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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「バッテリー」 5→3

 ほぼ野球をせずに進行するという、ある意味斬新な野球アニメ。まぁ「大正野球娘。」も試合なんてほとんどやってなかったけども……。でもあれはラストでちゃんと大事な試合をやったわけじゃない。この作品は、「試合を使わないで」野球少年を描くという、かなりチャレンジングな作品である。

 やりたいことは分かる。そして、それなりに名前の知れた小説だし、おそらく小説ではその「やりたいこと」がある程度出来てるんじゃないか、ということを(非常に勝手だが)想像することも出来る。しかし、小説から「文字による伝達」要素をとっぱらい、動きを武器とするアニメでこれをやるのは……流石に道具立てを間違ってるんじゃないかと思わざるを得ないなぁ。

 微妙な思春期の少年同士の心の交流を描くというのは王道のテーマ設定であり、学園ドラマってのがもっともポピュラーな方策なわけだが、本作はその人間関係が全て野球絡み、そして、メインとなるのはタイトルが表す通りに「バッテリー」。野球用語ではキャッチャーのことを「女房役」なんていうくらいで、野球におけるピッチャーとキャッチャーの関係性は夫婦のようなものなのだろう。……いや、流石にそこは区別しようよ。確かにバディとしての友情は大切かもしれないが、別にこれから生涯をともにするわけではないのだし……結婚したら奥さんは1人だけど、キャッチャーについてはいくら浮気しても別に罪にはならないしね。あと、これが一番大事なんだけど……同性だしね。

 いわゆる「女性向け」とか「ホモ臭い」とか言う言葉はあまり使いたくないし、今作はいわゆる「そっち向け」作品のように野郎どうしの絡みを前提に描いた作品ではなく、あくまで「思春期の友情形成の一端として、何となくそう見える描写もあるかもしれません」という程度のはずなのだが、男目線から見て、「そういう感情は無いんじゃないかなぁ」という要素が散見されるのが微妙なんだよな。そりゃね、私は野球なんてやったことないし、マウンドにも立たなければキャッチャーマスクも被らない。彼らが練習の時や試合の時に何を考えているかなんて分かりませんよ。でも、多分中高生のメンタリティはあんなんじゃないと思う。絶対、もっと馬鹿だと思うよ、男の子は。いや、主人公の巧1人くらいならああいうストイックで面倒なやつがいても構わないけど、今作に登場する野球少年は、みんな揃いも揃って非常にセンシティヴで、ロマンチストで、ポエミーな性格ばかりなのだ。そういう世界があってもいいとは思うが、それこそファンタジーな「少年」であって、おそらく「野球少年」には噛み合わないんじゃないかねぇ。

 こうして「なんか違う気がする」ヘンテコ野球少年達のマインドをアニメで綴っていくわけだが、ろくすっぽ球も投げないのに野球ってなぁ。投げたとしても別にモーションがすごいわけでもなく、「巧の球は超すごい」って言われてるのに映像からはそれを感じさせるようなけれん味のある演出も見えてこない。あくまで淡々と、少年達の心の葛藤を描くツールとして、野球があり、ボールがあり、投球がある。正直、あんまり心躍りませんわね。別に画が汚いというわけではないのだが、どうにも見ていて気持ちの良い部分が見つからなかった。多分、これは小説で読むべきものだ。いや、ひょっとしたらもっと目の覚めるような演出方向で今作の良さを引き立たせる方法もあったのかもしれないけど。

 あ、「大正野球娘。」を面白いからオススメですよ。

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「タブー・タトゥー」 5→6

 終わってしまったけどあんまり終わってる気がしない定期。現状で2期のアナウンスは出ていないらしいのだが、はてさてどう判断したものやら。

 序盤は割と感想を書いていたことからも分かる通り、それなりに楽しめていた作品だ。アクションシーンの派手さ、女の子の可愛さ、分かりやすい能力バトル設定に熱血系の主人公と、見やすい要素が揃っていたし、一定の品質を超えた作品だったのは間違いない。じゃ、なんで途中から感想を書かなくなったかというと、そりゃまぁ、桃子がいなくなってモチベーションが下がったから。こちとらハナからイジーよりも桃子派だったんじゃい。まぁ、イジーも可愛いんだけどね。「メインヒロインが死ぬなんてありえへんし、どーせその内なんか上手いことやって桃子も帰ってくるやろ」って思ったら結局最後まで戻ってきませんでした……。この作品で失われたヒロイン→「桃子1人+イジーの左手」。無理な人体錬成の結果かな? 

