最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「範馬刃牙(第2クール)」 ―→5 「BASTARD」と同様に歴史ある作品の渋いアニメ化なのだが、今作のヤベェところはすでに歴史になってるのに未だ作品が現役であるという部分。すごいと言えばすごいね。……え? BASTARDも完結してないって? ……うん。 多分前のシリーズでも似たようなこと言ってると思うんだけど、やっぱ刃牙は面白いよ。ギャグとして一級品だし、オリジナリティあふれるセンスは誰が真似しようにも絶対に「真似」にしかならない。このテイストは本当に板垣恵介がオンリーワン。そして、そんな「刃牙ギャグ」が最大限に振り切れたのが今回アニメになった「親子喧嘩編」だったと思っている。そりゃま、シリーズ全編通してみてもクライマックスの1つではあるだろうからね。ほんとに「なんでここで終わっておかなかったんだよ」とは思うけども。数々のネットミームを生み出した刃牙と勇次郎の喧嘩、そして対話。この滑稽さは歴史に長く語り継がれる完成度の高いギャグである。それをできる限り「それっぽく」アニメ化してくれたアニメスタッフも頑張ったって。すでに漫画の時点で「なんやこれ」な作品を、アニメに転換して「なんやこれ」でとどめてくれてるのは実はすごいことだよ。「わけわからん」「つまらん」にまで堕する可能性も充分にあるんだから。もちろん絵の強さと筋の強さが全てアニメに向いている要素ではないし、「原作に勝ってるのか」と言われたら賛否出るところだろうが、古谷徹のナレーションによる「時間の流れがある刃牙」はこれが1つの到達点なんじゃなかろうか。 まぁ、そうして「アニメが頑張った」ことは評価してるけど、どー考えても烈のボクシング挑戦は今でも意味わかんないけどね。原作でつまんなかったとこはアニメにしたって面白くねぇよ。それはどうしようもない。今回のアニメ化でピクル編から親子喧嘩まで一通りの流れで見た結果、「もしかして、ピクル編があんまり盛り上がらなかったことを気にした作者は、最大の見せ場である対勇次郎戦を前に、いっぺん落ちるとこまで落として無理やり盛り上げたかったのでは?」とか邪推してしまう。それくらいに谷間だ。でもまぁ……今やその烈が異世界で大活躍してるんでしょ? ……全部ギャグのネタ振りだって理由付けできるんだからずるいっちゃぁずるいよな。 PR
蒼井翔太が世界を救えるのってポプテピピック世界線だけじゃなかったのか……まぁ、あっちの方が正面からクソアニメを標榜していたのだから正当ではあるな(アニメですらなかったわ)。 というわけでついに「これは切れる」という確信めいたものが得られる助かる(?)アニメの登場だ。まぁ、「なろうだから」というだけで説明があらかた終わってしまうのだが、1話目から作画にやる気がないタイトルクソ長アニメを真面目に観る人間の方が稀有だろうよ。 いつも通りとはいえきちんとダメポイントを拾っていくと、まずお約束要素の処理が適当。タイトルを見るといわゆる追放系だと思われるわけだが、なんと今作、この「元英雄」の段階と「追放」の段階の間に転生を1回挟んでいる。単に勇者が世界を救った後に追放されるのではなく、合間で生まれ変わって「ふつーの若者」になっているという内容なのだが、タイトルにはその要素が提示されていない。いや、「タイトルで全部書くなよ」というのが普通の文句のはずなんだが、今作の場合は、「いや、転生をさも当然の要素のように省くなよ」というのがツッコミポイント。これ、別に転生必要なくね? なんで1回「追放されてもしょうがない無能を装う」っていう過程を挟む必要があるの? もちろん「そうしないとザマァ要素が描けないじゃん」というだけの話なのだろうが、なぜそうまでしてザマァテンプレを作りたがるのか。「みんながそうしてるから」以外の理由が見出せず、粗製濫造のなろう界隈の中でも一際「粗製」の印象がつきまとう。初っ端から当たり前のように親父から「レベルが上がらないしステータスも平凡」とかいう言葉が出てくるなんてのは当たり前すぎるのでいちいち突っ込む必要もないか。ただ、今作のすごいところは、そうして「レベル」「ステータス」というワードを出しておきながら、それ以外の部分でレベルへの言及もステータス表示も何もないんだよ。だからなんで全部が全部「それが当然」みたいな顔して出てくんの? 