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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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9月23日 ドラフト模様(HOU×2 AKH

ピック順 【Mei】→【Serra】→【Sangriter】→【Thraxi】→【Alessi】→【Sea-chcken

 

 環境最終戦!! ほら、目を閉じると、この2ヶ月間の楽しかった思い出の数々が…………ろくな思い出がない……さっさと次の環境行こうぜ。もう、最近は成績がふるわないからおっちゃん良いイメージの環境とかあんまり無いわ。若手の台頭が著しいからなぁ。今日だって「まずい、経験を積むためにプレリ行くべきか」って思ったけど、参加費用をガチャ回すのに使っちゃったから……。Magic云々以前に人としてダメな方向に行ってないか?

 

 というわけで、次週からイクサランがスタートします。相談した通りに変則日程になり、次回は発売日となる29(金)の夜開催です。退勤後に駆けつけてくれる人がいる関係上、あんまり早いスタートにも出来ないですが、急ぐと大体20:3021:00開始くらいが目安になるとのこと。なんだかみんなして色々忙しいタイミングで申し訳ありませんが、ドラフトの成立にご協力お願いします。俺だって、仕事帰りにパック引き取りに行ったり、スリーブの用立てたり、色々やらなあかんねん。その日は某ボドゲの発売日でもあるしなぁ……(人としてダメな)

 


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 細けぇことはいいんだよぉぉぉぉぉ!! 第12話! もう、なんか色々あり過ぎて感情のキャパもツッコミのキャパも限界超えてるわ! もうポンポンスーですわ!

 終盤になると(いや、序盤から割とそうだけども)理屈も何もかもぶん投げて「とにかく熱い展開」を優先するのがシンフォギアの流儀。その中では、盛大に月を引き摺り下ろすフィーネさんや、月まで射出されるマム、英雄となって死んでいくフェルなど多数の伝説が生み出されている。そして今回は、そんな伝説をまとめて出血大サービスだ。もう、何が何だかわからんな! まず、なんか響が取り込まれたから、今のところ実害は一切出てないけど国連も政府軍もすげぇいきり立ってる。なんで国連がそんなにお熱かというと、前回運悪くあらぬ方向へ射出されたティキのごんぶとビームが天文学的な確率で撃ち抜いた人工衛星が米国の軍事衛星だったから。まぁ、そりゃ確かに怒るだろうけども……ものすげぇ雑な伏線だ。そして、国連が介入しようとしたら日本を守る防人の一族が黙っちゃいない。爺さんが青筋立て独自の軍を引っ張ってなんとかしてやるとか言い出す。キレるじじいに対し、翼さんが「流れる血潮は奏のものだけだ!」と啖呵切るのが無闇に格好いい。言ってることは素敵なんだけど、せめて前シリーズで和解した親父さんとは仲良くしてあげような。

 出動してきた戦車は、怪獣映画でおなじみの「頼りない方の戦車」。試しに繭を狙撃してみるも、後になって「ひょっとして刺激しただけなのでは!」って、お手本のような馬鹿の極みである。風鳴の家は代々聖遺物の管理を務めてきたはずなのに、こういうところでは聖遺物への警戒心が薄いよな。そして、繭の中から出てきたのは、何処と無く響の風貌を残した印象の(特に髪の毛)「でかい人型」。当然のように「ガオー」って吠えて口からビームを吐く。きっと前日の夜に響がミクさんと一緒にウルトラマンかシンゴジラも見てたんだろう。でなきゃ特に謂れもない「神の力」がいきなりビーム打たないだろ。まぁ、無粋な戦車に叩き起こされたので、ちょっと寝起きが不機嫌だっただけかもしれないけど。

