最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
2週続けて中村悠一と対決するアニメ映画を観てきました。まぁ、戦う意味は全然違いますけど。こちらはSEEDと違ってそこまで久しぶりではなく、アニメで言えば4年ぶりの新作、原作の完結からもおよそそれくらいの期間が空いているとのこと。共通しているのは「私がそこまで熱心なフォロワーじゃない」という部分だが、今作に関しては元のテレビシリーズが素晴らしい作品だったので視聴するのもやぶさかではなかった。そして、これはちょいと残念な話ではあるが、アニメ最終クールが確か作画がヘタって評判下げちゃったのよね。天下のProduction.I.G.で何が起こったのかは分からないけど、見事なモーション作劇が最大の売りだった今作で明らかな作画崩壊を招くというのは実にもったいない話。出来れば、最後をその印象で引きずったままの状態にはしたくなかった。その点、劇場アニメともなれば作画クオリティは保証済みなわけで、汚名返上、印象回復にはちょうどいいと思った次第。 ちなみに上映時間は90分弱とやや短いのだが、マジで烏野VS音駒の試合をまるまる1本やるだけの話なので、時間としてはこれくらいがちょうどいいんじゃなかろうか。というか、これ以上引き伸ばしたらかえってダレてしまうだろう。そういう意味では「劇場アニメの視聴」っていうよりも「いいバレーボールの試合のパブリックビューイング」に近い印象だが……そこは流石のクオリティ。単なる試合観戦だけでは終わらせない気概のこもった作りになっておりました。そんなにキャラに思い入れのない私のような人間でもグッときて涙ぐむポイントはあったので、軽い気持ちで観に行っても決して後悔はさせないだけのものになってたと思うよ。
<以下折り返しだが、まぁ、ネタバレとかはあんま気にしなくていいかな>
PR 去るものあらば、又来るものあり。年に1度のお楽しみ、新戦隊の時間だ! まぁ、ぶっちゃけ毎年新戦隊の幕開けは「わぁい! 新しい戦隊だ!」というだけで文字通りの爆上げになってしまうので悪い印象なんてあんまり出てこないのだが、今年も今年で楽しみは維持できて安心ですね。そして、この安心感は実は案外久しぶりな感覚かも。なにしろ、何度も触れている通りにここ数年の戦隊ったらキワモノどもが揃っていていちいち「どうなってしまうんだぁ〜〜〜〜?!」って反応しか出来なかったから……。SNSの感想なんかをさらってみても、どっちかというと「これぞ戦隊だろ」という安心感というか、レトロ感に満足している感想が多いように見受けられる。遡るとキングオージャー・ドンブラ・ゼンカイとイロモノが並んでいるわけで、直近なら(乗り物推しという部分も含めて)キラメイジャーまで戻った感。いや、キラメイだって充分刺激の多い作品だったのだけど。 そうして「一度戦隊のよって立つところに戻ったなぁ」という安心感がありつつも、だからとてベタとマンネリでゴリゴリに固められては見る価値はなくなってしまう。ラインを維持しつつどこで攻めるかっていうのも今後の注目ポイントになるわけだ。1話の印象を見る限りでは、キングオージャーがかなりシリアス寄りの作品だったこともあり、ややコメディテイストに寄せる流れになるのかな。まぁ、キングオージャーのシリアス程度では一切埋め合わせられないレベルのコメディ……というかクレイジーが2年前に債権として積み上げられてはいるが。あんな薬物ではなく、それこそキラメイジャーくらいのバランスになってくれると1年間安心してみられるかしら。 振り返ってみると、「自動車モチーフ」を押し出した作品は割とライトテイストのものが多い。初めて「若者」を主人公にしたターボレンジャーを皮切りに、ギャグ戦隊の代名詞であるカーレンジャー、変身名乗りも個性的なゴーオンジャーと、常に「アゲ」要素は維持されていたんじゃなかろうか。その血統を受け継ぐ戦隊になってくれるなら、今年1年はあまり気負わず素直に楽しむことができる戦隊になりそうだ。 ちなみに「デザインがダサい」という部分に関しては、全くもってその通りだと思うので反論はない。仮面ライダーでよく言われる「1年みてたら格好良くなる」みたいな現象も、いくらなんでもこのデザインでは起こらないだろう。