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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「宇宙よりも遠い場所」 6 まだ終わってない番組もそれなりにある中でも、容赦なく新番組はやってくるのです。今年一発目を飾ったのはこちらの作品である。 読み方は案の定「そらよりもとおいばしょ」である。例によって予備知識を一切入れずに視聴する体制なので、タイトルだけで勝手に想像して一体どんな作品になるものやらと思っていたが、なんと、まさかの南極到達アニメである。さすがにこれは見たことがないテーマだな。一時期アニメ業界は「とりあえず何でもかんでも女子高生にやらせておけば新鮮味が出るだろ」っていう時期があった気がするんだが、そんな中でも出てこなかったテーマ。そして、これが存外に面白そうなのである。 製作はマッドハウス、そして監督はなんといしづかあつこ。初見では全くそんな印象もなかったので、だいぶ独特の色味は抑えてきてますね(言われてみれば「あぁ確かに」って思えるくらいの出し方)。しかし、別にいしづか氏の特徴は色使いだけではない。きっちり見せ方を意識したコンテワークだけでも色々と刺激になる部分が多い。オリジナルアニメのお目見えとなる1話目、ここでどんな印象を与えるかというのは非常に重要なのだが、短い時間の中できちんと主人公やサブキャラの紹介をこなし、さらに作品の方向性もここまで明示されているのは理想的な1話。「夢も目標もなかった高校生が、ひょんなことから新しい夢を持ち、それに向かって走り始める」とだけ書けば本当に典型的な第1話なのだが、その「夢も何もなかった高校生」の描き方と、「夢を与えられた高校生」の描き方がなんとも印象的だ。若いやすいキーポイントを示すなら、前半パートと後半パートで全く同じ構図、同じシチュエーション、さらにセリフまで同じに重ねながら、メインヒロイン・マリの気持ちが180度変わったことがはっきりとわかるようにBGMや、見せるテンポや、画面の明度などを変えている。「同じツール」を使うことではっきりと差分が見えるようになることに加え、数少ない道具立てで心情が読み取れるようになるので、煩雑になりがちな紹介エピソードの切り込み方としては本当に理想的な構成になっている。手法としては別に目新しいものではないかもしれないが、ここまで効果的に組み込めたのは純粋に監督の手腕だろう。 やや癖のあるキャラクターデザインで、特にマリは特徴的な前髪ぱっつんがあるので初見だとあまり可愛く見えなかった気がするのだが、コロコロと動く表情も相まって、すぐにいいキャラだと思えるようになった。彼女の行動原理になっていた「なんかわからないし、なんも考えてないけど、とにかく冒険したい。そして、実際やろうとすると尻込みする」という若者特有の心境は、本当によく分かるものだ。よくラノベ主人公なんかで「趣味もないしごく平凡な日常……」とか言っている自称・凡人なんかよりも、こうして突拍子もないことを考えてはみるけど、実際には足が動かない、という設定の方がよっぽど共感できる。まぁ、残念ながら私はそのまま足が動かずに青春を終えてしまった方だけども……。 考えてみりゃ無茶苦茶な設定なのだ。南極少女・小渕沢さんの「南極欲求」は今のところその背景が描かれていないのでまだよくわかっていないし、ほぼ初対面のマリがそんな小渕沢さんに引っ張られて劇的に動き出す理由もないはずなのだが、それでも、彼女の「動きたいんだ」というくすぶった欲求と、突然降って湧いた「南極欲求」の噛み合いが絶妙で「これしかない」という動き出し方になっている。ともすれば単なるクール系に描かれそうな小渕沢さんも、見た目は黒髪ロングのクール系なのにわりと表情豊かで、マリが共感しやすそうなのも良い。2人のキャラは今のところ「魅力的な主人公」の用件を満たしているように思える。