 でかい響の対処に当たるチーム一同。サンジェルマンさんも協力体制にあり、前回培ったばかりの響とのいびつな友情を前に必死の形相。マリアさんがアガートラームのよくわからない機能をフル活用し、ダガーから引っ張り出した丈夫なサランラップみたいなギミックでデカ響をぐるぐる巻き。さらにそれを残った奏者全員で押さえこむという、相変わらず頭の悪そうな戦い方。あのラップは一体なんなんだろう。アガートラームは本当にいろんな使い方ができて便利すぎるな。そうして動きを封じた後にお見舞いするのは、エルフナイン特製の大量のアンチリンカー。注入の仕方はシンゴジラに比べてもさらに雑。大量にお尻に注射を打ち込まれ、一瞬プリンッてなるこだわりの作画なんなの。確かに響は胸よりも尻の方がアピール強い気がするけども。

 大量のアンチリンカーで適合係数を下げられるかと思いきや、神はあっさりと条理を曲げてしまう。アンチ・アンチリンカーみたいなことをやって響との適合率を戻しにかかったが、その「融和の姿勢」みたいなところに突き刺さるのが響対策のエース・イン・ザ・ホール、我らが未来さんである。もう、響関係のトラブルは全部未来さんに任せておけばいいんです。いっそソシャゲシナリオから引っ張ってきて復活の神獣鏡をまとってもらってもよかったのだが、どうやら未来さんは頑なにギアは装着しないみたいで、単に名前を呼ぶといういつものお仕事。まぁ、嫁に声をかけられて、おねむだった響さんも一気に目が覚めたってことでしょう。

 やっぱり未来さんが決定打。響は無事に神の力から解放されたわけだが、ギリギリで間に合わせたと思いきや、核のスイッチ押しちゃうのが米国流。「反応兵器」ってやんわり言ってたけど、あれってつまり核攻撃を意味してるってことでいいんだよね? 沖縄の艦からすぐに核が発射できるのは流石に安全保障云々を飛び越えて問題な気もするが、まぁ、フィクションだから。ごめん核持ってたし撃っちゃった、っていう展開でも許される米軍なんだろう(なんだそりゃ)。ギア奏者もボロボロ、時間がなくて国内の軍も間に合わない。絶体絶命のピンチに、突然「この日のために生きてきたのかも」とか殊勝なことを言い始めるサンジェルマン。お前、いくらなんでもいい人になりすぎなのでは。

 いかに錬金術師といえども1人では核を止めることは難しかったかもしれないが、そこで出てくるのが当然のお仲間というわけで。オウゥ! 生きてたんかいワレェ! 巷では散々噂されていたカリオストロ・プレラーティ生存説。こんなにあっさり種明かしされるくらいにマジだったとは。しかし、2人はいきなり現れたと同時にサンジェルマンの理念に協力し、やっぱり消え失せてしまうというぬか喜ばせ。復活から退場までの最短記録更新したんじゃねぇかな。このためだけにこんなギリギリまで隠れてたってのかよ。状況を鑑みるに、出てくるとしたらもう2日くらい早い方が良かったのでは? いや、でもさ、やっぱりこの3人の合唱シーンは良いよね。グッときちゃうよね。4期のこれまでの全ての蓄積が、3人の歌唱シーンに詰まっていた気がする。いや、意味はわからないんだけどね! 生きてたんかいワレェ!(2回目)

 錬金術師たちの尊い犠牲により、なんとか核の着弾も阻止。これで万事解決かと思いきや、再び霧散した神の力を、今度こそ自分の左手に集めようとするアダム。まだ諦めない。全裸は諦めが悪い。しかし、最後の最後で彼の野望にとどめを刺したのは、積極的なハグが大好きなポンコツ人形のティキだった。この皮肉っぽい展開なー。ティキのことを第一に考えるとすげぇ切ないラブロマンスではあるんだけなー。相手がポンコツ全裸人形だからなー。哀れ、アダムさんが神の力に見放されるのは3度目。「神殺し」ガングニールが炸裂し、哀れ長年の野望はつゆと消えた。まぁ、この展開ちょっと前にも見たんですけど! ずっと同じ展開が続くだけなんだけどね!

 でもそんなの関係ねぇ。面白ければそれで良い、細けぇことはいいんだよ。響が掴んだ未来、握りしめた拳、その振り抜いた先に、神の力も霧散する。そして流れる「TESTAMENT」。なんてひどい創生神話だ! 来週何すんだ! 待つよ! 蕎麦みたいに粘り強くね!

