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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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恩寵の天使 Angel of Grace (3)(W)(W) M
クリーチャー・天使
5/4 飛行 瞬速
〜が戦場に出た時、ターン終了時まで、あなたのライフを1未満に減らすダメージは、代わりにあなたのライフを1に減らす。
(4)(W)(W)、〜をあなたの墓地から追放する:あなたのライフの総量は10点になる。
 「Grace」の名を冠した天使なので「優雅の声/Voice of Grace」と混同しがちだが、神話に君臨するその立ち位置はあまりに独特。内蔵されているのは、下の環境のコンボデッキなどでも使われる「天使の嗜み」の類似品。そのターンに限り、負けを負けじゃなくしてしまうというとんでもない能力だ。恒常性がないのであくまで1ターン分のその場しのぎでしかないが、もし相手が勝つつもりで全力アタックを仕掛けてきたターンなら、素通しした上でこの天使を降臨させれば、おそらく返しのアタックで逆転できるだろう。そんな劇的なちゃぶ台返しを演出できるクリーチャー。もちろん、それだけではあまりに使える状況が限定されているので、さらに死後にも優しく見守るアフターケア能力つき。1点で堪えた後に即座に墓地に送れば、そこからなんと10点までならライフを引き戻してくれるという。まぁ、最大9点のゲインで6マナはいかにも重いが、「20点と29点」ではなくて「1点と10点」では随分話が変わってくる。溺れる者は天使の死体でも掴みたくなるものだ。各方面から「窮余の一策」を提供してくれるニッチなニーズの天使。出番があるかどうかは、どこまでギリギリを攻められるかのよるのである。まぁ、できればこんな能力に頼らずとも勝てるデッキにした方がいいとは思うが……。
 
天使の賞賛 Angelic Exaltation (3)(W) U
エンチャント
あなたのコントロールするクリーチャーが単独で攻撃するたび、それはターン終了時まで+X/+Xの修正を受ける。Xは、あなたのコントロールするクリーチャーの数である。
 突然の賛美!!! 一応キーワード能力としての賛美は書かれていないが、その効果は一目瞭然である。カード名も明らかにそれを意識しており、「賛美されし天使/Exalted Angel」とは対照をなす。効果としては最近アルティメットマスターズにも再録された「荘厳な大天使」をエンチャントにしたようなもので、自軍全体が賛美持ちクリーチャーに大変身。何故突然このラヴニカ次元に賛美が舞い降りたかといえば、おそらくアゾリウスの推すコントロール志向の戦略サポートだろう。壁で攻撃できる「厳戒態勢」が収録されたことからも分かる通り、白青カラーのアゾリウスが狙う勝ちパターンは昔ながらの「地上に壁、空から殴る」であろう。となれば、このカードは数少ないアタッカー(フライヤーorアンブロッカブル)に壁のエネルギーを全て注ぎ込むカードとして使えるわけだ。理にかなっている。ただ、よく分からないのはこのカードのフレーバーがオレリアのセリフになってるし、完全にボロスのカードの扱いってことなんだよな。大隊やら教導やら、みんなで殴ることをモットーにしていたボロスには一切噛み合わない能力なのだが……まぁ、ボロスも非常事態を前にしてお手手繋いでチームプレーって雰囲気でもなくなってきてるのかもな……。
 
アーチ道の天使 Archway Angel (5)(W) U
クリーチャー・天使
3/4 飛行
〜が戦場に出た時、あなたがコントロールする門1つにつき2点のライフを得る。
 今回は偶然にもカード名では天使関連が3枚連続しているんだな。こちらはアンコモンの門支援天使。前回は門支援カードが青の「ギルド会談」とアーティファクトの2枚だったが、今回は枚数が増え、なんとすべての色に散っているどの色からでも参入できるというか、むしろ全部使わないと参入できないみたいな、不思議なプレッシャーがあるな。そんな中での白はライフゲインできる重量級天使ということで、比較するなら5マナ3/3、3ライフゲインの「慈悲の天使」だろうか。こちらはコストが1マナ重いがその分タフネスが増加しており、あとは4点以上のライフがもらえればとんとんと言ったところ。わざわざこのカードを入れるということはおそらく門が3枚以上あることだろうから、想定したデッキならばちゃんとペイするということになる。門デッキはどうしたって他のデッキよりも遅くなりがちであり、出遅れた分のライフを戻せる能力はどんな形でもありがたい。ただ、「門番のガーゴイル」と違ってこれ1枚出たからといって勝てる能力でもないので、できれば他の色から何か勝ちに行けるカードが欲しいところだ。2セット使える構築レベルなら色々と選択肢も増えたが……まぁ、流石に構築レベルを想定してるバランス調整ではないな。
 
