最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
まさかの将吾・山岸フラグ、第8話。いや、多分もっと大事な事件が起こってるはずなんだけど、私としてはそっちの方が気になって気になって。 あっという間に夏休みもおしまい。学生さんの定例イベントである「最終日の追い込み」イベントである。ただ、個人的には学生時代はお利口さんだったので、あんまりこういうので苦労した記憶が無いんだよな……当時から全くクリエイティビティの無い人間だったので小学生時代に「自由研究」なるものがまったく出来ずに、提出すら諦めて放棄した経験ならあるけども。多分、「自由な研究ならやるもやらないも自由」とか言ってた腹の立つガキだったんじゃないでしょうか。担任からは冬休み直前まで「提出しろ」と言われ続けましたが、流石に面倒臭くなったようで、その年は出さずにすみました。そんな夏休みの思い出(冬)。 長谷たちは、当然リア充全開の最終日である。表面上、リア充っぽい楽しさを満喫しているのは長谷だけのようにも見えるが、当然藤宮さんも最高に楽しんでいるし、宿題のピンチを救われたのだから山岸さんにとっても有意義な時間だったはず。そして、嫌々付き合っているように見えた将吾の、何とも意外な展開。最初に幼なじみトークをしたり、紅茶の缶をとってあげるくだりなんかで「おお? まさかの将吾・山岸イベントがあるの? ハハッ、まさかね!」と思っていたら、帰り道でマジのイベントが待ち構えており、もう何がなにやら。慈母のごとき優しさを持つ桐生君は、問題の固まりである山岸さんを小学生の頃から放っておけなかったってことなんでしょうか。そして、過保護はいつしか愛となって目覚める?! うーむ、普段の将吾からはとても想像出来ないが……まぁ、山岸さんが「可愛い」のは間違いないらしいので、単にその一点から保護欲をかき立てられ、何となく気にしている段階なのか。山岸さんもいつもの調子ではあったが、「面倒見て欲しい」と言ってしまってる時点でストレートなプロポーズともとれる。この2人がどうなるか、っていうのが今のところ一番気になる問題ですね。 じゃ、主人公サイドは何もしてないかっていうと、そんなこたぁ無い。もちろんこちらが大事件だ。せっかく「記憶が残るようになってよかったね」なんて話をしていた矢先だったのに、謎の転校生、九条があらわれ、彼の発言を契機にして藤宮さんが再び壊れてしまったという。つまり、九条はかつて藤宮さんを壊してしまった事件と直接関わりがある人物ってことになるな。まさか、関係者と対話するだけでいきなりリセットボタンが押されてしまうとは……藤宮さんの防護システムもちょっと鉄壁すぎやしませんかね。そりゃ長谷君だっていきなりのことでテンパってどさくさに紛れてボディタッチも狙うってもんですよ。前の晩についにラッキースケベまで実現させやがったせいで、ちょっと調子にのってるな……。転校初日に久しぶりの顔を見たと思ったら、自分との対話が原因でいきなり女の子がぶっ倒れるというサプライズイベントを経験してしまった九条君は、むしろなんか可哀想である。 残念ながら「悲しい展開」にはなってしまったものの、考えてみりゃスタートラインに戻っただけの話である。長谷は元々「一週間でリセットされる覚悟」で藤宮さんとつきあい始めたのだから、ここでまた戻ったとしても挫けちゃいけない。また同じことをやり直せばいいだけの話だ。しかも、今回は明らかにキーパーソンとなりうる九条という手がかりまで提示されている。ついに核心に迫ることが出来るかな。まぁ、原因が分かっただけで解決出来るなら流石に両親がなんとかしてるとは思うけども。はたして、今回の記憶喪失であの優しい藤宮ママンがどんな表情をするのかが見てみたい。年頃の娘の「そっち関係」に寛容な美人ママって、すげぇ萌えポイントっつうかエロポイントです。よし、長谷はいっそのことママンから墜とした方が攻略が楽かもしれんぞ!(暴論) PR 学校行事→1時間遅れ、公共交通機関→全面的に止まる、ラブライブ本戦→定刻通りスタート。何故なのか。第9話。いくらなんでも吹雪さんに責任負わせすぎじゃないですかね……昇降口から校門までの間には一体どんな魔法がかけられてたんだよ。 1期ではクライマックスで穂乃果がぶっ倒れ、更にことりが離脱騒動を起こすというトラブルを抱えたμ‘s。今回は友情パワーもバッチリだし、心配の種である穂乃果の体調も良さそう。これで万全の体制で挑めるな、と思いきや、なんと本戦と同じ日に学校行事に参加しなきゃいけないというトラップ。まぁ、確かに廃校寸前だった学校を立て直したご当人が出てきてくれないと、受験生もガッカリだろうけども……「すんません、ラブライブあるんで」って言えば、アイドル目当てで来た新入生は納得すると思うんだけどね。そもそもそういう奴は説明会なんか行かないでライブ見に行くよね(実際は、説明会参加後でも余裕で間に合っていた模様)。流石にこのとってつけたようなトラブルはいかがなものかと思うが……何かしら「乗り越える」イベントがあってこそのゴールってことなのだろうなぁ。確かに、このまま何も無しにライブが大成功、って言われても今期はほとんど障害が無かったからあっさりしたイメージにはなったと思うけども。別にそれでもいい気がするよ。スクールアイドルはあくまで過酷さより華やかさを優先して欲しい。 しかし、そうした「障害」としての役割の他に、吹雪さんにはもう1つ大切な役割があった。それは、「学校全体でμ‘s」という、根源的な目的意識の確認である。確かに「○○が好きで」と全員が言っていたように、個人個人にモチベーションはあるだろうが、あくまでもμ‘sの起点は学園の救済。そして、学園の後押しを受けて成長してきたのがスクールアイドルなのである。だからこそ、ここで個人のモチベーションに加え、「学園全体としてのモチベーション」を確認することで、μ‘sの寄って立つところが改めて浮き彫りになるということだ。A-RISEを含む他のスクールアイドルがどうなのかは分からないが、この土着型、ファンに近いアイドル像こそが、μ‘sの1つの理想型。雪かきでフル回転してくれたモブライブの皆さんも含めて、1つの完成像であるということだ。「全員で何かを成し遂げる」という目標の中に、全校生徒も入れていなければ片手落ちになってしまうということだろう。 そんな大団円に加えて、今回注目すべきは雪の日の朝のちょっとアンニュイな感じの面々の描写。2期に入ってからは極力μ‘s全体を均等に散らしながらコミュニケーションをとっていたが、今回は各学年の3人ずつが密につながっているシーンが多く描かれた。特ににことえりのぞの組み合わせは案外少なかったので、ここで「卒業」してしまう3人が改めて関係性を確認しあうシーンは良いものである。もう、前回のエピソードの影響で希さんが可愛くてね。2期になってから一番株を上げたのは間違いなく彼女だなぁ。矢澤家の一人芸もなかなか見応えのあるものになってました。にこの弟君、ちゃんと9人全員の特徴を捉えてあれだけのものを作り上げるとは、なかなかセンスがあるんじゃなかろうか。 そして、最後に待ち構えているライブシーン。まぁ「いつも通りの演出」といえばそうなのだが、今回は全員が個として動いているシーンが特に目を引き、少しずつ培われてきた個々のキャラクター性も短いシーンでズバッと見せてくれる方向性になっている。まぁ、端的にいうと「全員雌の顔をしていてエロい」ということなんだけれども。やっぱりこの映像がラブライブの強さよなー。いい最終回でした。 ……いや、マジで次回が終わったらその後何するんだろうな。20話目近くでラストライブって、見事にけいおんの学園祭のタイミングと被るので、ここから「卒業」に向けてのもう一山があるってことかなぁ。 正解は川田紳司でした! 第9話。男性声優の声あてはまだまだ未熟で分からぬ……。特に川田紳司、保村真あたりは当てる自信が無い(自信がなかったてらそままさきは電王を見たおかげでマスターした)。 さて、前半戦を代表する阿呆キャラ、ラバーソウル登場。大体他の敵キャラも阿呆の下衆揃いなのだが、彼の場合にはここまで登場したどのキャラよりも台詞の数が多く、その一言一言が本当にひでぇので、割と強烈な印象を与えるのだ。ちなみに、我々コミュニティでは彼の登場時の名調子(肥だめで生まれた(中略)こいつはメチャゆるさんよなぁ!)を暗唱出来ないと一人前とは認められませんでした。割とマジです。アニメでは彼の最低の台詞も出来る限り忠実に再現されてはいましたが、流石にちょいちょい修正は入ってましたね。当たり前だけど「マイクタイソン級」は当然カット。