最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
前野・玄田・細谷・安元……声ひっくいなぁ! 第5話。内山君だけやで、それなりに高い声の男は。まぁ、そういう店ってことなんだろうな、クイーンデキムは……(どういう店だ)。 そっち方向に転がるのかよ、っていう、ちょっと予想外のお話。なるほど、確かにあれだけオープニングに「あっち側」の関係者が登場してるのだから、そろそろ本編にも絡んでくるわな。いいぞ、別に裁定してなくてもちゃんと面白いものが色々と出てきている。そのための前提条件として、画面の質がとにかく高いってのはあるんだけども。画がとても好みのタイプで、男性キャラは(ジジイも含めて)イカしてるし、女性キャラはまんべんなくエロくて美人さん揃い。普段だと外野が乱入してきてわちゃわちゃするのでどうしても関係者側の「完成された」連中はあまりまとまって登場しないのだが、今回はほぼ「そっち」オンリーのお話なので、モブがおらずガッツリとキャラが描かれているので、魅力も普段の2割増しである。ノーナさんのぴしっとしたデキる女風のおめかし可愛い。立ってるだけでも絵になる、瀬戸ちゃんのシュッとした立ち姿も綺麗。クローゼット開けたらあのエロ衣装しかぶら下がってないのはちょっとワロタ。なんか意味深なナイトドレスっぽいのもあったけども、あれはなんだろうね。「来店時」の回想シーンだと、すごく普通にジーパンにトレーナーで来てたみたいだから、少なくとも彼女の生前の持ち物ではないと思うのだけども。寝間着もちゃんと用意してもらってるみたいだし、案外クイーンデキムでの生活も悪い待遇ではないようで一安心である。こうして集まった愉快な仲間達が、ピリッと緊張感のあるコンテでもって意味ありげに動いてくれるので、いちいち気が休まらず、次に何が出てくるかドキドキしながら見守ることが出来る。やっぱりこの雰囲気好きだわ。 さて、そんな不可思議なお店の中、お手伝いの瀬戸ちゃんの存在を巡って、どうやら裁定者さんたちはちょこちょこともめ事があるようだ。今回ついに判明した事実は、彼女が「記憶を持った死者」であったということ。クイーンデキムに訪れた際、生前の記憶、自分が死んだということを覚えているというイレギュラーな来客。これじゃ裁定出来ない、ってんで、デキムはノーナさんに相談し、一旦保留扱いになったという。その後彼女がすっかり記憶を失ったのは、ノーナさんの力なのだろうか。記憶消せたならさっさと裁定に入ればいいやないか、とも思うが、ひょっとしたら「全記憶消し飛び」なのかな。だとすると流石に裁定には回せない。なんだか色々不可思議な子だ。いや、それよりどっちかっていうとそんな極端な記憶の出し入れしか出来ない裁定者サイドの不手際の方が謎だけども。もう、ゲームやって記憶呼び起こして暗黒面を見せるなんて面倒臭い手順にそこまで大きな意味はないんだから(少なくとも過去3話を見る限りではね)、どう見ても悪い人じゃなさそうだし、さっさと転生側に送っちゃえばいいんじゃないのかね? ただ、「記憶を持ったイレギュラーな死者だった」というのはあくまでもデキム視点でのお話。今回喧嘩していたギンティに対して、デキムがそう言っただけである。つまり、実際に瀬戸ちゃんがそうした「単なるイレギュラー」であるかどうかはまだ分からないということだ。まぁ、ノーナさんレベルでも同じ認識ではあるようだが、その上には更に1つ上のお花が咲いてるジジイもいたので、まだまだ油断は出来ない。何しろ、平気で「記憶テスト」と称して人形を送り込んでくるような連中だし、この空間だったら何があっても不思議じゃないわけだし。瀬戸ちゃん、案外もっと重要な何かを抱えてやってきた使者である可能性も。ノーナとのつながりを暗示させる絵本の記憶とか、彼女の様子を見続けて少しずつ変化を起こしているデキムとか、単なる死者じゃない要素も多いのである。まぁ、デキムさんはこれまでずっと1人で仕事をこなしていたのだとしたら、隣に生身の女性が居座るようになってドギマギしてるだけなのかもしれないけどさ。「人間っておもしれぇ」ってなもんでね。 結局、今作は瀬戸ちゃんの存在が一番の謎ではあるのだが、それに負けないくらいにデキム自身も謎を孕んでいるのである。彼は裁定者5年目でまだまだ若手のようだが、それ以前に一体どういう存在だったのかがまず分からない。今回お花ジジイ(オクルスというらしい)は「裁定者は辞めようと思って辞められるもんじゃない」と言っており、逆に言えば「なりたいからってなれるもんでもない」だろう。つまり、デキムが裁定者になったのには何らかの理由がある。そして、彼の趣味である人形作りと、彼自身のどこか生気の抜けた人形のような人物造形のつながりも気になる。瀬戸ちゃんと仕事をすることによって少しずつ人としての感情に触れつつあるように見えるデキムだが、今後彼の人生に何か大きな変化は訪れるのだろうか。 これまでは、裁定者ってのはデキムとかノーナさんとか、どっかで人間と壁を作るために無感情なものに設定されていると思っていたのだが、今回登場したギンティのおかげで、それは一般論ではなくてあくまでデキムの個性だということが判明した。ギンティさんはすげぇ普通に「人間を馬鹿にしてる神様サイドの人」である。まー、そりゃ何年も面倒臭い裁定を繰り返してたらだんだん人間嫌いになるのは当たり前だろうし、完全に無感情で仕事なんて出来るわけ無いよね。他にもクラヴィスとか、色んなディスプレイで死人の情報管理してたおねーちゃんとか、裁定者サイドも割と表情豊かな人が多いのだよね。瀬戸ちゃんも、なんでよりによってデキムのところに転がり込むことになってしまったかなぁ。この先、どういう方向に話が膨らんでいくのか楽しみである。 PR こんなことしてる場合じゃない。
Round0・「せいみかいそう」 1.古代ローマ社会において、奴隷を2人まで持つことが許された市民。 2.わが国最初の化学書。七編二十一巻。一八三七年刊。 3.葬儀の場において、雑務を取りしきる役割の僧のこと。 4.童貞のまま出家した者。 5.アカモ類の異称。また、赤潮の原因となるプランクトンを総じて言う語。 6.世を忌む怪僧。 7.ブタクサ科の多年草。葉の形が聖ミカエルに似ることからの名。 8.蘭学書。全2巻。ヨーロッパの化学理論を初めて大系的に紹介。 ゲームスタート時、3人しかその場にいなかったために「3人たほいやするか」ということに。1人2つずつダミー解を作っていたら、ちょうどそのタイミングでもう1人が現れ、そいつも「2つ作ります」という謎の乱入が発生。何故か選択肢が8つも生み出されたが、流石にこれを続けるのはしんどいというので仕切り直しになった。
