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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「正解するカド」 6

 何で今期はオリジナルアニメがこんなに元気なんだ。アニメが斜陽だと言われ続けた去年の停滞した空気を吹き飛ばさんとするかのように、今期は各社が並々ならぬ決意でもって作品を送り出しているように見えるぞ。

 何もかもが謎に包まれた作品。調べても作品概要が出てくる程度で、本当に1話で提供された情報が全て、というかなり骨太な「オリジナル」。そして、その「謎」の質が実にシンプル。「この立方体は何だ」。1話目だけを見ると「シン・ゴジラ」が思い出される。なんだかよく分からないものに、日本政府が一丸となって立ち向かう(当然会議はする)。もちろん、よく分からないものが突如やってきたのだから学者先生の出番で、とりあえず色んなことをやって反応を調べる。1つ1つ丁寧に実地検証していく科学的な進捗と、少しずつ明らかになっていく「確実にこの世のものではない」という絶望感。単に立方体の外壁をひたすら叩いているだけなのに、何故だろう、わくわくしてしまう。「シンゴジ」と違って今作は会議をやって政府要人たちが織り成すドラマが中心には据えられていないが、少なくとも1話目の作りは、同じような楽しさがあった。

 正直言うと、番組が始まった直後はキャラクターの造形を見て「うわ、固い方のCGアニメやんけ」と思ってちょっと抵抗があったのだが、圧倒的な「立方体」の登場により細かいことはどうでも良くなった。あの立方体の壁面のデザイン、訳の分からない異物感、そして圧倒的なサイズ感。もう、「これは何だ」というシンプルな謎の極致である。この「立方体が降りてくる」シーンを作っただけでも、今作は勝ったと言ってしまってもいいかもしれない。もちろん、これは深夜アニメなので、ちょっとネジの外れた釘宮ボイスの物理学者なんかでテコ入れはするんですが、やってることはまっとうですからね。「人類には早過ぎる」相手だということを30分たっぷりと肌に染みこませ、ラストにはどんでん返しの階段オープン。出てきた宇宙人(?)。スーツ姿のエリート官僚がいれば、どんな問題だって先へ進めるのです。これもシンゴジで学んだことですね。

 監督は「彗星のガルガンティア」の村田和也、そしてCG作劇を担当しているスタジオはなんと東映。ちょうど番組中のCMで「楽園追放」の宣伝をしていたし、ひょっとしたら同じ製作チームなのかもしれませんな。映像面ではキャラ造形さえ馴染んでしまえばむしろ突飛なCGデザインが際だって面白い。シナリオの方向性については、アニメの企画が始まった時期を考えれば別にシンゴジをパクッたわけではなくてたまたま狙ったポイントだ被っただけだろうし、「中の人」が出てきたおかげで来週以降はシンゴジではなくなるでしょうね。一応テーマは「交渉」なのかな? そうなるとタイトルが意味深で気になりますよね。主人公らしき男性が「交渉ごとはお互いに利益を得るのが正解」みたいなことを言っていたし、今後の展開は別に戦車でドンパチとか、実は魔法の力が目覚めてドンチキなんてことにはならないはず。「正解するカド」ってどういう意味なんだろう? と思って考えてみても、現時点では答えは見あたらない。英語タイトルにヒントがないかと思ったんだけど、残念ながら「KADO: the right answer」では何も分からぬ。「かど」が「廉」なら何らかの罪とか、問題ごとの意味になるし、「門」だったら家々の話になってくるかもしれない。もっと単純に、最後のシーンで階段が出たのは「角」でしたけども……そんなタイトルつけるかな? でも、わざわざここまで「立方体」を印象づけたんだから、やっぱり「角」と関係あるのかなぁ。色々と妄想も膨らんで、今後の展開が本当に読めない。もう、来週が楽しみで仕方ありません。

 キャスト関係に触れておくと、メインキャラになりそうな総務省のエリートさんは、なんと三浦祥朗。ひょっとして、シリーズアニメでメインを務めるのってこれが初めてなのでは? 長い長いキャリアの果て、ようやく辿り付いたかと思えば感慨無量。単なる野球芸人で終わらなくて本当に良かった……。その他のキャストも官僚や公務員が並んでるのでムンムンと加齢臭がしそうな濃い面子が素敵ですね。んでそこにくぎゅう。あと、甲斐田裕子がニュースを読んでくれる世界線に生まれたかったな、ってホントに思います。

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○「夏目友人帳 陸」 5

 圧巻の第6期。深夜アニメのシリーズでここまでの長期作品になったタイトルって、他にあったっけ?(てーきゅう除く)

 もう、説明不要でのんびり見ていけばいい作品なので、ぶっちゃけシリーズごとの良し悪しとかあんまり関係無いな。今回は「伍」との分割2クールみたいなもので、スタッフは大体同じだ。「伍」の時は万事窮して過去分の再放送が挟まったりしてしまったが、今期はそうならないようにお祈りしておこう。まぁ、別に入ってもいいんだけどさ。半端に人手が足りずグダグダになるよりは、本数削ってもメリハリつけてちゃんとした一本を放送してほしいね。

 そして、今回は1話目からなかなか破壊力の高いエピソードが繰り出されてきたのでちょっとテンションも上がる。ショタ夏目と、まるで実子のように面倒を見てくれる田沼・多軌の2人。もうね、多軌がいちいち可愛くてしょうがないね。こんな女子高生の友人がいる時点で夏目は恵まれているよな。そして、記憶を失ったせいでやりたい放題の状態になったはずなんだけどやっぱり夏目のために行動してくれるニャンコ先生。やっぱりこの関係性あってこそだな。夏目が幼少期にどれだけ苦労して生きてきたのかも久しぶりに掘り下げられており、図らずも1話目に相応しいエピソードになっていたのではなかろうか(いや、図ってるかもしれないけど)。またしばらくお世話になります。

