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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 さて、今年も書いていきますかね。毎年これがあるからこそ頑張ってアニメの視聴を続けられる、わたしの中で最大の課題にして最大のモチベーション、アニメグランプリが今年も勝手にスタートだ! 毎年掲げている目標は「文字数削減」だぜ!

 (以下去年までの記事からのコピペ)一応毎年のことなので約束事をコピペしておくと、タイトル賞の選出は何故か毎年「仮装大賞」の賞に依っており、タイトル部門以外の賞は、基本的に3位まで取り上げてある。(コピペ終わり)とはいうものの、昨年度からカテゴリに大鉈を振るって最も選考に時間がかかった「サブタイトル部門」を削減。これによって文字数も執筆時間も大幅に削ることに成功はしている。そりゃね、全部の話数が評価対象になるっていう状態だと作業量が(視聴も含めて)桁違いだったからね。この譲歩だけでも、私の老いが伝わってくるとは思うが、できる範囲で頑張るしかないじゃない。

 さて、例年通りにまずは数字から見ていくが、今期エントリーされたのは、「2023年4月期以降に終了した、もしくは現在放送中である」ことを条件として、ある程度最後まで視聴していた以下の187作品。……なんだこの数字……。この期に及んで、ついに限界突破で史上最高値を更新しました。ちなみに去年からスタートさせた「N話切り」の本数は、導入した昨年1月期が9本と多かったのだが、今年度は10月期がそれを超える11本を記録し、1年間のトータルでは16本。もし全作品の視聴を続けていたらいよいよもって200本越えの大台に乗っていたことに。まぁ、人類には不可能な数字です。ぶっちゃけ今の数字も人類には不可能なもので、私自身もかなーり適当な視聴体制になっていることは認めざるを得ない。なんとか少しでも環境改善を目指す必要があるのだが……。

 一応過去のデータと接続すると、本数の増減はこんな感じ(括弧内がショート枠を除いた数字)

7674596790

103(93)132(121)149(133)152(129)

170(148)170(150)183(157)157(135)

160(141)155(148)176(163)187(183)

 

 続いて劇場作品については、19本とだいぶ増加しつつもまだ常識的な範囲か。最近は何かというと興行収益ばかりが話題になりがちだが、ウケてるとかウケてないとか放っておいて、もっと細かいタイトルでもちゃんとファンは観に行ってくれとは思う。でも……映画って高いよねぇ……流石に2000円超えちゃうと行きたくなくなるのはしょうがないよなぁ……。とりあえず、私の視聴本数についてこれまでの数字の変化は以下の通り。

7→4→6→12→8→6→9→

171517227191319

 なお、毎年のことだが劇場作品については基本的にこのグランプリの選出基準からは外すようにしている。

 

 

○一応ある程度見ていたエントリー作品(アイウエオ順・ショートアニメは〔〕で表示)

「アイドルマスターシンデレラガールズU149」「アイドルマスター ミリオンライブ!」「AIの遺電子」「青の祓魔師 島根啓明結社編」「青のオーケストラ」「悪役令嬢レベル99」「AYAKA-あやか-」「あやかしトライアングル」「アリス・ギア・アイギス Expansion」「アンダーニンジャ」「アンデッドアンラック」「アンデッドガール・マーダーファルス」〔いきものさん〕「異修羅」「異世界召喚は二度目です」「異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する」「異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます」「異世界ワンターンキル姉さん」「ヴィンランド・サガ SEASON2」「うちの会社の小さい先輩の話」「ウマ娘 プリティーダービー Season3」「うる星やつら(第2クール)」「英雄教室」「EDENS ZERO(第2期)」「江戸前エルフ」「王様ランキング 勇気の宝箱」「オーバーテイク!」「Opus. COLORs」「おかしな転生」「【推しの子】」「おとなりに銀河」「俺だけレベルアップな件」「愚かな天使は悪魔と踊る」「陰の実力者になりたくて! 2nd Season」「彼女、お借りします(第3期)」「彼女が公爵邸に行った理由」「カノジョも彼女 Season2」「カミエラビGOD. app」「神無き世界のカミサマ活動」「鴨乃橋ロンの禁断推理」「カワイスギクライシス」「川越ボーイズ・シング」「帰還者の魔法は特別です」「絆のアリル」「機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2」「キボウノチカラ〜オトナプリキュア’23〜」「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」「君は放課後インソムニア」「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」「休日のわるものさん」「薬屋のひとりごと」「久保さんは僕を許さない」「くまクマ熊ベアーぱーんち!」「ぐんまちゃん(第2期)」「経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。」「外科医エリーゼ」「月刊モー想科学」「結婚指輪物語」「幻日のヨハネ」「攻略うぉんてっど!〜異世界救います!?〜」「ゴールデンカムイ(第4期)」「この素晴らしい世界に爆焔を!」「ゴブリンスレイヤー」「最強タンクの迷宮攻略」「最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。」「最果てのパラディン 鉄錆の山の王」「佐々木とピーちゃん」「THE MARGINAL SERVICE」「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」「地獄楽」「事情を知らない転校生がグイグイくる。」「実は俺、最強でした?」「自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う」「死神坊ちゃんと黒メイド(第2期)」「SHAMAN KING FLOWERS」「SHY-シャイ-」「弱キャラ友崎くん 2nd STAGE」「シャングリラ・フロンティア」「16bit センセーション ANOTHER LAYER」「シュガーアップル・フェアリーテイル(第2期)」「終末のワルキューレ」「呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変」「白聖女と黒牧師」「SYNDUALITY Noir(第1・2クール)」「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフをすることにしました 2nd」「スキップとローファー」「好きな子がめがねを忘れた」「スナックバス江」「スパイ教室(第2期)」「SPY×FAMILY 2nd Season」「スプリガン」「聖剣学院の魔剣使い」「聖者無双」「戦国妖狐 世直し姉弟編」「葬送のフリーレン」「即死チートが最強すぎて、異世界の奴らが相手にならないんですが。」「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」「ダークギャザリング」「TIGER & BUNNY2」「盾の勇者の成り上がり Season3」「ダンジョン飯」「治癒魔法の間違った使い方」「月が導く異世界道中 第二幕」「ティアムーン帝国物語」「デキる猫は今日も憂鬱」「でこぼこ魔女の親子事情」「デッドマウント・デスプレイ(1期)(2期)」「天国大魔境」「てんぷる」「東京ミュウミュウにゅ〜(第2期)」「東京リベンジャーズ 天竺篇」「Dr. STONE NEW WORLD(第1・2クール)」「道産子ギャルはなまらめんこい」「ドッグシグナル」「トニカクカワイイ(シーズン2)」〔トランスフォーマー アーススパーク〕「七つの大罪 黙示録の四騎士」「七つの魔剣が支配する」「贄姫と獣の王」「望まぬ不死の冒険者」「BIRDIE WING(第2期)」「HIGH CARD season2」「BASTARD!!-暗黒の破壊神-」「BASTARD!!-暗黒の破壊神地獄の鎮魂歌編」「はたらく魔王さま!」「はめつのおうこく」「範馬刃牙 野人戦争編/地上最強の親子喧嘩編」〔百姓貴族〕「Paradox Live THE ANIMATION」「BanG Dream! It’s My GO!!!!!」「ひきこまり吸血姫の悶々」「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします」「ビックリメン」「ヒプノシスマイク Division Rap Battle Rhyme Anima+」「姫様拷問の時間です」「ひろがるスカイ! プリキュア」「フェ〜レンザイ-神様の日常-」「豚のレバーは加熱しろ」「ぶっちぎり?!」「BLEACH 千年血戦篇-訣別譚-」「BULLBUSTER ブルバスター」「文豪ストレイドッグス(第5期)」「Helck」「暴食のベルセルク」「冒険者になりたいと都に出ていった娘がSランクになってた」「僕の心のヤバイやつ(第1・2クール)」「僕らの雨いろプロトコル」「星屑テレパス」「ホリミヤ-piece-」「ぽんのみち」「マイホームヒーロー」「政宗くんのリベンジR」「魔術師オーフェンはぐれ旅 聖域編」「魔女と野獣」「マッシュル-MASHLE-(第1・2クール)」「魔都精兵のスレイブ」「魔法少女にあこがれて」「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」「魔法使いの嫁 SEASON2(第1・2クール)」「ミギとダリ」「MIX〜二度目の夏、空の向こうへ〜」「無職転生」「明治撃剣-1874-」〔名湯『異世界の湯』開拓記〕「女神のカフェテラス」「め組の大吾 救国のオレンジ」「メタリックルージュ」「もののがたり」「百千さん家のあやかし王子」「山田くんとLv.999の恋をする」「勇気爆発バーンブレイバーン」「勇者が死んだ!」「柚木さんちの四兄弟。」「ゆびさきと恋々」「ようこそ実力至上主義の教室へ 3rd Season」「ライアー・ライアー」「ライザのアトリエ」「ラグナクリムゾン」「ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する」「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」「レベル1だけどユニークスキルで最強です」「Lv1魔王とワンルーム勇者」「六道の悪女たち」「ワールドダイスター」「私の推しは悪役令嬢。」「わたしの幸せな結婚」「私の百合はお仕事です!」

