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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 いい最終回だった……第9話。もう、このシチュエーションがこのアニメのラストってことでいいんじゃないかな?

 今期は感想書いてるアニメが少なく、週に4本しかない。これは別に面白いアニメが少ないというわけではなく、残念ながら私生活のスケジュールが折り合わないせいである。ぶっちゃけ、週の頭の方が余裕があるのに、ほとんどのアニメが週末に固まってるんだよ。感想書いてないけど楽しんでるアニメとしては、たとえば「神撃のバハムート」とか「月がきれい」とか「覆面系ノイズ」があります。そして、これら3作品は初見の時点で評価が高かったものだが、1話目ではそこまで印象が良くなかったにも関わらず、ジワジワと関心が高まっているのがこちらの作品だ。

 初見の時は「ビルドファイターズのくせにバトルがめっちゃ適当やんけ! CGもそこまでこなれてないし、キャラも安易だなぁ」とか思ってたのに、話数を重ねるごとにバトルがどんどんどうでもいい要素になり、キャラどうしの絡みだけで攻めてくる展開になったので欠点はほぼ解消された。それに加えて、なんとCGメインだった作劇から少しずつ手書きパートが増えていくという謎進化。実は流し見してたせいで先週時点で気付いてなかったのだが、オープニングが劇的に格好良くなっているのね。ここまでのものが見せられるならアニメ作品単品として充分魅力的。あとは1話目からかっ飛ばし気味だったあおのキャラクターを周りのFAガールたちが盛り立ててくれるだけで言うこと無し。7人もいたらわちゃわちゃしそうなものだが、互いに食い合わずにきっちり役割分担出来ているのが良いね。ネタとしてはベタなものがほとんどのはずなんだけど、CGと手書きのアンバランスな混ぜ込みがかえって独特の味わいになっているし、FAガールたちが手書きになると純正の美少女キャラとして萌え度も高いことが今回のお話で判明したのだ。もう、ずっとこのまま学園生活を続けてくれていいんだぜ。個人的に好きなキャラは(あおを除くと)バーゼです。

 次回予告を見ても、一切バトルする気が無い内容……と思いきや、次回はバトルバトルバトル?! 多分、現状だともう適当なバトルでも割と楽しめそうなんだよなぁ。

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 海星の尻の毛だったら是非ともむしりとってみたいです、第8話。何故呉一郎は謝罪の場に海星を引っ張ってこなかったのか。片手落ちの感は否めない。

 今回は様々な家族のお話。前回、悪の首魁であったはずの早雲が往生し、矢三郎にとっても、海星にとっても、重要な何かが失われ、ぽっかりと穴が空いたような状態になってしまった。どちらが親族に連絡を取ったのかは定かでないが、おそらく海星の手によって遺体は回収され、速やかに京都での葬儀へ話が進んだ。狸もこうして立派な葬儀を上げるのだから、そりゃぁ京都にあれだけ寺が溢れかえっていても平気なはずだ。おそらく喪主は夷川家長男の呉一郎だったのだろう。これまでほとんど登場しなかった人物だが、同じ兄弟の金閣銀閣とは全然キャラが違うし、もちろん海星ともイメージが違う。一番接点が多そうなのは案外矢一郎なのかもしれないが、まぁ、単に長男だからそういうキャラになってるだけかな。

 下鴨総一郎に続き、夷川早雲が逝ったことによって時代は確実に次の世代へと動いている。矢一郎は新たな偽右衛門としてに責任を全うすべく、家族全員に気を配って何とか一家を、ひいては京都の狸業界を盛り上げようと奮闘している様子。以前の将棋大会などもその一環のはずだったが、なかなか結果はついてこないですけどね。まぁ、狸なんてそうそう簡単に他人の(他狸の)言うこと聞くような(毛)タマじゃないしね。それでも着実に何かは変わってきているようで、何はともあれ一番近くにいるはずの存在、兄弟達には影響が現れている。久しぶりに人間態を見せてくれた矢二郎さん。こないだお婆さんから送られた薬が効いたのかどうか、少しずつ化ける練習を続けて、何とか人間態で糺の森にやってくるくらいまでは出来るようになったし、狸の姿に戻れるようにもなった。油断するとまだカエルだけど、これまでの引きこもりに比べたら随分な進歩だ。彼も少しずつ「総一郎の喪失」から立ち直っているということだろう。夷川との歴史的な和解のおかげもあり、これまでビクビクおどおどと阿呆兄弟にいじめられるばかりだった矢四郎も、何だか随分積極的になった。単なるショタかと思っていたが、実は兄弟の中では一番勤勉な学者肌。まぁ、どこかしら「阿呆」のきらいもあるが、偽電気ブラン工場ではひょっとしたら新たな商品開発を左右する重要人物になるのかもしれない。しかし、「むずかしい電磁気学」っていう本は……難しいんですかね。もちろん、長兄である矢一郎も玉瀾との親交は深めているだろうし、ボチボチ挙式とかしそうな勢いであった。

