最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
正直意外、第11話。今作は徹底したオムニバスの形式だからてっきりキノってこういうオリジンが全く明かされてない人物だと思ってたよ。Wikiで確認したら原作1巻が出典って書いてあるし、原作読者は「このキノ」を前提にしてそれ以降の物語を読み進めているわけか。だとしたら私がこれまで受けてきた印象とはずいぶん違ったものになりそうだなぁ。 まぁ、オリジンとは言っても「あのキノ」から「今のキノ」への経過部分はまだまだよく分からないし(そっちも原作では明かされているのかもしれないが)、「旅人」としてのキノの存在が揺らぐような話でもないのだが、ちゃんと「木の股から生まれたわけじゃない人間のキノ」がしっかり規定されているのはなんとも新鮮である。まぁ、最初に持った印象は「こんだけ声変わりするって、男の子やんけ」だったが。悠木碧のメインテリトリーである幼女はすんなり入ってきますね。虚無感を抱えた「大人の街の子供」としての幼女テイストもどこか後ろ暗いところが良い塩梅だ。 そしてAパート、「旅人」の対話シーンは……なんかもう、個人的に色々と打ちのめされるような発言が多すぎてな……いや、あれだけ特殊な国での特殊な会話なんだから現実の自分に引き寄せて考える必要はないのだが……。「楽しいんだったら仕事じゃないよ」に始まり、「大人は仕事をしなきゃいけないんだよ」とか、「子供でも大人でもないなら何?」とかさ。そんなことは……そんなことは知らないよ……。いや、正直いうと「イヤなことでもきちんとやれるのが大人だよ」っていうあの街の指導方針は正しいんだけどね。「大人はイヤなことをやる」は真ではないかもしれないけど、「イヤなことから逃げるだけの人間は大人ではない」は真だと思う。つまり、俺は……。……すみません、どこかに手術を受けるだけで大人になれる素敵な国をご存知の方はいらっしゃいませんか?(俺なんかが行ったら真っ先に包丁持ち出されそう) まー、そんな悩ましい大人・子供論争や労働の意味を考えさせられる街だったわけだが、キノの生まれ故郷にして第1のトラウマ体験ということで設定はかなりエグいものに。父親のCVが岩田光央っていう時点で「正しい大人……なぁ」って考えさせられる設定なのだが、ある意味毒電波の国をも上回る完全な思想統制は、多分国の中の人間にとっては幸せなものなのだろうことをうかがわせる。手術なんて言われるからおっかないイメージはあるが、何らかの元服の儀みたいなイニシエーションだと思えば、現実的にもそこまでおかしなことではないだろう。キノの一件だって、旅人がやってこなければ、そして余計なことを考えさせなければ幼女は立派な「大人」になって人生を全うできたのだろうしねぇ。「国のルールによそ者が口を出すな」っていうのはそりゃそうなんだ。 でもね、残念ながら幼女は知ってしまった。「外」のことを知って、「別な大人」を知ってしまった。数奇なモトラドとの出会いもあり、彼女は壁を飛び出して色のついた世界に出会う。その鮮烈な色彩から現在の「紅」へと繋ぐ時系列の結び方もドラマティックで見事な構成。頬の返り血を花びらで代用する趣味の悪さもウィットである。冷静に考えれば、幼女はあのシーンで自分の命を守ってくれた旅人を見捨てて、一切顧みることなく突っ走っているのだからとんでもない薄情者ではあるのだが、成り行きで彼女が「キノ」を名乗るようになり、旅人の人生をトレースするように新しい人生を始めることで、まるでそれが供養であるかのように見えるのである。結局、幼女が旅人にどれくらい感謝しているのかもよく分からないままで時代は進んでいくわけだが、キノが今でも旅人の流儀を守って旅を続けているってのは、まぁ、そういうことなんだろうさ。彼女も確かに、子供じゃないが、大人じゃない。誰かに尋ねられたら、きっと「僕はキノさ」と応えるのだろう。 PR 早い早い、なんか色々早い、第10話。絶対そんなことないだろうけど、「特番入れて1話削れた分を慌てて取り戻そうとしてないか?」