最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
人類はきっと傘で飛べる、第7話。誰しも夢見たメリーでポピンズな世界。きっとそのうち、人類はその夢を実現させるよ。それくらいに、この夢は人類普遍のものだ。きっと3歩くらいなら湖も渡れていたに違いない。 ようやく「意味のある」話になったなぁ、という感慨のある1話。これまでの展開を貶める気もないが、どうしたって「いい話」のテンプレ感が拭えず、さらに何度もクサしてきたヴァイオレットのキャラの不安定さも災いしてなかなか作品に入るこむことができない状況が続いていたのが正直なところ。全体的に「もったいないなぁ」という印象だったわけだが、今回のお話でようやく、その「もったいなかった」部分が実質的な意味を持ち始めたかな、という感じがする。 いくつかの要素を見ていくと、まず、基本線となる「いい話のテンプレ」は今回も同じといえば同じ。これまた人類普遍の話ではあるが、そりゃぁ死に別れた親子の話なんてものが出てくれば泣かせる話になるに決まっているのだ。しかもそれが呑んだくれてしまった親父と、その娘にそっくり(父親目線)なヴァイオレットという組み合わせなのだから、もうそこからの展開は決まったようなもの。そこに新規性は見いだせないが、これまで通りに「30分でお手軽ないい話」は作り出せるだろう。気になるのは序盤の自動人形の扱いで、ヴァイオレット本人も「メイドじゃありませんけど」みたいなこと言ってた割にしっかりメイドになっていたあたり。まぁ、コスチュームからしてメイドになる気満々にしか見えないのだが、「どこに呼び出しても綺麗なおねーさんが健気に出張してきて旦那様にサービスしてくれるよ」というのがなんだか下世話な設定に見えてしまってしょうがない。いや、こっちの心が汚れているせいなのだろうけども……。 しかし、幸い今回はそうした阿漕さが「娘の虚像」というポジショニングのおかげで有意味なものになっている。無償の奉仕は親子関係に通じる幻想を見せるのでより娘の幻影に肉薄することになるし、メイド然としているのでなんでも出来そうに見えるヴァイオレットが実は卵すら割れず、塊となったカルボナーラも娘の思い出に繋がってしまうという展開。最近すっかり有能になってしまったヴァイオレットの急成長はここ数話でようやく飲み込めてきたので、彼女がちゃんと雇用主の希望を理解した上で動けるようになっていることに違和感がなくなっているのもプラスの要素だろうか。おそらく戯曲の類にこれまでほとんど触れてこなかったであろうヴァイオレットが、初めてのフィクションを読んで心踊らせている様子も年相応のあどけなさが見えて可愛らしい。 そうして作り上げていった関係性は、作家先生の更生という役割とヴァイオレットの変化を促進する意味の両方を兼ね備えている。常々ヴァイオレットのことを「アスペ」と表現してきたわけだが、ここ数話で彼女のアスペぶりは大きく改善されている。これは彼女が「職業として」自動人形のノウハウをマスターする上で必要に迫られて人間の感情を学習しているおかげなのだが、どうしたって自学自習では時間がかかる。そこで手っ取り早いのは、優秀な先生に「感情の授業」をしてもらうことだ。人の発する言葉を記録することが使命である自動人形の彼女が最も影響を受けるのは、真に迫る言葉を紡ぐ者であろう。あの作家先生がどれほどの才能を持っているのかは定かでないが(ちゃんと冒頭にたくさんのファンがいることは明示されている)、なんらかの「感情を呼び起こすプロ」である彼の実感のこもった「愛情」が、ヴァイオレットの魂に直接働きかけ、「愛することの喜び」や「それゆえに生まれる別離の悲しみ」を伝えるというのは、非常にわかりやすい成長プロセスであると言える。 今回をもってついにヴァイオレットは完全に「アスペ」を脱却して人間になった感がある。それは、ラストシーンで社長に自分の感情をぶちまけているシーンでも明らかで、シリーズを通して彼女がわがままや自分勝手な発言をしたのはこれが初めてのこと。「なぜ私だけ」などという身勝手な(そして身につまされる)感情がついに彼女の中に生まれたというのは、ひどい言い方ではあるが、実に新鮮なものであろう。