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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<アニメソング部門>

 歌い続けるよ! アニソン部門。僕にとってはカラオケ部門。カラオケ戦士になって以来、どうも曲の方にばかり比重が行ってなかなか映像部分が見えなくなっているのが難ですが、今年は何とか、映像部分のポイントもチェックしていきたいところですね。まぁ、最近はせっかくオープニングがあるのに尺の関係で切られてばかり、なんて残念なパターンも少なくないですが……。一応、今年も例年通りに「各クールで一番熱心にカラオケで練習したで賞」をランキングとは別にピックアップ。コレ(と過去の受賞履歴)を見ると分かりますが、わたしゃ大人しい曲ってほとんど歌わないし、聞かなかったりする。

 

春クール・「COOLEST」(坂本ですが? OP)

夏クール・「DIVINE SPELL」(レガリア The Three Sacred Stars OP)

秋クール・「サウンドスケープ」(響け!ユーフォニアム2 OP)

冬クール・「JINGO JUNGLE」(幼女戦記 OP)

 

 さて、今期もたくさんのナイスアニソンが乱打されましたが、皆様のお気に入りはどんな曲でしょうか。恒例なので「今年のナイス声優歌唱」から見ていくと、真っ先に思い浮かぶのは「絶対絶望バースデー」なのよね。あんなもん、反則やろが。同様にキャラ歌唱で圧倒的破壊力を持つのは「LOS! LOS! LOS!」ですかね。曲も台詞も噛み合って圧倒的に「アニソン」してますね。しっかりと「歌手」名義で活動する人間で今年注目したかったのは、2作品とタイアップを果たした沼倉愛美。「Climber’s High」も「叫べ」もどっちも格好良いです。そしてもう1人要注目は田所あずさ。こちらもタイアップで2曲を世に出しており、独特のロックテイストがクセになる。個人的には「運命ジレンマ」が好きですね。歌姫の登竜門・マクロスシリーズでは鈴木みのりがデビュー、「ルンがピカッと光ったら」は素直に元気が出る曲でした。同作は豪華声優ユニット・ワルキューレの存在もあるのでグループ歌唱も当然おさえておく必要があり、個人的には「破滅の純情」がお気に入りでした。

 このままユニット歌唱の部に移りましょう。アキバミュージックの薫陶を受けてアニメ沼に沈んだ身としては、やっぱり「一件落着ゴ用心」みたいな分かりやすい狙いの歌に弱いです。すぐに行き詰まるかと思っていたんだけど、イヤホンズはむしろこの1年でグッとあげてきた感すらありますね。作品限定のユニットに目線を移すと、青春のありがたさを歌い上げる、「ヴィヴァーチェ」は流石の出来。可愛らしい映像とともに楽しみたい一品。今年度ラストを席巻したグループ(?)歌唱曲といえば、IQ下がること請け合いのお気楽テイスト「ようこそジャパリパークへ」。こういう賑やかさはアニメソングならではの部分ですね。グループ歌唱だが、どっちかというと映像の勢いを楽しんでほしいのは「クローバーかくめーしょん」。このモーション、このテンション、オープニングがクライマックスと言われても仕方がない完成度。同じく動画工房のやりたい放題に注目したいのは「ガヴリールドロップキック」。この音源の映像を作れてしまうというだけでも太田監督のアニメには価値がある。ちなみにこの曲、フルで聞いた時にネタ度合いが更に増します。ラスサビ前のサターニャのあるあるっぷりは必聴。ガヴリールといえば、7話エンディングの「ガヴリール数え歌」もなかなか……。そして今年度初頭を席巻したキャラソンの代表といえば……「KUMAMIKO DANCING」じゃないでしょうかね。あれも楽しい曲、楽しい映像でいいエンディングでした。

 声優歌唱だけで文章の半分以上を費やしてしまいましたが、ここからは声優以外の部。鉄板の「アニソンシンガー」たちは相変わらずいい仕事をしてくれていますが、今期注目だった動きを見ていくと、例えばangelafripsideによる限定ユニットなんて面白い試みもありました。私はどっちかといえばangela派なので、曲を担当した「僕は僕であって」が印象深いです。同様にスペシャルユニットを結成したのは黒崎真音とTRUSTRICKで、「DEAD OR DIE」では実に綺麗なかみ合い方を見せてくれた。TRUSTRICK、割と好きだったんだけどもう聞けないのが残念ね。そして、最近ガンガン挙げてきているアニソンシンガーといえば上のカラオケ部門で曲を2つともあげちゃってるTRUEですかね。「Divne Spell」、大好きなテイストです。「サウンドスケープ」の方はアニメの内容に肉薄した歌詞がズルすぎて、最初にフルで聞いたときには「上手くなりたい、特別になりたい」のとこでブワッと泣いてしまいましたもんね。

 懐かしいアニソン関係者としては伊藤真澄の名前を久しぶりに見た気がします。一発でそれと分かる味わい、「FLIP FLAP FLIP FLAP」。最高に愉快な映像と一緒にお楽しみ頂きたい。あとは久しぶりにタイアップが来た! と思ったらとんでもないアニメだったAiRI。まぁ、底抜けの明るさの「DREAM×SCRUMBLE!」は馬鹿アニメにぴったり! 

 映像の際だちに曲のヘンテコさが合わせにいったパターンが「99」。フルで聞くとちゃんと1から99までカウントアップするのよね。そしてなんだかよく分からない迫力に丸め込まれる怪作には「History Maker」なんて曲も。何故ディーン、すげぇディーン。あと、なんでか分からないけど印象に残っちゃった歌として、多分あんまり観てる人多くないので「ケラケラあっちむいてホイ!」を紹介させてください。映像も合わせてだけど、なんか愛嬌があっていいのよ。あとは、歌い手がよく分からなかったり、何とも言えない不思議な雰囲気、レトロな空気が気になる怪作「Shadow and Truth」、そして作品の内容に肉薄しすぎて震えが止まらなかった「平行線」を今期最後のお気に入りってことで名前をあげておきましょう。濃い曲が多かったので、疲れた頭は「シャンランラン_feat.96」なんかで癒しつつ、残り3曲いきましょうか。

 

 


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<キャラクター部門・女性キャラ>

 簡潔にまとめた(?)男性部門と違い、どうしても長くなりがちなヒロイン部門。なるべく絞って、絞ってね。

 今期も本当に素敵ヒロインはたくさん居たわけだが、どうにもハーレムな作品だと個々の重要性は薄れがち。作品ごと忘れ去られないよう、出来るだけ「良かったところ」を特徴付けて記録に残していきたいところ。「個性」というテーマを設定すると、金太郎飴のような現代アニメヒロインは自然に淘汰されていくことになる。とはいえ、ベタはベタで良さもあるので難しいところだが……。

 まずはまっとうなヒロイン勢から。新世代のアイドルとして今後が期待されるのは、銀河の歌姫フレイア・ヴィオン(マクロスΔ)。前作「フロンティア」では完全にシェリル派だった私ですが、今作はどこぞのパイロットさんの存在意義が薄すぎたせいで、事実上のフレイア一択。まぁ、アイドルヒロインとしては正しいスタンスだったのかも。同様の真っ直ぐさでいえば白羽由希奈さん(クロムクロ)も正統派で魅力を振りまける良い女子高生でしたね。2クールも濃密に「ただ1つのカップルの馴れ初め」を見せられても、剣之介と由希奈だと「分かったからさっさと幸せになれよ」という気持ちしか出てきません。当然、上記男性キャラリストと重ね合わせるなら、牧穂乃香さん(キズナイーバー)もさっさと幸せになれ、タイプのヒロインですかね。メインヒロインは違う人? そんな概念はしりません。