でも、ぶっちゃけダサさってあんまりスーパー戦隊では問題にならんのよ。「ダサさは強さ!」と某非公認戦隊も言ってるし(言ってないです)、愛着が湧けばそれだけに個性の際立つデザインは武器にもなる。こんだけ図々しいモチーフをそのまま使ってるデザインなのだから、今後思い切りいじってくれる期待もあるし。 あと、個人的に嬉しいポイントとして敵勢力・ハシリヤンの設定がある。今回は無事に1話目からはっきりわかる「敵組織わちゃわちゃ作品」じゃないですか。いや、まだ2人だけだし単なるアホカップルで終わる可能性もあるんだけど……2人の時点でちょっと楽しいのはとても良い。そしてこれまた思い返せば、「車戦隊」の敵キャラって憎めなくていい奴が多いのよ。具体的にはボーゾックとヨゴシュタインさんの流れ。すでに1話目で「こいつら、言うほど悪い奴でもないのでは……」みたいな雰囲気が滲み出てるし、是非とも芋羊羹を差し入れしていただきたい。 あとこれは完全に妄想なのだが、キングオージャーが10周年のキョウリュウとコラボしてたということは、こちらの「車」作品がコラボすべきは「烈車」作品なんですよね。メイン戦士にオレンジがいる時点でフリにしか見えないし……全裸待機だ。 ちょっと前に「ミスリル」の名称が使えなくなるみたいな話題がありましたが、アダマントは大丈夫なんでしょうかね、第9話。……今調べたら割と汎用性の高い名称っぽいけど……我々の感覚からすると「ミスリル」もそうだったよなぁ。 さて、今回も色々と情報量の多いお話。毎度こちらとしては適当に気になった部分に茶々を入れながら見ており、普通のアニメだったら突っ込んでハイおしまいなのだが、今作の場合、ちゃんと「こういう設定になってるんですねー」っていう形で疑問に対する答えが返ってくることが多いので、安心して茶々を入れることができる。 まず1つ目は「この世界における死と蘇生、魂の在り方について」。これまでゴーストの存在の不可解さとか、大前提の目標であるファリン救出についても「いくらなんでも蘇生の猶予期間長すぎだろ」とか色々と疑問はあったのだが、「それはこのダンジョン特有の設定なんですよ」と言われてしまえば納得できる(納得せざるを得ない)。ダンジョンの外では通常の死生観が適用されるが、ひとたびダンジョンに足を踏み入れたら、そこでは魂が束縛され、簡単には成仏できない状態、いわば一時期のラヴニカみたいな状態なので、アグルスコスも元気に幽霊刑事として活動できるというわけだ。まぁ、だとしてもファリンがドラゴンに完全に消化されても大丈夫なのかという疑問はあるが……。 続いて、こちらはいろんな要素にまたがる話だが、「この世界における人種」についての追加情報。マルシルが「エルフ・ノーム・ドワーフ」といった区分のことを「人種」と表現していたのは(それ以外にいい言葉がなかったのだろうが)面白い表現で、ひとくくりにファンタジーといっても、「人間」と同列に扱われる種族のレベルというのは意外に変遷がある。端的にいえば、エルフだって「森の精霊」だったりすることがあり、ドワーフも同様に「大地の精霊」みたいな処理になることもある。そうした線引きの中でもっと微妙な存在が「ノーム」で、たびたび今作のネタとして引っ張り出しているソードワールドの場合にはノームは完全に「精霊」側として描かれる。それこそ今回敵対したウンディーネ(前回ウィンディーネと表記してしまったが、今作ではウンディーネ)、シルフ、サラマンダーと並んで「四大元素精霊」と括られ、主にコントロールスピリットで小石に封じられて土が無い屋内でもスネアで相手を転ばすのに用いられたりする(一部のエルフ限定です)。しかし、今作のように「ドワーフよりもさらにちっちゃくて別種族感が強い亜人種」として描かれる場合もあり、さらにこの世界では「ウンディーネとお話してみようと思う程度には精霊との交流が可能な境目の種族」と認識されているようだ。彼らがこのダンジョンの象徴のような「蘇生魔法」を得意としているというのも、以前考察した魔法と精霊の関係性のサポートになっている。 さらに、ウンディーネの生態(?)についてもマルシルから補足が入っており、あの水の球体は「複数の精霊の群体」という説明がなされた。これにより、以前マルシルたちが学校で飼育(栽培?)していた瓶の中の「精霊」と同列に並べることが可能になり、今作における「精霊」観は割とすっきりした気がする。