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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 コボルトだと思ってたけどコボル「ド」なのね、第10話。ゴブリンってどんな作品でも大体共通したイメージがあるけど、コボルトだとちょいちょい違うイメージ。なお、Magicにおけるコボルドのイメージはこんなん。……び、微妙……。ちなみに、Magicでもコボル「ド」だったことを今初めて知った。まぁ、あんまり触れる機会も無いしな。

 さて、先週決意して今週からいよいよ新しいフィールドに出たわけだが、なんか、あんまり新鮮さが無いし、抱えてる問題がすげぇ微妙だったからあんまり高揚感が無いな。まず、コボルドが潜んでいる鉱山の仕組みがよく分からぬ。上の階層には「レッサー」コボルドがふらついてて、コボルドは穴蔵の中で微妙な集団生活を営んでいる。いつでも騒がしいので、ちょっとやそっとの騒ぎじゃ寝ているコボルドは起きない。この設定は「一気に集団で襲われることなく、ハルヒロたちくらいのレベルでもこまめに数匹単位のコボルドを討伐出来ますよ」ってことなんだろうが、コボルドの生活環境がイメージ出来ない変な設定なんだよな。あいつらが何を食べてどういう生活習慣なのかが分からない。同じ生物種なんだから夜行性とか昼型とかいう設定は似たり寄ったりのはずだし、他のコボルドが起きて活動してる時間帯は大体他の連中も起きてるんじゃないのか? 横穴みたいな狭っ苦しいところに数匹重なって寝てた描写があったが、あれは家族なのか? どうやって食料を得て生きていて、他の群れとの接触はどの程度あるのか? なんか、色々分からない。

 ただ、この世界はモンスターの生活環境までは深く考える必要はないらしく、とにかく「3〜5匹くらいの群れと時たま戦闘になるよ」というフィールドがこの鉱山らしい。……と思ったら、下の層に下りたら今度は農場が開けた。すげぇよな、農耕に牧畜、完全に人間レベルの生活を営んでいる。こいつら、わざわざ鉱山内部でじっとしてる必要ないんじゃないの? こんだけの文化レベルがあるならさっさと外に出て人間と交流すればいいんじゃないの? ゴブリンの時も同じこと思ったけどさぁ。変な世界だよな。そもそも鉱山の4層だか5層だかにあんな広い農地が広がってるのも謎だ。「ダンまち」の時も同じような現象があったが、あっちの「ダンジョン」は完全に未知の領域と定義されてたからまだいいんだよ。この作品の場合、一応「鉱山」って言われてるのに……人間の立場がめちゃくちゃ弱くて、かつて開拓した農地をコボルドに奪われたってことなのかなぁ。

 そんなよく分からないフィールドに舞台が移ったわけだが、ハルヒロたちパーティがやることは大して変わらない。各人が少しずつレベルアップを果たしているおかげで戦略の幅も広がり、敵が強くなったといっても戦闘の緊張感は逆に低減している。特に今まであまり活躍してないように見えたシホルが便利な魔法を覚えたことで、集団でのリアルタイムバトルは割と楽に処理出来るようになったらしい。そして、戦略の幅が生まれ、お互いに戦闘中に余裕が出てくると……噛み合わないパターンも出てくるということで。何故かここで突然浮上した「ランタが浮いてるんじゃないか」問題。これも今回あんまりしっくり来なかった部分なんだよな。先週まではメリイさんの問題をずっと扱っていて、それが解決したと思ったら今度はランタをやり玉に挙げるのか。どうせ今までだって同じようなノリで憎まれ口を叩きながらそこそこ上手くやってきたんだから、わざわざ藪をつつく必要も無かったと思うのだが。まー、戦闘中にランタのせいで命が危なくなったらそんなことも言ってられないのだろうが……今回のハルヒロの行動、あんまり積極的な理由が感じられないんだよね。他のパーティメンバーもランタに辟易してるとかなら分かるんだけど、別にそんな様子もなかったしねぇ。正直、集団行動に向いてる向いてないって問題ならシホルやメリイさんだってそんなに変わらないしなぁ。ハルヒロは「リーダー」って言う言葉でちょっと気負いすぎてるんだろうね。マナトみたいに器用に人間関係が調整出来ればいいのだが、それが出来ないハルヒロが無理をしてしまったせいで、ランタとの関係性は改善するどころか妙にぎくしゃくしたものに。それでも気にせずに「仕事をこなす」ランタさんはむしろ偉いと思うで。

 こんな微妙な状況で、うっかり遭遇しちゃったデッドスポットさん。先週の時点で「遭わないように気をつければ……」みたいなこといってたのに、さっそく遭っちゃうあたりがこのパーティの抜けてるところだよなぁ。なんでこの階層まで下りてきちゃったんだよ。まだお試しなんだから、慎重に慎重に進んでレベルあげしなさいよ。これでメリイさんが返り討ちにでも遭ったらマジで洒落にならんからな.

 それにしても、率先して案内役を務めてくれるメリイさん、完全に「便利で強いおねーさん」だ。偶然とはいえ、ハルヒロたちは良いユニットを拾えたもんである。

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<赤>

 

 

Ahn-Crop Crasher アン一門の壊し屋 (2)(R) U

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

3/2 速攻

督励 - 対象のクリーチャーは、このターンブロック出来ない。

 名前の読み方は「あん〜もん」ではなく「あんいちもん」なのでご注意。英語名を見れば分かるだろうが「アン」という何らかのコミュニティの一員という意味なのだが、日本語版だと絶妙に分かりにくいな。さておき、アンコモンに与えられた督励の入門編。3マナ3/2速攻というナイスバディに、相手クリーチャーのブロック制限まで持っている。なんかどこかで見た気がする、という人はなかなかの記憶力を持つ人で、実はこれ、「ヴォルダーレンの決闘者(SOI)」の焼き直しと言える能力だ。「決闘者」の方は187能力でブロックを制御してワンパン入れる。こちらのクリーチャーは1マナ軽くなり、攻撃のたびに何度も利用可能になったが、その分督励で使用制限がかかったというわけだ。「決闘者」は当時の環境でも充分決定力になるダメージメイカーだったわけで、1マナ軽くなり、再利用可能なこの牛はダメージレースを大きく左右する強烈な存在。攻めのデッキならば確保必須。そうでなくともこのステータスなら文句無しで一線級だ。

