最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「スロウスタート」 5 スロウスタートってそういう意味なのかよ。なんか、微妙に気まずさがリアルでヤだなオイ。 今期はなんときらら系ゆるふわ作品が2本も。そしてこちらは監督が橋本裕之ということで「ごちうさ」と同じ系譜を継ぐ作品になるということ。いや、系譜って何を引き継げばいいのかよくわからんけども。とりあえず全体的なキャラクターデザインなんかはやっぱりふわっとしていてどこか似ている気もする。っていうか、これって篤見唯子の作品なのかよ。「瓶詰妖精」は大好きでしたよ。いつの間にやらきらら作家になっていたのね。 きらら作品と言っても、喫茶店で日常系だったりキャンプで日常系だったり社畜で日常系だったり色々とあるが、本作は久しぶりにノーガードで純正学園ものの日常系。それだけに他作品との差別化は難しいし、「可愛い」以外の面白さを見出すのが難しいのだが、一応1話目でメインの四人が出揃うだけでも割と「可愛い」成分は満たされていそうなので良しとするべきか。こうして1年生の入学式、自己紹介といったお約束の流れから「最初の友達ができるかどうか」というハードルを描くってのは実は案外レアで、視聴者側としてもメインヒロイン・ハナちゃんと同じ目線から、各々のキャラの導入を認識できる。やかましいやつ、まとめるやつ、ちっこくて独特なやつという配置もこの手の作品ではおなじみのものであるし、よっぽど変なことでもやり出さない限りは大崩れすることはないだろう。まぁ、その分大ヒットさせるのも難しいかもしれないけども。しかし、高校時代の浪人生の扱いってどうだったっけなぁ……。あんまりそのへんは頓着しなかった気がするのだが、浪人した側ってやっぱり気になるもんかな。 中の人は、メイン四人で知名度順にあげていくならまずはカンナちゃんの中の人、長縄まりあ。最初に「六畳間」で登場した時にはなかなかの色物枠だと思っていたものだが……そのままの印象でしっかりポジションを固めています。そして有咲の中の人、伊藤彩沙。今回の飛ばし気味のテンションもいい感じ。残りの二人は残念ながらまだ見たことがなかった名前ですかね。きらら系ヒロインは割と印象に残りやすいので、この辺から色々なジャンルに切り込めると良いのだが。 PR ○「恋は雨上がりのように」 6 なんでCVが平田広明だっていうだけで無条件でいい人っぽく見えるんでしょうね。ずるいよね。 今期ノイタミナ枠。毎度毎度予想もしない方向から原作を引っ張り出してくれるノイタミナだが、今回も、(私は)聞いたことのない作品を取り上げてくれた上に、これがまたどうにも気になる作品に仕上がっている。ここのところ「月がきれい」→「Just Because」といい感じにオリジナルの恋愛ドラマがつながっていたので今回もオリジナルなのかとも思ったが、これは原作がスピリッツだそうで。まぁ、なかなかチェックしてないところだよな。 しかしそれより何より驚いたのは、データを確認しに行ったらこの作品が現在も連載中の「現代漫画」であるということ。そういや、確かに作中でLINEのIDがどうこう言うてたな。でもさ、なんの予備知識もない状態でこの絵柄をパッと見たら、なかなか今の作品だと思う人はいないんじゃないか、ってキャラクターデザインだよね。90年代の漫画っぽいというか、とにかく今風でないというか。女の子はまだしも、男のデザインはいかにも古風。中心人物となる店長の顔が「パトレイバー」の後藤さんにめっちゃ似てるって言うのがそう感じた印象なのかもしれない。 絵柄が古風な印象があるので野暮ったい画面になるかと思えば、これがそうでもない。タイトルに「雨」が入っていることからも分かる通り、世界全体の見え方の明暗で心情を表したりするいかにも「恋愛ものっぽい」見せ方はちゃんと現代アニメになっているし、ただただ恋する女の子を写しているだけの画面も不思議と退屈しない。制作はWIT STUDIOで、また一つこのスタジオの小器用なところが見せてもらえた感じがする。まぁ、ノイタミナ枠ってそう簡単に映像は壊れないように作られてるんですけどね。ありがたい話だ。 これだけシンプルな「恋バナ」が何故興味を引くのかと考えて見ると、ひとえに「メインヒロインが可愛いから」に尽きる。まぁ、これがまた男の願望のようなキャラ造形でありまして、黒髪ロングで口数少ない朴訥系。もともと陸上部のエースだったらしく、動いてみればすらりとスマートだし、スタイル抜群で1つ1つの所作に花がある。