最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「京都寺町三条のホームズ」 4 このタイトルを見るたびに言ってるんだけど、寺町三条の辻にあるのは「かに道楽」だからな……いっそカニ探偵が出てくるミステリだったら面白かったのに。ちなみに向かいは肉屋。こちらのお店は「有頂天家族」の金曜倶楽部がすき焼きを食っていました。 今期何作目になるか分からないが、原作つまみ食い済み。小説で手にとっても良かったのだが、特にモチベーションも上がらなかったので漫画喫茶でコミック版の1巻を手にとって読んだ。そして、これは明確に「2巻は別にいいや」と思った。別に面白くなかったからだ。まぁ、もともと日常の謎方向の作品ってあんまり食指が動かないのだが、売りを打ち出すのが難しいのでアニメにも向かない媒体だと思うんだよね。「氷菓」とか「櫻子さんの足元には云々」とか、地味系ミステリはアニメにした時の画面映えが無いのであんまりアニメ化する意味がないんだ。「氷菓」は京アニ作画という最大の武器があってもやっぱりしょんぼりだったので、今作は言わずもがなといったところか。 まぁ、謎解き要素をメインだと考えなければ細かい齟齬とかはどうでもよくなるんだろうけど、その場合には人間ドラマとして受け入れることになり、やっぱりその辺もそそられないんだ。例えば1話目の主軸はヒロインが振られて切羽詰まってる状態と作品の坊さんのいい話をリンクさせることでドラマを作っているわけだが、そのつなぎ目が雑だ。遠距離恋愛に失敗してNTR展開をくらったヒロインが「何としても新幹線代を稼いで埼玉に行かなきゃ」っていう方向にモチベーションが高まる意味もわからんし、半年前まで埼玉に住んでたなら、親戚連中に頼めば新幹線代くらい誰かが用立ててくれるだろうよ。いや、そもそも埼玉に行って何がしたいのかもわからんけど。そんな突発的な女子高生の感情的な行動に対し、何かいい話っぽくまとめようとしても「知らんがな」で終わりである。「骨董とうまいこと絡めたな」という印象にはならない。謎解き部分も雑で、色々解説しているように見えて、実は今回のご高説も大体は「まぁ、カンですけど」なのだ。何が主軸に据えられている作品なのかがピンとこない。 もう1つの可能性として、最近やたら漫画媒体に多くなってる気がする「京都もの」というジャンルもあるのだが、これって現地民が読んでもあんまり面白くないんだよ。大体は「そんないいもんじゃねぇぞ」で終わるからさ。多分、京都っていう街はちょっと距離を置いてなんらかの象徴、もしくは観光地と認識するのが一番いいんだと思います。いけずなこといわはりますわぁ。 そんなわけで基本的には食指が動かない作品である。制作の「スタジオセブン」はこれまでショートアニメを中心に製作してきたところで、長編の元請けは「王様ゲーム」に続いて2本目……不吉なタイトルだなヲイ。1話目は特に悪い部分もなかったのだが、そもそもこういうジャンルのアニメなので画に動きが乏しく、あんまり目を引く部分はない。骨董品の良さなんて、料理アニメ以上に画で見せるのが難しいジャンルだし、これはスタジオのせいというよりは「どうしようもない」部分なのだが……その「本来見えない」部分をいかに見せるかがクリエイターの腕の見せどころ。骨董なんてライバルもいないジャンルなのだから、やったもん勝ち、もしかしたらここから何か新しいジャンルが生まれるかもしれません。 中の人はメインの2人は関東民だが標準語キャラなので大きな問題はない。面白いのは、店長役の上田燿司が関西人(兵庫県出身)であることに加え、その上のオーナー役・小山力也、さらになんか悪そうな奴役・遊佐浩二の中核2名には京都のネイティブを用意したところだ。さすがにそこは心得ているか。今後は「地元民キャラ」が多数登場することになるわけだが、どれくらいネイティブを用意できるもんでしょうね。実はあんまり多くないんだよな、京都ネイティブ。まぁ、関西人だったらなんとなく誤魔化せるだろうけど。 