 となると、変わっていないのは一番の阿呆一人ということになる。雨が降ったらその辺でくだを巻き、天狗の諍いにちょっかいを出し、将来のことをせっつかれるとふて腐れて山の中に引っ込んでしまう、下鴨矢三郎の人生。なんだかんだで彼が頑張っている部分も多いのだろうが、残りの3兄弟がそれぞれに「家族の未来」を考えている中、どうしても三男だけは自堕落に見えてしまう部分はある。まぁ、それが父親から受け継いだ「阿呆」の遺伝子なのだからしょうがないのだが……。赤玉先生は矢三郎がこんなんだから救われている部分もあるしねぇ。今回は天狗サイドの動きも実に不穏で、なんと先生の目を盗んで弁天が会いに行ったのはまさかの二代目。あれだけ丁々発止のやりとりをした2人が人に溢れる観光地の清水寺で和やかに会談なんか出来るはずがないと思いきや、存外淡々と話は進んだ。二代目の側からわざわざ清水に呼び出すとは思えないので、おそらく弁天が彼を招待したのだろうが……一体何が狙いなのか。まぁ、これまで二度も顔に泥を塗られた相手だし、弁天としてもこのままで終わらせるつもりはないのだろう。かといって真正面からぶつかっても純正の天狗相手では流石に分が悪い。今は色々と探りを入れて意趣返しの方策を模索している段階だろうか。こういうところで臆せずガンガン突っ込んで行くあたりは流石の弁天である。ただ、今回弁天が二代目をチクリと刺した部分については今後も注意が必要だ。確かに言われるまで気付かなかったが、彼が今更「こんな国のこんな街」に帰ってきたのって何故なんだろう。ただでさえ父親の顔など見たくもないはずなのだから、何かよほどの理由がない限りはそんなことはしないと思うのだが……弁天は何か知ってるのかな?

 空の上の天狗が火花を散らしている間、狸の方は地に足のついた今後のお話をしている。ついに矢二郎が井戸を出ることを決意した。そのまま家に帰ってくればお母さんも喜ぶと思うのだが、どうやら彼は京都を離れるらしい。その理由は、矢三郎と海星の関係性の改善だろうか。元々、矢二郎に気を遣っていた部分もあって解消されていた2人の婚約。しかし、早雲が逝き、今後は下鴨と夷川の関係修復を若い世代で行わなければいけないとなったとき、この婚約の話はやはり検討する必要がある。矢一郎とてそれが無理な押しつけであることは承知しているはずだが、やれることは何でもやってみなければ分からない。そして、どうやら矢二郎の方はというと「何か」に気付いている様子。運命の赤い毛は、本人には見えないけれども他人からははっきり分かるとか……矢二郎は、一体誰の「赤い毛」の話をしてるんでしょうかね。自分が身を引き、弟の背中を押すことで、何かが変わると、そう願っている様子。

 しかし、そんなことを言われた矢三郎はへそを曲げ、尻をさげてお山に籠もる。まだまだ精神的に幼い矢三郎を、真っ先に見つけて迎えに行ったのは、やはりこちらも幼いだろう、海星であった。実父の死のショックだってまだ癒えていないだろうが、彼女は強気に矢三郎にあたってみせる。いや、むしろショックを受けていたからこそ、誰かに憎まれ口をぶつけないことには耐えられなかったのかもしれないが。互いに姿も見せぬ昔からの口喧嘩。くさくさした2人の感情は何だか上滑りして本当の気持ちなど伝えられる気がしないが……。昔の人はよく言ったものだ。「百聞は一見にしかず」と。ついに変身を解き、矢三郎の前に姿を現した海星。その愛らしい狸形態を見るなり、あの矢三郎の変身は一瞬で解けてしまった。化けることなら父・総一郎にも負けないと自負するあの矢三郎の「化けの皮」が、ちっちゃな雌だぬきにあっさりとはがされてしまう。

 なんとまぁ、これこそが「夷川海星の秘密」であるか。何の作用か、どういう因果か、矢三郎の変身は海星の姿を見ると解けてしまうのだという。人間の前で変身し続けることを信条とする矢三郎に、そんな「許嫁」が認められるはずもない。……はずもないのだが、こんな唯一無二の特別な存在が、矢三郎にとって「許嫁」ではなくて何になるというのだろうか。海星の涙は、父を偲んだものか、矢三郎のみっともない姿を憐れんだものか、そして自分の情けない姿を思ってのことか。

 毛玉と毛玉の化かし合い、どちらの気持ちも、本当か嘘か。

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 カーラさんが悪いことしそうっていうだけでぼくぁ満足だよ、第8話。そうかー、そういう仕込みがあったかー。

 前回と今回を併せて、大体の謎部分は明らかになったはず。前回掘り出してきた音声データが完全に真実のみを伝えているという保証もないが、まぁ、ここは素直に信じてしまって問題無いだろう。移動天体ラジーブは「異世界からやってきた変なモノ」であり、その目的はオリハルトのお掃除ロボット。人類にとっては革命的なミラクル物質だったオリハルトも、どこの誰とも分からない別世界の存在からすると「邪魔なモノ」だったらしく、そんなオリハルトを勝手に探して固めて封印してくれる宇宙ルンバがラジーブということらしい。まぁ、確かに空間軸を歪めて遙か彼方に物質をすっ飛ばしてしまう物質なんて、その辺にゴロゴロしてたら危なっかしくてしょうがないかもしれないが。ラジーブが「発動中のオリハルト」のみを狙うという性質から考えると、どうやらその異世界ではオリハルトが勝手に動き出してジャンプを引き起こすという事件が巻き起こっていたと予想される。だとするなら、そりゃまぁ撤去しなきゃ駄目だよね、っていう(まぁ、そのラジーブ事態がジャンプするのはどういうことやねん、とは思うが)。「異次元の存在」については全く何も分かっちゃいないが、多分その辺は有栖川某だってあんまり分かってなかっただろうし、このアニメの本筋ではあまり問題にならないだろう。あくまでも「オリハルトを使うとラジーブがやってくるぞ」というその事実だけが問題なのである。