こんな女の子が、冴えない中年のおっさんに一途な視線を送り続けるってんだから、そりゃぁおっさん視聴者からしたら勇気と希望を与えてくれる素晴らしいストーリーなわけですよ。幸い、おっさんの方も単なるダメおやじってわけじゃなくて、「冴えないけれど優しい人」って言うテンプレ遵守で、ただ盲目的に惚れてるわけじゃなくて、ちゃんと惚れられるだけの理由はありますよ、っていう動機付けの説明はされているのでイライラする心配もない。やっぱり、恋する女の子は可愛いのである。それが無口なくせに案外グイグイくる必死な女子高生だったりしたら尚更である。こんな子がいるファミレスがあったら通ってしまいそうだな。 あとはまぁ、毎週この女子高生とおっさんが近づいたり離れたりをするだけのストーリーになると思われるが……できれば毎週なんとなくあったかい気持ちになれるようなお話になればありがたいです。ドロドロした三角関係とか、そう言うのは無しの方向でお願いしますね。 ちなみにヒロインの中の人、渡部紗弓という子はレギュラークラスの役で言えばこれが事実上のデビュー作になる新人さん。あんまり喋らない役なので1話目で上手い下手がわかるほどではなかったんですが、特に違和感もなかったし、きっちり仕事をこなしてくれそうです。 ○「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」 4 安心の異世界クオリティ。なんかここ最近大沼さんが任される仕事が釈然としないものばっかりな気がする。いや、「妹さえいればいい」は結果的に悪くなかったんだけどさぁ。そして今作は1話目のコンテに渡部高志っていう。こういうのって渡部さん(+J.C.STAFF)でやった方がいい気がするなぁ。 意外なことに原作ちょっとだけ既読。以前、どんな気の迷いだったか忘れたが漫画喫茶に行った時になんとなく(コミックの)一巻だけ読んだことがあるのだ。しかし、もう細かい中身はさっぱり覚えていない。漫画喫茶に篭るときってだいたい雑多なものを適当につまむからすぐに記憶がごっちゃになって訳が分からなくなる。さらに今作の場合は二巻を手に取らなかったということで大体のところを察していただきたい。一巻を最後まで読んだかどうかも不明だが、とりあえずアニメ1話を見て「こんな風だったなぁ」ということは覚えていたので、一応導入知識はある。「もうここから先で一切デスマーチ関係ないよな」とか、「プログラマ設定とか意味ないよな」とか。 オレツエーのチート設定といえば伝説級の××だった「異世界スマホ」の印象が強いが、今作も似たり寄ったりの状況の中、一応「設定」を作ろうという意識が見て取れるのは救いである。まぁ、しょっぱなから無限レベルアップを果たしてしまったので結局なんでもありだから、単に「主人公はこういう理由で何をしてもいいんですよ」という免罪符を取り出しただけなんだけども。設定としては納得するしかないよね。ただし今作の場合、「異世界スマホ」や「このすば」のように転生に何者かの意思が介在しているかどうかが分からない。というか、そもそも「転生」なのかどうかもよくわかっていない。極端な話、すべての展開が主人公の壮大な夢だったというオチも充分あり得る程度の状況なので、設定をどのように積み上げても「嘘かもしれない」という疑念が付きまとうのは気になるところ。どうせ不死身になってしまったのでどっちでもいいのだろうが、この手の作品の最大の難点は「主人公に一切の危機感がないために物語がさっぱり緊迫しない」というところであり、今作の場合はそれに加えて「本当に異世界人生を歩む羽目になってるかどうかすら定かでない」という、二重にぼんやりした状況。物語に身を入れるのは引き続き難しいということだ。 SILVER LINKの制作ということで画面は微妙にもやがかったような淡い色彩が特徴。どうせ超絶作画なんてでてくるべくもないが、ワイバーンの翼に穴を開けるところとか、どうにもしょぼくてあまり期待は持てない。まぁ、絵がすごくてもシナリオ面から期待も出てきそうにないし、せいぜい見るべきは「これだけ八方塞がりな作品展開でいかにしてオリジナリティのある作劇を見せるか」という部分か。もちろん、1話時点ではそれは見られない。もうちょい落ち着いてユルい空気が出せるようになったらいくらか「らしい」画面にもなってくるかなぁ。どうかなぁ。 中の人は、主人公は「十二大戦」のネズミの人。今更気づいたけど「12歳」で桧山やってた子なのか。