 

 

○今期視聴した劇場アニメ作品(視聴順)

BLUE GIANT」「グリッドマン・ユニバース」「プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第3章」「THE SUPER MARIO BROS. MOBIE」「PSYCHO-PASS PROVIDENCE」「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」「アリスとテレスのまぼろし工場」「プリキュアオールスターズF」「ガールズ&パンツァー 最終章 第4話」「北極百貨店のコンシェルジュさん」「駒田蒸留所へようこそ」「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」「ポールプリンセス!!」「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」「窓ぎわのトットちゃん」「BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-」「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White「劇場版 ガンダムSEED FREEDOM」「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」 

 

 


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<アニメソング部門>

 さて、カラオケ戦士の僕です。コロナ以降、なかなか人とカラオケに行けなくなって「歌唱部門」が事実上消え去ってしまったのは残念だが、最近は何かと話題性にも富むアニソン部門。こちらも趣味全開でやってまいりましょう。

 まず、すでに総合部門で取り扱った作品と切っても切り離せない存在なので、こちらでは泣く泣くバンドリ関係の楽曲は切ろうと思っている。具体的には上からの続きで「春日影」、決定的な一打となり歴史に残るライブ回を生み出した「詩超絆」、そして新たなる次元「Ave Mujica」。正直、今年はどれかを1位にしようと目論んでいたのだが……流石に重なりが強くなりすぎるので泣く泣く断念。贔屓の引き倒しはやめましょう。

 というわけである程度作品そのものとの切り離しに成功したジャンルから見ていくと、例えばアニメ自体はろくすっぽ見てなかったけどやたら耳に残ったのは「R.I.P.」(アークナイツ【冬隠帰路】OP)。ここのところ毎年取り上げているReoNaの本領、これこそが絶望、ハロー、アンハッピー。同じくアニメ自体は何一つ評価していないが曲のインパクトは特大だったよね、「MAGICAL DESTROYER」(魔法少女マジカルデストロイヤーOP)。作品自体もこれくらい思い切りアナーキーだったら何かしらの歴史に残ったかもしれないのに。ちなみにアーティスト繋がりで「HELP」(Helck OP)もここでピックアップしておこうか。こうやって歌詞でしっかり作品オマージュが盛り込まれるアニソンが好き。

 作品に合ってんだかなんだかもよく分からないけどとにかくインパクト絶大だったのが「Crack-Crack-Crackle」(アンデッドガール・マーダーファルスOP)。これは映像を仕立て上げたスタッフの勝利かも。最初は「なんじゃこれ」みたいなノリだったのに作品との相乗効果でミームというか文脈まで完璧に完成させてしまったのは「メフィスト」(【推しの子】ED)。もう、今後はジョジョのエンディングかこれのどっちかを流せば絶対にオチになるという強み。

 とにかく映像美に目を惹かれる「アニメとして完成してる」部門では、やはり無視できない「勇者」と「晴る」(葬送のフリーレンOP)。この辺はアニソン賞っていうより作品賞になるのかな。オープニングの楽しさというか、ワクワク感まで加味するならがっちり作品の空気を盛り上げてくれたのが「メロウ」(スキップとローファーOP)。「TikTokで踊って下さい」みたいな阿漕な狙いも見えるが、それがちゃんと評価に値するクオリティなら文句は言えまい。「TikTokで踊ってください」だったのかどうかすら今となっては分からない謎のムーブメントを巻き起こしたのは「Bling-Bang-Bang-Born」(マッシュル -MASHLE- OP)。これも実は映像制作が意外に大事な役割を果たしてる気もするが、どっちかってぇと「電波ソング」部門な気がする。

 というわけで毎年お馴染みの電波ソング部門は、毎年何かしらベスト3に選出しているのだが、残念ながら今年度は上位3つに電波ソングは無い。全体的にそこまで印象に残るものはなかったのが残念なところだが、1作だけ異彩を放ったのは「今日のエンディングは私が買い取ったから好きにしていいわよね」(君のことが大大大大大好きな100人の彼女 特殊ED)。こういう爆発物、昔はもっと多かったよね。そして作品との絡みはあるが、ある意味最高のインパクトをぶち込んだ「オープニング」といえば「ババーンと推参!バーンブレイバーン」(勇気爆発バーンブレイバーン1話挿入歌)。メタレベルで世界に影響するアニソンすげぇ。