 メインヒロインってのとはちょっと違うかもしれないが、どっちかというと男役でいい仕事を見せてくれた大人な女性、小林(小林さんちのメイドラゴン)。こういう立ち位置のキャラってアニメだと珍しいので、彼女の存在そのものが今作の個性と言えなくもないですね。あ、もちろんメインヒロインってのはカンナちゃんのことですからね。当たり前じゃないですか。尽くす側と尽くされる側のどちらが可愛いのかはなかなか難しい問題だが、尽くす側の筆頭はほしのゆめみPlanetarian)ということになってしまうだろう。まぁ、そこまで全てを賭けて尽くされても涙しか出てこないのだが……。もうちょっと気軽にね、日常的な奉仕がほしいところですね。イゼッタ(終末のイゼッタ)とか? うーむ、これでもちょっと重いなぁ。雪染ちさ先生(ダンガンロンパ3)とか? 違う、そうじゃない。どっちかっていうと彼女はラスボス部門だ。来夢先輩(ばくおん!)の包容力とか……違う、あれはゲテモノ部門だ。あんまり尽くしてくれるキャラがラインナップしてないじゃないか……。あぁ、犬塚つむぎちゃん(甘々と稲妻)ですかね。この部門、幼女を何人並べるかで俺の人間性が問われそうで怖い。

 やっぱり女の子は滅私で奉公なんて必要ないのかもしれませんね。どこまでも元気で、自由であってくれればいいのかも。当方被虐属性ですので、ちょっとくらい暴れても魅力だと割り切ります。花咲里あさみちゃん(アクティヴレイド)とか。……いや、そこまで壊れるとちょっと手がつけられない。サナギ姉妹(アンジュ・ヴィエルジュ)くらいなら大丈夫かな? あー、でも、百合だと付け入る隙が無いんだよな……。グループの中で一番元気な小田切双葉さん(三者三葉)あたりは。おっ、このあたりが現実的なポジションじゃないかな。やっぱ女子高生やな。元気っぷりでは天下ハナビちゃん(灼熱の卓球娘)も負けてない。部活少女の清々しさは素晴らしい。自由の申し子草薙ゆまちん(装神少女まとい)も非常に魅力的ですよね。まぁ、オープニング映像すら自在に変える強さをやんちゃと片付けていいものかどうかは悩みますが。中の人繋がりなら胡桃沢=サタニキア=マクドウェルさん(ガヴリールドロップアウト)も破壊力でかいですよね。こうやって並べた中ではかなり被害が少ないほうですし。そして走り出したら止まらない愉快なヒロインといえば宮野さん(田中くんはいつもけだるげ)は絶対にキープです。一家に1匹、宮野さん。こうしてみるとやっぱりロリ度が高いな……。

 もうちょっと抑えめで大人の魅力とかないんですかね? そうだなぁ、やっぱり甘えたり、頼ったり出来る女性の方がいいかなぁ。先輩キャラといえば八神コウさん(NEW GAME!)あたりが鉄板でしょうか。まぁ、ここも百合成分が多めですけどね。もっと素直に甘えたい? それなら川本あかりさん(3月のライオン)で決まりだ。オギャリティとかいう気持ち悪い言葉があるらしいですが、彼女の存在を目の当たりにしてしまったら、それもやむなしと諦めるしかないですね。ちなみに姉属性っていうくくりで同作品から幸田香子さんもリストアップさせてください。面倒臭い年上の女性にいいように弄ばれる人生も素敵なものですよ。これが佐藤先生(亜人ちゃんは語りたい)までいくと甘えるべきなのか甘えさせるべきなのかが分からなくなっちゃうからなぁ。まぁ、佐藤先生の場合は「弄る」とか「嬲る」で良い気がしますけども。そうそう、ママ味溢れる今期最高のキャラはトップスピードさん(魔法少女育成計画)ですからね。異論は認めません。

 年上とか、年下とか、そんな関係性はやっぱり駄目なんだ、という対等のポジショニングをお望みの人には、幼馴染みキャラなどいかかでしょうか。失われて初めて知る大切さ、一ノ瀬桃子さん(タブー・タトゥー)。何故こういうアニメって幼馴染みが幸せになれないんだろう。近所のお友達なのに絶対関係が発展しない気がする女の子、木幡真琴ちゃん(ふらいんぐうぃっち)。関係性が一足飛びでもう熟年夫婦みたいになっちゃうからなぁ。関係性の疲れ切ってる感なら、お兄ちゃんが大っ嫌いな妹、千種明日葉ちゃん(クオリディア・コード)なんてどうでしょう。明日葉に蹴られながらアイス買ってきたい人生だった。隣に置いておけば絶対楽しいことが起こる(そして面倒なことが起こる)同居人にはスーシィ(リトルウィッチアカデミア)を置いておきたいですね。間違いなく翌日にはキノコですけどね。バディを組むならもっと真っ直ぐな子がいいかな。責任感もあるし、安心して背中を任せられるヤヤカ(フリップフラッパーズ)なんてどう? 男女の友情を積極的に成立させてくれそう。愛憎を乗り越えた絆の強さなら下村泉さん(亜人)も理想のビジネスパートナーだなぁ。スーツが似合う萌え系女子って貴重よね。そして、恋愛感情なんて遙か彼方に、僕らのフレンズサーバルちゃん(けものフレンズ)。ペットセラピーって、女の子との生活を指すことも可能なんでしょうか。

 そういや今回、「ラスボス部門」にほとんどキャラクターがノミネートされなかったなぁ。ヨハネ(津島善子)(ラブライブサンシャイン)はボスでもなんでもないしなぁ。個人的には彼女が一番転がしたいAqoursメンバーですね。あ、一応敵キャラなら黒鳥の騎士オディール(スクールガールストライカーズ)ってのもいるんだけど……ボスキャラじゃねぇなぁ。一応、純正の悪役ってんなら中村刑事TRICKSTER)は割と印象的だったので、今期悪役部門は彼女でいいかなぁ。最後どうなったか分からないんだけどさ。

 ラスト、ベスト3に入る前に、こぼれベスト3とノミネート除外理由を付記。ナンバー1,レムりん(RE:ゼロから始まる異世界生活)! 他の部門で色々関わりすぎてるので殿堂入りだ! ナンバー2,ターニャ・デグレチャフ少尉(幼女戦記)! 彼女を女性キャラ扱いしていいのか決められなかったんだ! そしてナンバー3、チトさん(ふらいんぐうぃっち)!! 猫だ!!! でも、多分ナンバーワンは猫だ!

 以上、残す3人は誰だ?!

 

 


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○「サクラクエスト」 6

 やぁみんな! P.A.WORKS大好きおじさんだよ! 今期はP.A.作品が2本もあるから大変だね。しかももう一本があの「有頂天家族」だからな! おじさん幸せで消し飛ぶかもしれないゾ!(今期は京アニが無さそうなのでセーフ)

 「クロムクロ」終了後、この半年は珍しくP.A.作品が放送されないブランク期間だった。半年の間が空いたのは実はけっこう久しぶりで、確認したら「TARITARI」と「RDG」の間が半年だったので丁度4年ぶり。まぁ、その分今期2本になるんだから、スタジオとしては休んでいないんだろうが。「有頂天家族」はおよそ期待を裏切らない出来になるだろうと決めつけて置いとくとして、問題はこっちだ。何の情報もない状態で、一体どんなオリジナル作品が飛びだしてくるものか。

 基本的に、P.A.のオリジナルは(麻枝関連を除けば)当たりが多い。というか、大好きおじさんは「グラスリップ」も好きなくらいだから基本的に全肯定だ。もちろん、「花咲くいろは」「TARI TARI」「凪のあすから」「SHIROBAKO」と文句なしの名作も多いわけだしな。そして今回飛び出してきた作品も、1話目から色々と刺激が多くてとても楽しみだ。何故P.A.作品ってのはこうして予想出来ない方向からシナリオが飛び出してくるのだろう。

