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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」 4

 「【推しの子】」に引き続き今期2作目の動画工房作品。同時進行であるにも関わらず両作とも作画状態は実に良いというあたりは流石の動画工房。一時期の凋落が嘘のようである。

 ただ、そうして丁寧な作画で作られたお話の方はってぇと……なんとも古めかしいラノベである。こちら元々なろう作品とのことだが、ラブコメ方向のなろう作品の中でもかなり「ラノベ風味」みたいなものが強く、「一時期はこんな感じのラノベアニメが量産されてたよなー」と懐かしさすら覚えてしまう。

 一応本作のオリジナル要素はあるはずなのだが、それを全部タイトルで書いちゃってるので見方が決まっちゃうというか、全部説明されてるから見る必要がないというか……。まぁ、「ツンデレヒロインが別言語で話してるから通じないと思ってデレてるしバレてる」という設定自体は良い思いつきだとは思うが、いくらなんでもその思いつきだけで作品1本が立脚できるというほどではないだろう。「ちょっとした思いつき」で勢い任せに作品を成立させてしまうのがなろうという媒体の悪いところである(時にいいところにもなりうるが)。まぁ、作画が良いおかげで観てる分には不快感もないし、目くじら立てて突っ込むような要素もないのでやんわりと環境音楽みたいに流すくらいはしててもいいんじゃなかろうか。

 アニメ化が決まって以降、ロシアがらみでのすったもんだがあったせいで変なケチもついてしまったが、本作で扱ってる題材がロシア語なのはたまたまなので気にしないのが吉。とにかく「ヒロインが通じてないと思ってればいい」だけなので、英語だと流石に無理があるけどそれ以外なら中国語だろうがアラビア語だろうがなんでもよかったはず。そこであえてのロシア語になるのは、やっぱりどこかしら「ロシア人女性」への憧れみたいなものがあるってことなんだろうなぁ。あとはまぁ、たまたまどこぞのすみぺっていうあつらえたようなキャストがいるっていう。これが「時々思いっきりアラビア語で物申す隣のなんとかさん」だったらCVがファイルーズになってるところだったな(観たい)。

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○「【推しの子】(第2クール)」 ―

 さぁ始まりました第2期だ。今期は力ある作品の続編スタートが重なっているのでありがたいですがカロリー使いそう。

 あれだけ話題を振りまいた作品の第2期。休憩期間はちょうど1年と分割としては悪くないスパンで次弾を放ってくれているおかげで、私のような鳥頭でもまだ余熱が残っている状態でスタート。ただ、やはり1期目の熱が大きかっただけに、「あの衝撃を超えることができるのかァ?!」という部分にはどうしても注目が集まってしまう。

 1話目(12話目)視聴の感触は、「とても安心」である。いいですね、一切驕りも油断もない、1期と遜色ない気合い迸る再開だった。そうなんだよな、別に1期を「超える」必要はない。積み重ねてきたものがあるのだから、1期に「乗せて」いけばいいんだ。ちゃんと培ってきたものが活かされた理想的なリスタート。唯一世間的に気になる部分があるとすればオープニング楽曲のインパクトくらいだが……まぁ、あれは単なる特異点だからねぇ。今期だってちゃんと作品のことを考えた楽曲デザインになってるし、2期目の看板として申し分ないと思うけどね。これは個人的な印象なので多分思い込みだけど、なんとなく曲全体に「アイドル」へのリスペクトがあるような匂いもする。フレーズの使い方とか、意図的に寄せてる部分ない?

