最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
メガネ交換とかいう斜め上のコミュニケーション、第11話。いや、そりゃ合わないでしょうよ。マフラーとかコート羽織らせるのと訳が違うぞ。 などと煽ってはみたものの、正直今回はひいき目に見てもあんまり動きが無かった回である。颯太が決意を固めて自分の過去を告白したわけだが、ぶっちゃけ視聴者目線からしたら大体分かってる話だし、「世界の危機に瀕してる状況で青少年の些細な悩みをそんなに熱弁されても……」っていうのが正直なところ。当人からしたら大きな問題なんだろうが、今それ重要じゃないよね、っていう。あと、更に突っ込むなら、今回みたいな顛末だけで颯太がセツナのことをひた隠しにしていたことにもあまり共感は覚えないんだよな。そりゃまぁ、罪悪感があるのはいいとして、メテオラたちにアルタイルの情報を伝えるときに、作者と自分の関係性なんてどうでもいい事だったわけで。「あれは同人から派生した作品で、作者はそういえば亡くなったって聞いてますわー」というくらいのことをさりげなく言っとけばもう少しメテオラさん達の行動も効率化出来たはずなのに、何でお前の勝手な鬱エピソードに引っ張られなきゃいけないんだよ、っていう。まぁ、作品全体を通して考えると、おそらく「ものを作るということ」っていうテーマを掘り下げるための準備なのだとは思うが……ちょっと尺取りすぎだよね。Aパートの鹿屋との対話も長かったし。 今回、颯太を立ち上がらせるきっかけになったのが鹿屋だったのはちょっと意外だった。これまで単なる癇癪持ちのやっかいものっていうイメージしか無かったし、世代が近い颯太に何らかの共感を覚えたとしても、わざわざ颯太に感情移入して、更にアドバイスまでしてくれるような人間には見えなかったから。一応「自分もそうだったからウジウジしてるヤツを見ると我慢ならない」っていう動機があったらしいけど、まぁ、今の颯太を見たら誰だってそう思うしな。 わざわざ鹿屋が説得する必要性は特に感じなかったが、一応、「鹿屋自身の世界観」を見るためのシーンとしては機能していた。「被造物はそもそも物語を紡ぐためのツールとして生まれてきたので、その世界の中では目的を与えられ、それに縛られるしかない」という状況。言わば運命論的な絶望があってもおかしくないのだが、鹿屋はそれを別に構わないという(弥勒寺は嫌だっていう)。確かに、「誰かに縛られた運命」と言えば聞こえは悪いが、「何をしたらいいか分かりやすい人生」が良いと考える人間もいるだろう。実際、人生はチュートリアル無しのハードモードなわけで、被造物が「神」の存在を知覚せず、自分の意志だと思って物語を進めているあいだはそこにストレスは無いはずだ。この世界に顕現し、神の存在を知って改めてその理不尽を思索するわけだが、こっちに飛び出してきた時点でそんな「運命」からは解き放たれるわけで、鹿屋サイドからしたらどっちに転んでも結果オーライ。何もすがるべきものが無い人生の方が救いが無いのかもしれない。だからこそ人間が自分の手で「神」を作り出して拠り所にする「宗教」が生まれるわけでね。鹿屋たちはまさに、「神に面会した人間」なのだ。我々は、もしかしたらただその神の存在を知らないだけかもしれないですよ。異方存在とかね。 また、「被造物と世界」の関わりに関しては、一命を取り留めたセレジアさんがその作者である松原さんと話をすることでもう1つの側面もうかがい知れる。普通の被造物は「神の手の平で踊るだけ」。鹿屋は「神の手の平から飛び出したから自由」(真鍳ちゃんあたりもそうだろうね)。そしてセレジアは、更に一歩進んで「神と一緒に自分の世界を作る」。この物語の最後にセレジアたちが自分の世界に「戻る」かどうかは分からない。というか、すでに作者が死んじゃってるメテオラさんたちなんかは、戻ったところであんまり楽しそうでもないのだが、セレジアの場合、戻るにせよ戻らないにせよ、神との直談判で自分の世界を「変える」ことが出来そうなのだ。前回のお話で新武器を手に入れたことだって、言わば顕現による新たな影響。クリエイターが産み出した被造物が、クリエイターと出会うことで今度は「作る側」に回っていく。これこそが、このアニメのタイトルになっている「Re:CREATORS」の意味とは考えられないだろうか。まぁ、セレジアさんは自分の世界を好き勝手に書き換えることを楽しむような性格でもないので、「造り手」とまではいかないかもしれないけど。セレジアと松原さんの関係性は、おそらく今作の中では一番恵まれた、幸せな「神と被造物」の組み合わせなのだろう。 そうして「作者と世界」の関わり方を考えると、今回のお話なんかは「神の意志」をもう二度と反映出来ないアルタイルさんの苦悩に帰結していくのかもしれない。神は死んだ。この世界の理不尽に殺された。だからアルタイルは世界を憎む。まぁ、なんか単純ではあるけど、今のところはそういう理解だ。セツナのお話はそうして「アルタイルと作者」という2者関係で完結している気がするのだが……颯太は今後どういう風に絡んでくるんだろう。今回なんでこいつが「オタクなりのリア充生活」を送った様子を延々見せられたのかは謎である。ピクシブで知り合ってニコニコ超会議で初デート、しかも相手は話の分かるメガネで黒髪ロングで愉快な絵師の女の子って……オタクの妄想フルスロットルじゃないですか。関係者以外がバックヤードに立ち入るのは禁止です。イベント参加のマナーは守って下さい。 しかし、今回弥勒寺さん一言もしゃべってねぇな……。 PR 6月17日 ドラフト模様(AKH×3) ピック順 【Chrolony】→【Sangriter】→【Thraxi】→【Alessi】→【Mei】→
さぁ、いよいよ「破滅の刻」の情報も出始め、このアモンケット世界も残り一ヶ月を切りました(実をいうと7月末のつもりでいたんだけど、今確認したら7月第2週が発売日でびびった)。ということで、アモンケット世界も残りあと(最大)3戦という……うわぁ、割と後がないわ……俺、まだ優勝してないんだけどなぁ。なんか、この世界はもう無理な気がして半ば諦めてる。いいんだ、そういうちっちゃいことを気にしてても立派な大人になれないんだ。大事なのは、デッキを楽しむこと。まぁ、勝てなかったらやっぱり楽しくないんだけどさ。
<青>
Academy Drake アカデミーのドレイク (2)(U) C クリーチャー・ドレイク 2/2 飛行 キッカー(4) 〜がキッカーされているなら、これは+1/+1カウンターが2つ置かれた状態で戦場に出る。 「風のドレイク」or重たい「大気の精霊」の選択型クリーチャー。序盤から中盤にかけてはどんな環境でも一定の仕事がこなせる「風のドレイク」としての仕事を素直に担当し、最終盤で引けばフィニッシャーとしてより圧力を持った状態で登場できるという、キッカー呪文の基本理念に忠実なわかりやすいコモン。「風のドレイク」の時点でコモンとしては超合格なわけで、そこに選択肢まで生まれて弱いわけもなく。ただまぁ、キッカーモードで使う状況がどれくらい訪れるかと言われるとそんなに目覚ましいパワーアップでもないので、これまで「風のドレイク」をピックしていたタイミングと大体同じでいいんじゃなかろうか(つまり、割と難しい)。