 電波とはちょいと違うが、アニソン専科で常に気持ちのいい音を提供してくれるアーティスト・オーイシマサヨシによる怪作は「死んだ!」(勇者が死んだ!OP)。ほんとに耳に残るフレーズを作る天才。そしてそんな天才がやり逃げしたとしか思えない「なまらめんこいギャル」(道産子ギャルはなまらめんこいOP)。もう少し素材を調理しろ。映像もやる気があるんだかないんだか。そして電波は電波なんだけどだいぶ毛色が違うのは「ネロ」(デッドマウント・デスプレイOP)。こういう歌い手上がりのアーティストは耳に残るメロディを作るのがうまいよね。作品繋がりでついでに「アイオライト」(デッドマウント・デスプレイED)もすごく好きな曲。こちらは映像込みでの好きなんだけど、リンクから行ける前半バージョンだと真ポルカが1人だけで踊ってるけど後半になると細呂木さんが一緒に踊ってくれるからよりカオスになるのがとても良い。そして電波ともちょっと違うけどとにかく無駄遣い感があるのが「Welcome!」(でこぼこ魔女の親子事情ED)。考えてみりゃangelaも「アニソン専科で耳に残るメロを作るプロ」っていう意味ではオーイシによく似ているのかもしれない。

 最後はノンジャンルだけどとにかく印象に残った曲(と映像)を列挙していくが、地味なところだと「Jekyll & Hyde」(暴食のベルセルクOP)なんかは古き良きアニメオープニング感があって好き。多分、意味もなく「作品タイトルが半端なとこで出てくる演出」が好きなんだと思う。まっすぐなラブソングとしての「LOVE INFINITY」(贄姫と獣の王OP)なんてのはいかがでしょう。やっぱ2クールアニメの後期オープニングって前半よりもどこか渋めになることが多いと思うんだけど、展開の重さと噛み合ってるのが良い。いきなり劇場作品からもテーマソングをピックアップしてみると、「匿名奇謀」(BLOODY ESCAPE ED)とか、作品のトンチキ具合をまるっと飲み込んでて好きなんだ。

 まっすぐな少年漫画的オープニングでいえば「誰が為」(もののがたり 第二章OP)なんかは「ジャンプ漫画だなっ!」ってスイッチが入るからいいよね。同様にジャンプ漫画のOPとして100点(?)なのが「幽世」(ダークギャザリングOP)。当然おすすめは後期バージョンのサビで乱舞する卒業生のシーン。ほんと好き。なお楽曲提供したアーティストは(略)。似たようなラッシュ感が楽しい映像だと「修羅に堕として」(異修羅OP)が最近のお気に入り。わちゃわちゃしすぎてんだけど作品がわちゃわちゃしてんだからしょうがない。もっと軽快に楽しみたいんなら「まっさかさマジック!」(姫様拷問の時間ですOP)とかどうでしょう。模範的な「テンション上げてアニメが楽しみになるOP」ですよね。

 最後に、ギリギリまでトップに選出するか悩んだけど「4番目」になってしまった「眠らされたリネージュ」(魔法使いの嫁SEASON2 OP)をピックアップ。JUNNAによる曲のインパクトはもちろんみるべき点で、こんなところで石川千晶の洗礼を浴びるとは思ってなかった。そして映像の強烈さね。よくもまぁ、「分割2クールの後半」でこんだけの情報量を叩き込もうと思ったものだ。

 というわけで、残り3つをどうぞ。

 

 

第3位

’13 「有頂天家族」OP「有頂天人生」

’14 「デス・パレード」OP「Flyers

’15 「戦姫絶唱シンフォギアGX」挿入歌「殲琴・ダウルダヴラ」

’16 「SHOW BY ROCK #」OP「ハートをRock!!

‘17 「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」第6話ED「アクシアの風」

’18 「ゴールデンカムイ(第2期)」OP「レイメイ」

’19 「さらざんまい」挿入歌「カワウソイヤァ」

‘20 「戦翼のシグルドリーヴァ」OPHigher’s High

‘21 「ゾンビランドサガリベンジ」OP「大河よ共に泣いてくれ」

’22 「シャドーハウス 2nd Season」OP「シャル・ウィ・ダンス?」

’23SHY -シャイ-OPShiny Girl

 いつにも増して趣味に寄せた選出になったかもしれませんが、まずはこちらの曲から。上でも触れた通り、アニメのオープニングで一番大事なのはこれから始まる番組へのワクワク感を高める役割だと思うんですよ。アニメを楽しむという一種の非日常への跳躍。その補助を務めるのがオープニングのお仕事で、私が敬愛してやまないアニメクリエイター・今敏は「妄想代理人」のオープニングに「起きろ!」というメッセージを込めたという(当時は深夜アニメって文化がそこまで一般的ではなかったため)。そうして非日常への跳躍とワクワクの増進という仕事をこなすという意味で、お手本となる出来なのがこちらの作品だと思うんですよ。

 分類としては一応「ヒーローもの」である「SHY」という作品。理想としては勇ましく、力強く戦うシャイの姿を描くべきところなのだろうけど、いかんせん紅葉山照は「シャイ」なもので、そこまで底抜けの元気ソングというわけにもいかない。そこでこのいくらかゆったりした切り出しから少しずつ助走をつけて最後にはポンと高く跳ぶような曲調が実にマッチしている。ラスサビのハイトーンの気持ちよさは短い時間で十二分に「ヒーローの力強さと爽快感」を表してくれるものだ。そうして少しずつ駆け上がるように作られたメロディに、安藤正臣の統制の効いた映像が乗る。氏の独特な「コマ割りの美学」は90秒のこの映像にもしっかり息づいており、ショートムービーの中に盛り込まれた様々なヒーローの勇姿はオールドスタイルに新鮮さを織り交ぜた馴染みやすいデザイン。やっぱり直感的に「綺麗だな」って思える映像って大事だと思うんですよ。小難しいことを考えず、「何かが始まる」ことを伝える、そんな根源的な楽しさが詰まった作品。

 

 

第2位

’13 「戦姫絶唱シンフォギアG」第4話ED「教室モノクローム」

’14 「ガンダム Gのレコンギスタ」ED「Gの閃光」

’15 「干物妹!うまるちゃん」OP「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」

’16 「学戦都市アスタリスク(第2期)」OP「The Asterisk War

‘17 「キラキラ☆プリキュアアラモード」後期ED「シュビドゥビ☆スイーツタイム」

‘18 「ラストピリオド-終わりなき螺旋の物語-ED「ワイズマンのテーマ」

’19 「COP CRAFT」OP「楽園都市」

‘20 「トニカクカワイイ」OP「恋のうた(feat.由崎司)」

‘21 「ビルディバイド-#000000-OPBANG!!!