映像の方もなかなかに期待が持てる(?)出来。全体的なショボさは一目瞭然だが、今作はなんか、とにかく何もかもがワンテンポ遅い。普段「倍速再生とか冒涜以外の何ものでもない」という反対派の私だが、それでも「流石にこのアニメはせめて1.3倍速くらいで見せてほしい……」という苦行。この間延びしたようなテンポの悪さはどこからくるものなのだろう。 他にも設定の諸々にいちいち突っ込みたいが、まぁ面倒なのであとは見たい人が見てくれればいいだろう。ちなみに1つだけ気になることがあって、今作の制作スタジオの1つはディーンなのだが(頑張ってよディーンさん……)、もう1つ、共同制作で「マーヴィージャック」というよく分からないスタジオがクレジットされている。あんま聞いたことがないはずのスタジオ名なのに、私はこの名前を直前に検索しており、なぜかというと実は「狼と香辛料」の前作2クール目の制作にかかわっているから(ブレインズベースとの共同だったが)。履歴を見ると、この会社がアニメの共同制作を受け持ったのは15年前の「狼と香辛料」以来、2度目。その間に制作協力などでクレジットされてはいるのだが、元請けとしてクレジットされたのが、奇しくも「狼と香辛料」が復活したのと同じ15年ぶりのことなのだ。何が理由でこんな活動になってるのかはよく分からん。こうして細々と生き抜いている零細スタジオみたいなところは他にもたくさんあるのだろうが、なんとも妙な縁である。 あ、以上です。 ○「狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF」 6 さぁ、なんとも珍妙な巡り合わせ、「2本目」のスタートだ。 内容に入る前に2点ほど。まずは「リメイク」の中でも非常に特殊な今作の立ち位置について。近年、過去の原作付きアニメをリメイクする流れはさまざまな作品に見られるが、今作はなんとも不可思議な「再挑戦」が行われている。アニメ第1作の放送が2008年、2クール目が2009年で間には15年のブランクがあり、リメイクを企てるには充分な時間が経過してはいるのだが、なんと今作はその15年前と監督が同じなのである(厳密には当時監督を務めた高橋丈夫が今作では総監督名義になっている)。普通、リメイクってのはガラリとデザインを変えて作り直すもので、こうして同じ人の手によって「全く同じ内容」がリメイクされるというのは非常に珍しい。そのあたりの評価をどうしたものか。 そして2点目は、そんな旧作を私もがっつり見ていたという個人的な事情。リメイク作品は間が空くものなので、世代的な問題で「旧作は知らんけど」という場合が多く、直近なら「るろうに剣心」なんかは「前の作品を知らんから」というので忌憚なく見守ることができた。ギリ「旧作も見てたかも」という作品だと「HUNTER×HUNTER」があったが、あれも1作目が微妙に世代じゃなかったからほぼスルーだったし、どっぷり浸かった作品が似たような体制から作り直されるという経験は初めてのことと言っていい。 私と本作の関わりについてはここで記録しておく必要があるかと思ったのだが……今確認してめちゃめちゃ驚いたのだが、なんと旧作の2期の感想、このブログの初期も初期に掲載されてるんですよ! 興味がある人は「狼と香辛料」でブログ内検索すると出てきます(もしくは「高橋丈夫作品」のカテゴリタグでも追える)。私も流石に時代的に残ってないと思ってたのだが、まさかの15年越しのヒット。こんなところで無駄な長さが活きる展開があろうとは。流石に印象は忘れちゃってたから自分でも確認しに行ったが、2期の評点は「6→7」とのことでたいそう満足しているようである。確かに「いい作品だった」という印象はやたら残ってるんだよな(ここだけの話、さらに昔のログを辿ったら1期の評点は「4→5」だった。当時の私はラノベというだけで評価を下げるラノベ大嫌いマンだったのである)。 流石に離れて久しいので自分でもあんまり覚えてないのだが、確かアニメ1期が終わった時点で「まぁまぁ面白くない?」という評価になり、2期には始めたばかりのブログのために記事まで書くほどに入れ込んでいたようだ。また「原作1巻だけ読んだ」と書いてあるので、1期2期の間にノベルは1冊は読んだみたい(覚えてない)。確かその後は小説は2巻とか3巻くらいで止まったような気がするが、それは多分コミック版が出たから。