 

Battlefield Scavenger 戦場のゴミあさり (1)(R) U

クリーチャー・ジャッカル、ならず者

2/2

あなたは、〜が攻撃するたびにこれを督励しても良い。

あなたがクリーチャーを督励するたび、手札を1枚捨てても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。

 なかなか面白いデザイン。当ブログでは文字数削減のために勝手に督励のフォーマットを省略していたのだが、こいつはそのフォーマットで書けないという悩ましいクリーチャーだったのでテキストは割とそのままになっている。「クリーチャーを督励する」というのはキーワード能力となった督励に定義された効果であり、これを行うことで、こいつの誘発型能力が誘発するという2段構えの能力。これにより、自身だけでなく他のクリーチャーの督励でもルーター能力が起動出来るようになった。こいつ自身は2マナ2/2と普通のステータスなので、あんまり督励をトリガーすることは出来ない。督励デッキに組み込んで周りのお友達に頑張ってもらい、こいつは脇でのんびり見ているのが主な仕事になるだろう。そう考えると、単体では活用しにくいからそこまで使いやすくもないのかね。督励が多いのは白、赤、緑。手札を捨てた時の誘発能力が多いのが黒、青。うーん。

 

Blazing Volley 猛火の斉射 (R) C

ソーサリー

〜はあなたの対戦相手がコントロールする各クリーチャーにそれぞれ1点のダメージをあたえる。

 ありそうで無かった呪文。「相手のクリーチャーにだけ1点」は「サイムーン(INV)」とほぼ同じだが、あちらはマルチカラーのインスタント、そこを赤単色だけで処理出来るように調整し、結果的に1マナのソーサリーになった。基本的な使い方は「微震(8ED)」と同じだが、自軍に被害が及ばなくなったおかげでかなり使いやすくなったし、戦闘後に追加で打ち込むことで案外馬鹿に出来ない効力を発揮する。ただ、今回は−1/−1カウンターとの絡みのせいなのか、タフネス1のクリーチャーというのが他の環境よりもかなり少ないため、単体でごっそりアドバンテージを得るような使い方は難しいかもしれない。苗木とか霊気装置みたいなトークンも少ないからねぇ。白が相手の時だけは戦士トークンがそこそこ見込めるので、サイドインが基本になるかな。もし3枚くらい引いた場合は、一気にまとめて撃つモードも視野に入れれば面白くはなるかも。

 

Bloodlust Inciter 血に飢えた振起者 (R) C

クリーチャー・人間、戦士

1/1

(T):対象のクリーチャーは、ターン終了時まで速攻を得る。

 「戦闘塁壁(ROE)」と同じ起動型能力を持った小兵。速攻を与える能力は過去にもいくつか作られているが、こうしてタップだけで起動出来る例は意外に少なく、制限無しだと「戦闘塁壁」「悪忌の教練官(SOK)」の2枚だけ。起動にマナがかからないことにより、後続クリーチャーをマナの負担無しに支援出来るのがこの手の能力の強みだ。そして、過去の先輩に比べてこいつがすぐれているのは、1マナととにかく軽いこと。これさえ置ければ2ターン目以降のクリーチャーが全て速攻になるわけで、先手で始められれば相手を2ターン先んじる計算になる。2ターン目、3ターン目の攻防を考えれば与えられるダメージのトータルは5点6点も期待出来るわけで、1マナのカードとしては申し分ない。また、今回の赤は督励能力者が多く、殴り始めまでの速度は大きな意味を持つ。相手も督励持ちが出たら殴る前に処理しようとするはずで、1ターンの差が戦況を大きく変える可能性があるのだ。今まであまり注目されなかった能力だが、ここに来て注目される役割になるかもしれない。

 

Bloodrage brawler 血怒りの喧嘩屋 (1)(R) U

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

4/3

〜が戦場に出たとき、手札を1枚捨てる。

 ふぁーーー。2マナ4/3。そんなカードを赤に与えてしまっていいものか。そりゃもちろんデメリットはあるが、こんなもん……いくらでも使い方はあるじゃんよ。戦場に出たときに手札を捨てるクリーチャーというと、どちらかというと黒の系譜。クリーチャーカードしか受け付けないというベテランのグルメさん「隠された恐怖(10ED)」は時代によっては構築でも駆け回った名カードであるし、2マナという軽さを活かした「ドレカヴァク(DIS)」や「トロスタッドの死騎手(SOI)」は、それぞれ暴勇・マッドネスというブロック・ギミックと噛み合わせてリミテッドを賑わせたカードだ。そして、「トロスタッドの死騎手」たちはまだ3/3どまりだったにも関わらず、今回はなんと4/3。しかも赤だ。一応赤も手札を捨てる系譜があるにはあるのだが、部族も考えると直接の先輩になるのは「ミノタウルスの探検者(ODY)」なのかな? どんだけパワーアップしてるんだよ。白と組み合わせれば不朽クリーチャーを墓地に送りながら攻められるし、黒と組み合わせればミノタウルスギミックを活かしながら手札枚数を減らして前のめりに。構築まで見れば未だマッドネスは現役ときている。この1枚の存在で、「回転翼機」を失って死に絶えた赤黒マッドネスが息を吹き返す期待もないではないぞ。

 


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 恋人出来てたりあと少しで結婚のところまでこぎ着けたり、なんだかんだで割とリア充生活してる六つ子、第23話。まぁ、十四松はともかく今回のチョロ松は末期も末期だけども。ライジングな割には素直にあそこまでこぎ着けられたんだから、やっぱりダヨーン族って神なのでは。

 先にBパートに簡単に触れます、「ダヨーン族」。この話で注目すべきは、実は珍しく六つ子が「上」と「下」に分かれたというところ。おそ・チョロとか一・十四のようなコンビで展開することは多いが、3対3に分かれて行動しているのはなんだか珍しい。そして、上下に分けた時にどれだけ上3人が頼りないかが分かったのは収穫だ。一応、上の突っ込み役はチョロ松のはずなのだが、これが致命的に使えない。また、おそ松・カラ松の2人も、明確に突っ込ませないヌルッとしたイカれ方なのでチョロ松の平坦な突っ込みを受け付けにくいのだ。今回上3人のハイライトといえば飲み屋で管巻いてる兄貴面してるシーンくらいで、あとの部分では単なる「ながされた奴ら」である。それに対し、数字+トド松の構成になる下3人は色んな意味で頼りがいがある。キレのあるボケに丁寧な突っ込みのトッティ。ボケ倒すことも可能な変幻自在の3人組。ダヨーン坂を転がり落ちてる時の3人も、上の兄弟の束縛がないせいかやけに楽しそうだった。案外、この3人だけだったらイカれた上2人をトド松が支える形で上手くいく家庭になっていたかもしれない。返す返すも、上2人の残念っぷりが悔やまれるな……。まぁ、オチは文字通りクソだったので後は略。