Round1・「はんしょうどろぼう」 1.大泥棒に対して、小泥棒にも満たぬ未熟な者を言う。 2.→火事場泥棒。 3.(火見櫓の半鐘を盗む者の意)背の高い人をあざけっていう語。 4.盗人稼業から足を洗った者。←→一生泥棒。
Round2・「ひざまる」 1.氷が張るほどに冷え込む。 2.冷泉院御物庫に拝される御神刀。別名、紅蓮丸。 3.狩りで獲った獲物を膝の高さで切って揃え、狩りに参加していない者も含め皆で平等に分配すること。膝マルクス主義。 4.源満仲の愛刀。罪人の首とともに膝まで切り落としたという。のち蜘蛛切丸と改称。 あ、もちろんいますよ、タイラント。見りゃ分かりますけどね。
Round3・「おみながみ」 1.人の名を書いた紙で尻を拭く悪習。 2.晴れを祈って作る紙人形で、てるてるぼうずの類。 3.(枕)「かささぎ」「みそさざい」に掛かる。 4.命を長らえる。枕詞では魂、世にかかる。
Round4・「たこたこぼい」 1.→たんころおい 2.家屋の屋根上げの作業を行う際の囃し言葉。たかたかあげい、とも。 3.海岸に立て、蛸をぶら下げて干す網。 4.足の痛みをやわらげる祈り文句。 「検索結果:“たこたこぼい”との一致はありません」
Round5・「はやりめ」 1.その時々において遊客から最も支持を得ている遊女。 2.流行性結膜炎のこと。 3.疫病を擬人化して言った語。 4.歯が槍のように尖った女。出歯女。
Round6・「ろけっとさらだ」 1.ルッコラに同じ。 2.テネス=リーによる経済論評。消費社会の限界を唱え、反資本主義の象徴を掲げた。 3.老鶏添えサラダ。サラダウィズチキン。 4.「宇宙ゴミ」に同じ。 個人的に一番勉強になった気がするのはこれかなぁ。
Round7・「やーちー」 1.(中国語)大食漢。 2.(中国語)下等な娼婦。 3.(中国語)おまえら、貴様ら。多分に侮蔑的な意味を含む。 4.(懸賞、クジなどの)大当たり。 怒濤の中国語である。まぁ、そうなるけど。どんだけ検索しても出てこないので、広辞苑を読もうね!
Final Round・「あこぎのへいじ」 1.為政者が多少の悪徳を備えている方が、かえって世の中は平安に治まるということ。 2.戦に出る僧兵を色香で惑わす兵尼。 3.阿漕ヶ浦で禁断を犯し、魚をえようとして簀巻きにされたという伝説の漁夫。 4.江戸期の大阪堺の廻船商、円谷兵次の別称。また、彼を題材とした訓話。金に汚い性分を非難する際に用いられる。 最終問題でテンションが下がるという。 「ユリ薬局」はまだ分かるとして、「ユリ内服薬」とはいかなるものか、第7話。キン肉マンにおける「超人」、トリコにおける「グルメ」と同じで、とにかくなんでもいいからユリってつけるとこの世界風。そもそもベアトラップの負傷(包帯グルグル)+全身やけどに内服薬ってのも謎だけどさ。あくまでもイメージの問題。全身包帯グルグルで志々雄真みたいな銀子なんて見たくないしな。 相変わらずザクザクお話が進み、各方面から話題の種を放り込んでくる容赦無い展開。色々と勝手な妄想をしている私みたいな人間からすると、そろそろ過去の憶測が自分の中でつじつまが合わずに歪んでくるくらいの時期であるが、ちょっとくらい見当違いでも清濁併せ呑んで読み進められるイクニ作品の懐の深さよ。想像するだけなら自由で、思ってた通りの演出になればそれはそれで嬉しいし、予想の真逆を行かれても「そうなるのか!」って驚いて楽しめてしまうのだから節操の無い話である。やっぱりいくら考えても考え足りずに見られるアニメってのは本当にありがたい。もちろん、そんな余計なことせずとも「来たパンチを全部受けきる」くらいのスタンスでも楽しめてる気はするけども。今回も、プラネタリウムの光がサーモンにあたってきらめくシュールな絵面とか、戦場での銃撃がそのままアイキャッチの「LOVE BULLET」に繋がる演出とか、刺激が多くて良い。 今回メインとなったのは、いよいよヴェールを脱いだ百合城銀子の生い立ちである。これまでのエピソードの中で「椿輝家に拾われた後」と「るると出会った後」に関しては描かれていたが、それ以前の彼女の人生は完全なブラックボックスだった。今回ようやくその箱が開けられたが、まぁ、「箱の中身もなんじゃこら」って話でね。熊の国(森の国)の内部世界の言葉を解題するなら、彼女はいわゆるみなしごであり、生まれながらに(?)被っていた王冠にちなんで「ヒトリカブトの銀子」という二つ名をつけられていた。ま、当然「トリカブト」にひっかけての呼び方なのだろうが、あの王冠を「かぶと」と呼ぶのはいささか無理があるため、この呼び名で本質的に意味をなすのは「ひとり」の方だろう。熊のコミュニティで生まれながらに孤独だった銀子。そこには明確な理由は無く、何となく回りに溶け込めずにいただけ。仕方がない「トリカブト」は毒を望んだから毒があるわけじゃない。生まれながらに毒草なのである。もちろん、トリカブトも使い方によっては薬草になるはずなのだけど。 そんな彼女も憧れはあり、いつか「本当の好き」に出会うために教会に赴き、そこではレディ・クマスターからの啓示を受けて番熊として断絶の壁の防衛任務を与えられる。家族もなく、求められることのない群れのはみ出し者に防衛を任せるというのは皮肉な話だが、「人と熊」の境界というどっちつかずの場所に「はみ出し者」を置いておくのはある意味自然ではある。「ヒトと熊の争い」という構図は、ヒト側から見ると「惑星クマリアの影響で覚醒した熊が襲ってきた」なのに、熊側から見ると「クマリア様の承認を得るため、超えてはならない境界を犯す害獣であるヒトを排除せよ」となっているのが不思議なところだが、おそらく熊にもヒトにも侵略の意図があるわけではなく、イデオロギーの異なる2つの「群れ」の接点となる境界面では、常に諍いが起こり続けているというのが現状なのだろう。ヒトはあくまで「壁」を構えようとし、熊は「番熊」を設けて備えている。どちらも侵略の意図など無いはずで、境界を越える承認が与えられれば、番熊も壁も必要ないはずなのだ。 しかし、この時点では、まだ銀子のような「番熊」はたくさんおり、「ヒト排除!」