忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[795] [796] [797] [798] [799] [800] [801] [802] [803] [804] [805]

「ワンパンマン」 6→6

 当初の予定通りに、期待されていたものがそのまま出てきたアニメ化。まぁ、簡単にいってはみたものの、これを実現するのがどれだけ難しかったか、って話でね。

 アニメ放送が始まってから、Webで公式に見られる部分はちょこちょこと読んでみたのだが、今作の恐ろしいところは、原作漫画からして既にアニメ的に大仰なモーションがふんだんに取り入れられているところ。「アニメはそれをそのまま動かせばいいだけじゃん」と言われりゃなんだか易しいようにも見えるが、もちろん、そんなわけがない。むしろ原作であれだけの描き込みがなされ、しかもアニメを意識したようなダイナミックな動きまで付けられてしまっては、付加価値を見いださなければいけないスタッフは相当な無茶振りを押しつけられたようなものである。しかし、そこは近年好調が続くマッドハウス。前クールでも「OVERLORD」という秀作を世に出しており、今回も見事に期待に応えてみせた。監督の夏目慎悟氏は「スペース・ダンディ」に続いての快挙と言っていいだろう。

 正直、「とにかく画が頑張っている」を見るべき作品なので、それ以外の部分で特に押し出す部分も無い作品なのだが、原作からして最初の設定の出オチみたいな部分はあるので、そこはしょうがないだろう。本家アンパンマンみたいに毎週毎週バラエティ色の強い怪人と戦って殴り倒していく展開もありかもしれないが、流石に少年漫画だとそれはまずかったのだろう、一応は縦筋となるシナリオラインも作られている。途中、サイタマが一般市民の信頼を得られずに迫害されるところとか、別にこの作品にそういうシリアスは求めてないんだけどなー、という気もするのだが、「とにかく最強の主人公」という設定自体が鬼門であり、そうでもしないとお話が回らないのである。むしろサイタマの登場はお話としてはオチ以外の何ものでもなく、作中で描かれるべきはその他の個性的すぎるヒーロー群の方だろう。流石にSランクが集まってわちゃわちゃやっている最終回付近のお話は苦笑いするしかないが、個人的には無免ライダー絡みのお話なんかはいかにも正統派で嫌いじゃないです。作中で一番恰好良かったヒーローを挙げろと言われたら彼になるんじゃなかろうかね。

 あとはまぁ、タツマキちゃんとか? タツマキちゃんの「私はお前らより年上だ!」と叫ぶ台詞、中の人の魂が籠もっている気がしてとても好きです。作中でへちょ絵になるのはサイタマとタツマキちゃんだけ、っていうのも特別待遇っぽくていいですよね。

 原作ストックはまだ残ってるみたいだし、近いうちに2期目があるんじゃないでしょうかね。

拍手

PR

「スタミュ 高校星歌劇」 6→5

 俺、最初6点付けてたんだな。いや、気持ちは分かる。実際、ある意味満点みたいな作品ではあった。

 今期2つ居並んだ「ミュージカルアニメ」の1つ目。正直、同じ時期に2つが並んでしまったので食い合ってしまう結果になるかと心配だったのだが、結局どちらの作品も好きなように明後日の方向へ行くことで事なきを得た(そうか?)。今作はよりまっとうな「学園スポ根もの」としての骨子が明確であり、より地に足のついた「ミュージカル的な何か」を楽しむことが出来る。普通の画面からミュージカルに繋がるのはどちらの作品も同じなのだが、こちらの方が「まぁ、そういう学園にいるんだから自然に踊り出すこともあるよね」ということで納得出来る構造になっているわけだ(だからそうか?)。