 いやまぁ、「人が死んだからショックです、辛いので見ません」とかいうどうしようもないメンタリティで見てるわけではないのだが、桃子の退場後はBBの過去話とかで多少流れが変わったじゃない。お話の全体像がはっきりしなくなっちゃったから、最後まで見極めるまではあんまり下手なこと書けないな、っていう状態になってしまったのよね。アニメ1クールで片を付けるとも思えなかったし、中心となるべき話題がどこなのか、ちょっと見定めにくかったというか。正直言うと、割と最後の方まで「姫さんは本当に敵キャラなんだろうか」っていうところまで怪しかった。割と敵サイドのお話もしっかり描いてたもんだから、悪い奴らに見えなかったのだ。実際、キャラも立ってて、単なる悪い奴ってだけじゃなかったし。合衆国も色々とあくどいところを見せていたので、セーギだって桃子のことがなかったら完全に敵対してたかどうか分からないわけでね。

 そう考えると、強いて作品の難点をあげるなら、セーギのキャラがやや弱かったかな? 後半は単なる復讐マシーンになってて、あんまり彼の情念に溌剌としたものが感じられなかったし、回りの人間がそれぞれにかなり濃い目的意識を持っていたので、敵味方の策謀に巻き込まれてちょっと埋もれた感じ。まぁ、分かりやすさでいえば主人公はこのくらいでいいのかもしれないけど。こうして見ると能力が(強力とはいえ)シンプル過ぎるのもちょっと考えものか。ただ、これって裏を返せば「サブに回ってるキャラが立っている」という話でもある。尊大に振る舞いながらも最後の最後まで「なんかゲームオタク」っぽい要素を外さなかった姫様なんかは最たるものだし、ピエーロなサンダースさんとか、フラグ立てまくり陸佐とか、なんでUSAのキャラはあんなに変なのが多かったんだろう。そういう部分でキャラどうしの掛け合いを見てるのは退屈しなくて良かったね。個人的に(桃子以外で)お気に入りを一人あげるなら、多分最強キャラがあまりにしっくり来ていたカルさん。あそこまで絶望感を与えてくれる敵キャラも久しぶりで、今作の売りであるぐるんぐるんアクションを活かしてくれるモーションの取り方も良かった。あとは猫娘のシュレディンガーキャットでしょうね。こうしてみると敵サイドにもいい兵士が揃ってたなぁ。

 アクションの動かし方について、当初は色々といぶかしがりながらみていたのだが、最後まで一貫してこの「らしい」モーションが崩れることはなかったので、おそらくJ.C.STAFFが新たに編みだした「バトルの見せ方」のテストケースだったんじゃないかと踏んでいる。絶対どこかでCGの技術を駆使して省エネしてるはずなのだが、それを感じさせないようにする「こけおどしの作り方」みたいなものが、今作で多用されていたのではなかろうか。その合間にきちんと背景動画とかも作り込んだり、楽するための道具立て一本に頼らず、ちゃんと全編通して「見せる」画作りを絶やさなかったのは素直に凄いと思った。これ、2期があったらもう一回見られるってことなんでしょうかね。

 というか、あの終わり方で2期が無いと流石に……ねぇ。お待ちしてますよ。

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Re:ゼロから始める異世界生活」 5→7

 そりゃもう、たっぷりと楽しみましたね。えぇ。

 ストレートなラノベ設定でここまで楽しめたってのも久しぶりかもしれない(「六花の勇者」はちょっと違うしな)。正確には「ラノベ」なのかどうか判断が難しいのは今作が「OVERLORD」と同じ「小説家になろう」を元にしている作品らしいというところ。もちろん人気があって面白い作品からアニメ化されるわけだから非常に偏った見方にはなるが、今のところこの「なろう」の作品は2作ともかなりのヒットということになる。普通のラノベと何が違うんだろう、ということを何くれとなく考えてみたが、余計な縛りの無さっていうのは大きなプラス要素になっているのかもしれない(以下の諸々はサンプル数が非常に少ない、適当極まりない言説なので無視してもらって結構です)。

