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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<無色>

 

Conqueror’s Galleon 征服者のガレオン船 (4) R

アーティファクト・機体

(2/10) 搭乗4

〜が攻撃した時、戦闘終了時に〜を追放し、その後、変身した状態で戦場に戻す。

Conqueror’s Foothold 征服者の橋頭堡

土地

(T):あなたのマナプールに(C)を加える。

(2)(T):カードを1枚引き、その後、手札を1枚捨てる。

(4)(T):カードを1枚引く。

(6)(T):対象の、あなたの墓地にあるカードを手札に戻す。

 史上初、搭乗したらパワーが下がる機体である。まぁ、ぶっちゃけ機体としての性能はほとんど関係なく、あくまで「クリーチャーのパワーを合計4タップすれば、ご褒美として変な土地がもらえるよ」というギミックだ。公式コラムに書いてある通り、これら「場所」のギミックはアイディアの起点が機体とも変身カードとも関係ないところから生まれているので、結果的に機体という装置を使っただけで、概念として全然違うものだと思った方がいいだろう。とりあえず船を用意して、パワー4点分の乗組員が揃ったら、あとは目的地へ向かうだけ。なんとも俗っぽくてダイレクトなアドバンテージを届けてくれる目的地だな……。2マナ起動のルーター土地というだけで充分強いし(参考:「ガイアー岬の療養所(EMN)」)、4マナドロー土地とか割とふざけてるレベル。挙句6マナで好きなカードが回収できたり、橋頭堡っていう言葉の意味を履き違えているとしか思えない辣腕っぷりである。まぁ、先立つものは運用のためのマナ、そして現地に向かう乗組員。先の長い利益なので、腰を据えてじっくり探せるデッキが必須だ。

 

Dowsing Dagger 探査の短剣 (2) R

アーティファクト・装備品

〜が戦場に出た時、対象の対戦相手は、0/2で防衛を持つ、緑の植物・クリーチャー・トークンを2体生成する。

装備されたクリーチャーは+2/+1の修正を受ける。

装備したクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、〜を変身させても良い。

装備(2)

Lost Vale 失われた谷間

土地

(T):あなたのマナプールに好きな色のマナを3点加える。

 探索ギミックを持つ短剣。今回こうした「場所を探す」系のアーティファクトにはコンパスだの地図だのといった探検に必須のナビアイテムが採用されているが、まさかダウジングまで駆使することになるとは思わなかった。こんなんを頼りに連れて行かれたら、後ろを歩く部下たちも不安になる気がするけども……どうやら魔力は本物だったようなので一安心。実にフレーバーに溢れる1枚で、なんと装備品のくせに187でトークンが出てくる。しかも相手に。この完全なるマッチポンプのおかげで、このカードは「短剣で草むらをかき分けて目的地に進んでいくのだ」というフレーバーが味わえるわけだ。まぁ、馬鹿正直に草むらをかき分けずとも、フライヤーに張って殴ればミッションは一瞬でコンプリートしてしまうのだが。無事にたどり着いたその場所は、なんと無数に水蓮の咲き誇る魅惑の土地。マジですげぇ場所がいっぱいあるな、イクサラン。このカードが親切なのは、変身が強制ではないこと。そりゃ3マナブーストは強力だが、場合によってはそれよりも+2の装備品が大事、ということもよくあるだろう。そういう時に目的地を見ないふりしてダガーを振り回すことは認められているのだ。さぁ、ロータスか、ダガーか。しかし、全く同じ修正値となると同セットに収録された「海賊のカットラス」は不憫だな。まぁ、コモンだからしょうがないけども。

 