PSゲーム版の時点で既にタイソンはアウトだったようで「ヘビー級ボクサー以上にラッキーだと思わんかい?」になっていたのだが、別にヘビー級ボクサーってラッキーの象徴でもなんでもないのですごく違和感があったっていう。 そんなイエローテンパランスを前にして、今回ばかりは承太郎もいささか苦戦気味。ダークブルームーン戦ではさして苦労しているように見えなかったので、承太郎の焦り顔が見られるのは今回が初めてといってもいいかもしれない。実際、イエローテンパランスは改めて見ても非常シンプルかつ強力なスタンドで、「一般人に目視可能」というデメリットを鑑みても、実はかなり強いんじゃないかって気がする。あの一瞬で変身芸を2回も見せたってことは、もうその時点でほぼオインゴの上位互換だし。一応クヌム神は「身長・体重まで完璧に変身出来る」が特性であり、イエローテンパランスは自分よりも小さいものには理論上変身出来ないはずなのだが……あのオバハンはどう見てもラバーソウル本人よりも小さかった気がするんだけどね。 その他にも、「ダメージの完全吸収」と「あらゆる事象への耐久性」「持久力のある吸収力」と、割と破格の設定。多少距離を置いても肉片が動き続けたってことは射程距離だってそこそこ広いように見えるし(公式設定だとEなのか?)。唯一の弱点は、肉弾戦以外への防御態勢にそこまでの確実性が無いが、効果的に運用しようと思ったらどうしても至近距離まで近づかなきゃいけないことかしら。一応その弱点を突かれて承太郎に負けたとも言える。ただ、冷静に考えると「水に沈めたことによって呼吸のために鎧を解除した」っていう設定はおかしいんだよな。「空気穴が必要だからそこを狙う」っていうのはホワイトアルバムとかと同じ弱点ではあるのだが、それだったら別に水に引きずり込まずとも「空気用の穴」は絶対あいてるはずなんだよ。そうでなかったら地上でも窒息死してるはずなんだから。いや、今更気にしてもしょうがないんだけど。とにかく、「承太郎が殴れば何となく解決する」っていうのが3部のいいところですから。ドゥユゥーアンダスタン? あと、これも連載当初から言われてるだろうことなんだけど、「花京院に変身する」っていう策略を使ってわざわざ承太郎の懐に潜り込んだのに、途中から一切花京院を演じる気が無いっていうのもよく分からんところだよね。あれだけ精巧に化けられるんだから、やろうと思えばもうちょっと致命的な不意打ちだって出来たはずなのに。レロレロしてる場合じゃない。まー、事情を想像すると、単に荒木先生が「テレビで念写」→「裏切り者がチームの中にいる!」っていうシチュエーションがやりたかっただけなんだと思うけども。ネコドラ君さえ描ければ、その後花京院がなにしようがどうでも良かったんじゃなかろうか。ま、この漫画はそういうところがたくさんあるから。「単にそれ描きたかっただけやん!」みたいなね。ファンにとってはご褒美なんです。そして、少年漫画をやる上で、理屈を越えた勢いって大事なんです。変な整合性を求めるよりも、「突然ココナッツバックブリーカーを決める花京院」の絵の方が面白いんだからしょうがない。昭和の漫画には、夢があったんや。 さて、そんなわけでレロレロ花京院もたっぷり堪能しました。平川さんがマイク前でどんな顔してレロレロしてたかを想像するとちょっと笑える。次回以降の花京院は割と恰好いいからそこで挽回しましょうね。次回いよいよ登場のホルホースのキャストは誰になるか……ASBに合わせると芳忠さんなのよね。Jガイルの旦那が立木さんで。個人的にはここのキャスティングはこのまんまでいいかな。もしくはPSゲーム版の安原ホルホースもめっちゃ好きだし、実はOVA版の若本ホルホースも割と恰好良かった。結論:ホルホースは何やらせても恰好いい。 5月30日 ドラフト模様(JOU、BNG、THS) ピック順 【Sangriter】→【Alessi】→【Serra】→【Mei】→【Thraxi】→【Sea-chicken】→
先週突発的にドラフト中止になってしまったので、今回がようやくニクス環境3戦目。まだまだ分からないコトだらけですが、なんだかこの世界、毎回ピックがひどいことになっているような……。初回は黒ユーザーがゼロのお通夜状態、前回は今回同様に赤がひどい流れ。このブロックってあまりにエキスパンションによって色の強さが違い過ぎるのがいかんのよ。というか、単に赤がいかんのよ。白→ニクスでやや弱体化したとはいえ、相変わらずコモンの質は高いので序盤から割れる。青→どこをとっても最強候補、とにかく荒れる中心。黒→基本的に最弱カラーだが、その分集めればワンチャンなので共倒れが辛い。赤→弱・強・弱の乱高下でひたすらプレイヤーを振り回す。緑→比較的安定だが、コモンの質に差があるのでコンセプトが被ったときのお通夜感が半端無い。マジでプレイヤー殺しの環境やで。 さて、次回ですが、一応コンスピラシーが入荷する予定です(英語版は輸入が遅れるらしいが、確か予約したのは日本語版だったはず)。ただ、欠席予定者がいるとなると、多人数戦専用のセットを剥くのは流石に厳しいので、その場合は普通にテーロスになります。6人揃った場合にもどういうマッチメイクにするかは考えなければならんのだが……。
あのエロ本は一体いくらぐらいで売れたのかなぁ……第9話。トラックいっぱいにつめられて送り出されるエロ本って、行き先はブックオフくらいしか思いつかないので、なんかすげぇ値段で買いたたかれてそうな気がするんですが。っつうか、お前ら以前エロ本ばらまく作戦とか展開してなかったっけ? ストーリーのほとんどが帝国側視点で描かれるようになり、今回はついに帝王が現在の体制を整えるまでの建国秘話まで語られてしまう。あげく、国を挙げての大プロジェクトに寸暇も惜しまず働きたいと申し出る部下たちに、そんなことをみとめられないと必死に訴える帝王様など、涙なしには語れない、感動的な運営体制がますますペンギン帝国の株を上げ続ける。今回も、きっちりダイミダラーが町を壊し、リッツが近隣施設を気遣って空高くまで避難するというワンシーンがありました。本当に人間を思いやってくれる優しいペンギンたちよ。このアニメの最終回って、リッツたちがダイミダラーを倒すことで大団円になるんじゃないですかね。 そんな帝国に、正式加入した新キャラが1人。「あちら側の世界」から送られてきたということは前回登場したマカロニと同じスタンスだが、今回は「5人衆のナンバー2」というフンボルトちゃん(CV:巽悠衣子)が登場。どう見ても人間にしか見えないが、それでもペンギンをもとにした人造人間だそうな。帝国における「ペンギン」の意義がよく分からんな。しかも「発情期のペンギンを素材にしたせいで好色になってしまう」というとんだ嬉し恥ずかしサプライズである。何故かそういうキャラに限って貧乳というのはこの世界のお約束なのだろうか(プリンス側然り)。ま、この世界であけすけにエロいからって特に有利な点もないんだけども。どうせみんな脱ぐのは一緒なわけだしさ。一応、リッツは意外にも良い身体してるらしいので、この世界で貧乳脱ぎキャラは初登場ではある。元の世界に帰っちゃったからもう登場シーンが無い気がするので、今回の脱ぎシーンが見納めですけどね。 そんな「幹部クラス」を見たペンギンコマンドたちだったが、彼らのモチベーションは相変わらずリッツであるようだ。いつの間にか「国のため」っていってたと思ったら「リッツのため」になってるんだよな。本当に愛されているなぁ。まぁ、今回の帝王さまの回想シーンの意義を考えれば、彼女が重用されるのもごく自然な流れだったといえるのかもしれないが。今回一番の驚きは、リッツが過去に帝王様に出会っていたとかいうことじゃなくて、ペンギンコマンドがその辺で育成されたものだった、っていうところだよ。「たった1人で地球に転送されて、帝王さまはどうやって勢力を築き上げたんだ」と思ったら「意外と増えた」とか言われてびっくりである。どうなんだろう、正規の手続きを踏んだ生殖活動を行ったってことなんでしょうか? どうも、話からするとサイバイマンみたいなイメージなんだけども……。 プリンス側については特にいうことは無いです。楚南さん、復活しますかね。 今週のあきらっきーを探せが難しすぎワロタ、第9話。なんで毎回提クレでネタコーナーをお送りしているのか謎。今回なんて一切あきらっきー関係無いからわざわざ画像加工しなおしとるやないか。 そこまで大きな動きが無かった今回。前回の衝撃を改めて確認し、「何が起こったのか」を作中人物の口からはっきりと語らせるパートということになるだろうか。今回はっきりしたのは花代さんと遊月の関係のみ。そして、「何が起こったか」という部分については、前回を見れば大体分かる話を確認しただけである。