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「賭ケグルイ」 5→5

 予定通りの幕引きですかね。とりあえず想定の範囲内で収まったアニメでした。

 原作ファンなので是非とも良いアニメにしてほしいなー、と思っていたわけだが、これが世の常、どうしても1クールでの内容消化が義務付けられているせいで進行は駆け足になってしまい、「賭ケグルイ」の「グルイ」の部分の再現度はかなり高かったと思うのだが、「賭け」部分についてはそこまで手放しで褒められるようなものにはならなかった。やっぱり一番見たかった木渡戦あたりの展開がどうにも性急だったのは勿体無かったかなぁ、とは思う。でもまぁ、あんまりダラダラ引っ張っても退屈になる人は出てくるだろうし、今作ってあんまり「相手を出し抜こうとする頭脳フル回転なギャンブルバトル!」みたいな作品ではないので、夢子のエロいところやトチ狂ったところが見せられればそれでいいっていう判断なんだろう。そして、その判断はそこまで間違ったもんでもないのだ。

 注目すべきは、やはり最終話で挿入されたオリジナルエピソードだろう。あんな展開にして今後の夢子と会長の関係性に齟齬が出ないかと不安になるが、互いに肉薄してるように見せて、実は今回のお話だけだと大したコミュニケーション取ってないから多分問題ないんだろうな。より注目すべきは夢子と鈴井の関係性だろう。原作でもどんどん空気になっていってマズいと思われていた鈴井、アニメの展開だと本当に空気のまま終わってしまうことになるので(原作だと最近そこそこ盛り返してる)、アニメはラストに「鈴井が夢子の一番の理解者なんだよ」ということを伝えるためのエピソードが挟まれ、男の子が女の子のために頑張るという少年漫画(アニメ)の王道パターンを何とか維持することが出来た。(いつものことながら)偶然に左右されるだけの展開ではあったが、鈴井が夢子の教え(人生観?)をきちんと理解した上で、惚れた女と人生を共に歩むためにそれを貫き通すという構図はわかりやすくもアツくて良いお話であった。あと、そんな鈴井を見て盛り上がる伊月とうんざり顔のメアリ。メアリは自分の嫁を取られたんだからもっと怒ってもいいんだけど、メアリも実は鈴井に対して結構特別な感情を持ってるのよね。原作でも今後鈴井がどういうポジションに落ち着くのかは注目だ。

 映像部分では「グルイ」部分をしっかりやりきろうという意識が分かりやすかったのでその部分は大変良し。なかなか動画にすると難しい絵面なのだが、再現度は高かったのではなかろうか。あとはやっぱり「早見沙織を喘がせたり、罵詈雑言を吐かせたり、とんでもなくインモラルなキャラに仕上げる」というのが今作最大の目標といっても過言ではない。個人的には、夢子のトチ狂った台詞は狂っている中にももうちょっと冷静さが混じってると思っていたので、とにかく叫んじゃう方向性は微妙にそぐわなかったんだけど、まぁ、そういうディレクションもありかな。事前の勝手な妄想で能登麻美子バージョンも聴いてみたかったと思ってたんだけど、結果的にはそうじゃなくてよかったかもしれない。能登バージョンだと多分死人が出る(主に俺)。あと、キャストの中だと選管委員長役だった鵜殿麻由って子が割と気になった。いい具合に変な声レーダーに引っかかる発声である。

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「ひなろじ〜from Luck & Logic〜」 5→5

 結局ロジックドライブとかなんなのかさっぱり分からないまま終わりましたが、まぁ、別にいいじゃないですか。ロジカルな部分とか特になくったって、いいじゃないですか。

 ある意味では今期「バトルガールハイスクール」と双璧をなす作品。一応ソシャゲ原作とカードゲーム(?)原作なので若干の差はあるものの、いわゆる美少女動物園的な作品の作り方が共通だし、「全部見ても世界がイマイチ分からない」という部分も一緒。この世界における国の概念とか、日本文化のありようってどうなってんだろうな。各方面に色々ファンタジックなくせに、次回予告で出てくる居酒屋だけはやたらと所帯染みてるっていう(あそこだけ異世界の可能性すらある)。

