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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Prying Questions 詮索 (2)(B) U

ソーサリー

対象の対戦相手は3点のライフを失い、手札を1枚、自分のライブラリのトップに置く。

 イラストのキモさでは精鋭の集う今回のセットの中でもトップクラス。こんなおっさんに詮索されたくない。「自白を引き出す新しい方法」らしいが……この後、一体どうなってしまうんでしょうか。さておき、実は今回、相手の手札に干渉する呪文がコモンには1枚も存在しておらず、アンコはこれと「エムラクールの囁き」の2枚が用意されている。そしてこっちはハンデスというのもあまりに微妙な中身なので、一体どういう目的で使ったらいいのかも良く分からない。相手は手札を捨てるわけでなく一時的に手放すだけだし、それを選ぶのも相手だ。ライブラリを削ってそのまま抹消する、なんて手段もあまり意味を成さない。一応アドバンテージロスはなく、そのついでに3ライフを攻められるのだから決して無駄とは言えないのだが、不利な状況で一切仕事をせず、優位をより優位にするためだけの呪文。基本的には出番の無いカードになりそう。まぁ、こんなキモいカードドローしたくないしな。

 

Rise from the Grave/墓場からの復活(M13)」 U

 絶妙にフレーバーもマッチしており、リリアナさんの得意技としても相応しいということで、基本セット常連のリアニスペルが堂々の再録。復活したクリーチャーが黒のゾンビになる部分も「末永く」と同じだし、手軽に「半分だけ末永く」として使っていける他、この呪文だけのオリジナルとして相手の墓地からもクリーチャーをパクれるというのはなかなか大きい。ガンガンライブラリを削っていけば、思わぬお宝に巡り会えるかもしれないし、中盤以降の選択肢を広げる面白い1枚だ。

 

Ruthless Disposal 無情な処分 (4)(B) U

ソーサリー

〜を唱える追加コストとして、手札を1枚捨て、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。

対象の2体のクリーチャーは、ターン終了時までそれぞれ−13/−13の修正を受ける。

 圧倒的殺伐力が凄まじい贅沢な除去呪文。こちらはコストとしてトータル3枚のカードを消費し、相手のクリーチャー2体の息の根をほぼ確実に止める。額面上のアドバンテージは失っているが、こちらとしては最低限の3枚で相手の急所を2つ潰せるのだから、これが弱いはずがないだろう。「荒廃の一掴み」にも勝る必殺の一撃として今後は大活躍するんじゃなかろうか。なお、カウンターされるとこっちが死ねるのでマジ勘弁な。さらにさらに、フレーバーでは相変わらずの姉弟コントを楽しめるのが良い。基本的におねーちゃんの方ばっかり文句言ってる。「心温まる感想ですな、姉上」。

 

Skirsdag Supplicant スカースダグの嘆願者 (2)(B) C

クリーチャー・人間、クレリック

2/3

(B)(T)、手札を1枚捨てる:各プレイヤーは2点のライフを失う。

 みんな一緒に苦しもうぜ! を演出してくれる「腐敗を導く者(ONS)」の系譜を継ぐコモンクリーチャー。普通に考えればわざわざカード1枚消費してまでやることではないが、大事なのは選択権がこちらにあるということ。不利なのだったら使わなければいいだけだし、使える時にだけガリガリ相手を締め上げれば良いのだ。もちろん、今回も吸血鬼と手を組んだときには貴重なマッドネスエンジンとしても機能する。今回はコモンにも「オリヴィアの竜騎兵」という手軽な共鳴者がいるのでマナがかかるこいつはそこまで素晴らしいわけでもないのだが、コモンで複数の選択肢があるというのは重要なことなのだ。

 

Strange Augmentation 奇妙な増強 (B) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+1/+1の修正を受ける。

昂揚 - エンチャントされたクリーチャーはさらに+2/+2の修正を受ける。

 シンプルな強化オーラ。1マナで+1だけでも最低限の仕事なので決して悪いとは言わないが、やはり「邪悪な力(M11)」以下というのでは話にならないか。つまりこれは昂揚前提のカードであり、昂揚さえ達成出来れば2マナも軽い「樫変化(M10)」。パフォーマンスは紛れもない神。また、昂揚によって上下する性質を利用すれば、インスタントタイミングでの増強も可能になる。戦闘に絡めてインスタントを使えば昂揚達成、とかいうシチュエーションなら、いきなり+2の修正を受けて膨れあがるクリーチャーが相手を返り討ちにする。もしそうしたギミックが無いとしても、「もしかしたら昂揚してくるかも」と思わせるだけでも、充分相手を警戒させる意味があるのだ。ま、最悪でも昂揚のタネになるエンチャントだし。前のめりに攻め続けられるデッキの底上げに。

 

Succumb to Temptation 誘惑に負けて (1)(B)(B) C

インスタント

あなたはカードを2枚引き、2点のライフを失う。

 負けちゃったんならしょうがない。「イニ影」では沢山あったけど今回あんまり出てこない、「妙に印象に残るフレーズっぽいカード」シリーズ。「誘惑に負けて→灰と化す」とか「誘惑に負けて→床下から」とか色々と楽しいシチュエーションが作れそうな名前である。効果はシンプルに「夜の囁き(5DN)」と同じで、インスタントになった分1マナ重くなった。これまでこの枠は「骨読み(ORI)」「苦々しい天啓(KTK)」と細かくおまけがついているバージョンだったが、インスタントになったのは初めてのことだ。どれくらい有用かは定かじゃないが、まぁ、選択幅が増えたのは良いことだろう。ダブルシンボルになったから不用意に脇からタッチされないのも良いと言えば良いところか。ライフが残り5点くらいになると使うべきかどうか悩んでしまうこともあるのだが、そこはやっぱり、「誘惑に負けて」、ね。2ドローは甘美な響きだなぁ。