「そうなれば、そうなってるやろ」というだけの話だからどっちかっていうとキャラクターの心情の方が気になる部分なのだけど、遊月も花代さんも、事態に対しての心情を吐露してくれなかったので今ひとつその辺ははっきりしていない。次回予告で遊月(現在はもうユヅキ)が「ひどいよ花代さん!」って言ってたから、やっぱり遊月は怒ってるんだろうか。少なくとも今回の自嘲気味の説明パートではあんまり焦ってる感じではなかったんだけども。 改めて、適当な妄想含みでセレクターバトルのルールを確認し、遊月たちの現在を把握しよう。まず、現在判明しているセレクターバトルのルールは以下の通り。 「1,バトルに勝って条件を満たせば、セレクターは夢限少女になって願いを叶える力を持つ」 「2.バトルに3回負けると、願いが叶わなくなることに加え、願った事象がマイナスに転じて返ってくる」 「3.いずれかのセレクターが夢限少女となった場合、ルリグ側が『表の世界』(作中ではこのように表現されていた)にあらわれ、パートナーであったセレクターに成り代わり、願いを叶える」 「4.その際、セレクターはカードの中へと吸収され、新たにルリグとしてランダムにセレクター候補の少女の下へ送られる」 こんなとこかな。前回から追加されたのが3と4の条件である。改めて読んでみると上手いのは条件1の条文で、「願いを叶える力を手に入れる」とは言っているものの、「お前の願っていた願いとは一言も言ってない」ということ。想像するに、花代さんもかつて何か願いを持ったセレクターだったのだろう。彼女も無事にバトルに勝ち続けて夢限少女となったが、その時、彼女の願いを叶えたのは前ルリグの別な奴であり、花代さんは「じゃ、次に君は願い叶える権利を得たよ。まぁ、別の人のだけど」ということでルリグの任を押しつけられてしまったわけだ。次に一衣が万一バトルを勝ち上がって願いを叶えた場合、回りにたくさんの友達をはべらせたユヅキの姿を確認することが出来るであろう。 「別な人間が願いを叶えても意味ないやないけ」とはいうものの、仕方がない。契約に嘘はないのだ。そして、ここからは割と勝手な妄想なのだが、夢限少女達成の条件には、「セレクターとルリグの願いが一致すること」というものがあるのではなかろうか。表の世界に顕現した花代さんは、どれくらいぶりか定かじゃないが現世での体を手に入れたわけだが、特に暴れたり、浮かれたりするでもなく、ただ黙々と「香月と結ばれる」という遊月の願いを叶えるために行動した。先週から不思議ではあったのだが、花代さんが現状で「作戦通り(ニヤリ)」としたり顔になったことは一度もなく、純粋に「願いを叶えること」を目的に、親身になって遊月の願いのために行動しているのだ。花代さんの生い立ちを考えれば一切叶える必要のない願いなのに、である。つまり、今回執拗に描写された「香月の想い」は、それを見守ってきた花代さんに伝播し、「二人の願い」となったということなのではないだろうか。そして、それを契機に夢限少女となったおかげで、花代さんは迷わずに現世で活動出来ているのである。 さて、ここまでの条件を仮定したとしても、現時点で分かっていないことはたくさんある。まず、「ルリグ連中はどれくらいこのルールを分かっているのか」ということ。タマはあの調子だから何も知らなそうだが、少なくとも花代さんは全部知ってるみたいだったし、緑子さんも大体知っているように見えた。その上で、緑子さんは一衣が精神崩壊するまでルール(2)すら話してくれなかったし、花代さんも当然遊月には何もしゃべらなかった。花代さんの普段の行動を見て必死に「花代さんは悪い人には見えないんだけど」と弁護している私だが、彼女が「真実を遊月に伝えずにいた」ことだけは弁護出来ない。「ルリグは真相をしゃべれないルールがあるのでは?」とも思っていたのだが、今回新たにルリグとなったユヅキはことの真相をぺらぺらとるう子に話してしまっている(あげく現時点での飼い主である一衣にも聞かれている)。つまり、ルリグ自身に制約は無いと考えられ、花代さんが本当に遊月を想い、彼女を守りたかったのなら、真実を話してバトルをやめさせるべきだったのである。それとも、「香月と結ばれる」という絶対条件を第一と判断し、入れ替わった方が叶えられる可能性が高いと判断しての行動なのだろうか。それはそれでやっぱり鬼畜である。 また、現段階においてはユヅキの立ち位置も不明である。わざわざ一衣・るう子との出会いで再会を喜んだということは、彼女は現世での記憶を維持している。花代さんの仕打ちも全て理解している。その上で、あのテンションはよく分からない。普通のメンタリティを持つなら、自分の現状に悲嘆し、さらに偶然一衣のルリグになってしまったという悲劇でもっと落ち込んでもいい。なのにあの飄々とした態度はかなり違和感がある。そこに理由があるのか、それとも理解の範疇を超えた惨状に処理能力が追いつかずにネジが飛んでしまったのか。どちらにしろ、今後のシーンで花代さんと再会したときにユヅキがどのような行動に出るかは注目に値する。 最後に、現時点での一衣のモチベーションというのも大きな謎である。すっかりふさぎ込み、記憶を失っているはずの一衣だが、母親にもらったWIXOSSスターターに激しい拒否反応を示したということは、あれが「忌まわしい」という記憶はあったのだろう。しかし、一週間経って蓋を開けてみれば、新たなルリグであるユヅキに籠絡されたのか、またいつかのようにカードを握っているではないか。しかも、自分のルリグは勝手に見知らぬセレクターと昔語りをはじめ、「まぁ、夢限少女っつっても、願い叶えるのはルリグの方なんだけどね!」という一番まずいオフレコ話を堂々とカミングアウトしている。もう、この時点で一衣がバトルに挑む理由は何一つないはずなのだ。流石にセレクターなのだからるう子とユヅキの会話が聞こえてないってことは無いだろうし……。ひょっとして、もうこの世に嫌気がさしてしまった一衣は、さっさと夢限少女になってカードの中に引きこもりたいとでも思っているのだろうか。……まぁ、新しい形の因果応報ではあるが……。 大きな話の流れは見えてきたが、引き続き謎は多いまま。特に今回は遊月・花代さんの2人の心情面にグッと迫った話だったにも関わらず、肝心な部分にもやがかかったままという、実に憎らしい脚本運びである。ここから一体どうなることか……。余談だが、今回多数登場した学校の生徒たちのキャストの中に、大空直美ちゃんに加えて藤井美波の名前が。マオきゅん、普段は女の子ですからね。「いっそのことガンプラバトルもセレクター制度を導入する」っていうのはどうだろう。「よし、お前がガンプラマスターになったら、願いを叶えよう。しかし、願いを叶えるのはお前じゃなく、このギャンギャギャンだ!」……次の人は「サザキ君」っていうガンプラで戦わにゃならんのか……。
<緑>
Birthing Hulk 産み落とす巨体 (6)(G) U クリーチャー・エルドラージ、ドローン 5/4 欠色 〜が戦場に出た時、【末裔トークン】を2体戦場に出す。 (1)(C):〜を再生する。 「hulk」という語は定訳では「大男」であり、「Phyrexian Hulk/ファイレクシアの大男(NPH)」などがこれに該当する。一方で「hulk」には動詞用法もあって、「何か大きな物がぬっと現れる」という意味もあるらしい。動詞的に「Hulking」という語の場合、「巨体の」が定訳となり、「Hulking Cyclops/巨体のサイクロプス(8ED)」などがこれにあたる。しかし、何故かこのクリーチャーは名詞用法の「hulk」であるにも関わらず「巨体」の訳が当てられている。思うに、エルドラージに「男」という言葉を使いたくなくて、「生物かどうかすら怪しいけどとにかくでかいよ」という意図が翻訳チームの考えとしてあらわれているのだろう。まぁ、それなら「鱗の大男(BOK)」に「男」要素があったのかと言われたら疑問ではあるが。さておき、そんな巨体の新作だが、7マナの割には5/4と大して巨体でもない。現在は7マナ払えば7/8の「破滅の昇華者」が出てくるわけで、この程度で巨体とはちゃんちゃらおかしい。その分、末裔トークン2体でトータルのパワーは補っているものの、それでも合計は7/6どまりなので、肉としての魅力はそこまで高くない。それでもなおアンコモンである理由は、ただ1つその再生能力のため。「破滅の昇華者」だろうが「エルドラージの壊滅させるもの」だろうが、除去を突きつければ大人しく沈むし、みんなで合体ブロックすれば殺せないこともない。しかしこいつはそれが出来ない。現環境には再生を禁止する除去が新作の「忘却の一撃」くらいしかないため、これが出てきたらこっちもサイズで対抗する以外には戦う術が無い。また、こういうクリーチャーは「出たターンに、再生マナがないうちに叩く」という方策も取れたが、こいつはしっかりと再生マナ分の末裔を連れてくるのでほぼ隙はないのである(厳密に言えば、場に出た時の効果がスタックしている間なら末裔がいないので殺せるかもしれない)。この「安定感」を良しととるか、それとも7マナも払ったんだったらもっと爽快感のあるクリーチャーをよこせと思うかは好みの問題。まぁ、私は後者なんですが、使ったら普通に強そうではあるな。