 一応「花咲くいろは」「SHIROBAKO」に続く「お仕事シリーズ」と冠されているようだが、「花いろ」は旅館経営、「SHIROBAKO」はアニメ製作進行。そして今回は……国王?! まったく予想がつかないスタートだ。いきなり就活の洗礼を浴びせられるヒロインに「おっ、SHIROBAKOみたいな出だしかな?」と思ったら今度は「国王」という謎タームが飛び出し、戴冠式を行うとか言われる。「ひょっとして『城下町のダンデライオン』の方が近いな……」とか思ってたら、連れて行かれたのはチュパカブラ王国。引き抜いたのはお手製の貧弱な聖剣。一年契約の町おこし国王だと言われる。うむ、辿り付いたところは「ろこどる」だったわけだ。まぁ、とてもじゃないがアイドルって感じにはなってないんだけども。

 突飛な出だし、次に何が起こるか分からない展開、そしてきっちり1話目から立っている賑やかなキャラクターに、正統派のP.A.作画による見やすい映像。もう関口さんのキャラデザが見られるだけである程度満足してしまうくらいに調教されてるのだが、ヒロインの由乃、そしてサポートに回った観光協会のおねーちゃん(しおりさん)など、みんなちゃんと可愛いですよ。オープニング映像を見るともっと賑やかになるようだし、「花いろ」「SHIROBAKO」同様に、かしましいお仕事ドタバタ劇が楽しめるのではなかろうか。まぁ、今後どういうトラブルが起こるか分からないから、色々と精神的ダメージを受ける可能性もあるんだけどさ。現実世界の厳しさを受け止めつつもしっかりした成長物語が楽しめるのが、お仕事シリーズのいいところですからね。監督は「キルミン」の増井壮一。P.A.での仕事はほぼ初めてだと思うのだが、どういう経緯でのチーム結成なのかはちょっと気になるね。これまでも良い作品をたくさん見せてくれている人だし、期待したいところだ。

 中の人を見ていくと、ヒロイン由乃役はほぼレギュラー初出演と言って良さそうな若手、七瀬彩夏。なんか、最近「アヤカ」って名前の声優が多くてごっちゃになりそうだが……1話目を聞く限りではいい感じ。どこかしら「花いろ」の主人公だった伊藤かな恵ボイスをイメージさせる感じかね。そして、今回登場した他の女性キャラを見ると、しおりさん役にはその高音がクセになる上田麗奈、そして謎の寝袋女には我らが安済知佳がキャスティング。富山県声優と福井県声優ですよ。流石P.A.WORKS、北陸声優に優しいキャスティングだ。あと、多分誰もが一番気になったのは……バスに乗ってた謎外人だよな。アレ誰だ。キャストの名前調べてわざわざ所属事務所のサンプル聞きに行ったけど、英語ナレーションのサンプルしかねーぞ。

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「小林さんちのメイドラゴン」 6→6

 やぁみんな! 毎度お馴染み、京アニ大好きおじさんだよ! やっぱり京アニはいいよね!(洗脳)

 当初思っていたよりも、京アニの恩恵の多いアニメになりましたな。ネタとして飛び抜けて面白いものがある作品って感じでもないのだけど、とにかく毎週カンナちゃんに会いたい一心だけで充分過ぎる位に視聴が続けられるという。どっかの感想でも触れたが、やっぱり京アニ作画は「むちむちした女の子の肉」を描かせると天下一品なんだ。女子高生のニーソとかも素晴らしいものに仕上がるのだけど、今回はそれが幼女のむちむちっぷりに活かされたわけだね。京アニ作品の幼女部門筆頭候補にカウントしておこうではないか(他に誰が対抗してくるかは知りません)。

 もちろんカンナちゃんだけではなく、作品全体としての映像面は完璧だったし、ちょっと弱そうなネタ回しでも余裕を持った尺と自信を持った演出で堂々と見せられると、それだけで何となく面白く思えてくるものだ。幕間にちょっと挟まるだけのエルマの使い方とか、あまり押しつけがましくないネタの挟み方がほどよい感じ。腹を抱えて笑うような作品にはならないのだが、ほどほどに笑えて、ほどほどにアットホームで、ほどほどにヒューマンドラマ(ドラゴンドラマ?)。ラストのドラマの締め方もばっちりだ。世間の厳しさに打ちのめされた社蓄の皆さんも、本作で少しでも心が浄化されればこれ以上のことはありませんよ。うちにも来ないかなぁ、メイドラゴン。いや、この際幼女だけでもいいんで……別におっぱいいらないんで。

 中の人はメインとなったちょろゴンずの面々はみんないいお仕事。カンナちゃんを別枠にすると、やっぱり代表するならトール役の桑原由気かな。はっきりしたメインヒロインはこれが初めてだと思うが、いい仕事を残せたのではなかろうか。あとはまぁ、座長(?)といえば田村睦心なんでしょうね。むっちゃん、多分周りの後輩からも愛されてると思うよ。いいお仕事でございました。

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 良い話だった……最終話! 最後はちょっとウルッとさせられましたね。果たして小林は実家のご両親にトールをどんな風に紹介したのか……。

 実に予想通りの展開ではあるのだが、ここまでの丁寧な日常描写の甲斐あって、最後の特別感がしっかりと活きるお話になっている。最後の最後まで小林が小林のままだったのが実に潔いな。酒の力を借りなくてもドラゴンと対等に話が出来る女、小林。トールの方は流石に弱みを見せてしまったが、メインヒロインの面目躍如、完全に小林との関係性で「メイド」であり「お姫様」になることが出来た。彼女にとってこれ以上のご褒美はないでしょうね。

 結局、突き詰めれば非常にシンプルな「イシュカンコミュニケーション」が本作のテーマ。今回終焉帝も取り上げた問題には大きく2つの論点があり、1つは終焉帝の気に当てられたようにトールが自分の内面と戦った命の長さの問題。人の命は限りがある。永劫を生きるドラゴンとの共同生活も、確実に終わりを迎えることになるのだ。小林をただ1つの拠り所にしてしまった場合、トールは小林亡き後、一体どうすればいいのか。正直、そんなことはまだ誰にも分からない。しかし小林はいう。「すでに共同生活は出来ている」と。そう、問題は今なのだ。確かに数十年後にはトールは小林に置いていかれることになるだろうが、それが「人間界を立ち去る理由」にはつながらない。これからの時を生きる中で、また新しい目的を見つければいいだけの話なのだ。あくまで、トールを人間界に繋いでくれたのが小林。あとは彼女との関係性の中で、新たに「人間界のドラゴン」を作り上げていけばいい。

 もう1つの問題は、ドラゴンは人間界に干渉してはならないという不干渉の約定。この取り決めがいつ、誰によって成されたのかは定かでないが、終焉帝は「干渉を許せば、いつか侵略を目論む者が出てきてもおかしくない」という論を展開していたので、決してドラゴンの身勝手ではなく、むしろ人間世界に配慮した上での取り決めであることが分かる。そう言われると人間サイドとしても「しょうがない」と思うところだが……小林の返答は「知ったことか」。なるほど、これもまた真理。確かに、トールの行動によって、この世界にはドラゴンが増えつつある。カンナ、ファフニール、そしてエルマ(ルコアはトールとは別枠でこっちにきてる)。このまま特例を認めれば、いつかドラゴンとヒトの世に境がなくなるかもしれない。そうなれば、確かにヒトの身には困難が起こる可能性もあるだろう。しかし、だからといってそれがトールの責任だというのもおかしな話。現時点において、トールは人間界がいいと主張し、それを受け入れた小林もトールがいいという。ミニマムな関係性において、ヒトとドラゴンの共生は成立しているわけで、そこに「将来の懸念」を理由に割ってはいるのはお門違いである。実際、ルコアがこちらの世界にいることで問題は発生していなかったわけで、ここでトールだけを特別視してしょっ引くのは道理が通らないだろう。小林は、はっきりとこの欺瞞を見定め、巨大なドラゴンに異議を申し立てたのである。あくまで、一人の人間の主張として。