 

Thraben Foulbloods スレイベンの異血種 (2)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、猟犬

3/2

昂揚 - 〜は+1/+1の修正を受けるとともに威迫を持つ。

 ナイス懐かしカードシリーズ。このカードの元になっているのは、名前もそのまんまの「スレイベンの純血種(ISD)」。フレーバーによればシカニ家というおうちで飼われていた賢い血統書付きのワンちゃんだったのだが、この度めでたくゾンビに成り果て、優秀な番犬から典型的な内憂へと変貌した様子。「シカニ家の純潔を誇っている」って書いてるけど、まぁ、そのシカニ家の人を食べたんなら、確かに間違っちゃいないよな……。さておき、昂揚を満たせばなんと4/3威迫。2マナもお安く「遠沼の猟犬」に近いスペックが手に入るという。「遠沼の猟犬」は5マナというコストの割にタフネスが細く、昂揚してない状態で出すのが憚られる微妙カードだったが、こちらの犬ならば素の状態でも規準値をクリアしており、昂揚によって「平均」から「一線級」へと株をあげる。これならばメインからの投入も問題ないだろう。ゾンビというサブタイプも今回一応意味がありそうだし、「ガヴォニーの不浄なるもの」と並んで、黒の基盤を成してくれそうな良いコモンである。しかし、あんな地味だったコモンを元ネタにしていじってくるとは、製作チームもなかなかマニアックな攻め方するよなぁ。

 

Vampire Cutthroat 吸血鬼の殺し屋 (B) U

クリーチャー・吸血鬼、ならず者

1/1 潜伏 絆魂

 今までいなかったのが不思議なくらいに平凡な名前を持つ吸血鬼。さらに日本語版のフレーバーがなにげに五七五。いや、たまたまだけども。パワー1の潜伏絆魂持ちといえば、現在も活躍中の「遠沼の亡霊」と同じ。それが1マナで手軽に手に入るようになり、よりダメージレースを優位に進められるようになった。1ターン目にこれを置かれたときは、早くも2ターン目からちびちび2点ずつライフ差が広げられ、これを止めるのも結構大変。なるほど良い1マナクリーチャーである。まぁ、特に吸血鬼的なシナジーがあるわけでなし、強烈に求められるような存在でもないのだが。「1マナで攻撃が通しやすいってことは仮面舞踏会と相性いいやん!」って思ったが、すぐに潜伏に意味が無くなるだけだな。いや、それでも強そうだが。

 

Weirded Vampire 不気味な吸血鬼 (3)(B) C

クリーチャー・吸血鬼、ホラー

3/3 マッドネス(2)(B)

 その起き方、逆に面倒臭くない? 吸血鬼もすっかりエムラ色に染まってしまい、お気に入りのこの子はたっぷりの触手でもっておはようからおやすみまでの面倒をみてくれるみたいですね。とりあえず、そんなスプラッタな吸血鬼だが、能力部分にはエルドラージ風味は一切感じられない。端的にまとめるなら「コンパクトなマウアー双子」である。双子に比べると素のキャスティングコストが1マナ軽くなり、その分タフネスが2も落ちてしまった。マッドネスが不確定ならこっちの方が無難な場合もあるだろうが、普通「双子」を使うデッキってのはマッドネスに期待して使うはずなので、わざわざダウナーバージョンであるこっちを使う意味もあまりなさそう。それどころか、4マナ3/3より5マナ3/5の方が普通に見ても強そうではあるし。何とも中途半端な立ち位置のクリーチャー。でもまぁ、今後の環境では双子の登場枚数も減るわけで、マッドネスデッキを気取りたいならこっちで我慢するしかないのかもしれない。瞬速クリーチャーとして見れば充分強いんだしな。

 

Abandon Reason 自暴自棄 (2)(R) U

インスタント

最大2体までの対象のクリーチャーは、ターン終了時までそれぞれ+1/+0の修正を受けるとともに先制攻撃を得る。

マッドネス(1)(R)

 効果だけを見れば「統率の取れた突撃(THS)」と同じ。あちらが1マナの呪文であることを考えると、素で撃てば明らかに負けているし、マッドネスコストでもやっぱり負けている。他の環境と比べてもしょうがないが、ちょっと残念な呪文。マッドネスはそれだけでアドバンテージが取れる能力なので下位互換とまでは言わないけども。まぁ、「突撃」が1マナとしては破格の影響力を持っていたわけで、この呪文だって当然使いどころは多い。先制攻撃だけでひっくり返せる状況もあるわけで、そこにパワー増強なら文句無し。元がインスタントなのであんまりマッドネスのありがたみはないのだが、「狂気の預言者」あたりから上手いこと使い回せればちょっと得した気分は味わえる。クリーチャーが複数必要なのであんまり青赤系には向かないかもしれないが、インスタントでパワーを上げられる果敢ギミック多めのデッキなら有用性は高そう。

 

Alchemist’s Greeting 錬金術師の挨拶 (4)(R) C

ソーサリー

〜は対象のクリーチャーに4点のダメージを与える。

マッドネス(1)(R)

 グッドモーニング火力。この世界の科学者の皆さんは霊の力で様々なエネルギー問題を解消しようと取り組んでおり、その努力にはあのチャンドラさんも素直に賞賛の言葉を贈っている。まぁ、チャンドラに褒められる時点で科学としてはどうかと思うが……いや、元々彼女は技師の出身だもんな。カラデシュの技術力はどんなもんなんでしょうね。さておき、そんな挨拶代わりの一発火力は、効率だけで言えば「灰と化す」を下回ってしまうのでやや残念だが、マッドネス経由ならば一線級にまで跳ね上がる。印象としては使用制限の傾向が似ている「巨岩投下」を思い出せばいいのではないだろうか。ダメージもコストも全く一緒だし。つまり、「巨岩投下」は強かったのだからこのカードも多分強いはず。ただ、今回はコモンで与えられた共鳴者が白1,黒2,赤1とあまり多くない。上手いことマッドネスに寄せていけるといいのだが。