みたいなよくない想像をしてしまう。 これまでほとんど起こらなかった「WUG内でのギスギス」が突然2件同時に勃発。まぁ、そんだけメンバーも色々と忙しくて余裕がなくなってることの表れなのだろうが、せっかくここまで「I-1は大変だけどWUGは順風満帆やなぁ」と思って見ていた安心感を挫かれてしまった気分である。別にギスギスするのが不快だからやめてくれ、というわけではないが、ギスギスするならするで、ちゃんと「正式にギスギス」してほしい。今回は何かとインスタントで、結局1話で(真夢と佳乃に至っては十分弱で)あっという間に問題解決してしまっているのでなんだか肩透かしを食らった気分だ。2話目の夏夜ちゃんのクサクサした感じもすぐに修復していたけど、今回の一件とアレでは持ってる意味が違うよなぁ。やっぱり尺の要請で駆け足になってるようにしか見えないのが難点である。これ、あと2、3話でなんか話をまとめることができるんだろうか。 これまでなんだかんだ言いながらシナリオ部分に違和感はなかったのだが、今回はそうした部分が色々目についてしまったので今ひとつ集中できなかった。実波と菜々美の方はトントン拍子で喧嘩まで突入する展開が「今シリーズで初めての揉め事がそれかよ」って感じだったし、佳乃もさすがに余裕がなさすぎだ。ここまでなんの問題もなく7人の共同生活が送れていたのに、佳乃が突然カリカリし出すのはなんだか残念である。まぁ、1期の時もそういうところはある奴だったけどさぁ。特に相手はあの真夢なんだから、もう少し冷静さを保てないと佳乃のキャラとして違和感がある。まぁ、その後で夏夜ちゃんと2人で話してクールダウンするシーンは良かったけどね。こうしてみるとやっぱり大人チームはいいバランスなのかも(というか単に夏夜ちゃんが好き)。 ツアーまでどれくらいの時間が残されているのかは分からないが、現時点でまだやりたい曲の歌詞すら決まっていないというのはかなりの綱渡り。歌詞ができたところで早坂が本当に曲をくれるのかどうかも分からないってのもおっかない。それでもWUGは個々人の仕事があるからなかなかライブの方に身が入らない。これだけ見ているとなんだか典型的なアイドルグループ崩壊の序曲に見えてしまうのだが……まぁ、大丈夫なんですよね。今回の「マッハ喧嘩→マッハ仲直り」のくだりは、WUGの絆の強さを示したかったエピソードだと信じていいんですよね。……やっぱりもうちょっと心情にタメが欲しかったなぁ。一応、後輩トリオが入り込むポジショニングはなかなか悪くないな、とは思います。 作画の方は相変わらず低空飛行で、事務所の壁、ファミレスの遠景には毎度お世話になっていますが、こうした状況も最終回へのタメ……だったらいいな。 「僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件」 4→4 別段良いところがあるとも思わなかった作品ではあるが、特に毛嫌いすることもなかった作品。まぁ、毛嫌いする作品ってなんだ、って話ですけど。 徹頭徹尾、望まれている仕事は全うしていた作品であったと思う。結局は「女の子に卑猥なことを言わせて楽しむ」というのが唯一にして最大の目的であり、1話から最終話まで、その目的はブレていない。ただ、結局その目的というのはそもそもどれくらいニーズがある部分なんだろうか。基本になる映像部分にエロスが感じられないので、本当に「冗談」レベルで下ネタを扱うだけになるのだが、それって女の子にやらせて面白いのかどうか。 多分誰もがみんな比較対象として取り上げ続けているだろうと思われるのが、今作よりもはっきりとギャグに特化した「生徒会役員共」である。あちらは原作漫画のテイストがあれだけユルいにも関わらず、アニメにはGoHandsを起用し、無駄にダイナミックに動かしてみたり、変な映像を作って刺激を増やしていたし、何よりも中の人たちのテンションが尋常ではなかったこともあり、中学生男子レベルの下ネタでも深夜テンションのような「うわーい、楽しい!」