Dusk Legion Dreadnought 薄暮軍団の弩級艦 (5) U

アーティファクト・機体

4/6 警戒 搭乗2

 また出たドレッドノート。前作「領事府の弩級艦」は「ファイレクシン・ドレッドノート」をモデルにしたまさにド級の大きさだったが、今回は5マナで4/6という、クリーチャーとして存在していても割と普通のサイズで登場。警戒というささやかな利点こそあるものの、わざわざ機体に頼る必要があるかどうかも疑問な設定である。これは勝手な想像だが、機体が初登場したカラデシュ次元では、お目見えということで多少張り切りすぎたという反省があったのじゃなかろうか。「改革派の貨物車」にしろ「鉄装破壊車」にしろ、「わざわざクリーチャーよりも不安定なカードを使うんだから、大きくメリットがあったほうがいいだろう」という調整だったのだろう。今回はそうした部分を大胆に削り、クリーチャーとしてもそこまで破格のサイズではないが、アーティファクトであるとか、ソーサリー除去が効かないとか、小さいパワーを組み合わせてまとめて大パワーにできるとか、そういう機体独自の特性だけでどこまでニーズがあるかを測ろうとしているのではなかろうか。同じように鳴り物入りで登場した装備品だって、最初は強すぎたところからちょこちょこと調整してベストな形を見つけたのだから(まぁ、まだ時たまやんちゃするけども)。今後の機体カードの変遷に注目である。

 

Elaborate Firecannon 煩雑な火炎砲 (2) U

アーティファクト

〜はあなたのアンタップステップにアンタップしない。

(4)(T):〜は対象のクリーチャーかプレイヤーに2点のダメージを与える。

あなたのアップキープの開始時に、手札を1枚捨てても良い。そうしたなら、〜をアンタップする。

 確かに煩雑だ……。どんだけ面倒な手順で発射するんでしょうかね。しかしそうは言っても、一応繰り返し使用できる火力なのは間違いない。ただひたすらここから本体に2点飛ばすだけで勝つデッキとか……無理かなぁ。アンタップするだけならいらない土地を捨てればいいだけだから大して負担にはならないんだけど、1発4マナがどの程度許容できるか。どうしても相手クリーチャーに触る手段が見つからないとか、相手がPW出してきやがったとか、そういう時のために一応こっそりピックしておくと意外な活躍を見せるかもしれない。かもしれない。

 

Fell Flagship 不吉な旗艦 (3) R

アーティファクト・機体

(3/3) 搭乗3

あなたのコントロールする海賊は+1/+0の修正を受ける。

〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーは手札を1枚捨てる。

 搭乗3のパワー3というなんとも無駄な能力持った機体。もう、わざわざ乗らずとも海賊のパワーを底上げする置物として使えれば充分なんじゃないかって気がする。だって、海賊メインのデッキならわざわざこれに乗って進軍して壊しちゃうリスクを負うのはアホみたいだしね。こいつ自身が海賊じゃないから修正を受けないのもピンとこない。一応、ダメージが通った時にいわゆるスペクター能力を発動するが、この程度のサイズでは割と対策も容易だろうし、わざわざ搭乗を経由して狙えるタイミングがどの程度あるものか。まぁ、うまいこと乗り込めればラッキーの心境で。海賊が乗るなら元々のパワーが2の奴でも乗れるので、展開の速度で相手を凌ぐことはできそうだ。

 

Gilded Sentinel 金色の歩哨 (4) C

アーティファクトクリーチャー・ゴーレム

3/3

 ザ・バニラ。どんな色でも手軽に使えるのが売りだが、今回は(今回も)各色に個性あふれる良いクリーチャーたちが溢れているのだから、これをデッキインして「ピックに失敗しました」と相手に教えてやる義理もないだろう。アーティファクトが無いと攻撃できない「自暴自棄の漂流者」がデッキにいっぱい入ってるならちょっと加点。ホントちょっとだけ加点。それにしても、余所者から黄金都市を隠したいから見張りを立たせてるはずなのにこんなに目立ってていいんだろうか……。

 


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「カミワザ・ワンダ」 ー→5

 ちゃんと観てたんやで。まぁ、毎週寝起きのぼんやりした頭で流し観してただけだけど。当初は「これ、観なくなるやつだな」って思ってたのに、気付いたらいつの間にやら1年が経過。終わってしまうとこれはこれで寂しいものです。