Ruin in Their Wake 残された廃墟 (1)(G) U ソーサリー 欠色 あなたのライブラリから基本土地・カードを公開する。あなたが「荒地」という名前の土地をコントロールしているなら、それをタップ状態で戦場に出しても良い。そうでないなら、それをあなたの手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。 ついにこの環境にも登場した「不屈の自然(M12)」の亜種。これまで「自然の繋がり」の3マナがスタート地点だったので何とももっさりしたマナ加速しか出来なかったが、今後は過去の環境と同様、2マナから4マナへのジャンプアップが出来る……かもしれない。出来ないかもしれない。えー、なんだこれ、どう見てもランパンの下位互換なのにアンコモンなんだよ。普通に使ったら「地勢(M14)」にしかならず、荒地をおいて初めてランパンと同じになる。そしてこの手の呪文は2ターン目に唱えてこその真価があるわけで、その場合には2ターン目までに置かなきゃいけない土地は「森」「荒地」の選択肢しかない。それ以外の手順では最善の働きをしてくれないのだ。これ、何でアンコなんだろう、どこかランパンよりも強い部分は無いか……って必死に考えて、一応「土地を手札に入れられるので、上陸デッキなら好きなタイミングを選ぶことが出来る」っていう利点が思い浮かんだ。まぁ、普通に考えたら「土地を確実に1ターンに2枚置ける」方が上陸デッキでも強いと思うけどね……。謎。「荒地があれば強くなる」なら分かるが、「荒地がないと弱い」は勘弁してほしいなぁ。
Scion Summoner 末裔招き (2)(G) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/2 欠色 〜が戦場に出たとき、【末裔トークン】を1体戦場に出す。 ほんのちょっとあいてる隙間に無理矢理潜り込んだ感じのコモンドローン。同じマナ域に「末裔の呼び出し」があり、1マナ増えれば2/3の「培養ドローン」。確かにコイツの性能は新カードではあるが、間違い探しみたいな差である。同じ緑で比べるべきは当然「末裔の呼び出し」。こちらの方がトータルのパワーが高いが、次のターンにアクセス出来るマナが1つ少なくなる。総合的に見れば、「呼び出し」よりもこちらの方が強いだろう。マナ生産が1つ減るというデメリットも、別に「末裔の呼び出し」を使った次のターンにいきなり2体サクる展開なんてあんまり無かったことを考えれば気にしなくて良い。その分、相手の「マキンディの巡回兵」や「マラキールの暗殺者」あたりと1対1交換が可能になった点、クリーチャー呪文なので「従順な復活」や「亡骸のぬかるみ」あたりとシナジーを形成する点なんかで充分プラスに転じることが出来る。今後の世界でも「末裔の呼び出し」「目無しの見張り」の代わりは問題なく確保出来るということだ。
Stalking Drone 忍び寄りドローン (1)(G) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/2 欠色 (C):〜はターン終了時まで+1/+2の修正を受ける。この能力は各ターンに1回だけ起動出来る。 いわゆる一つの「ルートワラ(M14)」能力持ちのエルドラージ。修正値はルートワラシリーズに比べるとちょっと小さいが、その分コストが軽く、起動も1マナと安いので安定感はこちらの方が高い。これまで緑には存在しなかった2マナのエルドラージクリーチャーなので、欠色方向によせるならば単純に熊としてのニーズがあるし、上手いこと無色マナに接続出来るようであれば一気に戦力としての信頼感も増す。どうせ1ターンに1回しか起動出来ないので、そこまで必死に無色マナをかき集めずとも1回使えれば充分なのも精神的に楽である。ただ、今回は赤にも黒にも割と軽いコストでタフネス2までを潰す呪文がコモンで用意されているため、パンプに対応して除去られる危険性は高くなっている。なるべく隙を作らず、あくまでも牽制の材料として能力をちらつかせておくのがベターである。
Vile Redeemer 卑小な回収者 (2)(G) R クリーチャー・エルドラージ 3/3 瞬速 欠色 あなたが〜を唱えた時、あなたは(C)を支払っても良い。そうしたなら、このターンに死亡したあなたのコントロールするトークンでないクリーチャー1体につき、【末裔トークン】を1体戦場に出す。 緑がたまに採用する「クリーチャーの死を利用する爆裂アドバンテージ生成」ギミック。その始祖は遥か10年以上前に遡り、「鉤爪の統率者(LGN)」という熊大好きエルフが切り拓いた道だ。ただ、それに続いた「新鮮な肉(NPH)」はそのポテンシャルの割には構築での活躍は成し遂げられず、こうしたギミックがどれほど環境のデッキタイプに依存しているかを知らしめる結果となった。今回は3マナ3/3瞬速というハイスペックで基本線を守っているのが売りで、相手エンドに出せるためにそこまでデッキデザインを意識せずとも投入しやすいのが売り。流石にこのスペックだとカウントするのが自軍クリーチャーだけになってしまったが、相手の一斉アタックを適当にさばいた後に着地させれば2〜3体くらいの動員は期待出来る。4マナでそれだけの仕事ができれば充分だろう。
World Breaker 世界を壊すもの (6)(G) M クリーチャー・エルドラージ 5/7 欠色 到達 あなたが〜を唱えた時、対象のアーティファクトかエンチャントか土地を追放する。 (2)(C)、土地を1つ生け贄に捧げる:あなたの墓地から〜を手札に戻す。 いわゆるデカブツエルドラージも、いよいよ色つきの時代へ(まぁ、欠色だけど)。7マナで唱えて、唱えた時に何かをするという動きは、これまで無色エルドラージ連中がやっていたことだったが、それを色つきっぽく翻案。やってることは初代ウラモグの制約バージョンといったところ。唱えただけでアドバンテージが確定するのだからそりゃ神話認定されても文句は言えない。ただ、神話の割には素体としては地味。「忍び寄るカビ(10ED)」内蔵のファッティというだけで充分ではあるが、それだけなら「カビのシャンブラー(ZEN)」がちょいと小太りになっただけとも言える。コイツの本懐は死んだ後に見せつけられる。5/7を殺すのも大変だろうが、もし対処出来たとしても、割とお手軽に墓地から帰還することが可能。そしてもう1度唱えたらまたパーマネントが割れる。対処するにはなんとかして次元の彼方へ追放するしかないのである。プレインズウォーカーに対処出来ないので正直構築級ではないだろうが、リミテッドならばそりゃもう。
Baloth Pup ベイロスの仔 (1)(G) U クリーチャー・ビースト 3/1 〜は、その上に+1/+1カウンターが置かれている限りトランプルを持つ。 世にも珍しいちっちゃいベイロス。そりゃま、ベイロスにだって幼少期はあるわけでね。このたび初めて、子ベイロスというのがどんなものかが明らかになったわけだが……あんまり可愛くないな。ちなみに、これまでの歴史の中で最小のベイロスは「とげのベイロス(M13)」の4/2。やっぱりでかいな。さておき、そんな子ベイロスだが、何故か緑が白と手を組む支援能力の推進クリーチャーとして登場。2マナ3/1という前向きステータスに、上手く支援が合わされば4/2トランプルだ。まぁ、そりゃ強いけど耐久性能が変わるわけではないので、単に討ち死にする時に何点かのダメージが突き抜けて終わりなんだけどな。その1点か2点のダメージが欲しいという人、そして出来るだけデッキの中身を支援絡みのカードで固めて美しいシナジーを堪能したい人向け。あと、ベイロスファンとか。結局ベイロスってなんやねん。