 点数下げたのは流石にお腹いっぱいになってしまったからであり、最後まで特に不満な点は無い。強いてあげるなら天花寺さんがオチるのがあまりにも早過ぎてツンデレのツンの部分がほとんど味わえなかったことくらいだが、細谷キャラ特有のチョロさ、愛らしさがにじみ出てしまったのだからしょうがない。ツンの極みは柊さんに頑張ってもらうしかなかったんだが、結局ヤツも鳳さんにオトされるだけの存在なので、学園全体が総じてチョロい。ひょっとして一番頑張ってたのって卯川君だったのか。まぁ、とにかく最後まで観ていれば全員が溌剌と、楽しげにミュージカルに勤しんでくれる青春模様が楽しめたのだからそれでよいのではなかろうか。最終回を見る限りではどうせここで終わるつもりもないんだろうし、うたプリくらいに長寿なお馬鹿作品として羽ばたけばいいと思うよ。今作ならどれだけ話がこじれても流石にロボは出てこないだろうから安心だよ。いや、どうだろう……新キャラで何が起こっても不思議じゃないけども……大丈夫、何がでてきても天花寺さんが「野暮助」の一言でなんとかしてくれる。

 

拍手

「コメット・ルシファー」 5→3

 今期を代表する「どうしてこうなった」系作品。まぁ、今にして振り返ると1話目時点で既にシナリオが不安な様子は色々と突っ込まれているが、そうした不安が全て解消せず、それ以外の部分でもボロボロとほころんで、そのまま沈んでいった印象の作品だ。オリジナル作品が難しいのは分かるが、こういう作品って定期的に出てくるのは切ないことである。「ガリレイドンナ」とか「アルジェヴォルン」とか。世界観の不備っていう点では「プラメモ」とか「ギルクラ」も近いと言えなくもない。

 映像面でグダったことも大きな失点ではあるが、やはり今作で最大のポイントは訳の分からないシナリオ面であろう。1話目時点では「まぁ、説明があるやろ」というので流した突っ込みポイントもほとんど説明などされず、世界は無尽蔵に広がっていく一方。そして、「広がっているよ!」と作中では大々的に訴えているものの、元々どの程度の広さかも分からないところでさらに知らん要素が出てきても、まず規準にするべき尺度が用意されていないのだから判断のしようがない。途中、執拗に「冒険の旅」やらなんやらと謳っていたが、結局ソウゴたちが歩き回っていた謎フィールドは遠くだったのか近くだったのか。この星の常識・文化レベル・キャラクターたちの視界の広さが分からないことには、そこにドキドキワクワクが生まれようもない。

 そして、集約するのはこの手の世界ではお約束の「実は結社が企んでいまして」からの「星の命を見る上位存在のパッワー!」である。ゴセイジャーでブラジラさんがやってたことと大体一緒(?)。「エウレカセブン」「忘念のザムド」と並ぶボンズ作品でも似たようなセッティングが見られたが、あちらは4クール・2クールという尺だったからこそ出来た部分があり(まぁ、ザムドはやりきったかどうかは微妙なところだが)、今作は1クールでその規模の話をやろうとしていたわけだ。結果、主人公チームを含めたキャラクターたちが駆け足で物語の筋立てを回収する必要が生まれ、さらにその筋立て自体がよく分からないとあっては、もう何がなにやら。全ての要素について「まぁ、そういうものなんかな」と納得して進むしかないのだが、そうして「抵抗を覚えながらも設定を飲み込む」ことで得られるペイがなくて、立て続けに「じゃぁ、次は何も言わずにこれも飲んで下さい」とひたすら苦しい延命治療を受けさせられている気分である。途中からはまともに見るモチベーションを失ってしまっていたのでなおさら駄目になってしまったが、最後まで頑張って視聴して、この世界の設定を全て飲み込めた視聴者はどれくらいいるのだろう。そして、そうした人たちは最終回でちゃんと満たされることが出来たのだろうか。

 一応、本作の売りと見るべき部分はロボット戦闘にあったと思う。エイトビット謹製のロボCGは相変わらずの出来映えだったので、そこだけを見れば決して悪いものではない。しかし、「IS」の時と同様、それ以外の部分がボロボロになっており、ちょっとやそっとロボットが頑張ったところでどうなるものでもない。というか、ロボばかりが安定して動くことで、それ以外のパートの寂しさがより際だってしまっている。いっそのことエイトビットはサンジゲンみたいに徹底したCG作画にした方が据わりが良くなるのではなかろうか。少なくとも今作のキャラクターには魅力を感じる部分はほとんど無かった。一応じゃも虫の元の設定は嫌いじゃなかったんだけど、そんなじゃもも何故か大して可愛くない女の子にメタモルフォーゼさせるという謎采配。フェリアが成長したり、今作スタッフは何故いちいちキャラの魅力を削ぎにくるのか。あれかな、「エウレカセブン」のエウレカの変化みたいなのを表現したかったのかな。1クールでぇ?

