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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 貫いた人生、第18話。もう、こんなもんまともな状態で見られるわけないやんけ。全身全霊での対局、その行く末に。

 島田VS柳原戦の決着。もう、どっちが勝っても納得できるし、どっちが負けても納得いかんやろ、という壮絶すぎる試合。勝負の天秤はあちらに振れ、こちらに揺れ。これまでのお話を見ていれば、どうしたって「島田さんがんばれ」と応援したくなるものだが、そんな島田さんの「呆れるほどの努力家」という強みは、最終的にしがみついた年月へと集約されていく。成長は遅いが確実に大きくなるというケヤキに例えられ、島田さんは少しずつ、ここまでの道のりを刻んできた。

 そして、刻んだものを強さだというのなら、やはり柳原さんは強かった。誰よりも自分のため、そして、そんな自分を作り上げてきた有象無象のため。焼け野原を歩き続ける最後の1人として、道無き道を進み続ける。一度は崩れ掛かった膝を立て、土壇場で気力を持ち直させたのはそんな焼け野原の道程を共有してきた者たち。誰もが倒れ、いつかは別れゆく人生。さよならだけの人生。それでも、受け取ったたすきを無下にするようなことだけはしちゃいけない。それは枷であり、命綱でもあるのだ。驚異の粘りから年齢以上のバイタリティを発揮した柳原を相手に、島田さんは、未だ自分の届かぬ領域の存在を痛感するのである。

 本当に、わずか二週の物語で全てを持っていった柳原さんはやはり化け物である。まぁ、私が芳忠さんが好きすぎるってのはあるかもしれないが、単なるわがまま爺さんだと思っていたはずのキャラが、これだけのバックグラウンドを抱え込んだ「老人」の象徴として引き立つことになろうとは。ギットギトのイラストレーションで描かれたわかりやすい勝負の熱量。燃え続ける身体と、はっきり「老人」だとわかる心身との対比。それらすべてが柳原さんの人生をあぶり出し、「この人になら島田さんが負けるのも致し方なし」というところまでたどり着く。この映像は生半な入れ込みでは作り得ないものだろう。

 そして、いざ決着した後の柳原さんの諸々も本当に素敵だ。勝利報告はきちんと周りにいるみんなに。本当は身も心もボロボロのはずなのに、応援してくれる人たちに対してはそれを見せず、まだまだ希望であり続けている。島田さんサポーターズまで転がっちゃってるのは可哀想すぎるが、島田さんだって、相手がそれだけすごい人だったことは分かってるわけでね。なんだろ、こんなに負け方にも華があって格が落ちないのは島田さんの役得だわね。しかし、二階堂までつやつやして写真に写ってるのもすげぇなぁ……それだけ棋士にとっては「魅力的な」激闘だったんだろうなぁ。誰だよ、この2人の対局を地味だなんていってたやつは。

 やはり特筆すべきは、島田・柳原両名が、本当に心の底から対戦相手の強さを認め、敬意を表しつつも憎まれ口とともに「絶対負けたくない」と思っている関係性。「そんな怖い顔すんなよ」とか、「ジジイのくせに」とか言ってるのが本当に清々しくて、これこそが男と男の勝負なんだなぁ、とニヤニヤしてしまう。勝手な妄想だが、多分芳忠さんのこの熱演を観て、島田さん役のミキシンも「負けないくらいいい芝居でやり返したいなぁ」って思っていたに違いない。島田さん、本当に素敵なんですよ。

 さて、これで棋匠戦も一段落か。次回予告は川本家の面々の声ばかりが聞こえてきたが……またそちらの話に戻るのかな?

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 遠い空の下にめぐっちゃん、第10話。久しぶりの登場だったが、しっかりいい仕事してくれるめぐっちゃんマジベストフレンド。

 圧倒的結月回。四人の中では比較的影が薄かった結月だが、ここにきて遅れを一気に取り戻す見事なこじらせを披露してくれている。面倒な連中の多いグループではあるが、こいつもこいつで面倒臭さが極まっていてたまらんものがある。待望の南極大陸にようやく上陸したというのに、南極のすごさとか怖さを中心的要素として描出せず、こういう方向の物語に持っていくあたり、スタッフの「わかってる」度合いが凄まじい。なお、生でペンギンが襲いかかってきたら私も5メートルを維持する自信はない。

