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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 なんやこれ……第24話。すごい、クライマックスって、こういうことを言うんだってことをまざまざと見せつけられた。

 これまで感想書いたことなんて無かったのだが、流石に今週は記録を残しておく必要がある。とんでもない回、とんでもないアニメだった。この「ハイキュー」は1期の頃から非常に動画の質が高く、スポ根ものとして120点の作劇が素晴らしいアニメなのだが、2期にもなったし、そろそろ慣れてきていい演出がびしばし出ても「まぁ、ハイキューならこれくらい出来るな!」とすげぇ贅沢な処理をしてしまっていた。しかし、事ここに至り、クライマックスを盛り上げるためにスタッフは更なる極限にまで情熱を注ぎ込んできた。元々ダイナミックな原作絵も見どころなのだが、それをフルに活かしながら、アニメーションが予想を上回る魅力をガンガン積み込んでいくあまりにも幸せな完成度。これ、昨今でも屈指の作画演出なのでは。

 最終決戦ということで盛り上がりは必然、これまでにも、京谷の空前絶後のスパイク、及川の轟くようなサーブなど、劇画タッチを上手く織り込んだ見せ方で1つ1つのプレイに迫力を持たせていたが、今回は最後の攻防戦ということで、全てのプレイが最高のクオリティでシームレスに繋がっていく。バレーボールの「ボールを落とさなければ負けない」というシンプルにして大上段にあるテーゼが何度もクローズアップされ、「落ちるか」「落ちないか」というその1点のみで嫌が上でも盛り上がってしまう。そこに少年漫画的な各キャラの暑苦しい気合いが全て飛び込み、全てのキャラが全力全霊、汗を最後の一滴まで振り絞っている壮絶さにまばたきすら許されない。案の定、コンテを切ったのは満仲監督その人である。今回は……魅せにきたなぁ。いや、お見事。

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「この素晴らしい世界に祝福を!」 6→7

 今期一発目の終了作品だが、終了してしまうことが惜しまれる作品でもある。うーむ、駆け抜けた10話は実に恵まれていた。

 放送開始1発目から割と気に入っていた本作だったが、この手の作品にありがちなマンネリ化によるトーンダウンが無く、ずっと笑いっぱなしだったのは素直にすごいと思えるポイント。ギャグってのはなかなかその良さを文章にするのが難しいので説明出来ない部分も多いが、どのあたりがその他諸々の「異世界」作品と違っていたのかを考えるのは今後の参考になるだろう。

 多くの視聴者が、1話目の設定を観て「また随分ベタやなぁ」と思ったのは事実ではなかろうか。お約束の引きこもり主人公、剣と魔法のファンタジー、ゲーム的な知識があるからなんだか上手くいっちゃう設定。最近は本当にこういうのが多いようで、細部は違うが今年度だけでも「OVERLORD」や「ダンまち」など似た作品がアニメ化されている。しかし、どうやらそれを十把一絡げでまとめてしまうのは早計なようだ。今作の最大のオリジナリティは、観ていればすぐに分かることだが、女神アクアというたった1人のキャラクターに集約されている。異世界に転生するラノベは多々あれど、ゲーム外からヒロインも一緒に引っ張り込むというのはあまり聞いたことがない。普通ならば「こんな世界まっぴらだ!」と斜に構えて当たり散らすのは主人公1人だけのはずなのだが、今作ではカズマとアクアがセットで暴れる。カズマが駄々をこねても、さらにその上をいく無茶苦茶さでアクアが暴れる。ギャグの肝であるドタバタの全てを、アクアが引っ張り上げてしまうのだ。そして、この手の主人公に必須の俺ツエー要素も、カズマ本人ではなくアクアが担当している(はず)。無茶苦茶な能力、メタで視点を持つポジション取り、どれをとってもアクアは文字通りに神レベルのチートキャラクターなのに、ただ1つの欠点のために全てが台無しになる。そう、知力だ。

 この「道連れ」+「馬鹿」+「女神」というアクアさんの設定が出来上がった時点で、今作は勝利したのかもしれない。1話2話あたり、まだ2人しかいない状態でドタバタしてるだけで充分面白かったのだから、そのあたりは想像出来るだろう。もちろん、設定一発で勝った作品などというつもりは毛頭なく、その後に参加しためぐみん、ダクネスという2人のヒロインも、アクアとカズマという唯一無二の2人の主人公の良さ(悪さ?)を壊すことなくさらに追加トッピングで馬鹿を提供して、見事な共存共栄を果たしている。一応はカズマのハーレム設定になっているものの、テンプレに収まらない残念馬鹿ヒロインだけを回りに配置することによってとにかくギャグに特化した「素晴らしい世界」を作り出している。うーむ、よく出来た世界ですこと。

 こうして出来上がった設定に、アニメスタッフの悪のりも加わって見事にトップレベルの馬鹿が完成。ぶっちゃけ、アニメの質っていう点で見ればそこまで高品質なわけではないんだよ。キャラも崩れるし、動画に見応えがあるシーンが多いわけでもない。どっちかっていうと低予算アニメに分類されるレベルだと思うのだが、キャラデザの不可解なこだわりによって安い絵でも充分に用をなし、ギャグならばむしろそのヘタレ具合すら武器にする。テンポ重視の作劇とメタな自虐発言を連発するテイストは金崎監督の得意分野であり、視聴者は「女神コント」を10回に渡って楽しんだだけである。これでいいのだよな。研ぎ澄ましたギャグ、安定した萌え、そこにちょっとまぜた自虐。まぁ、「いかにもオタクが好きそう」と言ってしまうとそれまでのものだが……えぇ、好きですよ。いいじゃない。2期もこの調子で行けるといいね。

