忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[724] [725] [726] [727] [728] [729] [730] [731] [732] [733] [734]

 

Apothecary Geist 薬剤師の霊 (3)(W) C

クリーチャー・スピリット

2/3 飛行

〜が戦場に出たときあなたが他のスピリットをコントロールしているなら、あなたは3点のライフを得る。

 環境の1つの規準となる白コモンの中堅フライヤー。ゼンディカーで言うなら「グリフィンの急使」のポジションで、条件を満たしたときのスペックはほぼ一緒。その上でスピリットという種族補正がどのように利いてくるかが勝負の分かれ目となる。スピリット自体は今回そこまで熱烈にシナジーが支持されているように感じられる部族ではないのだが、トークンが絡むカードは単純に飛行があるだけに優秀なので、特に種族を考えずともそれなりの運用感にはなりそう。ギミックを強めに押し出したデッキの場合、青にはブリンク効果を持つインスタントもあるし、何度も出し入れ出来るギミックはスピリットの強みなので、こうして地味ながらも187能力があるのは強いかも。あと、あらゆるものが人間に厳しいこの世界で、すごく優しそうなのが最大の加点ポイント。なんかおっかないスピリットもちょこちょこいるが、こいつは本当に親切に人間のことを思っていてくれそうだもん。

 

Bound by Moonsilver 月銀の拘束 (2)(W) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは攻撃もブロックも変身も出来ない。

他のパーマネントを1つ生け贄に捧げる:〜を対象のクリーチャーにつける。この能力はあなたがソーサリーを唱えられるときにのみ、各ターンに1度だけ起動出来る。

 毎度お馴染み拘束系除去オーラ。「お馴染み」とはいうものの、実はゼンディカー環境には1枚もなかったので「抑制する縛め(ORI)」以来、割と久しぶりの登場だったりする。今回は攻撃・ブロックの他に変身を抑制してくれるところがこの世界のオリジナルで、誘発型能力を禁止するという非常に珍しいデザイン。また、「禁固刑(SHM)」のように付け替えられるオプションまで搭載されており、このオーラ1枚で補える幅はかなり広い。付け替えのコストはかかるものの、それだって墓地に好きなカードを送り込むギミックとしてみればプラスの意味があり、特に白単体では土地を墓地に持っていくのが結構大変なので、そのあたりのサポートの意味合いもあるだろう。万一破壊されても「エンチャントが墓地に落ちたからいっか!」とポジティブに処理出来たりも。まぁ、ちょっと詰め込み過ぎたおかげで残念ながらアンコになっちゃったけども。除去としての優先度はかなり高め。

 

Cathar’s Companion 聖戦士の相棒 (2)(W) C

クリーチャー・猟犬

3/1

あなたがクリーチャーでない呪文をプレイするたび、〜はターン終了時まで破壊不能を得る。

 聖戦士隊のお供を務めるワンコ。ワンコなんだけども……全然可愛くない……。もうちょっと愛嬌のあるペット連れてこいよ。なんで半端に鎧つけてんだよ。どう考えても犬にはいらんやろ。邪魔やろ。不機嫌そうな顔してるのも、多分服着せられるのが嫌だからだぞ。全く人間って奴は……。しかし、そんなワンコもコモンとしてのお仕事はそれなり。謎なのは、「クリーチャー以外の呪文」といういわゆる果敢ギミックが何故か白に割り振られたところ。常磐木として定義された果敢は、今後は赤と青を第一色として運用される予定。確かに果敢の生誕の地であるジェスカイでは白も割り当てられていたが、その果敢自体が無いのに同類能力がこうして1枚だけぽつんと置かれているのはなんか変な感じ。まぁ、使えるならありがたく使うけどさ。この世界は昂揚能力の関係上、今までの次元よりもクリーチャーでない呪文の割合は多少なりとも増えると予想される。そうなると、これまでよりも「クリーチャーを引かないから戦線が拡大しないよう」というストレスも増えてしまうわけだが(いや、デッキ組む時点でなんとかすればいいんだけどさ)、そんなストレスを多少和らげてくれるのがこの犬の役目だ。今回、黒はコモンに「死の重み」と「絞首」というタフネス修正系の除去が2枚収録されているが、前者ならこの犬に使ってくれれば別にいいくらいのスペックだし、後者も5マナと取引できるならむしろありがたい。火力にも抜群の強さを見せるし、顔の怖さに見合った強さは期待出来るんじゃなかろうか。これで可愛ければなぁ。

 

Chaplain’s Blessing 司祭の祈り (W) C

ソーサリー

あなたは5点のライフを得る。

 ソーサリーを手軽に墓地に送り込むカード。以上。……まぁ、マナ効率は悪くないよね。効率はね……。

 

Dauntless Cathar 不屈の聖戦士 (2)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

3/2

(1)(W)、あなたの墓地にある〜を追放する:1/1で飛行を持つ、白のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。この能力はあなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動出来る。

 人間とスピリットの橋渡しをする基本クリーチャー。かつてのイニストラードは、死んだら即スピリットへと昇華するカードが今回同様コモンとアンコに配置されており、それが「宿命の旅人(ISD)」と「霊廟の護衛(ISD)」。どちらもリミテッドでは歓迎されたカードで、前者に到っては1マナとは思えない効率から構築の人間デッキでも多くの声がかかったコモンの逸品。開発チームに「スピリットトークンってマジ強い」ということを嫌というほどたたき込んだのである。そのせいで、今回はトークンまでの接続に二重の障壁が。まず、死んでも即座に昇華されず、マナとタイミングが必要。さらに墓地にカードが残らないため、いくらか昂揚にも影響を及ぼすかもしれない。まぁ、このくらいの調整でもリミテッドならばまだまだ実用レベルだ。人間デッキならほどよく3マナを埋める繋ぎ役、スピリットデッキなら貴重なパワー3の防壁として活躍してくれそう。

 

Devilthorn Fox 悪魔の棲家の狐 (1)(W) C

クリーチャー・狐

3/1

 最近では定番化してきた白の2マナ3/1枠。せっかくなので歴史を振り返ってみると、そのスタートは未来予知でフルアートカードとして登場した「第六隊の刃(FUT)」。このフルアートサイクルは「この色にしてはちょっとサイズの大きなバニラ」という定義だったので、この時代には2マナでパワー3を持つバニラは「強め」という認識だったのである。次に登場したのは喚声能力を与えられた「調和者隊の聖騎士(MBS)」。ちょっといいバニラにボーナスをつけたためにこれはアンコモンになっている。その後インフレが進み、「果敢なスカイジェク(GTC)」はボーナス付きでもコモンを維持することに成功し、当時やりたい放題だった「速いボロス」を体現する代表選手となった。流石にこれはやりすぎた、ってんで、その後はバニラがいくつか作られ、最近では戦士というクリーチャータイプが地味に嬉しかった「ドロモカの戦士(DTK)」、何故かネコになった「オレスコスの速爪(ORI)」と続き、最新作はそこまで大きな意味を持たないボーナス持ちの「コーの懲罰者」である。この流れの最新作は、なんと狐だ。狐ってパワー3もあるのかよ。残念ながら一切シナジーの無いクリーチャータイプであり、人間デッキでのボーナスは期待出来ない。製作チームがわざわざ狐にしたってことは、これが人間だとリミテッドで強すぎるという判断なのだろう。純粋にパワー3目当てで登用することになるが、引き続き「2マナ域は正義」だと思われるので、白いアニキは適宜確保を。

 

Emissary of the Sleepless 眠れぬ者の使者 (4)(W) C

クリーチャー・スピリット

2/4 飛行

〜が戦場に出たとき、このターンにクリーチャーが死亡していたなら、1/1で飛行を持つ、白のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 リミテッドを規定する1つの指標、5マナのフライヤー枠。今回の5マナ枠は白と青がともにスピリットで、青は瞬速持ち3/3の「嵐乗りの精霊」、そして白は2/4とタフネス過多でたまにボーナスが提供されるデザイン。タイミングを間違わなければ合計パワーは規準を満たす3点になるし、パーマネントが2つ出るカードは何にしろ強い。あとはこの制限をどの程度クリア出来るか。わざわざコイツのためにクリーチャーをサクるなんて馬鹿馬鹿しいので、戦闘で誰か犠牲者が出たときにその悲しみを紛らわせるのが一般的な使い方。つまり一方的に押してて戦死者が出なかったり、あまりにも殴れないような状況だとちょっと残念。つまり、相手が白の場合、5マナが揃ったターンの戦闘は1つの分岐点になる可能性があるわけだ。相手に戦死者が出てその補填がトークンならまだ我慢も出来るが、こっちのクリーチャーを殺された上にそのお悔やみにトークンまで飛んできたら踏んだり蹴ったり。警戒してもしょうがない部分もあるが、一応頭に留めておこう。

 