’22 「機動戦士ガンダム 水星の魔女」OP「祝福」

’23「江戸前エルフ」OP「奇縁ロマンス

 上で「楽しさ」に言及したが、それ以外の役割をオープニングに求めることもできるだろう。もちろん、こちらのベースはギャグアニメなのでコミカル愉快は大前提ではあるのだが、そこにゆったりと息づくドラマも盛り込む、そんな理想のオープニングがこちら。

 まずもって曲が好きすぎるっていうのが起点で、ナナヲアカリの手による「和」のテイストを強く打ち出した楽曲は間違いなくオリジナル。「江戸」「神社」という作品テーマに合わせたデザインなのは明らかだが、そこにナナヲが持つどこか捨て鉢な、オタクカルチャーに根差した斜に構えた寂寥感みたいなものが混ざり込んでいるのが最大の聞きどころ。無体なフレーズを刻むサビのリフレインは時代を飛び越えてこの地に根付く不老不死のエルダそのものを表しているかのよう。のんびりとしたメロディラインにピリッと刺激が混ざるミックスも愉快だ。

 そうして生まれた楽曲に合わせる映像は何もそこまで目を見張るようなものではないのだが、今作の最大の魅力である丁寧でブレないキャラ作画の良さがはっきりと分かる仕上がり。「これから始まる作品への期待感」はこれだけでも文句なしに高めてくれるだろう。そしてなんといっても最大の見どころはラストのコーラスで描かれるエルダと小糸の歩み。少しずつ大きくなっていく小糸の横をずっと歩み続ける猫背のエルダのその風貌。これは誇張無しでほんとのことなのだが、わたしゃ何度この映像を見ても毎回泣きそうになるんですよ。この短いワンカットに、「江戸前エルフ」で描かれるべきテーマがギュッと詰まっている。本当に見事な90秒。毎回必ず見たいオープニングがあるアニメって、それだけで幸せですよ。

 

 

第1位

’13 「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」OP「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」

’14 「ヤマノススメセカンドシーズン」OP「夏色プレゼント」

’15 「てーきゅう(第5期)」OPQunka!

’16 「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」OP「Great Days

‘17 「少女終末旅行」ED「More One Night

‘18 「ゾンビランドサガ」OP「徒花ネクロマンシー」

’19 「ダンベル何キロ持てる?」OP「お願いマッスル」

‘20 「蜘蛛ですが、なにか?」ED「がんばれ!蜘蛛子さんのテーマ」

‘21 「小林さんちのメイドラゴンS」OP「愛のシュプリーム!」

’22 「お兄ちゃんはおしまい!」OP「アイデン貞貞メルトダウン」

’23「【推しの子】」OP「アイドル

 さぁ語ろうか。ここに関してはもう、どうしようもなかった。過去の履歴を遡ってみても、こうもヒットチャートと重なった選出は初めてかもしれない。しかし、今年度のアニソンを評するにあたり、今作を避けて通ることはできないし、私は忌憚なくこれがナンバーワンだと主張する。時代を動かすだけのエネルギーに満ちた楽曲であり、作品だった。

 あえてこだわりを見せるなら、リンク先は厳密には「オープニングテーマ」ではなく、「YOASOBIのMV」の方である。【推しの子】という1クールアニメのオープニングとしての評価というよりは、MVとそれを取り巻く一連のムーブメントへの評価、もしくは【推しの子】の第1話、あの90分のドラマの「イメージソング」としてのアイドルを評価したものである。公式動画がとんでもない再生数を弾き出しているらしいが、そのうちの100再生くらいは多分俺。それくらいは何度も試聴し、その度に泣かされた。

 アニメを試聴した人ならわかるだろうが、MVの出来があまりにもアニメにリンクしすぎていて不可分なものになってしまっているのでこうしたちょっと歪な評価になってしまっているのだが、まぁ、アニメソングを評価するってんならこれで問題ないだろう。星野アイというたった1人のアイドルの人生を紡ぐためだけに作られたこの楽曲が、作品の全てを語り尽くしてしまっている。凄まじい暴論を吐くなら、もうこのMVを見ているだけで全てが満ち足りてしまう。わずか数分の映像と楽曲に、よくもまぁここまで濃密な意味を盛り込んだものだ。そして、その圧倒的ボリュームを誇るこの楽曲をフル活用して最後まで振り回し続けることで、作品全体としても高い評価につながっている。鶏と卵、どっちが先かは分からないが、私の中では【推しの子】のアニメは、「アイドル」が先である。

 もちろん、これがメディア戦略だけのこすっからい勝利だとも思わない。昨年時点で「祝福」をこの部門に挙げていることからも分かる通り、私はYOASOBIの全力でアニメに寄りそってくれるスタイルが好きだ。もしかしたら上述のオーイシマサヨシの流れに続くものなのかもしれないが、YOASOBIの場合はアニメ映像までをフル活用して楽曲をアニメの構造の中に入れ込みに行く貪欲さがありがたい。「怪物」「祝福」「勇者」と全て同様の戦略で大きな成果を残しているが、なんの具合か、この噛み合わせが奇跡的なレベルにまで仕上がったのが今作だったというお話。

 現代アニメにおいてこれ以上の「アニソン」の売り出し方はない。商業的な面で考えてもこの「アニメと一蓮托生」という売り方は大きな武器であろうし、リリース後間もなく英語版も発表するなど、とにかく話題性を広げることに遠慮がない姿勢もここでは評価対象になるだろう。どこまでも「伝える」ことに特化したこのYOASOBIスタイル、アニメファンからも歓迎すべきものだ。

 まぁ、この「アイドル」ショックがあまりに大きすぎたので2匹目のドジョウはしばらく捕まえられないような気もするが、私としては、次のブレイクスルーもまたYOASOBIが起こしてくれることを期待している。改めて、アニソンは「楽しんだら勝ち」だ。「起きろ!」だ。次なる、誰もが目を奪われていくような完璧で究極のアニソンは、どこから生み出されるだろうか。

 

 


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<キャラクター部門・女性キャラ>

 男性キャラに比べると大変なことになりがちなのでなるべく短くまとめたい、女性キャラ部門。こっちも色んな切り口がありますね。

 男性キャラ部門と合わせて順当な主人公からみていくと、上の部門と若干被るリザ(カワイスギクライシス)とか、星野アイ(【推しの子】)あたりは当然候補に入ってくるだろうが、アイはアニソン部門との被りがあるので選出は断念。そういう意味では紅葉山照/シャイSHY -シャイ-)も都合により置いとく枠。あんまり他で取り上げられなかったメインヒロインを列挙していくなら、あまりに無垢すぎて不安になっちゃう五色しおりさん(おとなりに銀河)、まっすぐなパワーに本当に憧れてしまう曲伊咲さん(君は放課後インソムニア)、パワー系ヒロインの新機軸・ラッミスさん(自動販売機に転生した俺は迷宮を彷徨う)、好きこそものの上手なれ・秋里コノハさん(16bit センセーション)、歴史に残る名誉ミミックの餌、フリーレン様(葬送のフリーレン)、同じくエルフ族から意外と人情派・マルシルさん(ダンジョン飯)、くたびれOLの魅力という新しい性癖の扉を開けそうな福澤幸来さん(デキる猫は今日も憂鬱)、屈することにかけては右に出るものがいない(姫様拷問”の時間です)、スタンド使いは惹かれ合う、鳳ここなさん(ワールドダイスター)と、ここまででもエラい騒ぎ。それぞれのヒロインに一言コメントつけてたらとんでもない量になってしまうので省略。