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○「ゼロから始める魔法の書」 4

 もう異世界生活だろうがなんだろうがゼロから始めればいいじゃない。なんなの? こうして他と区別がつけにくいタイトルをつけるのはわざとなの? 特徴を出さないで埋もれることが美徳なの? こんだけアニメを見てるのに、ラノベ文化は分からないコトばっかりだわ(ラノベを読めばいいのでは)。

 しかし、これってビジュアルだけみるととってもグインサーガ。いや、単に虎顔デミっていうだけなんだが、屈強な虎オトコが幼女(っぽいの)を連れて旅してるっていうだけで、どうしても被ってしまうな。そして、残念ながら「グインサーガ」のグインは格好良いキャラになっていたが、こちらはまだその片鱗は見えてこない。せっかく虎の設定したんだからさ、1話目くらいは虎っぽいままで崩さなくてもよかったんじゃないかな? いきなりママに泣きつく可愛い回想シーンを見せられたら、単に「無茶苦茶面相の悪いただのおっさん」になってしまうわけで、設定があまり意味を成さないような気が。いや、本人がそういう身の上だって言ってるんだからしょうがないんだけどさ。じゃぁどの部分で視聴者の目を引くつもりだったのか、っていう。製作はWHITE FOXなので応援はしたいのだが、如何せん、1話目段階では映像に惹かれる部分はなくてなぁ。虎顔って、もっと怖いか、思い切ってアニメ的にモフ要素増しで可愛くするかのどっちかだと思うんだけど、なんかすごく中途半端なんだよな。あの世界におけるリアル虎になってるのか、それとも着ぐるみみたいな状態なのか。それが画から伝わって来ないので、主人公の抱える生い立ちの悩みもあんまり真に迫らないのである。うーむ、そういうもんだと思って諦めるしかないのだが……。そしてポッと湧いて出た人生の目標。随分行き当たりばったりの物語だったが、「世界を滅ぼす」とかいうのは簡単。問題はそれが出来るような人間があっさりと書を盗まれてるのもどないやねん、という部分で。まぁ、おいおいそのあたりも明かされていくのだろうけど、あんまり2人の道中が気にならないのよねぇ。こういうラノベでテンションが下がる現象、実は久しぶりかもしれません。

 中の人は汚い方の小山(本人談)。実は単独で主役ってテレビアニメだとこれが初めてだったりする? 意外といえば意外。そしてメインヒロインは飛ぶ鳥を落とす勢いの花守ゆみり。音域を下げても大丈夫ってことは「ゆゆゆ」を観ていたので知ってたけど、こういうロリババア系でも安定ね。まぁ、最近のロリキャストはみんな器用だからなぁ。年の差30歳のキャスト陣の交流も今後の注目ポイントですね。まぁ、ヒゲ所帯持ちがパートナーって危ない匂いしかしませんが。

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○「ID-0」 6

 読み方は「あいでぃーぜろ」ですが、掘削業者のお話だから「いど」って読んでしまってもいいような気がします。制作側がそれを意図してるのかどうかは知りません。

 サンジゲンによる、あまりに潔いフルCGアニメーション。サンジゲン作品は「アルペジオ」「ブブキブランキ」としっかり個性がでながらもいわゆるジャパニメーションとの融和を目指したデザイン性が秀逸で、個人的には割とお気に入りなのだが、なんと今回はそこに監督・谷口悟朗が起用され、「スクライド」以来となる黒田洋介とのタッグを構築したという。アニメオリジナルで何が出てくるか分からないことも含めて、期待度の高い要注目作品だ。

 CGの質感だけで見ると、「ブブキ」ほどキャラ造形がコミカル寄りではなく、「アルペジオ」時代の「メカがメインだけどそこに違和感のない程度のキャラ」レベルになっている。いや、1話目ではあんまり人間キャラが出てこなかったので比較しにくいんだけども。宇宙空間でパワードスーツみたいなメカがバタバタ暴れるのがメインなので、むしろ近いイメージはポリゴンピクチュアズの「シドニア」ですかね。ただ、やはりキャラ絵になったときの落とし込み方は独自の路線であり、いかにしてこの絵で「アニメ」にしてやるか、ってんで変な方向に手招きされているような感覚である。こうしてバリバリCGで作られた作品を眺めていると、我々視聴者も随分こういう作画に慣れたものだなぁ、と改めて感じる。多分数年前だったら「CG作画はキモチワルイ!」ってんで無条件に受け付けなかった可能性もあると思う。

 そんなCG宇宙物語だが、やってることはなんと岩盤掘削である。宇宙のロマンも、血潮滾る戦闘もあるような、無いような。メインヒロインは奨学金の受領条件に必死になっている貧乏学生だし、指導教官は平気で学生を見殺しにするクソみたいなおっさんだし、生命の危機を助けてくれたのは宇宙の鼻つまみみたいなお調子者のならず者集団だし。ガチガチの絵で描いている割に随分卑近で、飄々としたお話。このギャップ、肩の力を抜いていいんやで、という1話目の示唆はいかにも黒田脚本らしい。ここからおそらく今後ヒロインが加わってメインキャラになるであろう掘削会社の連中、平気で人を騙すような悪い奴らなのは間違いないのだが、どこか憎めないキャラになっており、常識人の女の子がここから散々振り回されるお話になるんだろうなぁ、と思うだけでもなんだか楽しくなってくる。お堅い女の子を少しずつ崩していってアウトローにする物語ってワクワクするよね。同じ谷口監督がやってた「アクティヴレイド」もそういうところがあったな(まぁ、あっちはヒロインが壊れ過ぎてしまったけども……)。