また、その前のシーンで自分の戦争責任を振り返り自責を繰り返すシーンも印象的。少しずつ人間的な感情を覚え始めた彼女は、過去にどれだけ自分が「アスペ的な」行動を取っていたかが理解できるようになり、例えば最初にお世話になったエヴァーガーデンの奥さんに謝ることもできるようになったし、戦時に自分が壊してしまったであろうあらゆるものへの後悔を覚えるようになった。戦争兵器には必要のない感情が新たに芽生えることで産まれる救いようのない慚愧の念。それはあたかも、中二病が終わったあとにどうしようもなく恥ずかしい、そんな気持ちにも似ているかもしれない。燃えている、燃えている、そんな過去のアスペに対する感情が、なんとも痛ましく思える。 さらに今回のお話で非常に良かったのは、これまでいまいち有効に使いきれていなかった京アニ作画がフル回転したことである。別に作画のクオリティが変わったわけではない。描く対象がドンピシャになったということだ。それは例えば湖畔の麗らかな風景であるし、そこで描かれるヴァイオレットの素直な憧れの感情だったりする。そして何と言っても、華美なエプロンドレス姿で彼女が全力疾走してひらりと湖を舞うダイナミックな跳躍シーン。ヒラヒラの衣装での大ジャンプというミスマッチと見栄えの良さ。この辺りに京アニ的なミラクルというのが実によく現れるわけで。話の内容もさることながら、ようやく「いいものが見られた」という実感が募る1話でございました。 PR ヒロインがゲロ吐くアニメは名作、第8話。もしこれが本当なら、ヒロイン勢一同がまとめてゲロを吐くアニメは? 最初の敵は船であった、って、なんかキャンペーンとしてはずるいタイプのタスクやんけ、って思うのだが、実際に生活している時間の長さを考えたらしょうがないのか。南極というメインバトルを控え、まずは予選か1回戦くらいの相手が船だ。例えるならようやくハンター試験会場を探し当ててトンパに出会ったくらいのレベルだ(トイレにこもるところは似てるかもしれない)。でも、実際どうなんでしょうね、船酔い。わたくし、人生経験に乏しいもので実はこれまでの人生で船旅って1、2回しかしたことないんですよね。小さい頃の記憶しかないので、船酔いがあったのかどうかもよく覚えてない。確か船内では特になんともなくて、作中でも出てきた「陸酔い」の方が印象に残っている。まさか地面があんなに揺れるようになるとは思ってなかったからなぁ。 とにかく、女子高生四人は船旅に関してはバッチリ素人なので、そりゃぁいきなりのグランドラインに船酔いは避けられない。それまでの道中が割と順調だっただけに、ここで立ちはだかるシンプルな障壁はなかなか脅威だ。幸か不幸か彼女たちはあんまり頭数にカウントされていないので動けなくなってもクルーたちに影響はないのだが、ここではっきりと「自分たちは役に立ってない、せいぜい足手まといにならないことが最大の努力」という事実を突きつけられ、なんとか奮起するきっかけにしていきたいところだ。芋の皮むきくらいはペーペーのお約束のお仕事だけど、割と皮が残った雑な状態でしか剥けてませんでしたね。 今回描かれた主たる要素は4つ。1つは「足手まといノーサンキュー」という克己心の育成で、2つ目がそれと対比的に描かれた先輩クルーたちの頼もしさ。まぁ、眉毛のないお姉さんは置いとくとしても、みんなして「2周目」なので実に頼り甲斐がある。隊長たちの貫禄はもちろんのこと、出港前はなんだか変な奴らに見えていたそれぞれの隊員も、過去の経験をしっかりと活かして自分たちの仕事をこなしている。見て回った色々な部署がそれぞれに魅力的なのは、おそらく船内の様子が事細かに描かれており、そこでの実体験に説得力があるからだろう。船内の1つ1つの背景が本当にリアリティを持っているのも大きなポイント。 というわけで3つ目の要素は「観測隊あるある」だ。多分このアニメを観るにあたって一番注目したかったのはこの部分で、「南極に行くときに、一体どんなビックリ体験があるのだろう」っていう純粋な興味を隊員たちのちょっとした言動から掘り下げて行く。荷物を固定するベルトのやり方とか、船上での身体の動かし方とか、そういう部分で「長い船旅の中で責任を持って自分たちの責務をこなして行く」ためのノウハウが描かれているのが楽しい。