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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Inferno Hellion 業火のヘリオン (3)(R) U

クリーチャー・ヘリオン

7/3 トランプル

各ターンの終了ステップの開始時に、〜がこのターン攻撃かブロックをしていたなら、そのオーナーはこれを自分のライブラリに加えて切り直す。

 思い出したようにチョロチョロと現れる赤のマイナー種族、ヘリオン。最後に登場したのは「破滅の刻」の「混沌の大口」なのだが、どうしてもレアリティが高い傾向にあるため、その存在は忘れ去られやすいのである。ヘリオンの特徴といえば、多くは速攻や場に出た時の火力などを伴う「登場時に爆裂する迷惑」であるが、こいつは珍しくそのどちらも持っていない。律儀に登場後1ターン待ってから暴れ回る優しいやつ。もちろん、かつては「乱暴者」と翻訳されていたヘリオンがそんな優しいままで終わるわけではなく、4マナパワー7トランプルというとんでもないサイズで一撃ぶちかまして退場する。タフネス3なので相打ちは容易だろうが、トランプルだからブロックする意味は薄いし、一撃耐えればライブラリに帰ってくれるという性能のせいで相手も「食らってしまおうか」とあきらめやすい。4マナ7点火力と考えればその性能は飛び抜けている。いっぺんやってみたいのは、相手が苦虫を噛み潰しながらスルーして7点与えた後、2枚目を出す展開。

 

Lathliss, Dragon Queen ドラゴンの女王、ラスリス (4)(R)(R) R

伝説のクリーチャー・ドラゴン

6/6 飛行

他のトークンでないドラゴンがあなたのコントロール下で戦場に出た時、5/5で飛行を持つ、赤のドラゴン・クリーチャー・トークンを1体生成する。

(1)(R):あなたのコントロールするドラゴンは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

 今回はボーラスさんがフィーチャーされていることもあってか、セット全体でドラゴン関係のギミックがちょこちょこ用意されている。そんな中でレアのポジションを占めるのがこいつで、何故か他のドラゴン全員に自分の子供をあてがってあげる。なんだろ、やり手の仲人ババアとかなのかな。とにかくすべてのドラゴン呪文が2倍以上になるという桁外れのボーナスはゲーム終了間違いなしだが、問題はいつも通り、「ドラゴンてんこもりデッキって何」っていう部分だ。過去にも「他のドラゴンがでたら」という誘発条件を持ったカードはいくらかあったのだが、「龍の大嵐」のようなカードが活躍したという話は聞いたことがない。まー、こいつの場合は仲間がいなくても6/6ブレス付きの時点で結構なもんだが……活躍のチャンスはあるかどうか。

 

Lava Axe/溶岩の斧(M15)」 C

 そらよっ!(5年ぶり、5度目) 今回はなんと、久しぶりにフレーバーテキストに「そらよっ!」が帰ってきた。確認したらM10以来なのでなんと8年ぶりだ。やったぜ。何がやったのか知らんけど。ただ、仕方ないとはいえテキストが「target player or planeswalker」になってるのでちょっとスマートじゃなくなってしまったな。いや、スマートさとは縁遠いカードだけども。

 

Lightning Mare 稲妻牝馬 (R)(R) U

3/1 〜は打ち消されない。

〜は青のクリーチャーにはブロックされない。

(1)(R):〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

 メアサイクルの赤はエレメンタル。こちらは先輩カードである「サンダーメア」なんかを踏襲した形か。日本人にはあまり馴染みがないけど、向こうの文化だと割と「馬の幽霊(精霊)」ってよくある存在なんだよね。さておき、そんな赤メアが敵対するのは青。その能力は青が嫌がるスピード勝負に能力を全振りしており、打ち消されず、ブロックされず、パワーまで上がる。カウンターを構えて余裕ぶっている相手にはこれほど刺さる存在もないだろう。「打ち消されない」能力が相手を選びすぎるので他のメアに比べるとリミテッドではもったいない印象もあるのだが、そのぶん、2マナパワー3のアタッカーという部分だけで使いやすいように調整されている。相手が青ければラッキー、そうでなくてもブンブン殴る。うわ、馬速い(ただし速攻はない)。