Academy Journeymage アカデミーの修士魔道士 C クリーチャー・人間、ウィザード 3/2 あなたがウィザードをコントロールしているなら、〜を唱えるためのコストは(1)少なくなる。 〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手がコントロールするクリーチャーをそのオーナーの手札に戻す。 なんで「Journeymage」で「修士」っていう言葉が出てくるのかはよくわからない。どういう存在なんだろう。さておき、毎度おなじみの「オオクラゲ」一家の新入りである。現在も「巧射艦隊の帆綱引き」が活躍中だが、使い方はほぼ一緒。基本形である「分離主義者の虚空魔道士」よりもパワーが多い代わりにコストが重く、条件次第ではそこをパスできますよ、っていう設定だ。ギミックとしてウィザードシナジーが取り入れられているが、今回ウィザードカラーは青赤に設定されており、インスタント・ソーサリーの枚数も割と大事になるのでこの手の「クリーチャーを置いとく必要がある」ギミックとのバランス調整が結構難しい。このカードはある程度遅めでも引けるだろうし、何とかサポートを多めに用意してビートの切り札としたいところだが……。戦闘前にバウンスして殴りやすくする選択肢が選べるのはありがたい。
The Antiquities War アンティキティー戦争 (3)(U) R エンチャント・英雄譚 Ⅰ、Ⅱ- あなたのライブラリを上から5枚見る。あなたはその中からアーティファクト・カードを1枚公開して手札に加えても良い。残りをあなたのライブラリの一番下に無作為に置く。 Ⅲ- ターン終了時まで、あなたのコントロールするアーティファクトは基本のパワーとタフネスが5/5のアーティファクト・クリーチャーとなる。 「アンティキティ」自体が「古代の遺物」という意味なんだから「古代戦争」みたいな日本語名でもいいのだが、エキスパンション名としての「アンティキティ」に意味を見出すファンも多いのでこちらの名称が採用されている。正式名称は「アンティキティー」と最後に長音が入ることに注意が必要。いわゆるウルザとミシュラの兄弟喧嘩のお話であり、その証拠に工匠だった2人の揉め事を表すかのようにアーティファクトがらみの能力になっている。1章だけだと、4マナもかかった割には大した効果ではないが、2章に入ってようやくアドバンテージが確定。そして3章になると突然のテゼレットである。あのおっさんもカラデシュから逃げ出した後に何してるんだろうなぁ。時限式テゼレットとして、アーティファクトを並べるデッキならエンドカードになりうる効果である。1章2章でも安いアーティファクトをかき集め、なんなら宝物トークンもずらりと揃え、最後にはドカンとテゼレット。テゼさん本人に比べて除去される可能性もそこまで高くないし、何かデッキが成立しそうな気もする。
Arcane Flight 秘儀での飛行 (U) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは+1/+1の修正を受けるとともに飛行を得る。 何はともあれ、絵が最高にイカしているカード。もう、こんなダイナミックなにゃんこは金輪際拝むことができないのではなかろうか。よくネットのおもしろ動画とかに上がっている、「目測誤ってあらぬところで落下していく猫」が見せるこの跳躍時のポーズ。普通ならこのまんま重力に負けて残念な結果に終わってしまうわけだが、ドミナリアでは違う。虎に翼ならぬ猫に翼だ。きっとこの後、見事なフライング猫パンチが炸裂してお目当の小鳥を取ることができたのだろう。まぁ、フレーバーによると生態系がいい迷惑らしいが、別にこの程度で鳥が絶滅したりはしないからでぇじょぶだ。で、そんな飛行猫で満足してしまったが、史上何枚目かもうわからない「飛行」の上位互換カード。最近だったら小型の「風と共に」って言った方がわかりやすいだろうか。コストが半分だから修正値も半分。まぁ、どう考えても2マナで+2の方が強かったのだが、これだってクリーチャーの強さが激変するのは同じこと。適当な地上の1/3あたりを飛ばして適宜基盤クリーチャーを作るのがいいだろう。青絡みの速いデッキが組めるならキーカードになりうる。
Artificer’s Assistant 工匠の助手 (U) C クリーチャー・鳥 1/1 飛行 あなたが歴史的な呪文を唱えるたび、占術1を行う。 あんまり助手向きじゃない使い魔だよな……。まぁ、「ワタリガラスの使い魔」みたいなもんなんでしょうかね。1マナで1/1飛行という最低限の能力を持っているのでマナカーブを埋めたいというニーズがあるならそれだけでもそこそこ。そして歴史的応援団としての仕事もあり、占術1というささやかな効果ながら、複数回起動できるので蓄積させることで1マナ以上の仕事を積み重ねることが可能。歴史誘発条件はどうしても誘発回数の少なさがネックになりがちだが、こいつがいれば歴史的カードが次の歴史を導く呼び水になるのでデッキ全体がグッと回りやすくなるのである。なるほど、そうして情報をつないでいくのが鳥さんの役目なのかもしれんな。
Befuddle 混迷 (2)(U) C インスタント 対象のクリーチャーは、ターン終了時までー4/ー0の修正を受ける。 カードを1枚引く。 青の名物であるパワー減少系インスタントの新作。この手のカードも随分種類が増えてきてなかなか区別が付けにくくなっているが、一応「−4で」「単体が対象で」「カードが引ける」のは初。一番近い類似品(というか下位互換)は−3修正でカードが引ける「戸惑い」ということになるので、一応パワーアップだ。やったね。ただ、この手のカードは結局色々作られている割にはリミテッドでもなかなかデッキインされないので、細かい違いを気にしてもしょうがないとは思う。