のためにみんなきちんと仕事をしていた。逆に考えれば、この時点で彼女は特別でもなんでもない、普通の熊である。そんな彼女に転機が訪れるのは、仕事に失敗し、命すら落としかけた戦場で、女神クマリアと紛う人間の少女に助けられたこと。ヒトと熊を断絶させるのが仕事であるはずの銀子が奇しくもヒトとつながってしまい、彼女は物語の上でも、彼女の人生の上でも、特権的な立場となる。彼女が物語の中心にいるということは、それ即ち「銀子と紅羽の関係」、つまり「月の娘と森の娘の関係」が今作の焦点であるということの証拠である。このただ1つの関係性だけを見ればお話は非常にシンプル。今回与えられた一番の問題は、何故紅羽は今の今までそんな大切な「好き」の記憶を忘れていたのかという部分だが、きっとそこには未だ知られざる銀子の「罪」が関わっているのだろう。気になるのは、冒頭で澪愛が読み上げていた絵本には間違いなくハッピーエンドとなるページが存在していたこと。「月の娘と森の娘」は、間違いなく幸せな結末があり、二人は結ばれていた。そりゃまぁ、母親が娘のために作った絵本なんだから、普通はそうなる。しかし、これを澪愛が読み聞かせていた時点で、既に紅羽の記憶は失われており、澪愛の覚えていた「クマリア様のことを教えてくれたあの子」は椿輝家から姿を消しているようなのだ。この時に銀子が何をしでかしたのか、っていうのが最後の焦点かな。 さて、今回新たに説明された部分はせいぜいこれくらい(あと、針島さんがクマショックされたことくらい)だが、相変わらず1つ1つのファクターを巡る絡み合いが興味深い。今回は大きく2つのタームについて、また新たな視点が与えられたので確認していこう。1つは「排除」。これまで「排除」という言葉が用いられたのは、ほぼ全て透明な嵐によるなんらかの行為を示すものである。排除の儀が行われ、その結果として「群れ」から除外させられること、それが排除である。今回は熊サイドの話がメインだったので「透明な嵐」について語られる文脈はほとんど無かったが、興味深かったのは学園内でうわさ話をしていた女生徒たちが、紅羽のことを「回りを不幸にする女」とだけ呼び、その名前さえろくすっぽ覚えていなかったことである。排除の儀の際には対象の名前が必要であり、排除する側は必ず名前を認識しているはずなのに、いざ儀式が終わってしまえば、矛先を向けていた者の名前すらろくに覚えてもいない。このあたりの捉えどころのなさ、「過ぎるのを待つばかりで後に何も残さない」虚無感が、「透明な嵐」の透明たる由縁である。 翻って、今回語られた熊サイドの場合、「排除」はより明確に行われる。銀子が理不尽に迫害されていた構図は、紅羽が学園内で無意味に排除されていた構図に非常によく似ている。そして、誰とも知らぬ「透明な嵐」の排除と違い、熊側が「ヒトリカブトの銀子」を迫害する時には、どの熊にも1人1人細かく名前が設定されており、クマ美やクマーガレットやクマカロンたちが直接手を出してくるのである。熊たちは決して、透明になることを願ってはおらず、むしろ排除された身寄りのない熊たちこそが、「本当の好きを知らない透明な存在」に近い状態であった。こうして排除された銀子は、番熊となって同じ境遇の熊たちと一緒に戦場へ駆り出され、そこでクマリア様を待ちながらヒトを「排除」し続ける。だが、ヒトの反撃を受けて満身創痍となった銀子は、最終的に仲間達の群れからも「排除」されてしまう。この時に排除された理由は明確に語られており、「足手まといは排除する」「力の弱い者、まわりと同じ行動が取れぬ者が排除される」という。再び「いらない熊、ヒトリカブト」になってしまった銀子は、こうして2度目の「排除」を宣告される。ここで興味深いのは排除に至る動機付けである。「足手まとい、力の弱い者」が排除されるというのは明確に弱肉強食、鮭肉サーモンの熊側の理を表したものだが、「まわりと同じ行動が取れぬ者」が排除されるというのは、確実に「透明な嵐」によるヒト側の「排除」を意識した文言となっている。ヒトと熊の境界となる断絶の壁において、銀子がこうした「中間的排除」を受けているというのはなんだか面白い。そして、こうして「どちらからも排除される可能性がある」銀子が、紅羽と出会い、ヒトと熊を繋ぐきざはし(絵本の中で言うならば「はしご」?)になる権利を得ている。紅羽が現在悩まされている透明な嵐の「排除」に対し、有効な打開策があるのだとしたら、それはひょっとしたら「熊側の排除」を経験している銀子からもたらされるものなのかもしれない。 そして、「排除」に抗う銀子が拠り所として持ち続けたもう1つのタームが「承認」である。今回、ナレーションを除くとジャッジメンツが一切登場しない初めてのお話であり、当然ユリ裁判も行われていない。これまでユリ裁判の中を中心に使われていた「承認」という言葉が、女神クマリアの行う救いの一環として用いられている。クマリア様を信仰し、ヒトの排除を続けていれば、いつかその者は承認され、本当の好きを与えられるという。これまでユリ裁判で行われてきた「承認」と、「クマリアの施し」が同じものを意味するのかどうかはまだ不明である(そもそもユリ裁判がなんなのかすらよく分かっていない)が、1つ明らかに異なっているのは、「クマリアの施し」は、ただ妄信的に救いを求めるだけのものであるのに対し、ユリ裁判で「承認」を受けるためには、自分の心に明確な「好き」を持ち、それを訴える必要があるという部分。銀子は既に「紅羽への好き」を持っているからこそ断絶のコートに入場することを許されているわけで、身寄りのない捨て熊が集まっていた教会とは一線を画す。そして、「本当の好きが承認」されるとどうなるのか、という部分が判然としないと、この物語のゴールは見えてこないだろう。与えられるのは誰で、与えるのは誰なのか。どうやら銀子にはそれが見えているようであるが、紅羽がそこに辿り付くまでに、あとは何が必要なのか。 個人的に気になったのは、紅羽やるるが読み直していた絵本の声である。今回、シナリオだけを考えれば一切必要無かったはずなのに、絵本を読んでいたるるの声は、次第に泉乃純花のナレーションにスイッチしていった。そして、「境界を越えるのは大きな罪である」「好きが本物であるなら友達が待っている」「貴方の好きは本物?」といったクマリア様の言葉は、純花の声で語られるのである。「境界を越えることが罪である」ならば、銀子は既に罪熊であるが、それを乗り越えるためにも、銀子の「好き」を本物だと認め、「承認」してくれる第三者が必要になる。