 まぁオープニングに関しては映像も凄まじいのでそれだけでも埋め合わせができているし、そんな映像がアニメ本編でも平気な顔して出てくるのが凄まじ動画工房クオリティ。2期スタートは「2.5次元舞台」というテーマだが、これまた1期の「アイドル像」「役者像」の延長線上で、きちんと「舞台を作り上げるクリエイターたち」という姿に肉薄してさまざまな側面をドラマティックに描いてくれている。もちろんその中にはあかねちゃんやかなといった1期でインパクトを残したヒロイン勢が大きな仕事を果たしており、かなは本当に「良い」キャラだし「善い」人なのが溢れ出ているし、あかねも持ち味のクレイジーな部分を前面に押し出しつつ、アクアとの関係性においてはちゃんと女の子してくれてるのが嬉しい。この2人だけでも「役者」というテーマを色々と掘り返せるだけのバックボーンができてるのが強いのよな。

 画面構成も通り一遍のもので終わらないように意識されており、冒頭の舞台オープニングの雰囲気なんかはいかにも「ありそう」な画面が不可思議なリアリティを醸し出しているし、稽古風景では言葉を多く費やさずとも「本気の演技とは素晴らしいものだ」というメッセージが伝わってくる。「演じることを演じさせる」というメタ構造のせいでこうしたテーマ設定をアニメでやるのは難しい部分が多いのだが、今作はそこをド直球で突破してくれているのが頼もしい。どの舞台人も、きっとこの世界で埋もれないだけのこだわりとパワーを持ったキャラなのだろう。

 そうして「この世界の業界人は皆真摯であったかいなぁ」と思わせておいて、きっちりお話の最後をどんでん返しでぶち壊す筋運びも周到。これこれ、この感じに引き込まれたのよね。また何か、大きなムーブメントを起こしてくれることを期待しよう。

 
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「響け!ユーフォニアム3」 ―→10

 いいかいみんな、落ち着くんだ。OK、言いたいことは分かる。

 とりあえず、先に雑データの処理をさせてもらうが、今作の評価をどうしようかあれこれ考えているうちに今期感想は一通り片付いてしまった。今期執筆した最終評価は37本。終われなかった「ささこい」を勘定しても38本で、一応シーズン当初の目標であった「視聴本数40本」にかなり近づけたといえば近づけた。まぁ、実際は継続作品も多いのでこれより数は増えるのだが……今後もこの数字を少しずつ減らせるように頑張る所存。

 閑話休題。作品の本質と関係ない話から始まってしまって申し訳ないが、さらに関係ない話を続けると、わたしゃ今まで(少なくともこのブログ上では)満点をつけたことがなかった。「今後もっとすごいアニメに出会えるかもしれない」という未来への可能性を残すという大義名分の下、事実上の永久欠番みたいな扱いにしていた。でも、もういいんじゃないかな。多分、この機会を逃すとマジで一生使うチャンスがない気がしたので、1つの節目とさせてくれ。全くもって、それで問題ないと思っているんだ。

 一応を2つほど主張を重ねておくと、1つは、ここ最近はブログ上の最終評点の幅を意図して広げようとしているということ。最近というにはだいぶ長いこと意識しているんだが、日和った点数だとどうしても4、5、6に固まることになって作品ごとの差が出せないために、その外の点数も多少なりとも使っていこうと思って上下に幅を広く取るよう意識している。おかげでずっと昔の作品の点数にはエラッタ出したいとか思っちゃう部分もあるのだが、まぁ、そこはリアルタイムの感情なので「絶対評価ではなく時代ごとの相対評価」ということで飲み込んでもらう。そうした尺で考えた際に、本作の点数は「9以上」だ。

 そしてもう1つの理由、結果的には事前に伏線を張った形になるが(別に意図してたわけじゃないが)、今期は「死神坊ちゃんと黒メイド」「デート・ア・ライブ」の2作の評価で「ここまでのシリーズトータルで」という評価軸を(都合よく)使わせてもらった。それなら、今作にその尺度を使わない理由はない。そして「これまでのユーフォシリーズ全ての総評」と考えると、その中には「リズ」も「誓フィ」も「アンコン」も全部入るのだ。劇場作品だったために「リズ」自体に点数はついていないが、もしあれを採点するなら満点以外の選択肢はないわけで、その作品を内包しているなら、そりゃトータルは満点で問題ないわけだ。いいね? ここまでの文章は全部自分を納得させるためのものだ。