 で、「バトガ」と同じだったら失点が多そうなところだが、今作は世界を救ったり、自分の能力を高めたりといったシリアスなバトル部分はかなり抑えめ。終盤に一応それらしい展開はあったものの、結局はリオンとニーナの百合パワーを高めるためのイベントでしかなく、ちょっとした痴話喧嘩みたいなもんである。脳が溶けるようなリオンの高音域の攻めを、ニーナがしっかりと受け止められるようになるまでの愛を育むストーリーとしては終始一貫しているし、動画工房によるまるっとしたデザインの女の子たちは常に可愛らしく動き回っていたのだから、作品としてのまとまりはこちらの方が圧倒的にレベルが高かったはずだ。

 キャラの取り回しに関しても断然見やすく、メインとなるリオン・ニーナのカップルを中心に、委員長弥生ちゃんを中心とした配下二人との上下関係。生徒会長と、それに無償の愛を捧げ続けるエキセントリック宝塚百合愛情の瑞希の際立ち。そして、全ての百合に我関せずを貫きながらも孤高のサポーターとして八面六臂の活躍を見せる万博の立ち位置。しっかりとあるべきキャラがあるべき仕事を果たしているので、序盤から多数のキャラがわちゃわちゃしていても特にキャラがごっちゃにならずに見やすいのである。まぁ、途中のリオンパパ乱入からの「リオンの家庭よく分からない編」の立ち位置はどうなんだよ、って気もするが、学園から視点を移してもちゃんと人間関係が成立するよ、っていうことが確認できるという意味では面白い対比になっていたんじゃなかろうか。

 コンテンツとして消費される萌え中心の「動物園」はかくあるべき、という潔い見せ方だったんじゃないでしょうか。ちなみに中の人は、最近何かと仕事が多いブシロード界隈の面子が中心なので良くも悪くも身内での安定感が強い感があるが(ミルキィ連中はバーター契約とかかわしてるんだろうか)、そんな中で存在感を見せたのはやはりリオン役の朝比奈丸佳だろうか。割と競争の激しい部門に飛び込んだ形だが、今後の活躍が期待される。あとは奈津姉ぇのこういう仕事は無条件で好き、っていうこと以外だと……瑞希の報われないスタンスがとても好き。たそのこういう胡散臭いキャラ作りって、なぜか癖になるんだよな。

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「境界のRINNE(第3シリーズ)」 *→5

 今更気づいたんだけど、俺、これが始まった時に新番チェックつけてねぇんだな。まぁ、もう3期目ってことで書くことも特になかったし、「いつも通りで安心します」の1文で済むからな。実際、この感想も「いつも通りで安心しました」って書こうと思ってるし。

 というわけで、いつも通りで安心しました。一応今期から監督が差し代わってるんだけども、それで何かが変化するって作品でもない。映像としては本当に肩肘張らずにゆる〜い作りだし、これでわざわざ「省エネ作画がー」とツッコミを入れるのも無粋ってもんだ。ネタすら分かれば映像はもうベタの極み、お約束が成立すればそれでいい。新たな世界のサザエさんである。

 しかし、今期から登場した輪廻のお袋さんのキャラ設定って、冷静に考えると結構エグいよな。ギャグにしてはいるけど、不慮の事故で死んでる(?)のは事実だしな。そして、そのキャストについに女らんまが登場するという高橋留美子大甲子園の賑やかさ。個人的には体は子供、頭脳は大人だからどっちかっていうと灰原のイメージなんだけどね(新一は頭脳が子供で体が大人になってる気がするけど)。こういう贅沢が許されるあたりも高橋留美子作品という特権のおかげなんでしょうかね。他のキャスト連中も新喜劇みたいにお約束ギャグを楽しげにやっているので実に良いです。第4期はいつになるんでしょうかね。