PR ○「Phantom in the Twilight」 4 吸血鬼・狼男・フランケンシュタイン(人造人間)トリオのオリジンって「怪物くん」でいいの? まぁ、今作の場合はフランケンシュタインじゃなくてキョンシーらしいけど。 乙女ゲー原作アニメ……かと思ったら、なんとオリジナルアニメだった。ソシャゲ展開すら無く、メディアミックスしてない純正オリジナル品。意外である。そして、合間のCMで流れていた「Happy Elements」というのが中国資本のメディア会社らしい。そのために主人公が中国人だったり、イギリスにキョンシーが紛れ込んだりしているということなのだろう。こうしてみると中国原作の「悪偶」、中国モチーフの「重神機パンドーラ」と、確実にチャイニーズ・タイフーンはアニメ業界を席巻しているのである。まぁ、どれもこれもメインストリームにはなりそうもないが、これももしかしたら時間の問題なのかもしれない。製作・開発に中国資本がガンガン入ってきているのだから、どこかでメインの客層も中国になるかもしれないしなぁ。 そんなことを考えながら見ていたわけではないが、まぁ、乙女ゲーっぽい雰囲気なのでそこまで入り込む内容ではない。いや、ぶっちゃけ観ている間はいつヒロインが「現実はいつも稀有なものなのです!」って言い出すかハラハラしながら観てただけなんだけどね。何故か同じタイミングで花澤ヒロインがロンドンの街を駆け回るという奇跡。どっちも世界がぶっ飛んでいるという意味では同じような似非ブリテンである。下手したらこっちも探偵稼業を始めちゃうんじゃないかと思ったが、さすがにそうはならず、イケメンモンスターを使役してのバトル展開がメインのようだ。 制作はなんとライデンフィルム。いや、出来れば今期は「はねバド!」の方に全力を注いで欲しいのだが……幸か不幸か、こちらの作品は映像面であんまり気合は入っていない。ヒロインはそれなりに可愛いのだが、イケメンの方のモーションが全体的にもっさりしていて、「はねバド」とは全然違ってあまり頑張っているようには見えないのである。せっかくのオリジナルアニメなら頑張れよ、とは思うが……。いっそカフェ経営に気合を入れれば「鹿楓堂」の後釜に入れたかもしれないのだが、そういうこっちゃねぇよな。 ○「邪神ちゃんドロップキック」 6 エンディングが一音目からヒャダインっぽいなって思ったら違う声が聞こえてきたんだけど、やっぱりヒャダインだった。まぁ、分かりやすいのは悪いことじゃないよね。 これは未読。なんかタイトルは聞いたことがある気がするけど多分未読。確認したら既に10巻も出ている漫画作品のようだし、多分書店で見かけたことはあるけど読んだことがないっていうことなんだろう。今期はこういうまっすぐなギャグ作品が多いが、その中では素直に笑えて1話目から好印象の作品である。まぁ、一番ベタといえばそうかもしれないけども……分かりやすく笑えるやつでえぇねん。一連の太田雅彦作品に近いイメージよね。単に「ガヴリールドロップアウト」からの発想かもしれないけども。 タイトルならガヴリールが近いが、設定で近いのはどう考えても「這いよれ!ニャル子さん」。もしくは「アザゼルさん」のどっちか。ニャル子と違うのは召喚者との関係が恋愛じゃなくて敵対であるということ。そしてヘタレ成分もニャル子より強めだし、デザインは明らかにラミアのそれなので、外見だけなら「モンスター娘」に似ているとも言えるか。まぁ、とにかく悪魔キャラがいっぱい集まってドタバタするお話である。そうしてみると「ミイラの飼い方」との接点もあるかもしれないな。 分かりやすいネタとはいうものの、1話目の構造はなんともトリッキー。何しろ、大量のメインキャラが一気に登場するのに、その関係性の説明が一切無いのである。普通に考えたらこんなにも初見の人間に不親切な導入もなさそうなものだが、設定がベタなおかげで見ている方もあんまり悩む必要がないっていう。まぁ、だいたい悪魔と人間の関係なんて想像がつくし、1本目のすき焼きネタでは邪神ちゃんとその召喚主であるゆりねの関係、同席した他2体の悪魔のスタンス、1人だけ外様である天使(堕天使?)