Blink of an Eye 一瞬 (1)(U) C インスタント キッカー(1)(U) 対象の土地でないパーマネントをそのオーナーの手札に戻す。〜がキッカーされていたなら、カードを1枚引く。 「乱動への突入」の名義変更再録。一応「乱動/Roil」という言葉は地形そのものが力と意志を持っていたゼンディカー世界の固有語として用いられていたので、今回はある程度再利用可能な一般的名前に改定されたんだろう。「乱動への突入」も充分強かったので、今回も様々なシチュエーションで活躍してくれるはずだ。途中まで読み進めた英雄譚を戻して1章から読み直すのもいいかもしれない。余談だが、わざわざMTG Wikiを見に行ったら「キッカーすればある意味で『謎めいた命令』」って書いてあって「確かに」という気づきがあるなど。イラストの蓮コラっぷりは一部界隈で阿鼻叫喚の様相。 もう、全部サンダルさんに任せておけばいいんじゃないかな、第11話。ついに村の伝説分野でまでヒーローになりよったぞ。もう、どこにも付け入る隙が無いじゃないか。 凛々子編、そして婚活パーティ編の後編。まぁ、相変わらず落としどころは「そんなもんかな」っていう作品なので、全体的に何かでかい収穫があったというわけでもないのだが……それにしてもさ、間野山って実はすごい町なんじゃないかっていう思いがどんどん高まってるよね。これまでも割と「そんな便利な伝統芸能とかあるんかい」っていう展開が多かったのだが、今回、何の前触れもなく町外れに展望台&ボルダリングウォールが出現。「ちょっと前に作った」って、意外と面白い売り出し方もしてるんじゃないの。もっとそこを押し出していけば、少なくとも持ち腐れにはならずにすんだはずなのに、何故かずっと死蔵してて初めて登場したのが婚活回っていう。まー、わざわざバス移動していかなきゃいけない屋外のウォールにどの程度の価値があるのかは分からないけども……普通ならそんじょそこらにあるもんじゃなかろうし、近隣の都道府県程度なら客も呼び込めそうな気がするんだけどなぁ。 さておき、そんな秘密兵器の甲斐もあって、婚活イベントはそこそこの盛り上がりで無事に閉幕。途中、予定調和で元カレ襲撃によるご破算なんて展開もあったけど、これだって「間野山に愛想を尽かされて失敗したんじゃなくて、予想外のトラブルでイベントが失敗したんだよ」っていう大義名分を作るための措置だろうし、「駆け落ちの里」のアイディアはカップルにも案外受け入れられそうなので、今回の2人は最終回間際で間野山に駆け込んできたりするかもしれない。確かに世の中にそんな施設無いもんな。「全国の駆け落ちしたい不幸なカップルの皆さんは、間野山に来ていただければ当面の住居、仕事、福利厚生諸々を優遇します」っていう触れ込みなら、案外今の御時世は変なものが流行って流入住民が増えるかもしれませんよ。まぁ、そんな訳ありの余所者ばかり増えられても後が困るけど……でも、若い夫婦ばっかり引っ越してくるわけで、人口回復政策としては安定感あるよな。 そうして「余所者を入れるか入れないか」っていうお話と絡めて展開されたのが、今回の凛々子話。今作は「町興し」の方の要素は「そうなればそうなるやろ」みたいな良いあんばいのところに落としてくれるのだが、メインキャラの人物を掘り下げようとするお話はなんか微妙な印象なんだよなぁ。以前の真希の話も結局落としどころがモヤッとしたし、今回の凛々子の話も、彼女の悩みがこんな簡単に解決していいものか、ってんでちょっとしこりが残る。色々と唐突なんだよなぁ。 今回の話の組成としては、「龍」と「婚活パーティ参加者」と「凛々子」(と「サンダルさん」)が、全て「異物」というテーマで関連づけられており、凛々子自身は過去の「追い出された龍」の物語を探し歩き、最終的に「龍は追い出されたのではなく迎えられようとしていた」という別案を見つけることで保身を行う。他にも「サンダルさんのひい爺さんひい婆さんも異文化交流の成功例だよ」なんてところからも決して間野山が閉ざされた場所でないことをアピールするし、上述の通り、婚活女性達とも決して喧嘩別れしたわけではなく、「間野山はいいところだからまたおいで」という穏当な終わり方。「異物を受け入れる」という全体テーマでまとまっている。ただ、サンダルさんや婚活女性はこの程度でもいいのかもしれないが、凛々子の場合、「実際に母親が間野山に耐えられなかった」というどうしようもない現実があるわけで、そんなに簡単に「異物扱い」の闇を乗り越えられるものではない。また、凛々子自身も「誰も私を認めてくれない」と厨二じみた訴えをしていたものの、ぶっちゃけ、視聴者からすると「お前別に努力してないのでは」という印象が先に立ち、「生きる悩み」というよりも「箱入り娘のわがまま」みたいに見えてしまう。まぁ、わがままの受け入れ先がこれまた適当な由乃なので、バランスとしては丁度良い気もするけども。「なんか分からないけど私を認めろ」という凛々子の雑な訴えに、「何か分からないけど私よりすごいし認める」という由乃のキャッチ。うーむ、これでいいものか……。そもそも「普通であることにコンプレックスを感じる由乃」って言われてたけど、絶対普通じゃないし……。 そうそう、これまで正論だけを吐き続けてきたババアに関しても、やっぱり凛々子が絡むとちょっと駄目な大人になっちゃうのが困りものだね。どうしても孫に甘くなってしまうのは祖父母の性であるが、ババアが甘やかしすぎてるせいで凛々子が引きこもってる部分もあるし、彼女が何か変化を試みた時に「凛々子は凛々子なんだから無理しなくても良いんだ」と言ってしまうのは、本当に駄目なパターンだ。今回の一件から、ババアも少し凛々子の見方を変えてくれればいいのだが。まぁ、次の凛々子回があるかどうかも分かりませんけどね。 とんでもない展開キター!!!! 第9話。いやぁ、どっかでちゃぶ台ひっくり返すだろうとは思ってたけども……その方向は流石に予想してなかった。どないやねん。 ついに真道とザシュニナの膝詰め談判が開始された。ただし、あくまで真道の方は「これからどうしよう」という漠然とした問題を打開するための対話を求めただけであり、酒を入れてほどよいところで落ち着くくらいのものだっただろう。しかし、ザシュニナさんたら「宇宙遊び」の核心にチャレンジするラストステージのつもりで挑んでいたようで……これだから異方存在って奴は……。 まず、彼がとりい出したのはワム・サンサに続く最終提供品・ナノミスハインである。一応「質量・慣性諸々制御支援装置」というざっくりした説明だったが、まぁ、とにかく「位置」や「物質」といったレベルでこの世の理を揺るがすとんでもないものである。「重さが軽くなる」ってんで真道は単純に「流通革命」などを持ち出したが、この世界における質量やら空間情報が自由に操れるとなったら、そんな話ではすまない。これまでの物理法則・科学法則が全てひっくり返るのだ。質量というのはそのものがこの世に存在する証のようなものである。「運動」が意味を変え、「位置」がおぼろになる。後は「時間」に干渉するまでそこまで距離もないだろう。宇宙は、完全に宇宙から脱却する。これまでのワムやらサンサとは別次元の「コワレ」がナノミスハインなのだ。 これまで通りに受け入れるなら、更なる革新がこの地球に訪れ、しばらくは様々なトライアル&エラーが続いていく。46億年の地球の歴史で行われた全てが人類によってリセットされ、新たな地球や宇宙を産み出すことになる。当然真道はそのことの危険性についてザシュニナに尋ねるわけだが、残念ながら、ザシュニナと「膝を突き合わせて」対話するステージは終わりを告げていた。 