まぁ、本当はあんだけ海が荒れてる状況で勝手にドア開けて外に出るのはNGな気がするけど。その辺は多少フィクションも交えてね。しかし、本当に地球上にもワンピースみたいな設定の海域があるんやなぁ。逆カームベルトか。 そして、「しっかりと地に足をつけた活動ができる先輩クルー」と、「何も出来ない役立たずの小僧っ子ども」という2つの隔絶を最終的につなぎ合わせたのが、4つ目の要素、「キマリの信念」ということになる。今回は四人が揃ってグロッキーになっていたので個々の特性はそこまで明確に出なかったのだが、そんな中、報瀬が何度も「選択肢」という言葉をあげたのを受けて、キマリが「自分で選んだ道なんだ」ということを力強く主張した。この言葉は四人それぞれに違った意味を持ち、報瀬にとっては長年の宿願を抱えた人生行路、日向には自分の緩慢な人生を撃ち壊すための破天荒な思いつき、結月には新たに出来た友達との初めての共同作業、そしてキマリにとっては勇気を持って初めて自分から選んだ人生だ。各々がそれぞれの理由で「選んだ」というその事実。それをはっきり示すことで、これからの艱難辛苦を戦い抜く決心を改めて固めさせる、そんな発破をかけたのがまさかのキマリだった。なんだかんだ言って、一番まっすぐに今回の目標に突き進めるのは彼女だったということなのだろう。残りの3人は、今回はキマリに「救われた」形になりました。報瀬さんは色んなところで救われっぱなしのポンコツ多めですが……。 さぁ、いよいよ見えてきた氷の大陸。隊長たちの「帰ってきた」という言葉の重みたるや。まだまだ遠い、遠い場所。 本石簡単に見つかってるやないけ、第7話。まぁ、相手の金髪がすごかったことを褒めるしかないが……流石にもうちょい気をつけて隠しても良かったのでは。 だいぶ流れが収束して、なんだか普通の少年漫画のクライマックスっぽくなってきましたね。もともと主人公が一撃必殺のパンチ持ち、さらにそのサポートが瞬間移動能力で機動力をあげるっていう設定自体が割と少年漫画っぽくはあったのだけども。唯一の違いはそれが就活成人女性とじじいだったというだけの話で。 前回までのお話で一応間島家をめぐる物語は決着。両親は流石に無理だったが、なんと翔子さんのお兄ちゃんだけはかろうじてご存命。しかもあの時のままの姿でカヌリニとしてこの世界に囚われており、何がどう作用したのか、樹里のパージパンチでカヌリニ自体を撃破したら中からボロボロの状態で出てきた。翔子さんからしたらこれ以上ないくらいの僥倖であろう。全ての目的がここに成し遂げられ、彼女としては、もうこんな忌まわしい場所をさっさと抜け出して無事に何事もない生活に戻りたいだけである。パートナーの迫さんも基本的なモチベーションは同じ。金目当てで佐河たちのつるんだはずなのに、いつの間にやらだいぶ面倒な状況に巻き込まれており、とにかく今は後腐れなく帰りたい、っていうのが正直なところだろう。最初の印象はなんとも粗野な人物だったが、翔子さんに協力する段になって「あれ? 割といいやつ?」ってなって、今回は樹里や爺さんとの交渉を卒なくこなし、実はなかなかの切れ者だったことも示された。二人が佑河サイドに正式に加わったことで、勝負の天秤は大きく傾いたことになる。 迫たちから得た情報を元に、残る構成員を各個撃破する作戦の佑河家。未だに暴れまわっている親父という不安要素はあるものの、やはり樹里と爺さんのヒットアンドアウェー作戦(アウェーするのは相手のタマワニ)は強い。これに内通者としての迫たちも加われば、普通に考えれば止界で負けることはなさそうだ。しかし、残念ながら少年漫画的にはそう簡単に終わらせてくれないのである。まず、ひょんなことから隠しておいた本石が発見されて一気に逆転。これがすんなり佐河の所に回っていたら、その時点でジ・エンドだった。しかし、幸か不幸か佐河サイドはさらに揉め事が起こっており、宗教的なお題目から逸脱した佐河の言動に構成員が造反するという展開。そして、予定外の展開にも一切慌てない佐河さんは、いよいよもってその真の力を見せ始めるのである。このタイミングで大ボスが変身って、ドラゴンボールみてぇな展開だな。 佐河の武器は「タマワニを自在に操れる力」らしい。