が得られる作品になっていたのだが、今作の場合はベースに置かれているのが一応は「清く正しい男女交際」である。下ネタも何も、もうさっさとゴールインできる状態の二人を中心においての「下ネタ頑張ってます」アピールというのは、なんだかかえって白々しく見えてしまうものだ。こうして考えると、やっぱり「生徒会役員共」のタカトシって神がかったバランスのキャラクターなのではなかろうか。エロかったり際どかったりする女の子を周りに侍らせておいて、一切自分からは性的なものを感じさせず、それが自然に見えるってんだから。 まぁ、ツッコミ役の主人公男子にどうしても物足りなさを感じてしまうのはしょうがないが、それ以外にも、ネタを振ってくる女性陣もやはり今作の方がおとなしい。というか、あまりバリエーションが無い。メインヒロインの香坂さんはどこまで言っても「真面目にビッチ目線」なので今ひとつ際どいところまで攻めきれていないし、他のキャラも同じように適当な下ネタを重ねるだけというキャラが多く、せいぜいさきっちょが別パターンから頑張ってくれていたくらいだろうか。主人公が多方面から同じようにネタを振られるだけでは、どうしてもパターンに限界が出来てしまうのである。 まぁ、他にも色々と掘り下げられるポイントはあると思うが、最終的には「まぁ、SYDで事足りるかな……」という結論になりました。一応圧倒的ホモキャラだけはあっちに無い今作オリジナル要素なんだけど、そこをホられても困るしなぁ……。 最後にクラップユアハンズする余裕なかったな、第11話。まぁ、すでに「エビバディ」もいないからしょうがないけどな。 決着。てっきり最終回まで持ち越すと思っていたが、牛さんが想像以上に雑魚根性を出して潔く死んでくれたおかげで、十二で大戦のはずが11話で決着してしまった。まぁ、次回のオチがどうなるか、っていうのまで含めて、最終回までが十二大戦なので油断は禁物ですけどね。さすがに次回何かもう一捻り(もうひと癖?)無いとちょっと腰砕けですからね。なんかあることを期待しましょう。 さておき、決着のつけ方であるが、ウサギさんが想像以上にむちゃくちゃやってくれたので「まぁこんなもんかな」って納得はできるレベルだったんじゃないでしょうか。牛さんが前評判の割にクソザコだったことだけはなんとか飲み込む必要があるのだが、そこさえ気にしなければ「ネズミが勝つ理由」も(能力ずるすぎるけど)納得できるし、ウサギの処理、牛の処理も含めて、「終わった」感は出ている。前回までで気にしていた「猿はどこ行ってしまったんや?」とか「羊の爺さんの最終兵器は絶対どこかで使うやろ」は最低限回収してくれたし、さすがにその辺のストーリーテリングに最低限の責任は持ってくれているので一安心である。大きくまとめると、本作で不満が残るのはやっぱり牛さんの見掛け倒しなところくらいだった気がする。他の試合については、まぁ、西尾維新だし。もともと西尾維新って少年漫画だろうがなんだろうが、バトルやらせると(意図的な部分は多分にあるが)しょっぱい試合しか書かないんだよな。あのめだかボックスだってガチでぶつかっての勝利シーンってめだかVS球磨川の試合くらいだったんじゃなかろうか(少年漫画っぽい試合を書こうとするとくじらちゃんVS志布志みたいになる)。 映像面でもウサギさんの酷さが実にダイレクトに出ていて、猿のあまりにも不憫すぎる末路なんかがなんとも哀れみを誘うものになっている。虎ちゃんがあんな残念な終わり方になったので、結局最後の最後でメイン(不遇)ヒロインの座に返り咲いたのは猿の方でしたね。ちゃんとネズミも猿の功績には触れてくれていたし。あ、あとは頑張ったといえば牛の中の人である。梅原裕一郎は、今回だけギャラを倍もらってもいいような気もする。あのヘンテコな牛さん喋りで延々モノローグってかなり大変だったんじゃなかろうかネ。 あとはいじるとしたらやっぱりネズミの能力なんだけども……結局、こういうバトルもので最強になる能力って時間操作系とか因果をいじる能力になるんだよな。まぁ、純粋な腕っ節は完全に無視するわけで、文字通り次元が違うチート能力になるんだからしょうがない。