 そしてAパートの「灯油」。何故今回Aパート感想を後に回したかというと、下手したらこれまでで一番好きなんじゃないかっていうくらいにハマったナイスエピソードだったため。あのね、私も兄弟の多い家庭に生まれたんです。さらに、冬場は寒さが厳しくてファンヒーターをよく使うような環境で育ったんです。今回の灯油エピソード、あり得ないくらいによく分かるんですよ、この空気。ヒーターが灯油切れのアラームを鳴らしたあの瞬間の緊張感。今回六つ子は「さっさと誰か入れてこいよ」って言ってたけど、灯油入れるのってすげぇ面倒なんだよ。ポリタンクから直接だばだば入れるわけにいかないからしょうゆチュルチュル(ポンプね)を使わなきゃいけない。これをシュコシュコやってヒーターの灯油缶いっぱいにするのって結構時間も手間もかかる。当然、灯油は室内に置くわけないのでこの作業は全て極寒の屋外でやらなければいけない。あげく、ポンプを缶から抜く時にほぼ確実に手に灯油が付く。これが石けんでこすってもお湯で洗ってもなかなか匂いが取れない。もう、灯油を入れるのはうんざりだ。私は幼少期、兄と2人部屋で生活していたのだが、ヒーターは2つに分けられた部屋の俺のテリトリーに置かれていた。もう、生まれながらにして「灯油を入れるのは弟の仕事だから」と決定づけられていたのだ。今にして思えば本当にクソみたいな設定だ。とにかく、そんな風に灯油というのは兄弟にとって大きな大きな問題の1つなのだ。

 そして、松野家兄弟がこれを巡って争うとき、見事なまでの策謀と下衆の思惑が交錯する。冒頭、平凡な冬の居間のワンシーンかと思いきや、ここから戦いが始まっている。トド松は献身的におそ松にお茶を出している! さらに、十四松は既にこの時点で寝ている(あと、チョロ松が読んでる本は「自意識との付き合い方」っていうやたら分厚い本。横書きのくせに開きが和書っていう謎の本だ)。第1ラウンド、こたつ争奪戦ではカラ松が一歩出遅れる。横入りしようとした時の他の4人の真顔が怖い。しかし立場の弱いカラ松も末っ子トド松相手には何とか兄の権利を行使出来るようで、こたつに5人が無理矢理入ったところで第2ラウンドに移行。

 互いに声に出さずに牽制し合う5人だが、真っ先にやり玉に挙げられるのは(当然)カラ松。しかしこれには理由があり、なんと「昨日も一昨日も俺が行ったんだ!」とのこと。つまり、残りの連中は「とりあえず灯油は一番クソなカラ松に入れさせればいい」と思っていたわけだ。実際、6人の中で最も心優しいカラ松は昨日まではその立場に甘んじていたようだが、流石に3日連続はおかしいと気付いた。どうやら今晩ばかりは鉄の意志で動かない。それにしても、ファンヒーターの灯油を毎日補充しなきゃいけないってことは、当然家から出ないニートは毎日毎日つけっぱなしにしてるってことなんだよな。……光熱費、馬鹿にならないよ……親御さんも大変だ(今更)。

 予定が狂った残り4人は、「寝ている」十四松を除外しての押し付け合い。ここで一松、先行逃げ切りの「寝たふり」。十四松の後を追う形になるのは仲の良い一松ならではの作戦だ。ここに外道神おそ松からのバーニングこよりアタックが炸裂するも、鉄の意志で守り抜く一松。そしてここでおそ松に尿意。策士トッティの先見の明がここで活きる。トド松と感性の近いチョロ松はいち早くこの状況に気付く……が、ここで突然おそ松らと協力しての末っ子いじめにシフト。ようやくここに来て一番シンプルな手段、「暴力」に出る。末っ子という立場の弱さを見せつけられて劣勢のトド松。そして、追い詰められたことで「6人で最も危険な男」が牙をむく。死なばもろともの換気アタック。これによって状況は最悪の持久戦に持ち込まれるかと思ったが、ここで最悪よりも最悪の展開、寝ていたと思われた十四松が寒さのために化けの皮を剥がされ、驚異の「寝たふり」が発覚する。そうだ、いつだってこの六つ子のトラブルにはこの男がいたのだ。

 この異常事態、処理が追いつかない5人に、十四松が追い討ちをかける。「灯油が切れている」という発言をわざわざ口にすることで戦況を一気にクライマックスへ。ついでに温かいスープで自分だけ逃走する奇行は流石の十四松。相も変わらず振り回される5人は、このまま放心状態で幕を下ろすものかと思われたが、十四松の最後の一撃は、「チョロ松名指し」というあまりにも危険な一手だった。もう、彼の思考が全く読めない。彼がチョロ松をどう見ているかも読めない。そして、これで決着するということは、やっぱりこの世界は十四松を中心に回ってるってことだよな……。敗者チョロ松。決まり手「十四松が怖い」。

 今回のまとめ。「カラ松優しい」「トド松ヤバい」「十四松もっとヤバい」。

 いつも通りですね。

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Lay Bare the Heart 心臓露呈 (1)(B) U

ソーサリー

対象の対戦相手は手札を公開する。その中から伝説でも土地でもないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーは、そのカードを捨てる。