 メインヒロインからちょっとズレる部門、作品が上と被るものも多いがサブヒロインを取り上げていくと、魔性の変身・黒川あかねさんと作中の良心・MEMちょ(【推しの子】)、ホラー好きのお前が一番のホラー・寶月詠子さん(ダークギャザリング)、使われるスタンド側・静香さん(ワールドダイスター)、下世話な神性・ミタマ様(神無き世界のカミサマ活動)、真の萌えキャラは影から刺す・白丸先輩(君は放課後インソムニア)、おバカ可愛さ突出系・カフさん(死神坊ちゃんと黒メイド)、なんでやった長崎そよさん(It’s MyGO!!!!!)、純愛バイオレンス破壊神・銀器姫(ラグナクリムゾン)。作品感想で触れてた面々だとこれくらい?

 続いて敵キャラ部門では、実は友達想い?クフフさん(SHY-シャイ-)、仮面のわがまま・プロスペラさん(水星の魔女)、お前の不幸で飯がうまい・斎森香耶(わたしの幸せな結婚)、敵っていうかボスっていうかなんていうか、フィロメラさん(魔法使いの嫁)、ライバルだったのに最後は最推しヒロイン・カトリナ・グリーベルさん(ワールドダイスター)。エトセトラエトセトラ。素敵なキャラばかりだが列挙形式で本当にごめんなさい。

 さて、こっからはベスト3選出候補に上がった者たち。まずは個別記事で取り上げることが多かった名前から見ていくと、その実力の8割は声によるもの、斎森美世さん(わたしの幸せな結婚)。美世の発する消えかけしゃまボイスの尊さと言ったらもう……生きるASMR。イカすアクションとぶっ壊れた常識が世界をひっくり返す地獄の小学生・寶月夜宵ちゃん(ダークギャザリング)。彼女が愛用してるヘンテコデザインの靴がすごく好きで、あのゴツさがアクションの良さに磨きをかけている。世界を打ち立てる圧倒的暴力・ローズさん(治癒魔法の間違った使い方)。ここまで真っ当な「師匠」ポジションキャラも久しぶりに見たが、ちゃんとデザイン面でも格好いいのよな。ラブコメ主人公はかくあるべし、岩倉美津未さん(スキップとローファー)。彼女の「田舎もんだから素直だけど、決して打算がないわけじゃない」っていう妙な生々しさというか、生きてる感はすごく不思議な味わい。そして刹那的な生き方が性に合ってるくせに何故かたびたび振り回される側、九月さん(フェ〜レンザイ)。彼女のもふもふ具合をじっくり楽しむ機会をください。

 サブキャラ扱いだと、出てくるだけでいちいち作品の毛色が変わる1人だけ迷惑系配信者みたいな存在、ラヴ&ピースさん(HIGH CARD)。ラブピさん単体で評価していいかどうかは議論の余地あり。無体な関西弁と空気を読めない適当な性格が憎めないのは幸田文さん(文豪ストレイドッグス)。あれだけの鉄火場で一番いい加減なやつが世界を救っちゃうのはもはやお約束か。元気系ヒロインで実は骨太なラブコメの中核、霧島宇多さん(柚木さんちの四兄弟。)。初々しく初恋とすら言えない初恋模様。マジで可愛かったよね〜。そして空気を読めない脳筋でも仕事はあるんやで、ゼニアさん(Lv1魔王とワンルーム勇者)。やる気のある無能が一番使えないとは申しますが、最終的に役に立ってるから文句は言えねぇな。

 最終選考まで残るラスボス候補は本当に破壊力が高い奴らが多いぞ。まずは作中最大の地雷にして元凶・時野谷美桜ちゃん(僕らの雨いろプロトコル)。そこまで行ってヨスガらないのはむしろ裏切りでは? 主人公のチートの単なる被害者・ミリセント・ブルーナイトさん(ひきこまり吸血姫の悶々)。最高の高慢ちきキャラだったのに、不思議と応援したくなったのは全部コマリが悪い。実は今回のエントリーの中で最強の可能性すらあるぞ、鳥栖歌仙さん(マイホームヒーロー)。専業主婦ってこんなに大変なんだなぁ……。いやいや最強キャラなら負けてはいない。人の心がない女・日南葵さん(弱キャラ友崎くん)。ゲーム脳を超えたこの概念、いったいなんと名前をつければいいのか。

 というわけでベスト3! に行きたいが最後の最後まで悩んだ「次点キャラ」が4名。まずは主人公だしラスボス、お前の成長は地球の希望、柊うてな/マジアベーゼ(魔法少女にあこがれて)! 君の活躍を、世界のみんなが固唾を飲んでパンツを下ろして見守っているぞ。普通に「主人公の成長」としてみたときにも輝かしいのがなんとも……。圧倒的ヒロイン力を振りかざし、やはりみんなが固唾を飲んで見守るしかなかった女・山田杏奈(僕の心のヤバイやつ)。関係性が固まってからの山田からの怒涛の攻め、普通の男ではひとたまりもないだろう。

 そして毎度お馴染み「弱くて辛い、みっともなさは愛おしさ」ヒロインから、江頭ミカさん(スキップとローファー)。こんなにあけすけに「嫌なやつ」であることを自覚しておきながら、それを自覚できる時点でめっちゃいいやつというアンビバレント。例年のランキングなら確実にベスト3入りだったと思います。そして弱さも強さもない混ぜにして、全てを流しきる冷血のドールマスター・豊川祥子/オブリビオニスIt’s MyGO!!!!!)。何故、神はあんなにもキラキラドキドキに満ちた世界に祥子を産み落としたのだろうか……。全ての闇を抱えて女子高生を切り刻んでいけ。忘却を恐るなかれ。

 ベスト3どうぞ!