さらに、今回翔子の兄が時の流れを止めたようにしてカヌリニの中から発見されたことにより、佐河が狙っている「延命」プランもかなり現実味を帯び、彼の知識が正確なものであったことが裏付けられている。彼は彼なりに、全力で資料にあたり、自分では入ることすら出来ない止界について、入念な下調べをしていた様子だ。なるほど、だからこんなに強いのだね。何事も予習とした準備が大事なんだよ、ということを教えてくれるいいヤクザである。 あとは、パッと思いつきで戦うにわか止界術者の樹里がそんな勤勉な佐河にどのように立ち向かうか。そうかー、名前が「右」側と「左」側で対になってたのかー。気づいてたわー。毎回ちゃんと漢字で名前書いてたから気づいてたわー(嘘です。今回言われて初めて「あ、だからあんな面倒臭い漢字だったのか」って気づきました)。間に入ってるのが「間島」なのは偶然なんですかね。 とにかく不穏、第19話。結局、どこまで行っても安寧にはたどり着けない物語なのだろうか……要所でちょっとギャグっぽいテンションが入ってくるおかげで逆にシリアスさが際立って辛い……。レンフレッドさん、飲もうぜ。 ぞろぞろとエリアス邸に人間が集まっているのを見ると、なんだかアニメシリーズとしてはいよいよ最終章に入ったのかな、という気がしてくる。一応対立関係にあったはずのレンフレッドさんもすっかり同胞っぽくなり、エリアスと向き合ってお茶しててもそこまで不穏な空気はない。まぁ、元々悪人ではないし、最初の対立も訳あってのことだったので「敵」というのもおかしいのだが。 その他、初めて見る「カレッジ」と称するチームの面々も集まり、いよいよ巨悪であるカルタフィスの陰謀に向き合っていくか、という感じ。ただ、カルタフィスの考えというのは別に世界征服を企んでいるとか、憎きエリアスを亡き者にしようと考えているとか、そういう分かりやすいものではない。今回は「ドラゴンの誘拐」というこれまた面倒な案件をひねり出しており、そこにある目的は金儲けなのか、生物実験による極悪な進化素材なのか、単に魔法使いサイドに嫌がらせがしたいだけなのか。掴み所がないからこそ、そこにどう対処したらいいのかも分かりにくい。しかし、レンフレッドさんたちはなんとかしてこの悪行を止めねばならぬと考えている。特にレンフレッドさんは直接的に実害を被った人間でもあるので、なんとかしてカルタフィスの悪行にストップをかけたいと考えている。 しかし、そうした純粋に「善なる」行いをエリアスがやりたいかといえばそうでもない。エリアスさんはどこまで行っても自分に正直な人(?)なので、自分に不利益が出て、利益が出ないとなればあまり気乗りしない。おそらくレンフレッドやカレッジの人間が家に押しかけてきたことにだっていい気分ではないのだろう。しかしこれまでのように他人を避けて生活し続けるならそれでもよかったのだが、最近はチセのおかげで外界とのインタラクションが増えてきている。原因であるチセの方はというと、自分たちの生活が結局は外界と地続きであることを少しずつ理解し、真っ当に「人間として」成長している。つまり、子供が大人になり、社会との繋がりを持とうとしている。これはエリアスの教育によるものではなく、周りの環境によって自然に培われた意識であり、おそらくエリアスの想定外の成長である。おかげで二人の間には多少の意識のズレは起こっており、前回の痴話喧嘩(?)なんかもその現れと言えるのだろう。 現状、チセの選択(人間的善行)が正しいものかどうかは簡単に判断できるものではない。もちろん、かわいそうなドラゴンの子供を助けてやろうという姿勢は立派だが、その過程でスレイベガたる自らをすり減らし、エリアスに負担をかけてしまうことがトータルで「プラスの」結果と言えるのかどうか。エリアスはそこを考えて渋っていた訳だが、チセはエリアスを「成長」させたいという意識もある。これまで「父親と子供」だった関係性に「母親と子供」みたいなズレも生じており、チセはなんとかエリアスの手を引っ張って「まっとうな」道を歩んで欲しいのだ。その結果、今回も彼女は色々と無茶をするのである。 ドラゴンを救出するために彼女が選んだのは、なんとあの1話目で登場した人買いに連絡を取るというもの。まぁ、考えてみりゃやってることはあくどいが、チセからしたら命の恩人でもあるわけで。