 「友達って何?」。改めて問われると本当に面倒臭いテーゼを正面から扱う友情物語。中心に据えられた結月さんは、これまで特殊な職業的生い立ちのせいで高校生になるまでろくな友情を育んでこなかったというエリートぼっち。そんな彼女が初めて「友達的な何か」を手にし、改めてドラマの出演という「隔絶」をきっかけにして関係性を問い直すという内容。まぁ、ぼっち度合いでいえば他の三人だって並大抵のものではないんだけどね。孤高の奇人ぼっち、小渕沢報瀬。不可視の壁の体現者、三宅日向。そして大親友がめぐっちゃんでした、玉木マリ。まぁ、キマリはさすがにぼっちじゃなくて普通の友情を持ってる人間だけどね。そんなヘンテコで出会って間もない4人組が、プロぼっちの結月から「友達ってなんですか?」と聞かれ、言葉にできないあれこれをなんとか体現しようと模索する。

 友達なんてものは、確かに「言葉にするもんじゃない」。我々だって、改めて「友達」だと思っている人間に面と向かって説明しようとしたらこっぱずかしいだろうし、「友達だって明言してくれ」なんて言われたらそれこそ腰が引ける。しかし、そんな不文律的な空気感なんて、ぼっちには分からない。幼い頃から芸能界に生きる結月の場合、そこには何らかの口約・誓約が必要なビジネスライクな関係性だったのかもしれない。「言葉にするもんじゃない」ことと「言葉にできない」ことはまた別問題だろうが、残りの三人はそんな結月に「言葉じゃなくて心で理解した!」と言わせるためにあれこれ考えてあげている。そりゃま、あんだけ拗らせている様子を見たら無下にはできないだろうが、「友達だから友達だよ」みたいな適当な言葉で説き伏せるのではなく、魂に伝わる方法を探してあげているあたりは素敵な関係性である。まぁ、誓約書を出された時のキマリは本当にショックだったろうしなぁ。もちろん、「かわいそう」という上から目線の保護欲よりも、純粋な愛おしさがあったとは思うけども。こうしてみると6話の「しら×ひな」同様、今回の「きま×ゆづ」も新鮮でインパクトの強い関係性であるな。

 こうして改めて形成された「本当の友情」。誕生日のお祝いを通してそのことを伝えるなんてのはベタの極みなので新鮮なもんでもないはずだが、今作はやっぱり1つ1つの言葉選びというか、シーンの作り方が上手いんだ。最初に取り出したように、奮起・激励するキマリの背後にめぐっちゃんというベストフレンドの存在があるのがとても大きい。確認したら今回のコンテ演出は5話と同じ澤井孝次氏。この人は「へうげもの」とか「ユリ熊嵐」でもいい仕事をしてくれていた職人さんだったりするのだ。

 個人的に注目したいのは、昨今の友情・慕情アニメで増えてきたLINEを使ったコミュニケーション描写。「月がきれい」「Just Because!」の2本では特に目立った働きをしたが、今回もキマリを中心にLINEでのコミュニケーションが描かれ、その効果について、キマリが丁寧に説明してくれている。既存のコミュニケーションツールでいうメールに近い部分はあるが、よりリアルタイムに近い即時性を持ち、さらに目に見える形で既読がつくという部分には肌と肌の近さを感じさせる働きがある。今の若い子の友情って、すでに「同じ場所にいる」っていう「場所性」すら求められていないのだなぁ、なんてことを考えるとおじさんも色々と思うところがありますね。まぁ、ラストシーンでなんで結月だけ別な場所で行動してるんだよ、とは思うけども。「ね」って言いたいためにわざわざ離れてたんだろうね。「言葉にできない友情」から「言葉にしない友情(パーシャル友情)」へのステップアップ。なんとも象徴的な、良いお話でした。

 それ以外にも、今回は南極上陸1話目ということで、そこかしこに「南極のワクワク」みたいなものが転がっているのも注目したい部分。個室完備に床暖房とは、思った以上に良い生活だぞ昭和基地。まぁ、今後は色々と大変な部分も描写されていくだろうが、とりあえず1話目では「まだ見ぬ新天地への期待感」みたいなものが押し出されていて楽しそうである。魅力になる部分が「面倒臭そうだけどちょっとやってみたい」という意味では「ゆるキャン」につながるものがあるのかも。まぁ、こっちの方がよっぽど「はーどキャン」ではあるのだけども。