 

Lightning Strike/稲妻の一撃(XLN)」 U

 アンコモンにはこれがある。こうしてみると「ショック」とこれが一緒に並んでいる環境ってやっぱり健全な赤って感じがするよな。まぁ、イクサランと同時に落ちるセットなんだからわざわざここにいる意味もないのだが、基本セットが想定している「初心者」が基本火力を確実に揃えられるようにするのは大事よね。

 

Onakke Ogre オナッケのオーガ (2)(R) C

クリーチャー・オーガ、戦士

4/2

 オナッケとは、あのリリアナさんの必殺武器兼拘束具である「鎖のヴェール」が眠っていた文明である(次元としてはシャンダラー)。名前付きのクリーチャーとしては「オナッケの古きもの、クルケッシュ」なんてマイナーなオーガもいるが、最近はあまりストーリーが語られていないので、今後基本セットでの掘り下げに期待が持たれる。オナッケのオーガは他の次元のオーガと違って知性や文明を持っているとフレーバーに書かれており、確かに見た目もいくらか人間に近いのだが……それなら能力にも反映してくれよ。まぁ、使いどころのあるデザインだから別にいいんだけどさ。

 

Sarkhan, Fireblood 火の血脈、サルカン (1)(R)(R) M

伝説のプレインズウォーカー・サルカン

<+1>: あなたは手札を1枚捨てても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。

<+1>: 好きな色の組み合わせのマナを2点加える。このマナは、ドラゴン呪文を唱えるためにのみ使える。

<-7>: 5/5で飛行を持つ、赤のドラゴン・クリーチャー・トークンを4体生成する。

【3】

 赤を代表するPWは、ボーラスセットなら当然サルカンである。今回のPWは「ボーラスと出会った時のそれぞれのキャラ」を描いているらしく、このサルカンは「俺の求めるドラゴンって何かなぁ」って考えながらジャンドの地で修練していた時代のサルカン。ここからあまりに強大な存在であるボーラスさんに出会ってしまったことで彼の人生は狂い始めるのだが、それをリセットしてくれたのがウギンとの出会いだったというのも数奇な運命である。

 さておき、そんな若かりしサルカンは、自身初の3マナで登場。さらに小マイナス無しの上昇志向PWとして登場している。もしかしたらプラスがなくてマイナスだらけだった「狂乱のサルカン」との対比を意図しているのかもしれない。3マナということで能力はどちらもお手軽ではあるが、とりあえずルーター業務だけでも悪くない性能。「自身を守れない」という問題も、3ターン目に出して忠誠度4まであげられれば1ターンをしのぐくらいはできるだろう。そして、生き残れれば次のターンには2マナの加速で好き放題にドラゴンにアクセスできる。それこそボーラスにつなげてもいいし、好きな組み合わせで2マナなので、元々持っている赤マナと合わせれば4ターン目にエルダードラゴンだってあっという間。是非とも5マナ、6マナのドラゴンを取り揃えたデッキで採用したい。というか、そうしたファンデッキでないとこの能力を使いこなすのは難しいだろう。最終奥義は最初のカード化である「サルカン・ヴォル」への原点回帰を思わせるが、当時は4/4が5体で、今回は5/5が4体である。正直どっちでもいいが、どちらもトータル20点になってるのは制作側のこだわりだろう。「強者鏖殺」された時だけちょっと残念(どんな想定だ)。

 