の立ち位置も全てわかりやすいようにシナリオが進んでいく。原作ではどうなってるのかわからないが、もし1話目からこれっていうならなかなか見ない面白い試みだし、そうじゃなくてアニメ化に際して途中にエピソードを持ってきたのなら、ちゃんとそれに見合った適切な構成ができているということ。 そして、実はそんな1話目よりも重要なのはオープニングの存在である。ぶっちゃけ、情報量で行ったら1話目そのものよりもオープニングの方が多かったのかもしれない。あれを1曲分みるだけで、この作品がだいたいどういう世界で、何が起こっているのか全部わかってしまうという。いわばオープニング兼あらすじ紹介。こんな荒技で1話目の構成を乗り切るアニメは初めて見た。なんかもう、そこだけでも満足してしまった。今後これがさらに盛り上がるかどうかは分からないが、1話目で残していくインパクトとしては充分だろう。 ちょっとビックリなのは、今作は製作がノーマッドの単独元請けであるということ。ノーマッドっていうと個人的には初代の「ローゼンメイデン」シリーズなんかの印象があるスタジオで、ここ最近はほとんど元請け作品を担当していなかったはず(確認したら地上波アニメシリーズはなんと「帰宅部活動記録」まで遡る)。そんなスタジオが久しぶりに繰り出してきた作品がどこまで頑張れるか。要注目である。 さらにギャグ作品の出来を大きく左右するテンション芸の中の人たちだが、邪神ちゃん役は前期の「魔法少女サイト」でも潮井役でインパクトを残した鈴木愛奈。Aqoursの中で彼女が一番の出世頭に名乗りをあげたのは意外である。飛ばし気味の声でも聴きやすいから案外汎用性があるのよね。そのほか、大森日雅、久保田未夢といった若手勢の中に、やっぱり分かりやすく混ざってる小見川千明。なんでこいつの声はこんなに浮くのだろう……。 ○「悪偶-天才人形-」 5 なんかしゅごい。最近のアニメ制作は本当にあの手のこの手で作品を我々視聴者にお届けしてくれるが、すそ野が広がり、色んな作品が目に触れるようになっているなぁ、ということを感じさせる作品である。 「なんやねんこれ」と思ってWikiを見てみると、原作は中国人作家によるウェブコミック。それを日本のスタジオが連携してアニメ化にこぎつけるデザインはあの「霊剣山」シリーズと同じ構成であるという。いや、「あの」って言った割にもう覚えてないけどさ。結局何だったんだろうね、霊剣山。一応、日本の製作担当はディーンなのだが、これがどういう制作体制をとっていて、日本と中国の仕事の分かれ方がどうなっているのかもよく分からない。スタッフはほとんど日本人なので、やっぱりアニメ制作は日本主体なんだと思うけどね。 ただ、それでもやっぱりどこか異質になっているのは「霊剣山」と同じ。ただ、全体的にチープな感じが痛々しかった「霊剣山」に比べると、今作は「これもデザイン性の1つかな?」と思える程度には処理できている気がする。あえてレトロ風味にするデザインは昨年なら「刻刻」という傑作があったし、少し遡れば「コンクリート・レボルティオ」なんかも近い理念じゃなかろうか。今作の場合、最大の狙いは原作絵の保持だろう。ちらっと見ただけでもなかなかクセが強くてどこかオリエンタルな匂いを漂わせる画風。あっちの人の感性でどう見えるかはわからないが、もしかしたら日本における伊藤潤二みたいな、そういう雰囲気を持たせた絵なのかもしれない。これをアニメにするときに無理やり現代風にするよりは、いっそ開き直って昭和アニメみたいなベタッとした塗りと動きを作った方が良いという判断だろう。 実際、おそらく原作ファンが見た時にはこれくらいのデザインなら我慢できる範疇だと思う。原作と全く同じというわけにはいかないが、アニメ用にリファインされたデザインは動きやすさを主眼に、一応雰囲気が残っているギリギリのライン。この辺りがアニメーションになる上での無難な落としどころなのだろう(それこそ「刻刻」も似たような変化があった気がする)。