やっぱり生き物っていうより「微生物」に近いんだろうな。「1匹の精霊の寿命はだいたい1週間」なんて表現もあったし。まぁ、考えてみりゃ現実世界の微生物だって、見方によれば「土の精霊」みたいな存在なのかもしれないしね。 そうして敵対存在のある程度の定義づけがなされたので、今度は味方サイドの描写の掘り下げ。かつての仲間・ナマリの登場により、このダンジョンにおける「冒険者」のスタンスも色々とわかってきた。チルチャックがナマリを引き止めることに反対した理由が実に彼らしくドライでありながらも現実をしっかり受け止めていて興味深い。金で命を預ける商売だからこそ、金銭面での人間関係というのが一際重要になっているというのは面白いところだ。マルシルみたいにちょっと浮世離れしたお嬢様(?)タイプや、損得勘定が自分の趣味趣向に振り回されるライオス・センシみたいな連中の方が、このダンジョンにおいてはよっぽど浮いている存在ということなのだろう。さらにセンシについてはドワーフという種族そのものの特性からもだいぶ浮いているようで、2人目のドワーフキャラであるナマリから各種ツッコミをもらっていた。でもまぁ、ドワーフのどこかストイックで一本気なところは共通してるからね。たまたまその興味が鍛治や鉱物ではなく、調理と食物になったというだけの話。頑強な鉱物であるアダマントを自力で加工して鍋にしたのだとしたら、それなりの鍛治の技術もありそうだけどね。 そして最後に、まだちょっとよく分かってない概念として「魔力」が残された。前回でもなんとなく示唆されていたが、この世界における「魔力」はあまり自然治癒しないっぽい。宿屋にお金を払ってもHPしか回復せずにMPはそのままってのは結構大変である(ずっと昔のRPGだと似たような感覚の作品もあった気がする)。「魔力不足は貧血みたいなもの」と喩えられていたが、確かにどんだけ寝ても治らない貧血はあるからね。そこはレバーを食って回復させるのと同様、直接魔力を取り込むことで「補充」できるとのこと。……つまりこの世界における魔力って、「栄養素」みたいなもんなんだよな。もちろん、自然の回復量がゼロでは無い可能性もあるので、もしかしたら経口接種以外にも肌から外気に漂う魔力を摂取する、みたいな感覚もあるのかもしれない(日光によるビタミン摂取みたいなものか)。今回のマルシルみたいな魔力対策が進むと、ウンディーネ水を経口補水液みたいな扱いにして「魔力水」として販売する商売とかも現れるかも。……この世界だともうあるのかもな。 あのマシンにおけるルルのポジションはコーパイ(副操縦士)っていう扱いなのか、第8話。まぁ、確かにそうとしか言いようがないが……どれくらい役に立ってたんだろうな。というか、そもそもスミスがどれくらい役に立ってたんだろうな。 毎回毎回、「なんかよくわからない不気味さ」にばかり目がいってしまう今作、ここまでブレイバーン立ち振る舞いを中心に「虚実入り混じってて何がなんだかよくわからん」と警戒していたわけだが、事ここにいたり、なんかもう、虚実じゃなくて「虚」しかないような気がしてきた。今回は特に「どこで何が起こってるのか」が分からない話になり、文字通りにお話が霧の中である。 まず、最初は鳴物入りで登場して人類の脅威となったデスドライヴズ。スペルビアこそよく分からん間に戦力としては排除できたものの、前回討伐したはずのクピリダスは実はまだ残ってたとか言われるし、今回はそれも含めりゃ一気に4体も登場。インフレというかサービスというか、もう色々とぶっ壊れ。冷静に考えてATFサイドは純正の戦力強化などほとんど行われず兵が疲弊する一方のはずで、そこにこれまでの4倍の敵勢力がかかってきたら敵うわけがない。さらに、そうして登場した新戦力がとんでもない戦力を持ち合わせており、一番しゃべってたヴァニタス(緑川光)の戦力はよく分からんが、ペシミズム(茶風林)は幻影見せ放題の霧を操るし、スミスと対峙したクーヌス(田中敦子)は空間を自在に繋いで物体を転移させ、相手を宇宙空間に弾き飛ばしてしまう。こんなもん、普通に考えたら勝てるわけがないのだ。 そして、そんな状態で「戦っている」のが胡散臭いのである。もうはっきり言ってしまうと、全部が全部ブレイバーンの仕掛けた狂言というか、ごっこ遊びに見える。