オープニングなんかを見るとここにさらに2人のメンバーを追加するようだが(そしてそのうち1人はコンビニバイトのようだが)、ここから全員が「南極に行く」という突拍子もない目標を共有し、青春して行く過程はどんなものになるというのだろう。今から楽しみな作品である。 そして、何と言ってもこうして繰り出されたキャラクターたちのヒロイン度数の高いCVね。なんだか、活気溢れる水瀬いのりは久しぶりな気がします。ここんとこずっと平熱で喋る役が多かったから(プリキュアはまた別枠)。そして、その相手をする小渕沢さんには真正面から花澤ボイスをぶつけ、さらにメガネのお友達には金元寿子、コンビニバイトは井口裕香。エンディングを歌っていることから最後の4人目は早見沙織がエントリーしていることもわかる(あとママンが本田貴子)。全キャストを主役級で固めてきたことからも、このオリジナルアニメの気合の入り方がうかがえるというものだ。さぁ、どうなりますことやら。良い1年になるといいですね。 PR
<緑>
「Blanchwood Armor/ブランチウッドの鎧(10E)」 U おっ、久しぶりだ。こうしてみると、やっぱり緑って昔からエンチャントとの繋がりはそれなりにあるんだよね。森だけをカウントして単色推しなのもちょっと古風。構築になんて逆立ちしても届かない性能だが、リミテッドならなかなかの決戦兵器に。
Bristling Boar 逆毛の猪 (3)(G) C クリーチャー・猪 4/3 〜は2体以上のクリーチャーによってはブロックされない。 威迫とは逆のタイマン能力を持つイノシシ。この能力は、代表的なクリーチャー名を借りて「忍び寄る虎」能力ということが多い気がするが、こちらのイノシシはそんな大先輩の虎よりもパワーが1高い上位種である。そんな世代交代を表現するためなのか、イラスト中では何かネコ科の獣を吹き飛ばしている様子が伺えるぞ(まぁ、虎じゃなくてピューマとかチーターっぽいんだけど)。4マナパワー4の時点でそれなりに強いのに、合体ブロックを防ぐ能力のおかげでこれを戦闘で仕留めるのは至難の技。緑名物のコンバットトリックが絡めばさらにその重戦車っぷりは際立つだろう。
「Centaur Courser/ケンタウルスの狩猟者(M15)」 C まごうことなきバニラ戦力である。かつては3マナ3/3(「訓練されたアーモドン」)は緑のサイズの優位さを表すわかりやすい指標だったものだが、最近は他の色も軒並みクリーチャーのサイズアップに成功しており、このくらいでは満足できなくなってきている。緑がどこかでブレイクスルーを起こすことはあるのだろうか。
「Colossal Dreadmaw/巨大な戦慄大口(RIX)」 C 大丈夫、3マナ3/3はそこまで優位じゃなくても、6マナ6/6なら文句なしで優位だ。トランプルは正義、そんな道理も学ばせてくれる素敵な恐竜。まぁ、今回は黒が6マナ6/5を手に入れてしまったわけだが。
Colossal Majesty 巨大な威厳 (2)(G) U エンチャント あなたのアップキープの開始時に、あなたがパワー4以上のクリーチャーをコントロールしているなら、カードを1枚引く。 「威厳」についてあんまり「巨大な」って形容詞は使わんやろ、と思ったけど、実際巨大だった。イクサランは結局恐竜陣営が勝っちゃったので、あれから先、ワクワク恐竜王国が繰り広げられてるのかなぁ。さておき、緑がたまに提供する「大パワーがあればボーナス」カード。近いところではパワー5以上が出ればカードが引ける「強き者の発現」、同じくパワー3以上でカードが引ける「ガラクの群れ率い」なんかがいる。このカードはアップキープに自動でチェックしてくれるので一番近いのは「獰猛さの勝利」あたりかな。全自動の良いところは一度条件を満たしたらその後もずっとカードが払い戻しされる部分、短所はどれだけ頑張っても1ターンに1枚なので恩恵が緩やかな部分だ。「不屈の神ロナス」のような条件を満たしつつ除去されにくいカードが用意できれば僅か3マナでの追加ドローはかなり強力。ただし、パワーがでかいクリーチャーは当然相手が最優先で除去すべきカードなわけで、それが維持できている時点で優位なんだから別に追加ドローなんていらないんじゃないか、といういつも通りの疑惑もある。勝ちを大勝ちにするカードよりも、負けを勝ちにするカードの方が優先されるのは当然のことである。