ザシュニナがついに打ち明けた異方存在の目論見。ぶっちゃけ、それ自体は割と安易といえば安易なものであった。インキュベーターが魔女の卵を育てて魔力を吸い取るのと似たようなものである。まぁ、幸い異方存在は人類という「糸」を神の奇跡のごとく稀少なものとして一応は尊重してくれているので多少慈悲めいたところはあるのだが、それでもまぁ、文字通り「次元が違う」存在であり、たとえるなら我々にとってのミジンコ以下である。だって、ミジンコは一応人類と同じ次元を生きるからね。相手は37次元高次にいるわけで、我々が紙の上に一本の線を引き、ただ何となく点を打ち、その点を眺めているよりももっと他愛ない存在、それがザシュニナにとっての人類なのである。そりゃまぁ、なかなか理解するのにも苦労するわけだ(我々はパソコンのドットと対話出来るとは思わないだろう)。 異方存在はあまりに高次の存在だったために、あらゆるものを解析しつくしてしまい、この世界に飽いているという(これっておかしな話なんだけどね。高次の世界ならそれだけ周りの情報量も高次なはずなんだから)。とにかく何もかもが「分かっちゃう」という異方存在は、ぶっちゃけ暇なのだ。新しい新聞が読みたい、新しいゲームがやりたい。そういう感覚で、試しに色んなものを作ってみたらたまたま「人類」という糸が繭から出てきた。正確に言うなら「人類」ではなくて「この宇宙」だろうが、とにかく、そんな宇宙の中でもゴミみたいな矮小な存在である人類というハイパーミクロな連中が、何か今まで見たことのない反応をしている。これを色々いじって反応を観察しようぜwwwってのが、ザシュニナの来訪目的なのであった。まぁ、予想通りといえば予想通りか。 そして、そんなネタバラシをしたら意外に真道さんがひるんだのがザシュニナの計算外。「あれー、真道だったら割とすんなり異方の感覚が理解出来るとおもったんだけどなー、せっかくサンサまで見せたのにー」くらいの感じで、自分のプレイングミスを反省するザシュニナ。これまたテンプレな台詞で説明するなら、「人類には早過ぎた」。ごめんごめん、もうちょっと待ってからやりなおすわー、ってんで、真道のリセットボタンを押そうとするザシュニナ。まぁ、やっぱりヤツにとってはそんなもんですよね。だってコピーとってるから問題ないもん。我々だって、RPGで知らないボスに突っ込む時は事前にセーブしてから行きますよね。負けたデータなんてとっておかないで、すぐ消してロードするじゃないですか。ザシュニナさんはちゃんとふっかつのじゅもんをメモする人なんです。もちろん、真道サイドからしたらたまったもんじゃない話。突然のハンドソニックはいくら何でも分かりやす過ぎるイメージやな!とか突っ込むまもなく、憐れリセットボタンは…… 押されなかった。なんだそれ。なんか、出てきた。あんなに品輪博士にカドを開けるようにやきもきしてたくせに、いざとなったら自力で突っ込んできた。ようこそ徭さん。いや、ツカイさん。あんた……そんななあぁ! いやー、笑った。驚くとか感心するとかじゃなくて、笑った。なるほどねぇ。これまでのエピソードで、例えば「いらんやろ」って思ったカドをゴロゴロする話なんかも今回のナノミスハインの概念を理解させる手っ取り早い行程だったし、前回のデートプランも、このツカイさんに辿り付くための前振りだったわけだね。うーむ、異方存在って、実はものすごく下世話な話が好きなだけの連中なのでは……。 まぁ、トンデモ要素はさておくとして、今後の展開で何が怖いって、ザシュニナは否定してたけど、実質的な「神」として定義されてしまったおかげで、後はザシュニナ(たち)がなにしてようが全部理屈は通っちゃうんだよな。たとえば、あれだけあっさりと真道がコピー出来るんだから、最低でも、地球まるごとのコピーをとって、その時間経過をずらしながら観察する、くらいのことはやってて当然なんだ。我々がアドベンチャーゲームの分岐の前にセーブデータ分けるのと同じ感覚で。人類が「奇跡」だというなら、それくらいの保険はかけてるはずなんだ。つまり、何をやっても「やりたい放題」が待っている。我々人類は、やっぱり異方存在に対してあまりに無力なのだ……。 これ、どうやってオトすんだろう。一番手っ取り早いのは、「キャラとして一番ぶっ壊れてる品輪博士を異方に連れてってもらえばいんじゃないかな」っていうオチ。いや、単なる願望なんですけどね。続編の「正解するくぎゅ」にご期待下さい。 なんでこの世界の雌狸はみんなして可愛いんだろう、第10話。四国の穴掘りだぬき、訳分からないキャラなのにとりあえず「こいつ可愛いな」だけは印象として残るんだよなぁ。 一触即発、偽右衛門会議の六角寺でぶつかり合う弁天様と二代目。間に挟まった矢三郎は一体どうなるのかと危ぶまれたが、2人が直接対峙してしまったら、弁天は一旦引くしかない。たとえこれまで2度も煮え湯を飲まされた相手にでも尻尾を巻いて逃げるような女ではないのだろうが、ここで突っかかっても女が下がるということだろうか、鷹揚とした態度の二代目を前に、弁天は何か気になる捨て台詞を残して再び京の空へと消えた。彼女は、狸たちを一体どんな存在として見ているのだろうか。「本当に優しい天狗」とは、一体誰なのだろうか。 まぁ、何とかその場は収まり、矢一郎が天狗の後見を得たという既成事実は残せたのだろう。偽右衛門会議は片が付き、残った狸はきたる記念日(総一郎の命日なのか……)を待つばかり。そして、そんな時間をのうのうと過ごしていては命が危ないってんで逃げるのは矢三郎ばかり。「逃げの矢三郎」の二つ名は伊達ではなく、なんかもう、色んなところで逃げてるな、こいつ。こんなに逃げることに特化した主人公なんてジョジョ第二部くらいでしか見たことないわ。彼が逃走した先は、あのヘンテコな画家の菖蒲池先生のところ。どうやら彼は滋賀県在住らしいのだが、逃げるときの行動範囲の広さは流石の矢三郎。今期は滋賀だの有馬温泉だの(あと地獄だの)、色んなところに逃げたり隠れたり。先生のところには偶然淀川先生が居合わせたりもしたが、そんな折に2人で相談するのは年末恒例、金曜倶楽部の狸鍋のこと。何しろ総一郎の死因がそれだからね。今年は淀川先生が暴れて狸鍋は断固阻止するらしいが、あの寿老人がそう大人しく引っ込んでくれるかどうか。 そう、やはりこの狸鍋こそが、この物語の中心にある料理なのだ。下鴨の阿呆の血が注目されたのも、総一郎という偉大な狸の死がきっかけであり、思えば弁天とのいざこざだって、彼女が狸鍋を食っていなければこんなことにはならなかったかもしれない。物語も佳境にさしかかり、その焦点は狸鍋である。 不穏の1つ目、それは四国に出向いた矢二郎がたまたま目撃してしまった衝撃の事実。四国には下鴨を代表とする京都の狸とも懇ろの狸の一派がいるらしいが(四国は狸王国である)、そちらの居宅で矢二郎が目撃したのは、信じられない男の姿。