 結果的に、終焉帝は娘の意地に折れた形になる。依然わだかまりは残っているだろうが、少なくとも一度はトールのわがままを認めたということで、トールの居住は親公認だ。なんだ、結局今回のお話は小林がトールの実家に乗り込んで「お嬢さんを僕にください」って言っただけの話だったんだな。結論は「2人のことなんだから好きにさせろよ」。随分わがままなプロポーズがあったもんである。トールが居なくなってからの小林の生活スタイルを見ていると、どうしても「やっぱメイドがいないと不便だから……」っていう打算的な面も見えそうになっちゃうんだけど、そこは気にしない方向で。夜勤連発の小林の庇護では、カンナちゃんの発育にも影響が出かねませんからね。育児の大変さがよく分かるお話ですよ。

 小林は、結果的にイシュカンコミュニケーションを認めさせることに成功したわけだが、改めて見ると、2人の間に種族の差なんてものはあまり関係なかったということになる。冒頭、何気ないシーンの中で、トールはとてもいいことを言っている。「ドラゴンだからじゃありません。私だからです」。これ、良い言葉だと思うよ。世にいう差別とか、そういう問題も、この気持ちがちょっと持てるだけで解決することが多いんじゃないだろうか。

 常識も滅しちゃえばパラダイスですよ。

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<黒>

 

Arterial Flow 鮮血流 (1)(B)(B) U

ソーサリー

各対戦相手は手札を2枚捨てる。あなたが吸血鬼をコントロールしているなら、各対戦相手は2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。

 今回もハンデスソーサリーがアンコなのか。まぁ、「精神腐敗」がコモンで大量に出てきてもそんなに使わないので、これくらいの出現頻度でちょうどいいのかも。本当にささやかなボーナスがついただけの「精神腐敗」。幸い吸血鬼の中にはライフゲインをトリガーにしている連中もいるので、このボーナスがなんらかのシナジーに組み込まれる可能性もあるだろう。吸血鬼デッキ以外での登用はあんまり望まれていないので、決め打ちしてる人間は遅い順目で回収できることを祈ろう。

 

Canal Monitor 運河のオオトカゲ (4)(B) C

クリーチャー・トカゲ

5/3

 相変わらずのフレーバーテキストが愉快なバニラ。バニラクリーチャーといえば赤はパワー偏重、白はタフネス偏重が多いが、黒はどちらのパターンもある不確定の色で、今回はパワーの方に偏っている。「グールの大群(10E)」と同ステータスであり、大体においては「せっかく5マナも払うならもうちょい何か個性があるクリーチャーが欲しいな」と思われるのが常。しかも今回はよりによって種族が一切シナジーのないトカゲというわけのわからないクリーチャータイプになってしまっているので、できることなら入っていないデッキを構築した方がよさそう。まぁ、パワー5はいろんなブロッカーを乗り越えられる貴重な数字なので、環境次第ではこれがキーカードになる可能性もゼロではないが。

 

Champion of Dusk 薄暮の勇者 (3)(B)(B) R

クリーチャー・吸血鬼、騎士

4/4

〜が戦場に出た時、あなたはX枚のカードを引き、X点のライフを失う。Xはあなたのコントロールする吸血鬼の数である。

 援軍を呼び込むことに長けた新たな吸血鬼軍団の拠り所。5マナ4/4と充分な体躯をもち、さらに登場時に最低でも1枚はドローできる(自分がいるから)。そして、こいつをデッキインしているということは当然1枚じゃ終わらないはず。3枚引ければ超次元、4枚引けたら宇宙ですよ。割と軽々宇宙が見えるのは凄まじい。もちろん黒なのでライフの損失はあるが、吸血鬼をやっている時点でそんな些細なライフルーズは大して気にならないはず。一通り展開し終える5マナ圏でガガッと資源を蓄え、矢継ぎ早に第二陣を繰り出していくのだ。リミテッドなら間接的にエンドカードになるはず。構築では……まず誰かが吸血鬼デッキをTier2くらいまで持っていって。

 

Dark Inquiry 闇の尋問 (2)(B) C

ソーサリー

対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる。

 今回のコモンハンデスは「強要(9ED)」型。というかほぼそのまんまなのだが、時代を鑑みてのことか、残念ながら土地だけは捨てられなくなった。まぁ、土地を捨てたいタイミングってあんまりないけどさ。環境が遅くなるなら、その分「後半戦で使いたい呪文」は増えてくる。それは単に重たい呪文かもしれないし、昇殿を持つ呪文かもしれない。そうして手札で眠っているやつを、これで引きずり出してなかったことにしてしまおうという事前の対策法。どんなデッキでも一定の仕事はこなせるが、どんなデッキがこれをドンピシャで求めているかはわからない。まぁ、弱いことはないので、使ってみれば案外ハマるかもよ。

 

Dead Men’s Chest 死者の宝箱 (1)(B) R

エンチャント・オーラ

エンチャント(対戦相手のコントロールするクリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーが死亡した時、そのオーナーのライブラリのカードを、そのクリーチャーのパワーに等しい数だけ上から追放する。それらが追放されたままである限り、あなたはそれらの土地でないカードを唱えてもよく、それらの呪文のためにあなたは任意のタイプのマナであるかのようにマナを支払ってもよい。

 テキストがめちゃめちゃ長いのでそれだけでくじけそうなカード。改めて内容を確認しておくと、相手クリーチャーに貼って、そいつを殺せばパワー分だけ相手のライブラリのカードを「お宝」としてかすめ取ることができるという効果である。パワーが財力に変換されているあたり、やっぱり「金はパワー!」ということなんだろうか。設置自体は2マナなのでさほど難しくはない。妙な形でのドロー呪文だと考えれば、これで2枚のカードが得られれば一応ペイする計算。土地がめくれるとハズレになってしまうので、元を取るなら最低でもパワー4以上のクリーチャーにつけたいところ。そして、パワー4以上のクリーチャーが出てる状態でそんな悠長なことやってていいのかというのは若干の疑問ではある。まぁ、当たった時の支払いが大きいのは間違いないのだが……。いっそのこと除去を打つ前に巨大化系呪文でめっちゃサイズアップさせてやるとかどうだろう。あと、下の環境でタルモや「死の影」みたいな膨れ上がるクリーチャーを狙っていくとか。まぁ、ますますそんな悠長なことやってる余裕無いな。

 

Dinosaur Hunter 恐竜ハンター (1)(B) C

クリーチャー・人間、海賊

2/2

〜が恐竜にダメージを与えるたび、そのクリーチャーを破壊する。

 名前の通りに恐竜を殺すことを生業としている専門業者。まぁ、ご職業の欄には「海賊」って書いてますけどね。これまでの歴史の中で、数々の「Hunter」と書かれたカードが登場してきたが、その多くはしっかりと「破壊する」という起動型能力を持っていた。しかし残念ながらこいつはそれがない。何とかして「Destroy target dinosaur」っていう能力があればよかったのだが、2マナ2/2のコモンにそれを望むのは流石に無理があったか。まぁ、恐竜限定の接死というだけでも悪くはないんだ。とりあえず数合わせとしてデッキの先陣を務めてもらい、相手次第ではラッキーパンチも稀にある、くらいの感じで良いのではないでしょうか。

 

Dire Fleet Poisoner 凶兆艦隊の毒殺者 (1)(B) R

クリーチャー・人間、海賊

2/2 瞬速 接死

〜が戦場に出た時、対象の、あなたのコントロールする攻撃している海賊は、ターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに接死を得る。

 今回の海賊は瞬速持ちも何体かいて、青・黒・赤のそれぞれの個性がいい感じで分散しながらもまとまっている。このクリーチャーはそんな中でも瞬速と接死という実に無体なコンビネーションを形成した1枚。当然のように確定ブロッカーとしてどんな難敵でも道連れにするし(先制攻撃は勘弁な)、それだけだとどうしても守備的なクリーチャーになってしまうため、なんと187能力で「毒塗り(DTK)」まで使いこなす。これがあれば先に行った味方の戦闘を塗り替えることもほぼ確定。攻めで使った後には毒を構えた自分が残って防御も万全だ。なんだこいつ、すげぇな。こんだけ色々やってくれるなら是非「セイレーンの計略」による連続勤務もお願いしたい。まぁ、リミテッドで1引きするかどうかって言われたら頭抱える地味さではあるんだけども。