Ethereal Guidance 天上からの導き (2)(W) C

ソーサリー

あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+1の修正を受ける。

 ん? トラフトさん? そうか、本人の霊はカード化されなかったけど、今回もちゃんと人間達を見守ってくれているのですね……。ところでその帽子ってなんなん? 「ドラグスコルの隊長(DKA)」も被ってたけど、聖戦士団のユニフォームの1つなんでしょうかね。さておき、毎度お馴染み全体増強枠。修正値は+2/+1と最近ではすっかりお馴染みになった数字で、「鼓舞する突撃」がソーサリーになったヤーツ、とか、「戦場での猛進(KTK)」から戦士ボーナスなくしたヤーツ、とか、「偉大なる師の指令(DTK)」から反復抜いたヤーツ、とか、色々言い方はある。まぁ、3マナですからね。素材の味だけをシンプルに塩で味わうタイプのカード。ほら、人間でもスピリットでもなんでもいいから、さっさと並べてズドンだよ。リミテッドってのは簡単に出来ているもんだ。

 

Gryff’s Boon グリフの加護 (W) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+1/+0の修正を得るとともに飛行を持つ。

(3)(W):〜をあなたの墓地から対象のクリーチャーに付けた状態で戦場に戻す。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動出来る。

 グリフとは、白鳥と馬がちゃんぽんになったイニストラードでちょいちょい見かけるキモいありがたい動物。騎乗も可能で、かつては「グリフの先兵(AVR)」なんてカードもあったし、「順風(AVR)」には隊列を組んで飛んでいる姿も。そんなヘンテコ生物の加護を受けると力強く空を飛ぶことが出来るようになる。単に飛行をつけるだけのオーラだった「飛行(M12)」も1マナだったわけで、パワー修正がついてお値段据え置きなら悪くない。そして、ちょっとやばいんじゃないかと思える能力がさらに下に。なんと、壊されても帰ってくる自動グリフ送迎システムを搭載しているのだ。この世界はエンチャント次元とは一切関係無いので、「忘れられた運命(DTK)」だの「存在の破棄(BNG)」だのといった追放除去はまったく用意されていない。つまり、一度解き放ったグリフを押しとどめる手段はほとんど存在しない(わずかに、ライブラリの下に送り込むカードは1枚だけある)。1枚入れておけば、あとは好きなようにクリーチャー1体を飛ばし続けることが可能になるのだ。ハナから飛んでいるスピリットには必要無いカードだが、人間デッキなら進撃速度を速められるし、人間の特徴である装備品と一緒に固めてつけて突貫させる戦術が充分現実味を帯びる。時たま自力で昂揚がオフになっちゃうなんて悩みもあるが、「軽くてさっさと墓地に置けるオーラ」の時点でデメリットですらないだろう。グリフ、愛い奴。

 

Hope Against Hope 死中に活 (2)(W) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは、あなたのコントロールするクリーチャー1体につき+1/+1の修正を受ける。

エンチャントされたクリーチャーが人間である限り、それは先制攻撃を持つ。

 数は力。よく見る能力な気もするのだが、実はこの能力を付与するオーラってのは案外なくて、探してみると「ナヤの神の印章(ARB)」なんてややマイナーなカードが見つかるくらい。とにかく集まることで頑張れる人間軍団のためにデザインされたもので、自身をカウント出来るために最低でも+1。そこから先は天井知らずだし、人間ならば先制攻撃までもらえるので突破力はかなり上がる。トークンで横に広げて面での突破を図りつつも、その力を点に変換して縦横に突破をかける作戦だ。まぁ、面が広がらないと点も突けないので、どっちつかずになる可能性もあるんだけども。最低限+1と先制攻撃をつけるオーラと考えれば無駄になる局面はそこまで心配しなくともよい。あとは「でもオーラだしなぁ」といういつものジレンマを抱えて歩いていけ。それにしても、オドリックさんはどのイラストでも圧倒的にダンディーイケメンオーラが満ちているな。手に持ってる球体はなんなんだろう、と思ったが、多分この香炉と同じようなものだな。オドリックさんの念を込めて応援してくれてるんでしょう。


Humble the Brute 粗暴者の貶め (4)(W) U

インスタント

対象の、パワー4以上のくリーチャーを破壊する。

調査を行う。

 調査付きの「大物潰し」。以上。……いや、マジでそれだけやん。まぁ、流石にそれだけで終わっちゃうと寂しいので蘊蓄を書いていくと、まず、「大物潰し」は最近ではすっかり定番呪文みたいな顔をしているが、実はこのイニストラード原産の呪文なのだ。そう考えると歴史はあまり古くない。まぁ、元々はコストが半分の「復仇(JOU)」が先にあり、そのダウングレード版として作られただけなので系譜の歴史は割と長いのだが。世界観を考えると、この呪文で狙いやすい種族はサイズ自慢の狼男。以前のイニストラードにはこれに各種スカーブ軍団もカウント出来たのだが、今回はゾンビ・スピリット・人間が横に並べる種族だし、吸血鬼はあんまりカウンター乗せなくなっちゃったので、対象とする層はやや減っている。狼男相手のサイドボードスタートからでいいかも。

 

Inquisitor’s Ox 審問官の雄牛 (3)(W) C

クリーチャー・雄牛

2/5

昂揚 - 〜は+1/+0の修正を受けるとともに警戒を持つ。

 雄牛というと、「柱平原の雄牛(M14)」だの「鋤引きの雄牛(THS)」だのとやたらタフネス偏重のカードばかりなのだが、今回もご多分に漏れずにお尻でっかち。牛つっても攻撃的な荒っぽいのもいると思うんだけどね。4マナで2/5とマナレシオは優秀。同じステータスは近いところでは「塩路の巡回兵(KTK)」なんて先輩がいたので、そのウザさは記憶にも残っているだろう。流石に長久能力は無いが、この牛は代わりに昂揚で3/5警戒。うーむ、さらに固さを強調していく雄牛の鑑ですな。決して悪いクリーチャーではないだろうが、あんまり積極的に導入したくないのも事実。空からスピリットで攻めるときの地上の壁役か。

 

Inspiring Captain 鼓舞する隊長 (3)(W) C

クリーチャー・人間、騎士

3/3

〜が戦場に出た時、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。

 オリジン環境のリミテッドで渋い活躍を見せた「アンプリンの戦術家(ORI)」の種族変更クリーチャー。兵士が騎士になったことに意味はあんまり無いが、色拘束がやや薄くなって運用しやすくなったほか、この世界では人間というクリーチャータイプも意味があるため、前作よりも補強された存在と見ていいだろう。「戦術家」が証明してくれたことだが、2ターン目、3ターン目とテンポ良くクリーチャーを展開してから4ターン目にこれを出すと、相手の計算が大きく狂ってかなりいい押し込み効果がある。さらにその上に3/3も展開出来ているので、先手で回ればそれだけで脅威だし、相手がちょっとでもまごついたらさっさと雑なビートを決めることも可能。初見の印象よりもだいぶ強かったカードである。まぁ、最近は一時的な修正どころかカウンターをばらまく不届きなキャプテンもいますが、あんな贅沢に慣れてしまったら人間は駄目になりますからね。

 


拍手

PR

 

<無色>

 

 

Bontu’s Monument バントゥの碑 (3) U

伝説のアーティファクト

あなたの唱える黒のクリーチャー呪文は、そのコストが(1)少なくなる。

あなたがクリーチャー呪文を唱えるたび、各対戦相手は1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。

 各色の神ごとに与えられた「碑」サイクル。いわゆるスフィンクス的な宗教建築だが、サイクルの共通部分は、アンコのくせに伝説ということ、そしてそれぞれの色のクリーチャー呪文を軽くする「メダリオン」部分と、軽くなったクリーチャーを唱えることで与えられる恩恵部分。マナコストも3で統一されているので、各色が狙っている戦略の違いが見やすくなっている。黒の神バントゥは、クリーチャーを唱えるたびにちまちまとライフを吸っていく。効果としてはそこまで驚くべきものでもないが、このサイクルがアンコモンに収録されているということはこの環境はお互いにガシガシクリーチャーを展開するゲームがいつも以上に白熱するということだ。そうなれば横並びでダラダラと展開してしまうゲームも想定されるわけで、決してスピード勝負を挑まない黒の場合、軽くなったクリーチャーを出し続けるだけでも勝利に直結出来るというのは悪くない相談である。この手のカードの定番として「並べると強い」ってのがあるんだけど、伝説だから重ね張り出来ないのは残念。

 

Embalmer’s Tools 不朽処理者の道具 (2) U

アーティファクト

あなたの墓地にあるクリーチャー・カードの起動型能力は、それを起動するためのコストが(1)少なくなる。

あなたのコントロールするアンタップ状態のゾンビを1体タップする:対象のプレイヤーは、自分のライブラリのトップを墓地におく。

 アーティファクト次元の後というと、「引きずってそこそこアーティファクトが入る」パターンと、「前の次元のことなどすっかり忘れる」パターンの2つがあるが、今回は割と後者。そんな中でわざわざ作られたカードなのだから、なるべく「それっぽさ」が出る品物を提供してほしい。そんなフレーバー溢れる1枚がこちらで、「墓地にあるクリーチャーの起動型能力」という実に渋いポイントをサポートする。まぁ、この世界ではぶっちゃけ「不朽コスト」と読み替えた方が早いのだが、とにかく不朽デッキならば手堅いマナソースとして使っていける。そして、頑張って不朽にはげみたいミイラたちが施すもう1つの効果は、「直接墓地に仲間を呼び込もう」ギミック。不朽で出したミイラが寝ると、そこから更に新鮮な死体がゴロッと墓地にやってくるかもしれない。上手く連鎖がつながれば、一切手札を使わずに延々墓地からミイラが湧き続ける謎展開になることも。まぁ、流石にリミテッドでそこまで寄せるのは無理だろうが、墓地がリソースとして有効なこの世界ではついでに起動してもそこまで損するもんじゃない。あとはもちろん、相手のライブラリも削れますしね……。これがあるのに占術でトップに置くような阿呆な相手を笑ってやりましょうよ。