 


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Backwoods Survivalists 辺境林の生存者 (3)(G) C

クリーチャー・人間、戦士

4/3

昂揚 - 〜は+1/+1の修正を受けるとともにトランプルを持つ。

 圧倒的にシンプルな昂揚生物。そして、昂揚など関係無しに、4マナ4/3というステータスだけでも、充分お仕事が出来てしまう緑クオリティである。現在この枠は「剛胆な補充兵」が担当しており、あちらもピンポイントでいい仕事をしてくれる上に「信条の香炉」との相性ばっちりなトランプルが眩しかったが、こちらは単体でその楽しさを手に入れることが可能。昂揚達成で4マナ5/4トランプラー。マジか、香炉なんていらなかったんや。いや、香炉があれば7/5トランプル警戒?! え? ヤバくない? コモンなのに何言ってんの? さぁ、さっさと墓地を整備する仕事に戻るんだ。緑の天下はまだ続くのだろうか。

 

Bloodbriar 血茨 (2)(G) C

クリーチャー・植物、エレメンタル

2/3

あなたが他のパーマネントを1つ生け贄に捧げるたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。

 青と緑に配置された現出サポーターの1人。青にいたのは「現出のときに犠牲になりたがるクリーチャー」だけだったが、こちらは現出する様子を脇で応援することで強くなっていく。他にもサクるパーマネントってのは意外にあるもので、白と組んだら「天使の粛清」や「絞首束縛」、黒と組めば「無慈悲な決意」なんかも対象になる。各種「器」サイクルも生け贄に捧げるカードだし、今回おまけ感覚で懐かしの「テラリオン」なんかも再録されているので、こいつのために何となく入れておくのもアリだ。そして何より、サクるものといえばそりゃぁ手掛かりトークンである。調査するごとに膨れあがるこいつはさながら廉価版の「不屈の追跡者」。調査カードは一気に数が減ってしまうが、レアのムーブが手軽にコモンで味わえるのだから、そりゃ夢を信じて生きていけばいいさ。ウルヴェンワルドの謎? どうせ俺はつかえねぇから関係ないな!

 

Clear Shot 直接射撃 (2)(G) U

インスタント

対象のあなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。それは対象の、あなたのコントロールしていないクリーチャーに、そのパワーに等しい値のダメージを与える。

 「狂気の一咬み」で猛威をふるった一方的格闘能力がさらに精度と威力を増して参戦。元々この一方的ぶん殴り能力は「槌の一撃(BNG)」「尾の切りつけ(DTK)」といった赤の特性であり、赤は「まぁ、元々火力の色なんだし、むしろ余計な制限がついて弱化してるくらいだからいいか」ってな扱いだったのだが(それでもリミテッドでは理不尽な強さだったが)、いつの間にやらこれが緑に輸入され、「格闘するくらいしか直接除去の方法がないよ〜」とあくせくしていた緑をさらに強化することになった。せっかく格闘がキーワード能力化したというのに(奇しくも、キーワード化されたのは旧イニストラードだった)、その歴史があっという間に覆され、放っておいたらこの「一方的格闘」もそのうちキーワード化されそうな勢いである。まぁ、強いんでありがたく使わせてもらいますけども。相変わらずの余談だが、このフレーバーに登場するレム・カロラスという男、旧イニストラードでは「審問官の刃」を自称(?)していたのだが、イニ影になっていつの間にか「天使殺し」を名乗るようになり、今回はさらにそこから宗旨替えして「エルドラージ殺し」という二つ名を名乗っている。着飾るの好きやなぁ。

 

Crossroads Consecrator 岐路の聖別者 (G) C

クリーチャー・人間、クレリック

1/2

(G)(T)、対象の攻撃している人間・クリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。

 攻撃クリーチャーに修正を与えるお仕事は基本的に白の仕事。古くは「歴戦の歩兵(M11)」というお馴染みのコモンだったが、リミテッドで盤面に与える影響が思いの外大きく、昨今の調整の中でアンコモンの「勇者の選定師(ORI)」に書き換えられた。もちろん緑だって増強が大得意なので似たようなカードはあるが、基本的には「ワイルーリーの狼(6ED)」や「ナントゥーコの信奉者(ODY)」のように対象に制限がなく、攻撃クリーチャー限定というと白と手を組んだ「キスキンの短刀挑み(LRW)」があったくらいだろうか。今回はこの「短刀挑み」と同じ文脈で、白と共有したクリーチャータイプなのでこのような増強を可能にしている。流石にリミテッド的調整があるので修正値は+1だけだが、それでも影響力は相当なもの。1マナコモンでこれだけのシステムクリーチャーを置くことが出来るというのは、人間デッキを目指す大きな理由になるのではなかろうか。

 

Foul Emissary 邪悪の使者 (2)(G) U

クリーチャー・人間、ホラー

1/1

〜が戦場に出た時、あなたは自分のライブラリを上から4枚見る。あなたはその中からクリーチャー・カードを1枚公開し、それを手札に加えても良い。残りのカードを好きな順番でライブラリの下に置く。

あなたが現出を持つ呪文を唱える間に〜を生け贄に捧げたとき、【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