 キルアVS解体屋ジョネスみたいなイラストがなかなかグロい。今の漫画だとワンピースのローの能力の方かな。さておき、なんかもう間違い探しみたいで色々と苦労している様子のハンデス呪文の新作。基本的に「見て選んで捨てる」系のハンデスは3マナと1マナに位置していることが多く、3マナ以上なら「強要(9ED)」をベースにして好きなものを捨てさせられる形、1マナなら「強迫」と「村八分」(最近なら「過酷な精査」)の2つに代表されるように、かなり対象を絞った捨てさせ方になる。間を取って2マナのデザインというと、最近はヒット作の「精神背信」があり、3マナ以上という制限はあるものの、大体のデッキは3マナ以上にキーカードを置いているし、ついでに環境にマッチした追放効果というボーナスもあったことで、コントロールの友として活躍を見せた。今回のカードはそうしたセット独自のギミックを応援はしないが、かなり手広く対象を拡大し、3マナの効果にギリギリまで迫ったもの。土地を捨てさせられないのは倫理的観点からしょうがないが、その脇にこそっと書かれたレジェンド無視の制限は現時点ではあまり大きな問題にはならないはず。現行スタンダードでこれを逃れられるのは「キランの真意号」とか、せいぜい「大天使アヴァシン」くらいじゃなかろうか。過去に作られた2マナハンデスの中でもトップレベルに広い対応能力があるため、スタンダードはもちろんだが、モダンクラスでもそこそこ採用を検討出来るスペックである。まぁ、まずは「思考囲い(THS)」が使えないかどうかを考えるのが優先だろうけども。墓地環境だし、多少はね。

 

Liliana, Death’s Majesty 死の権威、リリアナ (3)(B)(B) M

プレインズウォーカー・リリアナ

<+1>: 2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。あなたのライブラリを上から2枚墓地に置く。

<-3>: 対象の、あなたの墓地に歩くリーチャー・カードを戦場に戻す。それは、本来のタイプと色に加えて、黒のゾンビでもある。

<-7>: 全てのゾンビでないクリーチャーを破壊する。

【5】

 新リリアナさんもお目見えだ。登場するたびに多方面に迷惑をかけるギデオンと違って、リリアナさんのカード化は空気を読んでほどよい場合が多い。ヴェールを使ったときはちょっとはっちゃけたが、その他のリリアナさんは「そこそこ構築で活躍」くらいのバランスを保ってくれる良い人なのだ(「リミテですらしんどい」とかいう1枚は置いとくとして)。さて、今回はどんな素敵な技を見せてくれるのだろう。

 5マナという設定はそこそこのハードル。このコスト域まで行くと、それなりにゲームを決める能力が無いとデッキインされにくくなる。そうしてみると、プラス能力のトークン生成はやや抑えめか。同じコスト域の「原初の狩人、ガラク(M13)」に劣っているのはちょっと気になるが、でもまぁ、墓地を肥やしながらという小技も効いているし、あんな脳筋馬鹿と比べる意味も無いか。初期忠誠度がそこそこあるので、プラス能力はとりあえず身を守れるというだけでもOKだろう。小マイナスは「ゾンビ化」。デザイン面を考えるとプラス能力でガンガン落としたカードをこいつで拾い上げるのが理想なのだろうが、そのためのコストとして3はやや辛い。どうせなら最初から墓地を肥やすタイプのリアニデッキを組んで釣り竿の1つとして使う方が正しいのかもしれない。プラス能力で時間を稼ぎ、少しずつアドバンテージが取れそうな大物を釣り上げていくムーブが理想的な展開だろう。となると速いデッキは難しいので、やはりじっくり腰を据えたコントロール、しかもクリーチャーがそれなりの数入ってるデッキとなると、おそらく「イシュカナ」あたりが入っている昂揚タイプのミッドレンジが相応しい居場所になるんだろう。現環境だとちょっと厳しいか? でもまぁ、やってやれないこともない。序盤に「最後の望み、リリアナ」を出して墓地サポートしてもらうなんてのも面白かも。大マイナスも一応他の能力と組み合わせることが想定されているが、普通の奥義と違って「使ったら勝ち」でないのは厳しいし、下手したら相手にも効かない可能性すらあるっていう。奥義を目指すムーブよりも、やはり何度も使えるリアニ役として、釣り名人を狙うべきカードだろうな。ウラモグ釣り上げてニッサにキレられるリリアナ。バラルを釣り上げてチャンドラにキレられるリリアナ。このおばちゃんならやりかねないから怖い。

 

Liliana’s Mastery リリアナの支配 (3)(B)(B) R

エンチャント

あなたのコントロールするゾンビ・クリーチャーは+1/+1の修正を受ける。

〜が戦場に出たとき、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。

 ゾンビトークン2体といえば「ギサの招集(SOI)」をベースにすれば大体4マナ弱の効果。「闇の救済(EMN)」も2体のトークンなら5マナかかる。このカードは大体同じコストで2体のトークンを出すが、なんとサイズは3/3。しかも周りのゾンビを全部増強しているのだ。今回黒にはナチュラルにゾンビがたくさん生息しているし、白や青も含めれば不朽クリーチャーが全部強くなるのはかなり適用範囲が広い。流石に「永遠の見守り」のようなコワレでこそないが、これ1枚でも充分レアの貫禄がある。かてて加えて、ゾンビは他の種族に比べてもロード・クリーチャーが豊富な種族。またここに新たなゾンビ支援が加わったとなれば、リリアナさんの住み家であるイニストラード環境のカードとも手を組んで、何か楽しいデッキが組めそうではないか。「リリアナの誓い」も入れて、ついでに「守護フェリダー」でもなかなか面白いデッキが組めそう。ゾンビを動かす際は厚切り肉に気をつけてね。

 

Lord of the Accursed 呪われた者の王 (2)(B) U

クリーチャー・ゾンビ

2/3

あなたのコントロールする他のゾンビは+1/+1の修正を受ける。

(1)(B)(T):全てのゾンビは、ターン終了時まで威迫を得る。

 ロード! しかもアンコか! ロードというとレアのイメージが強いのだが、何故かゾンビはアンコロードにも恵まれており、過去には「アンデッドの戦長(TSB)」や「戦墓の隊長(DKA)」なんかが登場してその時代のゾンビデッキを盛り上げている。まぁ、ここ最近は「鋳造所の隊長」もアンコで提供されているし、ロード能力をリミテッドでも楽しんでもらおうという方向性にシフトしているのかもしれないが。3マナという平均的なコストにきっちり増強能力を備えたお手本のようなロードで、リミテッドで2枚3枚集まったときには祭りが発生しそう。そして、いつも通りに1つ追加された能力は、「墓の収穫(EMN)」のときに一切省みられなかった「ゾンビに威迫つけるよ」というギミックである。威迫は「すげぇおっかないもの」につく能力なのでゾンビにぴったりのはずなのだが(畏怖の後継能力だからね)、いかんせんイニストラードのゾンビはコントロール寄りののんびり種族だったのであまり噛み合っていなかった(そもそもイニストゾンビがクソ弱かった)。今回ゾンビが手を組んだのは白と青。頭数も増えたし、黒は暴勇方向への速攻デザインも狙っている様子。さぁ、ゾンビが火を噴くか。