正直言って魅力は感じないのだが、最初から「こういうものだ」と認識した上で見るぶんには別に傷にもならない。気持ちとしては「闇芝居」とか「世界の闇図鑑」みたいなショートアニメの延長線上にあると思えばいいんじゃなかろうか。 絵については良し悪しを論じるのは難しいが、ひとまず「視聴時に気にならない」くらいを維持してもらえば、あとはシナリオ部分を吟味していくだけである。1話目ではさっさと「悪偶」と呼ばれる中心コンセプトが説明され、これがなかなかエグくて興味を引く。これからどんな展開になるのかさっぱりわからないが、わざわざアニメ化にこぎつけた作品なのだ。地味にダラダラと展開するつもりもないだろう。決して国内の発想だけでは出てこないような、頓狂なものが飛び出してくることを期待したい。 最後なんか変なの出てきた、第2話。それまでの雰囲気をぶっ飛ばす突然のツインテピンク。ちょっと待て、あれをバドミントン作画で動かしたら髪の毛がカオスにならないか? 相変わらず凄絶な2話目。これ、やっぱり作画クオリティはこのままで突っ走るのかな? 人手不足・時間不足でヒーヒー言ってるアニメ業界の中で、ここまでのクオリティを維持できるのは尋常ではない。それだけ期待され、愛されている作品ということなのだろうか。ほんと、こういうレベルの作品だけでいいので、せめて今の本数の半分にすればいいのに。まぁ、そうなると今度は仕事にあぶれる業界人がたくさん出てしまうのだろうが……。 さておき、2話目もバドミントン作画は相変わらず。しかし、本作における作画演出のこだわりはそれだけではないため、単に「リアルで格好いい試合シーン」というだけで満足するのは勿体無い。せっかく用意された作画リソースは、他のシーンにも余すことなく活用されている。個人的に「うわっ、すごい!」って思った部分を1つだけ抜き出すと、試合とは全然関係ない、予備校トリオがデコ娘のフランクフルトを勝手にとって食べちゃうシーンである。別におかしなことは何も描かれていないのだが、最後の3人目に注目してほしい。この子、食べる前にちょっとだけフランクフルトに噛み付いて、串の上の方に「クイッ」って持ち上げているのである。この動き、フランクフルトなどの「串もの」を食べているときのことを想像すればすごくよくわかる部分で、確かにこれをやっていかないと串が邪魔で最後の方まで食べられない。どんな人間でも当たり前のようにやっている動きなのだが……普通、アニメでそこまで描かないでしょう? いや、描いてもいいけど、面倒だし、普通はわざわざやらない。やらなくても誰も文句は言わないんだもの。でも、今作はそれをわざわざ描く。実際の作画の手間を考えたら、いちいち気づかない方がずっと楽なのに。そういうところに、今作のこだわりがいちいち感じられるのが嬉しい。 また、全体的な演出方向で見入ったのは、ずっとなぎさ達が活動している体育館のじっとりとした薄暗さである。季節は春から初夏にかけて。まさに現実の今と同じような汗ばむ陽気で、外でのランニングなどでは盛大に汗が吹き出る季節。眩しい陽光が照りつけているのはいかにも青春アニメらしい。しかし、それでも体育館の中は薄暗い。これまた経験したことがある人なら知っているかもしれないが、バドミントンをやっている体育館は、風の影響が出るので基本的に窓が開けられないのである。中学生時代、私は某部活をやっていた隣にバド部がおり、「あいつらさえいなければもうちょっと涼しいのに!」と思ったもんだ。今作でもそうした「閉め切った」体育館の雰囲気が薄暗さで演出されている。一応、試合に影響の出ない場所の出入り口は開放されているようでそこから日光はさしているのだが、コートのあたりは全面薄闇。「黒子のバスケ」や「ハイキュー!」といった同じ室内競技アニメと比較すればその差は一目瞭然である。 実際のことを考えるなら、実はこの薄暗がりはおかしい。いくら閉め切ってるとはいえ、競技ルール上、普通は一定以上の光量は保証されているのだから。それでもあえて「暗い」状況が続く中で、この「暗」が一気に「明」に転じるシーンがある。