 

Gate to the Afterlife 来世への門 (3) U

アーティファクト

あなたのコントロールするトークンでないクリーチャーが死亡するたび、あなたは1点のライフを得る。その後、カードを1枚引いても良い。そうしたなら、手札を1枚捨てる。

(2)(T)、〜を生け贄に捧げる:あなたのライブラリや、手札や、墓地から「王神の贈り物」という名前のカードを1枚探し、それを戦場に出す。この方法でライブラリを探したなら、あなたのライブラリを切り直す。この能力は、あなたの墓地にクリーチャー・カードが6枚以上ある時にのみ起動出来る。

 出た、この世に存在しないカードに言及しちゃうギミック。その最たるものはからくりマスター「蒸気打ちの親分(FUT)」だろうが、そこまでひどいカードってのは他には存在せず、最近だったら「名高い武器職人(FRF)」が同じギミックを使っていたし、「闇の暗示」もやってることは同じ。まさか今回ボーラス・プレインズウォーカーが登場しないとはね……。おそらく「王神の贈り物」も次の「破滅の刻」に収録されることだろう(されなかったら流石にびびる)。で、現時点ではサーチするカードがないので他の部分のみでの検討ということになるが、なんとクリーチャーが死ぬだけで1点もらえる上にルーターまで。この時点でアンコモンとしては充分な効果。古いカードだが「魂の網(7ED)」とは一体何だったのか。そして、ルーターで墓地が溜まれば下の効果への布石にもなっていく。もう、今から予想するしかないですよね。ボーラスさんからの贈り物かぁ。一体どんなものがもらえるのかなぁ……。ま、アンコで手軽にサーチ出来るようなカードだし、どうせ大したもんじゃないでしょうよ(フラグにしたい)。

 

Hazoret’s Monument ハゾレトの碑 (3) U

伝説のアーティファクト

あなたの唱える赤のクリーチャー呪文は、そのコストが(1)少なくなる。

あなたがクリーチャー呪文を唱えるたび、あなたは手札を1枚捨てても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。

 「碑」サイクルの赤。ハゾレドさんはいわゆる赤ルーターを誘発する。クリーチャーを軽くするという効果は当然前のめりで多数クリーチャーを展開するデッキの方がトータルで恩恵を受けやすい。1ターンに1枚しかキャストしないなら単に無色マナを1マナ生むだけの効果になるわけで、同じターンに2枚3枚と展開してこそのメダリオン効果である。その点、赤のウィニーデッキならコンセプトはばっちりだ。更にルーター効果が次のクリーチャーを補填する役割も果たせるため、カード1枚での完結具合はこれがサイクルでもトップだろう。今回は墓地セットということで、手札を捨てることにボーナスがつくカードも多く、普段ならそこまで熱望されない赤ルーターでもこの世界では引く手数多。やり手ですよ。

 

Honed Khopesh 研ぎ澄まされたコペシュ (1) C

アーティファクト・装備品

装備したクリーチャーは+1/+1の修正を受ける。

装備(1)

 今回はアーティファクトの数があまり多くはないのだが、そんな中で装備品は更に少なく、なんとこれ1枚だけ。装備品は少なからずリミテッドの環境を左右するが、今回は大して左右されません。そして、せっかく収録された装備品も「レオニンの円月刀(MRD)」の完全同型再版である。新鮮味もありがたみも薄いなぁ……。なんでわざわざ名前が変わったかといえば、1,この世界にレオニンがいない。2,エジプト文明ならシミターじゃなくてもっと特徴的な武器がほしかった。コペシュ(コピシュ)はエジプトに独特な刃物であり、根元で湾曲した形状が特徴。まぁ、なんでそんなデザインなのかはよく分からないけども。どれくらい強いかっていうと……まぁ、シミターと同じだよね。刀の形でそんなに性能変わらないしね。この世界も金属次元のミラディンと同じくらいの技術力があるってことなんですかね。これで「アーティファクト対策がメインで使われにくいから装備品は安定するぞ!」って言える次元なら独自の価値もあったんだけど、この世界のアーティファクト破壊呪文、全部サイクリングついてるから、もののついでで壊されそうなのがなぁ。

 

Kefnet’s Monument ケフネトの碑 (3) U

伝説のアーティファクト

あなたの唱える青のクリーチャー呪文は、そのコストが(1)少なくなる。

あなたがクリーチャー呪文を唱えるたび、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。

 「碑」サイクルの青。鶴のような姿の神・ケフネトさんは相手クリーチャーを塩漬けにする。上述の通り、どうしても「クリーチャーが軽くなる」という効果は前のめりなデッキ向けのデザインであり、このカードも、1ターンに2体3体とクリーチャーを並べることで、立て続けに相手クリーチャーを束縛し、その間に展開したクリーチャーで殴り倒すプランが見えてくる。青はフライヤーを基盤としていかに相手と軸線をずらしていくか勝負を分けるが、このカードがあれば、追加の飛行戦力を盤面に投下しつつ、相手地上クリーチャーを牽制出来るのでそのままダメージレースで押しきれるようになっているのだ。ただ、歴史的に見ても青というのは一番クリーチャーが少ない色であるため、このカードをフル活用出来るデッキがどの程度組めるかは定かでない。ぶっちゃけ、せっかく無色のアーティファクトになっているんだから、メダリオン部分を無視して他の色のデッキで使っちゃうのもあり。これは他のどの「碑」でも同じことが言えるんだけどね。

 

Luxa River Shrine ルクサ川の祭殿 (3) C

アーティファクト

(1)(T):あなたは1点のライフを得る。〜の上に石材カウンターを1つ置く。

(T):あなたは2点のライフを得る。この能力は〜の上に石材カウンターが3つ以上置かれているときにのみ起動出来る。

 石材建築サイクルのコモン担当。恒常的に使える能力でコモンに回していい能力ってなんやろ……って考えた結果、どうやらここに落ち着いたらしい。3マナもかけて設置しておいて、3ターンは「絡み花(MRD)」と同じ。労働に従事している人足たちも、なんでこんなもん頑張って作ってるんだろう、と首を傾げたに違いない。しかし、3ターンの労役を終えて見上げてみれば、そこには立派なモニュメント。ルクサ川の恵みを存分に湛えたその建物は、それから毎ターンコスト無しで2点のライフを施してくれるという……。大したことねぇな。いや、そりゃ毎ターン起動してれば塵も積もるのかもしれないが、そのために初期投資と3ターンの労役を必要とするのがすこぶる面倒臭いな。よほど環境がグダグダになるならわずかに可能性はあるかもしれないが……いや、グダグダになったらこんなカード入れちゃ駄目だろ。

 

Oketra’s Monument オケチラの碑 (3) U

伝説のアーティファクト

あなたの唱える白のクリーチャー呪文は、そのコストが(1)少なくなる。

あなたがクリーチャー呪文を唱えるたび、1/1で警戒を持つ、白の戦士・トークンを1体戦場に出す。

 「碑」サイクルの白。ネコミミの神様オケチラさんは、クリーチャー呪文に更なる戦力を加える。あらゆるクリーチャーが「従者つきの騎士(M13)」に化けるというのはサイクル中でも一番分かりやすく盤面に影響を及ぼす能力で、クリーチャーがクリーチャーを生む肉のチェインは、たやすく盤面をクリーチャーで埋めてしまえる。あとは「オケチラの名のもとに」でカード名が示す通りに増強してやればズドンだ。なんてイージーウィンでしょう。出てくるのがせっかくの戦士トークンなんだから、いっそ「戦場での猛進(KTK)」を再録してくれればよかったのに、とか考える人はマルドゥ民ですね。この碑も別に色が合わなくても使える1枚。いっそ5色の碑をそろえたモニュメントビートとか作ってみるのは如何か。

 

Oracle’s Vault 神託者の大聖堂 (4) R

アーティファクト

(2)(T):あなたのライブラリのトップを追放する。ターン終了時まで、あなたはそのカードをプレイしても良い。〜の上に石材カウンターを1つ置く。

(T):あなたのライブラリのトップを追放する。ターン終了時まで、あなたはこのカードを点数でみたマナコストを支払うことなくプレイしても良い。この能力は、〜の上に石材カウンターが3つ以上置かれているときにのみ起動出来る。

 みんなで作る巨大モニュメント。最初のうちはちょっと使いづらい限定ドローだが、6マナのコストで建造をすすめれば、そこからはパラダイスが待っている。あの「霊気池の脅威」が頑張ってエネルギーで回している機構を、なんとコスト無しで使い放題。これにはウラモグさんもニッコリ。まぁ、流石に6枚めくったりはできないので運ゲー要素は強いのだが、別にコストがかからないなら運任せでも構わないじゃない。誰か、頑張って奴隷を駆使して建造を早めてくれ。もちろん、奴隷ってのは「巻きつき蛇」のことですよ。「航空船の略取者」さんにお願いするのもあり。

 

