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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<白>
 
刃の教官 Blade Instructor (2)(W) C
クリーチャー・人間、兵士
3/1 教導
 最近のコモンの標準は2マナで3/1。そして3/1クリーチャーの最大の存在価値はちょっとでも出遅れた相手から3点、6点とライフをもぎ取ること。そう考えると、登場が1ターン遅いこの3マナクリーチャーはだいぶ価値が下がってしまう。あとは教導能力がそれをどれくらい埋め合わせられるか。普通に考えると、こいつが殴れるのは4ターン目から。そして殴ったらほぼ殺されることも確定。パワー3なら相打ちもそれなりに可能だろうが、1/1相手でも相打ちなのがちと辛い。仲間を1体増強して死んでいく、それで満足ならいいのだが……。
 
報奨密偵 Bounty Agent (1)(W) R
クリーチャー・人間、兵士
2/2 警戒
(T)、〜を生贄に捧げる:対象のアーティファクトかクリーチャーかエンチャントである伝説のパーマネントを破壊する。
 後のセットから前のセットを叩く「遅れてくるタイプ」の対策カード。伝説フィーチャーはドミナリアのお仕事だったわけで、ここにこのカードを入れておくことで、もしドミナリアのカードがはっちゃけ過ぎた時に環境を抑止する安全弁の役割を果たすわけだ。ま、今のところそんなものは特に必要そうには見えないが。一応、この世界にも各ギルドに2体ずつの伝説が入ることになるだろうから、各ギルドのアタマを叩くのに使えるといえば使える。それにしてもヘンテコなのはこのカードの書式部分で、「対象の、〜〜である伝説のパーマネント」という書式で全ての伝説のパーマネントからPWと土地を除外している。白の仕事なので、この色で触れるタイプだけに限定しているのは当然なのだが、なんでこんな書き方になっているかというと、多分正確に狙った通りのことを描く場合、直感的な記述にすると「伝説のアーティファクトか伝説のクリーチャーか伝説のエンチャント」という表記になって冗長になるためだと思われる(英語でlegendary artifact and creature and enchantmentって書くとlegendaryがどこまでかかるかわからない)。
 
蝋燭の夜警 Candlelight Vigil (3)(W) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは+3/+2の修正を受けるとともに警戒を持つ。
 蝋燭立てると夜警ができるから「警戒」はわかるんだけどなんでパワーまで上がるんだろう。とりあえずコモンにありそうなシンプルなオーラ。ただ、ぴったりこれと同じ設計のカードというのは過去に存在しておらず、一番近いのは同じコストで+2/+2修正になる「名誉の印」だった。うーん、覚えてねぇな……。まぁ、それだけ地味なジャンルってことだ。こちらは一応上位互換でパワーが3上昇する。そしてオーラの強さってのは環境のメタ次第で割と大きく変動するジャンルでもある。今回は当然白にも緑にもコモンのエンチャント破壊があり、青には基本バウンスが2マナで与えられている。まぁ、普通かな……(なんの役にも立たないコメントだ)。一応警戒は召集とプチシナジーではあるが、それを見込んで投入するってカードでもないだろうよ。
 
一斉検挙 Citywide Bust (1)(W)(W) R
ソーサリー
タフネス4以上の全てのクリーチャーを破壊する。
 この世界のラスゴのコーナー。最近は素直に全破壊以外のパターンが増加傾向にあり、今回は「タフネス4以上」という珍しい基準で破壊対象を選別する。この呪文で有利になるのはタフネス3以下で構成されたデッキ、そして不利益を被るのは4以上が多いがっちり防御デッキ。つまりスピーディーなデッキで使えば軽めのクリーチャーを残しつつ壁役をなぎ払える一方的殺戮呪文として機能するというデザインだ。狙いが分かりやすいので覿面に効くデッキにはほとんど死亡宣告みたいな呪文になりうるが、実はコントロールデッキでもタフネス4以上ってのはそこまで多くない。そりゃま、「策略の龍、アルカデス」デッキとかなら壁も並ぶだろうが、それ以外のデッキではクリーチャーへの対処は基本的に除去呪文がまかなう。タフネスのみでこらえようとするデッキなんてそうそう無いだろう。そもそも速攻を意図したデッキも全体除去より小回りのきく単体除去を優先するよな。案外壁役の仕事が多いリミテッドの方が輝く呪文かもしれない。
 