 

Miasmic Mummy 瘴気ミイラ (1)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、ジャッカル

2/2

〜が戦場に出たとき、各プレイヤーは手札を1枚捨てる。

 得なのか損なのか分からない能力を秘めた黒熊。過去にもこうした能力を持つ黒クリーチャーはいくつか存在するが、興味深いことにその多くがネズミで、「耳裂きネズミ(JDG)」や「朽ちゆくネズミ(CON)」、それに「要塞の鼠(FUT)」なんかが近いデザイン。やはり2マナで手札を捨てるカードの始祖ともいえる「貪欲なるネズミ(M13)」の存在が大きいのだろう。こちらはネズミではなく、大先輩と違って形式的にアドは取れないが、その分2/2というまっとうなボディサイズを持っているのであまり考えずにデッキインしやすい。出来ればディスカード経由で自分だけ墓地を利用出来たり、自分の手札が残っていない状態で使ってアドを稼げれば満足度も高いのだが、おそらくこの環境で「自分だけ墓地活用」ってのは難しいだろう。となるともう1つは2マナでそこそこサイズのクリーチャーを出しつつ赤黒の暴勇ギミックをサポートするというのが狙い目になる。これなら潜在的に「得」も取れる。上手く居場所を見つけてあげたい1枚。

 

Nest of Scarabs スカラベの巣 (2)(B) U

エンチャント

あなたがクリーチャーの上に−1/−1カウンターを1つ以上おくたび、その数に等しいだけ、1/1で黒の昆虫・クリーチャー・トークンを生成する。

 黒らしさを発揮する−1/−1カウンター応援団。相手をいじめた上で更にトークンまで得られるというのはかなりの報酬で、なおかつこの手のカードには珍しく、「置いたとき1つ」ではなく「置いたら置いた分だけ」キャッシュバックされるので、例えば「黒の太陽の頂点(MBS)」みたいなカードが登場すれば、除去が莫大なトークン製造手段になり、勝ちに直結するカードになる。今回は自他を含めて様々なクリーチャーにカウンターを乗せるギミックが楽しめるし、過去のカードと組み合わせると色々と夢が見られそうな1枚だ。「真夜中のバンシー(SHM)」とかどうでしょう。

 

Never 不帰 (1)(B)(B) R

ソーサリー

対象のクリーチャーかプレインズウォーカーを破壊する。

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Return 回帰 (3)(B)

ソーサリー

余波

対象の、墓地にあるカード1枚を追放する。2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。

 カード名を組み合わせて「never to return」になると「決して戻って来ない」という「不帰」の意味だけになるが、今回はそれが別々になっているので、下半分は帰ってくる。……いや、本人はやっぱり帰ってこない。上半分は単純明快「英雄の破滅(THS)」のソーサリー版で、最近のカードなら「破滅の道(BFZ)」と大体同じ。これだけで値千金の効果で、すでにギデオンがどうなるか分からないと話題になっている環境だけに、黒がPWに触れるカードは本当に大事だ。構築クラスでの活躍も見込めるだろう。下の効果は「よろめく帰還(SOI)」と大体同じなので1マナ程度の効果なのだが、まぁ、上の効果が強すぎるのでそれにほんのボーナスとしてついていると認識するのが無難だろう。一応相手の不朽カードを叩くことが出来るし、上のモードと組み合わせて相手クリーチャーを「never to return」して下さいよ、ってことだ。メインで入れておくと万能除去+墓地対策になるので、実は現在の構築環境だと割とニーズが高いんじゃなかろうか。

 

Painful Lesson 痛ましい教訓 (2)(B) C

ソーサリー

対象のプレイヤーはカードを2枚引き、2点のライフを失う。

 こちらも間違い探しじみてきた黒のドロー呪文の新作。元々「ライフを払ったら何でも出来る」ってのが黒の特性だったが、これが純正ドロー呪文としてまとめられたのが「夜の囁き(5DN)」。2マナ、2ドロー、2ルーズと綺麗なデザインだ。これが相手プレイヤーも対象に取れるようになり、ダメージソースとしても使えるようになったのが「血の署名(M15)」だ。こちらは利用範囲が広がったのでダブルシンボルになっている。その後はこの手のドロー呪文は3マナコモンで提供されることが増え、ご存じの通り「骨読み(ORI)」「誘惑に負けて」などの佳作が多く作られている。今回はそんな中から「血の署名」と全く同じ効果になっており、コストがダブルシンボルから3マナシングルシンボルに調整された。まぁ、相手プレイヤーに使うタイミングはほとんど無いので、ぶっちゃけ占術を失った「骨読み」だな。手札調整の機能は低下したが、まぁ、いうてもドローですから。適材適所で。


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 風呂敷がたたまれまくっていく、第34話。いや、正確には全然片付いてないので、「片っ端から導火線に火をつけていく」みたいな表現の方が正しいのかもしれないが。終わるなー。

 ほぼ全ての局面で「正体の判明」が終わり、直接対峙する対象が誰なのかが明確になった(決着がついて顔に落書きされる奴もいた)。分かりやすすぎるところだと臨也VS静雄の最終戦。化け物を相手にした臨也は返り討ちにあって負傷。手の届く範囲にまでプレデター静ちゃんを招き入れてしまい絶対絶命。みっともなく身体を引きずりながら逃げる臨也にいつもの飄々とした様子もなく、流石にここから奥の手があるようには見えないのだが……しかし、足跡をごまかしたり、そういう姑息な手を使って静ちゃんをまこうとしていないあたり、確固たる目的があってどこかに逃げているようにも見えるが……この対決の決着はどこで訪れるものか。