「漫画で読めるならそっちでいいやー」ってんで漫画を読み始めたが、ご存知の方もいるかもしれないが小梅けいと版の漫画は途中で止まってしまっていて、途中でモチベがなくなって売っちゃった気がする。今Wikiで確認したらこの春にアニメ化記念で新装版が出たとのことなので、改めて買い直してみてもいいかもしれない。 とまぁ、前置きが長くなったが、「好きだったけど記憶もおぼろ」という面倒な立ち位置の作品なのですよ。何が面倒って、前作の時点でもう満足してしまっているため、わざわざリメイクされて何を楽しめばいいのかがよく分からないという部分。例えば前作1期OP「旅の途中」が大好きだったのでOPはそのままでもいいくらいのノリだったが、今作のOPが悪いとも全く思わない。アニメの中身も、マジでやるなら旧作のデータを引っ張り出してきて1話ずつ比較しながら観たい気持ちもあるが、流石にそこまでやる元気もないので「前は1クールでどこまで行ったんだっけなぁ」みたいなことを思い出せないままに見守ることになるだろう。うーむ、どこまで寄り添ってみたものか。 とはいえ、1話目時点ではとりあえず期待票を投じておこう。前クール「異修羅」の感想からも分かる通り、私は基本的に高橋丈夫氏を信頼している。彼がわざわざこうして15年越しで再び今作に手をつけたのだから、そこには何か意味があるのだと信じたいのだ。頑張ってくりゃれ。あみっけ、ホロの登場シーンのところの声質が「若い頃に合わせなきゃ」ってんでちょっと高くなりすぎてなかったか? 多分今のゴッドボイスで自然に演じたらより賢狼っぽい素敵ゴッドな小清水ワールドが広がると思いますよ。 ○「神は遊戯に飢えている。」 4 合間のCMで「ノゲノラ」の宣伝してるのはちょっとおもろかった。 なろうじゃないよ、ラノベだよのコーナー。まぁ、こちらはあんまりなろう味は強くないけども(カクヨムらしい)。ただ、「なんか知らんけど神が定めしゲームをしよう」というデザインも別に新鮮なものではないし、いつものように「天才の頭脳戦を書くのって死ぬほど大変なんだが大丈夫か?」という心配ばかりが先に立つ。さらに制作はライデンフィルムなのだが1話目時点であまり作画に力が入っているようには見えず、それこそ10年20年前のラノベアニメみたいな風味がある。さらにさらに、監督が今作で監督初挑戦とのことで、あまり先行きに希望を持てる要素になっていないのも不安材料。「なんか最近似たような虚無のゲームアニメ見た気が……」って思ったら「ライアー・ライアー」だな。嘘つきだったり、実力至上主義だったり、みんなして大したプランもなしにゲームの話書きたすぎだろ。 まぁ、1話目時点で目の覚めるような内容が出てくるとも思えないので「今後の展開を注視」という当たり前のコメントしかできないのだが、少なくとも1つ目のゲームとして取り上げられた「3D神経衰弱」とやらはツッコミ待ちにしか思えない展開だったので印象は悪い。そりゃゲームですらない、本当に自己紹介のためのコミュニケーションツールだったと言われてしまえばそれまでだが……主人公がいちいち「なるほど、このゲームの本質は……」みたいに訳知り顔で語ってることがいちいちピンとこなくて「結局、これって何もしなければいいだけってこと?」という虚無な結論に。「配置が決まってると瞬殺されてしまうから」って言ってるくせにその次の展開が「じゃぁ、空を飛ばして絶えず動かしてれば場所が特定できないよね」だったのに、2人してそんなこと意にも介さずサクサクカード引いてる時点でなんの意味もないし、単にアニメ的にカードがぐるぐる回ってた方が間が保つからそういう画にしていたとしか思えないクソルール。1話目時点で今作における「ゲーム」のセンスはなんとなく察してしまったような。そりゃなぁ、今更神経衰弱で面白いゲームを作れって言われても難しいけどさぁ……でも、作ってる人もいましたよ。保健委員長の赤青黄さんていうんですけど……。手ブラジーンズ先輩元気かなぁ。 ○「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」 4 今期も容赦なく訪れるなろうタイム。今期なろうはじめは、八男ならぬ第七王子。この辺の数字もそのうちあっさりコンプできそうやな。 まず断っておくが、予断を抜きにすればアニメとしてのクオリティが思いの外高い。