 果たして玩具がどれだけ売れたのかは定かでないが、アニメとしてはやりたいことはちゃんと出来てたんじゃないでしょうかね。パーツだけを観ると、同じ土曜日に放送している「アプリモンスターズ」よりもキャッチーな部分があって(まぁ、対象年齢の差なのだろうが)、こちらの方がおもちゃとしてのウリは多そうである(妖怪ウォッチと比較してどうかは知らん)。

 放送開始時に「これ、駄目じゃね?」と思った要素は大きく2つ。1つは「メインマスコットのワンダが欠片も可愛くない」、1つは「プロミンのデザインにあんまり発展性が無さそう」。前者については、まぁ、可愛くはないんだ。あとから追加されたナイス・アメイジングも含めて、どっちかというと気持ち悪さの方が先にくるデザインだ(アメイジングの声は可愛いけどね!)。ただ、誤解があったのは「別に可愛さを狙ったデザインじゃなかった」ってことね。ワンダはどっちかというとウザいおっさんキャラだったのよね。どこからが勝平ちゃんのアドリブなのかは分からないが、ターゲット層となる子供たちは完全無視したようなネタ回しが賑やかさを盛り上げる要因になっており、全く可愛らしいとは思わないが、何となく「面白い」にはつながったキャラクター。ベタなギャグも毎週毎週諦めずに続けていればだんだん味わいになってくるもの。そして慣れてくれば少しずつ「キモい」キャラもポップで可愛らしく見えてくる部分も。本気で「可愛い」勝負をしようとせず、ちょっと斜めからの「小憎らしさ」みたいな売り方は案外面白かった。

 そして、プロミンの発展性については、思った以上に展開があってセールスポイントになっていた。最初に登場したのが確かターボミンだったので、「これってクロウカードと同じように技能が1つ1つプロミンになってるわけで、あんまり種類が作れないのでは……」と思っていたのだが、シャリミンやらズーズミンやら、意外に「そういうのもあるのかよ」っていう広げ方があって「集める」というだけでもそれなりに楽しい。そして中盤からは合成プロミンというアイディアが登場し、他の「集める」系玩具に1つ要素を上乗せした形。まぁ、それこそ「アプリモンスターズ」は同じものがあるんだけど、プロミンは1つ1つの技能が割と適当にばらまかれているので、「これとこれを組み合わせたらどうなるんだ?」ってのが予測出来ない。途中からはマサトと2人で収集を分担し、ライバル関係を維持しながら少しずつまとまていく筋立てもそつが無い。ライバルキャラ投入のタイミングとか、マサトの「敵だけど味方」の立ち位置とか、なんか仮面ライダーあたりをお手本にしてる感があって、中だるみせずに1年の長丁場を見続けることが出来ましたね。バグバイツが幸せになれて本当に良かったです。

 あとは「おもちゃとしてはどれくらい成功したのかなぁ」ってのが気になるところだが……。アニメ続編が作られるような流れは流石にないかねぇ。

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「青の祓魔師 京都不浄王篇」 5→4

 今作を見て一番のポイントは、山路さんが若返ると諏訪部ボイスになるってことですね。絶対そんなわけないやんけ!

 まぁ、基本的に覚えてない作品だったので覚えてないなりに、だが、相変わらず映像面は非常に鮮烈なので退屈するようなものでもない。出来れば覚えておくべきだったのは燐とそのまわりのお友達との関係性くらいだが、そのあたりも今作だけを追いかけていれば充分掴み直せる程度のもの。あとは「わぁ、先生の乳がぶるんぶるんだぁ」とか思って見てればいいわけで。序盤は「裏切り者は誰だ? 何故なんだ?」みたいな興味で引っ張り、中盤以降は毎度お馴染み「燐はサタンの子供だぞ」案件で引っ張り、最終的にはタイトルになっている「不浄王」をドンガラガッシャンするアクションで見せる。少年漫画的なシナリオオンリーなので次週の展開を固唾を飲んで見守る、なんてことは絶対にないんだが、まぁ、そこは求められるものの差であるし、この作品の不備ではない。