「Daggerback Basilisk/短刀背のバジリスク(ROE)」 C 接死は緑の能力なんやで、っていうのを初心者に教えるためのカード。よりによって種族がバジリスクとかいう一切シナジーを持たないやつなのが残念だが、考えてみたら案外この辺の基盤になりそうな接死持ちって緑コモンだと少ないのかも。1マナ1/1(「菅草の蠍」)だとちょっと緑のイメージから外れるしなぁ。
Declare Dominance 優位宣言 (3)(G)(G) U ソーサリー 対象のクリーチャーは+3/+3の修正を受ける。全てのクリーチャーは、このターン可能ならこれをブロックする。 なんか偉そうなゴリラが目印。こんなのに「力こそパワー!」とか優位宣言されたら、確かにイラっとしてブロックしにいってしまいそうである。要するに「巨大化」と「寄せ餌」の合体呪文。ある程度パワーのあるクリーチャーに使って特攻させれば、おそらくそいつは死ぬだろうけど相手も大体死ぬ。そのついでに脇を他の連中がすり抜けて本体ダメージを稼ぎ出すこともできて、一発でフィニッシュに到達する呪文としても、単発除去としても仕事ができるのは偉い。普通この枠は「踏み荒らし」のようなフィニッシュブローがあるところだと思われるので、除去カードとして使えるカードが新たに提供されたのは興味深い変化だ。まぁ、やっぱりオーバーランする爽快感の方が優先される気はするけども。
Druid of Horns 角のドルイド (3)(G) U クリーチャー・人間、ドルイド 2/3 あなたが〜を対象とするオーラ呪文を唱えるたび、3/3で緑の、ビースト・クリーチャー・トークンを1体生成する。 けもののフレンズになりたそうなおじさん。とりあえずコスプレから始めてみる精神。次々にビーストトークンを生み出す生産性は驚異だが、そのためにはこの微妙なステータスのおっさんをオーラで後押しする必要がある。オーラ・エンチャント戦術に進むための基盤として考えて、このおっさん自身の性能は二の次にしたほうがいいな。一応今の環境だと「罪の自覚」とシナジーがあるんだけど、流石にそんなデッキ組む人間はおらんか。
「Druid of the Cowl/僧帽地帯のドルイド(AER)」 C 秋でのスタン落ちを免れることに成功したマナエルフ。成功したけど、「ラノワールのエルフ」や「エルフェイムのドルイド」の登場により存在価値がほぼ無くなってしまったのに現役続投を命じられるというのはむしろいじめなんじゃないかという気もする。まぁ、リミテッドなら大人気ですし。
Dryad Greenseeker 緑探しのドライアド (1)(G) U クリーチャー・ドライアド 1/3 (T):あなたのライブラリのトップを見る。それが土地・カードであるなら、それを公開して手札に加えても良い。 しれっと書かれているけど、割ととんでもないクリーチャー。だって2マナで出てきてタップ1つで(実質)1ドローでしょ。ドロー本舗の青ですら許されない超絶スペックですよ。過去に特定のクリーチャータイプで同じことをやった「血統のシャーマン」っていうカードはあったが、デッキに占める割合で言えば土地の方が圧倒的。どう考えてもこちらの方が強い。2マナ1/3と最低限のブロック任務をこなすことができるし、毎ターンエンドにライブラリトップをちらりと見るだけで、大体3ターンに1回以上はカードが引ける。さらに占術なんかでサポートしてやればアドバンテージ量は膨れ上がっていくだろう。「どうせ土地なんだから質的に問題ない」という意見もあるだろうが、本来そうした「弱いドロー」になるはずの土地ドローがスキップされていると考えれば質の向上は明らか。リミテッドでは相当イカれたアドソースになりそう。これ、構築で使っても文句言われない気がするんだが。アズカンタとの併用とかどうでしょ。
