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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「タブー・タトゥー」 5

 いかにもラノベラノベしい作品だな! と思った時にラノベ原作じゃない法則。またアライブか! 畜生め!

 「ラノベラノベしい」の定義が全く分からないが、ほら、あれだ、J.C.STAFF製作で渡部高志監督作品だ。大体そう考えておいて間違いないだろう。1話に至ってはコンテが岩崎良明、総作監に藤井昌宏が参加している。もう、完璧だ。渡部監督の全体構造に懐かしさと、どこか退屈なマンネリ感を覚え、それでも藤井さんの仕上げた画だからメリハリがあって可愛いなぁと思い、「お、割と見られるじゃん」と思ったら岩崎さんのコンテなのだ。もう、何度歩んだものか、この道を。

 そんなわけでラノベではないのですが、まぁ、導入その他展開はラノベというか少年漫画的王道。いくら何でも肝心のタトゥーをもらった経緯が適当過ぎる気がするが、タトゥーを渡したおっさんがCV速水奨であることを考えれば、単なる偶然ってこともないだろう。後からちゃんと主人公の生い立ちやらなんやらでフォローが入るはずだ。強さを求め、他人のことを考えられるという主人公の設定はまさに一昔前からの少年漫画の模範例。最近なら「うしおととら」の潮あたりが近いわけで、そう考えれば何とも歴史の重みを感じる(いや、普通だけど)。そしてそんな生真面目で勝ち気な中学生が曲がり角で女の子とぶつかって物語が始まるなんて、完璧な出だしではないか。まだまだ日本には、こんなものが沢山転がっているのである。

 漫画原作ということはいくらか画作りはしやすくなっているはず。画の見せやすさなのか、原作の良さなのか、アクションシーンの作り込みは「単なるラノベアニメ」なんて十把一絡げにして語るのは申し訳ないレベル(だからラノベじゃない)。今時古風な、純粋に拳と拳でぶつかり合う戦闘シーンを逃げずにしっかりと描き込んであり、何とも奇っ怪なカメラアングルやら手の動きなんかも、動きを作っている動画マンの心意気を感じる完成度。最近のJ.C.は本当に出す作品が軒並み丁寧な出来、一昔前の粗製濫造の代名詞みたいな扱いが嘘みたいだ。もしこのまま「熱血バトルアクション」を維持出来るなら、今作独自の売り込みも出来るんじゃなかろうか。まぁ、最後に謎のスペルが発動してしまったけども。

 いいところはたくさんあるので注目していたいが、やっぱり筋立てはナニなのでしばらくは様子見かな。女の子も可愛いし、上手くはまればググっと興味も湧くかもしれない。特に、「中尉どの」じゃない方の幼馴染みの子ね。CV安済知佳ですからね。そりゃ可愛いですね。ちかぺが何の裏もない普通の女学生を演じてるのってひょっとしたら初めて見たかもしれないな。またみかこしはビーストテイマーの称号を維持し続けているのだろうか……。

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 変わりなき世に、最終話。だれかチトさん柄の光る布地を実際につくってください。

 最終話だからって特別なことなんてやってやるもんか。いつも通りの日常が過ぎていくだけだぜ! 今週は突如思い立った真琴がローブを作りに行くお話。すげぇ、まるで魔女みたいだ。Aパートのほとんどが真琴とチトさんの2人の対話になっており、おそらく史上もっともチトさんの台詞(?)が多い回といえるだろう。もう、それだけで満足な感すらある。その他にも、今回のチトさんは上に下にと大活躍。まず、これまで誰よりも大人で良識のある人物(?)として描かれてきたチトさんだが、そこはやっぱり猫なので、バリバリはやってしまうみたいです。真琴にもママさんにも指摘されて気まずくて逃げ出すチトさんが最高にキュート。悪いことしたって分かってるんだよな。その他の細かい動作の「猫らしさ」も本当に素晴らしい描写が多く、冒頭の座布団でののび、そしてホウキの上で香箱を組む様子なんかが絶妙なリアル加減。しかし、あの真琴のホウキってやっぱり不思議な存在感だなぁ。棒の上ならまだしも、ホウキの先の部分(あれなんていうんだろう)にチトさんがどっしり座って問題無いってことは、多分あの形状で硬質化(固定化?)してるんだろうけど。以前からの描写を見るに、ホウキが一本ふわっと浮くというより、ホウキを依り代にして回りの空間に浮く地場みたいなものを発生させてる感じなのかな。あ、あと座ってる真琴のストッキング(略)

