最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「悪役令嬢レベル99 〜私は裏ボスですが魔王ではありません〜」 4→3 素直に嫌いなタイプのなろうです。「好きなタイプのなろう」があるかどうかは別にして。 先に断っておくと、アニメとしてのクオリティは並。作画状態が悲惨になったなんてことはないし、最後まで主人公のデザインに崩れはなく、キャラ作画はむしろ良好な部類かもしれない。モンスターのCG作画の浮きっぷりは尋常じゃないが、まーその辺は今作だけの問題ではない。このご時世に「並の作画」と言えば、それは「やたら浮いてるCGモンスター」も込みだ。 そうしてアニメとしてのガワはそれなりという評価なのだが、なにぶんシナリオが嫌い。最近忘れかけてたけど、ここまで素直な無双作品は久しぶりな気がするな。いや、無双作品だけなら山ほどあるはずなんだけど、なんと名付けたらいいのか、「無自覚チート作品」か? いや、今作のアリシアは自分のチートは認識してるから「無自覚」も違うんだけど……まぁ、一番手っ取り早く行ったら「またなんかやっちゃいました」作品である。常々思うんだが、チート作品って主人公をとにかく強キャラにして、何もかもを悟り切ったように冷笑しながらコケにしていく様子を楽しむ(??)ための設定だと思うんだけど、そんだけ超越した能力を持つ人間が、なんで「自分の強さを振るうこと」に対しては無頓着で「なんかやっちゃいました?」になるんだろう。今作ヒロイン、無双能力持ちなのにバカなんだもん。そんな奴がいたら腹が立ってしょうがない。全く好きになれないヒロインなのよ。こういう作風って黒髪インキャばかりが主人公の傾向があって「もしかしたら悪役令嬢なら嫌味にならない可能性も……」とか期待したが、まぁ、そんなわけはなかった。ムカつくインキャでも、ファイルーズボイスのヒロインでもムカつくもんはムカついた。 加えて、アリシアは通常の無双チート主人公属性に「乙女ゲー知識マウント」まで振りかざす。「悪役令嬢のジレンマ」を一切解決することなく、都合のいいところで「本来のシナリオ」という謎すぎる要素を引っ張って適当にシナリオを掻き回そうとする。筋立ての行き当たりばったり感が尋常じゃなく、どのキャラ視点でも視聴モチベが全く上がらない。こういう複合技もあるんだなぁ。 PR 「BASTARD!! 暗黒の破壊神 地獄の鎮魂歌編」 ―→5 多分1期最終話と同じことしか書けないと思うんだけど、しょうがないよね。今回だって別に完結してるわけじゃないから総括する部分もないし……こっから先の配信予定はあるんでしょうかね?(無いと困るが) 同じことしか書けないということで1期感想リンク貼っておきますが、別に悪いことじゃないんだ。自分のために改めて要点をまとめておくと、「映像は超安定。ライデンフィルム頑張ったし、ネトフリ配信も悪くない」「シナリオの古臭さはしょうがない」「きーやんDSが本当にハマり役だし、他のちょい年齢層高めのコテコテキャスティングもいい感じ」。以上が1期ラストの感想。そしてこれらは全て2期にも当てはまっているのだ(そりゃそうだ)。改めて要素を見ると、「綺麗な映像」についてはむしろ磨きがかかったような気さえする。原作絵へのリスペクトがある非常にシャープな線によるデザインはアニメにした時に非常に見栄えが良く、動かす負担も大きそうな部分をうまいことCG技術と併用することでクリアしている。「全体的にきれいめ」という評価ポイントなのでアクション作画とかド派手な戦闘シーンとかになるとそっちに全力を傾けるタイプの話題作には見劣りするかもしれないが、ウン十年も前の作品がこれだけ「いまっぽく」スリムな映像で見られるのだから不満はない。 シナリオが古臭いというか、いうてもお約束ファンタジーだってのは2期目に入ると随分捻じ曲がってきた部分で、世界の核心に触れるような設定の大きさは(原作が回収しきれてないくらいに)広がりを持っているし、決して「単なるなんちゃってファンタジー」という感じでもない。時代性なのか、そこかしこに混ざってくるトンチキな設定は今の時代にはいいフックになっていると思うし、なによりも傍若無人なDSのキャラクターは今のアニメではかなり珍しく、それでいて憎めない良いバランス。この主人公、もっと人気が出てもよかったのではなかろうか。……当時も今も、微妙にコンプラ的アウトなんでしょうか。 そして中の人については言わずもがな。キャラが増えりゃぁキャストのカロリーも当然増す。