 

Dusk Charger 薄暮の軍馬 (3)(B) C

クリーチャー・馬

3/3 昇殿

【承認条件】〜は+2/+2の修正を受ける。

 やった! 新しい馬クリーチャーだ! これでまた少し「冠毛の陽馬(HOU)」が強くなったな! 絶対一緒につかわねぇけどな! 何故馬なのかはよく分からないが、黒の基盤コモンとなる4マナ3/3。ウマくいけば4マナ5/5の決戦兵器。こいつ自身をカウントできるので、土地4枚を前提とするなら必要枚数はあと5枚。仮に1ターン目から毎ターン何かしらのパーマネントを展開していればあと2枚だ。頑張れば案外次のターンあたりに達成できるような、そうでもないような。一応「女王の任命」のようなトークン呪文があるおかげで吸血鬼がらみの白黒ならこの手の昇殿カードは加点できるかも。「深根の水域」みたいなマーフォークサポートも評価が上がるのかなぁ。

 

Dusk Legion Zealot 薄暮軍団の盲信者 (1)(B) C

クリーチャー・吸血鬼、兵士

1/1

〜が戦場に出た時、あなたはカードを1枚引き、1点のライフを失う。

 黒の名作クリーチャー「ファイレクシアの憤怒鬼(MBS)」の縮小版。どんな形であれリソースアドバンテージには違いない。1/1で絆魂すらない本当にバニラな吸血鬼しか戦場に残らないのだからキャントリップにしてもそこまで嬉しいものではないのだが、これによりパーマネント数を増やして昇殿条件を満たしたいというニーズは一定以上はあるだろう。とりあえず2ターン目に動けて、「巣荒らし」のような軽量クリーチャーへの牽制にもなるのだからなかなか悪くない。吸血鬼シナジーも加われば一気に価値が跳ね上がるので、そうしたデッキで固め取りできればデッキデザインとしては綺麗。良い穴埋めカードである。

 

Fathom Fleet Boarder 深海艦隊の移乗要員 (2)(B) C

クリーチャー・オーク、海賊

3/3

〜が戦場に出た時、あなたが他の海賊をコントロールしていないなら、あなたは2点のライフを失う。

 友達がいないと寂しくて八つ当たりしてくる面倒なお年頃の海賊。まぁ、ぶっちゃけたかだか2点なので食らってしまっても問題ない。3ターン目に仲間がいないからって、ダメージを嫌ってこれを出さないっていう選択肢はあんまりないだろう。それくらいに3マナ3/3クリーチャーは優秀だ。もちろん、ダメージを受けないならそれに越したことはない。過去には「竹沼の嫌われ者(BOK)」や「蛇人間の戦士(9ED)」と言った同コンセプトでもっともっと面倒な先輩たちがいたわけで、このくらいのツンデレっぷりは可愛いものである。

 

Forerunner of the Coalition 連合の先駆け (2)(B) U

クリーチャー・人間、海賊

2/2

〜が戦場に出た時、あなたのライブラリから海賊・カードを1枚探し、それを公開し、ライブラリを切り直してそのカードをトップにおいても良い。

他の海賊があなたのコントロール下で戦場に出るたび、各対戦相手は1点のライフを失う。

 先駆けサイクルの海賊版。海賊も強襲が絡んだり宝物が絡んだりと色々ギミックの多い部族ではあるので、これを使って適宜その場に必要な人材を選出できるのは悪くない相談だ。追加の能力も一気に攻めるタイプの海賊ならば良い後押しになる。特に強襲との絡みならばなんでもいいからアタッカーは必要なわけで、その条件を満たしつつ、「風雲艦隊の放火魔」や「風雲艦隊の紅蓮術師」みたいなカードを積み込めば相手は対処を迫られるはずだ。「相克」後の世界はこれまでよりも種族固めどりシナジーが強くなると言われているので、こういう潤滑油の存在は大事になってくるんだろうなぁ。

 

Golden Demise 黄金の死 (1)(B)(B) U

ソーサリー

昇殿

全てのクリーチャーは、ターン終了時までー2/ー2の修正を受ける。【承認条件】代わりに対戦相手のコントロールするクリーチャーのみがー2/-2の修正を受ける。

 ジェイスにフられた腹いせを暴発させているヴラスカさんの図。いや、何を怒ってるかはしらないけども。ゴルゴン流血闘術を炸裂させた結果、敵味方関係なしに巻き込むあたりはヴラスカさんらしいところだが、そこにオラーズカパワーが加わればなんと味方の被害は回避できる。これで「蔓延(ALA)」と同じ3マナぽっきりならお買い得である。どうせリミテッドレベルならどっちのモードだろうと活躍するのだから、面倒な承認条件など気にせず、これまで通りに使っていけばいいだろう。構築でもこの手の呪文はニーズがあるはずなんだけど、1マナ重いが効果範囲が広くておまけ付きの「ヤヘンニの巧技」が使われていない現状を考えると、あんまりニーズはないのかな?

 

Grasping Scoundrel 欲深い悪漢 (B) C

クリーチャー・人間、海賊

1/1

〜は攻撃している限り+1/+0の修正を受ける。

 現在リミテッドでも活躍している「敵意ある征服者」のコモン版。タフネスが1になってしまったのでどんなクリーチャーが出てもブロックされたら死んでしまうが、その分「征服者」よりも相打ちになる確率は高くなった。序盤の攻防で損が出にくいということは、攻撃し続けたい海賊デッキにはこちらの方がマッチしている可能性もある。どうせ1マナなのだから防御時の脆弱さを考えても意味はないのだし。ただ、今後の世界でこうした徹底して攻めだけを考えた低マナ域のクリーチャーがどの程度求められるかは定かでない。カットラスも「向こう見ず」も希少カードになる今後の世界で、このあたりの攻め手はどれくらい通用するもんだろう。

 

Gruesome Fate 陰惨な運命 (2)(B) C

ソーサリー

各対戦相手は、あなたのコントロールするクリーチャー1体につき1点のライフを失う。

 ありそうであんまりなかったタイプの呪文。クリーチャー数を参照するダメージソースは大きく2種類あり、例えば赤の火力では「大規模な奇襲(GTC)」がクリーチャーの数だけのダメージを叩き出した。そして黒いライフルーズの方法だと「要塞の規律(10E)」や「冥界生まれの密集軍(RAV)」のように多くのクリーチャーをコントロールしているプレイヤーを罰するために「自分のコントロールする数だけ」痛い呪文はあった。ただ、こうして徒党を組むイメージは白や赤(のゴブリン)に多く、黒が「こっちがコントロールするクリーチャー」を頼みにする戦法を採ることはあまり多くない。思い出そうとしても攻撃クリーチャー分のダメージを飛ばす「忌呪の金切り声(DTK)」くらいしか出てこない。今回の黒は吸血鬼フィーチャーなのである程度集団戦法が取りやすいってことなのだろうか。数を並べればそれだけ勝ちに近づくわけだが、そもそも数を並べてる時点で勝つんじゃないかな、っていう疑問を解消することもなく。基本的にはあんまりいらないカードである。対戦相手をまとめて叩けるので、統率者戦で変なデッキを組んだら何か仕事があるかも。

 

Impale 刺突 (2)(B)(B) C

ソーサリー

対象のクリーチャーを破壊する。

 問1(初級)・この呪文が「殺害(EMN)」に優っている部分を答えよ。このくらいはいくつか答えが出て来ますよね。「『液化(TOR)』で打ち消されない」とか。それでは第2問(屁理屈級)・この呪文が「果敢な爆破(AER)」に優っている部分を答えよ。これは難しいです。というか、普通は無いです。各人の宿題にします。まぁ、他の環境のカードと比べる意味ってないんだけどね。とりあえずこの精度の確定除去が4マナコモンで手に入るのは環境としては割と優秀。

 


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<青>

 

 

