最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
12月10日 ドラフト模様(KLD×3) ピック順 【Thraxi】→【Chrolony】→【Sangriter】→【Serra】→【Sea-chicken】→【Mei】→【Alessi】→
今週こそはスタンダード・ショーダウンに出ようかと思ってたんだけど、金曜日の夜に辞書をめくりに来る奴が何故か毎週九州から出てくるもんだから、なかなか参加出来ない。来週がラストチャンスなのだが……。 まぁ、もう後輩にスタンダードのデッキ云々は託してしまいましたしね。というわけで、Magic歴数ヶ月の某氏が、今週末いよいよスタンダードデビュー。我々のコミュニティ、こんだけパックを剥いているにも関わらず、私ともう1名がちょこちょこプレリに顔を出す程度で、ほとんど公式戦に手を出していないのです。そこで、最年少の新鋭がいよいよ外界に飛び出したわけだ。これを書いている時点では結果は分からないが、正直、最初の1戦なので「勝てればいいなぁ」よりも「親切な人と対戦出来るといいなぁ」の方が強いですね。私も公式戦では親切にしてもらった記憶、マナーの悪い相手に辟易した記憶、色々ありますので。せめて自分くらいはマナーの良いプレイヤーでありたいものです。まぁ、コミュ障なので知らない人と会話すると必要以上に下手に出ちゃうんですけどね。
PR 残した者、残された者、第11話。図らずも人気キャラ大集合みたいなお話になりました。 クラムベリーの過去回想からスタートした今回。過去エピソードが語られるということは、それ即ち死亡フラグということでもある。彼女はこの手のデスゲームものでは割と定番になってきた「前回の生き残り」だ。運営側はこれまでもこの性悪なゲームをそこかしこで続けてきたようで、人材育成を謳いながら、その実単なる殺戮ゲームを繰り返し楽しんでいるだけの様子。前回は今回のような殺し合いを楽しむタイプのミッションではなく、無力な魔法少女に化け物をけしかけて一方的に惨殺するタイプのお遊戯。どこからどう見ても「調子に乗った音速丸」にしか見えないような化け物を相手に、「戦闘狂」クラムベリーが孵化する様子が描かれていた。 「前回」で生き残ったクラムベリーは自動的にそのランクを「マスター」へと昇格。マスターは運営側との接続が認められ、各種情報提供を受けられるというメリットがあり、当然その情報の中には運営のどす黒い真意も含まれている。それを理解した上でクソみたいな役職を受諾するかどうかは完全に個人に任されているのだと思われるが、大量の仲間の死を目にしたクラムベリーさんは、どうやらアカン方向に花開いた様子。戦いを求めての要職受諾。そして今回のバトルの「マスター」へ。実際に「経験者」としての彼女の実力は圧倒的なもので、死地をくぐり抜けたが故の肝の太さは、前回のバトルで見せつけた通りだ。 そんなクラムベリーにとっても最大の難敵であると思われたスイムスイム。直接対決は突然訪れたが、すでにファヴから情報を受け取っていたクラムベリーは、当然対策を講じている。全てを無効化すると思われていたスイムスイムの液態化能力であったが、「見えるということは」光を反射し、光を吸収しているということ。「聞こえているということは」音を受信し、空気の振動の影響を受けるということ。水VS音の対決は、音を司るクラムベリーに軍配が上がった。なるほど、この辺りの強弱の構図は理にかなっていて、なかなか卒のない脚本である。 しかし、吹き飛んだスイムスイムにとどめを刺すために一瞬気が緩んでしまうクラムベリー。まさか最大の難敵を打倒した後に、文字通りの「落とし穴」が待っているとは思わなかっただろう。ただの雑魚だと思われていたたまによる、乾坤一擲、蜂の一刺しとなる一撃。彼女の能力「穴をあける」は人体にも有効だったらしく、かすり傷でも致命傷となる。もちろん、普段の彼女ならそんな残虐なことは命令されても出来なかっただろうが、スイムスイムのピンチを見て、彼女も最後の勇気を奮い立たせた。