 本作の個人的な最大の売りは、大橋彩香・水瀬いのりという同年代の2人ががっつり絡む初めての作品だったこと。この2人、歳は近いけどまったく噛み合わなそうだよな……。

拍手

 エイハブリアクターすげぇな、第12話。放置されてしばらくしてもずっと稼働し続けて重力を発生させる機械って……怖くね? しかもあの広大な宇宙でかなりの広さのデブリ帯が維持されていたようだし……まぁ、何かしら超常的な機構が無いと宇宙戦争は成立しないからな。

 さて、サブタイトルが暗示する不穏な空気を素直に体現し、ついに決定的なところから死者が出てしまった今回。まぁ、どっかで誰かが死ぬことは次回予告の時点で分かっていたので心の準備はできていたわけだが、「その死に方かー」みたいな意外性はあったかも。シナリオ運びがなかなかに嫌らしく、アキヒロ・マサヒロ兄弟の諍いあたりまでなら、まだ分かる展開なんだ。せっかくマサヒロがなびきかけていたのに、アキヒロが余計な「家族」というワードを出してしまったが故に決定的な亀裂が入る。この後、アキヒロご乱心から結局討伐さる、とか、暴れた挙げ句に不慮の事故、みたいな展開なら(すごく胸くそ悪いけども)納得はいくのだが、今回の展開は、あれだけ悪態をついて、決裂したかに見えた兄弟だったのに、弟は兄を助けて死んでしまうというもの。言動不一致極まりない、腑に落ちない展開なのである。しかし、それだけに、どうしようもない「家族の繋がり」というテーマが呪縛のように浮かび上がってくる。

 マサヒロがアキヒロに吐いた決別の言葉はおそらく本心だ。彼はこれまでの泥を食う生き方に心底絶望しており、心のどこかで兄が助けにくることを待ちながらも、あまりに長い時間に希望がすり減り、何事においても厭世的な考え方しか出来なくなっていた。そこに出来すぎたタイミングでアキヒロが助けに来る。既に人格が出来上がったマサヒロは、もう兄の助けなんか必要としていないし、信じることも出来ない。しかし、そんな彼のどうしようもない状況でも、兄の必死の言葉は届く。兄弟の絆とはかくも尊いものか、と思ったところに、決定的なすれ違い。弟の信じた「家族」は、兄の中では既に別なものに変質していた。2人きりの家族だけを拠り所に生きてきた弟は、もう兄を信じることは出来ない。「マサヒロの心の奥底」が打ち砕かれてしまったと思った最後の瞬間に、全ての予想を裏切り、マサヒロは兄を突き放してしまうのである。この行動は誰にとっても予想外だ。アキヒロにとってもそうだし、ハンマーを振り回していたクダルもそうだろう。そして、何よりもマサヒロ本人が一番意外だったのではないだろうか。二人の「デブリ」が、奇しくもデブリ帯の中で不思議な重力に引かれながらも、最後には引き剥がされ、この距離が何よりも二人の繋がりを表しているという皮肉な結末。ホント、なんで岡田麿里ってやつぁこういう脚本が書けるんだろうか。

 正直、来週のアキヒロの精神状態が心配でならないが、次回予告を見る限りでは敵頭領をボコボコにすることでストレス発散するのかね。少なくとも今回の作戦展開では鉄華団とタービンズの連中はみんなしてアキヒロのために献身的に動いてくれていたし、多分アキヒロの「家族」はこのまま保たれるとは思うけども。弟の今わの際の一言は色々と禍根を残しそうなんだよなぁ。「家族と呼んでくれる人が出来た」って、おにーちゃんからこんなこと言われたら普通は間違いなく入籍報告だけどな。