 でも、やっぱりわざわざ帰ってきたんだからもう少し目先の変わったことをして欲しかったな、という気はする。うろ覚えだけど、当然燐の出生についてのあれやこれやは1期目で散々やったんだよね。勝呂の野郎があんだけ荒れてたんだし。もちろん、燐と雪男の兄弟間の問題だって、1期でやってたはずだ。燐が主人公としての独自性を獲得するためにはどうしたってその辺を掘り下げなきゃいけないのは分かるんだが、仲間内でのゴタゴタがなんだか間延びしてしまっているような気がしてやや退屈な結果になってしまった気がする。序盤の展開にように「誰が裏切り者なんだ?」っていう興味で引っ張るなら「せやけどアイツはサタンの息子やんけ!」ってんで燐が更なる苦境に立たされるので意味があると思うんだが、さっさとその辺の謎や課題はクリアして、後は単純に「まぁ、出生のおかげで燐は強いからええやん」という無双展開になってしまう。「結局血筋」という、少年漫画にはおきまりのお話でしたとさ。せっかくこんだけ久しぶりに帰ってきて、原作ファンの人は楽しめたんでしょうかね。

 それにしてもシュラ先生のエロさは天下一ですね。

 

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3月25日 ドラフト模様(MM3×3)

ピック順 【Thraxi】→【Sangriter】→【Chrolony】→【Serra】→【Alessi】→

 

 まさかのモダマス2回戦。マスターズ環境で遊び倒せるというのは割と幸せなことですね。ただ、ドタキャンが入ったせいで残念ながら5人戦。普段ならブーブー文句を言いながらの5人戦だが、今回はそこまで文句が出なかったのは慣れない環境でそんな余裕も無かったせいか。高い金払ってやってんだから当たり前といえば当たり前なのだが、年寄り連中は懐かしさから割と楽しげ、若い子は若い子で、知らないカード、名前くらいは聞いたことがあるカードを実際に触り、新たな戦略を探すことで割と楽しげ。パックを開けても地味でガッカリすることが多いためにお祭り感覚はそんなに強いわけではないのだが、リミテッド環境としてはなかなか良い環境のようですよ。

 

 ……というわけで、次週もモダマス!!!! なんと3週連続!!! おめぇら金もってるな!!!(他人事) 流石に次週で最後でしょうね。これ、確実に霊気紛争のパックが余るパターンですね。もう、いいや。

 

 


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「南鎌倉高校女子自転車部」 5→5

 頑張れ自転車業界アニメ。わざわざ実写で自転車応援番組までセット販売したアニメだったが、このアニメを通じて自転車愛好者が増えたっていう事実があったりするんでしょうかね。今時アニメ観る連中なんて、もし趣味を始めようと思ったらネットで一瞬にして知識の上澄みくらい掬い取りそうな気がするので存在意義があったのかどうかは定かでないが。

 スタート時には「女の子が自転車に乗り始めるアニメ」っていうだけで謂われのない恐怖感を与えてくれた作品だが、終わってみればなにがしらいだぁすに比べればだいぶ安心感のある作品でした。まぁ、ユルいことはユルいのだけど、ちゃんと自転車に乗るモチベーションを最低限維持しつつ、「自転車青春ストーリー」として成立していたと思う。単に長距離を走るというだけではなかなか(観る方も)モチベーションが上がらないという某作の抱えていた欠点はレースやオリエンテーリングといった別な方向に目線を向けることで上手く対処していたし、何より単発勝負の「競争」が入ることによって、ストーリーラインにメリハリがつくのである。まぁ、ぶっちゃけ大した「競争」では無いのだが、それでも女子高生からしたら大ごとかもしれないしね。