そして、紅羽の方も、現段階では「本当の好き」の対象が銀子に決まったわけではなく、これまでずっと大切にしてきた純花という存在が彼女の心から消えたわけではないだろう。最後に再び、「好き」の行方を巡る物語には泉乃純花が関わってきそうである。 さて、Cパートでるるに向けて銀子の「罪」を告げたのは一体誰で、何が目的なのか。そして、銀子の「罪」とは一体何なのか。早くも(そしていつものことながら)クライマックス感満載である。ガウブルしながら待ちましょう。 運昇さんうるせぇ、第30話。もう、マイクぶっ壊れる勢いで叫んどる。ジョセフって実際はこの台詞全部英語で言ってるんだよな。「ちょんぎれる〜〜〜!」とかは一体どんな言葉になってるんでしょうね。 待ちに待ったマライア回。ジョジョ全編通しても非常にレアな、「普通に美人なおねーさんのスタンド使い」である。珍しい理由は大きく2つあり、1つは、4部以降、荒木先生のキャラ造形がどんどん勢いを増していき、男女を引っくるめても常識人や普通の人を捜すのが困難になること。そしてもう1つは、キャラ設定以上に荒木先生のデザイン面が尖りすぎて、普通の感性で「綺麗なおねーちゃん」に見えるキャラがなかなか出てこないことである。6部とか割と女性いるのに、どこを見ても「可愛い」のはいないという……あ、でも7部8部はそこまで悪くないかも。シュガーマウンテンとか、ルーシーとか。でもまぁ、マライアは間違いなくグンバツにいい女。 そして、今回のアニメはそんな貴重な貴重なジョジョの女性要素をここぞとばかりに拾い上げ、まさにグンバツな女性に仕立て上げるために作られたお話になっている。モーションの1つ1つが実にエロくて良い。冒頭で花京院の病院のシーンがあり、そこで看護婦が登場しているのだが、このおねーちゃんも決してブスではないはずなのに、何故か無闇にガタイがごつくてあんまり色っぽくない。ジョセフがホテルの廊下ですれ違った女性もそうだし、トイレで出てきたモンスター軍団は論外。ほとんど「女性らしさ」というものを意識させない作中で、マライアだけが、唯一のセックスシンボルであるかのように女性らしさを振りまいているのである。そう、これがマライアなのだ。攻撃手段にしてもアクセサリーを使ってくれたりするし。いや、来週はナットやボルトになるけども、それでもちゃんとおっぱいミサイルにしてくれるあたりは気遣いの出来る子ですよ。今週はとにかくグンバツの足、そして尻。ずっと後ろ姿なのでそこばかりが強調されているが、のらりくらりと逃げ回る時の走り方もとても丁寧な女の子走りで、動作がいちいちフェミニンである。マライアって多分試合後も死んではいなかったと思うので、是非とも社会復帰してエロいお仕事にでも就いてほしいものである。あー、でももし肉の芽を使われてたとしたらDIOが死んだ時点でアウトかなぁ……。九栄神レベルの連中の忠誠心ってどうなんでしょうね。 さて、そんなマライアを相手取るのは、まずはとにかくやかましいジョセフ。老いてますますうるせぇジョセフは、実はこれまでのバトルでもあんまりシリアス一辺倒になったことは無いので、「コメディバトルはポルナレフに任せる」っていう認識は確実におかしいのだが、今回はいつにも増してひどいありさま。その理由は、相手が女性なのでいまいち熱意が出ないってことと、相手がこれまで戦ったことのないトリックプレイヤーなので戸惑っているという部分があるのだろう。もともとジョセフの方が小細工で勝つタイプの人間であり、相手が力押ししてくることを前提にして、足を掬う戦法が基本。それに対し、マライアの場合は言ってしまえば「攻撃すらしてこない」スタンドであり、単にステージトラップを用意して自滅を待っているのである。そりゃぁ戦いにくいだろう。こうして近距離戦でもなし、かといって完全に遠隔操作でもない「中間距離戦」というのは、まさにジョジョならではのスタンドバトルの醍醐味といえる。まー、本当に全力で勝つ気ならばわざわざ正体を現さずにずっとつかず離れずでジョセフが勝手に死ぬところを見守るべきなんだけどね。おそらく、本体が近づくことでスタンドの効きを早める効果もあるのだろう(ホテル宿泊中にあまり磁力が上がらなかったのは、マライアが近づかなかったからだと思われる)。このあたりの扱いの難しいスタンドを、しっかり使いこなしているあたりにマライアのキャラが伺える。なお、「こんな能力があるならミドラーと組めば色々捗ったし、画面も華やかになるんじゃねぇの」とちょっと思ったけど、この時期のスタンド使いってまだまだ一匹狼が多いからね。どっかの二次創作とかスピンオフで「夢のスタンド対決」企画とかあったら面白そうだなぁ。 で、ジョセフと一緒に行動をともにするのは、自称クール担当のアヴドゥルさん。「これは私の役回りじゃない」というメタ発言は、もうこの辺のバトルをシリアスにする意志がないという作者の意図の表れ。基本的に「ものを燃やす」くらいしか能がなくていまいち戦っても映えないアヴドゥルに新しい方向のキャラ特性をつけてあげようという親心かもしれない。あと、単にアメリカ人のジジイとエジプトマッチョが頬を寄せ合う不気味な絵面が描きたかっただけかもしれない。……多分後者だろうな。「磁石のスタンドとか面白そうですよね」「味方同士がくっついちゃって戦えないの」「ポルナレフとジョセフだと遊びすぎだし、もうポルナレフ使い過ぎちゃったね」「……アヴドゥルだと面白くね?」みたいな流れ。どんだけ好き放題やらかしても「キャラ崩壊」とか騒がれないのがジョジョという作品の不可侵性である。まぁ、登場時女の子だと思ってたやつがごつい野郎に変わってても文句言われない漫画だからな……。荒木飛呂彦・ゆでたまごは神域。 ちなみに今回、ポルナレフ・承太郎組はお休み。のんびりジジイを待っています(ポルナレフは2週間後にまた忙しくなるからな)。しかし、金槌が飛んできた時のポルナレフの淡泊な反応は原作の時も違和感バリバリだったけど笑ってしまうな。お前、床屋にすら襲われたんだから、金槌が飛んできたらもうちょっと警戒しろよ。 そしてもう1人、冒頭の病院のシーンはアニメオリジナルだが、花京院が思ったよりも早く合流出来るために何となく理由付けしてるらしい。窓の外を見ながら「承太郎、ジョセフさん、ポルナレフ、アヴドゥル、イギー……」とかつぶやかれると、その直後に「終わったよ……」って入れたくなりますよね。