Pyramid of the Pantheon 神々のピラミッド (1) R

アーティファクト

(2)(T):あなたのマナ・プールに、好きな色のマナを1つ加える。〜の上に石材カウンターを1つ置く。

(T):あなたのマナ・プールに、好きな色1種のマナを3つ加える。この能力は、〜の上に石材カウンターが3つ以上置かれている場合のみ起動出来る。

 みんなで作るマナ産出用ピラミッド。石材育成系の碑は悠長過ぎる印象があるのだが、このカードはそんな抵抗も吹き飛ぶやんちゃぶりを発揮している。2マナ払って1マナ産出するので、差し引き1マナで石材が置ける。そして、3ターンの労役が終わった後は、なんと「金粉の睡蓮(M13)」相当の能力。つまり5マナ程度のアーティファクトに大変身するという。これは結構な取り引きなのではなかろうか。1マナで設置しておけば序盤は「ゆらめく岩屋(M14)」のように色事故をフォロー出来るし、毎ターン1マナずつ貯金したら4ターン後にはすぐさまそれがキャッシュバック。あとは圧倒的なマナ資源を好きに使い倒すだけだ。貯蓄がどれだけ大切かという人生の機微を教えてくれる大切なカードである。まぁ、どれだけ強くともある程度は時間が必要なので投入されるデッキは選ぶかもしれないが……色を広げてリスクをとったデッキなら刺しておいても良いのでは。

 

Rhonas’s Monument ロナスの碑 (3) U

伝説のアーティファクト

あなたの唱える緑のクリーチャー呪文は、そのコストが(1)少なくなる。

あなたがクリーチャー呪文を唱えるたび、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+2/+2の修正を受けるとともにトランプルを得る。

 「碑」サイクルのトリを飾る緑。ヘビ神様ロナスさんは緑らしい骨太な増強を毎回たたき込んでくる。全てのクリーチャーが「イェヴァの腕力魔道士(ORI)」になるというのはダメージレースも何もあったもんじゃない。ただでさえ緑のクリーチャーなんて他よりもサイズがでかいのだし、これを設置したあとはただただbotのように「クリーチャー」と呟き続けるだけでも相手を圧殺出来る可能性がある。流石にトランプルはやり過ぎじゃないですかね。こうしてみると「碑」サイクルは色を問わずにクリーチャー主体のどのデッキに入れてもそれなりに仕事が出来るスペックを持っており、ピックするタイミングに注意しなければいけないことが分かる。まぁ、伝説設定なので複数枚キープしたときにどれくらい入れればいいのかは悩ましいところだが……。どんな環境になるのかなぁ。

 

Throne of the God-Pharaoh 王神の玉座 (2) R

伝説のアーティファクト

あなたのターンの終了ステップの開始時に、各対戦相手はあなたのコントロールするタップ状態のクリーチャーの数に等しいライフを失う。

 「God-Pharaoh/王神」とは、この世界では二本角のでっかいアイツ、創造主のドラゴンのことを指す。どうなんだろ、現時点のストーリー紹介だと現地民がボーラスさんに実際であったことがあるのかどうかは分からないけど……。流石に見たこと無かったらこんな珍妙なオブジェは作らないかね。フレーバーには「啓示の刻が始まり、その後が栄光の刻、約束の刻、永遠の刻と続く」らしいんですが、次のセットの名前は……あぁもう。さておき、そんな王神さんが鎮座する(予定)玉座。能力は実に禍々しく、玉座にかしずいた人数(タップしたクリーチャー)に応じて、相手プレイヤーの生気をむしり取っていくというダイレクトな嫌がらせだ。督励したクリーチャーでもこいつがあればダメージソースになるし、パンチパンチから毎ターン2,3点を減らせるだけでも2マナの置物としては上々の働きだ。リミテッドなら割とお手軽なエンドカードになりうる。構築でも3ターンで全手札を使い切っちゃうようなビートなら悪くないかもしれないが、全体除去からのリカバリーが効かないのでちょっとやり過ぎかな。いまいちボーラス感が足りないカードだが、ひょっとしたら新しいボーラス・プレインズウォーカーとのシナジーがあるのかもしれない。

 


拍手

 

<多色>

 

 

Ahn-Crop Champion アン一門の勇者 (2)(G)(W) U

クリーチャー・人間、戦士

4/4

督励 - あなたのコントロールする他の全てのクリーチャーをアンタップする。

 そのセットにおけるカラーコンビネーションのコンセプトを見るのに最適な、多色アンコモンシリーズ。今回のセレズニアは督励サポーター。4マナ4/4という雑過ぎるサイズは流石の緑だし、攻撃時にアンタップするおかげで最低でも(自分以外)全員警戒、更に督励速度は倍々ゲーム……と思いきや、実はそうでもない。試しにこれと別な督励クリーチャーがいるとする。ターン①にこいつと一緒に殴ると、仲間は起きててコイツは寝てる。次のターン②、仲間の督励クリーチャーが殴ると、そいつは督励で寝る。ターン③にはこいつだけが起きて、殴っても殴らなくても、次のターン④には仲間が殴れる。こうしてみると、仲間の督励クリーチャーが殴れるのは1,2,4ターン。サポートが無ければ1,3ターンだから、実際は倍にはならないのだ。まぁ、そんだけ毎ターン殴ってればゲーム終わるはずだからあんまり関係無いんだけど。そして当然、手軽な解決方法として「こいつ2体並べれば」という分かりやすいパターンも。こいつが2体並べば全てのクリーチャーが毎ターン起きる。っていうか仲間達はアンタップが2回誘発するからタップ能力持ちだとエラい事になる。アンコモンなのでなかなかそこまで極まったことにはならないだろうが、出来たらちょっと楽しいことにはなりそう。

 

Aven Wind Guide 風案内のエイヴン (2)(W)(U) U

クリーチャー・鳥、戦士

2/3 飛行 警戒 不朽(4)(W)(U)

あなたのコントロールするクリーチャー・トークンは飛行と警戒を持つ。

 白青マルチアンコは当然不朽応援団。4マナ2/3とボディは貧弱だが、その分味方のミイラが全部飛んだ上に警戒持ちという、あまりにも雑なサポートを施してくれる。不朽でトークンが2体3体と並ぶようなデッキなら確実にゲームエンドの能力だし、トークン1体だけでもそこそこ得してる気分にはなれるだろう。もちろん自分だって不朽持ちなのでサポートの安定運用が見込める。ただ、不朽はコストがアホみたいにかかる能力なので、デッキ自体は相当スローペースなデザインが求められる。これまでのリミテッドだとなかなかそういう粘り腰のデッキは推奨されなかっただけに、久しぶりのスタイルになりそうだが……上手く組めるかなぁ。

 

Bounty of the Luxa ルクサの恵み (2)(G)(U) R

エンチャント

あなたの戦闘前メインフェイズの開始時に、〜の上から洪水カウンターを全て取り除く。この方法でカウンターが取り除かれなかったなら、〜の上に洪水カウンターを1つ置き、カードを1枚引く。そうでないなら、あなたのマナ・プールに(C)(G)(U)を加える。

 エジプト次元を作るなら、やはりナイル川の存在は無視出来ない。文明は常に大河とともにあり、乾いた大地を氾濫で潤すナイルの存在は、他の文明と比べても際だった存在感である。この世界ではナイルではなくルクサと呼ばれているが、この川も実に気紛れに土地を育んでいる様子。設置した次のターンにはドローを提供、そして次のターンにはマナを提供。あとは交互にこの繰り返しだ。どちらのご褒美も「そこそこ」レベルだが、恒久的に頂けるというなら悪い相談ではないだろう。リミテッドなら充分決戦兵器になりうるし、構築クラスでもナイルの恵みでひたすら食いつなぐような自然崇拝なデッキが組めるかもしれない。ちなみに公式記事でも触れられているが、過去に「洪水カウンター」に言及しているカードは「水銀の泉(MRD)」と「水大工の意思(LRW)」の2枚。どちらも土地に置くカードなので特にシナジーは無いが、何となくジャブジャブしたい人は並べてもみてもいいかもしれない。何とかして洪水カウンターをいじって毎ターンドローがしたいんじゃ! という欲張りさんは、「時計回し(TSP)」で川の流れではなく時間の流れそのものを支配してください。

 

 

Cut 木端 (1)(R) R

ソーサリー

〜は対象のクリーチャーに4点のダメージをあたえる。

-------------------

RIbbons 微塵 (X)(B)(B)

ソーサリー

余波

各対戦相手はX点のライフを失う。

 レア余波カードの赤黒は殺意が高すぎる。上は1マナ重くなった「炎の斬りつけ(ROE)」。今の規準だと普通っちゃぁ普通だが、適用範囲が広いので腐るタイミングは少ないだろう。とりあえず安定の除去を1枚確保。流石にプレイヤーには飛ばせないのだが、そこはもうちょっと待って欲しい。大丈夫、墓地に眠っている黒いカードが、相手ライフをむしり取るタイミングを手ぐすね引いてまってるから。コストパフォーマンスは決して良くないが、どうせとどめの一撃に使うだけなら細かいマナ勘定は必要ない。かつてのオデッセイ環境、ダラダラと延びきった試合を「病的な飢え(ODY)」(9マナ)や「焦熱の飛弾(ODY)」(10マナ)のフラッシュバックで殺されたプレイヤーなら、この辺の大雑把さは思い出せるのではなかろうか。……そんな昔の環境覚えてる人、どれくらいいます? ちなみに、カード名の意味は「cut to ribbons」で「ズタズタに引き裂く」「徹底的に打ち負かす」という意味になるらしい。