Sarkhan’s Broken Seal サルカンの封印破り (3)(R) R

エンチャント

あなたがパワー4か5か6であるクリーチャー・呪文を唱えるたび、〜は任意の対象に4点のダメージを与える。

あなたがパワー7以上のクリーチャー・呪文を唱えるたび、〜は各対戦相手と、対戦相手のコントロールする各クリーチャーとPWに4点のダメージを与える。

 なんか大雑把に撃ち込みまくるエンチャント。サルカンが破っちゃった封印というとあれですね、エルドラージさんおはようございますのシーンですね。あの頃のサルカンは病んでたからしょうがないのよ……。しかし、そんなやけっぱちだった時代のサルカンも火力となると急に本気である。パワー4以上で4点火力。比較が難しいが、「霊気の突進」あたりが近いかな? クリーチャー・プレイヤーを問わずの火力なので、これを置いたらあとはとにかく恐竜王国を繰り広げるだけで勝てる。まさにサルカンのためのカードと言える。そして、実際のシーンではドラゴンじゃなくてエルドラージがガオーしてるわけで、パワー7以上が出てくるとさらにとんでもない天変地異が起こる。なんと相手サイドだけに4点の嵐。こんなもん、一発ぶち込んだだけでゲームは終わるだろうに。まぁ、今回はエルダードラゴンですらパワー6なので、7以上なんてほとんどお目にかかることはないだろうが……。構築で使う方法ないかなぁ、って考えたんだけど、「金属製の巨像」デッキなら実は割とありなのでは、っていう気がしてる。誰かチャレンジしてみてほしい。


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 ハッピーエンドだったな! 最終話。まぁ、これはこれで期待通りの終わり方と言えるのかもしれない。

 最終話に至って、改めて「素人はサイドカーレースのことなんてさっぱりわからんからキツいぞ」という当初の懸念が浮き出してくるという奇妙な展開。最後に三宅女子が勝つことは予定調和なので問題ないのだが、その勝利の要因が、「天候不順でなんかよく分からないけど全車横並びの状況が出来上がった」「よく分からないテクニックを駆使して1台ずつ抜いていった」という、今まで特に使ってこなかった要素による勝利。うーむ、まぁ、これについては伏線張るのは難しかったと思うが……F1レースとかのファンなら、あのイエローやらグリーンやらのフラッグのルールは割と馴染みがあるんですかねぇ。こういう時に視野の狭いオタクは難儀しますね。

 まぁ、レース中にあれだけの大喧嘩で時間を潰してしまったら、なんらかのルールの穴でもついていかなきゃ勝てないですからね。ラッキーでもなんでも、とりあえず勝てたという要素はそれで飲み込むことにしましょう。今作で重要なのは、レースそのものよりもそこから生まれる人間関係の方なのでね。ただ、そちらも残念ながら割と即興だった気がするのはちょっと惜しい。ゆり&めぐみペアはこれまでそれなりに筆を割いて描かれてきたキャラクターではあるのだが、大体毎回喧嘩してばかりだったのであまり追加情報がなく、「昔は同じ夢に向かって仲睦まじくしていた」っていう印象があんまり無いんだよね(1話目くらいでちょろっとやってたかなぁ)。その2人が、怪我や天候トラブルなどの不運が折り重なってレース中にめげてしまい、そこから互いの不甲斐なさをなすりつけ合うという展開までは良いのだが、そこから何をきっかけに立ち直ったのかは分かりにくい。「コーチなんていなくても本当はレースって楽しいんだよね」ということを思い出せたということなのだが、せめてもう1つ2つ、明示的な復活の手がかりがあった方が説得力はあっただろう。多分、普通に構成するなら今回の大喧嘩は前回のうちに処理しておき、今回は決裂した状態から仲直り→激走という流れにした方がよかったんだと思う。まぁ、そのほかのエピソードとの尺の折り合いもあるけどねぇ。

 個人的には、ゆりがマウントとったときにグーじゃなくて平手でペチペチめぐみのほっぺたひっぱたくところがなんかしょうもなくて好き。まぁ、女の子同士のキャットファイトならこれくらいがいいですかね。実際はグーよりも痛みは大きいなんて話もありますし(だとしたらひでぇな)。アニメでもなかなかみる機会がない、女の子同士の激情キャットファイト。殴り合ってからの友情タッグは定番中の定番だが、王道展開をこなして臆面もなく優勝をかっさらう展開は個人的には嫌いではないんだ。そして、その後にコーチがなんかよく分からない理由でフラれる→可能性が残ったってんでまた元の木阿弥、っていう展開もお約束っぽくて良い。しかし2人とも、あれだけサイコパス気味のゴミクズ野郎だと分かったのにまだ諦めないのか……。怪我で落ち込んでる教え子に「ポジション変えれば決勝出られるぞ」とかとんでもないこと言い出すコーチだぞ。オメェがどっちも出来るからって誰でも出来ると思ってる時点でちょっとやばい(そして実際にできる2人もちょっとやばい)。