ブレイバーンの最大の目的は間違いなく「イサミと仲良くなること」であり「イサミといっぱい遊ぶこと」だろう。そして、人類と巨大ロボが一緒に何かをするとしたら、それは「外敵と戦う」以外にない。そのために、ブレイバーンが全てのデスドライヴズを派遣し、人類にけしかけている。そんなふうにしか見えない。ちょっとずつ敵の正体を明かして戦力を増強させているのだって「お話としてそっちの方が盛り上がるから」だし、いちいち「こんなこともあろうかと」で新武器やパワーアップイベントが待っているのも、全部ブレイバーンが書いた脚本通りだとすれば蓋然性が生まれる。何もかも分かったかのような彼の発言も、そりゃそうだろと言うわけだ。まぁ、現時点では単なる妄想に過ぎないが……ブレイバーンならそれくらいやりそうな怖さがある。 そうして見てしまうと、今回襲ってきた3人の敵についても「どこまでブレイバーンの想定通りなのだろう」と勘繰ってしまう。もしブレイバーンが想定しない要素があるとしたら、それこそ今回メインを張っていたスミスのような、「イサミ以外の人類」の可能性はある。クーヌスがあれだけスミスにご執心だった意味は1ミリも分からないわけだが、そうして他のデスドライヴズが「イサミ以外の人類」に興味を持つこと(そう言えばスペルビアもそれに近い状態だが)は、果たしてブレイバーンからすると想定外なのか、はたまたそこまで含めて、「最終的にロボットと人間が和解する世界」を用意しておいて、なし崩しでイサミと一緒になろうとしているのか……まぁ、すでに「交わって」いるブレイバーンにこれ以上の望みがあるのかどうかは知らないが。 ……胡散臭いなぁ……。 「しゃべりすぎだよ」と言いながらかつての友を惨殺するキャラ2選、「星馳せアルス」「大場なな」、第9話。こっちの皆殺しは、どっちかというとレグネジィの方が同胞を殺しまくってましたが。 黄都とリチアの戦争は、先週あたりから少しずつ黄都軍の巻き返しが起こり始めている。Aパート、ユノさんと別れていよいよ単独行動を取り出したソウジロウが単身でリチアとの前線に躍り出たが、そこに乱入したのは蜘蛛ですが、ニヒロさん。ここに来て高木さんと西片の対峙だが、一応2人は黄都サイドということで今のところは友軍である。まぁ、友軍とかいう考え方はソウジロウにはあんまし通用しないみたいだが。 すっかり忘れていたが、ニヒロさんは「濫回凌轢」というよく分からないキャッチコピーは知らされていたが、まだあの恒例の名乗り口上が出てきてないキャラだったか。おかげで私は彼女のことを「なんかよくわからんけどシュゴットたちと心通わせるメカ娘」だと勝手に思い込んでいたのだが、この度判明した肩書きは「カタクラフト/レヴナント」というよく分からないもの。レヴナント/RevenantというとMagicだと邦訳は「黄泉からの帰還者」と呼ばれるもので、ゾンビ的なサムシング。ただ、一般的なゾンビと異なり己の意思もはっきり持っているし、見た目には人間とほとんど変わらない、いわば佐賀でアイドルやってた連中と似たようなもんだろうか。ソウジロウの見立てによれば「マシンと本人で魂が1つ」とのことで、ニヒロさん本人に魂が依拠しておらず、蜘蛛型メカと2人で1人みたいな状態なのかもしれない。 戦力としてはシンプルな大艦巨砲主義で、とにかく速いメカ、とにかく強い狙撃と素体というシンプルな戦力。それだけにソウジロウみたいな規格外のやつとの相性は悪そうだし、他のチートクラスと比べるとそこまでびっくりするような性能でもなさそう。今は亡きヒグアレさんとバトルしたらどっちが強かったか……流石に毒は効かないだろうからヒグアレさんが不利かな。とりあえず今はまだソウジロウとことを構えるつもりはなさそうだし、強者の中では割と理知的なニヒロさん、どこまで今の役割をまっとうしてくれるかは気になるところ。 Bパートはサブタイトルにある通り、何とワイバーンVSワイバーンという他作品では類を見ない異質なバトルが幕を開ける。リチアが誇るワイバーン部隊を指揮するはレグネジィ。今回ようやく彼の手管が明かされ、やはり脳を直接くちゅくちゅすることでワイバーン部隊どころか別な生物までも大量に支配下に置いていたらしい。小狡いとは思うが、あれだけの量のワイバーン部隊をきちんとコントロールできていたのは彼自身の才覚なのだろう。 