 ついにカミングアウトを果たした杏里とワゴン組。ワゴン組のシーンだけやたらと作画がへちょいのはどうにかならんかとも思ったが、まー、湯馬崎の顔が適当になってもあんまり困らないから別にいいか。現在の池袋の状況を説明するために罪歌を紹介し、自分の正体を明かす杏里。トンデモな説明だったが既にセルティを知っているドタチンたちは割とあっさりその説明を受け入れ、化け物扱いされるのではないかと怯えていた杏里を安堵させる。このあたりが今回のサブタイトルにもなっている「以心伝心」の正の側面。湯馬崎のスイッチは相変わらず変な方向に入ったが、杏里に対しては沙樹ちゃんも含めてみんな好意的。まぁ、今更実害のなさそうな物の怪が1匹増えたくらい、どうってことないわな。もし、これまで杏里がどういう人生遍歴を歩んできたか、過去の事件で罪歌がどのような役割を果たしていたかを事細かに説明すれば反応もまた違ったのかもしれないが、今はそれどころじゃないし。とにかくシステムさえ分かれば混乱の沈静化、そして狩沢さんの救出の目処は立つのだ。

 そう、ここに来て狩沢さん。流石狩沢さんだぜ、まさかこんなクライマックスで物語のキーになるとはね! 鯨木さんの名刺を持っているおかげで一気に重要度が上がった悲劇のヒロイン(?)は、なんと手持ちのカラコンで罪歌の波をかわすというスペシャルなアイディアを思いついた。いや、それで行けるのかよ。罪歌も大したことないな。ついでにうっかり那須島たちの隣を通り過ぎたおかげで、彼らが話している内容が聞こえてきた上に、贄川さんの存在まで確認。うっかり目撃しちゃうポジションとしては最大限の働きだ。この事件が無事解決したなら、その3割くらいは狩沢さんの手柄と言っても過言ではないだろう。一方その那須島、ひょんなことから因縁の杏里との再会を果たす。贄川さんに電話をするだけでもちょっと勇気が必要だったと思われる杏里だが、電話に出たのは憎き那須島。罪歌を巡る戦いは、互いを認識したこの時点で一気に「杏里VS那須島」という男女の関係に収束した。那須島は本当に「ぽっと出のラスボス」感が凄いな。あんなどうでもいい男だったのに。

 那須島が狙っているのは帝人(ダラーズ)。しかし、その帝人は六条・正臣コンビの狙いをすでに読み切っており、六条の方はブルースクウェアの連中に任せ、ここで一気に正臣との直接対峙を図った。まぁ、帝人の方からすれば六条の動きさえ牽制できれば、正臣1人くらいならいくらでもコントロール出来る算段だろうからな。実際、久しぶりの親友の再会は、完全に帝人が主導権を握った状態で行われた。既にコワレモードが安定してしまった帝人は、正臣と対面した程度でその精神性はブレない。対して正臣の方は予想外の邂逅にパニクってしまい、うっかり懐かしくて良い雰囲気を出してしまっているが……帝人はそんなことは意にも介さない様子。この関係性もある意味「以心伝心」ではあるのだが、どうにもマイナスの印象の嫌な伝わり方。この最後の局面で、ダラーズという透明な組織がどんな徒花を咲かせることになるのか。

 かつてはカラーギャングたちがしのぎを削ったこの池袋の空は、現在は漆黒の闇に覆われている。そんな「黒」を最初から自分の色として守り続けてきたのが、首無しライダー・セルティである。そんな「黒」を求め、その対極にある「白」の新羅が歩き始める。彼の宣誓は、本人も言っている通りになかなかひどいものであり、「自分がセルティと一緒にいるためなら、セルティの幸せなど二の次だ」と言っている。それでも新羅は止まらず、この物語の主人公であるデュラハンのために動き続けるのである。新羅・静雄・臨也という「三人」の関係、新羅はそこに杏里・帝人・正臣の関係性を重ね合わせていた。かたや、秘密など一切持たずに直に触れ合い続けたせいでぶっ壊れたやんちゃ坊主たちの愛憎劇。かたや、互いに秘密を明かすことが出来なかったために、思い合いながらも引き裂かれた歪んだ優しさ。新羅は、かつての3人にセルティという4人目が加われば違った関係があったかもしれないという。杏里たちにとっての「4人目」になりうるものは、この池袋に存在しているのか。それとも、この池袋という街そのものが、彼らの関係性を取り持つキーとなるのか。

 終焉を待ちましょう。

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 もう薄い本すら必要ないんや! 第9話! 今回のエロシチュエーション、昨今のエロアニメの中でも突出してた気がしますね……いや、このアニメは決してエロアニメではないのだが……やっぱりダクネスさんとその他諸々のファクターって、何か1つでも歯車が狂ったらセクシャルハザードが起こってしまう危険性を孕みまくった状態なんだよな。

 もう、今回はストーリーが云々を語る意味は全く無い。とにかくいかにしてこのエロが成されたかを考えることしか我々に出来ることはないのだ。そしてこれを解明することが、「何故カズマはこんな性的なメンバーに囲まれているのに一切欲情しないのか」とか「普段どのように処理しているのか」という部分を解決する糸口になる。まず、カズマさんも(2回も死んでるけど)健全な青少年なので、人並みの性欲はある。そのラックでもって確実に「お宝」をスティール出来る特異体質からも確認出来るだろう。業界のレジェンドであるリトさんと違って相手が女性だろうが平気で外道な行いも出来る素質があるし、普段からそういった凶行に及ばない原因に「仲間想いだから」とか「モラルを遵守するから」といった理由は通用しない。その上で、わざわざ金を払ってまでして(有料だよね?)サキュバスさんのお店に出向いたということは、やはりそうした対象としてはメンバー3人を見られないということであろう。「関係性が壊れるとまずいから言い出せない」とかじゃないんだ。普段からムラムラしてる様子もないし。暖炉の前での宵の一時、アクアもダクネスもだらしないおっぱいがぶるんぶるん揺れてホントにけしからんくらい無防備だったのに、カズマの冷ややかな目線はアクアのこれ以上育たない知性なんかに向かっていた。カズマの中で、アクアやダクネスは性の対象ではなく、「ダ女神」と「イカレた女騎士」でしかないのだ。こんなに作画班が乳を揺らしてくれているというのに。アクアの垂れ乳は昨今のアニメ作画では類をみないくらいに残念なのに!(だからこそそそるものがあると一部で評判です)