 青と緑がお送りする現出サポートチームの一人。そして、シリーズの中でももっとも露骨に「現出しか応援しない」マンでもある。青に配置された似たようなコンセプトのカードは単に「死んだら嬉しいから現出に使おう」というだけだったのだが、こいつは「現出以外で死んでも嬉しくない」という徹底ぶり。何とか新しいギミックを使ってもらおうという信念が色濃く出ており、前環境で言えば「茨橋の巡回兵」みたいなポジションだろうか。ご丁寧に登場時にサーチ能力まで備えており、何が何でも現出クリーチャーを使え、という意思に一切のブレはない。これを経由すれば8マナ現出組が4ターン目に降臨し、さらに3/2がおまけ。なるほど完成されたプログラムだ。ただ、どうしてもそこに使わなきゃいけないって法もないわけで、単にクリーチャーサーチのために使ってもそこまで悪いカードではない。黒と組み合わせれば生け贄要員、墓地のクリーチャー要員としてはそれなりだし、人間クリーチャーなので白との絡みだって一応検討出来る。与えられた答えが気にくわないへそ曲がりは、なにかオリジナルな使い方を考えてみてもいいかもしれない。まぁ、テキストに「現出」って書いてあるんだから、素直に乗っておけばいいとは思うが。

 

Hamlet Captain/小村の隊長(ISD)」 U

 突然、ポロッと再録された旧イニストラード組。当時も割と地味な立ち位置だったと思うのだが、こうして帰ってきてもまぁ地味ではある。かつてのイニストラードは、「闇の隆盛」まで含めて人間トークンを出す手段がいくつかあったのだが、今回の世界にそんなものは無い。真正直に人間クリーチャーを並べるデッキでこそ、真価を発揮する御仁である。その分、今回の人間は割と骨太なのが多いし、低マナ域での戦闘はさらに激化している。案外今回は上手くハマって地味キャラ脱出なるかもしれん。ちなみに、今回も再録カードは数多く含まれているが、イラストまで完全に同じ再録は今回こいつだけだ(フレーバーは変わっている)。人間の変わらない強さ、みたいなものを表現したかったんだろうかね。

 

Primal Druid 原初のドルイド (1)(G) C

クリーチャー・人間、ドルイド

0/3

〜が死亡した時、あなたのライブラリから基本土地・カードを探して、それをタップ状態で戦場に出しても良い。そうしたなら、その後、あなたのライブラリを切り直す。

 デザインの狙いからすると、これも一応現出応援団ということになるのだろうか。死亡時にボーナスがつき、攻撃には使えないクリーチャーシリーズである。その能力はかつて大活躍した「ヴィリジアンの密使(MBS)」と同じであり、2マナで設置出来るクリーチャーの効果としてはかなり優秀な部類。「密使」と違って攻撃に使えないのは残念だが、その分壁としての性能は高く、しっかり支えながら本命である現出クリーチャーの登場を待つことが可能だ。ただ、シリーズの他の連中と異なり2マナという軽さは現出の餌としてはやや足りない。現出の基本コストは7なので、こいつを使っても最速5ターン目になってしまい、充分な速度とは言い難い。こいつ自身が土地をサーチしてくれるのに、その土地から出るマナを現出クリーチャーに使えないのはなんだかもやもやするな。しかしまぁ、複数枚の現出が入っているなら次の1枚を効率よく回せるようになるのだし、そもそも現出云々とか関係無しに強いんだから構わないっていう。「天使の粛清」や「無慈悲な決意」との相性の良さも注目だ。

 


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○「アクティヴレイド -起動強襲室第八係- 2nd」 6

 おはこにゃばちにんこぉぉぉ! ダイハチの時間だぁぁぁ! あれ? でもあさみちゃん転勤したまんまなの? ダイハチに戻って来ないの? えぇ〜〜〜。

 はるかさんの装備シーンから始まったからまぁいっか〜〜!! というわけで2期目です。何とも不思議なB級感が楽しい本作、1期はシナリオの適当さやらなんやらと決してメジャータイトルにならない雰囲気をばっちりと醸しつつ、そのユルさ、なんか変なこだわりが私にやたら刺さるタイトルになったのです。あさみちゃん可愛かったし。瀬名さんも可愛かったし(?)。2期が始まるってんで、またあのダイハチが帰ってくると思っていたのだが……だいぶ違うな!

 黒騎のやつはもちろんエースとして活躍しているが、瀬名さんが退職、地元で民間企業設立。あさみちゃんが関西に転勤して慰み者に。そういや円ちゃんもいなくなってる。補填のために新人が2人入ってきて、人数は揃っているがこんなのダイハチじゃない……うん? いや、割とダイハチだった。瀬名さんとの連絡が切れてる感じが一切しなかったし、いつも通りに「腑抜けたお役所仕事」感は変わらず。むしろカッカして突っ込む連中がいなくなった分、雰囲気はより緩くなっていた可能性すら。新入生が今後どういう活躍をしていくかによってもまた雰囲気は変わってくるのだろうが……眼鏡の子、すでに設定盛りすぎじゃない?

 相変わらずのふざけたテンションと、どこまでマジなのか分からないダイハードな物語が健在で安心。今回だって普通に考えたら女子高生1人、下手したら近隣の施設・住民が片っ端から吹き飛ぶという大ピンチだったにも関わらず、ダイハチのユルさは変わることなく。都知事の首がすげ変わったことでだいぶ動きやすくなっており、心なしかみんなの表情も晴れやかだったりする。このお気楽テンションで変なノリがどこまでも続けば楽しいのだが……はたして今回はどんな敵が出てくるんでしょうね。ミュトスの時点で割と大騒乱だったのだが、それを超える設定は割と大変そう。