ほんとに私のツボをついてくるいい時代感のキャスティングで聞いてて安心するし、そんなベテラン勢に負けじと気を張る楠木ともりのヨーコさんも良いヒロインである。その他エロ担当者もみんな頑張ってくれてるが、最終的に一番目立つ女性キャラがやっぱり日笠(ネイ)というのはいいのか悪いのか。 改めて、こんだけちゃんと作ってくれてる「発掘」アニメは割と珍しいと思うのだが……やっぱり配信メインでやってる影響なのか、さっぱり話題になってるのを聞いたことがない。当時今作を応援してた人とかには多分届いてないんだろうなぁ。なんか勿体無い。もっと自信持ってええんやで。 「道産子ギャルはなまらめんこい」 4→4 こちらも初見の印象からほぼ更新なしに「まぁ、そうなれば、そうなるやろ」くらいで終わってしまった作品。ハナから期待は持ってなかったので裏切られることもなかったが、あってもなくてもいいアニメの評価というのは案外困るもので。印象変わってないし想定が当たってたので新番チェックをもう1回貼っておけばいいんじゃなかろうか。 というのも流石にサボりすぎなので更新された要素を見ていくと、まず、本来なら今作は大幅加点が見込めた作品である。何しろ、メインヒロイン佐倉綾音に続き、サブヒロインが花守ゆみり、3人目に上田麗奈という、「この次元にワームホールでも作ろうとしてるのか?」と訝しんじゃうくらいのパワーキャスト。この3人で純正キャラ圧勝負をしたら、まじで宇宙の2つや3つは容易く生成されてしまうだろう。そんな夢想で無双な三つ巴が見られたというだけで眼福ならぬ耳福。本来ならそれだけで満点はなまる評価なのだが……。 ただ、別に話は面白くねんだわ。まー、特に特徴のない恋愛作品ではあるんだけども……そこにどうしても「なぜ道産子にしたんだ」という要素が気掛かりとして足を引っ張る。特に佐倉さんにはかわいそうだが、やっぱり一番大事な北海道弁キャラがうまいこと個性として活かせず「ならでは」がさっぱり味わえない。北海道ネタはそこかしこに散りばめられていたのだが、どうしても「とってつけた」感が否めず、かえって「そういう要素を求めている人への気配り」が露骨で一歩引いてしまう。この辺りのバランスってのはほんとに難しいもんで、アニメによる町興しのデリケートさに通じるものがあるかもしれない。まー、そもそも道産子をメインコンテンツに攻めたいなら、そこに「巨乳でオタクに優しいギャル」要素を足し算してしまったのは失敗だよ。味が濁って素材が活かせない。もしかしたら「佐倉ボイス」もそうした要素のごった煮感を強める要因だったのかもしれないな。 いっそ、秋野さんと夏川先輩のスピンオフとかがあればもう道産子要素が気にならなくなるのでそっちの方が面白いかもしれません。要約すると「うえしゃまに和服を着せろ」です。 「休日のわるものさん」 4→4 ある意味でこれも「動物」作品だったかもしれない。加えて、「もふなで」よりも動物自体は可愛い要素もあった作品だが……でも、メインがパンダなのがなぁ……流石にパンダは日常的に愛でる対象じゃねぇよなぁ。 1話目での印象がそのまま最終話まで続いただけの作品かなぁ。特に悪いところはないんだ。作画部分はずっと「ふつー」のままで安定していたし、ネタ回しも1クール通して山があったり谷があったりということもなく、終始平熱。どっちかっていうと「悪者」側じゃなくて正義の味方のレンジャー側の方がドラマ要素が多くて色々と掘り下げてくれたりもしたんだけど、ぶっちゃけ「別にそこに興味ないんだけど……」みたいな要素だったのでレンジャー側のヒューマンドラマもどこか筋が違うようでピンと来なかった。考えてみりゃ「わるもの」がメインになってるんだからその対比要素として「正義の味方」側の描写を増やしていくってのは間違った判断でもないのだが……そこまで周到に配置して世界観を固めるような作品でもないような気がしてなぁ。 結局、「地球のことをあまり知らない悪役が楽しむ平和な日常ライフ」っていう設定そのものがあんまり伸び代がなかったというか、毎週ワクワクしながら見るようなものでもなかったということなんだろうか。でも、方法論こそ違えど別軸から「何気ない日常」を描いたどこぞの拷問は面白いんだよな……。こういうのを見ながら、改めて「日常もの」の難しさについて考えさせらるのであった。オチなし。 「愚かな天使は悪魔と踊る」 5→4 今期はいろんなところにクセつよ釘キャラがいてとても楽しいですね。此の期に及んでまだまだ新しい世界を発信し続ける世界の釘宮ボイス、世界遺産。 