 画も割と面白そうだし、ともすると動きが分かりにくくなってインパクトが弱まってしまう宇宙空間での作劇も決して悪くないレベル。そこに先が気になるドラマがパッケージされたということで、スタッフへの期待感も込めて上めの評価で。いえ、決して好きなキャストが久しぶりにメインで登場したから喜んでるとかではありませんよ。えぇ。「ギアスからこっち、谷口作品では重宝されててとても嬉しい」とか思ってませんよ。いや、思ってますけど。

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<緑>

 

Aggressive Urge/攻撃的衝動(10E)」 C

 自画自賛するわけではないが、このカードを見て一発で再録カードだとわかった人間はかなりのマニアと言っていいだろう。何しろこんなにも地味で、当時のリミテッドでも大して出番がなかったカードなのだから。しかし、こうして改めて見ると存外悪くないカードにも見える。インベイジョン当時はまだまだクリーチャーよりもスペルが強かった時代であり、こんなみみっちいことをするよりも「無謀な悪意(INV)」でドーンしたり「アルマジロの外套(INV)」でガツーンしたりする方が強かったのだ。しかし、時代は今やクリーチャー戦闘中心の泥臭いリミテッド環境が主体となった。となれば、カードを失わずに戦闘結果だけを書き換えてしまうこのカードだって実はかなり重要な1枚なのかもしれない。時代の移り変わりによるパラダイムシフトが体験できる(かもしれない)1枚である。

 

Cacophodon カコフォドン (3)(G) U

クリーチャー・恐竜

2/5

激昂 - 対象のパーマネントをアンタップする。

 言いにくいよかこふぉどん。一応調べて見ると「cacophony」で「耳障りな音」「不快と感じられる破裂音など」という意味があり、こいつはその鳴き声がやかましいことが最大の特徴であるらしい。そんなクリーチャーを傷つけると、そりゃぁでかい声で鳴くもんだから味方クリーチャーが慌てて飛び起きるということなのだろう。あらゆるダメージソースをアンタップ呪文に使うことができるので、戦闘云々よりもなんらかのコンボに向いているかもしれない。全体にダメージを飛ばせるクリーチャーがいれば、こいつと組み合わせて(5点までなら)好きに飛ばせるようになるとか。残念ながら今回のセットではそうしたカードはあんまり思いつかないので、単にこいつがアタックした時にブロックされたら他のアタッカーが起きるとか、そういう使い方になるか。タイミングが微妙なので不意打ちブロックなんかの演出はしづらいなぁ。

 

Cherished Hatchling 寵愛される幼生 (1)(G) U

クリーチャー・恐竜

2/1

〜が死亡した時、あなたはこのターン、恐竜呪文を瞬速を持つかのように唱えてもよく、あなたが恐竜呪文を唱えるたび、それらは「このクリーチャーが戦場に出た時、あなたはこれが他の対象のクリーチャーと格闘することを選んでも良い」を持つ。

 これまた面倒なテキストを持つクリーチャーだな……。えぇと、こいつの死を皮切りにして、そのターンの間、仲間の死を悼む義憤に駆られた恐竜が好きなだけ手札から溢れ出す。怒っているので、そいつらは出た瞬間に好きな相手に殴りかかることが可能、というギミック。まぁ、コストを踏み倒すわけでもないので一気に出せる量なんてたかがしれているだろうが、それでも相手からすれば何が出てくるかもわからず、無駄に格闘でクリーチャーを屠られるかもしれない。そう考えると、相手がマナを立てている間はかなり除去しにくいクリーチャーだ。むしろ序盤の攻防の方が一方的に強い恐竜を出される可能性が低いので、殺せるなら早いうちにさっさと処分しておくべきだろう。出てくる恐竜が激昂持ちだとマーベラスなので、うまいこと荒ぶる猛竜のポーズを演出してみたい。時には自分でサクっておいて勝手に義憤に駆られてインスタントブロッカーを出す、なんて鬼畜プレイもありかもしれない。

 

Colossal Dreadmaw/巨大な戦慄大口(XLN)」 C

 完全重複再録」の緑枠はこちらのファッティ。恐竜デッキを組むときのゴールラインとして明確な指針を示してくれる優秀なエンドカードの1枚である。いわゆるランプ型の白緑恐竜はこれまで通りのここを目指せる構築にすれば問題なくデッキを組めるはず。他のデッキの速度が多少なりとも落ちるようなら、こいつの活躍の機会もより一層増えるのではなかろうか。ちなみにこちらのカードもフレーバーだけが変更されており、ラネリーさん曰く、オラーズカの開放でこれよりももっと怖いものがたくさん出てきてしまったとのこと。まだ充分怖いですよ?