 もちろん、この「3期」だけを区切った時に満点かどうかは議論の余地はある。例えば尺の関係で極端に演奏シーンが減ってしまったことを不満に思う意見は出てしかるべきだし、もしかしたら最終話の演奏シーンですら、既存の映像を繋いだ演出に不満を持つ声があってもおかしくない。3年生編を1クールでまとめ切ったために原作から切り捨てた要素を惜しむ声もあることだろう。文句を言おうと思えば、結局どこまでも「もっと」「もっと」の声は出てくる。しかし、それらを全て理解した上で、私は12話と、最終話視聴時のあの情動を、完膚なきまでに叩きのめされた作品の超然たる神通力を、史上最高の体験の1つとして置きたいのだ。9年間に渡って魂の大事な部分を根こそぎ持っていってしまったこの作品への最大限の畏怖を表したいのだ。そのための「10」。ここで使うことに悔いはない。

 歴史に残るアニメストーリー、京都アニメーションという稀代のスタジオが送り出したはるけき高みの映像。作品とともに育ち、作品に寄り添い続けて支えてくれたキャストの方々の尽力。関わる人全ての熱情と愛情の集大成。歴史の道標とすることに、なんの躊躇いがあろうものか。もちろん、この先の時代に「11点」の作品が生まれるならば、それに越したことはないですけどね。最後に改めて、本当に本当にありがとう。

 
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○「僕の妻は感情がない」 4

 前クールは天使様がお部屋に押しかけていましたが、今期は家電がやってきました。まぁ、我が国では割とよくあることですよね。美しい国だ。

 率直に言ってなかなかキモい作品である。今更「ロボットが恋人」なんて設定は驚きもしないしさして異常なこととも思わない(?)。すでに現実世界には感情どころか実態存在すらない初音ミクと結婚してる人間だっているわけで(まぁ、ミクはむしろ感情はありそうだが)、外見が可愛い女の子であれば、炊飯器だろうが加湿器だろうが恋慕の情を抱く可能性があるというのはもう飲み込んでしまおう。「ロボットに感情はあるのか問題」なんてぇのはいろんな作品で展開されており、最近でも「AIの遺電子」なんかでは似たようなテーマ設定で言及していたことがあった……気がする(なかったかもしれない)。とにかく表面上は割とありきたりの作品。

 その上で今作がピンポイントでキモいのは、やはり主人公が「それが家電である」という認識で購入しておいて想いを寄せているという設定上のことだろう。普通「ロボット恋愛もの」は、どっちかというと「人間」側から入っていくものである。「彼女は可愛くて惚れてまうけど、よく考えると彼女は人間じゃないんだよな」という「人間→ロボット」という方向への認識の推移に葛藤が生じる。しかし本作は最初からロボというか家電。「これに惚れるのはおかしいとかいう以前に『無い』んだよな」と本人が認識した上で、それでも止まらぬ感情が出てきてしまうという設定が共感性は全く無いけど羞恥はあるというタチの悪い状態を生み出しているのだ。「大して違わないのでは?」と言われたらそうかもしれないが……少なくとも初見の視聴者にとっては、「この世界がどのように存在しているか」というスタート地点から認識を伸ばさなきゃいけないので、「世間的に異常性愛です」と本人が言うてるならそりゃ異常なのである。

 とまぁ、ここまでは初見のキモさの話であり、第一印象はどうしてもマイナスからスタートするよね、って結論なのだが、その実、案外面白くなる要素もあるんじゃないかという妙な期待感もある。キモいということは、ありきたりな設定に見えるけどきちんと他とは違う異常性が出ているということ。そして導入がマイナスの印象であるなら、そこから関係性を深めていってプラスに転じた時の振り幅を大きくできるということでもある。当然のように、1話目にしてすでに「まぁ、この子は実は単なる家電じゃないかもしれませんけどね」みたいな匂わせはそこかしこにばら撒かれているし、ここからヒロインが本気を出して真っ当なラブストーリーに広がっていくなら、むしろ最初は理解が及ばないくらいの逆境の方がいい可能性すらある。どこか不気味な印象すら与えるヒロインの造形が、ここからどう描き変わっていくのかを見せてくれるなら、手のひらくるりで愛着の湧く作品になる可能性もあるだろう。というか、そうなってほしい。ま、2、3話見て何も無さそうなら一応切り候補には入れておくが、少なくともアニメとしての落ち度は無いと思っているので、多少はゆとりを持って見守っていきたいところである。