 いや、それよりもなによりも、はやくあさみちゃん帰ってきてよ。帰ってくる理由が何も無いのだが……。期待を込めてキャストクレジットを見ても割と下の方に書かれていて、「これ、今期レギュラーじゃないのか……」と軽く絶望した。いや、瀬名だって戻ってきたんだからワンチャンあるよね。あさみちゃんがいてくれてこそのダイハチだもんね。勝手な憶測だが、そのうちゆかりんボイスの金髪が裏切る展開があるんじゃないかな。そうしたら、メンバー補填であさみちゃんが帰ってこられる。……アビゲイル専務が乱入してきたらどうしよ。もう、1話はあの人のインパクトばかりが印象に残ってるわ。製品版のディレクターズカット映像では規制音が外れたりしませんかね。

 中の人については、新キャラに注目すべきなので田村ゆかり・田中あいみの2人に期待。うまるちゃん、こんなところでも引きこもってる。あと、絶対にアビゲイル専務は今回だけの一発キャラじゃない気がする。フルネームでクレジットされてたし。あと「協会様」ってなんだ? その名前で全国に分布してんのか? なんか、怖い。

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○「あまんちゅ!」 5

 火星猫じゃないのにあのフォルムはやっぱりなんか怖い。アニメで動くとなおさら。

 原作既読。まぁ、そりゃね、「ARIA」好きだったしね。というわけでどんな作品かはおよそ知っているので、あとはまったりとその空気感を満喫するだけである。今期は海を見る女子高生が多いな。夏クールに合わせて放送するのは当然といえば当然か。

 天野こずえ作品ということで、ごく当然のように佐藤順一が「総監督」名義でクレジットされている。ただ「ARIA」とは違ってサトジュンと別に監督名義でカサヰケンイチを立てており、いくらか異なる制作体勢のような。スタジオもハルフィルム(TYO)ではなくJ.C.STAFFが中心なので、勝手な推測をさせてもらうなら、作者たっての希望でサトジュンが参加し、諸々用立てているけど、ハルフィルム系列では都合がつかず、カサヰさんとJ.C.にお声がかかったという感じか。まぁ、作品の雰囲気作りに関してはすでに阿吽の呼吸であろうし、カサヰさんも百戦錬磨のベテランなので問題無く仕事をしてくれるだろう。

 「AIRA」に比べると、より原作絵のテイストに近づけたキャラデザが特徴的。元々、「ARIA」放送開始時の技術力では天野絵を完全再現っちゅうのはあまりにハードルが高かったため、アニメのキャラデザはかなり簡略化されたものになっていたわけだが(それでも充分見られるものになっていたのだからOKだが)、今回は、いくらか原作絵に近づけるチャレンジがなされているわけだ。現時点ではなかなか良い具合に動いていると思うし、ネオヴェネツィアと違って日本の見慣れた風景との融和を図る際には、こちらのより繊細なデザインの方がフィットする部分も多いだろう。このクオリティで最後まで走りきれるなら、願ったり叶ったりである。

 シナリオラインは作品の性質上、恐ろしくのんびりしたもの。なんと1話目は要となるガールミーツガールだけでおしまい。原作にあったぴかりと先生の出会いのエピソードなんかはカットされ、てことの関係性に焦点を絞り込んでいる。まぁ、シリーズアニメとしてはこの処理が正しいだろう。要素を絞り込んだおかげでこれだけたっぷりと尺が使えるわけで、あくせく急ぐ必要のない作品としては、これくらいの速度が合っているんじゃなかろうか。まぁ、途中で眠くなる可能性もあるのだけど……そこはこの作品の良さと受け止めようか。のんびりした田舎の風景という意味では「ふらいんぐうぃっち」にも近い部分はあるかもしれないが、こちらの作品は純正の「青春」なので、直球以外投げ込んでこないのでね。リラクゼーションミュージックみたいなもんだなぁ。あとは原作既読なのが吉と出るか凶と出るか。あんまり原作と比較してもしょうがないデザインなので、そんなに真剣に正座して見るモチベーションが維持出来るかどうかが自信ないんだよ。

 中の人は、主人公ぴかり役に、奇しくも「ふらいんぐうぃっち」から続けて登板の鈴木絵理である。こりゃなにかのレールに乗れた感があるかな? ぴかりの台詞、声に出すと不自然過ぎるものが多いので大変だが、なんとかこなして欲しいところ。そしててこ役は今期のレギュラー本数ダントツ、茅野愛衣がクレジット。なんかもう、どこにチャンネル合わせてもかやのん。大沢の声優って、必ずこういうラッシュの時期があるんだよな。すげぇ事務所である。あとばあちゃんが17歳のお姉ちゃんってのはちょっと驚いた。まぁ、ナスターシャ教授のときにたっぷりババアボイスは聞いてるのですっかり馴染んでいるのだが、何故わざわざおねーちゃんをキャスティングするのかはよく分からん。まだババアというには若いよねぇ(17歳だもんねぇ)

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○「ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園 未来編」 6

 あぁ〜〜ロンパなんじゃぁ〜〜〜。やっぱいいわ、この雰囲気。音楽も演出も、ゲーム通りにビシッと決まる安心感ね。

 「ダンガンロンパ」については最近では珍しくゲームプレイ済み。確か1期アニメ放送前にも書いたと思うが、「アニメ始まる前にやって方がいいですよ」という心優しい知り合いにハードごと(!)借りて、1,2を一気にクリアした。最近はゲームなんてものにとんと触れていなかったこともあり、どっぷり世界観に浸かって大好きになった。元々ミステリゲームとかデスゲーム設定は好きだったし、何と言っても釣る気満々のキャスト陣がたまらんかった。ボイスありとは言ってもゲーム時間短縮のために普通ならスキップするところを、全部音声で聞いてたからね。ミステリものとしての出来は並くらいなのかもしれないが、思い切った世界設定と、そこからの「ならでは」のネタ回しは1,2ともにきっちり結実していたと思う。残念ながらハードを持っていないのでそれ以降の続編、なんか苗木君の妹が活躍するようなアクションとかはプレイしてないんだけど、そのあたりは今回関係無い……かな?