 いわゆる「ラノベ」とこうしたウェブ小説の違いは色々とあるだろうが、最大の相違点は「編集」が存在しないこと。つまり、検閲が入らない。これにより、普通なら「世に出てこない」ような作品でも日の目を見る可能性があり、今作なんかはひょっとしたらその典型的な事例なのかもしれない。何しろ、冒頭のループ時点では「あんまり面白くはない」のだ。「第一章」と言われる麻美子戦までの流れ、決してつまらないとは思わないが、ループの設定が雑だったり、どこかで見た事があるものだったり、そして何より主人公のキャラがウザかったり、この部分だけを出版社に持っていっても門前払いを食らう可能性が高いだろう。最近のラノベの傾向やレベルは知らんが、まぁ、編集ってのはそういう仕事だ。しかし「なろう」ならそんなことを気にせずに自分の好きなように書き連ねることが可能で、「チュートリアル」としての一章の後に今度は雰囲気をガラッと変えた2章を書く事も出来るし、多少無茶な設定でも誰にも突っ込みを入れられずにまかり通ってしまう。細かい設定やら欠点やら、そうしたものを大雑把に流して、「やりたいこと」の最終形を見ることが出来る。この「リゼロ」の場合、その「大局的な作品観」が見事にはまっていた作品だったのではないだろうか。

 昨今のラノベ編集に忌避される(と噂されている)要素の1つに「余計な鬱展開」があるというが、今作は本当に「駄目でよわっちい主人公」が描かれており、失敗するときは徹底的に失敗する。そりゃもう、2度も3度も。目を覆いたくなるような失態を憧れの女性の前でやらかし、それでも飽きたらずループしたら別なルートで別な女性に蹴り飛ばされる。まさにトライアル&エラーの「エラー」が目につく作品。そうした見づらい部分を敢えてセールスポイントとして打ち出し、徹底的にスバルをいじめ抜くことが今作の楽しさの中心になっている気がする。いや、別にマゾヒズムに目覚めろというわけではなく、スバルは、これもよく揶揄されるような「ラノベ主人公って異世界に行くとなんだかんだでリア充になって成功しかしないよなー」を逆手に取った主人公なのだ。そりゃまぁ、お話なのだから最終的にはハッピーエンドを迎えているが、その過程で何度ものバッドエンドを繰り返す。つまり、スバルは基本的にクソ雑魚なのである。「弱いヤツ、狡いやつ、情けないやつでも最終的にお話に参加して主人公になるにはどうすればいいか」という問題解決の手段として、「死に戻り」が与えられているのである。どんな人間だって、殺されまくるとなれば、文字通り死ぬ気で打開策も探すし、どれだけ不格好でもそれだけの死の経験があれば何とかなるというのは、「結局スバルもリア充ルートじゃん」という非難をスレスレで回避しつつ成立させる大切な要素なのだ。

 試しに今作の面白かった話数を抜き出してみると、個人的にハマったのはロズワール邸での一連の死に戻りの過程からフライング・ラムまで(5話〜10話)。そしてボッコボコに叩きのめされた13話、そこからゴロゴロと転げ落ちて、ピークを迎えた15話。この辺が今作で一番の盛り上がりを見せた(まぁ、その後のレム爆裂回18話も格別の味わいがありましたが)。正直、その後の白鯨戦以降はおまけみたいなもんである。「ボッコボコにされるのを見て楽しむ」というのが本作の有るべき姿なのだとしたら、それって「弱い主人公」の本懐だったんじゃないですかね? まぁ、もちろんそこから立ち直ってスバルが暴れ回る爽快感溢れる展開の方が楽しいよ、っていう人もいるかもしれないが、そういうのは別に他の作品でも見られるんでね。それこそ「OVERLORD」でもいいし。「スバルがクソ雑魚だからこそ、本作は面白かった」。そう考えると、あれだけヘイトを集めまくる独特のムカつく言い回しも、下準備のためのキャラ作りだった言えなくもない……かな?

 まぁ、残りの細々とした褒めるポイントについては各話感想参照、ということで。一応ヒロイン度数で今作をまとめておくと、上からレム・ミミ・パックな。異論は認める。4位があるとしたら……ペテルギウスちゃうか?