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 まだまだ先がある、第9話。てっきり後はモンスター化した佐河と対決して終わりだと思っていたけど(まぁ、そうなんだけど)、その間にも色々とギミックが盛り込まれているので単に樹里のパンチ一発で終わるようなお話ではないのな。

 状況は二転三転。佐河サイドの奥の手は、爺さんの血液を回収して本石経由で止界からの強制パージ。事前にその思惑に気づいたのは翔子さんだけだったが、有効な手立ても思いつかず、結局佐河たちの狙いは半ば成就してしまう。しかし、すんでのところで爺さんをつなぎとめたのは樹里の機転。というかむちゃくちゃ。いきなり「石をイメージすれば飛べんだろぉ!」と無茶振りをかまし、見事に爺さんが成功したら今度は諸悪の根源とばかりに本石(とその中の何か)を叩き壊してしまうという。あの時点で石を叩き割ったからってタマワニの吸収が止まるかどうかもわからなかったわけで、樹里さんはいつでも勢い任せで危ねぇことをやる。理知的で理論派の翔子さんとは好対照だ。

 幸か不幸か樹里の思惑は当たり、本石の破壊で爺さんの退去だけはなんとか防げた。しかし、これにより真っ当なルートでの現実への帰還が不可能に。樹里の能力さえ生きていれば他の連中は帰れる算段があるものの、樹里自身は永遠にこの止界にとらわれる恐れもあるし、そもそも樹里にトラブルがあれば全員野垂れ死にの可能性すらあるっていう。これで何としても樹里を守る必要が出てきたのだから「お姫様願望」を叶える手立てとしては最善だろうが、対佐河戦を考えるといいのか悪いのか。あまりの出来事に爺さんも茫然自失だしなぁ。

 しかし、そんなどたばたの中で一応の収穫もあり、相手側参謀の潮見が秒速で寝返って転がり込むというサプライズがあった。以前からあんまり佐河の行動に納得いってないようなそぶりを見せていた潮見さんだったが、そこにあるのは迫や翔子さん以上の打算アンド打算。本石の破壊をきっかけに、止界脱出手段がほとんど無いと判断してのミラクル寝返り。さらに佐河さんもなんとなくその辺は察していて阿吽の呼吸での喧嘩別れである。なんて関係性だ。とにかく潮見さんのおかげで一応頭脳派キャラが2名に増え、よく分からないなりに怒っている樹里をなだめつつ、無敵生物佐河への反撃の糸口を探る。

 そしてこのタイミングで合流する親父と真。おっさんは未だに「止界術で一儲け」みたいな下世話なことを考えており、一人だけ情報量で6話分くらい遅れている。真の方はまだまだ子供なので状況の理解なんてできないはずなのだが、そこにはあまりに色濃く受け継いだ佑河の血が。なんと真の能力はカヌリニの使役である。なんだそのチートは。いや、どの程度の操縦ができるのかは分からないし、あのチンピラが変化したカヌリニがどの程度役に立つのかは分からないが……。

 能力バトルもますます混沌。佑河VS佐河の総力戦。そして樹里の結末やいかに。

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 あかん、やばい、助けて、第21話。これマジであかんやつやん。誰か止めて。まさかここまでの事態になってしまうとは思ってなかった。エリアスの野郎、やっぱり根本的なところでダメダメだったな……。

 サブタイトルの時点で若干嫌な予感はしていたのだが、よりにもよってそういうことしちゃうのかよ、っていう展開。前回までのドラゴン騒動でチセはピンチになってこそいたが、それでも彼女の意に沿うように割と「いい話」が続いていたので、この急展開はかなりショックである。2クール目が始まる時に出ていたキービジュアルがエラく不穏だったのは、ここまでの流れがあるからだったんやな……。

 ドラゴン騒動は「いい話」で終わるものではなく、スレイベガとしてのチセの身体に深刻なダメージを与えていた。お手手の変形はその端的な表れだが、それ以外でも身体のガタは割と限界みたいだし、藁にもすがる思いで「生きるために戦おう」と2人で誓ったのはつい先週のこと。試しに早速1本目の藁である「魔女たちの会合」に出席してみたものの……残念ながら手応えは無し。「もしかしたら」と期待していただけに、収穫ゼロのダメージは殊の外大きい。チセはこうして収穫がなかったとしても「まだ次がある」と思えるし、少なくとも自分の身体との付き合い方の問題なので、やんわりとその「終焉」を受け入れる準備はあったのだろう。悲愴さの中にも強さを感じさせる向き合い方をしている。しかし、むしろ周りの連中の方が冷静ではいられなかった。エリアスさん、生まれて初めて芽生えた「失いたくない」という感情が、あらぬ方向へと暴走してしまう。