なお、このシーンで登場した看護婦さんの中の人はなんと宮森の中の人、木村珠莉である。何回聞き直しても分からない。まぁ、まだこの子の地声知らないからだけども。そして、何と言っても今回の注目ポイントは、マライアの中の人、高垣彩陽であろう。ここで彩陽である。ジョジョ出演声優としてはスフィア一番乗りだ。今後の作風を考えると、戸松とか愛生とかはあんまり出られそうにないので、この機会で出てきたのは嬉しい限り(美菜子は山岸由花子でも辻彩でも割と出来そうだ)。マライアが登場時に見せたどこかアンニュイなような、不可思議な色気がいい感じで出ている。次週は打って変わって色々元気になるが、引き続き彼女の名台詞がてんこ盛りなので期待大。やっぱり「圧倒的に上回っている!」。 ロザクリ→かおりゆい クリロザ→ゆいかおり、第19話。うむ、これなら仕方ない。今週のお話を一言でまとめるなら、「裸祭り」だ。全裸はそこまで多くないが、登場した女性キャラのほとんどが最低でも半裸だ。もっと具体的に中身を説明するなら、「アンジュがパンツをはかされ、最終的に脱がされるお話」だ。これでいいのかクロスアンジュ。これしかないぞクロスアンジュ。 何か話進んだっけかなぁ。単に「エンブリヲさんやりたい放題」っていうだけのお話だったなぁ。あれだけアンジュ憎しで殺意すら燃やしていたサリアにわざわざ生け捕りを命じてステルスローズトライアングルさせるあたり、既に鬼畜の要素は満載なのであるが、どうやらアンジュに対しては単なる人間という以上の価値は見出しているらしい。でないとわざわざ生け捕り指示は出さないからね。やっぱり「皇家の血」なのかなぁ。でもその割にはお兄様は余裕で見殺しにしてたし、シルヴィアちゃんも完全に精神疾患の可哀想な患者さんだったし……アンジュだけ何か特別なことがあるとしたら、「皇家+ノーマ」の組み合わせなのかしら? ジルさんがエンブリヲの昔の女で、彼女もノーマだったことを考えると、エンブリヲはノーマの中から何かを選別したいという気持ちがあるのかもしれない。元々旧地球の人間はドラグニウムを摂取してドラゴン化しており、そのドラグニウムから恩恵を得ることが出来るの新地球人のマナ使いたち。ある意味でエンブリヲが作り出した惑星の、「理想の住民」の形であるはずが、エンブリヲさんが追い回すのはノーマばかり。つまり、マナを使えない人間の方が彼の今後に必要な存在? まぁ、そりゃドラゴンだってアウラだってそのうち失われるものには違いないのだから、マナに頼ってばかりの人間じゃそのうち駄目になるかもしれないけど、それならハナから新しい地球なんか作らなきゃ良かっただけの話だからなぁ。未だにエンブリヲさんの目的はよく分かりません。まぁ、ひょっとしたら単に「神に等しい自分の予定外のことをしでかしてくれる規格外の女の子といちゃいちゃしたい」っていうだけなのかもしれないけど。だから今回のアンジュの反撃にもゾクゾクしちゃったわけで。惜しいな、ジルさんもあんなに従順にならずにツンツンし続けていればずっとエンブリヲの庇護下で幸せになれていたかもしれないのに……。 エンブリヲの庇護といえば、今回は裏切り三人組の各々の立ち位置の差が割と面白い。一番共感が得られるのは、徹頭徹尾冷静に立ち位置を定めているエルシャさんだろうか。彼女にとってのエンブリヲは「恩人」である。生き甲斐だったノーマの子供たちはサラ子やお兄様の騒乱で全員命を落としたはずだが、エンブリヲの神パワーで復活。更に「子供って素敵だよね! 人類の宝だよね!」というエンブリヲの胡散臭い説得にコロリと落ちて、エルシャさんは私立エンブリヲ幼稚園の園長さんとして後進の育成に精を出している。まー、いくらか短絡的な判断であるとはいえ、人命をたくさん救ってくれたというのは事実であろうし、エルシャさんの望みを叶える上でエンブリヲは特に間違ったことをしていない。彼女が人生の第一目標を叶えるため、エンブリヲの傘下に入り、静かにアンジュと対峙しているのは納得出来るところだろう。 同様に命を救われたのが明確なのはクリスちゃん。「敵の雑魚兵士の悪あがきに狙撃される」というあまりに情けない最期を迎えようとしていたクリスも、エンブリヲの神パワーで救出された。そこでエルシャと同じく「恩人」としてエンブリヲに従うならば普通のスタンスだが、何故かクリスちゃんは「エンブリヲ君」を「友達」と認識した。おそらく、宗教法人の胡散臭いトップのごとく、エンブリヲは他人に欠けているものを見抜く眼力に優れているのだろう。昔から友達付き合いが下手でぼっち傾向だったクリスの心に入り込むのに、恩人ではなく「友人」として接するのが一番手っ取り早かった。まぁ、本当にお友達ならそれでいいんだけどさ。でもヒルダもロザリーも「見捨てた」わけじゃなくて「どうしようもなくて手が出せなかった」だけだぞ。それで裏切ったと思うのは、流石にロザリーさんが可哀想だと思う。ロザリーさん、これまでの登場シーンの中ではクリス撃沈シーンが一番頑張ってたんだから、その辺は認めてあげてほしかった。まー、結局最初から友達でもなんでもなかったって可能性はあるが。 そして、そんな微妙なクリスなんかと比べても段違いでみっともないのが、我らが魔法少女サリアたんである。やっぱりアンジュに狙撃されて死にかけてたんやな。こんなみっともない死に方は嫌だ! と暴れているところにエンブリヲさん登場。そして、サリアの心にぽっかりと空いた穴は「上司」であり「敬う対象」であることを読み解き、ジルと入れ替わりで理想の支配者として哀れな子犬となったサリアを飼うことにした。魔法少女になりたがっていて、自分を満たしてくれる相手を探して彷徨う女の子を口説き落とすのなんて、百戦錬磨、千年選手のエンブリヲには朝飯前である。まぁ、例によってサリアさんの現在の状態はすこぶる面倒臭いわけだが……多分、どっかで裏切られてぶっ壊れるんじゃないかな。最終的にメンバーの中で一番可哀想な扱い受けてるのって、ダントツでサリアさんだよなぁ……一応、アルゼナル基地内では見られなかったベッドシーンがあったので、肉体的にはみたされたものだと思いたい。良かったな、これでジルさんとは竿姉妹だ。 そうそう、可哀想度合いで言ったら、「ミスルギ城の愉快な仲間達」こと、シルヴィアちゃんとリィザさんのコンビもいましたね。ムチ、八つ当たり、そして心神喪失。シルヴィアちゃんハネ満です。リィザさんもよりによってそんなところで飼われる羽目になるとは、とんだ災難だったな……あのマスクはなんやねん。