Bonds of Mortality 死すべき定め (1)(G) U エンチャント 〜が戦場に出たとき、カードを1枚引く。 (G):あなたの対戦相手のコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで呪禁と破壊不能を失う。 「呪禁さえあれば正義」という現代Magic界のテーゼになんとか風穴を開けようと奮闘する1枚。過去には「聖トラフトの霊(ISD)」あたりがあまりにやばかったせいで慌てて「派手な投光(GTC)」なんてうさんくさいレアが刷られたこともあったが、Wizards社としては少しでもこれで呪禁クリーチャーを抑え込みたいのか、それとも「このカードがあるからもっと強い呪禁クリーチャー作っても大丈夫だよね!」という布石なのか。マッチポンプは続いていくのである。さておき、本当に専用兵器でしかなく融通の利かなかった「派手な投光」と違い、こちらのカードは軽くてキャントリップなので無駄にはなりにくい。ついでに破壊不能まで見張ってくれるので過去の鉄壁カードたちも戦々恐々。「呪禁バント」みたいなデッキが下の環境でのさばってきたなら、対策カードとして投入される可能性もいくらかあるだろう。あとエンチャントレスデッキでの投入も案外現実的かも。そう考えるとリミテッドでの出番はあんまり無いとは思うが、軽くてキャントリップなので怒濤のサポートにはそこそこ。あと僕みたいに「板金鎧の破壊屋」に「天使の贈り物」がついて蹂躙された人の慰めとしても。
Canopy Gorger 梢喰らい (4)(G)(G) C クリーチャー・ワーム 6/5 「刃牙 -saga-」における主人公・範馬刃牙のこと。まぁ、食ったというか食われたんですが。見ての通りに紛う事なきバニラ。これでこそワーム、これでこそ緑のファッティ。「戦乱のゼンディカー」には「血統絶やしのワーム」なんてひどく中途半端なワームが転がっており、箸にも棒にもかからずに辛い思いをしていたが(まぁ、デッキインすればそれなりに仕事はするが)、こちらは2マナ重くして、ステータスを+2/+2。もうここまでくれば立派なワームですよ。かつてのゼンディカーで同じ枠には「巨森を喰らうもの(ORI)」がいたわけだが、やっぱりみんな5/6より6/5がいいよね。なお、このコスト域のデカブツなんていちいち細かいステータスは覚えていないので確認しておくと、全く同じステータスはミラディン世界の「最上位のティラナックス(SOM)」とタルキールの「大牙コロッソドン(KTK)」であり、これに大変異がついたものが「分節クロティク(DTK)」、トランプルを付けると「巨体の狐(THS)」になる。この中だと一番お世話になったのは狐かなぁ。
Elemental Uprising 大自然の反撃 (1)(G) C インスタント 対象のあなたのコントロールする土地は、ターン終了時まで4/4で速攻を持つ、エレメンタル・クリーチャーとなる。それは引き続き土地でもある。これは、このターン可能ならばブロックされなければならない。 まだまだゼンディカーの大自然だって負けてないんだぞ! ってんでエレメンタルが再び立ち上がるが、その実は攻撃クリーチャーというよりも緑色の除去カード。キャストの2マナと殴る1マナ、合計3マナの支払いで、おそらく相手の一番いらないクリーチャーが一体死ぬ。そういう呪文なので、緑色の「悪魔の布告」という見方も出来るかもしれない。もちろん、相手のアタックにあわせて使えば突如ブロックして狙ったクリーチャーを殺せるタイミングもあるし、相手にクリーチャーがいなければ4点を直接たたき込むことも出来る。覚醒呪文と噛み合えば覚醒クリーチャーのサイズアップ呪文にも使えるかもしれない。緑の2マナにしては色々な方面で活用が期待出来る、なかなかお利口な呪文。これがコモンで手に入るので、上手く集めることが出来れば今回緑と赤が推している土地クリーチャー頑張れギミックもそれなりに機能するのかもしれない。
<赤>
Consuming Sinkhole 破壊的陥没孔 (3)(R) C インスタント 欠色 次のうちから1つを選ぶ。 「対象の土地・クリーチャーを追放する」 「〜は対象のプレイヤーに4点のダメージを与える」 結局「火山の隆起」が使われてるところはほとんど見たことがなかった。一応覚醒後の土地クリーチャーを殺せるわけだから対策カードとしては意味があるのだし、実際、サイドインしたらそこそこ使えたのだが、やっぱり土地破壊ってのはあくまでマイナー部門に落ち着いてしまったので、わざわざそれ専用カードを使うのもなー、という結論に。ではこちらはいかがでしょうか。どうせ普通の土地破壊なんてニーズは無い。あくまで覚醒後の土地だけを叩きたい。それならいっそターゲットを絞ります。代わりに、なんと本体火力としてのモードを搭載。これなら、土地に興味のないあなたも安心。4マナインスタントで4点火力って、実はかなりの高効率ですよ。……うん、土地破壊モードが使われるチャンスはなさそうだな。そもそも覚醒カードの比率はガクッと下がるわけで、遭遇する機会が少ないしな。本体火力モードはデッキによっては割と垂涎。「棘撃ちドローン」を配備した赤系エルドラージならこれ1枚で5点換算。他にも色々と無色呪文サポートがあるので、結構な確率でダメージアップが見込めるだろう。マナカーブの一番上をこれにしちゃうくらいの意気込みのデッキ、案外成立しちゃうかも。
Eldrazi Aggressor 攻性エルドラージ (2)(R) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/3 欠色 〜はあなたが他の無色のクリーチャーをコントロールしている限り速攻を持つ。 ほら、ここにも急ぎ足の赤いエルドラージが。今回は黒に「無色呪文を唱えたとき」のカードがあり、赤に「無色パーマネントがあるとき」のカードがある。ごく自然にこの2つが入れ替わった形だが、大して大きな変化は無いかな。このクリーチャーを求めるようなデッキならばそれなりの確率で2マナ目で何らかのエルドラージを展開しているだろう。3マナ2/3の速攻ならば効率はそこそこだ。まぁ、そこまでずば抜けた数値でもないので、あんまり必須クリーチャーって感じもないけども……ライフがかつかつになった相手は、クリーチャーを攻撃に送り出す時に「速攻クリーチャーがいて殴り返しで負ける可能性は?」っていうのを考えるものだが、その時に(実際にデッキに入っていようがいまいが)このクリーチャーが脳裏をかすめて不安にさせられれば勝ち。あなたの頭の中のエルドラージ。なお、フレーバーテキストにはタズリ将軍からのありがたいアドバイスが掲載されているが、実際にデッキ組むと同盟者もエルドラージもチームワークの良さは大して変わらんよな。
Forced-Will Eldrazi エルドラージの寸借者 (2)(R) R クリーチャー・エルドラージ、ドローン 3/1 速攻 欠色 あなたが〜を唱えた時、あなたは(1)(C)を支払っても良い。そうしたなら、ターン終了時まで、対象のクリーチャーのコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それはターン終了時まで速攻を得る。 今回ちょいちょい登場しているのが、この「登場時に無色マナを払ってもいいよ」というギミック。これはゲームがあまり無色シンボル争奪戦になりすぎないように調整された結果だろうか。あくまで無色マナは「揃えれば強い」であり、「無くても一応デッキは組める」くらいのギリギリのところに収めようとしているようだ。こちらのドローンは、トータル5マナで「反逆の行動」+3/1速攻。デザインとしては1つ前の世界の「嘲る煽動者(KTK)」に似ているが、トータルコストがあちらよりも1マナ軽く、打点も高い。分割払い出来ないので良し悪しではあるが、一撃のインパクトは当然こちらの方が大きい。また、マナが揃わずとも3/1速攻なら割と気楽に使っていけるというデザインも優秀。赤黒のエルドラージ軍団はかなり速度が上がってきているので、そろそろ「殺戮の先陣」が輝くデッキが構築レベルに現れても不思議じゃない。