 アキヒロの入籍相手は多分ラフタちゃんになるでしょう。あの子も気立ての良い素敵な子ですよ。その他の女性陣の様子を確認していくと、姫は相変わらずだけどアトラちゃんのおかげでなんとか動けている様子。ミカのことは意識してるんだけど、アトラちゃんが既に「一夫多妻どーんとこい」で安心しちゃってるせいで、恋のさや当ては一切起こらない模様。まぁ、これはこれで平和。そして、タービンズ屈指のエロさを誇る女親分のアミダさんも割とアキヒロには好意的で頑張ってくれていた。それにしても、作戦会議でハミケツさせて男どもを誘惑し続けてるのはどうなのよ。オルガとかビスケットはあの状況でよくまともに相談ごとが出来るよな。俺ならガン見する以外にやることないぞ。「ちょっと撫でさせてもらっていいですか?」って堂々と聞いたら、案外本人も名瀬さんも「いいよ」って言ってくれそうな期待感(なんの話だ)。

 そうそう、冒頭でタカキが入ってた医療用カプセルみたいなやつ……あれ、あのまま寝たら確実に溺死しますよね。大丈夫か、この時代の科学力。

拍手

「ヤング ブラック・ジャック」 5→6

 今期アニメの中では原作コミックが買いたくなった作品第1位。いやー、色々と無茶苦茶だったけど盛り上がりましたよ。最初にオープニング映像を見た時に「どんだけぶっ飛んだイメージ映像やねん!」って思ったら、割と作品に忠実だったのは驚きだ。いや、百樹先生とのバトルシーンはなかったですけど。「るろうに検診」やら「人斬り執刀斎」やら言われたら笑うしかないやん。

 冷静に考えれば、すでに手塚治虫原作のブラックジャックの時点で割とぶっ飛んだ作品ではあるんだ。それを原典として「どうしたらこんな無茶苦茶なブラックジャックが生まれるのか」を描こうとしたら、そりゃ無茶苦茶な話になるに決まっている。原作・アニメ共に全面的に手塚プロがプロデュースしているおかげで遠慮なく色々やれるのは「おそ松さん」と赤塚プロの関係と同じ。いや、それをいうならタツノコプロとヤッターマンだって同じだったんだから「夜のヤッターマン」はもっと盛り上がっても良かった気もするけど。とにかく、やりたいことが自由にできるアニメだったのは間違いない。個人的にはやっぱり「無残帳」のイカレ具合が最大の山場ではあるが、最初に度肝を抜かれたベトナム戦争での「軍医」の存在とか、全てのネタ晴らしをしてくれるエンディング映像の凝りようとか、しっかり原作オマージュが意識されていて、さらにそれが刺激になり、面白さに直結しているのはお見事だと思う。次々に有名キャラが登場して場を盛り上げてくれるのは手塚作品のスターシステムそのものであるし、それがきちんと「ヤング」のオリジナルの絵柄にマッチして、世界観を壊さずに組み合っているのも見事だ。いや、百樹先生の存在を認めた時点で世界観自体がぶっ壊れているという話もあるが……戦後の動乱ってのはそういう時代だったんだよ!(*知りません)

 映像面は取り立てて素晴らしいというほどでもなかったと思うのだが、こうしたキャラクター造形が丁寧で破綻無く出来上がっているだけでも充分。むしろ旧作アニメブラックジャックと同様に、多少野暮ったくなってもそれが昭和の漫画のテイストに感じられるからお得なくらい。未だに手塚作品でリファインされた女性キャラが可愛らしいというのもなかなか恐るべきことで、百樹先生の嫁さんの澪、最終話で悲惨な最期を遂げた今上さん、レギュラーのはずなのに微妙に影が薄かった岡本さんなど、見ていて退屈しないだけの綺麗どころは揃っていました。そして、それに輪をかけて魅力的な濃くて匂い立つ野郎共の共演。腐女子の皆さんはダヨーンとデカパンの絡みを描く前に、まずは宝先生と百樹先生の絡みを描いて下さいよ(いや、絶対あるんだろうけど探しません)。