ふいの一撃に倒れるクラムベリー。悪の頂上決戦は、「仲間」を大切に守り続けたスイムスイムに軍配が上がった。 これにて人数は規定の4人。形はどうあれ大団円に……なるわけがない。仲間を守るという教え、敵を制するという教え。全ての教えはルーラの手による。そして、「魔法少女は正体を知られてはいけない」という教え。そりゃまぁ、いい歳したOLがフリフリ着てはしゃぎ回っていたルーラさんはその教えを遵守しなければ生きていけなかっただろう。しかし、本来の意味での「少女」であるスイムスイムにとって、その教えはそこまで重要じゃない。気にしなくてもいいレベルの条文だったはず。しかし、彼女にはそうした部分の思考力はない。ただ与えられた規律を、「rule」を守るため、最後の「部下」であるたまを生かすわけにはいかなかった。部下がいなければ成り立たないと言われたruler。その部下を殺すことを義務づけるrule。すでに彼女の行動原理は矛盾だらけである。しかし、幼い彼女はまだそのことに気付いていない。 残った命は3つ。ラピュセル・ハードゴアアリスを背負ったSWは、未だ戦うことに理由を見出せない。「WIXOSS」でのるう子のように、どれだけ回りが不幸になっても、どれだけ自分がせき立てられても、戦うこと、殺すことに正当性を見出さない。これも1つの選択ではある。対して、トップスピードという盟友を背負ったリップルは、ゲームのルールを超えた復讐を誓う。事ここに及んでの復讐の誓いは、「復讐は何も生み出さない」というはるか昔から語り継がれた文言を体現したかのような振る舞いであるが、彼女の反応もまた一つの道理である。これだけの暴虐を重ねられて、なお命の重さを選択するSWの方が、この状況では異端なのである。奪われた友の命にけじめを付けるため、リップルはこのゲームで唯一、純粋な殺意を持って最後の敵に当たる。迎え撃つスイムスイムはマスターとしての権利を手に入れたが、彼女の主人はファヴでも運営でも、自分自身ですらなく、彼女の中に生き続けるルーラである。思い返せば、彼女はねむりんの言葉に心を動かされ、信頼すべきルーラを打ち倒すことを選択した。ルーラに相応しいのはルーラではないと拒絶し、自身を更なる偶像へと昇華することを選んだ。しかし、彼女の中で生き続けているのは、変わらずに「生前のルーラ」である。どこまで行っても堂々巡り。子供であるが故の純粋さから、彼女は前に進めない。リップルは、彼女を止める事が出来るのだろうか。 トップスピード、そしてルーラ。すでに退場した人々だけが、今の状況を回している。ルーラの善意が、トップスピードの博愛が、最後の殺意をけしかける。この状況に、SWはどう立ち向かうのか。最後のステージは……Not Found? なんでこっそり「グラップラー刃牙」って言ったの!? 第9話。まぁ、原作にそう書かれてるんだろうが……謎のコラボレーションやめろや。 何とも不可思議な味わいのお話になった。一応零の人となりを表すエピソードとしては予想外の角度から掘り下げられもしたのでなかなか面白い絡みになったが、今回のお話は零や香子の内面を描く本筋とはちょっと逸れて、「将棋に関わる色んな人生」の1ページを切り取ったお話、と見た方がいいのかもしれない。これもまた将棋アニメの1側面ってことですわね。 前回、香子が色々と含みを持たせた言い方でチクチク刺していった零の対戦相手、松永氏。先週までの情報だけなら「勝ち負けに関係無く、ただひたすら将棋にしがみつき、戦い続けた老兵」みたいなイメージが構築されており、実際、零もそのつもりで最初に彼の背中を追いかけたのだろうが……。まー随分濃いお人だったようで……。でもさ、凡人にとっての「戦い」って、こんなもんだよね。零のように天才肌の人間が、同じように選ばれた人間とだけ戦っていたのでは決して見られない景色が、そこには広がっている。いや、おそらく零だってこれまで数々の相手を打ち倒してきたのだから、松永と同じように「弱くて」「それでも諸事情で戦い続けている」人間とは対戦したこともあるのだろうが、おそらく零は、そうした対戦相手のバックグラウンドなど気にしている余裕が無かったはずだ。