 

Decimator Beetle 潰滅甲虫 (3)(B)(G) U

クリーチャー・昆虫

4/5

〜が戦場に出たとき、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーに−1/−1カウンターを1つ置く。

〜が攻撃するたび、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーから−1/−1カウンターを1つ取り除き、最大1体までの対象の、防御側プレイヤーのコントロールするクリーチャーに−1/−1カウンターを1つ置く。

 「壊滅」じゃなくて「潰滅」っていう日本語もあるのね。まぁ、意味は似たようなもんだけども。そんな壊滅的な昆虫がこちら。見ての通りにゴルガリサポーターなので−1/−1カウンターによる「修行」ギミックをあれこれいじる。攻撃誘発でスタートが遅いのは難だが、ワンパン入れるだけでけっこう事件。何しろ自軍のカウンターは相手にお裾分け出来るのだ。こいつ自身が登場した時のカウンターの置き先なんてあまり問題じゃない。どうせ次のターンには外れるのだから。てめぇに乗せておいて、ワンパンしたらそれを外して4/5。そして相手の一番面倒なブロッカーにカウンターを押しつける。それだけで相手はかなりブロックしにくくなるはず。まぁ、やっぱり5マナと遅いのがネックで、リミテッドでも「それなり」レベルのギミックになるとは思うけども。ちなみに細かいところだが「カウンターを移動させる」ではなく、「片方の対象から取り除き、もう片方の対象に置く」という別々の効果なので、たとえ片方が対象不適正になっても能力は解決される。起動に対応してこっちのクリーチャーが除去されても相手にカウンターは置けるし、逆もまた然り。そしてこっちのクリーチャーは別にカウンターが乗っている必要もないのだ。そう考えると、単に病気をばらまくだけの害虫だな、これ。

 

Destined 天導 (1)(B) U

インスタント

対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受けるとともに破壊不能を得る。

------------------

Lead 先導 (3)(G)

ソーサリー

余波

全てのクリーチャーは、このターン可能ならば対象のクリーチャーをブロックする。

 「Destined to lead」は「人々を導くように運命づけられた」みたいな意味。よって「denstined」だけでは意味を成さず、最終的に余波部分を使って導けるようになるところまでが1枚である。まぁ、カード名は一応分割されているので、単体で見ると全然違う効果だけども。名前の分け方からすると、上の効果が神サイドの御業、そして一度墓地に落ちたら今度は人間の手で運命を切り開く、という意味合いになっている(もちろん日本語訳が合わせてあるのは翻訳チームのお仕事)。なかなか面白いデザイン。カードとしては使い勝手の良いコンバットトリックになっており、上は絆魂が抜けた「活力の奔出」。アンコのくせにコモンより弱いのかよ、と思うかもしれないが、「活力の奔出」が強すぎただけの話。こちらのカードは墓地から「寄せ餌(M12)」として再利用出来るオプションがついているのだから、比較しても充分対抗出来るだけの利便性を有している。上のモードを使えば戦闘を有利に進めて自軍クリーチャーが生き残り(あわよくば相手クリーチャーは死に)、返すターンで生き残ったクリーチャーのダメージを余すことなくたたき込む。1枚のカードで完結した見事な物語性である。

 

Enigma Drake 奇怪なドレイク (1)(U)(R) U

クリーチャー・ドレイク

*/4 飛行

〜のパワーは、あなたの墓地にあるインスタントカードとソーサリーカードの合計枚数に等しい。

 こちらはテーロス環境から「魔心のキマイラ(THS)」のリメイク。コストもパワー設定も完全に同じだが、こちらは「魔心」よりもタフネスが1高く、トランプルを失った。正直、どちらが強いかは一長一短。環境の火力にもよるが、恒常的に殴り続けられるという点では当然こちらの方が上。フライヤー対策としては「フライヤーでブロック」が当然一番多いわけで、パワー3までのクリーチャーならどんな環境にもそこそこいるものだが、4となるとこれが途端に少なくなる。1対1交換が困難なこの設定なら、デッキ次第でコスト以上の輝きを放つカードになりうるだろう。その一方で、能力を最大限に活かして特大パワーで一瞬に散るなら「魔心」の方が上。ハイパー魔巧デッキを組んで18/4くらいで殴ったとしても、こいつならソプタートークンあたりに止められてまごまごする展開はあるが「魔心」ならそんな心配は無かった。トータルで見れば、地上クリーチャーとの戦いも考えればこちらのドレイクの方が総合的には使いやすいカードになっていると思う。どうせフライヤーを止められない人はホントに止められないので、トランプルがあろうがなかろうがゲームは終わるんだし。さぁ、ドレイクに力を。

 

Failure 腹背 (1)(U) R

インスタント

対象の呪文を、そのオーナーの手札に戻す。

---------------

Comply 面従 (W)

ソーサリー

余波

カード名を1つ選ぶ。次のあなたのターンまで、あなたの対戦相手は、選ばれた名前の呪文を唱えられない。

 「面従腹背」は「上っ面だけは従って腹の中では反対している」という状態のことで、「腹背」だけだと基本的には単に「お腹と背中」の意味しかない。英語との対訳という意味でも若干の矛盾があり、「Failure to comply」で「不従順である」「従わない」という意味が出てくるだけで、「Failure」だけなら「失敗、怠慢」といった意味しかもたない。つまり「Failure」に「腹背」という訳語を当てるのは確実におかしいのだが……まぁ、合わせた時の意味を優先したんでしょうね。とにかく、相手に背く効果を取りそろえた青白のいやらしい呪文がこちらだ。上部分はあの「造物の学者、ヴェンセール(FUT)」同様の疑似カウンター。根絶は出来ないが相手のタイミングを崩すことは可能だ。そして、最軽量の余波呪文である下部分はプチ「金輪際(ISD)」。あの史上最悪のハゲと名高い「反射魔道士(OGW)」を思わせる効果で、1ターンの間、呪文の再登場を阻む。単体ではさほどでもない効果だが、相手ターンに呪文を差し戻し、次のターンに余波で蓋をしておくと、1マナでもう1ターンだけ登場を阻害出来るので、相手のキーアクションをカウンター出来た場合にはそれなりの時間を稼ぐ事が出来る。これ、カードの名前が別々になってるせいで「俺は腹背(背く)けどお前は面従しろ」っていう恐ろしくエゴイスティックな効果になってるんだよな。

 

Hapatra, Vizier of Poisons 毒物の侍臣、ハパチラ (B)(G) R

伝説のクリーチャー・人間、クレリック

2/2

〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、対象のクリーチャーの上に−1/−1カウンターを1つ置いてもよい。

あなたが1つ以上の−1/−1カウンターをクリーチャー1体に置くたび、1/1で接死を持つ、緑の蛇・クリーチャー・トークンを1体生成する。

 ハパチラ。なんか口に出して読みたい名前、ハパチラ。もう、オケチラだのハパチラだの、この次元の連中はチラ見せ大好きやな。さておき、いかにもゴルガリらしい二つ名を持つ−1/−1カウンターの使い手。この色合いが毒物の専門家ってのはファリカさんが見守っていたテーロスからのお約束である。そして、こちらのチラさんも接死持ちのヘビを生み出すという部分はファリカと同じだが、その手管はアモンケットオリジナルで−1/−1カウンターを用いる。もしどこかにカウンターを置くことが出来たら接死ヘビ。おそらく緑黒ならさほど意識せずともカウンター絡みのカードは集まってくるはずだ(緑は自分に置くカードだ)。そして、どうしてもカウンターが置けない時は自分で殴りに行って強引に設置するプランも一応用意してある。ただ、その場合は相手プレイヤーに何とかしてダメージが届かないと駄目なので、デスクワークが基本のこいつだけではちょいと心許ないか。せめて自分も接死を持っててくれれば多少は選択肢も増えたのだが。戦闘ダメージを通すのが条件で、そのご褒美がクリーチャーにカウンターって自己矛盾を孕んでる気もするけど、まぁ、相手もこいつがいる限りは軽々に殴れなくなるから悪くはないのか。そこはかとなく醸し出す空気タシグルっぽいのが死亡フラグにならないことを祈るばかり。

 