「IDOLM@STER sideM」 5→3 すみません、僕にはこれムリでした。根本的に受け入れられないです。 いうてもアイマスなんだからこれまで見てきたアイマスと同じようになんとなく受容できるだろ、と思って観ていたんですが、どうやら「女性アイドル」と「男性アイドル」の間の壁ってのは想像以上に大きかったみたいで、全く興味が惹かれず、薄気味悪さばかりが募ることになってしまいました。これはもう、作品の出来が良い悪いという問題でなしに、単純に私がそういう受容体を持っているかいないかの問題だと思う。医者やパイロットをやめてアイドルへの道を歩み始める男たちがどれだけ頑張っているかを見せられても全く応援したい気持ちにもならないし、高校の学園祭で盛り上がる学生アイドルたちを見ても「けいおん」の時のような昂りは覚えない。作品が狙っていると思われる面白さが全く通じませんでした。 例えば「無条件でアイドルを目指している能天気さ」なんてのは元の「アイマス」だって似たようなもんだとは思うのだが、これがひとたび自分と同じ男性性に置き換わるだけでこんなにも受け入れ難くなるというのは意外だった。でもさ、普通に考えて「二十歳前後の女の子がアイドルを夢見てレッスンを続けている」という景色と、「三十も近いかもしれない野郎連中がそれまでの職を手放して突然レッスンを始める」では理解のハードルが違うのって当然だと思わない? アイドル業が「そこまでして賭ける価値がある」ことを見せなきゃいけないわけで、そんなものは生半可な動機立てでは説明できない。どれだけ金が欲しかろうが、どれだけ光を欲しがろうが、それが「アイドルである必要性」は、今作では結局見えてこなかった。 過去の経験からすると、そうした細かい部分を全て非現実にぶっ飛ばしてしまえばもう気にならないんだよ。アイドル養成のための学校でアイドル以外の選択肢が一切ないような妖精みたいな男(的な存在)が超次元でのアイドル活動を続けるアニメなら見られるんだ(何プリのことかは言わないけども)。他にも、「少年ハリウッド」まで行ってしまえば本当に「アイドルになりたい欲求」が粘液のごとくドロドロと沈み込んでいるのでこれも理解できる。しかし、本作はそのどちらでもない。アイドルになるという結末だけは決まっていて、その他のステータスは全く別個に存在している。さらに、人数が多いので1人のキャラのモチベーションを掘り下げるにも時間制限があり、やっぱり「なんとなくアイドル」レベルに止まってしまうのだ。 もちろん、同じ問題は本家アイマスやデレマスも抱えていたと思うのだが……やっぱり女の子だと構わないんだよな(いや、シリアス入られると割と気になる部分は多かったけども)。多分、俺の中で性別の違いってのはある種のファンタジー領域なんだろうなぁ。女性という性別には決して「同調」できないわけで、隔たりが決して払拭できないからこそ、夢を与える存在である「アイドル」との親和性がある。しかし、野郎の場合はそれがなく、下手に「妖精」との間を取られると違和感が先に立つ。「こんな男と友達になりたくない……」という気持ちが先に立つ。うたプリのキャラなら、もうキン肉マンや北斗の拳と同じレベルのフィクションだからどうでもよくなる。この辺の違い、伝わるかなぁ……。 そんなわけで、やっぱりこういう「男性アイドルがキラキラしているだけ」はハードルが高いです。ごめんなさい。過去にも何作か男性アイドルものは切ってしまっているので、今後この作品が続いたとしても、ちょっと追いかけるのは難しいかと思います。 「つうかあ」 5→4 色々とちぐはぐな作品だったなぁ、というのが雑感です。でもまぁ、毎週継続して感想は書き続けられたので、嫌いではなかったと思う。 