 アニメ1期は、正直言って残念な出来だった。まー、アニメシナリオで5章以上もあるものを1クールでやるのが無理だった、って話は毎週散々感想で書いてたからいいとして、やっぱり学級裁判のシステムって、なかなかアニメ映えしないっていうのも難点なのよね。ゲームのアニメ化って、単にそのまま落とせばいいだけじゃないから難しい。しかし、その点今作は元からアニメ用に製作されたものなのだ。尺の問題だってちゃんと調整してくれているだろうし、アニメで描きにくい内容ははじめから入れなければいい。もちろん、だからといって「ロンパ」のフォーマットから外れてしまえば「続編である必要ないじゃん」ってなことにもなりかねないが、1話目を見てその部分は安心。もう、どこまでもばっちり「ロンパ」ワールドだ。ストーリーの整合性も取れていて、「2」の続きの世界で色々と感情が高ぶるシーンが多い(裏モードの蜜柑ちゃんが最高)。そして、モノクマ曰くの「王道」展開で、いきなり冒頭から人数カウンターが回り始める親切設計。「16人って多くね?!」って思ったけど、1話目でいきなり1人死んでるから無問題。ちゃんと殺すべきところを殺してるのも「らしさ」があっていいね。ゲームだったらもっとたっぷり雪染さんの描写が入った後に殺すだろうからさらに衝撃度が上がったんだろうけど。唯一不満があるとすれば、「中原麻衣が1話で退場とか何考えてんだ?!」ってことくらいですかね(他のシリーズでも見られた容赦無い現象)。

 とにかく、「新しいロンパが見られる」というだけでも個人的には満足。ファンとして全力で贔屓していく所存。あとは気になるのは、「未来編」「絶望編」同時進行という謎のスケジュール設定なわけだが……これ、なにかネタ仕込んでるってことだよな。そう考えると、両方に出てる新キャラが怪しすぎるわけだが……まぁ、追々見ていくことにしましょうね。出来れば後からゲームなり小説なりでじっくりプロットが読みたいなぁ。

 中の人に関しては、「1」が中堅以上、「2」が(当時の)新人枠からの人気声優を多めに採用したラインナップになっていたが、「3」は総決算ということでまたまた賑やかなキャスト陣があふれている。森川・諏訪部の両巨頭が居並び、全てを統べるのはなんと柴田秀勝。気合い入ってんなー。そしてくぎゅうのどうしようもない使い方とか、相変わらずの遊び心が秀逸。モノクマの中の人が変わってしまったことは多少残念ではあるものの、事情が事情だし、声が変わったことで2代目(3代目?)モノクマという代替わりも分かりやすくなっている。流石に江ノ島さん復活オチってことはないだろうしね。

 これから毎週ネタを追いかけて行くのが今から楽しみで仕方ないですよ。あれ、そういえば十神君の姿が見えないのだが……これもなにかありそうですねぇ。ニヤニヤが止まらないわ。

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○「斉木楠雄のΨ難」 5

 なんかもう、名前繋がりってだけで仕事してくれてるサイキックラバーの存在感ばかりが気になってしょうがない。楽曲じゃなくてSE提供ってどういうことやねん。

 原作は当然既読。思い返してみると、原作者の麻生周一はしばらくの間、大っ嫌いだった。っつうか「勇者学」がクソつまんねーと思ってたので、「何でこれが連載してんだよ」って思ってた。さらに裏を明かすと、ほぼ同時期に連載していた「サムライうさぎ」の大ファンで、何とか打ち切られないように毎週ハガキを出してたので、打ち切り争いをしていた「勇者学」がことさらに憎かったのである(結果的に、2つの作品はほぼ同程度の連載期間で打ち切られた)。

 まぁ、元々絵がへたくそな漫画だったので興味がないってのが正直なところだったが、その作者が再び本誌に戻ってきたこの「斉木」も当初は好きになるはずもなく、「うわ、さむっ」とか思っていたもんだ。……が、継続は力なり。連載が長期に突入し、こっちが慣れてきたのか、それとも技術が向上したのか、最近ではすっかり嫌悪感もなくなり、むしろジャンプの貴重なギャグ枠として案外嫌いじゃないところまで変化している。たまにやたらハマる回もあるし。スタンスとしては「スケットダンス」に似ているかもしれない。臭いときはホント臭いのだが、バイオリズムの関係なのか、やたらとネタが刺さる時があるのだ。そんなわけで、今回のアニメ化も素直におめでとうといえるものになっている。何しろ監督は桜井弘明なのだ。大地さんと並ぶ屈指のユルギャグメーカーである桜井監督の作風は、予想通りに実にしっくり来る。それなりに原作ストックがある安心感もあるし、元々メタネタの多い漫画だってこともあり、サクサクとテンポ良く進んでいくので原作を読んでいても退屈することはない。元の絵が下手だった部分までアニメのネタとして取り入れている感じで、ローコストっぽいのにそれが妥当な印象だ。メインの台詞の裏で容赦無く音声を被せてくる芸風も相変わらずで、これだけの情報量をぶっ込むこと自体がネタになっているのは、実に「原作通り」の馴染みやすい采配。まぁ「5分アニメでええやんけ」と言われたらそうなのだが、実際似たり寄ったりのデザインになっているのだから、適材適所で上手いところに収まったといえるんじゃなかろうか。

 あとはまぁ、キャストの破壊力ですね。斉木役の神谷兄ぃは安牌以外のなにものでもないが、夫婦役で出演している岩田夫妻のテンションが予想以上にはまっているのがナイスだし、「声の低い十四松」と言える燃堂の存在感や、このテンポで台詞をまくし立てられるとどうしたってぽのか先輩にしか聞こえない照橋さんのおっふっぷりも見上げたもの。さらに今回モブにもやたらと贅沢に人材が投入されていたので、今後も続々と変なキャストが仕事を見せてくれることだろう。「じゃんけん小僧:村瀬迪与」ってどういうことだよ。