Admiral’s Order 提督の命令 (1)(U)(U) R

インスタント

強襲 - あなたはこの呪文のコストとして、代わりに(U)を支払っても良い。

対象の呪文を打ち消す。

 普通に使えば完璧に「取り消し」。そして自ターンにはなんとわずか1マナになるというとんでもオプションがつく。「普通、カウンターなんて相手ターンに構えるんだから意味ないじゃん」と思われるかもしれないが、そんなことはない。自ターンの攻撃後にもカウンターが活躍するタイミングは存在している。1つは攻撃後のコンバットトリックの処理。相手もなかなか「青1マナでトリックに対策される」とは考えず(あっても「潜水」くらいだ)、巨大化系などの呪文を振りかざしてきたら1マナでカウンター。強い。また、相手がカウンターを構えている場合、第2メインフェイズでクリーチャーを出した際にそれを打ち消してくる光景も日常茶飯事。そこでこれが刺されば精神的ダメージも大きい。また、この世界のプレイングの常として、インスタント除去を持っているプレイヤーは極力アタックまでこれを抱えるものである(そうでない場合は自分のターンに使っていることが多い)。「攻撃」→「除去」→「カウンター」とか、「エンド宣言したい」→「エンド前に除去」→「カウンター」とか、そういう流れは実にエレガント。実は1マナで使えるタイミングがかなり多いのである。となればこれはかなり強力な「取り消し」。アタックが必要なので活用できるデッキの範囲はある程度絞られるが、それでも「普通の」仕事はできるわけで、集めておくに越したことはないだろう。今後の世界ではインスタント呪文を使うタイミングに注意だ。

 

Aquatic Incursion 水中からの侵略 (3)(U) U

エンチャント

〜が戦場に出た時、1/1で呪禁を持つ、青のマーフォーク・クリーチャー・トークンを2体生成する。

(3)(U):対象のマーフォークは、このターンブロックされない。

 マーフォーク版の「女王の任命」。1マナ重たいしアンコだしそもそもエンチャントだし、色々と違う気もするけど大体において結果は同じ。ついでにレアリティが高い分、その後も役立つおまけ効果も一応つけられている(まぁ、重たいのでありがたみは薄い気がするが)。絆魂付きの吸血鬼と違い、呪禁付きのマーフォークは数が増えただけでは戦況を押し返しにくく、結局「深根の水域」なども評価が下がってしまう傾向にあった。しかし、今回は多少なりとも追い風になっている要素に昇殿ギミックが提供された。このカードは紛れもなく「1枚でパーマネント3枚稼げるカード」であり、4マナからこれを出せば、あとはノルマ達成までパーマネント3つ。かなり現実的な数字に近づいていることがわかるだろう。せっかくの新ギミックなのだから積極的に昇殿を狙いたい、という人はマーフォークに頼ってみるのがいいかもしれない。

 

Crafty Cutpurse 狡猾な巾着切り (3)(U) R

クリーチャー・人間、海賊

2/2 瞬速

〜が戦場に出た時、このターンに対戦相手のコントロール下で生成されるトークンは、代わりにあなたのコントロール下で生成される。

 まさかそんな方向からパクられるとは! 青には誘拐スペルというジャンルがあり、これまで長きに渡る歴史を刻んでいるが、出てくる時点で既に裏切っている例はそこまで多くない。カウンター呪文にギミックを加えた「奪取(6ED)」の類や、このクリーチャーの祖先とでもいうべき「標本集め(ALA)」があるくらいだろうか。そして、このクリーチャーはトークン限定で「標本集め」できるという。トークンだけなら大したことはないだろう、と思うわけだが、それでも2/2瞬速クリーチャーのおまけとしてさらにクリーチャーに裏切られるダメージは大きい。「饗宴への召集」なんてこれでくじかれたらそれだけで負けに直結してしまうだろうし、やっとの思いで着地した「轟く棘背びれ」が6マナ払って産もうとした子供がまさかのユダだったら恐竜お母さんだって枕を濡らす。「やつはとんでもないものを盗んでいきました」を地で行くクリーチャークリーチャーである。環境的には、「スカラベの神」をはじめとした永遠ギミックで復帰するクリーチャーを奪い去るモーションがなかなか面白い。まぁ、スカラベが出ている時点で劣勢にはなっているだろうが、相手はどうせターンエンドにトークンを出して動こうとするのでそれ以上のカウンターマナを構えている可能性は低いし、普通は一番有用なクリーチャーから復活させようとするので1体目を奪えれば戦況は揺らぐはずだ。スカラベ相手にはスカラベをぶつけるのが手っ取り早い気もするが、こんな変化球で攻めてみると何か新しい道が開けるかも。なお、こいつが墓地に落ちてる時にスカラベ合戦とかすると超めんどくさい。

 

Crashing Tide 粉砕する潮流 (2)(U) C

ソーサリー

〜はあなたがマーフォークをコントロールしている限り瞬速を持つ。

対象のクリーチャーを、そのオーナーの手札に戻す。

カードを1枚引く。

 基本デザインは「引きずり込み(EMN)」。そして「ソーサリーに瞬速」というなかなか斬新なボーナスを与えることも可能だが、よくよく見るとボーナスがある状態でようやく「排撃(INV)」に並ぶ。やっぱりあれおかしいよな! 最近でドローできるバウンスといえば「置き去り(AER)」なんかもあったが、やはりドローがつくと相応のコストになるので、2マナ以下のインスタントに比べると一気にニーズが下がっていた印象がある。しかし、3マナでインスタントならば完璧な折衷案。使い勝手もよく、今後はリミテッドを支えるエースな1枚になる予感。マーフォークデッキなら完璧な仕事になるが、別にそうでなくてもそこそこ使えるのでピックするタイミングは悩ましい。相手にトークンが多そうならさらに加点要素ありだ。

 

Curious Obsession 執着的探訪 (U) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+1/+1の修正を受けるとともに「このクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引いても良い」を持つ。

あなたの終了ステップの開始時に、このターンにクリーチャーが攻撃していなかったなら〜を生贄に捧げる。

 なんと「好奇心(SOI)」にステータス修正まで付くようになった。それだけだったら超絶パワーアップなのだが、もちろんそこまでうまい話があるわけではなく、好奇心が満たされなかった時にはなくなってしまうという刹那的デメリットが付与された。一番手っ取り早いのは、マーフォークなんかが得意技にしている回避能力持ちにつけてしまうこと。今回はコモンで1マナアンブロッカブルの「霧まといの川守り」というカードも登場しているので、その辺りに張ってやればお手軽にクロック&ドローエンジンが確保できる。最低限、フライヤーにつければ(ダメージが通らなかったとしても)攻撃宣言だけならしやすいのである程度の維持は可能だろう。攻め気の強いデッキ専用だが、ワンチャンスを狙って貼れば最低限1枚カードが引けてキャントリップにはなるのだから、1マナ程度のカードで損することもないだろう。ちなみに、勘違いしやすいが別にこれを貼ったクリーチャーが攻撃を強制されるわけではなく、自軍の誰かがとにかく殴っていれば維持は可能。

 

Deadeye Rig-Hauler 巧射艦隊の帆綱引き (3)(U) C

クリーチャー・人間、海賊

3/2

強襲 - 〜が戦場に出た時、あなたは対象のクリーチャーをそのオーナーの手札に戻してもよい。

 たまに出てくる、青の「オオクラゲ(VIS)」系クリーチャーの新作。毎回微妙な違いでなんとか差を出そうと頑張っているが、今回は強襲ギミックでの改変である。現在、バウンス能力だけのカードの基準が「分離主義の虚空魔道士(ORI)」の4マナ2/2だと考えられるので、こいつは制限がついた代わりにパワーがちょっと増えた。4マナ3/2なら青という色を考えればそれなりに頑張った数字。あとは能力をどれだけ安定して使えるか。強襲が前提ということは、アタック前の露払いに使えない。当然除去をかわすトリックなんかにも使えず、用法は「一番重い相手クリーチャーを戻してテンポを稼ぐ」というバウンスの根源的なものだけである。オーラとか装備品、カウンターが乗ってる奴らがいればわかりやすいが、強いクリーチャーがいるってわかってて強襲のために突っ込まなきゃいけないのは大変よね(フライヤーを使いなさい)。とはいえ、それなりのパワーのクリーチャーを追加しながらテンポを稼ぐ動きはアグロデッキならかなり効く。リミテッドで先手を取れれば、3、4ターン目の展開ではほぼ一方的な蹂躙になるため、そのまま勝ちきれる試合も増えるのではなかろうか。転じて防戦になると本当にただの肉だが、それでもまぁ、一応種族シナジーをフォローしながらのパワー3。どっちに転んでも役立たずにはならない。つまり、強い。コモンにこいつがいることを意識すると、今後はインスタント除去を戦闘前に確実に使う気配りが必須である。