 布地を買いに行く道すがら、オールスター総出演の様相で茜姉ぇや犬養さん、なおちゃんにも遭遇してるあたりがちょっと最終回っぽさ。でも、実際にお店に着いてから魅せてくれるのはやっぱりチトさんです。自分柄の布、ほしいんだぁ……。

 Bパート、千夏ちゃんも加わり、今度は幼女のためのローブ作り。「鶴の恩返しと同じです」の一言に容赦無くふすまを開け放つ千夏ちゃんに溢れ出んばかりの君主の才能を感じる。「最後はおじいさんおばあさんも開けてたじゃん」ってのは恐ろしい論法だな。この子、本当に物怖じしねーな。でもまぁ、それがイヤミにならずに魅力になるのも千夏ちゃんの強みだから。無事に完成したローブは素晴らしい出来で、千夏ちゃんも上機嫌。真琴は料理も上手だし裁縫も達者だし、本当に良い嫁になりそうだよなぁ。ちなみに、妹が針仕事に勤しんでいる中、姉は酒飲んで友達に絡んでました。個人的には踏みつぶされそうだったアル君が心配だったけど、生きててなによりです。

 あ、そういえばこのアニメには圭っていう男の子もいましたね……忘れた頃にポロッと登場する圭の不思議な存在感。でもドーナツ。千夏ちゃんに食べられるなら望むところだ。まぁ、今までの茜姉ぇの破天荒な振る舞いを考えれば、ドーナツにするくらいの魔法はひょっとしたらあるかもしれませんからね。その茜さんはべろんべろんで帰宅しながらも、縁側でなかなかのマジカルサプライズに遭遇。こうして何の前触れもなく突然異界の扉が開くのも今作ならではだ。土の魚で「どんぎょ」。よく分からないけどマンドレイクが好物なんですかね。魚なんてへたしたらちょっと気持ち悪いくらいの存在のはずなのに、不思議と可愛い土魚の群れ(なお、土魚を追いかけるチトさんがもっとカワイイ模様)。

 ラストはエンディングテロップを流しながらのねぷた祭り。祭りのお話をがっつりやるのかと思ってたけど、ねぷらみたいに絢爛豪華なお祭りは全部描こうとすると大変なので、ラストの華やかな雰囲気を何となく醸し出す止め絵で勘弁。これだけでも充分に日本の夏は感じられますかね。あくまでも日常、それがふらいんぐうぃっち。

 あ、終わった……終わったのか……そうか……。いい、最終回だった……。

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○「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!」 6

 毎年毎年、夏クールになるとほんの10話だけ帰ってくるという、なんだかすっかり季節の風物詩になった感のある作品。気付けば4作目だが「ドライ」で4作目って分かりにくいよな。

 今期も大沼さんは「総監督」名義でクレジットされており、神保さんが引き続き監督を務めるのだが、さらに高橋賢という人が共同で監督にクレジットされている。確認するとどうやらシリーズではアクション監督を務めていた作画畑出身の人らしい。他作品でも「アクション監督」という名義の仕事があり、そっち方面での仕事を任されることが多いようだ。さっそく1話目のコンテはこの高橋氏が切っており、なかなか丁寧な仕事を見せてくれている。神保さんのクドい演出も含めて、今後もSILVER LINKの総力戦が楽しみである。

 ストーリーの方は、3期で煮詰まっていたカード集め+異世界の話がついに大きな口を開けた展開で、いよいよ美遊の真相に迫るパートになるだろうか。3期は序盤数話は割とおちゃらけてくれていたのだが、今期はいきなり1話目からハードな展開で、あっという間にバトルに突入である。「すずまお荘」で舞太が語っていたが、「ハードなFateシリーズの世界からスピンオフして日常ものになったのにさらにパラレルワールドに飛びこんでバトルってどういうことやねん」と。まぁ、これまでも散々命懸けのバトルを展開してきたのだから何も変わってないといえばそうなのだが、1話目でいきなり帰る家を失ってしまうというのはバトル以外の部分でハードな展開だ。クラスメイトとのドタバタ(特にたっつんと美々ちゃんの暴走)を楽しみにしていた身としては、もうしばらく彼女らに会えそうにないのは残念至極。あのままだと、美々は完全にイリヤたちのことを誤解したままで人生を歩むのだな(あながち誤解とも言えないのだが)。