1話目ということも考慮する必要はあるが、キャラ作画の精密さはバカにできないし、わざわざ「アクション監督」というクレジットを立てていることから気合の入り方も分かり、動くシーンでの見せ方はかなり気合が入っている。そうでないシーンもコミカルな見せ方はかなり手の込んだ演出を見せてくれていて、ちょぼらうにょぽみじみたデフォルメキャラの置き方など、見ていて退屈しないだけのバリエーションに富んでいる。このアニメを制作しているのが「つむぎ秋田アニメLab」という謎のスタジオなのだが、なんとこれ、前クールでは「明治撃剣」を作っていたスタジオである。監督の玉村仁氏も「撃剣」と同じ。この人の名前は以前もたまに見かけていたが、過去に「落第騎士の英雄譚」や「あかねさす少女」など妙なところで監督を務めた経歴が確認できる。評価は難しいところだが、決して消化試合の捨てなろうにはなっていない様子。地方で頑張る小規模スタジオが元請けで色々とチャレンジしている様子が見えるのは応援したくもなる(実際に小規模かどうかは知らんけどさ)。 しかし、しかしである。やはりなろうラインが辛い。私が受容できるなろう成分のギリギリ。いや、多分ギリギリアウトか。最強マウントと才能イキりのまっすぐなフォーマットに魅力は一切感じないし、むしろ潔いとすら言える「そのチート性能に特に理由もつけません」という姿勢のせいで言い訳も考察もできず、ただ「俺つえー」と言ってる主人公が好き勝手やってるのを見守るだけ。「そういうギャグ」だとしても飲み込めるものではないだろう。今作は異世界転生ならぬ「同世界転生」パターンなのだが、現時点ではその転生者がなんでチートを手に入れたのかはよく分かっておらず、ほんとに「ただ生まれながらにめちゃめちゃ強い魔力を持ってました」という状態(後から説明が入るかもしれないが)。まさに才能にあぐらをかいているだけのキャラ。どうしたらええねん。第七王子という立場は「余計なしがらみがなくて気楽」らしいのだが、しがらみがないということは冒頭の騎士たちが言っていた通りに権力争いなどに絡まず、立場が弱いことの表れのはず。だったらなんで周りに女の子をはべらせているのかも分からん。ほんとに「おっさんが可愛い男の子になってちやほや可愛がられたい」という幼児退行の妄想を見せられているようでキツい。もうこれ、ギャグにもならん「治療」だよ。 というわけで今後の処遇は微妙な作品だが……ただ、作劇はいいんだよなぁ……途中でスタミナ切れでヘロヘロになってくれた方が楽に切れるのだが……。 ○「終末トレインどこへいく?」 6 まぁなんやかんや言うてますけど、新番は容赦なくやってくるわけです。そして今期我が家で一発目を飾ったのは……こちらの何とも悩ましい作品。いきなり難しすぎやせんかね。 「なるべく事前情報を入れない」というのが私のアニメ視聴スタイルなのだが、TwitterのTLなどから流石にちょこちょこ情報は流れ込んでくるため、こちらがあの水島努の新作であるということは分かった状態で視聴開始。そうして事前情報があったせいかどうかは定かじゃないが、第一印象は「あぁ、ツトムだ……」という。いやー、でも案外「水島努の作家性」ってどこに本質があるのかを示すのは難しいのよね。 私の中で水島努といえば「ジャングルはいつもハレのちグゥ」に端を発している。あの作品の身も蓋も無いギャグ、そしてくにゃくにゃと捉えどころのない動画の処し方。水島節の真骨頂はやはり動画もコミカルさだと思うのだが、その辺りの「くにゃくにゃ感」みたいなものが今作でも早速発揮されており、もはや感覚としかいいようのない、不思議な快楽は間違いなくある。その上で、水島努が積み重ねてきたまた別なテイストというか、持ち味というものも考える必要があり、それはどこか突き放したようなシニカルな視点というか、何もかもを小馬鹿にしたような見方と圧倒的自虐のアンビバレント。それが露骨な時事ネタに表れたりもするし、視聴者をケムに巻くための珍妙な虚飾に表れたりもする。過去作を例にとれば、まっすぐなコミカルさが活きた作品が例えば「イカ娘」や「アザゼルさん」あたり。後者のヒネた視点から出てくるのが「BLOOD-C」や「ケメコデラックス」ということになるだろうか。