 

Crested Herdcaller 冠羽の群れ使い (3)(G)(G) U

クリーチャー・恐竜

3/3 トランプル

〜が戦場に出た時、3/3でトランプルを持つ、緑の恐竜・クリーチャー・トークンを1体生成する。

 分身の術の使い手。1枚でパーマネント2つ分になることの有用性は今更説明する必要もないが、それが恐竜トークンってんだからありがたみもひとしお。まぁ、レアリティを下げた「レギサウルスの頭目」の廉価版と言ってしまえばそれまでなのだが……。アンコモンでこれだけの圧力がかけられるのは大したもの。数が増えればそれだけ恐竜シナジーの充足も見込めるし、シナジーがなくともこれだけの戦力なら必要としないデッキは存在しないはず。「帝国の先駆け」でサーチしてくると次のターンに3/3が2体と全体2点火力が予告されるとかいう地獄絵図に。

 

Deeproot Elite 深根の精鋭 (1)(G) R

クリーチャー・マーフォーク、戦士

1/1

他のマーフォークがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、対象の、あなたのコントロールするマーフォークに+1/+1カウンターを1つおく。

 カウンター大好き、マーフォーク軍団のカウンターライフをさらに力強く支えていくリーダー的存在。マーフォークが出れば好きなマーフォークを増強。シンプルながらも存分に強い能力で、まずは自分自身をある程度育てておき、火力圏外に脱出したと思ったら今度は一番ダメージが通りやすそうな仲間を育てていけばいい。簡単。あとはどれだけ同族で固められるかの勝負。これまでのマーフォークは「集めたところでサイズの細さはどうしようもない」という難点があったが、こいつさえいればそんなお悩みも簡単解決。「蔦形成師の神秘家」あたりと絡んだ時のカウンター乱舞は見もの。

 

Enter the Unknown 未踏地への進入 (G) U

ソーサリー

対象の、あなたのコントロールするクリーチャーは探検を行う。

あなたはこのターン、追加で土地を1つプレイしても良い。

 探検っていう能力はこういう設定の仕方もあるのだね。なかなか面白い効果になっており、土地がめくれれば、その名もずばり、かの名作カード「探検(WWK)」が1マナ軽くなった状態である。手札を減らさずに純粋に土地だけ伸ばせるのだからかなりのやり手呪文だ。土地が捲れなかった場合もカウンターを1つ設置した上での占術1なら、1マナの呪文としてはそこまで悪くない効果。つまりどっちに転んでも決して損はしない。ただ、「探検」と異なり「対象のクリーチャーがいないと唱えらえない」という大きな制限があることにも注意が必要で、「探検」が活躍したランプ構造のデッキなんかではちょっと使いにくい。リミテッドで「野茂み歩き」タイプのデッキが組めた時にはかなりの活躍が期待できるのだが。個人的には「深根の勇者」によるミラクルグロウに組み入れてみたい1枚だ。

 

Forerunner of the Heralds 川守りの先駆け (3)(G) U

クリーチャー・マーフォーク、スカウト

3/2

〜が戦場に出た時、あなたのライブラリからマーフォーク・カードを1枚探し、それを公開し、ライブラリを切り直してそのカードをトップにおいても良い。

他のマーフォークがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つおく。

 先陣サイクルのトリを飾るのは緑のマーフォーク。マーフォークは「イクサラン」の時点ですでに固め打ちが重要な種族だったが、今後はさらにそんな部族シナジーの重要性が増すことになるだろうか。ただ、他のサイクルに比べてやや重たいのと、その割に追加能力がなんか地味なのは気になるところ。いや、強いんだけどね。確実に次のターンに4/3で殴れるので実は素のステータスがかなり優秀な肉要員なんだけどね。ただ、それってマーフォークに求められてる役職なのかどうかがよくわからない。多分サーチしてくるのも「翡翠の守護者」とか「蔦形成師の神秘家」とかのカウンター乗せるタイプのやつだから、それで5/4で殴れってことなんだろうなぁ。もしくは「嵐を変容させる者」からの無限マーフォークチェイン。何マナかかるかは知らん。

 

Ghalta, Primal Hunger 原初の飢え、ガルタ (10)(G)(G) R

伝説のクリーチャー・エルダー・恐竜

12/12 トランプル

〜をと萎えるためのコストは(X)だけ少なくなる。Xはあなたのコントロールする各クリーチャーのパワーの合計である。

 エルダー恐竜サイクルのトリを飾るのは、やりたい放題のコスパを誇る特大恐竜。12マナなんだから12/12くらいでも一向に構わないのはエルドラージ先輩が証明済みだが、こちらはエルドラージと違ってもうちょい現実的なビジョンを見ているのではしたなくもコスト軽減とかしちゃう。しかもクリーチャーのパワーを合計するので、本気で緑色のデッキを組めば割とあっさり下がる。同じような制約を持つ「ロナス」さんとの相性が良く、彼を設置しておくだけで既に5マナ軽減。ロナスのためのパワー4クリーチャーを一体追加すれば、もうすぐそこに12/12。きちんとトランプルを持っているのは今時のレアらしく、「クローサの雲掻き獣(TSB)」先輩が地団駄を踏んでいる。まぁ、ロナスおいとけばいくらでもトランプルつけられるんだけどさ。本気で狙えば大体4〜5マナ圏で想定して問題なかろうし、出してしまえば火力での対処は不可能。ワンパンでゲームが決まるなら入れてみる価値はあるんじゃなかろうか。

 