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「サクラクエスト」 6→6

 やぁみんな! P.A.WORKS大好きおじさんだよ! 半年間お疲れ様でした! 毎週感想を書いていたのでここでまとめる必要があんまりないパターンの作品。意欲的な設定の作品を、過不足なくしっかりとまとめてくれていたのではないでしょうか。

 本作は、スタート時には「お仕事三部作の3本目」というよく分からないコピーがつけられていた。P.A.WORKSお仕事三部作というのは「花咲くいろは」「SHIROBAKO」のことで、その続き、つまり、「なんかよく分からない仕事をする女の子の頑張りを描く作品群」ということだ。まぁ、わざわざそのくくりでこの3本をまとめる意味はあんまりないのだけども、狙いたい方向性を見定めるにはわかりやすい言葉だったのだろうか。しかし、終わってみればこれもよく分かることだが、3本の作品はどれもこれも異なった制作理念から作られていたものである。「花咲くいろは」は一応「お仕事をする女子高生」が主人公であったが、旅館での奉公という仕事自体はあくまでも副次的なもの。アニメとしての中心はそんな仕事を通じての女子高生の青春、心の成長、そして家族の関係を描いた完全なホームドラマであった。翻って、「SHIROBAKO

の場合は「お仕事」にフィーチャーしている部分がかなり強く、特にアニメ製作という特殊な仕事を通じて、アニメ業界が「内輪ネタ」として仕事のあれこれをいじっていく、あるある作品のようなそれっぽさが虚実を織り交ぜた「お仕事感」を作り出す作品になっている。

 では、本作の魅力とはなんだったのか。確かにホームドラマ、成長物語の部分はもちろんあるが、5人のメインキャラたちは少なからず社会的な独立は成し遂げており、家族との青臭い問題を考えるとか、仕事を通じて世間の厳しさを知るとか、大人への成長を経験するといった側面は薄い。では「お仕事もの」としてのあるあるネタを多く提供して業界を描写する要素が強いかというと、そもそも「町おこしの業界」なんてものを知ってる人間は制作側にも視聴者側にもいないわけで、そこで共感を呼び起こしたり、実情を赤裸々にさらけ出してエグさを見せつけたりという要素も薄い。

 以前どこかで書いたが、「SHIROBAKO」と本作の一番の違いは、「ゴールが見えていない」という部分。アニメ製作は文字通りに「製作」なのだから、完成品が存在し、それがどのように評価されるかで「成否」が決まる。良いアニメを作れたらハッピーエンド、作れなかったら

バッドエンドだ。結果が全ての「職業」ってのはそういうもんである。しかし、「町おこしの支援」というチュパカブラ王国の国王の仕事は、何ができたらハッピーエンドで、できなかったらバッドエンドになるのかははっきりしていない。結末を見れば分かる通り、そこで成し遂げる「成否」の描写が一段上の難度なのである。もちろん、「クエスト」というタイトルに表されるように、どこかデフォルメを含んだ世界観にして成否がわかりやすいように演出している部分は多かったが、本作の白眉な点は、それが最後の最後まで徹底的に「なんちゃって」に終わるのではなく、実にクールに「町おこしの成否」を現実の問題として扱っていたところである。25話を通じても、別に間野山の人口が増えたわけでもない。日本中から観光客が押し寄せるでもない。しおりさんの生活は由乃に出会う前と出会った後で何かが分かるかといえば変わらないだろうし、由乃自身だって、これからどれだけの困難が待ち受けているか分からない。しかし、彼女たちは間違いなく、間野山という町の町おこしの仕事を務め上げ、将来につながる「成果」を残した。その「成果」の扱い方が、なんとなくでごまかしたものではなく、「町」という1つのスケールを考えた時に「ありうべき」ものになっているのである。

 作中で一度、由乃は実家に帰って「住みたい町」について考える機会があった。旅行者として「訪れる」ではなく、「住む」という行為。これが町おこしの最大のキーワードであり、単に物珍しさから遊びに来るだけでなく、そこに人生を根付かせ、そこで生活したいと思わせるのが「町おこし」。もちろん、生半な事ではよその人にそんな感情を抱かせることは出来ないだろうし、作中でも明確な成果を出してはいないのだが、今作を見れば、少なくとも「自分はなぜ、今の町に住み、この町を好きなのだろうか」ということを考えるきっかけにはなる。そうして「住む」という行為の特殊性を浮き彫りにし、女の子たちの成長物語と絡めて描き切ったことに、本作の価値があるのだ。