なにしろ自分が将棋を指す理由すら定かでない状況なのだから、相手の事情まで気にしていられないだろう。今回、そんな零がたまたま相手の人生の後ろ側を覗いてしまったのは、香子のちょっかいがあってこそである。 「凡人」の中でも随分極端なキャラクターの松永氏。零から見たら異星人のごとき存在で、将棋の「弱さ」にも様々な見どころがあることを教えてくれる。「わざと負けようにも難しい」という零の泣き言が全てを物語っており、人間、長く続けたからって誰もが偉いわけでも、尊いわけでもないのだ。弱いなりに戦う理由があるってことは、弱いなりの戦い方も、どれだけみっともなくてもどこかにきっとあるのだ。ただ、残念ながらそれは零のいる世界とはちょっと違う世界の理の中にあるというだけなのである。 結局、零は松永という人間を理解することは出来なかったのだと思う。理解を阻むのは年代の壁であるし、経験の壁であるし、実力の壁、そして将棋への執念の壁。文字通りに生き死にを将棋に賭けてしまった零は、松永のところまで「降りていく」ことは決して無い。それでも、(望まなかったとはいえ)彼と膝を突き合わせて色々と話を聞くことで、これまで見たこともなかったような将棋の世界が垣間見えた、それはもしかしたら、彼の人生にとっては幾らかのプラスになったのかもしれない。……かな? どうなんでしょうね。 それにしても羽海野チカという人はこうした「才能が無い人間の嫉妬」みたいなテーマに何かこだわりがあるのだろうか。「ハチミツとクローバー」の時にも、こうして「天才」と「凡人」が交わり、その中で何かがぶつかったり、壊れたりする様子を、どこか残酷に描いていたように思う。彼女の書く「凡人の嘆き」は、何とも切実で、身につまされるものがある。松永さんのようになりたいとは思わないが、彼の気持ちもなんだか分かる気がするのは、同情なのか、共感なのか。歳の取り方、、考えて今後も生きていきたいですね。 なお、今回何の脈絡もなく挿入されたことで「ニャー将棋音頭」は無事に完結。毎週エンディングで流してくれてもええねんで。 「ハイキュー!! 烏野高校VS白鳥沢学園高校」 5→7 今期最初のゴールインを果たしたのはこちらの作品。まぁ、細かく切り分けたために10話だけになっちゃったので、これは致し方ない。ダラダラ伸ばさずスパッとこの話数でやってくれたのは正しいディレクションだろう。 「ダラダラ伸ばさず」とは言ったものの、むしろこうしたスポ根漫画でシリーズタイトルにわずか1試合だけの名前を冠するというのは非常に珍しい。「おおきく振りかぶって」は「夏の大会編」っていうシリーズならあったけど、流石に一試合だけ、ってのは過去のアニメ作品にもなかなか例がないのではなかろうか。1試合で1クール弱と考えれば、むしろかなり贅沢な尺の使い方なのである。 そして本作のすごいところは、そうした贅沢な尺の中で、一切間延びを感じさせないだけの中身が詰まっていたところ。地区大会決勝、烏野にとっては歴史的な試合になったわけだが、その大願の持つ熱量が余すことなく画面に詰め込まれている。日向を中心に影山や月島、その他全てのメンバーに活躍の機会が与えられ、次々にドラマが展開していく。敵役の白鳥沢の存在感も素晴らしく、圧倒的な強さを揺るがせず、主役を食ってしまう程の魅力が込められている。巨大な壁として立ちはだかる牛若はもちろんだが、個人的には名脇役として活躍した天童のキャラクターが特に目を引いた。原作で読んだ時はこんな面白いキャラだと思ってなかったのだが、木村昴の好演も相まって、ひょっとしたら一番烏野を苦しめたキャラになったかもしれない。 I.G.による本作の動画が素晴らしいことはこれまでのシリーズでも嫌というほど見せつけられて来たが、今期はほぼ全ての話数が試合の描写になることもあって、一切休むことが出来ない強行軍。これを最後まで完璧に作り上げることが出来るというだけでもとんでもないこと。