 

 

 

第3位

’13 「サムライフラメンコ」より「真野まり」

’14 「デンキ街の本屋さん」より「先生」

’15 「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」より「ヘスティア」

’16 「響け!ユーフォニアム2」より「吉川優子」

‘17 「ヘボット!」より「ナグリ・ドツーキ女王」

‘18 「SSSS.GRIDMAN」より「新条アカネ」

’19 「バビロン」より「曲世愛」

‘20 「メジャーセカンド2」より「沢弥生」

‘21 「不滅のあなたへ」より「ハヤセ」

’22 「シャインポスト」より「青天国春」

’23「江戸前エルフ」より「エルダ(エルダリエ・イルマ・ファノメネル)」

 1人で作品を引っ張った「主人公」というか「ヒロイン」というか「諸悪の根源」というか……まぁ、「御神体」だな! やっぱ!

 エルダの魅力については毎回の感想で散々触れていたと思うので付け加えることはあんまりないのだが、正直エルフであることはあまり重要ではなかったのかも。いや、でも小糸も憧れちゃうルックスの良さは大事な要素だよなぁ。すらっとして最高のスタイルを持つ金髪美女のエルダ様。そんなズルい存在がいつも猫背で、節目がちで、日陰を選びながら蠢いている高耳神社。そりゃご利益なんてなくったって氏子は文句を言いませんよ。なんだかんだでちゃんと月島の人たちのことは考えてくれているし、決して悪いやつじゃないのは町のみんなも知ってるんだから。まぁ、いい加減なやつではあるかもしれないが……。

 とにかく「見ているだけで何かが満たされる」というエルダの特性。日常系アニメではこれ以上求められるものはないだろう。「ずっと変わらないものがある」ことへの安心感は作中でも語られている通り。僕らがアニメに求める安寧とは、エルダのことをいうのではなかろうか。

 あともちろん「あみっけありがとう」と書いておいてnext

 

 

第2位

’13 「戦姫絶唱シンフォギアG」より「雪音クリス」

’14 「selector spread WIXOSS」より「蒼井晶」

’15 「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」より「アンナ・錦ノ宮」

’16 「クズの本懐」より「皆川茜」

‘17 「メイドインアビス」より「不動卿 動かざるオーゼン」

‘18 「ポチッと発明 ピカちんキット」より「ギバさん(柳葉ヤバ美)」

’19 「グランベルム」より「アンナ・フーゴ」

’20 「アサルトリリィ BOUQUET」より「楓・J・ヌーベル」

21 「明日ちゃんのセーラー服」より「明日小路」

’22 「ぼっち・ざ・ろっく!」より「後藤ひとり」

’23Helck」より「ヴァミリオ」

 こちらも1人で作品を引っ張った、ある意味で「主人公」な長耳キャラである。彼女の場合は種族としてはエルフなのかどうかもよく分からなかったけど……そういう言及はなかったので多分この世界に「エルフ」と呼称される種族はいないんだろうな。まぁ、魔界の住人たちのあのフリーダムすぎる見た目を考えると、そうして「人種」にすら意味を持たせないくらいに自由な世界なんだと思うよ。

 そんな魔界に生まれ育ち、魔王を支えてきた苦労人の四天王ヴァミリオ。世界を揺るがす大混乱にも当然のように全力で振り回され、決意の勇者ヘルクのせいで面倒もストレスもマッハ。全方面にキレてツッコミを入れ続けなければならない修羅の道。これをまかり通れるのはマジでヴァミリオちゃんくらいのものであろう。

 ツッコミの適切さは間違いなくセンスであり才能だが、ギャーギャー喚くだけじゃなくて全てをどっしりと構えて観察し、適切な対応を取れるのは真の実力に裏打ちされているから。四天王の名に恥じないその強さがあればこそ、ヘルクという規格外の存在と対話し、相互理解を得ることができた。魔族とヘルクの関係が切れてしまったらそれこそ世界は終末へと一直線だったわけで、ギャーギャー文句を言いながらも世界を守るために一番重要な橋渡しを行えたのは彼女の器のデカさがあったおかげ。つまり、世界を作ったのがヴァミリオちゃんだったという結論。あとピウイと仲良くやれてるのも地味に偉いよな。あんなうるせえのに寝る時だけくっついてくるもわもわ、邪魔だろ。

 最後は「みかこしありがとう」と書いて次。

 

 

第1位

’13 「魔法少女まどか☆マギカ新編 叛逆の物語」より「暁美ほむら」

’14 「PSYCHO-PASS2」より「霜月美佳」

’15 「ガールズ&パンツァー劇場版」より「ドゥーチェ・アンチョビ(安斎千代美)」

’16 「この素晴らしい世界に祝福を!2」より「ダスティネス・フォード・ララティーナ」

‘17 「魔法使いの嫁」より「羽鳥智世」

‘18 「リズと青い鳥」より「傘木希美」

’19 「まちカドまぞく」より「シャミ子(シャドウミストレス優子)(吉田優子)」

’20 「戦翼のシグルドリーヴァ」より「六車・宮古」

21 「劇場版 少女歌劇レヴュースタァライト」より「大場なな」

’22 「このヒーラー、めんどくさい」より「カーラ」

’23「ラグナクリムゾン」より「翼の血主・アルテマティア」

 説明不要! もう、あたしゃ早く翼の血族になりたくてしょうがないんだよ! ティア様! あぁティア様!

 おもしれー女だよ。あと面倒な女だし怖い女だし狂った女。やっぱり毎年キチ○イを選出しないことには何も始まりませんからね。なんだろうなぁ、そりゃ毎年「ラスボス部門」から出てくるキャラは多いのだが、こんなにも「ラスボス」というポジションからはみ出して魅力を振り撒き続けたぶっ壊れは初めてだよ。強いのに弱い。酷いのに優しい。怖いけどチョロい。なんだこの女。こんな女で1年を締めくくれるの俺だけだっつーのww

 当然のように「うえしゃまありがとう」と書いて幕。

 

 


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「ぶっちぎり?!」 6→4

 事前に前振りしておいたんですが、ごめんなさい、楽しめませんでした。やっぱヤンキーもののハードルがたけぇや。

 内海紘子の手になるオリジナルアニメということで1話目の印象はとても良かったし、期待も持っていた。実際、アニメーションとしてのクオリティに文句は無いし、色々と面白い表現も観察できた。少なくとも内海紘子ヒストリーに泥を塗るようなダメ作品じゃない。堂々と「SK♾️」の後釜としてクレジットしても問題ないだけの作品になっていただろう。

 でも、やっぱヤンキーものの退屈さってのはこの切り口でもプラスに働くことはなかった。ほんとに1クール使ってあーでもないこーでもないと殴り合いをするだけのお話で、行き着く先はわかってるから「男同士の友情物語」という骨子も新鮮味は全く無い。色彩の妙や「アラビアンナイト」をモチーフにした諸々の装飾は愉快だったが、それで語られるのが単なるヤンキー喧嘩バトルだとそれ以上のものが得られない。あと、個人的には最後まで主人公のアラジンに対する好感度が上がるタイミングが無かった。こいつ、色々あったけど別に大きく成長したわけではないんだよな。むしろライバルポジに落ち着いたマタカラの方がまだいろんな変遷があって見どころがあった。ヒロインも最後までアラジンを振り回すだけで好感度を上げる方に積極的なアプローチがなく、男性視聴者目線だと「ママンの勝ち」というなんとも微妙な結果に。

