最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
能登麻美子がいい女であるのと同様に、日笠陽子はいい女である(構文)、第4話。この世界の狸はみんなして本当にいい女。 前回暗雲どころか雷雲も暴風雨も起こりそうだった二代目VS弁天の丁々発止のやりとり。結局、プライドの塊である2人の直接対決は未然に防がれ、最悪の事態だけは免れることになった。いや、でもむしろ後に遺恨を残した現状の方が「最悪の事態」といえるのかもしれないが……。こうしてみると弁天は本当にタチが悪いよな……二代目の見事なアイロン芸を披露していただいた後だけに、彼女がぶちまけたワイシャツの陰惨さが際だっている。あんな面倒なことする女はマジ勘弁願いたいが、「ただ昼寝がしたかった」だけの二代目は涼しい顔。こういう時には真面目に取り扱わずに相手にしないのが一番良いということなのだろうか。結局、天狗の争いには狸が介在する余地もなく、今後どうなるかを知る余地もないのであった。 話変わって、今度は毛玉サイドのお話。なんとまぁ、京都動物園の狸はシフト制のアルバイトを雇っていたのか!! 「檻の中の狸は変身出来ず、その特殊性から専門職を担う岡崎の狸が交代で担当している」というのは、長年京都に住んでいたが初めて知った事実である(そりゃそうだ)。確かに、これだけ狸まみれの土地で、実際に人間の前に姿を現す狸はあの檻の中くらいのもの。そんな特殊な立ち位置の狸が、スペシャリストでないはずがない。でもまぁ、そんな彼らも時には息抜きも必要ですよね。こぞってバス旅行でどこに向かったんでしょうか……。留守番役の矢三郎は暇つぶし相手に矢二郎も連れてきており、井の中の蛙と檻の中の狸のダラダラ兄弟トーク。矢二郎さん、根が非常に真面目なので、弟のバイト中でも将棋の研鑽を怠らないのです。 そこへやってきたのは南禅寺が狸の娘、玉瀾である。1話目でもちょっとだけで登場していた美人さんだが、今度開かれる南禅寺の将棋大会について、下鴨の一族に改めてお願いに上がった次第。プレイヤーとして参加してくれる矢二郎はもちろんだが、この4兄弟のキーを握っているのはおそらく矢三郎だと踏んでいるのだろう。彼にも参加するように念を押す。もちろん、弟を釣れば、そこで矢一郎との接続も増えるということなのだろう。矢三郎からしたら面倒ごとは嫌だろうし、矢一郎絡みの案件はあまり気乗りしないようだが、美人(美狸)にお願いされちゃしょうがない。狸の世の中もしがらみは多いですな。 しかし、そうして開催された将棋大会も、鴨川と夷川という犬猿の仲の一族によって台無しにされてしまう。まぁ、トラブルが起こる時はだいたい金閣銀閣が悪いのだが、今回はいつにも増してひどいやらかしっぷりだった。何であの2人が将棋の駒の役を引き受けたのかが謎だ。改めて、本当に阿呆だし面倒臭い兄弟だと思うのだが……狸って大なり小なりこういうヘンテコなところはあるからね。売り言葉に買い言葉で矢三郎も暴れてしまったし、せっかくのイベントも、玉瀾のほのかな思いも全部おじゃんである。あれだけ散々な事態になったのだし、観客狸たちからブーイングの1つも来るかと思ったが、まぁ、その辺は適当に処理されるのが狸らしさだよな。今回は色んなシーンで毛玉フォームの狸がいっぱい見られて、本当に可愛くてよかったですね。 大会を台無しにしたことを多少は申し訳なく思っている矢三郎。そこに17歳で優しいお母さんがやってきて、ようかん片手に夢を語る、というか願望を漏らす、というか息子を恫喝するというか……。やっぱり母は強いよね。あのおお母ちゃんにあんな言い方されたら、跳ねっ返りの矢三郎も断れるわけがないや。「一肌脱ぐ」じゃなくて「一皮脱ぐ」のが狸流ね。南禅寺まで足を伸ばした矢三郎は、改めて玉瀾の気持ちを確認し、さっさと2匹の間の半端な関係を解決してしまおうとお節介を企てる。まぁ、矢三郎の目から見ても玉瀾はいい女だろうし、昔から矢一郎とはウマもあっただろう。さっさとくっつけて所帯を固めさせれば、偽右衛門を巡るポジション争いだって安泰だ。堅物のアニキに多少の柔らかさを出すためにも、ここで玉瀾の背中を押すのは矢三郎にとっても悪いことではない。