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○「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」 5

 タイトルだけ見るとなんだか夕方の子供向けみたいにも見えるのだが、いざ始まってみればこれはなかなかにラノベラノベしい。

 今回は実際にラノベ原作のようだが、実は1話目ではあんまりマイナスの印象はなかった。冒頭、何とも個性的なキャラデザにちょっと腰が引けたが、実際に動いているのを見るとすぐに慣れたし、むしろ他との差別化を図る意味では分かりやすくて良いデザインといえるかもしれない。聞き慣れない単語、訳の分からない世界設定をまくし立てる展開にも最初は辟易したが、船に乗ってからの展開はそうした設定部分の面倒さが無くなり、「何となく敵国に漂着した」ことさえ分かれば問題無い程度のものになっている。あとは分かりやすく俺ツエーというか俺カシコイーな主人公が偉そうに、怠惰に、なにかを企てるのを見ていけばいい。普通ならこういう主人公ってのはイライラする対象で、まぁ、実際にイラッとする部分もあるのだが、そのあたりは相方の女性騎士が適宜突っ込むことでバランスを取っている。この何とも○○○に弱そうな女騎士も、淡々としつつ素直にシナリオ展開に協力してくれているので、メインヒロインとしては悪くないものだ。策謀家、女騎士、なんかデブ、ヒーラーにアーチャー(ガンナー?)と、パーティも分かりやすく揃っているし、映像の細部にこだわりが見えるおかげなのか、なんだかいわゆる昨今のラノベというよりも、古き良き角川スニーカー文庫みたいな匂いに近いのがネガティブな印象を抱きにくい要因かもしれない。まぁ、単におっさんには見やすいっていうだけなのかもしれないけど。

 製作はマッドハウス。監督の名前は記憶になかったが、「ノルン+ノネット」で副監督を務めていた人らしい。どういう作品作りになるかは分からないが、1話目のコンテは割と見やすい部分が多かったので、案外悪くない方向に持っていってくれるんじゃなかろうか。あとは原作のシナリオが面白いかどうかやな。こればっかりは当てもんなので上手くいくことを願うしかないわ。

 中の人は、主人公が今期圧倒的出演数になっている岡本信彦。しこりんは同時に駄目駄目童貞キャラとこういう女たらしの天才型の両方にはまっちゃうから使いやすいのよね。そんな主人公と阿吽の呼吸で淡々と話を進める女騎士に、流石の種ちゃん。相変わらずのブレない美人声。あとは姫様が転がり込んできたおかげでちょっとだけ心がぴょんぴょんしそうな気配。昨今は幼女枠争奪戦が激化しとるなぁ。

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 前後編エピソードの間にオープニングが変わるという謎采配、第15話。もうちょっと切りのいいとこあったんじゃねぇのか。今回のオープニングはまだ1回しか聞いてないけど、あんまりジョジョ風味は無い? 映像の中ではまだ未登場の重ちーに加え、何故か間田、玉美のちっちゃいコンビがやたら目立ってたり、やたらシュールな造形のシンデレラ&辻綾のインパクトが強かったり。全体的にシリアス強めになってるはずなのに微妙に面白い。そしていよいよあの人も登場、かね。

 ま、オープニングが変わってもお話は安定して続くわけです。今回はVS露伴の後半戦。前回「そんなにやることないんじゃ?」と思ってたが、案の定尺は余ったらしく、アバンは前回の繰り返しになっていたり。まぁ、その辺はしょうがないわな。しかし、改めて観てみると色々考えることもあるので、本線はさておいていくつか見ていこう。

 まず、原作でもちょっと不思議だったのが仗助と億泰の行動について。彼らはたまたま康一が露伴の家に入っていくのを見て、いつも通りの好奇心から露伴宅のベルを鳴らして接触を持っている。その結果、記憶を制御された康一に言いくるめられて一度は帰ったはずなのだが、康一の手の怪我を見て異常事態を察知し、わざわざ窓と屋内からの二面作戦で露伴にアタックしている。このあたりの話は露伴の推測だけでさらっとながされているが、改めて観るとすげぇ不思議なのだ。だって、手の怪我について気付いたなら、仗助たちだったら普通は「どうした康一?」って聞くよね。確かに異常事態ではあるが、そこまででかい怪我でも無かったし(実際康一は気付かなかったくらいだし)、ちょっとその辺でひっかけた程度の怪我と考えれば、「どうしたんだよ」とサラッと聞くのが普通の対応だろう。しかし、仗助たちはその怪我から「なにかヤバい」ということを一瞬で察知し、示し合わせて「気付かなかったふり」をして一度帰ったように見せかけ、その後こっそりと露伴邸を再訪するという念入りな対策を講じている。まぁ、億泰はアホなので本当に何も気付いてなかったところを、仗助が「ナンかおかしーぜ」ってんで呼び止められた、と考えれば億泰の行動は自然なものなのだが、仗助のこの洞察は尋常じゃない警戒っぷりである。丁度次週のエピソードでは仗助は割と間抜けな様子を見せてしまうわけで、なんか微妙に仗助のキャラに合わないのだが……まぁ、ここまで徹底して意表を突き、「露伴に不利な状況」を作らないと勝てないくらいに無茶なスタンドなんだよな、ヘヴンズドア。