拘引者の熱情 Arrester’s Zeal (W) C
インスタント
対象のクリーチャーはターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。
附則ーそのクリーチャーはターン終了時まで飛行を得る。
 このセットの基本トリック。最近はもう白が1マナで+2するのがお約束。セット独自のボーナスとして、附則条件を満たせば「力強い跳躍」にパワーアップする。まぁ、元がせいぜい2マナの呪文なのでたった1マナの削減のためにソーサリー条件になるのはどうかと思うんだが、逆に「ブロックの時は飛ぶ必要がないから軽くなるやーつ」だと思えば心理的な負担は軽くなるよ。まぁ、確かに攻撃するときはインスタントタイミングで飛ぶ必要はあんまり無いしな。
 
公判への移送 Bring to Trial (2)(W) C
ソーサリー
対象のパワー4以上のクリーチャーを追放する。
 いわゆる「公判へ続く」というやつである(CVキートン山田)。イラストとシチュエーションを見れば前作で登場した「罪人逮捕」→「一斉検挙」と続いた2コマ漫画のオチ部分だということはすぐに分かる(イラストレーターが同じ人だ)が、なぜか処罰対象がタフネス4からパワー4に変更になっている。これは、今回ジャンドカラーを中心に「パワー4以上ならボーナスがあるよ」という獰猛ボーナス(タルキールにおけるティムールの能力)を持つカードが何枚か登場しており、それを使おうとする相手へのアンチテーゼとしての設定だと思われる。また、前作の白はボロスを擁していたので「高タフネスの壁憎し」という攻めの除去だったのに対し、今回は純粋に「でかいクリーチャー怖い」という警戒心からの除去。まぁ、普通に考えたら致命的なカードに刺さりやすいのはこちらなのだ。もう二度とブタ箱から戻ってこないように追放処理になっているので面倒なオルゾフ軍団も後腐れなし。1枚くらいメインで挿しておいても良さそうだ。
 
護民官の重鎮 Civic Stalwart (3)(W) C
クリーチャー・象、兵士
3/3
〜が戦場に出た時、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。
 「鼓舞する隊長」の種族変更再販。「アンプリンの戦術家」など、同型のカードもずいぶん増えてきた。充分ボディで戦線に脅威を追加しながら、特定戦術のキーとなる全体増強をこなすコモンのやり手。間違いなく白の要となる存在だ。まぁ、今回はトークン戦術の柱が死後能力になると思われるので、「さっさとトークン並べてドーン!」というスピード勝負にはならないだろうが、中盤以降にぽつぽつ空を飛び始めたあたりでダメージが増やせるのはやっぱり怖い。
 
協約のペガサス/Concordia Pegasus(RTR)」 C
 旧ラヴニカ原産のふわっとコモンの再録。実は前回はこれで結構出番があった。というのも、旧環境はセレズニアの「居住」が1つのポイントになっており、居住で増やす候補が1/1の鳥トークンだったため、それを止められるというだけでもそこそこ偉かったのだ。そう、つまり今回はスピリットトークンを単体で止められる戦力ということになる。まぁ、やっぱり最初は入れるのに抵抗あるんだけども……今回アゾリウスは「飛行クリーチャー頑張れ」キャンペーンも実施しているので、そのあたりが絡めば加点も狙えるかも。
 