 中の人の話では、やはり頑張ったのはハザマの中の人、梅原裕一郎ということになるだろうか。明夫さんとは全然違う声なのは間違いないのに、最終話みたいに自然に接続されてもなんか納得出来たのは作劇に丸め込まれたからかな。でも、ブラックジャック独特の口調の感じなんかは割と面白く出せてたと思うよ(「〜〜〜ですぜ」みたいなやつね)。あとは名脇役だと藪先生が良い味出してたかな。遊佐さんは善人やってもちゃんと全力で「良い人方向」に振れるのは流石だわ。あとはまぁ、ヒゲオヤジが富田さんとか、そういうところはやっぱり安心します。

 良いアニメ化でしたよ。原作ストックがあるなら、是非とも続編も期待したいね。

拍手

 毎週楽しく見させてもらっています、第11話。

 基本的にショートアニメは感想書かないことにしているので、今作については新番チェックも含めて一切触れてなかったのだけど、下手したら世界中で俺しか気付いてないんじゃないか、っていうことがあったのであえて記事を立てさせてもらった。いや、本当の本当にどうでもいいことなんだけどさ。

 今週は猫が干支に入るための試練の後編。ほとんど試練になってないこととかは割とどうでもいいし、久しぶりにトリが出てきて相変わらず戸松のテンション芸が楽しかったことなんかも注目ポイントの1つではあるのだが、最大の注目ポイントはラストのイノシシ。彼が猫と仲良くなって盛り上がった時の台詞、「もし、宝くじで一億円当たったらどうする?」っていう話題。これ、「47都道府犬」の1話目で静岡犬が名古屋に向かって言ってた台詞と全く同じなんだよ(正確には「宝くじで一億円当たったらどうするら?」だから微妙に違うけども)。そして、イノシシの中の人は静岡犬と同じ増田ゆきなのである。これは偶然なのか、製作からの指示なのか、それとも中の人のアドリブなのか。もし誰かの意図であるとするなら、こんなめちゃめちゃ小さいところに気付く人間がいると思っているのか。あまりにもびっくりしたので記事にしました。

 当ブログは、47都道府犬(特に元祖)のいち早い復活を願っています。

拍手

「ランス・アンド・マスクス」 4→4

 今期の「男の子がお姫様を守って戦うラノベ四天王」の一本。つまり、既に触れた「新妹魔王」「落第騎士」に続いて3本目なわけだが……うーん、なんか、これだけ次元が違う。いや、良い悪いの問題ではなしに、なんか描かれた世界そのもののベクトルが違う。

 先に残念だった点を挙げてしまうなら、それはほぼ作品の全てに関わっている。端的に言えば「画もお話も」だ。画の方については、他のラノベアニメが善戦する中、まるで現代のMUSASHI GUN道でも作りたいのかと思わせるような怪しげな作画が続出。手が足りていないのが明らかな状態。キャラデザが独特すぎたこともあって、動きの少なさをごまかそうとする変な構成はより奇っ怪な「異次元」を生み出す結果になってしまった。戦闘シーンの情けなさはここ最近でも飛びぬけたものだったし、大人3人分くらいもあるんじゃねぇかっていう槍(のような怪しい物体)を振り回す様子は、大まじめに描いたからこそギャグとしてアピールしたいのではないかと勘ぐってしまうほど。まぁ、描いている中身がどうであろうと、おそらく今作の作画は異質なものに見えていただろうけども。つぶれ饅頭のようなキャラクターデザインでは、「ひだまりスケッチ」の世界を描くことは出来ても、真剣な命懸けバトルを描くのは無理があるよなぁ。