罪人逮捕 Collar the Culprit (3)(W) C
インスタント
対象の、タフネス4以上のクリーチャーを破壊する。
 カードナンバーでも連番になっているが、このカードと直前の「一斉検挙」で2コマ漫画になっている。ボロスの警備員が出撃して暴れているグルールの巨人を捕まえているシーンだ。こんなでかい巨人を取り押さえられるボロス軍偉い。さておき、2コマ漫画なので効果も共通しており、こちらの呪文はタフネス4以上の生き物をピンポイントで撃破する。デカブツクリーチャーをぶっ殺せるのはもちろんのことだが、このカードがボロス軍のイラストで作られているということは、むしろ「速攻デッキが厄介な壁を殺すのに使えるよ」という狙いもあるのだろう。いつの間にやら今回は「霧の壁」を筆頭に各色にちょいちょい壁がいる環境になっていた。4マナもかかるカードをあんまり壁の除去には使いたくないが、自分のデッキの速さに合わせて目的を調整しよう。
 
議事会の裁き Conclave Tribunal (3)(W) 
エンチャント
召集
〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手のコントロールする土地でないパーマネントを、〜が戦場にある限り追放する。
 このセットのリング除去のコーナー。今回は非常にシンプルに、ベース部分に召集をつけただけの分かりやすいものになった。今回のローテーションで「飛行機械による拘束」がスタンを退場するが、「イクサランの束縛」はまだ残っている。ライバルを押しのけて構築レベルで採用されるかはメタゲーム次第か。なお、「秘儀術師の檻」は完全上位互換がさらに増えて本当に肩身がせまい。まぁ、基本セットってそういうもんよね。
 
禁制品潰し Crush Contraband (3)(W) U
インスタント
次のうちから1つまたは両方を選ぶ。
「対象のアーティファクトを追放する」
「対象のエンチャントを追放する」
 なんとまぁ、懐かしい「外殻貫通」が白くなって帰ってきた。コスト設定がだいぶ違うが、やっていることは同じ。うまくいけばアドバンテージが取れる呪文である。カラデシュの退場とともにアーティファクトが元気な環境は終わってしまったようにも思えるが、少なくともリミテッドでは各ギルドの「ロケット」がナチュラルにデッキに投入されると思われるので、むしろアーティファクト破壊の対象には困ることが少ない。「ロケット」はわざわざカード1枚使って壊そうと思わないかもしれないが、面倒なオーラなどのエンチャントを壊すついでならば話は別だ。逆に言えば、エンチャントをメインに使いたいプレイヤーは、この呪文を警戒するならアーティファクトの使用は控えるべきかもしれない。ところで、こいつなんなの? 「闘将!!拉麺男」に出てくる雑魚キャラみてぇだな。
 
希望の夜明け Dawn of Hope (1)(W) R
エンチャント
あなたがライフを得るたび、(2)を支払っても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。
(3)(W):1/1で絆魂を持つ、白の兵士・クリーチャー・トークンを1体生成する。
 ライフゲイン支援かつトークン支援。これを見て分かる通り、今回セレズニアがお届けするトークンの多くは絆魂付きの兵士トークン。他のカードからもたくさん出てくるので、ライフゲインの条件を満たすのは難しいことではない。2マナで設置しておき、あとは2マナの支払いで1ドロー。なんともお手軽なアドバンテージエンジンである。さらにそこそこマナはかかるがトークンを出しての自給自足も可能。トランプルや飛行といった突破力を持たないデッキでは、単に毎ターントークンを出されるだけでも手が出せなくなってしまいそう。ゲームを決めるレアなのでリミテッドでは大顰蹙だし、もしかしたらトークン系のデッキやイクサランやM19の吸血鬼と手を組んだ白黒ライフゲインなんかでも出番があるかも。かつては「動員令」が作られただけでも結構話題になったもんだが、時代は進んでこんなカードも平気で印刷されるようになってしまったのだなぁ。
 
