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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
<青>
Admiral’s Order 提督の命令 (1)(U)(U) R インスタント 強襲 - あなたはこの呪文のコストとして、代わりに(U)を支払っても良い。 対象の呪文を打ち消す。 普通に使えば完璧に「取り消し」。そして自ターンにはなんとわずか1マナになるというとんでもオプションがつく。「普通、カウンターなんて相手ターンに構えるんだから意味ないじゃん」と思われるかもしれないが、そんなことはない。自ターンの攻撃後にもカウンターが活躍するタイミングは存在している。1つは攻撃後のコンバットトリックの処理。相手もなかなか「青1マナでトリックに対策される」とは考えず(あっても「潜水」くらいだ)、巨大化系などの呪文を振りかざしてきたら1マナでカウンター。強い。また、相手がカウンターを構えている場合、第2メインフェイズでクリーチャーを出した際にそれを打ち消してくる光景も日常茶飯事。そこでこれが刺されば精神的ダメージも大きい。また、この世界のプレイングの常として、インスタント除去を持っているプレイヤーは極力アタックまでこれを抱えるものである(そうでない場合は自分のターンに使っていることが多い)。「攻撃」→「除去」→「カウンター」とか、「エンド宣言したい」→「エンド前に除去」→「カウンター」とか、そういう流れは実にエレガント。実は1マナで使えるタイミングがかなり多いのである。となればこれはかなり強力な「取り消し」。アタックが必要なので活用できるデッキの範囲はある程度絞られるが、それでも「普通の」仕事はできるわけで、集めておくに越したことはないだろう。今後の世界ではインスタント呪文を使うタイミングに注意だ。
Aquatic Incursion 水中からの侵略 (3)(U) U エンチャント 〜が戦場に出た時、1/1で呪禁を持つ、青のマーフォーク・クリーチャー・トークンを2体生成する。 (3)(U):対象のマーフォークは、このターンブロックされない。 マーフォーク版の「女王の任命」。1マナ重たいしアンコだしそもそもエンチャントだし、色々と違う気もするけど大体において結果は同じ。ついでにレアリティが高い分、その後も役立つおまけ効果も一応つけられている(まぁ、重たいのでありがたみは薄い気がするが)。絆魂付きの吸血鬼と違い、呪禁付きのマーフォークは数が増えただけでは戦況を押し返しにくく、結局「深根の水域」なども評価が下がってしまう傾向にあった。しかし、今回は多少なりとも追い風になっている要素に昇殿ギミックが提供された。このカードは紛れもなく「1枚でパーマネント3枚稼げるカード」であり、4マナからこれを出せば、あとはノルマ達成までパーマネント3つ。かなり現実的な数字に近づいていることがわかるだろう。せっかくの新ギミックなのだから積極的に昇殿を狙いたい、という人はマーフォークに頼ってみるのがいいかもしれない。
Crafty Cutpurse 狡猾な巾着切り (3)(U) R クリーチャー・人間、海賊 2/2 瞬速 〜が戦場に出た時、このターンに対戦相手のコントロール下で生成されるトークンは、代わりにあなたのコントロール下で生成される。 まさかそんな方向からパクられるとは! 青には誘拐スペルというジャンルがあり、これまで長きに渡る歴史を刻んでいるが、出てくる時点で既に裏切っている例はそこまで多くない。カウンター呪文にギミックを加えた「奪取(6ED)」の類や、このクリーチャーの祖先とでもいうべき「標本集め(ALA)」があるくらいだろうか。そして、このクリーチャーはトークン限定で「標本集め」できるという。トークンだけなら大したことはないだろう、と思うわけだが、それでも2/2瞬速クリーチャーのおまけとしてさらにクリーチャーに裏切られるダメージは大きい。「饗宴への召集」なんてこれでくじかれたらそれだけで負けに直結してしまうだろうし、やっとの思いで着地した「轟く棘背びれ」が6マナ払って産もうとした子供がまさかのユダだったら恐竜お母さんだって枕を濡らす。「やつはとんでもないものを盗んでいきました」を地で行くクリーチャークリーチャーである。環境的には、「スカラベの神」をはじめとした永遠ギミックで復帰するクリーチャーを奪い去るモーションがなかなか面白い。まぁ、スカラベが出ている時点で劣勢にはなっているだろうが、相手はどうせターンエンドにトークンを出して動こうとするのでそれ以上のカウンターマナを構えている可能性は低いし、普通は一番有用なクリーチャーから復活させようとするので1体目を奪えれば戦況は揺らぐはずだ。スカラベ相手にはスカラベをぶつけるのが手っ取り早い気もするが、こんな変化球で攻めてみると何か新しい道が開けるかも。なお、こいつが墓地に落ちてる時にスカラベ合戦とかすると超めんどくさい。
Crashing Tide 粉砕する潮流 (2)(U) C ソーサリー 〜はあなたがマーフォークをコントロールしている限り瞬速を持つ。 対象のクリーチャーを、そのオーナーの手札に戻す。 カードを1枚引く。 基本デザインは「引きずり込み(EMN)」。そして「ソーサリーに瞬速」というなかなか斬新なボーナスを与えることも可能だが、よくよく見るとボーナスがある状態でようやく「排撃(INV)」に並ぶ。やっぱりあれおかしいよな! 最近でドローできるバウンスといえば「置き去り(AER)」なんかもあったが、やはりドローがつくと相応のコストになるので、2マナ以下のインスタントに比べると一気にニーズが下がっていた印象がある。しかし、3マナでインスタントならば完璧な折衷案。使い勝手もよく、今後はリミテッドを支えるエースな1枚になる予感。マーフォークデッキなら完璧な仕事になるが、別にそうでなくてもそこそこ使えるのでピックするタイミングは悩ましい。相手にトークンが多そうならさらに加点要素ありだ。
Curious Obsession 執着的探訪 (U) U エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは+1/+1の修正を受けるとともに「このクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引いても良い」を持つ。 あなたの終了ステップの開始時に、このターンにクリーチャーが攻撃していなかったなら〜を生贄に捧げる。 なんと「好奇心(SOI)」にステータス修正まで付くようになった。それだけだったら超絶パワーアップなのだが、もちろんそこまでうまい話があるわけではなく、好奇心が満たされなかった時にはなくなってしまうという刹那的デメリットが付与された。一番手っ取り早いのは、マーフォークなんかが得意技にしている回避能力持ちにつけてしまうこと。今回はコモンで1マナアンブロッカブルの「霧まといの川守り」というカードも登場しているので、その辺りに張ってやればお手軽にクロック&ドローエンジンが確保できる。最低限、フライヤーにつければ(ダメージが通らなかったとしても)攻撃宣言だけならしやすいのである程度の維持は可能だろう。攻め気の強いデッキ専用だが、ワンチャンスを狙って貼れば最低限1枚カードが引けてキャントリップにはなるのだから、1マナ程度のカードで損することもないだろう。ちなみに、勘違いしやすいが別にこれを貼ったクリーチャーが攻撃を強制されるわけではなく、自軍の誰かがとにかく殴っていれば維持は可能。