 この事実が判明したことで、これまでの事件の概要はおよそ説明出来るようになった。最初の襲撃時、ミゲルライン内でのラジーブの不可解な動き、そしてアリスに襲い掛かるという行動原理の謎まで、ラジーブのルンバ機能が分かってしまえば全部なるほどという事態。対策としてラジーブ予防のためにアリスちゃんを軟禁状態にしちゃうのは可哀相だが、彼女が不思議なオリハルトコントロール能力を自分で制御出来ないのだとしたらしょうがない。普通に考えたらマヤたちだって「その薄膜、やめない?」ってアリスに言い聞かせただろうし、軟禁しっぱなしということは結局駄目だったってことだろう。とりあえず、ミゲルジャンプに頼らず、アリスを隠しておけばラジーブ被害には遭わずに済む。おかげで今作始まって以来の時間経過でもってあっという間に2ヶ月経過。無事に宇宙の果てからミゲルネット領域内まで帰還することに成功したのである。ずっと禁欲生活してたクルーたちの反応もそれぞれでちょっと面白い。こういう作品って普通宇宙を漂流するときの食料やらなんやらを心配するもんだが、今作の場合はまともに飯食いそうなのがマヤ・クレア・アマンザさんくらいなのであんまり問題にならなかったな。

 しかし、領域内に戻ってきてしまったということは、現代で言えば警察組織からGPSで探査可能になっちゃうようなもの。携帯の電源は極力オフだろうが、その状態でこれから一生日陰者として逃げ続けるわけにもいかない。機密を知ってしまった重罪人。どうせ逃げ切れないなら、か細い手掛かりからでも何とか黒幕の狙いを暴き、ラジーブ対策を打ち出すことで逆転の一手を展開しようというのが総意となった。まぁ、マヤさんだけはちょっとモチベーションがずれてる気もするけども……こんだけ煮え湯を飲まされても善人であり続けるマヤさんは天使やね。普通に考えたら一介の掘削会社が政府機関に立ち向かおうなんて自殺行為だろうが、このアウトローたちにやってやれないことはない。アマンザさんは完全にお尋ね者サイドに参加することが確定し、適材適所の三文芝居。とりあえず連盟関係の船に忍び込み、そこからカーラさんがごっそりデータを頂くという寸法だ。まぁ、ファルザがどういう風に役に立ってたかはよく分からないが……(データの運搬役?)。

 しかし、敵もさるもの、イドたちの動きは全て承知していた上に、なんと隠し球として「カーラさんのボディ」というとんでもない人質を保持していた。汚い、さすが子安汚い。事前に準備してたってことは、カーラさんたちがこういう事態になるってことは薄々予測してたってことなんですかねぇ。以前ハッキングしかけたことも承知してたみたいだし。頑張ってお偉いさんたちの裏をかいたと思っていても、どうやら大体は子安の手の平の上だったようだ。こうなると、せっかくもらってきたデータもどれくらい信憑性があるかも怪しくなってくるな……。そんなデータの中で「何かありそう」だったのは、有栖川名義で必死に検索していた時に何故か登場したサム・テイラーの存在。はてさて、これは新しい謎だ。イドは「この有栖川とあの有栖川は違う」と言っていたので、「ケイン・有栖川」のことは気にしなくて良いのかもしれないが、そこに突然オブザーバーの男が姿を現すのは流石に無関係なはずもなかろうし。

 むう、今回でラジーブ関係は処理出来たので、残る対決は子安戦が中心ってことになるのか……。なんか、次回予告で仮面が光ってたんですけど、何なんですかね、アイツ。あと麦人さんのジジイの顔が怖い、っつうか、汚い。ああいうどこかイッちゃってるじいさん役ですんなりハマるから麦さんも怖いのよねぇ。

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5月27日 ドラフト模様(AKH×3)

ピック順 【Alessi】→【Sangriter】→【Serra】→【Thraxi】→【Chrolony】→【Mei】→

 

 アモンケット環境5回目。ぼちぼち環境理解も固まってきた頃だが……なんだろ、このピック時の尋常じゃない疲労感は……。なんかね、カードの価値が分かってくるとさ、特に低マナ域のカードは全部価値が上がって見えるじゃん。でもさ、俺みたいに未練がある人間は重たいカードは重たいカードで強く見えるじゃん。つまり全部のカードが強く見えるじゃん。何流しても胃が痛いじゃん。……辛い。そんな状態で勝てるわけがないのが辛い。

 

 業務連絡・次回、すでに1名欠席報告が出ています。一応現状は5人戦で進行する予定でいますが、「面倒臭い」などの理由でキャンセルしたい人は早めに申し出て下さい。あと1人欠席が出たら中止です。

 

 


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 少しずつキャスト陣に放課後ティータイムが集まってくる、第8話。あと2人……まぁ、揃わないだろうけども……。