 「エリアスもだいぶ人の感情が理解できるようになってきたやんけ」と微笑ましくみていたはずなのだが、やはりヤツは自分の感情がコントロールできない子供と同じ存在である。1つ1つの「芽生えた感情」についてはチセからレクチャーを受けてようやく理解できる状態であり、その処理の仕方までは教えてもらっていない。「チセを失いたくない」という強い感情は、いつしか「他の何を犠牲にしても」というあちら側の思考へと歩を進めることになってしまった。

 とはいえ、それだけならばチセが落ち着いて必死に説得すればどうにかなったのかもしれないが、そこにもう1つ、「自分以外の他者がチセと一緒にいるとモヤモヤするよ」という感情、いわゆる「嫉妬」がこれに重なってしまうという最悪の合わせ技。「チセを失いたくない」+「チセを他人に取られたくない」=「その他人をチセの身代わりにしちゃえばいい」という禁断の足し算。哀れステラちゃんはエリアスの餌食に。さらに最悪なことには、このステラちゃんは事前になんとなく騒動のタネを感じ取っていたカルタフィルスが精神を移植してのっとっていたという。史上最大規模のチセたちの揉め事の間に、カルタフィルスが入り込んでチセをそそのかしていく。普段のチセならば「こいつヤバいやつやん」ということを思い出してブレーキもかけられたのかもしれないが、エリアスのあまりのボーンヘッドにチセもおかんむり。冷静な判断ができず、そのままカルタフィルスの掌中へと転がり込んでしまった。考えうる限りで最低最悪のパターンである。よりにもよってルツの野郎もエリアスの企てに加担してたっていう。そりゃま、チセが死んだらルツも死ぬわけで、生存本能と防衛任務を考えればそういう判断になるのもしょうがないところはあるが……流石にそこはチセに寄り添って、彼女の感情を第一に考えて欲しかった。

 前門の畜生、後門のド畜生。チセは人の心がわからぬ輩に囲まれて絶体絶命。なんとか、ここから穏便にまとめることは……できるのか……。

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 すでに興味を失ってしまっているので、発表されるまで存在をすっかり忘れてしまっていた声優アワード。今更何を言うでもないが、これまで毎年何らかの形で記事を書いてきたので、一応今年もメモ程度に残しておく。まぁ、単なる愚痴というか、誰しも思っていることを改めて書くだけになる気がするけども。本当に軽くなでるだけなので、多分これまでで最も中身がない感想になりそう。

 


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3月3日 ドラフト模様(RIX×2 XLN

ピック順 【Chrolony】→【Thraxi】→【Alessi】→【Mei】→【Serra

 

 3月3日はひな祭り。あとはドラフト。我々は古き良き日本の文化を大事にする集団なので、そういうことはきっちりやっていく。まぁ、クリスマスでもドラフトするけどな。もう、ただパックを剥くだけの人生を生きていきたい。しかしそれができないのがこの世の難しさよ。

 今週は私がいませんのでドラフトはお休みです。次は17日ということになるかな。ちなみにこの週は「マスターズ25th」の発売日になるわけだが……どっちでドラフトしたい? 一応やんわりご意見募集中です(どっちにせよイクサランも買い足さにゃならん)。多数派の意見を優先します(誰も何も言わなかったらイクサラン)ので、当日に来た人間は俺の持っていったパックで黙ってドラフトせぇよ。なお、現時点で1パック1000円強の計算なので、ドラフト代は3000円になります。

 


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 お久しぶりです、第17話。オリンピック期間中はまさかの1ヶ月お休みという異例の措置になっていたため、シリーズアニメのくせに余裕で休憩時間があったという不思議な作品。これなら多少気合を入れてもスケジュール的に余裕が持てるのかもしれない(勝手な想像)。一応シャフトはこれと「Fate」の二本体制だけどね。