Deadeye Rig-Hauler 巧射艦隊の帆綱引き (3)(U) C クリーチャー・人間、海賊 3/2 強襲 - 〜が戦場に出た時、あなたは対象のクリーチャーをそのオーナーの手札に戻してもよい。 たまに出てくる、青の「オオクラゲ(VIS)」系クリーチャーの新作。毎回微妙な違いでなんとか差を出そうと頑張っているが、今回は強襲ギミックでの改変である。現在、バウンス能力だけのカードの基準が「分離主義の虚空魔道士(ORI)」の4マナ2/2だと考えられるので、こいつは制限がついた代わりにパワーがちょっと増えた。4マナ3/2なら青という色を考えればそれなりに頑張った数字。あとは能力をどれだけ安定して使えるか。強襲が前提ということは、アタック前の露払いに使えない。当然除去をかわすトリックなんかにも使えず、用法は「一番重い相手クリーチャーを戻してテンポを稼ぐ」というバウンスの根源的なものだけである。オーラとか装備品、カウンターが乗ってる奴らがいればわかりやすいが、強いクリーチャーがいるってわかってて強襲のために突っ込まなきゃいけないのは大変よね(フライヤーを使いなさい)。とはいえ、それなりのパワーのクリーチャーを追加しながらテンポを稼ぐ動きはアグロデッキならかなり効く。リミテッドで先手を取れれば、3、4ターン目の展開ではほぼ一方的な蹂躙になるため、そのまま勝ちきれる試合も増えるのではなかろうか。転じて防戦になると本当にただの肉だが、それでもまぁ、一応種族シナジーをフォローしながらのパワー3。どっちに転んでも役立たずにはならない。つまり、強い。コモンにこいつがいることを意識すると、今後はインスタント除去を戦闘前に確実に使う気配りが必須である。
Expel from Orazca オラーズカからの排斥 (1)(U) U インスタント 昇殿 対象の土地でないパーマネントをそのオーナーの手札に戻す。【承認条件】あなたはそのパーマネントを代わりにそのオーナーのライブラリのトップに置いてもよい。 個人的にはあったら面白いのに、と思っていたのが「都市の承認を取り上げられる」っていうギミックで、このカード名ならそういうおもしろサポートがあってもいいと思うんだけど、多分直感的にわかりにくいということでそういう挙動は無しにしたんだろうな。承認は一度オンになったらオラーズカから排斥されてもオフになることはありません。さておき、今回もアンコモンで2マナのバウンスが与えられた。最近は「軽量インスタントバウンス」もお高くなる傾向にありますね。普通に使っても「分散(ORI)」。そして承認されてればなんと「道迷い(GTC)」。2マナ相当から5マナ相当へのジャンプアップってんだから、やっぱり承認は強い。相手の探検誘発に合わせて探検クリーチャーを戻してやったりすると面白いかもしれない。
Flood of Recollection 想起横溢 (U)(U) U ソーサリー あなたの墓地にある、対象のインスタントかソーサリー・呪文を手札に戻す。〜を追放する。 記憶が一気に戻ってきてエライコッチャしてるジェイスさんの注目のストーリー。蘇った記憶の中にはいろんな人物の姿も見えるし、注目すべきは彼の生まれ故郷であるヴリンの名物である魔導輪の姿までもが蘇っているところ。ジェイスはその不幸な体質に関わって諸々の事情で生まれ故郷の記憶を一切失っていたはずなのだが、今回の記憶喪失ドタバタラブコメの挙句、それらの原初の記憶までもが全て戻ってきてしまったようだ。はてさて、今後の彼の人生にどんな影響を及ぼすことになるのやら。さておき、そんな超重要なシーンではあるが、カードの効果は「復習(6ED)」「思い起こし(M11)」という過去の地味スペルとほぼ一緒。1マナ軽くなったので上位種ではあるが、一応、悪用されないように追放されるギミックが追加されている。この手の呪文については毎度毎度「回収したいくらいなら最初から4枚積んどけ」というのが常套句だが、2マナと軽くなったことで回収した呪文をすぐに再利用しやすくなったのは純粋に利点。試合後半にどんな呪文にでも「化ける」カードとして1枚潜ませておくと便利だったり、そうでもなかったり。ジェイスと同様、我々も過去の記憶なんてすぐに忘れちゃうので、墓地を掘り返すと「アァ、こんなんあったわ」という思いがけない出会いがあるかも。
Hornswoggle 詐取 (2)(U) U インスタント 対象のクリーチャー・呪文を打ち消す。【宝物トークン】を1つ生成する。 「本質の散乱(AKH)」に宝物付けただけの簡単呪文。これだけの変更で新しいカードになり、さらにレアリティまで上がるってんだからチョロい商売である。そして、実際にこれが便利なのだからしょうがない。現在のリミテッドは(大体いつだってそうだけど)圧倒的なクリーチャー環境。この呪文が無駄になる試合なんてものはありえない。さらにこれを構えておけば次のターンのマナ加速まで狙える上に、インスタントでパーマネントを増やしたりもできる。ちなみにカード名の「hornswoggle」は成り立ちがよくわからないんですが、アメリカ英語で「騙す、謀る」の意味の方言らしい。あと、どこぞのプロレスラーのリングネーム。どういう繋がりなんだろう。日本語で言うと「ぺてん師」みたいなリングネームなのかな。
Induced Amnesia 誘導記憶喪失 (2)(U) R エンチャント 〜が戦場に出た時、対象のプレイヤーは自分の手札を裏向きのままで全て追放し、それに等しい枚数のカードを引く。 〜が戦場から墓地に置かれた時、これにより追放されたカードをそのオーナーの手札に戻す。 「トレイリアの風」に端を発する手札総入れ替え呪文の新作である。1マナ重いが、その分「対戦相手にも使える」という部分と、後ろのおまけ部分という大きな違いが。「トレイリアの風」は本当にぐるっと入れ替えてそれでおしまいだが、こちらのエンチャントなら一時的に手札を格納するだけ。お望みならばこのエンチャントをぶっ壊すことで再び失った記憶を取り返すことが可能である。つまり、手札が7枚の状態からこれをおけば6枚追放から6ドロー。引いたカードのうち1枚を使ってエンチャントを割ると、6枚戻ってきて手札が11枚! なかなかのドロー効率ではないか。まぁ、そこまでお膳立てするのは大変だろうが、中盤に土地を貯めて手札を入れ替えるだけでもそれなりだし、下の環境ならなんか変なコンボとかも組めそうな気配。