 お話にしても、「普通に騎士がいるけど世間的にそれが認知されてるような、そうでもないような世界」とか「馬がなんの断りもなくしゃべる世界」とか、やっぱり基本構成はギャグなんだよ。でも面と向かってそれをギャグとは言っていないせいで、こちらとしてもどのようにそうした要素を受け止めていいのか分からず、ネタとしても、筋運びとしてもギクシャクしてどっちつかずになってしまっている。やってることは結局「無敵のヒーローが女の子を守るんだ」というお話に帰着するはずなのだが、そのための道具立てがいちいち違和感を招き、すんなりとお話を解決させてもらえない。ガルパンにおける戦車道みたいなもので、「もうこうなったら受け入れるしかない」と諦めればある程度は許容出来たのかもしれないが……そこまでして「受け入れてしまいたい」世界になってないんだよなぁ。

 ただ、こうして駄目な部分が全体を覆っているものの、簡単に「はい、駄目」と切って捨てるのも勿体ないような気がするのは何故だろうか。つぶれ饅頭のキャラはどこか一点において、無性に可愛く見える時もある。異次元のギャグ世界においても、ちゃんとやろうとしてるお話が入ってくることもある。なんかたま〜に平和な気持ちになる瞬間があるのも事実なのだ。まぁ、ぶっちゃけ大半は真緒ちゃんが笑顔を見せてくれている時だった気もするので「小澤亜李ボイスの幼女が可愛いからいいんじゃね」というだけの話だった気もするけども。このキャラデザできちんと馴染むのって、真緒ちゃんくらいの幼女が限度だからなぁ。出来ることなら真緒ちゃんには最後の最後まで「バレバレなのに正義のヒーローの正体に気付かない」というアニメ世界のお約束を貫き通して欲しかったものだが、流石にこの設定でそれは無理だった様子。残念。まー、最後までちゃんと幼女を守るために頑張ったロリコンの鑑のような主人公であったので、そこだけは頑張ったことを認めてあげて、まとめとしておきましょう。

拍手

「落第騎士の英雄譚」 5→6

 先んじて「新妹魔王」の感想で「今期は割とラノベものの平均値が高いので」みたいなことを書いたのだが、その最右翼がこちらの作品。開始直後の「まーたやってやがる」という印象からは随分嬉しい誤算になった。やっぱりアニメってのはいくらでも作りようがあるもんだ。

 新番チェックの中で、私は「ひょっとしたら単なる俺ツエー主人公とチョロインのお話っていうだけではないかもしれないぞ?という期待も持てるかも」という風に書いて何らかの期待感みたいなものは匂わせていたのだが、今作の場合、驚くべきことに作品の内容は「俺ツエー主人公とチョロインのお話」以外のなにものでもない。一輝のことを「俺ツエー」なんて言葉で説明しようとすると齟齬が生じてしまう可能性もあるが、基本的に彼も「選ばれし家に生まれ、選ばれし特別な能力を持つ主人公」であり、描き方次第では本当に「俺ツエー」で終わってしまう可能性もあった。ヒロイン・ステラもチョロいのは間違いないし、1話目の導入でのイカレてるとしか思えないいちゃもんの付け方なんかからはラノベにありがちな負の印象が優先していた。それでも、そこからの展開が王道のバトル漫画のそれであり、その中で、嫌味なくメインキャラクターを描いていくことで、少しずつ「まーたやってやがる」感は薄れていった。正直、最初にテロリストをやっつけてるあたりはまだ「どないやねん」感が残っていたものの、キャラクターが出揃い、最初の大きなイベントである松岡越えを果たしたあたりがはっきりした転機だったろうか。今作の売りは独特の映像演出で見せるバトルシーンにある。「剣武祭」なんて分かりやすい舞台、そしていかにも主人公らしい分かりやすい能力。それを特に茶化すでなく、真正面から強さの体現として描き、勧善懲悪でまかり通る。その堂々たる戦いっぷりでヒロイン勢をメロメロにし、元からベタぼれだった妹ちゃんの人権もしっかり守る。一輝の主人公としての自覚と責任が、陳腐なラノベストーリーをがっちりした「王道」に持ち上げた。ラブコメ部分についても、一輝・ステラのカップルは実にまっとうに、付け入る隙のない恋愛をしてくれちゃっているので、最後の最後に結ばれるまで、こちらとしては親御さんのように温かい目で見守ってやるしかない。余計な戯言に逃げない主人公ってのはそれだけで好感度が高いね。