一応、ネズミの能力の場合は「100」という数値の限界設定があるところがギリギリ譲歩しているところだろうか(結局運営側には勝てなかったわけだし)。「うじゃうじゃ殺すってそういう意味かよ」っていうのが斜め上から明かされるのはなかなか面白い。結局こいつだけ一切バックグラウンドを語られていないのでこの能力をどんな風に使って、何がどうなって今回の結末に至ったのかがさっぱりイメージできないのが難点といえば難点。その辺りの「落とし前」は次回のお当番回でつけてもらえることを期待したい。そういえば各々の戦士が「どこかで見たことが」みたいなことを繰り返していたのって、ネズミが試行した残りの99の可能性も、一応みんなのイメージの中に残っていたっていうことでいいんだろうか。もしそうだとすると因果の回り方がよくわからないんだけどな。 ハタ坊を小金で買収すんのはおかしいだろ。第11話。Mr. フラッグはお金云々よりもチビ太との友情を大事にする男である(六つ子との友情は知らん)。 丸々1話使ってワンエピソードの回。テンポ重視のギャグ作品において長回しのネタってのはよっぽど自信がある時しかできないものであり、実際、今作においても1期2期合わせて1話で1エピソードという構成の話数はほとんど存在していない。そんな珍しい話となった今回、自信に見合った中身だったかというと……うーん。 まぁ、2期に入ってからはやっぱり飽きられているという危機感も含めて、なんとなく「無難な」路線で抑えてきている気がするんだよね。今回のネタも、テンポでひたすら笑わせようとしている回ではなく、どっちかというとスリラーっぽさを全開にして、引っ張る緊張感みたいなものを見せる方向性に本気で挑んでいるのだろうということは理解できる。いつもの松野家のはずなのに、どこか不穏な空気にしてホラー映画ばりの恐怖を演出し、その対象がチビ太であるというしょうもなさが笑いにつながる。そういう部分が丁寧に作られていたのは間違いないだろう。 ただ、やっぱり本作にそういう「真面目な不真面目」を望んでいるかというと、そうじゃないんだよな。スリラー作品がやりたいのは分かったから、せめて倍の速度でサクサク死んでいくくらいのテンポで狂気を見せた方がしっくりくる。もしくはホラーのふりしてその実全力でネタに振っていく(1期のSAWパロディみたいなやつ)っていう方向性もあるだろうけど、今回はネタ自体がそこまで高密度ではないのでちょっと難しい。要素だけを取り出せばいつも通りに見るべき点はあって、最後に十四松が残って自らの犯行を全部認めるシーンとか、その直前のなぜかチョロが十四松にお姫様抱っこで抱えられてるシーンとか、「どないやねん」っていうポイントはきちんとあるのだ。ただ、やっぱりそれが「復讐のチビ太」っていうワンタイトルで引っ張るにはちょっと弱い。何かもう1つ上の狂気が欲しいんだけどなぁ。まぁ、最終的にトチ狂ったチビ太と全く同じ顔になっていた正常なはずの(?)十四松は充分笑えたので、それはそれで良しとしようか。 カラ松の「断れない」ネタが週またぎで引っ張られてたけど、今後はその要素もパーソナリティとして確定させていくんでしょうかね。 コーチ、人を見る目とか人の気持ちを考える力とか、色々なさすぎやろ、第10話。人に物を教えるのって、完全な専門バカではやっぱダメなんやなぁ。 冷静に考えりゃ、「どっちか片方がコーチとくっつくエンド」って絶対ありえないわけで、それなら同時に潰される展開になるのが当たり前なんだよな。まぁ、元からあんな鈍感男に脈があったかどうかと言われればかなり怪しかった気はするのだが。圧倒的なタイミングで選手のモチベーションをボッキボキにへし折るあたり、コーチとしての才能はスクラップである。 しかし、前回に引き続き今回もまたとんでもない構成にしてきたもんである。どっかで見たことのある光景が続くと思ったら、これって1話目でやっていたエキシビション。1話目はサブタイトルがそのものズバリ「Exibition」だったんだよな。