 いや、個人的には豊崎愛生がラスボスポジションのキャラを堂々と演じているのがとても良いなぁ、というのがあったものでね。声優さんってのはインタビューすると「ものすごく悪い悪役とかやってみたい」っていう人が多いのだけど、競争率が高くてなかなか回ってこないのがラスボスポジション。持って生まれた声質もあるので出来ない人はずっと出来ないと思うのだが、そんなナイスなポジションにしっかりとはまっているのは実に見事。今後とも、アルタイルのキャラが良いものになることを願っております。

 閑話休題、いよいよ物語もゴロゴロと転がり始めるだろうか。その最後の一押しといった趣のお話。実際の動きはあまり多くないのだが、そのジリジリとした進み方の最大の原因となっているのは、もう主人公だかなんだかもよく分からなくなってきた颯太のせいである。英雄然とした濃いキャラばかりが集まるこの世界で、唯一人間的な部分が強くでている「普通の男の子」颯太。おかげでこいつの言動を見ているとイライラしてきてしょうがないのだが、まぁ、人の生き死にが関わっている話題だけに、そう簡単に割り切れない思いがあるのかもしれない。彼が抱えている問題は、アルタイルの創出元となった作品の作者のこと。製作された動画には「シマザキセツナ」とクレジットされていたが、まぁ、颯太の知り合いってことはせいぜい高校生くらいだったのだろうし、おそらく本名だろう。この人は元々商業ベースにあった何らかの作品から二次創作を産み出し、それを人気作品まで持ち上げる実力のあった人物。「シロツメクサ」と名付けられた穏当なキャラが軍服の姫君「アルタイル」となって現出したということは、このキャラが強烈に人々に印象づけられていたことの現れであり、それだけ作品に力があったということ。颯太も「とても才能がある友人」と評している。

 しかし、どうやら過去に颯太とセツナは仲違いをしている。いや、正確には颯太の方から一方的に関係を壊してしまった過去を持つ。同年代とおぼしきセツナの溢れる才能に、同じくクリエイターの道を志していた颯太は嫉妬の炎を燃やしてしまった。そしておそらく、そこから何らかの害意を彼女に向けてしまったのだろう(具体的な攻撃行動が無ければ、彼女の死に対して颯太があそこまで罪の意識を覚えてふさぎ込むことはないだろう)。詳細は未だ分からないが、自分が原因で「シマザキセツナ」を殺してしまった颯太。そんな問題を、なかなかチームの面々に切り出すことが出来ず、あろうことか、今回もメテオラに切りだそうとしていたのに結局話せずに終わってしまった。メテオラさんとしては颯太に気を遣って「話せるようになってから話してくれればいいんだよ」という対応だったのだろうが、問題がアルタイルというキャラの本質に関わる部分だけに、颯太はウジウジしてないでさっさと真実を伝えるべきだった。そのあたりの弱さ、才能への葛藤みたいなものは、「Creators」というタイトルを関した今作では一応中心的なテーマになっているんですかねぇ。

 アルタイルの行動原理は、「自分を産み出した神を拒絶したこの世界をぶっ壊す」というものだった。今回、弥勒寺の創造主など新たに「神」のラインナップが増え、「神と被造物」の関係性も多種多様であることが分かったが、アルタイルとシマザキセツナの関係性もまた特別だ。アルタイルが現出した時点で、セツナは死んでしまっていたのだろうか。だとしたら、会ったこともない「神」のためにアルタイルは無茶をやらかしていることになるのだが……まぁ、他作品と違って「二次創作出身」っていうのも彼女の造形に影響を与えているのかもしれない。はっきりとした世界が与えられるわけでもないし、セレジアやアリスなどのしっかりした人物形成基盤が与えられず、不安定な状態でこの世界をさまよっている可能性もあるし。何にせよ、アリスのような「こんな汚い世界は無くなっちまえ」派の急先鋒であることは間違いない。そして、現時点でアリスとトーカーが肩入れしているということは、彼女のような結論に至る被造物も決して珍しくはないということだ。

 幸か不幸か、あの問題児・弥勒寺はそうして「世界をぶっ壊そう」という反応にまでは至らなかったようだが、それでも作者との関係性はあまりよろしくない。まぁ、あんな態度見たら誰でもイラッと来るし、「あなたの神はコレです」って言われたら弥勒寺じゃなくても気分は害するだろうけど。警察もせめてもうちょっと説明してから連れてきてやれよ。でも、今回の諍いのおかげでむしろ弥勒寺さんは割と良い人そう、っていう印象が固まったけどね。社会道徳は大切にするタイプの悪役だよな。

 それに対して、全力で道徳クソ食らえなのが真鍳ちゃん。手練手管を駆使し、ものすごい勢いで情報を集めまくる真鍳。これだけのフットワークの軽さを見ていると、前回疑問に思った「真っ先に原作者のところに駆けつけてぶっ殺す」っていう超展開も彼女なら出来るのかも、っていう気になるな。そんな真鍳ちゃんが目を付けたのは、両陣営にコネクションを持つようになった颯太である。今回の騒動の中心がアルタイルであることはほぼ確定で、そこを探るにはどうやら颯太を揺さぶるのが一番手っ取り早いと判断したのだろう。追求を保留したメテオラとは対照的で、実にクレバーな判断。よわっちい男子高校生を籠絡するなど朝飯前で、とんとん拍子で関係性を取り付けてしまった。彼女は立ち回りの最中に一度たりとも能力は使っていないはずなのだが、素の弁舌だけであそこまで丸め込めちゃうのね。ある意味こっちもラスボス風味だ。