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 Hope sideとは?! 何でも来週1話分だけ放送する「特別編」とのことだが……。島編なの?! 島編が見られるの!? ボクは……腹一杯のジャバ鍋を食べたかったんだ……。いや、多分未来編の結末みたいなものだろうけども。

 とりあえず「絶望編」は今回でおしまい。もちろん「知っているあの結末」にゴールインするだけなのだが、考えてみれば「知ってる結末にゴールインする物語」を面白く見られるってのはそれだけですごいことじゃないか。改めて今作を振り返ると、「どうなるか」は分かっているはずなのに、毎週何が起こるか分からずにドキドキさせられた。今回だって77期生のクラスが一体どうなってしまったものか、雪染先生のグルグル目を見ながらドキドキ見守ったものである。まぁ、巷で言われるように「結局全て洗脳動画で処理しちゃってるやんけ」みたいな部分は正直あるのだが、元々「1」の時点で記憶消去も操作もやりたい放題の無茶苦茶な世界観だったわけで、今更これくらいは大した問題じゃないんだよな。

 難点をあげるなら、「2」の時に示唆されていた「江ノ島の絶望に心酔した希望の生徒達」という倒錯した状況をどのように作りあげてくれるんだろう、っていう期待があったのに、その部分が全部オートメーション化してしまっていた、っていうことなんだろう。本当は1人1人どうやって籠絡されていくのかを見たかったし、江ノ島がどれだけ悪辣なことをやったら人間の価値観をひっくり返せるのだろう、という期待もあったものだが、その部分が全員まとめてモニタを見せるだけ、っていうのは何とも味気ない。その部分は間違い無く失点だし、そのことで今作が駄目駄目だという人もいるだろう。そのことについては異論は無い。

 でも、原作ファンとしてはやっぱり楽しい部分が多かった。「アイツラの知らなかった日常」がこうして明らかになり、ぐちゃぐちゃと歪んでいく様を見て、そして何と言っても「超高校級の絶望」江ノ島盾子ちゃんのやりたい放題の活躍は見ていて最高にファニーだった。全ての言動が「1」に繋がってくることを考えるとニヤッとさせられる描写も多く、今回を例に挙げれば何と言っても残姉ちゃんとの会話パートだろう。あの言葉に、むくろちゃんは笑い返すだけだったんだよなぁ。本当に残念だなぁ。でも、あれだけマゾい性格に描写されてんだから、案外最期の最期まで幸せそうに妹のために生き抜いたのかもしれませんね。

 そして、今週の様子を見ていて気付いたのだが、77期生のクラスって、「絶望のとっかかり」として非常に効率の良いメンバーだったのね。特に九頭竜&ペコちゃんコンビはダイレクトに議事堂に乗り込んでいたことからも暗喩されているが、九頭竜組の力って割とダイレクトに日本の中枢に食い込んで病巣を深める役に立つんだよ。ソニアだってかなりの上流階級なわけだし、あとは胃袋を掴む役とか技術面でダイレクトアタックしかける役とか、医療班に紛れ込める役とか。そして、その力を何倍にもブーストさせる「超高校級のマネージャー」が多分かなり強い。78期生組だったらここまで効率よく絶望の媒介者にはなれなかったんじゃないかな(まぁ、さくらちゃんが爆裂してたらどうなってたか分からないが)。何もかもきっちり江ノ島の計算通りに進んだってことなんでしょうかね。それにしても、カムクラとの遭遇以降は狛枝が割と大人しくしていたのが気持ち悪いんだけどな。江ノ島さん、狛枝のことを「計算出来る才能」みたいに断じていたけど、果たして苗木と比べてどっちが与しやすかったのか……。

 苗木といえば、今回も「未来編」に続いてまさかの舞園さん登場(台詞あり)。他の面々も全員登場していたが、桑田だけ後ろ姿で一瞬誰だか分からなかったわ。やっぱあいつ影薄い。あとセレスさん、お仕事してください。霧切さんがここに入ったことは偶然ではなかったと思いたいが、あの後で彼女も江ノ島に丸め込まれて記憶をいじられ、あげく実父を宇宙に飛ばされたりしちゃうんだよな。そう考えると超高校級の「探偵」VS「絶望」では霧切さんは完敗している。まー、江ノ島は流石に探偵の手に余る規格外の存在だったってことだろうけども。

 結局、霧切パパは学園をシェルターにすることには成功したが、まさか諸悪の根源が中に紛れ込んでいるとは思いもせずに完敗。その間、天願老人は外から何とか機関を立ち回らせようとしていたが、絶望は「1」の時代に到るまでやりたい放題していたことを考えると、あんまり上手くいってなかった。黄桜は……何してたんでしょうね。まだ声がけーじくんだったから、アフレコはだいぶ前に終わってたようだが(どうしても気になるのはソコ)。今週の様子を見るだけでは天願の真相は分からないままだな。未来編でここがどう繋がってくるか。未来編といえば、結局今週は御手洗が一度も登場しなかった。アイツの顛末も未来編で答え合わせかな? こうしてみると、終わったとは言ってもまだまだ謎は残っているな。