もちろん、映像を全てそのまま持ってきているわけではないが、レース中の様子はマジでそのまんま。これは「総集編」ではないし、一体なんという言葉で表現したものか……。なんで「SILVER LINK10周年記念作品」でこんなチャレンジングな構成にしてるやらな。 しかし、もちろんこれはサボりとか省エネってわけではない(まぁ、そういう側面もあるのかもしらんが)。この11話を見てから改めて1話を見直すと、全く同じ映像を使っていたにも関わらず、様々なシーンの意味合いが1話時点とは全く異なる意味(印象)を持っていることが分かる。明確にその辺の差分が出るのは、きちんとお当番回がもらえたコンビの描写だろう。例えば鈴鹿のコンビなんかは、1話目だと「ほーん、仲ええんやろな」くらいの印象だったところを、あのエピソードを見た後だと、ちゃんとドライバーのちゆきがパッセンジャーのみさきの挑戦を受け、それに応えられるように遠慮無しにチャレンジしている姿勢が見て取れる。SMコンビの筑波はドライバーのいずみが「主導権は私にある」と必死に主張している様子が、今となっては痛々しい。 そしてもちろん、一番の変化があったのはメインとなるゆり&めぐみペアということになる。なんとまぁ、1話では全くわからなかったが、実際は目の前にコーチがいて、その前で全力を披露しようとしているシーンだったのである。そのためにエキシビションであるにも関わらずフルスロットルで挑んでおり、持てる技を全て出し切った見事な走行の後には、あのダブルノックアウトが待っているのである。そして、1話では「2人がコーチを呼び出した」シーンが間に挿入されていたが、今回は最後に「コーチが2人を呼び出した」シーンで終わる。この辺りの重層的な演出も面白いところ。 これまで、「結局毎回おんなじようにコース走ってるだけなんだよなぁ」ってんで、コースをグルグル回っているのと同じようにお話までグルグル回っている気分になっていた本作だが、まさか、そうした「繰り返し」がここにきて「完全に同じシーン」に重なり、そこからずれを生み出すことで変化の大きさを際立たせることになるとは。珍妙な構成には違いないが、最小限の労力にも関わらず面白い効果が生み出されているのは実に興味深い。まぁ、「詐欺やんけ!」って怒る視聴者もいるかもしれんけども。1話目の「答え合わせ」回がここに入ってくるっていうのは案外真っ正直な作品と言えるのかもしれませんよ。 さて、来週が最終回かな? ……ゆり達はまともに走れるんですかね? 「ネト充のススメ」 4→6 今期最初にゴールしたのはこの作品である。なんとセル版のパッケージまで全て販売済みということで、あらゆる意味でバッチリ終わらせた作品。まぁ、同様の販売方法だった「えとたま」が今ひとつ売り上げを伸ばせなかったみたいだし、放送同時リリース戦略にどれほどの意味があるかは分からないけども。 そして……ごめんなさい、割と楽しかったです。1話目ではこんな風に見入ることになるとは思ってなかったんだけどなぁ。やっぱりしばらく見続けないとダメですわね。いや、余計な誤解がないようにちゃんと書いておくけど、今作には特別目新しい要素は存在しない。ベタベタな恋愛を、ただひたすら予定通りに進行するだけのものである。どこかで「深夜にやってる月九ドラマ」っていう記述を見たことがあるんだけど、今時こんなベタな話は月九でやってもあんまり人気は出ないんじゃなかろうか。そんな一昔前の匂いすら感じさせるラブストーリー。テンプレ感という意味では一昔前の少女漫画なんかは近い印象かもしれない。加えて1話で感じていた通り、映像部分にも取り立てて見るべき部分はない。放送と販売が同時ということで制作スケジュールによる作画ダメージなんてものが無いのは嬉しいが、だからと言って映像がハイクオリティになるかといえばそんなわけもない。あくまで「最低限のものが出来上がってる」というだけの話である。 こうしてみると特別目を引く部分はないような気がするのだが……楽しかった理由は大きく2つだ。1つは、ベッタベタというのは悪いものではないということ。