蛍舞う夕涼みの中、気付けば盤を挟んで差し向かい。一組の毛玉カップルはようやく一歩目を歩み始めるのである。 イイハナシダナー。でも、ラストシーンで将棋盤が? ん〜? 誰の仕業だ? PR この現場における亜李ちゃんの存在感ってどんなもんなんだろう、第4話。まぁ、「少年アシベ」の奈央坊と同じだと考えれば……。 毎度毎度トラブルには事欠かないお話。毎週よくもまぁこんなに命に関わる事件にばかり巻き込まれるもんだと思うが、基本的に原因は自分らにあるのだから当然といえば当然なのか。ちょっと油断しただけでもすぐに命懸けになるのでやっぱり宇宙ってクソだわ。いや、ひょっとしたら命なんてすでに無い連中なのかもしれないけども。 今回のトラブルの発端は前回どさくさで拉致っちゃった軍人のおねーさん・アマンザさん。彼女の処遇自体は別に問題無いものだったはずなのだが、ごたごたの最中に彼女がロリっ子を泣かせたのが運の尽き。前回は大量のアステロイドで軍の連中も巻き込んだが、今回はなんと特大の衛星を呼び出してのメテオアタックである。幼女を泣かせちゃいけませんよ、という道徳的なお話。でもまぁ、今回のこともある意味では予定通りの設定回収と言えるだろうか。前回突如わき起こったアステロイドの大量転送に「偶然ではないんだから幼女の仕業ってことになるよな」という結論は導き出せていたわけだが、それの答え合わせをした形。謎の新惑星から生まれてきた幼女は、どうやらその惑星絡みで様々なものをミゲルジャンプさせる機能を持っているようだ。未だ正体の分からぬ子安仮面とジジイは「あまのなんちゃら」という固有名を出していたが、とにかくあの巨大惑星を掘削し、オリハルトを持ち逃げしたせいで、マヤさんたちは不必要なトラブルも招いているということである。 一応まとめておくと、幼女はあの星系の秘密と大いに関係している。単なる人間であるはずがなく、彼女の精神は星系そのものに感応する。そして、そのことに関して、「何か」を知っている連中もこの世界には確実に存在している。単に「でかいオリハルト」というだけで飛びついてしまったエスカベイト社は、想定外の面倒ごとを幼女の形で抱え込んでいる。そして、そのきっかけとなったのは出所の怪しい金儲けの情報であり、どうやらその情報源は、前回襲ってきた軍部との繋がりがあり、大元を辿ればあの子安仮面に行き着くことになるだろう。現時点でこの世界の政治システムがどうなっているのかは定かでないのだが、何か大きな意志があの星系の秘密を「発掘」したがっているのは間違いない事実であり、その核心をうっかり持ち逃げしたのがエスカベイト社ということになるのだろう。 アマンザさんはお堅い軍人なので、残念ながら上層部が何を目論んでいるかまでは知らなかったご様子。ただ任務を遂行するだけの存在であり、こと対象が胡散臭いエバートランサー連中ともなれば、あまりお仕事に疑念を抱く必要も無かったのだろう。今回だって完全に悪役をぶっ飛ばす狙いで動いていたわけだが、ハプニングのどさくさで共同作業をするうち、まずはマヤが悪人では無さそうということを確認し(まぁ、実際彼女も被害者側だし)、さらにイドに対しても「別に悪いやつじゃないかも」くらいの認識に至った様子。今後アマンザさんが彼らと行動をともにするかどうかは謎だが、どうせしばらくは帰れないのだから、使えるものは使えの精神で共同生活していくことになるんじゃなかろうか。 その他、専門用語としてはたとえば「ミゲルネット」なんてものもサラッと登場しており、このネットワークの管理下でないがきり、ミゲルジャンプは出来ないらしい。今回、その保護範囲外でジャンプをするために、わざわざ狙ったポイントに先にアンカーのようなものを射出しており、ミゲルジャンプもまだ完璧にコントロール出来る要素ではないということが確認出来る。イメージとしては現代でいう携帯の電波みたいなもんで、圏内でアンテナが立ってれば基本的にはどこでもジャンプが利用可能だが、田舎にいって圏外になったら、自分でアンテナを立てて利用条件を成立させなければいけないということなんだろう。