 そして、最後に1つ回収されたのは、七海の真実である。前回、七海の命懸けの訴えによって心動かされたカムクラ。彼はおそらく「絶望」の中心にある江ノ島の対比的な存在として、「希望」の中心に七海を見た。そして、自分をまっさらな状態にした上で外界から観察する手法として、学園の開発していたジャバウォック島プロジェクトに何らかの形で紛れ込んだのではなかろうか。そうでなければ、あそこに七海がいた説明がつかない。あの世界における七海の存在は、まさにカムクラが与えた純粋な「希望」の1ピースだったのだ。そりゃ、日向だって助けられるに決まってるわ。絶望しかないと思われていたこの物語の中でも、日向・七海間のストーリーはなんかあったかくていいですね。いや、一番ひどい死に方してるのが七海なんだけどさ。

 さて、あとは雪染ちさの物語が今回で本当に終わったのかどうかだが……もう一声。もう一声。

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「スカーレットライダーゼクス」 4→3

 当落線上ギリギリにいた作品。何のラインかというと「観るのを断念するかどうか」である。今期は放送本数が多かったことで、ついに視聴を断念する作品もいくつか出始めた。せっかくなのでここに記録しておくと、夕方アニメなので流石にモチベーションが付いていかなかった「パズドラクロス」と、もうシナリオが全然分からなかった上に放送時間の関係で録画に労力がかかりすぎた「D.Grey-man」の2本だ。逆に言うと、それ以外の作品は一応全部(横目の場合もあるが)目を通している。そして、今作はこの2作に続いて「もういい加減録画しなくていいのでは」と思った作品だったのだ。

 先に、じゃぁなんで最後まで観たのか、っていう部分を書いておくと、終盤の世界大回転の顛末が気になったからである。もっと具体的に言えば「あけこのキャラ(あいかわらず名前覚えてない)の正体と、結末が気になった」である。なんかよく分からない多重世界設定になり、さらに記憶の移植やらキーパーツのコピーやらと、「おっ、割とエグい設定ぶっ込んできたな」っていう部分があったので、ギリギリ脱落を逃れ、オチを見届けるに到った。

 しかしまぁ、オチも何もな……訳分からんかったな。とりあえず「宮野がおかしくなるアニメ」フォルダに新しい作品が1つ増えた、っていうだけでも覚えておこうか。まー、元々「そっち向け」感が強かった作品なのだから私に合わなくてもしょうがないのだが、本作の場合はあらゆる面に絶妙なダサさとやる気の無さが見え隠れしたのが最大のハードル。変身ヒーロー(?)ものなのに変身後が抜群にダサく、バトルシーンも非常にもっさりしていてさわやかさの対極にある。キャラの造形も(女の子は決して悪くないのだが)全体的に学園ハンサム寄りなのでギャグにしかみえないし。各人についてるスタンドみたいなやつも、その内ちゃんと説明されるんだろうと思ってたら大したフォローもなく「ただなんとなくそこにいるだけ」でストーリーを膨らませる役割を果たさず、画面がごちゃごちゃする原因になっただけ。バディものの要素があるはずなのに、何で人間どうしの絡みばかりをクローズアップしてあの変な連中を有効利用しなかったのだろう。バンドものとしての側面もあるはずなのに、作中では「弾くぜぇ、超楽器弾くぜぇ」と言うばかりでライブシーンや演奏シーンを見せる気配もない。一体何が売りで、どんな客にサービスしようとしているのか、全く分からずに明後日の方向へと消えていった作品である。

 まぁ、最期まで見届けられたのはある意味幸せだったかもしれないのだが、結局あけこのキャラは浮かばれないまま死んでいったのはやるせない気持ちでいっぱいです。

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Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!」 6→6

 いやぁ、今期も無事に終わり……ませんね! ここまでぶつ切りの終わりってのは流石に想定外。これでもいつもより多い12話あったというのに……。

 微妙な幕引きを向かえてしまった作品。そりゃま、劇場版デザインは最近ではあまり珍しくなくなってきているが、まさかコレにまで適用されるとは思ってなかった。永遠に終わらないコンテンツな空気はあるのだから、このまま5期6期と続けてくれればいいだけだと思うのだが……尺の問題なのか、流石に枠が取れなくなってきたのか。いやぁ、でも今の御時世、確実に一定の数字が取れるアニメ作品なんて希有な存在、なかなか手放されないと思うのだが……角川は一体どういう方向を狙っているのか。