 最後は当然中の人。もう、メインの4人は全員お見事としか言い様がないが、敢えてピックアップするならやっぱりメイン2人の仕事の割合が多いかな。福島潤演じるカズマの「小声レスポンス」は、台本だったのかアドリブだったのか。もう、あのカズマさんの適当な相槌が癖になってしょうがない。「カジュマさまぁ〜〜」に対して「ハイ、カズマです」って、知ってるわ。そして、そんなカズマを前にして更なるクズっぷりでこの作品の空気を決定づけたメインヒロイン、アクア役の雨宮天。てんちゃんは「モン娘」のミーアに続いて、天真爛漫馬鹿娘で2勝目。事務所の先輩である戸松の系譜を、さらに高音域で賑やかにしたような天賦の「なんかイラッとくる馬鹿っぽさ」はお見事。このテイストはずっと大事にしてほしいもんだ。

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 騒乱なお止まず、第35話。次回で終わり? とてもそうは思えない大混乱が続いているわけだが……。

 各所で繰り広げられる壮大な対決模様。Round1、六条VS青葉。青葉と帝人が六条対策として用意した手駒の1つが、ダラーズネットワークで繋がった暴走族だのチーマーだのといった物騒な連中。かつて、今回と同じように、メールの一斉送信でダラーズが無色から色を持ったことがあった。最初のクライマックス、波江さんを退治する時に使った帝人の切り札だ。今回もやっていることは同じはずなのだが、メールを受信した人間の性質が違いすぎる。帝人は自分の最大の武器である「情報」を手に、これまでならあまりお付き合いしたくなかった連中を呼び出している。すっかり変わってしまった帝人の惨状を表す端的なシチュエーションが、今回のパラリラなのである。しかし、残念ながら池袋の状況はそんな青葉たちの思惑をはるかに上回る混沌のさなか。冷静な六条さんが見守る中、ブルースクウェアもダラーズも、全てが結集して審判の時を待つ。

 Round2、臨也VS静雄。先週ボロボロだったからもうおしまいなのかと思われた臨也だったが、今回はなんだか回復したみたいで割としゃきしゃき動く。静雄と対決したビルから逃げに逃げて気付けば騒乱の渦中。人混みに躍り出た臨也は、回りに溢れる暴走族や罪歌の子を見て、自分の思惑が上手い具合に絡み合って混沌が極限に達していることを理解した様子。人混みに紛れたおかげで静雄は大爆発がやりにくくなった。地の利を味方につけ、臨也の最後の抵抗が始まるのか。

 Round3、那須島VS露西亜寿司の攻防戦。余裕綽々、状況を全て飲み込んだわけでもないのに罪歌のおかげで気が大きくなっていた那須島だったが、突如現れた静雄を見て一気にパニック。どんだけ静雄のこと苦手やねん。どうせ静ちゃんは目の前の臨也のことしか見えてないし、放っておいても大丈夫だと思うのだけど……このタイミングで露西亜寿司強襲は悪手なんじゃないですかね。

 Round4、新羅VS鯨木さん。ここだけやたらムーディーな対決ですが、罪歌を克服して飛び出してきた新羅を見て素直に感嘆と嫉妬を伝える鯨木さん。なんと彼女、大まじめに新羅にアタックを試みたようで、当然ながら新羅はそんなことで揺らぐはずもない。結局、どんなモノノケの力でも乗り越えてしまう新羅のセルティ愛が最強なのだ。鯨木さんの人となりを理解し、彼女に対して思いやりを見せながら自分を曲げない新羅。素直な鯨木さんはそんなラブの力を認め、改めて2人に祝福と嫉妬の気持ちを伝えるのである。最大戦力の1人である鯨木さんは現在の池袋騒乱に直接関わってはいないが、流石に新羅は現状をなんとかしようと考えている様子。彼の頼みから、鯨木さんの最後の出撃なるか。

 Round5、赤林さんVS青崎さん。子供たちの大暴れを見守っているような、抑えつけるような、微妙な立ち位置の「大人たち」の戦い。なんと、帝人は泉井から受け取った銃を使って警察やヤクザの門前を襲撃していた?! ってんで、大義名分を得た青崎はついに実力行使でダラーズを、そして帝人を押さえるために動き始める。泉井を通じてダラーズにチャカを流したのは青崎さんなのだからここまでは織り込み済み。そんなことをさせてはまずいと、赤林さんは多少強引ながらも牽制のために動く。しかし、そんな大人たちの思惑も、帝人は想定の範囲内。彼は泉井からながされたヤクザの銃ではなく、別ルートからの小銃を使って狙撃を行っていたという。これでヤクザとの関係を断ち切り、大人が介入して面倒になる最悪のシナリオを未然に阻止した。とはいえ、オトシマエをつけなければ青崎さんたちもおさまるわけにはいかないはず。この街をコントロールしているのは、大人か、子供か。