レグネジィとアルス、元々は同じ群れにいた2人だったが、アルスはあの通りのマイペースだし、今回のレグネジィの様子を見る限りでは「3本腕」という要素が侮蔑の対象だと思われていたらしい。群れから爪弾きにされたのかどうか分からないが、アルスは独立して世界中で宝具を集める旅でもしていたのだろう。袂を分ち、ぶつかり合う2人は最大級の「群」と最大級の「個」として相対した。戦局は二転三転。常にマウントで上位を維持しようとするレグネジィをアルスが機転で返して盤面を確定させない戦い。ここで見られるのがアルスの容赦なさで、勝つための布石としてメイジ市の市街部分のほとんどをあっという間に火の海に落としてしまった。元々砲撃によって半壊した街並みとはいえ、まだ避難が遅れた人たちもいただろうし、アルスの怜悧な判断がここに伺える。彼は決して正義の味方でもなんでもない、あくまで「レグネジィをやっつけにきたやつ」である。 最後の切り札を出したレグネジィが最大級の「群」によってアルスを抑え込んだかに見えたが、「すべては計算通り」とお互いに重ね合った結果、最終的に上にいたのはアルス。彼の持つ秘密道具シリーズはまだまだ底が見えない。これが世界を見てきた者の見識の広さということか。皮肉なことに、レグネジィはカーテという救いをこの街で得てしまったがために、アルスの思惑を超えることができなかったということに。……どっちが幸せな「勝者」なのか、やるせない幕引きであった。 さて、これにてだいぶ黄都が押し返してきた形。次なる戦場はどこになるのかしら? まさかのローズ過去編2話跨ぎ、第8話。まぁ、今作はその根幹の大部分をローズというキャラクターに依っているので、この構成も宜なるかな。 魔族との直接対決を前に、ウサトではなくてその師匠であるローズの胸中を描く物語。なにしろ今作のタイトルは「治癒魔法の間違った使い方」であり、その「間違った使い方」を開発し、鋭意促進させているのはローズただ1人なのだ。今後のウサトの立ち位置を見定めるためにも、如何にしてローズがこんな冥府魔道に堕ちこんだのかを知っておく必要がある。 とはいえ、その内実はシンプルなもので、まだ最後まで描かれていないが、おそらくは過去の戦争で大切な仲間を失ってしまい、その際に自分と治癒魔法のあり方について大きな後悔があったということなのだろう。そこまではテンプレというか、話の構成として見えやすい。何しろこれまで一切語られてこなかった「かつての信頼厚い部下」が登場しており、「何故、このアウルというキャラは現代で一切登場しないんだろう?」と邪推すれば、きっとすでに失われた存在なのだということは予想がつくし、そんなキャラがここまで克明に描写されているのは、それが現在のローズのあり方に大きな影響を与えた人物だということは察しがつくのである。ローズの「前に出る治癒師」というスタイルは大きな変化は無いようだが、その際の信念の置き所というか、最も大切にする部分として「絶対に救ってみせる」という執念があるのは、おそらく過去に経験した大きな損失が影響を及ぼしていると見ることができるわけだ。 そういう意味では今まで通り、わかりやすいドラマの構成ではあるのだが、今作オリジナルというか、ちょい捻り気味で興味を引く部分が2つほどあった。1つは、まだまだ謎に包まれた魔族と人類の関係性。なろう小説においては問答無用に悪役にさせられたり、逆に問答無用に理があったりする魔族という存在。今作においては「隣接する地域に住まう別種族」というステータスのみが明らかにされており、これまで侵略をしてるんだかしてないんだかもよくわからない存在だった。かつて王国が辛くも「撃退した」ことがあるという歴史だけが語られており、敵対しているのは間違いないのだが、その理由が何なのか、王国はどのように対処しようとしているのかはまだ読めない部分があった。今回も別に謎が解けたわけではないのだが、生物種としては「人間よりもフィジカルが強い、理解の及びにくい存在」という説明がなされ、さらに「侵攻するほどの戦力は整っていないのでは」という騎士サイドからの推察から分かることとして、すでに「侵略を企てるリスクを抱えたお隣さん」であるが、おそらく人口や地域性などの何らかの要因により、これまでは緊張状態を続けてきたのだということが推察できる。