日晒し Expose to daylight (2)(W) C
インスタント
対象のアーティファクトかエンチャントを破壊する。占術1を行う。
 日干しするだけで壊れるアーティファクトとかエンチャントってなんなの。ダニか。もしくはラヴニカのオゾン層が薄すぎてめっちゃ紫外線浴びたりするのかしら。なにそれ怖い。とりあえず3マナインスタントという基本設計で無難になんでも壊せて、しかも占術のおまけまでつくありがたい一品。今回は緑コモンにエンチャントに触るカードが1枚もなく、枚数的には貴重。そこまでエンチャントが怖い環境でもないかもしれないが、対策を怠らないためにも1枚くらいは引いておきたい。
 
立ちふさがる霊 Forbidding Spirit (1)(W)(W) U
クリーチャー・スピリット、クレリック
3/3
〜が戦場に出た時、あなたの次のターンまで、そのコントローラーがクリーチャー1体につき(2)を支払わない限り、そのクリーチャーはあなたやあなたのコントロールするプレインズウォーカーを攻撃できない。
 ラヴニカはもともと「霊がたまる次元」として有名(?)だったので、この世界の霊魂はやたらとがっちりしている。「自分、死んだんで」みたいな謙虚さは一切なく、生きている時と同じようにして堂々とガチムチはガチムチ。こちらのスピリットも3マナ3/3という一切の遠慮を感じさせないボディであり、その上で「ほら、年上なんだからもうちょっと敬ってもいいじゃない?」とちょっと偉そうにしてくるのでムカつく。「殴りたいなら、ちょっと気を利かせろよ」とかいってカツアゲしていく。なんだこいつ。効果としては初代ラヴニカにいた「亡霊の首領」に近く、あっちは戦闘フェイズを飛ばすというダイレクトな方法でアタックを抑止したが、今回は一応手心を加えて「亡霊の牢獄」効果にとどまってある。その分こいつ自身がガチムチで、ブロッカーとして立ちはだかるので殴りたいならどうぞ? というわけだ。でもまぁ、こいつのステータスで守備的な能力ってのもなんだかちぐはぐだけどな。さっさと3ターン目に出して殴りにいく分には、能力もあまり関係ない。中盤以降に引いた時にタイトなライフレースでちょっと有利になれるくらい。
 
ハズダーの士官 Haazda Officer (2)(W) C
クリーチャー・人間、兵士
3/2
〜が戦場に出た時、対象のあなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。
 「博覧会の歓迎者」のほぼ同型。一応クリーチャータイプに兵士が追加されたところだけが違う。程よい肉にさりげないサービス。「第10管区の守備兵」だとなんか物足りなかった感覚をこいつが埋め合わせてくれる。運用上のコツは、あんまりプラス能力をうまく使おうと意識せずに必要ならばさっさと出してしまうこと。3マナパワー3は大事である。ちなみに、フレーバーではこの兵隊さんがシミック産の「サカナタコガニ」を警戒している様子が確認できる。ちゃんとどういう組成で作られてるのか把握してるのはすごいよな。これを見ても何が何だかわからんだろうに。
 
第1管区の勇士 Hero of Precinct One (1)(W) R
クリーチャー・人間、戦士
2/2
あなたが多色の呪文を唱えるたび、1/1で白の人間・クリーチャー・トークンを1体生成する。
 ついに第1管区が現れた。いや、どこの管区がどんな地域なのかもよくわからないけど。今回のセットではちょこちょこ「多色呪文を唱えたら」というギミックが収録されている。過去には「高射砲手」「火炎収斂」のように単一のカードで推すパターンはあったが、セット全体で推していくとなると初めてのことかもしれない。カードの半数近くが多色のこの世界ならば恩恵を受けるのは難しくない。門デッキのギミックの1つとして専用デッキが作られてもおかしくないくらいだ。こちらのカードはそんな多色デッキが頭を悩ませそうな序盤の攻防を支える1枚。出てくるトークンに絆魂はついてないので、頭の切り替えを。出てくるのが一般ピープルのトークンであり、白がこうした能力を推し進めていることを考えると、ラヴニカ民にとって多色呪文は守るべきラヴニカ土着文化の象徴なのかもしれない。
 