Kitesail Corsair 帆凧の海賊 (1)(U) C クリーチャー・人間、海賊 2/1 〜は攻撃している限り飛行を持つ。 こうして見ると、「海賊」を表す単語が色々あることに気がつく。種族名にもなっている一番一般的な単語が「Pirate(パイレーツ)」だが、そのほかにも「鉄面連合の海賊」は「Brazen Buccaneers」で「バッカニア」という単語はカリブ海に出没した海賊の名称とのこと。さらに、このカードで初登場する名詞は「Corsair」。コルセアもやはり海賊を意味する単語だが、こちらはフランス語が元になっているらしい。ネイティブがどういうニュアンスで使い分けてるのかは定かでないが、いろんな表現を使い分けている開発チームのこだわりを感じる。ちなみに「corsair」は船のことも表すため、「Pirate Corsair」で「海賊船」を表すらしい。ややこしいな。さておき、カードとは関係ない豆知識から入ってみたが割と有用なコモンである。攻撃時だけ2マナパワー2のフライヤーということで、現在の「見習い形成師」と大体同じ枠。「形成師」は序盤の展開でなかなか空を飛べずにまごつくこともあったが、こちらの海賊なら無問題。確実に3ターン目に空から殴りに行けるので、強襲条件を満たせる保証が得られるのは貴重だ。ブロック時にフライヤーが止められないという問題はあるものの、青を使っているならいくらでも他に止めようはあるだろう。青から海賊に入ることを後押ししてくれる1枚だ。しかし、このイラストの飛び方はあまりにアクロバティックでこのあと墜落する未来しか見えないのだが……。
Kumena’s Awakening クメーナの覚醒 (2)(U)(U) R エンチャント 昇殿 あなたのアップキープの開始時に、各プレイヤーはカードを1枚引く。 【承認条件】代わりに、あなただけがカードを1枚引く。 オラーズカパワーを手に入れ、もともと悪人ヅラだったところがさらに悪そうになってしまったクメーナさんが目印。そのまま使えば「吠え猛る鉱山(M10)」。最近は「熱病の幻視(SOI)」なんてヒット作もある「お互いドローが増えるよ」系のカードだが、「幻視」はおまけも含めての強さだったので、これ単体だとターボフォグみたいな特定のデッキだけで使われるマニア向けのカード止まり。しかし、一度承認欲求が満たされれば、今度は「風見の本殿(CHK)」にグレードアップ。こちらならどんなお客様にもお楽しみいただける。ドローを加速すればそれだけ展開力が増してパーマネント数も増えるので、おいとけばそのうちに満足いくモードには突入できそうであるが、その間に相手が得る恩恵を埋め合わせることができるかどうか。単体で使ってもあまり旨味がなさそうだが、条件達成後に重ね張りすると洒落にならない状況が訪れるため、何かコンボチックなギミックが狙えるかも。
Mist-Cloaked Herald 霧まといの川守り (U) C クリーチャー・マーフォーク、戦士 1/1 〜はブロックされない。 「トリトンの岸忍び(JOU)」の種族……いや、職業変更版。この世界のマーフォークは真面目な守り人ばかりなので、職業「ならず者」はあんまり良くないだろうし、そもそも「トリトン」っていう呼称がテーロス限定のものだったので、改めて転職して新しいカードになった。最近だと1マナアンブロッカブルの「這い寄る刃」はリミテッドでかき集めてカルトーシュ張ってぶん殴る戦術が成立するダークホースとして活躍したが、今回はマーフォークサポートが多いので普通に有力候補として活躍が見込める。マーフォークにドロー能力を与える「海底の信託者」との組み合わせは鬼畜だし、そのほかにもカウンターを乗せるギミックと合わせるだけでも容易にエンドカードになってくれる。長期戦を見込んでブロッカーを固めてくる相手には的確に刺さる1枚である。海賊デッキで採用して強襲トリガーとして使うのも良さそう。
「Negate/否認(AER)」 C 安心安全の性能だよ。なぜかここ最近はスモール(第2)エキスパンションでこの呪文を再録する流れが続いています。まぁ、常にスタン環境に居続けてもらった方が環境の調整は楽でいいよね。リミテッドで使えるかどうかはわからないが、普通に考えるとメインでスタートできることは稀。
PR ○「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」 5 今時ろくでなしなんて言葉はスッと出てこないよなぁ。あの教室にいたメガネはいつの時代の人間なのだろうか。いや、どんな世界のことなのかもまだ分かってないけど。 タイトル一発でそれと分かる、最近じゃ珍しくなりつつあるくらいにラノベラノベしいアニメ。タイトルの文字の並びだけを見るとうっかり「とある魔術のなんちゃら」とかと見間違えてしまいそうだが、内容としてはもうちょっと量産型の方に位置する。主人公が指導者側ということで、ここ数年のアニメの中で一番近いのは「空戦魔導士候補生の教官」でしょうかね。もしあれ同じくらいの作品だというなら、ぶっちゃけ期待すべき部分はほとんど無いという残念な結論になる。 だがしかし、……なんだろね、嫌いじゃないよ。監督の名前は初めて見るし、製作のライデンフィルムも取り立てて目を引く実績を残したスタジオではない。あんまり期待要因が無かったのだけど、1話目の話の運びは悪くない。基本的に徹底的にお約束を重ねていくデザインだし、どう考えても風俗店にしか見えない学園の制服とか、恥ずかしげもなくネットスラングじみた引用台詞を吐くところなんかは余すことなくラノベパワーを発揮しているのだが、ギリギリのところで、どうしようもないテンプレ地獄を避けているような印象がある。更衣室オープンの時の口上もそうだったし、決闘後のオチの部分もそうだ。普通ならあの決闘は主人公が「何かの片鱗」を見せて学生連中から「あいつは一体何者なの?」っていぶかしがられる展開だと思うのだが、わざわざエンディングを削ってまで繰り広げた茶番により、「第1話で主人公があがるタイミングが一度も無い」という実に希有な展開。これはこれで新しい。まぁ、このタイトルだし、お約束はお約束なのだから2話3話と繰り返すうちにテンプレに乗っていくのは間違いなかろうが、そこに辿り付くまでに工夫があるのは良いことだ。溜めに溜めておきながらボコられる主人公を見て、何となく予想はついていたのに不覚にも笑ってしまった。 また、キャラクターデザインは良い方の意味でゴリゴリのラノベテイストになっていて、あけすけなエロも含め、潔い萌え風味は割と充実感がある。メインヒロインがケモ耳のくせにその部分に一切触れないってのも斬新だよな。あれ、ひょっとして単なる髪飾りとかなんですかね? だとしても、それを誰も弄らずに成績優秀なお嬢様がつけてるってのもおかしな話だけども。ギャグを回したときの主人公の立ち振る舞いも、存分にイラッと出来るという意味ではむしろ正しい方向性であり、なんだか昭和のコントを見ているような安心感もある。