Heaven (X)(G) R

インスタント

〜は飛行を持つ各クリーチャーにそれぞれX点のダメージをあたえる。

----------------

earth (X)(R)(R) ソーサリー

余波

〜は飛行を持たない各クリーチャーにそれぞれX点のダメージをあたえる。

 Heaven to earth」はそのまんま「天国から地上へ」の意味だが、イラストを見る限り、思いっきり落ちてきてますね……。恐竜でも絶滅させるつもりなんだろうか。見ての通りに全体除去&全体除去のパッケージ。緑が空を担当して赤が地上を担当するのは昔からのお約束で、かつては「空を引き裂くもの、閼螺示(SOK)」と「燃え上がる大地、地把離(SOK)」なんてコンビもいました。まぁ、たまに赤だけで両方こなしちゃうこともあるけども。上部分は完全に「暴風(KTK)」と同じ。リミテッドだと緑の強い味方になるのだが、残念ながらレアなのであんまり影響は与えないか。インスタントで使えるので一応「キランの真意号」と「大天使アヴァシン」を両方同時に処理出来たりもするが、5マナかかるのでその時まで生き残れるかどうか。一方、下のモードは一応「地震(M10)」の亜種だが、プレイヤーに届かないのはちょっと珍しい。一番近いのは「溶岩震(M13)」だろうが、あっちはインスタントな上にPWにもダメージが飛んだので、こっちは割と色んな呪文の下位互換といえるかもしれない。それでもあっという間に地上をきれいにしてしまう全体除去なのは紛う事なき事実。上がインスタント、下がソーサリー、相手ターンに空を掃除して、戻ってきた自分のターンで地上を洗い流せばきれいさっぱり。最悪、上のモードをX=0で処理してしまえば(X)(R)(R)(G)の地上火力としても運用出来る。墓地に落としてからタイムラグがあると相手も構えられるため、案外このモードは現実味があるだろう。構築で出番があるかと言われると流石に厳しそうだが、リミテッドならとりあえず引くの方向で。

 

Honored Crop-Captain 名誉ある門長 (R)(W) U

クリーチャー・人間、戦士

3/2

〜が攻撃するたび、他の攻撃クリーチャーはターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

 多色アンコのボロスは、白と赤の共通ギミックである督励サポートを白緑に取られてしまったせいで、何のひねりもない「ボロス的に速いクリーチャー」になった。この色で2マナ3/2+戦闘時能力っていうと、「ヴォジェクの矛槍兵(GTC)」を思い出すので、ぶっちゃけあまりアンコっぽさは無いのだが……。まぁ、いくらでもプチ「ラッパの一吹き」が撃てると考えれば、かなりお得ではあるはずなのだが。難点としては、前提条件として横にクリーチャーを並べないことには恩恵が得にくいということ。そしてたとえ並べたとしても、こいつのタフネスはどう転がしても2のままなので、ワンパン入れたらほぼ死ぬこと。こいつの能力が活きる現場を想像すると、どう考えても「軽い割に優秀なステータス」が活用出来ない状況なのである。なんだかちぐはぐなクリーチャー。もし使いたいなら、中盤以降にも相手の不意を突けるよう、「激情のカルトーシュ」や「血に飢えた振起者」による速攻サポートは設定しておきたい。

 

Khenra Charioteer ケンラの戦車乗り (1)(R)(G) U

クリーチャー・ジャッカル、戦士

3/3 トランプル

あなたのコントロールする他のクリーチャーはトランプルを持つ。

 とにかくトランプルが大好き。3/3トランプルで他人にもトランプルを与えるカードといえば「豪腕(JDG)」がいる。あっちは墓地に行ってからが本業だったし、単色とはいえ4マナだったのでリミテッドでも「まぁ、普通」くらいの印象だったが、流石に3マナになれば活躍のチャンスも増える。普通に殴って強いし、赤なら「栄光の探究」のようなパワー増強呪文とも相性が良い。なにより、「チャンプブロックで時間稼がれちゃうんだよねー」という問題を抱える緑のクリーチャー陣にとってトランプルは慈雨のごとき存在。督励で不必要にパワーが上がった場合なんかも無駄なく活用出来て、次のターンのお休みも多少は気にならなくなるだろう。まぁ、ぶっちゃけあんまりコンセプトがどうこういうクリーチャーでもないが……「辺境地の猪」とか、グルールって大体「馬鹿だけどでかいし強いからイイよね」で納得しがち。

 

Merciless Javelineer 無慈悲な投槍手 (2)(B)(R) U

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

4/2

(2)、手札を1枚捨てる:対象のクリーチャーに−1/−1カウンターを1つ置く。そのクリーチャーではこのターンブロック出来ない。

 赤単色には墓地のインスタント・ソーサリー分のダメージを投げつける「戦炎の投槍手」がいたが、この世界のミノタウルスは槍投げの名人というステータスを持っているのだろうか。なにげに構図も大体同じだ。「戦炎」に比べると、こちらは手札を1枚費やして1点どまりと破壊力では劣るが、カウンターの形で残せるし、ブロックも無視出来るし、1ターンに何発でも投げられるし、赤黒の暴勇ギミックの応援にもなるし、なんかもう、色々器用。まぁ4マナもかかるクリーチャーだし、それなりにコストもかかっているのだからこれくらいのことはやって当然なのだが、なんか多方面に色々噛み合っているおかげで額面以上に強く見える。実際、こいつが睨みを利かせているだけで相手はアタックもブロックも色々と悩むことになるだろうし、悩んでる隙に4/2のこいつが突っ込んでくる可能性もある。多方面に使い甲斐のある1枚。そして、そんなことよりも一番大事な要素として、このミノタウルス、どう見ても女性である。過去に女性型のミノタウルスってカードに登場したことあったかなぁ。もう、悩ましいくらいのナイスバディの持ち主で、顔が牛じゃなかったら是非お付き合いしたいレベル。いや、もう牛でもいいからその乳揉ませてほしい。ミノタウルスって身体は人間のはずだけど、複乳のヤツもいたりするんでしょうかね。


拍手

 

Manglehorn 刻み角 (2)(G) U

クリーチャー・ビースト

2/2

〜が戦場に出たとき、対象のアーティファクトを破壊しても良い。

あなたの対戦相手のコントロールするアーティファクトはタップ状態で戦場に出る。

 現在のスタンダード環境に鋭く突き刺さる逸品。Wizards社が何とか環境を動かそうとメタに刺さるカードを慌てて作ったみたいなイメージだよな。いや、製作時期を考えるとそんなことはないんだろうけど。緑の伝統である「ウークタビー・オランウータン(6ED)」「ヴィリジアンのシャーマン(10ED)」の流れでアーティファクト破壊力が純正強化され(破壊が任意になった)、更にアーティファクト版の「宿命(6ED)」まで内蔵。どんだけアーティファクトが憎いんだ、っていう素晴らしいポテンシャルだ。機体を破壊しながら前進出来ることはもちろん、こいつを先に展開出来ればサヒーリコンボも根絶出来るという、2つのメタを同時に解決するお手並み。製作チームは何とか禁止カードを出さずにスタンダードの現状を打開したいと考えているようだが、このビーストがその一助になるかどうか。一ヶ月後に注目だ。

 

Mouth 食餌 (2)(G) R

ソーサリー

3/3で緑のカバ・クリーチャー・トークンを1体生成する。

-----------------

Feed 給餌 (3)(G)

ソーサリー

余波

あなたがコントロールするパワー3以上のクリーチャー1体につき、カードを1枚引く。

 mouth to feed」で英語では「扶養家族」(養わなきゃいけない人)の意味になるらしい。まぁ、このカードの効果だけを見ると養ってもらってるのはプレイヤーの方だけども。上のモードは単純明快。単に3マナで3/3のバニラが出てくるので「獣群の呼び声(TSB)」と同じ使い心地。古の強レアと同じ使い心地ってんだからそれだけで充分である。何故象やビーストやでなくカバなのかは謎だが、これもエジプトっぽさを出すための一工夫なのだろう。調べて見たらカバってのは基本的にアフリカの生き物だが、かつてはナイル流域にも生息してらしく、水の中に過ごすカバは、エジプトの人々の信仰にも関わっていたとかなんとか。残念ながら墓地からフラッシュバックして2体目のカバが出てきたりはしないが、代わりにカバ分だけカードがもらえる。いや、もっともらえるかもしれない。いかにも緑らしいカードの引き方で、「ガラクの群れ率い(M15)」あたりと同じギミック。このカード単体で使うと6マナキャントリップの3/3クリーチャー。流石にあまり効率がいいとは言えないので、最初はカバカードとしてつかい、盤面を整えてからの余波ってことになるだろう。相手もこのカードが墓地にある場合には大きいクリーチャーは牽制してくるだろうから使いどころが難しい。あくまでおまけなのでそこまでがめつく得を取りに行くことにこだわらない方がいいだろう。


拍手

 分かってた、分かってたさ……最終回! いや、台無しにしてくるだろうってことは分かってたけど、まさかの開始数秒かよ! いくらなんでも潔すぎるだろ!