1話目視聴時点で既に危惧していたわけだが、色々とハードルの高い作品だったのは間違いない。オリジナルアニメという時点で既にハードルを1つ設置されるような世の中ではあるが、それに加えて本作は「テーマとなっているジャンルがおっそろしく知名度の低いもの」という最大のハードルがあった。似たような難題に挑んだ作品としては例えば「プリンス・オブ・ストライド」なんかがあったし、方向性は違えど「昭和元禄落語心中」だって「カブキブ!」だって同じ課題は抱えていた。演芸方面と違い、スポーツ競技の場合は「動きで魅せる」というアニメーション媒体そのものを武器とすることができる(もしくは容易になる)のだが、残念ながら本作ではそうした部分での求心力はそこまで強くない。別に作画が悪いってほどでもないのだが、キャラもメカもアクションも、「そこそこ」というまとまり方でとどまっており、新たな客層を惹きつけるほどの魅力ではない。 そうなるとあとはいかにもアニメ的なキャラクター要素で惹きつけるとか、エキサイティングなドラマで盛り上げるとかいう方向になるわけだが、キャラの売り出しもそこそこレベルだろうか。徹底してクソ野郎だった棚橋コーチが一番キャラ立ちしていたってのも皮肉な話ではあるが、実際にレースをする女子学生たちは、1話で一気に登場して、その後お当番回を与えられたもの、完全スルーされたもの、どちらにしても「このキャラが好き!」というファンがつくにはまだ足りない。「レースを通してキャラを掘り下げる」という手法が使えずに、「キャラの設定を理解してもらった上で、なんとなくレースの展開がわかる」という程度の接続なので、やはりキャラ方面からも「サイドカーレースもの」という押しは万全ではなかっただろう。ドラマにしても、非常に分かりやすい昼ドラ的なやつをたっぷり1クールかけてやるというのは、ちょっと安易すぎる発想だった。もうちょっと競技自体に緊張感を設けて、1話1話で「負けたら後がない」みたいな意識があれば見え方も変わってきたのだろうが……。 とまぁ、基本的にはあまりいいところが見出せない作品ではあったのだが、その人を食ったような構成の大胆さは嫌いではない。中でも10話で使われた「1話のレースをそのまんまもう1回やる」という手法は無茶苦茶だとは思うが案外効果的に機能しており、「「多分、こうして同じシーンを見せることでキャラを掘り下げた前後の印象を比べて欲しいんやろなぁ」という意図は推し量れた。もうちょっと、特徴的な設定を前面に押し出して「1話=10話なんですよ」という部分が先に分かっていれば、視聴者ももうちょっと見方が工夫できたと思うので惜しいところだ。あとはまぁ、テーマ設定はシビアだとは言ったものの、それでも「ツーマンセルでお互いに命を預け合うペア」というゲーム性がそのまんま「百合」という要素に直結しているのはわかりやすいセールスポイント。色々な百合の博覧会として、いっそエロを強めとかにしてれば食いつくファンもいたんじゃなかろうか。いや、それが制作側の本位かどうかはわからんが……。 結局、何がどうなってこれがSILVER LINKの記念作品として成立するのかは分からずじまいではあるのだが、割と評価できる点と難点がはっきりわかりやすい作品だったとは思うので、今後のオリジナルアニメづくりのための参考資料としては割と有益なのではなかろうか。次のオリジナルに期待しよう。 「鬼灯の冷徹 第弐期」 5→5 アニメの皮を被った、地獄がらみの豆知識紹介番組。これはこれで唯一無二。一体どこで役に立つ知識だか分からないけど、もしかしたらたほいやで活用できるかもしれない。 1期の時もこんなに教養番組っぽかったっけ……。多分、1期である程度人間関係(鬼関係?)を説明したおかげで2期はいろんなところでガンガン脇道に入れるようになり、本領であるトリビア部分のみのピュアなエッセンスが出てきたのがこの2期だったということなのだろう。なんとも現実離れした(当たり前)世界のよくわからない知識が、ギャグのふりをしてさりげなく入ってくるのである。 