などという傍の事象から書いてることからも分かる通り、あんまり本筋で触れるべき点のない作品。1話目視聴時に「なんかタイトルおかしくない? 愚かなのは天使の方なの?」と思ったわけだが、そこからすぐに「なるほど、タイトルの通りだったわ」という展開になり、いわば劣化版「かぐや様」みたいな筋を辿り始めた。ラブコメとして特に良いも悪いもないのだが、完成形を「かぐや様」で見せられてしまっているために、映像クオリティで2段くらい下がり、青山穣ナレもない作品にはあんまり面白いと感じられる部分はなかった。加えて中盤から頻出した仮面ボクシング設定がやたらと滑り倒していたというか、ギャグとして個人的に一切刺さらなかったせいで単なる時間の無駄になってしまっていたのがすごく響いてるかな。そこまで尺使ってみせるようなネタでもないだろ、と思ってたのに「オタクはこの声優にしとけば満足だろ」みたいなあんまりしっくり来ない悟空クリリンコンビの無駄遣いなんかがいちいちハズれてしまっている気がしてストレスになってしまった。まぁ、こういうのは合う合わないはあるんだろうけども。 終盤のシリアス展開は1クールアニメじゃお約束なので「こういう展開もありかな」くらいだが、あんまりシリアスの準備をしてなかったところに阿久津のキャラ設定が強引に入り込んできて唐突な感もある。まー、原作はここからさらに進んで「天使VS悪魔バトル」みたいな展開ももうちょい掘り下げられる可能性もあるし、あくまで途中経過としての設定の広がりだったと思えばそれはしょうがないのかも。おれたたエンドで終わってしまった半端な尺のアニメの筋をどうこういうのも野暮というものだろう。……流石にこれは2期ないかなぁ。 やっぱプリキュアは初代が最強……はっきりわかんだね、最終話! まぁ、こちらのコンビは白い方がノワール(黒)なので分かりにくいんですが、マーブルスクリューはやっぱりサンダー。 お手本のような実に端正な最終話。2クールにわたって繰り広げられたあれこれは過不足なく回収されているし、ほぼすべての要素に納得いく決着を与えてくれている。オリジナルアニメとしてはこれ以上ない幕引き。その分穏当すぎて刺激が足りないと思われる向きもあるかもしれないが……これ以上を望むのは贅沢というか、お門違いだろう。 ヴァイスによるイストワールの起動、そしてそれによって明らかになるノワールの特異性。これまで何となくで語られてきた彼女の存在がこの度ヴァイスによって明確に言語化され、曰く「イストワールAIの断片、バグ」がノワールの正体ということに。分かったような分からないような存在ではあるのだが……そもそも「バグ」だと言われてしまったら100%の理解は不可能だろうし、「まぁ、そういうこともあるか」くらいで受け止めておくのが無難だろう。多分パスカルが何十年か越しで久しぶりにイストワールに接続しちゃって、しかも通信環境があんまり良くなかったもんだから、イストワール側もリモートで何かできないかとデータを送ったが、それが通信途中で切断されてノワールという1つのぼんやり人格が残ったとか、そんな感じ。知らんけど。 そうして「計算人形でもないし、もちろん人間でもない」というノワールという特異存在が現れたことで、ヴァイスの抱えていた「メイガスをいかにすべきか」という単純な二元論が通用しない事態に陥ってしまった。ノワールもメイガスも「人じゃない何かに機械仕掛けの命が宿ったよ」という部分は変わらないのだが、ヴァイスが信じるイストワールの一部が敵対存在になってしまった時点で、彼がここで結論を出すことはできない。結局は多数派に押し切られる形でヴァイスは敗北。幼馴染のトキオ・マハトコンビによって一時はその命を救われかけたが、そのような安易な和解を拒否してヴァイスは退場である。彼の命運については色々と物議はあるだろうが、彼が考えを改めるところまで行くと流石にテーマが一元的になりすぎるし、ここは「違う考えのやつもいた」というくらいで途中退場してもらうのが無難なところだろう。どこまで行ってもAIなんて認められない、そういう主張が間違いだと断じる権利も、人間にはないのだから。まぁ、最後の最後にシエルの夢を見ながら救われた感じで逝くのはちょっと腹が立つがね。お前がシエルに対して行なっていた行為は簡単に許されるもんじゃないからな。 こうしてヴァイスが去り、今の人類にはイストワールもまだ扱いきれるものではなさそうなので、面倒なシステムは全部ミステルに預ける形で一時離脱。