それが、なぎさとコーチの対決後の和解シーン。ここでコーチに励まされたなぎさが初めて笑顔を見せ、表情に輝きが戻ったことで、西日のさす体育館は突如明るさを取り戻す。ここにきて、これまでずっと薄暗かった体育館の光景が全てなぎさの心象風景であったことが確認できるわけだ。目の曇りが晴れた彼女の視界で見る来週以降の体育館は、これまでよりもずっと明るいものになることだろう。 なぎさの問題については一応の解決を見た今回、次週以降、いよいよ綾乃の方にもスポットが当たっていくのかな? 果たしてどちらが主人公にふさわしいのか、いよいよ本当のスタートである。 ○「あそびあそばせ」 5 「それからどしたの」が好き。「キルミーベイベー」における新井里美成分を感じる。 今期はやたら多いが、これも原作ちょっとだけ既読。「ちおちゃんの通学路」と同じようにして1巻だけ触れたが、こちらも「そこまで追いかけんでもいいよな」という印象しかなかったので続刊は手に取らなかった。オフビート系のコミックと聞いていて「苺ましまろ」を期待してしまうのだが、「三ツ星カラーズ」の時と同様、なかなかあそこまでの萌えとギャグの複合技は難しい。 本作の場合、萌えという成分は基本的に放棄している。放送中に入ったCMでわざわざ喧伝しているように、「表紙詐欺」を売り物にして何となくそれっぽい美少女絵と中身のギャップで売ろうとしているわけで、そうなると中身は萌え要素ゼロで攻めた内容にするしかない。ただ、原作ではその「攻め方」があんまり刺さらなかったんだよな。もともと美少女絵っつってもそんなに絵が上手くないのでギャップが引き立たないし、個人的な好みとして、絵の勢いだけで押そうとする姿勢はあんまり好きじゃないんだ。まぁ、ギャグが合う合わないってかなり感覚的な部分があるのだろうけど……私の場合、今作のネタ的な部分はあまり琴線に触れなかった。 ただ、「ちおちゃんの通学路」はアニメ視聴後に「原作と同じくらいだな……」という印象だったのに対し、こちらの作品は「おっ、アニメだと割と面白い」というプラスの要素があった。勝手に自分の好みを分析するに、多分、原作が気に入らなかったのは「絵のベースが定まっていない」からじゃないだろうか。「変顔」を売りにしている作品みたいだが、あまりに「変顔」のコマ数が多すぎて、どれがベースなのか分からなくなるのである。変顔でバリエーションが見せられるというのは技術的には頑張っているのかもしれないが、毎回違う顔をされたら、それが何を意味したいのか、平常時からどれくらいの距離があるのかも測りにくい。緩急で攻めるのが主線なら、「急」を活かす「緩」をもうちょっと見せてくれよ、ということ。 それに対し、アニメは常に絵が動き続けるのでベースとなるデザインは観測しやすい。また、どんな変顔でもある程度間を「画」で埋めてくれるので、ギャップを狙った演出の意図が伝わりやすいのもプラスだ。音響、音声、さらに背景などのギミックでもギャグをデコレーションできるため、1枚絵で勝負する原作漫画より、作風が「アニメ向き」なのだと思う。そう考えると、この作品を見つけてきてアニメ化にこぎつけたスタッフはやはり優秀なのだろう。監督の岸さんもこういう勢い任せのギャグ演出は得意分野だしね。しれっと映像にしてはいるが、若干かすれ気味で主線すら危ういこの原作の儚いデザイン性がアニメで違和感なく動いているのも結構すごいことだと思う。1話目は色眼鏡で見ていたし色々慣れない部分もあったが、馴染んできた2話目以降はもっと見やすくなってくるかもしれない。 そして、ギャグ作品の命運を大きく左右するキャストのお話。個人的には先生役に増谷さんを置いてくれてるのがプチヒットなんだけど、まぁ、普通はメインの3人を見るよな。正直、最初は木野日菜ちゃんに勢い任せのギャグ要員(しかも突っ込み要素多め)ってきつくね? って思った。やっぱり声が細いのでちょっと圧に乏しい。ただ、1話聞いてるだけで割と馴染んでしまっており、「これもこれで新境地と言えるか……」と納得している部分もあるので、新たな扉を開ける契機となるかもしれない。