そして、毎回がクライマックスのごとき盛り上がりを見せていれば普通は食傷気味になってしまうはずなのだが、ゴリゴリの暑苦しい展開が続いても一切飽きを感じさせることなく、毎回視点を変えて「それぞれの熱量」を見せてくれる構成も実にお見事。この辺りの構成の妙は原作時点での上手さもあるのだろうが、今作の場合、満仲監督を筆頭に全てのスタッフが「面白いハイキュー」を追求して一切妥協せずに作り込んでくれた功績が大きい。試合結果は全て分かっている。次に何が起こるかも知っているはずなのに、いちいち手に汗握って見入ってしまうのは、まさに「幸せなアニメ作品」である。今期は図らずも多数のスポーツアニメがしのぎを削る面白いシーズンだったのだが(「DAYS」「卓球娘」「ALL OUT」「ユーリ」「ViVid Strike」、あと一応「競女」?)、「スポーツのアツさ」を見せてくれた作品としては、今作の完成度が最も高かっただろう。 素晴らしい作品だったが、残念な点が2つだけ。1つは、流石に原作に追いついて来ちゃったのでしばらくは続編が期待できないこと。まぁ、ここはじっくり原作を溜めてもらって、また素晴らしいシリーズ作品を繋いで欲しいところ。安易にOVAとかでお茶を濁してくれるなよ。そしてもう1つは、こうして長期にわたって一致団結して作品を作り上げてきたスタッフたちの中から、田中一成氏の名前が欠けてしまったこと。コーチにはせめて、烏野の優勝を見届けて欲しかったものだが……改めて、ご冥福をお祈りいたします。 7人戦×3とか、鬼畜の所業ですわ。1戦目はワシ参戦してないし、もう眠いし、分量多いし、面倒になったので今回はほとんど原文ままで投げ捨てていく。考えてみりゃ、東の国の人はそれで充分満足してくれるんだよな。ちなみに今回はいつもの面子に加えてえびふらい先生が出たり入ったりしています。
VS田中あすか編決着、第10話。ラスボスとの対決は、抜き身の刀での壮絶な斬り合いであった。 前回のお話であすか先輩編はほぼ片がついたと思っていたが、流石のラスボス、変身しての最終形態を残していた。まぁ、確かに考えてみりゃ前回のお話では先輩サイドが一方的に門戸を開いただけであって、そこに久美子が踏み込むところまでは行ってなかったのだ。「起承転結」の「転」までは進んだが「結」に到っていない、と前回書いたわけだが、今回はその「結」の部分である。 久美子のお宅訪問は、弱っていたあすか先輩の内情を引き出すところまでは行ったが、最後の一押しが足りない。というか、先輩サイドも自陣に久美子を引き入れるに当たって、むしろ「自分の置かれた状況を理解させ、仲介役の久美子を諦めさせることで吹部全体を大人しくさせよう」みたいな意図があったのかもしれない。実際、久美子がお宅訪問したにも関わらず変化が起こらなかったことに対し、他の部員たちも多少がっかりした部分はあったようだ。何事もなければ、このまま田中あすかは表舞台から退場し、吹部は中川先輩を引き連れてちょっと寂しい全国大会に挑んでいた可能性もあった。 しかしそこは運命の悪戯。折悪しく(折良く?)、黄前家でも一つの問題が自然解消しようとしていた。久美子の姉・麻美子の突然のわがままは、結局一言でまとめれば「遅れてきた反抗期」だった。「何もそんなタイミングで大学やめんでも」とは思うのだが、これまでの二十年の人生に、彼女も思うところがあったのだろう。円満解決とまではいかずとも、両親には何とか自分の気持ちを伝え、自分の道を進むことを決意したようである。姉の旅立ちを最後に後押ししたのは、図らずも「羨ましかった」とぼやかれた妹の存在。自分がきっかけで妹が始めたユーフォ、その音があまりに真っ直ぐで、妹は自分が出来なかった「やりたいこと」をやっていることを痛感した麻美子は、遅ればせながら自分も夢を取り戻す決心を固めたという。彼女の人生にとってこれがプラスなのかどうかは今の時点で判断出来ないことだが、少なくとも、お互いの心情を吐露し、わだかまり無く人生を進み始めた姉妹の関係性においてはプラスだったようである。姉の言い残した言葉を噛みしめ、久美子は一人、涙した。 