Giltgrove Stalker 金林の追跡者 (1)(G) C

クリーチャー・マーフォーク、戦士

2/1

〜はパワー2以下のクリーチャーによってはブロックされない。

 緑にちょこちょこ出てきている「低パワーではブロックされない」クリーチャーシリーズ。1つ前の世界でも「ロナスの重鎮」がこの能力でいい感じにブロッカーをかわしていたが、今回もこの能力はそれなりに活用できそうだ。何しろ2ターン目までに出てくるクリーチャーってのはそうそうパワー3以上はいない。仮にいたとしても3/1とかなわけで、こいつと相打ちなら無問題だ。1/4の「財力ある船乗り」、0/4の「煌めく障壁」と言った文字通りの壁役を無視できるというのはこの後の世界でもしっかり活躍できる指針の1つになるだろう。マーフォークなのでカウンターを乗せて戦力を後押しするギミックも多く、合体ブロックがしにくいことで相対的に格上の相手を戦場に引きずり出しやすい。先に出しておくマーフォークとしてはかなり使いやすいのではなかろうか。まぁ、代わりに「深根の戦士」が減っちゃうのでどちらがいいかは微妙なとこなんだけども。

 

Hardy Veteran 屈強な古参兵 (1)(G) C

クリーチャー・人間、戦士

2/2

あなたのターンである限り、〜は+0/+2の修正を受ける。

 攻めてる時には気が強い、あまりお友達になりたくないタイプのアタッカー。2マナで2/4というサイズはコモンとしては破格のものであり、序盤の戦闘でこれに対処する方法はほとんどない。相手としては戦闘を介さずに処理する必要があり、それすなわち除去を1枚使わせるということ。2マナクリーチャーの仕事としてはそれだけでも満足すべきだろう。防御に回った時にも別に弱いというほどでもないし、大きな欠点がなくて使いやすい熊である。ただ、今回のセットは各種族に割と優秀な2マナ域が多いため、こうして種族シナジーが絡まないカードは後回しにされる可能性もある。緑ユーザーは開き直って遅めで流れてくるこれに期待してみるのもいいかもしれない。

 

Hunt the Weak/弱者狩り(KLD)」 C

 安心安全性能、弱者狩り。これまた「凶暴な踏み付け」と同じブロックに収録されているのはちょっとかわいそうな気もするが、Magicを始めたばかりの子供に「レアリティ」という概念を教えるのにはちょうどいいだろう。緑はこれまで「襲撃」がメイン除去だったので使いにくくなったようなイメージもあるが、実のところ、緑のメイン種族であるマーフォークは「襲撃」を使っても相打ちになるし、恐竜は序盤に展開できないから2マナの軽さが活かしにくかったし、帯に短し襷に長しでその性能を活用できずにいた。こちらの呪文なら、特にマーフォークは展開しながら増強&除去の選択肢ができたことでコストも無難に噛み合うようになった。やっぱり、歴戦のカードは違いますな。

 

Jade Bearer 翡翠をまとう者 (G) C

クリーチャー・マーフォーク、シャーマン

1/1

〜が戦場に出た時、対象の、あなたがコントロールする他のマーフォークに+1/+1カウンターを1つおく。

 +1/+1カウンターが置ける系クリーチャーは緑の専門職だったはずなのだが、今回吸血鬼(白)にも移植されてしまい、ちょっとお株を奪われた感じ。でも大丈夫、やっぱりマーフォークもカウンターが大好き。おかげでこんな最軽量でのカウンター設置を実現。同じ1マナの「結合虫(M13)」が0/1だったのだから、これは勝ってる! ……わけではないな。置ける対象が「他のマーフォーク」と結構限られてしまっている。自身に置けないので何もない盤面に着地させても意味がなく、他にクリーチャーがいてもマーフォークじゃなきゃ完全無視。部族抗争は世知辛いのである。まぁ、どうせリミテッドが専門職なわけで、これを使うデッキはそれなりにマーフォーク濃度高めのはず。1ターン目に出すなんてことはしないが、どこかのアクションの隙間に挟んでさりげなくビルドアップだ。数合わせにはちょうどいいが、あんまり1マナにカウントしたくないのでマナカーブには注意。

 

Jadecraft Artisan 翡翠細工の職工 (3)(G) C

クリーチャー・マーフォーク、シャーマン

3/3

〜が戦場に出た時、対象のクリーチャーはターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。

 イェヴァの腕力魔道士(ORI)」の系譜を継ぐクリーチャー。直近だとレアで「立て直しのケンラ」がいたが、さすがにあれと比べちゃうといろいろ大変なので、やっぱり同じコモンの「腕力魔道士」と比べたほうがいいだろう。あっちは3マナ2/2、こちらは4マナ3/3。どちらも単体での強さはそこそこレベルだが、能力の都合上、自分より前に最低でも1体はクリーチャーを出しておかなければいけないので、安定して活躍するチャンスが多いのはこちらではなかろうか。3マナマーフォークといえば「水罠織り」とか「ティシャーナの道探し」とか、そのあたりの渋い活躍をする連中が多いが、こいつが後詰として到着すればそうしたクリーチャーにもうひと旗揚げさせることができる。サイズの小ささが難点としてあげられることが多かったマーフォークにとって、このサイズアップは福音となるのではなかろうか。

 

Jadelight Ranger 翡翠光のレインジャー (1)(G)(G) R

クリーチャー・マーフォーク、スカウト

2/1

〜が戦場に出た時探検を行い、その後再び探検を行う。

 シンプル、然るにミラクル。こんなに短くてわかりやすい文章でもレアになってしまうものか、と驚きの1枚。でもまぁ、それもそのはず。最初の探検で土地でないカードがめくれれば確定で3マナ4/3だし、土地が2枚めくれれば3マナ2/1だけど2ドロー。その間のどっちに転んでも損はしない。やはり探検は強いのだ。まぁ、地味なんだけどね。ここから緑に行くことを決めていいのかとか、マーフォーク固めるにしても別にシナジー関係ないな、とか。普段から「野茂み歩き」と仲良くしておくといいことがあるかもしれない。