降格 Demotion (W) U
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーではブロックできず、その起動型能力を起動できない。
 内部規律に厳しいボロスで上司に怒られちゃってるカード。これにより前線に配備されることもなくなるし、帰属する組織がなくなるので権限も行使できなくなる。この後、クソみたいな上司を見返してやるところから月9のドラマは始まるのである。しかしラヴニカでは一度左遷されたら基本的にはお払い箱。特に壁などについた場合の無力感はやるせなくなる。見ての通りに攻撃能力は一切下げられないので、とにかく攻め立てたいというアグロ専用のカード。ボロスならば僅か1マナで相手クリーチャーをなんでも「除去」できる必殺の一撃になりうる。これさえあればゾンビだろうがドラゴンだろうがなりふり構わずBe fired
 
神聖な訪問 Divine Visitation (3)(W)(W) M
エンチャント
あなたのコントロール下で1体以上のクリーチャー・トークンが生成されれるなら、代わりにその数に等しい、4/4で弾こうと警戒を持つ、白の天使・クリーチャー・トークンを生成する。
 トークンがもれなく天使に化ける。その凄まじさは容易に想像できるだろう。苗木やゴブリンが湧くと思ってたら全部天使。なんだそりゃ。当然トークンの数を稼ぐデッキでは鬼神のごとき強さを発揮することになり、今回セレズニアに収録されたX体兵士呪文なんかを使えば阿鼻叫喚。どうあがいても勝つ呪文。この手の「置いただけでは何もしない」カードってのは敬遠される傾向にあるのだが、この呪文ならばこの後1体でもトークンが出ればコスト分の働きをするので、見返りの大きさを考えれば構築級での登用も文句なしで可能だろう。下手したら下の環境でも何かコンセプトデッキが組めてしまうかもしれない。練達天使職人サイが爆誕したり、急にスライムフット君が天使の友達が増えたりする。たのちい。キキジキの鏡に全然知らない天使がうつり、「暗黒の深部」からは伝説の女神が蘇ると思ったのに単なる天使。かなちい。
 
乗馬兵の飛行 Flight of Equanauts (7)(W) U
クリーチャー・人間、騎士
4/5 飛行 召集
 何だか変わった名前のカードである。これまで様々なカードが印刷されてきたが、さすがにクリーチャーの名前は「それっぽい」ものがほとんどだったはず。しかし、このクリーチャーは「飛行」というよく分からない名前になっている。これだったらオーラとか、インスタントとか、そういうイメージなのだが……多分、英語のニュアンスだともうちょっとクリーチャーっぽいのだろう。さておき、そんな「飛行」の名を持つフライヤーは大雑把な召集能力で勝負。4/5フライヤーはアンコモンでも6マナ以上の計算になるだろうから、2マナ以上を召集でまかなえればコスパは割りに合う。つまり、大抵は割りに合う。召集デッキはとにかくクリーチャーを並べるところから始める必要があるが、やはりこうしたゴールがないとデッキが締まらない。面の攻撃からこうした一点突破の戦術に切り替えることで相手にも多層的に対処を迫ることができるのである。この手のファッティをどれくらいのバランスで加えるかでデッキメイクの腕も問われることになるぞ。
 

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Fate/Apocrypha」 5→5

 ジルドレが幸せになれる世界ならそれでいいわ……。いや、別に大して思い入れは無いんだけど、Fateと全然関係ない別なゲームのジルドレには割と頑張って欲しいと思っているので。

 終わってみれば「まぁ、こんなもんやろな」という作品である。最近何かと話題の多い一大コンテンツとなったFateシリーズだけに色々な声が意識せずとも耳に入ってきて、やれ「Apoは駄作」だの、「もっと課金させろ」だの(?)、もう、ここまでコアユーザーが夢中になってると、私みたいな部外者は「絶対近寄らんとこ」って思うジャンルになりつつありますわ。案の定、年末にやってたFate特番もさっぱり意味わからんかったし(磨伸映一郎作品のアニメ化はちょっと嬉しい)。