 そして、皆がアルタイルの情報集めで躍起になっている中、アルタイルに一番近いポジションから、ついに立ち上がったまみか。彼女なりの正義の形は、アルタイルの暴虐を許さない。アリスに遺言とも取れる一言を言い置いて、単身で「ボス」に勝負を挑む。颯太から得た情報はほぼ正しかったらしく、これまで不敵な笑みを絶やさなかったアルタイルから真っ直ぐな激情と、事実関係の裏付けを引き出した。これで魔法少女独自のマジカルパワーで友情でも形成出来れば話は早いのだが、残念ながらここはまみかのいたファンシーでご都合主義な世界ではない。アルタイルの信念を曲げることは出来ず、いよいよ始まった本格的な武力衝突。しかし、やはりその力の差は圧倒的で……。

 最後のエクスプロージョン、果たしてどの程度効果があったものか。最近の魔法少女はボコボコに惨殺されるところまでが一仕事みたいな風潮があるのが辛いな……。

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 ほぼ一ヶ月ぶりのお仕事でございます。「一ヶ月も広辞苑を開いてないとか、大変なことやと思うよ」と話題になっていたが、去年の記録を確認したら4月から8月まで一気に飛んでるんだよ。休みが無い時期はそれが普通なんですよ。そんなに恒常的にプレイするものじゃないんですよ。反省して下さいよ。若い世代に奨めようとする努力とか、そういうの別にいいんですよ。まぁ、若い世代の下衆エピソードが色々と聞けるのは楽しいですけどね。

 今回はドラフト後に「東京のオフ会から帰ってきたついで」という訳の分からない理由で来訪したいつもの先生に加え、普段あまり参加しないドラフト戦士の【Sangriter】も1戦だけ参戦しています。キチガイの集団を見て「このゲーム駄目やろ」と当たり前の感想を漏らしていました。

 


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 P.A.声優第2陣、能登麻美子出撃の第8話。まぁ、そんなにたくさん出てるわけでもないのだが。北陸出身声優は積極的に囲っていく地産地消のアニメスタジオの鑑。

 前回が「真希回でしおり回」と言われても「あんまりしおり成分強くないなぁ」と不満だったのだが、どっちかっていうと今回のミッションがガッツリしおりさんの出番。というか四ノ宮家総出で色々と賑わせてくれています。やっぱり町興しアニメにおいて「地元でずっと生活している家族」っていう立ち位置は色々と有利よね。家族構成は祖父母に両親、それに姉。おねーさんも地元で働いているらしく、こんな姉妹だったらおそらくご近所でも評判の美人姉妹として野郎連中からも一目置かれているのではなかろうか(もしくは評判の巨乳姉妹である)。少なくとも町内会のババアからもしおりさんは嫌われてないし、ご家族ののんびりした様子を見ても、典型的な「町民」としてこれまで穏やかな生活を続けてきたであろうことが容易に想像出来る。よいご一家である。

 そして、そんなしおりさん一家を巻き込む形で展開する新たな町興しプランは「美味しい名物料理を作ろう」。まぁ、これまた定番といえば定番。地方にわざわざ観光しにいく理由なんて、特産品を食べるか、温泉に行くかが大体のモチベーション。間野山はあんまり良い保養地ではなさそうなので、有り余る自然の恵みを活かしたお料理作戦で呼び物を開発する狙いだ。まぁ、チュパカブラまんじゅうは成功してないけども……大丈夫、今度はうら若きオンナノコが5人も額を寄せ合ってアイディアを出しているのだ。きっと何か時流に合った素晴らしい新商品が…………

 生まれる気がしねぇな! 薄々気付いてはいたが、この5人、しおりさんを除くと女子力というものが全くと言っていいほどに宿っていない。いや、個人個人で部門別に分ければそれなりにスキルを持っている人間ばかりなのだが、たまたま今回のテーマである「料理」というカテゴリに触れる人間がいない。おそらく一番ひどいのは早苗。田舎にIターンとか言ってる割にまったく食い物に頓着しておらず、農作業ブログ書いてたくせに虫が大の苦手なので自然素材なんてもってのほか。新メニューを考えろと言われてカップ麺を持ってくるという、一番救いようのないポジション。真希は、バイトの経験も豊富なので色々と器用だし、多分料理をさせれば最低限のものは作れるはずなのだが、いかんせん発想が男前過ぎる。細やかな心遣いとか、おもてなしの精神とか、そういう概念には程遠いセンスの持ち主。まぁ、かき揚げサンドはひょっとしたら美味いかもしれないけどね。「学食メニューですね」って、そんな学食無いわ。そして、もっともアニメ的な爆発鍋の素質を持っているのが凛々子。本人は真剣そのものなのに、何故か立て続けに緑色の料理を繰り出してくるあたりがおかしいし、全てホラーな絵面にしてしまう毒物製造機。お婆ちゃん、お孫さんの花嫁修業くらい監督しておけば良かったのに……良くも悪くも箱入り娘だ。そして、それなりの大学生活で一人暮らしは長かったはずなのだが、その結果として「一人暮らし風の雑な仕事」しかできなくなっているのが我らが国王。いや、ファミレスのメニューとしてはそこそこ魅力があるはずなんだけどね。それ、田舎に来て食べるメニューじゃないからね。今回は元々由乃主体で動き出した企画ということでこれまでで一番張り切っていたようなのだが、残念ながら全てが空回りである。