しかし、同じ車椅子・妹・サンライズアニメという共通点があっても、ブリタニア皇国のナナリー姫様はあんなに高潔な人だったのに、シルヴィアさんのガチクズっぷりは……まぁ、姉譲りか……。今作では2番目に不幸な死に方が似合いそうなキャラですね(1位は独断と偏見でサリア)。 で、こんな愉快な仲間達に囲まれながら、エンブリヲさんは楽しい毎日を過ごしており、アンジュもそんな愉快なお友達の輪に入れてあげようっていうんで、とりあえず洗脳。レイプ眼になったアンジュを意味もなく脱がせて露出プレイを楽しもうとした矢先、アンジュの「とにかくなんにでも逆らわないと気がすまないマインド」にタスクの記憶(濡れ場未遂)も協力し、なんとかギリギリで操を守りきった。エンブリヲの台詞から言って指までは確実に入ってるわけだが、まぁ、タスクが毎週クンニしてたわけで、それくらいはノーカンである。むしろ唇ガリッとやってのハイパーなディープキスでM気質のエンブリヲ君はゾクゾクしてる。銃で撃たれても顔色一つ変わらないのにちょっと噛まれただけでびっくりする系男子。まー、あのマインドコントロールで何とでもなると思ってたのだろうが。でも、どうせ洗脳して従えさせるだけなら、アンジュだろうが誰だろうが一緒な気がするんだけどね。抗うところまで織り込み済みかな。ただ、アンジュは現時点で完全に捕虜の状態であり、最後の頼みの綱であるヴィルキスだって厳重に封印されているはずなのだが(……されてるよね? まさか適当に乗り込んできたヒルダに簡単に見つかるような場所にほったらかしにしてないよね? ね?)。一体どうやってここから逆転の手を打つのか。よりによって反抗勢力の筆頭であるはずのジルさんが昔の男の呪縛でもうめげそうなんだけど。現在の手駒として使えそうなのは、行方不明のタスク&ヴィヴィアン組。そしてヒルダ、サラ子くらいか。中の人でいうと宮野&桑島&やまとなでしこである。……強い、強すぎる。 結論:今週のハイライトは大量の酒瓶と一緒にゴロゴロしてた人。 そこは頑張れよ永現!! 第19話。そうかぁ、スタチャに怒られるんじゃしょうがないよなぁ……警察よりも怖いかもしれないからなぁ、スタチャ……。 少ハリ名物、堂々と臆面もなく作中作シリーズ。第2期に入ってからは初めてのことだが、1期にも「エアボーイズ」で度肝を抜き、「ときめきミュージックルーム」でさらにその上を突き抜けてみせた。2期だってやっぱり来るだろうと思っていたわけだが、ようやくトミー出演ドラマでそれが実現したわけだ。ただ、1期の2作とは違い、今回はちゃんとメタ視点として事務所でテレビを観ている他の少ハリメンバーが映るシーンも割と多い。いつものように徹底して作中作を作品と同化させて倒錯的な状況を作らなかったのは、今回の場合はトミー1人だけの出演作なので、それだけで全部の尺を使い切ってしまうと「少年ハリウッドの物語」として機能不全を起こしてしまうためだろう。やすっぽいホラーテイストで必要以上にびびる生馬の情けない姿や、トミーを上から目線で評価するキラなど、少ないながらもきちんとメンバー全員が「仲間の出演したドラマを見る」体勢が描かれているのは、きちんとけじめをつけた結果といえる。 そして、そんなドラマの中身だが……すげぇじゃん。トミーが出るとは言ってたけど、拘束時間がそこまで長くなかったから(いや、分からんけど)大した役じゃないのかと思ったら、ダブルトミー共演でがっつりとメインを張っている。もし今回の放映で人気が出たら、もうトミーはライブそっちのけで役者業に専念してしまいそうな露出の多さであった。これで人気が出るか……どうかねぇ。すげぇドラマだったからなぁ……。最初は「ありがちなサスペンスのテンプレートをなぞって、大して面白くもないなんちゃって刑事ドラマで一本埋めるのかよ」と思いながら見ていたが、どんどん変な方向にねじ曲がるシナリオ、そして訳の分からない結末と、メンバーに明かされるこのドラマの衝撃の中身。なんやねんそれ。絶対そんな作品人気でないわ。いや、確かにすげぇ試みだと思うけども……数年続くのが前提のドラマシリーズって、今の苦しげなテレビ業界だったら絶対に不可能だよな。いや、いつの時代だって無理だとは思うけどさ。あの大人気だった古畑任三郎にも時系列シャッフルという小ネタが仕込まれており、視聴者はシリーズを通してその並びを推理するというサブイベントはあったが、流石に1シリーズ内で完結する試みだった。この「渡り鳥コップ」の場合、それが数年規模で進んでいくという……いやぁ、無理だろ。もう誰もそんなもん覚えてないよ。有志の人たちがこつこつWikiとか作ってるだろうけど、後で確認すりゃいいんだから視聴率は絶対伸びないよ。あんな一瞬のどうでもいいオチのために毎週長時間のドラマ(しかもオチ無し)を見るなんて、拷問じゃないのか。あー、でもドラマ観る層のユーザーって案外これでいいのかなぁ。すごい世界である。 そんな謎作品に出演していたトミーだったが、絶妙に「下手ではないかもしれないけどやっぱり新人だから演技がたどたどしい」というギリギリのラインで放映されているのが非常に面白い。これ、中の人である蒼井翔太も頑張ったと思うのだが、「演技してる演技」のバランスの取り方がなかなかうまい。ご丁寧に元祖トミーの方も微妙にそういう路線で合わせてるあたりは流石である。こんな支離滅裂なドラマでも熱演できる先輩、格好良いわ。 結局、あの渡り廊下の女将は何を企んでいたのだろうか……。数年後に放送される少ハリ内で明かされるのだろうか。 一部の出題者は「タイラントっぽい言葉を選べばタイラントに紛れて分かりにくくなるかも!」って思って出題してるきらいがあるのだが、それでもタイラントはやっぱり一発で分かるというのだからすごい。
Round1・「らふぁるぐ」 1.乾燥パスタの一種。短型、ねじまき状の形状のもの。 2.フランスの芸術家。彫刻によって人体の内部を幻想的に表現した。作「肚の底」。 3.フランスの社会主義者。マルクスの女婿。1881年フランス労働党を創立。 4.フランスの劇作家、脚本家。ゲバントハウス劇場の管理を40年に渡ってつとめ上げ、舞台上で没した。楽劇聖人の称を持つ。 5.聖水盆。プロテスタント派の教会で、日曜礼拝の際に用いられる。 その場のみんなが「女婿(じょせい)」という言葉を覚えた。多分「ラファルグ」さんの名前はすぐ忘れると思う。