Immobilizer Eldrazi 制止エルドラージ (1)(R) U クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/1 欠色 (2)(C):パワーよりもタフネスが多いクリーチャーは、このターンブロック出来ない。 「触手うねうね」「なんだかドクロっぽい」というウラモグ血族のエルドラージは造形が分かりやすかったが、「硬質の突起」「宙に浮く骨片」というコジレック血族の特徴は生物としてのイメージが湧きにくく、実際、ヘンテコな造形のエルドラージが多い。こいつ、何がどうなってるんだろう。どこが足なのか、どうやって動くのか、そしてどうやって制止するのか。見たところテレパスみたいなもので人間の挙動をコントロールしてるっぽいが……わずか2マナのドローンでも精神干渉出来るんだから、コジレック血族はマジで厄介だ。で、そんなやっかいさんは2マナ2/1というスタンダードサイズに、赤らしい制限を持ったブロック抑止で回りの軍勢を大きくサポート。ブロックを禁止する起動能力はたくさんあるが、普通は1回の起動で1体だけである。しかし、こいつは一度の起動でまとめて全軍。無色シンボルは1つあれば確実にお仕事が出来るのでデッキメイクの時にも安心だ。もちろん、たった1回の起動で全てのクリーチャーのブロックが禁止されるわけではないが、赤が大っ嫌いな壁的クリーチャーは全面的にシャットアウト。高タフネスの「水底の潜入者」、警戒が鬱陶しい「マキンディの巡回兵」、空に構える「グリフィンの急使」、そうした連中のブロックが突然効かなくなるのだ。相手に依存する部分は多いが、その分相手次第ではかなりクリティカル。押し込むデッキならばたとえ1体でもブロックが弱まればいいわけで、2マナクリーチャーとしては充分なお仕事だろう。最後の最後の局面なら、相手2体に「二人戦術」を使って押し込む、なんて荒技もありかもよ。
Kozilek’s Return コジレックの帰還 (2)(R) M インスタント 欠色 〜は各クリーチャーに2点のダメージを与える。 あなたが点数で見たマナコストが7以上のエルドラージ・クリーチャー呪文を唱えるたび、あなたは〜をあなたの墓地から追放しても良い。そうしたなら、〜は各クリーチャーに5点のダメージを与える。 あまりに劇的な、歴史的瞬間を切り取った素晴らしいフレーバーのカード。最近はこういう「ストーリーのターニングポイント」がはっきりカード化されて、しかもカードのテイストも上手いこと出ているのでストーリーファンにはたまらないですね。「あのコジレックが帰ってきた」。その衝撃は壮絶なもので、呪文自体もあまりに強力だ。全体2点火力、というだけならそこまで珍しいものではないが、これがシングルシンボルのインスタントっていうのがまず事件。この手の呪文でインスタントは「硫黄破(TSP)」「火山の流弾(CON)」とヒット作が多い。そして、これが使った後に更なる嵐として吹き荒れるオプションつき。何がすごいって、「7マナ以上のエルドラージを唱える」ことが前提となるランプデッキは、序盤の全体除去、そして中盤での一掃5点火力のどちらもが見事にプランにハマること。ランプはウィニーに押し切られるのが怖いが、メインからアドに繋がる全体火力の安心感は尋常じゃない。ミッドレンジが準備を先に整えると、ウラモグが出ても手遅れになることもあるが、そのウラモグが登場時に全体5点をぶちまけるなら話は全然違う。そして、この5点の嵐は呪文ではなくて誘発能力なのでほぼ打ち消されないときている。まさに「コジレックがやってくるからゴミ虫どもは道をあけろ」なのである。彼の前ではカマキリもサイもロックもドラゴンも等しく雑魚なのである(アタルカを除く)。こんな呪文見せられたら、どう考えてもゼンディカー軍に勝ち目ないよね。「ゲートウォッチの誓い」なんて名前じゃなくて「ゼンディカー崩壊」とか「ミラディンの二の舞」とかに名前を変えた方がよろしいのではなくて?
Maw of Kozilek コジレックの大口 (3)(R) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/5 欠色 (C):〜はターン終了時まで+2/−2の修正を受ける。 まず、どのあたりが大口なのか。口要素がわからん、っつうか全体的に何も分からん。まん中にウンコみたいなパーツあるやん。きもいわー、こんなんが追っかけてきたらそりゃトラウマになるわ。さておき、そんなウンコみたいなエルドラージは4マナ2/5という赤らしからぬステータス。そして、第1色が青、第2色に赤が登録されているパワー・タフネスのスイッチ能力で変幻自在にパワーを変えてくる。ちょっと待て、こいつコモンか。同じステータスで大体同じ能力だった「氷河の末裔(KTK)」ってアンコだぞ。そして、あいつ超強かったぞ。4マナでタフネス5の時点で充分サイズだし、無色マナ無しでもそれなりのお仕事。1回起動出来れば4/3の標準サイズにスイッチし、ダメージ効率は上々。隙をうかがって6/1までいけば決戦兵器に名乗りを上げる。これがうじゃうじゃしてる世界はかなりデンジャラスな気がするよ。ただ、赤は青・黒・緑と違って自前で無色マナを確保するカードが用意されていないので、それらの色と組まない場合は荒地の確保、マナアーティファクトの確保などを心持ち早めにやっておこう。
Reality Hemorrhage 現実の流出 (1)(R) C インスタント 欠色 〜は対象のクリーチャーかプレイヤーに2点のダメージを与える。 欠色ショック。いわゆるショックに比べるとコストが倍になってしまっているが、環境を規定する基本火力なので多少のコスト変動はしょうがないところ。一応欠色という(ほぼ)メリットもあるし、いわば「ショック」というより「幽霊火(FUT)」の弟分といった方が正確かも。このカードを必要としないデッキというのはリミテッドでは存在しないのだからその重要性は言わずもがな。加えて、無色呪文が大事なエルドラージ系、軽量呪文が重要な怒濤系、本体に通せるモードにも意味がある速攻系など、この呪文が光輝きそうなデッキがあまりに多すぎる。強力ではあるが多少デッキを選んだ「多勢」に比べれば、こちらの方が安定感があるので、今後の赤はまずこれが標準装備と考えて間違いないだろう。
Akoum Flameseeker アクームの炎探し (2)(R) C クリーチャー・人間、シャーマン、同盟者 3/2 盟友 - 手札を1枚捨て、そうしたなら、カードを1枚引く。 盟友能力の分布は白が最も多いが、コモンの数だけでいうなら赤は白と同数の2枚を持ち、赤白同盟者はとにかく頭数が重要。まぁ、能力自体は黒盟友の方が強いので、赤は「ビートのために頭数を揃え、時間と手駒が余ったら起動」くらいのイメージでもいいと思うけど。実際、このクリーチャーを見て分かる通り、ステータスは素でそれなり。3マナ3/2ならば余計な事務方を担当するよりもコンスタントに殴る仕事を担当してもらう方が都合が良い。そして、そうした仕事が出来なくなったあとにはのんびりと終業時間まで書類整理を担当してもらえばいいのだ。いわゆる赤ルーター能力だが、実はこの環境はまともなルーターがいなかったので、これだけでも割と貴重。肉体労働も頭脳労働も出来るなかなかのユーティリティプレイヤーといえる。
Boulder Salvo 巨岩投下 (4)(R) C ソーサリー 怒濤(1)(R) 〜は対象のクリーチャーに4点のダメージを与える。 怒濤搭載の、いかにもリミテッド用な基本火力。5マナソーサリーで4点がクリーチャー限定というのはなかなかになめ腐った設計であるが、大丈夫、世の中には5マナ3点火力でもリミテッドなら基本火力になった時代もあるのだ。黒に「悪魔の掌握」があることを考えると何とも寂しく見えるが、これでも安定して除去は除去。ニーズはあるに違いない。そして、このくらいのコストになると怒濤の設定も実はかなり有効になってくる。5,6ターン目に「あれもやりたいこれもやりたい」と迷う展開というのは多く、相手に先行されている時にライフを守る必要性から渋々「悪魔の掌握」を唱えることを優先せねばならず、自軍が展開出来ない、なんて経験は誰でも1度はあるはず。ライフがデッドラインにさしかかっていないならば展開を優先させた方がいいとは分かっていても、「もし出したクリーチャーが除去されてしまったらすげぇダメージが来るぞ」と思うと、どうしても目の前の脅威の対処が先んじてしまうものだ。そういうときに、このカードならば3マナのクリーチャーを展開してから除去、という軽快な動きが可能になる。この恩恵は実はかなり大きい。やろうと思えば軽めの呪文からこれを2枚連打、なんてムーブもあり得るので、このコストの呪文にしては珍しく、複数枚入れても何とかなる可能性もあるのだ。地味な印象だが、その実けっこう使いやすい1枚なのかも。
Brute Strength 凶暴な力 (1)(R) C インスタント 対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+3/+1の修正を受けるとともにトランプルを得る。 「野生の飢え(WWK)」の安価バージョン。最近だったら「タイタンの力(ORI)」の亜種、といった方がイメージは近いか。シンプルな構造だが、パワー修正のでかさとトランプルという組み合わせのおかげで、相手のライフを削る性能がすこぶる高い。「ヴァラクートの捕食者」なんかは上陸しても末裔で止められて時間を稼がれるシーンを良く見るが、これ1枚あればブロックを突き抜けて6点が本体に届く。なかなかお仕事が出来ない「好戦的な鞭尾」もこれ1枚でぐっと有能に。2マナとは思えない恐ろしい成長効率だ。「確実な一撃」に比べると生存率がガクッと下がるので一長一短ではあるが、今回の低マナ域クリーチャーのアグレッシブさを考えると、こちらの方が良いというデッキは多いはずだ。それにしても、赤ってのはパワーが上がったことを示す時にはとりあえず岩を持ち上げるよな。「タイタンの力」もそうだったし、「巨人の力(6ED)」とかもそうだ。まぁ、脳筋っぽくていいですけどね。