 さておき、1ヶ月空いてしまったから流石に前回までの流れはうろ覚え。これで話題が完全に山場を挟んでいたりしたら興ざめだが、その辺りは制作側も当然気をつけているので、前回のエピソードで処理するべき諸々は片付いており、今回は心機一転、新しい物語が始まっている。そして、その主人公はなんと島田さんと、その対戦相手である柳原さんだった。以前も宗谷が登場する名人戦に比べて棋匠戦は地味だのなんだのと文句を言われていたが、そんな「地味な」試合がまさかここまでドラマティックな展開になろうとは。いやが上にも盛り上がるこのドラマづくりは本当にお見事。本作は「零以外のキャラクターもみんなみんな主人公」みたいなキャラクターの掘り下げが本当に丁寧で、どこを掘っても必ずその労力に見合った量のドラマが繰り広げられる。原作の語り口の巧みさが最大の要因なのだろうが、作品の売りを理解してそこからハードなデザインも活用して画面を作り上げているシャフト製作陣の手腕もお見事だ。

 まずドラマ部分から見ていくと、我々は島田さんのドラマについては1シーズン目でたっぷりと堪能させてもらった。地元の期待を一身に受け、ひたすら努力だけでここまで勝ち上がってきた作中最大の苦労人にして、作中最大の善人でもある島田さん。地味なところはどうしようもないが、胸に秘めた闘志は本物であるし、もちろん将棋の実力だって本物だ。普通に考えたら、視聴者目線では島田さんを応援し、島田さんが勝ってくれることが最善の展開であるように思える。

 しかしそれだけでは終わらない。地味だと言われる棋匠戦だが、対戦相手の柳原さんだって、島田さんと同様のもの、もしくはそれ以上のものを背負っているのだ。これまで登場したシーンはほとんどが会長とのコミカルなシーンだったのでギャグメイカーの印象が強かった柳原さんだが、一度盤に向き合えば「現役最高齢」の看板は伊達ではない。戦い続け生き残り続けている裏には、当然それだけの血と汗と涙が隠れているのである。柳原さんが抱えているテーマは単純に「年齢」であろうか。才能にも恵まれ、ここまで勝ち続けてきた柳原さんが抱え込んでいるものは、どうやら自分の「加齢」だけではないようである。周りを取り囲む「同窓会」の面々も等しく歳をとり、すでに周りを去ってしまった人間だって数多く存在する。そんな良き友たちが柳原に託していった大量のタスキ。渡した人々はそこに大きな意味を持たせたわけではないかもしれないが、託された柳原にとってはそうもいかない。今回登場した新聞記者を引退したおっちゃんのように、様々な状況で「リタイア」していった男たちは、未だ現役で戦い続ける柳原に憧れ、そして託してしまう。「自分は良くも悪くも歳を経て変わってしまったが、変わらずにあり続けるものがあると嬉しい」と、悪意も他意もなく、人々は考えてしまうものである。そして、それを託された側は、そんな思いを無下にはできないのだ。

 島田と柳原。2人の背負ったものに大小も貴賎もない。それぞれの人生の目標は、別々に存在し、本人にとっては何よりも大切なものだ。島田さんが背負い、手放さずに進んできた三十数年、そして柳原が背負い、受け止めてきた五十数年。それぞれの「理由」を胸に秘めて、「地味な」2人は盤上でド派手な戦いを繰り広げるのである。ただ積み重ねることだけで自分の人生を示し続けてきた男たちの対局が、今まで誰も見たことがなかったような次の地平に渡るというのもなんとも皮肉で、柳原の信念がこもった試合であることが伝わってくる。どちらにも頑張って欲しいし、どちらにも勝って欲しい。しかし勝負は二つに一つ。来週には決着もつくのだろう。果たして、「焼け野原」でその身を焦がしながらも進み続けるのは、どちらになるのであろうか。

 今回も情感たっぷりに作り込まれた数々のシーン構成がお見事。特に見入ってしまうのは、やはり他人の人生までもを背負い込み、それでも表では豪快に笑い飛ばして戦い続ける柳原さんの壮絶な生き様を描いたカットだろうか。「焼け野原」のイメージ、「タスキ」に絡め取られるイメージ、そして、静かな朝の床でただひたすら生きるためのルーチンをこなす「老人」のイメージ。あまりに生々しく、鮮烈な映像で描かれた彼の生き様は、ほんの数十分で柳原という人間を描くのに充分な情報量を持っている。彼がくゆらす紫煙が「焼け野原」のイメージと重なり、道半ばで夢を絶たれた多くの人々の人生を燃やしていく様子が残酷で、切ない。それでも、柳原はいざ決戦の場に臨めば眉一つ動かさずに戦い続けるのである。島田さんは本当に大変な相手とばかり戦っている印象があるが……この世界のトップなんて、誰も彼もがこんな化け物じみた人間なのだろうなぁ。