こちらも涙の別れのシーンではあるが、ここまでの展開を考えれば、この後の時代にきっとカナタ(やマリア)が再びミステルを迎えにきてくれるだろうという未来が想像できるので悲しいだけではなく、希望にもつながるエンディングであろう。別に置いてかれたミステル自身にも悲壮感はないし、こちらは発展的な「一時的離別」くらいの感覚。最後の最後でミステルがちゃんと2人の名前を呼んでくれるのは王道だ。また、ミステルが最後に見ていた夢はパスカルの膝で穏やかに眠る様子。ヴァイスが最後に夢見たシエルとの関係性の対比構造になっているところに、「人とメイガスの共存」が示唆されているのは良い。 あとはエピローグパート。個人的にハラハラしていたエリーさんの今後だが、彼女自身が全く心配していないとのことなので多分大丈夫なのだろう。あの様子だと、多分カナタが戻ってきてから何かしらの進展があったんだろうし……まぁほら、子孫繁栄だけはメイガスには出来ないことですからね(下衆)。あとはマイケルが幸せになれるかどうかかな……いや、どうでもいいか。個人的に嬉しかったのは楽しそうなドルチェさん……もそうだけど、やっぱりシュネーさんですよ。謎の白仮面(?)を受け継いだシュネーさんが頬を赤らめつつ、ずっとマスターの隣にいられる。それだけでこの世界は良いものだったんじゃないでしょうか。 とりあえず、2クールお疲れ様でした。特に古賀ちゃんお疲れ様でした。
「HIGH CARD Season2」 ―→5 ラブピさんの活躍シーンはそこそこあったので良かったです。頭のイカれたエロいおねーさんはいいよね。 どうしようもないことだし、贅沢なお願いだとはわかってるんだが、これだけしっかり世界観を作ってまとまりのある物語を展開してくれるのであれば、1年越しの分割じゃなくて一気に見せてほしかったなぁ、とは思う。休んでる間に忘れた部分にも伏線というか、本筋に関わる要素は結構置かれてたと思うので、ユルい付き合いだとその辺の要素を拾いきれなかったのはもったいなかったな。 作品全体のクオリティで言えばもう1点アップでもおかしくないくらいに「ちゃんとした」アニメである。分割した恩恵で映像クオリティは最後まで安定していたし、次第に規模が大きくなり、神話みたいな伝説から王国1つの趨勢にまで広がった壮大なドラマは、なんだかサンライズが作る「コードギアス」とかその辺の作品規模を思わせる。おそらく原作者も、アニメ制作者も、やりたいことはだいたい出来たんじゃないかな。ちゃんとフィンの過去をめぐる謎なんかも一応のネタと呼べる要素があり、単なる異能力ぐちゃぐちゃバトルで終わらないだけの中身があった。最後に中心になったのが「黒騎士」だったもんで時代背景なんかの雰囲気がややこしくなるのだが、最初に設定した「高級車のディーラー」っていう衣裳の部分が雰囲気の統制にうまく働いており、大仰な「王国制度」の下で働く貴族のような、スマートな印象が作品独自の味わいになっていたのもよい。 そうして良かった部分は存分に認めつつも、上述の通りに間が空いたことでせっかくの要素を取りこぼしやすくなってしまった点、そして当初思ってた方向からはちょっとズレた部分が好みにいまいち合わなかったのでこの評価で収めておくことにした。「当初思ってた方向」ってのは1期時点で勝手に気にしてた要素で、「たくさんのカードを使った能力バトル」っていう設定なので何かしら「カードゲーム」的要素が出てくるかと思ってたこと。残念ながらカードは本当に「能力の象徴」であり、一応「カードを集めて戦う」というテイストはありつつも、「カードゲーム」としての要素はほぼゼロ。これなら別にカードじゃなくてもよかったやん、というのがタイトルと噛み合わずに釈然としなかった部分。いや、一応「王国を守る騎士」って言うイメージと52枚(+ジョーカー)のカードというモチーフに重ね合わせてるのは分かるんだけどさ。 まぁ、あくまでその辺は好みの問題。しっかり見ていけば個々のキャラクターへの愛着も結構湧いてただろうし、オリジナルアニメとしては及第点だったと思うよ。 「百千さん家のあやかし王子」 4→4 少女漫画だなぁ……としか……割と序盤でそのイメージが固まっちゃったもんで、あんまり真面目に追えてなかった作品。 「あやかし」というタイトルだとどうしても過度に期待してしまう部分があるのは私が「妖怪」というモチーフが好きなせい。興味を持てるというのはプラスの側面なのだが、そのせいでハードルが上がってしまうのがマイナスの面で、今作においても「別にあやかし要素が際立たないなぁ」というのでちょっとがっかり。