今回の主人公も99回くらい死んだら面白いのにな。そしてメインヒロインはどうやら異世界生活ではベテラン級、高橋李依が担当する。もう、異世界専門の相談業務が行えるレベルだな。 ○「ダメプリ ANIME CARAVAN」 5 これ、タイトルとしては「DAME(デイム)PRINCE」が正式だってんで一応「DAME」ってどういう単語か調べたけど、「中年女性」とかいう意味しか出てこないじゃねーか。関係ないのかな。 不覚にもちょっと面白いと思ってしまった。元が乙女ゲー、そしてプリンスなんて典型的な設定だし、絶対に俺は関係ないアニメなんだろーなー、って思って見始めたのに、薬キメてるみたいなキャラの尖りっぷりは存外悪くない。最初にメインの駄目王子を見たときの印象は、「なんか、他のアニメだったらサブキャラにいそうな奴がメイン張ってんな」だった。こういうナルシスト風味全開のイタいやつって、普通は主人公の友達ポジションとか、学校の名物先輩みたいなところに一人いるやつだよな。こいつがメインキャラって、どういう層に受ける設定なんだろう。 いや、でも割と笑ってしまったのは事実。多分、個人的に良かったポイントはそんな男キャラよりもメインの女の子と田舎王国設定の捨て鉢な感じなんだと思う。このツッコミを義務付けられたメインヒロインのCVが矢作パイセンというのは実にいいキャスティング。ちゃんと可愛らしさも残しつつ、どこか冷めたような、現実的な路線でのツッコミはすんなり入ってきてとても聴きやすい。「アイドリッシュセブン」のしゅが美といい「うたプリ」のみゆきちといい、やっぱり中心に良いヒロインキャラが据えられているだけでもこういう作品のみやすさは大きく変わってくるものです。あとは野郎連中のキャストがどれだけハジけられるかの勝負か。 多分出てくる男連中の大半は馬鹿なんだろうから、このままの路線でちょいちょいギャグを挟みつつ、どこかでラブに入っていくくらいのバランスだとありがたいですね。いや、正直ラブは無しにして最終的に全部の野郎キャラをヒロインが飼育する展開とかが理想なんだけども。 ○「グランクレスト戦記」 4 このご時世に水野良の名前を原作者に見ようとは思わなんだ。つってもまぁ、今調べたらまだ50歳そこそこなのでなんぼでも新作が出てくることはありえたんだな。 富士見ファンタジアから出版された純正ファンタジー小説。ここ最近の「なろう」系作品の流れからすると逆に珍しいくらいに王道設定の王道作品ということになる。思い返せば「ロードス島戦記」も今やはるか昔になってはいるが、日本におけるラノベ的ファンタジー小説の嚆矢として、今でも様々な方面に影響を与えている重要な作品と言っていいだろう。かくいう私も、幼い頃に「ロードス島戦記」を読み、そこから「ソードワールドRPG」のリプレイなどにもつながっていったので、ファンタジー小説の土台は水野良によって形成されいてるのは間違いない。実際に購入してたのは私じゃなくて兄だったので、シリーズがひと段落した後に出た作品をわざわざ追いかけることはしなかったが、それでもなんとなく楽しかった記憶はあるし、未だにファンタジーといえばパーンやディードの冒険を思い浮かべるのも致し方なしである。 そんな思い出深い水野良の原作作品ということに加え、本作はなんと畠山守監督作品でもある。私の中では最高のアニメ監督の一人として敬意を示してきた畠山監督が、今回は純正ファンタジー小説を題材にアニメを作る。これはこれで心踊るお話である。さて、どんなものが出てくるのか……ウゥン。どうだろう。1話目の印象は正直言ってあんまりかんばしいものではなかった。 まぁ、ぶっちゃけ「1話目程度ではさっぱりわからない」というのが正直なところなのでまだまだ見守る必要はあるし、今後いくらでも面白い要素は増えていくと思うのだが、残念ながら1話目での掴みは弱い。というか、わからないことが多すぎて放っておかれている感が強い。単純なファンタジー設定なんだから設定なんて簡単だろ、と思われるかもしれないが、まずもってメインヒロインと主人公騎士の人となりが全然わからず、彼らが何を目的に生き、どの程度のモチベーションで野望を成し遂げようとしているのかがわからない。そして、そんなキャラクターたちが生きる世界の基本設定もわからないので、いきなり領主だのデーモンロードだの言われても、それがどんなニュアンスなのかもわからない。無い無い尽くしで足がかりがないのである。