そうして青春の在り方を考えさせられた久美子が、相変わらずの家政婦気質で見聞きしてしまったのが、三年生首脳陣によるごたごた。中瀬古先輩は基本的にぽやっとした人なので「繰り返し説得すればあすかも折れてくれるかもしれない」という期待があったようだが、付き合いが長く、メンタリティを理解している部長先輩は諦めムード、というか、「あすかならしょうがない」という理解があった。「憤りというよりは失望」と彼女は言っていたが、何でも出来る完璧超人田中あすかという偶像は自分たちが勝手に作り上げたものだということも理解しており、そうしてなにもかもをあすかに押しつけてきたことの後ろめたさもあって、彼女はあまり積極的にあすか先輩を押すことも出来ない様子。何より、そうした「完璧超人」が本気で「部活に加わらない」と決意して防護を固めてしまえば、自分たちがどれだけ抗っても無意味であるということも、彼女は分かっているのだ。結局外堀は少しずつ埋められており、「全国大会にあすかは出ない」ということが決定事項に。 これまでなら、そこで終わりだったはずのエピソード。しかし、今の久美子はそこからのもう一歩があった。決意を固めて挑んだ最終決戦。相変わらず、彼女には策略も武器もなく、ただ思ったことを口にするだけ。そして、そんな生中な説得に応じるくらいなら、問題はそこまでこじれていない。改めて、田中あすかが恐ろしい人間であることを認識させられる。2人きりの自宅であそこまで開けっぴろげに自分をさらけ出しておきながら、いざ「部活に復帰するかどうか」という具体的な問題になると、彼女は再び仮面を被り、徹底して理詰めで防御を固める。「自分は吹部に戻ってはいけない」という理由をそこかしこから選び出し、隙を作らない。ここで以前の希美復帰問題を引っ張り出してくるあたりは実に周到。彼女は、「久美子が諦めざるを得ない」言葉を的確に繰り出し、撃破しようとするのだ。そんな彼女が最後に取り出したのは、久美子の内面性に関わる決定的な一言。つまり、彼女の「性格の悪さ」。家政婦体質で首を突っ込むが、常に一線を引いた久美子のスタンス。希美事件の時に結局関われなかったことは事実であるし、事なかれ主義を標榜し、他人の強い感情からは目を逸らす、それが久美子の生き方だったのだ。当然、これまで散々茶化していたあすかはそのことを熟知しており、最後にとどめを刺すつもりで、一番言いにくいそのことを引っ張り出してきたのだろう。どこまでも残酷で、冷徹な女である。 しかし、この攻撃が今の久美子をかえってかき立てることになった。姉との一件を通して、自分の生き方を思い悩んだ久美子。彼女の脳内を「自分」「他人」「大人」「子供」といった様々なタームがかき回したことだろう。そして、全てが吹き飛んだ後に残された行動は、ただ感情のままに、わがままをぶつけるだけの久美子だった。姉が成し得なかったという、「子供らしい高校生」の振る舞いだった。ハタからみれば単なるわがまま。理屈も何もあったもんじゃない言葉の数々。しかし、それは未だかつてあすかが受けたことのないものだった。「特別」であり続けたあすかは、久美子を揶揄して逃げおおせたと思っていたものの、実際には、突き刺した言葉が己に帰ってくることを想定していなかったのだ。一歩引いて物事を見る生き方。自分はあくまで観察し、客観を尽くす。そうした生き方を続けてきた「良い子」は、何も久美子だけではない。あすか自身、そうした生き方を強いられ、そうした生き方しかできなかった人間だった。そのことを、一歩先へと進んだ久美子にぶつけられ、彼女は揺らぐ。今まで受けたことのない生の感情を叩きつけられ、みっともなく狼狽する。前回見せた彼女の「生の笑顔」が起承転結の「転」であるなら、今回彼女が「見せなかった」表情こそが、「結」である。久美子が全身全霊でもってたたき落とした彼女の仮面。その奥にどんな表情があるのか。画で見せられずとも、それは明らかであろう。かくして、ラスボスは打倒されたのである。 ラストシーン、全く同じ構図で並ぶ2本のユーフォニアムが、今回の顛末を象徴している。もう、田中あすかは仮面を被る必要はないはずだ。