ここまでやっておいて、一気に主人公として盛り返す展開ってのはなかなかハードルが高いと思うのだが、果たして2話目以降にどんな話になっていくんでしょうか。 中の人は、ほとんど聞かない名前が並ぶのがむしろ意外で、特にメインの2人は聞き覚えがないけどすごく馴染む仕事ぶり。藤田茜って名前はどこかで見たことがあるし、宮本侑芽っていう名前もなんか見覚えがある気がするのだが、来歴を確認してもピンと来る仕事はないんだ。一体どこだったか……。まぁいいや、この作品が改めて第一の看板に……なっていいのかなぁ。 ○「王室教師ハイネ」 4 なんで門番のキャストの方が豪華なんだよ。そんな連中立たせておいていいものか。 実は原作をちょっと既読。行きつけの漫画喫茶のオススメ本コーナーに置かれていたので、だいぶ前に何となく読んだ記憶がある。まぁ、その時にも全部読んだわけでなくて1,2巻でやめたと思うので、あとの展開がどうなってるのかはさっぱり知らないし、中身もあんまり覚えてないんだけど。既刊全部読まずにやめたのは別につまらなかったからではなくて、私は漫画喫茶に籠もるときに「1つの作品を一気に」っていう読み方をあんまりしないだけ。せっかく色んな漫画が並んでるんだから色々触ってみたいなー、って思って、1巻だけつまみ食いとかするわけね。まぁ、その結果次に行った時に全部忘れてるんだけど。しばらく読んで「これ、前も読んだわ」っていう経験が何度かあるという。年は取りたくないものですね。 閑話休題。そんなわけで内容は何となく知っている漫画で、「あぁ、あれアニメ化したんや」とちょっと驚いた。多分読んでる時は嫌いじゃない漫画だったと思うのだが……アニメになってなんか微妙に掴みにくいものになってしまった気がする。んー、何が原因なんだろう。基本的にユルい漫画であり、ちんちくりんのハイネが面倒ごとを起こす王子連中を淡々と矯正していく様子を描いたハートフルギャグというジャンルだと思うのだが、そのギャグの部分があんまりアニメのうま味として活きてこないというか。ハイネのぼそっと漏らす毒とか、淡々と繰り出す突っ込みなんかが笑いどころの作品のはずなのに、その部分が画面で押し出されずに流れてしまっている感じ。コロコロしたハイネの可愛らしさもあまり印象的な仕事にならず、全体的に退屈で間延びした印象が強いのだ。まぁ、多分メインで狙っている視聴者層は「綺麗な男の子」目当てのそっち側の層だと思うので、あまりどぎついギャグにする必要もないのだろうけども。 確認してみると、どうやらメインキャストが総じて本職ではないというのもこの作風の一要因になっているようだ。なんといつの間にやらミュージカルの舞台になることが決定しており、今回キャストを担当しているのはそちらの舞台と同じ面々。元々役者連中なので下手ってこともないのだが、過剰なギャグを盛り込むノリの強さを出す意識が無いらしく、どこか画と音に突き放したような印象があるのだろう。特にハイネはもうちょっとアニメっぽいキャラをイメージしていたので、地に足をつけたキャラになってしまうと全力で振り切れない気がする。これも舞台版とのギャップを埋めるための措置なのだとしたら何となく納得はできるのだが、アニメしか見ない身としては、出来ればこっちはこっちでもっと好き放題やってほしかったところだ。 まぁ、もうちょっと見続けてキャラが増えてみないと全体的な良し悪しは分かりませんが。半端に中身を知ってるせいで今後の視聴モチベーションが削られそうなのがなぁ。 ○「フレームアームズ・ガール」 5 うわぁ、懐かしいなぁ、「武装神姫」……って思いながら見始めたけど、これ、「ビルドファイターズ」やん。 番組が始まったところで「へぇ、武装神姫がリニューアルして復活するとは」って思ったんだけど、念のため調べたらほとんど関係無い別プロジェクトじゃねぇか。一応デザイナーに島田フミカネがいるところは共通してたけども……発売元も製作元も全部違う、完全にオリジナルの企画なのね。うーむ、似てるな。まぁ、こちとらプラモもフィギュアも素人なので細かいことは分からないんだけど。専門家が見たら全然違うプロジェクト……なのかな? しょうがないので私としてはそこそこ馴染みのある「アニメ作品」として見るしかないわけですが、比較しようにも「武装神姫」の記憶なんてほとんど無いわ。なんかあんまり良くない印象があったことをぼんやり覚えているが、もう5年も前の作品だしディティールなんてさっぱりだ。過去の記録を掘り起こしてみたら、どうやらあんまり1本のアニメシリーズとしての骨子が見えなかった作品みたいだね。転じて本作は、割と「何がやりたいか」は見やすい出だしになっている。何しろ素人の女の子にプラモを素組みさせるところから始まって、「丁寧にプラモを作らないとバトルイベントでも弱点になっちゃうから気をつけなきゃ駄目だよ」という親切な指導まで入っている。つまり、本作はプラモを頑張って作って戦わせるアニメなのだ。……いや、本当にそうなのかは分からないけど。少なくとも1話目はそこそこビルドファイターズである。 ただ、残念ながらバトルアニメとしてはクッソ適当だ。初戦でぶつかった轟雷とスティレットの対決、見た感じの装備ではズザとギャプランの対戦くらい無茶なマッチメイクに見えたのだが、何故かオブジェクトを駆け上がるだけでマッチの不利が解消して逆転するとかいう適当な展開。いや、そもそも火器類の弾丸が当たらない敵なら、飛び上がって突撃したところであたるわけないやろ。流石に雑過ぎるわ。となると、やっぱり本作はバトルに重きは置いてないか……。じゃぁ何に重きを置くのかと言われれば、結局「武装神姫」と同じように「ちっちゃい女の子がなんか頑張るよ」という部分になるのではないか。1話目でも主人公の女の子とのサイズの対比が明らかで、魚眼のように意図的に崩したパースから、あおのサイズのでかさを際だたせるような構図を取ったりしている。相対的に轟雷の小ささが際だつ画面作りが意識されているようだ。そりゃ、ちっちゃいものは可愛いですからね。轟雷の素直なキャラ設計もなかなか可愛らしいし、このまま「ちっちゃい女の子飼育アニメ」として上手いこと着地出来るなら、それなりに見どころはあるかもしれない。まぁ、同じように考えていた「武装神姫」はあんまり成功しなかったわけだけども。 でもさ、今作の監督は萌えものや緩いギャグには定評のある川口敬一郎、製作もメカものには慣れているZEXCSである。何故ガールズのデザインだけ頑なにCG映像にこだわるのかはまだ分からないが、こだわっているなりに、何か面白い映像も出てくるのかもしれない。全体的に女の子キャラは可愛く描けているのだし、あとはキャラが増えたあとの掛け合いなんかが印象を左右するんじゃないかな。1話目の時点では、なんか色々とすっ飛ばしてやりとりが性急だった気もするんだが、尺を詰めてハイテンポで掛け合いをすすめていく狙いなのかも。面白いのかどうかは判然としないが、どこか引っかかって気になる作品なのは間違いないです。 