いや、まだはっきり分かってないんだけど……その声、そのCV中村悠一、どっかで聞いたことありませんかね?! 不穏の2つ目。それはよりダイレクトに迫る命の危機。矢三郎の隠遁場所は家族には知られているようで、玉瀾も心配になって様子を見に来たりしていたわけだが、続いてちゃんとやってくるのがツンデレマスターの我らが海星。前回のいざこざのおかげで、もう矢三郎の前に姿を現すことにも抵抗はなくなったんですかね。何の因果か彼女の姿を見て変身が解けてしまう矢三郎も災難だが、まぁ、今回は誰にも見られるような場所でもないから大丈夫。片っぽだけ狸で片っぽが人間(可愛い)だと気にくわないってんで、矢三郎はわざわざ藪に潜り込んで海星にも変身を解かせるあたりが何だか初々しい関係を臭わせてニヤニヤしてしまう。まぁ、海星は狸フォームでも充分可愛いんだけどさ。ちなみに、今回一番可愛い狸モードは、海星に「ついてこい」って言って先に行っちゃった矢三郎のお尻です。モフモフしてるなぁ。 狸の姿に戻って二匹で雑談する中で、海星が「気持ち悪いこと」について切り出してくる。彼女がここ最近ずっと抱えている違和感は、実兄である呉一郎についてのもの。父の死という大事件のために放蕩息子が帰還し、心を入れ替えて矢一郎の支援に回った、というのが建前だったはずなのだが、そんな呉一郎はどこかおかしいという。賢明な海星でも分からない程度の違和感かもしれないが、行動もちぐはぐだし釈然としない。あの兄は、本当に呉一郎なのか……。 鳴り響く銃声。撃ったのは天満屋、得物はあの、早雲の命を奪った空気銃。あの時実際に早雲を撃ったのは寿老人だったが、その手先となった天満屋が海星を襲った。その意味は、時期を考えれば明らかである。目の前に海星がいるせいで緊急時にも変身が出来ない矢三郎。そして、必死の彼に次なる銃弾が。 今年の鍋はどうなってしまうのか。もちろん、狸の得意技は「狸寝入り」なのだから、そう簡単にくたばるような矢三郎ではないと信じたいところだが……。 久しぶりにMagicの歴史にでかい爆弾が投げ込まれたので、一応覚え書き程度に。当記事はWizards社の公式記事「変身2.0」について勝手な感想をまとめたものなので、未読の方は先にそちらをご覧下さい。
Magicのブロック構成について、以前変更があったのは3年前。マロー自身も書いている通りに、「変身」の記事で発表された。タルキールブロックを最後に、1ブロック3セットの形式が終了し、夏に発売していた基本セットを廃止。半年に1ブロックで大→小の2ブロック構成にするというものだった。この変更の時にもそりゃまぁ色々と議論はあったわけだが、結果だけを見ればこの改変もまだ「未完成品」だったわけだ。1年後、Magicは更に新たな姿へと生まれ変わる。これがどのように影響するかは分からないが、とりあえず今回は、マローが書いている内容についてどう感じるか、素直に書いてみようと思う。
まずは2ブロックモデルの「成功点」と提示されているものから。
成功#1:年ごとの世界が増えた 改変前の「年1ブロック」の状態では、途中でプレイヤーが飽きてしまうという問題があったが、それが半分のスパンになるとスピーディに物語やギミックを渡り歩けるから退屈しなくなった、という意見。これについてはまぁそうかな、という気はするのだが、個人的には「1つの世界の掘り下げが減るのはなぁ」という気持ちもあった。ただ、後述のようにストーリー部分へのアプローチの仕方も公式で改革が行われ、以前よりもはるかに世界の理解が深まるようになったので、「半年で物語を語り終えられる」というよりも「半年で語り終わってしまう」という実情の方が正しいのかもしれない。普通に考えて、1つの物語で1年も引き延ばすのは土台無理な話だし。単純に色んなものに触れるようになる、というのは純粋にプラスの変化と受け入れてよかったのだろう。
成功#2:大型セット単体のドラフト環境が増えた 数年前の時点でなら、わたしゃこれを「成功」とは見なさなかったと思うんだよね。そりゃま、第3セットは不人気になるとは言われてても、3つ別々のパックからドラフトする楽しみってのは存在していたはずだし、ラヴニカみたいに「3つ揃ってついに完成!」みたいなギミックもあるはずだし。ただ……感情的な部分を取り除いて冷静に見ると、「3つ違うパックをドラフトするのって楽しそうじゃん!」という割には、それが実際に楽しかった事例って稀なんだよな。個人的にはギルドに不均衡があった初代ラヴニカは3つ揃って完成形だと思うんだけど(ギルドの渡り歩き方が戦略の1つだったこと)、それ以外のセットで、「最終セットで完成したなぁ!」って思った記憶はほとんど無いな(色の選択が地獄めいたオデッセイは割と楽しかったか)。どっちかというと「ドラゴンの迷路」のグダグダ感とか、「未来予知」の空気感とか、そういう結果の方が多いのかも。やっぱり、3つのセットに渡ってのカード開発なんて、ハードルが高すぎるんだ。そう考えると、やっぱり「大型セット1つのドラフト」が1番ドラフトとしては完成度を上げやすいのかもしれない。「パックの種類が多ければ楽しい」なんてのは幻想、それはここで確認しておく必要がある。
成功#3:ストーリー展開の迅速化 上述の通り、「掘り下げが減っちゃう」という懸念があったのだが、公式がガンガンストーリーを読ませてくれるようになったおかげで、物語だけなら半年で充分足りるようになった。このゲーム外の変化のおかげで、スピーディな展開は純粋にプラス要素になったと思われる。半年に一回プレインズウォークするキャラクターたちは確かに忙しなくはあるのだが、この雑多な感じこそが多元宇宙の売りである。ストーリー部分での問題は、期間よりも別な部分にあったことは、マローも自覚的である(後述)。
成功#4:プレインズウォーカーデッキ あんまり買ってないから分かんないや。個人的にはお為ごかしの適当な新規PWが毎回2体増えると、カードの記憶がごっちゃになって面倒だったんですが……ドラフトオンリーのくせにコレクターっていう私みたいな面倒なプレイヤーからすると、出来れば全てのカードがパックから出てくる方がありがたいんだけども……まぁ、「ビギナーのハードルを下げる」っていう目標は私らのような老人軍団にはあまり関係無い部分なので、ここは別にいいか。
以上、諸々の「成功」はあったわけだが、当然、失敗もあった。ここで注目すべきはほとんどの「失敗」については、「変更しなきゃよかった」ではなく、「変更するならもっと思い切ればよかった」という反省が多いので、実質、2ブロック制が3ブロック制に劣っている部分というのはほとんど無かったと思う。3年前の変更は、「失敗」ではないのだ。そこのところ、注意が必要。いや、別にWizardsをかばうわけじゃないですけどね。