 その代わりといってはなんだが、前シリーズで出てきた金ぴか少年アーチャーに続いて、他にも謎のくぎゅぅやらうりょやらが進軍開始。かなり練度の高いギザ歯ツインテ少女で充実したくぎゅ成分が発揮されている良いキャラで、今期も可愛らしいキャラクターデザインは安定。巨大ハンマーを振り回すバトルスタイルも目に心地良い。さらに福圓先生ボイスの謎少女田中も登場し、キャラもキャストも実にカオスで良いあんばい。一応Fateシリーズとは言いながらも、やはりここは萌え要素優先、ドタバタと救いようの無いエロを交えながらの進行に期待したいところである。

 1話目で面白かったのは、冒頭を含めて何度となく「イリヤが目覚める」シーンがあったのだが、そのどれもが「目の縁取り」の形状が異なっており、まつげの細かい描写までがイリヤの一人称に再現されていた部分。「俯いた状態の一人称視点」で垂れ下がった横髪が画面に入り込む描写なんかも、普通はなかなか懇切丁寧に描き込もうと思わない映像だ。こういう細かいところでのこだわりが見えるなら、やはり今シリーズも問題無く楽しめる作品になるはずだ。

 中の人たちはすっかりママ友の情報交換会になっているらしいが……メインキャストの中だと凜の中の人だけ……(この話前も書いた気がする)。あと新キャラの中の人に「元人妻」がいるのもやや気まずいか。ちなみに中の人で忘れてはいけないのは、サファイヤ役をまつらいさんからかかずゆみが引き継いだことだ。まつらいさんのサファイアが聞けなくなってしまったことは本当に残念だが、大きなプレッシャーがかかるだろうかかず姉にも頑張ってもらいたいところ。なんか謂われを調べたら元々キャラとの繋がりもあるらしいし、問題無くこなしてくれるんじゃないかな。

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「美少女戦士セーラームーンCrystal Season Ⅲ」 6→5

 なんかあっという間に終わったなー。いや、正確に言うとあのラストだから終わった感すらないんだけど。「なんかあっという間に1クール駆け抜けたなー」。

 終わってみりゃ普通にセーラームーンだった。いや、当たり前なんだけど。1話目を見てテンション上げまくったけど、そりゃセーラームーンだわ。デスバスターズ編、これを13話で走り抜けたおかげであっという間って感じになったけど、やることはやってる、そんな感じ。もうちょっと話数に余裕があって遊びがあると最高だったんだけどな。中盤からギャグを差し挟む余地が一切無くなっちゃったもんなぁ。あと最大の不満は、「残りの4人にほとんど活躍のタイミングなかったやんけ!」ってところ。1期2期をスルーしてしまった身で贅沢言うなって話なんだけど、「よっしゃ、今期は亜美ちゃんもレイちゃんもみんな揃ってスタートや!」って思って見始めただけに、出番がどんどん減ってしまったのはしょんぼりだった。まー、そりゃそうなることは分かってたんだけどさぁ。ラストバトルとか完全にお荷物だし、最後にバトルらしいバトルしたのって仲間割れパートだったんじゃねぇかな。

 とまぁ、そんな残念感はあったものの、こればかりは勝手な要望なので裏切られても文句を言うのは駄目ですよね。今作最大の見どころは、何と言ってもその作画クオリティ。それだけが理由で3期から見始めただけあって、毎週充分にペイするだけの映像品質に大満足。みんな可愛いんだこれが。下手したらここ数年の東映アニメ作品の中で一番映像に力はいってたんじゃなかろうか。小さい頃はねー、セーラームーン見て「なんかエロいアニメだ」って思ってたもんですけどねー、こうしてブラッシュアップされた綺麗な映像を改めておっさんが見ると……「なんかエロいアニメだ」。やっぱりぴちぴちのセーラー服着てバトルする戦士って頭おかしいよな!(最大限の褒め言葉)