また、ギャグに振り切らずにこの手の厄介さが発揮されると「迷家」が出てきたりもするのだが、個人的にはあれも別に嫌いじゃなかったので「シリアスな部分から笑いに直結しない興味を引くとなるとやはり人を選ぶものだ」という印象。 そして今回出てきたものは、どうやら人を選びそうな気配があるのだ。女の子がたくさん出てきてわちゃわちゃするデザインだけを見ていれば確実に「ガルパン」の空気があり、メイン4人の絡みはウサギさんチームのメンバーの掛け合いを見ているかのよう。しかしその周りを取り囲む異様な空間は何もかもが意味不明であり、理屈を早口で捲し立ててはいるが、2話目以降に今回押し付けられた「常識」が容易くひっくり返る危険性を孕んでいる。よくもまぁ、こんな気の狂った設定を思いついたもんである。まぁ、脚本は信頼できる横手さんに任せているので大きな失敗にはつながらないだろうとは思っているのだが、監督がこの四方八方に散らばるような野放図な世界を最後まで飽きずに統制し切ってくれるかどうかだけが心配である。 違うわ、もう1つ心配があった。それは制作スタジオのEMTスクアード。ちらほら名前を見かけるようになったスタジオだが、ぶっちゃけるとここまでの履歴で成功作と言えそうなクオリティの作品はほとんどないのである。最近でもなろう系作品を中心に作っているせいもあってあまり印象は良くなくて、ただでさえ遅筆でスケジュールにプレッシャーをかけまくる水島進行に耐えられるものかと余計な心配をしてしまう。 まぁ、1話目は余計なまでにバリバリで完璧な作画でしたが……。しかも今回、情報量が多すぎることは監督もわかっているようで、桜井弘明もかくやというとんでもねぇ密度で脚本をねじ込んできやがった。このテンポ、この内容でもギリギリ着いていける作劇になっているあたりは流石の手腕だが、本当に1秒たりとも油断できない、とんでもない緊張を強いる作品になっているのも実にスリリング。来週以降もこれが続くとしたら今からお腹が痛い思いである。 まぁ、私はつねづね「やりたいことが分かるのは評価できる」という主張をしており、今作は「やりたいこと」こそよく分かってねぇけど「何かやりたそう」という未完の気迫はビリビリ伝わってくる。何とかこれが立派な形をなせることを祈っています。あとさっさとガルパンやれ。 年度が変わり、また新しいアニメクールがやってくるわけですが、ここで1つ、個別のアニメ記事とは関係ない「ご報告」というやつをやりたいと思う。正直、わざわざこんなとこを見にくるような奇特な人にとってすらどうでもいい話なのだが、私の性分ゆえ、ここで明文化しておくこととした。以降、当記事を読む人は何度も「えっ、今更?」という感情に襲われるだろうが、そこはそういうもんだと思って諦めて欲しい。書いてる当人が一番「えっ、今更?」と思っている話だ。
「治癒魔法の間違った使い方」 6→6 なろうアニメで終了後に「2期きて欲しいなぁ」って思ったの久しぶりですね。「初めてだね」って書こうかと思ったけど流石に嘘なので自重した。直近ならリゼロとかになるのかな。直近で!? こちらの作品は、特に大きく捻ったところもなく、ほんとに熱血というか、真っ直ぐな少年漫画的プロットを丁寧に丁寧にアニメ化しただけ。それでもこれだけ好印象を生み出せるのだから、アニメ作りってのはやはり面白い。まぁ、単にキャラデザがハマったっていうだけの可能性もあるんだけど。 今作で一番見て欲しいのはやっぱり画なんだよな。キャラデザがパリッとしてるし、現代アニメに必須の「目の表現」が非常に凝っている。ただ、そうして「目のクオリティでアニメを測る」みたいな風潮もうっすらと定着してしまった感があり、京アニのような爆裂クオリティでなくとも、なんとなく「凝った目のデザイン」を意識する作品も増えている。しかし、そうした作品の中にも目の重要さを理解していないものが多く、「そこにだけ力を入れても意味ないねん。全部丁寧に作った結果、目も綺麗になるねん」という真理に辿り着けない。その点今作は頭のてっぺんから足の先まで、影の付け方や細やかなモーション演出を徹底しており、そこにプラスアルファで目の美しさがついてくる。このクオリティが欲しい。今作の制作は「スタジオアド」というよくわかんないところだし、監督も代表作が「かいけつゾロリ」ばかりの人だったので全くの未知数だが、最終的に「ゾロリめっちゃすごいアニメだったのかもしれん」と思い始めた俺がいる。いや、知らんけど。 