 いやー、でも逆の意味で意外じゃなかった? ちゃんと最終回らしいことはやったんだぜ。ほら、味方全員で力を合わせる必殺技とか、クライマックスに1期OPが流れるとか。あと、えーと、えーと……作中で野球をやるアニメは名作! あれ? でも結局野球だったのかどうかすらわからねぇな。実は十四松が暴れてたのは「正しく野球じゃなかったから」っていう伏線だったのでは?(絶対違う深読み)

 そんなわけで、先週の一切合切は無かったことになってのセンバツ編。相変わらず1つ1つ全部突っ込んでいったらとてもじゃないが追いつかない密度で、やりたい放題である。個人的に気に入ったところだけ触れていくと、一番笑ったのは野球の初戦の諸々かな。最初におそ松がマウンドに立ってチョロ松がマスク被った時点で「お前らポジション逆やろ」って思った人が日本中に数百人単位でいる(と思いたい)。今となってはおそ松(の中の人)は100%キャッチャーだし、その文脈だとチョロ松(の中の人)は投手なんだよ。他の4人は知らん。そして、野球というホームグラウンドがついに来たはずなのに、いつも以上に限界を超えている十四松。「実は一度も試合したことない」ってマジかよ……いや、普段出かけてるのは一日中河原で素振りとかしてるだけだと思えば別に不思議でもないが(だって十四松だし)、多分幼い頃のエピソード探せば1回くらい野球やってる回はあるんじゃねぇのかな。4−6−3のホームランを達成出来るほどのポンコツなのに、野球ギャグはスムーズに出てくるってどういうことだよ。そして安定のカラ松さん。あいつ、良い奴なのは間違いないんだが、今回の大炎上で「良い奴だけどやっぱり頼っちゃ駄目」ってことがよく分かった。基本的に、あらゆるパラメーターがオール最低なだけだわ。あ、あとグラウンドのシーンで妙にツボッたのが開始のサイレンのダヨーン。飛田さんの絶妙な音響が上手すぎる。

 その後はコーチ松の一件なども挟みつつ決勝へ。ことごとく虐殺されていくメンバーの中にエスパーニャンコや神松がいるところまでは堪えたが、石油王で吹く。なんでお前いるんだよ。そしてクライマックスは無駄に揺れるトト子の乳。いいじゃないかトト子、脱いだらそれなりに見映えするぞ。罵詈雑言もセット販売だけど、その道ではご褒美です。実際六つ子はそれでエレクトしたしな。最終回のクライマックス。クソニートの六つ子が全員で力を合わせ、童貞卒業のために屹立した息子を全力で奮う、見事な糞アニメじゃないか! ド下ネタと野球という、女性ファンをドン引かせる方向で最終回を作ってくれるスタッフ、やっぱり有能や! 2期? えーと、まぁ、好きにしろ! ここから新シリーズ「第四銀河大附属高校さん」が始まっても俺は驚かないぞ。いつの日かあの校歌がカラオケで歌えるようになるといいな!

 ラストソングは、イヤミバージョンとトト子バージョンのエンディングをマッシュアップさせ、オールスター登場のスペシャルな仕上がり。こういうところで手を抜かないのもいいところよね。あ、劇中で流れた野球応援歌バージョンのオープニングも好き。もう、2期をやるなら野球アニメにしちゃいな!

拍手

「霊剣山 星屑たちの宴」 4→4

 「分からん」アニメだった。「面白い」とか「つまらない」じゃなくて、「分からん」。そういう意味では、他では得られない貴重な体験ができるアニメだったのは間違いない。

 昨今のアジア圏におけるアニメ技術の進歩というのはそれなりに注目されるトピックであり、外注先として有名な中国・韓国、はてはタイやベトナムに到るまで、日本はアニメ先進国として、近隣諸国に与えた影響がどのような結果をもたらしているかに興味を示してきた。その結果、最近では中韓にオリジナルアニメを製作する気運が高まっているようで、その映像は日本の一級作品に劣らないクオリティになっていることもある。ここで興味深いのは、こうして日本人の眼から見て「ええやん」と思えるアニメってのは、非常に「日本的」であること。例えばアメリカ、それにフランスといった諸外国におけるアニメの多くは、日本のアニメの影響を受けたと言ってもその国独自の路線を維持し、一目見て「これ、日本のアニメじゃないな」と分かるものなのだが、中韓のアニメの場合、日本のアニメと見紛うような方向性のものも発生しているのだ。こうして見ると、やはり地理的な近さ、民族としての近さ(そして文化の近さ)は、新しい創作物においても近接性をもたらすものなのだろうか。今後のアジアン・アニメの展開は引き続き興味深いものだ。

 とまぁ、そんな話とこのアニメは直接関係ない。何しろ作ってるのは日本だからな。ディーンだからな。今期ヒット作を続けて出したディーンだが、今作はとてもじゃないが気合いが入っているように見えず、90年代もかくやというヘタレたアニメ映像になっている。これは単にリソースを割かなかった結果なのか、はたまたメインターゲット層である中国の視聴者がこういうアニメを好むからなのか、そのあたりは判然としない。ただ、判然としないだけに、「なんかショボい絵で駄目駄目だったな」と批判するのも憚られる。どれだけ自分の舌に合わずとも、他の国にはその国独自の味の文化があり、それを「質が低い」と批判するのは了見の狭さとも言えるのだ。いや、中国人が見ても駄目な画だった気はするけども。

 そして、そんな画に対する不安感以上に、今作は話の方がどう触れていいのか分からない「独自性」にあふれている。ざっくりまとめれば「仙人の修行をする若者の成長譚」なのだが、あらゆる要素が、私の想像している「物語」のひな形から全てずれる。例えば主人公・王陸の造形。敢えてまとめるなら典型的な「俺ツエー」なのだが、日本の「俺ツエー」様は何かと自分を卑下し、ことあるごとに「無能力者」だの「劣等生」だの「最弱」だのとうさんくさいことを言い始めるものだが、王陸は最初から最後まで常に上から目線。持って生まれたチート能力を隠すことなく、「オレサマ出来るから」というので好き放題に暴れ回る。そこに「努力・根性」といったものは描かれない。いや、実際は努力してるんだろうが、このアニメ、そうした部分は全部ナレーションが「こうして一ヶ月が過ぎた」とか一言添えるだけで全てはしょってしまう。この辺りの作劇は、日本のアニメでは見られないものだ。また、王陸のまわりにいる師匠連中なんかも圧倒的俺ツエーだし、どこまで行ってもマジバトル展開が派生せず、常にまわりの連中を見下し、小馬鹿にしたような態度の連中の「俺ツエーのにお前ら何を無駄にあがいてんの?」みたいなお話が延々続く。なんかもう、ここまで来ると、ムカつくとか、つまらないとかじゃないだ。「あっちの人たちはこういうのが見たいの?」とカルチャーショックを受けるのだ。

 また、舞台設定の「完全にゲーム的な処理」も、日本のラノベ作品などに近い文化のように見えてまったく違う。いや、多分根っこは同じなんだろうけど、あまりに淡々とそのあたりの設定を処理する姿勢が違う。日本の作品の場合、設定を作り、ゲーム的なものになってくると、必死に説明を付け加えようとするだろう。あまりにデジタルな処理になると「人間味がない」だの「ゲーム世代が」だのと言われ始めるし、それは「物語」ではないと思われる。だからこそそこにアナログな人間物語を介在させようとするし、ゲーム的な設定を生み出したいなら、そのままずばり、ゲームの中に入っている設定にしたり、徹底的に「メタ視点を持つ主人公なんですよ」ということをアピールする。「このすば」「グリムガル」などの異世界転生ものが、そうした「ゲーム的物語への情状酌量」の典型的な現れだ。しかし、今作はそうした「ゲーム的すぎる」ことに一切の躊躇がない。最初の試練では王陸も、まわりの連中も、そしてナレーションも、簡単に「フラグ」なんて言葉を使うし、「ゲーム的な解決があること」を誰もが疑問に思わない。神仙修行においても「プログラム」という言葉をガンガン使い、全ては報酬型ミッションとして処理され、そこに介在する意志はせいぜい仙界上位層の権力争いくらいなもので、試練を受けている人間たちはあくまでも上位者の意思を読み解くこと(つまりゲーム的な解法を探り出すこと)だけを考えてロジカルに動く。この潔さも、なかなか国内作品では見られない傾向だ。

 こうして、何もかもが「違う」文法の物語を見せられて、正直困惑する以外になかった。面白いとかつまらないじゃなくて、「分からない」。知らない料理が出てきて、美味しいとか不味い以前に、どこを食べるべきなのかが分からない。そんなこんなであっという間の1クールだったんですよ。多分、食べ方が分かれば正当に評価することも出来るんだろうが……。まぁ、とりあえず現状は「画がしょぼい」ってんで特に良い印象は抱かず、こんなもんですよ。これ、2期目もあるんだよなぁ。次に来たときはもう少し受け止められるかなぁ。

拍手

Dimension W」 5→4

 ちゃうねん、ちゃうねん。なんでそんな晴れやかな顔で終わってんねん。そういう作品じゃないんだヨォォォォ!

 やぁ、原作大好きおじさんだよ! おかげでこのアニメについてはどういう風に処理していいか自分の中でも整理できてないよ! 一つだけ言えることは、アニメと原作は全く別物だということ。私の好きな岩代テイストの中核である、じっとりと嫌らしい、人間特有の粘っこさみたいなものがアニメでは完全に漂白されてしまっている。そして、あく抜きをしてさっぱり風味になったものを、亀井監督の画作りでもって「ちょっとやんちゃなキョーマさんがカワイイアンドロイド少女と送る冒険活劇」に仕立て上げている。俺が見たかったのはコレジャナイ!