 今回のMVPはちびうさとの2択で悩むところだが、やっぱりほたるちゃんなのではないでしょうか。一部では「萌え」の語源となったともされる伝説のキャラクターは、今作でも文句無しの素晴らしい扱い。可憐な美少女が変化して冷たい目をして世界を滅ぼそうとするギャップがたまらない。キャストを務めた藤井ゆきよの醸し出す圧倒的美人さんオーラもたまらん。あの皆口裕子の後釜なんて誰がどうやったってプレッシャーしかないと思うのだが、見事にその重圧をはねのけ、新しい時代のサターン像を築き上げていたと思う。もちろん、それをサポートする外惑星3戦士もはまってましたよ。ラストにはるかさんがママンになってるところなんて、宜なるかな、って感じですね。あのCVだったらしょうがない。

 そうそう、ラストはエンディングテーマが一周して戻ってきたのも嬉しかったしね。まもちゃんソングも面白いっちゃぁ面白いんだが、あれ、どう見てもギャグだし。いや、謎の夫婦デュエットもギャグといえばギャグなのかもしれないけども。オープニングも一周してやくしまるえつこバージョンに戻ってきたのは嬉しかったし。同じ曲をやくしまるえつこ・堀江美都子とパスして最後に誰がくるかと思ってももクロだったときのずっこけ感ね。順番逆にしてりゃよかったと思うんだが。

 さて、とりあえず終わったことは終わったが……終わってないでしょ。これ、次あるでしょ。次があるなら是非同じクオリティで。そして、レイちゃんたちにもっと活躍の場を!

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 あかん、もう吐きそうや……第14話。こうして畳みかけるように絶望的な状況が重なると、観ている側のメンタルも段々やられていくのよね……勘弁してくれ……。

 オープンエンドが変わって2クール目に突入、オープニングは結局半分も使われてなかった気がするので変更になってしまうのは勿体ないが、個人的には鈴木このみもMYTH&ROIDも好きなのでまぁ良し。オープニング映像は相変わらず色々と想像させる仕上がりだが、今作らしく決して明るい映像になっていないのでなかなかおっかない。

 さて、前回の時点ですでに絶望的な状況に立たされていたスバル。勘違いと調子乗りでここまで来てしまったため、いよいよ王選本番というこのタイミングでいきなり冷や水をかけられた形だが、普通に考えれば「身の程を知る良いチャンス」なんだ。確かにスバルは唯一無二の能力を持っているし、ここまで真摯にことにあたり、数々の問題を解決してきたのも事実。その部分についてなかなか正統な評価はもらえないので、その辺でやきもきしてしまうのはしょうがないところ。しかし、あれだけ手酷くエミリアに振られてしまったところで、一旦頭を冷やすクレバーさはあっても良かったはず。一夜明けても「自分は被害者なのだ」という凝り固まった信念が揺らぐことはなく、お世話になっているクルシュ邸でもどこか横柄な態度である。このことは、なんだか既存のラノベ文化に対するアンチテーゼのようにも見えるシチュエーションになっており、いわゆる「主人公体質」と呼ばれるものへ疑問を投げかけるデザインに見える。スバルの頭の中には「自分が主人公だ」という根拠のない思い込みみたいなものがあり、それが先走っているせいで色々と無茶をしてしまう部分が有るのじゃなかろうか。いわゆるラノベ的世界ではそれが許されたり、たまたま上手くはまったりするわけだが、この世界ではそうしたことが(今までは許容されてきたが)もう起こらなくなり、スバルはやることなすことが「ただのわがまま」に逆戻りしたのである。なんだか理不尽な扱いのようにも感じるが、半分以上はスバル自身の責任なのでしょうがないだろう。どうひいき目に見ても、回りの人間たちはスバルに対して好意的に接してくれているのだ。ラインハルトしかり、クルシュしかり、ユリウスしかり。それでも、スバルはすでに視野がひどく狭くなってしまっているせいで、もうそれらの気遣いを感じ取ることが出来なくなっている。