 
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○「新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。」 3

 さぁ、今期も無理無理系なろうがはっじまるよー。無理無理。

 何が無理って、「32をおっさん呼ばわりするなぁ!」ってことですかね。あ、おっさんですか、そうですか。じゃぁ改めて「せめておっさん要素に意味持たせろよ!」とかでしょうか。なろうテンプレート的にさ、主人公の設定って「弱そうな奴が実はオレツエー」がベースにあるわけじゃないですか。治癒術師やら鑑定スキルやらなんやら。ってことは、今作においては「主人公が周りからバカにされる設定」って「32歳」だけじゃないですか。32歳であることって、世間的には最弱呼ばわりされるくらいにマイナス要素ってことですか? もう、それがショックですよ。「もしかしたら人間の平均寿命が35くらいの古代の世界なのでは?」とか期待してみたけどそんなわけないしね。さらにさらに、この主人公は何故周りより年嵩なのかと言えば、「強い奴に修行つけられてたせいでデビューが遅れた」が理由なんですよ。ってことは別になんのビハインドもないんだよね。なんで周りからこんなに舐められてるの? 今回出てきた変なボンボンとかさ、目の前で主人公のチートっぷりをみてるのに、その上で実の姉をけしかけてるんだよ? 姉のことが嫌いで殺そうとしてる? 主人公も含めて、世界に理解力が無さすぎるんだよ。これがなろうの恐ろしいところでね。世界の全てがバカなんだよ。まー、そういう「ネタ」だと受け入れるしかないんだけど……笑いどころがわかんねぇよなぁ……。

 あと、設定上なろうには珍しく「明らかに主人公より強いチートキャラが複数存在していることが確実」っていうのも気になるところで、「こいつ、どんだけイキったところでこの世界で最強なわけでもないし、こいつがいなくても別に世界は困らないんだよな……」と思うとチートストーリーとしても振り切れない。筆者は支離滅裂で不利にしかならない設定を複数用意して縛りプレイでもしてんのかな……。

 まぁいいや、一応切り作品認定はしておきますが、アニメ作画的な頑張りが見られれば惰性で視聴を続ける可能性も微レ存。でもこれもあんまキャラデザが得手じゃないんだよなぁ……。

 結論:御歳77歳、串田アキラにあんま無理させんなよ。

 
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「忘却バッテリー」 5→4

 ごめん、あんま刺さらなかった。決して悪いアニメじゃないんだろうな、というのはなんとなく理解はできてるんだけど……感覚で受け入れない要素がちょこちょこと。

 最大にして最重要な要素として、まずキャラデザがどうにも合わなかった。これってもう、作り手側の責任じゃないので好み以外の何ものでもないんだけど、やや線が細いデザインとそこから思い切りギャグに振った時の崩し方が、「生理的になんか合わない」という。特にギャグノリのテンションがどうにもなぁ……。これはキャラデザだけでなくてそもそも要圭のキャラ設定そのものがあんまり合わなかったってのはある。知将設定が無茶苦茶すぎんのはまぁ、そういう少年漫画だから別にいいんだけど、周りがそのことを案外あっさり受け入れて「そういう現象」だと認識してるのがなんかしっくりこないんだよな。そこだけ思いっきりフィクションなんだけど野球をやる時のあれこれはできるだけ真に迫ってやらなきゃいけないっていう、設定全体が要圭を受け入れづらい土壌を作ってしまっている感じ。いやまぁ、多分その辺のダメ出しは全部後付けで、起点は「なんかキャラが受け入れ難い」だと思うんだけどさ。まぁ、そういうわがままな感想もあるもんですよ。