情熱的な扇動者 Impassioned Orator (1)(W) C
クリーチャー・人間、クレリック
2/2
他のクリーチャー1体があなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたは1点のライフを得る。
 扇動してる割には効果がライフゲインの割と優しい人だった。伝統のクリーチャー「魂の管理人」の系譜だが、2マナ2/2とガタイがよくなったので相手クリーチャーでは回復できなくなってしまった。まぁ、バランスは取れているだろう。どうせライフゲインをコンボパーツとして組み込むなら1マナ軽い連中が選ばれるだろうし、こいつは主な任務をが2/2のクマの方で、ライフゲインはひとときのおまけだと思えばいい。クリーチャー数を水増しできるオルゾフなら、中盤以降でもそれなりの活躍が見込めるはずだ。
 
大司法官の扉 Justiciar’s Portal (1)(W) C
インスタント
対象のあなたのコントロールするクリーチャーを追放し、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。それはターン終了時まで先制攻撃を得る。
 さらっと書かれているけど、実は歴史的にやばいシーンが書かれてるカード。フレーバーによるとこのポータル、新しいギルドマスターが提供してくれた技術らしいんですよね。つまり、ドビンさんがラヴニカ各地に防衛目的でなんらかの転送装置を配置しているわけです。それってどう考えてもカラデシュから持参してきた「次元橋」の一部なわけで……あっという間にアモンケットの永遠衆を送り出す地獄の門に早変わりする予感しかない。司法警察が便利などこでもドアとして使っていい装置ではないのだが……恐ろしや。効果としてはいわゆる「ちらつき」(明滅)だが、「戻ってきたときだけ先制攻撃」っていう斬新なギミックがフレーバー的にも「不意に現れて敵を攻撃できる」っていうどこでもドアな感じとマッチしている。除去の回避や187能力の再利用という基本的な運用に加えて相手を倒すコンバットトリックにも回せるようになったのでこれまでよりもメインで採用しやすい。
 

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○「多田くんは恋をしない」 4

 なんだか西木野真姫さんが国籍変えて働いてたんですが。イミワカンナイ。

 冒頭、図体のでかいCV中村キャラがカメラ持ってウロついてたんで「野崎やんけ」って思って観てたら、本当に「野崎くん」スタッフの作品でびっくりした(なぜか副監督名義で藤原佳幸がクレジットされている)。しかも「なんか雰囲気似てるけどこういう原作ってどこにでもあるもんなんやな」って思ったらアニメオリジナルらしいし。事前情報を一切得ないスタイルなので、こういう時に割とびっくりする。

 でもまぁ、似てたのは出だしだけで(出だしも似てねぇ)、中身はどうやら異文化コミュニケーションアニメらしい。若宮イヴさんみたいなお嬢さん(多分お姫様とかその辺)が日本にわざわざやってきて、なんとなくトンチンカンなことをする部分で笑いも取りつつ、素直なラブ要素で構築されるアニメになるんだろう。脇にやかましい宮野キャラも添えて、非常にわかりやすい「アニメ的な」セッティングは1話目でブレようもない。ただ、正直いうとそのぶん掴みは弱い。すでに何千回何万回と繰り返されてきた導入部分であり、1話目で引き込まれる要素は一切無いので印象はぼんやりしている。取り立てて悪い部分があるわけでもなかろうが、映像に関してもそこまで気になるようなものでもなく、「野崎くん」に比べると色調を抑えた映像が、余計につかみどころのない印象を与えている。よく言えば今時のアニメにしちゃぁ素直な、奇策を狙っていない1話目とも言えるが……ここからどれくらい伸び代があるものだろうか。

 まぁ、1話目で作品の価値なんてわかるわけないしな(新番チェックの存在意義全否定)。しかし、野崎はそのまま続投なのに千代ちゃんが猫になってしまっているのは如何なものか……せめて妹役に入れておけばよかったのに。

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「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」 5→5