 ただ、全部が全部スバルの独りよがりのせいというのも可哀相な部分があるのは事実。言ってしまえば、全て「間が悪い」のである。ラインハルトは善意でもってスバルに謝罪しに来たはずなのだが、彼にとって「無意味」という言葉はたまたま非常にセンシティブなワードになってしまっていた。だからスバルはより一層頑なになる。クルシュとの対談もそうだ。彼女は契約を結んだためとはいえ、比較的話が分かり、エミリアにも分け隔てなく接してくれる人間の1人だったのだろう。彼女は本当にスバルのことを思って助言し、事実を知らせてくれたにも関わらず、現在、スバルにとって自分の実力を否定する人間は全て敵なのである。そんな状態で、本来は「敵」であるべき人間から貴重な助言を受けても、まともに受け取れるはずがなかった。一度転がりだした勘違いは、もう二度と止まることはない。まさに「病」だ。

 唯一、そんなスバルの苦労を認め、共感してくれたのがレムだった。彼女とてスバルの死に戻りのことは知らないはずなのだが、以前の件で何となくスバルの自己犠牲の精神は感じ取れたし、恩義と好意を抱き、いくらかはスバル寄りの立場でいてくれる存在。しかし、彼女が半端にスバル寄りだったことが更なる不幸を呼んでしまったのが今回の事件の救いの無い部分。もし、レムが以前のようにスバルに冷たくあたり、事務的に物事をこなしてくれていれば、彼女は決してスバルを屋敷に引き戻す手伝いはしなかったはずだ。「スバルが行っても役に立たない」というのは回りの人間の共通認識であり、クルシュ邸から出さないことが最善策であることはレムも分かっていたはず。それでも、道半ばまでとはいえスバルを連れだしてしまったのは、彼女がスバルに肩入れする部分があったから。結局馬車の中の様子を見てスバルを引き止める決意をしたようだが、時すでに遅し、何もかもが半端になってしまった。

 そして、これでロズワール邸に駆け込んだスバルがエミリアから絶交を告げられるくらいなら救いはあったのかもしれないが、事態は想定しうる最悪の事態へ。王選の争いは激化し、あっという間に「魔女」エミリアにはどこからともなく暴力が叩きつけられる。庇護者たるロズワールの領民は惨殺され、もっともスバルを理解してくれていたはずのレムまでもが、彼のわがままのせいで命を落とした。もう、何もかもがスバルのせいで最悪の方向へ進んでいるのである。

 否、まだ分からない。少なくとも領内の様子を見る限り、敵の手は完全にロズワールの警戒の上を行っていたのだろう。つまり、エミリアとロズワールは、このままでは絶対に助からない。デッドエンドだ。もしそこに一石を投じることが出来るとするなら、全ての道理を超えたスバルの死に戻りだけである。つまり、何とも皮肉な形ではあるが、彼は「間に合うかもしれない」のだ。再び、誰にも理解されず、誰にも認められない戦いに挑めればの話であるが。

 ひとまず、レムをここで殺すわけにはいかない。エミリアを救いに来たはずのスバルだが、今は目の前のレムのことで頭がいっぱいだろう。彼女を救い出すことが第一の命題。久しぶりに、戻らなければいけない。さて、戻ったところで果たして彼が間に合うのかどうかは分からないが……。

 来週も、キツいかなぁ……。

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○「NEW GAME!」 5

 動画工房の今期投入作品。相変わらずのクオリティで安心感は格別。

 原作未読、いや、見たことはあるよ。あんだけネット上に画像が出回ってればね。そして、その画像を見て、「あ、コレ絶対空気なやつだ……」ってんでほとんど興味が湧かなかった。前クールは2回も書いたんだけど(「三者三葉」と「あんハピ」でね)、日常系漫画ってよっぽどのことがない限り琴線に触れるのが難しいんだよね。ひだまりみたいにずっとずっと付き合い続けてれば愛着も湧くし、「ゆゆ式」みたいな異次元の破壊力があれば話も違うのだが。今作も、基本的にはそんな誘致要因があるとは思えない方の日常系。1話目を見る限りではそこまで根深い破壊力もなさそうだし、よくても「三者三葉」と同じくらいのところに落ち着きそうだ。つまりは「動画工房の画は破壊力があるな」っていうフツーの感想である。