 欲を言えば、「いろは」などで見せてくれたP.A.WORKSらしい目の覚めるような映像美をどこかで追求してもらえればより良い作品になったと思うのだが、今作は本当に描くべき要素が多くて、なかなか叙情的なところまで見せ場を盛り込むのは大変だったようだ(その辺りがホームドラマ中心の「いろは」とは違うところか)。まぁ、それでもどこかで作画崩れがあるなんて失態は犯さないわけだし、2クールの間、なんの不満もなしに見続けられたというだけでも充分満足です。

 あとは中の人たちの話かな。今作はテーマの取り扱いがデリケートだったので、作中のキャラたちの心情描写にも一際気を使うことになっただろう。主役の由乃を務め上げた七瀬彩夏にとっては、かなり大きな経験になったのではなかろうか。なんとか、あやサマには今後とも清純派を守っていって欲しいところですね(?)。対して、自ら汚れへの道を歩き始めたというちぇみーは……。この子、変な度胸あるから今後もたくましく生き残っていく気がするよ。あとのお三方はいつも通りに。なんで僕がお気にいる声優ってのはこうして積極的に壊れていくんだろう、って立派な福井県民の姿を見ながら思うのです。ちかぺが突き進むこの道の向こうに、一体どんなゴールが待ち受けているのだろうか……。

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DIVE!!」 3→3

 これ、結局どこの層に訴えたかった作品なんだろう。「Free!」だったらすごく喜んでくれる客層は明らかにわかるんだけど、この作品の場合、「そういう」そうに訴えかける作品になっていたとも思えないし、当然、私のような人間に何か響くものがあるわけでもないし……。ただ目の前を通り過ぎていくだけの作品だった。

 「今作のダメな部分」については、1話時点で懸念していたことが大体的中していたので新番チェックを参照してもらったほうが早いのだが、中でも一番のマイナスは、やはり「競技の魅力が映像からさっぱり伝わってこない」という部分だろう。元からマイナー競技である飛び込みを映像化することには大きなビハインドがあったはずだが、勝手に推測するに、今作のスタッフに「飛び込みの素晴らしさ」「飛び込みの凄さ」を心底理解して映像を作っている人間はほとんどいないと思う。何を描いたら一番「格好いい飛び込み」に見えるかが分からなければ、そりゃぁアニメの映像として魅力的なものは出てこないだろう。まぁ、アニメーターや制作スタッフを責めるわけにもいかないけどね。世の中の一般人に「飛び込みの良さがわかってる人間」なんてそうそういないでしょう(かくいう私もさっぱり分からない)。

 しかし、分からないなりに見せる方法というのもアニメーションにはいくらでもあるはずなのだが、今作はそうしたこけおどしを見せようという意思もあまり感じられない。確かに、飛び込み競技の魅力、見所はコンマ数秒の瞬間に凝縮されているのだろうから、その「儚さ」みたいなものをそのまま伝えるのも一つの手であろうが、残念ながらアニメで一瞬にしたら、現実世界の情報量よりも圧倒的に少ないのだ(1秒に12コマとかだからね)。そんな「画」で、実際の飛び込みに勝てるわけがないではないか。時間を延ばし、空間を伸ばし、映像を作るからこそアニメにはアニメの強みがあるわけで、そこに工夫も情熱もなければ「良いスポ根」は実現しない。

 まぁ、そういう実際の競技面は全て投げ捨てて、競技に挑む選手たちの人間ドラマに絞り込むという演出方向もあるのは事実。ノイタミナでは「バッテリー」がそうした方向性の作品で、媒体が小説という共通点もあるので今作もどっちかっていうと「競技自体じゃなく、そこに紡がれる人間ドラマを見て」という作品だったのは間違い無いのだろうが、今作の場合、果たしてその人間ドラマも面白かったのか。各人の競技スタイルに人生観が出る、というお話になっていたので、やっぱり実際の競技シーンが映えないと、各々の心情劇もピンとこないところが多くてなぁ。沖津くらいわかりやすくキャラ特性があればなんとなく少年漫画的な処理ができるのだが、それ以外の面々、特に主人公(?)の知季の個性がどうにも……。