 Round6、泉井VSワゴン組。突如飛び出したハンマー泉井。どうやってワゴン組の居場所を突き止めたのか、何が目的なのかがよく分からないが、あの通りのテンションなので案外たまたまぶち当たっただけなのかも。門田の顔を見たからとりあえずブッ叩きたくなったのかな(まぁ、目立つワゴンだからな)。ワゴンの中には波江さんやら沙樹ちゃんやら、事情を知ってる泉井からするとまさにオールスター大集合。ここを潰せば面倒が全てかたづく、ってんで大暴れを狙う。まぁ、その割にはドタチンや狩沢さんと割と楽しそうに会話してたけどね(一応元チームメイトですし)。しかし、泉井といえばやっぱりその天敵は湯馬崎なわけで。相変わらず無茶苦茶な炎系魔法によって場をかき回し、メインヒロイン杏里と女性たち(と誠二)を離脱させることに成功。残ったブルースクウェアはワゴンの戦士たちがお相手いたす。なんだろ、ここに来て突然渡草が男前。彼の啖呵と同時にエンディングに突入する流れは、まるで彼がヒーローであるかのようだ。まぁ、ドタチンも病み上がりだし、渡草に頑張ってもらった方が良いのは事実。最後の最後に見せ場あるかな?

 そしてクライマックスとなるRound7、正臣VS帝人。正直、完全にイカレてしまった帝人のメンタリティを完全に追うことは出来ない。対話している正臣もそれは同じことで、対話しているようで、2人の思いは全く重なっていない。すれ違うことすらせず、なんだか明後日の方向に向かっているようだ。訳も分からないままに親友に銃を向ける帝人と、そんな帝人の性格を充分に把握して銃に対処する正臣。互いの理解の差がマウントポジションの上下を分ける。何とか正気に戻ってもらおうと必死な正臣だが、残念ながら生半可な力ではもう帝人は元に戻らない。過去の全ての罪を片付け、残る1ピース、竜ヶ峯帝人という人間そのものには、自らの手でピリオドを打つ狙い。あまりも刹那的で、あまりにも愚かなその決断に、正臣が必死に手を伸ばす。

 杏里は間に合うのか。そしてセルティの行く末は。次回、長かった物語の終焉。

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 いい、最終回だった……カナー、第10話。最終回だからっていい話なんかにさせねぇぞ、って気概に満ち満ちていますね。今期はこの枠が角川10話枠なんだなぁ。最近はプリヤとかこれとか、10話で終わるのが勿体ない作品が多いのは嬉しいのか悲しいのか。

 前からちょくちょく話には出ていた謎メカ、機動要塞デストロイヤー。そのサイズ、やってる仕打ちはどこぞのオブジェクトと似たり寄ったりなので、今の感覚だと割と人間の手でも何とかなりそうな気もするけど、出現場所が駆け出し冒険者の町だからなぁ。普通に考えたら緊急クエストなんてムリゲーである。しかし、そこは主人公パーティの強み、たまたま化け物に良く効きそうな武器を2つも持っているじゃありませんか。1つ目、クソみたいな女神だけどディスペルマジックは一応神レベル、アクアさん。試合前からさっさと逃げだそうとするなど、今回も下衆の精神が際だっていたアクアですが、本気になると浄化関係の魔法だけならめぐみんばりの高出力。以前デュラハンを押し流した水の魔法はあんまり格好良くなかったけど、今回のディスペルマジックはそれなりに見映えもしたし、いくらか女神としての名誉を挽回出来たんじゃないでしょうか。まぁ、こんだけハイスペックなことが分かれば分かるほど、「じゃぁなんでカエル相手に素手で挑んでたんだよ」っていうおつむの残念さばかりが際だつわけですが。

 秘密兵器その2,頭のおかしい火力。例えていうなら「心魂破(10ED)」みたいなもんですかね。後は野となれ山となれで、身の丈に合わない大火力をぶっ込む頭のおかしい奴がいる。今回はそれに加えて、偉いリッチのウィズさんも力を貸してくれたおかげで、なんと町の防衛を果たしたのは綺麗にプリキュアの2人。このキャスティングは当然狙ってやってないわけで、今作が神がかった星の下に生まれていることがよく分かる。キュアップ・ラパパとエクスプロージョンが炸裂して、見事にオブジェクトが停止。この時に単に立ってただけのダクネス、そのポーズがあまりに様になってて、約束されし勝利の剣くらいなら発動出来そうな風格だった。今回、ダクネスは「格好良いけど何もしてない」ポジションなんだ。本当に根は良い子なのがよく分かるんだけどね。なんでたった1点だけこんな残念になってしまったんでしょうね。

 その後、自爆装置云々と熱暴走云々という謎の天丼で2回のピンチが繰り返されるが、1回はウィズさんのテレポートで、そしてもう1回はアクアエネルギー注入によるめぐみんの特大エクスプロージョンで解決する流れになる。ただでさえ上位職の多いパーティだが、リッチも強すぎるよな。しれっとエクスプロージョンが撃てるし、なんか色々と便利な魔法覚えてるし。普通のRPGだとリッチっつってもそこまで便利なモンスターのイメージないんだけども。まぁ、とにかくカズマといちゃいちゃすることで無事にテレポートは成功。カズマは「ラックが高い」って言ってる割に今回その辺は全然活かされてないんだよな。まぁ、主人公の宿命ですかね。そして、このエネルギー体テレポートの際に読み解かれたデストロイヤー設計者の爺さんの独白パートが、ある意味で今回のクライマックスかもしれない。相変わらずインパクト絶大の仕事だと思ったらチョーさんなんだよな。楽しすぎるわ。この世界の住人ってみんなしてこんなんなのか。素晴らしい世界ですね……。