昨今ではアニメの上に現れる「テンプレ」の概念もすっかり変わっており、むしろこうした一昔前のトレンディドラマみたいな設定は逆に新鮮ですらある。ネトゲはやるけども決してその中で殺し合いもしないし、異世界にも行かなければハーレムなんかも作られない。ほんのちょっと、「ネトゲで知り合った人間がやたらとご近所さんだった」という奇跡があるだけだ。そして、そんな中がで描かれるメインヒロインのモリモリちゃんがまた可愛いのだ。思い出すのは「30歳の保健体育」ですね。アラサーのくせにどう見ても童貞&処女にしか見えないという天然記念物のようなありえないカップル模様。そのわりに、実はモリモリちゃんはしっかりOLとしてのキャリアも持っているので、「ネトゲアニメ」で「オタク女子」の割にはバックボーンはしっかりしていて、よくある「オタク女の卑屈さ」もクドくなく、本当に「そういう可愛い子」なのである(まぁ、結局彼女が美人さんだから許される部分はあるのだが)。単なる「引きこもりのオタク女」ではなく「仕事に疲れ、人間関係に疲れたから一時的にネトゲに逃げ込んだ可哀想な人」の方が、応援したくなるのは道理でしょう。そうしてこれまでの人生でちょっとだけ苦労してきたモリモリちゃんが、ネトゲというパラダイスを通じて少しずつリアルの人生も切り開いていくという過程がオタクにも優しいし、タイトルの割には結局「リア充のススメ」になっているあたり、閉鎖的なアニメ文化の中でもどこか「トレンディ」風味を残しているのがいいスパイスになっていたのだろう。 とはいえ、ここまでならば「単なるラブコメやんけ」で終わる内容だ。オタクに受け入れ安いピュアッピュアな恋愛劇といえば聞こえはいいが、それって単に刺激が少なくて嘘っぽい恋愛ものというだけで終わってしまう。そんな作品の屋台骨、全てを許して「純愛」にまで昇華させる大きな役割を果たすのは、もう1つにして最大の要因、能登麻美子に他ならないのである。まぁ、これも毎回毎回書いてることだけども……結局我々の世代において、能登麻美子の持つ神性は揺るぎないのである。彼女が慌てふためき、ときめき、色気を醸し出すだけで、それはつまり全であり善なのだ。こんなにも素敵なモリモリちゃんが存在してしまうことは、これすなわち神が地上に能登麻美子を与えたもうたことの顕彰なのである(あとうえしゃまも可愛いです)。もう、とにかくそういうところだ。 俺も巨乳で可愛くて優秀で隣でお腹鳴らしながらキャベツ剥いてくれるCV能登麻美子の女の子とクリスマスのコンビニで遭遇しないかなぁ……。 ムカシガタリズ、第10話。ちまっこいエリアスとかいう予想の斜め上の萌え要素が飛び出してきたのでびっくりしている。 今作がスタートして初めての、チセとエリアスの別行動を描いたお話。これまでもちょいちょい一緒じゃないことはあったが、大体は不測の事態の結果であり、2人の意志でもってはっきりと認識できる別行動は初めてのこと。逆に考えると随分長いことべったりだったわけだが……まぁ、当然といえば当然。たった2人だけの「家族」ですからね(銀の君は置いとくとして)。 チセが家を空けた理由は一応「杖をさっさと作ってしまうため」ということでリンデルさんから久しぶりにお呼びがかかったからだが、それだけだったら今まで通りにエリアスの付き添いがあってもいいわけで、わざわざチセを単身で呼び出したところに、リンデルの心配事が見え隠れしている。ひょっとしたらエリアスもその辺りの含みは理解していたのだろうか、まぁ、ちゃんと保護者がいてくれる状態ならば多少チセから目を離しても問題なかろう、というので割とあっさりこの旅行日程を承諾。チセからすると久しぶりにエリアス無しでの「不安な」生活、そしてエリアスからするとずっと気にかけていた対象が抜け落ちてしまった「静かな」生活ということになる。 杖を作るためにドラゴンの国を再訪したチセ。以前遊んであげた子があっという間の成長を見せていたり、相変わらず謎が多い魔法使い界隈の新たな常識を色々と見て回る。肝心の杖を作る作業が進んだかどうかは定かでないが、その分、自分とエリアスの奇妙な共同生活について、多少なりともリンデルには伝わっただろうか。