 とりあえず、特に奇をてらうでもなく、無難に終わった最終話。これはこれで文句の出るもんではないが、果たして我々はこの作品に何を求めていたのだろうか。シリーズ全体を通じて考えると、なんだか座りの悪い話である。

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「妖怪アパートの幽雅な日常」 4→4

 なんだか予想の斜め方向(上か下かは不明)へ突っ走った作品だった。正直、途中から一切妖怪が関係なくなるとは思わなかったわ。

 いや、一応妖怪がらみというか、主人公が修行と便利アイテムにより様々な能力を駆使できるようになったことでトラブル解決の役には立っているのだが、それって「妖怪アパート」の愉快さとはなんも関係ない。「少年陰陽師」っていうタイトルでも別段問題はない設定なのである。まぁ、別にそれでも構わないんだけども、「妖怪」モチーフと「長屋もの」が好きな人間としては、もうちょっとアパート内での人間(妖怪)関係を中心に色んな曰く付きの妖怪を紹介してくれる方が楽しかったかな……結局、アパート内の住人でもメインで活躍してるのは人間が多かったしなぁ。

 では、そんな設定から何を中心にドラマが進むのかというと、これがびっくりするくらいに学園ドラマなのである。特に中盤以降、千晶と青木という2人の教師が関わってくるとその方向性が顕著になり、最終話を迎えるよりも3ヶ月くらい手前の段階で「本当に恐ろしいのは妖怪や幽霊などではなく、人間の方なんですね……」っていう怪談話ではおなじみのオチがすでに用意されている感。また、設定がファンタジックなくせに、学校がらみの人間関係だとやたら生々しいのも特徴で、転げ転げて救いようがなくなっていく山本のどん底人生なんて痛々しくて見ていられないし、確実に頭がイカれている青木の性格も、どこか「こういうぶっ壊れ方した人間っているよな……」という空恐ろしさがある。妖怪よりも、やっぱり人間の方が何倍もタチが悪いのだ。

 そういう激烈学園ドラマとして見ればかなりアクが強かった分、面白いことは面白い。ただ、やっぱりこのタイトルでこの設定だったら、もうちょっと別方向にふくらみを持たせて欲しかったのである。まぁ、完全に身勝手な欲求ではあるのだが。あと、多分長谷による過多なホモ的要素ももうちょい薄めてもらえると助かる。あいつの万能っぷりが一番の妖怪風味だったので、ますます妖怪アパートの影が薄くなってしまった感もあるしな。……やっぱり人間が一番怖いオチやないか。

 まぁ、こんだけごちゃごちゃした作品だったおかげで、キャストが実に賑やかだったのはありがたかったポイント。個人的には「最遊記」の時にも書いたけどイカつい声の関俊彦が活躍してくれるだけで満足する人種なので、学園祭で「突然歌うよ!」になってしまった展開も含めて、そこはありがたかったです。あとはやっぱり山本役の釘宮ですかね。あのぶっ壊れっぷりは、恐怖すら覚えるレベルでした。こういう仕事がまだまだ回ってくるあたり、彼女の天下は終わりがないのである。