 やぁみんな! 京アニ大好きおじさんだよ! その正体はP.A.WORKS大好きおじさんでもあり、シャフト大好きおじさんでもあるよ。知ってるなぁ諸君。

 大好きおじさんは、大好きだから配点も悩むよ。今作もいつも通りの京アニ評点だ。つまり「作画だけならよその作品をぶち抜いて文句無しだけど、京アニだとそれが普通になっちゃってるから差っ引いて考えるよ」っていう。理不尽極まりないけどな。もう京アニの場合は「どう描くか」と「何を描くか」の総合点で評価しないと話にならんのだ。最終話の気が狂ってるとしか思えない水滴の描写とか見ました? 「Free!」以降、京アニには「水の表現だけは絶対譲れない」みたいな謎のこだわりがあるよな。まぁ、ユーフォ以降は「楽器なんかの金属部分の表現だけは絶対譲れない」みたいにして、どんどん譲れない要素が増え続けてるんだけど。

 とにかく、そんな美麗で壮麗な映像美で彩られた見事な作品。しかし、「何を描くか」の部分を振り返ってみれば、残念ながら存外普通である。面白くないこともないのだが……普通のイイハナシだったからなぁ。評価が難しいってのはそういうことだ。多分、純粋にシナリオ部分だけで勝負をしたら色々と辛い部分の方が目立つと思う。最初に気になった「幾ら何でもアスペすぎるヴァイオレット」と、そのヴァイオレットが一足飛びで出世してミラクル自動人形になっちゃうくだりが流石に性急だったし、最終的に「戦争の影」が再び迫り来ることは予定調和であるものの、どうにもそれ以前の「素直にいい話」との熱量がちぐはぐになってしまっていて、なんだか焦点がぼやけた印象になってしまった。

 確かにヴァイオレットというキャラクターを描くためには「戦争被害者」としての「機械のような少女」を作る必要があり、そのためにはキリングマシーンを作り上げるのが手っ取り早かったのはわかるのだが、彼女が「大好きを知る」という目的のために、もう一回戦場に戻す必要って実は無いんだよね。最終話近くの「戦禍は未だ残り続けているのだ」みたいな部分って、別にヴァイオレットの罪を問うものではないのだから、無理やり荒事に引き摺り込まずとも似たような話は作れたはずなのだ。でもまぁ、そこでやっぱり「可憐な少女兵士」というヴァイオレットのギャップを活かさないと勿体無い、ってんで、突然の落下傘部隊とか、義手を全てぶっ飛ばしての列車ミッションとか、そういう映像的に派手な要素を盛り込んでしまったのだろう。やりたいという欲求はすごくわかるし、見栄えがするのは間違いないのだが、そこをグッとこらえて本当に「生まれ変わった手紙屋さんのヴァイオレット」像だけに絞って物語を作っていれば、またお話は違ったものになっていたのではなかろうか。殺すの殺さないのという問題は、ヴァイオレットの人生とは切り離して考えるべきだった。

 まぁ、原作ありのお話なのでアニメ自体にケチをつけても始まらないのだろうが……京アニって割と原作いじるらしいし、本当はどういう作品だったんでしょうかね。やっぱり落下傘部隊はやったのかなぁ。あれって「戦場に再び舞い戻るヴァイオレット」っていう悲壮さよりも、ギャグとしての色合いが濃くなっちゃったシーンなんだよな……。悲劇を効果的に描くのって、やっぱり難しい。まぁ、とにかく景色が綺麗で、女性がきれいで、その涙も綺麗ならば文句はない。それくらいの作品でございました。続編が決まったらしいが……まぁ、京アニなら劇場版やろな。わしゃ早く「リズと青い鳥」が観たいだけなんや。

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「オーバーロードⅡ」 5→5

 分割かよ。ほんなら今の時点で評点する意味もあまりない気がするのだが……一応節目ということで。

 正直、1期の時ほどワクワクする要素はなくなってしまった。2期になってから変わった点はいくつかあって、事前に微妙だと言われていたトカゲ編がやっぱりそこまで盛り上がらないとか、なんでアルベドさんの出番がないんだとか、その後の王都編は何が起こってるのかわかりにくかったとか、やっぱりアルベドさんを出せばいいんじゃないかとか、結局モモンガ様のお悩みは解決したのかとか、それにつけてもアルベドさんが暇だったとか、色々と釈然としないものがある。