電話番号くらいは知っててもおかしくないか。そして、きっちりあの人がオークションへのつてを持ってるのが偉いな。まぁ、多分表に出せない「そっち系」商品の取引なんてものはあんまり関わってる人間もいないのだろうけども。 そうして始まったオークション。そりゃまぁ、簡単に終わる訳ないんですよね。どこまでがカルタフィスの狙い通りなのかわからないが、ぶっ壊れちゃったドラゴンにみんな騒然。そんな会場にはまたよくわからない魔法使いが一人。なんか、風貌と声のせいで「七つの大罪」のマーリンっぽいな。真綾ボイスも魔女っぽさがあるってことなんでしょうかね。このドッタンバッタン大騒ぎは、どこに収束するんでしょう。次回予告でまた「厳しい選択」って言ってるけどな……。 2月17日 ドラフト模様(RIX×2 XLN) ピック順 【Chrolony】→【Serra】→【Mei】→【Alessi】→【Thraxi】
今週も無事に開催できたよドラフト。でも、特にニュースはねぇな。あと何週プレイできるのか、カウントダウンは始まっている。
姉妹だったらそれくらいのこと普通よ、第7話。そんな世界があってもいいじゃない。 さぁ新展開。恋愛ドラマの新展開なのだから当然横槍としての刺激がぶっこまれるわけだが、なんかもう、想像以上に火の玉ストレートな奴が登場。ヘボットボイスなので冗談にしかならないんじゃないか、とちょっと まず、本作では既に供給過多なので必要ないとすら言える「エロ肯定キャラ」。中学二年生にしてお小遣いの貰い方が援交まがい(確実にアウト)という時点でBPOに連絡されそうなレベルだが、さらにそんなブレーキの壊れた問題児が柚子に興味を示してしまうというのだからたまったものではない(よくやった)。関係性としては「幼馴染」というだけなのだからそのままの属性を維持してくれれば問題なさそうなところだが、この世界の幼馴染は思いの外跳躍力があることは既に桃木野先輩が証明してしまっているのである。「柚子ちゃんは面白い子だから自分の手が届く範囲でキープしておきたいなぁ」って思ったら余計な虫がついちゃってるみたいだから積極的に排除したい、という、いわば姫子の時と逆バージョンの関係性である。 当然外野が「逆」になるのなら、柚子と芽衣の関係性も逆にならざるを得ない。これまで積極的にアピールするのは追い求める側の柚子の役目だったし、芽衣の方は父親絡みのゴタゴタのせいでちょっと昂り過ぎたかな、みたいな反省もあり、はっきりと柚子を拒絶する理性を見せつけているのだが、逆に言えば既に芽衣さんも「理性を持たないと拒絶できない」くらいの状態になってしまっているということでもあるのだ。柚子に迫られた時にはっきりと頬を赤らめていた時点でカウントダウンは始まっており、初めて目にした柚子と他の女の絡みのせいで、今までになかった感情が開花。人はそれを嫉妬と呼ぶのである。 しかし、これまで何とも歪んだ人間関係の中でしか生きてこなかった芽衣さんは、どうやったら自分の持つ「好意」をさりげなく姉に向けられるかがわからない。クマゴロー(なんて名前だ)を抱えてもじもじする芽衣しゃん。何していいかわからなくて必死におててをカリカリする芽衣シャン。これまでもずっと「不器用な子やな」というイメージはあったが、その不器用さが完全に可愛らしさの方に振れてきたのは良い傾向である。そして、結局訳が分からずに暴走するとコミュニケーション手段がスキンシップへ至り、姉妹でのペッティングくらいしかやることがないあたりが芽衣さんなのである。もう、この子にこそちゃんとした情操教育を施してあげてくださいよ。僕らのはるみん先生がいれば何とでもなりそうなものなのに。今週も、新たな外敵を認識して警戒モードで観察し続けるはるみん師匠の男前っぷりが素敵でしたわ。 今度は芽衣が変わる方のお話、ということで、あとはライバルに設定されたまつりちゃんがどんなキャラとして掘り下げられていくかですなぁ。現時点で相当エロいので、もうこれ以上行き過ぎたことにはならないとは思うのだが……気になるのは看板蹴り倒した後にわざわざ電話してたシーンよね。あの部分だけ意図が読み取りにくかったんだよな。根底にあるアンビバレントな善性をほのめかしたものなのか、思春期特有の理屈で推し量れない葛藤みたいなものの表れなのか、それともさらにもう一手間かけて何らかの芽衣を陥れる罠を画策したものなのか……。