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URAHARA」 4→5

 結局原宿ってどんな街なんだろう……俺の中で原宿の象徴がエビフライになっていく……。

 低予算アニメなのは間違いないのだが、与えられた枠内で何か新奇なこと、もしくは珍奇なことをやろうという意思ははっきりと感じられた作品。へんてこ世界原宿を舞台にして、「創造する(クリエイティブ)とは何か」という根源的な問題を考えるという、実は割と真面目な作品であり、ユルい映像からは想像もできないような中身も色々と詰まっている。まぁ、落ち着く結論はそんなご大層なものでもないのだが、思春期の少女のアイデンティティクライシスとクリエイティビティを合わせたテーマ設定は案外キャッチー。序盤の「なんだかさっぱりわからんわ!」というハードルを越えれば、案外普通の青春小説として読めたりもするのである。中盤はギャグあり、スプラッタありで本当にハチャメチャな内容なのだが、それでも映像のデザインが一貫しているので「ウラハラワールド」みたいなものはブレない。こうした「アクの強いデザイン」がショボくともかえって個性になるというのは、なんだか「けものフレンズ」に通じるものがあるような気もする。

 変な出自のアニメーションで変な成果に終わったので、まさに作品のテーマ通りの「サブカル」の極北のような結末になっているのは案外制作側の狙いに沿ったものだったのかも。これを見て改めてジャパニーズ「Kawaii」の文化の根幹がどこにあるのかを考えてみるのも一興かもしれない。途中でちょっとした「グロ」みたいなものが混じってくるのもいかにもジャパンデザインだなぁ、という気がする(「グロ可愛い」って普通に考えたらおかしい概念だからな)。

 そんな世界を作ったのはほぼ4人の女の子だけであるが、個人的にはミサちゃん役の天野心愛ちゃん(13歳)の今後が実に気になりますね。なんと「キノの旅」で2代目さくらちゃんを演じていた子でもあるのです(初代はあの悠木碧!)。今後本格的に声優業に移行してくるならば、「子役上がりにハズレなし」の声優業界あるあるに沿った新たな人材ということに。あと、個人的にはちっちゃいスクーパーズ(白子)役の「吉田有里・森永千才・伊達朱里紗」っていう並びが「それっぽすぎるだろ」っていうのが割と好みでした。

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「ブレンド・S」 5→5

 可愛かったです(素直)。もう、きらら系作品はその評価だけでも足りているのではないでしょうか。

 基本的にこの手の作品にドハマりすることは無いのでやんわり見守っていただけではありますが、個人的には最近そこまでヒットする作品がなかっただけに、じわっとでも最後まで気楽に見守れただけでも割と評価は高いです。直近で比較すべききらら作品ってなんなんだろう、と思って調べたら「NEW GAME」とか「うらら迷路帳」とか「ステラのまほう」が出てきたので、多分それらよりは好みの部類ですね。まぁ、何が違うのかって聞かれたらうまく答えられないんだけども。

 今作で重要な要素としては、きらら系では頑なに登場させない作品が多い「男性キャラ」がしっかりとメインで登場しているところ。特に店長の方は主人公・苺香とラブラブする要素が中心に据えられており、人によっては拒絶反応を示す(と噂されている)ポジションである。でもまぁ、個人的には「女の子が可愛く見えるんだったら相手が男だろうが女だろうがどっちでもいいのでは?」という信条なので(?)、店長を相手に苺香がしっかり乙女して、真っ当な恋愛要素として描かれるのならむしろ素敵なことだと思いますよ。店長のヘタレ具合は、「イタリア人イケメン男性」というステータスも加味するとちょっと盛りすぎな気もしますけどもね……。

 そうして苺香を中心に据えつつ、「お仕事もの」「萌えもの」として充分なカロリーが摂取できるだけのサブキャラが脇を固めており、4人のサポートメンバーはバッチリ全員が個性を発揮できているし、単体でもネタ回しできるだけのキャラになっているので安心。よく比較される「WORKING」のメンバーと比べても、わざとらしいまでのとんでも設定がある人間は少なく(どこぞの生えてる奴除く)、あくまでも「苺香がバイトするちょっと変わった喫茶店」の枠内で話が進むのは観やすかった一因なのではなかろうか。