Round2・「どくく」 1.毒を塗った太鼓。これを大衆の中に打てば聞く者みな死ぬという。 2.毒畑農業の際、肥料となる有機栄養毒を撒いた区画。 3.雅や風流を解さない粗野な句のこと。駄棄句。 4.‐(ハイフン)に同じ。 5.致死量には僅かに足りない量の毒物を摂取させ続ける責め苦のこと。江戸時代、キリスト教徒弾圧の際の拷問に用いられた。 タイラントに紛れ込ませようと思ったけど駄目だった案件。みんなして①を聞いた時に「またタイラントが訳の分からないこと書いてる」って思ったのに、②で「こっちやんけ!」ってなった。
Round3・「しょうとうらんがく」 1.江戸後期の本草学者。青木昆陽に師事し、寒冷地での農地改良に貢献した。 2.栄華を極めたものが衰えていく様。 3.アインシュタイン、オッペンハイマーらが創設した原子物理学の一派。ウランの核分裂による焦土爆弾(今の原子爆弾)を開発するもの。 4.火事を消すために頭をこがし、額をただれさすこと。転じて、事変の渦中に身を投じて奔走すること。 5.(刀を帯びずに額に入れて飾るように)物事の適切な使い方を見失うこと。 なんかググると全然違う意味がヒットするんだけど。一応派生的な意味がこっちらしい。
Round4・「にどおぼこ」 1.アラビア半島西部、紅海に近い小湖。バルジアに接し交易都市が栄える。 2.簡単に結婚の契りを交わす幼児のこと。また、そのように思い出すことのない約束を交わす者のこと。 3.うぶなふりをすること。猫かぶり。 4.老いて子供のようになったこと。 5.錆びついて切れ味の落ちた矛。古代中国において平和の象徴とされた。 ググってみると、東北地方の方言の一種で、「ぼこ」が小児、赤ん坊のことらしい。さて、そうなると「ボコ・ハラム」は「赤子を孕む」という至極普通の意味だったということになるな(過激派東北人?)。
Final Round・「はやかわせっしゅう」 1.文字遊びの一。「は」「や」「か」「わ」の四文字で鼠を描く。 2.室町中期に現れた雪舟の弟子を自称する画家集団。数多くの偽作を作画、販売し、影のように姿を消した。 3.映画俳優。本名、金太郎。サイレント期のハリウッドでデビューし、日本人初の国際スターとなる。 4.江戸時代、佐渡島で隠れキリシタンの集団を率いた人物。洗礼名はセシル。 5.水墨画家早川秋則を称えて言った語。代表作「静かな森」は口を使って描かれたとされる。 タイラントに紛れ込まそうと思ってなんとか紛れた案件。いや、出題してる側からすると、「こんなんバレバレやんけ!」って思うけども。 矢野さぁぁぁぁぁん! 第18話。あのラストシーンはずるいわ。いや、来るの分かってたけどね。ピンチに来てくれるとは思ってたけどね! ベストタイミングすぎるんだよなぁ……まさか矢野さんの登場がこんなにもドラマティックなものになるとは思ってなかったよ。 細かい問題を諸々処理して、今回からいよいよ「三女」制作の修羅場が幕を開ける。いくつもの要素が絡みに絡んで、様々な人の思惑が乱れ飛ぶ、これこそマルチタスクの極み、アニメ制作現場の本当の姿。しょせん「えくそだすっ」などチュートリアルステージでしかなかったのだ。宮森の本戦はここから幕を開ける。 1つ目のシーン、アフレコ現場。こちらは宮森のタスクではなく、音響監督の稲浪さんのプッシュもあって抜擢された新人声優鈴木さんの戦いの場。そりゃま、無茶苦茶緊張するだろうし、まだまだキャリアが浅いので現場でのあれこれもさっぱり分からない状態だろう。がっちがっちに固まってしまっては、なかなか本来の実力も発揮出来ない。我々が初めて耳にする声優も、ひょっとしたらこうして大抜擢された結果、緊張しまくって実力が出せていなかったこともあるのかもしれませんね。そう思いながらあの人やあの人のデビュー作を聴けば、また趣きも違うのかもしれません。試しに「ゼーガペイン」を……あぁ、うん。試しに「夢喰いメリー」を……あぁ、うん。でも大丈夫、この三女のスタジオには、日本で一番優しい音響監督がいるのだから。新人声優の居残りなんてのは、聞けば割とよくある話。新人に限らず、台詞量が多かったり、なかなか作品の意図がくみ取りにくかったりすると、どうしたって時間はかかる。そこは役者と音響、制作側で頑張っていくしかない。今回は1話目の収録と言うこともあり、ムサニ側のスタッフが最後まで全員付き合ってくれているのだから心強いだろう。これ、木下監督のモデルは精二水島だけど、アフレコ現場で丁寧に食い下がって役者にオーダーを出す感じは努水島の方のイメージだ。まぁ、話作ってるのは努の方だからね。 こうしてアフレコ現場の様子が事細かに描かれているお話を見ると、やっぱり声オタ的にはテンションがあがる。新人の鈴木さん役には初々しさが出せる声、ってことでひーちゃんが当てられており、多分監督には「イカ娘のときのアレを思い出して」って言われてたんじゃイカ、なんて妄想も捗る。いや、ひーちゃんはイカ娘の時点で2本目のメインヒロインだったけどね。どっちかっていうとイメージが被るのは宮森の中の人なのかも。「私これしか出演作無いから」って言って必死にスタッフの名前まで覚えて、なんとか自分のノルマをこなそうとしている。木村珠莉ちゃんも今作1話目ではこんな様子だったのだろうか。なお、回りにいるのは「えくそだすっ」に続いての伊藤静……伊藤鈴鹿さん。この世界では「木下作品声優」とか言われてるんだろうか。中の人同様に非常に軽いテンションが見どころで、新人の鈴木さんに対しても実にざっくばらん、監督やプロディーサーにも容赦無いのが楽しい。ちなみに、同じ現場にいる音響制作の中田恵理さんもとてもよく似た声ですね。稲浪さんとは同じチームなんだろうか。声優のアフレコ現場体験記は他の所でも聞く機会があるが、音響監督がどんな仕事をしているか、っていうのはあまりイメージが無いので、こうして生の活躍が疑似体験出来る映像は見ていてとても楽しいです。こうして新人を育てていくのだね。「1話目くらいはオールカラーでお願いしたかった」って、今のご時世だと色んな作品に言ってそうだよなぁ。声優陣が「色がついてたんですよ!」って感心する時代だからな。 続いて2つ目のシーン、今度は宮森が背景を依頼するために新たな人捜し。背景主任の渥美さん(雲の人)が、どうしても書いてほしいと切望する「過去の有名人」らしい面倒臭いおっさんとのお話。居酒屋で飲んだくれる、現代の体制に不満をぶちまけ、のらりくらりと若い衆の話を煙に巻き、捨て鉢になっている、ってのはテンプレートな「実はすごい人」フラグである。