まぁ、何であれ、このまま積極的にアプローチを仕掛けて、ウブな柚子さんの性的衝動へのハードルを下げてくれると良いと思います。 史上最もかわいい諏訪部キャラ、第20話。この全力で好き放題やる姿勢、本当に尊い。今期は「おそ松」がなんだか煮え切らない話が多い中、こっちはのびのびやれてる感があるので本当に楽しいです。なお、同じ週の「キリングバイツ」では諏訪部が迫真のナレーションで「カバは速ァい!!!」って言ってたのが最高でした。 念願のドボちゃんお当番回。これまでも14話みたいにドボちゃんにスポットが当たるお話はいくつかあったが、ここまで完全にドボちゃん視点で、しかも完全にいじりだけのエピソードというのは初なので、本当に愛らしさとキモさの絶妙なブレンドがしっかり効いている。唯一の難点は、最大の常識人(常識カバ)であるドボちゃんをネタにしてドタバタする場合、ドボちゃんは完全に被害者サイドに回ってしまうので本当に可哀想、っていうことなんだけど、まぁ、この世界は「完全な被害者サイド」だらけなので気にしてもしょうがない。前回のシューさんだってほぼ完全な被害者だったし。 さらに、今回はドボちゃんの愛らしさだけでなく、謎のちびキャラ大行進という映像面での無法行為が展開している。基本的にデザインなんてネタのための踏み台としか考えてないような野放図な作品で、17話のウェスタンの時みたいに一切説明もなしにやりたい放題でムジークを突っ走らせるのもお約束だが、今回のお話に至っては、怪現象がムジークですらないという。もう、マジで何でもありやんけ。いいぞもっとやれ。もちろんキャンディ(?)を食べて小さくなったり大きくなったりするのは「不思議なメルモちゃん」のパロディである(今回は青いキャンディで小さくなっていたので逆ではあるが)。 ちびキャラは完全に製作チームを分けてデザインされているのかと思ったが、少なくともスタッフロールでそういう特別な記載はなかったな。元からどこか浮いてる存在だったクラシカロイドたちが今更どんな形状になろうとも町の人々は大して気にしないのだろうが、完全にアメリカンカートゥンみたいな絵柄になった面々は実に愛らしく、なるほどゆるキャラとしても御誂え向き。将来的にはあのデザインでのグッズ展開も待たれるところである。そしてその反面、「赤いキャンディ」の方のリアルモード(?)はこれまたやるせないデザインが徹底されており、この世界ではあの2Dな動きはどんな風に認識されているのかが気になるところ。ラストでは見事にリっちゃんが「リストさん」へと変貌を遂げており、クラシカロイド性転換の深刻さを伺わせているのである(普段からチャイコが散々ネタにされていたが、リッちゃんがそっち関係でネタになるのってもしかして初めてか?)。 もう話数も20話を迎えて今シリーズもゴールが近そうだが、さすがにドボちゃんメイン回はもうないだろうなぁ。最後までカバのままなんでしょうね。みんながそれを望んでるしね(本人以外)。 アスミスまで出てきやがった、第7話。何度も何度も繰り返しますが、本作のキャストパワーは高すぎます。各所で様々な声優的小宇宙が形成されています。報瀬のママンはCV茅野愛衣ということも判明し、なんだか年上チームがどこぞのゲーム製作会社の上司チームに見えてきた。 さておき、相変わらず1話の中にきっちりと「盛り上がりどころ」を用意しつつ、物語全体を引き締める要素を落とし込んでいるおかげで前後の連結も良いというお手本のような作劇。まぁ、すでに本作にメロメロになっている身としては、何をされても楽しいと感じてしまうのかもしれませんが(実際、アスミスキャラが「愛してる」って連呼してるシーンで何故か爆笑した)。今回は女子高生チームのあれこれよりも、大人チームがここに至るまでを描いたお話。 これまた何度も書いていることだが、「南極に行く」ってのは本作を見ているとなんだかサラッと片付けてしまいそうになるが、とんでもないことなのである。これまで度々「この4人は何故南極を目指そうとするのか?」という部分がテーマとして持ち上がり、前回は日向というキャラクターが「こんな奴だからこそ南極にでも行ってみるものだ」ということを報瀬との不器用な関係性から掘り下げられた。