いや、今作における「あやかし」という要素が単なる「世界の違い」を表したものであり、いわば身分の差を隔てた恋や、異種族間でのラブロマンスを演出するための舞台設定だということは理解できるのだが、最初にひまりが屋敷に転がり込んだ時の「いろんな付喪神がわちゃわちゃ出てきたー」みたいな展開からもう少し賑やかな妖怪ものになることを勝手に期待してしまったのである。その結果の感想が「ただの」少女漫画だなぁ、というものだったわけだ。 そうなると評価としては可もなく不可もない。個人的にあんまり少女漫画プロットに大きな魅力は感じず、どこか禁忌感を伴う「あちら」との接触というモチーフも、忌避感を伴うものに対するひまりのまっすぐな向き合い方も、どこか紋切り型で強さは感じなかった。ひまりのキャラは嫌いじゃないんだけどね。やっぱ野郎どうしで固まってウジウジ悩んでる様子はあんまり見たいもんじゃなかったな。 あとは映像部分ももう一声。キャラデザの好みはどうしようもないんだけど、やっぱりエフェクトのかけ方とかのこだわり(和のテイストも含んだ配色など)がどこか浮いていてもう少し馴染ませる工夫はあっても良かった気がする。最近はCGで手軽に諸々のエフェクトを利用することができるようになってきたこともあり、考えなしに画面に置いてっちゃうとガチャガチャとうるさいだけで魅力につながらないなぁと。頑張って飾り立てようとしてるのは分かるんだけどね。こういう足し引きのバランスも正解がない問題なのでなかなか難しい。まずは表層をどうこうするより、原画時点でしっかりキャラを作っていこう。 「異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。」 5→4 これをもって、無事に「動物アニメフィーバー」が続いた2023年度を締め括りたいと思う。はいみんな、あとは日曜朝にテレビの前に集合だ。 フィーバー言うても「カワイスギクライシス」に幕を開けて「ドッグシグナル」「これ」「プリキュア」と4本が「動物」をテーマにした作品だったというだけの話なのだが、残念ながらというか当たり前というか、この中でダントツに動物要素がショボいのが今作である。元々「動物」要素をそこまで中心に置かない作劇だったと言われればそれまでだが……このタイトルとあの導入で動物要素に大した魅力もないというのは流石に期待外れと言わざるを得ないだろう。まー、動物愛そのものをテーマとした残り3作と比べるのはやや酷なのかもしれないが……。 結局なろう的要素を飾り立てる「適当に選んだ個性」がもふなで要素だったというだけで、作者自身がそこを徹底的に描写しようなんて意識はないのだろう。考えてみりゃ他の作品は全部漫画かアニメなわけで、小説媒体で「動物の愛らしさ」を克明に描くのはすこぶる難しい。言い方は悪いが、なろう畑にそんな優れた文筆を期待する方が無理ではある。ただ、それならアニメスタッフの方がある程度の「可愛らしさ」を補ってやるのが正しい方向性だったと思うのだが……残念ながら今作における「動物」はあんまり可愛くない。虎はまだしも、後半になると大半が亜人種になってしまい、犬人間たちがどれもこれも可愛さとは無縁のデザイン。そこで「もふもふなでなでしたい」とか言われても「そうはならんやろ」でおしまいである。 加えて、なろう的マウントプロットが適当というかテンプレそのものであり、「テイムからの動物たちの支配」という流れが丸わかりの「転スラ」フォロワーなもんで二番煎じ三番煎じで味がしない状態。せっかく主人公のネマだけはデザイン(と声)が愛らしいのに、コテコテの若年マウントを取るためだけのキャラ設定になってしまったのでキャラの魅力が削がれてしまっている。さらには何故かもふもふとは無縁の「多種族との共存の問題」「戦争と統治」みたいな面倒な問題に全力で突撃する筋立てに進んでしまい、幼女だけではどうしようもない部分のほとんどをドラゴンと安室透みたいな親父に解決してもらうというマウントの中でも最低レベルの虎の威。どこに魅力を感じたらいいのかが最後までよく分からなかった。 差別的な視点は持ちたくないとは言いつつも、やっぱりこれがスタンダードな「なろう風」だとすると僕ァきついですね。 |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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