 しかし、そうした「視界の外」にあった性的欲求も、サキュバスの一押し、「夢かもしれませんね」で割と簡単に瓦解したのが今回の最大のポイントといえるだろう。風呂場に入ってきたダクネスを前に、(おそらく童貞で間違いない)カズマがどっしりと構えていられたことは、「夢である」という誤解もあるだろうが、普段から性の対象として見ていないという事実もあるのだと思われる。その上で、勘違いをしたことでサービスを求めたというのは、ドライな打算もありつつ、「まぁ、改めて見てみればこいつも良い身体してるじゃねぇか」という、本人の台詞そのまんまである。ようやく、ダクネスの「残念成分」を取っ払って、女性としての肉欲部分に食い込むことに成功したのだ。今までどれだけ残念成分によるバリアが強力だったのかってことだよなぁ。どれだけ性格が悪かろうが、人格に問題を抱えていようが、あれだけのむちむちパッツンボディ(さらにルックスも標準以上なのではなかろうか)を前にして一切欲情しないというのは、よっぽどダクネスに懲りていたということ。ダクネスの全ての人格を見ないようにしていたということ。それがようやく、今回開け放たれたのである。

 そして、この「うっかりカズマの性の解放」は、普通なら成立するはずがない。もし風呂場に入ってきたのがアクアだったらカズマはゴッドブローによって一瞬であの世に送られていたはずだ。しかし、悲しいことに(?)入ってきたのはダクネスだった。常識を知らず、押されれば答えてしまう性癖の持ち主だった。これでダクネスが一も二もなくホイホイと言うことを聞いちまったら、それはそれでお話は終わりだ。何しろすぐさま「実は夢じゃなかった」ということが判明するわけで、一度の過ちは既成事実として刻印される。ダクネスの方は「カズマはサキュバスに操られていた」という諦め方が出来るが、カズマの方は、万一ダクネスに手を出していたら、その事実はずっと彼の中に残り続け、なし崩し的に、グループ内にセフレを囲う状態になっていたに違いない(とてもじゃないけどダクネスとカズマが真剣につきあえるとも思えないが、一度既成事実を作ってしまったカズマがそれだけで終わらせるとも思えない)。つまり、確実にこれまでカズマを押しとどめていた「残念成分」によるフィルターは外れていたのだ。ひょっとしたらそのままの流れで他の二人も食い物にした可能性もある。まぁ、それはそれで見てみたい展開ではあるのだが……それは成人指定マークが付いた書籍に譲るとしよう。

 ここでダクネスが守ったものは、自分の貞操に加えて、彼女のヒロインとしての魅力であった。「普段ドMと自称してて、エロいことなら何でも受け入れちゃう変態騎士」というレッテルを貼られていた彼女だったが、「実際にことに及ぶところまで押されると実は戸惑う」という、最強クラスの恥じらい設定が付与されたのである。その割にボディウォッシュまでならOK(?)だったり、ユルさもしっかり維持しており、男からしたら「良いの? 駄目なの? はっきりしないともうどうにも止まらないよ?!」という絶妙なライン上にある。いや、ライン上じゃなくて確実にアウトなんだけども。「奥手なくせに押せばオチる」。これもう、駄目じゃん。カズマ、次の夜にもう一押ししてくれればいいのに。……でもしないんだろうなぁ。あんな恐ろしい肢体が目の前に用意されているというのに、夢の世界に頼ってしまうんだろうなぁ……。なんだろう、無性に悲しくなってきた。

 何が悲しいって、こんな事にものすげぇ真剣に筆を割いて書き綴ってる自分に悲しくなってきた。なんで日本にはサキュバスがいないんですか?!

 あ、とりあえずかやのん色々ありがとうございます! ありがとうございます!

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 そういえば、声優アワードが発表ですってね。もう、昨年度の結果発表の時点で色々がっかりしたので、今年からはあんまり追いかけないことにしちゃった。毎年年末に書いてた予想記事も今年は書いてないし、実際に一切予想とかもせず、今日だってどこぞのニュースをみて「そういやそんなのあったな」くらいの反応である。

 でもまぁ、せっかく結果発表を見たのだから、一応雑感くらいは書いておきましょうね。このアワードがどのような意味を持つのかも、毎年改めて考えていけば良いのですよ。

 

 


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 菊さんの優等生的な立ち居振る舞いってのは不自由な生き方よなぁ、第10話。それでも師匠はそんな息子の姿を見て救われながら逝ったのだから、孝行な息子ではあったよ。

 時代が進む。前回で助六・みよ吉の問題は一旦置いておいて、助六の失踪によって心を痛める八雲師匠の話に。まさか、というかやはり、というか、初代助六は八雲師匠との浅からぬ因縁を抱えていた。それも、菊比古と助六の関係性をどこかに匂わせるような因縁だ。菊さんは相方に「八雲はお前さんが継ぐんだ」と勧めるほどだったし、2人は互いの落語を認め合う関係性だったから良かったが、初代助六の場合、八雲は単にやっかみから襲名を妨げ、いわば卑怯な手段で横から掠めとってしまった形。そりゃぁ因縁という以外に言葉がない。これまで親父として立派な背中を見せてきた八雲が初めて吐露した、人間としての「汚い」部分。若かりし頃の八雲が人道に外れたことをしでかしたのは事実であるし、その後の初代助六の人生を考えれば、彼はその「弟子」に恨まれ、復讐されても文句を言えない立場にある。しかし、2代目の助六はそんなことはしなかった。あくまで芸を磨き、純粋に腕でもって八雲の名を奪い取ろうと勝負を挑んできた形だ。そして、そんな「息子」に対して、八雲はまたしても頑なになってしまった。過去の過ちについては悔いているにも関わらず、そんな過去の醜い自分の姿を責められているようで、息子に対してますます意固地になってしまう。彼のそんな心残りは、助六が失踪したことでずっと彼を苦しめ続けることになったのだろう。菊さんはそんな「父親」の姿を見て、本来なら助六のことを恨みがましくも思ったのかもしれないが、そこで出てきたのは師匠を労う感謝の言葉だった。それが菊さんなりの優しさ、彼なりの孝行なのだ。

 菊さんの心遣いも分かってあげてほしい。確かに八雲師匠はひどいことをしたし、許し難い部分は間違い無くあるはず。それでも、菊比古が「子別れ」を聞きながらつぶやいていた通りに、芸については敬われるだけのものを持っており、誰にも真似出来ないものをちゃんと身につけている。最初のうちは意地だけで簒奪した八雲の名だったのかもしれないが、悔い改めた後、八雲はしっかりと名前のために戦い、励み、今の地位を確立するに到ったのである。その努力については、誰も責めることは出来ない。彼の噺家としての矜恃は最後の高座にも表れており、既に思わしくなかった身体がどれだけ彼を苦しめていても、なんとしても高座を降りず、最後まで仕事をやりきってから力尽きた。彼の強さは、間違いなく本物だったのだ。だからこそ、菊さんもついていくことが出来た。