 あとはまぁ、多分作品自体はもっともっと続くことを想定しての筋運びになっているだろうから、今回アニメで描いた部分だけだとあんま必死になるような試合がなかったってのもマイナス要素だったのかもしれない。そりゃ急造の野球部が出来上がるまでの話なんだから試合なんて負けて当たり前だし、いきなりバチバチに緊迫感のある展開なんてできるわけがないんだけど、そこだけ見せられてもあんまり野球アニメとしての盛り上がりがないのよね。ここからもっと真剣味が増して、手に汗握る試合展開が増えていけば評価は変わるかもしれんけど。……これは2期の報は無かったですな。

 
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○「SHY 東京奪還編」 ―

 さぁ、容赦無く新番期が始まるわよ。今期我が家で最初に迎えたのはこちらの作品。素直な気持ちでおかえりなさい。

 半年休んでの再開という模範的な分割っぷりだし、特にスタッフの入れ替えとか、不穏な話もない順当すぎる2期目。1期目でなんの文句もなしに楽しませてもらった身としては「改めてよろしくお願いしますね」くらいしか書くことはなかったりする。強いて書くなら私ごとしかなくなってしまうんですが、原作コミックに関しては、2期が決まった時点で当然(?)買わないことを選択したんですよ。楽しんだ作品なので若干の葛藤はあったんですが、放送時期も明示されてたし、我慢できない期間じゃなかろうと思って待機してた。……はずだったんだけど、こないだちょっぴりだけ無料期間があったもんで、我慢できずにちょっと先まで読んじゃった。だから今回の1話目の話もちょっと読んだし、満を持して登場した新キャラもなんとなく知ってる。でもまぁ、無料で読めたのはほんのちょっと先までなので、残るほとんどの部分は新鮮な気持ちで観られると思いますよ。

 復帰1話目の構成はそれなりに考えられたものになっており、最近では珍しくなった「ちゃんと間で休んでた自覚がある復帰話」。わざわざシャイさんから「お久しぶりです」なんて言われるとは思ってなかったけど、こうして簡単でもいいので振り返りがある方が改めて視聴を再開する身としてはありがたいですね。また、単なる回想とか総集編とかじゃなく、きちんと各国のヒーローが活躍できる話を別個に用意し、そこから日本のシャイに焦点を絞っていくという「アニメ用のデザイン」が書き下ろされていることがわかるのがちょっと嬉しい。全然違う場所で活躍するヒーローたちの様子が重なり合うところを安藤テイスト溢れる分割画面で表示するのも味わい深いところだ。

 あと、個人的に面白いと思ったのは新オープニング映像。「新」って言ってるけど、なんとその多くは1期オープニングから流用している。普通は新しいシリーズで同じ素材なんて使ったら使い回しだと非難されそうなものだが、今作の場合、テーマソングをガラリと変えて、全く別なテイストのくせして映像の重ね合わせがあり、もちろん新規の映像も入れていくという不思議な演出になっている。これによってちゃんと「新しさ」も出しつつ、視聴者は「またこの映像が見られるのだ」という安心感も与えられるという。色々こだわってる作品、今期も楽しませてもらいましょう。

 
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「無職転生Ⅱ〜異世界行ったら本気だす〜(第2クール)」 ―→6

 とりあえずは全力の作劇、お疲れ様でした。ほんとに制作スタジオが威信をかけて作ってる作品なのは間違いない。

 元々そこまで好意的に観てなかった作品だったってのは、過去の感想などを追ってもらえば分かると思う。その理由は端的に言えばなろうアレルギーだけども、それ以外にもどうしてもルディの心情面を追う手つきというか、描写のための道具立てがオタクくせぇなぁというか、なーんか斜に構えたような筆致がいちいち引っかかっていて、それらを総合して「オタクの妄想乙」みたいな印象を抱いていたものである。