 絵にピンとこず、物語にピンとこず、テーマの楽しさも分からずじまい。もうちょい、どうにかできた気はする。結局、彼女の寝取られたのはなんだったんだよ。

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「異世界食堂」 4→5

 オラオラァ! 異世界モノの時間だぁ!

 というわけで、「異世界」という文字列が出てくるだけで身構えてしまうような物騒な世の中になってしまったわけですが、そんな魑魅魍魎が跳梁跋扈する異世界バブルのこのご時世、なんともゆるりと、肩肘張らずに展開されるこちらの作品。「異世界である必要ないやんけ!」というお約束の文句をさりげなく回避する内容、あまり露骨に「異世界人を驚かせるから現世えらい!」を持ち上げすぎないシナリオライン。どこかが強く訴えかけるような作品でないのは間違いないのだが、幸いにしてどこかに嫌悪感を抱くような内容にもならなかった。それはもう、それだけで美点になっているような気がするのだ。

 作品が始まった時点で、「グルメものってどうやって楽しんだら良いんだろう」ということでひとしきり悩み、その楽しみと「異世界」が噛み合いづらいだろう、という難点を提示したのだが、今作の場合は望んだ通りのハートフルホームドラマ方向に舵を切ってくれたおかげで「楽しみ方」は理解しやすいものになった。料理は特別じゃないが、それを食べる舞台が特別。食べる人間の数だけドラマがあり、それを引き出すための舞台装置としての料理、そして食堂がある。今作のタイトルが「食堂」というのも象徴的な部分で、今作は料理を作るマスターのキャラが極めて薄いという特徴がある。他の食漫画の場合、だいたい料理人が一人称視点で「こういう客にはこれを出せば」とか「こういう工夫がキくんだろ?」みたいな押し付けがましさが出てしまうものだが、本作の場合は本当にマスターが「食堂」の一部としての舞台装置に徹しているため、そうした「食べさせる側のエゴ」みたいなものが鼻につかず、「食べる側」のドラマに終始できるのが良い。あとはその食べる側のアクの強さでドラマの濃淡が変化するのだ。個人的にはリザードマンの話の「どないやねん」感が強くて楽しかった。「異世界」らしさをああいう形で出してくれるのはどこでもドアを活用した今作ならではのセッティングだろう。

 本当に「ただそこで飯を食う」作品なので、何か大きな充足感があるというようなものでもないのだが、比較対象として最初に並べた「甘々と稲妻」の「料理を初めて作る特別感」と比しても、今作の「料理を初めて食べる特別感」は見劣りするものではなかっただろう。欲を言えばもうちょい作画部分でプラスがあれば応援しやすかったのだが……そこはしょうがない。あと、こういう作品のアフレコってすげぇ腹が減るだろうなぁ、ってキャストの人たちにちょっと同情しようかと思ったんだけど、毎週アフレコ現場に食い物が溢れてる写真見て「そりゃそうだな」っていう気持ちに。ベーさんが食道楽だしなぁ。

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 リア充カップルが遊園地デートしてるところを延々見せられるアニメ、第11話。内容としては何も間違っちゃいないよ。今回はそこまで「ねじれ」部分がなかったので、割と壁ドンしたくなるような展開が多かったような。いや、亜玖璃さんは幸せになってくれてええねん。そっちのカップルはそれでええねん。