小原ちゃんは既に安心して見てられるレベルなのだが、こういう路線からの攻めも面白い。1人どっかで見たことある名前だけど誰だっけ、って思った長江里加だが、「フレームアームズガール」のバーゼの人か。なるほど、こちらは声質からしてこういうテンション芸で攻めやすいところなので、もしかしたら3人の中で一番あっているかもしれない。3人して訳のわからないオープニング・エンディングを歌わされたりしているし、これも「苺ましまろ」のように、キャストの中で後々まで残っていく作品になれば良いな。 7月7日 ドラフト模様(DOM×3) ピック順 【Chrolony】→【Thraxi】→【Alessi】→【Serra】→【Tanaka】→
個人的には忙しい日でした。諸事情により開始時刻が通常の昼から夜に移されたことで、私はプレリリースに出ることができるようになった。そこで、パックの先行購入特典もあるということで勇んでプレリに参加。即2敗してドロップという悲しい結果を迎え、その足でさらに今回のドラフト。こちらは開始時刻になってもメンバーが揃わず、必死に連絡を取るも音信不通。面子が足りずにもう不成立かと思われたギリギリのタイミングで連絡が繋がり、予定より1時間遅れでの開始(夜開始だが、当然のように遅刻の理由は寝坊である)。その後、来週は予定が入ったためにドラフトが不成立、という連絡を受け、せっかくのM19までしばらくお預けということになった。しかしそれじゃ残念だ、という有志(バカともいう)が試合後も残り、3人だけで謎のウィンストン・ドラフトを開催するに至った。1つ1つは大したことないが、1日に3イベントってのはなかなかない経験である。そんな様子だったので、日が経ってこの通信を書き始めている現時点で記憶が曖昧なのはしょうがないよね。プレリの結果記事は特に書くことないからパスね。
というわけで今週のドラフトはお休みです。来週(7/21)は現在の予定ではM19を予定しています。嫌な人間はドミナリアのパックを用意してください。
「ダーリン・イン・ザ・フランキス」 5→5 新番組もガシガシ始まるこの時期に、ようやく終わった今期最後の終了作品。今期感想が書けた作品総数は36本。春クールの新番チェックが48本だったことを考えると、2クール作品との絡みなんかもあるが、かなり数を減らしたことになる。これは、今期意図的に切る作品を増やしたことによるもので、例えば一応最後まで視聴・録画していた「カリギュラ」「されど罪人は竜と踊る」あたりは、もう途中から頑張ってみる気も無くしていたので評価する権利がない為に放棄した。他には「実験品家族」「東京喰種:re」など純粋に切った作品もあるし、最大の問題としては「BEATLESS」「フルメタル・パニック!」など、こちらの都合と関係なく感想が書けないものも……いろいろ複雑化していますね……まぁ、今作は感想が書けるだけでも感謝すべきだろう。 しかし、そんな最後の1作は、これがなかなか難しい作品である。誤解を恐れず一言で言えば、今作は期待されたゴールにたどり着けなかった作品だからだ。本当に評価するのが難しく、例えば同じ2クール作品の「刀使ノ巫女」と比較してみると、あちらはスタート時点で4点から始まったけど、回を増すごとに5点、6点と点数を加算する展開で、最終的には良作と言える位置に落ち着いた。それに対し、こちらの作品はスタート時に平均点やや上くらいの印象を与え、途中中だるみするも、1クール目終了のタイミングくらいで見事な盛り上がりを見せ、心踊るメカニック描写や驚きを伴うスリリングな展開から「いやぁ、さすがにトリガーのオリジナル作品は気合が入っているな」と感心させられた。途中で毎話感想を書くくらいにちゃんと読み込んでいなかったことを後悔したものである。 しかし、その雲行きが怪しくなったのはいつからだっただろうか。叫竜の姫がその正体を現し、「パパ」たちもその真の目的が露見する。パラサイト達の苦闘は何がゴールなのかわからなくなり、まさかの展開で最終決戦は宇宙へ。