 まぁ、こういうのをトータルして「ノットフォーミー」というのでしょう。申し訳ねぇ。

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○「変人のサラダボウル」 5

 巧妙なブランド和牛の販促アニメ。高くて美味い牛肉は……美味い。

 タイトルからはどんな作品なのか全く想像できなかったが、その正体は異世界(から)転移のラノベアニメでした。原作は平坂読とのことだが、「僕は友達がすくない」「妹さえいればいい」ときてこのタイトルなので気づけという方が無理である。

 アニメとしては、ぶっちゃけ全体的にショボめ。特段悪い部分もないのだが、制作はSynergySPでカロリーは低めだ。ヒロイン勢の描写にはある程度力を入れているが、特に主人公の男の顔になるとのっぺりしててあまり力は入っていない。まぁ、「そこに力入れる必要ないわ」という判断での省エネだとしたらその判断は特に間違っちゃいないのだが。

 異世界(からの)転移ものということで手垢のついたジャンルではあるが、テンポよくサクサクお話が進み、ドラえもん型の特殊生物居候系スタートとしてはとても見やすい。メスガキ王女(奇しくもこの子も第7皇女ですってよ)がその圧倒的力による脅迫を隠す様子もなく、抜け抜けと居着いてしまう様子は太々しいがどこか憎めないし、後から追っかけてきたくっころ系女騎士もテンプレ以外の何ものでもないけどおっぱいの大きさで許されてる部分がある。「長良川で鮎を取る女騎士」はなかなか斬新な絵面ではないか。

 この後の展開は一切読めないが「冴えない主人公+強大な力を持つメスガキ+その従者」という構造はなぜか「Lv1魔王とワンルーム勇者」が近い構造。あれくらいの感じで、ファンタジー混じりのユルめのギャグとして成立してくれればストレスなく見守ることができるんじゃなかろうか。ラノベ原作者がアニメの脚本でもガッツリ参加してるみたいだし、あまり大きなやらかしは無いんじゃないかと期待している。監督の名前に見覚えはなかったが、過去の作品としては「チート薬師」「デンキ街の本屋さん」がラインナップされており、ユル系のギャグなら大はずしはなさそうだし。僕ぁM・A・Oネキのやるくっころ系女騎士が好きです(突然の告白)。

 
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○「オーイ!とんぼ」 5

 最初のクレジットで掲載誌が「週刊ゴルフダイジェスト」という雑誌であることが分かり、「ゴルフ雑誌って週刊誌あるんだ……」という時点でまず驚き。ゴルフだけの雑誌で毎週何が語られているというのだろう。「なるほど、ニッチな雑誌で連載してるゴルフ漫画のアニメ化なのね」と納得したところにさらに「既刊49巻」というとんでもない情報が飛び込んできてビビる。世界には私の知らない世界がまだまだたくさんある……いや、こんだけの長期連載してんのに世間的に知名度が全くないし、書店で見たこともないってやっぱすごいわ。まぁ、多分実際には見かけてるけど目に入ってないだけなんだろうなぁ。

 というわけでゴルフアニメである。ゴルフをテーマにしたアニメなんて過去30年以上遡ってもほとんど例がないと思うのだが、少し前の「BIRDIE WING」を皮切りに、今作がスタートしてさらに「ライジングインパクト」も放送が決定しており、突然のゴルフアニメバブルが起こっているかのようである。それもこれも、きっと先陣を切って大成功した「BIRDIE WING」のおかげですね(????)。それにしたって、こんだけニッチなジャンルのアニメが土曜日の朝にスタートするってのもどういうことなんだよ。まぁ、深夜アニメの視聴者層に見てもらうってのは無理な相談だろうから、それこそ日曜日にゴルフ場に行くようなおとーさん連中を狙うなら、ゆとりのある土曜朝とかの方がワンチャンあるんだろうか。もしくはお子さんたちにこれでゴルフに興味を持ってもらって、将来的な顧客を開拓する狙いか? よく分からんが、こんだけの長期作品ならしばらくは放送が続くのかもしれないな。

 とまぁ、アニメの本質とは全然関係ない部分で色々と考えてしまった作品だが、デザインは至って穏当。ぶっちゃけ「田舎に行ったら現地の環境を活かしたコースで異質なゴルフを身につけた野生児がいたよ」って設定はまんま「プロゴルファー猿」なんだけど、そこを女の子にするだけでグッと印象は変わる。いや、「女版プロゴルファー猿」はすでにイヴァンジェリンさんが通過した道なのだが……多分とんぼは七色の弾丸は使いこなさないしシャアみたいな師匠も出てこないから大丈夫(?)。映像制作はOLM、監督の名前に見覚えはなかったが、履歴を調べたらずっと朝番組の「ベイブレード」を担当していた人らしく、この座組みだけなら純然たる子供向けの朝番組。ゴルフシーンはCG混じりで描かれているが、基本的な絵柄も古式ゆかしい子供向けっぽいあっさりした仕上がりだし、地味ながらも着実に原作を追っていこうとしている様子が窺える。

 そう、原作をちゃんと追おうとしてると思うんだよ。おかげでターゲット層は子供でも何でもない、ゴルフ好きのおっさんたち。そのため、1話目時点で主人公の口からゴルフの専門用語がバシバシ飛び出し、ぶっちゃけ俺でも聞いててよく分かんない要素もちらほら(そもそも3番アイアンの何が特殊なのかもよくわかってない)。これで「将来の顧客層の開拓」にまで至るのはちょっと難しそうだが……当然のように合間のCMはゴルフ製品の会社が提供してるし、ほんとに暇なお父さん連中が観ることになるのかもしれない。だとしたら、娘のような可愛い女の子が主人公なのも納得だよね。ちなみに中の人はほぼ新人と思われるアーツビジョンの若手が起用されており、「まぁ、若手やな」くらいのお仕事ぶり。別に悪いことはないし、キャラソンなんかも歌わせてもらっているので、ジャンルはどうあれここで看板役がもらえたのは大きいんじゃなかろうか。だいたい声優って担当したキャラのやってることを始めたりするけど、この子もゴルフ始めるんでしょうかね。

 
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○「HIGHSPEED Étile」 4

 この世界で一番早いレーサーだと言われてるクイーンがよりによってハシリヤンなんですけど大丈夫ですかね?