「自分のための演奏」を好きなだけ追求し、わがままを言える関係性になったはずだ。万難は排された。 ……はずだったのだが…………あれ? 高坂さん? 麗奈さん? どうされました?? ……あの写真のことがなぁ……まさか久美子の方にもなぁ……。田中あすかはラスボス、それは間違いないのですが、最近のゲームって、ラスボスの後にもっと強い隠しボスが必ずいるよね……。 そして、次の曲が始まるのです。 なんて話だ、第10話。ダガーさんとの一大決戦が待ち構えているのかと思っていたら、予想とは全然違う方向のお話だった……。 正直、びびった。想像もしてなかった。そして何より一番驚いたのは、一切想定していなかった自分自身だ。いや、でもさ、想像するか? あそこの兄妹関係なんて……。振り返ってみれば手掛かりはたくさんあった。いや、手掛かりっつうか、もう答えみたいなもんだった。アイオーンとアイレーン。そりゃ血縁があるに決まってる名前だ。確認したらどちらもライオン族だそうな。パートも同じギターだし、厨二病気味の立ち振る舞いだってキャラが被っている。もう、どう見ても確定じゃん。 ……でも、考えもしなかった。考える必要がなかったというか、同じ世界にいるキャラのはずなのに、この2人に一切接点を持たせようっていう発想が浮かばなかった。アイオーンはお笑い集団の1パーツで、アルカレとの対バンが終わったらシンガンさん自体がお役ご免。非劇のヒロイン・アイレーンは前シリーズのロージアと同じポジションで、いざとなったら闇の女王に支配されて対立するラスボス。そう考えていたら、この2人を結びつけることが出来なかった。結びつける必要が無かった。おかげで、わざわざそんな関係性を掘り下げて1エピソードを作られた時に、度肝を抜かれる結果となったのだ。いや、まぁ、この2人が兄妹だからってこれまでの構図が何か変わるかと言われたら、別に何も変わらないのだが……うーむ、びっくりである。 で、実際にこのタイミングで2人のエピソードが挟まっても、ぶっちゃけ「なんで脇道に逸れたんだよ」くらいの印象なわけだ。ダガーさんがブチ切れ本気モードに突入し、アイレーンが捕らわれる構図は前作と全く同じ。後はロージアやシアンが愛を歌ってダガーから彼女を取り戻すミッションが行われ、解決後に今度は闇の女王が覚醒、そのあたりで夢幻庵が帰還し、みんなで力を合わせて闇の女王を倒す、そういうシナリオだろうと踏んでいたわけだ。しかし、なんとダガーさんは開始2分でKO。これまで散々溜めていた鬱憤を一切晴らすことなくミニマムモードに戻ってしまい、悪の親玉としての立つ瀬は無い。まぁ、前作で負けた時点で立つ瀬も何も無いのだが……。ダガーによるダークメロディシアンは闇の女王の覚醒キーとして活用され、沢城先生の長い長い高笑いとともに復活ののろしを上げた。ここで一気に全面対決になるかと思いきや、何故か女王は一呼吸置き、盛り上がりが最高潮になるお祭り当日を狙い打つと宣言して去っていったのである。なんか、優しいな。これ、もし女王を警戒してフェス自体が中止になったらどうしてたんだろうな。 そして、デッドエンドまで期日が設けられたおかげで、その間にやることと言えば兄と妹の思い出話なのである。うーむ、普通の過去だな……。御曹司の進路の話、最近うたプリでも見たな……。まー、こういう重たい過去をアイオーンが引きずっていた時点でギャグにしかならんのだがね。シンガンさんはすでにロム兄さんが過去話をいっぺんやってるし、さらに重ねられても「ふーん」くらいのもので。こいつら、他のメンバーの過去の話とか一切興味ねーのな。今まで誰もそういう話題に触れてこなかったのかよ。まぁ、それだけ信頼関係が厚いとも言えるのだけど。結局、なんだかよく分からないままに兄妹は和解して笑顔になれたわけだが、これでアイレーンの出番が終わりとかだったら残念極まりないな。まぁ、流石に最終決戦には駆けつけてくれると信じたいが……今回はBVLの曲がサブタイトルになってるのにライブシーンがなかったんだよなぁ。 