まぁ、あの幼女の能力を使えばそのくらいの制限はぶっ飛ばせそうだけども(言い換えれば、この時代の技術力を鑑みても、あの幼女の能力はその埒外ということである)。 イドの名前の成り立ちが分かり、リックの想像以上のチャラさも分かり、そしてマヤさんの想像以上の優秀さも確認出来た。サラッとすすめてたけど、マヤさんはいわゆる天才タイプのキャラに属してると考えてもいいレベルで有能なんだよな。何でこんな子が一介の大学生として研究でこき使われてたんだろう。本人には、あんまり自分の才能に対する認識が無いんだろうなぁ。 そのポッキーゲームは何なのだ、第4話。だいぶ絵図が見えてきた印象ですかね。まぁ、足元は不安定なままなんだけど。 今回の主役はメテオラさん。セレジアに続いて創造主に行き着く事に成功したかに思われたメテオラさんだったが、残念ながら彼女を作り上げた主要人物はすでに他界していた。ゲームが原作なんだからチーフクリエイター以外の人間だっていっぱい関わってるとは思うのだが、やっぱりメインシナリオ、コンセプトメイクをやった人間でないと「創造主」とは言えないのか。まぁ、多分製作会社に確認を取った上で、その人を創造主と認めるに足るだけの要因が揃っていたのだろうけども。結局、メテオラさんは二度と自分を産み出した人間に話を聞くことが出来なくなってしまったのである。 この件で動いた事態は2つ。1つ、今回の「現象」において、創造主の意志は一切関与していないことの確認。すでにクリエイターが他界しているメテオラが現出したということは、その現象に制作側の意志は一切関わっていない。これまで散々「キャラクターに印象を抱く大衆の意志」のほうが重要だろうとは言われてきたが、そのことが意外な方向から裏付けられというわけだ。今後、もし可能ならば大昔の作品でもキャラが現出する可能性はあるってことだよな。まぁ、「人々の関心が強い」っていう条件が必要だとしたらリアルタイムで盛り上がってる作品からしか出てこないとは思うけど。突然30年前の打ち切り漫画とかから出てこられても困るしな。 そして、この結果を受けたメテオラさんは、自分のオリジンを確認するために「原作プレイ」という強攻策に踏み切った。普通ならセレジアさんのいう通り、自分の活躍する「フィクション作品」なんて絶対プレイしたくないと思うのだが、探求心の旺盛なメテオラさんは、他に世界を見定める手段は無いと判断し、禁断の地に足を踏み入れた。彼女曰く、「もしこれでクソみたいな作品だったら、この世界の矛盾をガンガン増やして滅ぼすのもやぶさかではない」とのこと。ただ、結果的には良ゲーだったようで世界は命拾い。メテオラさんの心境を掘り下げれば本当に紆余曲折はあったのだと思うが、極々簡単にまとめると「私の出てたゲームは面白かったし、ちゃんと考えて世界を作ってたみたいだから許してやる。世界の仲間になってやろう」ということ。まぁ、「追憶のアヴァルケン」のヘヴィーユーザーとかがいたら「一晩でクリアした人間が作品を語るな!」とかキレそうではあるが。大丈夫。大賢者のメテオラさんはこの程度の鬼プレイはお茶の子なのです。 そして、メテオラさんが「世界をどうこう」言い始めたのは、彼女独自の推論に基づいたもの。曰く、「世界はこの無茶な現象の矛盾を解消するため、常につじつま合わせの反応をしている。もし無理が拡大し、修正が追いつかなくなったら、この世界はぶっ壊れる」。うーむ、分かるような分からないような理屈だ。しかも彼女がそう考える根拠はあくまでも主観的な印象だけなので、何とも怪しい推論である。ただ、セレジアも彼女と同じような印象を持っていたようだし、多少の差はあるかもしれないが、軍服の姫君も世界との設定齟齬については同じような狙いを持っている様子。おそらく被造物サイドにしか分からない何かがあるのだろう。今のところ、メテオラの推論はある程度信憑性のある仮説だと思って観ておいた方がいいのかもしれない。確かに、元々2次元のキャラ(アニメキャラ、ゲームキャラ)がごく自然に現実に溶け込んでるって、あり得ない状況だからな。3D化するだけなら原作中にある程度の構造図はあるかもしれないが、それが「現実の人間」と並んで歩いて不自然じゃないって、よっぽどの技術でもない限り不可能なんだ。