 さて、そんな外堀はさておき今作は単体でも問題なく評価できる作品。何かと話題性の豊富だった映像面なんかはかなり頑張っている様子が伺えて、良くも悪くも大きな責任感を持った仕事をしているなぁ、という印象。私としては充分にポジティブな評価ができるだけの画面構成になっていたと思うし、これでシナリオラインが夢中になれる中身だったら少なくとも「stay night」は超えて、うまくいけば「zero」に迫る作品になるかなぁ、と期待していたのだが……残念ながらそこまでは盛り上がらなかったですね。単純にいうと、わちゃわちゃしすぎましたね。考えてみりゃ純粋に7人対戦(のはず)のstay nightですら聖杯戦争ってかなり横紙破りが多くてめちゃくちゃな展開なんだよな。そういうイレギュラーな部分を含めて脚本を受け止めるべきだったのだろうが、どうしても少年漫画脳の人間は「7対7の多人数戦だ!」って言われたらそれぞれの陣営がぶつかるガチ勝負を期待してしまうわけでな。早々にバーサーカーが訳のわからないことになったり、どう見ても中立じゃないルーラーが絡んできたり、そもそもサーヴァントとマスターっていう一番大事な関係性もめちゃくちゃだったり、「さすがにもうちょい設定に沿えよ」という部分が多すぎた。さらにサーヴァント独自の価値観がなんともわかりにくく「英霊は確かに過去の英雄の魂だが、自分が現世に蘇った過程も全部わかってるからなんか違う」っていう部分がやたら引っかかった。ケイローンたちみたいに「自分の人生の全てを客観的に知ってる」っていう設定が飲み込みにくいんだよなぁ。あと、鳴り物入りで登場したモーさんが本当に単なる破壊兵器役だけ果たして満足して消えていくのも物足りない。親子セイバーでこうも扱いが違うのかよ。結局、作品単体で評価できると言っても、Fateシリーズという括りはどうしても必要になるし、あわよくば英霊たちの史実についてもきちんと勉強してから見ないと100%は受け止めきれない作品なのだろう。

 そして、そんな本作で最大の瑕疵がなんだったかと問われれば、そりゃもう、私はただ1点、「なぜライダーにちんこをつけたのか」という一点に尽きる。そこだよ! 誰だよ! そんな設定にした奴! 同じ世界にいくらでも性転換してる連中がいるのになんでそこにこだわるんだよ!! おかしいだろ! CV大久保瑠美の美少女にちんこが生えてるはずないだろ! いい加減にしろ!! こういうことを言うと訳知り顔で「むしろそれがいいんじゃないか」とか言ってくる輩もいるが、そんなわけはない。私は自らの主義信条に則り、断固として反対する。可愛い子にちんこは生えているべきではない。いや、フタナリならまだ許す(許すんだ)。しかし、純然たる男性性にする意味などない。なぜ! そこで! ちんこが! もう、そこだけでマイナス5億点ですよ。それでこの点数なら傑作だな!

 というわけで、僕の脳内ではアストルフォのちんこは存在を抹消されています。……えーと、なんの話でしたかね?

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○「サンリオ男子」 4

 こういう形のダイレクトマーケティング。アニメにも色々な販促方法があるものなのだなぁ。

 まぁ、明らかに「向きじゃない」作品なのでガード不能で辛いですけどね。別に野郎がサンリオキャラを持ってようがなんだろうがどうでもいいんですが、それを「サンリオ男子」という謎属性で括られてしまうとなんとも薄気味悪いというか、そんなジャンルが定義される余地があるか悩むというか……。この作品って、明らかに女性向けの作品なので「キティちゃん持ってる男子がいてもいいよネー」っていう新しい売り方なんだろうけど、男の方がサンリオ商品を持つモチベーションには一切なってないんだよね。身の回りのサンリオ男子を見つけて仲良くしましょうってことなんですかね? 僕だってサンリオ好きですよ。主に徒然なる操り霧幻庵が。サンリオ系男子を売りにするんだったらまずはSHOW BY ROCKを出せや!