今回奇しくも全員が乗員たちの前で抱負を語ってくれたおかげで乗船理由はさらにはっきりしたわけだが、キマリの「此処じゃない何処かへ」というモチベーションは、この期に及んできっちり維持されているというか、めぐっちゃんとのあれこれのこともあって、さらに志が高くなっているようにすら感じられるのが嬉しいところだ(まぁ、今週やってたことといえばレフ板持ってたくらいなんだけど)。 こうして中心になる4人の事情は一通り分かったわけだが、物語を進めて行く上で、もっと大切なことがあったのだ。それが、「そもそも大人たちはなんで南極に行くの?」という部分である。ことの発端となったのは報瀬の母親・貴子さんであり、民間に譲渡されるという観測船・観測基地を使って、なんとか自力で南極へ渡り、その地を踏むという野望がスタートした。そして、この1回目の挑戦で貴子さんは不幸にも行方が知れなくなり、残された面々(能登ボイスが藤堂さん、日笠ボイスが前川さん)は、貴子の残した無念の分まで、「負けてたまるか」の精神で再びの挑戦を目指して戦い続けてきたわけだ。 こうしてみると、今回乗船しているメンバーは1回目の乗員とほぼ同じということなので「リベンジ」というのが大前提の目標ということになるが、はて、それでは「復讐心」を持つ前の「そもそもの」目的とは一体なんだったのだろうか。実は、この部分は作中ではほとんど描かれていないのである。メインの3人は「南極の空を見よう」というふわっとした言明からスタートしているし、周りの人間たちはそもそもほとんど喋ってすらいない。そんなふわっとした状態では、女子高生チーム以上に「そんなに大変なことをわざわざやる理由はあるのか?」と疑問に思われてしまいそうなものなのだが、不思議なことに、本作ではそうした部分にあまり違和感がない。おそらく「リベンジ」という大前提を用意してしまっているので「その前の時点のモチベーション」があまり気にならないという二段階の構えが(ちょっとズルっこいけど)疑問の生成を抑えているのだろう。そしてそれ以上に、「何は無くとも人間は未踏の地を目指すものだ」というフロンティアスピリットの後押しが全体的な雰囲気を支えているのだ。つまり、やはり全ては「此処じゃない何処かへ」。キマリを主人公たらしめているのは、もしかしたらそうした普遍的な欲求を最大限に発揮したキャラクターであるからなのかも知れない。 こうして漠然としながらも少しずつ形作られて行く「南極観測という苦闘」。人手が足りない、物資が足りない、何よりも予算が足りない。事情が掴みきれない女子高生チームからは「何か裏があるんじゃないか」と勘ぐられてしまうくらいに無い無い尽くしで絶望的な挑戦。ここまで不自由な部分に言及されてしまえば、あとはそこに携わるスタッフたちの「熱意」を裏に読み取るしかないのだ。冒頭のインタビューで、隊長の東堂さんは「南極の良さを皆さんに知ってほしいですね」と語っていたが、南極なんて観光地でもなければ即座に利益が出るような金の話もない。どうあがいても民間レベルでの「いいところ」を一般人が感じられるような場所ではない。それでも、観測隊の人たちは我が身を捨ててこの地を目指す。もちろん長期的に見ればお宝が眠っているのも事実であり、天文学的に、地質学的に、生物学的に、歴史学的に、とにかくやりたいことはてんこ盛り。ただ、そうした大上段の目的意識以上に、今回の観測隊の人たちは、「南極に行くこと」そのものが目的であり、1つのゴールとして見定めているのである。そのことが伝わればアニメのシナリオとして万事OK。余計な説明は削ぎ落としつつ、キマリの目的をグループ全体に押し広げたようなわかりやすい設定が、物語の「熱」を維持してくれている。 そうして「南極へ行くんだ」というモチベーションを皆が高め合う中で、やはりひときわ特殊なのは報瀬さんであろう。東堂さんたちも、報瀬を南極まで連れて行くという一連のイベントが今回の1つの目的であるように見て取れる。全ての発端となった母の思いを受け継いで、キャッチーでウィットでセンセーショナルな旅になると良いですね。(ポンコツふだを貼りながら) 佑河家やばすぎ問題、第6話。爺さんと樹里だけが特殊能力持ちっぽいのだが、兄ちゃんはあっさり人殺しちゃうし、親父はレベルの高い殺意をナチュラルに内包してるし、止界術なんてなくても充分選ばれし一族だった可能性が。 思いの外早く訪れた、佑河家と翔子さんの共同戦線。まぁ、一度佐河チームから離れてしまえば、別に翔子さんが樹里達と敵対する理由はないのだしね。ただ、だからと言って簡単に手に手を取って、というわけにもいかないのが翔子さんの複雑な心境である。今回はっきりと描かれた「佑河家との隔絶」は、なかなか共感は得にくい部分でもあるのだが、言われてみれば確かにしょうがない感情ではある。幼いあの日、翔子さんは本当に出来すぎた偶然から、たまたま止界に迷い込んでしまい、そこで家族全員を失った。誰が悪いという責任問題ではなかろうが、それでも「原因は何か」と問われれば、それは間違いなく佑河家なのである。あの日、気まぐれに爺さんが止界を発動させてしまい、そこで幼かった樹里が勢い任せに翔子を止界から追い出してしまったからこそ、彼女は長年孤独に生き続けねばならなかったのだ。そんな家族と協力しろというのは心情面でなかなか折り合いがつかない部分だろう。 もちろん、翔子さんだって理知的な人間なのだから、一度は「佑河家に頼み込んで」という方法も考えた。だからこそあの雨の日に、佑河家を訪れたのだ。しかし、そこで見たのは平和そうでなんの変哲も無い普通の家族の姿。そこに特別な秘術を持った「忌まわしい一族」のイメージはなく、とてもではないが自分の恨みつらみを吐き出す相手には見えなかった。家族を止界に捨て去った原因がのうのうと平凡な生活を続けており、止界に入れない自分は20年もの間終わりの見えない戦いを続けてきた。そんな落差が許せなくなり、彼女はより過激で、明確な主張を持つ佐河に与することになったのである。 しかし、事態は混迷し、いよいよカヌリニとなった家族との邂逅が現実味を帯びる。ひょんなことから真を手に入れたことを契機に、翔子はついに佑河家との共闘を申し出たのである。互いの感情のぶつかり合いは、どうやらあの日の記憶を取り戻した樹里だけが感じられるものである様子。あと、迫さんは結局いい奴っぽいので翔子さんの長年の苦闘には少し同情しているようだ。 カヌリニの召喚は、事前に佐河が実践して見せたので簡単にできるかと思いきや、これが本当に難産である。そりゃそうだ。おっさんも言っていたが、縁もゆかりもない赤の他人に対して明確な殺意を抱き、さらにそれを寸止めしてカヌリニ召喚だけを確認する。そんなもん、普通のメンタルの持ち主だったら多分無理だ。修羅場をくぐってきた切れ者の佐河だからこそ、そんな常人離れした精神感応が可能だったのだろう。どこまで言っても常識人である翔子さんには、結局家族を呼び出すまでの殺意を高めることは出来なかった。普通の人間には、それは絶対に無理………… のはずなんだけどなぁ。なんやねんあの親父。怖い。マジで怖い。一番のパンピーのふりをして、そこからいきなりの殺意マシーン設定。今までもどこか胡乱な中に狂気は滲んでいたような気もするが、なんで引きこもりニート一家のおっさんが殺意の波動に目覚められるんだ。これ、爺さんが止界術を自分の代で止めて伝えようとしなかったのはどう考えてもファインプレイやぞ。あのおっさんにこんな爆弾を与えていたら、今頃どうなってたかわからんからな(多分おっさんが死んでると思うけども)。 何はともあれカヌリニ爆誕。爺さんのテレポートで防御、そして樹里のパージパンチで攻撃。特殊能力2つを活かした戦闘スタイルは相変わらず。樹里さん、もうすっかりパージ能力を自分のものにしており、佐河さんが一人瞑想時に言っていた「タマワニの流れが云々」なんかもすっかりコントロールできてる。やっぱり戦闘民族だな、佑河一家。なお、親父は単に逃げるだけの模様。 大願だった家族との再会を実現した翔子さん。これで、もう彼女に思い残すことはないはずなのだが……さて、真も取り返したのだからあとは一目散に止界を出れば終わり……ならいいんだけどね。どうなんだろね。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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