 こうなると、頼りになるのはもっとも家庭的で、間野山の食事情にも詳しいしおりさんのはずだったのだが……。どうにも消極的。これまでは「前に出そう」という圧力も無かったので目立たなかったが、いざ責任ある仕事を任せようとすると及び腰になってしまう根っからの「裏方」体質。まぁ、今回の家族との対話を見て分かる通り、彼女もなんだかんだで箱入り娘なのである。特に良くできた姉がいる妹さんともなると、あとはもう甘え上手でのんびり育つことが多いですからね。「矢面に立て」と言われて嫌がるのは無責任なようにも見えるのだが、おそらくこれまでの人生でそうした経験がほとんど無かったのだろう。「目立つ」ことが出来ない性格なので、地味な料理で地味に下支えするポジションに落ち着きたいのもやむなしである。

 しかし、そんなレシピ会議は2つの側面から揺さぶられることになる。1つは、観光協会と商店街の対立の激化。これまでもジジイとババアの不仲は明らかだったわけだが、今回はついに明確に由乃のミスと言える事故からの対立構図。「余所者は余計なことしかしない」という指摘に加え、ババアが重ねる文句はどれをとっても全て正論。ジジイという不審物を抱えてしまっている時点で、王国に勝ち目はないのだ。結局はっきりしたレシピのアイディアもまとまらないし、普通に考えたらそのままお蔵入りになる企画だ。まぁ、どうせ宣伝を打ったところで大して客も来ないだろうし、取りやめても大した迷惑にはならないと思うが……。

 しかし、そんな敗戦ムードをもう1つの不測の時代が更に揺さぶってくる。それが「四ノ宮家の変化」という外部要因である。実際に起こっていることは単に「お姉ちゃんが仕事のために実家から出て一人暮らしを始めるよ」というだけのことなのだが、そこから当然のように姉妹には「そろそろ相手を見つけて……」という田舎特有の余計なお世話な空気になり、そうなると、「跡継ぎが……」という話題も自然に考えるようになり、しおりさんがお父さんと話した「10年後の未来」の話になるわけだ。いつも裏方に回っていたしおりさんはそんな先のことまで考えたことなんて無かったと言い、改めて、「自分から動き出さなきゃ世界は変えられない」という焦燥感を覚える。放っておけば実家は農家じゃなくなる。気がつけば隣にいた姉は一人暮らしを始める。いつまでも、間野山がこのままだとは限らないし、王国だってこのままじゃあっという間に空中分解してしまうかもしれない。こうして「難局」がはっきりと姿を現したことで、初めてしおりさんは自分の足で立ち上がり、戦う決意をするのである。それはもちろん、国王が、仲間が、王国が大事だからだが、何よりも、間野山が大事だから。つまらないことで言い争っている年寄り連中に守られてばかりじゃ、いつまで経っても若者の時代はやってこない。ここで何とか、地元の若者が頑張る時なのだ。

 しおりさんの決意は、果たしてどんなメニューに結実するんだろうか。ネタを綺麗にまわすなら、今回しおりさんが出してきた「地味メニュー」を何かリビルドして解決策を出したりすると上手くハマるんだけどね。流石に「フリーズ炒飯」とかが活かせる気はしないけどな。まぁ、相変わらず都合良く戦闘力の高そうな料理人の仲間が増えたことだし、彼の力を借りて何か若者向けでオサレなアイディアがおりてくるに違いない。今回登場したシェフの彼は木彫りのあんちゃんの時よりも分かりやすくラブなロマンスが展開しそうで、ホントに今作は個々の要素をベタベタにするのが好きね。多分、次週は熊さんが高校時代の誤解を解いておねーちゃんといい仲になり、そのまま実家の田んぼの手伝いもやってくれるようになるんだろう。まぁ、分かりやすくていいんだけどさ。ただ、立て続けに能登キャラを「行きおくれ」に認定するのはやめて頂きたかった。巴さんは天使。繰り返す、巴さんは天使。

 そういや、今回(本編には)サンダルさん出てこなかったな……。

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 英雄も悪党も最期は毛玉か、第7話。思えば兄弟揃って金曜倶楽部によって命脈を絶たれたのだな……。愛を持って食われることを選んだ兄、憎しみを持って食うことを選べなかった弟。どちらも毛玉のなれの果て。

 こうして見ると、やはり金曜倶楽部というのは謎多き組織である。どうやらメンバーの中で人ならざる力を持っているのは寿老人(と弁天)だけのようであるが、その寿老人が一体何を目論んでいるのかが闇の中であるため、何とも不気味な印象なのだ。まぁ、同じく森見作品には様々な「闇の組織」が存在しているので、そうした京の都の暗部を司るのが寿老人だという認識でおよそ間違いではないと思うのだが。今回登場した寿老人の三段重ね電車は、「夜は短し歩けよ乙女」の李白が鴨川の川床で乗り回していた二階建て電車に通じるものがあるが、李白がギリギリ人の範疇で描かれていたのに対し、こちらの寿老人は天狗や天満屋と真っ向から渡り会える実力の持ち主であることを考えると、ひょっとしたら上位存在なのかもしれない。