 あんまり触れるべき話題もなさそうなので一応アニメとしての概要をなぞっておくと、制作はぴえろ、監督は……これといって印象がない人。……引っかかるポイントは何一つないな。キャラデザが中嶋敦子なんだけど、野郎キャラがメインなのでそれも特に興味はわかない。そもそも野郎が野郎に壁ドンするアニメに興味が湧くわけなかろうに。一応期待できるのは、1話目でこそポムポムプリンだのキティちゃんだのといったメジャーキャラがたくさんでてきたが、今後の展開でマイナーなサンリオキャラが出てくれば、そういう形での総覧アニメとして見るべきポイントも出てくるかもしれない。……どうかなぁ。

 この流れで今後「サンライズ男子」とか「ブシロード男子」とかも出てくればいいじゃない(どっちかっていうとサンライズ女子の方が興味があるかもしれない)。

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1月6日 ドラフト模様(XLN×3)

ピック順 【Alessi】→【Chrolony】→【Thraxi】→【Sea-chcken】→【Serra

 

 新年一発目のドラフトですが、なんかもう、色々と隙間風が吹いています。面子不足の問題が深刻化したことが原因なんですが、今回のドラフトでもって、昨年めでたく復帰を飾った【Sea-chcken】氏が再びの左遷移転。出たり戻ったり色々大変そうです。今回だって引越しの最中のごたごたから逃げ出すようにして遊びにきてくれてたからね。

 おかげで、今後は集まれるメンバーが集まっても五人が限度。さらに春以降は1人削れることが決定しているので、現時点で何も救済措置がなければ我々のドラフト文化はゲームオーバーです。今後存続を望むのならば、なんらかの打開策を講じなければならないが……まぁ、ここまで続いてきただけでも奇跡みたいなもんだからなぁ。さて、いったいどうなってしまうのでしょう。

 

 なお、来週はすでに面子が足りないことが確定しているためお休みです。そして再来週はもう「イクサランの相克」がスタートするため、なんと今回は環境最終戦だったんだね。なんか、そんな感慨ももうないけどさ!

 

 


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DYNAMIC CHORD」 2→2

 もう、これはこれで独自文化として花開いたということでいいんじゃないかな。

 私は「一周回って面白い」という概念は基本的に認めないことにしている(ほとんどの場合は単なる言い訳にしかならないからだ)。ただ、今作の場合はあまりにも「らしさ」が極まってしまい、それが本当に「一周回って」オリジナルになってしまっている。それが良さなのか悪さなのかは敢えて触れなければ、画面を一目見て「あぁ、これはダイナミックな奴だね」とわかるのだから、個性は個性として認めるべきではある。そして、「その個性は良いものか悪いものか」をその次に考えるのだ。

 ……いや、良いものなわけねぇだろ。これ、あれじゃん。毎回丁寧に画面を見て、「これが変なところです」っていう間違い探しするための映像じゃん。クイズ番組の企画の1つじゃん。遥か昔やってた「ダウトを探せ」っていうクイズ番組は幼少期に好きだったんだよ。つまり、そういう「作品」でなく「映像」としてみれば……なんだその無駄な30分。

 いや、でも現代アニメにおけるCGの使われ方とか、そういう色んなものの参考例としては役に立ちましたよ。今期はWUGも同じような仕事をこなしてくれたが、「CGだから好き」とか「CGだから嫌い」とかいう評価を下す時代は既に終わっている。どうやってCGを使いこなすかを考えるのがアニメクリエイターの仕事なのだ。このアニメを見れば、どんなものが「駄目なCG」なのかがよくわかるので、「普段食べてるご飯がどれだけ美味しいものだったか」がよくわかるというやつである。そういう人身御供みたいな仕事をこなしたことも評価して、2点。しばらくはダイナミック○○という言い回しで歴史に名を刻む作品ですよ。めでたしめでたし。