 

Expel from Orazca オラーズカからの排斥 (1)(U) U

インスタント

昇殿

対象の土地でないパーマネントをそのオーナーの手札に戻す。【承認条件】あなたはそのパーマネントを代わりにそのオーナーのライブラリのトップに置いてもよい。

 個人的にはあったら面白いのに、と思っていたのが「都市の承認を取り上げられる」っていうギミックで、このカード名ならそういうおもしろサポートがあってもいいと思うんだけど、多分直感的にわかりにくいということでそういう挙動は無しにしたんだろうな。承認は一度オンになったらオラーズカから排斥されてもオフになることはありません。さておき、今回もアンコモンで2マナのバウンスが与えられた。最近は「軽量インスタントバウンス」もお高くなる傾向にありますね。普通に使っても「分散(ORI)」。そして承認されてればなんと「道迷い(GTC)」。2マナ相当から5マナ相当へのジャンプアップってんだから、やっぱり承認は強い。相手の探検誘発に合わせて探検クリーチャーを戻してやったりすると面白いかもしれない。

 

Flood of Recollection 想起横溢 (U)(U) U

ソーサリー

あなたの墓地にある、対象のインスタントかソーサリー・呪文を手札に戻す。〜を追放する。

 記憶が一気に戻ってきてエライコッチャしてるジェイスさんの注目のストーリー。蘇った記憶の中にはいろんな人物の姿も見えるし、注目すべきは彼の生まれ故郷であるヴリンの名物である魔導輪の姿までもが蘇っているところ。ジェイスはその不幸な体質に関わって諸々の事情で生まれ故郷の記憶を一切失っていたはずなのだが、今回の記憶喪失ドタバタラブコメの挙句、それらの原初の記憶までもが全て戻ってきてしまったようだ。はてさて、今後の彼の人生にどんな影響を及ぼすことになるのやら。さておき、そんな超重要なシーンではあるが、カードの効果は「復習(6ED)」「思い起こし(M11)」という過去の地味スペルとほぼ一緒。1マナ軽くなったので上位種ではあるが、一応、悪用されないように追放されるギミックが追加されている。この手の呪文については毎度毎度「回収したいくらいなら最初から4枚積んどけ」というのが常套句だが、2マナと軽くなったことで回収した呪文をすぐに再利用しやすくなったのは純粋に利点。試合後半にどんな呪文にでも「化ける」カードとして1枚潜ませておくと便利だったり、そうでもなかったり。ジェイスと同様、我々も過去の記憶なんてすぐに忘れちゃうので、墓地を掘り返すと「アァ、こんなんあったわ」という思いがけない出会いがあるかも。

 

Hornswoggle 詐取 (2)(U) U

インスタント

対象のクリーチャー・呪文を打ち消す。【宝物トークン】を1つ生成する。

 本質の散乱(AKH)」に宝物付けただけの簡単呪文。これだけの変更で新しいカードになり、さらにレアリティまで上がるってんだからチョロい商売である。そして、実際にこれが便利なのだからしょうがない。現在のリミテッドは(大体いつだってそうだけど)圧倒的なクリーチャー環境。この呪文が無駄になる試合なんてものはありえない。さらにこれを構えておけば次のターンのマナ加速まで狙える上に、インスタントでパーマネントを増やしたりもできる。ちなみにカード名の「hornswoggle」は成り立ちがよくわからないんですが、アメリカ英語で「騙す、謀る」の意味の方言らしい。あと、どこぞのプロレスラーのリングネーム。どういう繋がりなんだろう。日本語で言うと「ぺてん師」みたいなリングネームなのかな。

 

Induced Amnesia 誘導記憶喪失 (2)(U) R

エンチャント

〜が戦場に出た時、対象のプレイヤーは自分の手札を裏向きのままで全て追放し、それに等しい枚数のカードを引く。

〜が戦場から墓地に置かれた時、これにより追放されたカードをそのオーナーの手札に戻す。

 「トレイリアの風」に端を発する手札総入れ替え呪文の新作である。1マナ重いが、その分「対戦相手にも使える」という部分と、後ろのおまけ部分という大きな違いが。「トレイリアの風」は本当にぐるっと入れ替えてそれでおしまいだが、こちらのエンチャントなら一時的に手札を格納するだけ。お望みならばこのエンチャントをぶっ壊すことで再び失った記憶を取り返すことが可能である。つまり、手札が7枚の状態からこれをおけば6枚追放から6ドロー。引いたカードのうち1枚を使ってエンチャントを割ると、6枚戻ってきて手札が11枚! なかなかのドロー効率ではないか。まぁ、そこまでお膳立てするのは大変だろうが、中盤に土地を貯めて手札を入れ替えるだけでもそれなりだし、下の環境ならなんか変なコンボとかも組めそうな気配。

 

Kitesail Corsair 帆凧の海賊 (1)(U) C

クリーチャー・人間、海賊

2/1

〜は攻撃している限り飛行を持つ。

 こうして見ると、「海賊」を表す単語が色々あることに気がつく。種族名にもなっている一番一般的な単語が「Pirate(パイレーツ)」だが、そのほかにも「鉄面連合の海賊」は「Brazen Buccaneers」で「バッカニア」という単語はカリブ海に出没した海賊の名称とのこと。さらに、このカードで初登場する名詞は「Corsair」。コルセアもやはり海賊を意味する単語だが、こちらはフランス語が元になっているらしい。ネイティブがどういうニュアンスで使い分けてるのかは定かでないが、いろんな表現を使い分けている開発チームのこだわりを感じる。ちなみに「corsair」は船のことも表すため、「Pirate Corsair」で「海賊船」を表すらしい。ややこしいな。さておき、カードとは関係ない豆知識から入ってみたが割と有用なコモンである。攻撃時だけ2マナパワー2のフライヤーということで、現在の「見習い形成師」と大体同じ枠。「形成師」は序盤の展開でなかなか空を飛べずにまごつくこともあったが、こちらの海賊なら無問題。確実に3ターン目に空から殴りに行けるので、強襲条件を満たせる保証が得られるのは貴重だ。ブロック時にフライヤーが止められないという問題はあるものの、青を使っているならいくらでも他に止めようはあるだろう。青から海賊に入ることを後押ししてくれる1枚だ。しかし、このイラストの飛び方はあまりにアクロバティックでこのあと墜落する未来しか見えないのだが……。

 

Kumena’s Awakening クメーナの覚醒 (2)(U)(U) R

エンチャント

昇殿

あなたのアップキープの開始時に、各プレイヤーはカードを1枚引く。

【承認条件】代わりに、あなただけがカードを1枚引く。

 オラーズカパワーを手に入れ、もともと悪人ヅラだったところがさらに悪そうになってしまったクメーナさんが目印。そのまま使えば「吠え猛る鉱山(M10)」。最近は「熱病の幻視(SOI)」なんてヒット作もある「お互いドローが増えるよ」系のカードだが、「幻視」はおまけも含めての強さだったので、これ単体だとターボフォグみたいな特定のデッキだけで使われるマニア向けのカード止まり。しかし、一度承認欲求が満たされれば、今度は「風見の本殿(CHK)」にグレードアップ。こちらならどんなお客様にもお楽しみいただける。ドローを加速すればそれだけ展開力が増してパーマネント数も増えるので、おいとけばそのうちに満足いくモードには突入できそうであるが、その間に相手が得る恩恵を埋め合わせることができるかどうか。単体で使ってもあまり旨味がなさそうだが、条件達成後に重ね張りすると洒落にならない状況が訪れるため、何かコンボチックなギミックが狙えるかも。