こうした偏りは、決して悪いことではない。「トリビアの種」でも言っていたが、人間というのは無意味な知識を蓄えることでも快楽を得ることができる動物。そして、日本史やら民俗学やらに興味を示す人間が一定以上いることからもわかる通り、先人たちが勝手気儘に作り上げたへんてこな信仰のお話を聞いたり学んだりするのは、割と楽しいのである。もちろん今作はそうした「地獄ネタ」を漫画のタネにしているのだから、なるべく面白い部分を、さらに面白そうに切り取るのが目的。そういう意味では本当に狙い通りの楽しさを、狙い通りに提供できている作品なのである。そういえば「信長の忍び」もやたらと歴史に忠実なのに丁寧に全ての要素をギャグにして回っているのが好評であるが、連綿と続く人間の営みの蓄積ってのは、それだけでも充分エンターテイメントになるということなのだろう。 もう、このままのテイストをだらだらとで構わないのでずっと続けて僕らの地獄知識を増やす一助にしてほしいものである。というわけで分割2クールありがとうございます。今後もこうして「なんらかのマニアックな知識をアニメのふりして面白おかしく伝えてくれる作品」が増えると生涯学習の一環として新しいビジネスにすらなる気がする。まずはキリスト教とイスラム教のお勉強ギャグアニメを作ろう(地雷原に突っ込もう)。 「アニメガタリズ」 4→4 ラスト2話の巻き返しはすごかった。色々とギリギリのラインを攻めようとする姿勢は評価したい。 ラスト2話のおかげで「アニメパロディアニメ」という尖った部分はかなり鮮明に描かれるようになった。ただ、いかんせんエンジンがかかるまでに時間がかかりすぎていたのが難点。普通に考えたらラストのネタまで持っていく前に飽きられてエンドだと思う。それくらいに前半は毒にも薬にもならない内容ばかりだったのだ。一応「アニメネタ」は毎回展開していたわけだが、前半でミノア達が語っていた「アニメネタ」が非常に底の浅いもので、いわゆる「なんかネットでよく使われてるけど別にアニメファンじゃない奴らが使うネタ」みたいなレベル。そんなものをただひたすら積み重ねてもまとめサイト見てる時と大してテンションは変わらないわけで、わざわざオリジナルアニメで見るようなもんでもない。映像部分に特筆すべき部分がない作品なので、シナリオ部分で「なんかサムい作品だなぁ」と思われてしまっては存在意義がないのである。一番辛かったのは、版権の問題なんかでなかなか実在のアニメ、実在の人物に触れられなかったという部分だろう。引用元がモロバレであったとしても、やはり微妙に「ズレ」が生じると「共感ネタ」に差が生じてしまうのは仕方がない。なんとかコネクションをフル活用し、すべて「実在のアニメ」でネタ回しができれば破壊力も変わってきたのだろうが。 途中で描かれた「アニメ作り」の部分や「業界あるある」についても「SHIROBAKO」あたりでたっぷりやられてしまっているところだし、後半に詰め込まれたメタ度の高いネタ回しも(かなり次元は違うが)「てさぐれ」やなんかの低予算アニメではすでに通った道。そこだけを売りにするにはやはり屋台骨は弱い。でもまぁ、作画アニメだからこそ出来る見せ方として、後半の展開は笑える部分も多かったので、そのあたりをやるためにものすごく助走が長かったアニメ、という認識ならば最後の最後で存在意義は見出せたのかもしれない。個人的にはそこだけで評価できるな、と思ったのは「1話でオープニング3回まわし」というとんでもないネタ。あそこだけはなかなか真似しようと思っても他のアニメでは無理だったんじゃなかろうか。 全体的に低調な作品だった感は否めないが、それでもまぁ、なんとか業界に風穴を空けてやろう、という気概は感じられた。今作が成立したおかげで、今後はますますセルフパロディのハードルが上がることになるため、同じ路線を狙うクリエイターは色々と大変そうである。 大団円なのかしら、最終話。