リンデルがチセをエリアスから遠ざけた理由の1つは「幾ら何でも囲い込みがひどい」という懸念だったので、こうして別々に夜を迎え、チセが新しい人間関係を構築できるならばそれだけでも目的の一端は成功と言えるだろう。まぁ、もともとスレイベガは放っておいても周りに妖精だの何だのが寄ってくるのだけども。 そして、ことのついでに始まったのがエリアスとの馴れ初めを綴った昔語りである。最初からチセに話して聞かせるつもりだったかどうかは分からないが、この期に及んでチセにほとんど自分たちのことを話していないエリアスの秘密主義というか、まだるっこしいところに引っかかったご様子。別にエリアスとしても悪意があって秘密を作っているわけでもないのだろうが、それでもまぁ、弟子(嫁)との関係性としてはちょっとおかしいのは事実だろう。その辺りを強引に推し進めるために、エリアスが話していなかった過去の事実をここでぶちまけてしまおうというわけだ。これがいいことなのか悪いことなのかは分からないが……まぁ、割と驚くべきことではあるよね。エリアスはどこから来たのかもよく分からないし、どういう存在なのかもよく分からなかったという、やっぱり不確定情報ばかりの誕生エピソード。「ほとんどは精霊や妖精と同じ存在だが、若干肉もある」というのは、果たしてどういう? まぁ、その辺りの謎はまだしばらく解決されない部分なんでしょうけどね。 ようやく語られたエリアスの「原初」のお話。まぁ、チセとしてもそれを聞いたから何かが変わるわけではなく、「エリアスだけが自分を受け入れてくれた存在」という信頼関係は堅牢だ。強いて変わった点を挙げるなら、エリアスの名前が出て来たときにちょっと頬を赤らめるくらいの反応を見せるようにはなっていますかね。周りの心配をよそに、チセの方ではがっつりエリアスへの信頼感を高めているのである。まぁ、そのことはエリアス側も同じなのだろうけど。 そして、そんなエリアスの下にも別方面からの使節が来ていた。鳥型通信機(というか鳥)の後ろの方でしゃべっていたのは何とレンフレッドさんだった。てっきりカレッジとか言ってたから教会とかお国のお達しでチセをちゃんと学校で教育させよう、というご連絡なのかと思いきや、向こうにいるのは魔法使いではなく魔術師。はて、一体どんな相談になるのか。チセさんは、今度は誰の思惑でどこに振り回されてしまうんでしょうね もう、ホント何なのこのアニメ?! 第10話! 毎度毎度想像を上回る超絶なものを叩きつけてくるよ。こんなもん見せられたら、もう笑うしかないじゃない。 前回、前々回とエモい部分での存在感が尋常じゃなかったわけですが(多分に個人的な嗜好も含むが)、今回は一転、アクション作品としてとんでもないものが飛び出してきました。そしてその上できっちりエモい部分もあるってんだから、だんだん満漢全席みたいな時間帯になってきたぞ? 今回の映像を完成させる手間暇ってどれくらいなんだろう。オレンジ製のCGアニメーションは他の作品と比べてどれくらいの労力なのか想像がつかんなぁ。いや、でもやっぱり大変なんじゃないの? 簡単にできるならみんなやってるだろうしさ。 今回は徹底的に月人との試合がフィーチャーされていたわけだが、そのお膳立てとしてスポットが当たったのは、戦闘狂として名をはせるボルツであった。ハイパー進化を遂げたフォスにハァハァしてしまったバトルマニアのボルツは、強い同胞をさらに強く鍛え上げようってんで「一緒に高みを目指そうぜ!(意訳)」とテンション高めにフォスに迫る。以前の関係性もあって結構な抵抗を見せるフォスだが、どれだけ強キャラっぽくなってもフォスはフォス。ボルツの凄みにはやっぱり腰が引ける様子。まぁ、ゆーても身体の大部分は相変わらず「フォスフォフィライト」なわけで、硬度トップのボルツにぶつかったら勝てないだろうしね。ただ、一連のボルツとの問答の中にも気になる内容は含まれており、何と言っても彼女が判断に迷う時に脳裏をよぎるアンタークの存在が気になる。