 

Jungleborn Pioneer ジャングル生まれの開拓者 (2)(G) C

クリーチャー・マーフォーク、スカウト

2/2

〜が戦場に出た時、【マーフォークトークン】を1体戦場に出す。

 パーマネント数で勝負するタイプのマーフォーク。常に2体で現れるのはありがたいし、1体が呪禁というのもさりげないサポートなのだが、どうせだったらお前さん自身も呪禁で出てきてくれればもうちょっと活躍のバリエーションが増えたのに、と思わないでもない。マーフォークの場合、数を増やしたとしてもそれだけで勝ちにつながる方策に乏しいので、なんとかして敵陣を突破する方法を模索する必要があるわけだが、こいつはそれを提供してくれないのが悩ましい。現在吸血鬼でも「血潮隊の聖騎士」はそこまで必須クリーチャーでもないしなぁ。数を力に変える何かがあればいいのだが……。

 

Knight of the Stampede 暴走の騎士 (3)(G) C

クリーチャー・人間、騎士

2/4

あなたが恐竜呪文を唱えるためのコストは(2)少なくなる。

 大雑把に恐竜をサポートしすぎるナイス騎士。2マナの加速ってのは結構ヤバい数字で、これが出れば次のターンには「太陽の化身、ギシャス」やら「覚醒の太陽の化身」に手が届いてしまう。同じようなサポートをしていた「クローサの家畜商人(SCG)」も4マナクリーチャーだったが、あちらは2/2と対処しやすかったのに対し、こちらの騎士はご丁寧にタフネス4でがっしりと構えて戦場に残り続ける気配が満々である。4マナからのマナサポートなんて意味が薄い、というのが普段の論調のはずなのだが、これだけ軽減されると5ターン目以降でも割と間に合いそう。別に7マナ以上の恐竜にこだわらずとも、次のターンに4マナと5マナの恐竜をいっぺんに展開できてしまうのだ。スゲェな。あとはマナカーブという魔法の呪文をどうやって処理するかだが……。こいつ自身が「恐竜との融和」でサーチできないのがもどかしいなぁ。

 


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○「有頂天家族2」 6

 やぁみんな! 今期2度目の登場、P.A.WORKS大好きおじさんだよ! P.A.作品が一週間に2回放送される幸せを噛みしめるがいい!

 説明不要の傑作、「有頂天家族」が4年の時を経て帰還。いやぁ長かったね。面白いアニメがでてくると何でもかんでも「2期! 2期!」と叫んでしまうのは欲しがりアニメオタクの悪いところで、伸ばすことがよろしくない作品だってたくさんあるのだし、制作側にも事情はある。1クールで終わったものは終わったものとして、大人しく受け入れるしかないのだ。……でも、今作はやっぱり続きが観たくなる。あの物語の空気感は、ずっと浸っていたくなる。毛玉の転がる京の都は、いつでも帰ってきて欲しい、そんな素敵な思い出なのである。

 そして、この4年の間に制作側にどんな動きがあったのかは定かでないが、ようやく矢三郎たちが帰ってきた。嬉しいことに、あの時とは何も変わらず、4年の時など無かったかのような何食わぬ顔で。P.A.WORKSによる、漫画的景観を完全に再現した見事な映像、どこか芝居がかった大仰で小憎らしい語り口、そして何とも言えぬ間の抜けた空気。どの枠にも収まらぬ不可思議な「違和感」は、1期の頃から変わらぬ魅力である。そりゃそうだよな。千年の時を生きる京都の町並みが、たかだか4年で変わってたまるものか。まぁ、実際の京都は色々と変わるんだけどさ。

 完全に内輪ネタになってしまうが、今作は面白いことに、KBS京都ではなんと夜の8時から放送なんですよ。普段アニメなんてやってるはずがないゴールデンタイムに有頂天家族。それだけ京都に密着したご当地アニメってことなんでしょうね。放送を記念して地元ではスタンプラリーなんかも開催されており、僕も余裕があったらちょっと足を伸ばしてグッズを探しに行きたいところです。京都に住む人間にとって、この作品は色々と特別なんですよ。1話では大文字の山の中なんかに潜っていたので街中の景観はそこまで出てきていないが、弁天が高笑いしながら飛んで行ってしまった桜咲き乱れる鴨川べりなんて、明日にでも行って見上げてみたくなりますね。今作の背景映像はアニメ的なデザインになっているはずなのに、不思議と実際の景色にリンクするんですよね。この「近さ」が楽しめるのは、地元住民の特権ですわ(ドヤァ)。

 あとはまぁ、矢三郎はいつも通りにのらりくらりと生きながらも面倒ごとに巻き込まれていくみたいなので、迷惑天狗が巻き起こす騒動を楽しませてもらうとしましょうか。ちらっと出てきた日笠声のナースとか、夷川家の長男らしい中村ボイスの狸とか、色々と気になるキャラが出てきている中、やはり注目すべきは赤玉先生の息子さん。天狗って色々いるもんやなぁ。100年前の親子喧嘩で絶縁して以来久しぶりの再会とのことだが、果たして今おいくつなんでしょうかね。別に天狗は不老不死ではないよな。先生はあんだけ歳取ってガタ来てるんだし。人間とは違う間尺で生きてるという意味では狸も天狗も大して違わないかもな。色んな生き物が蠢き、迷惑かけまくる京都の町。ひょっとして人間の住むところではないのでは?