 最後のめぐみんの活躍については、「熱暴走でヤバい機械をエクスプロージョンで抹消ってどういうことやねん」という疑問は残るのだが、まぁ、ここで何かミッションを用意しておかないと、カズマが単に突っ込み入れてるだけの人になってしまうからな。ウィズがアクアに触れないということで、スキルを覚えたカズマがエネルギー導管役を代行。ここに来て突然セクハラで訴えられるとかいう理不尽もありつつも、何とか任務をこなした。この期に及んでセクハラで文句を言うめぐみん、あんた先週何してたんだよ。

 中盤はずっと「自分たちの館が大爆発」オチだと思ってたのだが、そこはちょっと違って「エラいさんの屋敷ぶっ飛ばしちゃったから前科者になっちゃった」エンド。まぁ、どうせ億単位の借金背負って前科者みたいな扱いだったんだから大してかわらんわな。冒険の旅はまだまだ続く。いい最終回だった。

 けど、終わらない。良かったよ、2期目があって。巷では「あまりにも人気だったから急遽2期が決まった」なんてうわさがまことしやかに囁かれてますが、そんなことって実際にあるのかね? 流石に分割2クールじゃねぇのか?

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3月18日 ドラフト模様(OGW×2 BFZ

ピック順 【Thraxi】→【Serra】→【Mei】→【Sangriter】→【Sea-chicken】→【Alessi】→

 

 一週間のご無沙汰、久しぶりのドラフトだよ(一部オンラインをやってる人間を除く)。しかしまー、こうやって休み休みでのんびりやっているうちに環境は早くも終盤戦。残すところあと2回となっていますので、まだまだ思うところがある各人は頑張ってください。こうして環境の切り替えがめまぐるしいと、せっかく戦略を覚えてきたあたりでもう役に立たなくなるから、本当に忙しないな。ゲームプレイヤーとしては退屈せずにすむのでありがたい話だとは思うが。考えてみりゃ、このペースで全然違う環境を開発し続けるMagicってやっぱすげぇな。

 

 


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 夢の共演、第11話。落語にこんな演じ方があるなんて想像もしなかった。いや、そりゃ邪道には違いないのだろうが……涙が出るほど嬉しい、誰もが望んだ奇跡の一席だ。

 助六を追って四国の田舎くんだりまでやってきた菊比古。喧嘩別れってわけでもないが、互いに遺恨を残しての別離の果てでの再会劇、絶対に一悶着あるだろうと思っていたのだが、たとえ長年の隔絶があっても、この2人はどこまでいっても「血を分けた」兄弟であるようだ。小夏を通じてめでたく再会を果たした菊比古と助六。タイミングとしては、駄目亭主過ぎる助六に嫌気がさしてみよ吉が家を飛び出しているという最悪の状況なのだが、みよ吉には悪いが、この2人にとって彼女の存在は結局二の次なのだよな。ボロボロの屋根の下、すっかり腑抜けている助六だったが、懐かしのぼんの声を聞いて、怖じ気づくでも無し、気まずそうにするでもなし、一も二もなく飛び出して、年甲斐もなく抱きついてきた。対する菊さんの方はというと、流石に出会い頭に一発お見舞いこそしたが、普段から仏頂面の彼には絶対に出てこないだろう満面の笑みで、面倒な野郎からの抱擁を受ける。どれだけ距離を隔てても、どれだけ時を重ねても、結局この2人の関係性は変わらないのだ。互いに、一番の理解者であり、一番愛しい人間は、苦楽をともにした兄弟1人。

 再会の抱きつくシーンでは、東京で一人暮らしを始める前にジャズバーで互いに別れを言ったシーンとの対比で2人の心境の変化が確認出来る。助六の方は基本的に変わらないテンション、変わらない態度なのだが、かつて、まだ余裕が合った頃の東京では助六のハグに対して「臭い!」と叫んで拒絶した菊さんが、(おそらくあの生活態度だったらもっと臭くなってるだろうに)助六を受け入れている。長のお別れの果てのこと、流石にふりほどくのも不憫と思ったのだろうか。それとも、菊さんの方も抱きしめたいくらいの心持ちだったのか。とにかく、2人は一切含むところもなく、互いに喜ばしい再会を果たしたのである。

 菊さんの要件は簡単明瞭。「東京に戻って落語をやれ」。それに対し、助六は「落語なんかまっぴらごめん」とそっぽを向く。そりゃそうだ。あれだけの仕打ちで東京を飛び出してきた人間が、今更どの面下げて戻れるというのか。落語そのものに対する愛情は2人とも変わらずとも、助六は「落語業界」に嫌気がさしてしまっている。どれだけ落ちぶれたとしても、今更戻れと言われてハイそうですかと応えるわけにもいくまい。しかし、それでも菊比古は自分のわがままを押し通す。助六の落語は「客のための落語」、菊比古の落語は「自分のための落語」だったはずなのに、ついに彼は「アタシのためにお前の落語をやれ」とまで言い始めた。本当にわがままなぼん。しかし、業界に見捨てられた助六を東京に引き戻すには、それが一番手っ取り早い動機付けだ。周りの人間なんか知ったこっちゃないが、すぐそばには、助六の落語を最も理解し、最も求めている人間が常にいる。それだけでも、「客のための落語」をやるのには充分だろう。ブランクを理由に断る助六だが、それでも彼の態度からはまんざらでもない様子が窺える。助六が落語を手放せるわけがない。