フォスは「身体のパーツが換装されたから性格や容姿が変わった」という部分ももちろんあるのだろうが、「アンタークのことを思えばこそ成長しなければいけないとあせっている」部分はどれくらいあるんでしょう。前と同じ無責任で腑抜けなフォスだったら、そんなことは微塵も考えなかっただろうに。 そして、ボルツとフォスが組むことでもう1人関わってくるのがダイヤさん。考えてみりゃ今期は「ダイヤさん」って名前のキャラが2人同時に活躍するっていうわけの分からないシーズンなんだな。まぁ、とにかくこっちのダイヤさんも実に心優しいお姉さん(お兄さん)で、妹(弟)のことは本当に大切に思っている様子。一緒にパトロールに出られなくなったのは残念だったが、それがボルツの望みなのだから、と甘んじて受け入れてお留守番。甲斐甲斐しいのである。しかし、不幸にもそんな新たな座組になった日に襲撃してきたのは、これまで見たこともないようなトンデモ月人兵器である。サブタイトルからするとあれが「しろ」なんでしょうか。いつもと違う出口から登場し、いつもと違う形状を持ち、いつもと違う攻め方で最強コンビとなったボルツ・フォス組を圧倒。何でここにきて月人たちまで急にパワーアップしたのかは本当に謎だが、強いんだからしょうがない。さすがのボルツはすぐさま逃げる戦術に切り替え、こうなってしまっては頼みの綱は金剛先生だけ。何とか屋敷を無人のままで戦場にしようとしていたのだが、不幸にも座組が変わったことでダイヤさんだけは外出せずにお家でお花を愛でていたのである。 そしてしばらくは絶対にこの作品ではお目にかかることはなかろうと思われていた「屋敷内でのチェイス&サスペンス」という意外すぎる展開。ドッタンバッタン大騒ぎだが、めまぐるしく動く「動」のシーンと張り詰める「静」のシーンの緩急が尋常じゃないので、いちいち緊張感が極まるシーンばかりである。最後の最後にはダイヤが一念発起して単身で月人兵器へと突っ込む展開。最強硬度を持つものの割れやすいという不幸な体質のダイヤさんはパリパリと簡単に割れてしまったが、弟の見ている前ではみっともない姿は見せられない。意地と根性で文字通り当たって砕ける。何とか年上の威厳を見せることができただろうか。 結局、今回の月人は一体何なのか。あまりにもこれまでの存在と違いすぎるので今後も何が起こるのかさっぱり予想できない。登場シーンだけでもかなり異質だったのに、その後「気化」という謎能力に加えて、ラストシーンでは2体に分裂していたし、ダイヤとのチェイスシーンではどうやら気体の量で身体のサイズもある程度調整できるように見える。これが月人の送り込んできた最新鋭の宝石ゲット装置だとすると、もう宝石たちも逃れる術がない気がするが……もしかして単品ものなのかしら。2号機3号機が登場したら確実に詰みですな。 それにしても、毎回のことで申し訳ないが今回も中の人のことに触れさせて。今回大暴走してくれたボルツさんの中の人、佐倉綾音。佐倉さんはこの数年ですっかり一枚看板になり、演技の幅も大きく広げているのだが、過去の記憶を振り返ってもここまで低音域を維持しなきゃいけないキャラっていなかったように思う。ショタはいたけど、その場合ってむしろ地声に近い音域でも良かったわけだし。そんな低音域でもかなり安定して声が出せるようになっていて、ボルツがしっかりと基盤を得ているのはお見事。本当に見ていて(聞いていて)楽しいです。あと個人的にはルチルとジェードが並ぶと彩陽&ゆーみんっていう最高の並びになって本当に最高(語彙喪失)。この2人ってかなり音域と声質が近いからなかなか共演が実現してこなかったんだけど、今作はその縛りを破って並べてくれるので本当の本当に俺得なのである。他にもルチルとフォスの会話が中の人で見ると実は犬吠埼姉妹だとか、信じられない事実も色々と。もう、この国に住みたいです。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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