課題#1:2年のローテーション これ、どうなんでしょうね。マローが「調査から受ける市場の反応」としてあげている事例がたまに私の感覚から大きくずれていることがあるんだけど、これなんかはその最たるもので、「プレイヤーはカードの寿命が6ヶ月短くなることを嫌い、デッキが使えなくなる頻度が高くなることを楽しいとは思わなかったのだ」って書かれてるんだけど……そうなのか。まぁ、私らはスタンダードを含めてほとんど構築戦をやらないからあんまりこだわりがないだけなんだけれども。外から公式戦の様子を眺めているだけのプレイヤーからすると、環境なんてガンガン変わってくれた方が楽しいので、多少カードの寿命が短くなるくらいは全然構わないと思うんだけどね。戦略記事なんかを見ていても、「とりあえず中隊が出ていくのを頭を下げて待つ」とか「ギデオンがいなくなるまで地獄は続く」みたいな状態の方が多い気がして、さっさと環境が回ればいいのに、と思う。ちょっと前にローテーションの延長(というか変更取り消し)が行われた時には「なんでそんなつまらんことするねん」と思ったくらいだし。まー、金払って購入してるカードなんだからみんな大事に使いたいのかねぇ。
課題#2:小型セット これは目から鱗というか、言われてみて「なるほど」と思うところですよね。「ずっと第3セットに問題があると思っていたが、そうじゃなくて最終セットであることが問題だったのだ」っていう。結局、「複数のパックを組み合わせて環境を作る」っていうのがすげぇ難しいってことなんだよな。ここ最近、2つ目のセットが組み合わさって成功した事例が無いんだよ。マローが書いてる通りだけど、「ゲートウォッチ」はメカニズムがかけ離れてしまって「嚥下? なにそれ?」みたいなクソカードが増えたし、「異界月」も「調査? なにそれ?」問題は相変わらず発生した(フレーバーで変化をもたらしたとあるが、ゲームシステムには関係無いんだよな)。この2つのセットの反省からカラデシュではなるべく多くのものを引き継ぎ接続を試みたというが、やっぱり「カラデシュに紛争材料がないのはクソ」とか3パック目で「カラデシュ強いんや! 霊気紛争なんていらんかったんや!」ってなってた状況を鑑みるに、やっぱり成功とは言い難い。マローのいう通り、「変化を目に見える形で出さなきゃいけないのに、変化させると接続出来ない」というジレンマは、生中なことでは解消出来なかったのだ。もちろん、これがきれいに決まるとすごく楽しいのだけどねぇ。第2セットが入ると、それまで見向きもされなかった第1セットのカードが「お前、こんな使い方出来るやんけ!」ってんで脚光を浴びる展開がすごく好きなんだ。まぁ、残念ながら逆のパターンの方が圧倒的に多かったけど。「嗚呼、パンハモニコンがこんなにグルグル流れて……」みたいなやつ。
課題#3:基本セットの不存在 個人的に一番注目したいのがこれ。どこの記事だったか忘れてしまったが、以前も公式記事で「基本セットが失われたことで、環境規定がものすごく難しくなってしまった」みたいなことが書かれており、ここ最近の禁止カード連発の遠因となったことが示唆された。3年前に「基本セットなくすよ!」というアナウンスが出た時には、我々も「あぁ、どうせ買わんし、ドラフトもそんなにおもんないし、無くなって全部拡張セットになったら素敵やん!」と安易に考えていたものだが、ここしばらくのスタンダードの停滞ぶりを考えると、この発想は仕組まれた毒だったことが分かる。まったく意識にのぼらずとも、基本セットは本当に重要な役割を果たしていたのである。こればっかりは、当時決断を下した開発チームを責めるのも酷だろう。なかなか予想出来るもんではないだろうし。しかし、3年前の変更で唯一確実に失敗だと言える要素はここだけなのだ。「半年に1ブロック」というスケジュールを断行するために採られた措置のはずだが、そのせいでスタンダード環境は現在かなりの窮地に追いやられている(マローの文章の端々からも、「今はかなりヤバい」ということが伝わってくる)。基本セットは、(たとえ売り上げが良くなくても)環境構築上は必須のパーツだったのである。
課題#4:ゲートウォッチに注目しすぎ これにはちょっと苦笑い。まぁ、そうよね。上述の通り、半年に1つの世界を訪れるという変更が施され、スピーディに物語部分が消化されるようになった。そのこと自体はプラスなのだが、なんかここのところのストーリーは起伏に欠けるような……って、そりゃいっつも同じ面子だからな! いくら次元を飛び越えて舞台が変わっても、ずっとアメコミヒーローゲートウォッチーズの戦いを見てたら、そりゃ飽きる。いや、別に私は飽きてないけども、「これ、いつまでギデオンの話やねん」という印象は誰だって持つはず。もっと個性的で、もっとぶっ飛んだ連中がいるから、プレインズウォーカーはオモシロ要素なのである。「どのストーリーにもゲートウォッチを出す」というのは、何の根拠も無い、単なる方向性の問題だった。っつうか、別に途中のコンスピラシーとかで関係無い話はちょいちょい入れてたんだから、こだわりなんて持ってると思ってなかったけどね。これは反省してもいいところでしょうね。
課題#5:Masterpiece Series これも「知らんがな」っていう話だけどさ。まだ「マスピを全セットに入れるよ!」って言ってから3ブロックしか経過してないし……。アモンケットのヤツを見て「もうネタ切れぎみやんけ」ってのは思ったし、別に「毎回入れて! もう楽しみでしかたないの!」なんてヤツはあんまりいないんだから、最初のコンセプトに戻して「やれるときはやる」。これでいいのですよ。個人的には「時のらせん」ブロック大好き人間なので、再録や過去カードとの関係を繋ぐときは、しれっと適当に混ぜ込むんじゃなくて、もっと大々的に、見映えのする方法で入れてほしいです。「カラデシュ文化ならこんなアーティファクトも開発出来るはず」とかじゃなくてさ。「なるほど、どんな文明でもやっぱり羽ばたき飛行機械が!」みたいなギミックがほしい。次のマスターピース、楽しみにまってますよ。
以上のように反省点を列挙した後に、これらの解決策を提示するわけだ。
変化#1:秋、冬、春のセットはすべて単独でドラフトする大型セットである これが最大の眼目となるわけだね。初見の時には「えー、パック組み合わせてドラフトする環境がなくなるのかよー」とちょっと思ったけど、上述の通り、「パックの種類が多ければ楽しいなんてのは幻想」。ここ最近の小型セットドラフトのしんどさ、同じカードをたくさんピック出来る可能性がある大型セットのピックバリエーションの豊富さを考えると、やはり「大型セットは偉大」という結論に。これで、カードデザイン上の制約が色々と解除されるという点も見逃せない(例えばコモンレベルで大型:小型の間でバランスを考える必要がなくなり、そのセットの中だけで調整が可能になる)。 セットごとの接続が無くなるということで、当然懸念されるのは「1つのギミックを掘り下げる」という方向性が薄くなることだが、これについても、「セットを跨いで同じギミックが踏襲される可能性もある」と書かれており、これまで義務的だったものが選択的になるだけなので心配無用だ。まぁ、「同盟者」みたいな偏狭なギミックは確実に1セットで潰えるだろうが……。むしろ「現出」みたいに小型セットだけでちょろっと出てきて死んでいくギミックが減るのは、Magicのカードの歴史全体を考えればプラスになるんじゃなかろうか。 また、ストーリー面でも自由度が上がるというのは見逃せないポイントだ。今後は「大+小」で1つの世界という縛りがなくなり、1つのセットだけで物語が終わるかもしれない、もしかした20年前のように4セット連続で同じ世界の話が続くこともあるかもしれない(その時は是非ドミナリアにいってほしい)。短篇長篇自由自在。ストーリー側にも自由度が与えられたことで、物語の膨らませ方にもパターンが増えるのではなかろうか。