 方々に手を尽くし、片田舎の過疎が進んだ村で落語が出来るように取りはからう菊比古。東京で大人気の真打ちの芸が、そこらのそば屋で(おそらくタダで)聞けるというとんでもない贅沢を味わえる村の人々がなかなか羨ましいが、流石にそれじゃまずいってんで、少しずつ小屋を大きくし、とりあえず旅館の舞台で2人会、というところまではこぎ着けた。きっかけはなんでもいいのだ。助六が高座に座り、噺を始めるとっかかりさえ与えられれば。

 すっかり夫婦のようになった助六と菊比古の共同生活。その間に入っている小夏は、あたかも「子別れ」で夫婦を取り持った「かすがい」の子供のように、2人の落語を少しずつ繋いでいく。ボロ屋の縁側で噺をねだる小夏に、菊さんは案外素直に答えてくれている。菊さんの小夏に対する感情ははっきりと示されたものではないが、本人の言葉を借りるなら「利害の一致」。助六に落語をやらせるために協力してくれるというのなら、彼女の存在を力にすることに迷いは無いだろう。気まぐれで「野ざらし」にこぎ着けたのは、そんな小夏に対する感謝の意味もあったのかもしれない。

 さぁ、ここで幕を開ける「野ざらし」の一席。何とも珍しい、菊さんのガラッ八もの。これまでいくつか菊さんの演目は聞いてきたが、なるほど確かに妙な心持ち。もちろん、うろ覚えだろうが不得手だろうが、菊さんはスッとこなしてしまうだけのスマートさがあるのだが、まぁ、ここは寄席で何でもない単なる縁側。忘れちまってしばらく思い出すのに頭を捻るくらいはご愛敬。そして、そんな情けない「弟弟子」を前に、助六もじっとしていられない。外野からは小夏の声がかかり、乱入する父親、パッと雰囲気が変わる八五郎。そのまま助六が得意の「野ざらし」を引き継ぐものかと思われたが、それで引っ込む菊さんじゃない。目の前には久しぶりに現れた助六の芸。思わずそこに自分の領分を合わせて殴り込みをかけ、気付けば囃したてる小夏と3人で一つ。これが落語なのかどうかもよく分からないが、思い描いていた理想の形には違いない。助六は客の求めに答え、菊比古は自分の望むものを満たす。二人の落語が、二人の手によって完成していく。あまりに贅沢なその時間に、二人の噺家の人生が充溢していくことがひしひしと感じられるのである。

 と、ここで終わっていれば大団円、助六の復活劇へと素直に繋がりそうな流れなのだが、残念ながらそうは問屋が卸さない。そう、助六が片田舎で隠遁し、腐ってしまった原因の1つにはみよ吉という存在があるのだ。小夏が毛嫌いしていることからも分かる通り、みよ吉と落語は恐ろしいほどに相性が悪い。それもこれも全部、落語に菊比古といういい人を取られてしまった憎しみから来るものであるが、元々みよ吉は、この作品では非常に珍しい「落語が好きじゃない人間」なのである。教育の方向性次第では小夏だってみよ吉と同じように落語嫌いになっていた可能性もあったとは思うのだが、カエルの子はカエル。寝物語にあの助六の落語を聞かされてちゃ、そりゃぁ好きになってしまうのも仕方ない。元々、みよ吉があまり母親らしい良い親ではないこともあり、小夏は父親にべったり。おかげでますますみよ吉は家族の生活が苦痛になっていくのだろう。結局、駆け落ち同然に転げてきた2人、舐め合う傷が癒えてくれば、その間を取り持つものもない儚い関係性だ。

 そんなところに、2人にとって因縁以外のなにものでもない名前、菊比古の文字が飛び込んできたのだ。「やっと来てくれた」と涙するみよ吉。彼女にとって、菊比古という存在は東京への未練、一番の愛情、一番の憎しみが凝り固まった情念のようなもの。長年忘れて暮らしていたというのに、今更また自分の前に現れたのだ。あまりのことに感情の処理も追いつかないだろう。しかし哀れなことに、菊さんにとっての目的はみよ吉ではなくその亭主の方。みよ吉がやけっぱちでくだを巻いているその時にも、菊比古は助六と小夏を東京に引っ張り出そうとしているのである。もしそんなことになれば、みよ吉はまた1人になってしまう。どこまでも依存を重ね続ける彼女が最も恐れることが孤独だ。菊比古という魔性は、またも彼女を涙に曇らせることになるのか。

 最後の一波乱、一体どうなるものやら。

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 エンディングなんやねん、第11話。リコからリンゴに。どういう意味かは良く分からんが……ミュトスってのは哲学用語みたいだけど、そこにリンゴも関わってくるんだろうか。難しいお話はよく分かりませんわ。