 ……たださぁ、あく抜きした結果の作品として観ると、実はこれが案外成立したんだよ……完全に12話で完結したんだよ。しかも割と活劇ものとしての見応えはあるんだよ。……どうしてくれよう。これだけテンポが早いと次元Wを巡る怪しげな謎とか、シーマイヤーの持ってるイカれた才覚とか、そういうものの味はさっぱり伝わってこないけど、キョーマさんが串を投げて悪を滅するバトルアニメとしては成立してるんだよ。どうしたらいいかな。何よりも徹底的にフィーチャーされてたミラは可愛かったしな。そこはそれで大きな収穫ではあるんだが……。

 いやぁ、でもさ、やっぱり違うわ。やっぱりスコア編をカットしたり、八十神編を大幅短縮したのは違うわ。八十神編みたいな理不尽かつミステリアスなテイストこそが真骨頂だろうに、なんでそこは流すのさ。もっとドロドロとミステリアス不気味に不穏に、たっぷり情感を持ってやってくれよ。悪い奴が本当に極悪なツラでにんまりしながらひどいことする様子をもっとクローズアップしてよ。イースター編にしても、各々のヒーローたちはもっと色々と胸に抱えてるものがあったんだよ。サルバとルワイの間にも複雑で面倒な兄弟の関係があったんだよ。ダグを含めたグレンデル内部のお話とか、もっと悲惨で泣ける話があったんだよ。ハルカ・シーマイヤーは、もっともっと下衆でイカれた野郎なんだよ。なんか、そういうもの全部が、軽い……薄い……。しょうがないよな! 1クールで収めるにはこれしかないもんな! 俺のやって欲しい通りにやってたら八十神編で1クールが終わっちゃうから多分間延びするしな! だからスタッフの采配が間違っていたとは言わない。そしてその判断の上で作られた作品自体、狙い通りによく出来ていた。でも、それは私の望んだアニメ化じゃない。原作厨と誹られようが、私はさめざめと泣くのです。再アニメ化はないだろうしなぁ……。「いばらの王」を! なんとか「いばらの王」をシリーズアニメにしてもらえませんかね!

拍手

「デュラララ×2結」 6→6

 終わってしまいましたな……。今期の終了は単に「結」のエンディングというだけでなく、全部で5クールに及ぶ「デュラララ」という作品の集大成としてのエンディングでもあるので、なかなか単体で切り取っての評価というものは難しい。流石に第1期は遠すぎるので別にするとしても、「承」から「結」まではなかなか切り離せないだろう。

 ぶっちゃけ、1期の頃に比べるとパワーダウンしていたのは事実だ。ダウンというのはシナリオ方面の話ではなくて、ブレインズベースから「朱夏」という独立スタジオに移ったことによる影響。特に中盤では映像面がメタメタになった回もあったし、最終盤でも残念ながら映像の盛り上がりは無かった。いちいち大森監督の目の覚めるような演出技法を見せつけてくれていた1期を楽しんだ身としては、非常に残念な結果ではある。

 とはいえ、シナリオ面での無茶苦茶さは終盤シリーズになってさらに混迷を増し、作品の特性である「有象無象のぐちゃぐちゃ感」は際だったものになった。全ての要素が切れ切れに飛び交い、それらが何重にも層を成して池袋という1つの街を作りあげていくという無体なシナリオ設計。普通に考えたらこんなもんはまともに形になるはずがない。一本の小説として読むならまだしも、30分区切りで分割しなければいけないシリーズアニメでこの構造はあまりにも無謀だ。しかし、それでもこの作品は「なんとか」してしまった。脚本構成の髙木登氏と大森監督が二人三脚で、3分割3クールという訳の分からないシリーズをギリギリで走りきった。毎週きちんと見ていれば不思議と筋を追うことが可能で、どの局面でもそれぞれに盛り上がりを見つけることが出来る。ほぼ毎週がクライマックスみたいなノリなもんだから、気が休まる暇が無くて本当に大変だが、これを週ごとに構築していくスタッフはさらに大変だったことだろう。とにかく、「決着が付いた」というそれだけでも充分な偉業だ。

 作品の構造上、まだまだ未解決な問題は残っているし、掘り下げる余地だらけの鉱脈みたいな作品である。個人的にはもっと色々な形でこの作品に関わる派生を見たいものだが……まぁ、一段落かなぁ。大森さんも「夏目友人帳」の制作が発表されちゃったしなー。ここ最近の大森さんはこの作品や「サムライフラメンコ」など作画が残念になる作品が多かったので、久しぶりに「夏目」が出来ると精神衛生上良いのではないかしら。

拍手

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」 6→6

 刺激の多い作品でした。こちらも秋から新シリーズだが、この先、どんな物語が待ってるんでしょうね。

 相変わらず「日5の呪縛」が私を縛っている。生活リズムの問題なのか、どれだけ良い作品でもこの時間枠で放送されると、視聴のモチベーションが維持出来ないという問題だ。「マギ」や「青の祓魔師」、最近でも「アルスラーン戦記」などの決して悪くない作品が、この時間枠で放送されたというただ1点の理由だけで、私の視聴からことごとくずれてしまっていた。今回、「オルフェンズ」が始まったときにもこの懸念は当然残っており、実際、当初期待されたほどの没入度を得ることが出来なかった。本当になんでなんだろう。開始からしばらくは感想を書いてしっかり維持出来ていたのに、いつしか「感想書きたい……いや、でも、面倒だし今週はいいや」っていう流れになって、一度止まっちゃうと「今週もいいかな」になる。感想記事をあげるという行為は、そのためにしっかり観るという視聴モチベーションを上げる効果もあるので、一度手を止めると負のスパイラルが起こってしまうんだよなぁ。今作の場合は決して惰性で見ていたとは思わないのだけど、時間枠が違ったら毎週正座で見られたんじゃないかと思うんだ。そう考えると、やっぱり惜しい。

 本作最大の売りは、思い切りの良さだろうか。夕方枠という設定を一切気にしていないかのようにガンガン人も死ぬし、エグいシチュエーションもたくさん出てくる。そもそも主人公がキリングマシーン三日月の時点で、BPOも黙っちゃいない。そんな中でも、「ドブネズミのような少年たちが必死に世界に抗いながら生きていく」というテーマを貫き、ときに仲間の命を踏み台にしながらも生きる目標を探し続ける徹底した命題設定は凄まじい執念を感じた。このあたりのシナリオを容赦無く組めるあたりは流石の岡田麿里だ。こうした目を覆いたくなるような「生きることの厳しさ」「殺すことの意味」を、ときにドラマティック、ときに呆れるほどに冷淡に書き綴っていく筆致もおそらく長井監督のディレクションの成せる業であり、息のあったコンビが、互いの目的意識をしっかり確認しながら作品作りをしてることがよく分かった。シリーズ構成も手慣れたもので、どうやって収拾をつけるのかと思っていた物語も最終回できちんとフィニッシュ出来たのだから大したものだ。これまでの全てのカルマを一身に背負って果てていったガエリオさんはマジで可哀相だったが……。基本的に「鉄華団が生きるための物語」なので、ギャラルホルン側のキャラには一切救いが用意されてないんだよな。アインも、カルタも。カルタさんはぽっと出の新キャラだったくせに、本当にいい人だったよ……。

 ドラマの構成も手慣れたものだとは思うが、不満だった点が大きく2つ。1つは、ミカとオルガという二人三脚の主人公構成が、完全に成功していたとは言えないところ。ミカという狂犬が中心におり、リーダーと目されるオルガが実はミカに強迫されるかのように必死に虚勢を張っている、というのが鉄華団の構成で、オルガの「偉そうにしてるけど実は子供だし、本人もそのあたりの弱さを嫌と言うほど感じながら必死に抗っている」様子はとても良い。オルガの「小ささ」みたいなものは、むしろ魅力的に見えることが多い。しかし、そんなオルガを脅しつけながら、ほとんど考えることをせずに突き進むミカの方は、その生き様がキャラクターの魅力として現れにくかった。ぶっ壊れたヤツとして見ればそれはそれで楽しいのかもしれないが、単なるキリングマシーンは主人公というのとはちょっと違うだろう。オルガはミカを「原因」にしてしまい、ミカはオルガを「動機」にしている。このいびつな共依存において、オルガは必死に戦うが、ミカは全てをオルガに押しつけて平気な顔をしているだけ。そのあたりの関係性が、なんだか残念に思えた。まぁ、このあたりは2期に繋がってくる部分なので、まだ結論を出すのは早いだろう。姫様絡みでミカにも多少表情の変化はあらわれるようになったし、このぶっ壊れが人間になっていく物語が、第2幕で描かれるのかもしれない。

 もう1つの難点は、その姫様だ。クーデリアさん、結局あんまり仕事しなかったね。最後の演説なんかは「姫も立派になって」っていうところを見せたいシーンなんだろうけど、結局あれも流れでやらされてるだけで、あんまり「自分で考え、自分で動いた」って感じではないんだよね。まぁ、元々世間知らずなお嬢様だったわけで、身の丈に合った仕事ぶりではあるのだが……鉄華団の連中が戦争という現実の中でみんな自分を保てなくなりながらも抗っているのに、姫様はそれを見ても何かを「失った」ように見えず、あくまで守ってもらうポジションは一緒だ。まぁ、そういう役回りなのだと言えばそうなんだけど。ガンダムヒロインとしてはもう一歩先の強さが見たいところだねぇ。ま、これも2期目に繋がるお話かな。

 まだ物語は終わらないということで、現時点では「2クールものとしてしっかりまとまっていたし、独自の良さもあったので楽しかった」というくらいに留めておこう。鉄華団の物語が、今後どのようにガンダムの歴史に刻まれるか、引き続き注目だ。

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
02 2025/03 04
S M T W T F S
10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[03/07 とみしの]
[02/28 とみしの]
[02/18 な]
[02/17 とみしの]
[02/16 NONAME]
バーコード