変化#2:夏セットは改訂版基本セットである 現状、動きが読めないのはこの部分だけだろう。「ある意味復活する」というぼかし方なので、過去の基本セットと比べて何か変化があるかは分からないのだ。ただ、一応「新カードと再録が半々くらい」ということなので、古い時代の「基本セット」ではなく、「M10」以降のシリーズがベースになるだろう。つまり、タイタンやスラーグ牙のようなカードは現れうるということ。ちょっと残念なのは、この期間はドラフトがちょいとつまらなくなる。基本セットドラフトは、いくらリミテッド用に調整されていても拡張に比べてシンプルなので飽きるのが早いのはしょうがない。マローの記事でも「熟練プレイヤーにとって楽しいものであるべきだが、通常より少ない回数楽しめるものでもいい」との記述があり、ドラフトでの練り上げは犠牲になる。まぁ、そこは妥協しないとね。オリジンみたいに実質新セットになっちゃうと、「初心者向け」っていう趣旨がぶれるしな。
変化#3:ゲートウォッチの新しい扱い 助かります。今後は1セットをまるまる使って「岩の中のソリンさんの日常」とか、「サルカン・ナーセットのハネムーン冒険記」とかが描かれるようになるのだ(ならない)。そして、毎度毎度「どのチャンドラが強いの?」とか考えなくて良くなる。もう、チャンドラの枠内で新しいカード考えるのもいい加減限界来てただろ。ゲートウォッチ6名は、少し休め。
変化#4:『Masterpiece Series』の含まれるセットが少なくなる 是非そうして下さい。
変化#5:舞台裏のことも変更する どうやらスタンを含む環境監視、調整のための専門職を設置するということらしいのだが……現在のFFLの専門家を作るってことなんでしょうかね。これを3年前にやっておけば、って気もするんだけど、反省することは大事ね。こうして「ゴメン、失敗だったんだ」って素直にミスを認めてその対策を目に見える形で打ち出してくれるあたりはアメリカンな企業らしくて良いですね。まぁ、どの程度機能するのかは分からないけども。マローの文章の「最近スタンダードで起こったようなことを最小限にするため」っていう必死な書き方が涙を誘います。
変わりゆく光景2.0 以上、今回の改定告知への雑多な感想である。トータルすると、「変化するのは当然なのだから、しっかり反省して打開策を打ち出しているのは良いことだ」っていう結論ですかね。おおむね問題無さそうな変更だし。小型セットが無くなった後の世界がどうなるのかイメージしにくいかと思ったんだけど、考えてみたらシャドウムーア以降、イレギュラーな大型セットって多かったし、「龍紀伝」→「オリジン」→「戦ディカー」の年って事実上、今回の改訂後の世界を先取りしてたようなもんだよな(龍紀伝は単独でドラフトしないっていう違いはあるが)。新しい世界のMagicを、期待しながら待ちましょう。まぁ、この改訂が影響する1年後まで私がMagicをプレイ出来ているかは定かでないけども……。 別にアリスはケインの娘ではないんだよね、第10話。ジェニファーは別に旦那がいるんだよね。いや、どっちでもいいんだけどさ、もし2人が夫婦だった場合、「アリス・アリスガワ」っていう割とアウトな名前になっちゃうから……。 さておき、信じられない密度の説明回である。アダムスとケイン(イド)、2人が協力してとにかく過去の設定を全部1話で収めようと全力を尽くす。早口ってわけじゃないけど、シーンの転換が忙しなくて全然気が休まらない。ボーッと見てたらどれだけ設定を取りこぼすか分かったもんじゃないな。というか、俺も全部話が理解出来てるかどうかかなり怪しい(ケインとジェニファーの関係性もその1つだ)。まー、多分突き詰めていけば色々とアラもある設定なのだろうが……勢いって大事やね。あと子安って大事やね。 改めてまとめておくと、まず、イドの正体は世紀の天才科学者・ケインである。彼はMTシステムの生みの親であり、更にそれ以前にはオリハルトを用いたミゲルジャンプのシステムまで構築している。つまり、世界の大半は彼によって作られたものだ。そのケインが、共同研究者のジェニファーにせっつかれる体裁で、彼女の娘であるアリスに記念すべきマインドトランス第1回チャレンジをぶち込んだが、アリスは元々がなんかよく分からない病に冒されていたため、マシンへの転送は失敗。その過程で突然オリハルトに襲撃され、「オリリアン」とかいう謎の存在へと変化。ただ、これもハナからケインの策略であり、オリリアンが今後のラジーブ対策の鍵を握る存在らしい。 他人の娘を実験に使ったこと、そしてラジーブ対策で「オリハルトとかやめればいいじゃん」と涼しい顔でいいながら、実はそうなっちゃう下地を全部実験のために整えていたことなどがアダムスにばれ、憐れケインは強引なトランスで単なる工作機械に転送。しかも何だか不完全な転送だったようで、おそらくケインの人格障害はこの時の転送の副作用だった模様。しばらくは物言えぬ機械として人生の墓場みたいな生活をしていたケインだったが、「こんなこともあろうかと!」っていう科学者キャラの最終兵器により、無事に現在のイド機に転送完了。ただ、結局記憶は戻らなかったので、流石に対策は完璧とはいかず、あとは流れ流れてエスカベイト社へ辿り付き、現在に至る。 一方、アダムスの方は目の上のたんこぶのケインを消し、その後は引き続きラジーブの存在を隠しながら事業拡大。オリハルト関係で財を築きつつ、更にMTシステムも専売で実質的にこの宇宙の支配者みたいなポジションに。しかし、そこまでしてもやっぱりケインへの僻みは拭い切れず、今回巡り巡ってケインが帰ってきたことにテンション上昇中。仲直りしたいのか、それとも叩き潰したいのか。もう本人もよく分かってないんじゃなかろうか。経営の都合上とはいえ、憎きケインのクローンに意識を転写させていたこともあり、下手したら勝手にケインとの一体感を覚えてしまっているのかもしれない。ちなみに、事件後すぐに元のアダムスの身体に戻れていたことを考えると、別にずっとケインの身体にいたわけではないようだ。