 本作の売りは大きく分けて「Fate的バトル」と「幼女」があり、ufotableUBWとかを差し置いてわざわざこっちを観るってことは後者の要素が大事ってことになるのだが、残念ながら今期は後者の要素がやや控えめ。最終回で何とかフォローしようと急激にぶっ込んできたが、なんかお得意様に対するちょっとしたアフターケアみたいな感じになっている。まぁ、バトル部分も充分見応えのあるものになっているし、「SILVER LINKの本気」が見られるだけでもそこまで大きな不満ではないのだが……やっぱり、3期のような濃厚な幼女百合成分をもっと摂取したかったですかね。イリヤがちゃんと主人公していてあまりギャグを入れる余地がなく、そもそも世界の危機だからあんまりギャグってる場合じゃないって問題もあり、「百合」というより「幼女どうしの熱い友情」みたいなニュアンスのシーンが多かった。

 とはいえ、今期はエリカやベアトリスといった新たな幼女(?)枠も増えたし、よりダイレクトにイリヤ×美遊間の関係性も掘り下げられたので、決して幼女要素がなおざりになっていたというわけではない。比率こそ減ったものの、そっち方面の要素を採用する場合には今作でしか成し得ないような濃厚な描写も多かったし。あんまり垂れ流しすぎてもお得感が無い、ってんで出し惜しみしていた部分もあるのかもしれない。くそぅ。問題は、劇場版が封切りされたとして、これを観に行くかどうかなんだよな……チケットを買った瞬間に、「どうも、その手の紳士です」って自己紹介してるようなもんだしな……いや、劇場にプリキュア観に行ってる人間が何を危惧してるんだって話だが……。もし劇場に行って「バトル」要素オンリーで「幼女」要素が皆無だったらポップコーン投げつけることになるし、もし幼女要素がてんこ盛りだったとしても、同じ劇場にいる紳士仲間とどう距離感を保っていいのかも分からないし。色々不便な世の中である。

 とりあえず、完結させずに投げっぱなしにしたことについては確実にマイナス点なのだが、それを差し置いてもやっぱり今作は唯一無二の存在意義があるし、決して手抜きされていたわけではなかったというので評価は昨シーズンまでと同じとしておく。エリカや田中など、新しいキャラがいい仕事していた部分を素直に評価したいのである。あと、最後の最後に凜が「こんな子供になんて過酷なお願いをしてしまったのだろう」って後悔してるところが個人的にツボ。もう4クール早く反省しろよ。

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 感も無量の最終話。走りきった半年間でございました。この最終回さ、間にCM無しでエンディングまで含めると27分あったんやで。そんな放送形態に許可下りるもんなんやな。

 一言で言うなら「エミリア三昧になれ」という最終話である。そりゃそうだ、スバルにとってのゴールはエミリアの膝枕以外に無いというのに、我々視聴者ときたら何かあったらすぐにレムだ。ここ数週間レムが出てこなくなってるせいでテンション下がってる視聴者もいるんじゃないか? あぁ、俺だ。そんなレム爆上げでエミリアのポジションが微妙な状態でスバルにとっての理想のゴールだけを描かれても、我々としては「終わった」感はいまいち。そこで、再会出来た今週分くらいは、たっぷりとエミリア成分を補充して噛みしめろ、という采配なのだろう。おかげで、思いの外良い最終回な感じは出てたと思いますよ。

 前半パートはペテルギウスとの最終決戦。まぁ、実際戦って致命傷を与えているのはユリウスなわけだが、スバルの覚悟を見せた上での決着……だったのかね。結局、前のループのときみたいに不意打ちで瞬殺しなかった意味がよく分からなかったんだけど、今回はなんであんなにユリウスがボロボロになる必要があったんだろう。前回時点では「きっとペテルギウスの乗り移り対策のためにスバルは距離をおいて、何か構えておく必要があったのだろう」と思ってたんだけど、結局今週も乗り移りはやられちゃってるしなぁ。単にユリウスをいじめたかっただけなんだろうか。まぁ、一応「スバルの眼」を使っての打倒という形式を作っておけば、「ペテルギウスはスバルが倒した」という何となくの名目は成り立つので、そのあたりの見せ場を作りたかったのかもしれない。結果的にはユリウスがそれに応えてくれたのでOKとしておこう。結局、乗っ取りを防ぐために使われたのは「死に戻り」の一言ですぐに駆けつけてくれる魔女さん本人のお手柄でしたね。ホント便利な人やで。