 いや、冗談でなしに、結局この作品の一番の売りって、小心者で一般人だったモモンガさんのなんちゃって最強魔王っぷりを楽しむ、一種のギャップ萌えみたいなところがあって、それをやんややんやと盛り上げてくれるお友達の皆さんのリアクション芸でフォローしていくわけですよ。もちろん、そのためには伏線が必要だから、精一杯驚くためにトカゲ文化を醸成したり、必死に爪を切ることに躍起になる剣士様が成長したりする要素が必要なのは分かるのだが、それにしたってモモンガ様の活躍があっさりしすぎである。「オレツエーなら振り切れるくらいにオレツエー」という見せ方が楽しみなんだから、有象無象の人間どもの普通の寸劇なんてそこまで見たくないんだよな。まぁ、ヤンデレ姫がどこまでいくのかってのは今後の興味対象ではあるんだけども。モモンガ様のオレツエーのためにセバスのオレツエーを見なきゃいけないとか、そういうもっさり感がちょっとマイナス要素になったのかな。

 でもまぁ、新しいキャラがザクザク出てきて今後の壮大な物語の下準備になっていると思えば我慢できるレベルではある。何はともあれイビルアイちゃんは可愛かったので、それはそれで良しとしようじゃないか。まぁ、完全に途中からなでしこになってたけども。みんなでナザリックにキャンプ行こうぜ!

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○「キャプテン翼」 4

 リメイクリメイク&リメイク。封神演義、鬼太郎に続き、まだまだ過去の作品はアニメ化され続けるのである。業界の疲弊を表すかのようなこの流れ、一体なんなんだろうな。今の時代に誰に求められてのアニメ化なんだろう。

 そして、私は自分でも驚くくらいにこの作品に興味がわかない。実は「キャプ翼」も基本的に未履修である。こういう作品ってどんだけ有名でも、接する機会がなければ直撃世代以外はそこまで興味を持たないよね。俺サッカー好きじゃないしね。もちろん、さすがにこれだけのコンテンツだと折に触れて目にすることも多いので原作にしてもアニメにしても、全く見てないって訳でもないのだろうが、興味がないので断片だけを摂取してもすぐに記憶からはデリートされる。その程度のもんである。そして、そんな作品が改めてアニメ化。まぁ、「来たアニメを全て受け止める」視聴体制をとっている今だからこそ、改めて触れる機会を与えられたと思って感謝しながら観ようではないですか。なお、同じスタンスを取ろうとした「封神演義」はすでに挫折している模様。

 しかし……これはまぁ、確かにレジェンドにもなるわ。当時のジャンプ漫画だということを踏まえても破天荒。これは人気が出る……か打ち切られるかのどっちかだよな。いや、確かに面白そうではある。イナズマイレブンなんかよりもはるか昔に、超次元サッカーは実現していたのであるな。そして、この主人公は確実にサイコパスだよな。全ての要素をサッカーに還元させるって、どう考えてもキチ○イの所業だろう。おふくろさん(CV佐藤利奈)も温かく見守ってないで止めてあげてよ。息子さん、確実におかしいやつだよ。

 こうして圧倒的なギャグ(?)を炸裂させて舞い降りた期待作といえば期待作。ただ、アニメとしての品質にはかけらも興味がわかない。古臭いデザインにしているのは原作への配慮だと思うし、シュッとしちゃうことを嫌がる視聴者もいるだろうから間違ってないとは思うのだが、それでもやっぱりそこかしこがなんか不安定で怖い。最初に登場した赤ん坊の翼のフォルムが怖すぎて「ヒッ」ってなったわ。サッカーアニメなんだからここからグリグリ動かして試合シーンで見せなきゃいけないだろうに、あんまり緊迫感の無いデザインなのでギャグ要素にしか特化できない気がする。いや、ギャグであってんのかな。……まぁ、まだ様子見の段階だが……。ただ、個人的にはこういうリメイクをやるならもう諦めて完全に原作に寄せろよ、って思う。これだけ翼が問題行動を起こしても「昭和のおおらかな時代」なら笑ってごまかせる、もしくはテロップに「時代背景を鑑みて当時のままで放送しております」みたいな言い訳ができるのだが、作中人物がみんなしてスマホ使ってる時代に翼が紛れ込むと流石に頭おかしすぎる気がしてしょうがない。なんで現代設定にしたんだよ。どこかでシナリオ破綻しないことを祈るばかりだが。