そこを合わせているというだけで、今回の「現象」は尋常ならざる動きを伴っていることは確実だろう。あとはこれが、何者かの意志によるものかどうかだが……。 同じようにして現象に立ち向かうのが、少しずつ人数を増やしている軍服の姫君サイド。魔法少女まみかに加え、いかにも日笠ボイスらしい、迷い無き女騎士のアリステリアさん(通称アリス)が参入。キャラの方向性はややセレジアに被っているのだが、片やロボット兵に乗って戦う近未来設定のキャラ、片や純正ファンタジー出身のくっ殺女騎士。考え方の固さが段違いだった。アリスさんは現状に対してどの程度の理解を持っているのかもちょっと怪しいんだよな。「創造主」を神だと認識しているのか、それとも世界をかき回すだけの害悪だと見ているのか。まぁ、あんまり「設定」について深く考えない性格だからこそ、姫君に良いように扱われているのだろうが……。何故かメテオラ・セレジアポッキーゲーム同様、彼女もまみかと女の子ペアリングされているのは気にしない方向で。敵味方双方にカップリングがッ。 さて、混沌を増せば世界はどのように変わっていくのか。姫君はどこまでこの世界の仕組みを理解しているかは分からないが、とにかく何か不穏なことをやろうとしているのは事実だろう。そんな折に更に巨大ロボットまで降ってきたらしいのだが……もう、混沌とかいうレベルではないのでは。
2日連続のGWたほいや。ただ、今回はその他諸々の予定との絡みもあったため1戦で終了。というか、俺の体力的に2日でそれ以上の密度は無理だった。今回はひとまずこれにて一段落。次の開催はいつになるものやら。なお、面子は前日と全く同じ。
4月29日 ドラフト模様(AKH×3) ピック順 【Mei】→【Serra】→【Chrolony】→【Alessi】→【Thraxi】→
年に4度のお楽しみ、新環境の時間がやって参りました! ……が、今回も5人戦なんだよなぁ。ムズカシイね。今後はずっとこの不安定な状態が続くと思われるので、ひょっとしたら我々のドラフト環境も自然にトーンダウンしていくことになるかもしれません……。 ちなみにこの日は、事前に募集をかけて集まった人間だけで霊気紛争のサヨナライベントもやってました。ぶっちゃけ募集したけど3人しか集まらず、グダグダのお遊びをやっただけなんだけど。その名もトライアングル・ウィンストン・ドラフト。3人でウィンストンなんだけど、パイルを三角形に配する特殊な設計。割と、面白かったですよ。まぁ、運ゲー要素強いですけどね。
そして新たな世界だが……まぁ、まだ1戦だけなのでさっぱり分からんな。我々がこうして試合を組めずに手をこまねいているうちに、世間ではさっさと環境理解が進んでいくことでしょう。まぁ、全体的にパックを剥いたときの高揚感は控えめな気はするんだけどね。やっぱりカラデシュってカロリー高かったから。今回はサイクリングにしろ不朽にしろ、パッと見で強さが分かりにくいギミックばかりだし、明確に見えやすいシナジーがガツンと入ってこないので、初戦は本当に暗中模索。まぁ、「つまらん」というわけでもなさそうなので、面白い環境に、なれば、いいな……。
なお、来週(というかもう今週)は連休のため変則日程が組まれています。現時点では5/3(水)の深夜0時開始という、マジで謎な時間。連休にも関わらず、案外日程が合う時間は多くなくて、そこでピンポイント開催が予定されている。変な時間、変な日だけど、忘れないようによろしくお願いします。
ゴールデンウィークに入ったら、そりゃぁ鬱憤を晴らすようにただひたすら広辞苑を捲るのです。我々は賢いので。 でも、夜中にゲームスタートして翌7時まで3連戦をやるのは賢くない……。3戦目なんて開始直後にして「やったらあかんヤツだった」ってみんな気づき始めたのに、終わるまで止められなかったからな。ここ最近の試合の中でも、ゲーム中の会話のカオス度はかなり高かったと思うのだが、私の記憶がおぼろなのであまり記憶を繋げられない気がする。モラルがハザードしてる某氏がことあるごとにポケモンの鳴き声(?)をあげていたことくらいしか……。モラハラ、社蓄、小タイラントというマッチアップは割とレアな夢の饗宴かもしれません。タイラント無しでも、僕らは戦える(戦えない)。