漠然とした印象だけで見ていると、主人公はヒロインに振り回されてなし崩し的に今の道を歩かされているような印象しかないのであんまり格好良くないし、なんの前触れもなくどこぞの領主のところに押し込み強盗を働き、突然向こうの重臣が裏切ったおかげで領主の座を簒奪できてしまうなど、善も悪もわからないうちから展開が大雑把なのである。若き見習い騎士パーンは地道に近所のゴブリンを退治するところから物語がスタートしたわけだが、今作のテオはレベルがどれくらいの状態でスタートしているのだろうか。もうちょい、チュートリアル部分は親切にやって欲しかったものだ。 まぁ、それもこれも全部「様子見」だと言ってしまえばそれまでのことか。今後の展開で「純正ファンタジー」という(今となっては独自の)強みを活かして、なんとか「大作」となり得るような足がかりを作って欲しいものである。 たほいや人生を始めて数年が経つわけですが、我々もついに、めでたくこの時を迎えることができました。そう、広辞苑の大幅改訂である。日本語の歴史を支える1冊の辞書が装い新たに第7版。我々が買わぬわけもなく、購入したなら、そりゃぁめくらなければ始まりません。そんなわけで、真冬の極寒世界の中、第7版お披露目たほいやのスタートです(やっぱり七人、八人戦になるのナンデ)。 なお、今回は「新しい辞書に載っている言葉での出題を制限しない」という目的のため、普段のたほいやから若干のルール変更をしている。それは「出題時にもしその単語を知っていても申告しない」というもの。単にテレビ放送されている元祖「たほいや」と同じルールなのだが、普段は興が覚めるので常に(多分)知らない単語で出題するようにしているのだが、今回はあえてその制限を取り外している。さて、この変更がどんな影響を与えるか……。 ○「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」 5 やぁみんな! 京アニ大好きおじさんだよ! 残念ながらここ半年は京アニ作品がなかったが(劇場版は色々あるが)、それだけの蓄積を経て、満を辞して繰り出されたのがこの作品だ。そりゃ期待するよな! とはいえ、とりあえずは様子見の1話。京アニ大好きおじさんは大好きなだけに基準値もかなり高めに設定している。今作はとにかく京アニの真骨頂である繊細な絵作りが話題を呼んだ作品だが、それだけじゃ満足できない体にされてしまったのは毎度毎度無体なクオリティを叩きつけてくる京アニさんの責任である。全くとんでもねぇ会社だよ。他社作品だったら1話目の映像を見ただけで1点も2点も配点を上げてしまう可能性があるくらいだ。 とにかく映像部分は凄まじい。その部分はあえて評価を避けると、1話目はひどく真っ当な、「紹介のための1話」である。どうやら本作は退役軍人の物語であり、戦場に生きるしかなかった一人の少女が、普通の社会でこれまで知らなかった世界の広がりを学び、成長していくストーリーになりそうだ。奇しくも「常識に疎い軍人さんがお固い態度でドタバタを巻き起こす」という設定は京アニの出世作の1つである「フルメタル・パニック(ふもっふ)」に共通するものであるが、あちらは宗介の真面目さをギャグに振ることが多い作品で、こちらは主人公・ヴァイオレットの「無知」の部分を「純粋さ」「無垢さ」と同定し、そこからの成長を主軸に据える(と思う)。そうなると、あとはメインヒロインがどれほど魅力的に描けるのか、という勝負になってくるだろう。そういう意味ではやはり京アニクオリティの映像美は少女の魅力を描く時に120%の力を発揮させる大きな武器である。 1話目の進行もつつがなく、あまり台詞ばかりで説明することなしに、細やかな仕草や言葉選びを通じて、ヴァイオレットという少女の性格、考え方、そして現在置かれている境遇などを自然に解き明かしていく。さすがに「世界の広がり」までは1話目で盛り込むわけにいかないので世界全体の構造までは見えてこなかったが、その辺りは人間関係を作っていく2話目以降でのテーマになってくるだろう。「自動人形」ってナンジャラホイ、とか、そういう部分はまだお預けだ。ヴァイオレットという主人公は、腕の欠損という要素のおかげで「戦争のための機械」という要素に加えて「戦争被害者」という要素も浮き彫りにしている。その辺りが「フルメタ」の宗介とは大きく違う部分だろうか。おかげで彼女がどれだけチグハグなことをしてもあまりギャグとしては扱えず、今作はコメディ抑えめの展開になるであろうことが予想できる。コメディ寄りのタッチなら間違いなく石原さんに声がかかっただろうが、そうではないので今回のディレクションは「境界の彼方」の石立太一監督が務める。