そして、そんな均衡を破るかのように少しずつ裏で動き出した魔族に、ローズ隊が牽制を入れようという展開で、おそらく悲劇が起こると思われる。これがウサトたちの臨む全面決戦の前哨戦。ローズの胸中も色々と推しはかれるというものだ。 そしてもう1つ、今回のエピソードで面白かったのは、キーパーソンになったアウルという少女の存在。このキャラ、今まで見たことのない造形なんですよね。登場シーンのインパクトやCVの影響もあってぽやぽや感、ポンコツ感が先んじたイメージとして与えられるのだが、話を聞いていくと部隊の副隊長として、かなりの武闘派というか、気骨のある人物である雰囲気も漂ってくる。あのローズと心を通わせられる時点で心根のしっかりした人物であるのは間違いないだろうが、なろう的な「かわいいキャラ」の皮を被せているのに正統派の武人属性も持ち合わせているというキャラのギャップがなかなか面白い。考えてみりゃ、ウサトがあの通りちょっとお気楽な性格でローズとうまくやっているのも、もしかしたらローズがこうした「表面的にカルいけど性根の座った人間」と相性が良いのかもしれない。ここから先、おそらくアウルには苦難が待ち受けているのだろうと思うと来週に向けてちょい心が重い。 ちなみに今回ローズさんと衝突した魔族の人も、現代パートには出てきていないので……まぁ、負けたのかな。魔族上層部の組織構造がどうなってるのかも気になるところだ。
??「勝敗はモビルスーツの性能のみで決まらず」 ??「ジャスティスだから負けたんだ! デスティニーならお前らなんてぇ!」 冒頭からネタバレですみません。まぁ、いいよねこれくらい。笑っちゃったんだよ。とりあえず、なんだか思った以上に話題にもなっていたので人もいなくなって空き始めたタイミングで見てきました。……凄まじいギャグアニメだった……折り返し前の一言感想は、「部分的に楽しんでしまったが、楽しめたことがなんかムカつく」です。
<というわけで一応ネタバレ注意、俺自身、一部ネタバレ踏んでから見に行ってる>
そりゃまぁ申し訳ないが「ここに3体のメイガスがおるじゃろ」って言われてもなかなかムートンは選びづらい、第20話。美女・美女・ジジイって3択はいくら何でも偏りすぎじゃない? まぁ、結果的にベストパートナーのところに振り分けられたからよかったものの……これでもしヴァイスハイト×ムートンの組み合わせだったら未来はどう変わっていたんでしょうね。 2つの異なる過去を振り返るお話。どちらも「地上を目指し、メイガスとの共存を目指した者」という部分は共通しているが、その示す方向はずいぶん異なる。Aパートはかつてのミステル(とノワール)のマスターであるばあさん、パスカルさんのお話。元々アメイジア在住だったパスカルさんは、このままじゃ人類は腐っちまうよ、ってんで決死の覚悟で地上世界へとダイブ。ミステルと一緒に世界の広さを見届ける旅に出る。元々アメイジア内でも高い立場にあった人のようだが、いざ冒険の旅に出たら割とファンキーで愉快なばあさんだった。「地上に出たらやっておきたい100のこと」(ちじょ100)というノートも持ち出し、ミステルと一緒に刺激に満ちた冒険を満喫。ミステルに様々な体験を提供してくれた。そんでその間に何やかんやあってアメイジアは崩壊。結果オーライと言えるのか、それともがっかりなのか。 パスカルは誰よりも早くイストワールの手がかりを掴んでいたが、強引にアクセスを仕掛けた結果、何故か「そらのおとしもの」たるノワールが降ってくるというサプライズに遭う。どうやらこの時期はまだミステル・ノワールの2人体勢でもボディは成立していたようで、何とかノワールの特性を理解しつつ、娘2人の面倒を見ながら旅を続ける。しかしいつしかその旅も終わりを迎え、パスカルは自分の娘を次のマスターに託す用意だけして波乱万丈の人生に幕を閉じた。そうして20年の時を経て巡り会ったのがカナタ。ミステルのシステムがあまりにトンチキだったおかげでここまでずいぶん遠回りしてしまったが、何とか真実へと辿り着き、ようやくミステルとの間に完全な理解が得られるようになったのである。ただ、ノワールだけは未だシエルの面影を探してはいるが。あの後ろ髪の演出エグいよな……そういや、ノワールも一応私のヘキである「ドラマの中でヘアスタイルが変わるヒロイン」枠になったのか。 