週の始まりは「有頂天家族」、そして週末はこの映画を満喫。何とも京都じみた、森見じみた生活ではないか。今作を最大限に楽しむことが出来る京都人であることを、大変に嬉しく思います。まぁ、私のような人間が「京都人」なんて名乗ろうものなら、生粋の京都人にぶぶ漬けの中に沈められるんだろうけども。
(以下、一応劇場版なのでネタバレ……とかいう要素がある作品じゃねぇな)
サンダルさんの絶望的な存在感、第4話。結局あいつ何で居るのかさっぱり分からないんだよな。 色々とざわざわするお話が続いています。今作を見ていると、どうしようもない不安感に襲われることがある。それはアニメとしての出来が悪いとかそういう意味ではなくて、「作品がどこに向かうかが分からない怖さ」みたいなのが常に付きまとっているのである。理由は大きく2つ。1つは、まずもって「町興し」というテーマそのものに正解が無いということ。例えば比較してみると、同じお仕事シリーズでも「SHIROBAKO」の場合、「スタッフが愛情を持って全力で作り上げた結果素晴らしいものになったアニメ」は現実でも過去に数多存在している。部活もののようなジャンルでも、「みんなの努力と愛情が実を結んだ成果が素晴らしくなる」ことは定番の流れであり、たとえどんなハプニングが起ころうとも、そこにはハッピーエンドが待ち構えていることが想像出来るからこそ、ある程度の保証を持って見ることが出来るのだ。「花咲くいろは」の喜翠荘再生記の場合、そこには四十万スイという絶対的存在があり、最終的には「喜翠荘の復活」ではなく、「スイの満たされた世界」がゴールに設定された。その結果、最終的に喜翠荘がその役割を終えても、四十万スイと松前緒花という2人の主人公(?)の成長と完成を持って物語はカタルシスを得ることができた。 しかし、今作では今のところそうしたゴールが見えない。「SHIROBAKO」と違い、「どうしようもない田舎の町興しが成功した事例」が日本にはほとんど存在しない。もちろん探せばいくつかはあるのだろうが、それが我々視聴者の頭にテンプレとしてすり込まれておらず、例えば「何かがきっかけで間野山にめっちゃ観光客が!!」なんて展開になっても、「そんなうまい話あるわけないやんけ」という印象の方が先に来そうなのである。設定された問題は本質的に「SHIROBAKO」と変わらないはずなのだが、「上手くいった事例を全然知らない」という容認度の差は非常に大きいと思う。これですんなり国王が仕事を果たせてしまったら、日本むかし話と同じレベルのリアリティになってしまうだろう。では、「花咲くいろは」と同じように個人レベルの成長記として落とし込む流れはどうかというと、まぁ、現時点ではおそらくそちら側のゴールになるのだろうと思われるが、それでも、満たされる対象が今のところ由乃くらいしかいない。喜翠荘の場合と異なり、間野山は現状に不満を抱いている人間、「救われるべき人間」があまりに多く、ちょっとやそっとの展開ではハッピーエンドを感じるのは難しい気がするのだ。「結局間野山は寂しい田舎町だけど、みんな楽しくやってます」という終わり方は、けじめの付け方としては中途半端な印象になってしまうだろう。そんなわけで、現状この作品の「終わり」が見えていないというのが、漠然とした不安を抱く最大の要因になっていると思われる。 おそらく、ここまでの流れから考えるに、「なんか色々上手いこといって間野山はそれなりに賑わいました」エンドを迎えないというのは間違いないと思う。町民はそれを望んでおらず、そんな上手い方法は素人考えで実行出来るほど甘くはない。今作は、その部分の最低限のリアリティは保持するはずだ。となると、やはり「由乃(たち)の成長と、由乃にとって望ましい間野山の姿」に辿り付くのがゴールになると思うのだが……一体どうなることやら。 そして、予測がつかず不安になるもう1つの要因は、現時点では間野山の全容がさっぱり見えていないということである。例えば4話にして初めて登場した要素がいくつもある。間野山彫刻がそうだし、謎の変人発明家ドクもそうだ。