 そして、このヘヴンズドアを巡るあれこれも色々と想像すると楽しい部分。スタンド最強談義などでは必ず一度は名前が挙がるのがこのスタンドで、確かに対人間戦で一度発動してしまえば、どんな都合のいい命令でも書きたい放題なわけで、負ける道理がない。さらに、後になると単に人間を操作するだけでなく、物理法則まで無視した「現象」すら生み出せることが分かる(時速○Kmで後ろに吹っ飛ぶ、など)。つまり、「書いたことが実現する」という恐ろしい能力であり、史上もっとも好き放題出来るスタンドだ。一応、人間相手は「感性が合う」必要がある、という制限が最初期に設定されていたが、後になって仗助にもばっちり書き込めていることを考えると、その制限もあまり重要ではないらしい(露伴の作品は誰の心にも響くということだろうか)。ついには紙さえ必要としなくなるヘヴンズドアがどんどん強くなっていく過程は、やっぱりなんだかんだ言って荒木先生も使いやすいキャラだったんだなぁ、っていう裏事情が透けて見えそうだ。まぁ、能力の割にはこれから何度もピンチに遭遇するわけだが……何故か本体が目の前にいない試合が多いからなぁ。

 さらに、ヘヴンズドアの副次効果として、「身体が本になるから自由が利かない」ってのもあって、先週の康一・間田は地面に突っ伏して動きづらそうだったし、億泰に至っては身体中がびよんびよんになっているので動くこともままならない。どういうデザインの本になるかには個体差があるんだろうか。これまでの例を見ると、億泰のデザインだけ個性的すぎるんだけどね。そして、そんな中から「ページをもぎ取る」というアクションも可能で、おそらくこれにより「魂のエネルギー」が奪われてしまうのだろう。体重が軽くなり、体力もなくなる。わずか数枚破られただけで康一の体重が半減したのは流石にマズいと思うが……まぁ、多分「数枚」に見えたのもあくまで概念上の問題で、あの紙片に康一のデータ(人生)の大部分が記録されているってことだろう。さらにもっとよこせとせがむ露伴はマジで鬼畜。ちなみに、むしり取られたからと言って記憶を失うわけではないようだ。ページをもたれた状態でも康一は自然に億泰たちと会話出来てたしね。やっぱりそう考えると単なる「ビジョン」でしかないんだろうな。

 まぁ、色々と考えてみるものの、最大の謎である「吹雪の夜のリーゼント」は結局分からずじまい……実際のところ、あれを何らかの伏線にしてお話を作る予定はあったんだろうか。一番安易なアイディアは仗助のタイムトラベルエピソードだと思うのだが、この時点でそういう腹案があったのか、それとも単なる思いつきだったのか。……荒木先生のことだから後者かなぁ。あまりにも思わせぶりな描き方だったもんだから、読者の大半は「これ、後で謎解きが来るぞ」って思ってたもんだがなぁ。まぁ、たまたまそういう人がいたんだろう。世の中には良い人がいっぱいいるんだ。ひょっとしたらこっちの世界の仗世文だったのかもね。

 さて、漫画は一ヶ月休載でめでたしめでたしオチ。露伴は編集になんて理由を説明したんでしょうね。傍から見たら単なる傷害事件なのだが……仗助が直さなかったところをみると、お互いに痛み分けってことで示談になったんだろうな。ここで因縁が出来て以降の仗助と露伴の関係性、いかにも「たまたま同じ町にいるから一応知り合いなんだけど、お互いに相手が嫌い」っていうリアルな付き合い方が好き。メインキャラどうしがこういう関係ってのも珍しいよね。

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○「この美術部には問題がある!」 5

 まーた亜李ちゃんは絵の上手い男子に惚れちゃってまぁ。野崎くんの絵が萌え絵といえるかどうかは微妙なところだが。

 何故か漫画・アニメでは不思議な需要がある美術部。過去にも美術部が舞台のアニメは何本かあったが、ここまでストレートに押してくるのは初めてかも。そして、実際には美術部っつうか、ほとんど2人の掛け合いだけで終わったから「となりの関くん」みたいなイメージ。オープニングを見る限りでは、もう少しキャラは増えるのかな。

 とにかくメインヒロインの宇佐美さんが可愛いかどうかに全てがかかっている作品。何しろずっと彼女の笑ったり怒ったりを見ているだけであり、「美術部に問題がある」かどうかも宇佐美さん視点にかかっている。野郎キャラはターゲットである内巻という奴は特に魅力があるわけではなく、どこか間違った「こんな奴いねぇよ」感満載のオタクテンプレ。そこに何の手違いかうっかり惚れてしまった宇佐美さんがいかに可愛く、いかに阿漕に暴れてくれるかでこの作品の勝負は決まる。そういう意味では、まさに千代ちゃんが好き放題に暴れて打点を稼いだ「野崎くん」と同じといえば同じなのかもしれない。

 1話目の感触はそれなりに良好。宇佐美さんの可愛らしさはばっちり出ているし、適度に抜いた雰囲気も悪くなく、そこにちょっとのラブ要素で締めているバランスも良い。監督は萌えもので一定の仕事をこなしている及川啓で、さらにサポート役にはひげのおじちゃん池端隆史の名前もクレジットされている。制作はfeel.ということで「この手の」作品では大きく外すことはないんじゃなかろうか。ぶっちゃけるとOPが水樹奈々っていうのが一番違和感があったところなんだけど、それ以外の部分でのゆったりした雰囲気は、肩肘張らずに見ることが出来るので悪くないと思う。まー、流石に前期の「田中くん」みたいなロングヒットにはならないとは思うが、女の子を愛でるっていう部分は共通しているかな。頑張れ宇佐美さん。

 というわけで中の人については現時点で亜李ちゃんの一発勝負。やっぱり彼女の「ちょっと変な声」は癖になるんだよなぁ。声質のせいかロリ役を任されることが多いんだが、千代ちゃんとか宇佐美さんを見てると、もうちょっと年齢が上で、背伸びしてる中高生くらいの年齢層が一番ハマるのかもしれない。

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