 ペテルギウスさえ倒してしまえば大団円かと思われたが、なんとラストミッションでは「お姫様の車に爆弾が仕掛けられている!」という、なんだか突然スパイ映画みたいな展開になった。スバルは自分の失態を後悔していたが、まぁ、流石にループ1回だけの情報で全ての禍根を断つというのも難しい話だろう。事前に村人に混じった信者を排除して村人を最大限安全圏まで移送しただけでもお手柄ものだったんだから、最後のミッションはボーナスステージだと思って諦めるしかない。自分の手で逃がしたエミリアを今度は追いかけるはめになるというのも皮肉なものだが、幸い、たまたま一緒にいたオットーの計らいでお急ぎ便が実現。最後の最後までペテルギウスさんは頑張ったが、無事に大爆発のおまけつきで再会が実現したのである。ペテルギウスさん、もう何がなんだか分からなくなってたけど、結局どうやって死んでしまったんでしょうね。魔女の福音書に何かされてたみたいだけど、あの辺のくだりは正直よく分からんかった。

 あとはもう、2人でいちゃいちゃするだけの簡単なお仕事ですよね。スバルにとっては望外の再会、そしてエミリアにとっては寝耳に水の再会。エミリアにとっては全てのループはカウントに入らないはずなので、街でスバルと大喧嘩して別れてから数日後のはずなのだが、それでもここまでスバルが必死に張ってきた伏線のおかげで、すんなり仲直り出来てしまった。子供を使って自分の思いを間接的に伝えてみたり、突然の大爆発で命懸けの自分をアピールしてみたり、スバルさんったら舞台設定がお上手なんだから。まぁ、あそこまでやられた上でなら、ちょっとウザめのスバルの告白だって受け入れられるってもんですよね。まぁ、スバルの告白がレムの告白のパクりだったのは本当にあかんと思うけども。レムさん、今頃どこで何をしてるやら……。

 終わってみれば、1話目で命を救われたスバルが、25話目でエミリアの命を救うことに成功する、そんな2クール。ただそれだけのお話ながらも、多事多難にご褒美もたくさん、退屈しない半年間でございました。ひとまず、スタッフの皆さんにはお疲れ様。

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NEW GAME!」 5→5

 安心の動画工房クオリティ。まぁ、それさえ言っておけば今作のことは大体片が付くんじゃなかろうか。とりあえず、「阿波根が森永千才」っていう事実が未だに受け入れられてない自分がいるよ。この子の極端な発声は認識不可能なんだよ。

 昨今のアニメは、超絶作画クオリティを売りにしたものか、なんだか絶望的な作画で視聴者から心配ばかりされるものか、妙な二極化が進んでいるような気がするのだが、その分け方で言えばこれは当然前者の方。動画工房クオリティは安定するに決まっているし、監督始め各回のコンテ演出陣もベテランが揃い、文句のない「アニメーション」が出来上がっている。そういう意味では、「可愛い女の子の日常アニメ」としては文句のないアニメ化だ。しかし……やっぱり内容がなぁ……。「きららアニメなんて全部こんなもんやんけ」という乱暴な意見に対してもあまり反論する気は起こらず、実際に「ごちうさ」とこれに何か決定的な違いがあるかと問われればしばし考える必要はあるのだが、やはり、「女の子しかいない夢のきゃっきゃうふふ空間」と、「残業完徹当たり前の修羅場社畜生活」という、相反する2つの側面を合体させた作品というキメラなデザインが最大の難所だったのではなかろうか。だって、私も含めて「こういう」アニメを観たい人間って、癒しを求めて、キャッキャウフフを求めて、キマシを求めて、エロを求めて作品を観ているわけでしょう? だったら、そこに余計な現実が介入するのは足かせでしかないと思うんだけど。世間では「仕事に疲れたおっさんたちが全部可愛い女の子に置換された夢物語」なんて揶揄もあったが、確かに、この世界の「異様さ」はそうしたホラーにでもしないと受け入れがたいものがある。いくらなんでも社屋の中に女性が多すぎ、いや、男性が1人もいない……。「ごちうさ」の街中だって男なんてほとんど見かけたことはないが、あっちはもう、「世界のどこかにあるファンタジーな町並み」だから気にならないんだ。きっと「シムーン」みたいな世界なんだ。でも、この作品は違う。会社が、社会が、現実がある世界を最低限の前提にしているはずなんだ。そこにどうにも整合性を得ることが出来ず、見ているこちらの脳は完全なる需要を拒絶してしまうのだ。