個人的には「境界の彼方」はいまいち突き抜けきれずに消化不良で終わったような印象があるので、今作はきちんと着地点を見出してストーリー部分でも心に残る作品を作って欲しいと願っている。 中の人は、また戦場に放り出されていたのか、ミカサ石川がメインヒロイン・ヴァイオレットを務める。石川由依は以前何度か「まだ声優としてはものになっていない」と腐していたものだが、さすがに最近はキャリアも重ねて、落ち着いてきた印象がある。今作で2つ目のどでかい看板を打ち立てられるかどうか、勝負のキャスティングになりそうだ。あとは……まだ大してキャラは出てきてないな。振り返ってみると遠藤綾ががっつり京アニ作品と絡むのってもしかしてみゆきさん役以来なんじゃないか、って考えて、不思議な歴史の巡り合わせを感じている。 ○「伊藤潤二『コレクション』」 4 地主のおっさんの進撃の巨人感。まぁ、因果関係で言ったら真逆なんだけども。進撃のあの絵も「伊藤潤二風」と言ってあげればなんか慰められるかもしれない。絶対伊藤潤二ファンから怒られるけども。 原作未読。というか、伊藤潤二を読んだことがない。ネット上では割と画像を見かけるタイプのクリエイターだし、どういう人なのか、業界で締める重要なポジションについても一応知っているつもりだが、私は伊藤潤二を読んだことがない。これにははっきりした理由があって、「ホラー漫画が大の苦手」だからだ。つまらないとか、絵が生理的に受け付けないとか、そういう理由ではない。単純に怖いのである。ボクはホラーとグロがマジで苦手なのである。ちょっとでも読んだ日には夜眠れなくて大変なことになるのである。幼少期からそんな性格だったので、本当にホラー的なものには極力触れないようにしている。漫画もそうだし、映画、小説、ドッキリ系FLASHに至るまで、なんと無くそういう気配があるものには近づかない。断固たるチキンハートを守り抜くため、これまでは堅固な防壁を築いてきたのである。 幸か不幸か、アニメというジャンルにはホラーってほとんどない。グロい作品は割とあるけど、まぁ、必要に迫られたグロなら「風景の一部」としてスルーできるし、他の部分に集中すれば誤魔化すこともできる。これまでアニメで見たホラーといえばせいぜい「闇芝居」くらいのもんだし、5分ならどれだけビビらせにきても逃げ切ることが可能だ。しかし、いよいよこうしてがっつりホラー原作のアニメが出てきてしまった。私は今後どうしたらいいのだろう。 幸い、1話目は別に怖くなかった。というか、1本目はよくわからんかった。そういえば、聞きかじりの知識でも伊藤潤二ってのは「ただ怖がらせる」タイプの作家ではないのだった。どちらかというと珍奇な発想でもって想像力を刺激し、「わけのわからないもの」の恐怖感を生み出す。何かがいきなり飛び出してきて怖いとか、そういう類のものではない。そして頓狂な作風だからこそ、怖いというよりもちょっと面白いことも多々あるのだ。今回の1話目はまさにそうした「なんかヘンテコで面白い」部分が先に出たエピソードだったのだろう。ただ、そうした「あまり大きくない刺激」に関しては、わざわざアニメ化する必要があるのか、っていうのはよくわからない。三ツ矢雄二の怪演が面白くはあるが……。あんまり刺激は感じなかったので、第一印象はぼんやりしたもので終わってしまった。むしろ、2本目の短いエピソードのラストカットみたいな「原作絵のグロさもそのまま持ってきましたよ」みたいな緻密な映像を見せることが本作の役割なのかもしれない。色がつき、多少なりとも動くようになった伊藤潤二作品。そこに新たな「ホラー」があるのか、単なる原作の焼き直しに終わるのか。今後のスタッフの動向には(半分目を覆いながら)注目していきたい。 「Wake Up, Girls! 新章」 5→3 ずいぶん時間がかかってしまったが、ようやくこれで今期分の最終感想が出揃った。今期執筆した本数は34本。だいたいいつも通りの本数だとは思うが、やっぱり年齢とともに体力が落ちてきて処理に時間がかかるようになってきたのは難点である。今後の視聴体制は如何にすべきかな(毎回言ってる)。 さておき、今期最後にエンディングを迎えたのはこちらの作品。毎回感想を書いていたので最終回の感想とまとめてここに記録しておくことにするが、一言で言うなら「今作を認めてはいけないだろうな」と言うこと。やはり、ダメなものはダメとはっきり言う必要がある作品だった。 