 そんな寿老人の手になる地獄絵から何とか帰還した矢三郎。弁天に連れられた手前、そのまま尻をまくって逃げるというわけにもいかないし、そもそも矢三郎はそんなことをするタマじゃぁない。素直に弁天に連れられて金曜倶楽部の会合へ殴り込み。これで矢三郎が会合に列席したのは2度目である。狸を食う連中の中に飛び込む狸というのも何とも命知らずだが、それは早雲とて同じことか。「木曜倶楽部」を自称する淀川先生とも合流し、露天風呂では弁天様のサービスシーンまで。こういうシチュエーションで何故か全員がそっぽを向いてしまうあたり、曲者の集まりと思われている金曜倶楽部も、案外紳士が多い組織なのかもしれませんな。まぁ、ここで平気で近寄ってくるような連中だと、弁天様がのらりくらり楽しめないしな。

 コーヒー牛乳の真価を確認したのち、いよいよ問題となる会合へ突入。矢三郎は堂々と早雲に面通ししており、弁天や寿老人の後ろ盾を得て一度は「地獄送り」を押しつけてきた叔父とも平気な顔でハジメマシテの握手。このあたりが矢三郎のしたたかなところで。面白いのは、早雲がどれだけ矢三郎のことを邪魔だと思っていても、「アイツは狸ですぞ」とは言えないというところ。何せ自分だって狸だしな。知った上でおちょくるような態度で眺めている弁天さんもひどい人だが、どうも立ち居振る舞いを見ていると寿老人の方もぼんやりと早雲の正体には気付いてたような気もする。早雲を招き入れる会合と言われていた割には、寿老人は何だか早雲に素っ気なかったし、元から狸の悪あがきを見て楽しむのが趣向だったのかもしれない。たまたま今回は、そこに淀川先生と矢三郎という「もっと珍妙なもの」が入り込んできたためにアドリブで脚本を書き換えたのではなかろうか。

 淀川先生は持ち前のピュアさでもって真っ向から金曜倶楽部にぶつかっていく。まぁ、真っ向と言っても何しろ「詭弁論部」であるからその振る舞いも何とも妙ちきりんであるが、詭弁踊りまで披露せずとも、彼の振りかざす愛の論理は何とも無茶。元々理屈で丸め込めるような相手ではないのだから後はひたすら厄介な外野を演じるしかないという算段だったのかもしれない。上手くすれば、「こんな面倒なヤツの相手をしてまで狸鍋など食わなくてもいいじゃないカ」という落としどころに向かうかもしれなかったのだ。しかし残念ながら寿老人はそんな簡単な攻略対象ではなかった。天満屋という手頃な配下を引き連れ、とりい出したるは何とも古めかしい折りたたみ式の銃。見事な腕前で会場の全員を震え上がらせると、「下手したら本当に殺してしまうんじゃないか?!」というところまで場を盛り上げる。

 ここでしびれを切らして出てきたのはやはり矢三郎。彼はグルグル巻きの淀川先生の前に立ちはだかり、ひとまずの盾となると、その後は畳みかけるように淀川先生の心を折りにかかる。彼が何を狙っていたのかは定かでないが、命あっての物種と思い、ひとまず先生に口を噤んでもらう方向に向かおうとしていたのではなかろうか。信頼厚い矢三郎に裏切られたとなれば、いかに先生とて意気消沈して詭弁も鈍るだろう。しかし、矢三郎の狙いとは関係無い次元から更なる一手を打つ者が現れる。全てを知る女、弁天である。彼女は茶釜エンジンをおもむろに起動させ、これを寿老人への手土産とする。早雲の石に明らかに退屈していた寿老人を見て、その上を超えられるというのは計算のうちだったのだろうか。とんとん拍子で矢三郎の入会までが決まってしまう。

 茶釜の茶番に業を煮やしたのはもちろん早雲。これまで必死に有馬の地で牙を研いできたというのに、ほんの一瞬のドタバタの末に自分の目論見は全て水の泡。これで矢三郎が自分の人生に立ちはだかったのは2度目。そして、矢三郎は彼が憎むべき下鴨の血をもっとも色濃く受け継ぐ阿呆の粋である。我を忘れた早雲はついに禁忌に触れ、人間の前で悪鬼へと変じる。これまで必死に「化けの皮」を被ってきた早雲。今後は狸を捨てて人の中で生きると決意した早雲。そんな彼が、最後の最後で「化けて」しまったというその事実に、彼の人生のはかなさが表れているようである。当然、物の怪は退治されるべきもの。人を撃つには物騒な鉛玉も、化け物相手なら立派な防衛手段。かくて、狸は猟銃で撃たれてしまった。狸の最後は「猟師の鉄砲」と童唄でも相場が決まっているのだ。

 「悪党」の死なのだから、そこには胸のすくような爽快感があるはずなのだが、何故だろう、憐れな毛玉の矮小な姿には、誰一人として快哉を叫ぶ者などない。父の仇と憎んでいたはずの矢三郎ですら、ちっぽけな狸の末期には憐憫を隠せない。先代偽右衛門、下鴨総一郎の死に様は実に見事であったと、淀川先生は聞かせてくれた。自ら死を選び、狸らしさを貫くために笑って食われた総一郎。そして、狸らしさを否定し、全てをなげうってでも野心をなさんとしながら、最後には惨めな毛玉として死を待つのみの早雲。二人の人生に何の違いがあったものか。悪逆の徒であっても、その信念に貴賤はないはずなのに。