そのまま、作品の中心にあるべきヒロとゼロツーだけが独立部隊として明後日の方向に消え、残りの面々でアグリコラを始めるというよくわからない結末に落ち着いた。意外な展開が「オォ! そういうことか!」から「えっ、何でそっちに行くの?!」に変わってしまった明確なポイントは定かでないが、個人的にはココロとミツルの結婚式後に、2人が記憶を消されてケロッとした顔で帰ってきたあたりで「あれ、これ作中の齟齬を解消する気は無いのでは……」ということにようやく気付かされた。幾ら何でも、要素を盛り込みすぎて畳むことを考えていないのは明らかである。 繰り返しになるが、個々の要素に優れた部分は多いのだ。脚本にしても、例えば最初期から与えられた「繁殖を目的としない時に男女という器の違いは何のために存在するのか」というテーゼは興味深いものであり、ジェンダー論の試論としては面白そうな設定。もちろん、それだけでは何も進まないだろうということで間をつなぐ為にフランクスという「理由」が置かれている。その上で形成されて行くゼロツーとヒロの関係性は人間ドラマ、ラブロマンスとして文句なしに見応えのあるもので、絵本の記憶を通じてゼロツーが「ダーリン」に出会うまでの展開は素直に素晴らしかったと思う。また、彼女の生い立ちに絡めて「人間」と「性差」という問題を他のメンバーにパスし、そこから情愛を語る手管も間違ったものではないだろう。 しかし、本作はそうしたヒューマンドラマのみを売りにするつもりはなかったらしい。何とかしてそこにドッカンドッカン暴れるアクションは入れたいし、大見得を切るメカ作画、とんでもないスケールの兵器決戦も盛り込みたい。確実に、スタッフの頭の中には「グレンラガン」の存在があったのだろう(そして多分「キルラキル」も)。そうした部分に「トリガーらしさ」を見せるのがお客さんへのサービスだと認識し、地味に土いじりや子育てをする若者達の姿だっけで終わらせず、とんでも宇宙戦争や大パニック恐竜決戦も盛り込む。うむ、盛り込んでもいいだろう。確かにトリガー作画は素晴らしいのだ。ただ、それを物語にちゃんと絡める努力をしないなら、それは空中分解して別な作品になってしまう。 後半になるにつれて色々なところで「まぁ、ストーリーの都合上そこは割愛します」と言って飛ばす部分が増え始めた。大いに首をひねったココロたちの記憶の件もそうだし、最終回だけを見ても、突然地球の連中がお手手繋いで空に祈り出すことに一切の理由がない。意味がわからない。「何となくそうしないと少年漫画的にヒロ達が輝けないから」というそれだけの理由であのシーンが挟まれるし、それだけを根拠にゼロツー達が最後の輝きを放つ。普通に考えたら、ああいう「仲間達の最後の一押し」は同じ戦場で、最後まで戦い抜いた仲間達が背中を押すからこそ輝くのであって、遠く何光年も離れたような宇宙空間で異形の2人が求めるものではないだろう。もっと早い時点でどういう幕引きにするかが分かっているはずなのだから、そこに整合性を与える脚本は考えられたはずなのに、スタッフはそれをしなかった。「色んな面白そうな要素のごった煮」に単品の材料だけをぶちこんで、味を整える気がないような、そんな作品だった。 最終的な印象だけを考えれば、やはり本作は失敗だと思う。しかし、そうして最後の局面だけを見て「失敗だ」と点数を下げるのも何だかもったいない気がするのも事実だ。「あんなに面白かった部分があるのに」という口惜しさみたいなものがあるのだろう、何とか中盤の盛り上がりや、個々のアイディアの秀逸さを取り上げる方法があれば良いのだが。今のところ、残念ながらそうした評価軸は設定しづらく、ひとまず点数を動かさないことでこの「口惜しさ」みたいなものを残しておきたいと思う。「早見沙織に妊娠・出産させた作品」っていう価値の置き方でどうでしょう(誰に聞いているんだろう)。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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