Bパートは時代が少しズレて今度はヴァイスハイト・リヒト・マハトのトリオの物語。この3人はクローンか何かなのだろうか、とにかく同じ施設で同じように生まれ、将来的にはアメイジアの統治者となるべく育てられていたエリートキッズ。しかし大人たちの旧態依然とした支配に苛立ちを覚えるのはいつの時代の若者も同じ。特にヴァイスハイトはメイガスとの関係性についても周りと意見が合わず、革命を気取って自分が支配者に取って代わろうと周りを煽動する。ある程度のカリスマはあったのだろう、その思想に賛同した若者たちによってスムーズに体制は移行し、そのサポーターの中にマハトもいた。 そんな状況下でも空気を読まずに我が道をいくトキオことリヒト。こちらは鼻つまみ者のポジションだったが、メイガスを尊重する姿勢などはマハトとも馬があった。しかし残念ながら、イストワールを目指すという大義を優先するか、それとも現時点での人類のありようを優先するかというイデオロギーの違いもあり、マハトとリヒトは微妙にすれ違い。最終的にリヒトが組織を離反。マハトは最後の最後までどちらが正しいかを悩み抜いたが決断にまでは至らず、黒い仮面で自分の想いも表情も隠すことになってしまった。しかしまぁ、此度のシエルの扱いを見ていれば、さすがにこれ以上ヴァイスハイトに与することはできないはずなのだが……彼の運命を決める最終的なキーパーソンはシュネーになりそうな気がするね。 さぁ、背景はだいたい説明されたし、舞台は整った。ヴァイスハイトとカナタのイストワール登頂決戦。普通に考えたら組織力のヴァイスハイトさんのワンサイドゲームなのだが、ここに「イストワールの落とし子」たるノワールの存在が絡んでくると勝負はわからなくなるな。まぁ、そもそもイストワールが地球の人間を招き入れたいかどうかもわからんのだけど。 ごくごくありふれた命の物語、第17話。シンプルな「ペットと人」のお話なんだけど、その分だけじわっと刺さる部分はありますね。 これまで丹羽たちのサポートに徹していた律佳にようやくスポットが当たるお話。丹羽も若かりし頃に比べたら随分ダラダラと怠惰な生活を送るようになってしまっているが、律佳も一昔前は今よりもずっとハードワークに苦しんでいた様子。そしてその傍らには当然犬。彼女が何故現在犬を飼っていないのか、という疑問に対する分かりやすいアンサー。これまでこの作品では何度も「犬との別れ」について触れてきたが、やっぱり「死んじゃったら次の子は飼えないなぁ」と思うのはごく普通の感覚なわけで。絆が深ければ深いほど、その感情も強くなるんじゃなかろうか。 今回も別に家庭環境などに大きな問題があるわけじゃないサンプルであり、律佳も仕事のストレスで多少は生活が崩れたが、丹羽の協力もあり、すぐに立ち直ってペットのリサラのために尽くせる体勢を整えた。そう言う意味ではあまり悲しかったり辛かったりする要素は無い幸せなエピソードではあるのだが、いざ別れを覚悟させられる飼い主目線に立たされるとそれはそれでやっぱり辛い。老犬の介護と延命についても考えさせられるよなぁ。今回律佳も言っていたけど、「歳をとって動けなくなっても、生きていてくれるだけでありがたい」っていう気持ちは痛いほどよくわかるのよね。うちも最後の猫は20歳越えの大往生だったけど、多分最後の3年くらいはほとんど寝てるだけの生活だった。それでも、毎朝毎晩ちゃんと顔を見せてくれるだけで安心するし、幸せだったのよね。これって人間側のエゴなんだろうか、それともペットも幸せなのだろうか。考えてもしょうがないお話ですけどね。 個人的に意外というか、ちょっと悩まされたのは、リサラの病後に丹羽が送ったプレゼントが犬用のお洋服だった部分なんだけど、俺みたいに古い人間は「犬に服着せるなんて……」って思っちゃうんだが、あれって犬にとってプラスの要素なんだろうか。まぁ、着慣れてる犬は特にストレスにもならないみたいだから問題ないのだろうが……「お腹が冷えるから着せてあげよう」みたいなちゃんと効果を期待した着衣の勧めってペット業界では常識なのだろうか。もしそうなら、時代は変わったなぁ、という気がする。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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