中の人は、なんとガールズサイドをほぼ新人で固めているという攻めのキャスティング。聞いた感じだと今のところ悪くない感じですね。電話の向こうの「あおの友人」役が「井澤佳の実」って名前でクレジットされてるんだけど、何でここ最近一気に女性声優に井澤姓が増えたんでしょうね。まぁ、新人がどれだけ大挙しようが、中心に据えられてるのが日笠陽子なので、全部飲み込んで何とかしてくれますよ。ぴかしゃは未だにこうしてど真ん中のヒロイン役が回ってくるのがすごい。そして、日笠風味(アクの強さ)をスッと消して自然に「女子高生」になれるのがまたすごい。 ○「スタミュ 高校星歌劇(第2期)」 5 あったなぁ、こんなアニメ。久しぶりに聞けたよ、野暮助が。 まぁ「あぁ、あったあった」というレベルの認識なので2期と言われてもあんまり真剣に観るつもりもないのだが、久しぶりに見るとやっぱり変なアニメである。ミュージカルを標榜しているおかげで他のアイドルアニメとは一線を画す内容になっており、いきなりぶっ込まれるミュージックビデオ風の謎空間は分かっていても笑ってしまう。確認したら前期は「Dance with Devils」と全く同じ時期に放送していたんだね。そのせいなのか記憶が微妙に混ざっていて、今回も一発目のイメージ映像のところで「こいつも悪魔なのかな……」とか訳の分からないことを考えてしまった。今期は被る作品は無い……かな? どうかな? ミュージカル風ダンスで動かすことを前提としているせいなのか、全体的に顔のデザインがのっぺりしているのが今作の特徴。おかげで有名になったメイングループの連中が集まってもいまいち華があるようにも見えないのだが、そこは各人の個性で何とかカバーしてほしいところ。踊り始めるとやっぱり亜空間が広がるので、いわゆる「アイドルアニメ」とはちょっと違うテイストが楽しめるといえば楽しめるか。 また、2期目に入ったが、1期で大きな問題は1つ解決している。この後のシナリオをどう引っ張っていくものか、と思って見ていたら、何とも珍妙な新キャラの導入で、斜め上からお話が動き始めるっぽい。野郎どうしでも色々と思うところはあるんでしょうかね……今作1期はあまりホモホモしい展開が無かったので観られた気がするので、今期もあんまりそっち方向に行きすぎないようによろしくお願いしますね。あとはまぁ、天花寺さんが頑張ってくれれば僕はそれでいいです。この作品、ミュージカルシーンはしっかり全部見ないと楽しめないので、流し見を許してくれないんだよなぁ。いや、流し見してもいいだろうけど、そしたら本当に単なるミュージックビデオで終わりそうな気がするし。 ○「笑ゥせぇるすまんNEW」 5 アニメリバイバルの流れはこんなところにまで。あの名作(迷作?)、笑ゥせぇるすまんがなんと読売マンパ枠での復活である。一体誰がどういう働きかけを起こせばこういう復活劇が達成されるんでしょうね。 確認してみると、旧アニメの放送は1989年〜1992年。時代を考えるととてもリアルタイムで視聴していたとは思えないのだが、何故か私は妙に大平透版の喪黒福造の印象が強い。おそらく、実家にコミックはいくらかあったので、漫画を読んで内容を反芻し、そこに何らかのタイミングでアニメ版の声を聴く機会があり(再放送とかかな?)、そのイメージを漫画で固めたってことなんだろうな。おかげで正直言うと玄田版の喪黒は最初違和感があったのだが、30分聞いてるうちにもうごっちゃになって気にならなくなった。玄田さんは大平さんご自身による指名ということらしいし、声質の寄せ方もほぼ完璧なので、今後の歴史の中ではこちらの喪黒の方が一般的になっていくだろう。玄田さんのギャグっぽい声って、本当にネタになることが多いから変に刺さるのよね。 で、そんな「懐かしい」作品なわけだが、今更戻ってきたところで新鮮なわけもなく、これくらいのアニメを真剣に観る必要も無い……とは思うんだ。制作は旧作と同じシンエイ動画で、なんか私のイメージよりも更にデフォルメが強く、「釣りバカ日誌」みたいなキャラクターデザインになっている。いや、旧作もこんくらいだったのかもしれないけど、幼少期の記憶なので、もうちょっと劇画タッチでダークな印象があったんだよね。まぁ、作画リソースの変化で以前よりも軽い印象を与える色彩に変わってるだけかもしれないけども。原作のエピソードを全部覚えてるわけもないので今回の話が原作通りなのか何なのかは分からないが、冷静に考えて、ストレス発散のために見てるアニメで更に鬱々とするのってどうなのさ。深夜にこれを見ても救われる要素が一切ないしなぁ。別に見なくても問題無いかなぁ……って思ったんだけども……。 Bパートのゲストキャラがアスミスでしたねっ!! なるほど、現代版なんだから当然キャストも現代版になるわけですよ(Aパートメインは江口拓也)。これね、思いの外刺さるネ! いいね! 普段のアニメだと、「阿澄佳奈ボイスのくたびれたOL」なんて絶対聞くチャンスないじゃない。阿澄ボイスは「ちっちゃくないよ!」じゃない。こういう社会派(?)な内容で、普段ならあんまり聞けないようなちょいと鬱の入った役柄が聞ける。これ、いいご褒美ですよ。アスミスのうらぶれた感じとか、背徳感でゾクゾクしますね。ありのままであんだけ素敵なのに自分磨きに私財を投じて破滅する阿澄佳奈。なんて素晴らしきifの世界。これは毎週見ますわ。ゲストキャラが楽しみですわ。まぁ、今作の被害者ってほとんどが野郎だった気もするけども……。
<白>
Baffling End 不可解な終焉 (1)(W) U エンチャント 〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手のコントロールする点数で見たマナコストが3以下のクリーチャーを追放する。 〜が戦場を離れた時、対象の対戦相手は3/3でトランプルを持つ、緑の恐竜・クリーチャー・トークンを1体生成する。 いわゆるリング系除去だが、対象が制限された代わりにコストを低く抑えたバージョンなので元ネタは「絹包み(DTK)」ということになる。当時は2マナなら「未達への旅(ZEN)」の下位互換じゃねぇか、と思っていたものだが、今の感覚だと「まぁ、これでも充分強いな」という納得感がある。そして今回は名前の通りになんとも不可解な変更が加えられており、追放されたカードはもう二度と帰ってこない。代わりに、もしこれが除去されると相手のクリーチャーはそれなりのスペックの恐竜に生まれ変わる。何が起こったのかさっぱりわからないが、追放されたの「カーリ・セヴ」だろうが「タルモゴイフ」だろうが兵士トークンだろうが、とにかく来世は3/3。さて、これは強いと見るか弱いと見るか。でもまぁ、もともとこの手の除去って一度使ったらあんまり破壊までは考えてないんだよね。特に3マナ以下のカードしか追放されないこのデザインなら、相手もわざわざカード1枚使って取り返そうとはあんまり考えてなかったし。それなら、このカードってば2マナの確定除去。特に下の環境の場合は2マナ3マナでもこの恐竜より強いクリーチャーしかいないわけで、確定で追放して帰還があり得ないのは大きなプラスになる。ちょいちょい見かけるカードになるんじゃなかろうか。なお、追放したクリーチャーのコントローラーと恐竜を得るプレイヤーは同一である必要がないので、多人数戦だとさらに政治的な何かを楽しむことができる。今後発売される統率者デッキとかに収録されそうだな。