「俺の時代は終わったんだ」とくだを巻いて酔いつぶれる様子は、どのくらいまでがフィクションなんだろう。デジタル化が進んでこの業界についていけなくなったベテランって、これだけ人数が多い業界だったら1人や2人じゃすまないんだろうなぁ。前半クールで登場した板野氏みたいに柔軟な発想で絵を対応させられる人は良いが、背景担当の人なんてのは特に「アニメ屋」ではなく「絵描き」としての側面が強そうだから、ひょっとしたら日本には同じような境遇でくすぶっている「すごい絵が描ける人」は少なくないのかもしれない。 で、宮森は飲んだくれの親父相手でもいつも通りの対応、たまに出てくる宮森のクソ真面目さを見てると「もうちょっと上手くやれそうなもんだが」と思う時もあるが、まー、まだ大学出て間もない新米なんだよな。なかなか融通が利かないのはしょうがない。居酒屋での口約束と「契約」を一緒にしちゃうあたりはまだまだだ。渥美さんも連れてのお宅訪問は、酒の抜けた状態の大倉を相手に難航するものの、ここで登場したのは、まさかの社長のコネ。丸川の名前が出た途端に態度が変わる大倉。そして全てが彼の掌の上のことだったようなそぶりで観念することに。さて、2人の間には、過去にどんな関係があったというのだろう。これまでひたすら料理を作り続けているだけの社長だったが、どうやら単なる昼行灯というわけではなさそうだ。「どうかよろしく」っていう一言にどんな意味が込められていたのやら……。無事に依頼を受けた大倉はそのまま田舎までスケッチ旅行に出奔。おかげで連絡が取れない状況になるという。この辺りのマイペースさはやっぱり昔の人やな。でもまぁ、今作で「実は年寄りすごい」パターンは絶対遵守なので、きっとものすごい背景を届けてくれるはずだ。 そしてシーンの3つ目、今回の騒動の中心地であるスタジオタイタニック編へと進んでいく。登場時から確実に爆心地になるであろうと分かりきっていた地雷原。宮森はようやくそこを確認したわけだが、出るわ出るわの出血大サービス。レイアウトチェックでは演出の不手際が続々出てきて、「あぁ、多分実際のスタッフが体験したことのあるひどい出来事を恨み節でぶっ込んできたんだろうなぁ」というのがよく分かる。流石の木下監督もこれには憤慨して責任者を呼び出すが、いざ出向してきた演出家がこれまた曲者である。ミスについて、「チェックしてなかった」とか「知らない、覚えてない」というなら「単なる駄目人間」で話は済むのだが、この男、自分のミスについて、たとえ認めて責められても大した問題ではないと高をくくって正面から放り投げに来ている。「ちゃんと仕事をした上のミスだ」とか「いいと思ってやったことだ」と開き直られると、実は責任を明確に問う手段はない。アニメは「製品」でこそあるが、個々のクリエイターの感性が影響する「作品」でもある。そのため、明確な「正しい姿」は存在しておらず、「これでいいと思ったのだ」と言われてしまえば、(たとえ誰がどう見ても嘘っぱちだったとしても)それは1つの答えとなる。オーダーと違うと文句を言ったところで「ミスしました」と言われたり「こちらの解釈と違っただけだ」と言われると、それ以上の言及が出来ない。それを分かった上で、あの演出家は居直っている。 このような問題が起こっていることは、業界の2つの病巣を示す。1つは、広がりすぎる人手をコントロールするには限界があるということ。今回は新人デスクの宮森が逆境の中でやっている仕事なので一層酷く見えるが、おそらく「目が届かないから想定より下のものが出てくる」という状況は相当多いはず。ムサニは海外に発注していないだけまだマシで、海の外では言葉が通じず、意図が通じないなんてことも少なくないだろう。今の時代ならばいくらか意思疎通の手段は増えているだろうが、それでも、1つのスタジオで全ての枝葉末節まで管理するのは困難だ。アニメ制作の場合、短期間でこうした「広がりすぎた制作現場」をとりまとめられないという悩みはいかんともしがたい。そしてもう1つ、更に大きな問題として、こうした混乱に乗じて、それを利用して生きようとする人間がいるということがあげられる。今回登場した居直り演出家は、何故このような適当な態度であるにも関わらず「5本も掛け持ち」出来るのか。それは、どんなに適当でも形だけの「製品」を作れる人間を、どれだけ信頼がなくとも求めている業界のニーズがあるからだ。それを分かっているからこそ、あの男は適当な仕事で荒稼ぎをする方向に自分の生き方を定めたのだろう。普通、雑な仕事ばかりをしていればそのうち声がかからなくなるはずなのだが、ここまで拡散してしまったアニメ業界では、そうした「ゴロ」の生きるだけの余地が生まれてしまっている。世の中の全ての人間が善意や熱意では動かない。今回は大倉という1人の絵描きの仕事と、怪しげなスタジオの似非演出家という対比で、「仕事の質」についても問うているエピソードとなっている。 結局、こうした「いい加減な仕事」のしわ寄せは全部デスクに回ってくる。ただでさえ出遅れた現場、新人だらけの制作部屋。宮森は必死にコントロールしようと試みるが、流石に土壇場での演出降板で「万策尽きる」のは目前。テンパッちゃうと「心の声」であるミムジーとロロだって切れそうにもなる。あまりに重すぎる肩の荷に、宮森もついに万策…… 矢野さん! もう、このシーンの格好良さね。単に女の子が1人机の前で悶々としているだけの絵面なのに、まるで最上級のサスペンス映画のクライマックスのように盛り上げるBGM,息を呑む緊張感、絶望的なピンチ。ここでかけつけられるのは、スーパーマンか、コブラか、矢野さんか。さぁ矢野さん。あんたの力を見せてくれ。可愛い後輩は出来ることは全てやったのだ。ここまで「人は信用出来ない」という辛い現実ばかり突きつけられた宮森に、「人は協力し合えばどんな困難にも立ち向かえる」という希望を見せてくれ。イッツ、ムサニ・スピリッツ。 追伸:久乃木ちゃん、そんなんいいから仕事しろ。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(03/13)
(03/12)
(03/12)
(03/11)
(03/11)
(03/10)
(03/09)
(03/08)
(03/08)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|