 

Mist-Cloaked Herald 霧まといの川守り (U) C

クリーチャー・マーフォーク、戦士

1/1 〜はブロックされない。

 「トリトンの岸忍び(JOU)」の種族……いや、職業変更版。この世界のマーフォークは真面目な守り人ばかりなので、職業「ならず者」はあんまり良くないだろうし、そもそも「トリトン」っていう呼称がテーロス限定のものだったので、改めて転職して新しいカードになった。最近だと1マナアンブロッカブルの「這い寄る刃」はリミテッドでかき集めてカルトーシュ張ってぶん殴る戦術が成立するダークホースとして活躍したが、今回はマーフォークサポートが多いので普通に有力候補として活躍が見込める。マーフォークにドロー能力を与える「海底の信託者」との組み合わせは鬼畜だし、そのほかにもカウンターを乗せるギミックと合わせるだけでも容易にエンドカードになってくれる。長期戦を見込んでブロッカーを固めてくる相手には的確に刺さる1枚である。海賊デッキで採用して強襲トリガーとして使うのも良さそう。

 

Negate/否認(AER)」 C

 安心安全の性能だよ。なぜかここ最近はスモール(第2)エキスパンションでこの呪文を再録する流れが続いています。まぁ、常にスタン環境に居続けてもらった方が環境の調整は楽でいいよね。リミテッドで使えるかどうかはわからないが、普通に考えるとメインでスタートできることは稀。

 


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○「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」 5

 今時ろくでなしなんて言葉はスッと出てこないよなぁ。あの教室にいたメガネはいつの時代の人間なのだろうか。いや、どんな世界のことなのかもまだ分かってないけど。

 タイトル一発でそれと分かる、最近じゃ珍しくなりつつあるくらいにラノベラノベしいアニメ。タイトルの文字の並びだけを見るとうっかり「とある魔術のなんちゃら」とかと見間違えてしまいそうだが、内容としてはもうちょっと量産型の方に位置する。主人公が指導者側ということで、ここ数年のアニメの中で一番近いのは「空戦魔導士候補生の教官」でしょうかね。もしあれ同じくらいの作品だというなら、ぶっちゃけ期待すべき部分はほとんど無いという残念な結論になる。

 だがしかし、……なんだろね、嫌いじゃないよ。監督の名前は初めて見るし、製作のライデンフィルムも取り立てて目を引く実績を残したスタジオではない。あんまり期待要因が無かったのだけど、1話目の話の運びは悪くない。基本的に徹底的にお約束を重ねていくデザインだし、どう考えても風俗店にしか見えない学園の制服とか、恥ずかしげもなくネットスラングじみた引用台詞を吐くところなんかは余すことなくラノベパワーを発揮しているのだが、ギリギリのところで、どうしようもないテンプレ地獄を避けているような印象がある。更衣室オープンの時の口上もそうだったし、決闘後のオチの部分もそうだ。普通ならあの決闘は主人公が「何かの片鱗」を見せて学生連中から「あいつは一体何者なの?」っていぶかしがられる展開だと思うのだが、わざわざエンディングを削ってまで繰り広げた茶番により、「第1話で主人公があがるタイミングが一度も無い」という実に希有な展開。これはこれで新しい。まぁ、このタイトルだし、お約束はお約束なのだから2話3話と繰り返すうちにテンプレに乗っていくのは間違いなかろうが、そこに辿り付くまでに工夫があるのは良いことだ。溜めに溜めておきながらボコられる主人公を見て、何となく予想はついていたのに不覚にも笑ってしまった。

 また、キャラクターデザインは良い方の意味でゴリゴリのラノベテイストになっていて、あけすけなエロも含め、潔い萌え風味は割と充実感がある。メインヒロインがケモ耳のくせにその部分に一切触れないってのも斬新だよな。あれ、ひょっとして単なる髪飾りとかなんですかね? だとしても、それを誰も弄らずに成績優秀なお嬢様がつけてるってのもおかしな話だけども。ギャグを回したときの主人公の立ち振る舞いも、存分にイラッと出来るという意味ではむしろ正しい方向性であり、なんだか昭和のコントを見ているような安心感もある。ここまでやっておいて、一気に主人公として盛り返す展開ってのはなかなかハードルが高いと思うのだが、果たして2話目以降にどんな話になっていくんでしょうか。

 中の人は、ほとんど聞かない名前が並ぶのがむしろ意外で、特にメインの2人は聞き覚えがないけどすごく馴染む仕事ぶり。藤田茜って名前はどこかで見たことがあるし、宮本侑芽っていう名前もなんか見覚えがある気がするのだが、来歴を確認してもピンと来る仕事はないんだ。一体どこだったか……。まぁいいや、この作品が改めて第一の看板に……なっていいのかなぁ。

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○「王室教師ハイネ」 4

 なんで門番のキャストの方が豪華なんだよ。そんな連中立たせておいていいものか。

 実は原作をちょっと既読。行きつけの漫画喫茶のオススメ本コーナーに置かれていたので、だいぶ前に何となく読んだ記憶がある。まぁ、その時にも全部読んだわけでなくて1,2巻でやめたと思うので、あとの展開がどうなってるのかはさっぱり知らないし、中身もあんまり覚えてないんだけど。既刊全部読まずにやめたのは別につまらなかったからではなくて、私は漫画喫茶に籠もるときに「1つの作品を一気に」っていう読み方をあんまりしないだけ。せっかく色んな漫画が並んでるんだから色々触ってみたいなー、って思って、1巻だけつまみ食いとかするわけね。まぁ、その結果次に行った時に全部忘れてるんだけど。しばらく読んで「これ、前も読んだわ」っていう経験が何度かあるという。年は取りたくないものですね。

 閑話休題。そんなわけで内容は何となく知っている漫画で、「あぁ、あれアニメ化したんや」とちょっと驚いた。多分読んでる時は嫌いじゃない漫画だったと思うのだが……アニメになってなんか微妙に掴みにくいものになってしまった気がする。んー、何が原因なんだろう。基本的にユルい漫画であり、ちんちくりんのハイネが面倒ごとを起こす王子連中を淡々と矯正していく様子を描いたハートフルギャグというジャンルだと思うのだが、そのギャグの部分があんまりアニメのうま味として活きてこないというか。ハイネのぼそっと漏らす毒とか、淡々と繰り出す突っ込みなんかが笑いどころの作品のはずなのに、その部分が画面で押し出されずに流れてしまっている感じ。コロコロしたハイネの可愛らしさもあまり印象的な仕事にならず、全体的に退屈で間延びした印象が強いのだ。まぁ、多分メインで狙っている視聴者層は「綺麗な男の子」目当てのそっち側の層だと思うので、あまりどぎついギャグにする必要もないのだろうけども。

 確認してみると、どうやらメインキャストが総じて本職ではないというのもこの作風の一要因になっているようだ。なんといつの間にやらミュージカルの舞台になることが決定しており、今回キャストを担当しているのはそちらの舞台と同じ面々。元々役者連中なので下手ってこともないのだが、過剰なギャグを盛り込むノリの強さを出す意識が無いらしく、どこか画と音に突き放したような印象があるのだろう。特にハイネはもうちょっとアニメっぽいキャラをイメージしていたので、地に足をつけたキャラになってしまうと全力で振り切れない気がする。これも舞台版とのギャップを埋めるための措置なのだとしたら何となく納得はできるのだが、アニメしか見ない身としては、出来ればこっちはこっちでもっと好き放題やってほしかったところだ。

 まぁ、もうちょっと見続けてキャラが増えてみないと全体的な良し悪しは分かりませんが。半端に中身を知ってるせいで今後の視聴モチベーションが削られそうなのがなぁ。

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