 これは第1クール中でもいくらか払拭されていた印象だったわけだが、第2クールに入り、いよいよもって「あんま見たことない物語」が展開されるに至り、「うむ、真面目に描こうとしている作品なのだな」と認める運びとなる。これは私が作品序盤を偏見混じりで見ていたものが払拭されたのか、作品自体が進行とともに変質していったためなのかは定かでないが、自己正当化のためにも後者であってほしいな、とは思っている。こればかりは主観では分からんからね。まぁ、「つきみち」の時にも書いたけど視聴を続けたおかげで得られた「慣れ」ってのも大きいんだろう。これは視聴者側もそうだし、制作者側がどんどん書くことに積極的になったこともあると思う。

 今シーズンで描かれている物語は「あんま見たことない」。これはなろう作品と接する時に大きなターニングポイントになる。何故ならなろうがつまらない理由はテンプレ依拠の作劇の放棄にあるからだ。その物語の是非は別にして、とにかく「他の作品でやってないこと」をやってる作品はそれだけで視聴する価値がある。それが、独自スタジオの手による渾身のアニメーションで描かれるというなら尚更である。どこまでも下世話で、どこまでも妄想じみた本作の方向性も、描き方次第でなんぼでも鑑賞に値する物語になりうる。「オタクの妄想」だと思っていたどこか歪んだ願望の発露も、一歩ずつ丁寧に描写を重ねていくなら切実な自己言及の成果物と言える。ちゃんと描きたいもののために世界を作って、その世界を美しく見せることができた。これ以上をエンターテイメントに求める必要もないだろう。

 なんでこんなに大枠でしか本作に触れないかというと、ちょっとでも深掘りすると結局下世話なエロ妄想に着地してしまいそうでおっかないからである。「俺だって茅野愛衣ボイスで理解がありすぎる可愛い嫁がほしいのに!」とかいう結論になってしまいそうだからである。なってしまった。3期はどんなお話になりますかねぇ。

 
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「鬼滅の刃 柱稽古編」 ―→4

 前クールの感想と同じような文章しかアウトプットできないんですが……。

 これさ、本気で気になるんだけど、原作ファンはバカにされてるって感じないのかしら? 前クールなら一応バトル展開が進んでいたのでギリギリそういうシナリオラインだったで認められる部分もあったかもしれないけど、流石に今回の展開でライスペーパーばりにうすーくうすーく引き伸ばしてるって認識が出てこなかったらそれはヤバいと思う。ただでさえジャンプ漫画は伝統的に「修行パートは人気が出ない」と言われているのに、斬新さも何もない地味な修行でこんだけ尺を埋めて、これで「ハイ、1クールこなしましたね」って、もはや原作レイプってレベルじゃないのかい? いくらでかい金づるだからって、仮にも人気漫画作品をここまでにしちゃっていいものなの?

 劇場三部作についてはむしろ「その方がメリハリはっきりつけてくれそうだな」ってんで好意的な解釈もできるが……此度の8話分には何一つ「良くなった部分」が見つからなかった。鈍重なテンポを誤魔化そうとする必死の画面装飾はまさに張子の虎。裏に隠されているのは「早く時間よ過ぎてくれ」と必死に願うスタッフの心労だけだ。もちろんufotableスタッフはそれでもなんとか作品を成立させようとあの手この手で対策しているのだろうし、なんとかその部分は評価したいとも思うのだが……物には限度がある。個人的には今期の作劇はもはやラインを超えてしまったと思ってる。世間的にはどうなんでしょうね。

 こうも悪印象を持ってしまうと、肝心の劇場作品も「視聴したくないなぁ」という気持ちが先んじる。あたしゃ辟易した結果最後のエヴァを観に行かなかった程度の人間ですからね。いつになるやら知らんが、なんかモチベが上がる要素あるかなぁ……。

 
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