以前から言っていることだが、私はもともとこの「WUG」と言う作品のコンセプトを評価している。群雄割拠のアイドルアニメ時代。各社がそれぞれの武器を持って、様々な方面から「アイドル」と言うテーマを魅力的に描こうとしているこの時代、WUGは色々と一筋縄ではいかない因縁を抱えて生まれてきた。その詳細は今更触れないが、他社作品に比べると、明らかに資金面で劣るだろう、というのが最初の課題だった。アイマス、ラブライブを中心として、それ以外にもプリパラだってアイカツだってそうかもしれないが、アニメ作りに際し、スタジオ本来が持つ強さだとか、太いスポンサーによる多方面からの支援とか、そういう土台があって、アイドルのアイドルらしい煌びやかさみたいなものがアニメの中でも冴え渡る。残酷なようだが、これは間違い無く事実である。 しかし、そんな逆境の中でスタートした本作は、他作品にはないアイドル像を描くことで、その逆境をも武器とした。もともと「復興」をテーマにスタートしたプロジェクトだったということもあるが、なるべく現実に即した場所から、アイドルの良い部分も悪い部分も、ないまぜにしながら描いていく方向性。これはこれで唯一無二であり、描くべき価値があるテーマだった。第1シーズンがあれだけ作画面でガタガタになりながらも、しっかりと存在感を示し、WUGがこれまでアイドル活動を続けてきたのも、そうした「描きにくい」テーマから逃げずに挑み続けたことが評価されてのことだろう。 そういう意味では、この「新章」も同様に価値のあるものである。今回のテーマとしては、ある程度確立され、スタートを乗り越えたアイドルの「次の一歩」である。業界で生き残るための試行錯誤、新人から抜け出し、個の存在とチームの存在を両立させるための精神性。さらに業界全体の「アイドル不振」の脱却や後進育成に至るまで、なかなか他の作品では見出しにくいテーマがそこかしこに確認できる。今期もきちんと、WUGはWUGオリジナルで戦う姿勢を示していたのだ。もちろん、そうした戦いを挑むためには基盤となる部分が保証される必要があり、WUGの場合は楽曲の魅力もそうだし、キャストも含めて1人1人の「アイドル」が人間的な成長を遂げようという意識があってこその挑戦である。 こうして示されたテーマ性、独自性は文句のつけようもないものだ。しかし、残念ながら今作はそれを支えるだけの地力がなかった。映像面での問題は、そうした脆弱さが最も端的に表れたというだけの話だろう。CGモデルによるアニメ進行は、ライブシーンと日常パートをシームレスに繋げる面白い試みであったし、クセはあるが1話目では充分に可能性を感じられるものだったと思うのだが、残念ながらそれを1クール維持するだけの力を持っていなかった。また、シナリオ部分に関しても、様々な問題に切り込んではいるが、それを効率的にドラマとして盛り上げるまでの推敲がなされていたとは言い難い。クライマックスに至るまでの白木さんの心情変化などはいかにも説明不足であるし、WUGの内部での人間模様にしても、どうしてもインスタントな印象があり、7人を掘り下げるのにも尺が足りていない。これで2クールあればもっと様々な切り込み方で「アイドルの魅力」が見せられたのだろうが、この度の作画の体たらくを見るにそれも夢のまた夢。残念ながら、掲げた目標と実力が伴っていなかったために起こった不幸だと考えざるを得ない。 非常に残念な結果にはなってしまったが、まぁ、まだプロジェクトが終結したわけではない。リアルでのWUGも、作中のWUGも、まだまだ成長過程にある「続いていく物語」。この度のシナリオラインも、粗は目立つが次につながるという部分では希望が持てるものではあるのだ。さらに後輩のRGRの登場で世界観はますます広がり、I-1サイドの物語はそれだけでシリーズ一本作れるくらいに様々な興味対象を抱えている。今回のシリーズははっきりと「足りなかったもの」が分かっているのだから、次のステップでは今回の反省を活かし、また新しい魅力を持ったWUGの姿を描く機会があれば喜ばしい。誰が手をつけるのかは分からないけどね。 |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(03/01)
(02/28)
(02/28)
(02/27)
(02/27)
(02/27)
(02/25)
(02/23)
(02/21)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |