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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ウアァァア! めぐっちゃん!! 第5話! 切ないなぁ。青春だなぁ。記念すべき今年初のボロ泣きアニメは意外なところから現れました。痛々しいって、素敵だなぁ。

 まさかのめぐっちゃん回だった。なるほど、今作は「南極探検」という大上段のテーマに目が行きがちだが、どちらかというと女子高生たちの生の感情が行き交う青春ドラマとしての側面が強い。そして、キマリや報瀬の物語が成立するのなら、めぐっちゃんだって立派に主人公たり得るのだ。そしてそれは、なんとも切なく、身を切るような物語だ。

 気づけば本作もすでに5話目。南極でのあれこれを描くためにはそろそろ旅立つ必要があり、前回初めて訓練に参加したかと思ったら、いつの間にやら出発当日。もう少し「南極での心構え」みたいな部分でトレーニングするシーンが挿入されるかと思っていたのだが、そんなことをしている時間はないようだ。尺に余裕があって試験やトレーニングを延々流すことができた「宇宙兄弟」とは作品の性格が異なるからね。そうして月日は流れ、キマリたちの南極行きは当然それなりに話題になっている。学校ではなんと朝礼で登壇するまでの話題になり(まぁ、3ヶ月も休学する事態だしなぁ)、報瀬さんは闘犬モードに拍車がかかる。もちろん、学校側がここまで大々的に取り上げてくれれば、今まで妄言だとしか思われていなかった報瀬の大望だって一気に現実味が出てくるわけで、そうなってしまえば周りの人間の反応だって変わる。今や2人は学校ではちょっとした有名人。そして、その知名度は決して悪い方向での噂ではなくなっているのだ。

 そんな変化に、もちろん本人たちだって戸惑ってはいるだろうが、キマリのよく分からない図太さは、周りの頼りになる仲間たちの存在もあり、南極行きの不安や恐怖よりも期待や楽しみの方が上回っている。1話目で学校と反対向きの電車に乗ることすらできなかったあの時のキマリはもうおらず、今では立派な「南極チャレンジ隊員」の一人なのだ(多分、時として自分以上にポンコツになる報瀬さんの存在は大きいのかと思います)。変わる世界、進む時代。こうしてキマリは立派に自分の人生の「主人公」たらんとしている。

 そして、そんな変化に影響を受ける人間は、何もプラスの影響があるだけでは済まされない。意外なことに、前へ進むキマリを見て一番の影響を受けたのは、「隣にいるメガネ」、めぐっちゃんだった。これまでも少しずつ彼女の変化への「戸惑い」や「焦燥」を見せていためぐっちゃんだったが、キマリの旅立ちを契機に、それが一気に爆発した。依存されていると思っていた相手に、実は自分こそが依存していたのだ気づかされること。それは彼女にとっても耐え難いものだっただろう。自分が上にいるという優越感を幼い頃からずっと抱えてきたはずなのに、実はそれこそが依存であり、今やキマリは自分では想像もできないほどに、広くて明るい世界にいる。そんなことを考え続けた結果、キマリを害する方向への感情が動いたとしても、それは一概に責められるようなものではない。

 もちろん、めぐっちゃんのやっていたことは悪いことだし、許されるべきではない。しかし、彼女の抱えるどうしようもない葛藤は、思春期の繊細な感情の1つとして、本当によく分かるものだ。周りの人間の変化は、自分の停滞を浮き彫りにする。別にめぐっちゃんだっていっぱしの女子高生として普通に進路のことも未来のことも考えているのだろうが、さすがにわずか数ヶ月で南極へとぶっ飛ぶ親友と比べたら、それは霞むものであるし、「駄目だと思っていたやつが一念発起して劇的に変わってしまった」という事実は、必要以上に自分を小さく見せてしまったことだろう。そんな中で、なんとか友達の変化を止めようと足を引っ張ってしまった感情は、人間ならば誰だって思い当たる節はあるのではなかろうか。なんともいびつで、救われない方向ではあるのだが、それだって、長年蓄積してきた関係性ゆえのもの。培われた友情の裏返しでもあるのだ。

 本作はそうした微細な感情の揺れ動きを、嫌らしいほどに執拗に届けてくれる。一番端的だったのは、キマリが夢中で進めていたゲームのコンセントを抜いてしまうシーンだろうか。そんなことをしたところで現状に変化があるわけでもないし、別にゲームの腕がどうだろうと知っちゃこっちゃないはずなのだが、今のめぐっちゃんにとって、キマリが何かを進める、成し遂げるという事実がどうしても耐え難いものに思えてしまった。だから成し遂げる前にそれを消してしまったし、あくまでも自分の責任ではなく、「キマリが自主的に」辞めることを期待し続けてしまったのだ。

 しかし、報瀬や日向たち、キマリの新しい「世界」を目の当たりにすることで、めぐっちゃんは全てを悟る。キマリはもう、あの頃のキマリではない。新しい世界の中で、自分の手を離れて歩き始めた一人の人間なのだ。そんな当たり前の事実から目を背けようとしていた自分を恥じ入り、めぐっちゃんも、新たに一歩を踏み出す決意をする。旅立ちの日の早朝。おそらくめぐっちゃんはキマリが家を出る時間を知らない。それでも、彼女はあの日の朝に絶交宣言をしなければいけなかった。きっと、本当に早い時間からずっとずっと、キマリのことを待っていたはずだ。謝るために。前に進むために。

 確かに南極は遠く、それを目指すキマリの挑戦は勇敢で偉大である。しかし、彼女を見送り、日本の地に止まりながらも、新しい自分の未来を目指すことを決意しためぐっちゃんの挑戦だって、決して負けてはいない。3ヶ月間の南極よりも先に、2人の人生は続いていく。そんなずっとずっと遠い場所を目指すための決意は、立派な冒険心と言えるのではないか。めぐっちゃんは、本当に素敵なお友達だと思います。

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 まーたちっぱいだのデカパイだの……第4話。そういう話はみかこしが出てる作品でやってくれませんかね? ちかぺは巻き込まれただけなのでそういう話題は関係ないんですよ!(グリムガルラジオ並みの感想)

 しかし、乳がでかかろうと小さかろうと、そこに宿したエネルギーは本物。樹里の持つ「クラゲ追い出しパンチ」はどうやら緊急時以外でもサクサク発動できる問答無用の主人公特権らしく、いざ反撃に転じればチンピラなど一撃だ。じいさんの瞬間移動と合わせて使うことで必殺のコンビネーションを生み出しているあたり、血の繋がりのなせる技というか、その割にこすっ辛いというか……少年漫画だったらむしろ主人公に打破されるタイプの攻撃パターンだよな。

じいさんは垂直軸方向のテレポートは雑にしか使えないのに、チンピラの背後に回るときはピンポイントで移動できたのはたまたまなんでしょうかね。

 デカパイ掌底という必殺技を手にして反撃に転じる樹里たち。しかし、にいちゃんたちの行方が分からないという新事実が判明したことで動くに動けなくなってしまった。このままだと一回止界から出てもう一度止めても、にいちゃん+真の場所が分からないとどうしようもない、という判断で脱出すらままならない。しかし、実際には状況はさらに面倒なことになっており、なんと2人はすでに止人では無くなっており、この世界で勝手気ままに活動している(樹里はよくあそこに残された手がかりだけでそのことが推理できたもんだ)。このままで樹里たちが止界を離れていたら、2人は完全にこの世界に放置されてしまうところだったのだから危機一髪だ。じいさんと樹里が思い出した回想シーンでは、こうして「止界を離れること」がどれだけリスキーで致命的なものであるかがよくわかるエピソードが挟まれている。あくまでも佑河家における止界への出入りは石を中心としたものであり、誰もが勝手にホイホイ出入りできるような簡単なものではない。一族がまとまって動かないことには、余計な混乱を招いてしまうことになるというわけだ。

 そして、別ルートからの止界入りを果たした「怪しげな新興宗教」チームの方もなかなかまとまって行動することができない。ほぼ全員が初めて止界に入ったおかげで手探り状態であり、万全の体制で動けているのはじいさんと相手側の親玉くらいのものだろう。さらに敵サイドは元々の目的意識も統制が取れておらず、金で雇われただけの連中やよくわかってない信者たちはすでに緊張も限界にきている。冷静な女性幹部(間島さんという)が着実に状況把握に努めてはいるが、これだけの事態の中で全員の平静を維持するまでには至っていない。というか、多分本人に統率する意志もあんまりない。結局、全員が初めての経験の中でどれだけ信念を貫けるかの勝負になっているようだ。

 ひょんなことから再び登場した砂の巨人「カヌリニ」だったが、事前に推測されていた通り、今回はかなり小さくなった上に、ついに活動限界を迎えて機能停止。まだ2号3号がいないとも限らないが、少なくとも「目の前でカヌリニが停止した」という情報を得た3人はなんらかのアドバンテージを得たと考えていいだろう。今後もう1度実験して安全が確認できれば、止人への関与が可能になるのだから。次週でこのカヌリニがらみの謎が明かされると予告されたが……現時点だとどっからどこまでが「謎」なのかもよく分からんなぁ。緊張感が収まらぬアニメである。途中のおっぱいがなかったらヘトヘトだな(あっても疲れます)。

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「キラキラ☆プリキュアアラモード」 5→4

 無事に今年もここに到着、今期執筆した番組感想は35本。減ったような、そうでもないような。とりあえず、1年という長丁場を走り終えたことにお疲れ様である。昨今のアニメ事情を考えると、こうして一年間走り続けられるという保証がある作品枠っていうのはそれだけでもありがたいもんです。

 とはいえ、今年のプリキュアの総括はやや辛め。新機軸を打ち出した作品だったので単体で評価するよりも今後のプリキュア史に与える影響を見て最終的な存在価値を見定めるべきなのかもしれないが、一年間のシリーズという形で見ると、見どころよりも難点が目立つ出来になってしまっていたのは残念である。

 何をもって「難点」としたのか、大きく2つの要素を取り上げたい。1つは、5人プリキュアという人数と各キャラの立ち位置の設け方である。ぶっちゃけ、放送開始数話の時点では「かなり面白そうだぞッ」と思っていた。その理由はどうやらゴリゴリに設定された各キャラの個性の部分にあったようだ。わかりやすい例では高校生コンビがやばいくらいにカップリングとしてハマっていることは放送前から話題になっていたわけで、ゆかり×あきらの強烈な個性は、「この舞台から何が飛び出してくるものか」と期待感を煽る出来だったのは間違いない。しかし、結局「設定に見られそうな要素」以外のサプライズが最後まで出てくることはなく、いわば「出オチ」みたいな印象が強かった。5人プリキュアの先輩である「スマプリ」でもそうだったのだが、やはり5人それぞれの個性を見せようとして単発エピソードを続けるスタイルは全体の取りまとめという視点ではあまり有効な手立てではないのだ。どうしても散逸的な印象になり、グループとしてのプリキュア、シリーズとしてのプリキュアの完成度に貢献していない気がする。

 具体的なキャラで見ていくと、一番もったいないのはあおいだ。登場時(変身バンク)の衝撃のせいで期待が大きくなりすぎた部分もあるが、彼女が一番の設定過多で、どの要素も消化仕切れなかった気がする。そもそもスイーツを作るプリキュアの設定のくせに副業扱いなのがな……。他にも、上述の通りにゆかりさんはあまりに設定が固まりすぎていたために他のキャラとの絡みをシナリオで作りづらくて持て余していた印象があったし、対比的に素直なキャラだったあきらさんは何だか薄味にまとまってしまった。脇のキャラに要素が多かったせいで主人公のいちかは本当に真ん中で取りまとめる軸棒役に奔走する必要があり、個性を出しづらくなった。こうして見ると、5人で一番ブレなかったのはひまりだった気がするな。あ、5人に限らなければ一番見ごたえがあったのはビブリーですね。皮肉なことに、視点が散った味方サイドと違って敵側は毎週登場できたのでビブリーの背景が一番掘り下げられていたからね。同様の理由で、エリシオとノワールの関係性をめぐるボスキャラ争奪戦の流れなんかは悪くなかったとは思う。

 こうした「キャラの焦点がぼやけた」問題と不可分だが、個人的にどうしても納得がいかなかったもう1つの問題点は、「明らかにバトル要素が軽んじられた」ことである。上で「スマプリ」が後半失速したと書いたが、それでも23話のあの強烈な印象は忘れてはいない。バトルに関していえば、スマプリの5人は十分に個性的だったし、魅力的だった。しかし、このキラプリに関して、「バトルで格好良かった」プリキュアが一人もいないのは致命的である。肉弾戦の割合を減らし、なんかよくわからないクリーム状の物質で搦めとるだけの戦闘になったためにどの技も似たり寄ったりになって画面に変化がつけづらく、さらに対戦相手もなんだかふわっとした攻撃方法ばかりだったので本当に戦闘が添え物程度に終わってしまっている。まぁ、本来の顧客である幼女先輩にはこれでもいいのかもしれないが……東映ファンとしてはこれではさすがにご不満だ。綺麗事をうだうだ並べずに拳で語るプリキュアであってほしい。どれだけ優雅に振舞っていても「お覚悟はよろしくて?」と上から圧をかける圧倒的武力を誇ってほしい。そういう意味で、本作の打ち出した新機軸は(少なくとも私の中では)不要な改変である。プリキュアがスタートした根本理念である「女の子だって闘うんだ」というテーゼは、やはりもっとストレートに画面で見せてほしいものだ。

 トータルで見ると、やはり全体的に「コレ!」というでかいパンチが来なかったのが残念だったということになるだろうか。ビブリーにせよひまりにせよ、狙いが割と上手く行っているキャラもいることはいるのだが……やっぱり1年のスケジュールを考えながら魅力を維持するのって難しいですね。まぁ、我々おっさん勢は制作側からターゲットとして見られていない可能性もあるので、その場合にはしょうがないのだけれども。

 さて、切り替えていきましょう。来週からは早くも次世代、なんとまぁ、プリキュアもいよいよ15周年だそうで。記念碑を打ち立てられると良いのだが。

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 わーい、日常回(?)、第16話。チセさんがウィンドウショッピング出来る日が来ようとはね! チラチラと一般人の目に見えないものが漂ってるくらいのことは気にしない!

 いや、でも実際に今回のお話は(ほとんどの部分を)日常回と言ってしまってよかったのではなかろうか。前回まで吐血したりぶっ倒れたり首絞められたり、散々命の危機を味わってきたチセさんのこと、久しぶりに心穏やかに人生を謳歌できた貴重なエピソードである。そして、そのお相手がなんとあのアリスちゃんだったというのだからたまらない。よかったなぁ。ついに歳が近い人間の同性のお友達ができたんだもんなぁ。骨やら犬やらにキスして回る女子高生っていうだけでなんだかわびしくて涙が出そうだったもの。いや、本人も周りもそれですごく幸せなんだから構わないんだけどさ。

 とにかく、アリスちゃんとはいつの間にやらメル友になっており、門限に厳しいお父さんの目を盗んでこっそり街に遊びに出ちゃうくらいの親密度になっていた。いや、多分呼び出された時にはびっくりしただろうけど、「クリスマスプレゼントを買う」っていう割と普通のことも思いつけないチセさんは、荒くれ者で生い立ちに難ありのアリスちゃんでも「普通の」お友達である。もう、周りの一般人に認識できるっていうだけでも「普通」。そんなアリスちゃんが、話せば話すほどに共通点の多い、気のいい女の子だとわかればなおさらである。チセさんが「魔法使いの嫁(弟子)」なのだとしたら、アリスちゃんは「魔術師の弟子」。お互い、人生のどん底から師匠に救い上げられたところも一緒だし、生い立ちのせいで不器用に育ち、なかなか感情を表せないところも一緒(殺伐時代の目の下のクマも一緒)。そんな二人がわだかまりなく一緒に町歩きをするというのだから、楽しくないわけないのである。

 アリスちゃんは生い立ち云々を除いても割と男前の性格なので結局レンフレッドに何を買っていったのかは気になるところだが、まぁ、チセのプレゼントも無難なものだったし、きっと素敵なものを贈ったのだろう。あー、でもあれだけ健啖家でハンバーガー食いまくる子でもあるので、もしかしたら食べ物とか贈ってる可能性もあるけど……レンフレッドが「普段使っていてイメージしやすいもの」って何かな……ナイフとかじゃないといいけど。

 こうして、冬至・クリスマスという季節のイベントを満喫することができたチセ。見たところエリアスにも少しずつ感情らしきものが芽生え、チセとの交流で1つ1つその存在を確認していってるようだし、少なくともチセの健康状態も火急の問題は抱えていない様子。解決策が見つかっているわけではないのがもどかしいところだが、ルツとの連携もしっかり取れているし、このまま「何もない日常」がずっと続いていけば幸せなのだが……。

 そうも言ってられないのがこの作品の悲しいところなのよね。また出てきたな、ジョージボイスの変なやつ。今度はチセじゃなくて別な兄弟がターゲットになってしまったらしいのだが……。うーむ、このイギリス、あぶねぇよな。

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 この世界を一番的確に表す言葉は「Sex & violence」な気がする、第4話。なんかもう、字義通りの意味でもメタフォリカルな意味でもマウント取る方法が力技すぎる。

 「私たち、姉妹になったのよ」という言葉に思わず脳内で「すーる」というルビを振ってしまいそうになる女子校世界。物語序盤で登場した淫行教師が排除され、おじいさまも病院のベッドへ搬送。残されたのは純粋に女子高生のみという非常に生産性に乏しい世界。いや、だからこそ生み出される数々のSex & Violence。この世界の人間はやっぱり色々と頭がおかしいのである。

 まず、頭がおかしい世界の中でも比較的まともよりなのが、我らがメインヒロインの柚子さん。しかし残念ながら見た目に反してピュアッピュアな性格だったため、すったもんだの末の自分の混乱が完全に「芽衣への恋心」としてインプットされてしまったらしい。一応先週までは「あたし、どうしちゃったんだろう?」みたいな戸惑いを見せていたのだが、今週ははっきりと芽衣に対する気持ちを「好意」だと言い切っており、電車の中で二人並んだ際には遠慮なくときめいた顔で頬を赤らめている。吊り橋効果の超でっかい版だとでも思えばいいのだろうか、非日常を極限まで突き抜けた世界の果てに、柚子さんは愛を手に入れてしまった。

 そして、そんな柚子と芽衣の世界に殴り込んできた核弾頭が1つ。それが「漫画の中だと大体かませ犬ポジションだよね」でお馴染みツインテドリルヘアを特徴とする桃木野姫子さんである。これまでもちょいちょい2人に絡んできた「副会長」ポジションの姫子だが、基本設定はそのドリルから分かる通りのツンデレ風味。CVを釘宮に設定してリリアンに通わせれば薔薇様間違いなしの逸材だが、残念ながら立ち向かう相手は素直なタヌキ娘の福沢祐巳ではなく、マイペースな上に芽衣のことで頭がいっぱいの柚子である。なかなか正攻法では打倒できない。お姉さま(同い年)を手に入れるためのアドバンテージは「幼なじみ」という伝家の宝刀だが、冷静に考えるとこの手の作品で幼なじみ属性って負けフラグ以外の何物でもなかったり。

 さらに面倒なことは、この世界における藍原芽衣という人物が、どうやら「対等な立場で関係性を育んでいく相棒」ではなく、「最終攻略目標のダンジョン」であるらしいのだ。素直でわかりやすい柚子・姫子の2人に比べて、芽衣の胸中は本当にわからない。物語は4話目を迎えているというのに、彼女が本心らしいものを見せるタイミングはほとんどなく、彼女の中の行動理念もわからないし、それを下支えする過去の父親との因縁も不明のまま。つまり、この作品は芽衣と柚子が互いに距離を縮めあう物語ではなく、柚子が芽衣というモンスターの薄皮を1枚ずつ剥がし、その深奥を目指す冒険譚なのである。このダンジョンは一筋縄ではいかない。

 芽衣ダンジョンの面倒な要素その1、そっち向けの行為のハードルが謎。もともと男性教諭との淫行が問題になっていたくらいなのでその辺の倫理観が高いんだか低いんだかよくわからず、1話目でディオのようにいきなり唇を奪いにきた奇行も記憶に新しい。前回柚子は掟破りの逆マウントから果敢に唇を攻めたが、起死回生の一打も一夜明けてみれば「あなたを追い詰めていたみたいで、私も悪かったわ」などという謝罪文で切り捨てる豪腕。芽衣に対して決死のキスは効いたのか、効いていないのか。そして「お返し」と称して、今度は初めて「両者合意の上でのキス」というステップアップを果たしたわけだが、これも芽衣にとってどの程度の意味を持っているのかがわからずじまい。こんな関係性に陥りながらも眉一つ動かさず同じ布団で寝られる神経の図太さは大したものだ(まぁ、それを甘んじて受け入れる柚子も大概だが)。

 そして、芽衣ダンジョンの面倒な要素その2、幼なじみとの関係性が謎。てっきり姫子さんの態度から「友達以上に進めないやきもき感」が彼女をイラつかせているのかと思いきや、なんとなんと、この幼なじみ、超えちゃならない一線の概念が超次元。密室に二人きり、アグレッシブな攻めを見せた姫子だったが、その際に漏らしたセリフが「相変わらず耳が弱いのね」である。芽衣さぁん?! あんた、そっちにも手ェ出してたの?!(もしくは出されてたの?!) 普段あれだけ忠犬みたいな距離感だった姫子さんが、実は既に既成事実があったとは……子供の頃のいたずらとかだったんでしょうかね。そっちの方がむしろヤバい要素が増えてますけどね。なんとまぁ、こんなところでもお手つきの芽衣さん……加えて、柚子という明らかな外敵を認識した姫子さんが改めてマーキングに及んだため、ここで「一線を超えた」という事実が新規で登録された。当然そのことが気になっちゃう柚子さん。さらに「気にしている柚子」がなんとなく気になる芽衣さん。柚子の方は明らかに「嫉妬」という言葉を使っていたわけだが、芽衣さんの方の感情は果たして……。

 もう、これわかんねぇな。助けてはるみん。もう、あなたが全員食い物にしてハーレムを作るのが一番丸い解決法な気がしてきた(CVのせいか、必要以上にはるみんに対する信頼感がある)。

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 今回は3ヶ月ぶりくらいだからそこまで期間は空いてないんじゃないかな。だいたい1クールに1回ペースでも3年でクリアできるゲームのはずなのだが……。まぁ、とりあえず少しでも進めていこうじゃないか。今回も前回と全く同じプレイヤーで行なっている(ここ2ヶ月分はこの4人だ)。もちろん、前回プレイのことはさっぱり覚えてないので細かいルールなどはすべて手探り状態でのスタートだ。

 

<以下、一応ネタバレ要素が含まれるので未プレイの人は注意>

 


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 神性の描き方、第15話。宗谷無双回であるが、むしろ神っていうよりも妖精さんみたいに見えてくる……。ところで、今回石田彰しゃべった? 「そういうもんだ」だけか。

 ある意味最後の目標みたいなもの、宗谷VS零の宿願の対決。普通、なんらかの「試合」が作中で描かれるのだから「勝敗やいかに?」っていう部分が気になるはずなのだが、今回の試合は誰一人として零が勝つとは思っていない。それは周りで見ている観客もそうだし、我々視聴者だってそうだ。そしておそらく、零本人も勝てる見込みがあるとは思っていないだろう。ただ、なんとか「勝てる気持ちで」挑まないとなんの意味もないと自らを奮い立たせ、記念対局から1つでも成長の糧を見出そうと前のめりになっていた。結果的には事前に予想したように「あっという間に倒されて」しまったわけだが、盤上での対話は何よりも雄弁に名人の意思を語る。勝ち目こそなかったが零だって宗谷と同じ中学生プロであったのだ。彼の盤上の意思を汲み取り、感想戦では何よりも雄弁に対話することができた。

 こうしてみると、対局の様子はほとんど熱を持たずに描かれていたのがかえって印象的。かつての島田さんとの対局では血が流れそうな痛々しさを伴ったものだったのに、今回は本当に初対面の2人が互いにポツリポツリと自己紹介していくような、そんな対局シーン。これであっさりと幕を引き、零の記念すべき一戦は終わるのかと思われたが……ここからが真骨頂である。対局にも表れていた「静けさ」は、宗谷という圧倒的な世界が漏れるほんの一端。前回の試合前インタビューの時点ですでにそのむちゃくちゃぶりは表れていたが、新幹線でたまたま再開した2人の交流が、さらに宗谷の超常性を掘り下げることになる。本当に一言たりとも話さない宗谷。将棋以外のことではただのポンコツなのかと思われたが、無言で指し続けるその手筋はどうやら日常世界でも確かなものらしく、気づけば盤外でも零との「対話」が成立している。ホテルの位置を指し示す時の所作が駒を打つ時と同じなのは笑ってしまったが、その後もただひたすら「自分の世界の正しさ」を貫き続ける宗谷は、異次元世界の住人、まさしく「神の座」にあるものの存在感である。台風による混乱で騒然とする世界から隔絶され、すべての音を消し去るその様子は、なんだか一人だけぼんやりと浮き上がるようにも見え、それにつられて零までもが彼岸へと連れ去らそうだ。おそらく、この人に将棋で勝つことなど、人間には不可能なのではなかろうか。

 今更気がついたのだけど、今回も含めて第2シリーズになってからはコンテワークに佐伯昭志氏が多く参加しているのね。シャフト流にうまく溶け込みながら、ストップモーションよりも流れで見せる絵作りが印象的だ。こうして色々なクリエイターがそれぞれのスタイルで羽海野デザインを描いてくれているのはそれだけで楽しいなぁ。

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 もう、本当にこういうアホみたいなの大好き、第17話。つまり、今作は毎回もれなくアホみたいだから大体好き。前後関係とか完全無視してバカができる作品っていいよね。

 ぶっちゃけ、今回の内容って各々の作曲家いじりについては過去に何度もやって来ていることの繰り返しでしかないのだが、こういう天丼芸もすっかり味わい。なんだか吉本新喜劇みたいな安心感がありますね。特に今回ひどかったのはバダきゅんの「一発屋」いじりだろうか。普段ならせいぜいチャイコにだけいじられているネタだったはずなのに、今回はベトモツ揃っての袋叩き。なんかもう、本当にかわいそうで可愛い。

 さらにギリギリまで盛り上げてラスボスに立ちはだかるのがチョッちゃんなあたり、リッちゃんのムジークだったことを考えればなんとなくわかるのだがやっぱりおかしい。普段あんな様子のショパンだが、こうして気が狂った立ち位置になるとCV鳥海の重みが聞いて単発で充分な破壊力を持つのである。まぁ、今作は本当にキャスト陣が楽しそうにやっているので、何を聞いても面白いのだが。リストさんが自由すぎるのって、こうしてみると実はクラシカロイド勢の中でも一番タチが悪いんだよな……。

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 義手の限界ってどこにあるんだろう、第3話。まぁ、我々はテリーマンのおかげで義足の限界は底なしだということくらいは知っているが……。

 本当にジリジリと進んでいる作品なので、どうにも3話目までで「面白いッ!」っていう感想が出てきにくい。相変わらず画面は凄まじいのだろうが、同じ京アニでも「ユーフォ」みたいに演奏シーンがどうとか、高坂さんの魂がどうとかいう展開もないので、あんまり作画クオリティが印象に結びつかないんだ。今回のお話で一番見るべき部分ってどこだったんだろう。兄貴がぶん殴られてるところかな。

 何だかぬるっとした印象が続いているこの作品。どうにも抜けきらない理由は色々と考えられるのだが、1つに、ヴァイオレットという主人公そのものが、どこまで触れていいキャラクターなのかがよくわからない、という距離の置き方に問題がある気がする。現代風の言葉を誤解を恐れずに使ってしまえば、ヴァイオレットって結局「超ド級のアスペ」なんだよ。アスペルガーの特徴の1つに「言外の意味が読み取れない」とか、「極端な視野の狭さ」がある。揶揄としての「アスペ」じゃなくて、割と本気のアスペ。ただし、本来のアスペルガーは持って生まれた天性のものであるが、ヴァイオレットは天性のものなのか、後天的な性質なのかが定かでない。

 本作の話をするときには何度か「フルメタル・パニック」の宗介を引き合いに出しているが、いわゆる「軍人ネタ」というのは、基本的に「空気を読まない」というか、「日常的な常識と戦場の常識のずれ」みたいなものがネタになることが多いので、「空気を読めない」のではなく、「空気を取り違えて学習している」という方が可能性として高い。今後の物語も、普通に考えればそうした「特殊すぎる空気しか学んでこなかったヴァイオレットに、人の感情を1つずつ教えていく」という物語になるはずだ。例えるならウォーズマンに友情パワーを教える過程みたいなもんである。今回だって、不自由な兄妹の関係性からヴァイオレットは何かを学びとることができたわけで、彼女は決してアスペではないのだ。

 しかし、そんなヴァイオレットの設定にもいくらか疑問というか、違和感が残っている。彼女の最大の特徴は、まるで感情など不必要なものであるかのように全てを切り捨ててしまっているにもかかわらず、少佐への「慕情」だけは(自己認識が困難な状態で)はっきりと息づいており、感情のうちの1つだけがやたらに暴走している部分だ。それこそが彼女の「大好きを知りたい」のモチベーションになっているのだから大切なものには違いないが、何故彼女がそんないびつな状態になってしまったのかが分かっていない。「少佐」がもし、戦場において彼女に愛情を注ぎ、大切にしていたのなら、彼女が現在のように感情を失ったマシンになっているのはおかしい。ヴァイオレットが慕情を抱くに足るだけの「愛に満ちた関係」が少佐との間には存在していたはずであり、実際、彼女の回想における少佐の人物像は、割と血肉の通った「いい人」っぽい描かれ方になっている。それなら何故、そんな人物の下で活動していたヴァイオレットはマシンになってしまったのだろう。欠落した感情をどこに落として来たのかがわからない。

 「慕情だけの化け物」であるヴァイオレットは、周りの人間と交流して少しずつ人の感情を学んでいくことになるだろうが、そのためには彼女に影響を

与えられるだけの大切な人たちが必要になってくる。それこそ今回登場したルクリアなんかはわかりやすい例で、損得無しで奇人変人のヴァイオレットに付き合い、親身になって彼女の問題解決に尽力してくれた。そこまでしてもらって初めて、ヴァイオレットは「ルクリアのための手紙」を必死に書き上げることができたのだ。ただ、今回のエピソードだけでは彼女がそうまでして「必死になった」理由がちょっと弱かった気がする。おそらく「学校生活」がかなり圧縮された状態になってしまったせいでルクリアとの関係性の掘り下げが足りず、何だか急な展開に見えてしまったのだろう。そして、この問題は今後のストーリー展開にも影響を与える可能性がある。どうしたって「ヴァイオレットが自分の培って来た生き方を曲げてまで感情を表出させる人間関係」なんてものは簡単に構築できるはずがないからだ。彼女の中の「少佐」があまりにも強すぎて、彼女は少佐のためにドールになりたいのに、少佐のせいでドールになりきれないという、なんとも矛盾した状態になってしまっているのだ。

 もちろん、これをスッキリ解決してくれるシナリオラインが何かしら用意されているのがベストなのだが……どうだろう。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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