 中盤以降はいちいちバトルが見せ場として機能し、オープニングテーマの歌詞の通り、「高みを目指す」という純粋な目的意識で研鑽するキャラクターたちは清々しく見守ることが出来るようになり、会長VS妹の試合が1つ目のクライマックス。最近のアニメは平均値も上がっているのでちょっとやそっと動いたからって手放しで喜ぶこともないかと思っていたが、10話の攻防はよくもまぁこれだけみせたと感心する。そして、あんだけのものを見せたらラストバトルはきつかろうと思いきや、最後は一輝の能力描写を本当に一瞬にぶつけることで、妹ちゃんのバトルの長丁場とははっきりと対比を示し、見事にラストバトルとして描ききったのである。SILVER LINK&大沼心といえば「シーキューブ」なんかでも独自の演出で色々と見せてくれたわけだが、これまで大沼さんを評する時に使っていた「新房昭之譲りの」という冠もそろそろ取っ払うべきかもしれない。今作の様々なバトルの演出方向は、もう完全に「大沼流」のオリジナルだ。もちろん、最終話の見事な作劇はコンテを任された二瓶氏の功績も大きかったことだろう。かなりカロリーの高い作画になっていたと思うが、SILVER LINKもきっちり息切れせずに最後まで描ききってくれたのはありがたい。とても良いアニメ化でした。

 最後は当然中の人の話。ステラ役の石上静香はようやく「まっとうな」メインヒロインとしてエロ絡みながらも順当な仕上がり。妹ちゃんが東山奈央という鉄板のキャスティングも安心感の二重構造だ(今期は「アスタリスク」の会長もいるのでややこしくはあるのだが)。しかし、今作で個人的に注目したいヒロインは他にいる。そう、有栖である。ヒロイン? いや、まぁ、細かいことはいいとして、今作で最も恐ろしいのは新しい角度から「とても魅力的なオカマ」を生み出したことだ。これまで、アニメや漫画で「魅力的なオカマ」といえば例えばタイバニのネイサンみたいな「キモいし一見すると怪しいけど、本気出すと怖いし強い」みたいな造形が主流だったと思うが、有栖ちゃんの場合、なんと登場から既に「頼れるオカマ」なのである。全くキャラがぶれることなく、はじめから終わりまで、「有栖ちゃんなら分かってくれる」「こまったらあの人相談しよう」みたいな圧倒的な信頼感。実際強いし、実際格好良い。彼(女)が陰で支えてくれたおかげで、一輝や珠雫が活き活きと活躍出来たことを忘れてはいけない。そして、そんな「魅力的なオカマ」を担当した中の人は、流石の一言、浅沼晋太郎であった。あさぬママが、文字通りママになるんだよぉ!

 あ、あと橘田さんの吐血先生も好きです。

拍手

12月18日 ドラフト模様(BFZ×3)

ピック順 【Sea-chicken】→【Thraxi】→【Alessi】→【Sangriter】→【Serra】→【Mei】→

 

 久しぶりに6人戦だぜ! 世間的には6人でも少ないんだけど、我々からするとこれが普通だからちょっとホッとするよ。たかだか1パックでどれだけ変わるねん、って思う人もいるかもしれないけど、けっこう感覚的にも違うもんなんですよ。8人戦ってどんな世界なんでしょうね。

 

 以下業務連絡。来週は来ないという人が2名おり、まぁ、年の瀬ですのでドラフトは発生しません。ついでにその翌週も金曜日が1月1日ってことで、流石に無理やろうから結果的には2周連続でお休みになります。で、今確認したらゲートウォッチって発売日が1月22日らしい。これまでよりも一週早いんやな。ってことは、この環境での試合は残すところあと2回ってことに……。残る2つの優勝枠をもぎ取るのは一体誰だ?!

 

 


拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
08 2025/09 10
S M T W T F S
3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[09/01 とみしの]
[08/25 とみしの]
[08/22 とみしの]
[08/06 NONAME]
[08/06 とみしの]
バーコード