 そして、今作がもっとも上手く機能していたと思われるのは、背景美術を含めた「屋外」の作り方。やっぱりさ、素人が自転車に興味を持って乗り始める理由ってのは、とにかく「走りたい」が最初にあるんだよ。で、なんで走りたいかっていえば、そりゃぁ走る世界が楽しいから。綺麗だから。今作はタイトルに「鎌倉」という文字列が入っており、鎌倉・湘南の風光明媚な景観にかなり力を入れて描写している。この「ご当地アニメ」としての見せ方は実は存外に意義深いもので、「これだけお外が綺麗だったら、そりゃ自転車に乗って走り回りたくなるよね」ということが納得のいくレベルで見えてくるし、視聴者自身も、彼女達が走り回る様々な景色を観ながら一緒に観光を楽しむことが出来る。単に自転車にのってダラダラとサイクルロードを走っているだけでは、そりゃ面白味なんてなくなってしまうわけで、単にご当地要素を盛り込むというのではなく、それが最大の「目的」になっているところは、これまでの鎌倉アニメとも違った独自の魅力であった。

 こうして「自転車に乗る理由」がちゃんと与えられれば、あとはまぁ、適宜女の子のきゃっきゃうふふがついてくればアニメとしてはそれなりに満足行くわけで。時にスポ根、時に日常系、ふわふわと「鎌倉アニメ」の中で自転車との共存姿勢が見えれば良かったのである。きっちり自転車走行時の作画なんかも気を遣ってくれていたし、とりあえず「目で観て楽しんでもらおう」という作品作りの姿勢は評価出来る部分ではなかろうか。まぁ、やっぱりどうしても別作品と比べてしまっている気はするが……こればかりは時期がナニなのでしょうがないよな。

 中の人については、当初不安だったA応P組はそれなりに。個人的には藤原夏海の沖縄弁が、多分ネイティブが聞いたらなんか違和感あるんだろうけど妙にクセになる部分でした。あとはシンディ役の竹内恵美子の英語とかね。割と新しい名前に気を向けられるキャスティングだったな。

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 幾度目かとも分からぬお別れたほいや。ホントだから! 今度こそ本当にLong  Goodbyeだから! というわけで、満を持して揃いも揃ったり。たっほトーナメント開催も検討されたが、やっぱりそんなこたぁ出来ねぇ。全員でぶつかってこそのたほいやだ。というわけで、地獄の8人戦が幕を開けたのです。えぇ、控えめに行っても地獄ですね。ホントに。満身創痍になるんだってば。

 


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 松田ァ! 生きとったんかワレ! 最終話!! 激動を生き抜いた最後の証人だ。昭和は終わり平成へ、多くの死が、多くの生を繋ぐ、心中の物語。こんなにも晴れやかな幕引きなのに、何故だろう、涙が止まりません。

 菊さんの死後、時間は飛ぶように過ぎ去ってあっという間の十七年。菊さんが悩みに悩み抜いて作りあげた落語の次の時代はどうなっていたかを見せる壮大なエピローグだ。まず、当然信乃助は噺家に。飛ぶ鳥を落とす勢いの気鋭の天才「2代目」として名を馳せ、立派に新しい時代の大看板を背負っている。菊さんがその存在だけを知って逝ってしまったあの時のお腹の子、妹の小雪も立派に大きくなり、こちらは落語大好きな女子高生に。流石に噺家になりたいとは思ってないようだが、その理由は「聞いてた方が面白いから」。いかにも現代っ子なサバサバした考え方。八雲の落語は難しくてよく分かんないからおとっつぁんが一番好き。樋口先生の言からすると、彼女は八雲の影響力の薄れた現代落語の象徴的な姿か。そして小夏は長年の夢をついに実現させ、この度「小助六」として正式に噺家としての仕事を始める。あの時代では考えられず、小夏自身もあり得ないと思っていた女流落語家という道。ついにその先鞭をつけることに成功したのだ。