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「鬼平」 4→5

 先にアニメグランプリ記事を上げてしまったし、随分時間がかかったけど、ようやく冬クールの番組が一通り終了した。正確にはまだ「テイルズオブゼスティリア」が残ってるんだけど、もう仕方あるまい。間が空いちゃうと感想書けなくなるからシリーズ放送が終わった時点で一回まとめておくべきだったかなぁ。今回感想を書けた作品は35本。前クールが32本だったので、まぁ、冬クール締めはそれなりに多いということだな。秋と違って明らかに切った作品ってのがほとんど無かったけど、そこまでひどい作品も多くなくて満足度の高いシーズンでした。

 さておき鬼平である。放送開始時には「何でこんなアニメをわざわざ作ったんだろう……」って思ってたんだけど、毎週義務感から観ているうちに、だんだんこれはこれでいいんじゃないかって気がしてきた。考えてみれば、古くから日本人に愛されてきた古典である。そりゃまぁ、シナリオラインはしっかりまとまってるわけでね。しかも数あるエピソードの中から13本を選んでアニメにしているわけで、すげぇ退屈になるなんてことは無いんだ。いや、面白いかって言われたら別に興味も出てないはずなんだけど、30分の中での起承転結とか、シリーズ13話における変化の付け方とか、そういう部分はしっかり見せられるレベルになっているんだ。最初に見た時には「この絵じゃぁ人気も出ないだろうし……」と思っていたキャラクターデザインなんかも、冷静に考え直せば、じゃぁ鬼平を現代風のアニメ調でリビルドしたところで誰が喜ぶんだよ、って話でね。どうせ他のアニメと比べたり寄せたりする意味も無いのだから、それなら一番「時代劇らしい」着地点を見定めるのが正着。だったら、やっぱりこれでよかったのだ。

 しいて難点をあげるなら、元々時代劇なら1時間という枠が普通だろうから、その脚本を30分のアニメにするのはやっぱり無茶。どのお話もとにかく要素のみをピックアップしてのスピード事件、スピード解決である。なかなかその周りで「あそび」の情報を入れにくい。バタバタした雰囲気になってしまうと、本当に「なんとなく」観たいだけという暇つぶし用にはちょっと重たい。ただ、その分ギュッと要素が詰め込まれているとも言えるわけで、「5分で分かる」ではないが、「二十数分で分かる鬼平犯科帳」だ。コンテンツの消費スピードが速く、どんなドラマもインスタントに食べ尽くされてしまう昨今、視聴者サイドもそうした速度に慣れていることを考えれば、多少の情緒が無くなったとしても、これくらいのスピードなら充分通用するんじゃなかろうか。逆に1時間でやられたら絶対に間延びするしな。描きたい要素だけをピンポイントで描出出来るという、アニメならではの強みがこの時短につながったのだろう。

 まぁ、取り立ててお勧めしたいというようなものでもないのだが、観ているうちに「将来隠居したらダラダラ時代劇を観るのもいいかもしれない」という程度には受け入れられました。これ、ナンボでも続編作れるだろうから、反響次第では2期3期と続くかもしれんな。

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○「エロマンガ先生」 5

 「おあがりよッ!」じゃねぇよ。提供が同じだからやれる的なコラボレーションか。

 それにしてもひでぇタイトル。うちのレコーダーだと番組表の表記をそのまま拾って「Eマンガ先生」って表記で録画されてるんだけど、何のコンプライアンスなんですかね。こんなタイトルで出しても売れるっていう、強気の姿勢が無いと展開出来ない商品なのは間違いない。「おれいも」で成功した作者ならではの攻めのネーミングということなのだろうか。

 しかし……また妹なのか……。これ、別に「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」っていうタイトルでも何の問題もないよね。ひょっとしたら地続きの世界観とかなのかな。主人公の父親(故人)のCVが京介と同じって確実に狙ってやってるだろうし、妹の部屋にあるクッションが桐乃の部屋のヤツと同じだったりするし。製作体制が一緒だから出来るネタ……と思ったら、別にスタッフは共通してなかった。「おれいも」はAIC製作、こっちはA-1なので、別におふざけでコラボネタをやってるってわけでもないんだな。単に原作イラストが同じだからそう見えるだけなのかも。

 非常に分かりやすい設定のラノベ作品だし、「おれいも」作者が書いています、と言われれば至極納得出来る作品。兄妹揃って「どんな確率だよ……」って言ってるが、それを言いたいのは視聴者(読者)の方だろ、っていう。まぁ、潔く分かりやすさを優先させた設定だし、今更そこに文句を差し挟むようなもんでもないですよね。しいて苦言を呈するなら、本当に日本のラノベ・アニメ文化は両親を大切にしねぇよな、っていうことくらいですかね。すーぐ両親殺すんだから。まぁ、そうしないと始まらない設定だからどうしようもないんだけど。ラノベ作家の兄とイラストレーターの妹。そして可愛い妹はかなり高レベルの引きこもり。うーん、まさにラノベ好きが考えたラノベ設定って感じなんだけど、意外と無かったパターンなんですかね。ひでぇ話だとは思うが、見ていて退屈するものでもないし、ラノベ作家がラノベ作家の生態を描くんだから、それなりに真に迫ったものが書けたり書けなかったりするだろう。どのあたりまでがフィクションで、どこからが実際のラノベ業界をいじったネタなのかを考えながら見てみるのも面白いかも。