 今作の特徴は、主人公がまさかの社会人であり、いわゆるお仕事ものにも分類されるところ。これまできらら系作品でこういう切り口のアニメ化はあんまり無かったはず。ただ、残念ながらこちとら社会人経験なんて単語には全くピンと来ず、共感出来る部分もないし、むしろなんか異世界のお話を見ているようでちょっとヒく。何であんな狭い空間を大人数で共有してるのにPCでメッセージ送り合うの? 怖くね? そういうもんなの? そして、そうした雰囲気以外のところで「お仕事」のディティールが分かるような描写はなく、「SHIROBAKO」みたいな本気のなにかも感じられないので、あくまで「空気」で留まっている様子。今後もう少し「ゲーム制作あるある」みたいなところに踏み込んでいくのかもしれないが、このキャラ設定だとどこまで真に迫るものになるかは微妙なところだろう。まー、元々そういう目的の作品じゃないだろうからなぁ。監督の藤原さんは「未確認で進行形」「GJ部」など、安定した仕事をこなしてきている人なので、こういう丸い作風なら無難にこなしてくれるんじゃなかろうか。

 中の人については、主人公を含めてメインキャストの何人かが新人枠。正確には青葉役はアイカツ声優らしいが、残念ながらそっち方向はフォローしてないのでこれが初見だ。まぁ、こんなもんかな、っていう出だし。関西弁の子がやや発声に微妙なところがあり、「関西弁ネイティブじゃないからか?」と思ったんだけど調べたら一応三重出身か。ネイティブの関西弁と演技の関西弁って違うからなぁ。そして、個人的に注目すべきは上司のキャストにぴかしゃとキタエリが混じっているところだろう。この辺のいじり甲斐のある連中がいれば、諸々のイベントとかでも鉄板だから安心感が段違いやな。しかし、今期かやのんも登場数がやたら多くないですかね? すでに今週に入ってから4,5本観ているような……。

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○「チア男子!」 5

 しこりんと杉田が並んで出演しているだけで、間にマフィア梶田の気配を感じる……いや、いないけど。いたら困るけど。

 非常に分かりやすいスポ根アニメ。「根性」まで行くのかどうかは定かじゃないが、なにか夢に向かって一から始める青春ストーリーっていう文脈で間違いないだろう。強いて特徴を挙げるなら、チアという特殊な競技(?)内容なので、中高生ではなくて大学生が主人公になっている部分だろうか。別に中高生でもやってる人はいるんだろうけど、より自由度の高い人間関係を考えたら、大学のキャンパスを舞台にした方が色々出来るってことだろう。実際、授業教室からなんか変な髪型のあんちゃんがいっぱい出てくるシーンがあったし。……あんまりガラの良くない大学なんですかね……。

 チアという競技は、そのものずばり「動きで見せる」ことが目的のものなので、ある意味では野球やサッカーなんかよりもアニメ化に向いていると言える。冒頭や作中で描かれたチアのモーションも、見慣れたものだが確かに「格好良い」と思えるものになっているし、「でも、絶対自分じゃ無理だ」という難度の高さもうかがわせる。「最終的にコレが出来るようになりたい」というのは、「試合に出て強豪校に勝ちたい」というのと同じく、きちんとドラマを作れるだけの目標になっているだろう。後はその「大変な練習と成果」をどれくらい上手く見せていけるかの勝負になる。その間、チームワーク云々の話になるだろうし、チアで誰かを応援することについての精神論も出てくることだろう。予定調和で色々と話は進むと思うが、個性的なキャラクターを中心にそれらの要素を無難に楽しむことが出来れば、それはそれで満足である。しかし、いくら母親がチアリーダーやってたからって、突然「男子チア部」を立ち上げるっていう行動力はすごいよな……あんまりかーちゃんのやっていたことに憧れるっていうシチュエーションは多くないと思うんだけど。むしろ自分のおかんが過去にヒラヒラの服着て躍動してたなんて知ったらちょっと小っ恥ずかしくない? いや、小さい頃からそうやって憧れてたなら問題無いけどさ。素直ないい男の子が多い作品だな。

 中の人は、主人公がまだキャリアの浅い若手、米内佑希という人(よない、と読むらしい)。今後チアが集まってくるとなかなか濃いキャストも揃いそうなので、そのあたりも見どころかな。今期はしこりんの声が色んなところから聞こえてくるなぁ。