わざわざ今年一本目に視聴するアニメとしてこれをとっておきました。当然のように新年一発目から閉校式されてしまったわけだが。 なんと、冒頭いきなりビクトリーフラッグから始まるという展開。前回のライブ披露で、すでにラブライブ本戦は終わってしまっていたらしい。まぁ、「ラブライブ」っていうタイトルの割に、この世界って「ラブライブ大会」自体はそこまで重要視されてないんだよな。μ’sの時だってなにがどうなって優勝したのかはよく分からなかったわけだし。μ’sの時にも盛り上がりを見せた優勝者特典のアンコールステージを前回・今回と分割して放送。当然の「青空Jumping Heart」を披露し、持ち帰った優勝旗は無造作に浜辺に突き刺すという海辺の民であった。 こうして本戦自体はさらりと流し、最終話はたっぷりと後日談。こうしてエピローグがたっぷり描かれるのは喜ばしいことだが、本作の場合はどうしても湿っぽい閉校式・卒業式になってしまうので感情の整理がなかなかつけられなくて大変。でもまぁ、これまで散々「終わるんだ、終わるんだぞ」ということは繰り返してきたわけで、そろそろ受け入れなければ前には進めないだろう。Aパートでは徹底して「閉じる」というアクションに焦点が当てられ、千歌たちは自らの手であらゆるもの、あらゆる場所を「閉じて」いく。小さなものならずら丸が閉じた図書室の段ボールがそうだし、最後に象徴的に閉じられたのは学校の校門である。それぞれ「誰が『閉める』のか」という部分も重要で、図書室のドアを3人で一緒に閉めたいと切望したずら丸と善子の繋がりは、涙なしには見られない名シーンである。 「全てを閉じる」というエンディング。すでに3年生たちが離れ離れになることが確定しているのだからこれは当然の話であり、「閉じる」ことで物語も閉じるはずだった。もちろん千歌たちには春からの新しい学校生活も待っているわけだが、おそらくその部分が見たいという視聴者はそう多くはないだろう。浦の星の終わりとともに、この「サンシャイン」という物語も終わりを告げるのだ。校門を閉じたところで、今週のストーリーが終わってもおかしくはなかった。しかし、物語にはBパートがある。 正直なことを言うと、残念ながら最後まで見てもこのBパートの意味はよくわからない。「泣かないと決めた」と言う千歌ちゃんは、必死にこらえながら、曜・梨子という盟友2人とともに校門を閉じた。そこで千歌ちゃんの任務は果たされ、彼女の主人公としての役割は終わったはずなのだ。だが、Bパートの千歌ちゃんは自分で閉めた門の中へ、再び舞い戻ってくる。その背中を押したのは「諦めたふりなどしなくてもいい」というお母さんである。その言葉で、千歌ちゃんは弾かれたように学校へと駆け出すのだ。しかし、彼女は何を諦めきれず、何を取り返したというのだろう。 全てを「閉じた」のに再び校舎を巡り、屋上にたどり着いた千歌ちゃんは改めて悔しさを滲ませる。「諦められなかった」と一人漏らし、涙を流して自分の頑張りを「嘘」だと言ってしまう。この時点で、Aパートで彼女が果たした「役割」が無駄になってしまう。そりゃもちろん、悔しいのは当たり前なのだし、いくらでも悔やんでもらって構わないのだが、それは改めて見せるべきシーンだったのだろうか。そして、そんな千歌ちゃんの当てどない悔しさを汲み取るかのように、改めて全校生徒が集まり、挙句旅立ったはずの3年生トリオまでもが戻り、最後のライブへと繋がるのである。ライブ自体の演出は相変わらずの出来だったので不満はないし、最後をライブで締めようという制作意図は理解できるが、果たしてこの流れは必要だったのか? せっかく旅立った3年生の決意、浦の星に「終わり」を告げた千歌たちの必死の努力。そうしたものが、最後のくだりでなんだかうやむやになってしまった気がする。 まぁ、結局劇場版の告知が出た時点で「終わり」ではないということなのだろうが……。できれば「アイドル」としてのピークはなんとかラブライブ本戦に持ってきて、その後のエピローグは「Aqours」ではなく千歌ちゃんたち個人の「終わり」の物語としてまとめて欲しかった。