 思ったよりも素直に崩壊の一途を辿る脆弱国家日本。前回の時点で「オロチのオとチ」とやらが陥落したらしいが、その影響であっという間に都市機能は麻痺。交通網が使用出来ない、ネットも使えない、一般市民は夜8時以降の外出禁止措置らしいが、普通に考えたらこの状況はその程度の規制で国民が収まるようなもんじゃないはずだ。だってネットがやられたってことは、交通以外にも治安維持の諸々が機能してないんだろ? この期に火事場泥棒的な人間が溢れて、市民は避難とか隠遁ではすまないレベルで危険にさらされているはずなんだ。「PSYCHO-PASS」で一時的にシビュラが機能しなくなった時期があったが、あの時期にはほぼ暴動みたいな状態になってたし。とんでもないテロをくらった状態でも割と平穏に市民生活が送れて、警察官が夜回りする程度で済んでるんだとしたら、なんと美しい国であることか、ニッポン。もう、余計なしがらみがないんだからこのまま原始的な生活まで戻っちゃえばいいんじゃないかな。

 しかしまぁ、実際にロゴスを相手取ってる警察組織からしたらそうも言ってられないわけで、何とかミュトスを押さえて「オロチのロ」を守ろうと手を尽くしている。捕まったバードは完全にミュトスの仲間という立ち位置ではないらしく、「ゲームはワンサイドじゃ面白くないっしょ」という、明らかに死亡フラグ的な発言であさみちゃんたちを煙に巻く。実際にそうして迂遠なヒントまで提供してくれているのだから結果オーライだが、この辺の挙動はミュトスも織り込み済みっぽいね。駆けつけたダイハチを見ても「思ったよりも早い」って言ってた程度なので、バードが「面白くなる」ようにゲームバランスを調整してるのは知ってるみたいだ。その上で、Likoを使った世界中の諸々乗っ取り作戦が成功したってことは、とりあえず一旦はオロチのロも落ちたってことでいいんでしょうね。未だにシステムがどういう構造なのかが分からないのでヤバいのかどうかも分からんけども……ミュトス1人で日本の全てを回してくれるなら、それはそれで良いような気もするぞ……。「ガッチャマンクラウズ」ではゲルサドラがほぼ1人で日本の政治全部回してたんだから、それくらいヘーキヘーキ。

 ま、とりあえずダイハチは頑張って日本を取り戻してもらいましょうね。今回は独立愚連隊としてのダイハチの性能を活かし、ネットワーク無しでも動けるフットワークと、多少の命令違反は気にしないおおらかな態度を武器に要所へ突貫。5人全員でのウィルウェア装着シーンはなかなか壮観だ。こうしてみると室長はホントにちっちゃくて可愛いな。おっぱいも……いや、割と普通だけど。脇にいるはるかさんがでかすぎるのが悪いねん。全員が違ったデザイン、違った機能のウェアで戦うのでもう少し適材適所に配置されて各人の技能を活かしたバトル展開になるのかと思ったのだが、基本的には武闘派オンリーなのでまかり通る時にも力業。相手がトチ狂った自衛隊なのであんまり無茶もできないのが辛いところか。何とか凡河内さんだけは正気に戻すことが出来て、なんか不思議なチームでの突貫シーンだったな。ウェアは自衛隊の奴がすごく量産機っぽいのが可哀相。こうしてみるとダイハチってやっぱり恵まれてんなー。なんだかんだで良い装備が揃ってるわけだし……って、どう見てもミュトスが使ってた「全自動クルクル竹とんぼ」の性能が桁違いでしたけどね。日本の中枢のセキュリティ、ガバガバじゃねぇか。そんだけミュトスが優秀ってことなんだろうけども……。

 彼が怒っているのは「ジャパン・スタイル」という今回のサブタイトルにもなっている縦割り社会の日本の融通の利かなさ、地位や役職を優先して優秀な個性をつまはじきにする悪しき慣習。ダイハチも今回そのしがらみに付き合わされそうになったが、不良集団はあんまりそういうのを気にしない。ミュトス君も余計なしがらみを気にせずおおらかに育っていれば、もう少し真っ直ぐ生きられたかもしれないのにねぇ。いや、バードみたいなおおらかさも困るが。

 とりあえず、来週以降Likoの姿が見られないとしたらちょっと寂しいので、さっさと戻ってきておはこにゃまちりんこして下さい。

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 コボルトだと思ってたけどコボル「ド」なのね、第10話。ゴブリンってどんな作品でも大体共通したイメージがあるけど、コボルトだとちょいちょい違うイメージ。なお、Magicにおけるコボルドのイメージはこんなん。……び、微妙……。ちなみに、Magicでもコボル「ド」だったことを今初めて知った。まぁ、あんまり触れる機会も無いしな。