とにかく、予想と違って「ダガーとの前哨戦」はなくなってしまったが、みんなで力を合わせて女王を倒しましょう、という部分については変わらないはず。仕切り直した面々がどれくらい活躍の場をもらえるだろうか。最終決戦で楽しみなのは、ダル太夫さんの訳の分からないアクションです。はよ帰ってこい。 オープニング最高かよ、第36話。いやー、3部の時のこともあるから何かしてくれるかも、っていう期待はあったのだが、今回は曲の使い方が最高だな。元々今回の「Great Days」はお気に入りなんだけど、曲中に入るヒョ〜ンみたいなヘンテコな間奏がすごく不思議でしょうがなかったんだ。なるほど、あそこでああいう使い方になるのか……。映像演出としてはぶっちゃけキンクリに近い気もするのだが、逆再生でバシッと見せられて、ループもののニュアンスも込められて、挙げ句にラストカットがアレ。完璧に計算し尽くされた映像だったわけだ。これまで散々作画について文句は言ってきたが、今回のオープニングは文句無しでグッジョブ。こりゃぁ5部のアニメも期待が高まるぜ。……まぁ、5部の場合はラスボスの能力が明らかになるのがストーリー中盤だからクライマックスには持ってこられないんだけどね(ラス前でオープニングに特殊演出を入れるとしたら「あっちの」能力になるんですかね)。 閑話休題、息つく間もなくバイツァダスト。期待通りの早人オンステージである。佐藤利奈が焦って叫んでハァハァしてるのをたっぷり30分聞けるだけでも私からしたら極上のご褒美なわけですよ。ジョジョ特有の台詞回しで感情全振りってかなりハードルの高い内容なんだけど、早人に関しては流石の一言ですわ。この1,2話で急激に成長している彼の存在は、本当にこの作品では大きなものです。 で、そんな早人が体験している不幸のどん底体験だが、「察しの良いガキ」であるが故に色々と手を尽くし、その上でどうしようもないという絶望感がある。「自分のせいで露伴が死んだ」→「露伴に近づかなければいい」くらいなら思いつくだろうが、当然その上を行くバイツァダスト。「運命の力」というフレーズもジョジョではお馴染みのものですね。これのレベルが格段に上がると「暗殺風水に失敗はネェのじゃぁ〜!」になります(なりません)。吉良も吉良で僅か1日で自分の能力を100%理解しており、たかだかガキ1人相手に何も臆することなど無いってんで余裕の表情。素直に人生を謳歌している吉良吉影の楽しげな様子が拝めるのも、このパートの楽しみの1つですね。次週、さらに調子に乗って愉快な姿を見せてくれます。まぁ、こんだけチート級の能力をもらったら浮かれるのもしょうがないですけど。 露伴の死に続いて、今度は集合場所に図ったように遅刻しまくって集まる残りの4人。康一君、その辺歩いてる小学生にいきなり道を尋ねるのはどうなのよ。時計が無いのはしょうがないけど、小学生だってあんまり時計はしてないと思うぞ。っつうか承太郎は流石に時計持ってるだろ。頼りない大人達ばっかりで申し訳ないなぁ。サラッと流しているが、実はあの場所に集まった理由もよく分かってない。まぁ、おそらく早人の通学路であるという認識があったのだろうが(杜王駅と学校の間とかかな?)、早人に話を聞く目的であそこに集まったのだとしたら、顔を見てパッと認識出来ない康一や億泰はなかなかの阿呆である。露伴先生なんてわざわざ自家用車をあそこに停めて待ち合わせしてたんだよね。彼の移動手段がバスなのかバイクなのか車なのか、その辺もよく分からん。あのシーンで露伴が車に乗ってる意味ってあんまり無いんだよな……つまり、「単に荒木先生が露伴の車を描きたかったから」というのが結論だと思います。 こうして集まった4人から逃れるために手を尽くす早人だったが、余計なお世話を重ねられてゲームオーバー。まぁ、いくら何でもバイツァダストのチート能力を初対面の仗助たちが察することなんて、どれだけ洞察力の高い人間が多いジョジョ世界でも不可能である。承太郎が「質問されること自体が問題なんじゃないか」って気付いたのは流石だが、そこで出てきた台詞が「質問されること自体に問題があるのか?」