 そして、そんな新生翼を演じるのが三瓶由布子で、最初の友達石崎くんが田村睦心っていうのがお約束といえばお約束。完全に同系統のこの二人、絶対共演なんて無理だと思ってたけど、最近はちょいちょい色んなところで名前が並んでるのを見かけますね。とりあえずガキンチョがいるならこの二人で鉄板だもんなぁ。あとは随時小林由美子と皆川純子を追加していく方向で。

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○「ガンダムビルドダイバーズ」 5

 カプールが大活躍する予感が?! あんな色物設計のくせに、ガンダムシリーズでは割と扱いがいい謎の機体だよな。

 さて、ビルドシリーズの新作である。「おっ、久しぶりやな」って思ったら随分世界観が違ってびっくりした。どうやら「ビルドファイターズ」シリーズとは接点は無いっぽいね。ってことはラルさんもいないし世界にプラフスキー粒子は溢れてないのか。残念。やってることは大体一緒なのだろうが、ガンプラバトルが何故かネトゲ対応になっており、どっちかっていうとガンプラアニメっていうよりもネトゲアニメっぽい。そもそも、全部ネトゲのデータで処理してる世界なんだったら別にガンプラいらない気もする。まぁ、その辺の販促成分は気にしたら負けなんだろうけども。

 そんな新世界のガンプラバトルの導入はいたって普通。やっぱりいろんなマシンが節操なく暴れまわるこの世界は楽しいには違いないのだが、まだそんなにバラエティを押し出すような段階でもないし、新しいキャラなので思い入れもない。今後のアツい展開に期待するしかない。旧作は1期が好きだったけど、2期は絶妙にもやっとしたものがあったからなぁ。監督及びスタッフの多くは「ビルドファイターズトライ」からの引き継ぎだけど、今作はどんな展開になるでしょうね。冒頭で真っ先に映ったガンプラがバウンドドッグだったのでその活躍に期待したいんだけど、出番あるかなぁ。

 中の人については安定感のある面子が揃っているので特にコメントもないが、胸トラップしても全く問題ない系サッカーヒロイン(まぁ14歳だからね)を担当する人の名前だけ初めて見た。可愛いけどフミナパイセンを超えられるかどうか。今のところ、どっちかっていうとショップのナナミおねいさんの方が好みです。あとは旧作のシアさんにも似た白髪美人だが、中の人はぱるにゃすだそうです。あんまセリフなさそうだけど大丈夫かな。

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「3月のライオン(第2シリーズ)」 6→8

 毎週感想書いてたから特に追記することもない系作品その4。ただ、今作を評するに際して、見るべき視点は多いに越したことはないと思う。

 毎度毎度私が気にしているのは、「シャフトはどこへ向かうのか」というトピックである。新房昭之による独特の演出方向に特化することで替えの効かない特異なスタジオとして頭角を現したシャフト。良く言えば唯一無二でオンリーワンなのだが、悪く言えばマンネリで頭打ちとも言える。目新しさが誘致要因になれば良いのだが、作品数が重なるにつれていわゆる「シャフト演出」的なテンプレートに依拠する傾向も現れ、そこに演出の工夫としての特異性が失われるという懸念は常につきまとう。元々が抽象度の高い方向性での攻めの作品作りなので、これをどのように進化させていくのか、という舵取りは非常にデリケートな問題。例えば「まどマギ」の場合、シリーズディレクターを務めた宮本氏の特異な方向性である実写や異物の取り込みに特化し、イヌカレー空間という新しい世界を切り拓いたりもした(現在はこれが「Fate/EXTRA」に流用されている)。しかし、最近では攻めの演出を見せた「打ち上げ花火」が今ひとつ焦点を絞りきれていなかった印象があり、攻めるにしても娯楽としての作品性を失うわけにはいかないという葛藤が現れていたように思う。