まぁ、田舎といっても狭いわけではないので「出てきていない町民」がたくさんいるのは当たり前なのだが、視聴者に対して全ての要素が開示されていない状態が理論上ずっと続いてもおかしくないわけで(あとからいくらでも変な町民を追加出来る)、これも「あとが読めない」要因の1つになっている。極論すれば、「そういえば掘ったけど全然でなかった金山跡があったな」とかいう話になり、由乃たちが掘削したらザクザク金が出て突然人が押し寄せた、なんて展開だって不可能ではないのだ(まぁ、絶対やらないだろうけど)。「間野山とは一体何なのか」という情報開示がどこで「ゴール」になるのかが示されないあいだは、我々はポテンシャルの分からぬ間野山という土地に期待と不安を抱えながら見守るしかない。 そして、そんな「知らなかった要素」が、今回登場した間野山彫刻だったわけだ。国の伝統工芸にも指定されているというそれなりの歴史を持つ無形文化。まぁ、言われてみればどこの田舎にも探せばそういうものはある気がするが、これがどの程度の可能性を持つ「パイ」なのかはまだ見えていない。単に由乃たちが素人判断で「すごくイイ」と言っているだけなので、その辺の温泉地にあるような割と陳腐なものなのか、それとも本当に人を魅了してやまないような独自の魅力を持つリソースなのか。おそらく早苗が兄弟子の人の様子に惹かれたところを見るに、そこには何らかの求心力はあるはずなのだが、まぁ、そんなもの1つで町興しにつながるならどこの自治体も苦労してないわけで。そして、この「伝統工芸」という武器をどのように使うかで水掛け論が起きるのもお約束。「伝統工芸を安売りするな」というプライド論、「使えるもんはなんでも使え」という商売論。ぶっちゃけ、どちらも別に間違ったことは言っていない。単に、お互いにプライオリティの置き方が異なっているだけなのだ。それ故に、普通はこの議論は解決を見ない。今後の展開としては「伝統に固執する頑固な職人すら唸らせるようなエポックメイキングな工芸品の用途」をワカモノでバカモノでヨソモノが見つけられるかどうかだが……普通に考えたら無理だよなぁ。ドクが開発したそれなりに手頃なパワードスーツを量産する方がよっぽど手っ取り早い収益源になるような気もするのだが……それじゃ間野山の復興にはつながらないのかね。 やっぱり難しいよ町興し。手っ取り早く戦車走らせよう。あとはしおりさんのおっぱ(略) パイプ椅子が似合う異界人なんておらんやろ、と思ったけど割といるな、第3話。とりあえずケロン星人おすすめ。 押し寄せる情報。とにかくあらゆるものが「未知」の状態からスタートする設定なので、我々視聴者も作中の交渉官同様、下手したらそれ以上に「思考と共感」が求められる作品である。本当に、ザシュニナの発する一言一言が重みを持ち、何が起こっているのかと想像するだけでも楽しい。ぶっちゃけると私はSFというものに一切の免疫が無いので今作がどれほど新奇なのかは定かでないのだが、ザシュニナの持ち出す概念がいちいちハッとするような真理を伝えているようで、本当にドキドキする。なるほど、SFファンの心理ってのはこういう「未知を夢想する楽しさ」から来ているのかもしれない。 もう、考察なんて出来ないから単に出てきた情報のまとめになってしまうが、一応、個人的に興味が強い部分を記述しておこう。何と言っても今回目を引いたのは、ザシュニナのこだわる「情報の確度」という部分である。先週の段階で、ザシュニナは真道とのコンタクトに成功したわけだが、そこにいたるまでは幾らかの紆余曲折があった。これは単純に「どうコンタクトして良いか分からないから」だと思っていたのだが、どうやら「もっとも確実に情報が伝わる方法」を1から試していたせいらしい。彼は、「異方」は、言語を用いない。これは人類の言語哲学でもすでに論じられている問題ではあるが、言語とはあくまで音を象徴とした対応関係に成り立つものであり、そこには一定の信頼関係が必要になる。信頼とは、知識の共有、そして意志の共有。しかし、初対面の存在を相手に、言語の持つ力のなんと不確かなことか。記号による認識方法は、その「モノ」を知らなければどうしようもないわけで、我々は異方について何一つ知らず、それを理解する手段を持たない。