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○「テイルズオブゼスティリアザクロス」 6

 今をときめく藤島康介先生の絵が動くアニメが見られるのはテイルズだけ! なかなかタイムリーな話題でございます。

 テイルズシリーズのシリーズアニメ化としては2作目? かな? 前作「アビス」の放送が2008年ということで、8年ぶりの映像化ということになる。ゲームを全然やらない人間のぼんやりした印象だと大体毎年1本ずつくらいは出てる気がするのだが、そこからアニメになるかならないかの違いってなんなんでしょうね。しかも今作はなにやら課金云々で(良くない方向に)話題になってたやつじゃなかったっけ? まー、ゲームの評判なんてのは声のでかい人間の意見ばかりが耳に入ってくるので、全体的にどういう評価になっているのかは分からんけども。アニメ化にこぎ着けたってことは、シナリオ面では魅力がある作品ってことなのかな。「アビス」も筋だけを追うとなかなか強烈な作品だったしな。

 さて、そんな手探り状態で視聴の第1話。いや、正確には第0話とクレジットされている。一行でまとめるなら、かやのん姫がなんかすげぇ吹っ飛ばされるお話。何が起こってるか分からないし、多分どれだけ見ても分からないのだろうが、なんかとんでもないことが起こっていることだけは分かる。そしてそれで充分なんだろう、という0話目。制作がufotableなのね。そういえばつい最近もこんな感じの背景映像のUBWを見た記憶があるわ。まるでハリウッド映画のCGのごとく、リソースに一切糸目は付けぬとばかりにど派手にぶっ込んできた映像は、「なんかよくわからねぇけどすげぇ」としか評しようのないもの。どこまで世界をぶっ壊せば気がすむのかと、映像作成者をとっちめたいくらいにお腹いっぱいの時間だ。もちろん、クライマックスの天変地異のシーン以外でもこのCGのクオリティは維持されており、まさにRPGの世界をそのまま歩いているような気分になってくる。若干キャラクター作画と乖離しているような部分もあるにはあるのだが、そんな些細なことは気にせずに美術展示場としてでも楽しむことが出来るだろう。もう、シナリオなんて分からなくていいんです。どうせ主人公っぽいのは出てきてないし、今回の話は大して重要じゃないだろ(適当)。

 まぁ、こんな導入だったおかげで、次週以降がどうなるのか全く読めないわけだが……ufotableがクオリティを落としてくるとは思えないので、映像面での心配は皆無と言っていいのではないか。あとはその有り余る技術力でどんな物語を紡いでいくことになるか。ゲームシナリオをアニメ化するのって難しいのだが、何とかうまい落としどころを見つけることに期待したい。

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○「SERVAMP -サーヴァンプ-」 5

 何かよく分からないタイトルだなー、って思ってたが、作中での説明を聞いて納得、色んな言葉を考えつくもんですな。

 今期2本目、野郎2人のバディもの。掲載誌が「コミックジーン」とかいうやつで、典型的な女性向け少年漫画(?)のノリ。ニュアンスだけで近いところを探すと「カーニヴァル」とか「黒執事」とかそっち系統のお話。

 そんなわけで最初から「あんまり興味持てないやろな」と思っての視聴で、実際に設定時点で惹かれる部分は無いのだが、アニメのテンションは案外悪くない。製作はブレインズベース、総監督となる人の名前は聞いたことがないので情報がないが、監督は「青春×機関銃」の人らしい。うん、それでもあんまり情報は増えないな。1話目での見どころは主人公クロのダルダルテンションがコミカルに描かれている部分と、松岡テンション最高潮の謎ピエロが自己紹介がてら矢継ぎ早にカットをつないでいかにも道化の雰囲気を出しながら、不可思議なショーを披露してくれるところ。このあたりのシーンを見てたら「おっ、なんか楽しいぞ」と思えるようになる。これであとは可愛い女の子なんかが出てくれば万全なのだが、残念ながらクラスメイトを含めて野郎の気配しかしないんだよな。こればっかりはしょうがないか。「ペットとしての吸血鬼」なんて設定だけを見ていると「まーた腐ったお嬢さんがた向けの見るに耐えない作品だ」なんて思ってしまうかもしれないが、まだまだそう決めつけるのは早いかもしれません。まぁ、2話3話と続けるうちにさっさとそっち方向に転がっていく可能性もあるけどね。

 中の人の見どころは、「またお前か」でお馴染みの梶君の一人二役(?)の部分、そして限界ブチ切れ松岡テンション。松岡君はこうしてナチュラルにどっか病んでる役がしっくりはまるよね。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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