 そんなシャフトにとって、また新たな切り口になるであろう作品が、この「3月のライオン」だった。4クールにも渡る長期シリーズのディレクターを務めたのは岡田堅二郎氏。この人はいわゆる「シャフト的な」抽象化にはそこまでこだわらない人で、今作も序盤の見せ方にいくらか平易な作品らしい部分を盛り込み、導入のハードルを大きく下げる役割を果たしている。しかし、そのまま安穏と作品作りを続けるだけではなく、要所で「らしい」演出方向での見せ方も取り入れ、シリーズ全体での「溜める」「吐き出す」というリズムを生み出すことに成功した。もちろん個々の話数を担当した演出家の人たちの傾向も大きいのだろうが、こうして通底したリズムや方向性を生み出すことができたのは、おそらくディレクターを務めた岡田氏が、今作をどのように形作るべきかをきちんと見定めていたことに依るのだろう。

 心情描写に詩的要素を大きく含む羽海野チカ作品と演出の方向性が噛み合ったことも大きいが、単に原作漫画をトレスするだけに止まらず、アニメだからこそ生み出すことができるより複雑で壮大な幻想性が加味されたことは大きな収穫である。一見すると全くアニメ向きではない将棋というテーマもそうだし、将棋を離れて様々なドラマを含んだ青春群像劇としての心の動きも、全て「アニメとして」の表現を心がけている。「シャフトだから抽象的な対象を描くことができるよ」というだけでなく、既存のシャフト演出ではどこか物足りなく、何が枷となっていたのかを読み解き、さらなる「見え」の世界を構築したことは、また一つシャフトが新たな次元へと到達したことの表れなのではなかろうか。新房監督が今作にどの程度関与しているのかは分からないが、もし監督が最終的にこの方向性でゴーサインを出したのだとしたら、まだまだシャフトの可能性は広がっていきそうである。

 あとはまぁ、中の人の話とか……はもういいかな。画面における情報の抽象化が進んだシャフト作品の場合、キャスト陣の演技によって定まる部分が大きくなる。それらを見事に受け止め、先鋭化させてくれたキャスト陣の頑張りは本作を語る上では無視できないものだろう。2期で忘れられないのはやっぱり柳原さんの壮絶人生をわずか2話で全て抱え込み、ぶちまけた芳忠さんのスゴみですかね。こういう作品でこそ、役者陣の仕事ってのは見えてくるもんですね。

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○「魔法少女 俺」 5

 そっちかーい! 「どうせいつものよくあるやつやん、『俺ツイ』と同じだろ」って思って見てたのに、そっちかーい。いや、だからなんだって話ではあるが。

 ネタ作品としての出だしは悪くないんじゃなかろうか。正直「監督・川崎逸朗」は個人的にあんまり期待しちゃダメなサインなのだが、今作はギャグ顔になるテンポなんかは割とメリハリが効いてたし、メタ度合いの高いネタ回しなんかも苦笑させられる。流石にこうした設定を「新しい」とは言えなくなってしまっているのは残念だが、それでも馬鹿馬鹿しい方向で全力を出そうという姿勢は見て取れるので好感が持てる。映像部分は作中で既に省エネゆーてるんだからあんまり気にする部分もなかろうが、実はメインヒロインの女の子は割と可愛いんじゃないか疑惑もあり、その辺のフォローもしっかりやってくれれば加点要素になるかもしれない。筋肉に頑張って労力を割くほうが正しいのだろうが……別に見たくないし……。

 ヒロイン絡みで個人的に見逃せないのは、ヘごちんのストレートなギャグ作品が案外久しぶりってことである。オープニングがへごの時点でちょっとテンションが上がるし、さらにこういうやりたい放題な世界でぐるぐる振り回されてるへごを見るだけでもかなり楽しい。「さばげぶっ!」の時の記憶がフラッシュバックする。今作のヒロインは「わざと歌を下手に歌うへご」とか、「普段以上に唾液がジュルジュルしてるへご」とか色んなところで楽しめるのでそっち方面のニーズが埋められるのはありがたい。他にも、久川綾が「魔法少女だったのよ」って言ってるのに「いや、セーラー戦士やろ」って突っ込んでみたり、色々と楽しむ部分はありそうなので、適度なネタ作品として楽しませてもらおうかと思います。

 あ、あとゆーきちの人外ヒストリーに新たな1ページ追加で。

 

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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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