 天に還る毛玉を看取る矢三郎。そして、物陰からは成りゆきを見守っていた海星の声。父の死を知らされた海星は、矢三郎を責めるようなことは1つも言わなかった。ただ、娘としての別れだけを願っていた。愛する娘を残し、大切な家族を残し、世紀の「悪党」は何故逝ってしまうのか。阿呆の血を残した兄・総一郎と、あちらで再会した折には何を語るだろうか。

 早雲の死に涙する者は出来れば多くあって欲しい、そんな風に思えるのです。

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 意外にファルザが話し相手として有能で笑う、第7話。みんなして「立派なクルーの1人」みたいな扱いしてるんだけど、本人(本獣?)はどれくらい人間達の行動について理解してるんでしょうね。

 本当に毎週ピンチに事欠かない本作。なんと7週連続で命の危機である。そして、やっぱりやることと言えば掘削なのである。エスカベイト(excavate)を名乗っているのだからそりゃ掘削をひたすら続けるのが正しい姿勢とはいえ、ここまで地面を掘ることに焦点を当てた作品ってのもなかなか珍しいもんである。

 今回掘る地面は例によって追いかけてきた天体だが、この度、天体内部に眠っていた過去の調査ログを確認したおかげで、めでたくこの「何かよく分からない天体」に「移動天体ラジーブ」という名前があることが確認された。今後はこれを明確な敵キャラの名前として使えるので「天体」やら「隕石」やらよく分からない表現をせずに済むぞ。とにかく、ラジーブがオリハルトを掘削する人間にとっては悪魔のような存在であることは、一部の上流階級には既知の事実だったようである。これまで、エスカベイト社がぶち当たってきた様々な謎も、こうして「ラジーブの存在を知られたくない上層部」という前提条件が生まれるだけでいともたやすく説明出来るようになり、政府は大量のオリハルトを民間に流すわけにいかないので当然オリハルトの大規模盗掘なんて許さないし、それを確認した上で、わざわざオブサーバーを気取って懐柔する振りまで仕込んでくるのも破れかぶれの一手。イドたち御一行は、アリスに出会い、ラジーブの襲撃を受けた時点で、すでに軍の最重要機密を握ってしまった状態であり、もう逃げる以外の選択肢が無いのである。

 改めて構造を確認しておくと、宇宙空間の大規模転送を可能にした夢の鉱物オリハルトには、やっぱりそれ相応のデメリットもあったんだよ、というお話で、あんまりオリハルトの所持量が増えすぎると、どこからともなくラジーブがやってきてボッコボコにされてしまうぞ、ということらしい。「移動天体」っていう存在が何なのかは相変わらずさっぱり分からないが、とにかくオリハルトはラジーブのご機嫌を損ねないよう、なるべく遠くでこっそりと運用する必要があったということだ。この事実が民間に伏せられていた理由ははっきりとは分からないが、まぁ、実用技術としてさっさと運用したいのにこんな特大の問題を抱えたままだ、ということが分かったら誰もミゲルネットなんて使ってくれないからね。例えば現実世界の飛行機だって、「とても速くて快適な移動が出来るけど、時たまランダムにグレムリンから襲撃されるかもしれません」なんて言われたらみんな怖くて乗れないだろう。ミゲルネットという夢のシステムを運用する上では、(最低限の安全は確保する前提で)脛の傷を隠して上澄みだけを活用するのが最善という判断だったのだろう。そのために、ラジーブに近づかないようにミゲルネットが歪んでいた、なんて話もありました。

 こうして、ラジーブとオリハルトの関係性は何となく示されたわけだが、イドたちからすれば「もっと早く教えてくれよ」ってなもんで。前回オブサーバーのおっさんと一緒にラジーブの襲撃を受けた輸送ポッドは、アリスともども一緒に天体内部に飲み込まれてしまった。おそらくラジーブの狙いはこれまでと変わらずアリスの保護だったのだろうが、そのついでに周りの余計なものを取り込むことについてはあまり頓着しない様子。Iマシンのイドだってキツい状態だが、宇宙空間に放り出されたマヤはもっと大変。ついに「宇宙空間で酸素が危ない」系のミッションが発生したのである。

 運良く一緒に取り込まれていた過去のデータを入手して真実へ一歩近づく事が出来たイド。瀕死の大ピンチをなんとかジャンプが間に合った社長の涙に濡れる転移弾頭でギリギリクリア。オリハルト技術の粋とも言える転移弾頭だが、これってラジーブにも効くもんなのね。ひょっとしたら、転移させた質量はすぐに戻ってくる可能性もあるが、これまでの戦闘から、天体そのものはそこまで速度が無いことは分かっているので、イドの救出のためには一時的にでも空間をこじ開けてやればOKだったということだろう。まぁ、アレってちょっとでも目測や威力を誤ればイドやマヤごと吹き飛ばしてた可能性もあるのだが……。流石にイドの位置座標くらいは把握してたのかね。

 マヤの酸素はすでにリミットを迎えていたが、アリスを覆っている謎のバリアー空間(オリハルトの力で酸素をイン、二酸化炭素をアウトする防護幕らしい)に潜り込むことで一命を取り留める。こうしてみると、やっぱりアリスには敵対意志は無いし、むしろマヤたちと一緒に過ごしたいと思っているようなのだが……アリスの意志とラジーブの意志はまた別々なのよね。過去に天体調査を行っていた研究者の名前は有栖川というらしいが……、このあたりの関係性ってどうなんでしょう。多少ほどけてはきたが、相変わらず謎は多いままやで。

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