 新しい寄席も無事に完成し、めでたい話をたくさん詰め込んで新たな時代の幕開け。その立役者になったのはもちろん与太郎だった。この度九代目八雲を襲名する運びとなった与太。八雲の看板を背負わされたら少しは変わるかってぇと、もちろんそんなことは無い。どれだけ歳を取っても、どれだけ大きなものを背負っても、どこまでも「ただの落語好き」の与太だ。背中の彫り物もいっぱしに、贔屓にしてくれる旦那衆、ファンのためにサービス満点のお計らい。この男が現代落語を背負っているという事実が、この世界の落語の在り方全てを表しているだろう。八雲と助六に憧れたただのチンピラは、菊さんの手に依ってあらゆる芸をたたき込まれ、進んだ道こそ「助六の落語」だったはずだが、グルリ回ってゴールは八雲。「助六が八雲を襲名する」という先代2人の悲願を見事成し遂げ、与太郎はこの世界を統べる存在となったのである。

 そして、最後の最後にぶち上げたのは樋口先生。相変わらずのKYっぷりを存分に発揮し、こんなハレの日に小夏に爆弾を叩きつける。「果たして信乃助は誰の子だったのか?」。あの日、与太郎は無い智恵を絞って考えた末に親分さんとの関係性に辿り付き、小夏の過去を振り払い、過去を顧みぬと誓うことで小夏を呪縛から解き放った。しかし、小夏の口から何かが語られたわけではなく、真実は闇の中。そこに疑念を抱いた樋口先生は、持ち前の大胆さで最後のブラックボックスに手をかけた。小夏と菊さんの間に、どんな関係があったのかと。老成した小夏は、もちろんこんなところでポロリと何かを漏らすような女じゃない。答えは謎のままだ。正直、菊さんとそんなことがあったかどうかなんて考えもしなかったが……しかしまぁ、当時の小夏は母親の面影を(本人も)いやというほどに抱えていたわけで、そこに菊さんが打ちのめされてしまうことは充分に考えられることなのかもしれない。だからこその、あの「親子」関係だったとも考えられる。我々視聴者目線でもその答えは邪推するしかないが……。ただ、大きく成長した信乃助の面影を見るに、答えは出ているような気もしますね。助六の落語ではなく、畏敬する八雲・菊比古の芸を引き継いだ信乃助。彼の立ち居振る舞いが「祖父」に似るのは憧れの表れでもあろうが、そこに抗えない血の関わりがあるとしても……不思議ではないかな? 助六と八雲の落語を技で繋いだ与太郎、そして、その2人を血で結んだ信乃助。その2人が、新たな師弟関係の中で次の時代を作っていく。なんともまぁ、よく出来たお話で。

 2期エンディングのタイトルは「ひこばゆる」であり、映像からもぐんぐん伸びていく雨後の竹の子のイメージの曲だったことがよく分かる。そんな「伸びゆく輝かしい未来」を表す「雨竹亭」という新たな寄席でもって、最後の演目が演じられる。信乃助による「初天神」は、彼の持つ「血」の繋がりを示す親子というテーマ性がはっきり出た一席。黄泉への道行きでも菊さん信さんがナチュラルに演じていた演目だ。そして、大看板・八雲となった与太郎が何を見せてくれるものか。「助六」としての高座なら「芝浜」だろうが、菊さんとの関係性を考えるなら「居残り佐平次」もあり得た。しかし、ここで彼がかけた噺はなんと「死神」であった。これこそが、八雲の育んだ全てを受け継いだという証である。普段なら客席とのインタラクションがメインで描かれる与太の一席だが、新たな名前を受け、そこにははっきりと燃えつきた蝋燭のビジョンが映る。「噺の中の世界」の描写は間違いなく「八雲」の領分だ。そして、てっぺんに上りつめた与太が次に足をかけるべき階段は、師匠・菊さんの待つ場所へ。まさか、最後の最後の出番が「死神」とは思いませんでしたね、菊さん。まぁ、単ににっこり笑って愛弟子を褒めるだけじゃないところが菊さんらしいヒネたところでね。「お前にも見えるようになったか」ってのは、与太が師匠と同じステージに登ったことの表れでもあろうし、お役目をまっとうし、次の世代へと引き継いでいく未来の希望の表れともいえる。菊さんは、信さんやみよ吉に連れられ、「死神」の演目からうっかりあっちに行きそうになったこともあったが、その点、与太は大丈夫。何しろ辛気くさいこの話のオチも、一言加えて自分の側に引っ張り込んでしまったのだから。「なんだ夢か」の一言は、助六の落語だった「芝浜」と鏡写しの存在。新たな「死神」は、新たな時代の九代目八雲の世界。これからもしばらくは、与太さんのお話を楽しむことが出来る時代は続きそうだ。