もしそうだとしたら、すぐにアダムスの身体が用意出来るとも思えないのでね。あと、普段使ってない身体に転移すると、多分体組織の順応に時間がかかるはず(カーラさんがそうだった)。 こうして、ケインとアダムスの関係はよく分かった。しかし、それでもやっぱりアリスの存在は未だよく分からないんだよな。まず「オリリアン」っていうニューワードがわからねぇからな。人格データをオリハルトに転送? オリハルトってそんなことも出来るのかしら……。でも、だとしたらデザインの上で人間のアリスを模している理由も分からないし、彼女が言葉を喋れないのも謎。あれはアリスなのか、そうではないのか。そういえばイドと初対面の時に彼の記憶をフラッシュバックさせていたが、あれって別にオリリアンとしての能力とかじゃなくて、単にケインがアリスの姿を見て過去の記憶を刺激されたってだけなんですかね。 まぁ、色々と分からない部分は残っているが、とりあえず今回は説明台詞を叫びながらのロボ大戦と、テンションMAXクレイジー子安劇場だけでもお腹いっぱい。もう、月光蝶とか出せばいいんじゃないかな。こういう「気が狂った謎の愛情物語」みたいな時の子安は最高やね。あとはガンガンに死亡フラグ立ててると思ったカーラさんが生き残ったのは意外やった。まぁ、ここから先でどうなるか分からないけどね……。 まさかのパワーアップイベント、第10話。まぁ、パワーアップっていうか、ほんの一瞬ブーストしただけだけども……セレジアの作者先生、めちゃめちゃ人気あったんやな。 痛み分けの決着。バトルに関してはそう言うほかない結末だが、かたや、まみかを失い拠り所を無くしてしまったアリスちゃん。かたや、腹に風穴が空いたセレジアさん。痛み分けの痛みがでかすぎる。とりあえず、アルタイルはもう包み隠すことなく「破壊を始めようぜ!」みたいなこと言ってたので、彼女の目的はメテオラさんの読み通りでよかったことがほぼ確定。スタンスから考えるとそれに付き従っているブリッツも目標を理解した上で彼女と行動をともにしている様子。つまり、これまでアルタイル陣営で何だかよく分からずに加担させられていたのはまみかとアリスの2人だけだったってことになる。そんな中からまみかは自分の頭で考え、アルタイルに疑念を持って真相に辿り付いたのだが、残念ながらアリスちゃんにはその機会が訪れなかったのである。 アリスは脳筋だ。真鍳にいいように弄ばれて完全にピエロになってしまった。そのことは本当に浅はかだと思うし、彼女の行動が全て納得できるものではないのだが、今回のメテオラや颯太との対峙のおかげで、彼女は彼女でどうしようもないのかもしれない、という同情心はちょっとだけ湧いた。普通に考えて、「自分が今まで頑張って生き抜いてきた世界は他人が作ったフィクションなんですよ」なんてまともな精神だったら耐えられない真実なんだよな。某有名洋画しかり、「全ては作り物で、周りには自分の人生を娯楽として楽しんでいる観客がいました」なんて、まさに「何が真実か、誰も信じられない」という状況になるはず。アリスちゃんは馬鹿なわけではなく(いや、馬鹿ではあるけど)、それ以上に純粋で、繊細なのだ。生まれてきた環境があまりにも悪すぎたのだ。大半の連中のように「まぁ、こっちの世界は楽しいし、別にいいや」と思うキャラたちは、真鍳のようにねじ曲がった者がいるにしても、この世界を受け入れる事が出来る。自分の世界と現代日本の様子がかけ離れているメテオラやセレジアは本来なら事実を受け止めるのが難しいが、メテオラさんはじっくり1日考えて徹夜でゲームをプレイした結果、セレジアさんは原作者と直接会って語り合った結果、全てを受け入れることが出来た。残念ながら、アリスちゃんはそれが叶わなかったのだ(原作者に会う前にアルタイルに色々吹き込まれたせいで、まともに原作者と対話など出来なかっただろう)。 そして、アルタイルと真鍳という最悪の組み合わせによってまみかという唯一の拠り所をこのタイミングで失ったというのも救いがたい。フィクションの中は救われない世界。飛び出してきた神の国に何とか「すがれるもの」を求めようと必死に戦ったのに、いともたやすく悲劇を上書きするだけ。そんな状態で、もう何を信じたらいいのか。彼女の目には、奸計企むアルタイルも、整然と説得しようと試みるメテオラも、等しく「分からないもの」でしかない。もう、まみかを誰が殺したかなんて、彼女にとっては大きな問題ではないのだ。とにかく自分をこんな最悪の世界から解放してほしい。それが彼女の精一杯の願いなのではないだろうか。 結局、アリスを止める決定的な方策は得られず、颯太が必死に彼女に抗い、多少の爪痕を残した程度。彼の訴えた「物語と現実の境目なんて曖昧なもんだ」という急場の訴えは詭弁ではあるが、なるほど、言われてみれば確かにそれはそうだ。ラノベに書かれているのがフィクションで、新聞に書かれている遠い国の戦争は現実。その線引きにどの程度の意味があるというのか。まぁ、後者は何らかの形で自分の生活に影響を与える可能性はあるが……それなら、真に迫った物語を読み、精神的な影響を受ける方がよっぽど直接的。だとすれば、アリスの生き様を読み颯太が影響を受けたというのも、一応「現実」の1つとして捉えてもいいのかもしれない。まぁ、そんなことを言われてもアリスは納得できるものではなかろうが……それでも、この世界に降り立って初めて、彼女は自分の人生を認められたわけで、まだまだ手探りの状態ではあるが、今後何かがきっかけで彼女が目を開いてくれる時が訪れるのかもしれない。 そして、今回のゴタゴタ全ての原因を産み出した真鍳ちゃんがますますヒートアップ。相手にしていたのが「馬鹿そうに見えて意外と賢い」という弥勒寺さんだったのだが、残念、やっぱり一周回って頭は悪かった。メテオラから真鍳ちゃんの能力は聞いてたはずなのに……なんで軽々しく対話しちゃうかなぁ。あっさり挑発に乗った結果、じゃんけんで3敗するのを待つことなくスタンドを奪われるという体たらく。これは流石にみっともない。まぁ、その後スタンド無しでブリッツ相手に奮戦してたのは男前ではあるのだが、狂犬真鍳ちゃんにとんでもない武力を渡してしまったことは後の展開に大きな影響を与えそうである。能力吸収まで何でもござれって、真鍳ちゃんは分かりやすいチートキャラですな。原作では作者がこの能力を使い切れたんだろうか? とりあえず、現時点で最大の望みは「こんなアリスちゃんでも最後はそれなりに幸せになってほしい」ってのと、「真鍳ちゃんは最後に出来るだけみっともなく、本当にひどい死に方をするか、最後まで呵々と笑ってギザ歯を見せながら消えてほしい」ってこと。みっともなく命乞いする真鍳ちゃんは見てみたいんだけど、すでに他のキャラが総じて馬鹿ってのが決定しちゃってるからなぁ。 |
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