 さて、先週決意して今週からいよいよ新しいフィールドに出たわけだが、なんか、あんまり新鮮さが無いし、抱えてる問題がすげぇ微妙だったからあんまり高揚感が無いな。まず、コボルドが潜んでいる鉱山の仕組みがよく分からぬ。上の階層には「レッサー」コボルドがふらついてて、コボルドは穴蔵の中で微妙な集団生活を営んでいる。いつでも騒がしいので、ちょっとやそっとの騒ぎじゃ寝ているコボルドは起きない。この設定は「一気に集団で襲われることなく、ハルヒロたちくらいのレベルでもこまめに数匹単位のコボルドを討伐出来ますよ」ってことなんだろうが、コボルドの生活環境がイメージ出来ない変な設定なんだよな。あいつらが何を食べてどういう生活習慣なのかが分からない。同じ生物種なんだから夜行性とか昼型とかいう設定は似たり寄ったりのはずだし、他のコボルドが起きて活動してる時間帯は大体他の連中も起きてるんじゃないのか? 横穴みたいな狭っ苦しいところに数匹重なって寝てた描写があったが、あれは家族なのか? どうやって食料を得て生きていて、他の群れとの接触はどの程度あるのか? なんか、色々分からない。

 ただ、この世界はモンスターの生活環境までは深く考える必要はないらしく、とにかく「3〜5匹くらいの群れと時たま戦闘になるよ」というフィールドがこの鉱山らしい。……と思ったら、下の層に下りたら今度は農場が開けた。すげぇよな、農耕に牧畜、完全に人間レベルの生活を営んでいる。こいつら、わざわざ鉱山内部でじっとしてる必要ないんじゃないの? こんだけの文化レベルがあるならさっさと外に出て人間と交流すればいいんじゃないの? ゴブリンの時も同じこと思ったけどさぁ。変な世界だよな。そもそも鉱山の4層だか5層だかにあんな広い農地が広がってるのも謎だ。「ダンまち」の時も同じような現象があったが、あっちの「ダンジョン」は完全に未知の領域と定義されてたからまだいいんだよ。この作品の場合、一応「鉱山」って言われてるのに……人間の立場がめちゃくちゃ弱くて、かつて開拓した農地をコボルドに奪われたってことなのかなぁ。

 そんなよく分からないフィールドに舞台が移ったわけだが、ハルヒロたちパーティがやることは大して変わらない。各人が少しずつレベルアップを果たしているおかげで戦略の幅も広がり、敵が強くなったといっても戦闘の緊張感は逆に低減している。特に今まであまり活躍してないように見えたシホルが便利な魔法を覚えたことで、集団でのリアルタイムバトルは割と楽に処理出来るようになったらしい。そして、戦略の幅が生まれ、お互いに戦闘中に余裕が出てくると……噛み合わないパターンも出てくるということで。何故かここで突然浮上した「ランタが浮いてるんじゃないか」問題。これも今回あんまりしっくり来なかった部分なんだよな。先週まではメリイさんの問題をずっと扱っていて、それが解決したと思ったら今度はランタをやり玉に挙げるのか。どうせ今までだって同じようなノリで憎まれ口を叩きながらそこそこ上手くやってきたんだから、わざわざ藪をつつく必要も無かったと思うのだが。まー、戦闘中にランタのせいで命が危なくなったらそんなことも言ってられないのだろうが……今回のハルヒロの行動、あんまり積極的な理由が感じられないんだよね。他のパーティメンバーもランタに辟易してるとかなら分かるんだけど、別にそんな様子もなかったしねぇ。正直、集団行動に向いてる向いてないって問題ならシホルやメリイさんだってそんなに変わらないしなぁ。ハルヒロは「リーダー」って言う言葉でちょっと気負いすぎてるんだろうね。マナトみたいに器用に人間関係が調整出来ればいいのだが、それが出来ないハルヒロが無理をしてしまったせいで、ランタとの関係性は改善するどころか妙にぎくしゃくしたものに。それでも気にせずに「仕事をこなす」ランタさんはむしろ偉いと思うで。

 こんな微妙な状況で、うっかり遭遇しちゃったデッドスポットさん。先週の時点で「遭わないように気をつければ……」みたいなこといってたのに、さっそく遭っちゃうあたりがこのパーティの抜けてるところだよなぁ。なんでこの階層まで下りてきちゃったんだよ。まだお試しなんだから、慎重に慎重に進んでレベルあげしなさいよ。これでメリイさんが返り討ちにでも遭ったらマジで洒落にならんからな.

 それにしても、率先して案内役を務めてくれるメリイさん、完全に「便利で強いおねーさん」だ。偶然とはいえ、ハルヒロたちは良いユニットを拾えたもんである。

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<赤>

 

 

Ahn-Crop Crasher アン一門の壊し屋 (2)(R) U

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

3/2 速攻

督励 - 対象のクリーチャーは、このターンブロック出来ない。

 名前の読み方は「あん〜もん」ではなく「あんいちもん」なのでご注意。英語名を見れば分かるだろうが「アン」という何らかのコミュニティの一員という意味なのだが、日本語版だと絶妙に分かりにくいな。さておき、アンコモンに与えられた督励の入門編。3マナ3/2速攻というナイスバディに、相手クリーチャーのブロック制限まで持っている。なんかどこかで見た気がする、という人はなかなかの記憶力を持つ人で、実はこれ、「ヴォルダーレンの決闘者(SOI)」の焼き直しと言える能力だ。「決闘者」の方は187能力でブロックを制御してワンパン入れる。こちらのクリーチャーは1マナ軽くなり、攻撃のたびに何度も利用可能になったが、その分督励で使用制限がかかったというわけだ。「決闘者」は当時の環境でも充分決定力になるダメージメイカーだったわけで、1マナ軽くなり、再利用可能なこの牛はダメージレースを大きく左右する強烈な存在。攻めのデッキならば確保必須。そうでなくともこのステータスなら文句無しで一線級だ。