 そうして父親を失った菊比古は「本当に独り」になったという。彼の孤独を示す出番前の一コマの空虚な様子。そして、その「独り」という表現が単なる寂しさや空しさだけではなく、オンリーワンとなり、自分の芸を磨き上げて辿り付いた粋であることを表す「死神」の一席。これまで今作では数々の演目が語られてきたが、今回の「死神」は飛び抜けて気迫のこもったものに仕上がっていた。親代わりだった師匠の死の直後にこの演目をぶち上げるだけでもとんでもない胆力であるが、それこそが菊比古の弔辞だったのだろう。師匠の真似ではない、誰のものでもない「菊比古の落語」がそこにあると、世間に、師匠に、自分に見せつける一席。そこには「独り」になった自分の姿を見つめるもう一人の菊比古が存在しており、見て、語っているにも関わらず「菊比古の落語」でしかない。画面の切り替えはあたかも2人の人間が別々に高座を演じているかのように構図を変えずに切り替わり、菊比古の落語がどれほどまでに内面にえぐりこんでいるかが描かれている。私も個人的に圓生の「死神」はトラウマになるくらいに印象深い一席だったが、この菊比古の高座も、そんな落語の歴史に名を刻む一本になったのではなかろうか。

 別離を経て得られた純化と完成。これで菊比古の芸の道はひとまず落ち着いたといってよさそうだ。休みをもらい、いよいよ全ての清算に向かう菊比古。この時代、連絡先も分からない失踪者の足跡を追いかけるのは大変な苦労があったと思うのだが、それでも落語さえあれば引き寄せられてしまうのは皮肉な縁。辿り付いた場末のそば屋で、菊比古は聞き覚えのある「野ざらし」を耳にする。そこに刻まれているのは間違いなく、助六の血なのだろう。

 このお話も、結末が近いなぁ。

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 思いの外動いたなぁ、第10話。バードがとっとと警察に自供しに行ったからひょっとしてミュトスが全部切って捨てたのかとも思ったが、あの2人の関係性ではそういうこともなさそうね。ネカマのバードの正体を見てもぴくりともリアクションしなかったミュトスさん、心死んでるのん。

 まもなく1クール終了ということで、何かしらのけじめはつけなければいけないところなのだが、どうやらここでロゴス戦は決着してしまうみたいですな。2クール目はまた別な敵キャラが出てくるのか、それとも総理との政権争奪戦がヒートアップするのか(あんまり面白くなさそうだな)。とりあえず、けじめをつけにきたミュトスさんがかなり大胆に切り込んできた。まず、これまでネットでだけ対話していたバードと対面し、お互いの目的意識を確認しつつ、「最後の大勝負」に打って出る算段。その結果バードは陽動に回り、わざわざ室長の妹さんを引っ張り出して衝撃的な出会いと別れを演出。単なる嫌がらせとも思えないので、妹ちゃんが呼び出されたのはなんか意味があるんだろうなぁ。バードの切り札にはLikoが関係していると予想されるので、そのあたりのアプリの仕込みとか、何かしらのトリガーを妹ちゃんに催眠術でセットしてるとか、そういうネタがありそう。まぁ、単に同年代のお友達の前で自分が逮捕されるっていう劇的なシーンを見せたかっただけかもしれないけど。ラテン語使ってみたかっただけかもしれないけど! まだ事件の全貌は見えてないので、ロゴス側の狙いはさっぱり分かりませんな。オロチが云々って言ってたけども……オロチってなんだっけ? エヴァでいうところのマギみたいなもんですかね。三位一体っぽいし。そのうち2つを乗っ取られるところまで完全再現だ。東京って必ずこうなる運命なのかしらね。

 バードの人身御供により、影響を受けたのはミュトスの時間稼ぎだけではないようだ。犯罪者が名乗り出ちゃったせいか、ダイハチはもう必要無いよね、ってんで突然の解散命令。ダイハチってそんなインスタントな部局だったのかよ。いや、あさみちゃんの慌てぶりからすると寝耳に水だったのは確かなんだろうけど。それにしても一昼夜でさっさと解体出来ちゃうってんだから軽いもんだ。他の連中は自衛隊やらに帰属することになるっていってたが、瀬名はまた凡河内さんと同じ職場になったりしたら……大変だな。ブラッディマリーとか鉄オタとか、ちゃんと他の部署で使ってもらえるんですかね。お荷物部隊の処理ってのはそれだけで不安が募るわ。それにしても可哀相なのはあさみちゃん。持ち前のチョロさですっかりダイハチに情が移っちゃってるのはしょうがないとして、自分が「間抜けなスパイ」だったことは上司も分かっていて、単にスパイソフトの運び屋として利用されていただけだという。こんなにも張りぼてなエリートもなかなかいませんわ。まー、あんまりエリートだと思われたことないけどさ。いいじゃん、大人しく大阪府警とか名古屋市警に出向して、立派になって東京に戻ってきなさいよ。その時まで日本があるかどうか分からんけどな。

 ダイハチがごたごたしているうちに、なんかよくわからんカウントダウンイベントからミュトス始動。その直前に偶然銭湯で黒騎とあってたりするあたりはいかにもなご都合であるが、こうしてミュトスが単体で動いたってことは、あとは最終決戦(当然ミュトスと黒騎のタイマンだろう)まで一直線ということに。総理は役に立たなそうだし、ひとまずダイハチVSミュトスの構図は動かないだろう。思いの外あっさりと、分かりやすい構図にまとまったぞ。ミュトスやバードは今までみたいに慎重に潜伏し続けてれば絶対に警察から尻尾を掴まれずに好き放題出来たと思うのだが……まぁ、「退屈」だったんだろうからしょうがないか。サイバーな攻撃手段がメインのボスキャラってなかなかアニメ映えしないからクライマックスがどういう風に盛り上がるのかが分からないのだが、既に巨大ロボはスタンバッてるみたいだし、最後はメカバトルで一花咲かせてくれるんでしょうね。

 あさみちゃん、活躍出来るかな……。

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