 前回の引きで、解決していたと思った上原×亜玖璃間の関係に再び暗雲が立ち込め、上原さんと天道さんが悪そうな談合に突入(悪そうなのは主に頭である)。イヤイヤ、そうじゃないな。2人とも、なんだかんだで本質は押さえているんだよ。景太の影響による亜玖璃の変化、そして亜玖璃の影響による景太の変化。上原さんはなんだかんだで亜玖璃のことをよく理解しているのだし、そこまで長くない付き合いとはいえ、天道さんだってあれだけ熱心に景太のことを見ているのだから、さすがに奴の本質は捉えている。それがどのように変わってきたかということは、熱心なストーカーコンビだったら把握できていて当然なのだ。ただ、2人には決定的な情報が1つ足りないだけなんだ。「景太たちもそちらの浮気を疑っている(というか確信している)」という勘違い部分だけ。

 しかし、そこを考慮できようができまいが、やっぱり上原さんたら名軍師。ダブルデートで既成事実を作れ、という作戦は、実際にはクソ童貞で背伸びしっぱなしの上原さんにしては的確だろう。これまでこのカップルどもが抱えていた誤解の中心は「お互いにさっぱり腹を割って話さない」ことに原因があるのだから、強引にくっつけてしまえば自然解消するはずの問題なのである。上原さんの処置により、作戦は万事うまくいくはずだった。実際、遊園地に着いた時の景太・天道さんのテンションはおかしかったのだし。このままお似合いカップルっぷりを発揮すれば余計な誤解など霧消するはずなのだが……もちろんトラブルの種はつきまじ。余計なお世話の妹さんパワーで千秋の乱入である。

 イマイチ分かってないんだが、心春ちゃんって単に千秋の本心を見抜いているからこそ「お姉ちゃんには幸せになってほしい」っていう一心で景太とくっつけようとしてるんだよね? 普通に考えると、心春目線だって景太みたいなろくでなしと親族をくっつけようとは思わないような気もするのだが、出会いの時点で心春ちゃんも景太菌に毒されてしまってるからなぁ。お姉ちゃんへの純粋な愛情から、確実に駄目な方向へ背中を押してあげている妹さんの残酷さよ。そして、肝心の千秋の方も、すっかり景太にほだされて本気になってしまっているのでたちが悪い。まぁなぁ、運命の人すぎたからなぁ。現在の「一方的に絆を認識しすぎている」っていう状態は彼女のメンタルを考えるとあんまりいい状態じゃないのかもしれない。まぁ、今作では珍しいくらいに真っ当なラブを貫きとおそうとしているのは立派ではあるんですけども(その分、この汚れきった世界では浮いてしまっているとも言えるが)。千秋さん、妹さんに「明日は可愛い格好してきてよ」って言われてるのにクッソ適当なTシャツで遊びに来てるの笑うよね。

 結局、世紀のKYフラグブレイカーである景太を前に、真っ当な努力などあまり意味がない。千秋からすればほぼ決定打となるような勇気あるアクションは起こしてみるのだが、のらりくらりとかわされ、かといって完全にリリースされるわけでもなし、目の前に天道さんをキープしながら、しっかり千秋には可能性を残しているように感じさせるというファインプレイを演じる雨野さん。もともと亜玖璃のことも心配して遊園地に来ていたはずなのに、この自由さで女の子の間をとびまわれる瞬発力はゲス原さんなんかよりもよっぽどのスケコマシに見えるんですけどね。まぁ、景太の場合は負の自意識が強すぎるから、別に意図してそういうことをやってるわけでもないはずなのだが……。これってさぁ、周りで見てる妹さんが止めてやるべきシチュエーションだよなぁ。

 結局、景太は内容のあるデートで色々と充実した時を楽しんだ。かなり長時間天道さんを放置してたような気がするんだが、忠犬の天童さんは多少の放置プレイくらいならもうビクともしない模様。あっさりと景太を受け入れ、ラストに手ェ握られただけでオールオッケー。というか、自分から掴み取りに行ってましたけどね。あのシーンの天道さん瞬発力はちょっと笑える。そして、そんな三角関係を放置して2人で歩いていた上原・亜玖璃ペアもなんとか丸く収まったみたい。いや、だからさ、この2人は元から相思相愛なだけなんだから、放っとけば問題なくくっつけるはずなんだってば。亜玖璃さんが上原に飛びつく時の幸せそうな表情だけで、割と満たされたので良しとしましょう。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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