 

Battlefield Scavenger 戦場のゴミあさり (1)(R) U

クリーチャー・ジャッカル、ならず者

2/2

あなたは、〜が攻撃するたびにこれを督励しても良い。

あなたがクリーチャーを督励するたび、手札を1枚捨てても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。

 なかなか面白いデザイン。当ブログでは文字数削減のために勝手に督励のフォーマットを省略していたのだが、こいつはそのフォーマットで書けないという悩ましいクリーチャーだったのでテキストは割とそのままになっている。「クリーチャーを督励する」というのはキーワード能力となった督励に定義された効果であり、これを行うことで、こいつの誘発型能力が誘発するという2段構えの能力。これにより、自身だけでなく他のクリーチャーの督励でもルーター能力が起動出来るようになった。こいつ自身は2マナ2/2と普通のステータスなので、あんまり督励をトリガーすることは出来ない。督励デッキに組み込んで周りのお友達に頑張ってもらい、こいつは脇でのんびり見ているのが主な仕事になるだろう。そう考えると、単体では活用しにくいからそこまで使いやすくもないのかね。督励が多いのは白、赤、緑。手札を捨てた時の誘発能力が多いのが黒、青。うーん。

 

Blazing Volley 猛火の斉射 (R) C

ソーサリー

〜はあなたの対戦相手がコントロールする各クリーチャーにそれぞれ1点のダメージをあたえる。

 ありそうで無かった呪文。「相手のクリーチャーにだけ1点」は「サイムーン(INV)」とほぼ同じだが、あちらはマルチカラーのインスタント、そこを赤単色だけで処理出来るように調整し、結果的に1マナのソーサリーになった。基本的な使い方は「微震(8ED)」と同じだが、自軍に被害が及ばなくなったおかげでかなり使いやすくなったし、戦闘後に追加で打ち込むことで案外馬鹿に出来ない効力を発揮する。ただ、今回は−1/−1カウンターとの絡みのせいなのか、タフネス1のクリーチャーというのが他の環境よりもかなり少ないため、単体でごっそりアドバンテージを得るような使い方は難しいかもしれない。苗木とか霊気装置みたいなトークンも少ないからねぇ。白が相手の時だけは戦士トークンがそこそこ見込めるので、サイドインが基本になるかな。もし3枚くらい引いた場合は、一気にまとめて撃つモードも視野に入れれば面白くはなるかも。

 

Bloodlust Inciter 血に飢えた振起者 (R) C

クリーチャー・人間、戦士

1/1

(T):対象のクリーチャーは、ターン終了時まで速攻を得る。

 「戦闘塁壁(ROE)」と同じ起動型能力を持った小兵。速攻を与える能力は過去にもいくつか作られているが、こうしてタップだけで起動出来る例は意外に少なく、制限無しだと「戦闘塁壁」「悪忌の教練官(SOK)」の2枚だけ。起動にマナがかからないことにより、後続クリーチャーをマナの負担無しに支援出来るのがこの手の能力の強みだ。そして、過去の先輩に比べてこいつがすぐれているのは、1マナととにかく軽いこと。これさえ置ければ2ターン目以降のクリーチャーが全て速攻になるわけで、先手で始められれば相手を2ターン先んじる計算になる。2ターン目、3ターン目の攻防を考えれば与えられるダメージのトータルは5点6点も期待出来るわけで、1マナのカードとしては申し分ない。また、今回の赤は督励能力者が多く、殴り始めまでの速度は大きな意味を持つ。相手も督励持ちが出たら殴る前に処理しようとするはずで、1ターンの差が戦況を大きく変える可能性があるのだ。今まであまり注目されなかった能力だが、ここに来て注目される役割になるかもしれない。

 

Bloodrage brawler 血怒りの喧嘩屋 (1)(R) U

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

4/3

〜が戦場に出たとき、手札を1枚捨てる。

 ふぁーーー。2マナ4/3。そんなカードを赤に与えてしまっていいものか。そりゃもちろんデメリットはあるが、こんなもん……いくらでも使い方はあるじゃんよ。戦場に出たときに手札を捨てるクリーチャーというと、どちらかというと黒の系譜。クリーチャーカードしか受け付けないというベテランのグルメさん「隠された恐怖(10ED)」は時代によっては構築でも駆け回った名カードであるし、2マナという軽さを活かした「ドレカヴァク(DIS)」や「トロスタッドの死騎手(SOI)」は、それぞれ暴勇・マッドネスというブロック・ギミックと噛み合わせてリミテッドを賑わせたカードだ。そして、「トロスタッドの死騎手」たちはまだ3/3どまりだったにも関わらず、今回はなんと4/3。しかも赤だ。一応赤も手札を捨てる系譜があるにはあるのだが、部族も考えると直接の先輩になるのは「ミノタウルスの探検者(ODY)」なのかな? どんだけパワーアップしてるんだよ。白と組み合わせれば不朽クリーチャーを墓地に送りながら攻められるし、黒と組み合わせればミノタウルスギミックを活かしながら手札枚数を減らして前のめりに。構築まで見れば未だマッドネスは現役ときている。この1枚の存在で、「回転翼機」を失って死に絶えた赤黒マッドネスが息を吹き返す期待もないではないぞ。

 


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