 だから、基本的には「ネタ」部分に笑える部分なんてのはない。社会人あるあるやらOLあるあるやらゲームクリエイターあるあるやら、そういうものは全部虚構なのだ、この世界には無いものなのだ。私が認められるこの世界の現実は、八神先輩とりん先輩の長年連れ添った熟年夫婦のような完成された百合具合と、ねねっちが時たま見せる妹のような青葉への目線。そうしたものだけを上手いこと抽出して、この作品を観るしかないのだ。毎日頑張ってお仕事をしてる人間にとってはダメージが入る作品になっているかもしれないが、仕事してない人間だって「現実」で殴られたら痛いんですよ?!

 というわけで、「映像は文句なしだけど中身がナー」という結論になるので「三者三様」と同じ評点です。上手いことどこかがヌルッとはまれば抜け出せない中毒性を醸し出す可能性もあるはずなのだが……うん、やっぱり打開策はりん×コウのカップリングだと思う。あそこの打撃力の高さは半端じゃないから。中の人でいうとかやのん×ぴかしゃ。人妻感溢れる声優×ガチ人妻声優だ。これって不倫になっちゃいますかね。ん? ボクは元気ですよ。何もおかしな事いっていないですよ。とりあえず今期は色んなぴかしゃが聞けて本当に幸せです。

 その他の中の人は、メインを務めるキャストの多くに若手が採用されていたが、何故か個人的に注目したいのは青葉を飛び越えてねねっち役の朝日奈丸佳。キンキン声ではあるが、なんか癖になる味わい。

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「不機嫌なモノノケ庵」 5→5

 モジャを愛でよう。モジャモジャ。小動物(?)が可愛いアニメは良いですね。

 こちらの作品も「サーヴァンプ」と同じように野郎メインの作品ではあるのだが、こちらはあくまでクラスメイトとしてハナエと安倍の関係を描いているだけだし、あくまで「友情物語」の範囲。流石にこういうのを「女性向けだから」と切って捨てるのは勿体ないというか、怠慢になってしまうだろう。今作のメインは一応この2人の関係性ではあるのだが、それを彩り盛り上げてくれるのは、数々の妖怪達の存在。こうした作品で「妖怪」を扱う場合、マスコット的に可愛い奴らを描くか、純粋に「畏れられるもの」を描くかというのは考慮に値する選択肢だと思うのだが、今作の場合、その中間のどちらとも言えない部分を取っているのが面白い。造形だけを見れば可愛らしいのも多く、最終回の大集合に代表されるように、2人と友情を育んだいい奴らがほとんどだが、その中には命を取ろうとする危険なやつもいるし、造形がなんだか禍々しいものもいる。ギギギの親分なんてのは分かりやすい事例ではなかろうか。

 似たようなスタンスの作品には「夏目友人帖」があり、今作は指導役・護衛役のニャンコ先生の代わりに安倍がおり、夏目の代わりにハナエがいる感じだろうか。女性キャラ枠は滝さんの代わりに禅子かね。そういや狐の子供がいるところも共通してるな。ただ、田舎の自然の中に見える「妖怪」との微妙な関係を描いた「夏目」と比べると、こちらの作品の妖怪の方が割とくくりが雑多で、関係性もフランクな気がする。これは掲載誌の性格の違いかな。「なんだか愛らしいところもあるけど、異形のもの、異界のものとしてどこか怖い部分もあるよ」っていう妖怪の描写はどちらの作品も通底した部分があって、切り口によって様々な物語が見えてくるのはなかなか面白い。何か飛び抜けて印象深い話があるというわけではないが、毎回目先が変わって、色々なヘンテコ生物が見られたのでこれはこれで満足出来る作品だったんじゃなかろうか。

 個人的には禅子が可愛かったこと、そしてヤヒコが可愛かったことが高得点でしたけどね。ヤヒコは良いキャラだったなぁ。大谷育江ボイスのハマリ方が見事。もちろん禅子の中の人も良いですよ。彩陽はこうして「野郎だらけの中にぽつんと女の子」というポジションに配置されることが多い気がするんだけど、何でなんでしょうね。

 それにしてもモジャモジャしたい。

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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