っていう質問だったのが草。いや、しょうがないですけどね。絶望的な状態で、文字通り決死の覚悟で4人を守ろうとした早人だったが、そんなところも全て盤石のフォローを見せるキラークイーン。もう、一体どういう能力なんだか分かりませんね。あれってカッターナイフ程度だから自動操縦で守れたかもしれないが、もっと大きな危機が迫ってたらどうなったんでしょうね。トラックに突っ込むとか、屋上から飛び降りるとか。流石にそこまでフォローしきれないと思うので、早人がダイナミックな方法で自殺してればひょっとしたら4人の死は防げたかもしれない。いや、どう考えてもそっちの方がバットエンドだけどさ。もしバイツァダストの自動防護が完璧なのだとしたら、吉良は誰か協力できる仲間を見つければ、そいつを防護しながら戦う無敵の盾役になれたのかもしれませんね。まぁ、吉良吉影が他人に心を許すことは絶対に無いので実現しない想像でしかないけど。ひょっとして、この「誰かを守る吉良吉影」を実現させたのがジョジョリオンなのかね? だとしたら面白いな。 結局、早人の2+α回目の朝は、被害人数が1人から5人へと一気に拡大。吉良からすれば最大級の釣果を得ての帰還である。普通の小学生ならここで心が折れるところだが、何の変哲もないサラリーマンの息子・川尻早人は黄金の心を持つ少年だった。小学生でも大人を殺害できる方法に気がつき、限られた朝の時間帯で出来る限りのことをやりきるために走り回る。猫草の変異についての説明はカットされていたが、「猫」というモチーフ(というか原料)からキラークイーンに面影が似通っているところはなかなか暗示的。一応吉良には懐いてる設定だったんだけど、そのあたりは都合により無かったことに。なりふり構わない発射台としての再登場である。 そして、既知の視聴者にとってはある意味クライマックスといえるだろう、朝の風景の「あの描写」。これは素直に上手いと感心した。BGMに紛れて「あの音」が絶妙に聞こえたり、聞こえなかったりするんだよね。早人の立ち回りも非常に自然に見えて、漫画ではコマとコマの間に隠されてしまっていた「伏線」が見事にアニメの中で再現されている。このあたりの工夫は、アニメ化されて良かった、と素直に思える部分だ。来週の回収が楽しみですね。 そこからさらに運命の悪戯を巡る静かなバトルが続く。カップが割れることを知っていたためにささやかな復讐を試みた早人。彼なりの宣戦布告があの攻撃に現れており、その時の彼の表情を、吉良は「仗助や康一たちと同じ目」と評している。しかし、そんな「ループしたが故のアドバンテージ」を活かした早人の攻撃は、なんと次のステップで彼自身を苛むことに。吉良も吉良で「何かがおかしい」と警戒して歩みを止める慎重さがあり、一筋縄ではいかない敵。幸い、小学生の素の反応を見てギリギリのタイミングで警戒を解いた(この「数秒の遅れ」が、さらに後の展開に影響するという周到さだ)。早人の秘策、猫草は見事に炸裂し、吉良を討ち取ったかに見えたが、なんと「前回まではそこになかった」はずの腕時計が彼の目論見を阻む。知っている事の強みが、「知らないこと」を産みだしてしまうという不幸。当然、ここで使われた猫草だって、こんな単発の能力だけで終わるツールではない。二重三重に、全ての要素はフィナーレに向けて繋がっていくのである。 やっぱり何度見ても痺れる構成だ。さぁ、次回以降もクライマックスしかないぞ。 12月3日 ドラフト模様(KLD×3) ピック順 【Alessi】→【Sangriter】→【Thraxi】→【Mei】→【Serra】→【Chrolony】→【Sea-chicken】→
あ、特に書くこと無いです。たほいやのせいでドラフトの記憶もおぼろだし。やっぱただでさえアニメラッシュでキツい週末にドラフト&たほいやとか入れるもんじゃねぇな。
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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