 その上でプラスアルファを期待したのはやっぱり苺香の「ドS」という設定部分だったのだが……まぁ、そこはやっぱりアニメでフルに描写するのは難しい部分ですんでね。もっとぶっ飛んだ描写があってもいいかとは思ったが、苺香のナチュラルな可愛らしさをとるか、振り切れたギャグを見せるかは製作陣の狙う方向性次第。今作は絵柄を見ても構成を見ても、どっちかというと「ふんわり」要素を大事にしていたように思うので、多分これくらいでいいんでしょうね。個人的にはそうした苺香の活躍だけで満足できるかと思っていたが、夏帆が中盤以降で思いの外伸びてきて「こいつがメインヒロインでもいけそうやな」って思えたのは収穫でした。

 中の人についても、和氣あず未はこれで2本目の主演として文句のない仕事ぶりだった。本人の声質からして苺香役は一番狙いやすい部分だったと思うし、今後もこの路線から純正ヒロインを積み重ねていけるだろうか。対抗馬は当然鬼頭明里ということになるが、彼女は器用だから色んなところでしたたかにキャリアを重ねそう。若かりし頃のキタエリを思い出すような。あとはそらまるとか種さんとか、安定感ありすぎて新キャラとすら思えないような貫禄が。そらまるの「しっかりポジション見つけて業界に根付いちゃった」感はすごいよな。

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「クジラの子らは砂上に歌う」 6→5

 なんか、思ってたのと違う方向に行ってしまった気がする作品。いや、最初に何を思っていたのかも定かじゃないんだけど。

 今期は個人的には「宝石の国」「魔法使いの嫁」、そして今作の3本がスタート時に興味を惹かれた3トップだったのだが、他2本が期待通り(もしくは期待を超えて)進行したのに対し、こちらの作品は、1話で見せた漠然とした印象がピークみたいなところがあった。何が残念だったのかを切り出すのが難しいのだが……おそらく、非常に現実離れした幻想的な世界なのだと思っていたら、思った以上に卑近で、えげつない世界だったという部分じゃなかろうか。「外の世界」の連中があまりにも普通に文明人だったのがなぁ。

 映像部分については秀逸な部分も多い作品だったのは間違いない。唯一無二の世界観を表現するため、スタッフが色々と頑張っていたこともわかる。ただ、そこで描かれるお話は唯一無二ではなく、さらにあまり気持ちのいいものでもなかった。未完なので設定も全部はさらいきれていないのだが、結局「罪人(の末裔)である」というそのただ1点を理由にして虐殺劇が繰り広げられてしまったのは、悲劇というよりも理不尽さの方が先に立ってしまう展開である。バックグラウンドが明らかになっていないので殺される理由についてもなんだかモヤモヤしてしまうし、殺しに来る連中のキャラも胸糞悪い。「人を誅するのが巨人やゴキブリ」というのと、「人を誅するのが人」というだけでこんなにも印象が変わるものかというのは、むしろ新鮮ですらあった。

 まぁ、そうした「胸糞悪さ」もあるならばそれを存分に見せてこそ作品として成立する部分なのだろうが、今作の場合、殺しに来る帝国側の設定がはっきりしてなかったから「その理由での戦争ならしょうがない」っていうところまで腑に落ちなかったんだよね。さらに、「砂の上だけが世界じゃなかった!」という驚きだけで本来なら1つのくくりになるはずなのに、そこからさらに別な国まで出てきて、「泥クジラの連中はどんだけ今まで盲目だったんだ」というのに驚きよりも先に呆れが来る。設定を作り込んだ結果なのだろうから矛盾は特になさそうだが、もうちょっと「隠してある世界」と「見えている世界」の区別をはっきりして欲しかった気はする。

 まぁ、何を言っても「まだ未完だから」という部分はどうしようもないので、ひょっとしたらこの先で全てがストンと落ち着き、もっと大きな絵図が浮かび上がる展開もあるのかもしれないけども。ワンピースで言ったらまだグランドラインにすら乗ってない段階だからな。アニメの2期目3期目とつながっていくことはあるのかなぁ。