Chandra, Flamecaller 炎呼び、チャンドラ (4)(R)(R) M プレインズウォーカー・チャンドラ <+1>:3/1で速攻を持つ、赤のエレメンタル・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。次の終了ステップの開始時に、それらを追放する。 <0>:あなたの手札を全て捨てる。その後、その枚数に1を加えた枚数のカードを引く。 <-X>:〜は各クリーチャーにX点のダメージを与える。 【4】 一度はギデオン・ジェイスコンビからの「お前が解放した化け物退治なんだから責任とってよ」というお誘いに対して「いや、私はもうレガーサに骨埋めるから。ケラル僧院が大事だから危ない真似とかしないし。白と青のプレインズウォーカーが赤い人間誘ってんじゃねぇよ」とゼンディカー行きを断ったチャンドラさんであったが、脳裏をよぎるのはゼンディカーの危機的状況ばかり。流石にこれまで何度も主人公を務めた正義のヒーローは、まんじりともせずに世界の危機を放っておけるわけがない。結局、大恩ある僧院長の許しを得て、彼女もゼンディカーにやってきた。まぁ、到着直後に見た景色がコジレック到着ジャジャジャジャーン! のシーンだったのはマジで笑えないけど。一発でどんだけヤバい状況かが分かるから話が早いな。 さて、そんなこんなで「責任を取りに」来たチャンドラ。彼女はすっかり「メインに絡むくせにいまいちカードの能力に恵まれない不遇なキャラ」というイメージが定着したが、今回もあの「燃え立つチャンドラ(ZEN)」と同じマナコストってんで、ちょいとテンションは下がる。しかし、最近はホントに使えないプレインズウォーカーというのはなかなか印刷されない傾向にあり、重いなら重たいだけの説得力がある。文句無しで強いのは0で起動出来るアドバンテージ能力。最近の赤らしく捨てて引くスタイルにはなっているが、間違いなく手札は増えるし、状況によっては単なるワンドローよりもはるかに強い。6マナある時点でこの能力が1,2回起動出来るだけでも、勝負の趨勢は決するだろう。また、チャンドラは常に「アグレッシブなデッキで使えるように」というチューンがなされるのが特徴で、プラス能力が他のプレインズウォーカーでは類をみない攻撃力を持っている。そりゃ額面上はギデオンが殴りに行くのと1点しか違わないが、トークンが2体出るという効果は様々な副次効果が期待出来るだろう。それこそギデオンと手を組めば全軍増強でダメージアップも見込めるし、サクりエンジンに組み込むビジョンもある。そして、プレインズウォーカーに必要とされるのは自分を守る力。それがマイナス能力で与えられた全体火力。自身を生き残らせるためには3点までしか飛ばせないが、それだけでも充分制圧力がある。常時使用可能な0能力、優勢時に押しきれるプラス能力、そしてボードをコントロールするマイナス能力。三位一体の新生チャンドラ。彼女はゼンディカーのために、一矢報いることが出来るのだろうか。要注目。
<黒>
Bearer of Silence 静寂を担うもの (1)(B) R クリーチャー・エルドラージ 2/1 欠色 飛行 〜ではブロック出来ない。 あなたが〜を唱えたとき、(1)(C)を支払っても良い。そうしたなら、対象の対戦相手はクリーチャーを1体生け贄に捧げる。 無色マナによる選択式キッカーエルドラージ。今回登場したこれらの「唱えたときに追加コスト」シリーズは基本的にキッカーと同じだが、あくまで唱えた時の誘発能力なので、呪文自体を打ち消されても効果を解決するという、古くから伝わるエルドラージの良さを引き継いだものになっている。このクリーチャーは基本デザインは「吸血鬼の侵入者(ISD)」。コモンレベルの性能なので大したもんではないが、畳みかけるデザインの赤黒欠色ならば充分な駒か。相手の空の防御網次第では充分に2ターン目キャストもあり得るだろう。そして、4マナにすれば今度は「残酷な布告(10ED)」がついてくる。キッカーによる布告効果は同じくゼンディカー世界生まれの「マラキールの門番(ZEN)」と同じ。あちらは黒のトリプルシンボル、こちらは無色マナ必須なので事実上のマルチカラーで4マナ。まぁ、どっこいどっこいか。「門番」は構築でも活躍した偉いカード。現環境はトークン系のわらわらデッキと巨砲主義デッキの2つにはっきりと分かれる世界なので、効くかどうかは完全に相手次第。でもまぁ、強いよね。
Dread Defiler 戦慄の汚染者 (6)(B) R クリーチャー・エルドラージ 6/8 欠色 (3)(C)、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚追放する:対象の対戦相手は、こうして追放されたクリーチャー・カードのパワーに等しいライフを失う。 黒のエントリーセットレア。今回は5つのエントリーセットのうち3色が7マナレアなので無闇に重い。そんな中、一番のサイズを誇るのがこの黒エルドラージだ。7マナ6/8はそのボディだけでも迫力充分。単にサイズだけを見込んでオファーをかけても良いが、もちろん無色マナが出せれば能力もフル回転。7マナクリーチャーが出てくる終盤戦、それなりに墓地も肥えていることだろう。そこから毎ターン適当に一番パワーのでかいやつを外していくだけで、相手ライフはガンガン減っていく。これを出した次のターンなら1ターン2回起動だって不可能ではないので、10点くらいならあっという間だろう。墓地にウラモグさんを仕込んでおけば云々。脳筋で相手を殺すことしか考えてないカードなので一切小回りは効かないが、リミテッドで出されたらやっぱり終わるやつ。なお、相手が「霞の徘徊者」とか昇華者を持ってる状態で能力を起動すると、追放したカードが餌になる可能性もあるので微注意。いや、餌を墓地に戻してくれるならそれはそれでいいんだけどさ。
Essence Depleter 本質を蝕むもの (2)(B) U クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/3 欠色 (1)(C):対象の対戦相手は1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。 結集とか上陸とか、そういうのいいから直接ドレインライフすればよくね? という非常に明確な方向性で攻め込むエルドラージ。ほぼ同じ能力を持つ「エイスリオスの学者(THS)」は起動に3マナ必要だったわけで、わずか2マナでガンガン吸いまくれるこいつのスペックはなるほどアンコクラスなのは間違いない。上手くいけば中盤以降は1ターンに2点3点。これを起動するだけで勝ててしまうスペックだし、最低限のボディも備えているために投入を躊躇う必要も特に無い。中盤の頭数を担いながら終盤の決戦兵器の任もこなせる、ナイス堅実派。ただ、こうしてドレインライフが安価で提供されたということは、やはりリミテッドにおいて(◇)シンボルの捻出ってのがそんなに簡単ではないことを示しているのだろう。いや、調達が簡単だとしても、デッキの土地の半分から無色マナしかでなかったら単色デッキですら危ういわけだし。危険と隣り合わせの荒廃のマナシンボル、なるほどエルドラージだ。
Flaying Tendrils 鞭打つ触手 (1)(B)(B) U ソーサリー 欠色 全てのクリーチャーは、ターン終了時まで−2/−2の修正を受ける。このターンにクリーチャーが死亡する場合、代わりにそれらを追放する。 このセットの「蔓延(ALA)」。すでに「湧き上がる瘴気」という先輩が同じ環境にいるわけだが、こちらの売りは元祖と同じ3マナという軽さと、まとめて嚥下出来るかもしれないという大きな可能性。どんな世界だろうと全軍−2効果が強いことには変わりないので、このおまけがどの程度役に立つかというのがカード評価の分かれ目になるわけだが、おそらくは「かなり良い」のではなかろうか。2体以上まとめて嚥下出来る可能性ってのは他の呪文にはなかなか無かったもの。自軍クリーチャーも次元の彼方に消える可能性もあるが、この呪文を使うくらいだから当然こちらは昇華者を優先的に使えるようになっているはずだ。単なる全体除去に終わらないだけの構造があるのは非常にありがたい。まぁ、いうても昇華者の数が減っちゃったからあんまり積極的なメリットでもないんだけどさ。