 時代の終わり、時代の始まり、それらがつながって、一つの流れが続いていく。昭和元禄落語心中、これにて閉幕。

 お後がよろしいようで。

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 実に一ヶ月以上の間が空いてしまったたほいや。昨年秋〜今年始めまでの狂ったようなペースを考えるとこの一ヶ月半というスパンは信じられないブランクなのだが、まぁ、みんな色々と忙しい時期だったからしょうがない。我々にも生活がありますのでね(去年の春だってそんなにたくさんはやってない)。この春から、ドラフト人口同様にたほいや人口も数を減らし、今後はどのように成立させるかが難しくなってくる。果たしてどうなるのか、この度は別れのたほいやになるや否や。

 


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「政宗くんのリベンジ」 5→4

 番組後の格付けチェックは嫌いじゃなかったよ。へごのへごへごしい笑顔を見てるだけでなんか癒されるよな。

 まぁ、普通のラブコメである。映像面は無難だったし筋立てもまぁ無難。取り立てて悪いところも良いところも見つからず、「ラノベってこういうものだよね」とするりと喉を通り抜けて後味を残さないまま来クールには忘れられていくという、そういう類の作品だ(本作はラノベじゃないらしいんだが)。よかった点をあげていくなら、まぁ師匠は可愛かった。おれ、最初のころずっと頭についてるやつが眉毛だと思ってたんだよね。よく見たら髪の下にちゃんと黒いのあったわ。なんであんなところにチョンチョンつけてるんでしょうね。あと、委員長の軽いノリもまぁ嫌いじゃない。いかにも「脇役」然としたキャラクターなので気楽に見られるってのはあるんだが、主人公に対する手軽な好意とか、なんかストーリーに積極的に絡んでこないポジションで安心できる。

 とまぁ、こうしてみると、なんか不満が残った気がしたのはメインヒロイン勢が気に入らんかったってことだろうな。安達垣はなぁ、最初から最後まで何が魅力になってるヒロインだったのか分からなかったんだよなぁ。残虐姫が残虐であることに別に文句は無いんだ。暴力を振るうヒロインだって魅力的に映ることがあるのだから、安達垣程度ならそこまで問題無いツンデレだと思う。ただ、そのツンの奥にどんな魅力があるのかがどうにも伝わって来ず、政宗も幼少期のどうでもいい記憶なんかさっさと忘れてそれこそ委員長とか寧子あたりとくっつけばいいのに、という気持ちがずっと拭えなかった。まぁ、その寧子の方もヒロインとしてあんまり惹かれなかったんだけども。

 多分主人公のモチベーションが「リベンジ」という今作最大の眼目が上手いこと働いてないのがヒロイン勢を持ち上げられなかった原因で、政宗が「憎しみ」→「愛情」と感情を転じさせるためには相当な負荷が必要。その上で、目的を達成して純粋な愛着になってしまえば、そこに今作最大のポイントが喪失するわけで、どうにも機能不全の感は否めない。プレイボーイを装っているけど実は恋愛下手でろくにコミュニケーションが取れないという特性も、なんだか紋切り型で見どころにならず、視聴者はどんどん政宗に共感を感じにくくなってしまう。まぁ、他のラノベ主人公が共感出来るかって言われたらそんなこともないんだろうけども。

 あんまり頑張って観るタイプの作品ではないと思うので、「師匠可愛いじゃない」を理由にして引っ張れればそれはそれで良かったのかもしれない。あと、なんか食ってる時のころあずが可愛い。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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