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○「citrus」 6

 野生の百合アニメが突然襲って来た! なんだこれ、無警戒にアニメ見るとこういうので殴られるから注意が必要だ。

 先に断っておくと、おっそろしくベタベタの内容である。意外なことは一切なく、転校初日からの「憎いあんちくしょう」と気づけば一つ屋根の下。そんな恋愛ドラマは本当に数え切れないほど世の中には転がっている。ただし、今作の場合はそれが女性同士であるというところだけが違っているわけだ。まぁ、最近は同性愛の作品も本当に増えているので、多分この設定だって大して珍しいもんではなくなってるかもしれないが……。「義理の妹ができてしまったぞ?!」と戸惑う役割は、もはや男だけの特権ではないのですね。

 そうして無茶苦茶な設定から急に見ず知らずの女の子と同じ部屋で暮らすことを余儀無くされる主人公。典型的なギャルながら、実は純情ウブで夢見る乙女という男の欲望が凝り固まったような存在。そんな彼女が「お堅い女子校生え抜きで育てられた生徒会長なんだけど裏では先生と淫行に耽る妹」という、これまた男の欲望が濃縮還元されたような存在と同じ名字に。どこから突っ込んでいいかもわからないくらいの展開に「お前、そこでやめとけ」と何度も思うが、転げ転げた第1話は一切止まる気配を見せず、そのまま二人は熱烈ディープキスに及ぶわけだ。頭おかしいんじゃねぇの? まぁ、実際に妹ちゃんの方は頭おかしいとは思う。しかし、こんな狂った世界では彼女は壊れなければ生きていけない。そんなイカれた世界で、果たして主人公ちゃんはどんな恋愛を経験していくのだろう。……まぁ、まっとうな百合になるんだと思います。

 で、それだけなら「まぁ、恋愛ものとしては普通やろ」っていう締めになると思うんですが、今作は監督が高橋丈夫なんですよねぇ。そして製作は最近氏が仕事をしているパッショーネ。直近の作品だと「ひなこのーと」なんだけど、遡ると「六花の勇者」と同じ座組みです。とにかくこの人はね、描写がねちっこいんです。本当に執拗に、人の内面を掘るんです。そういう作劇が大好きなんですが、それがよりにもよってこんなド直球の百合アニメにぶつけられるというと……一体どうなってしまうのでしょう。楽しみでしょうがないです。

 あとは百合作品に大切なのは中の人要素ですかね。主役のギャル系女子は竹達が担当。まさか竹達が妹を愛する役が回ってくるとは、数年前には思いも寄らず。あんまり百合のイメージはないんですが、ギャルのイメージはあるのでうまいこと寄せていければよいな。そしてお相手を務めるのは何と津田美波。やはり、ゆりといえば……ねぇ。周りのキャストもなかなかの陣容。さあ、新しい世界を見せておくれ。

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○「ポチッと発明 ピカちんキット」 ー

 とりあえず番組リストに載ってたからよくわからないけど予約してみた。テレ東系(テレビ大阪)の土曜朝放送のアニメです。

 こうして明らかに子供向けのアニメはスルーしてもいい場合が多いんだけど、なんだかんだで「アプモン」なんかも最後までみていたし、例としてふさわしくないだろうけど「ヘボット」という超ド級の地雷なんかもあったので、やっぱり少しはチェックしておきたい。まぁ、良くも悪くも、この作品はそうしたぶっ飛び方はしないと思うけども。

 ざっくり言えば現代版の「キテレツ大百科」……ではないな。実際に発明品は子供でも作成可能なものであり、販売されているキットを買えばお手軽に作中で登場した発明品のギミックを楽しむことができるというのは新しい(お母さんに必死のおねだりをする努力は必要だろうが)。我々の時代だと、多分「進研ゼミ」の付録とかを頼まないと手に入らなかったタイプのおもちゃだ。そして、個人的に気に入ったのは、全部が全部押し付けられるわけではなく、作中では「ピラメキ」と称して主人公が「最後の1パー(ツ)」を閃かなければいけないというところ。ちゃんとギミックを考えて、適切なパーツを考えつくまでに試行錯誤して「発明」の妙味を見せているということだ。真っ当な対象である視聴者層の子供達は、答えが分からなければ勉強になるし、答えがわかれば「主人公よりも早く閃いた」というので自慢できる。ちゃんと考えさせる作りになっているのは教育アニメとしてはとても良い部分だと思う。