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「妹さえいればいい。」 4→5

 ボドゲさえあればいい。いや、マジでそういうアニメだったな。AT-Xとか見てると特にそう感じるんだけど、昨今のアニメ・声優業界はことに「アナログゲーム」と称してボドゲを推している気がする。まぁ、アニメ好きのオタク層って潜在的にはボドゲとの相性がいいのは間違い無いのだけども。唯一の問題は、一緒にプレイする友達がいないってことで……(プレイできる環境にしがみついている僕は幸せ者です)。

 さておき、1話目で「うわっ、しょうもなっ」って思った妹要素は本当に、マジで、圧倒的に、どこをどう取っても必要なかった。主人公の「妹好き」属性は本当に口だけというか、うわべだけというか、言ってるだけで実感を伴っておらず(伴っても困るけども)、なんでこんなタイトルにしたんだろうと首をかしげるばかり。挙句最終回では「主人公の妹好きは昔姉属性の女性からフられたことがきっかけだった」というとんでもない消去法の真実が明かされ、ますます妹である必要性が薄くなるという。まー、「はがない」作者の2本目の代表作ということで、発表時にできるだけインパクトのあるタイトルが欲しかったのかもしれないが、やっぱり本質を示すならもうちょっと別なタイトルでよかったんじゃないかと。

 で、そんな妹要素を無視して改めてタイトルをつけるとすると……なんだろ、「ボードゲームのすすめ」とか「ラノベ作家の実情」とかかな……(ますます売れないタイトルになってしまった)。なるほど、これは確かに斬新ではある。延々ボドゲのルールを説明し、小説っていうか半ばリプレイみたいな内容で展開していく作品。我々のようなボドゲファンからすると、どんな形であれプレイ人口を増やす可能性がある窓口ができるのは喜ばしいことです。やっているゲームもそこそこのメジャー度で入門者にもとっかかりやすいもの、癖が強いがいかにも楽しそうなものなど、ちゃんと作者が好きで描いているであろうことが分かるので実感もこもっている。「ラノベ作家」というキャラクターたちの掘り下げのためにボドゲという道具を使うというのもありそうでなかった設定で、ゲームをしているうちに少しずつ人間関係が掘り下げられていくあたりはなかなかうまいと思った。あとはまぁ、作者の実体験に基づく良いんだか悪いんだかよくわからないリアリティな。別に「はがない」のアニメは失敗していないのだからあの辺だけは一応フィクションといえばフィクションだろうが……多分、原作者の周りにはそういう奴らも多いんだろうなぁ。

 こうしてなんとも珍妙な「半分実録みたいなラノベ作家ルポ」に、さらに強烈なキャラとしてエロやらなんやらをばらまく完全フィクションの女の子を混ぜ込むことで、しっかりと「いかにもそれ臭いラノベ」にちゃんと仕上がっているあたりがまた絶妙。単なるルポでは元来のラノベ読者を惹きつけることは難しいが、本作はちゃんと「面倒な人間関係でごちゃごちゃやるラブコメもの」としても成立しており、阿漕な女の子のキャラだけでもそれなりに売り込める。すごくざっくりまとめると「悔しいがカニ公もにゃーさんも割と可愛い」ということである。我ながらちょろいオタクである。いや、でもおっぱいが大きくて稼ぎが良くて、デフォルトが全裸で問答無用で主人公ラブを隠さずに下ネタのみで発情トークを続ける金元寿子声の女の子なんて、そりゃ可愛いに決まっているだろう(最後のが特に重要)。しかもストーリーを追ってみればこれがちゃんと主人公と相思相愛で絶妙な距離感を演出していることがわかったり、その甲斐甲斐しさにはキュンキュンするに決まっている。さすがに今作のエンディングはカニ公とくっつくエンドでいいんだよね? 千尋きゅんも可愛いことは可愛いけど、さすがにそっちエンドにするのはカニファンから刺されても文句言えないぞ。

 アニメーションとしては、どうしてもキャラデザがのっぺりしているのであんまりピンとこない画面も多かったのだが、例によって大沼さんらしいデザイン性に富む構成でテンポも良かったし、全裸派調査やらオープニングの多用やら、色々と小ネタ回しにも余念がなかったので退屈することもない。この辺りは流石としか言いようがない。本当に「ただダラダラするだけのアニメ」になりかねない作品だったので、よくもこれだけ刺激を維持しながら1クールを成立させたものだと思う。まぁ、あくまでも奇策の部類なので、受け付けない人もいるかもしれないけど。わたしゃもともと大沼さんの狙う方向性が好きな人間ですのでね。

