が今から容易に想像できるが、このまま9月末までドミナリアを剥き続ける方が不健全だと思うの(M19、欲しいカードが割と多いっていう事情は胸の内に秘めながら)。

 

 


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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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