 アニメとしては可もなく不可もなく。画は見やすいので特に問題無く見られるが、だからといって面白いかはまだ分からない、というレベル。一応妹ちゃんをはじめとする女の子はそれなりに可愛く見えるし、関係性が固まってくるまではしばらく様子を見ても問題無かろう。まぁ、原作がどうなってるかは知らないけど、大半の読者は「どうせまた妹大勝利に決まってる……」って思いながら見てるんじゃないでしょうかね。あの救世の女神である麻奈実さんを邪険にした恨みはまだ忘れてねぇからな。

 中の人は、「おあがりよ!」の禎丞はまぁ、ここしかないだろ、っていうキャスティング。そして肝心に妹役には「ロクでなし魔術講師」でも登場した藤田茜が起用されている。なるほど、可愛い。「声が小さい」という個性のキャラクターなので今のところあまり押し出しは強くないが、上手くハマればここからグッと駆け上がれるかもしれません。

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 今期はオリジナルが元気だなぁ。やっぱり春クールはチャレンジしやすい時期なのかな。

 先週時点で放送直前特番をやっていたので何となく中身を想像しながらの視聴だが、簡単にまとめるなら「異世界転生もの」。ただ、立場が逆だし、どうやら色んなところに別次元から一気に集まってくるというデザインになっている様子。要所要所で「その発想は……ありそうだけどやってなかった」みたいなネタがポコポコ出てきて非常に愉快な作品になっている。

 監督はあおきえい、そして製作がトロイカということで「アルドノア・ゼロ」と同じ体制だが、今作はキャラ原案や脚本にあの広江礼威を起用している点が大きく違う。なるほどキャラクターデザインはそれっぽいし、ネタの混ぜ込み方もなかなかクセがあって面白い。今まであまりアニメ関係で見なかった名前だけに、これからどんな化学反応を起こすことになるのかは気になるところだ。

 「異世界から転生して来ちゃったもの」ということで、これが1対1の交流なら割とあるアイディア。「GATE」なんかは1対1であっちに行ったりこっちに来たりという交流があったね。しかし、どうやら今作は「現実世界の人間が生み出した創作物の世界からキャラが転送されてくる」という仕組みになっているらしく、メインとなる女騎士のセレジアさん、おとぼけプリースト風のメテオラさん、そして謎多き「余」の人と、全員が異なる作品から顕現した存在であり、「何故顕現したのか」「これからどうしたらいいのか」などは謎のまま。「余」の人が「まだ創造主は見つかっていないのか」って確認してたから、作者が判明したら進展があるのかねぇ。現時点では、単に「フィクションからキャラが出てきたよ」というだけなので特に争いごとの火種は無いはずで、実際に初対面のセレジアとメテオラもあっという間に打ち解けて腰を据えた居候体制になっている。あとは「余」の人がどれだけかき回すかということになるが、事前特番の話だとこれからガンガンキャラが増えるそうなので、色んなところから色んなキャラが出てきちゃったらやっぱりバトルものになるしかないのかなぁ。何を目的にバトるんでしょうか。

 1話目では、そんなバトルのシーンもガッツリ描かれ、サーベルをグルグル回して戦うスタイルは見映えがして面白い。そして、何と言っても非現実の固まりであるバトルが東京上空で行われているというギャップ部分が楽しい。そう、今作で楽しむべきはやはりこの「ギャップ」の妙味だろう。笑わせどころとしてはセレジアさんのワイパーとか、Cパートのコンビニのところとかがあるが、「転送された人たちが現代日本にいかに馴染むか」みたいな笑いがある。考えてみるとやってることは「Fate」シリーズの英霊召還と同じような気がするが、何故かサーヴァントって現代日本の文化に戸惑ったりしないんだよな。あいつら、しょっちゅう召還されてるせいであんまり時代のギャップに悩むこともないからね。今作の場合、モビルスーツを繰る女騎士さんが自動車の運転に挑戦する、っていうのが画的も非常に面白いところで、タイムトラベルお侍みたいに「鉄の馬が!」みたいなお約束の反応をせず、さっさと乗りこなして色々とこの世界のことを勉強しているあたりがそれっぽくて楽しい。セレジアさん、頑なだったのは最初に一瞬だけで、割と理解が早いし聡明な人だ。メテオラさんは一足先にこちらへ来ていたのか、色々と余計なことまでお勉強しているようだし、セレジアさんだってからあげクンをきっと気に入ってくれるだろう。

 あと、「創作物から出てきたキャラにその創作物を見せつける」っていう羞恥プレイも見どころの1つ。セレジアさんは「あなたの活躍見てます」と言われても割と屈強な精神力で耐えきったが、普通にあんなことを言われてしまったら、自分のこれまでの苦闘が全てフィクションであったという事実に苛まれ、アイデンティティクライシスを起こす可能性もあるのだ。今後は彼女達が「フィクション」の存在をどのように処理するのかも見どころになりそう。そして、「愚鈍なる神」たるクリエイターたちが集まったこの世界を、果たして「キャラクター」たちはどうするべきなのか。どこに転がるか分からないだけに、素直に楽しみである。

 シナリオも気になるし、映像レベルも高い。非の打ち所がない状態で、なおかつ中の人のカロリーも高め。1話はみかこしといのすけ、それに豊崎愛生という3人娘が担当。いいところついてくるキャスティングである。でも、みかこしの女騎士ってすぐにくっ殺になりそうな気がするのは何故なんでしょうね。別にそんな役無いのに。

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