Bishop of Binding 束縛の司教 (3)(W) R クリーチャー・吸血鬼、クレリック 1/1 〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーを、〜が戦場を離れるまで追放する。 〜が攻撃するたび、対象の吸血鬼はターン終了時まで+X/+Xの修正を受ける。Xは、追放されたカードのパワーの値である。 リング系除去が続く。こちらはクリーチャー版なので「放逐する僧侶(M14)」の亜種ということになるだろうか。コストは重いしサイズは小さいし、レアとしてはあまりいいところがないのだが、なんとかその矮小な体躯でも生き延びることに成功し、パンチできるようになれば存在感を発揮し始める。さすがに1/1で殴って生還するビジョンは見えないので、増強先はほとんどの場合は自分自身になるだろう。うまいこと相手のキーカード(つまり強いカード)を召し捕ることができていれば、もしかしたら5/5とかで殴れるかもしれない。さすがにリングに殴り殺される人生はごめんこうむりたいものである。除去の安定しないリミテッドならば相手の勘所を潰した上でのフィニッシャーになり得るが、さすがに構築レベルになるとちょっと厳しいか。いっそ開き直って0/3とかだったら可能性もあったのだろうけども。
Blazing Hope 眩い希望 (W) U インスタント 対象の、あなたのライフの総量以上のパワーを持つクリーチャーを追放する。 窮地中の窮地呪文。こんな制限見たことないな。つまりは「次にこいつに殴られたら死ぬ」という状態でのみ、圧倒的な除去性能を誇る呪文。1マナのくせに序盤では全く役に立たず、もし終盤に大量に手札にダブついていれば、その時点で怒涛の除去ラッシュを炸裂させることになるわけだ。……いや、さすがにこんだけ制限が強いと使えないだろ。パワーが4以上のクリーチャーなんてのは放っておいたらそれだけで死ねるわけで、最後の最後で除去が1枚間に合ったところでそれが逆転に繋がるとは思えない。「終盤の軽さ」というメリットが「序盤の紙くず感」というで埋め合わせてあまりある。リミテッドも含めてほとんどのマッチでは絶望的な1枚。活用するとしたら、とんでもないパワーのクリーチャー少数で攻めてくるデッキということになり、下の環境で「死の影」やなんらかのコンボデッキを牽制する可能性はあるかもしれないが……「流刑への道(CON)」4枚で足りない場合だけ考えればいいと思うよ。
Cleansing Ray 浄化の光 (1)(W) C ソーサリー 次のうちから1つを選ぶ。 「対象の吸血鬼を破壊する」 「対象のエンチャントを破壊する」 「浄化の光線/Cleansing Beam(RAV)」と名前が非常に似ているが、効果はさっぱり関係ない。今回の白に与えられたエンチャント除去はこれ。緑は今回「帰化」によりアーティファクト・エンチャントの両方に容易に対処できるようになったが、白はこれがあるだけなので単色ではアーティファクトに対処できないので注意が必要だ。アーティファクトはそれだけで加点対象になるってことだね(その分、赤にも「粉砕」が再録されているが)。単なるエンチャント破壊ではメインから入れづらいが、ついでにクリーチャーも除去できるならメインでの登用も可能。……まぁ、この効果だとやっぱりサイドからだけども……。自分で吸血鬼をやってる白ユーザーは、カット気味で押さえておくと精神的にちょっと楽。
「Divine Verdict/神聖なる評決(M15)」 C 基本カードではあるが、再録はM15以来なので割と久しぶり。「輝く報復」がアンコだった時代を終えて、これがコモンなので今後は頻繁に相手の立っているマナの数を数えながらの攻防になるはずだ。「鉤爪の切りつけ」ほどの奇襲性はないので相手のマナの動き方は見えやすいはず。
Everdawn Champion 永暁の勇者 (1)(W)(W) U クリーチャー・人間、兵士 2/2 〜に与えられるすべての戦闘ダメージを軽減する。 「ever dawn」という2つの単語が1単語にまとまっているので日本語でも「永暁」という存在しない単語が作られている。こういう時に表意文字は便利だな。そして、このクリーチャー自体もなかなか便利。2/2で全自動プリベントマシーンといえば「革命家チョー=マノ(MMQ)」っていう坊主がいたが、あっちは4マナのレア、そしてこちらは3マナのアンコ。一気に使いやすい設定になったもんだ。もちろん、チョーマノさんは全てのダメージを軽減しまくり、こちらは戦闘ダメージだけなので大きな隔たりはあるが、リミテッドレベルならばこれだけの軽減でも相当な防御性能を誇る。こいつに「吸血鬼の印」や「向こう見ず」を貼り付けるイージーウィンも割と頻繁に起こりそう。ただ、今回黒はコモンに−2呪文が与えられているので過信は禁物だし、増強手段がないと結局は万年ブロッカーに収まりがち。どっちかっていうと長引かせるタイプのデッキの方が収まりが良さそうだ。
Exultant Skymarcher 歓喜する空渡り (1)(W)(W) C クリーチャー・吸血鬼、兵士 2/3 飛行 白のコモンフライヤーにはお馴染みの設定。ただいるだけで安心できる存在だ。ちなみに飛行色の永遠のライバルである青は、コモンフライヤーに4マナ2/3が用意されている。……うむ、にらみ合いが頻繁に起こりそうだな。今回は昇殿との絡みがあるおかげで、全体的にタフネスを多めに用意されており、ロングゲームが発生しやすくなっている。何か1つ、そうした均衡を崩せるギミックがあるとやりやすいのだが。
Famished Paladin 飢えた聖騎士 (1)(W) U クリーチャー・吸血鬼、騎士 3/3 〜はあなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。 あなたがライフを得るたび、〜をアンタップする。 随分わがままな吸血鬼。「ライフを得れば云々」という吸血鬼は過去にも何体かいたが、ここまで恒常的に要求してくるのは初めてだ。これで自身に絆魂でも付いていれば最強なのだが、そうもいかないのでなんとかこの怠け者を介護してやるサポーターが必要だ。吸血鬼戦術なら絆魂付きのトークンで一緒に殴ってやるとそれなりの効率だが、実はトークンを出す呪文ってのはそこまで軽量のものがあるわけではない。最序盤で殴れないとせっかくの2マナ3/3という個性が活かされない。となると、やはりなんとかして自身に絆魂をつけて自立心を養ってもらうほかはないのだが、今後の環境で何かフィットするカードが出てくるだろうか。「吸血鬼の印」をつければ事実上絆魂と警戒を同時に得られるようなものなのでデッキの主軸に据えられるようになるが……。まぁ、大体のクリーチャーは「印」はったら主軸になるわな。ちなみに、「光り輝く導師(SHM)」というクソマイナーなカードと組み合わせると、なんとわずか2枚での無限ライフコンボになる。統率者戦なんかでどうぞ(誰がやるんだ)。