画の見事さに加えて、シナリオラインにも大きな取りこぼしはない。単純明快な異世界転送もので、「ヒーラーの流用」なんてテーマもすでに手垢がついた感があるが、別にそれは奇をてらって作ろうとした設定ではないのだろう。「戦士が剣を持って戦う」っていうのと同じくらいにしれっと「治癒魔法で戦う」スタイルが紹介され、ウサトは自分の持てる武器をただひたすら磨き上げることで一線級の戦士に成り上がった。その裏にあるのはウサトのまっすぐでめげない主人公気質だし、圧倒的カリスマで惹きつけてやまないローズという師匠キャラの実力でもある。友情・努力・勝利。この不滅の三段論法に不満などあるはずがないのだ。あ、一応そこに犬上先輩の存在も加えといてくださいね。ヒロインというにはなんとも珍奇なスタンスだが、先輩のヘンテコキャラがいい具合に箸休めになってたのも良かったよね。ラスト2話は黒騎士も頑張ってたけど。あくまで熱血主人公の成長譚が主眼なので、あんまりイチャイチャとかエロに時間を使わない女の子の配置はブレることがないのでありがたかったですよ。 改めて、2期が見たい作品なので関係者の皆さんには頑張ってほしいところ。漫画も結構進んでるみたいだから漫画でも悪くはないのだが……今見たらやっぱアニメに比べてキャラデザが劣るなぁ。 「薬屋のひとりごと」 5→5 読売テレビの暴虐のせいで我が家ではゴールインがだいぶ遅れた作品。視聴に苦労はさせられたが、なんとか2クールの決着。まぁ、今作も続編の報が出ているので「一時中断」でしかないのだけど。 世間的には「フリーレンと肩を並べる」みたいに語られるのをみたことがあるのだが、個人的には何をどう比較したらこの2作が引き合いに出されるのかがよく分からない。確かに映像クオリティだけを見れば金がかかってるのは事実だし、力の入った作品であることは理解できる。長沼監督の丁寧なディレクションによって話の中身も精一杯分かりやすくは噛み砕かれている。「いいアニメ化」だったのは間違いないだろう。 しかし、今作を面白がるためにはお約束のハードルが2つもある。1つはなろうのハードル。今作のヒロインの猫猫も、非常に分かりやすいなろうマウントキャラ。「薬学知識があります」だけだったらどこぞのエリーゼとそう変わらないかもしれないが、こちらの女はいちいちカンに触る言い方しかできない捻くれ者なので好感度が全く上がらないのがキツい。自虐的な立ち振る舞いを見せながらも自分が「デキる」ことに全く疑いを持っていないので言動がチグハグになる高慢ヒロインにありがちな齟齬が発生してしまっているし、「毒耐性MAX」とか「花街で余計な目に遭わないためにブスのふりしてる」とか、「そのチートいるか?」っていう要素まで盛りすぎなのでいろんなところからのage展開がイラっとする。こればかりはなろう的ムーブに過剰に忌避感がある状態なので如何ともし難い。 そしてもう1つのハードルは「ミステリアニメのハードル」。すでに何度も言及していることだが、基本的にミステリはアニメに向かない。説明しなければいけない要素があまりに多く、それを画に落とし込むのが困難なので動かす意味が乏しいためだ。本作はそこまでミステリ要素に全振りなわけでもないので影響は少ないとはいえ、ちゃんとそこを説明しないと成立しないため、やはりアニメとしての刺激はどうあがいても犠牲になってしまう。これはもう、どれだけスタッフが頑張ったところで埋め合わせるのは困難だ。一応フォローするなら、「厳密なミステリ要素」はそこまで多くなく、全体的に「蓋然性の話をする」くらいの展開が多かったのであまりガチガチに固めた窮屈さはなかったか。それとて「適当な話しやがって」というネガティブ要素に見えてしまう部分はあるけどね。「毒のことを知ってるかどうかだけの知識マウント」でしかないものをミステリとは言わんよなぁ。 2クールをまとめて放送できたおかげで、今回は羅漢周りの大きな筋がまとまって放送できたのは良かったとは思う。これで1クール目で切られてたら、ほんとに「瑣末な話の寄せ集め」で終わってたところだろうからね。今回と同じくらい大きなくくりの話が2クール目にもあるんでしょうかね。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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