 昨年の「オーバーテイク」「MFゴースト」に続き繰り出されるカーレースアニメ。そして、それらの前例に違わず今作もマシンアクション部分は全てCGだ。まぁ、そうでもしないと現代アニメで車を描く意味もないということなのだろう。前例2作の時にも共通した感情を持っていたが、基本的にカーレースはアニメにしてもあんまおもんない。いや、描き方次第なのかもしれないが、少なくとも真っ当な方法で抜いたの抜かれたのを描いたところで面白みが発揮しにくい。これがまだ人間が走るレースならモーションや表情で差分をつけることができて、「ウマ娘」のアニメは面白くなることができたが、CGで描かれたマシンは表情も何もあったもんじゃないので、ただただ無機質にコースの路面を鉄の塊が通り過ぎていくだけ。そこに刺激を付加するには何か革新的な演出技法が必要だ。個人的には、「オーバーテイク!」はレース部分の面白さは犠牲にして、その周りのレース経営そのものをめぐるヒューマンドラマ部分で肉付けすることで何とか難を逃れた作品だと思っており、「MFゴースト」については何も救済措置がなかったので途中でリタイアしてしまった作品という位置付け。

 今作は「MFゴースト」にあったキャラクターデザインへの苦手意識こそないものの、レースの描き方自体は大差ない……というか、一番ダメな可能性すらある。1話目も序盤〜中盤にかけてはほんとに「路面をなんか車が動いとる」という単調な画面が続くばかりで、レースの内容は実況解説にひたすらしゃべらせて処理するといういただけない構造。その上、解説者がしゃべってる事実が画面から伝わってこず、「ここでミスが出てしまいました!」って言われても「どの辺がミスだったん?」と首を傾げるし、「この新しい加速システムのせいで逃げができず差しの時代になった」とか解説されても「何でそうなる?」とよく分からない。そもそもあの加速装置みたいなやつが何してるのかも分かんない。延々1つのレースを見せられて何かびっくりするような展開でも待ち構えているのかと思えば、結果は事前に最強と言われた2人がワンツーフィニッシュするだけ。ということは、この1回のレースを描いた目的は「このレースでマシンの格好良さとかレースの白熱っぷりを感じてくれよな!」ということなのだと思うが、残念ながら興味が1オンスもない私には何も伝わってこなかった。

 キャラクターも含めてフルCGというのは今期アニメでもすでに何作か出てきているが、今のところ一番やる気がないというか、魂がこもってなさそうに見えたのが今作のCGワーク。メインのキャラデザがなんか「VTuberのテンプレ」っぽいというとニュアンスは伝わるだろうか……あんまり生きてるキャラとしての魅力が感じられない。まぁ、1話目はあんまり車の外で動く人間の数が多くなかったし、ここからヒロイン勢が動き出せば多少印象は変わってくるかもしれないが……あと乳がデカすぎます。狭いマシンの中であれは絶対に不利だろ。

 一応のフォロー要素としてはメインヒロインらしきキャラのCVが和泉風花(マジアベーゼ)なのでちょっと応援したいという部分とか、久しぶりに堀江・田村・水樹の御三家が揃ってるとか(今でもこの3人を御三家というのだろうか)、中の人要素でちょっと頑張って欲しい部分はあるけども。あと今作の監督は実は元永慶太郎氏なのよねぇ。1話のコンテで岩畑剛一さんだったし、WHITE FOXファンなら応援したいところなのだが……別に制作はWHITE FOXじゃないんだよな。なんか、1つでも見たいと思うモチベが見付かればなぁ。

 
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○「ガールズバンドクライ」 6

 猫があんまり可愛くないのが残念です。CGで描く猫、意外と難しい。

 さて、私としては競合他社(??)みたいなもんなので注視していく必要がある作品。「ガールズバンドもの」というジャンルはアイドルものに比べれば数が少なく、どうしたって比較対象がバンドリになることは避けられないので、良いだの悪いだのとやいやい言ってしまいそうであるが……初動はなかなかの好印象。何がいいって、バンドリと同じ「CGで描かれたガールズバンドもの」なのにテイストが全く被っておらず、内容的にも映像的にも文句なく棲み分けができていそうだから。

 いや、それだけじゃないですけどね。特徴的なCGで描かれた画面のインパクトはかなり強烈だし、どこか浮いたような印象を受け取って拒否感を示す人も出てきそうだが、少なくとも私としてはこれだけ頑張ってるCGワークに文句をつける気はない。まぁ、文句をつけ始めたら「じゃぁバンドリはどうやねん!」ってブーメランが返ってきそうっていう理由もあるが……こちらの作品は背景美術などをゴリっと実写に寄せ、キャラクターモーションもかなり生の人間に近い要素を再現しつつ、そこにいかにも東映アニメーションらしい漫画的な動きも混ぜ込んでいくギャップが面白い。

 東映といえば、着実にCGによる作劇に力を入れてその表現力を高めようとしているのは間違いなくて、わかりやすいところではプリキュアシリーズなんかは劇場版で様々なCGへの挑戦が見て取れる。独自に進めたCGへのこだわりがようやくここで1つの到達点として形を成したような、そんな印象を受ける。特徴的な「漫画的表現」はそのまま「アニメ的表現」へと延伸され、モーション以外にも例えば漫符的表現の充実などにも個性が見て取れる。この「より漫画的・アニメ的なものへのCGの融和」という挑戦はサンジゲン作画によるバンドリやD4DJにも見られる方向性なので、やはり日本のアニメーションではそうした方向への発展が必須という認識でいいのだろう。

 そうして印象的なグラフィックで描かれるドラマは実に真っ当な「上京バンドマン物語」なので多少古臭くは見えるが、ヒロインの忸怩たる想いなどは1話目時点である程度は伝わってくるし、多少強引ながらもラストにクライマックスのステージを持ってくる阿漕な構成もきらいじゃない(ドラムのあんちゃんがいい人すぎるとは思うが)。バンドものの良し悪しなんて最終的にライブパフォーマンスの見栄えに集約されるのだから、1話目でドカンと「こういうライブをやりたいんやで!」という姿を見せてくれたのは今後への期待感につながったんじゃなかろうか。

 楽曲に関しても、中心的存在となりそうなバンドサウンド(トゲナシトゲアリトゲトゲ?)は割と好みの路線で、幸いにして(当たり前だけど)バンドリのサウンドとは一線を画す。キャストもこの作品のための「バンド用キャスト」を揃えたようなのでバンドリ的不安要素として「キャストが棒」というリスクをはらんでいるが、少なくとも1話目でメインを務めた2人は悪いもんじゃなかった。もちろん、ボーカルとしては文句なしに及第点だ。

 私個人としてはプロジェクトを追いかけることはしないだろうが(出来ないだろうが)、これはこれで受け入れてもらえそうなプロジェクト。世はまさに、ガールズバンド時代。

 
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