Forerunner of the Legion 軍団の先駆け (2)(W) U クリーチャー・吸血鬼、騎士 2/2 〜が戦場に出た時、あなたのライブラリから吸血鬼・カードを1枚探し、それを公開し、ライブラリを切り直してそのカードをトップにおいても良い。 他の吸血鬼があなたのコントロール下で戦場に出るたび、対象のクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。 各種族に1体ずつ与えられた「Forerunner/先駆け」のサイクル。共通仕様は、かつてローウィンでも各種族に与えられた「先触れ」サイクルと同じで、187で同族のカードをライブラリのトップに置くことができる。手札に入れるいわゆるチューター能力でないのは、「そう簡単にカードアドバンテージなんて取れると思うな」というWizardsからのメッセージである。そして、今回はさらにもう1つ、同族が戦場に出た時の187能力というおまけもつけられ、より種族シナジーを後押しするデザインになっている。ここまでやられれば、やっぱりデッキを固めてみようか、という気になるだろう。吸血鬼の彼は、仲間が駆けつけた時に好きなクリーチャーを+1できるサポーター。ちょっとした効果ではあるが、吸血鬼は数をたくさん出せる種族でもあるのでこの効果は馬鹿にできない。「女王の任命」で+2して突撃できるし、「血潮隊の聖騎士」の存在感もググッと増す。3ターン目これ、4ターン目「聖騎士」での4/4パンチが確定するのだからそれだけでも魅力的なシナジーと言える。吸血鬼は「聖域探求者」や「選定された助祭」など、キーとなるカードもわかりやすいので、必要に応じてそれらをサーチできる役割はデッキの安定性を大きく向上させてくれるだろう。
Imperial Ceratops 帝国のケラトプス (4)(W) U クリーチャー・恐竜 3/5 激昂 - あなたは2点のライフを得る。 優しさ、そして硬さ。こちらもどう見てもロングゲームを狙った1枚であり、タフネス5の壁が幾ばくかのライフを用意し始めるムーブは、5マナ域という中盤からでもまだまだゲームが終わらないことを予感させるものだ。特に白緑系の恐竜デッキでは序盤にもたついている間に畳み込まれる事態だけは避けたいので、こうして多少の遅れを押しとどめられるファッティは充分ニーズがある。枚数は減ったが、ここから「好戦的なブロントドン」へ繋ぐのはかなりの鉄板ムーブ。
「Legion Conquistador/軍団の征服者(XLN)」 C 「小型セット」としては歴史上最後のセットとなるこの「相克」。今後はもう「2つ以上のセットを組み合わせてドラフトする」という体験が得られなくなってしまうわけだが、そんな最後の機会に、Wizards社は面白いチャレンジを導入している。それがこれらの「直前のセットからの再録」である。全部確認したわけじゃないので記憶は定かでないが、こうして連続する小型セットで全く同じカードが再録され、続けてピックが可能になるというのは史上初なのではなかろうか。タルキール環境の「山頂をうろつくもの(DTK)」は似たようなギミックだったけど、あれも同じドラフトで共存することはなかったしな。こうした再録については、「手抜き」と文句を言う意見もあるかもしれないが、個人的には面白い試みだと思う。どうせコモンなんて数合わせの枠が多いのだし、無理にひねって特徴のないカードを増やすより、こうして続けて3パックで引けるカードを増やし、戦術に安定性を与える方が立ち位置としては正しい気がする(まぁ、そればっかりだとさすがに新セットを謳うのが詐欺めいてくるけども)。今回登場する「完全重複再録」は4枚。どれもこれもリミテッドでは一定の戦略を支える基盤になるものなので、開発チームの狙いもわかりやすくて助かる。そんなわけでこの1枚。一応確認したが、イラスト・フレーバー・全て同じで完全に同一カード(違いはエキスパンションシンボルだけ)。どうせだったらフレーバーくらいはいじってくれればよかったんだけど(他の3枚はフレーバーだけ変わっている)。とにかく、これまでよりもコモンの種類は減り、むしろ集めやすさが増したのでこいつは純粋に増強されたとも言える。さて、活躍の機会が増えるかどうか。
Luminous Bonds 光明の縛め (2)(W) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは攻撃もブロックもできない。 「平和な心(DTK)」の完全下位互換。まぁ、「強制的永眠(AKH)」だって下位互換だったわけで、これくらいの調整でもリミテッドなら問題なく必須除去。「崇高な阻止」と比較すればライフゲインがなくなった分1マナ軽くなったのだからバランスは取れている。今回のセットにおいては、こうした白の除去オーラはまた別な意味合いがある。つまり、パーマネント数を保持したままでの除去である。通常の除去と比べると彼我共にパーマネント数が増える。自分が昇殿狙いならプラス要素だし、相手が昇殿狙いならマイナス。どっちも狙っていればトントンである。まぁ、マイナスになったからといってサイドアウトするようなカードでもなかろうが、できれば自分にとってプラスの影響が大きくなるようなデッキで組み合わせたいところだ。
Majestic Heliopterus 壮麗なヘリオプテルス (3)(W) U クリーチャー・恐竜 2/2 飛行 〜が攻撃するたび、対象の、あなたのコントロールする他の恐竜はターン終了時まで飛行を得る。 恐竜デッキで鬼神の如き働きを見せた「帝国のエアロサウルス」からいろんなものを取り上げた結果、恒常性を手に入れた。2つの意味でのサイズダウンは痛し痒しだが、長い目で見ればダメージ効率が上がっている可能性もあるので、そこまでがっかりするものではない。これで「激情の猛竜」や「猛竜の相棒」のようなパワー偏重のクリーチャーを飛ばし続けるボロスがデザインできれば、その強さが発揮できるはずだ。ただ、気になるのは直前の次元にいた「空からの導き手(HOU)」の存在。あっちは3マナ、飛ばすクリーチャーに制限なし。挙句あちらはコモン、こっちはアンコモン……。まぁ、違う環境で性能を比較しても意味ないですからね。……こうしてみると、コモンの「空からの導き手」が特にバランスブレイカーになってなかった前環境ってどんな地獄だったんだろうな。