 まぁ、そうは言ってもアニメーションとして何が面白いかはあんまり語るべき部分はないのだが……主人公は少年役でメインは久しぶりな気がする沢城みゆきで、相棒のダンボールロボットに山崎バニラが登場。つまり芹沢茜とメソウサのコンビである。なんか、色々懐かしいわ。

 来週も視聴するかどうかは微妙なところだが、まぁ、余裕があれば。

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 年明け一発目からえぐってくる話だよ……第12話。世界は容赦なく、その表れは嫌になるほど鮮烈だ。

 昨年放送分まででとりあえず零の戦い(と部活)は一区切り。いよいよひなちゃんの戦いが正念場を迎える。筋立てだけを書くと非常に簡単だが、その奥に潜む人の心は一筋縄ではいかぬ。ひなちゃんの元々の担任は、あまりに無責任な人だと思われていたが、これまでの長い教員生活の中で、いじめだの何だのという底の見えぬ問題にぶつかりすぎて、疲れ果てていただけだった。確かに、我々の目線から見ると「ちゃんと仕事して生徒たちの健全な学校生活のために尽力しろよ」と思うわけだが、先生の側から見ればそれは終わりのないループの中。1つの学年でいじめ問題にぶつかり、解決するにせよ、せぬにせよ、過ぎ去って終わって、しかし次の生徒はすぐにやってくる。人間の本質など変わるわけもなく、どこの学年だろうが似たような問題は起こるもの。その度に神経をすり減らしていたら、身がもたないのもしょうがない。ひたすら見て見ぬ振りを決め込み、目の前を通り過ぎるのをただ待つだけ。職務怠慢と謗られようと、それしか生きる術がなかったのだ。

 闇に葬られるいじめの問題ならば、目をつぶっていればいつかは終わる。しかし、幸か不幸か、今年はそれでは終われなかったというだけなのだ。「いじめられた方が声をあげることも稀」と言われていたわけだが、そんな中でひなちゃんは立ち上がった。立ち上がってしまった。ここまで明らかに示されて、担任が目をつぶってはいられない。見たくない、見なきゃいけない。そんなどうしようもない堂々巡りの中で、担任はついに壊れてしまった。一つ、壁が動いた。

 そうして次に現れた先生が「話のわかる」人だったのは、サブタイトルを拝借すれば「光」である。あれよあれよと問題は掘り下げられ、件の三者面談へと至る。そこへ向かうあかりさんの決心は悲壮なまでのものだったが、それで人間にはできることとできないことがあるものだということを、まざまざと見せつけられる。川本家というのは、悲しいまでに「善」の家庭なのだ。世の中の悪い部分、汚い部分に触れずに過ごせるということは、どれだけ幸せなことだっただろう。しかし、そうして「善」を貫いてきた人間というのは、「理不尽」を振りかざす相手にかくも弱い。ひなちゃんを信じなかったことなど一度もない。自分が間違っているなんて思うはずもない。それなのに、あかりさんは何もいえなくなってしまう。これはただ、そういう「理不尽」に慣れていないのだ。触れなくていいものに、触れてこなかっただけなのだ。世の中には、そんな善なる人たちの「善意」をいいことに、好き勝手に振る舞う人種というのはいるものだ。いじめの首謀者高木さんの家庭も、そうした「理不尽」を上手く使いこなせる素養があった。無茶な要求、居丈高な物言い。どのように振る舞えば「弱者」が折れるかなんてよく知っている。声が大きいものが勝つことをよく知っている。そんな中で戦おうとして、動けなかったあかりさんを、誰が責められようか。

 それでも、そんな姉の姿にひなちゃんはさらに決意を固めることができた。自分がこれまでの人生を生きてきた「善」は間違っていないと、心から信じることができた。拠り所を得れば、人は強くなれる。今まで培った「善」に怒りを加え、ひなちゃんはもう、迷うことはないだろう。戦うこともできるだろう。それだけで、この度の挑戦には意味があったのだ。