Havoc Sower 惨状蒔き (3)(B) U クリーチャー・エルドラージ、ドローン 3/3 欠色 (1)(C):〜はターン終了時まで+2/+1の修正を受ける。 「なんか似てるクリーチャーがいたなー」って考えてすぐに「ドロスの切り裂き魔(MBS)」を思い出したのは我ながらすげぇな、って思ったよ。定期的に過去のハンドブックを読み返すことで脳内のカードリストに常に刺激を与えているからね!(本当に時間の無駄) もちろん、このクリーチャーはアンコモンなので戦闘効率は「ドロスの切り裂き魔」を大きく上回る。いわゆるシェイド能力よりはやや劣るものの、2マナ注ぎこんで打点が2点あがるだけでもかなりの圧力。タフネスもちゃんと増加するので、出した次のターンにもし無色マナが2つあれば7/5でパンチ出来る。相手からしたら放っておくわけにもいかないが、そんなサイズは簡単に対処も出来ない。そうこうしてるうちに今度はこいつが「9/6になるで」と脅しをかけ始める。割とゲームオーバーな存在感だ。黒いデッキをやるなら、なんとか無色マナの優先的確保を。
Inverter of Truth 真実を覆すもの (2)(B)(B) M クリーチャー・エルドラージ 6/6 欠色 飛行 〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリの全てのカードを裏向きの状態で追放し、その後、あなたの墓地にある全てのカードをライブラリに加えて切り直す。 わぁお、ダイナミック。なんとそのボディに「道徳の変遷(JDG)」的なぶっぱ能力を備えた怪物エルドラージが登場。コジレックの血族を前にすると全ての条理は通用しない、ライブラリも、墓地も、こいつの前ではかりそめの存在でしかないのだ。ステータスの爆裂っぷりを見れば間違いなくこの能力はデメリット。どれだけ墓地を貯めたくても限度はあるので、こいつを出した時点でライブラリ切れへのカウントダウンが始まる。もちろん、充分に墓地を肥やしてから唱えるという安全策もあるにはあるが、わざわざ手間暇かけて出してしまってはせっかくのコストの軽さが無意味になってしまう。使うとしたら大きく2つ。1つは、最低限の墓地をキープしたら、あとは残ったターンで殺しきる覚悟で召喚して単純にファッティとして使うプラン。その場合、あらゆる除去、あげくバウンス1枚でも投了出来るわけだが、そこで負けるなら黒の華。諦めが肝心だ。そしてもう1つのプランは、この墓地復活ギミックを有効利用する方向性。かつては「最後の審判(6ED)」や「命運の鏡(M10)」なんてアホみたいなカードだってあったのだから、このカードだって何か使う手段があるはず(先輩方が使えたとは言ってない)。そうだ、墓地に「面晶体の連結」を溜め込んでから使うのはどうだろう。場に1枚、墓地に2枚の状態で出せば、ライブラリに残っていた1枚は自動的に追放される。あとは薄っぺらいライブラリから2枚を引き、1枚を捨てられれば勝ちだ。エルドラージが面晶体を繋ぐという夢のコラボコンボ、誰かチャレンジしてみないか? (ちなみに、裏向きで追放されてるので最後の1枚が追放領域にあるかどうかはデッキを組んだ人間にしか分からないのだが……この状態で勝利条件を満たしてることになるのだろうか。現時点では分かりません)
Kozilek’s Shrieker コジレックの叫び手 (2)(B) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 3/2 欠色 (C):〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受けるとともに威迫を得る。 こちらにも無色マナによるパンプクリーチャーが。3マナ3/2は現在そこそこ活躍中の「威圧ドローン」と同じ。タフネス2と相打ちしてしまうのでそこまで脅威ではないが、それだったらそこに威迫をつけてしまえば、格下単体と相打ちする確率は大きく下がる。条件こそあれ、4ターン目に4/2威迫が殴れる可能性がコモンに提示されているのは結構な事件。起動コストも無色であることを考えなければ1マナと軽いので、起動したターンに他のアクションが取りやすいのも魅力だ。4ターン目にこれでパンチし、残った3マナでもう一体これを出したら叫び出すのはこいつじゃなくて相手の方かもしれない。「間欠泉の忍び寄り」先輩がますます居場所をなくして寂しそうだ。
Kozilek’s Translator コジレックの組み替え (4)(B) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 3/5 欠色 1点のライフを支払う:あなたのマナ・プールに(C)を加える。この能力は、各ターンに1度だけ起動出来る。 これだけ無色マナを起動に使う連中がおおいのだから、当然コモンから無色マナサポーターが導入される。5マナ3/5は「塵の預言者」と同じなのでそこそこレベルだが、そこにはタップを必要としないマナ能力が。これで5マナから7マナへのステップアップが可能になるし、これが立っているだけで各種無色マナ関連のカードの運用がとても楽に。ただ、5マナなので上述の「コジレックの叫び手」のように早め早めに動き出したい無色マナグルメとはちょっと噛み合わない。より上のマナ域で待ち構えている純正無色のエルドラージサポーターとして使ってやるのが良いだろう。
Oblivion Strike 忘却の一撃 (3)(B) C ソーサリー 欠色 対象のクリーチャーを追放する。 印象的な名前、そして印象的なシーン。ウラモグさんの「またつまらぬものを喰ってしまった」という一言が漏れ聞こえてきそう。このセットの基本黒除去だが、このシンプルなテキストは実にお見事。実は過去に全く同じテキストの「損ない(EVE)」というカードが存在しているが、あちらは事実上のトリプルシンボル。払いやすさが違う。ソーサリーであることも考えると、過去のカードで一番近いのは「撲滅(BOK)」あたりか。最近のリミテッドでは黒が無条件除去を手にするチャンスがかなり低下しており、手に入るとしても「大蛇の儀式(KTK)」やら「血の儀式文(M14)」やら、5マナ以上が通例。今回は久しぶりにその制限を抜け出して万能除去がこのマナ域だ。ついでに嚥下までしてくれるし、黒をやるなら何を差し置いてもキープしたいところ。デカブツエルドラージに一番効きそうな呪文がエルドラージサイドの呪文ってのが何とも切ないなぁ。
Reaver Drone 搾取ドローン (B) U クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/1 欠色 あなたのアップキープの開始時に、あなたが他の無色のクリーチャーをコントロールしていないなら、あなたは1点のライフを失う。 今回の「黒の1マナパワー2」枠。最近は安定してこの黒の速いクリーチャーが供給されるようになりましたね。「カーノファージ(EXO)」や「肉占い(TMP)」が活躍した黒単の時代が終わってから、黒が1マナでパワー2のクリーチャーを安定して手にするまではかなりの時間を要したものだが、イニストラードの「戦墓のグール(ISD)」あたりでこれが安定、その後もレアでは「墓所這い(WWK)」、「血に染まりし勇者(KTK)」といった秀作がしばしば産み出されている。今回はアンコモンなのでそこまで突出した出来ではないが、アンタップ状態で出せて、ブロックも出来るパワー2クリーチャーは大満足の仕上がり。「カーノファージ」や「吸血鬼の裂断者(ZEN)」と同じタイプのデメリットはあるものの、それがさしたる問題でないことは諸先輩が証明済みだ。唯一悩ましいのは末裔とすら相打ちしてしまうタフネス1という部分。そして、既にコモンの秀作である「泥這い」という先輩が存在してしまっている部分。まぁ、今後は「泥這い」の入手確率もグッと下がるし、嚥下をそこまで必要としない新たな時代の赤黒欠色デッキを支える1枚として活躍してくれるに違いない。
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カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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