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 完 全 勝 利! 第9話。やはり芽衣さんは強かった。所詮こわっぱのまつりなどに太刀打ち出来るはずがなかったのだ。「正妻は正妻である」という明確な主張が、これ以上ないパワーを伴って叩きつけられたのであった。

 まつり編の決着は存外あっさりと訪れた。前回までの展開では散々煽ってみたものの、やっぱり「そもそもまつりは柚子を傷つけるつもりがない」という前提があるわけで、そこまでひどい展開になるわけがなかったんだよな。一応、最終兵器である例の写真の使い道については、やんわりと「最悪の使い方」が示唆されていたわけだが、それだって芽衣が何らかの強硬手段に出た時のための予防線みたいなもんであり、まつりもわざわざここで芽衣を社会的に抹殺して藍原家にお通夜みたいな空気を持ち込む意思はなかったのだろう。いや、もしかしたらそれもやむなしという破滅的な思考もあったのかもしれないが、今回のマッチアップ、あまりにも芽衣さんが強すぎたため、まつりの持つ手札は事前に全て潰されているような状態だった。何しろまつりの全ての技を受けきり、なすがままにしておきながら、全ての前提として「柚子ならば全て理解してくれるし、まつりの悪行も理屈抜きで叩き伏せ、自分を救ってくれるに違いない」という無条件の信頼があるのだ。そんな状態の芽衣が、過去の亡霊のような「お姉ちゃん」にすがっているだけのママっ子まつりに負けるわけがない。

 注目すべきは、今回の騒動で芽衣の方から柚子に対して直接働きかける動きはほとんどなかったという部分。前回の姫子イベントの際には散々振り回された柚子が直接芽衣に対して「どういうこと? なんとかして!」とモーションをかけ、その果てに関係性の強化につながったわけだが、今回、まつりの企みは本当に柚子からは見えないところで密やかに行われており、芽衣はそのことを1つも漏らさず、柚子に助けを求めることなく、阿吽の呼吸だけで連携を成し遂げてしまったのである。もちろん柚子の方が放っておいてもアグレッシブに動けるから、というのはあるだろうが、ひとえに2人の関係性が深くなり、すでに芽衣からしたら「言葉にせずとも伝わること」がわかっているのだろう。実際、そっと「まつりを助けてやってほしい」と添え置くだけで、柚子は全てを理解し、芽衣の想定通りに「柚子らしい行動」に出てまつりを助け、芽衣を助けてしまった。このごんぶとの絆を前に、まつりはなすすべがなかったのである。

 そう考えるとかわいそうな被害者とも言えるまつりちゃんだが、まぁ、割とけろっと救われて前向きに生きていけそうだったからあんまり悲壮感もないですね。ちゃんと「自分は誰かに想われているんだ」という気づきが与えられているし、これまでのように虚無的な人生を少しずつ改めるきっかけになっただろう。もちろん、お姉ちゃん好き好き成分は変わっていないので、機会があったら3Pが楽しめる日も来るかもしれません。その時にはぜひOVAでも作ってあげてください。はるみんも交えて4Pもありだな(今週のはるみんもイケメンだった)。

 こうして、幸せな聖夜を過ごすことになった柚子と芽衣。ラストシーンでは「素直になった」芽衣さんが相変わらず途中経過すっ飛ばしてのスキンシップへと転じる。0か100しかないんかこの子。いざ迫られると弱い柚子さんを見るのが楽しいのかもしれませんね。そしていよいよ、この肌の近さを利用して(?)、芽衣という一人の女の子の深層へと進んでいくのです。果たして、おっぱい揉ませた状態で柚子さんがまともに話を聞いてくれるんでしょうか。

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 二日目。東からは愉快な社畜、西からは愉快な結石がやって来たぞ。今回はあらかじめ人数が多くなることが予想されたが、幸い開始時の人数は7名、そこからすぐに一人増えて8人戦に移行。遅れて来た面子2人は、1名は訴え出た結果2戦目を成立させ、もう1名は麻雀しに行った。

 


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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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