 こうして形作られた「戦い」の構図。それを引き立てるのはシャフトが描く鬼気迫る心象風景。そして、キャスト陣のどこまでも埋没するかのような圧倒的な作り込み。もう、本当に新年一発目で強烈に厄除けされたような気分で途方にくれてしまう。「善」を体現するあかりさん、茅野愛衣。そして「善の戦い」を体現するひなちゃん、花澤香菜。この2人は言わずもがなだ。そして、何と言っても「善悪」をあぶり出すことになったのは、その狭間で討ち果てたひなちゃんの担任の姿である。全ての憎しみを、慚愧を叫び壊れた担任を演じきった大原さやか。彼女の中で、一体どんな感情が渦巻いただろうか。そして、そんな渦中の「悪」を築き上げるのは悠木碧、新井里美。ここにこのキャスト陣が集まったことも、何か因縁じみたものを感じさせるのである。

 さぁ、次回はいよいよ戦いも終盤か。あらゆる感情を見逃さず、聞き漏らさずにいきたい。

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○「新幹線変形ロボ シンカリオン」 5

 唐突な中川家に笑うわ。なんでおんねん、って思うけど、これ以上ぴったりの居場所もないよな。

 土曜朝の子供向け新番組で、「ドライブヘッド」の後番組。「ドライブヘッド」は1話だけ見て「ちょっとこの時間の作品はフォローせんでもええかな」と思ったが、こちらの作品は無視できない気がする。いや、無視してもいいんだけどさ。なんかほら、色々ぶっ飛んでて訳がわからないので、何か楽しそうなものが出てきそうじゃないですか。

 JR全面協力のもと、とにかく新幹線のための新幹線アニメが実現。過去にも電車を含めて乗り物が変形するアニメはたくさんあったと思うが、ここまで実在の車両に言及し、現実路線に不可解なひねりを加えた愉快ファンタジーというのはなかなか無かったんじゃなかろうか。東京駅で聞こえてくるチャイムの音とか、車内音声とか、全部実在のものを使用しているおかげでやたらめったら新幹線のリアリティが高い。主人公の最寄駅が大宮っていうよくわからないリアルも気になるところで、人生初の新幹線を「東京→大宮間」の乗車で終わってしまうあたりが笑える。いや、宇都宮まで行っても何したかったんだよ、って話だけども。

 そして、そんな世界に生み出された主人公は、今のご時世の小学生でどれくらいいるんだ、っていう圧倒的新幹線マニア。そりゃまぁ、現代だって鉄道好きの小学生は変わらず一定数存在するだろうが(俺だって小さい頃は電車好きだったよ)、その興味が完全に新幹線オンリーに絞られている意味がわからない。あんまり身近な存在じゃないよ? 使用頻度が高いのってサラリーマンとかだと思うよ? まー、最近はいろんな新幹線があるから、その違いを見ているだけでも面白いもんなんでしょうかね。なんとも不思議な世界観である。でもまぁ、変身して悪のメカと戦う新幹線なら、そりゃ好きになるのはわからんでもないけど。

 リアルなんだかスーパーなんだかよくわからない絶妙な世界が描かれるアニメは、キャラクターデザインなんかもいかにも今風で見やすいものになっていて、すごくわかりやすくいうと「女の子が割と可愛い」。いや、小学生だけどね。ほら、オペレーターの子も割と可愛かったじゃない。そして、「新幹線変形ロボ」という救いようのないギミックを搭載したメインマシンも、割と面白い変形ギミックを備えている。これ、新幹線の数だけ変形ロボがいるってことなんだよな。まぁ、さすがにこだまやひかりは変形しない気もするけども……とにかく、もともとメカとしての機能美を追求している新幹線が変形するのだから、それはなかなかに格好いいということだ。まぁ、名前はダサいが。

 さて、こうしてJRやタカラトミーがプラレールに加えて新たな商品展開を始める訳だね。これが将来的に定番と見なされるのか、すぐに消えて幻の存在となるのか。それは誰にもわかりません。とりあえず、「息子が佐倉さん、親父が杉田」っていう家族はいろいろ大変だろうな、って思いながらちょっと見続けていこうと思います。

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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