Martyr of Dusk 薄暮の殉教者 (1)(W) C クリーチャー・吸血鬼、兵士 2/1 〜が死亡した時、【吸血鬼トークン】を1体生成する。 吸血鬼版の「宿命の旅人(ISD)」。もしくは「捕らわれの宿主(BFZ)」の別ギミックと見ることもできるか。こうして似たカードを並べてわかるのは、どれもその環境では大活躍を見せたと言うこと。「宿命の旅人」は人間サポートの多さや軽さもあって構築レベルですら顔を見せたカードだし、「捕らわれの宿主」も堅実な戦闘性能やその後のマナサポートでデッキを大きく下支えした1枚。今回の吸血鬼だって、2マナパワー2で序盤のアタッカーをこなし、その後もリソースアドバンテージを稼ぎながら吸血鬼戦術をサポートし続ける。これがコモンで容易に集められるのは、吸血鬼デッキ以外でもありがたい話である。逆に言うと「巣荒らし」や「イクサーリの守り手」といった単なる2マナ戦力だけではこれらの堅実なカードを相手に不利が出やすいと言うこと。今後は低マナ域のデッキ構築の狙いも大きく変わってくるのではなかろうか。
「スクールガールストライカーズ Animation Channel」 5→5 よかったよね、黒鳥の騎士オディール。ん? 他? 他は……あんま覚えてないなぁ……。 お手本のようなソシャゲアニメ。世界観がぼんやりしていて、目的もぼんやりしていて、そのくせキャラクターだけはいっぱい出てくるという。個人的には「けものフレンズ」が完全にこれと同じ枠なんですけどね。なんでこっちは爆発的人気にならないんでしょうね。君は仮面を被らないとまともに会話出来ないフレンズなんだね。 メインシナリオは可もなく不可もなく、ぼんやりしてるからやや「不可」寄りくらいのレベルで、アルタイルトルテの面々が可愛かったからまぁいいか、っていうほどに彼女達にも肉薄してる気はしない。そりゃま、こんだけキャストが充実してるとそれだけで満足してしまう難儀な性癖なので不満は無いのですが、そういう要因が無い状態でぼんやり見ていて面白いアニメだったかと言われるとちょっと疑問。学園青春ストーリーなのか、命懸けのバトルアニメなのか、命懸けのオディールアニメなのかもよく分からないしな。一応降神三姉妹を巡るラストのシリアス展開は筋立てとしては成立してたんだけど、この子らの「友情」って割と軽いし、そこまで切実なものって感じもしないので、シリアスとしての重みがあんまり無いんだよな。結局、普段の任務もどこまで命懸けで、どこまで部活感覚なのかも分からんかったし。 まぁ、「何となくキャラ紹介」程度の内容だし、これを機に本家のゲームのプレイヤーが増えればOKっていうレベルのお話なのだろう。そう考えると、あんまり深刻になって核心に触れてしまう筋立てより、これくらいふわっとしてる方が導入としては丁度いいのかもしれない。いや、最後のモルガナのお話がどのくらい核心なのかは分からんけども。「ディバインゲート」とか「艦これ」とか、シリアスやろうとして完全にユーザー以外置いてけぼりだったしな。ソシャゲアニメって筋を作るのが本当に難しいので、まだしばらくは業界全体での試行錯誤が続きそうだ。いや、いつの時代までソシャゲが隆盛してるかも分からないけど。 「幼女戦記」 6→6 よかったですね。ただ、毎回感想を書いていた割には、終わってみると何が良かったのかを書き出すのはけっこう難しい作品な気がする。 間違いなく言えるのはターニャ・デグレチャフというキャラクターの勝利ということだ。異世界転生華やかなりし現在、転生ものは掃いて捨てるほどあるし、「転生したら○○になっちゃった!」という筋立てもおそらく数限りなく存在しているだろう。スライムや、温泉なんて代物まであると聞いたことがある。そんな中で「幼女」というのは、まぁ、理解の範疇というか、萌え文化を考えればごく自然に出てくるベタな発想とすら言えるかもしれない。そうなると、後の勝負はこの「幼女」をどう料理するか。本作では「中身はリーマンのおっさんのまま」とは言うものの、この「リーマンのおっさん」がかなり曲者で、冴えない無職やオタクの転生ものとは訳が違った。カワイイ(?)幼女で中身がクソムカつく人格破綻者の策謀家。この組み合わせを考えついた時点でまず1勝。そして、このデザインを、アニメのキャラクターに起こした時に現れたあまりにも禍々しい表情。これでもう1勝。というか、多分今作に引き込まれる要素の半分以上は、彼女のとんでもない表情にあった気がする。とかく「ギャップ」というものは萌えや燃えを誘発するものだが、本来ならば可愛らしくあどけない幼女が、世界の酸いも甘いも知り尽くし、苦虫を噛みつぶした表情で世の無常と神の非情を嘆く。その光景を画として見せられたことが、本作の最大の勝因だったのではなかろうか。 だって、冷静に考えてみればあとは単に「やたら強い兵士が戦場で俺ツエーする」っていうだけの話だからね。単なる俺ツエーだけでは他の作品に埋もれてしまうところだが、ターニャさんは厭世的な物言いと可愛らしい容姿のギャップで我々視聴者と賢明なる部下たちの心を掴み、有り余る才をもって戦場を支配した。そして、本作の戦場は本当にむさくるしい。ターニャの周りにいるのはほとんどがむくつけきおっさんどもで、唯一の花であるヴィーシェちゃんもなーんか変な顔。もう、今作で癒し成分を求めようと思ったら可愛らしいターニャに頼るしかないのだが、それを許してくれるわけもない。すがっては投げ捨てられ、求めては蹴飛ばされ。そんなことを繰り返して少しずつ練度が増していくのが、この作品で打ち立てた兵団なのである。こうしてみると、なかなか綱渡りのようなバランスで成立したオリジナリティ、ギリギリで打ち出せた魅力の作品だった気がするのである。 こうして何とか作品独自の魅力が確立すれば、あとはターニャの周りを彩る血と硝煙の物語をアニメの道具立てで整えてやれば良い。慈悲無き戦場の冷酷さ、突き放したようなシニカルさ。それが統制の取れた薄暗い画面から漂ってくることで、たった1粒の異物であるターニャは更に輝くことになる。どこまでも泥臭く、どこまでも陰鬱に。その雰囲気作りの徹底が、アニメスタッフの最大の功績だろう。個人的にはオープニングエンディングがたまらなく好きなので、多分世に言うミリタリーものの映画なんかも試しに見てみたら普通に楽しめるとは思うんですけどね。どなたか、可憐な幼女が人を殺しまくるミリタリー映画の名作とかがあれば教えてください。まぁ、その場合でも出来ればCVは悠木碧でお願いしたいですけどね。 本作の勝因がターニャさんであるというなら、それを生み出したのはおいちゃんである。何度でも何度でも繰り返すが、やはり悠木碧という声優は天性のものを持つ至高の存在だ。ターニャの場合、彼女の持つ厨二的なテイストがあまりに上手いことはまり過ぎてやり過ぎてるんじゃないかという気すらする。おいちゃんにひたすらビンタされ続けたい人生だった。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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