脆弱な言語という道具に対し、ザシュニナが必要以上に警戒心を持つのはしょうがないことだろう。 しかし、どうしたって言語によるコミュニケーションは必要になる。そこで採用された画期的な疎通手段が、真道という「交渉役」を媒介した伝達だった。「伝言ゲーム」のたとえでいうならば真道を経由した情報は更に確度を落とすことになるだろうが、それでもヒトの理解力を感覚的に把握し、適切な伝達法を考慮出来るのは真道の特権だ。ひょっとしたら、最初のブレインショックの時にある程度異方側の情報も手に入れた可能性もあり、中間に立つ人間としては最良の選択肢であった(まぁ、駄目だったらまた別な代表者を立てるだけなのだろうが)。カドを代表するザシュニナという「個体」、そしてそれをある程度理解し、伝えようという意志を最大限にくみ取る翻訳装置である真道。この2つが合わさって、ようやく、人類と異方の対談が可能になったのだ。 あとは、もっとも興味深い「ザシュニナの正体」についてのお話。結局全ては何か既知の言葉に代替するしかないわけだが、とにかくザシュニナは「宇宙の外」におり、この「外」は「高次元」と捉えるのがもっとも現実に即しており、たかだか3次元程度の我々の知る宇宙の全てに隣接するという。境界を結ぶ機能を持つ「カド」により異方と宇宙は辛うじて接続し、「あちら側」を垣間見る事が出来るようになった。そこには全く想像もつかないような現象が転がっており、その1つが、試しに取り出した「ワム」と呼ばれる無限電力である。何故ザシュニナが「電力」という端的な要素で異方の異質さを訴えたのかは謎であるが、まぁ、手っ取り早く超越的な要素を伝えるにはエネルギーという根源的な「力」を用いるのが楽だという判断だろうか。まさか単にこれを置いていくことが目的でもなかろうし。 その他、日本に現れた理由には「共感によるベクトル」に代替されたユノクルという力の存在が説明された。正直、「日本語って割と事実の伝達に向かない言語のような気がするんだけど、なんでよりによって日本に……」と思ったが、なるほどそういうことなら仕方ない。まぁ、裕福な国というだけなら他にも候補はあったのだろうが、ユノクルの保有量が安定していたと言われれば多分そうなのだろう(これは決して日本人が慈愛を持っているとか、多国民よりも優しいとか、そういう尊卑の問題ではない。何しろ、ユノクルの説明だって正確に伝えられたものではないのだから)。 興味深いのは、こうして「マジで何も分からない」という相手に対して接するとき、至極当然と思われている事象すらも、実は我々の思い込みからなっているということが分かることである。今回、ザシュニナが会談の一般公開を希望したわけだが、あちら側からしたら「なるべく多くの対象に正確な情報伝達を行いたい」のだから当然のこと。しかし、こうしてトップ(?)が対談するというと、何故か秘密裏に行われるのが普通だという認識があり、人々は驚くのである。言われてみれば、相手に害意があるのか、友好の意図があるのか、上なのか下なのか、それすら分からない状態なら、人類はみな平等に彼らに接する権利はあるのだよな。女性交渉官の徭さん(ツカイさんと読む)はザシュニナを「自然現象のようなもの」と形容していたが、まさにそうだ。突然襲ってきた地震や台風の情報を国民に秘匿する政府は駄目だわな。 とにかく何もかもが謎のままで進み続ける「交渉」。未だザシュニナの目的は分からない。そもそも、彼に(彼らに?)「目的」があるのか、何らかの「動機」があるのかも分からない。本当にただホイとワムだけを置いていかれても困るが、ザシュニナは「進歩」という言葉を人類に向けて口にした。彼は、人類に、宇宙に何を望んでいるのだろう。そして、人類は何をもって応えるべきなのだろう。「正解」はまだまだ見えない。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(07/28)
(07/27)
(07/27)
(07/26)
(07/26)
(07/26)
(07/25)
(07/25)
(07/25)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|