 中の人については……やっぱりカニ派。というかひーちゃんにとにかく隠語を言わせまくるというだけで今作は価値があった。アフレコ現場で荒ぶるひーちゃん、そしてそれをやんわり見守るクマちゃん。良い景色だ……。

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Dies irae」 3→3

 結局、よく分かりませんでした……。だからほとんど真面目に見てないんだけど、これって資金を寄せたファンの皆さんから見てどうだったんでしょう。

 1話目(クレジットとしては0話)では、マジで何が起こっているのかさっぱりわからん話の構造で初見の私を困惑させてくれた本作。「まぁ、0話は原作ファン向けのサービスで、1話目からちゃんと話がわかるように構成されてるやろ」と期待したものの、結局世界観の説明ははっきりせず、様々な設定については「あるもの」としてお話が展開。わずか数話でついていけない事態になってしまった。その後も「何か謎が収束する部分があるんじゃないか」と一縷の望みを持ちながらなんとなく見ていたものの、もうそうしたフェイズは終わったんだ、とばかりにお話は突き進む。登場キャラがとにかく多いので、キャラとキャラの関係性もさして掘り下げないままに横に広がってしまうのがなぁ。

 結局、密やかな楽しみは毎度毎度エンディングの時に出てくるファンディングの人たちのよくわからない名前でした(あとエンディングテーマのどうしようもない雰囲気は割と好き)。まぁ、欲しかった人たちのところに求められたものが届いたことを祈るばかりです。

 

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「血界戦線&BEYOND」 6→5

 一番好みだったのは授業参観回です。ママさんエピソード、実によろしかった。

 ごった煮感の非常に強いアニメ。それもそのはず、もともとヘルサレムズロッドはそういう場所なのだから。古今東西大量のアニメがあるわけだが、なかなか「毎週きっちり世界の危機が訪れるアニメ」なんてものはなかなか無いだろうよ。ドッタンバッタン大騒ぎも日常茶飯ならそれは日常ものと言っても良いのかもしれない。

 特段に悪い点があったわけでは無いのです。1期同様に「技名叫んで必殺技」のくだりは堂々たるものだったし、ヘンテコ世界のへんてこ大ピンチをへんてこ解決する毎度のお祭り騒ぎは健在。充分に作品の魅力が伝わってくる仕上がりだったとは思うのだが、個人的にはどっちかっていうと松本版の方が好みだったので、その差分を考えての評価にさせてもらった。ごった煮世界の乱痴気騒ぎとはいえ、毎週毎週世界の危機を迎えていてはやっぱりマンネリ化してしまうもの。松本版の場合はそのあたりの「慣れ」を極力許さぬよう、世界の見え方の時点で色々とおかしかったのでシリーズを通して妙な緊張感があったのだが、今回の高柳版は、そうした「画面のへんてこさ」は割と大人しめだったので、「まぁ、普通のドタバタアニメかな」というくらいに落ち着いた。2話跨ぎのエピソードもいくつかあり、そこまでジェットコースターな感じもなかったし、落ち着いて個々のキャラクターの活躍を追うことができたのだから良し悪しだとは思うのだけども。

 勝手なイメージとしては「起承転結」の「承」の部分が今回のシリーズだったのかな、っていう気分で、「起」(松本版)で出てきたとんでもないイメージをそのまま程よく保持しながら確実なリズムを作っているのが「承」(高柳版)。いや、別にこの後に「転」も「結」想定してないんだけどさ。とにかく、そうしてなんとなくこの街の日常が続いている感じが伝わってくるだけでもいいかな、っていう。

 1期は割とアニメオリジナル要素も多かったらしいけど、これで原作はどれくらい費やしたんでしょうかね。3期ってあるんですかね?

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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