よし丸のつながりとか、曜梨子のまとめとか、そういう部分は本当に理想的だったのだが……。 うーむ、なんだか「盛り込みすぎてちょっとクドい」というオーバーな結果になってしまった。なんかね、今回だけで「1人ずつセリフを言って退場する」っていうシーンが2つもあったし、いちいちサービス過剰というか、演出過多というか。そういうのが求められる部分もあるんだろうけども……。 まぁ、うだうだ言ってても「まだ続くよ」の報告には逆らえないか。劇場版の公開がいつになるかわからないが、あとはおとなしく待ち続けましょうね。 「干物妹!うまるちゃんR」 6→6 可愛かったです(とにかく素直)。2期になってうまるのぐうたらネタが減ってしまったのは残念だったけど、その分クラスメイトとの関係性がどんどん深まり、1期とはだいぶ違った楽しみ方が出来るようになりました。 1期のオムニバスな感じから少しずつテイストが移り変わり、2期は割と縦軸となるストーリーが展開した感じだろうか。特に海老名家の兄妹部分、そして叶&ヒカリ姉妹の話など、「いもうと」要素が掘り下げられて次第に狭まっていくタイヘイハーレムの様子が浮き彫りになる展開。その上でタイヘイはどこにもぶれる事なくうまるの「お兄ちゃん」であり続け、「いもうと」たちもギクシャクしたりせず、友情を深めながら互いの良さを引き立て合う。理想的な「日常もの+α」を実現していた。どぎついネタが減ったので刺激が足りないと感じる人もいたかもしれないが、1期の時点ですでに「じわっと滲み出る土間家の兄妹の絆」みたいなところに良さを置いていた身としては、うまるの周りに温かい人の輪が広がっているのを見るだけでも充分満足できるシリーズでした。 本当にずるいのは新キャラ・ヒカリのキャラ。水瀬ボイスの時点でかなりの強度になるのは目に見えているというのに、キャラクターデザインが他のヒロイン勢としっかり区別されながら、新しい萌ポイントを刺激しているのがなんとも阿漕。くそぅ、もともと叶が可愛いと思ってたのにその姉妹関係は反則だろう。今作は「誰がなんと言おうと土間兄妹の関係は揺るがない」っていうのが分かっているから脇からヒロイン勢が出てきても安心して見てられるんだよな。 3期、欲しいねぇ。 どうも、僕です。今年ももう終わりですね。今年は年末最終週に色々あったおかげでアニメの感想も書き終わっておらず、色々と残している仕事が多いので全く潰す暇はないんですが、1回やってしまうと多分やらなきゃいけないんだろうなぁ、と思ったので、一応今年もやります。たほいやの年間まとめ記事です。これでまた、アフィリエイトの収入に繋がるなら……。 さて、今年も我々は元気にたほいやを続けてまいりましたが、1月2日から始まって12月23日まで、総計で26試合(記事の数による計測)、お題の数は約290個に上ります。昨年の試合数が約40件とあるのでやはりいくらか数は減っていますが、それでもこんだけやってれば充分な数値だろ。特に今年は回数が減った分、1試合で参加する人数(つまり、それだけ辞書に飢えている人数)が積み重なって7人戦8人戦の回数が増えているため、1つのお題に対するダミー解の数はむしろ増加傾向にあります。ってことはただでさえ役に立たないのに、さらにいらん記憶ばかりが増えているということに……たまったもんじゃねぇな! さぁ、そんな悪鬼羅刹の跋扈する地獄絵図の中で、今年は一体どんなことが起こったのでしょうか。時間の関係で、昨年よりは多少簡潔に、トピックをまとめていきたいと思います。
そして残念なお知らせですが……やっぱりほぼ暴君苑です。 まぁ、彼の勇姿が拝めるのも今年で最後だからさ……。
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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